JP7447446B2 - 薬液投与方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薬液投与方法に関する。
従来から、患部などの目標部位に薬液を投与する様々な方法が使用されている。代表的な方法としては、シリンジと注射針を用いて目標部位の内部に薬液を投与する注射法が挙げられる。また、特許文献1に開示されるように、薬液をインクジェット吐出機器を用いて目標部位に吐出して薬液を投与する方法も開示されている。
特開2000-185106号公報
しかしながら、シリンジと注射針を用いて目標部位に薬液を投与する注射法は、患者に痛みを伴う場合があるうえ、感染症を患う虞があるなど副作用がある。また、特許文献1に開示されるような、従来のインクジェット吐出機器を用いて目標部位に薬液を吐出する方法では、使用する薬液の種類によっては、目標部位の表面から内部に薬液が十分に浸透しない場合がある。
上記課題を解決するための本発明の薬液投与方法は、薬液を吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドからの前記薬液の吐出を制御する制御部と、を備えたインクジェット装置を用いた薬液投与方法であって、前記制御部の制御により、前記インクジェットヘッドから吐出される際の前記薬液の直径が20μm以上200μm以下であって前記インクジェットヘッドから吐出される際の前記薬液の吐出速度が30m/s以上となるように前記インクジェットヘッドから前記薬液を吐出させることで、前記薬液を目標部位に穿孔させて投与することを特徴とする。
本発明の薬液投与方法を実行可能な実施例1の薬液投与ユニットを表す概略図であって、アクチュエーターユニットを本体部にセットした状態を表す図。 実施例1の薬液投与ユニットを表す概略図であって、アクチュエーターユニットを本体部から取り外した状態を表す図。 実施例1の薬液投与ユニットを表す概略図であって、アクチュエーターユニットを駆動した状態を表す図。 実施例1の薬液投与ユニットを用いて、目視での薬液の吐出速度を測定している状態を表す図。 実施例1の薬液投与ユニットにおいて薬液を吐出する際の吐出口内部の状態を表す図。 本発明の薬液投与方法を実行可能な実施例2の薬液投与ユニットを表す概略図であって、電源ユニットを本体部から取り外した状態を表す図。 本発明の薬液投与方法を実行可能な実施例3の薬液投与ユニットを表す概略図であって、アクチュエーターユニットを本体部にセットした状態を表す図。
最初に、本発明について概略的に説明する。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の薬液投与方法は、薬液を吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドからの前記薬液の吐出を制御する制御部と、を備えたインクジェット装置を用いた薬液投与方法であって、前記制御部の制御により、前記インクジェットヘッドから吐出される際の前記薬液の直径が20μm以上200μm以下であって前記インクジェットヘッドから吐出される際の前記薬液の吐出速度が30m/s以上となるように前記インクジェットヘッドから前記薬液を吐出させることで、前記薬液を目標部位に穿孔させて投与することを特徴とする。
本態様によれば、直径が20μm以上200μm以下であって吐出速度が30m/s以上となるように薬液を吐出させる。このような条件で薬液を目標部位に投与することで、該薬液を患者に痛みを感じさせることなく目標部位の表面を穿孔させつつ投与することができ、目標部位に薬液を十分に浸透させることができる。また、インクジェットヘッドから薬液を吐出させることで、針などのその他の構成部材を目標部位に接触させることなく薬液を目標部位に投与できることで、副作用も抑制できる。
本発明の第2の態様の薬液投与方法は、前記第1の態様において、前記インクジェット装置は、前記薬液の吐出速度測定手段を備えており、前記薬液の投与を、前記薬液の吐出速度を測定した後に行うことを特徴とする。
本態様によれば、吐出速度を測定した後に薬液を投与することができる。使用する薬液の種類によっては投与量が制限される場合があるが、目標部位に薬液を穿孔させることができる条件に調整することで正確な量の薬液を投与することが可能になる。
本発明の第3の態様の薬液投与方法は、前記第1または第2の態様において、前記制御部の制御により、前記目標部位の同じ位置に対する前記薬液の吐出回数を変更することで、前記目標部位への前記薬液の浸透深さを調整しつつ前記薬液を投与することを特徴とする。
目標部位への薬液の好ましい浸透深さは、目標部位の状態や使用する薬液によって異なる。目標部位の同じ位置に対する薬液の吐出回数を増やせば目標部位への薬液の浸透深さは深くなるが、本態様によれば、目標部位の同じ位置に対する薬液の吐出回数を変更するという簡単な方法で、目標部位への薬液の浸透深さを調整しつつ薬液を投与することができる。
本発明の第4の態様の薬液投与方法は、前記第1から第3のいずれか1つの態様において、前記インクジェット装置は、前記インクジェットヘッドの位置を変更する移動機構を備え、前記薬液の投与を、前記移動機構により前記インクジェットヘッドの位置を変更しつつ前記薬液を投与することを特徴とする。
本態様によれば、移動機構によりインクジェットヘッドの位置を変更しつつ薬液を投与することができる。このため、目標部位が広い面積に亘っている場合などにおいて、簡単に好ましい位置に薬液を投与することができる。
本発明の第5の態様の薬液投与方法は、前記第1から第4のいずれか1つの態様において、前記インクジェットヘッドは、前記制御部の制御により複数の吐出径で前記薬液を吐出可能に構成されており、前記制御部の制御により、前記薬液の吐出径を変更することで、局所的な前記目標部位への前記薬液の塗布範囲を調整しつつ前記薬液を投与することを特徴とする。
局所的な目標部位への薬液の好ましい塗布範囲は、目標部位の状態や使用する薬液によって異なる。本態様によれば、薬液の吐出径を小さく絞ることで局所的な目標部位への薬液の塗布範囲を調整しつつ薬液を投与することができる。
本発明の第6の態様の薬液投与方法は、前記第1から第5のいずれか1つの態様において、前記インクジェットヘッドは、前記制御部の制御により複数の吐出速度で前記薬液を吐出可能に構成されており、前記制御部の制御により、前記薬液の吐出速度を変更することで、前記目標部位への前記薬液の浸透深さを調整しつつ前記薬液を投与することを特徴とする。
目標部位への薬液の好ましい浸透深さは、目標部位の状態や使用する薬液によって異なる。薬液の吐出速度を速くすることで目標部位への薬液の浸透深さは深くなるが、本態様によれば、薬液の吐出速度を変更することで、目標部位への薬液の浸透深さを調整しつつ薬液を投与することができる。
本発明の第7の態様の薬液投与方法は、前記第1から第6のいずれか1つの態様において、前記インクジェット装置は、前記インクジェットヘッドから前記目標部位までの距離である前記薬液の吐出距離を規定する吐出距離規定手段を備えており、吐出距離規定手段で前記吐出距離を規定することで、前記薬液の投与を、前記吐出距離が5mm以上20mm以下の範囲で行うことを特徴とする。
吐出距離が短すぎると薬液がインクジェットヘッドに跳ね返りインクジェットヘッドが汚れて不衛生になる虞があり、吐出距離が長すぎると薬液が目標部位に所望の吐出速度で着弾し難くなる虞がある。本態様によれば、薬液の投与を吐出距離が5mm以上20mm以下の範囲で行うので、インクジェットヘッドが汚れて不衛生になることや薬液が目標部位に所望の吐出速度で着弾しないことを抑制できる。
本発明の第8の態様の薬液投与方法は、前記第1から第7のいずれか1つの態様において、前記インクジェットヘッドは、前記薬液を吐出する吐出口と、前記吐出口に連通する圧力室と、押圧方向及び前記押圧方向とは反対方向に変位するアクチュエーターと、変位量を拡大して前記圧力室に前記アクチュエーターの変位を伝える拡大変位機構と、を有することを特徴とする。
一般的なインクジェットヘッドを用いて吐出速度が30m/s以上となるように薬液を吐出させることは困難である。本態様によれば、拡大変位機構によりアクチュエーターの変位量よりも大きな変位量で圧力室を押圧することができるので、吐出速度が30m/s以上となるように薬液を吐出させることができる。
本発明の第9の態様の薬液投与方法は、前記第8の態様において、前記拡大変位機構は、液体が封入される液体室と、前記液体室の壁面の一部を構成し、前記アクチュエーターの変位に応じて変位して、前記液体に圧力を付与する第1壁部と、前記液体室の壁面の一部を構成し、前記液体に面している面積が、前記液体に面している前記第1壁部の面積よりも小さく、前記第1壁部が変位して前記液体に圧力を付与したときに、前記液体の圧力によって、前記反対方向に働く弾性力が生じる状態で前記押圧方向に変位する第2壁部と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、第1壁部と第2壁部とを有する液体室を設ける構成とすることにより、高精度な拡大変位機構を構成できる。そして、高精度な拡大変位機構により、高い精度で吐出速度が30m/s以上となるように薬液を吐出させることができる。
本発明の第10の態様の薬液投与方法は、前記第8または第9の態様において、前記制御部の制御により、前記反対方向に前記アクチュエーターを変位させることで、前記吐出口に形成される前記薬液の表面を前記圧力室の内部方向に引き込ませて凹形状を形成させ、前記押圧方向に前記アクチュエーターを変位させることで、前記凹形状の前記表面における前記薬液の吐出方向から見て中央部に前記圧力室の外部方向に突出する柱形状を形成させるとともに前記柱形状の前記薬液を吐出させることを特徴とする。
本態様によれば、アクチュエーターを変位させて、吐出口に形成される薬液の表面を一旦凹ませ、その後、凹んだ部分の中央部に柱形状を形成させることで、高い精度で吐出速度が30m/s以上となるように薬液を吐出させることができる。また、薬液を球形状で吐出させた場合は薬液の吐出有無を目視で確認することは困難であるが、柱形状の薬液を吐出させることで薬液の吐出有無を目視で確認することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。なお、以下の図はいずれも概略図であり、一部構成部材を省略または簡略化して表している。また、各図中のX軸方向は水平方向であり、Y軸方向は水平方向であるとともにX軸方向と直交する方向であり、Z軸方向は鉛直方向である。
「実施例1」
最初に、本発明の薬液投与方法を実行可能な一実施形態である薬液投与ユニット1の全体構成について図1から図4を参照して説明する。図1から図4で表されるように、本実施例の薬液投与ユニット1は、アクチュエーターユニット2と本体ユニット3とを有している。
アクチュエーターユニット2は、不図示の電源のほか、制御部10とアクチュエーターホルダー21とアクチュエーター22と当接部23とを備えている。制御部10の制御によりアクチュエーター22はZ軸方向に沿って変位する。すなわち、制御部10の制御によってアクチュエーター22を駆動することで、当接部23はアクチュエーターホルダー21に対してZ軸方向に沿って位置を変える。なお、本実施例の薬液投与ユニット1は、制御部10をアクチュエーターユニット2に備えているが、制御部10を本体ユニット3に備える構成であってもよい。
本体ユニット3は、薬液L1の注入口31と、注入口31と繋がる薬液室32と、薬液室32と繋がる通路33と、通路33と繋がる圧力室34と、圧力室34と繋がる吐出口35と、を備えている。注入口31から吐出口35までが薬液L1の収容部となっている。また、図1と図2とを比較すると分かり易いが、本体ユニット3は、アクチュエーターユニット2を装着する装着部37と、装着部37に対してヒンジ39で接続されヒンジ39を回動させることにより回動可能な回動部38と、を備えている。ヒンジ39を基準に回動部38を回動させ、図2の矢印方向にアクチュエーターユニット2を移動させることで、装着部37に対してアクチュエーターユニット2を着脱できる。薬液室32には、本体ユニット3に収容された薬液L1が注入口31や吐出口35から漏れないように、薬液L1の収容部を負圧に保つウレタンフォームが収容されている。ただし、ウレタンフォームの代わりに自己封止弁などを設ける構成などとしてもよい。
なお、装着部37には、アクチュエーターユニット2を装着する際にアクチュエーターホルダー21を当接した状態で支持する支持部36が形成されている。そして、装着部37のアクチュエーターユニット2の装着部分には、第1壁部41と、第2壁部42と、第1壁部41と第2壁部42とでZ軸方向において挟まれ、液体L2が封入された液体室43と、を有する拡大変位機構40を備えている。
また、図1及び図2で表されるように、本実施例の薬液投与ユニット1は、ユーザーが薬液投与ユニット1を使用していない場合に、注入口31を塞ぐシール部11と、吐出口35を塞ぐシール部12と、を貼り付けることが可能な構成となっている。ただし、図3及び図4で表されるように、ユーザーが薬液投与ユニット1を使用する場合は、シール部11及びシール部12を取り外す。
ここで、図1から図4で表されるように、本実施例の薬液投与ユニット1は、アクチュエーターユニット2と吐出口35とを各々1個ずつ備える構成である。しかしながら、このような構成に限定されず、例えば、複数のアクチュエーターユニット2と、該複数のアクチュエーターユニット2に対して共通で用いられる1つの圧力室34と、該圧力室34に繋がる1つの吐出口35と、を備える構成などとしてもよい。このような構成とすることで、吐出口35からの薬液L1の吐出量の微調整が容易になる。ただし、本実施例のように、アクチュエーターユニット2と吐出口35とを各々1つずつ備える構成であっても、アクチュエーター22を連続して複数回駆動することで吐出口35からの薬液L1の吐出量の調整が可能である。
本実施例の薬液投与ユニット1は、アクチュエーターユニット2を有し、該アクチュエーターユニット2のアクチュエーター22を駆動することで吐出口35からの薬液L1の吐出させる構成である。ただし、このような構成に限定されない。例えば、先端がテーパー状となっているノズルの内部にピストンを有する構成の吐出部を使用し、ピストンをノズルのテーパー部分に衝突させつつ薬液L1を吐出する、所謂ジェットディスペンサー方式の吐出部を使用してもよい。しかしながら、本実施例の薬液投与ユニット1のような非接触式の吐出部を使用する構成の方が、交換性がよく、部材同士の衝突に伴う不純物の発生も抑制できるので、好ましい。本発明においては、ジェットディスペンサー方式の吐出部もインクジェットヘッドに含まれるものとする。
なお、目標部位の種類や該目標部位の状態などに応じて、薬液L1として限定なく様々なものを使用できる。例えば、液体だけで構成されるもののほか、体温で溶ける固体の薬剤を含むものや、顔料など治療以外の目的で使用する固体を含むものなども、薬液L1として使用できる。薬液L1として使用可能な含有物としては、例えば、水、保湿剤、ヒアルロン酸、等張液、ワクチン、血清、インスリン、ビタミン類、抗菌薬、着色材料、染料、防腐剤、抗アレルギー剤、抗がん剤、抗ヒスタミン剤、抗菌薬、抗精神病薬、麻薬類、抗コリン薬、毛髪剤、オイル類などを単独または組み合わせて使用できる。特に、角質層を透過できない分子量500程度以上の含有物を使用することが望ましい。また、経皮投与促進のために、エタノール、プロピレングリコール、メントールなどのアルコール類なども使用可能である。さらには、薬液L1を吐出口35から吐出させることとは別に、吐出口35以外の場所から水などを噴霧させて目標部位を保湿させ、例えば角膜水分量を15%以上にしてから薬液L1を吐出させてもよい。
図1、図3及び図4で表されるように、アクチュエーターユニット2が装着部37に装着された状態では、当接部23が第1壁部41と接触した状態となる。第1壁部41及び第2壁部42は、ともに可撓性部材で構成されている。そして、第2壁部42の面積は、第1壁部41の面積よりも小さい。図3及び図4で表されるように、当接部23により第1壁部41が押されると、第1壁部41は図中の下方に撓み、液体室43には液体L2が封入されていることで第2壁部42も図中の下方に撓む。ここで、第2壁部42の面積は第1壁部41の面積よりも小さいので、第2壁部42のZ軸方向に沿う方向の撓み量は、第1壁部41のZ軸方向に沿う方向の撓み量よりも大きくなる。このため、拡大変位機構40は、アクチュエーター22の変位を拡大して圧力室34に伝えることが可能な構成となっている。
なお、本実施例の薬液投与ユニット1においては、アクチュエーター22を駆動することにより、図中の下方のみでなく図中の上方にも当接部23を移動させることが可能な構成となっている。そして、当接部23の上方の移動に合わせて第1壁部41を上方に撓ませることができる。第1壁部41が上方に撓むと第2壁部42も上方に撓む。本実施例の薬液投与ユニット1は、このような構成となっていることで、圧力室34に圧力を加えて圧力室34を正圧にすることができるだけでなく、圧力室34を負圧にすることもできる。圧力室34を負圧にすることもできる構成としては、当接部23を第1壁部41に接着させて当接部23のZ軸方向の移動に伴って第1壁部41もZ軸方向に移動する構成とすることもできるが、第1壁部41が当接部23に向けて付勢されるように予め上方に力がかかるような構成としてもよい。
このため、本実施例の薬液投与ユニット1は、圧力室34に正及び負の圧力がかからない状態と、圧力室34に正圧がかかる状態と、を繰り返すことで、吐出口35から薬液L1を吐出させることができる。さらに、圧力室34を負圧にすることと圧力室34を正圧にすることとを繰り返すことで、図3で表されるように、吐出口35における薬液L1の表面に凹形状Laを形成し、その後、凹形状Laの一部から柱形状Lbを形成し、図4で表されるように、柱形状Lbの薬液L1を吐出口35から吐出させることができる。
柱形状Lbの薬液L1を吐出口35から吐出させることで、例えば図4で表されるように、ライト14などを有するストロボを用いて、吐出口35から薬液L1を吐出させた瞬間の時間に対応するアクチュエーター22の駆動した瞬間の時間から所定のタイミングでストロボ光13を照らすことで、目視で薬液L1の吐出速度を確認できる。具体的には、例えば、目盛りのついたスケールなどを吐出口35近傍に位置させ、アクチュエーター22の駆動した瞬間の時間から所定のタイミング後にストロボ光13を照らすことで、目視で薬液L1の吐出速度を確認できる。吐出口35から吐出された薬液L1が柱形状Lbであることで視認しやすいからである。例えば、アクチュエーター22を駆動し薬液L1の吐出方向の先端が吐出口35から出始めた瞬間の時間から0.001s後にストロボ光13を照らした場合に薬液L1の吐出方向の先端が5cmだけ吐出口35から離れた位置にあれば、吐出速度は、5cm/0.001s、すなわち、50m/sとなる。目視で薬液L1の吐出速度を確認できることで、簡単な装置構成で吐出速度を確認することが可能になる。
ただし、目視ではなく、吐出口35から吐出される薬液L1を撮像可能なカメラなどを用いて、薬液L1の吐出速度を確認してもよい。吐出口35から吐出される薬液L1を撮像可能なカメラなどを用いることで、正確に吐出速度を確認できるためである。また、該カメラを目標部位の撮像用にも転用できることで、正確な位置に薬液L1を吐出することも可能になる。
次に、本実施例の薬液投与ユニット1における、吐出口35における薬液L1の表面に凹形状Laを形成し、その後、凹形状Laの一部から柱形状Lbを形成し、柱形状Lbの薬液L1を吐出口35から吐出させることについて、図5を用いて説明する。
薬液L1を吐出口35から吐出させる際、最初に、アクチュエーター22を駆動して当接部23を上方に移動させて第1壁部41を上方に撓ませる。すると、液体室43が負圧になって第2壁部42も上方に撓む。第2壁部42が上方に撓むことで、圧力室34が負圧になって吐出口35における薬液L1の表面に凹形状Laが形成される。図5の一番左の状態から左から5番目までの状態は、第2壁部42が上方に撓むことで、吐出口35における薬液L1の表面に凹形状Laが形成されていく様子を表している。Z軸方向における凹形状Laの形成深さに特に限定はないが、薬液L1の吐出速度を高速にするため、吐出口35の内径D1の3倍以上の長さであることが好ましい。
次に、アクチュエーター22を駆動して当接部23を下方に移動させて第1壁部41を下方に撓ませる。すると、液体室43が正圧になって第2壁部42も下方に撓む。第2壁部42が下方に撓むことで、圧力室34が正圧になって吐出口35における薬液L1の表面に形成されている凹形状Laの中央部分にZ軸方向に沿って柱形状Lbが形成される。そして、柱形状Lbが下方に向かって成長し、所望の長さまで成長したところで薬液L1の表面から切り離され、柱形状Lbを維持した状態で薬液L1は吐出される。図5の左から6番目の状態から一番左までの状態は、第2壁部42が下方に撓むことで、吐出口35において薬液L1の表面に柱形状Lbが形成され、柱形状Lbの薬液L1が吐出される様子を表している。
ここで、Z軸方向から見た場合において、吐出口35の内径D1に対して凹形状Laの内径D2は約2/3倍となり、内径D2に対して柱形状Lbの直径D3は約1/3倍となる。本実施例の薬液投与ユニット1は、直径D3が20μm以上200μm以下であって、吐出口35から吐出される際の薬液L1の吐出速度が30m/s以上となるように吐出口35から薬液L1を吐出させることができる。図1から図4を用いて説明したような、アクチュエーター22と拡大変位機構40とを有する構成のインクジェット装置は、吐出速度が30m/s以上となるような高速で薬液L1を吐出させることができる。
ここで一旦まとめると、本実施例の薬液投与ユニット1は、薬液L1を吐出するインクジェットヘッドとしてのアクチュエーターユニット2及び本体ユニット3と、該インクジェットヘッドからの薬液L1の吐出を制御する制御部10と、を備えたインクジェット装置である。そして、該薬液投与ユニット1を用いて、吐出口35から吐出される際の薬液L1の直径D3が20μm以上200μm以下であって吐出口35から吐出される際の薬液L1の吐出速度が30m/s以上となるように吐出口35から薬液L1を吐出させることで、薬液L1を目標部位に穿孔させて投与する薬液投与方法を実行することができる。
このように、直径D3が20μm以上200μm以下であって吐出速度が30m/s以上となるように薬液L1を吐出させる条件で薬液L1を目標部位に投与することで、該薬液L1を患者に痛みを感じさせることなく目標部位の表面を穿孔させつつ投与することができ、目標部位に薬液L1を十分に浸透させることができる。また、インクジェットヘッドから薬液L1を吐出させることで、針などのその他の構成部材を目標部位に接触させることなく薬液L1を目標部位に投与できることで、副作用も抑制できる。なお、「目標部位」とは、人体組織の皮膚や、眼、心臓、肺、肝臓、胃などの器官、並びに、人以外の動物の皮膚や器官など、薬液を投与させたい患部などを表す。また、ここでの「直径」とは、上記のように、Z軸方向に沿う方向、別の表現をすると、薬液L1の吐出方向から見た際の直径である。
ここで、インクジェットヘッドとしてのアクチュエーターユニット2及び本体ユニット3は、薬液L1を吐出する吐出口35と、吐出口35に連通する圧力室34と、図1から図4における下方向に対応する押圧方向及び図4における上方向に対応し該押圧方向とは反対方向に変位するアクチュエーター22と、変位量を拡大して圧力室34にアクチュエーター22の変位を伝える拡大変位機構40と、を有している。一般的なインクジェットヘッドを用いて吐出速度が30m/s以上となるように薬液L1を吐出させることは困難である。しかしながら、本実施例の薬液投与ユニット1は、上記のように、拡大変位機構40によりアクチュエーター22の変位量よりも大きな変位量で圧力室34を押圧することができるので、吐出速度が30m/s以上となるように薬液L1を吐出させることができる。
また、拡大変位機構40は、液体L2が封入される液体室43を備えている。また、液体室43の壁面の一部を構成し、アクチュエーター22の変位に応じて変位して、液体L2に圧力を付与する第1壁部41を備えている。さらに、液体室43の壁面の一部を構成し、液体L2に面している面積が、液体L2に面している第1壁部41の面積よりも小さく、第1壁部41が変位して液体L2に圧力を付与したときに、液体L2の圧力によって、押圧方向とは反対方向に働く弾性力が生じる状態で押圧方向に変位する第2壁部42を備えている。すなわち、拡大変位機構40は、第1壁部41と第2壁部42とを有する液体室43を設ける構成とすることにより、高精度な拡大変位機構40を構成できている。そして、高精度な拡大変位機構40により、高い精度で吐出速度が30m/s以上となるように薬液L1を吐出させることができる。
また、上記の通り、制御部10の制御により、押圧方向とは反対方向にアクチュエーター22を変位させることで、吐出口35に形成される薬液L1の表面を圧力室の内部方向に引き込ませて凹形状Laを形成させることができる。そして、その後、押圧方向にアクチュエーター22を変位させることで、凹形状Laの表面における薬液L1の吐出方向から見て中央部に圧力室34の外部方向に突出する柱形状Lbを形成させるとともに柱形状Lbの薬液L1を吐出させることができる。このように、アクチュエーター22を変位させて、吐出口35に形成される薬液L1の表面を一旦凹ませ、その後、凹んだ部分の中央部に柱形状Lbを形成させることで、高い精度で吐出速度が30m/s以上となるように薬液L1を吐出させることができる。また、薬液L1を球形状で吐出させた場合は薬液L1の吐出有無を目視で確認することは困難であるが、柱形状Lbの薬液L1を吐出させることで薬液L1の吐出有無を目視で確認することができる。
ただし、上記のような吐出方法に限定されない。制御部10の制御により、押圧方向とは反対方向にアクチュエーター22を変位させることなく、最初から押圧方向にアクチュエーター22を変位させてもよい。拡大変位機構40を備える構成であれば、このような吐出方法であっても吐出速度が30m/s以上となるように薬液L1を吐出させることが可能である。
本実施例の薬液投与ユニット1は、上記のように、薬液L1の吐出速度測定手段としてのライト14などを有するストロボを備えている。そして、ユーザーは、薬液L1の投与を、薬液L1の吐出速度を測定した後に行うことができる。使用する薬液L1の種類によっては投与量が制限される場合があるが、本実施例の薬液投与ユニット1を用いて薬液投与方法を実行することで、目標部位に薬液L1を穿孔させることができる条件に調整してから薬液L1を投与することが可能になる。
本実施例の薬液投与ユニット1のインクジェットヘッドは、制御部10の制御により、例えば連続して吐出動作を行うことで、目標部位の同じ位置に対する薬液L1の吐出回数を1回から複数回まで変更することができる。薬液L1の吐出回数を変更することで、目標部位への薬液L1の浸透深さを調整しつつ薬液L1を投与することができる。目標部位への薬液L1の好ましい浸透深さは、目標部位の状態や使用する薬液L1の種類などによって異なる。目標部位の同じ位置に対して、連続して複数回の吐出動作を行うことで薬液L1の吐出回数を増やせば、目標部位への薬液の浸透深さは深くなる。本実施例の薬液投与ユニット1を用いることで、目標部位の同じ位置に対する薬液L1の吐出回数を変更するという簡単な方法で、目標部位への薬液L1の浸透深さを調整しつつ薬液L1を投与することができる。
本実施例の薬液投与ユニット1のインクジェットヘッドは、制御部10の制御により複数の吐出径で薬液L1を吐出可能に構成されている。具体的には、アクチュエーター22のZ軸方向に沿う方向における変位量を調整することや高速でアクチュエーター22を連続して変位させることなどで複数の吐出径で薬液L1を吐出可能に構成されている。制御部10の制御により、薬液L1の吐出径を変更することで、局所的な目標部位への薬液L1の塗布範囲を調整しつつ薬液L1を投与することができる。薬液L1の吐出径を小さく絞ることで局所的な目標部位への薬液L1の塗布範囲がきわめて小さく調整できる。本実施例の薬液投与ユニット1を用いることで、薬液L1の吐出径を変更することで、局所的な目標部位への薬液L1の塗布範囲を調整しつつ薬液L1を投与することができる。なお、薬液L1の吐出径は、上記の直径D3に対応する。
本実施例の薬液投与ユニット1のインクジェットヘッドは、制御部10の制御により複数の吐出速度で薬液L1を吐出可能に構成されている。具体的には、アクチュエーター22のZ軸方向に沿う方向における変位量やアクチュエーター22の変位速度を調整することで複数の吐出速度で薬液L1を吐出可能に構成されている。制御部10の制御により、薬液L1の吐出速度を変更することで、目標部位への薬液L1の浸透深さを調整しつつ薬液L1を投与することができる。薬液L1の吐出速度を速くすることで目標部位への薬液L1の浸透深さは深くなる。本実施例の薬液投与ユニット1を用い、薬液L1の吐出速度を変更することで、目標部位への薬液L1の浸透深さを調整しつつ薬液L1を投与することができる。
本実施例の薬液投与ユニット1は、ハンディータイプであり、ユーザーが手で持って目標部位へ所望の量の薬液L1を投与することができる。ただし、本実施例の薬液投与ユニット1を装着して所望の位置に移動させる移動機構に装着して、目標部位へ薬液L1を投与することもできる。別の表現をすると、インクジェット装置が薬液投与ユニット1の位置を変更する移動機構を備え、薬液L1の投与を該移動機構により薬液投与ユニット1の吐出部であるインクジェットヘッドの位置を変更しつつ薬液L1を投与することもできる。このため、目標部位が広い面積に亘っている場合などにおいて、簡単に好ましい位置に薬液L1を投与することができる。また、例えば肘から手首にかけて薬液L1を投与する場合などにおいて、目標部位である皮膚の硬度が異なる部分に薬液L1を投与することとなるが、皮膚の硬度に応じて吐出回数や吐出速度などを変更しつつ広い面積に亘って薬液を投与することができる。なお、インクジェット装置は、皮膚の硬さを測定可能なインデントメーターを備えていることが好ましい。
ここで、移動機構としては、少なくとも薬液投与ユニット1の吐出部であるインクジェットヘッドを移動させることが可能な構成であれば、インクジェットヘッド以外の構成部材も併せて移動させる構成であってもよい。また、連続的または間欠的にインクジェットヘッドを1次元に移動(往復移動)させる構成のもののほか、連続的または間欠的に2次元または3次元に移動させる構成のものであってもよい。
[実施例2]
次に、実施例2の薬液投与ユニット1について、図6を参照して説明する。なお、図6は実施例1の薬液投与ユニット1における図2に対応する図であるとともに、図6において上記実施例1と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。ここで、本実施例の薬液投与ユニット1は、上記で説明した実施例1の薬液投与ユニット1と同様の特徴を有しているとともに、下記での説明箇所以外は実施例1の薬液投与ユニット1と同様の形状をしている。
図6で表されるように、本実施例の薬液投与ユニット1は、本体ユニット3と、制御部10と不図示の電源などとを有する制御ユニット5と、を備えている。アクチュエーター22は本体ユニット3に設けられている。制御ユニット5は、本体ユニット3に対して図6中の矢印方向に移動させることができ、本体ユニット3に対して着脱可能な構成となっている。
実施例1及び実施例2の薬液投与ユニット1で表されるように、構成部材の一部を本体ユニット3に対して着脱可能な構成とすることができる。アクチュエーターユニット2が本体ユニット3に対して着脱可能な構成や、制御ユニット5が本体ユニット3に対して着脱可能な構成のほか、薬液L1を収容する薬液タンクを着脱可能な構成や、電源ユニットを着脱可能な構成などであってもよい。これらのように、構成部材の一部を本体ユニット3に対して着脱可能な構成とすることで、構成部材の一部を簡単に交換可能な仕様とすることができる。そして、例えば、使用期限などの管理情報を着脱可能な構成部材に格納させておくことで、例えば古い薬液L1を使用しないようにするなど、薬液投与ユニット1を高精度に管理できる。
[実施例3]
次に、実施例3の薬液投与ユニット1について、図7を参照して説明する。なお、図7は実施例1の薬液投与ユニット1における図1に対応する図であるとともに、図7において上記実施例1及び実施例2と共通する構成部材は同じ符号で示しており、詳細な説明は省略する。ここで、本実施例の薬液投与ユニット1は、上記で説明した実施例1の薬液投与ユニット1と同様の特徴を有しているとともに、下記での説明箇所以外は実施例1の薬液投与ユニット1と同様の形状をしている。
図7で表されるように、本実施例の薬液投与ユニット1は、吐出口35の周囲を囲む円筒状のスペーサー15が設けられている。なお、スペーサー15が設けられていること以外は、実施例1の薬液投与ユニット1と全く同様の構成である。本実施例のスペーサー15は、Z軸方向に沿う吐出方向において伸縮可能な構成となっており、吐出口35からの吐出方向における長さを5mm以上20mm以下の範囲で調整できる構成となっている。
すなわち、本実施例の薬液投与ユニット1は、吐出口35から目標部位までの距離である薬液の吐出距離を規定する吐出距離規定手段としてのスペーサー15を備えており、スペーサー15で吐出距離を規定することで、薬液L1の投与を、吐出距離が5mm以上20mm以下の範囲で行うことを可能にしている。吐出距離が短すぎると薬液L1が薬液投与ユニット1のインクジェットヘッドに跳ね返り薬液投与ユニット1が汚れて不衛生になる虞があり、吐出距離が長すぎると薬液L1が目標部位に所望の吐出速度で着弾し難くなる虞がある。本実施例の薬液投与ユニット1を用いて薬液L1を投与することで、薬液L1の投与を吐出距離が5mm以上20mm以下の範囲で行うことができる。このため、インクジェットヘッドが汚れて不衛生になることや薬液L1が目標部位に所望の吐出速度で着弾しないことを抑制できる。
本発明は、上述の実施例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…薬液投与ユニット(インクジェット装置)、
2…アクチュエーターユニット(インクジェットヘッド)、
3…本体ユニット(インクジェットヘッド)、5…制御ユニット、10…制御部、
11…シール部、12…シール部、13…ストロボ光、14…ライト、
15…スペーサー(吐出距離規定手段)、21…アクチュエーターホルダー、
22…アクチュエーター、23…当接部、31…注入口、32…薬液室、33…通路、
34…圧力室、35…吐出口、36…支持部、37…装着部、38…回動部、
39…ヒンジ、40…拡大変位機構、41…第1壁部、42…第2壁部、
43…液体室、D1…吐出口35の内径、D2…凹形状Laの内径、
D3…柱形状Lbの直径、L1…薬液、L2…液体、La…凹形状、Lb…柱形状

Claims (8)

  1. 薬液を吐出するインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドからの前記薬液の吐出を制御する制御部と、を備えたインクジェット装置の作動方法であって、
    前記インクジェットヘッドは、前記薬液を吐出する吐出口と、前記吐出口に連通する圧力室と、押圧方向及び前記押圧方向とは反対方向に変位するアクチュエーターと、変位量を拡大して前記圧力室に前記アクチュエーターの変位を伝える拡大変位機構と、を有し
    前記制御部は、前記インクジェットヘッドから吐出される際の前記薬液の直径が20μm以上200μm以下であって前記インクジェットヘッドから吐出される際の前記薬液の吐出速度が30m/s以上となるように前記インクジェットヘッドから前記薬液を吐出させ、前記反対方向に前記アクチュエーターを変位させることで、前記吐出口に形成される前記薬液の表面を前記圧力室の内部方向に引き込ませて凹形状を形成させ、前記押圧方向に前記アクチュエーターを変位させることで、前記凹形状の前記表面における前記薬液の吐出方向から見て中央部に前記圧力室の外部方向に突出する柱形状を形成させるとともに前記柱形状の前記薬液を目標部位に穿孔させて投与するように作動させることを特徴とする
    インクジェット装置の作動方法
  2. 請求項1に記載のインクジェット装置の作動方法において、
    前記インクジェット装置は、前記薬液の吐出速度測定手段を備えており、
    前記制御部は、前記インクジェットヘッドを制御し、前記薬液の投与を、前記薬液の吐出速度を測定した後に行わせることを特徴とする、
    インクジェット装置の作動方法
  3. 請求項1または2に記載のインクジェット装置の作動方法において、
    前記制御部は、前記インクジェットヘッドを制御し、前記目標部位の同じ位置に対する前記薬液の吐出回数を変更することで、前記目標部位への前記薬液の浸透深さを調整しつつ前記薬液を投与するように作動させることを特徴とする、
    薬液投与方法
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット装置の作動方法において、
    前記インクジェット装置は、前記インクジェットヘッドの位置を変更する移動機構を備え、
    前記制御部は、前記インクジェットヘッドを制御し、前記薬液の投与を、前記移動機構により前記インクジェットヘッドの位置を変更しつつ前記薬液を投与するように作動させることを特徴とする、
    インクジェット装置の作動方法
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット装置の作動方法において、
    前記インクジェットヘッドは、前記制御部の制御により複数の吐出径で前記薬液を吐出可能に構成されており、
    前記制御部は、前記インクジェットヘッドを制御し、前記薬液の吐出径を変更することで、局所的な前記目標部位への前記薬液の塗布範囲を調整しつつ前記薬液を投与するように作動させることを特徴とする、
    インクジェット装置の作動方法
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット装置の作動方法において、
    前記インクジェットヘッドは、前記制御部の制御により複数の吐出速度で前記薬液を吐出可能に構成されており、
    前記制御部は、前記インクジェットヘッドを制御して、前記薬液の吐出速度を変更することで、前記目標部位への前記薬液の浸透深さを調整しつつ前記薬液を投与するように作動させることを特徴とする、
    インクジェット装置の作動方法
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット装置の作動方法において、
    前記インクジェット装置は、前記インクジェットヘッドから前記目標部位までの距離である前記薬液の吐出距離を規定する吐出距離規定手段を備えており、
    前記制御部は、前記インクジェットヘッドを制御して、吐出距離規定手段で前記吐出距離を規定することで、前記薬液の投与を、前記吐出距離が5mm以上20mm以下の範囲で行わせることを特徴とする、
    インクジェット装置の作動方法
  8. 請求項に記載のインクジェット装置の作動方法において、
    前記拡大変位機構は、
    液体が封入される液体室と、
    前記液体室の壁面の一部を構成し、前記アクチュエーターの変位に応じて変位して、
    前記液体に圧力を付与する第1壁部と、
    前記液体室の壁面の一部を構成し、前記液体に面している面積が、前記液体に面している前記第1壁部の面積よりも小さく、前記第1壁部が変位して前記液体に圧力を付与したときに、前記液体の圧力によって、前記反対方向に働く弾性力が生じる状態で前記押圧方向に変位する第2壁部と、を備えることを特徴とする、
    インクジェット装置の作動方法
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