JP7439622B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、この種の燃料電池システムとしては、燃料ガス(改質ガス)と酸化剤ガスとにより発電する燃料電池スタックと、原燃料ガス(原料)を水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質器と、改質水を蒸発させて水蒸気を生成すると共に生成した水蒸気を改質器へ供給する蒸発器と、改質器に原燃料ガスを供給する原料供給器と、蒸発器に改質水を供給する水供給器と、燃料電池スタックに空気を供給する空気供給器と、燃料電池から排出されたオフガスを燃焼させて蒸発器や改質器,燃料電池スタックを加熱する燃焼部と、燃焼部においてオフガスに着火する着火器と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この燃料電池システムでは、システムの起動シーケンスにおいて、オフガスへの着火前に改質器に原燃料ガスを供給するよう制御すると共に燃料電池スタックに空気を供給するよう制御し、オフガスへの着火後に蒸発器に改質水の供給を開始し、改質水の供給量が段階的に増加すると共に空気の供給量が段階的に増加するよう制御する。
特開2019-169256号公報
例えば、燃焼部の温度を直接検出することができず、燃焼部の温度に相関する温度を検出する温度センサによって着火判定を行なう場合、着火判定に遅れが生じる。このように着火の確認を直ぐに実行できない燃料電池システムにおいては、システム起動に際して、燃焼部においてオフガスが着火され改質器において水蒸気改質行程へ移行するときに改質水に不足が生じることがないよう着火判定の前に改質水を供給する必要がある。そして、蒸発器の温度が改質水を蒸発できる温度まで達していないときに着火不良や失火が生じてシステム起動に失敗すると、蒸発器には、改質水が液水として残存する場合が多い。蒸発器に液水が残存していると、再度、原燃料ガス、エアおよび改質水を供給してシステム起動を試みようとしても、蒸発器において改質水が過多となり着火不良や失火が起こり易くなることで、システム起動の失敗が繰り返されるおそれがある。
本発明の燃料電池システムは、着火不良や失火によってシステム起動に失敗した場合において、システム起動の失敗が繰り返されるのを抑制することができる燃料電池システムを提供することを主目的とする。
本発明の燃料電池システムは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の燃料電池システムは、
燃料ガスと酸化剤ガスとにより発電する燃料電池と、
原燃料ガスを水蒸気改質して前記燃料ガスを生成する改質部と、
改質水を蒸発させて水蒸気を生成すると共に生成した水蒸気を前記改質部へ供給する蒸発部と、
前記改質部へ前記原燃料ガスを供給する原燃料ガス供給装置と、
前記蒸発部へ前記改質水を供給する改質水供給装置と、
前記燃料電池へ前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、
前記燃料電池からのオフガスを燃焼させて燃焼熱により前記改質部と前記蒸発部とを加熱する燃焼部と、
前記燃部において前記オフガスを着火させる着火器と、
システム起動に際して、前記改質部へ前記原燃料ガスを供給すると共に前記燃料電池へ前記酸化剤ガスを供給して前記燃料電池からのオフガスを着火するよう前記原燃料ガス供給装置と前記酸化剤ガス供給装置と前記着火器とを制御した後、着火の成否を判定する着火判定を行なう制御装置と、
を備える燃料電池システムであって、
前記制御装置は、システム起動に際して、前記着火判定の前に前記蒸発部への前記改質水の供給が開始されるよう前記改質水供給装置を制御し、着火不良または失火によりシステム起動に失敗すると、次にシステム起動する際には前記蒸発部への改質水の供給量を減量する、
ことを要旨とする。
この本発明の燃料電池システムでは、システム起動に際して、着火判定の前に蒸発部への改質水の供給を開始し、着火不良または失火によりシステム起動に失敗すると、次にシステム起動する際には蒸発部への改質水の供給量を減量する。これにより、蒸発部の温度が改質水を蒸発できる温度に達していないときに着火不良や失火によりシステム起動に失敗して蒸発部に改質水(液水)が残存するものとしても、次にシステム起動する際に蒸発部に残存する液水により着火不良が失火が起こりやすくなるのを抑制することができる。この結果、着火不良や失火によってシステム起動に失敗した場合において、システム起動の失敗が繰り返されるのを抑制することができる燃料電池システムとすることができる。
こうした本発明の燃料電池システムにおいて、前記制御装置は、前記着火不良または前記失火によりシステム起動に失敗する度に、次にシステム起動する際の前記改質水の供給量を前回よりも減量するものとしてもよい。こうすれば、着火不良が失火が繰り返されるのをより確実に抑制することができる。
また、本発明の燃料電池システムにおいて、前記制御装置は、前記着火不良または前記失火によりシステム起動に失敗した後、次にシステム起動する際に前記蒸発部の温度が所定温度以上のときには、前記改質水の供給量を減量しないものとしてもよい。こうすれば、次にシステム起動する際に、蒸発部の温度が改質水を気化できる温度に達しているにも拘わらず、改質水の供給量を減量することで蒸発部において改質水に不足が生じるのを回避することができる。
さらに、本発明の燃料電池システムにおいて、前記燃焼部の温度に相関する温度を検出する温度センサを備え、前記制御装置は、前記温度センサにより検出される温度に基づいて前記着火判定を行なうものとしてもよい。燃焼部の温度を直接検出することができない燃料電池システムにおいては、着火判定に遅れが生じるため、システム起動の際に改質水に不足が生じることのないように着火判定の前に改質水に供給する必要があり、着火不良や失火によりシステム起動に失敗すると、蒸発部に改質水が液水として残存する。このため、こうした燃料電池システムにおいて本発明を適用する意義が高い。
燃料電池システムの概略構成図である。 起動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、燃料電池システムの概略構成図である。本実施形態の燃料電池システム10は、図1に示すように、アノードガス(燃料ガス)中の水素とカソードガス(酸化剤ガス)中の酸素との電気化学反応により発電する燃料電池スタック21を含む発電モジュール20と、発電モジュール20にアノードガスの原料となる原燃料ガス(例えば天然ガスやLPガス)を供給する原燃料ガス供給装置30と、発電モジュール20に原燃料ガスからアノードガスへの水蒸気改質に必要な改質水を供給する改質水供給装置40と、発電モジュール20(燃料電池スタック21)にカソードガスとしてのエアを供給するエア供給装置50と、発電モジュール20で発生した排熱を回収するための排熱回収装置60と、燃料電池スタック21の出力端子に接続されると共にリレーを介して電力系統2から負荷4への電力ライン3に接続されるパワーコンディショナ70と、を備える。これらは、筐体12に収容されている。筐体12には、吸気口12aと排気口12bとが形成されており、吸気口12aの近傍には、外気を取り込んで筐体12の内部を換気するための換気ファン14が設置されている。
発電モジュール20は、燃料電池スタック21や、気化器22、2つの改質器23を含み、これらは、本実施形態の燃料電池ケースとしてのモジュールケース29に収容されている。本実施形態では、発電モジュール20は、2つの燃料電池スタック21を有し、2つの燃料電池スタック21は、間隔をおいて互いに対向するようにモジュールケース29内に配置されたマニホールド24上に設置される。
各燃料電池スタック21は、酸化ジルコニウム等の電解質と当該電解質を挟持するアノード電極およびカソード電極とをそれぞれ有すると共に図1中、左右方向(水平方向)に配列された複数の固体酸化物形の単セルを有する。各単セルのアノード電極内には、図示しないアノードガス通路が単セルの配列方向と直交する方向すなわち上下方向に延在するように形成されている。また、各単セルのカソード電極の周囲には、カソードガスを流通させる図示しないカソードガス通路が単セルの配列方向に直交する方向すなわち上下方向に延在するように形成されている。各単セルのアノードガス通路は、マニホールド24に接続され、各単セルのカソードガス通路は、モジュールケース29内のエア通路に接続される。更に、2つの燃料電池スタック21の間(近傍)には、両者との距離が同一となるように温度センサ94が設置されている。温度センサ94は、各燃料電池スタック21の温度に相関する温度T4を検出する。
発電モジュール20の気化器22および改質器23は、モジュールケース29内の2つの燃料電池スタック21の上方に両者と間隔をおいて配設される。本実施形態では、一方の燃料電池スタック21の上方に気化器22および一方の改質器23が配置され、他方の燃料電池スタック21の上方に他方の改質器23が配置される。更に、一方の燃料電池スタック21と気化器22および一方の改質器23との間、並びに他方の燃料電池スタック21と他方の改質器23との間には、燃料電池スタック21の作動や、気化器22および改質器23での反応に必要な熱を発生させる燃焼部25が画成されている。各燃焼部25には、着火ヒータ26が設置されている。
気化器22は、燃焼部25からの熱により原燃料ガス供給装置30からの原燃料ガスと改質水供給装置40からの改質水とを加熱し、原燃料ガスを予熱すると共に改質水を蒸発させて水蒸気を生成する。気化器22により予熱された原燃料ガスは、水蒸気と混合され、その混合ガスは、当該気化器22から改質器23に流入する。また、改質器23には、当該改質器23に流入する混合ガスの温度T1を検出する温度センサ91が設置されている。
改質器23は、その内部に充填された例えばRu系またはNi系の改質触媒を有し、燃焼部25からの熱の存在下で、改質触媒による気化器22からの混合ガスの反応(水蒸気改質反応)によって水素ガスと一酸化炭素とを生成する。更に、改質器23は、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気との反応(一酸化炭素シフト反応)によって水素ガスと二酸化炭素とを生成する。これにより、改質器23によって、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の原燃料ガス等を含むアノードガスが生成されることになる。改質器23により生成されたアノードガスは、配管やマニホールド24を介して各単セルのアノードガス通路へ流入し、アノード電極に供給される。
また、燃料電池スタック21の各単セルのカソード電極には、モジュールケース29内に形成されたエア通路を介してカソードガスとしてのエアが供給される。各単セルのカソード電極では、酸化物イオン(O2 -)が生成され、当該酸化物イオンが電解質を透過してアノード電極で水素や一酸化炭素と反応することにより電気エネルギが得られる。各単セルにおいて電気化学反応(発電)に使用されなかったアノードガス(以下、「アノードオフガス」という)およびカソードガス(以下、「カソードオフガス」という)は、各単セルのアノードガス通路やカソードガス通路から上方の燃焼部25へと流出する。
各単セルから燃焼部25に流入したアノードオフガスは、水素や一酸化炭素等の燃料成分を含む可燃性ガスであり、各単セルから燃焼部25に流入した酸素を含むカソードオフガスと混合される。以下、アノードオフガスとカソードオフガスとの混合ガスを「オフガス」という。そして、着火ヒータ26により点火させられて燃焼部25でオフガス(アノードオフガス)が着火すると、当該オフガスの燃焼により、燃料電池スタック21の作動や、気化器22での原燃料ガスの予熱や水蒸気の生成、改質器23での水蒸気改質反応等に必要な熱が発生することになる。また、燃焼部25では、未燃燃料や水蒸気を含む燃焼排ガスが生成され、当該燃焼排ガスは、燃焼触媒27を介して熱交換器62へ供給される。燃焼触媒27は、燃焼排ガス中の未燃燃料を再燃焼させるための酸化触媒である。更に、燃焼触媒27が設けられたガス通路には、燃焼触媒27を暖機するための触媒ヒータ28や、燃焼排ガスの温度T8を検出する温度センサ98が設置されている。
原燃料ガス供給装置30は、原燃料ガスを供給する原燃料供給源1と気化器22とを接続する原燃料ガス供給管31と、当該原燃料ガス供給管31に組み込まれた開閉弁(2連弁)32,33、オリフィス34、ガスポンプ35および脱硫器36とを有する。原燃料ガスは、ガスポンプ35を作動させることで、原燃料供給源1から脱硫器36を介して気化器22へと圧送(供給)される。脱硫器36は、例えば常温脱硫式の脱硫器として構成される。また、原燃料ガス供給管31の開閉弁33とオリフィス34との間には、原燃料ガス供給管31内の圧力を検出する圧力センサ37や、原燃料ガス供給管31を流れる原燃料ガスの単位時間当りの流量(ガス流量Qg)を検出する流量センサ38が設置されている。
改質水供給装置40は、改質水を貯留する改質水タンク42と、改質水タンク42と気化器22とを接続する改質水供給管41と、改質水供給管41に組み込まれた改質水ポンプ43とを有する。改質水タンク42内の改質水は、改質水ポンプ43を作動させることで、当該改質水ポンプ43により気化器22へと圧送(供給)される。
エア供給装置50は、モジュールケース29内に形成されたエア通路に接続されるエア供給管51と、エア供給管51の入口に設けられたエアフィルタ52と、エア供給管51に組み込まれたエアポンプ53とを有する。エアポンプ53を作動させることで、カソードガスとしてのエアは、エアフィルタ52を介してエア供給管51に吸引され、モジュールケース29内のエア通路を経て各燃料電池スタック21へと圧送(供給)される。
排熱回収装置60は、湯水を貯留する貯湯タンク63と、発電モジュール20の燃焼部25で生成された燃焼排ガスと湯水とを熱交換する熱交換器62と、貯湯タンク63と熱交換器62とを接続する循環配管61と、循環配管61に組み込まれた循環ポンプ64とを有する。貯湯タンク63内に貯留されている湯水は、循環ポンプ64を作動させることで、熱交換器62へと導入され、熱交換器62で燃焼排ガスとの熱交換によって昇温させられた後、貯湯タンク63へと返送される。熱交換器62で湯水との熱交換によって燃焼排ガス中の水蒸気が凝縮し、これにより凝縮水が得られる。
また、排熱回収装置60の熱交換器62は、配管66を介して改質水タンク42と接続されており、燃焼排ガス中の水蒸気が凝縮することにより得られた凝縮水は、当該配管66を介して改質水タンク42内へと導入される。更に、熱交換器62の燃焼排ガスの通路は、燃焼排ガス排出管67に接続されている。これにより、発電モジュール20の燃焼部25から排出されて熱交換器62で水分が除去された排ガスは、燃焼排ガス排出管67を介して大気中に排出される。
パワーコンディショナ70は、燃料電池スタック21から出力された直流電圧を所定電圧(例えば、DC250V~300V)に変換するDC/DCコンバータや、変換された直流電圧を電力系統2と連系可能な交流電圧(例えば、AC200V)に変換するインバータを有する。燃料電池スタック21の出力端子には、当該燃料電池スタック21から出力される電流Iを検出する図示しない電流センサが設けられ、燃料電池スタック21の出力端子間には、燃料電池スタック21の端子間電圧を検出する図示しない電圧センサが設けられている。パワーコンディショナ70は、システムに要求される要求発電電力に応じた電流が燃料電池スタック21から出力されるようDC/DCコンバータやインバータが備えるスイッチング素子をスイッチング制御する。
パワーコンディショナ70から分岐した電力ラインには電源基板72が接続されている。電源基板72は、燃料電池スタック21からの直流電圧や電力系統2からの交流電圧を補機類の作動に適した直流電圧に変換して当該補機類に供給するものである。実施形態では、補機類としては、換気ファン14や開閉弁32,33、ガスポンプ35、改質水ポンプ43、エアポンプ53、循環ポンプ64などを挙げることができる。
制御装置80は、CPU81を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU81の他に処理プログラムを記憶するROM82と、データを一時的に記憶するRAM83と、計時を行なうタイマ84と、図示しない不揮発性メモリと、図示しない入出力ポートと、を備える。制御装置80には、圧力センサ37や流量センサ38、温度センサ91,94,98などからの各種検出信号が入力ポートを介して入力されている。また、制御装置80からは、換気ファン14のファンモータや開閉弁32,33のソレノイド、ガスポンプ35のポンプモータ、改質水ポンプ43のポンプモータ、エアポンプ53のポンプモータ、循環ポンプ64のポンプモータ、パワーコンディショナ70のDC/DCコンバータやインバータ、電源基板72、着火ヒータ26、触媒ヒータ28などへの各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。
次に、こうして構成された本実施形態の燃料電池システム10の動作、特にシステム起動する際の動作について説明する。図2は、制御装置80のCPU81により実行される起動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、システム起動が指示されたときに実行される。
起動制御ルーチンでは、制御装置80のCPU81は、まず、燃料成分の吸着が飽和状態に達するまで脱硫器36に原燃料ガスを供給する燃料吸着処理(ステップS100)、燃焼部25内をエアの供給によってパージするパージ処理(ステップS110)を順次実行した後、燃焼部25に燃料(原燃料ガス)とエアとを供給して燃焼部25においてその混合ガスに着火するステップS120~S240の着火処理へ移行する。
着火処理では、まず、予め定められた所定量Qgsetを目標ガス流量Qgtagに設定してガスポンプ35を制御すると共に予め定められた所定量Qasetを目標エア流量Qatagに設定してエアポンプ53を制御することにより原燃料ガスとエアの供給を開始し(ステップS120)、燃焼部25に供給された混合ガスに着火するよう着火ヒータ26を制御する(ステップS130)。次に、フラグFが値0であるか否かを判定する(ステップS140)。ここで、フラグFは、前回のシステム起動において着火不良や失火によりそのシステム起動に失敗したか否かを示すフラグであり、値0はシステム起動に失敗していないことを示し、値1はシステム起動に失敗したことを示す。
フラグFが値0であると判定すると、予め定められた所定量Qwsetを目標改質水流量Qw*に設定した改質水ポンプ43を制御することにより改質水の供給を開始する(ステップS150)。そして、予め定められた規定時間Tset1が経過するまでに温度センサ94により検出される温度T4が着火判定閾値α1以上になったか否かを判定することにより着火の成否を判定する着火判定を行なう(ステップS160,S170)。ここで、本実施形態では、燃焼部25に温度センサが設置されておらず、燃焼部25の温度を直接検出することができないため、着火判定は、燃焼部25の温度に相関する温度を検出する温度センサ、すなわち2つの燃料電池スタック21の間(燃料電池スタック21の近傍)に設置された温度センサ94からの温度T4に基づいて行なわれる。なお、後述する失火判定についても同様である。
規定時間Tset1が経過するまで温度T4が着火判定閾値α1以上になったと判定すると、着火が成功したと判断し、続いて、温度センサ94により検出される温度T4が失火判定閾値α2未満であるか否かの判定、すなわち失火が生じたか否かの失火判定(ステップS180)と、温度T4が発電許可温度α3以上であるか否かの判定、すなわち発電が許可されるか否かの発電許可判定(ステップS190)とをそれぞれ行なう。温度T4が失火判定閾値α2未満となることなく、温度T4が発電許可温度α3以上になったと判定すると、水蒸気改質行程が正常に行なわれて発電の準備が整ったと判断し、フラグFに値0を設定すると共に(ステップS230)、発電処理を開始して(ステップS240)、起動制御ルーチンを終了する。
一方、ステップS160,S170(着火判定)において温度T4が着火判定閾値α1以上にならないまま規定時間Tset1が経過したと判定すると、着火不良が生じたと判定し、ステップS180(失火判定)において温度T4が失火判定閾値α2未満になったと判定すると、失火が発生したと判定して、それぞれフラグFに値1を設定して(ステップS200)、ステップS110のパージ処理に戻り、パージ処理からシステム起動を再実行する。システム起動を再実行すると、着火処理のステップS140においてフラグFが値1であると判定されるため、次に、温度センサ91により検出される温度T1(気化器22の温度)が気化可能温度β未満であるか否かを判定する(ステップS210)。ここで、気化可能温度βは、気化器22の温度が改質水を十分に気化させることができる温度にあるか否かを判定するための閾値である。温度T1が気化可能温度β未満であると判定すると、前回に設定した目標改質水流量よりも減量した流量を新たな目標改質水流量Qwtagに設定して改質水ポンプ43を制御し(ステップS220)、ステップS160,S170の着火判定へ進む。目標改質水流量Qwtagの減量は、例えば前回に設定した目標改質水流量の50%程度の流量を新たな目標改質水流量Qwtagに設定することにより行なう。すなわち、着火不良や失火によりシステム起動に失敗する度に、次にシステム起動するときには、気化器22への改質水の供給量を段階的に減らしていくのである。一方、温度T1が気化可能温度β未満でないと判定したときには、気化器22の温度は改質水を気化することができる温度に達しており、気化器22には改質水が液水として残存していないと判断し、所定量Qwsetを目標改質水流量Qwtagに設定して改質水ポンプ43を制御し(ステップS150)、ステップS160,S170の着火判定へ進む。そして、着火判定において着火が成功したと判定され、続く、失火判定において失火が発生したと判定されることなく、発電許可判定において発電許可がなされると、フラグFを値0に設定すると共に発電処理を開始して(ステップS230,S240)、起動制御ルーチンを終了する。
上述したように、本実施形態では、燃焼部25の温度を直接検出することはできず、着火判定は、燃焼部25の温度に相関する温度、すなわち温度センサ94により検出されるT4に基づいて行なわれる。このため、着火の成否の検出には遅れが生じる。そこで、本実施形態では、燃焼部25においてオフガスが着火された後、改質器23における水蒸気改質行程への移行の際に改質水に不足が生じることがないように、気化器22への改質水の供給を、着火判定の前に開始することとしている。このため、着火不良や失火によりシステム起動が失敗すると、気化器22の温度は改質水を気化できる温度に達しておらず、気化器22には、改質水が液水として残存していることが多い。この場合、次にシステム起動を再実行するときに改質水の供給量を通常通りの所定量Qwsetに設定すると、気化器22において改質水の水量が過多となり、改質水の気化に必要なエネルギ消費が増加する結果、着火不良や失火が起こり易くなり、システム起動の失敗が繰り返されるおそれが生じる。本実施形態では、着火不良が失火によりシステム起動に失敗すると、次にシステム起動を再実行するときには、改質水の供給量を前回よりも減量するから、気化器22における改質水の水量を適正な水量とすることができ、着火不良や失火が繰り返されるのを抑制することができる。
以上説明した本実施形態の燃料電池システム10では、システム起動に際して、着火判定の前に蒸発部への改質水の供給を開始し、着火不良または失火によりシステム起動に失敗すると、次にシステム起動する際には蒸発部への改質水の供給量を減量する。これにより、蒸発部の温度が改質水を蒸発できる温度に達していないときに着火不良や失火によりシステム起動に失敗して蒸発部に改質水(液水)が残存するものとしても、次にシステム起動する際に蒸発部に残存する液水により着火不良が失火が起こりやすくなるのを抑制することができる。この結果、着火不良や失火によってシステム起動に失敗した場合において、システム起動の失敗が繰り返されるのを抑制することができる燃料電池システムとすることができる。
また、本実施形態の燃料電池システム10では、着火不良または失火によりシステム起動に失敗した後、次にシステム起動する際に気化器22の温度T1が気化可能温度β以上のときには、改質水の供給量を減量しない。これにより、次にシステム起動する際に、気化器22の温度が改質水を気化できる温度に達しているにも拘わらず、改質水の供給量を減量することで気化器22において改質水に不足が生じるのを回避することができる。
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、燃料電池スタック21が「燃料電池」に相当し、改質器23が「改質部」に相当し、気化器22が「蒸発部」に相当し、原燃料ガス供給装置30が「原燃料ガス供給装置」に相当し、改質水供給装置40が「改質水供給装置」に相当し、エア供給装置50が「酸化剤ガス供給装置」に相当し、燃焼部25が「燃焼部」に相当し、着火ヒータ26が「着火器」に相当し、制御装置80が「制御装置」に相当する。また、温度センサ94が「温度センサ」に相当する。
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、燃料電池システムの製造産業などに利用可能である。
1 原燃料供給源、2 電力系統、3 電力ライン、4 負荷、10 燃料電池システム、12 筐体、12a 吸気口、12b 排気口、14 換気ファン、20 発電モジュール、21 燃料電池スタック、22 気化器、23 改質器、24 マニホールド、25 燃焼部、26 着火ヒータ、27 燃焼触媒、28 触媒ヒータ、29 モジュールケース、30 原燃料ガス供給装置、31 原燃料ガス供給管、32,33 開閉弁、34 オリフィス、35 ガスポンプ、36 脱硫器、37 圧力センサ、38 流量センサ、40 改質水供給装置、41 改質水供給管、42 改質水タンク、43 改質水ポンプ、50 エア供給装置、51 エア供給管、52 エアフィルタ、53 エアポンプ、60 排熱回収装置、61 循環配管、62 熱交換器、63 貯湯タンク、64 循環ポンプ、66 配管、67 燃焼排ガス排出管、70 パワーコンディショナ、72 電源基板、80 制御装置、81 CPU、82 ROM、83 RAM、84 タイマ、91,94,98 温度センサ。

Claims (4)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとにより発電する燃料電池と、
    原燃料ガスを水蒸気改質して前記燃料ガスを生成する改質部と、
    改質水を蒸発させて水蒸気を生成すると共に生成した水蒸気を前記改質部へ供給する蒸発部と、
    前記改質部へ前記原燃料ガスを供給する原燃料ガス供給装置と、
    前記蒸発部へ前記改質水を供給する改質水供給装置と、
    前記燃料電池へ前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、
    前記燃料電池からのオフガスを燃焼させて燃焼熱により前記改質部と前記蒸発部とを加熱する燃焼部と、
    前記燃部において前記オフガスを着火させる着火器と、
    システム起動に際して、前記改質部へ前記原燃料ガスを供給すると共に前記燃料電池へ前記酸化剤ガスを供給して前記燃料電池からのオフガスを着火するよう前記原燃料ガス供給装置と前記酸化剤ガス供給装置と前記着火器とを制御した後、着火の成否を判定する着火判定を行なう制御装置と、
    を備える燃料電池システムであって、
    前記制御装置は、システム起動に際して、前記着火判定の前に前記蒸発部への前記改質水の供給が開始されるよう前記改質水供給装置を制御し、着火不良または失火によりシステム起動に失敗すると、次にシステム起動する際には前記蒸発部への改質水の供給量を減量する、
    燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御装置は、前記着火不良または前記失火によりシステム起動に失敗する度に、次にシステム起動する際の前記改質水の供給量を前回よりも減量する、
    燃料電池システム。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御装置は、前記着火不良または前記失火によりシステム起動に失敗した後、次にシステム起動する際に前記蒸発部の温度が所定温度以上のときには、前記改質水の供給量を減量しない、
    燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
    前記燃焼部の温度に相関する温度を検出する温度センサを備え、
    前記制御装置は、前記温度センサにより検出される温度に基づいて前記着火判定を行なう、
    燃料電池システム。
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