JP7437532B2 - ガイドレールの支持構造及びエレベーター - Google Patents
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Description
本発明は、エレベーターのガイドレールの支持構造及びエレベーターに関する。
一般に、エレベーターの昇降路内には、乗りかごや釣合おもりの移動可能に支持するガイドレールが設置されている。ガイドレールは、建築構造物の昇降路に設置された支持構造により支持されている。支持構造は、ガイドレールを保持するレールクリップと、昇降路の壁面に固定される固定ブラケットとを有している。
一方、高層の建築構造物は、建築構造物自体の重量により縮みが発生する。そして、ガイドレールを保持するレールクリップの保持力が強固に設定されている場合、建築構造物の縮みによりガイドレールが支持構造のレールクリップを介して引っ張られ、ガイドレールに圧縮応力が作用する。この圧縮応力によりガイドレールに座屈や曲がりが発生することを防止するために、レールクリップがガイドレールに対して滑るようにレールクリップの保持力を調整することが求められている。
ガイドレールを保持する力を調整する技術としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、ガイドレールが、保持力の異なる2種類以上のレールクリップにより保持される技術が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、保持力の異なる2種類以上のレールクリップを用意する必要があった。そのため、レールクリップの種類が増加するだけでなく、作業員は2種類以上のレールクリップを使い分ける必要があり、ガイドレールの設置作業が大変煩雑なものとなっていた。
本目的は、上記の問題点を考慮し、使用されるレールクリップの種類が増加することなく、ガイドレールの設置作業を容易に行うことができるエレベーターのガイドレールの支持構造及びエレベーターを提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、ガイドレールの支持構造は、弾性を有するレールクリップと、固定ブラケットと、を備えている。レールクリップは、昇降路内に立設されたガイドレールのフランジ部を保持する。固定ブラケットには、レールクリップが固定され、フランジ部の背面に配置される。レールクリップと固定ブラケットとの間、又は固定ブラケットとフランジ部との間には、レールクリップの撓み量を調整する段差部が設けられる。
また、エレベーターは、昇降路内に立設されるガイドレールと、ガイドレールを支持する支持構造と、を備えている。そして、支持構造としては、上述した支持構造が適用される。
上記構成のガイドレールの支持構造及びエレベーターによれば、使用されるレールクリップの種類が増加することなく、ガイドレールの設置作業を容易に行うことができる。
以下、実施の形態例にかかるガイドレールの支持構造及びエレベーターについて、図1~図15を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.第1の実施の形態例
1-1.エレベーターの構成例
まず、第1の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるガイドレールの支持構造が設けられたエレベーターついて、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、エレベーターを示す概略構成図である。図2は、エレベーターを示す平面図である。
1-1.エレベーターの構成例
まず、第1の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるガイドレールの支持構造が設けられたエレベーターついて、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、エレベーターを示す概略構成図である。図2は、エレベーターを示す平面図である。
図1に示すように、本例のエレベーター1は、建築構造物100内に形成された昇降路101に設けられている。図1及び図2に示すように、エレベーター1は、昇降路101内を昇降動作し、人や荷物を載せる乗りかご10と、巻上機11と、制御盤12と、主ロープ13と、コンペンプーリ14と、釣合おもり15と、を備えている。また、エレベーター1は、乗りかご10を移動可能に支持するかご側ガイドレール20と、釣合おもり15を移動可能に支持するおもり側ガイドレール30と、を備えている。昇降路101の頂部には、機械室102が設けられている。
巻上機11は、機械室102に配置され、主ロープ13を巻き掛けることにより乗りかご10を昇降させる。また、機械室102には、エレベーター1全体を制御する制御盤12が設置されている。
主ロープ13は、乗りかご10及び釣合おもり15に接続されている。そして、乗りかご10は、主ロープ13を介して釣合おもり15と連結される。また、乗りかご10には、かご側ガイドレール20を摺動するスライダ16が設けられている。
巻上機11が駆動することで、乗りかご10がかご側ガイドレール20に沿って昇降路101内を昇降動作し、釣合おもり15がおもり側ガイドレール30に沿って昇降路101内を昇降動作する。乗りかご10及び釣合おもり15が昇降移動する方向を、上下方向とする。また、上下方向は、鉛直方向と平行をなしている。
また、乗りかご10と釣合おもり15は、コンペンロープ17による接続されている。コンペンロープ17は、昇降路101の最下部に配置されたコンペンプーリ14に巻回されている。そして、コンペンプーリ14は、昇降路101の最下部において回転可能に配置されている。
かご側ガイドレール20は、支持構造50に支持されて、昇降路101内に立設される。同様に、おもり側ガイドレール30も支持構造50に支持されて、昇降路101内に立設される。支持構造50は、昇降路101の壁面103に固定されており、昇降路101の上下方向に沿って複数設けられている。なお、かご側ガイドレール20を支持する支持構造50及びおもり側ガイドレール30を支持する支持構造50は、同様の構成を有しているため、以下ではかご側ガイドレール20を支持する支持構造50について説明する。以下、かご側ガイドレール20及びおもり側ガイドレール30を単にガイドレール20と称す。
1-2.支持構造の構成例
次に、図3から図8を参照して支持構造50の構成について説明する。
図3は、本例の支持構造50を示す断面図、図4は、従来の支持構造50Aを示す断面図である。
次に、図3から図8を参照して支持構造50の構成について説明する。
図3は、本例の支持構造50を示す断面図、図4は、従来の支持構造50Aを示す断面図である。
図3に示すように、ガイドレール20は、スライダ16(図1参照)が摺動する摺動面部21と、フランジ部22とを有している。フランジ部22は、後述する支持構造50の固定ブラケット51と対向する。摺動面部21は、フランジ部22から略垂直に突出している。
支持構造50は、昇降路101の壁面103に固定される固定ブラケット51と、2つのレールクリップ52、52と、2つの固定ボルト54、54と、2つの固定ナット55、55を有している。レールクリップ52は、所定の弾性力を有する部材により構成されている。レールクリップ52は、固定ボルト54及び固定ナット55を介して固定ブラケット51に締結固定される。そして、レールクリップ52は、ガイドレール20におけるフランジ部22の両端部を保持する。
図5は、固定ブラケット51を示す平面図、図6は、固定ブラケット51を示す正面図である。
図5及び図6に示すように、固定ブラケット51は、略L字状に形成されている。固定ブラケット51は、固定面部51aと、対向面部51bと、段差部53とを有している。固定面部51aは、昇降路101の壁面103から突出する固定部に溶接又は固定ボルトによる締結固定により固定される。固定面部51aにおける短手方向の一端部からは、対向面部51bが略垂直に連続している。
図5及び図6に示すように、固定ブラケット51は、略L字状に形成されている。固定ブラケット51は、固定面部51aと、対向面部51bと、段差部53とを有している。固定面部51aは、昇降路101の壁面103から突出する固定部に溶接又は固定ボルトによる締結固定により固定される。固定面部51aにおける短手方向の一端部からは、対向面部51bが略垂直に連続している。
対向面部51bは、略矩形をなす略平板状に形成されている。対向面部51bにおける長手方向の両端部には、固定孔51cが形成されている。固定孔51cには、レールクリップ52を固定するための固定ボルト54が挿入される。
また、対向面部51bは、フランジ部22における摺動面部21が突出する一面とは反対側の背面と対向して配置される。この対向面部51bには、段差部53が形成されている。段差部53は、2つの固定孔51c、51cの間に形成されている。段差部53は、対向面部51bにおけるガイドレール20のフランジ部22と対向する一面からフランジ部22に向けて突出している。段差部53は、平面を有する略矩形状の凸部である。そして、段差部53は、ガイドレール20のフランジ部22と対向面部51bの間に介在され、フランジ部22の背面に面接触する。
図4、図7及び図8は、従来の支持構造50Aを示している。
図4に示すように、従来の支持構造50Aは、固定ブラケット51Aと、2つのレールクリップ52、52と、2つの固定ボルト54、54と、2つの固定ナット55、55を有している。レールクリップ52、固定ボルト54及び固定ナット55は、図3に示す本例の支持構造50と同一であるため、その説明は省略する。
図4に示すように、従来の支持構造50Aは、固定ブラケット51Aと、2つのレールクリップ52、52と、2つの固定ボルト54、54と、2つの固定ナット55、55を有している。レールクリップ52、固定ボルト54及び固定ナット55は、図3に示す本例の支持構造50と同一であるため、その説明は省略する。
図7及び図8に示すように、固定ブラケット51Aは、略L字状に形成されており、固定面部51aと、対向面部51bとを有している。対向面部51bは、固定面部51aの一端部から略垂直に連続している。対向面部51bには、固定ボルト54が挿入される2つの固定孔51cが形成されている。この従来の支持構造50Aでは、ガイドレール20におけるフランジ部22の背面が固定ブラケット51Aの対向面部51bに面接触する。
従来の支持構造50Aと本例の支持構造50とを比較すると、本例の支持構造50では、固定ブラケット51に設けた段差部53により、ガイドレール20は、図4に示す従来の支持構造50Aよりも対向面部51bから離れる方向に配置される。そのため、本例の支持構造50のレールクリップ52は、従来の支持構造50Aのレールクリップ52よりも大きく撓む。その結果、本例の支持構造50によれば、レールクリップ52によるガイドレール20の保持力を、従来の支持構造50Aよりも高めることができる。
エレベーター1を設計する際に、レールクリップ52の保持力が求められる最適な保持力となるように、段差部53の高さを予め設計する。これにより、エレベーター1を設置する際に使用されるレールクリップ52の種類は、一種類だけでよい。その結果、ガイドレール20の設置作業を容易に行うことができ、作業性の向上を図ることが可能となる。
さらに、同種のガイドレール20を有する異なる建築構造物100に設置されるエレベーターに対して、同じ種類のレールクリップ52を用いることができる。このように、レールクリップ52の共有化を図ることができ、エレベーター毎にレールクリップ52の設計が不要となる。
なお、複数の支持構造を全て図3に示す段差部53が設けられた支持構造50にする必要はない。例えば、複数の支持構造のうち幾つかの支持構造を図3に示す本例の支持構造50を適用し、残りの支持構造を図4に示す従来の支持構造50Aにしてもよい。複数の支持構造のうち、本例の支持構造50を適用する数は、ガイドレール20の重さに応じて適宜設定される。
2.第2の実施の形態例
次に、第2の実施の形態例にかかるガイドレールの支持構造について図9から図11を参照して説明する。
図9は、支持構造を示す断面図、図10は、支持構造における固定ブラケットを示す平面図、図11は、支持構造における固定ブラケットを示す正面図である。
次に、第2の実施の形態例にかかるガイドレールの支持構造について図9から図11を参照して説明する。
図9は、支持構造を示す断面図、図10は、支持構造における固定ブラケットを示す平面図、図11は、支持構造における固定ブラケットを示す正面図である。
この第2の実施の形態例にかかる支持構造50Bが、第1の実施の形態例にかかる支持構造50と異なる点は、固定ブラケットの構成である。そのため、ここでは固定ブラケットについて説明し、第1の実施の形態例にかかる支持構造50と共通する部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図9に示すように、支持構造50Bは、固定ブラケット51Bと、2つのレールクリップ52、52と、2つの固定ボルト54、54と、2つの固定ナット55、55を有している。図10及び図11に示すように、固定ブラケット51Bは、固定面部51aと、対向面部51bと、2つの段差部57、57とを有している。対向面部51bには、2つの固定孔51cが形成されている。
段差部57は、対向面部51bにおけるガイドレール20と対向する一面において、レールクリップ52が取り付けられる箇所に設けられている。段差部57は、対向面部51bの一面からレールクリップ52に向けて略矩形状に突出する凸部である。
対向面部51bには、2つの固定孔51c、51cが形成されている。固定孔51cは、対向面部51bにおける段差部57が設けられた箇所に形成されており、段差部57及び対向面部51bを貫通する。この固定孔51cには、固定ボルト54が挿入される。レールクリップ52を固定ブラケット51Bに取り付けた際、段差部57は、レールクリップ52と対向面部51bの間に介在されて、レールクリップ52に接触する。また、ガイドレール20のフランジ部22の背面は、対向面部51bに接触する。
この第2の実施の形態例にかかる支持構造50Bによれば、図9に示すように、段差部57がレールクリップ52と対向面部51bの間に介在されるため、図4に示す従来の支持構造50Aよりもレールクリップ52の撓み量を小さくすることができる。その結果、第2の実施の形態例にかかる支持構造50Bによれば、レールクリップ52によるガイドレール20の保持力を、従来の支持構造50Aよりも軽減させることができる。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる支持構造50と同様であるため、それらの説明は省略する。この第2の実施の形態例にかかる支持構造50Bによっても、上述した第1の実施の形態例にかかる支持構造50と同様の作用効果を得ることができる。
なお、予め第1の実施の形態例にかかる固定ブラケット51又は第2の実施の形態例にかかる固定ブラケット51Bを選択することで、レールクリップ52の撓み量をエレベーター毎に調整することができる。その結果、レールクリップ52の保持力を最適な保持力にすることができ、使用されるレールクリップ52の種類が増加することを防止することができる。
3.第3の実施の形態例
次に、第3の実施の形態例にかかるガイドレールの支持構造について図12から図14を参照して説明する。
図12は、支持構造を示す断面図、図13は、支持構造におけるライナーを示す正面図、図14は、支持構造における固定プレートを示す正面図である。
次に、第3の実施の形態例にかかるガイドレールの支持構造について図12から図14を参照して説明する。
図12は、支持構造を示す断面図、図13は、支持構造におけるライナーを示す正面図、図14は、支持構造における固定プレートを示す正面図である。
この第3の実施の形態例にかかる支持構造60が、第1の実施の形態例にかかる支持構造50と異なる点は、ライナー及び固定プレートを設けた点である。そのため、第1の実施の形態例にかかる支持構造50及び従来の支持構造50Aと共通する部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図12に示すように、支持構造60は、固定ブラケット51Aと、2つのレールクリップ52、52と、2つの固定ボルト54、54と、を有している。固定ブラケット51Aの構成は、図4に示す従来の支持構造50Aの固定ブラケット51Aと同様であるため、その説明は省略する。また、支持構造60は、ライナー61と、固定プレート64とを有している。
ライナー61は、固定ブラケット51Aの対向面部51bと、ガイドレール20のフランジ部22及びレールクリップ52の間に介在される。図13に示すように、ライナー61は、矩形をなす平板状に形成されている。ライナー61の長手方向の両端部には、挿入口61a、61aが形成されている。挿入口61aは、ライナー61の短手方向の一端部から中心にかけて連続する切り欠きである。ライナー61を対向面部51bに配置した際、挿入口61aには、固定ボルト54が挿入される。
また、ライナー61には、段差部63が設けられている。段差部63は、2つの挿入口61a、61aの間に形成されている。段差部63は、ライナー61におけるガイドレール20のフランジ部22と対向する一面からフランジ部22に向けて突出している。段差部63は、略矩形状の凸部である。そして、段差部63は、ガイドレール20のフランジ部22と対向面部51bの間に介在され、フランジ部22の背面に接触する。
ライナー61をガイドレール20と固定ブラケット51Aの間に挿入することで、ガイドレール20を固定ブラケット51Aの対向面部51bから離反させることができ、レールクリップ52の撓み量を増加させることができる。
固定プレート64は、対向面部51bにおけるガイドレール20と対向する一面とは反対側の面に配置される。図14に示すように、固定プレート64は、略平板状に形成されており、固定ブラケット51Aに取り付けられる2つの固定ボルト54、54の間隔よりも長く形成されている。固定プレート64の長手方向の両端部には、ナット65が溶接により固定されている。これにより、固定ボルト54を締め付ける際に、ナット65を手で支持する必要がなくなり、作業性が向上する。
この固定プレート64は、上述した第1の実施の形態例にかかる支持構造50や第2の実施の形態例にかかる支持構造50Bにも適用してもよい。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる支持構造50と同様であるため、それらの説明は省略する。この第3の実施の形態例にかかる支持構造60によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる支持構造50と同様の作用効果を得ることができる。
なお、第3の実施の形態例にかかる支持構造60によれば、固定ブラケット51Aやガイドレール20等を加工することなく、ライナー61をガイドレール20と固定ブラケット51Aの間に挟み込むことで、段差部を形成することができる。これにより、既存のガイドレールの支持構造に対しても、レールクリップ52の撓み量を調整することができ、レールクリップ52の保持力を最適な保持力に容易に調整することができる。
4.第4の実施の形態例
次に、第4の実施の形態例にかかるガイドレールの支持構造について図15Aから図15Cを参照して説明する。
図15Aは、支持構造における固定ブラケットを示す平面図、図15Bは正面図、図15Cは、側面図である。
次に、第4の実施の形態例にかかるガイドレールの支持構造について図15Aから図15Cを参照して説明する。
図15Aは、支持構造における固定ブラケットを示す平面図、図15Bは正面図、図15Cは、側面図である。
この第4の実施の形態例にかかる支持構造が、第1の実施の形態例にかかる支持構造50と異なる点は、固定ブラケットの段差部の構造である。そのため、ここでは、固定ブラケットについて説明し、第1の実施の形態例にかかる支持構造50と共通する部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図15Aから図15Cに示すように、固定ブラケット51Cは、固定面部51aと、対向面部51bとを有している。対向面部51bには、段差部53と、2つの固定孔51cが形成されている。また、段差部53における上下方向の上端部側と下端部側角部には、面取り53aが施されている。これにより、建築構造物100の縮みによりフランジ部22と段差部53が摺動する際に、フランジ部22の背面に形成された微小な段差や塗装溜まり等により段差部53とフランジ部22が固渋することを防ぐことができる。
なお、段差部53の角部に面取りを施すことは、上述した第2の実施の形態例にかかる固定ブラケット51Bの段差部57や、第3の実施の形態例にかかるライナー61の段差部63にも適用してもよい。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる支持構造50と同様であるため、それらの説明は省略する。この第4の実施の形態例にかかる固定ブラケット51Cを有する支持構造によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる支持構造50と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施の形態例では、レールブラケット側に段差部を設ける例を説明したが、これに限定されるものではなく、ガイドレール20のフランジ部22における固定ブラケットと対向する面に段差部を設けてもよい。また、段差部を凸部とした例を説明したが、段差部を固定ブラケットの対向面部やライナーの一面から凹んだ凹部にしてもよい。
さらに、上述した実施の形態例では、段差部をガイドレール20のフランジ部22やレールクリップ52と面接触する平面を有する凸部とした例を説明したが、これに限定されるものではない。段差部の形状としては、例えば、突起や突条等その他各種の形状に形成してもよい。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…エレベーター、 10…乗りかご、 11…巻上機、 13…主ロープ、 15…釣合おもり、 16…スライダ、 20…かご側ガイドレール、 21…摺動面部、 22…フランジ部、 25…補強部材、 30…おもり側ガイドレール、 50、50A、50B…支持構造、 51、51A、51B、51C、60…固定ブラケット、 51a…固定面部、 51b…対向面部、 51c…固定孔、 52…レールクリップ、 53、57、63…段差部、 53a…面取り、 54…固定ボルト、 55…固定ナット、 61…ライナー、 61a…挿入口、 64…固定プレート、 65…ナット、 100…建築構造物、 101…昇降路、 103…壁面
Claims (8)
- 昇降路内に立設されたガイドレールのフランジ部を保持する弾性を有するレールクリップと、
前記レールクリップが固定され、前記フランジ部の背面に配置される固定ブラケットと、を備え、
前記レールクリップと前記固定ブラケットとの間、又は前記固定ブラケットと前記フランジ部との間には、前記レールクリップの撓み量を調整する段差部が設けられる
ガイドレールの支持構造。 - 前記段差部は、前記固定ブラケットにおける前記フランジ部の背面と対向する対向面部から前記ガイドレールに向けて突出する凸部である
請求項1に記載のガイドレールの支持構造。 - 前記段差部は、前記フランジ部の背面に接触する
請求項2に記載のガイドレールの支持構造。 - 前記段差部は、前記対向面部における前記レールクリップが固定される箇所に形成され、前記レールクリップに接触し、
前記フランジ部の背面は、前記対向面部に接触する
請求項2に記載のガイドレールの支持構造。 - 前記固定ブラケットと前記ガイドレールの間に介在されるライナーを備え、
前記段差部は、前記ライナーに形成された凸部である
請求項1に記載のガイドレールの支持構造。 - 前記レールクリップは、前記固定ブラケットに固定ボルトにより固定され、
前記ライナーには、前記固定ボルトが挿入可能な切り欠きが形成されている
請求項5に記載のガイドレールの支持構造。 - 前記段差部の角部には、面取りが施されている
請求項2又は5に記載のガイドレールの支持構造。 - 昇降路内に立設されるガイドレールと、
前記ガイドレールを支持する支持構造と、を備え、
前記支持構造は、
前記ガイドレールのフランジ部を保持する弾性を有するレールクリップと、
前記レールクリップが固定され、前記フランジ部の背面に配置される固定ブラケットと、を備え、
前記レールクリップと前記固定ブラケットとの間、又は前記固定ブラケットと前記フランジ部との間には、前記レールクリップの撓み量を調整する段差部が設けられる
エレベーター。
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Patent Citations (3)
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