JP7438795B2 - ズームレンズおよび撮像装置 - Google Patents

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JP7438795B2 JP2020039831A JP2020039831A JP7438795B2 JP 7438795 B2 JP7438795 B2 JP 7438795B2 JP 2020039831 A JP2020039831 A JP 2020039831A JP 2020039831 A JP2020039831 A JP 2020039831A JP 7438795 B2 JP7438795 B2 JP 7438795B2
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Description

本発明は、ズームレンズおよび撮像装置に関する。
監視カメラや、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ等のような撮像装置には、暗所で撮像可能な小型で広角のズームレンズ(装置)が求められている。特許文献1は、物体側から像側へ順に配された負レンズ群と正レンズ群とからなる2群ズームレンズを開示している。また、特許文献2は、物体側から像側へ順に配された負レンズ群、正レンズ群および負レンズ群からなる3群ズームレンズを開示している。
特開2001-330773号公報 特開2010-49189号公報
特許文献1、2のズームレンズは、広角端でのFナンバーが2.8程度であって明るさが十分ではなく、小型や広角の点でも不十分である。本発明は、例えば、小型、小Fナンバー、広角の点で有利なズームレンズを提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群とを含む複数のレンズ群から構成されるズームレンズである。複数のレンズ群は、2つまたは3つのレンズ群から構成され、変倍のために少なくとも第1レンズ群と第2レンズ群が移動し、隣り合う各レンズ群の間隔が変化する。第1レンズ群は、最も物体側の負レンズAと、該負レンズAとは異なる負レンズBとを有する。d線に関する負レンズAの屈折率をNdAとし、d線を基準とした負レンズAのアッベ数をνdA、前記負レンズBのアッベ数をνdBとして、
2.05≦NdA≦2.40
15≦νdA≦50
67≦νdB≦97
なる条件式を満足することを特徴とする。なお、上記ズームレンズを有する撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、例えば、小型、小Fナンバー、広角の点で有利なズームレンズを提供することができる。
実施例1のズームレンズ(広角端)の断面図。 実施例1のズームレンズの広角端での収差図。 実施例1のズームレンズの中間ズーム位置および望遠端での収差図。 実施例2のズームレンズ(広角端)の断面図。 実施例2のズームレンズの広角端での収差図。 実施例2のズームレンズの中間ズーム位置および望遠端での収差図。 実施例3のズームレンズ(広角端)の断面図。 実施例3のズームレンズの広角端での収差図。 実施例3のズームレンズの中間ズーム位置および望遠端での収差図。 実施例1~3のズームレンズを用いた監視カメラを示す図。 ドームカバーを有する実施例1のズームレンズの断面図。 保護カバーを有する実施例1のズームレンズの断面図。 実施例1のズームレンズの広角端、中間ズーム位置および望遠端での断面図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。まず本発明の代表的な実施例としてのズームレンズについて、図1を用いて説明する。実施例のズームレンズは、物体側から像側に順に配置された負の屈折力を有する第1レンズ群L1と正の屈折力を有する第2のレンズ群L2とを少なくとも含む。図1のズームレンズは、さらに第2レンズ群L2よりも像側に配置された正または負の屈折力を有する第3レンズ群L3を含む。実施例のズームレンズでは、少なくとも第1レンズ群L1と第2レンズ群L2が互いに独立に光軸方向に移動することで変倍が行われる。
図13は、図1に示したズームレンズにおける広角端、中間ズーム位置および望遠端での各レンズ群の位置を示している。広角端から望遠端への変倍において、第2レンズ群L2は像側から物体側に単調に移動し、それに伴う像面変動を補正するために第1レンズ群L1が像側に凸となる軌跡を描くように移動する。これにより、少ない数のレンズ群でズームレンズを構成することができる。なお、第1レンズ群L1を光軸方向に移動させることでフォーカシングが行われる。
また実施例のズームレンズにおいて、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2との間に開口絞りSPが配置されている。図1において、Gは光学フィルタやフェースプレート等に相当する光学ブロックである。IPは像面であり、ズームレンズを撮像光学系として使用するときは該像面IPにCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子の撮像面や銀塩フィルムのフィルム面が配置される。
さらに実施例のズームレンズは、径が大きくなり易い最も物体側の第1レンズ群L1に高屈折率ガラスを用いることで、第1レンズ群L1を小型化している。
そして実施例のズームレンズは、小型でおりながらもFナンバーが小さく(明るく)広画角を確保できるように以下の条件を満足する。
第1に、第1レンズ群L1は、最も物体側の負レンズAと、該負レンズAとは別の負レンズBとを有する。なお、負レンズAとは別の負レンズBとは、負レンズAと負レンズBとは互いに独立したレンズであり、接合されていないことを意味する。このように第1レンズ群L1に最も物体側の負レンズAとは別の負レンズBを設けることで、広角化のための負のパワーを負レンズAと負レンズBに分担させることができ、広角化を達成しつつ軸外収差(特に非点収差や倍率色収差)を補正し易くすることができる。
第2に、負レンズAのd線に対する屈折率をNdA、負レンズAのアッベ数をνdAとするとき、以下の条件式(1)および(2)を満足する。
2.05≦NdA≦2.40 (1)
15≦νdA≦50 (2)
条件式(1)および(2)は、最も物体側の負レンズAの硝材特性に関する条件である。ズームレンズを広角化したときに最も物体側の負レンズAの径が大きくなると、小型化が困難となる。これため、負レンズAの屈折率とアッベ数をそれぞれ適切に設定することにより色収差を増加させることなく小型化を実現する。また条件式(1)および(2)は、負レンズAを光学硝子により製作する場合に、屈折率を高くするほどアッベ数が小さく(高分散傾向が大きく)なる事情を考慮して設定されている。
NdAが条件式(1)の上限を超えると、光学硝子により製作される負レンズAの屈折率が高くなって小型化には有利となるが、アッベ数が小さくなって分散が大きくなるため、倍率色収差の観点から好ましくない。またNdAが条件式(1)の下限を下回ると、負レンズAの屈折率が低くなって小型化への寄与が小さくなるため、好ましくない。
νdAが条件式(2)の上限を超えると、負レンズAのアッベ数が大きくなるが、これにともない屈折率が小さくなり、小型化への寄与が小さくなるため、好ましくない。νdAが条件式(2)の下限を下回ると、アッベ数が小さくなり、色収差の観点から好ましくない。
実施例のズームレンズは、上述した条件式(1)および(2)を満足することに加えて、以下の条件式(3)~(9)のうち少なくとも1つを満足することが好ましい。
第1レンズ群L1が有する負レンズBのアッベ数をνdBとするとき、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
67≦νdB≦97 (3)
νdBが条件式(3)の上限を超えると、アッベ数が大きくなるが、このようなアッベ数を満足する光学硝子を見つけることが困難であるので好ましくない。νdBが条件式(3)の下限を下回ると、アッベ数が小さくなりすぎて倍率色収差補正の観点から好ましくない。
負レンズAは、物体側に凸のメニスカス形状を有し、かつ非球面を有することが好ましい。高屈折率を有しながら非球面を有することにより、低屈折率のレンズよりも高い屈折力を持たせることができるため、非球面としての屈折効果を上げることができる。このレンズを光束が広がる物体側の負レンズとすることにより、特に非点収差や像面湾曲の補正に有効である。
第1レンズ群L1が少なくとも1つの正レンズを有し、該正レンズのアッベ数をνdpとするとき、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
15≦νdp≦30 (4)
このように比較的高分散材料を用いた正レンズを第1レンズ群L1に含めることで、負レンズAで発生する倍率色収差を打ち消す効果が得られる。νdpが条件式(4)の上限を超えると、倍率色収差の補正が不足するため、好ましくない。νdpが条件式(4)の下限を下回ると、倍率色収差補正が過剰となるため、好ましくない。
負レンズAの焦点距離をfG1、第1レンズ群L1の焦点距離をf1とするとき、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
0.9≦fG1/f1≦3.0 (5)
これは、最も物体側の負レンズAの屈折力を適切に設定するための条件である。fG1/f1が条件式(5)の上限を超えると、負レンズAのパワーが小さくなるので小型化が阻害されるため、好ましくない。fG1/f1が条件式(5)の下限を下回ると、負レンズAのパワーが大きくなりすぎて、像面湾曲その他の軸外収差が増加するので好ましくない。
第2レンズ群L2の焦点距離をf2とするとき、以下の条件式(6)を満足することが好ましい。
-1.5≦f1/f2≦-0.8 (6)
これは、広角化を達成するために第1および第2レンズ群のパワーバランスを適切に設定するための条件である。f1/f2が条件式(6)の上限を超えると、第1レンズ群L1のパワーが強くなり、非点収差やコマ収差が大きく発生するので好ましくない。f1/f2が条件式(6)の下限を下回ると、第1レンズ群L1のパワーが小さくなり、広角化を達成するためには第1レンズ群L1が大型化するので好ましくない。
広角端から望遠端への変倍に際して像側から物体側に単調に移動する第2レンズ群L2の広角端から望遠端までの移動量をM2とするとき、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
0.5≦M2/f2≦1.5 (7)
これは、小型化しつつ変倍比を確保するために、主変倍群である第2レンズ群L2が満足することが好ましい条件である。M2/f2が条件式(7)の上限を超えると、第2レンズ群L2の移動量が多くなってズームレンズ全長が増大するため、好ましくない。M2/f2が条件式(7)の下限を下回ると、第2レンズ群L2の移動量は小さくなるが、第2レンズ群L2に必要なパワーが大きくなり過ぎるため、球面収差補正の観点から好ましくない。
ズームレンズ全系の広角端での焦点距離をfwとするとき、以下の条件式(8)を満足することが好ましい。
-3.5≦f1/fw≦-1.2 (8)
これは、小型化しつつ広角化を確保するための第1レンズ群L1のパワーに関する条件である。f1/fwが条件式(8)の上限を超えると、全系のパワーに対して第1レンズ群L1のパワーが強くなりすぎて、第2レンズ群L2以降の収差補正の負担が大きくなり、レンズ枚数の増加につながるため、好ましくない。f1/fwが条件式(8)の下限を下回ると、第1レンズ群L1のパワーが弱まると共に全系の焦点距離が大きくなり、広角化が困難となるため、好ましくない。
第2レンズ群L2に含まれる複数の正レンズの平均アッベ数をνd2p、第2レンズ群L2に含まれる複数の負レンズの平均アッベ数をνd2nとするとき、以下の条件式(9)を満足することが好ましい。
19≦νd2p-νd2n≦50 (9)
これは、軸上色収差や倍率色収差を補正するための第2レンズ群L2に用いられる光学硝子に関する条件である。νd2p-νd2nが条件式(9)の上限を超えると、負レンズの高分散の影響が大きくなり過ぎ、軸上および倍率色収差のバランスが崩れてしまうため、好ましくない。νd2p-νd2nが条件式(9)の下限を下回ると、色収差補正が不足するため、好ましくない。
条件式(1)から(9)の数値範囲を以下のようにしてもよい。
2.10≦NdA≦2.35 (1a)
2.20≦NdA≦2.32 (1b)
18≦νdA≦38 (2a)
70≦νdB≦90 (3a)
16≦νdp≦23 (4a)
1.1≦fG1/f1≦2.5 (5a)
-1.4≦f1/f2≦-0.9 (6a)
0.6≦M2/f2≦1.2 (7a)
-3.0≦f1/fw≦-1.4 (8a)
21≦νd2p-νd2n≦45 (9a)
以下、具体的な実施例1~3について説明する。各実施例のズームレンズは、監視カメラ、デジタルスチルカメラおよびビデオカメラ等の撮像装置に撮像光学系として用いられる。図1、図4および図7のレンズ断面図において、左側が物体側であり、右側が像側である。
広角端と望遠端は、変倍に際して移動するレンズ群がその移動可能な範囲の両端に位置したときのズーム位置である。広角端から望遠端における変倍に移動するレンズ群は、レンズ断面図に矢印(実線)で示す軌跡を描くように移動する。また第1レンズ群L1の下側の実線曲線と点線曲線はそれぞれ、無限遠物体と近距離物体にフォーカスしているときに広角端から望遠端への変倍に伴う像面変動を補正するために移動する第1レンズ群L1が描く軌跡を示す。例えば、望遠端において無限遠物体から近距離物体にフォーカシングする際には、矢印Fに示すように第1レンズ群L1が移動する。
可変絞りSPは、ズーミングに際して第2レンズ群L2と一体で移動する。ただし、可変絞りSPを第2レンズ群L2とは独立に移動させてもよく、これによりフレア光の原因となる光線をカットし易くなる等のメリットがある。
図1に示す実施例1のズームレンズは、物体側から像側に順に配置された負の第1レンズ群L1、正の第2レンズ群L2および正の第3レンズ群L3からなる3群構成のズームレンズである。変倍に際して第1および第2レンズ群L1,L2が移動し、第3レンズ群L3は不動である。
第1レンズ群L1は、物体側から像側に順に配置された物体側に凸のメニスカス負レンズG11、両凹形状の負レンズG12、物体側に凸のメニスカス負レンズG13および物体側に凸のメニスカス正レンズG14により構成されている。G11が負レンズAに相当し、G12が負レンズBに相当する。
G13とG14は接合レンズを構成し、色収差を効果的に補正する。またG11は屈折率が2.2を超える超高屈折率硝子により製作されており、広角化により大きくなり易いG11の径をできるだけ小さくして第1レンズ群L1の小型化を図っている。さらにG11は両面が非球面であり、第1レンズ群L1を小型化したときに発生する非点収差や像面湾曲を良好に補正する。
第2レンズ群L2は、物体側から像側に順に配置された両凸の正レンズG21、両凸の正レンズG22、物体側に凸のメニスカス負レンズG23、両凸の正レンズG24および両凹の負レンズG25により構成されている。G21は両面を非球面としており、Fナンバーを小さくすると発生し易い球面収差を良好に補正する。G22はアッベ数が大きくなる低分散系硝子を用いて製作されており、倍率色収差や軸上色収差を良好に補正する。
第3レンズ群L3は、物体側に凸の正レンズG31により構成されている。
図2は実施例1のズームレンズの広角端での収差を示し、図3(A)、(B)はそれぞれ実施例1のズームレンズの中間ズーム位置および望遠端での収差を示す。球面収差図において、FnoはFナンバーを示し、実線はd線(波長587.6nm)に対する球面収差を、二点鎖線はg線(波長435.8nm)に対する球面収差を、一点鎖線はC線(波長656.3 nm)に対する球面収差を、破線はF線(波長486.1 nm)に対する球面収差をそれぞれ示している。非点収差図において、実線Sはサジタル像面を、破線Mはメリディオナル像面を示している。歪曲収差はd線に対するものを示している。色収差図において、二点鎖線はg線に対する倍率色収差を、一点鎖線はC線に対する倍率色収差を、破線はF線に対する倍率色収差をそれぞれ示している。ωは半画角(°)である。これら収差図に関する説明は、他の実施例の収差図でも同じである。
図4に示す実施例2のズームレンズは、物体側から像側に順に配置された負の第1レンズ群L1、正の第2レンズ群L2および負の第3レンズ群L3からなる3群構成のズームレンズである。変倍に際して第1、第2および第3レンズ群L1,L2,L3が移動する。
第1レンズ群L1の構成は、実施例1と同じである。第2レンズ群L2は、物体側から像側に順に配置された両凸の正レンズG21、両凸の正レンズG22、物体側に凸のメニスカス負レンズG23、両凸の正レンズG24および像側に凸のメニスカス負レンズG25により構成されている。
第3レンズ群L3は、両凹の負レンズG31により構成されている。G31は非球面を有し、非点収差やコマ収差を良好に補正する。さらに変倍に際して第3レンズ群L3が第1および第2レンズ群L1,L2とは独立に移動することにより、各ズーム位置で適切な収差補正を行うことができ、この結果、ズーム全域において高い光学性能が得られ易くなっている。
本実施例でも、第1レンズ群L1を移動させてフォーカシングを行う。ただし、第3レンズ群L3を移動させてフォーカシングを行ってもよい。さらに、第1レンズ群L1と第3レンズ群L3を同時に移動させてフォーカシングを行ってもよく、これによりフォーカシングに際しての諸収差の変動を抑制し易くなる。
図7に示す実施例3のズームレンズは、物体側から像側に順に配置された負の第1レンズ群L1および正の第2レンズ群L2からなる2群構成のズームレンズである。変倍に際して第1および第2レンズ群L1,L2が移動する。
第1レンズ群L1の構成は、実施例1と同じである。第2レンズ群L2は、物体側から像側に順に配置された両凸の正レンズG21、両凸の正レンズG22、物体側に凸のメニスカス負レンズG23、物体側に凸のメニスカス負レンズG24および物体側に凸のメニスカス正レンズG25により構成されている。
なお、上述した各実施例において、一部のレンズ群またはレンズを光軸に対して直交する方向に移動または回転させて手振れ等の振動に起因する像振れを低減するようにしてもよい。
以下、実施例1~3に対応する数値例1~3を示す。各数値例において、riは物体側からi番目の面の曲率半径(mm)、diはi番目と(i+1)番目の面間のレンズ厚または空気間隔(mm)、ndiはそれぞれi番目の光学部材の材料のd線における屈折率である。νdiはi番目の光学部材の材料のd線を基準としたアッベ数である。
ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd、NF、NCとするとき、νd=(Nd-1)/(NF-NC)で表される。
BFはバックフォーカス(mm)を表す。「バックフォーカス」は、ズームレンズの最終面(最も像側のレンズ面)から近軸像面までの光軸上の距離を空気換算長により表記したものとする。「レンズ全長」は、ズームレンズの最前面(最も物体側のレンズ面)から最終面までの光軸上の距離にバックフォーカスを加えた長さである。
面番号に付された「*」は、その面が非球面形状を有する面であることを意味する。非球面形状は、光軸方向をX軸、光軸に直交する方向をH軸、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、Kを円錐定数、A4,A6,A8を非球面係数とするとき、以下の式で表される。
x=(h/r)/[1+{1-(1+K)(h/r)1/2
+A4 ・h+A6・h+A8・h
非球面係数の「e-x」は10-xを意味する。
また、数値例1~3における前述した条件式(1)~(9)の値を表1にまとめて示す。さらに数値例1~3における負レンズAの各波長に対する屈折率を表2に示す。
[数値例1](実施例1)
面データ
面番号 r d nd νd
1* 12.796 1.00 2.21098 20.7
2* 7.481 3.38
3 -18.246 0.50 1.49700 81.5
4 16.433 0.72
5 16.282 0.50 1.72916 54.1
6 11.289 1.80 1.98612 16.5
7 27.613 (可変)
8(絞り) ∞ 0.50
9* 13.878 1.62 1.76802 49.2
10* -93.036 0.15
11 9.975 4.06 1.43700 95.1
12 -8.865 0.15
13 67.333 0.45 1.80810 22.8
14 7.228 1.74
15 9.352 2.21 1.69680 55.5
16 -16.195 2.21
17 -7.120 0.45 1.85150 40.8
18 ∞ (可変)
19 14.520 0.70 1.95906 17.5
20 24.115 2.00
21 ∞ 0.30 1.51633 64.1
像面 ∞

非球面データ
第1面
K =-1.32697e+000 A 4=-9.32421e-004 A 6= 1.89718e-005
A 8=-2.95253e-007 A10= 2.94049e-009 A12=-1.23867e-011
第2面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.30698e-003 A 6= 2.18839e-005
A 8=-4.23205e-007 A10= 2.64199e-009
第9面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.52355e-004 A 6=-1.23297e-006
A 8=-1.50727e-006 A10= 2.18913e-008
第10面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.76599e-005 A 6= 3.98097e-006
A 8=-1.45244e-006 A10= 3.39940e-008

各種データ
ズーム比 3.15
広角 中間 望遠
焦点距離 5.10 10.59 16.08
Fナンバー 1.70 2.49 3.30
半画角 47.3 18.7 12.8
像高 3.6 3.6 3.6
レンズ全長(In air) 37.50 33.53 35.34
BF(In air) 3.00 3.00 3.00

間隔 広角 中間 望遠
d 7 11.96 3.49 0.8
d18 0.4 4.9 9.4

各群焦点距離
1 -11.27
2 8.27
3 36.74

[数値例2](実施例2)
面番号 r d nd νd
1* 13.803 0.90 2.12106 30.8
2* 6.906 3.29
3 -10.640 0.50 1.49700 81.5
4 -48.576 0.15
5 14.108 0.50 1.71999 50.2
6 9.350 1.64 1.98612 16.5
7 14.970 (可変)
8(絞り) ∞ 0.50
9* 14.418 1.68 1.69350 53.2
10* -36.442 0.15
11 9.215 3.88 1.43700 95.1
12 -9.086 0.15
13 114.306 0.45 1.80810 22.8
14 6.734 1.58
15 10.416 2.18 1.70154 41.2
16 -16.820 2.26
17 -7.929 0.40 1.69680 55.5
18 -13.046 (可変)
19 -18.631 0.70 1.49700 81.5
20* 178.446 (可変)
21 ∞ 0.30 1.51633 64.1
像面 ∞

非球面データ
第1面
K =-5.92244e+000 A 4=-1.03468e-003 A 6= 3.16567e-005
A 8=-4.61720e-007 A10= 1.39575e-009 A12= 1.96888e-011
第2面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.64834e-003 A 6= 3.92189e-005
A 8=-5.89576e-007 A10=-2.14250e-010
第9面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.83411e-004 A 6=-5.43640e-006
A 8=-1.20364e-006 A10= 1.90646e-008
第10面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.50334e-005 A 6= 1.25052e-006
A 8=-1.16395e-006 A10= 2.98640e-008
第20面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.15388e-005 A 6=-9.26041e-006
A 8= 5.29941e-007
各種データ
ズーム比 3.0
広角 中間 望遠
焦点距離 5 10.09 15.02
Fナンバー 1.76 2.63 3.49
半画角 51.5 20.9 13.8
像高 3.6 3.6 3.6
レンズ全長(In air) 36.67 33.20 35.16
BF(In air) 3.17 8.17 13.17

間隔 広角 中間 望遠
d 7 11.68 3.71 1.17
d18 0.92 0.42 -0.08
d20 1.64 6.64 11.64

各群焦点距離
1 -9.66
2 8.50
3 33.90


[数値例3](実施例3)
面番号 r d nd νd
1* 13.446 0.90 2.30773 17.0
2* 9.023 4.49
3 -13.457 0.50 1.43875 94.7
4 13.051 1.27
5 19.907 0.50 1.49700 81.5
6 13.188 1.80 1.95906 17.5
7 29.715 (可変)
8(絞り) ∞ 0.50
9* 15.279 2.20 1.76450 49.1
10* -34.811 0.15
11 10.219 3.95 1.43700 95.1
12 -11.076 0.15
13 41.597 0.50 1.80518 25.4
14 7.627 1.10
15 10.772 0.84 1.80810 22.8
16 6.177 1.26
17 8.312 3.00 1.74320 49.3
18 82.146 (可変)
19 ∞ 0.30 1.51633 64.1
像面 ∞

非球面データ
第1面
K =-4.19290e-001 A 4=-8.14055e-004 A 6= 2.08611e-005
A 8=-4.32556e-007 A10= 5.60867e-009 A12=-2.77671e-011
第2面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.03619e-003 A 6= 2.64514e-005
A 8=-5.95424e-007 A10= 6.38659e-009
第9面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.67624e-004 A 6=-3.16702e-006
A 8=-1.09277e-007 A10=-9.47777e-011
第10面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.95914e-005 A 6=-2.02781e-008
A 8=-1.55894e-007 A10= 2.99126e-009

各種データ
ズーム比 3.0
広角 中間 望遠
焦点距離 4.6 9.2 13.79
Fナンバー 1.71 2.23 2.78
半画角 56.1 23.2 15.1
像高 3.6 3.6 3.6

レンズ全長(In air) 47.72 38.18 37.66
BF(In air) 5.63 9.63 13.63

間隔 広角 中間 望遠
d 7 18.98 5.43 0.92
d18 5 9 13

各群焦点距離
1 -11.97
2 10.42
以上説明した各実施例によれば、小型でありながらもFナンバーが小さく広角なズームレンズを実現することができる。
図10(A)は、実施例1~3のズームレンズを用いた撮像装置としての監視カメラを示している。11はカメラ本体である。16は撮像レンズ部(撮像光学系)であり、実施例1~3のズームレンズにより構成されている。12はCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子であり、カメラ本体11に内蔵されてレンズ部16により形成された被写体像(光学像)を撮像する。13はメモリ部であり、撮像素子12からの出力信号を用いて生成された画像データを記録する。14は画像データを外部のネットワークに転送するためのケーブルである。
図10(B)は、図10(A)の監視カメラをドームカバー15内に配置して、天井に取り付けられた監視カメラユニット10を示している。図11は、ドームカバー15内に配置された実施例1のズームレンズを示している。ドームカバー15は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(PC)等のプラスチック材料により数ミリ程度の厚さで成形されている。
図12は、平板状の保護カバー17を前面に配置した実施例1のズームレンズを示している。
このようにドームカバー15や保護カバー17を用いる場合は、該ドームカバー15や保護カバー17の焦点距離や材質等の諸収差に対する影響を考慮してズームレンズを設計することが好ましい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
G11 負レンズA
G12 負レンズB

Claims (12)

  1. 物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群と、を含む複数のレンズ群から構成されるズームレンズであって、
    前記複数のレンズ群は、2つまたは3つのレンズ群から構成され、
    変倍のために少なくとも前記第1レンズ群と前記第2レンズ群が移動し、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し
    前記第1レンズ群は、
    最も物体側の負レンズAと、
    該負レンズAとは異なる負レンズBとを有し、
    d線に関する前記負レンズAの屈折率をNdAとし、d線を基準とした前記負レンズAのアッベ数をνdA、前記負レンズBのアッベ数をνdBとして、
    2.05≦NdA≦2.40
    15≦νdA≦50
    67≦νdB≦97
    なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記負レンズAは、物体側に凸のメニスカス形状を有し、かつ非球面形状のレンズ面を有することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 前記第1レンズ群は、正レンズを有し、
    前記正レンズのアッベ数をνdpとして、
    15≦νdp≦30
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
  4. 前記負レンズAの焦点距離をfG1とし、前記第1レンズ群の焦点距離をf1として、
    0.9≦fG1/f1≦3.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
  5. 前記第1レンズ群の焦点距離をf1とし、前記第2レンズ群の焦点距離をf2として、
    -1.5≦f1/f2≦-0.8
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
  6. 前記第2レンズ群は、広角端から望遠端への変倍のために像側から物体側へ単調に移動し、
    前記広角端から前記望遠端までの前記第2レンズ群の移動量をM2とし、前記第2レンズ群の焦点距離をf2として、
    0.5≦M2/f2≦1.5
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
  7. 前記第1レンズ群の焦点距離をf1とし、前記ズームレンズの広角端での焦点距離をfwとして、
    -3.5≦f1/fw≦-1.2
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
  8. 前記第2レンズ群に含まれる正レンズのアッベ数の平均値をνd2pとし、前記第2レンズ群に含まれる負レンズのアッベ数の平均値をνd2nとして、
    19≦νd2p-νd2n≦50
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
  9. 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間に開口絞りが配置されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
  10. 物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群から構成されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
  11. 物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群から構成されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のズームレンズ。
  12. 請求項1から1のいずれか一項に記載のズームレンズと、
    該ズームレンズにより形成された像を撮る撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
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