JP7398931B2 - 放射線撮像装置および放射線撮像システム - Google Patents

放射線撮像装置および放射線撮像システム Download PDF

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Description

本発明は、放射線撮像装置および放射線撮像システムに関する。
医療画像診断や非破壊検査において、半導体材料によって構成される平面検出器(FPD)を用いた放射線撮像装置が広く使用されている。特許文献1には、放射線検出素子にバイアス電圧を印加するためのバイアス線を流れる電流から、放射線の照射の開始や終了を検出する放射線画像撮影装置が示されている。また、特許文献1には、放射線の照射開始を検出するまで行われるリセット処理において、検出素子で発生した暗電荷を放出させるスイッチ(TFT)のオンとオフとを切り替える際のノイズが、バイアス線を流れる電流に重畳されてしまうことが示されている。特許文献1は、放射線の照射の開始を検出するために、TFTのオンとオフとを切り替える際のノイズの影響を抑制する方法を示している。
特開2010-268171号公報
TFTのオンとオフとを切り替える際にバイアス線に重畳されるノイズは、TFTのオンまたはオフを制御するための走査線とバイアス線との間の寄生容量に起因する成分を含む。それぞれの走査線は多くのバイアス線と交差するため、放射線の照射によってバイアス線を流れる電流に対して、TFTのオンとオフとを切り替える際のノイズが大きくなり、特許文献1に示される方法では、十分にノイズの影響を抑制できない可能性がある。
本発明は、放射線の照射の有無をより高い精度で検知するのに有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る放射線撮像装置は、放射線を検出するための回路であって、電荷を蓄積可能な変換素子であって第1電極および第2電極を備える変換素子と、前記変換素子を列信号線に接続するスイッチ素子とを含む画素が行列状に並んだ複数の画素と、前記複数の画素の各スイッチ素子を制御するための複数の駆動線であって前記行列の行方向に沿って延びる複数の駆動線と、板状の基材と、を含む多層構造の回路を有し、前記複数の画素は、前記行列の所定行に並ぶ画素として第1画素と第2画素とを少なくとも含み、前記複数の駆動線は、前記第1画素の前記スイッチ素子に接続する第1駆動線と前記第2画素の前記スイッチ素子に接続する第2駆動線とを少なくとも含み、前記基材の主面に対する正射影において、前記第1駆動線のうち前記第2画素の前記第2電極と重なる部分の面積は、前記第1駆動線のうち前記1画素の前記第2電極と重なる部分の面積よりも大きいことを特徴とする。
上記手段によって、放射線の照射の有無をより高い精度で検知するのに有利な技術を提供する。
本発明に係る放射線撮像装置を用いた放射線撮像システムの構成例を示す図。 図1の放射線撮像装置の構成例を示す図。 図2の放射線撮像装置の動作を説明するフロー図。 図2の放射線撮像装置の動作を説明するタイミング図。 図2の放射線撮像装置の画素の構成例を示す平面図および断面図。 図1の放射線撮像装置の構成例を示す図。 図6の放射線撮像装置の動作を説明するタイミング図。 図6の放射線撮像装置の画素の構成例を示す平面図。 図6の放射線撮像装置の画素の構成例を示す平面図および断面図。 図1の放射線撮像装置の構成例を示す図。 図10の放射線撮像装置の動作を説明するタイミング図。 図10の放射線撮像装置の画素の構成例を示す平面図および断面図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
また、本発明における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
第1実施形態
図1~5を参照して、本実施形態における放射線撮像装置について説明する。図1は、第1実施形態における放射線撮像装置100を用いた放射線撮像システムSYSの構成例を示す図である。本実施形態の放射線撮像システムSYSは、放射線撮像装置100、制御用コンピュータ120、放射線発生装置130、放射線制御装置140を含み構成される。
放射線発生装置130は、放射線制御装置140からの制御に従って放射線撮像装置100に放射線を曝射する。制御用コンピュータ120は、放射線撮像システムSYSの全体を制御しうる。また、制御用コンピュータ120は、放射線発生装置130から被写体を介して放射線撮像装置100に照射される放射線によって生成される放射線画像の取得を行う。
放射線撮像装置100は、画素部101、読出回路102、基準電源103、バイアス電源部104を含む撮像部110と、電源部105と、検出部106と、制御部107と、を含む。画素部101には、放射線を検出するための複数の画素が、二次元アレイ状に配される。読出回路102は、画素部101から電荷情報を読み出す。基準電源103は、読出回路102に基準電圧を供給する。バイアス電源部104は、画素部101に配される画素の変換素子にバイアス電位を供給する。電源部105は、基準電源103、バイアス電源部104を含む各電源に電力を供給する。検出部106は、バイアス電源部104から電流情報を取得する。より具体的には、検出部106は、バイアス電源部104が画素部101の各画素にバイアス電位を供給するためのバイアス線を流れる電流の情報を、バイアス電源部104から取得する。検出部106は、バイアス電源から出力された電流情報を演算し、画素部101に入射する放射線の強度の時間変動を含む放射線情報を出力する。検出部106として、FPGAやDSP、プロセッサなどの、デジタル信号処理回路が用いられうる。また、検出部106は、サンプルホールド回路やオペアンプなどのアナログ回路を用いて構成されてもよい。また、図1に示される構成において、放射線撮像装置100に検出部106が配されるが、制御用コンピュータ120が、検出部106の機能を有していてもよい。この場合、図1に示される放射線撮像装置100と制御用コンピュータ120のうち検出部106として機能する部分とを含み、本実施形態の「放射線撮像装置」といえる。撮像部110については、図2を用いて後述する。制御部107は、放射線撮像装置100の駆動など、放射線撮像装置100全体を制御する。制御部107は、ユーザの設定などに従って制御用コンピュータ120から送信された駆動方法で撮像部110を制御する。また、検出部106が出力した放射線情報を用いて、撮像部110の駆動方法を変更してもよい。
図2は、放射線撮像装置100の撮像部110の構成例を示す等価回路図である。図2では、説明の簡便化のために6行×6列の画素PIXを有する画素部101を示す。しかしながら、実際の放射線撮像装置100の画素部101は、より多画素でありうり、例えば、17インチの放射線撮像装置100は、約2800行×約2800列の画素PIXを有しうる。
画素部101は、行列状に複数配置された画素PIXを有する二次元検出器である。画素PIXは、放射線を電荷に変換する変換素子S(S11~S66)と、変換素子Sを列信号線Sigに接続し、電荷に応じた電気信号を出力するスイッチ素子T(T11~T66)と、を含む。本実施形態において、変換素子Sは、光電変換素子と、光電変換素子の放射線の入射側に放射線を光電変換素子が感知可能な波長帯域の光に変換する波長変換体とを備えた間接型の変換素子である。光を電荷に変換する光電変換素子として、ガラス基板などの絶縁性基板上に配され、アモルファスシリコンなどの半導体材料を主材料とするMIS型フォトダイオードが用いられてもよい。また、光電変換素子として、MIS型フォトダイオードだけでなく、例えば、PIN型フォトダイオードが用いられてもよい。また、変換素子Sとして、放射線を直接電荷に変換する直接型の変換素子が用いられてもよい。スイッチ素子Tには、制御端子と2つの主端子を有するトランジスタが用いられてもよい。本実施形態において、スイッチ素子Tとして、薄膜トランジスタ(TFT)が用いられる。
変換素子Sの一方の電極は、スイッチ素子Tの2つの主端子のうち一方の主端子に電気的に接続され、変換素子Sの他方の電極は、バイアス線Bsを介してバイアス電源部104のバイアス電源203と電気的に接続される。行方向(図面の横方向。)に並ぶ変換素子Sのうち、例えば、変換素子S11、S13、S15は、一方の電極がそれぞれスイッチ素子T11、T13、T15に接続され、他方の電極が共通のバイアス線Bsaを介してバイアス電源203aと電気的に接続されている。また、変換素子S12、S14、S16は、一方の電極がスイッチ素子T12、T14、T16に共通に接続され、他方の電極がバイアス線Bsaとは異なる共通のバイアス線Bsbを介してバイアス電源203bに電気的に接続されている。
変換素子S11、S13、S15のスイッチ素子T11、T13、T15とは反対の側の電極が接続するバイアス線Bsaと、スイッチ素子T12、14、16の動作を制御する駆動線Vg1―2と、の間には、容量C11、C13、C15が形成される。同様に、変換素子S12、S14、S16のスイッチ素子T12、T14、T16とは反対の側の電極が接続するバイアス線Bsbと、スイッチ素子T11、13、15の動作を制御する駆動線Vg1―1と、の間には、容量C12、C14、C16が形成される。この形成される容量に関しては、後述する。
行方向に並ぶ複数のスイッチ素子T、例えば、スイッチ素子T11、13、15は、制御端子が1行目の駆動線Vg1-1に共通に電気的に接続されており、駆動回路214からスイッチ素子Tの導通状態を制御する駆動信号が駆動線Vg1-1を介して与えられる。駆動回路214は、行方向に沿って配された複数の駆動線Vgを介して、画素PIXのスイッチ素子Tを制御する。列方向(図面の縦方向。)に沿って配された複数のスイッチ素子T、例えば、スイッチ素子T11~T61は、2つの主端子のうち他方の主端子が1列目の信号線Sig1に電気的に接続されており、スイッチ素子Tが導通状態である間に、変換素子Sの電荷に応じた電気信号を、信号線を介して読出回路102に出力する。信号線Sig1~Sig6は、複数の画素PIXから出力された電気信号を、列ごとに並列に読出回路102に伝送しうる。
読出回路102は、画素部101から並列に出力された電気信号を増幅する増幅回路206を信号線ごとに対応して設けている。増幅回路206は、出力された電気信号を増幅する積分増幅器205、積分増幅器205から出力された電気信号を増幅する可変増幅器204、増幅された電気信号をサンプルしホールドするサンプルホールド回路207、バッファアンプ209を含む。積分増幅器205は、画素PIXから読み出された電気信号を増幅して出力する演算増幅器、積分容量、リセットスイッチを含む。積分増幅器205は、積分容量の値を変えることによって、増幅率を変更することが可能である。積分増幅器205の反転入力端子には、画素PIXから出力された電気信号が入力され、正転入力端子には基準電源103から基準電位Vrefが入力され、出力端子から増幅された電気信号が出力される。また、積分容量が、演算増幅器の反転入力端子と出力端子の間に配置される。サンプルホールド回路207は、増幅回路206ごと設けられ、サンプリングスイッチとサンプリング容量とによって構成される。また、読出回路102は、増幅回路206から並列に読み出された電気信号を順次出力して直列信号の画像信号として出力するマルチプレクサ208を含む。バッファアンプ209から出力されたアナログ電気信号である画像信号Voutは、A/D変換器210によってデジタルの画像データに変換され、図1に示す制御用コンピュータ120へ出力される。
電源部105(図2においては省略。)は、バッテリや外部からの電力を各電源へ変圧し、図2に示される増幅回路の基準電源103、バイアス電源部104などに電力を供給する。基準電源103は、演算増幅器の正転入力端子に基準電圧Vrefを供給する。
バイアス電源部104のバイアス電源203a、203bは、それぞれバイアス線Bsa、Bsbを介して変換素子Sに共通にバイアス電位Vsa、Vsbを供給する。また、バイアス電源部104のバイアス電源203a、203bは、バイアス線Bsa、Bsbを流れる電流の量の時間変動を含む電流の情報を検出部106に出力する。本実施形態において、電流の情報を出力する回路として、バイアス電源203a、203bは、オペアンプおよび抵抗を含む電流-電圧変換回路215を含むが、この構成に限定されるものではない。例えば、バイアス電源203a、203bは、シャント抵抗を用いた電流-電圧変換回路を含んでいてもよい。また、バイアス電源203a、203bは、電流-電圧変換回路の出力電圧をデジタル値に変換するA/D変換回路をさらに含み、電流の情報をデジタル値として出力してもよい。また、バイアス電源203a、203bは、バイアス線Bsに供給した(流れた)電流量に対応する適当な物理量を検出部106に出力してもよい。
駆動回路214は、図1に示される制御部107から入力される制御信号D-CLK、OE、DIOに応じて、スイッチ素子Tを導通(オン)状態にする導通電圧Vcomと非導通(オフ)状態にする非導通電圧Vssとを含む駆動信号を、それぞれの駆動線に出力する。これによって、駆動回路214は、スイッチ素子Tのオンまたはオフを制御し、画素部101を駆動する。制御信号D-CLKは、駆動回路214として用いられるシフトレジスタのシフトクロックである。制御信号DIOは、シフトレジスタが転送するパルス、制御信号OEは、シフトレジスタの出力端を制御する信号である。以上の制御信号によって、駆動の所要時間と走査方向を設定する。
また、制御部107は、読出回路102に制御信号RC、SH、CLKを与えることによって、読出回路102の各構成要素の動作を制御する。ここで、制御信号RCは、積分増幅器205のリセットスイッチの動作を制御する。制御信号SHは、サンプルホールド回路207の動作を制御する。制御信号CLKは、マルチプレクサ208の動作を制御する。
本実施形態において、画素部101に配される画素PIXは、バイアス電源203aから変換素子Sにバイアス電位Vsaが供給される画素グループと、バイアス電源203bから変換素子Sにバイアス電位Vsbが供給される画素グループと、を備える。つまり、画素部101には、放射線を電荷に変換する変換素子Sおよび変換素子Sを列信号線Sigに接続するスイッチ素子Tを含む画素PIXによってそれぞれ構成される2つの画素グループが配される。バイアス電源203aは、バイアス線Bsaを介して、変換素子S11、S13、S15を備える画素PIXを含む画素グループにバイアス電位Vsaを供給する。また、バイアス電源203bは、バイアス線Bsbを介して、変換素子S12、S14、S16を備える画素PIXを含む画素グループにバイアス電位Vsbを供給する。また、異なる画素グループのスイッチ素子Tは、異なる駆動線Vgに接続される。例えば、スイッチ素子T11、T13、T15は、駆動線Vg1-1に接続され、スイッチ素子T12、T14、T16は、駆動線Vg1-2に接続される。このため、本実施形態において、画素部101は、異なるバイアス電源203に接続された画素グループごとに、画素PIXを駆動可能な構成を備えている。本実施形態において、バイアス線Bsaを介してバイアス電源203aからバイアス電位が供給される画素PIXのスイッチ素子Tは、駆動線Vgn-「1」に接続されている。また、バイアス線Bsbを介してバイアス電源203bからバイアス電位が供給される画素PIXのスイッチ素子Tは、駆動線Vgn-「2」に接続されている。
また、図2に示される構成において、列信号線Sigと交差する行方向において、変換素子S11、S13、S15を備える画素PIXを含む画素グループの画素PIXと、変換素子S12、S14、S16を備える画素PIXを含む画素グループの画素PIXと、が交互に配される。このとき、列信号線Sigが延在する列方向において、変換素子S11、S13、S15を備える画素PIXを含む画素グループまたは変換素子S12、S14、S16を備える画素PIXを含む画素グループに含まれる画素PIXが、連続して配されていてもよい。また、列方向においても、異なる画素グループに配された画素PIXが、交互に配されていてもよい。
図3は、本実施形態における放射線撮像装置100の動作例を示すフロー図である。上述のように、放射線撮像装置100の各構成要素は、制御部107によって制御される。ユーザによって、放射線画像の撮像条件の設定などが行われると、まず、S301において、検出部106は、バイアス電源部104から取得するバイアス線Bsを流れる電流情報から放射線情報を取得して、放射線の照射の開始の判定を行う。より具体的には、検出部106は、バイアス線Bsaを流れる電流を示す信号値と、バイアス線Bsbを流れる電流を示す信号値と、の差分に基づいて、放射線の照射の有無を検出する。放射線の照射の開始の判定としては、放射線情報から画素PIXの変換素子Sにおいて蓄積される電荷の量を取得し、電荷の量から求められる放射線の強度が、予め定めた閾値を上回った場合、放射線の照射が開始されたと判定する方法が用いられてもよい。検出部106が放射線の照射が開始されていないと判定した場合(S301においてNO)、放射線撮像装置100はS302に遷移し、制御部107は、駆動回路214に、暗電流によって画素PIXの変換素子Sに蓄積された電荷を除去するリセット駆動(以後、空読みと称する場合がある。)を行わせる。空読みは、先頭行(駆動線Vg1-1)から最終行(駆動線Vg6-2)まで順番に行われ、最終行に到達した場合は先頭行に戻る。
検出部106が、放射線の照射が開始されたと判定した場合(S301においてYES)、放射線撮像装置100はS303に遷移し、制御部107は、放射線の照射の終了の判定を行う。放射線の照射の終了の判定として、放射線の照射の開始が判定されてから予め定められた時間が経過した場合に放射線の照射が終了したと判定する方法が用いられてもよい。また、制御部107は、検出部106で取得する放射線情報から画素PIXの変換素子Sにおいて蓄積される電荷の量を取得し、電荷の量から求められる放射線の強度が、予め定めた閾値を下回る場合に放射線の終了を判定してもよい。放射線の照射の終了が判定されない場合(S303においてNO)、放射線撮像装置100はS304において、駆動回路214は、放射線画像を取得するための画素PIXのスイッチ素子Tを非導通状態にさせ、放射線から変換される信号を蓄積する駆動(以後、蓄積と称する場合がある。)が行われる。放射線の照射の終了が判定された場合(S303におけるYES)、放射線撮像装置100はS305に遷移し、駆動回路214および読出回路102は、画素PIXの変換素子Tに生じた電荷を読み出す駆動(以後、本読みと称する場合がある。)を行う。本読みは、画素部101に配された画素PIXの先頭行(駆動線Vg1-1)から最終行(駆動線Vg6-2)まで順番に行われうる。本読みが最終行に到達した場合、一連の撮像動作が終了する。
図4は、放射線撮像装置100の駆動タイミングの概略図である。制御部107は、放射線の照射が開始されるまでの間、画素部101の先頭行(駆動線Vg1-1)から最終行(駆動線VgY-2)まで順番にスイッチ素子Sを導通させる駆動(空読み)を駆動回路214に繰り返し行わせる。図2に示される構成において、画素部101が、6行の画素行を備える例を示したが、図4では、Y行の画素行を備えるとして説明している。放射線の照射が開始されるまでの間、空読みが最終行に到達した場合、先頭行に戻って空読みが、繰り返される。
検出部106が放射線の照射の開始を検出(判定)した場合、制御部107は、駆動回路214を介して、放射線画像を取得するための全ての画素PIXが接続された行のスイッチ素子Tをオフにする駆動(蓄積)に移行する。ここで、放射線撮像装置100において、放射線の照射の開始を判定した画素行を、行Ys-1(駆動線VgYs-1)として説明する。放射線の照射の有無の判定の詳細については後述する。蓄積は、放射線の照射が終了したと判定されるまで継続する。放射線の照射が終了すると、制御部107は、駆動回路214および読出回路102を制御し、先頭行から最終行まで順次、スイッチ素子Tを導通させ、画素PIXから信号の読み出す本読みを行う。
次に、放射線の照射の有無を検出し、放射線の照射の開始を判定する際の、バイアス線Bsa、Bsbに流れる電流について説明する。まず、駆動線Vgn-1(nは、1~Yの整数)に、スイッチ素子Tをオン(導通)させる電圧が印可されると、そのタイミングで駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の画素PIX(例えば、スイッチ素子T13を含む画素。)に存在する寄生容量を介してバイアス配線Bsaに電流が流れる。例えば、寄生容量として、スイッチ素子Tの制御電極-主電極間の容量などがあげられる。この寄生容量がチャージされると、電流が流れなくなる。図4において、この駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の寄生容量に起因する電流は、バイアス線Bsaの正方向の実線のスパイク状ノイズとして図示されている。次いで、駆動線Vgn-1に、スイッチ素子Tをオフ(非導通)にする電圧が印可されると、そのタイミングで駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の画素PIXに存在する寄生容量を介してバイアス配線Bsaに電流が流れる。この寄生容量がチャージされると、電流が流れなくなる。図4において、この駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の寄生容量に起因する電流は、バイアス線Bsaの負方向の実線のスパイク状のノイズとして図示されている。駆動線Vgn-2に関しても同様で、駆動線Vgn-2に、スイッチ素子Tをオン(導通)させる電圧が印可されると、そのタイミングで駆動線Vgn-2とバイアス線Bsbとの間の画素PIX(例えば、スイッチ素子T14を含む画素。)に存在する寄生容量を介してバイアス配線Bsbに電流が流れる。図4において、この駆動線Vgn-2とバイアス線Bsbとの間の寄生容量に起因する電流は、バイアス線Bsbの正方向の実線のスパイク状ノイズとして図示されている。次いで、駆動線Vgn-2に、スイッチ素子Tをオフ(非導通)にする電圧が印可されると、そのタイミングで駆動線Vgn-2とバイアス線Bsbとの間の画素PIXに存在する寄生容量を介してバイアス配線Bsaに電流が流れる。図4において、この駆動線Vgn-2とバイアス線Bsbとの間の寄生容量に起因する電流は、バイアス線Bsbの負方向の実線のスパイク状のノイズとして図示されている。
駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとは、画素PIX(例えば、スイッチ素子T14を含む画素。)を介して接続されていない。しかしながら、駆動線Vgn-2に、スイッチ素子Tをオン(導通)させる電圧が印可されると、バイアス配線Bsaには、そのタイミングで、図2を用いて説明したバイアス配線Bsaと駆動線Vgn―2との間に形成された容量C(例えば、容量C13)を介して電流が流れ始める。この容量Cがチャージされると、電流が流れなくなる。図4において、この駆動線Vgn-2とバイアス線Bsaとの間に形成される容量Cに起因する電流は、バイアス線Bsaの正方向の破線のスパイク状ノイズとして図示されている。同様に、駆動線Vgn-2に、スイッチ素子Tをオフ(非導通)にする電圧が印可されると、そのタイミングでバイアス配線Bsaと駆動線Vgn―2との間に形成された容量Cを介して、バイアス配線Bsaに電流が流れ始める。この容量Cがチャージされると、電流が流れなくなる。図4において、この駆動線Vgn-2とバイアス線Bsaとの間に形成される容量Cに起因する電流は、バイアス線Bsaの負方向の破線のスパイク状ノイズとして図示されている。駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量C(例えば、容量C14)に起因してバイアス線Bsbを流れる電流についても同様である。
本実施形態において、図4に示されるように、駆動回路214は、異なる画素グループに含まれる画素PIXのスイッチ素子Tを異なるタイミングでオン動作させる。ここで、スイッチ素子Tをオン動作させるとは、駆動回路214が、駆動線Vgにスイッチ素子Tをオンさせる電圧を印可してからオフする電圧を印可するまでの動作である。このため、特許文献1のように1系統のバイアス線を用いる場合と比較して、1回の空読み駆動における駆動線Vgとバイアス線Bsとの間の寄生容量の影響が小さくなる。つまり、寄生容量に起因してバイアス線Bsを流れる電流が少なくなる。これによって、放射線の照射によってバイアス線Bsを流れる電流に対する、スイッチ素子Tのオンとオフとを切り替える際のノイズが相対的に小さくなり、特許文献1に示される構造よりも、ノイズの影響を抑制できる。結果として、検出部106は、バイアス線Bsaを流れる電流を示す信号値と、バイアス線Bsbを流れる電流を示す信号値と、の差分に基づいて、放射線の照射の有無を検出する精度を高めることができる。
さらに、発明者らは、駆動線Vgとバイアス線Bsとの間の寄生容量または形成される容量に起因するノイズの電流、放射線の照射による電流について以下の特徴を見出した。ノイズの電流量は、スイッチ素子Tを介して接続される駆動線Vgとバイアス線Bsとの間の寄生容量、または、スイッチ素子Tを介して接続されていない駆動線Vgとバイアス線Bsとの間に形成される容量Cに比例(I=dQ/dt=C・dV/dt)する。このため、寄生容量と形成される容量Cとを等価に調整することによって、駆動線Vgにスイッチ素子Tをオンまたはオフさせる際に、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbに同相で同等なノイズの電流を流せることになる。さらに、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbとを流れる電流の差分をとることで、ノイズの電流を打ち消し抑制することが可能となる。このとき、異なる画素グループに接続されたスイッチ素子Tを、上述のように異なるタイミングでオン動作させることによって、放射線が照射されたことに起因してバイアス線Bsa、Bs2に流れる電流は、図4に示されるように打ち消されない。つまり、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の寄生容量と駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量Cとを同等にすることによって、さらに、放射線の照射の有無を検出する精度を高めることが可能となる。例えば、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の寄生容量が、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量Cの70%以上かつ130%以下になるように、それぞれの画素PIXを設計してもよい。また、例えば、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の寄生容量が、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量Cと同じになるように、それぞれの画素PIXを設計してもよい。
ここで、バイアス線Bsaを流れる電流を示す信号値とバイアス線Bsbを流れる電流を示す信号値とはアナログ値であり、検出部106は、それぞれの信号値のアナログ値の差分に基づいて、検出部106は、放射線の照射の有無を判定してもよい。このとき、検出部106は、差分をアナログ値として取得してもよいし、アナログ値の差分をアナログ/デジタル変換したデジタル値として取得してもよい。バイアス線Bsaを流れる電流を示す信号値とバイアス線Bsbを流れる電流を示す信号値とをアナログ値のまま差分処理することによって、所定の間隔でサンプリングするよりも、ノイズの電流を打ち消しやすくなる。
図5(a)、5(b)を用いて、スイッチ素子Tを介して接続していない駆動線Vgとバイアス線Bsとの間に形成される容量Cについて詳細に説明する。図5(a)は、画素部101のうち2行4列分の8つの画素PIXの平面図を示している。図5(b)は、図5(a)に示されるA-A’間の断面図である。
図5(a)に示されるように、信号線Sig2m、Sig2m+1、Sig2m+2、Sig2m+3、・・・は、列2m、2m+1、2m+2、2m+3、・・・のそれぞれに対応して設けられている。また、バイアス線Bsa、Bsbも、列2m、2m+1、2m+2、2m+3、・・・のそれぞれに対応して設けられている。
図5(b)に示される構成において、画素PIXが設けられる基板400は、ガラスまたはプラスチックなどの絶縁性基板である。スイッチ素子Tは、基板400の主面の上に形成され、制御電極401、主電極402、主電極403、絶縁層404を含む。制御電極401と駆動線Vgとは、共通の金属などの導電体で一体的に形成されていてもよい。同様に、主電極402と信号線Sigとは、共通の金属などの導電体で一体的に形成されていてもよい。絶縁層404はスイッチ素子Tのゲート絶縁膜として機能する。スイッチ素子Tは、非図示の遮光層を有していてもよい。変換素子Sは、基板400の主面の上に配された下部電極411、下部電極411の上に配された半導体層412および半導体層412の上に配された上部電極414を含む。半導体層412は、不純物半導体層4121、真性半導体層4122、不純物半導体層4123がこの順に積層されたものである。本実施形態において、スイッチ素子Tの主電極403と変換素子Sの下部電極411は、共通の金属などの導電体で一体的に形成されるが、別の導電材料で構成してもよい。
スイッチ素子Tと変換素子Sとは、絶縁層420によって覆われている。スイッチ素子Tと変換素子Sとは、さらに平坦化層4200によって覆われていてもよい。バイアス線Bsは、絶縁層420および平坦化層4200の上に設けられている。変換素子Sの上部電極414上の、絶縁層420および平坦化層4200の一部に開口450が設けられ、導電層430は開口450を介してバイアス線Bsと上部電極414を電気的に接続する。バイアス線Bsは金属などの導電材料で、導電層430はITOなどの透明導電材料でそれぞれ形成されていてもよい。保護層440は、上述の各構成の全体を被覆している。絶縁層404や絶縁層420、保護層440は、窒化シリコンなどの無機絶縁膜で形成されうる。平坦化層4200は、感光性アクリルやポリイミドなどの比誘電率が低い(ε/ε=2~5)材料で形成されうる。さらに、保護層440の上に、放射線を変換素子202として機能するPIN型フォトダイオードが検出可能な波長の光に変換するシンチレータ(不図示)が設けられる。
図5(a)において、n行目2m列目およびn行目2m+1列目を通過する駆動線Vgn-1に注目する。バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される変換素子Sを備える画素PIXに接続される駆動線Vgn-1は、バイアス線Bsa、Bsb、変換素子Sの下部電極411に対し、
(1) バイアス線Bsaとの交差部461
(2) バイアス線Bsbとの交差部462
(3) バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素PIXの変換素子Sの下部電極411との重なり部464
を有する。また、図5(a)に示される構成では、基板400の主面に対する正射影において、駆動線Vgn-1のうち行方向に延在する部分が、バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素PIXによって構成される画素グループに含まれる画素の下部電極411と重なっていない。しかしながら、
(4) バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素PIXの変換素子Sの下部電極411との重なり部463
を有していてもよい。同様に、バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される変換素子Sを備える画素PIXに接続される駆動線Vgn-2は、
(5) バイアス線Bsbとの交差部
(6) バイアス線Bsaとの交差部
(7) バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素PIXの変換素子Sの下部電極411との重なり部
を有し、また、
(8)バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素PIXの変換素子Sの下部電極411との重なり部
を有していてもよい。
駆動線Vgは、変換素子Sの下部電極411よりも基板400の側の層、かつ、駆動線Vgと下部電極411が重なる場合、間に絶縁層404を介して隣り合うように配される。そのため、上述の(1)~(4)において、(1)、(4)は、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の容量結合成分に寄与する。つまり、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の寄生容量に寄与する。また、(2)、(3)は、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの容量結合成分、つまり、上述の駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量Cに寄与する。これらの交差部461、462、重なり部463、464の面積や形状、および、構成材料の膜厚を調整する。これによって、寄生容量やスイッチ素子Tを介して接続されていない駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量の、それぞれ容量値の調整をすることができる。
本実施形態において、(1)と(2)と、並びに、(3)と(4)とは、それぞれ同じ層構成を持つとする。(1)、(2)については、(1)と(2)との面積が互いに略同等になるように設計することで、(1)と(2)とにそれぞれ生じる容量値も互いに略同等となる。一方(3)、(4)については、(3)の面積が(4)の面積よりも大きくなるように設計する。すなわち、主面に対する正射影において、駆動線Vgn-1のうちバイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分(重なり部462)の面積が、駆動線Vgn-1のうちバイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分(重なり部463)の面積よりも大きくなるように設計する。このとき、(3)に生じる容量値が(4)に生じる容量値よりも大きくなる。これによって、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量Cの値を、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの寄生容量に近づけることが可能となる。
(5)から(8)についても同様である。(5)と(6)との面積が互いに略同等になるように設計することで、(5)と(6)とにそれぞれ生じる容量値も互いに略同等となる。一方(7)、(8)については、(7)の面積が(8)の面積よりも大きくなるように設計する。すなわち、主面に対する正射影において、駆動線Vgn-2のうちバイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分の面積が、駆動線Vgn-2のうちバイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分の面積よりも大きくなるように設計する。このとき、(7)に生じる容量値が(8)に生じる容量値よりも大きくなる。これによって、駆動線Vgn-2とバイアス線Bsaとの間に形成される容量Cの値を、駆動線Vgn-2とバイアス線Bsbとの寄生容量に近づけることが可能となる。このようにして、上述の容量C11~C66の値を調整することが可能である。
上述に限らず、一般に、「(1)に生じる容量と(4)に生じる容量との合計」が、「(2)に生じる容量と(3)に生じる容量と」を下回り、「(5)に生じる容量と(8)に生じる容量との合計」が、「(6)に生じる容量と(7)に生じる容量と」を下回るように設計すれば本開示の効果が得られる。例えば、(3)の面積と(4)の面積とを互いに略同等とし、(1)の面積を(2)の面積よりも小さくして達成するなどしてもよい。
これによって、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbとを流れる電流の差分をとった際に、スイッチ素子Tをオンまたはオフにする際に生じるノイズを効果的に抑制することができる。結果として、検出部106が、放射線の照射の有無を検出する際の精度を高めることが可能となる。
検出部106によって、放射線の照射の開始が検知されると、制御部107は、全てのスイッチ素子Tを非導通状態にさせ、画素PIXに放射線による信号を蓄積させる。その後、制御部107は、放射線の照射が終了したことに応じて本読みを行う。図2に示される構成において、行方向に並ぶ画素PIXに対して、2つの画素グループのための2本の駆動線Vgn-1、Vgn-2が接続されている。ここで、特許文献1に示される回路図では駆動線VgがY本あるのに対し、本実施形態において、駆動線Vgが2Y本存在することとなってしまう。このため、先頭行から最終行まで、順次スイッチ素子Tを導通させて本読みを行うと、駆動周期の時間が特許文献1と同じ場合、すべての行の信号を読み出すまでに2倍の時間を要する。そこで、図4に示されるように、本読み時には、2行分の駆動線Vgをまとめて導通するように、制御部107は、駆動回路214を制御し、駆動線Vgの増加に伴う本読み時間の増加を抑制してもよい。具体的には、図2に示されるように信号線Sigは、複数の画素PIXのうち列ごとに配された画素によって共有されている。そこで、放射線画像データを取得する際に、駆動回路214は、例えば、駆動線Vg1-1および駆動線Vg1-2に接続されたスイッチ素子Tを同時にオンさせることによって、本読みの時間の増加を抑制することが可能となる。
本実施形態において、2つのバイアス線Bsa、Bsbを用いることによって、駆動線Vgとバイアス線Bs間に存在する寄生容量に起因するスイッチ素子Tをオンまたはオフさせる際にバイアス線Bsに流れる電流を抑制する。さらに、スイッチ素子Tを介して接続されていない駆動線Vgとバイアス線Bsとの間に形成される容量を、スイッチ素子Tを介して接続された駆動線Vgとバイアス線Bsとの間の寄生容量に近付ける。これによって、「空読み駆動」時に発生するノイズの電流よる放射線の誤検出や検出遅延を低減することが可能となる。
ここで、例えば、それぞれの画素グループに含まれる画素PIXの数の差が、それぞれの画素グループごとに10%以内であってもよい。つまり、バイアス線Bsaに接続される画素PIXの数が、バイアス線Bsbに接続される画素PIXの数の90%以上かつ110%以下であってもよい。さらに、例えば、それぞれの画素グループに含まれる画素PIXの数が、それぞれ同じ数であってもよい。画素グループに含まれる画素PIXの数を揃えることによって、バイアス線Bsを流れるノイズの電流の量が揃えられ、検出部106が放射線の照射の有無を検知する際のノイズの影響を抑制できる。
第2実施形態
図6~9を参照して、本実施形態における放射線撮像装置について説明する。図6は、第2実施形態における放射線撮像装置100の撮像部110の構成例を示す等価回路図である。本実施形態の撮像部110の構成は、図2に示す構成と比較して、画素部101の構成と、読出回路102の増幅回路206の構成が異なる。具体的には、画素PIXのうち列信号線Sigと交差する行方向において互いに隣り合い、かつ、複数の駆動線Vgのうち異なる駆動線によってスイッチ素子Tを制御される2つの画素PIXが、信号線Sigを共有している。このとき、図6に示されるように、互いに隣り合う2つの画素PIXのうち一方が、バイアス線Bsaを介してバイアス電位を供給される画素グループに含まれ、他方が、バイアス線Bsbを介してバイアス電位を供給される画素グループに含まれていてもよい。行方向に隣り合う2つの画素PIXが列信号線Sigを共有することによって、図2に示される構成と比較して、信号線Sigの数が半減している。また、これに伴い読出回路102に配される増幅回路206の数が、図2に示される構成と比較して半減している。結果として、図2に示される構成において、特許文献1の構成よりも駆動回路214の規模が増加してしまうという課題に対して、読出回路102の増幅回路206を削減することができる。これによって、駆動回路214および読出回路102を含む放射線撮像装置100全体のIC数の増加によるコストアップを抑え、画素部101内の配線を減らすことができる。これ以外の放射線撮像装置100の構成は、上述の第1実施形態と同様であってもよく、ここでは説明を省略する。
図7は、本実施形態における放射線撮像装置100の駆動タイミングの概略図である。空読み中の放射線の照射の有無の検出にかかる駆動は、図4を用いて説明した駆動と同様であってもよい。このため、上述の第1実施形態と同様に、寄生容量の影響を抑制し、放射線の照射の有無を検出する精度を高めることが可能となる。また、本実施形態において、互いに隣り合う2つの画素PIXが、同じ信号線Sigに接続されているため、上述のように、本読み駆動において2行まとめてスイッチ素子Tをオンさせることは、読み出された2画素分の信号が加算されてしまうため不可能である。このため、図9に示されるように、放射線画像データを取得する際に、駆動回路214は、同じ信号線Sigに接続された画素PIXのスイッチ素子Tを異なるタイミングでオンさせる。これによって、それぞれの画素PIXに蓄積された電荷を読み出すことができる。
図8は、本実施形態における画素PIXの平面図である。また、図8に示されるA-A’間の断面図は、図5(b)と同様であってもよい。本実施形態において、互いに隣り合う画素PIXが、列信号線Sigを共有している。例えば、上述の図5(a)における列信号線Sig2mと列信号線Sig2m+1が、共通の列信号線Sigmに置き換えられている。これによって、第1実施形態と比較して増幅回路206の数を抑制し、画素部101内に配される列信号線Sigを減らすことが可能となり、コストアップを抑えられる。スイッチ素子Tを介して接続されていない駆動線Vgとバイアス線Bsとの間との間に形成される容量Cと、スイッチ素子Tを介して接続される駆動線Vgとバイアス線Bsとの間の寄生容量と、の調整方法は、上述の図5(a)、5(b)を用いて説明した場合と同様であってもよい。
次に、図9(a)、9(b)を用いて、スイッチ素子Tを介して接続されていない駆動線Vgとバイアス線Bsとの間との間に形成される容量Cと、スイッチ素子Tを介して接続される駆動線Vgとバイアス線Bsとの間の寄生容量と、の調整方法の別の例について説明する。図9(a)は、画素PIXの平面図、図9(b)は、図9(a)に示されるA-A’間の断面図である。図9(b)に示される構成おいて、スイッチ素子Tの構造は上述の図5(b)に示されるスイッチ素子Tとほぼ同様であるが、主電極403上の一部に設けられた開口450を除き、絶縁層4201、平坦化層4202によって覆われている点で異なる。絶縁層4201は、窒化シリコンなどの無機絶縁膜で形成されていてもよい。平坦化層4202は、感光性アクリルやポリイミドなどで形成されていてもよい。平坦化層4202の上に、変換素子Sの下部電極411が形成されている。下部電極411は、スイッチ素子Tの主電極403とは別の導電体によって形成されている。下部電極411と主電極403は、開口450を介して電気的に接続されている。上部電極414の上に、バイアス線Bsが、列信号線Sigが延在する列方向に沿って設けられている。バイアス線Bsと上部電極414の間には、開口451の部分を除き、平坦化層4204が設けられている。バイアス線Bsと上部電極414は、平坦化層4204の一部に設けられた開口451を介して電気的に接続する。保護層440は、上述の各構成の全体を被覆している。
図9(a)において、n行目2m列目およびn行目2m+1列目を通過する駆動線Vgn-1に注目する。バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される変換素子Sを備える画素PIXに接続される駆動線Vgn-1は、変換素子Sの下部電極411に対し、
(9) バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素PIXの変換素子Sの下部電極411との重なり部468
(10) バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素PIXの変換素子Sの下部電極411との重なり部469
を有する。同様に、バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される変換素子Sを備える画素PIXに接続される駆動線Vgn-2は、
(11) バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素PIXの変換素子Sの下部電極411との重なり部
(12) (バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素PIXの変換素子Sの下部電極411との重なり部
を有する。
上述の(9)~(12)において、(9)、(12)は、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の容量結合成分に寄与する。つまり、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の寄生容量に寄与する。また、(10)、(11)は、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの容量結合成分、つまり、上述の駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量Cに寄与する。これらの重なり部468、469の面積や形状、および、構成材料の膜厚を調整する。これによって、寄生容量やスイッチ素子Tを介して接続されていない駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量の、それぞれ容量値の調整をすることができる。
本実施形態において、(9)~(12)は、それぞれ同じ層構成を持つとする。この場合、主面に対する正射影において、駆動線Vgn-1のうちバイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分(重なり部469)の面積が、駆動線Vgn-1のうちバイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分(重なり部468)の面積よりも大きくなるように設計する。これによって、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsbとの間に形成される容量Cの値を、駆動線Vgn-1とバイアス線Bsaとの間の寄生容量に近づけることが可能となる。例えば、図9(a)に示されるように、基板400の主面に対する正射影において、駆動線Vgn-1のうち行方向に延在し、かつ、バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411に重なる部分が、駆動線Vgn-1のうち行方向に延在し、かつ、バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411に重なる部分よりも幅が広い部分を含んでいてもよい。駆動線Vgn-2についても同様に、主面に対する正射影において、駆動線Vgn-2のうちバイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分の面積が、駆動線Vgn-2のうちバイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分の面積よりも大きくなるように設計する。例えば、図9(a)に示されるように、基板400の主面に対する正射影において、駆動線Vgn-2のうち行方向に延在し、かつ、バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411に重なる部分が、駆動線Vgn-2のうち行方向に延在し、かつ、バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411に重なる部分よりも幅が広い部分を含んでいてもよい。このようにして、上述の容量C11~C66の値を調整することが可能である。
これによって、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbとを流れる電流の差分をとった際に、スイッチ素子Tをオンまたはオフにする際に生じるノイズを効果的に抑制することができる。結果として、検出部106が、放射線の照射の有無を検出する際の精度を高めることが可能となる。また、本実施形態において、上述の第1実施形態と比較して、読出回路102に配される増幅回路206の数を抑制できる。これによって、放射線撮像装置100のコストアップを抑え、さらに、画素部101の配線パターンを減らすことができ、画素開口率を高めることができる。
第3実施形態
図10~12を参照して、本実施形態における放射線撮像装置について説明する。図10は、第3実施形態における放射線撮像装置100の撮像部110の構成例を示す等価回路図である。本実施形態の撮像部110の構成は、図2に示す構成と比較して、画素部101の構成が異なる。図2に示される構成において、行方向において、バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXとバイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXとが交互に配されていた。一方、図10に示される構成では、列信号線Sigと交差する行方向において、バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループまたはバイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる前記画素が、連続して配されている。さらに、行方向に並ぶ画素PIXのスイッチ素子Tは、同じ駆動線Vgによって駆動される。また、列信号線Sigが延在する列方向において、バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXとバイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXとが交互に配されている。このように配線することによって、第1実施形態に対して、列信号線Sigの数が等しく、駆動線Vgの数が1/2となる。また、第2実施形態に対して、列信号線Sigの数は2倍となるが、駆動線Vgの数が1/2となり、配線の総本数は略同等になる。
図11は、本実施形態における放射線撮像装置100の駆動タイミングの概略図である。空読み中の放射線の照射の有無の検出にかかる駆動は、図4を用いて説明した駆動と同様であってもよい。このため、上述の第1実施形態と同様に、寄生容量の影響を抑制し、放射線の照射の有無を検出する精度を高めることが可能となる。さらに、本実施形態において、駆動線の数が1/2となるため、本読みにかかる時間が、上述の図4に示される第1実施形態の2つの駆動線Vgスイッチ素子Tを同時にオン動作させる駆動に対して同等となる。また、上述の図7に示される第2実施形態の駆動に対して、本読みにかかる時間が1/2となる。
次に、図12(a)~12(c)を用いて、スイッチ素子Tを介して接続されていない駆動線Vgとバイアス線Bsとの間との間に形成される容量Cと、スイッチ素子Tを介して接続される駆動線Vgとバイアス線Bsとの間の寄生容量と、の調整方法の例について説明する。図12(a)は、画素PIXの平面図、図12(b)は、図12(a)に示されるA-A’間の断面図、図12(c)は、図12(a)に示されるB-B’間の断面図である。
図12(a)に示されるように、基板400の主面に対する正射影において、バイアス線BsaおよびBsbは、隣り合う画素PIXの変換素子Sの間を、列信号線Sigが延在する列方向に沿って設けられている。層構成や断面構造は、上述の図9(b)に示す第2実施形態とほぼ同様であるが、n-1行目のバイアス線Bsaと変換素子Sの上部電極414とを接続する導電層430は、バイアス線Bsaから行方向の両側に広がるように配され、それぞれ開口451を介して上部電極414と接続する。同様に、n行目の導電層430は、バイアス線Bsbから行方向の両側に広がるように配され、それぞれ開口451を介して変換素子Sの上部電極414と接続する。このように、奇数行目/偶数行目で、フォトダイオードの上部電極414は、バイアス線Bsa、Bsbと交互に接続する構造となる。
また、n行目の画素PIXのスイッチ素子Tを制御する駆動線Vgnは、n行目ではなく主にn-1行目の画素PIXの下部電極411の下を行方向に延在し、行方向に延在する部分から列方向に突出するようにn行目のスイッチ素子Tまで延びている。図12(a)において、バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される変換素子Sを備える画素PIXに接続される駆動線Vgnに注目すると、
(13) バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素PIX(n-1行目の画素)の変換素子Sの下部電極411との重なり部471
(14) バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素PIX(n行目の画素)の変換素子Sの下部電極411との重なり部472
を有する。同様に、駆動線Vgn+1については
(15) バイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素PIX(n行目の画素)の変換素子Sの下部電極411との重なり部473
(16) バイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素PIX(n+1行目の画素)の変換素子Sの下部電極411との重なり部474
を有する。
上述の(13)、(14)において、(13)は、駆動線Vgnとバイアス線Bsaとの間の容量結合成分に寄与する。つまり、上述の駆動線Vgnとバイアス線Bsaとの間に形成される容量Cに寄与する。また、(14)は、駆動線Vgnとバイアス線Bsbとの容量結合成分、つまり、駆動線Vgnとバイアス線Bsbとの間に形成される寄生容量に寄与する。これらの重なり部471~474の面積や形状、および、構成材料の膜厚を調整する。これによって、寄生容量やスイッチ素子Tを介して接続されていない駆動線Vgnとバイアス線Bsaとの間に形成される容量Cの、それぞれ容量値の調整をすることができる。(15)、(16)についても同様である。
本実施形態において、(13)~(16)は、それぞれ同じ層構成を持つとする。この場合、主面に対する正射影において、駆動線Vgnのうちバイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分(重なり部471)の面積が、駆動線Vgnのうちバイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分(重なり部472)の面積よりも大きくなるように設計する。これによって、駆動線Vgnとバイアス線Bsaとの間に形成される容量Cの値を、駆動線Vgnとバイアス線Bsbとの間の寄生容量に近づけることが可能となる。バイアス線Bsaからバイアス電位が供給される変換素子Sに接続される駆動線Vgn+1についても同様に、主面に対する正射影において、駆動線Vgn+1のうちバイアス線Bsbによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分の面積が、駆動線Vgn+1のうちバイアス線Bsaによってバイアス電位が供給される画素グループに含まれる画素PIXの下部電極411と重なる部分の面積よりも大きくなるように設計する。このようにして、上述の容量C11~C66の値を調整することが可能である。
本実施形態においても、バイアス線Bsaとバイアス線Bsbとを流れる電流の差分をとった際に、スイッチ素子Tをオンまたはオフにする際に生じるノイズを効果的に抑制することができる。結果として、検出部106が、放射線の照射の有無を検出する際の精度を高めることが可能となる。さらに、第1実施形態と比較して、駆動線Vgの数が半減することによって駆動回路214の規模を縮小できるため、駆動回路214にかかるコストアップを抑制し、かつ、画素部101の配線パターンを減らすことができ、画素開口率を高めることができる。また、第2実施形態と比較して、本読み駆動を行う際の読出速度を2倍に向上することができる。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:放射線撮像装置、106:検出部、203:バイアス電源、214:駆動回路、Bs:バイアス線、PIX:画素、S:変換素子、Sig:列信号線、T:スイッチ素子

Claims (33)

  1. 放射線を検出するための回路であって、電荷を蓄積可能な変換素子であって第1電極および第2電極を備える変換素子と、前記変換素子を列信号線に接続するスイッチ素子とを含む画素が行列状に並んだ複数の画素と、前記複数の画素の各スイッチ素子を制御するための複数の駆動線であって前記行列の行方向に沿って延びる複数の駆動線と、板状の基材と、を含む多層構造の回路を有し、
    前記複数の画素は、前記行列の所定行に並ぶ画素として第1画素と第2画素とを少なくとも含み、
    前記複数の駆動線は、前記第1画素の前記スイッチ素子に接続する第1駆動線と前記第2画素の前記スイッチ素子に接続する第2駆動線とを少なくとも含み、
    前記基材の主面に対する正射影において、前記第1駆動線のうち前記第2画素の前記第2電極と重なる部分の面積は、前記第1駆動線のうち前記第1画素の前記第2電極と重なる部分の面積よりも大きいことを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記第1画素の前記変換素子に第1バイアス線を介してバイアス電位を供給する第1バイアス電源と、
    前記第2画素の前記変換素子に前記第1バイアス線とは異なる第2バイアス線を介してバイアス電位を供給する第2バイアス電源と、
    前記第1バイアス線を流れる電流を示す第1信号値と前記第2バイアス線を流れる電流を示す第2信号値とに基づいて、放射線の照射の有無を検出する検出部と、有することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記変換素子は、前記第1電極前記第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する半導体層と、を含み、
    前記第1駆動線のうち前記第2画素の前記第2電極と重なる部分は、前記第2画素の前記第2電極よりも前記基材の側の層に形成され、
    前記第2電極と前記第1駆動線の間には絶縁性の層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記第1信号値と前記第2信号値はアナログ値であることを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記基材の主面に対する正射影において、前記第1駆動線のうち前記第2画素と重なる領域は、前記第1駆動線のうち前記第1画素と重なる領域よりも幅が広い部分を含むことを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記第1画素は、前記行列の列方向に沿って延びる列配線のうち第1列配線に接続し、前記第2画素は、前記列配線のうち第2列配線に接続し、
    前記第1駆動線と前記第1列配線との間の寄生容量が、前記第1駆動線と前記第2列配線との間に形成される容量の70%以上かつ130%以下であることを特徴とする請求項乃至5の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記第1駆動線と前記第1列配線との間の寄生容量が、前記第1駆動線と前記第2列配線との間に形成される容量と同じであることを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記第1画素と前記第2画素とは互いに隣り合い、かつ、前記第1画素と前記第2画素とは共有の列信号線に接続していることを特徴とする請求項乃至の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記複数の画素は、前記第1バイアス線を介してバイアス電位を供給される第1グループの画素であって前記第1画素を含む第1グループの画素と、前記第2バイアス線を介してバイアス電位を供給される第2グループの画素であって前記第2画素を含む第2グループの画素とを含むことを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記所定行において、前記第1グループ画素と前記第2グループ画素とが交互に配されることを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記行列のうち前記第1画素が配置された列は、前記第1グループの画素が複数連続して並ぶ列であり、
    前記行列のうち前記第2画素が配置された列は、前記第2グループの画素が複数連続して並ぶ列であることを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記行列の所定列において、前記第1グループに含まれる画素と前記第2グループに含まれる画素とが交互に配されることを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  13. 前記所定行において、前記第1画素に隣接して前記第1グループの他の画素が配され、前記第2画素に隣接して前記第2グループの他の画素が配されることを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  14. 前記検出部は、前記第1信号値と前記第2信号値との差分に基づいて、放射線の照射の有無を判定することを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  15. 前記第1バイアス線に接続される前記画素の数が、前記第2バイアス線に接続される画素の数の90%以上かつ110%以下であることを特徴とする請求項に記載の放射線撮像装置。
  16. 前記変換素子が、PIN型またはMIS型の素子であることを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  17. 請求項1乃至16の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置に放射線を照射する放射線発生装置と、
    を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
  18. 放射線を検出するための回路であって、電荷を蓄積可能な変換素子であって第1電極および第2電極を備える変換素子と、前記変換素子を列信号線に接続するスイッチ素子とを含む画素が行列状に並んだ複数の画素と、前記複数の画素の各スイッチ素子を制御するための複数の駆動線であって前記行列の行方向に沿って延びる複数の駆動線と、板状の基材と、を含む多層構造の回路を有し、
    前記複数の画素は、前記行列の所定行に並ぶ画素として第1画素と第2画素を少なくとも含み、
    前記複数の駆動線は、前記第1画素の前記スイッチ素子に接続する第1駆動線と前記第2画素の前記スイッチ素子に接続する第2駆動線とを少なくとも含み、
    前記基材の主面に対する正射影において、前記第1駆動線は、前記第2画素の前記第2電極と重なる領域を持ち、前記第1画素の前記第2電極と重なる領域を持たないことを特徴とする放射線撮像装置。
  19. 前記変換素子は、前記第1電極と、前記第2電極と、前記第1電極と前記第2電極の間に位置する半導体層と、を含み、
    前記第1駆動線のうち前記第2画素の前記第2電極と重なる部分は、前記第2画素の前記第2電極よりも前記基材の側の層に形成され、
    前記第2電極と前記第1駆動線の間には絶縁性の層が形成されていることを特徴とする請求項18に記載の放射線撮像装置。
  20. 前記第1画素は、前記行列の列方向に沿って延びる列配線のうち第1列配線に接続し、前記第2画素は、前記列配線のうち第2列配線に接続し、
    前記第1駆動線と前記第1列配線との間の寄生容量が、前記第1駆動線と前記第2列配線との間に形成される容量の70%以上かつ130%以下であることを特徴とする請求項18または19に記載の放射線撮像装置。
  21. 前記第1駆動線と前記第1列配線との間の寄生容量が、前記第1駆動線と前記第2列配線との間に形成される容量と同じであることを特徴とする請求項20に記載の放射線撮像装置。
  22. 前記第1画素と前記第2画素は互いに隣り合い、かつ、前記第1画素と前記第2画素とは共有の列信号線に接続していることを特徴とする請求項18乃至21の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  23. 前記第1画素の前記変換素子に第1バイアス線を介してバイアス電位を供給する第1バイアス電源と、
    前記第2画素の前記変換素子に前記第1バイアス線とは異なる第2バイアス線を介してバイアス電位を供給する第2バイアス電源と、
    前記第1バイアス線を流れる電流を示す第1信号値と前記第2バイアス線を流れる電流を示す第2信号値とに基づいて、放射線の照射の有無を検出する検出部と、有することを特徴とする請求項18乃至22の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  24. 前記複数の画素は、前記第1バイアス線を介してバイアス電位を供給される第1グループの画素であって前記第1画素を含む第1グループの画素と、前記第2バイアス線を介してバイアス電位を供給される第2グループの画素であって前記第2画素を含む第2グループの画素とを含むことを特徴とする請求項23に記載の放射線撮像装置。
  25. 前記所定行において、前記第1グループの画素と前記第2グループの画素とが交互に配されることを特徴とする請求項24に記載の放射線撮像装置。
  26. 前記行列のうち前記第1画素が配置された列は、前記第1グループの画素が複数連続して並ぶ列であり、
    前記行列のうち前記第2画素が配置された列は、前記第2グループの画素が複数連続して並ぶ列であることを特徴とする請求項24に記載の放射線撮像装置。
  27. 前記行列の所定列において、前記第1グループに含まれる画素と前記第2グループに含まれる画素とが交互に配されることを特徴とする請求項24に記載の放射線撮像装置。
  28. 前記所定行において、前記第1画素に隣接して前記第1グループの他の画素が配され、前記第2画素に隣接して前記第2グループの他の画素が配されることを特徴とする請求項24に記載の放射線撮像装置。
  29. 前記第1信号値と前記第2信号値はアナログ値であることを特徴とする請求項23乃至28の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  30. 前記検出部は、前記第1信号値と前記第2信号値との差分に基づいて、放射線の照射の有無を判定することを特徴とする請求項23乃至29の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  31. 前記第1バイアス線に接続される前記画素の数が、前記第2バイアス線に接続される画素の数の90%以上かつ110%以下であることを特徴とする請求項23乃至30の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  32. 前記変換素子が、PIN型またはMIS型の素子であることを特徴とする請求項18乃至31の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  33. 請求項18乃至32の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置に放射線を照射する放射線発生装置と、
    を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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