JP7441032B2 - 放射線撮像装置および放射線撮像システム - Google Patents

放射線撮像装置および放射線撮像システム Download PDF

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Description

本発明は、放射線撮像装置および放射線撮像システムに関する。
医療画像診断や非破壊検査において、半導体材料によって構成される平面検出器(FPD)を用いた放射線撮像装置が広く使用されている。特許文献1には、放射線発生装置との同期をとるために、放射線撮像装置に放射線が照射されるとバイアス電位を画素に供給するバイアス線に電流(バイアス電流)が流れることを利用し、放射線の照射の有無を検知する放射線撮像装置が示されている。また、特許文献1の放射線撮像装置は、同じ画素からスイッチ素子が導通状態のときのバイアス電流を有効値、スイッチ素子が非導通状態の時のバイアス電流をノイズ値としてそれぞれ取得し、有効値とノイズ値とに基づいて放射線の照射の有無を検出する。
特開2014-168203号公報
バイアス線には、放射線撮像装置に衝撃が加わるなど、放射線の照射以外で電流が流れてしまう場合がある。ノイズに起因して流れる電流が大きい場合、放射線が照射されていないにも関わらず、放射線が照射されたと誤検知してしまう可能性がある。特許文献1には、有効値とノイズ値とに基づいて放射線の照射の有無を検出することによって、ノイズの影響を低減できることが示されている。しかしながら、放射線撮像装置に衝撃が加わった場合などに発生する高い周波数成分を有するノイズには対応できない可能性がある。
本発明は、放射線の照射の有無をより高い精度で検知するのに有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る放射線撮像装置は、放射線を電荷に変換する変換素子および前記変換素子を外部と電気的に接続するスイッチ素子を含む画素が行列状に並ぶ複数の画素であって、互いに隣り合う第1画素および第2画素を含む複数の画素と、前記複数の画素における前記スイッチ素子のオン/オフを複数の駆動線を介して制御する駆動回路であって、前記複数の駆動線のうちの第1駆動線を介して前記第1画素に接続し、前記複数の駆動線のうちの第2駆動線を介して前記第2画素に接続する駆動回路と、前記複数の画素の前記変換素子に複数のバイアス線を介してバイアス電位を与える複数のバイアス源であって、前記複数のバイアス線のうちの第1バイアス線を介して前記第1画素に接続する第1バイアス源および前記複数のバイアス線のうちの第2バイアス線を介して前記第2画素に接続する第2バイアス源を含む複数のバイアス源と、所定のタイミングを含む第1サンプリング期間において前記第1バイアス線に流れる電流をサンプリングして第1信号値を取得し、前記所定のタイミングを含む第2サンプリング期間において前記第2バイアス線に流れる電流をサンプリングして第2信号値を取得する手段と、前記第1信号値および前記第2信号値に基づいて、放射線の照射の有無を判定する手段と、を有し、前記所定のタイミングは、前記駆動回路により前記複数の画素の制御が行われる期間のうちの一部のタイミングであって、前記第1画素の前記スイッチ素子がオン状態かつ前記第2画素の前記スイッチ素子がオフ状態のタイミングであることを特徴とする。
上記手段によって、放射線の照射の有無をより高い精度で検知するのに有利な技術を提供する。
本発明に係る放射線撮像装置を用いた放射線撮像システムの構成例を示す図。 図1の放射線撮像装置の構成例を示す図。 図1の放射線撮像装置の動作を説明するフロー図。 図1の放射線撮像装置の駆動タイミングの概略図。 図1の放射線撮像装置の放射線を検出する駆動タイミングの概略図。 図1の放射線撮像装置の放射線を検出する駆動タイミングの詳細図。 図1の放射線撮像装置の駆動タイミングの概略図。 図2の放射線撮像装置の構成の変形例を示す図。 図8の放射線撮像装置の放射線を検出する駆動タイミングの概略図。 図6の駆動タイミングの詳細図の変形例を示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
また、本発明における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
図1~10を参照して、本実施形態における放射線撮像装置について説明する。図1は、本実施形態における放射線撮像装置100を用いた放射線撮像システムSYSの構成例を示す図である。本実施形態の放射線撮像システムSYSは、放射線撮像装置100、制御用コンピュータ120、放射線発生装置130、放射線制御装置140を含み構成される。
放射線発生装置130は、放射線制御装置140からの制御に従って放射線撮像装置100に放射線を曝射する。制御用コンピュータ120は、放射線撮像システムSYSの全体を制御しうる。また、制御用コンピュータ120は、放射線発生装置130から被写体を介して放射線撮像装置100に照射される放射線によって生成される放射線画像の取得を行う。
放射線撮像装置100は、画素部101、読出回路102、基準電源103、バイアス電源部104を含む検出部110と、電源部105と、検知部106と、制御部107と、を含む。画素部101には、放射線を検出するための複数の画素が、二次元アレイ状に配される。読出回路102は、画素部101から電荷情報を読み出す。基準電源103は、読出回路102に基準電圧を供給する。バイアス電源部104は、画素部101に配される画素の変換素子にバイアス電位を供給する。電源部105は、基準電源103、バイアス電源部104を含む各電源に電力を供給する。検知部106は、バイアス電源部104から電流の情報を取得する。より具体的には、検知部106は、バイアス電源部104が画素部101の各画素にバイアス電位を供給するためのバイアス線を流れる電流の情報を、バイアス電源部104から取得する。検知部106は、バイアス電源から出力された電流の情報を演算し、画素部101に入射する放射線の強度の時間変動を含む放射線情報を出力する。検知部106として、FPGAやDSP、プロセッサなどの、デジタル信号処理回路が用いられうる。また、検知部106は、サンプルホールド回路やオペアンプなどのアナログ回路を用いて構成されてもよい。また、図1に示される構成において、放射線撮像装置100に検知部106が配されるが、制御用コンピュータ120が、検知部106の機能を有していてもよい。この場合、図1に示される放射線撮像装置100と制御用コンピュータ120のうち検知部106として機能する部分とを含み、本実施形態の「放射線撮像装置」といえる。検出部110については、図2の説明において詳細に述べる。制御部107は、放射線撮像装置100の駆動など、放射線撮像装置100全体を制御する。制御部107は、ユーザの設定などに従って制御用コンピュータ120から送信された駆動方法で検出部110を制御する。また、検知部106が出力した放射線情報を用いて、検出部110の駆動方法を変更してもよい。
図2は、放射線撮像装置100の検出部110の構成例を示す等価回路図である。図2では、説明の簡便化のために6行×6列の画素PIXを有する画素部101を示す。しかしながら、実際の放射線撮像装置100の画素部101は、より多画素でありうり、例えば、17インチの放射線撮像装置100は、約2800行×約2800列の画素PIXを有しうる。
画素部101は、行列状に複数配置された画素PIXを有する二次元検出器である。画素PIXは、放射線を電荷に変換する変換素子S(S11~S66)と、変換素子Sを信号線Sigに接続し、電荷に応じた電気信号を出力するスイッチ素子T(T11~T66)と、を含む。本実施形態において、変換素子Sは、光電変換素子と、光電変換素子の放射線の入射側に放射線を光電変換素子が感知可能な波長帯域の光に変換する波長変換体とを備えた間接型の変換素子である。光を電荷に変換する光電変換素子として、ガラス基板などの絶縁性基板上に配され、アモルファスシリコンなどの半導体材料を主材料とするMIS型フォトダイオードが用いられてもよい。また、光電変換素子として、MIS型フォトダイオードだけでなく、例えば、PIN型フォトダイオードが用いられてもよい。また、変換素子Sとして、放射線を直接電荷に変換する直接型の変換素子が用いられてもよい。スイッチ素子Tには、制御端子と2つの主端子を有するトランジスタが用いられてもよい。本実施形態において、スイッチ素子Tとして、薄膜トランジスタ(TFT)が用いられる。
変換素子Sの一方の電極は、スイッチ素子Tの2つの主端子のうち一方の主端子に電気的に接続され、変換素子Sの他方の電極は、バイアス線Bsを介してバイアス電源部104のバイアス源203と電気的に接続される。行方向(図面の横方向。)に並ぶ複数のスイッチ素子T、例えば、スイッチ素子T11、13、15は、制御端子が1行目の駆動線Vg1-1に共通に電気的に接続されており、駆動回路214からスイッチ素子Tの導通状態を制御する駆動信号が駆動線Vgを介して与えられる。駆動回路214は、行方向に沿って配された複数の駆動線Vgを介して、画素PIXのスイッチ素子Tを制御する。列方向(図面の縦方向。)に沿って配された複数のスイッチ素子T、例えば、スイッチ素子T11~T61は、2つの主端子のうち他方の主端子が1列目の信号線Sig1に電気的に接続されており、スイッチ素子Tが導通状態である間に、変換素子Sの電荷に応じた電気信号を、信号線を介して読出回路102に出力する。信号線Sig1~Sig6は、複数の画素PIXから出力された電気信号を、列ごとに並列に読出回路102に伝送しうる。
読出回路102は、画素部101から並列に出力された電気信号を増幅する増幅回路206を信号線ごとに対応して設けている。増幅回路206は、出力された電気信号を増幅する積分増幅器205、積分増幅器205から出力された電気信号を増幅する可変増幅器204、増幅された電気信号をサンプルしホールドするサンプルホールド回路207、バッファアンプ209を含む。積分増幅器205は、画素PIXから読み出された電気信号を増幅して出力する演算増幅器、積分容量、リセットスイッチを含む。積分増幅器205は、積分容量の値を変えることによって、増幅率を変更することが可能である。積分増幅器205の反転入力端子には、画素PIXから出力された電気信号が入力され、正転入力端子には基準電源103から基準電位Vrefが入力され、出力端子から増幅された電気信号が出力される。また、積分容量が、演算増幅器の反転入力端子と出力端子の間に配置される。サンプルホールド回路207は、増幅回路206ごと設けられ、サンプリングスイッチとサンプリング容量とによって構成される。また、読出回路102は、増幅回路206から並列に読み出された電気信号を順次出力して直列信号の画像信号として出力するマルチプレクサ208を含む。バッファアンプ209から出力されたアナログ電気信号である画像信号Voutは、A/D変換器210によってデジタルの画像データに変換され、図1に示す制御用コンピュータ120へ出力される。
電源部105(図2においては省略。)は、バッテリや外部からの電力を各電源へ変圧し、図2に示される増幅回路の基準電源103、バイアス電源部104などに電力を供給する。基準電源103は、演算増幅器の正転入力端子に基準電圧Vrefを供給する。バイアス電源部104のバイアス源203は、バイアス線Bsを介して変換素子Sの2つの電極のうち他方の電極に共通にバイアス電位Vsを供給する。また、バイアス電源部104のバイアス源203は、バイアス線Bsを流れる電流の量の時間変動を含む電流の情報を検知部106に出力する。本実施形態において、電流の情報を出力する回路として、バイアス源203は、オペアンプおよび抵抗を含む電流-電圧変換回路215を含むが、この構成に限定されるものではない。例えば、バイアス源203は、シャント抵抗を用いた電流-電圧変換回路を含んでいてもよい。また、バイアス源203は、電流-電圧変換回路の出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換回路をさらに含み、電流の情報をデジタル値として出力してもよい。また、バイアス源203は、バイアス線Bsに供給した(流れた)電流量に対応する適当な物理量を検知部106に出力してもよい。
駆動回路214は、図1に示される制御部107から入力される制御信号D-CLK、OE、DIOに応じて、スイッチ素子Tを導通(オン)状態にする導通電圧Vcomと非導通(オフ)状態にする非導通電圧Vssとを含む駆動信号を、それぞれの駆動線に出力する。これによって、駆動回路214は、スイッチ素子Tのオンまたはオフを制御し、画素部101を駆動する。制御信号D-CLKは、駆動回路214として用いられるシフトレジスタのシフトクロックである。制御信号DIOは、シフトレジスタが転送するパルス、制御信号OEは、シフトレジスタの出力端を制御する信号である。以上の制御信号によって、駆動の所要時間と走査方向を設定する。
また、制御部107は、読出回路102に制御信号RC、SH、CLKを与えることによって、読出回路102の各構成要素の動作を制御する。ここで、制御信号RCは、積分増幅器205のリセットスイッチの動作を制御する。制御信号SHは、サンプルホールド回路207の動作を制御する。制御信号CLKは、マルチプレクサ208の動作を制御する。
図3は、本実施形態における放射線撮像装置100の動作例を示すフロー図である。上述のように、放射線撮像装置100の各構成要素は、制御部107によって制御される。ユーザによって、放射線画像の撮像条件の設定などが行われると、まず、S301において、検知部106は、バイアス源203から取得するバイアス線Bsを流れる電流の情報から放射線情報を取得して、放射線の照射の開始の判定を行う。放射線の照射の開始の判定としては、放射線情報からPIXの変換素子Sにおいて蓄積される電荷の量を取得し、電荷の量から求められる放射線の強度が、予め定めた閾値を上回った場合、放射線の照射が開始されたと判定する方法が用いられてもよい。検知部106が放射線の照射が開始されていないと判定した場合(S301においてNO)、放射線撮像装置100はS302に遷移し、制御部107は、駆動回路214に、暗電流によって画素PIXの変換素子Sに蓄積された電荷を除去するリセット駆動(以後、空読みと称する場合がある。)を行わせる。空読みは、先頭行(0行目)から最終行(Y-1行目)まで順番に行われ、最終行に到達した場合は先頭行に戻る。
検知部106が、放射線の照射が開始されたと判定した場合(S301においてYES)、放射線撮像装置100はS303に遷移し、制御部107は、放射線の照射の終了の判定を行う。放射線の照射の終了の判定として、放射線の照射の開始が判定されてから予め定められた時間が経過した場合に放射線の照射が終了したと判定する方法が用いられてもよい。また、制御部107は、検知部106で取得する放射線情報からPIXの変換素子Sにおいて蓄積される電荷の量を取得し、電荷の量から求められる放射線の強度が、予め定めた閾値を下回る場合に放射線の終了を判定してもよい。放射線の照射の終了が判定されない場合(S303においてNO)、放射線撮像装置100はS304において、駆動回路214は、放射線画像を取得するための画素PIXのスイッチ素子Tをオフさせ、放射線から変換される信号を蓄積する駆動(以後、蓄積と称する場合がある。)が行われる。放射線の照射の終了が判定された場合(S303におけるYES)、放射線撮像装置100はS305に遷移し、駆動回路214および読出回路102は、画素PIXの変換素子Sに生じた電荷を読み出す駆動(以後、本読みと称する場合がある。)を行う。本読みは、画素部101に配された画素PIXの先頭行から最終行まで順番に行われうる。本読みが最終行に到達した場合、一連の撮影動作が終了する。
図4は、放射線撮像装置100の駆動タイミングの概略図である。制御部107は、放射線の照射が開始されるまでの間、画素部101の先頭行(0行目)から最終行(Y-1行目)まで順番にスイッチ素子Sを導通させる駆動(空読み)を駆動回路214に繰り返し行わせる。放射線の照射が開始されるまでの間、空読みが最終行に到達した場合、先頭行に戻って空読みが、繰り返される。
検知部106が放射線の照射の開始を検知(判定)した場合、制御部107は、駆動回路214を介して、放射線画像を取得するための全ての画素PIXが接続された行のスイッチ素子Tをオフにする駆動(蓄積)に移行する。放射線の照射の有無の判定の詳細については後述する。蓄積は、放射線の照射が終了したと判定されるまで継続する。放射線の照射が終了すると、制御部107は、駆動回路214および読出回路102を制御し、先頭行から最終行まで順次、スイッチ素子Tを導通させ、画素PIXから信号の読み出す本読みを行う。
次に、本実施形態における放射線撮像装置100の放射線の照射開始を検知した際の駆動タイミングを図5(a)に示す。また、比較例として、衝撃などによって誤動作が発生した場合の駆動タイミングを図5(b)に示す。ここで、放射線撮像装置100において、放射線の照射の開始を判定した行を、行Ysとして説明する。
図5(a)は、図4に示される放射線の照射の開始を判定した行であるYs行付近の拡大図である。図5(a)には、検知部106が画素部101に入射する放射線の強度の時間変動を含む放射線情報を出力するための、バイアス源203から出力される電流の情報が示されている。検知部106は、バイアス源203から取得するバイアス線Bsを流れる電流の情報から放射線情報を取得して、放射線の照射の開始の判定を行う。図5(a)において、Ys-1行とYs行との走査の間に放射線の照射が開始され、Ys行の走査時にバイアス線Bsに流れる電流の情報が判定閾値を超え、検知部106は、放射線の照射が開始されたと判定する。この判定の結果に従って、制御部107は、放射線画像を取得するための蓄積動作へ画素部101を移行させている。
一方、図5(b)は、比較例の放射線撮像装置において、Ys行を空読みの走査中に衝撃が加わった際の、図4のYs行目付近の拡大図である。一般に、放射線撮像装置において、可搬性や使い勝手を向上さるために、放射線撮像装置の軽量化が求められている。放射線撮像装置の筺体は、例えば、これまで使用されてきた金属からカーボンといったより軽量な素材が選ばれる傾向にある。これによって、筺体の剛性が低下し、内部の回路基板に衝撃や圧力が伝わりやすくなる。同様に、回路基板も小型化や高密度化がなされ、例えば、小型大容量のセラミックコンデンサの採用や複数の回路が少数の基板に集積される傾向にある。これによって、回路基板に衝撃や圧力が伝わった場合、セラミックコンデンサは圧電効果により電圧ノイズを発生し、そのノイズが回路間の干渉によりさまざまな回路に伝わり誤動作しやすくなる。つまり、放射線撮像装置の回路は、より衝撃や圧力による影響を受けやすくなりうる。このため、図5(b)に示される例において、Ys行の空読みの走査時に衝撃が加わり、バイアス線Bsに流れた電流の情報が判定閾値を超え、検知部106は、放射線の照射が開始されたと誤判定をしてしまう。この判定に従って、制御部107は、画素部101を蓄積動作へ移行させている。
次いで、図6を参照しながら、本実施形態における検知部106が、放射線の照射の開始を判定する詳細動作を説明する。本実施形態において、放射線撮像装置100は、バイアス線Bsに流れるバイアス電流に関して、以下のような特徴を有しうる。
(1)放射線の照射中、単位時間当たりの放射線の照射量に比例した電流がバイアス線Bsに流れる。この電流は、図6に「第1信号」として示されている。この電流は、画素PIXのスイッチ素子Tがオフ(非導通)状態にある場合よりも、オン(導通)状態にある場合の方が多く流れうるが、図では簡単のために一定で表す。
(2)放射線が照射された画素PIXのスイッチ素子Tを導通すると、スイッチ素子Tを導通するまでに当該画素PIXの変換素子Sに蓄積された電荷量に比例した電流が、バイアス線Bsに流れる。この電流は、図6に「第2信号」として示されている。
(3)画素PIXのスイッチ素子Tのオン・オフを切り替えると、バイアス線Bsに電流が流れる。この電流は、スイッチングノイズと呼ばれうるものである(不図示)。
(4)放射線撮像装置100に衝撃や磁界が加わると、バイアス線Bsに印加されたノイズの周波数に応じた電流が流れうる。この電流は、外来ノイズと呼ばれるものであり、図6に「外来ノイズ」として示されている。例えば、商用電源から生じた電磁界の影響により、バイアス線Bsに50~60Hz程度の電流が流れうる。また、放射線撮像装置に衝撃が入力されると、バイアス線Bsに数Hz~数kHzの電流が流れうる。
(5)放射線撮像装置100に磁界や衝撃が加わらない場合であっても、放射線撮像装置100自体が発生する電磁波や検知部106などの内部雑音などにより、バイアス線Bsに電流が流れる。この電流は、システムノイズと呼ばれるものである(不図示)。
図6の「バイアス電流」では、これらの第1信号、第2信号、外来ノイズ(およびスイッチングノイズ、システムノイズ)が、時間を通じて一定であるように示される。しかしながら、図6は、これらの信号やノイズがどのタイミングで現われるかを概念的に示しているだけであり、時間を通じて一定であるとは限らない。
放射線の照射、より具体的には放射線の照射の開始を検知するために、検知信号としてのバイアス線Bsを流れる電流に起因する信号のサンプル値をそのまま用いてもよいが、上述の図5(b)ように誤判定してしまう場合がある。そこで、本実施形態の放射線撮像装置100は、衝撃や磁界などによる外来ノイズなどの影響を低減するため、以下に説明する手法を用いて、検知部106は、放射線情報を算出し、放射線の照射を検知する。
本実施形態において、図2に示されるように、バイアス電源部104には複数のバイアス源203を備えている。また、画素部101に配される画素PIXは、複数の画素グループを構成する。より具体的には、1つの画素グループと1つのバイアス源203とがそれぞれ対応して配され、複数のバイアス源203のそれぞれは、バイアス源203ごとに電気的に独立したバイアス線Bsを介して画素PIXの変換素子Sにバイアス電位を供給する。図2に示される構成において、バイアス源203aは、画素PIXaを含む画素グループにバイアス線Bsaを介してバイアス電位を供給し、バイアス源203bは、画素PIXbを含む画素グループにバイアス線Bsbを介してバイアス電位を供給している。検知部106は、バイアス源203aおよびバイアス源203bから出力されるバイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbを流れる電流の信号に基づいて放射線情報を取得し、放射線の照射を検知する。例えば、検知部106は、放射線情報または放射線情報の積分値が所定の閾値を上回った場合に放射線が照射されていると判定する。
図6に示されるように、駆動回路214の駆動周期を時間TIで表す。すなわち、放射線撮像装置100は、時間TIごとに1回のリセット動作(空読み)を行う。時間TIのうち、駆動回路214が、ハイレベルの駆動信号を供給する時間(以下、オン時間と呼ぶ場合がある。)を時間THで表し、ローレベルの駆動信号を供給する時間(以下、オフ時間と呼び場合がある)を時間TLで表す。本実施形態において、一例として、時間TH=時間TLとなるように制御部107は駆動回路214を制御する。すなわち、1回のリセット動作の開始とともに、駆動回路214は、ある駆動線Vgの駆動信号をローレベルからハイレベルに切り替え、時間THが経過した後に当該駆動線Vgの駆動信号をローレベルに戻し、さらに同じ長さの時間TLが経過した後に次のリセット動作を開始する。例えば、時間TH=時間TL=16μ秒としてもよい。
また、図6に示されるように、検知部106が、バイアス源203a、203bからバイアス線Bsa、Bsbを流れる電流をサンプリングする期間を時間TSで表す。本実施形態では、時間TH=時間TSとして、駆動線Vgがある画素PIXのスイッチ素子Tにハイレベルの駆動信号を供給している期間において、検知部106は、バイアス源203a、203bからバイアス線Bsa、Bsbを流れる電流を表す信号値のサンプリングを行う。図6に示されるタイミング図では、時間TH=時間TL=時間TS=TI/2としているが、この値に限定するものではなく、時間THと時間TLとは任意の時間、比率に設定してよい。また、時間THと時間TSとは、等しい時間である必要はなく、時間TSを時間THよりも短い期間として、検知部106は、時間THの期間に複数回のサンプリング動作を実施してもよい。
本実施形態では、上述のようにバイアス電源部104には、2つのバイアス源203a、203bが配されている。このため、検知部106は、一度の時間TSにおいて、バイアス源203aおよびバイアス源203bから出力されるバイアス線Bsaおよびバイアス線Bsbを流れる電流の2つの信号を同時に取得できる。ここで、2つの画素グループのうち駆動回路214がスイッチ素子Tをオンさせた画素PIXを含む画素グループに接続されたバイアス線Bsを流れる電流を表す信号値を有効値Sと呼ぶ。また、2つの画素グループのうちスイッチ素子Tがオフ状態の画素グループに接続されたバイアス線Bsを流れる電流を表す信号値をN値と呼ぶ。
検知部106は、有効値Sとノイズ値Nとを、図6に示されるように、同じタイミングでサンプリングしてもよい。有効値Sとノイズ値Nとは、時間差なく取得されるため、有効値Sおよびノイズ値Nに対して、上述の第2信号は、スイッチ素子Tが導通状態の有効値Sにのみに含まれる。一方、第1信号と外来ノイズとは、スイッチ素子Tの導通状態によらず有効値Sとノイズ値Nとで略同一量含まれる。したがって、検知部106は、有効値Sおよびノイズ値Nに基づいて、より具体的には、有効値Sとノイズ値Nとの差分に基づいて、外来ノイズを除去することができ、放射線情報として第2信号のみを取り出すことが可能となる。
図2の構成において、2つのバイアス源203a、203bから出力される電流の情報は、それぞれのバイアス線Bsa、Bsbを流れる電流を電圧に変換したアナログ値である。このため、検知部106は、有効値Sとノイズ値Nとのそれぞれアナログ値の差分をアナログ/デジタル変換したデジタル値に基づいて、放射線の照射の有無を判定するための放射線情報を算出する構成としている。しかしながら、これに限られることはなく、例えば、バイアス源203に配された電流-電圧変換回路215の出力をそれぞれA/D変換するA/D変換器が、バイアス源203と検知部106との間に配されていてもよい。この場合、検知部106は、バイアス源203a、203bから出力される有効値Sおよびノイズ値NのA/D変換されたデジタル値の差分に基づいて放射線情報を算出してもよい。
ここで、y回目(yは任意の自然数)のリセット動作(空読み)において取得された2つのサンプル値をそれぞれ有効値S(y)とノイズ値N(y)として、放射線信号の検知に用いる放射線情報をX(y)とする。検知部106は、式(1)に示されるような演算によって放射線情報X(y)を算出してもよい。
X(y)=S(y)―N(y) ・・・ (1)
式(1)は、スイッチ素子Tをオンさせた画素PIXを含む画素グループに接続されたバイアス線Bsを流れる電流と、スイッチ素子Tがオフ状態の画素グループに接続されたバイアス線Bsを流れる電流と、の差分処理を意味する。また、画素PIXごとの出力特性などが異なる場合、式(2)のように画素PIXごとのばらつきに応じてS(y)、N(y)に重み付けした信号値を用いて放射線情報を算出してもよい。
X(y)=a×S(y)―b×N(y) ・・・ (2)
検知部106によって、放射線の照射の開始が検知されると、制御部107は、全てのスイッチ素子Tを非導通状態にさせ、画素PIXに放射線による信号を蓄積させる。その後、制御部107は、放射線の照射が終了したことに応じて本読みを行う。図2に示される構成において、行方向に並ぶ画素PIXに対して、それぞれの画素グループに分割するための2本の駆動線が接続されている。図2に示される構成において、画素PIXは、行方向に互いに隣り合う画素PIXaおよび画素PIXbを含んでいる。また、画素PIXaと画素PIXbとは、複数の画素グループのうち互いに異なる画素グループに含まれ、かつ、複数の駆動線Vgのうち互いに異なる駆動線に接続されている。ここで、特許文献1に示される回路図では駆動線VgがY本あるのに対し、本実施形態において、駆動線Vgが2Y本存在する。このため、先頭行(0行)から最終行(Y-1行)まで、順次スイッチ素子Tを導通させて本読みを行うと、駆動周期の時間TIが特許文献1と同じ場合、すべての行の信号を読み出すまでに2倍の時間を要する。そこで、図7に示されるように、本読み時には、2行分の駆動線Vgをまとめて導通するように、制御部107は、駆動回路214を制御し、駆動線Vgの増加に伴う本読み時間の増加を抑制する。具体的には、図2に示されるように信号線Sigは、複数の画素PIXのうち列ごとに配された画素によって共有されている。そこで、放射線画像データを取得する際に、駆動回路214は、画素PIXaおよび画素PIXbのスイッチ素子Tを同時にオンさせることによって、本読みの時間の増加を抑制することが可能となる。
本実施形態において、2つのバイアス源203が配されることによって、有効値Sおよびノイズ値Nを同じタイミングでサンプリングする。これによって、放射線発生装置130との同期信号を必要とせずに、筺体に圧力や衝撃が加わった際などに生じるノイズへの耐性が高く、高品位の画像情報を得ることができる放射線撮像装置100および放射線撮像システムSYSを提供することができる。
本実施形態において、2つのバイアス源203を配することを説明したが、3つ以上のバイアス源203を配してもよい。この場合、3つ以上のバイアス線Bsを流れる電流から、適宜、有効値Sおよびノイズ値Nをサンプリングすればよい。また、図2に示される構成において、2つの画素グループに属する画素PIXが行方向にそれぞれ交互に配され、列方向に互いに隣り合う画素PIXは、2つの画素グループのうち同じ画素グループに含まれているが、これに限られることはない。適当な順番で、それぞれの画素グループに属する画素PIXを配置すればよい。
また、本実施形態において、図6に示されるように、有効値Sおよびノイズ値Nを同じタイミングでサンプリングしているが、これに限られることはない。バイアス源203が1つの場合、有効値Sおよびノイズ値Nは、異なるタイミングでしかサンプリングすることはできない。そこで、検知部106が、有効値Sとノイズ値Nとを、サンプリングするタイミングの少なくとも一部が重なるように取得することによって、バイアス源203が1つの場合と比較して、外来ノイズの影響を抑制することが可能となる。
また、複数の画素グループのそれぞれの画素グループに含まれる画素PIXの数の差が、それぞれの画素グループごとに10%以内であってもよい。また、例えば、それぞれの画素グループに含まれる画素PIXの数が、それぞれ同じ数であってもよい。画素グループに含まれる画素PIXの数を揃えることによって、バイアス線Bsを流れる外来ノイズやスイッチングノイズ、システムノイズなどの量が揃えられ、検知部106が放射線の照射の有無を検知する際のノイズの影響を抑制できる。
次いで、図2に示した放射線撮像装置100の検出部110の構成例の変形例について、図8を用いて説明する。図8は、放射線撮像装置100の検出部110の構成例を示す等価回路図である。図8の検出部110の構成は、図2の構成と比較して、画素部101の構成および読出回路102の増幅回路206の構成が異なる。具体的には、互いに異なる画素グループに含まれ、かつ、互いに異なる駆動線Vgに接続されている、行方向に互いに隣り合う画素PIXaと画素PIXbとが、信号線Sigを共有している。このため、図2に示される構成と比較して、信号線Sigの数が半減している。また、これに伴い読出回路102に配される増幅回路206の数が、図2に示される構成と比較して半減している。結果として、図2に示される構成において、特許文献1の構成よりも駆動回路214の規模が増加してしまうという課題に対して、読出回路102の増幅回路206を削減することができる。これによって、駆動回路214および読出回路102を含む放射線撮像装置100全体のIC数の増加によるコストアップを抑え、画素部101内の配線を減らすことができる。
放射線の照射の有無の検知は、図6を参照して上述したとおり、互いに電気的に独立したバイアス線Bsを介して異なるバイアス源203に接続されているため、同じタイミングで有効値Sとノイズ値Nをサンプリングできる。また、上述の図2に示される構成と同様に、有効値Sとノイズ値Nとを取得する画素PIXが、互いに隣り合って配されている。このため、仮に局所的な衝撃がノイズとして放射線撮像装置100の筐体に加わった場合などであっても、画素PIXが配されるピッチに対して、同一のノイズが同一のタイミングで印加されるとみなせる。従って、図6で説明した動作によって、図8に示される構成においても、ノイズ除去が可能であり、放射線の照射の開始をより正確に検知することが可能である。
図9は、図8に示される検出部110の駆動タイミングを示す概略図である。空読み中の放射線の照射の有無の検知にかかる駆動は、図6を用いて説明した駆動と同様のため省略する。本実施形態において、互いに隣り合う画素PIXaと画素PIIXbとが、同じ信号線Sigに接続されているため、上述のように、本読み時に2行まとめてスイッチ素子Tをオンさせることは、読み出された2画素分の信号が加算されてしまうため不可能である。このため、図9に示されるように、放射線画像データを取得する際に、駆動回路214は、同じ信号線Sigに接続された画素PIXのスイッチ素子Tを異なるタイミングでオンさせる。これによって、それぞれの画素PIXに蓄積された電荷を読み出すことができる。
本実施形態においても、2つのバイアス源203が配されることによって、有効値Sおよびノイズ値Nを同じタイミングでサンプリングする。これによって、放射線発生装置130との同期信号を必要とせずに、筺体に圧力や衝撃が加わった際などに生じるノイズへの耐性が高く、高品位の画像情報を得ることができる放射線撮像装置100および放射線撮像システムSYSを提供することができる。また、行方向に互いに隣り合う画素PIXが信号を出力する信号線Sigを共有することによって、読出回路102の増幅回路206の数を減らすことが可能となる。これによって、駆動回路214における回路規模が増大することによるコストアップを相殺することができる。
次いで、図10を参照して、駆動線Vgの数の増加に伴う空読みのフレームレートの低下を抑制する方法について説明する。図3を参照して上述したように、駆動回路214の駆動周期TIにはオン時間(時間TH)とオフ時間(時間TL)の2期間が存在している。つまり、複数の駆動線Vgは、第1駆動線(例えば、駆動線Vg1-1。)と第1駆動線とは異なる第2駆動線(例えば、Vg1-2。)とを含み、放射線の照射の有無を判定する際に、駆動回路214は、駆動線Vg1-1に接続されたスイッチ素子Tをオンからオフにしてから所定の時間を経過した後、駆動線Vg1-2に接続されたスイッチ素子Tをオンさせる。
一方、本実施形態の放射線撮像装置100の検出部110は、複数(本実施形態において2系統)のバイアス源203を備えるため、時間THの間に有効値Sとノイズ値Nとを同時にサンプリングできる。換言すると、本実施形態の構成において、必ずしもオフ時間(時間TL)を設ける必要はない。このため、放射線の照射の有無を判定する際に、駆動回路214は、駆動線Vg1-1に接続されたスイッチ素子Tをオンからオフにするタイミングと、駆動線Vg1-2に接続されたスイッチ素子Tをオフからオンにするタイミングと、が重なるように制御する。
一般的に、スイッチ素子Tのオン・オフを切り替える際に、バイアス線Bsに電流が流れることが知られている。この電流は、スイッチングノイズと呼ばれる。図10に示されるように、ある画素行のスイッチ素子Tへの駆動信号の立ち下がりと、次の画素行のスイッチ素子Tへの駆動信号の立ち上がりとを重ねることによって、スイッチングノイズを打ち消しあうことができる。つまり、図10に示される検出部110の駆動は、スイッチ素子Tのスイッチングノイズが大きい場合に有効である。
さらに、図10に示される駆動において、空読み中のオフ時間(時間TL)が不要となり、時間TI=時間THとして1行当たりの駆動周期を短縮することができる。本実施形態の放射線撮像装置100の構成では、駆動線Vgが、特許文献1に示される構成よりも増えてしまう。しかしながら、複数のバイアス源203を配することによって、空読みの際の駆動周期である時間TIを短縮することが可能となり、行ごとの1フレームの読出し時間を維持することができる。
図10に示される駆動によっても、2つのバイアス源203が配されることによって、有効値Sおよびノイズ値Nを同じタイミングでサンプリングする。これによって、放射線発生装置130との同期信号を必要とせずに、筺体に圧力や衝撃が加わった際などに生じるノイズへの耐性が高く、高品位の画像情報を得ることができる放射線撮像装置100および放射線撮像システムSYSを提供することができる。また、上述のように、空読みにおいて、スイッチ素子Tのオン・オフに伴うスイッチングノイズを低減でき、放射線の照射の開始を判定する精度を向上させることができる。さらに、空読みにおいて、時間TLを省略することによって、放射線の照射の有無を判定するためのバイアス線Bsを流れる電流を取得するサンプリングレートを向上させることができ、放射線の照射の有無の判定に対する時間分解能が向上される。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
106:検知部、203:バイアス源、214:駆動回路、Bs:バイアス線、PIX:画素、S:変換回路、T:スイッチ素子

Claims (15)

  1. 放射線を電荷に変換する変換素子および前記変換素子を外部と電気的に接続するスイッチ素子を含む画素が行列状に並ぶ複数の画素であって、互いに隣り合う第1画素および第2画素を含む複数の画素と、
    前記複数の画素における前記スイッチ素子のオン/オフを複数の駆動線を介して制御する駆動回路であって、前記複数の駆動線のうちの第1駆動線を介して前記第1画素に接続し、前記複数の駆動線のうちの第2駆動線を介して前記第2画素に接続する駆動回路と、
    前記複数の画素の前記変換素子に複数のバイアス線を介してバイアス電位を与える複数のバイアス源であって、前記複数のバイアス線のうちの第1バイアス線を介して前記第1画素に接続する第1バイアス源および前記複数のバイアス線のうちの第2バイアス線を介して前記第2画素に接続する第2バイアス源を含む複数のバイアス源と、
    所定のタイミングを含む第1サンプリング期間において前記第1バイアス線に流れる電流をサンプリングして第1信号値を取得し、前記所定のタイミングを含む第2サンプリング期間において前記第2バイアス線に流れる電流をサンプリングして第2信号値を取得する手段と、
    前記第1信号値および前記第2信号値に基づいて、放射線の照射の有無を判定する手段と、を有し、
    前記所定のタイミングは、前記駆動回路により前記複数の画素の制御が行われる期間のうちの一部のタイミングであって、前記第1画素の前記スイッチ素子がオン状態かつ前記第2画素の前記スイッチ素子がオフ状態のタイミングであることを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 記第1サンプリング期間および前記第2サンプリング期間は、同位置のサンプリング期間であることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 記複数の駆動線、行方向に沿って配され、
    前記複数のバイアス線は、列方向に沿って配され、
    第1画素および前記第2画素は、行方向において互いに隣り合うことを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮像装置。
  4. 放射線画像データ取得処理おいて、前記駆動回路は、前記第1画素の前記スイッチ素子および前記第2画素の前記スイッチ素子同時にオン状態になるように前記第1駆動線および前記第2駆動線による制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記第1画素および前記第2画素は共通の信号線に接続することを特徴とする請求項3に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記複数の画素は、前記第1画素と列方向において隣り合う第3画素を有し、
    放射線画像データ取得処理おいて、前記駆動回路は、前記第1画素の前記スイッチ素子と前記第3画素のスイッチ素子とが異なるタイミングでオン状態になるように制御することを特徴とする請求項4または5に記載の放射線撮像装置。
  7. 第3素は前記第1バイアス線を介して前記第1バイアス源に接続されることを特徴とする請求項6に記載の放射線撮像装置。
  8. 放射線照射の検出処理おいて、前記駆動回路は、前記第1駆動線に接続された前記スイッチ素子をオン状態からオフ状態移行させるタイミングと、前記第2駆動線に接続された前記スイッチ素子をオフ状態からオン状態移行させるタイミングと、が重なるように制御することを特徴とする請求項3乃至7の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  9. 放射線照射の検出処理おいて、前記駆動回路は、前記第1駆動線に接続された前記スイッチ素子をオン状態からオフ状態移行させてから所定の時間を経過した後、前記第2駆動線に接続された前記スイッチ素子をオン状態に移行させることを特徴とする請求項3乃至7の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記複数のバイアス源は前記第1バイアス源と前記第2バイアス源のみ構成されることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記判定する手段は、前記第1信号値と前記第2信号値との差分に基づいて、放射線の照射の有無を判定することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記第1信号値および前記第2信号値は、それぞれアナログ値であり、
    前記判定する手段は、前記第1信号値と前記第2信号値のそれぞれアナログ値の差分をアナログ/デジタル変換したデジタル値に基づいて、放射線の照射の有無を判定することを特徴とする請求項11に記載の放射線撮像装置。
  13. 前記複数のバイアス源のそれぞれのバイアス源接続される画素の数の差が、10%以内であることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  14. 前記判定する手段は、前記第1信号値および前記第2信号値に基づく情報であって、衝撃にともなうノイズの影響が抑制された情報を用いて放射線の照射の有無を判定することを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  15. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置に放射線を照射する放射線発生装置と、
    を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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