JP7449484B2 - 光学式センサの製造方法 - Google Patents

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本発明は、光学式センサの製造方法及び光学式センサに関する。
光学式センサの製造工程においてレンズ部の固定は重要である。例えば、レンズ部の仮固定の後にスペーサを挟み込んで光軸を調整し、締結部材で締結するといった工程が採用されてきた。最近では、接着性樹脂を利用してレンズ部を固定する技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013-257590号公報
特許文献1では、支持板に柱状のピンを立設し、レンズユニットの側壁と立設したピンとの間に接着性樹脂を注入して、レンズユニットを固定している。具体的には、レンズユニットの位置を確定させたのちに、立設したピンとの隙間に注射針などを挿入して接着性樹脂を注入する。このような工程によると、位置決めした後に接着性樹脂を注入するので、隙間へ注射針を挿し込むことになり、作業性が悪く、場合によっては位置決めしたレンズユニットに触れてしまい、レンズユニットの再度の調整を余儀なくされることがあった。また、設定された注入量を超えてしまうと、接着性樹脂が隙間を伝って垂れることがあり、他の部品へ悪影響を及ぼすこともあった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、レンズユニットを支持部材へ精度よく簡単に固定できる光学式センサの製造方法等を提供するものである。
本発明の第1の態様における光学式センサの製造方法は、投光素子から投光された検出光を受光素子で受光して対象物を検出する光学式センサの製造方法であって、ベース部材の予め定められた支持領域に硬化性樹脂を載積する載積工程と、光軸方向が重力方向に直交するように治具でレンズユニットを保持し、レンズユニットのフレーム部を載積された硬化性樹脂と接触させながらレンズユニットの重力方向の位置を調整する調整工程と、硬化性樹脂を硬化させる硬化工程と、治具を除去する除去工程とを有する。
このような連続する工程を採用すれば、硬化性樹脂もレンズユニットもいわゆる投げ込みによって作業することができるので、作業効率を著しく向上させることができる。また、硬化性樹脂を載積した後にレンズユニットの位置調整を行うので、硬化性樹脂の注入作業によるレンズユニットの位置ずれが生じ得ない。また、硬化性樹脂はベース部材の支持領域に載せられるので、液だれの心配もない。
上記の製造方法において、調整工程は、レンズユニットが受光レンズユニットである場合には、受光レンズユニットの受光レンズを通過して受光素子に到達する検出光を入力とする受光素子の出力に基づいて位置を調整してもよい。このように投光レンズユニットを先に固定して実際の検出光を用いて受光レンズユニットの位置を調整することにより、受光素子において検出光の受光ロスを極力生じさせない最適な位置に受光レンズを配置することができる。受光素子における受光ロスを抑えることができれば、例えば発光素子としてレーザ発光素子を用いる場合には、発光強度がより低い安全クラスの発光素子を採用しても、高い検出性能を実現することができる。
また、上記の製造方法において、調整工程は、光軸方向及び重力方向に共に直交する水平方向の位置も併せて調整してもよい。レンズユニットを保持する治具を水平方向にも移動できるように構成すれば水平方向の位置調整も行うことができるので、ベース部材にレンズユニットを水平方向に位置決めするための構造物を設けなくてもよくなる。
また、フレーム部が、光軸方向及び重力方向に共に直交する水平方向に延在する鍔部を有するのであれば、載積工程は、ベース部材のうち当該鍔部に対応する領域を支持領域と定めて硬化性樹脂を載積するとよい。このような鍔部があれば、ベース部材は、底面部以外においてもレンズユニットを支持することができるので、レンズユニットはより安定する。もちろん、載積工程において、ベース部材のうちレンズユニットのフレーム部の下端部に対応する領域を支持領域と定めて硬化性樹脂を載積すれば、レンズユニットをより簡便に固定することができる。
本発明の第2の態様における光学式センサは、検出光を投光する投光素子と、対象物で反射した検出光を受光する受光素子と、検出光を対象物へ投光する投光レンズユニットと、検出光を受光素子へ導く受光レンズユニットと、投光素子、受光素子、投光レンズユニット及び受光レンズユニットを支持するベース部材とを備え、投光レンズユニット及び受光レンズユニットの少なくとも一方は、投光素子と受光素子が配置されたベース部材の基準面に直交する直交方向に対し、硬化性樹脂を介して間接的にベース部材に支持されている。このような構造の光学式センサは、いわゆる投げ込みによって製造することができるので、安価大量に製造する場合に適している。
本発明により、レンズユニットを支持部材へ精度よく簡単に固定できる光学式センサの製造方法等を提供することができる。
距離センサの使用状態を示す斜視図である。 受光レンズユニットと投光レンズユニットがベースフレームに固定された様子を示す斜視図である。 受光レンズユニットと投光レンズユニットが固定される前のベースフレームの様子を示す斜視図である。 投光レンズユニットをベースフレームに固定する工程を示す模式図である。 投光レンズユニットがベースフレームに固定された様子を示す模式図である。 受光レンズユニットを固定する工程のうち載積工程の様子を示す模式図である。 受光レンズユニットを固定する工程のうち調整工程の様子を示す模式図である。 受光レンズユニットを固定する工程のうち硬化工程の様子を示す模式図である。 受光レンズユニットを固定する工程のうち除去工程の様子を示す模式図である。 受光レンズユニットを固定する他の工程を説明する模式図である。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。また、各図において、同一又は同様の構成を有する構造物が複数存在する場合には、煩雑となることを回避するため、一部に符号を付し、他に同一符号を付すことを省く場合がある。
図1は、距離センサ100の使用状態を示す斜視図である。本実施形態に係る距離センサ100は、光学式センサの一例であり、例えば工場の製造ラインなどに設置されて利用される。距離センサ100は、レーザダイオードから検出光L1を検出対象物であるワークWへ向けて投光し、ワークWで反射して戻ってくる検出光L2を光電変換素子であるCMOSセンサで受光し、その受光位置によりワークWまでの距離を計測する。
筐体111の内部には、レーザダイオードとCMOSセンサの他にも、検出光L1をワークWへ投光するための投光レンズユニット、検出光L2をCMOSセンサへ導くための受光レンズユニット、CPUを含む処理回路が搭載された制御基板等が収容されている。CMOSセンサで光電変換された検出信号は、ケーブル112を介してアンプユニットへ送信される。アンプユニットは、受信した検出信号を数値に変換して表示部に表示したり、外部機器であるPLCやPCへ出力したりする。なお、距離センサ100がアンプユニットの機能を内蔵してもよい。その場合、筐体111は数値等を表示する表示ユニットや外部機器と通信を行う通信ユニットを備える。また、図示するようにx軸、y軸及びz軸を定める。以後の図面においても図1と同様の座標軸を併記することにより、それぞれの図面が表す構造物の向きを示す。
図2は、受光レンズユニットと投光レンズユニットがベースフレーム120に固定された様子を示す斜視図である。すなわち、後に説明する作業工程を経て、ベースフレームに主要な構成部品が固定された状態を示す。
本実施形態においては、受光レンズユニットは、光学性能を発揮するレンズ部と当該レンズ部を支持するフレーム部とが透明樹脂で一体的に成形された受光レンズ130である。レンズ部以外の表面は、例えば黒色塗装などによってマスク処理が施されていてもよい。また、本実施形態においては、投光レンズユニットは、光学性能を発揮するレンズ部と当該レンズ部を支持するフレーム部がそれぞれ別体として形成され、互いに組み付けられてユニット化されたものである。図2では主に、フレーム部である投光レンズホルダ140が現れている。
ベースフレーム120は、少なくとも、図2においては隠れている投光素子であるレーザダイオードと受光素子であるCMOSセンサ、受光レンズユニット及び投光レンズユニットを支持するベース部材であり、例えば樹脂で成形されている。ベースフレーム120は、投光された検出光L1が反射して戻ってきた検出光L2の受光に影響を及ぼさないように、投光側領域と受光側領域を隔てる隔壁125を有する。
なお、本実施形態において受光レンズユニット及び投光レンズユニットを固定するための各作業工程は、図示するように、固定された場合の受光レンズユニットと投光レンズユニットが横並びするように、ベースフレーム120を横たえた状態で行われる。すなわち、y軸負の方向が重力方向である。また、受光レンズユニットの光軸方向をz軸方向とする。以下の説明においては、y軸正の方向を上、負の方向を下と称する場合がある。
図3は、受光レンズユニットと投光レンズユニットが固定される前のベースフレーム120の様子を示す斜視図であり、全体構造の理解のため便宜的に受光レンズユニットと投光レンズユニットを共にベースフレーム120上で浮かせた状態を示す図である。
特に、受光レンズユニットは、把持治具200によって把持されている様子を示している。把持治具200は、レンズユニットを保持する治具の一例である。受光レンズユニットは、上述のように単体の受光レンズ130であるが、受光レンズ130は、主に、光学性能を発揮するレンズ部131とレンズ部131を支持するフレーム部132を備える。レンズ部131は、正面から観察した場合に光軸より下部の一部が水平にカットされたD字状を成し、フレーム部132は、レンズ部131の周囲を囲んでいる。特に、フレーム部132は、レンズ部131の上部において水平方向(x軸方向)にそれぞれ延在する鍔部132を有する。また、フレーム部132のうちレンズ部131の上部には、把持治具200の把持ピン210を嵌挿するための把持孔133が設けられている。把持治具200は、把持ピン210を把持孔133に嵌挿することにより受光レンズ130を把持する。なお、把持ピン210は、把持孔133への挿通後に拡径して受光レンズ130を把持するタイプのものでもよい。
把持治具200は、不図示の駆動機構によりx軸方向、y軸方向、z軸方向に移動可能である。駆動機構を制御する制御ユニットは、受光レンズ130を把持する把持治具200を設定された空間座標へ移動させたり、その空間座標で静止させたりすることができる。受光レンズ130をベースフレーム120へ固定する工程においては、把持治具200は、受光レンズ130を把持して矢印方向(重力方向)へ移動し、後方に固定されたCMOSセンサ150に対する位置調整を実行する。
ベースフレーム120には、受光レンズ130を支持する支持領域が予め定められている。具体的には、図示するように2つの上部載積領域121と1つの下部載積領域122が設定されている。これらの領域は、後述するように紫外線硬化性の樹脂が載積されるので、積載された樹脂が面方向へ拡散しにくいように周囲よりも若干窪んで形成されている。
投光レンズユニットは、投光レンズ141と、投光レンズ141を保持する投光レンズホルダ140によって構成されている。投光レンズホルダ140は、受光レンズ130のフレーム部132に相当する形状を有し、把持治具200の把持ピン210を嵌挿するための把持孔143が設けられている。図3においては、把持治具200を省いて示しているが、投光レンズユニットも把持治具200に把持され、受光レンズユニットと同様に矢印方向(重力方向)へ移動されて、ベースフレーム120に固定される。
次に、投光レンズユニットと受光レンズユニットを固定する工程について順を追って説明する。図4は、投光レンズユニットをベースフレームに固定する工程を示す模式図である。CMOSセンサ150とレーザダイオード160は、この工程に先立って、ベースフレーム120の基準面に対して直接的又は間接的に位置決めされ、固定されている。ベースフレーム120の基準面は、図示するように、ベースフレーム120を横たえた場合に重力方向に直交する平面であり、実際にはベースフレーム120に存在しない製造工程上の仮想面であってもよい。したがって、基準面が必ずしも設計上の基準でなくてもよい。なお、以下の説明においては、受光レンズユニットを固定する工程を詳細に説明することとし、投光レンズユニットを固定する工程については、共通する説明を省きつつ簡単に説明する。
ベースフレーム120には、投光レンズホルダ140を支持する支持領域として、図示するように2つの上部載積領域123と1つの下部載積領域124が設定されている。ただし、図示する正面図に対しては隠れた位置に存在するので、それぞれ点線で示している。これらの領域にそれぞれ適量の紫外線硬化性の樹脂170を、例えばシリンジを用いて吐出させることにより、載積する。ここで、適量とは、投光レンズホルダ140を予定された目標位置へ配置した場合に、領域面と投光レンズホルダ140の対向面との間隙を十分に埋めることができる量である。
投光レンズホルダ140の把持孔143に把持治具200の把持ピン210を嵌挿して把持治具200に投光レンズホルダ140を把持させる。そして、矢印方向へ移動させ、レーザダイオード160のレーザ光が投光レンズ141の光軸中心を通過するように位置調整を行う。このとき、実際にレーザダイオード160を発光させ投光レンズ141を通過した検出光の向きを確認しながら調整してもよいし、レーザダイオード160を発光させることなくレーザダイオード160との相対位置を確認しながら調整してもよい。位置調整が完了したら紫外線を照射して樹脂170を硬化させる。
図5は、投光レンズユニットがベースフレーム120に固定された様子を示す模式図である。図示するように、投光レンズユニットの投光レンズホルダ140は、重力方向に対し、樹脂170を介して間接的にベースフレーム120に支持されている。このように配置位置が調整された投光レンズ141は、レーザダイオード160が投光する検出光を、予定された方向へ正しく出射する。
図6は、受光レンズユニットを固定する工程のうち載積工程の様子を示す模式図である。上述のように、ベースフレーム120には、受光レンズ130を支持する支持領域として、図示するように2つの上部載積領域121と1つの下部載積領域122が設定されている。上部載積領域121は、フレーム部132の鍔部135に対向する領域であり、下部載積領域122は、フレーム部132の底面部136に対向する領域である。
これらの領域にそれぞれ適量の紫外線硬化性の樹脂170を、例えばシリンジを用いて吐出させることにより、載積する。ここで、適量とは、受光レンズ130を予定された目標位置へ配置した場合に、上部載積領域121の領域面と鍔部135の対向面との間隙、及び下部載積領域122の領域面と底面部136の対向面との間隙を十分に埋めることができる量である。
このように、載積工程は受光レンズ130をベースフレーム120に接近させる前に行われるので、それぞれの載積領域はベースフレーム120の上部空間に対して露出しており、作業者は、樹脂170を容易にそれぞれの載積領域に載積させることができる。また、樹脂170を載積領域の面上に載積するので、樹脂が液だれするおそれもない。
次に、フレーム部132に設けられた把持孔133に把持治具200の把持ピン210を嵌挿して把持治具200に受光レンズ130を把持させる。そして、受光レンズ130を矢印方向(重力方向)へ移動させる。
図7は、受光レンズユニットを固定する工程のうち調整工程の様子を示す模式図である。把持治具200を重力方向へ移動させていくと、鍔部135及び底面部136は、やがて載積された樹脂170と接触する。この状態から、制御ユニットは、重力方向と水平方向に受光レンズ130を移動さて微調整を行う。
具体的には、実際に検出光L1をすでに位置調整を終えている投光レンズ141を通過させて投光し、所定位置に設置された標準ワークで反射して戻ってきた検出光を位置調整中のレンズ部131を通過させてCMOSセンサ150で受光させる。そして、CMOSセンサ150の出力信号が最適な状態となるように、受光レンズ130の位置を探索する。例えば、CMOSセンサ150が水平方向に複数の画素が配列されたラインセンサである場合には、重力方向に対しては、受光レンズ130を上下させ、標準ワークの距離に対応する位置に存在する画素の画素値が最大となる受光レンズ130の位置を探索する。重力方向にも複数の画素が配列されているタイプのラインセンサの場合には、重力方向に積算した画素値が最大となる受光レンズ130の位置を探索する。また、水平方向に対しては、受光レンズ130を左右させ、標準ワークの距離に対応する目標位置の画素の画素値が最大となるように受光レンズ130の位置を探索する。重力方向にも複数の画素が配列されているタイプのラインセンサの場合には、重力方向に積算した画素値で評価するとよい。
このように投光レンズユニットを先に固定して実際の検出光を用いて受光レンズユニットの位置を調整することにより、受光素子(ここではCMOSセンサ150)において検出光の受光ロスを極力生じさせない最適な位置に受光レンズを配置することができる。受光素子における受光ロスを抑えることができれば、発光素子としてレーザ発光素子(ここではレーザダイオード160)を用いる場合には、発光強度がより低い安全クラスのレーザ出力でも高い検出性能を実現することができる。また、水平方向の位置調整も並列的に行えば、検出精度の向上が期待できると共に、ベースフレーム120にレンズユニットを水平方向に位置決めするための構造物を設けなくてもよくなるので、レイアウトの自由度を高めることができる。
なお、この調整工程の実行中は、鍔部135及び底面部136は樹脂170との接触を保っている。換言すると、樹脂170は、重力方向と水平方向に受光レンズ130を移動させて微調整を行う期間において、適度の載積量と粘性により、上部載積領域121の領域面と鍔部135の対向面との間隙、下部載積領域122の領域面と底面部136の対向面との間隙を埋めている。このような状態を保てば、いずれのタイミングで微調整が完了しても、載積領域の領域面と対向面との間は樹脂170が介在する。また、受光レンズ130の位置調整を完了した後に間隙に対して樹脂を注入するのではないので、例えば注射針の先端が受光レンズ130に接触したり、樹脂の注入量が多すぎたりして受光レンズ130を変位させてしまうというおそれもない。また、載積工程も調整工程もいわゆる投げ込み作業であるので、作業者の熟練を要さず、作業性が大変高いといえる。
調整工程が完了したら、把持治具200を静止させ、ベースフレーム120と受光レンズ130の相対的な位置関係を維持する。続いて、硬化工程を実行する。図8は、受光レンズユニットを固定する工程のうち硬化工程の様子を示す模式図である。
紫外線硬化性の樹脂である樹脂170は、紫外線の照射により硬化する。そこで、UV照射器300を受光レンズ130周辺に配置し、紫外線の照射を実行する。なお、本実施形態においては、硬化性樹脂として紫外線硬化性の樹脂を採用したが、他の硬化性樹脂を採用してもよい。例えば熱硬化性樹脂を採用する場合は、UV照射器300に代えてヒータを用意すればよい。
図9は、受光レンズユニットを固定する工程のうち除去工程の様子を示す模式図である。硬化工程によって樹脂170が硬化したら、ベースフレーム120に対する受光レンズ130の固定が完了する。受光レンズ130の固定が完了したら、把持治具200を引き上げて除去する。把持ピン210は、受光レンズ130を移動できる程度に把持孔133に緩く嵌挿されているので、樹脂170が硬化して受光レンズ130が固定された後に把持治具200が引き上げられれば、把持孔133から容易に引き抜かれる。
このようにベースフレーム120に固定された受光レンズ130は、ベースフレーム120の基準面に直交する重力方向に対し、樹脂170を介して間接的にベースフレーム120に支持されているといえる。換言すれば、受光レンズ130が単に接着層を介して元から剛体である構造物に支持されるのとは異なり、樹脂170自体が、受光レンズ130の重力方向の位置を決定づける調整部材として機能している。このような構成を採用することにより、受光レンズ130の精確な位置調整と、その状態の維持の両立を実現している。
以上説明した実施形態においては、重力方向の位置調整に並行して水平方向の位置調整も行った。しかし、水平方向の調整を他の手法によって代替してもよい。図10は、受光レンズ130の水平方向の位置調整を他の手法に代替する例を説明する模式図である。上記の実施形態と異なる点について説明する。
受光レンズ130は、それぞれの鍔部135に位置決め孔137が設けられている。また、ベースフレーム120は、それぞれの上部載積領域121に位置決めピン128が立設されている。把持治具200をベースフレーム120へ向かって引き下げていくと、やがて位置決め孔137が位置決めピン128に嵌合し、水平方向の位置が確定する。この場合、調整工程において重力方向の位置調整は、位置決め孔137を位置決めピン128に対して上下に摺動させつつ実行する。このような構成による調整工程においては、実際の検出光を用いた微調整は重力方向に限って行えばよいので、調整工程の時間短縮が期待できる。
以上説明した本実施形態は、様々な変形例が考え得る。例えば、以上の本実施形態においては、投光レンズユニットも受光レンズユニットも共に同様の工程を経て固定したが、一方の固定を他の手法によって実現しても構わない。また、以上の本実施形態では、把持治具として把持ピンを用いる方法を説明したが、光軸方向が重力方向に直交するようにレンズユニットを把持できる治具であればいずれの形式であってもよい。例えば、把持対象物を把持ピンに接触させた状態を維持する(つまり、ぐらつかないように押さえる)ために、把持治具の把持面に吸気口を設け、エア吸着を行っても良い。また、吸着以外の方法として、ロボットハンドの指や爪でレンズユニットを直接掴む形式でもよい。あるいは、磁力や静電力を利用してレンズユニットを固定する形式でもよい。
また、距離センサ100に組み込まれたレーザダイオード160から投光された検出光を用いて受光レンズ130の位置調整を実行するのではなく、外部装置から投光された疑似検出光を受光して受光レンズ130の位置調整を実行してもよい。
また、ベースフレーム120に定められる支持領域は、2つの上部載積領域121と1つの下部載積領域122の組み合わせに限らない。レンズユニットのうちレンズ光軸よりも上部の2点と下部の1点の3点で固定すれば安定性は高いが、樹脂量や領域面積などを調整することにより、上部の2点のみ、あるいは下部の1点のみでもレンズユニットを支持し得る。
また、以上説明した各工程を、製造ロボットが自動で実行してもよいし、樹脂の載積や把持治具を制御する制御ユニットへの指示等を作業者が行ってもよい。また、以上説明したレンズユニットの固定手法は、距離センサへの適用に限らず、他の光学式センサにも適用可能である。例えば、投光部から出射した光が、検出対象物で反射して受光素子へ戻ってくるか否か、あるいはどの程度戻ってくるかを検出することにより、検出対象物の有無を検出する光量判別型の光電センサにも適用できる。
[附記]
投光素子(160)から投光された検出光(L1、L2)を受光素子(150)で受光して対象物(W)を検出する光学式センサ(100)の製造方法であって、
ベース部材(120)の予め定められた支持領域(121、122、123、124)に硬化性樹脂(170)を載積する載積工程と、
光軸方向が重力方向に直交するように治具(200)でレンズユニット(130、140)を把持し、前記レンズユニット(130、140)のフレーム部(132、136)を載積された前記硬化性樹脂(170)と接触させながら前記レンズユニット(130、140)の重力方向の位置を調整する調整工程と、
前記硬化性樹脂(170)を硬化させる硬化工程と、
前記治具(200)を除去する除去工程と
を有する光学式センサ(100)の製造方法。
100…距離センサ、111…筐体、112…ケーブル、120…ベースフレーム、121、123…上部載積領域、122、124…下部載積領域、125…隔壁、128…位置決めピン、130…受光レンズ、131…レンズ部、132…フレーム部、133…把持孔、135…鍔部、136…底面部、137…位置決め孔、140…投光レンズホルダ、141…投光レンズ、143…把持孔、150…CMOSセンサ、160…レーザダイオード、170…樹脂、200…把持治具、210…把持ピン、300…UV照射器

Claims (5)

  1. 投光素子から投光された検出光を受光素子で受光して対象物を検出する光学式センサの製造方法であって、
    ベース部材の予め定められた支持領域に硬化性樹脂を載積する載積工程と、
    光軸方向が重力方向に直交するように、重力方向に沿って設けられた把持孔に治具の把持ピンを嵌挿することでレンズユニットを保持し、前記レンズユニットのフレーム部を載積された前記硬化性樹脂と接触させながら前記レンズユニットの重力方向の位置を調整する調整工程と、
    前記硬化性樹脂を硬化させる硬化工程と、
    前記把持ピンを前記把持孔から引き抜いて前記治具を除去する除去工程と
    を有する光学式センサの製造方法。
  2. 前記調整工程は、前記レンズユニットが受光レンズユニットである場合には、前記受光レンズユニットの受光レンズを通過して前記受光素子に到達する前記検出光を入力とする前記受光素子の出力に基づいて前記位置を調整する請求項1に記載の光学式センサの製造方法。
  3. 前記調整工程は、前記光軸方向及び前記重力方向に共に直交する水平方向の位置も併せて調整する請求項1または2に記載の光学式センサの製造方法。
  4. 前記フレーム部は、前記光軸方向及び前記重力方向に共に直交する水平方向に延在する鍔部を有し、
    前記載積工程は、前記ベース部材のうち前記鍔部に対応する領域を前記支持領域と定めて前記硬化性樹脂を載積する請求項1から3のいずれか1項に記載の光学式センサの製造方法。
  5. 前記載積工程は、前記ベース部材のうち前記フレーム部の下端部に対応する領域を前記支持領域と定めて前記硬化性樹脂を載積する請求項1から4のいずれか1項に記載の光学式センサの製造方法。
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