JP7435000B2 - インクジェット記録装置及び背圧設定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置及び背圧設定方法に関する。
従来、インクジェット記録装置において、インクジェットヘッドのノズルがインクの液体を吐出する際に、ノズルの吐出口に形成されるインクの屈曲面(メニスカス)の崩壊で生じるインク内の気泡により、ノズルの吐出不良が発生することがある。従来のインクジェット記録装置では、インクジェットヘッドにインクを供給するインクタンク内の液体に背圧を加え、背圧を調整することによりメニスカスの崩壊を防止している。
例えば、従来、傾斜して配置される液滴吐出ヘッドを備える液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドの流路構造において、流路に液体を供給する供給口より流路から液体を回収する回収口を高くすることにより、傾斜して配置される液滴吐出ヘッドの吐出特性のばらつきを防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014-156021号公報
上記特許文献1では、液滴吐出ヘッドの傾きに起因したヘッド内の背圧変化による、ヘッドの吐出特性のばらつき(不良ノズルの発生)については考慮されている。しかしながら、例えば、液滴吐出ヘッドに液体を供給するタンク内の液面(液体の上面)の高さ位置と液滴吐出ヘッドのノズル底面(ノズルの液体吐出面)の高さ位置との差(以下、「液面高さ」という)の変化に起因した、背圧変化によるインクの吐出不良については、考慮されていない。
本発明は、上記状況を鑑みなされたものであり、本発明の目的は、インクジェット記録装置において、インクジェットヘッドの液面高さの変化に応じて、最適な背圧制御を可能とする技術を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体に対して液体を吐出するノズルを有するヘッドと、複数のヘッドを保持するヘッドユニットと、ヘッドに供給される液体を貯留するタンクと、タンクとヘッドとを連通して、タンクからヘッドに液体を供給する送液部と、タンク内の液体に加える背圧を調整する背圧制御部と、を備え、タンク内の液体の上面の高さ位置とノズルの液体吐出面の高さ位置との差が互いに同じである複数の第1のヘッドは、異なるヘッドユニットにより保持されるものと、同じヘッドユニットにより保持されるものと、を含み、複数の第1のヘッドに対しては、共通の背圧制御部が設けられる。そして、本発明のインクジェット記録装置では、背圧制御部は、タンク内の液体の上面の高さ位置とノズルの液体吐出面の高さ位置との差に応じて、タンク内の背圧を制御する。
また、本発明のインクジェット記録装置の背圧設定方法は、上記本発明のインクジェット記録装置による背圧設定方法であって、背圧制御部は、タンク内の液体の上面の高さ位置とノズルの液体吐出面の高さ位置との差に応じて、タンク内の背圧を制御する。
上記構成の本発明によれば、インクジェット記録装置において、インクジェットヘッドの液面高さの変化に応じて、最適な背圧制御を行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図である。 第1の実施形態に係るヘッドユニットの底面図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置におけるインク供給系の構成図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置における隣り合う複数のインクジェットヘッドの位置関係を示す図である。 インクジェットヘッドの液面高さ及びインク吐出口の水頭差を説明するための図である。 背圧と、メニスカスの表面張力と、インクにかかる重力と、の関係を説明するための図である。 背圧変化に起因するメニスカスへの影響を説明するための図である。 複数のインクジェットヘッド間の水頭差を考慮した背圧設定の原理を説明するための図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット及び背圧制御部の構成を示す図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置における背圧制御処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット及び背圧制御部の構成を示す図である。 変形例1に係るインクジェット記録装置における各種ヘッドユニットの構成を示す図である。 変形例2に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット及びその周辺機構の構成を示す図である。 変形例3に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット及びその周辺機構の構成を示す図である。 変形例4に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット及びその周辺機構の構成を示す図である。 変形例5-1に係るインクジェット記録装置の構成を示す図である。 変形例5-2に係るインクジェット記録装置の構成を示す図である。
以下、本発明の各種実施形態に係るインクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の背圧制御方法の内容について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。
<第1の実施形態>
[インクジェット記録装置の構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置1の全体構成図である。インクジェット記録装置1は、図1に示すように、媒体供給部10と、画像形成部20と、媒体排出部30と、インク供給部40と、制御部70(後述の図10参照)とを備える。インクジェット記録装置1は、後述の制御部70の制御の下で媒体供給部10に格納された記録媒体Pを画像形成部20に搬送し、画像形成部20で記録媒体Pに画像を形成し、画像が形成された記録媒体Pを媒体排出部30に排紙する。
(1)媒体供給部
媒体供給部10は、記録媒体Pを格納する供給トレー11と、供給トレー11から画像形成部20へ記録媒体Pを搬送する搬送部12とを有する。なお、記録媒体Pとしては、後述の画像形成ドラム21の外周面上に湾曲して保持され得る各種媒体が用いられ、例えば、印刷用紙(紙)、セル、フィルム、布帛等を用いることができる。
供給トレー11は、一又は複数の記録媒体Pを載置可能に設けられた板状の部材である。供給トレー11は、供給トレー11に載置された記録媒体Pの量に応じて上下動するように設けられ、当該上下動方向において、最上に位置する記録媒体Pが搬送部12により搬送される位置で保持される。
搬送部12は、複数(この例では2つ)のローラー121及びローラー122と、ローラー121及びローラー122により張架された輪状のベルト123と、ベルト123を駆動してベルト123上の記録媒体Pを搬送する搬送機構(不図示)と、供給トレー11上に載置された最上位置の記録媒体Pをベルト123上に受け渡す供給部(不図示)とを有する。搬送部12は、供給部によりベルト123上に受け渡された記録媒体Pをローラー121からローラー122に向かう方向に搬送する。
(2)画像形成部
画像形成部20は、画像形成ドラム21と、受け渡しユニット22と、媒体加熱部23と、複数のヘッドユニット24と、照射部25と、デリバリー部26と、画像読み取りセンサー27とを有する。
画像形成ドラム21は、円筒状の部材で構成され、駆動モータ(不図示)により、図面上において反時計回りに回転する。画像形成ドラム21は、円筒状の外周面に沿って記録媒体Pを保持し、その回転に伴って当該記録媒体Pを搬送する。画像形成ドラム21の搬送面は、媒体加熱部23、複数のヘッドユニット24及び照射部25と対向しており、媒体加熱部23、ヘッドユニット24及び照射部25は、画像形成ドラム21で搬送される記録媒体Pに対して画像形成に係る処理を行う。
受け渡しユニット22は、図1に示すように、媒体供給部10の搬送部12と画像形成ドラム21との間に設けられる。受け渡しユニット22は、搬送部12により搬送された記録媒体Pの一端を保持する爪部221、及び、爪部221に保持された記録媒体Pを画像形成ドラム21に誘導する円筒状の受け渡しドラム222等を有する。受け渡しユニット22では、搬送部12上の記録媒体Pを爪部221により取り上げて受け渡しドラム222の外周面に沿わせることで、記録媒体Pを、画像形成ドラム21の外周面に沿うように誘導して、画像形成ドラム21に受け渡す。
媒体加熱部23は、例えば電熱線等を有し、通電に応じて発熱する。媒体加熱部23は、画像形成ドラム21の外周面の近傍であって、記録媒体Pの搬送方向において、ヘッドユニット24の上流側の位置に設けられる。媒体加熱部23は、後述の制御部70による制御の下、画像形成ドラム21に保持されて媒体加熱部23の近傍を通過する記録媒体Pが所定の温度となるように加熱する。
なお、媒体加熱部23の近傍には、温度センサー(不図示)が設けられている。後述の制御部70は、当該温度センサーにより検知された媒体加熱部23付近の温度に基づいて、媒体加熱部23の加熱動作を制御する。
ヘッドユニット24は、記録媒体Pの記録対象面と対向する面(ノズル底面)に設けられた複数のノズル開口部(ノズル吐出口)を有する。ヘッドユニット24は、画像形成ドラム21の回転に応じて移動する記録媒体Pの記録面に対し、ノズル開口部(ノズル吐出口)から適切なタイミングでインクの液滴を吐出し、記録媒体Pの記録対象面上に着弾させていくことで画像を形成する。
図2は、本実施形態に係るヘッドユニット24のノズル底面(ノズルの液体吐出面)の構成を示す図である。本実施形態では、図2に示すように、ヘッドユニット24は、8つのインクジェットヘッド240を有する。8つのインクジェットヘッド240は、2列で千鳥格子状に配置されている。また、各列には、4つのインクジェットヘッド240が、記録媒体Pの搬送方向と直交する方向(記録媒体Pの幅方向)に沿って所定の間隔で配置される。このような構成のヘッドユニット24では、ヘッドユニット24を固定した状態で記録媒体Pを搬送方向に移動させることで、記録媒体Pの幅方向の全域に画像を記録する方式、いわゆる、ワンパス方式での画像記録が可能となる。
複数のヘッドユニット24は、例えば、4色のインクをそれぞれ吐出する4つのヘッドユニット24で構成することができる(図1の例)。この場合、4つのヘッドユニット24は、例えば、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)のインクをそれぞれ吐出するヘッドユニットで構成される。これらのインクとしては、例えば、常温から加熱されることにより、ゲル状態からゾル状態に相変化し、紫外線(UV:ultraviolet)を照射することで硬化する各種周知のインクが用いられる。また、画像形成部20に供給されたインクは、媒体加熱部23により適切な温度に保持される。なお、ヘッドユニット24内のインクジェットヘッド240の構成については後述する。また、本実施形態では、ゲル化するUV硬化型インクを用いる例を説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、水性インクやその他の物性を有するインクを用いてもよい。
照射部25は、記録媒体P上に吐出されたインクを硬化させるため、後述の制御部70からの制御信号に応じて、所定波長のエネルギー線を放射する。照射部25は、例えば、低圧水銀ランプ等の蛍光管を有し、当該蛍光管を発光させて紫外線等のエネルギー線を放射する。照射部25は、画像形成ドラム21の外周面の近傍であって、記録媒体Pの搬送方向において、ヘッドユニット24の下流側の位置に設けられる。また、照射部25は、画像形成ドラム21に保持され、かつ、インクが吐出された記録媒体Pに対してエネルギー線で照射して、インクを硬化させる。
上述の紫外線を発する蛍光管としては、低圧水銀ランプの他、例えば、数百Pa~1MPa程度の動作圧力を有する水銀ランプ、殺菌灯として利用可能な光源、冷陰極管、紫外線レーザー光源、メタルハライドランプ、発光ダイオードなどを用いることができる。これらの中では、紫外線をより高照度で照射可能であって消費電力の少ない光源(例えば発光ダイオード等)を蛍光管として用いることが望ましい。また、エネルギー線は、紫外線に限らず、インクの性質に応じてインクを硬化させる性質を有するエネルギー線であればよく、光源もエネルギー線の波長などに応じて置換される。
デリバリー部26は、照射部25によりエネルギー線が照射された記録媒体Pを画像形成ドラム21から媒体排出部30に搬送する。デリバリー部26は、複数(この例では2つ)のローラー261及びローラー262と、ローラー261及びローラー262により張架された輪状のベルト263と、ベルト263を駆動してベルト263上の記録媒体Pを搬送する搬送機構(不図示)と、記録媒体Pを画像形成ドラム21から当該搬送機構に受け渡す円筒状の受け渡しドラム264とを有する。デリバリー部26は、受け渡しドラム264によりベルト263に受け渡された記録媒体Pをベルト263により搬送して媒体排出部30に送り出す。
画像読み取りセンサー27は、インラインセンサーなどで構成され、デリバリー部26に排出された記録媒体Pに形成された画像を読み取る。読み取られた画像のデータは、後述の制御部70に送られる。
(3)媒体排出部
媒体排出部30は、デリバリー部26により画像形成部20から送り出された記録媒体Pを格納する。媒体排出部30は、板状の排出トレー31等を有し、この排出トレー31上に画像形成後の記録媒体Pを載置する。
(4)インク供給部
インク供給部40は、画像の記録に用いられる各色のインクを貯え、当該インクを画像形成部20の対応するヘッドユニット24に供給する。インク供給部40の設置形態は、任意であるが、例えば、インク供給部40が専用のラック等に配置されて、チューブ等の管材を介して画像形成部20に接続される。画像形成部20の各ヘッドユニット24に供給されたインクは、対応するインクジェットヘッド240のノズルから吐出される。
[インク供給系の構成]
次に、インクジェット記録装置1のインク供給系の構成について説明する。図3は、本実施形態に係るインクジェット記録装置1におけるインク供給系の構成を示す図である。なお、図3では、説明の便宜上、複数のヘッドユニット24のうちの1つのヘッドユニット24、及び、それに対して設けられた背圧制御部60の構成のみを示し、他のヘッドユニット24及びそれ対して設けられた背圧制御部60の図示を省略する。また、ヘッドユニット24は、図2に示すように、複数のインクジェットヘッド240を有するが、図3では、説明の便宜上、1つのインクジェットヘッド240のみを示し、他のインクジェットヘッド240の図示を省略する。
インク供給系は、図3に示すように、インク供給部40と、ヘッドユニット24と、背圧制御部60とを備える。ヘッドユニット24は、インクタンク50と、インクジェットヘッド240とを有する。
インク供給部40は、インクタンク50に接続され、インクを送液するためのポンプ等からなるインク供給路(不図示)によりインクタンク50にインクを送液する。また、インク供給部40は、インクジェットヘッド240に接続され、吐出されずにインクジェットヘッド240内に残ったインクを、インクを回収するためのポンプ等からなるインク回収路(不図示)により、回収する。
インクタンク50は、インク供給部40よりも容量の小さいタンクであり、インク供給部40に収容されたインクを適宜貯留する密閉容器で構成される。また、インクタンク50は、タンク内の液面の高さを検知する液面センサー501を有する。液面センサー501の配置態様としては、例えば、インクタンク50内に、インク液面の上限値及び下限値となる位置に、インクの有無を検出するためのレベルスイッチを配置する構成や、インクタンク50内のインク量を連続値で計測する液面計を配置する構成であってもよい。また、これらの液面センサー501としては、公知のセンサーを用いることができ、例えば、フロートの位置により液面を検出するフロートセンサー、液面での超音波の反射を計測する超音波式センサー、気体と液体との誘電率差によって液面を検出する誘電率静電容量式センサー、及び、タンク下部において液体の重量や圧力を検出する圧力式センサー等を用いることができる。
インクタンク50は、背圧制御部60に接続され、背圧制御部60によってインクタンク50内の圧力(背圧)が制御される。なお、背圧制御部60の構成については後で詳述する。
[インクジェットヘッドの構成]
インクジェットヘッド240は、図3に示すように、ノズル部240a、インレット240b、上部流路部240c、下部流路部240d、アウトレット240e、及び、ヘッド制御部240fを有する。なお、ノズル部240aは、図2に示すように、複数のノズルで構成される。
インレット240bは、筒状の部材で構成され、一端が、例えば、配管95a等からなる送液部を介してインクタンク50に接続され、他端が上部流路部240cに接続されている。また、インレット240bの両端部はそれぞれ開口されており、インレット240bの内部は上部流路部240cと連通している。これにより、インクタンク50から供給されるインクはインレット240bを介して上部流路部240cに流れ込む。
上部流路部240c及び下部流路部240dのそれぞれの内部には、ノズル部240aの複数のノズルの各々に供給されるインクを案内するための流路が設けられている。当該流路は、複数のノズルで共有される共通の流路であり、インレット240bを介して流れ込むインクは、この流路を介して複数のノズルに到達する。
下部流路部240dの下方のノズル部240a面付近には、圧力室(不図示)が設けられている。圧力室は、制御部70の制御の下で、記録媒体Pに形成される画像に応じて吐出されるインクに対応するノズル部240a(複数のノズル)に対して圧力を付与し、インクを吐出させる。
アウトレット240eは、ヘッド制御部240fに対して、インレット240bが設けられる位置とは反対側に設けられている。アウトレット240eは、インレット240bと同様に、筒状の部材で構成され、一端が配管95bを介してインク供給部40に接続され、他端が上部流路部240cに接続されている。また、アウトレット240eの両端部はそれぞれ開口されており、アウトレット240eの内部は上部流路部240cと連通している。これにより、ノズル部240aから吐出されずに上部流路部240cから供給されるインクは、アウトレット240e、配管95b及び図示しない回収路を介してインク供給部40に回収される。
ヘッド制御部240fは、インクジェットヘッド240の各ノズルからインクを適正に吐出させるために、図示しない圧力室(圧電素子)を変形動作させる(駆動動作を行う)ための駆動電圧信号を生成して出力する。ヘッド制御部240fは、制御部70からの制御信号に基づいて、予め記憶された電圧波形パターンを選択して、電力増幅した駆動電圧信号を生成するとともに、メモリー74から入力された画像データに応じて、各圧電素子に対する駆動電圧信号の出力可否をそれぞれ切り替える。
[液面高さの違いによる背圧変化]
ここで、本実施形態における背圧制御部の構成及び動作の説明の前に、インクジェットヘッドの液面高さが変化したときの背圧変化、及び、その背圧変化に起因するメニスカスへの影響を説明する。
図4は、本実施形態に係るインクジェット記録装置1におけるヘッドユニット24内において隣り合うインクジェットヘッド240間の位置関係を示す図である。本実施形態では、各ヘッドユニット24は、図4に示すように、内部に複数のインクジェットヘッド240を保持して構成される。そして、ヘッドユニット24内の複数(例えば、2つ)のインクジェットヘッド240は、記録媒体Pの搬送方向において所定間隔で円筒状の画像形成ドラム21の外周面に沿って配置される。このため、ヘッドユニット24内の複数(例えば、2つ)のインクジェットヘッド240の間には、ヘッドの配置位置に角度差(ヘッド角度差Δθ)が存在し、各インクジェットヘッド240のノズル底面の高さが異なる。
図5は、比較例のヘッドユニットの構成を示す図である。ヘッドユニット24´では、2つのインクジェットヘッド240´に対して1つのインクタンク50´が設けられる。比較例のヘッドユニット24´では、2つのインクジェットヘッド240´間のヘッド角度差Δθにより、2つのインクジェットヘッド240´のノズル底面の間には、水頭差H(ノズル底面間の高さ位置の差)が存在する。この水頭差Hにより、一方のインクジェットヘッド240´のインクタンク50´内の液面(インクの上面)の高さ位置とノズル底面の高さ位置と差である液面高さ(図5中のh1)が、他方のインクジェットヘッド240´のそれ(図5中のh2)と異なる。このような比較例の構成において、背圧制御部によりインクタンク50´内の背圧を制御する場合には、この液面高さの差が存在するため、2つのインクジェットヘッド240´に対して、それぞれ最適な背圧を設定することは困難である。
ここでさらに、図6~図8を参照して、インクジェットヘッドの液面高さ(水頭差)の違いによる背圧設定への影響を説明する。図6は、インクにかかる背圧と、メニスカスの表面張力と、重力との関係を示す図である。なお、図6に示す例では、説明を簡略化するため、インクジェットヘッドにおいて、インク(液体)充填部が円筒状の管で構成されている例を説明する。
図6に示す例において、メニスカスの崩壊を防止するための背圧(最適な背圧)と、メニスカスの表面張力と、液体の重力との関係は、下記の式(1)で表せる。
Pπr=2πrγ+ρgh・・・(1)
上記式(1)中のP、r、γ、ρ、g、hは、それぞれ背圧、管半径、表面張力、液体密度、重力加速度、液面高さを表す。管半径rが固定されている場合(インクの充填部材の形状が変化しない場合)、管内の液面高さhが変化した際に、背圧(P)、表面張力(γ)及び重力(ρgh)によってメニスカスの静的な釣り合いを取る(メニスカスの崩壊を防止する)ためには、式(1)から明らかなように、液面高さ(h)の変化に応じて背圧(P)を調整する必要がある。
図7は、背圧の変化によるメニスカスへの影響を示す図である。この例では、図7Bに示す背圧が、式(1)で算出された背圧であり、メニスカスの崩壊を防止することができる最適な値(適正な背圧)である場合を示す。背圧が適正な背圧より小さく設定されている場合には、図7Aに示すように、管内に気泡が発生したり、液だれが発生したりする。また、この場合、インクを引き上げる力が弱いので、管内の背圧の少しの変動でもメニスカスが崩壊する。一方、背圧が適正な背圧より大きく設定されている場合には、図7Cに示すように、メニスカスの崩壊を防止できるが、インクを引き上げる力が強すぎるのでインクを吐出できない状況が発生する。
図8は、インクジェットヘッド間の水頭差(液面高さの違い)による背圧設定への影響を説明するための図である。図8には、説明を簡略化するため、2つのインクジェットヘッドの管内のインク(液体)の上面の高さ位置は一致し、2つのインクジェットヘッドの管の底面(インク吐出面)高さ位置が異なる例を示す。具体的には、2つのインクジェットヘッドの液面高さは、それぞれh1、h2であり、2つのインクジェットヘッドの間には、水頭差Hがある例を説明する。なお、2つのインクジェットヘッドの管半径rは、互いに同じであるとする。この場合、一方のインクジェットヘッド(管)の背圧P1及び他方のインクジェットヘッド(管)の背圧P2は、上記式(1)に基づいて、それぞれ下記の式(2)及び(3)で表される。
P1=(2πrγ+ρgh1)/πr・・・(2)
P2=(2πrγ+ρg(h1+H))/πr・・・(3)
上記式(2)と式(3)との比較から明らかなように、水頭差Hにより、背圧P1と背圧P2との間には、ρgHの圧力差が生じる。すなわち、水頭差Hが大きいほど、2つのインクジェットヘッドにおいてメニスカスを維持するために必要な背圧の差が大きくなる。
それゆえ、例えば、背圧P1と背圧P2とを同じ値に設定して背圧制御を行う構成において、上記問題を解決するには上記式(2)及び(3)に基づいて水頭差Hに基づく圧力差(ρgH)が0になるように、管半径rを調整する方法が考えられる。しかしながら、管半径rの大きさは画像形成の画質に直接影響を与えるので、現実的には管半径rを調整して上記問題を解決することは困難である。また、2つのヘッドの背圧を同じ値で制御する構成において、上記問題を解決するための別の手法としては、上記式(2)及び(3)に基づいて、水頭差Hに基づく圧力差(ρgH)が0になるように、2つのインクジェットヘッドの液面高さ(h1、h2)を調整する方法も考えられる。しかしながら、インクジェット記録装置における他の構成要素の設計上の制約により、液面高さ(h1、h2)を調整する方法も現実的には困難である。
そこで、本実施形態では、上記問題を解決するため、管半径r及び液面高さ(h1、h2)を変えずに、各インクジェットヘッドのメニスカスを維持するため、2つのインクジェットヘッドに対してそれぞれ個別に背圧を制御するようにした。
[ヘッドユニット及び背圧制御部の構成]
図9は、本実施形態に係るインクジェット記録装置1におけるヘッドユニット24及び背圧制御部60の内部構成を示す図である。なお、図9には、説明の便宜上、インクジェット記録装置1に設けられた複数のヘッドユニット24のうちの1つのヘッドユニット24、及び、それに対して設けられた1つの背圧制御部60の構成のみを示し、他のヘッドユニット24及びそれ対して設けられた背圧制御部60の図示を省略する。
また、ヘッドユニット24は、複数のインクジェットヘッド240を有する(図2参照)が、図9では、説明の便宜上、複数のインクジェットヘッド240のうち、記録媒体Pの搬送方向において下流側に配置されたインクジェットヘッド240をインクジェットヘッド241と記載し、上流側に配置されたインクジェットヘッド240をインクジェットヘッド242と記載する(符号を変更する)。また、このインクジェットヘッドの符号の変更に伴い、以下の説明では、各インクジェットヘッドに対応して設けられたインクタンク、液面センサー及び配管の符号も図3に示した符号から適宜に変更する。さらに、図9では、説明の便宜上、複数のインクジェットヘッド241のうち1つのインクジェットヘッド241、及び、複数のインクジェットヘッド242のうち1つのインクジェットヘッド242のみを示し、他のインクジェットヘッド241,242の図示を省略する。
ヘッドユニット24は、図9に示すように、ヘッドユニット24に保持されたインクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242(ヘッド)と、インクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242に対してそれぞれ設けられたインクタンク51及びインクタンク52(タンク)と、インクジェットヘッド241及びインクタンク51間を連通するように接続する配管951a(送液部)と、インクジェットヘッド242及びインクタンク52間を連通するように接続する配管952a(送液部)とを有する。また、インクタンク51内には、第1液面センサー511が設けられ、インクタンク52内には、第2液面センサー521が設けられる。
この例では、インクタンク51及びインクタンク52内のインク(液体)の上面の高さ位置は互いに同じであり、インクジェットヘッド241のノズル底面(インク吐出面)の高さ位置がインクジェットヘッド242のそれと異なる。それゆえ、インクジェットヘッド241とインクジェットヘッド242との間には、図5で説明した水頭差Hが発生し、インクジェットヘッド241の液面高さh1は、インクジェットヘッド242の液面高さh2と異なる。
背圧制御部60は、インクジェットヘッド241に対して設けられた第1背圧制御部61と、インクジェットヘッド242に対して設けられた第2背圧制御部62と、大気開放弁64とを有する。なお、本実施形態では、大気開放弁64が背圧制御部60に含まれる構成例を説明するが、本発明はこれに限定されず、大気開放弁64を背圧制御部60の外部に設けてもよい。
第1背圧制御部61は、インクタンク51内の背圧を制御し、第2背圧制御部62は、インクタンク52内の背圧を制御する。なお、本発明では、1つのヘッドユニット24に含まれ、かつ、記録媒体Pの幅方向に配列された複数のインクジェットヘッド241に対して第1背圧制御部61を共通の背圧制御部として設けてもよいし、各インクジェットヘッド241に対して別個に第1背圧制御部61を設けてもよい。また、1つのヘッドユニット24に含まれ、かつ、記録媒体Pの幅方向に配列された複数のインクジェットヘッド242に対して第2背圧制御部62を共通の背圧制御部として設けてもよいし、各インクジェットヘッド242に対して別個に第2背圧制御部62を設けてもよい。
大気開放弁64は、第1背圧制御部61及び第2背圧制御部62に対して共通して設けられる。大気開放弁64は、後述の制御部70(後述の図10参照)の指示(制御信号)に基づいて開閉される。大気開放弁64は、インクタンクの背圧制御中(インクジェット記録装置1の稼働中)には閉状態であり、例えば、インクジェット記録装置1等に対してメンテナンス等を行う際には開状態となる。
第1背圧制御部61は、第1圧力センサー611と、第1送気ポンプ612とを有する。第2背圧制御部62は、第2圧力センサー621と、第2送気ポンプ622とを有する。なお、この例では、ヘッドユニット24内に液面高さが互いに異なる2種類のインクジェットヘッドに対して2つの背圧制御部を設けた例を説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、ヘッドユニット24内に液面高さが互いに異なる3種類以上のインクジェットヘッドが設けられている場合には、3つ以上の背圧制御部が設けられる。
第1液面センサー511は、インクタンク51内に貯留されているインクの液面の高さ位置の変化をリアルタイムで検出し、検出した結果を後述の制御部70に出力(送信)する。また、第2液面センサー521は、インクタンク52内に貯留されているインクの液面の高さ位置の変化をリアルタイムで検出し、検出した結果を後述の制御部70に出力(送信)する。
第1圧力センサー611は、インクタンク51内の圧力(背圧)をリアルタイムで測定して、測定した結果を後述の制御部70に出力(送信)する。第1送気ポンプ612は、後述の制御部70から入力される背圧設定(背圧制御)に関する指令に基づいて、インクタンク51内の背圧が所定の値(設定値)になるようにインクタンク51内の気体を排気する。なお、第1背圧制御部61による背圧制御で設定される所定の値の背圧は、インクジェットヘッド241の液面高さh1に対応した値である。
第2圧力センサー621は、インクタンク52内の圧力(背圧)をリアルタイムで測定して、測定した結果を後述の制御部70に出力(送信)する。第2送気ポンプ622は、後述の制御部70から入力される背圧設定(背圧制御)に関する指令に基づいて、インクタンク52内の背圧が特定の値(設定値)になるようにインクタンク52内の気体を排気する。なお、第2背圧制御部62による背圧制御で設定される特定の値の背圧は、インクジェットヘッド242の液面高さh2に対応した値であり、第1背圧制御部61による背圧制御で設定される値(上記所定の値)とは異なる。
[制御系の構成]
図10は、本実施形態に係るインクジェット記録装置1の制御系の構成を示すブロック図である。なお、図10に示す制御系の構成では、説明の便宜上、背圧制御に関与する構成部のみを示す。
インクジェット記録装置1は、上記図1~3及び図9で説明した各種構成部だけでなく、制御部70と、通信部80と、操作表示部90と、搬送駆動部100と、バス69とを備える。バス69は、各構成部間を電気的に接続して、各構成部間における信号の入出力が行われる信号経路である。
制御部70は、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。制御部70は、CPU71(Central Processing Unit)と、RAM72(Random Access Memory)と、ROM73(Read Only Memory)と、メモリー74とを備える。
CPU71は、ROM73から読み出されたプログラムに従って各種演算処理を行い、インクジェット記録装置1における記録媒体の搬送、各バルブの開閉動作、各ポンプによるインクの送液等の動作、インクの吐出動作等の制御を行う。それゆえ、例えば、インクジェットヘッド(インクタンク内)の背圧制御は、CPU71により行われる。また、CPU71は、ROM73から読み出されたプログラムに従って画像データ、各部のステータス信号やクロック信号等に基づく画像記録に係る種々の処理を行う。
RAM72は、CPU71に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。ROM73は、制御プログラムや初期設定データ等を記憶する。また、ROM73には、上書き更新可能な不揮発性メモリー等が含まれ、随時設定維持される設定データ等を記憶可能とすることができる。メモリー74は、記録対象の画像データ等を一時記憶する画像メモリーである。
通信部80は、外部機器との間での通信動作を制御する通信インターフェイスである。通信インターフェイスとしては、例えば、LANボードやLANカード等、各種通信プロトコルに対応したものが複数含まれる。通信部80は、制御部70の制御に基づいて外部機器から記録対象の画像データや画像記録に係る設定データ(ジョブデータ)を取得し、また、外部機器に対してステータス情報等を送信する。
操作表示部90は、制御部70からの制御信号に応じてインクジェット記録装置1のステータスや操作メニュー等の表示を行うと共に、ユーザーが外部からの入力操作を受け付けて制御部70に出力する。操作表示部90は、例えば、操作受付手段としてのタッチセンサーが表示手段としての表示画面と重ねて設けられた液晶表示部を備える。制御部70は、液晶表示部にステータスやタッチセンサーによる命令受け付け用の各種メニュー等を表示させ、当該表示させたメニューの内容や位置の情報、及び、タッチセンサーにより検出されたユーザーのタッチ操作に応じた処理をインクジェット記録装置1の各部に行わせる制御動作を行う。
搬送駆動部100は、制御部70からの制御信号に基づいて、例えば、画像形成ドラム21、搬送部12及びデリバリー部26をそれぞれ駆動させるための、回転モーターや、ローラーなどを、各々適切な方向及び速度で回転動作させる駆動信号を生成する。
[背圧制御方法]
図11は、本実施形態に係るインクジェット記録装置1における背圧制御の手順を示すフローチャートである。
インクジェット記録装置1に電源が投入され、インクジェット記録装置1の稼働が開始されると、まず、制御部70(CPU71)は、水頭差Hが存在する2つのインクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242に対して、それぞれ背圧の初期値(初期背圧)を設定する(ステップS1)。なお、この処理では、制御部70(CPU71)は、第1液面センサー511及び第2液面センサー521の検出結果に基づいて、この時点でのインクジェットヘッド241の液面高さh1に対応する初期背圧及びインクジェットヘッド242の液面高さh2に対応する初期背圧を算出して設定してもよいし、予め設定されたインクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242の初期背圧を用いてもよい。また、この処理では、制御部70(CPU71)は、第1背圧制御部61及び第2背圧制御部62に対して、それぞれインクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242の背圧が初期背圧となるように制御指令信号を出力する。
次いで、制御部70(CPU71)は、例えば、インクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242の各液面高さ(h1、h2)の変化、各インクタンク内の圧力変化等に基づいて、背圧調整が必要であるか否かを判定する(ステップS2)。
この処理では、制御部70(CPU71)は、例えば、第1液面センサー511及び第2液面センサー521の検出結果(インクタンク51及びインクタンク52内の液面の高さ位置の変化)に基づいて各インクジェットヘッドの液面高さ(h1、h2)の変化を検出する。また、制御部70(CPU71)は、例えば、第1圧力センサー611及び第2圧力センサー621の検出結果に基づいて各インクタンク内の圧力変化を検出する。次いで、制御部70(CPU71)は、これらの検出結果に基づいて、現在設定されている背圧でインクの吐出不良(メニスカス崩壊、インクが吐出できない状況等)が発生するか否か(現在設定されている背圧が適正な背圧であるか否か)を判定する。そして、制御部70(CPU71)が、現在設定されている背圧でインクの吐出不良が発生すると判定した場合には、ステップS2はYES判定となり、それ以外の場合には、ステップS2はNO判定となる。
なお、印刷時にはインクタンク内のインクの量が減るので、インクジェット記録装置1では、通常、インクタンク内のインクの液面の高さ位置を一定に維持する制御(インク供給部40からインクタンク内にインクを供給する制御)、又は、インクタンク内のインクの液面の高さ位置の変化をインクタンク内の背圧に影響しない範囲内に抑える制御等が行われる。この場合には、ステップS2はNO判定となる。しかしながら、このような制御が行われても、例えば、インクジェットヘッドの垂直方向(重力方向)及び/又は水平方向への移動(後述の変形例2~4)により、インクタンク内の圧力が変動して、現在設定されている背圧ではインクの吐出不良(液だれ等)が発生する場合があり、この場合には、ステップS2はYES判定となる。また、例えば、インクタンク内の液面(インクの上面)の高さ位置を一定に維持するような制御が行われず、印刷時にインクタンク内の液面(インクの上面)の高さ位置が変化するような場合(後述の変形例1)にもステップS2はYES判定となる。
ステップS2の処理において、制御部70(CPU71)が、背圧調整が必要でないと判定した場合(ステップS2がNO判定である場合)、制御部70(CPU71)は、ステップS2の処理を繰り返す。この場合には、現在の背圧を維持する処理が行われる。なお、この際、インクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242の両方に対して、背圧調整が必要でないと判定された場合には、両方のインクジェットヘッドに対して現在の背圧を維持する処理が行われる。しかしながら、一方のインクジェットヘッドに対してのみ背圧調整が必要でないと判定された場合には、その一方のインクジェットヘッドに対して現在の背圧を維持する処理が行われる。
一方、ステップS2の処理において、制御部70(CPU71)が、背圧調整が必要であると判定した場合(ステップS2がYES判定である場合)、制御部70(CPU71)は、背圧制御(調整)を行う(ステップS3)。この処理では、背圧調整が必要であると判定されたインクジェットヘッドに対して、その液面高さの変化(液面センサーの検出結果)やインクタンク内の圧力変化(圧力センサーの検出結果)などに基づいて、適正な背圧を算出して設定する。背圧の算出方法としては、背圧とメニスカスの表面張力とインクにかかる重力とのバランスが維持されるような背圧を算出する。なお、この際、インクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242の両方に対して、背圧調整が必要であると判定された場合には、両方のインクジェットヘッドに対してステップS3の処理が行われる。しかしながら、一方のインクジェットヘッドに対してのみ背圧調整が必要であると判定された場合には、その一方のインクジェットヘッドに対してステップS3の処理が行われる。
次いで、制御部70(CPU71)は、背圧制御を終了するか否かを判定する(ステップS4)。この処理では、制御部70(CPU71)は、例えば、メンテナンス等によりインクジェット記録装置1の電源をオフするか否かが判定され、インクジェット記録装置1の電源をオフする場合には、ステップS4はYES判定となり、それ以外の場合はNO判定となる。
ステップS4の処理において、制御部70(CPU71)が、背圧制御を終了しないと判定した場合(ステップS4がNO判定である場合)、制御部70(CPU71)は、処理をステップS2の処理に戻し、ステップS2以降の処理を繰り返す。一方、ステップS4の処理において、制御部70(CPU71)が、背圧制御を終了すると判定した場合(ステップS4がYES判定である場合)、制御部70(CPU71)は、背圧制御を終了する。
なお、図11のフローチャートで説明した背圧制御では、ステップS2の判定処理で一方のインクジェットヘッドに対してのみNO判定又はYES判定となった場合には、その後の一方のインクジェットヘッドに対する背圧制御処理と他方のインクジェットヘッドに対する背圧制御処理とは並列処理になる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、ステップS2の判定処理で一方のインクジェットヘッドに対してのみNO判定又はYES判定となった場合には、その後の一方のインクジェットヘッドに対する背圧制御処理と他方のインクジェットヘッドに対する背圧制御処理とを順次行う構成にしてもよい。
また、背圧制御部で背圧の設定値を大きくする場合には、それに合わせて、適宜、インクジェットヘッドのノズルの駆動電圧を大きくして、ノズルからのインク吐出性能を適正なものに保つことが望ましい。
なお、本実施形態では、上述のように、本発明の背圧制御技術を、液面高さが互いに異なる2つのインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置を適用する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、液面高さが互いに異なる3つ以上(2種類以上の水頭差)のインクジェットヘッドを備えるインクジェット記録装置にも同様に適用可能である。
[効果]
上述のように、本実施形態のインクジェット記録装置1では、2つのインクジェットヘッド間において水頭差が存在し、液面高さが互いに異なる2つのインクジェットヘッドに対して、それぞれ個別に背圧制御を行う。それゆえ、本実施形態では、インクジェットヘッドに応じて液面高さが変化しても、各インクジェットヘッドに対して最適な背圧制御を行うことができる。
また、従来、液体吐出ヘッドの移動時に液体吐出ヘッドの内部流路の圧力が許容範囲外になった場合に、液体吐出ヘッドの移動に連動して内部流路と連通した個別流路を開閉制御手段により閉じて、安定した吐出状態を得る技術も提案されている。しかしながら、このような従来の技術では、液体吐出ヘッドと供給背圧タンクとの流路毎に開閉手段を設ける必要がある。それに対して、本実施形態のインクジェット記録装置1では、インクジェットヘッドと対応するインクタンクとの間にそのような開閉手段を設けることなく、インクの吐出状態を安定化させることができる。それゆえ、本実施形態では、このような従来の技術に比べて、ヘッド機構の小型化、簡略化を図ることができる。
<第2の実施形態>
図12は、第2の実施形態に係るインクジェット記録装置におけるヘッドユニット及び背圧制御部の構成を示す図である。なお、第2の実施形態のインクジェット記録装置におけるヘッドユニット及び背圧制御部の構成において、上記第1の実施形態のインクジェット記録装置におけるヘッドユニット及び背圧制御部の構成(図9参照)と同様の構成には、同じ符号を付けて示す。図9と図12との比較から明らかなように、本実施形態に係るインクジェット記録装置の背圧制御部60の構成は、上記第1の実施形態のそれと同様であるので、背圧制御部60の説明は省略する。
第2の実施形態では、液面高さが同じである複数のインクジェットヘッドに対しては、共通の背圧制御部で背圧制御を行う構成例を説明する。
第2の実施形態に係るインクジェット記録装置は、図12に示すように、ヘッドユニット24aと、ヘッドユニット24bとを備える。ヘッドユニット24aは、インクジェットヘッド243と、インクジェットヘッド243にインクを供給するインクタンク53と、インクジェットヘッド244と、インクジェットヘッド244にインクを供給するインクタンク54と、インクジェットヘッド243及びインクタンク53間を連通するように接続する配管953aと、インクジェットヘッド244及びインクタンク54間を連通するように接続する配管954aとを有する。
ヘッドユニット24bは、インクジェットヘッド245と、インクジェットヘッド245にインクを供給するインクタンク55と、インクジェットヘッド246と、インクジェットヘッド246にインクを供給するインクタンク56と、インクジェットヘッド245及びインクタンク55間を連通するように接続する配管955aと、インクジェットヘッド246及びインクタンク56間を連通するように接続する配管956aとを有する。また、インクタンク53、インクタンク54、インクタンク55及びインクタンク56は、それぞれ第1液面センサー531、第2液面センサー541、第3液面センサー551及び第4液面センサー561を有する。
第2の実施形態では、図12に示すように、インクタンク53、インクタンク54、インクタンク55及びインクタンク56内のインク(液体)の上面の高さ位置は互いに同じである。また、ヘッドユニット24a内において、インクジェットヘッド243のノズル底面(インク吐出面)の高さ位置がインクジェットヘッド244のそれと異なり、ヘッドユニット24b内において、インクジェットヘッド245のノズル底面(インク吐出面)の高さ位置がインクジェットヘッド246のそれと異なる。そして、ヘッドユニット24a内のインクジェットヘッド243のノズル底面の高さ位置は、ヘッドユニット24b内のインクジェットヘッド245のそれと同じであり、ヘッドユニット24a内のインクジェットヘッド244のノズル底面の高さ位置は、ヘッドユニット24b内のインクジェットヘッド246のそれと同じである。
それゆえ、第2の実施形態では、図12に示すように、インクジェットヘッド243とインクジェットヘッド244との間の水頭差Hは、インクジェットヘッド245とインクジェットヘッド246との間の水頭差Hと同じになる。また、ヘッドユニット24a内のインクジェットヘッド243の液面高さh1は、ヘッドユニット24b内のインクジェットヘッド245の液面高さと同じになり、ヘッドユニット24a内のインクジェットヘッド244の液面高さh2は、ヘッドユニット24b内のインクジェットヘッド246の液面高さと同じになる。
そして、第2の実施形態では、インクジェットヘッド243とインクジェットヘッド245とは、保持されるヘッドユニットは異なるが、互いに同じ液面高さh1を有するため、インクタンク53及びインクタンク55内の背圧制御は、第1背圧制御部61により行われる。また、同様に、同じ液面高さh2を有するインクジェットヘッド244及びインクジェットヘッド246に対しても、インクタンク54及びインクタンク56内の背圧制御は、第2背圧制御部62により行われる。すなわち、第2の実施形態では、第1背圧制御部61は、同じ液面高さh1を有するインクジェットヘッド243及びインクジェットヘッド245の背圧制御で共通して使用され、第2背圧制御部62は、同じ液面高さh2を有するインクジェットヘッド244及びインクジェットヘッド246の背圧制御で共通して使用される。
また、第2の実施形態のインクジェット記録装置では、上記第1の実施形態と同様にして、各インクジェットヘッドの背圧制御(設定)が行われる。
[効果]
上述のように、第2の実施形態のインクジェット記録装置においても、複数のインクジェットヘッドのうち、液面高さが異なる各インクジェットヘッドに対して個別に背圧制御を行う。それゆえ、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、インクジェットヘッドに応じて液面高さが変化しても、各インクジェットヘッドに対して最適な背圧制御を行うことができるとともに、ヘッド機構の小型化、簡略化を図ることができる。
また、第2の実施形態では、上述のように、同じ液面高さを有する複数のインクジェットヘッドに対して、共通の背圧制御部を用いて背圧制御を行う。それゆえ、第2の実施形態では、ヘッド機構のさらなる小型化、簡略化を実現することが可能になる。
<各種変形例>
以上、本発明の各種実施形態に係るインクジェッド記録装置及び背圧設定方法について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、その他種々の変形例の態様を取ることができる。
[変形例1]
上記各種実施形態では、インクジェットヘッド間の水頭差に基づいて、液面高さが互いに異なる複数のインクジェットヘッドのそれぞれに対して、個別に背圧制御(設定)を行う例を説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されない。上記各種実施形態で説明した背圧制御(設定)技術は、例えば、インクタンク内の液面(インクの上面)の高さ位置の差、インクタンクの配置位置の高さの差、等により複数のインクジェットヘッド間において、液面高さに差が生じるような構成のインクジェット記録装置にも適用可能である。変形例1では、その一構成例(変形例1-1~1-4)を説明する。
図13は、上記各種実施形態で説明した背圧制御(設定)技術が適用可能なインクジェット記録装置のヘッドユニットの構成例(変形例1)を示す図である。なお、この例では、背圧制御部の構成が、図9に示される上記第1の実施形態のインクジェット記録装置1の背圧制御部60(第1背圧制御部61、第2背圧制御部62)の構成と同様の構成であるので、ここでは、これらの背圧制御部の図示及びその説明を省略する。また、この例のヘッドユニットにおいて、図9に示される上記第1の実施形態のヘッドユニット24の構成と同様の構成には、同じ符号を付けて示し、これらの構成の説明も省略する。さらに、図13では、説明の便宜上、液面センサーの図示も省略する。
図13Aに示されるヘッドユニット24の構成例(変形例1-1)では、インクジェットヘッド241とインクジェットヘッド242との間に水頭差Hが存在するとともに、インクタンク51とインクタンク52との間には、インクタンク内の液面(インクの上面)の高さ位置の差h3が存在する。それゆえ、この例では、インクジェットヘッド241の液面高さh1とインクジェットヘッド242の液面高さh2との差は、水頭差H及び液面の高さ位置の差h3により発生する。なお、このような液面の高さ位置の差h3は、例えば、インクの使用量の違い等により発生し、各インクタンク内に設けられた、液面(インクの上面)の高さ位置を検知可能な液面センサー(不図示)の検出結果に基づいて算出することができる。
図13Bに示されるヘッドユニット24の構成例(変形例1-2)では、液面高さが互いに異なるインクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242を、上記各種実施形態及び変形例1-1のように記録媒体Pの搬送方向に沿って配置せずに、搬送方向及び重力方向と直交する方向(記録媒体Pの幅方向)に沿って配置する。また、この例では、2つのインクジェットヘッドのノズル底面の高さが一致するように、2つのインクジェットヘッドがヘッドユニット24に保持される。それゆえ、この例では、インクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242の間には、水頭差は存在しない。しかしながら、この例では、上記変形例1-1と同様に、インクタンク51とインクタンク52との間には、液面(インクの上面)の高さ位置の差h3が存在するので、インクジェットヘッド241の液面高さh1はインクジェットヘッド242の液面高さh2と異なる。すなわち、この例は、インクジェットヘッドの液面高さの差が、インクタンク内の液面の高さ位置の差h3のみにより発生する構成例である。
図13Cに示されるヘッドユニット24の例(変形例1-3)では、図13Bに示す上記変形例1-2のヘッドユニット24の構成において、各インクタンクに対して複数のインクジェットヘッドを設けた構成例である。具体的には、この例のヘッドユニット24内には、インクタンク51からインクが供給されるインクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド243と、インクタンク52からインクが供給されるインクジェットヘッド242及びインクジェットヘッド244とが設けられる。インクジェットヘッド241は、配管951aを介してインクタンク51に接続され、インクジェットヘッド243は、配管を介してインクジェットヘッド241に接続される。インクジェットヘッド242は、配管952aを介してインクタンク52に接続され、インクジェットヘッド244は、配管を介してインクジェットヘッド242に接続される。
また、この例では、ヘッドユニット24内において、4つのインクジェットヘッドは、搬送方向及び重力方向と直交する方向(記録媒体Pの幅方向)に沿って配置され、4つのインクジェットヘッドのノズル底面の高さが一致するようにヘッドユニット24に保持される。それゆえ、4つのインクジェットヘッド間には水頭差が存在しない。しかしながら、この例では、上記変形例1-2と同様に、インクタンク51とインクタンク52との間には、液面(インクの上面)の高さ位置の差h3が存在するので、インクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド243の液面高さh1は、インクジェットヘッド242及びインクジェットヘッド244の液面高さh2と異なる。すなわち、この例は、上記変形例1-2と同様に、インクジェットヘッドの液面高さの差が、インクタンク内の液面の高さ位置の差h3のみにより発生する構成例である。
図13Dに示されるヘッドユニット24の構成例(変形例1-4)は、図13Bに示す上記変形例1-2の構成において、インクタンク51の配置位置とインクタンク52の配置位置が異なる場合の構成例である。このようなインクタンクの配置位置の変更は、例えば、設計上の制約等により発生する。この構成例では、インクジェットヘッド241及びインクジェットヘッド242の間には水頭差が存在しないが、インクタンク51及びインクタンク52間の液面(インクの上面)の高さ位置の差h3、並びに、2つのインクタンク間の配置高さの差h4が存在する。それゆえ、この例では、インクジェットヘッド241の液面高さh1とインクジェットヘッド242の液面高さh2との差は、インクタンク内の液面の高さ位置の差h3及び2つのインクタンク間の配置高さの差h4により発生する。
そして、図13A~図13Dに示される各種変形例1のヘッドユニット24の構成を有するインクジェット記録装置において、上記各種実施形態で説明した背圧制御部を設け、上述した背圧制御を行った場合には、上述した各種原因により複数のインクジェットヘッド間に液面高さの差が出ても、各インクジェットヘッドに対して個別に最適な背圧制御(設定)を行うことができる。
[変形例2]
上記各種実施形態及び変形例1では、静的な(位置が変動しない)ヘッドユニット24に保持される複数のインクジェットヘッドのそれぞれに対して、液面高さに応じて個別に背圧制御(設定)を行う例を説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、複数のインクジェットヘッドを保持したヘッドユニット24を昇降移動可能にする昇降機構を備えた(動的なヘッドユニット24を備えた)インクジェット記録装置にも、上記各種実施形態及び変形例1で説明した背圧制御(設定)技術を適用可能である。変形例2では、その一構成例を説明する。
図14は、変形例2に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット及びその周辺機構の構成を示す図である。この例では、ヘッドユニット24の構成は、図13Bに示す上記変形例1-2のヘッドユニット24と同様の構成とし、ヘッドユニット24の構成の説明は省略する。なお、本発明はこれに限定されず、変形例2では、上記変形例1-2のヘッドユニット24の代わりに、上記変形例1-2以外の上記各種実施形態及び各種変形例で説明したヘッドユニット24を用いてもよい。
また、この例では、背圧制御部の構成が、図9に示される上記第1の実施形態のインクジェット記録装置1の背圧制御部60(第1背圧制御部61、第2背圧制御部62)の構成と同様の構成であるので、ここでは、これらの背圧制御部の図示及びその説明を省略する。また、図14では、説明の便宜上、液面センサーの図示も省略する。
この例のインクジェット記録装置は、図14に示すように、ヘッドユニット24を保持し、ヘッドユニット24を重力方向(図14中の白抜き矢印の方向)に沿って昇降移動させることが可能な昇降機構600を備える。昇降機構600としては、ヘッドユニット24を重力方向に沿って昇降移動させることが可能な機構であれば、任意の機構を用いることができ、例えば、圧縮気体を使用してヘッドユニット24を昇降移動させる機構を用いることができる。
この例のインクジェット記録装置において、昇降機構600によりヘッドユニット24を昇降移動させた場合、各インクタンク内の圧力(背圧)が変動し、インクの吐出不良(液だれ等)が発生する可能性がある。しかしながら、この例では、上記第1の実施形態と同様に、各インクジェットヘッドに対して個別に背圧制御部を設け、状況に応じて背圧調整が必要な場合には、適宜、背圧制御制御を行うことができる(図9及び図11参照)。それゆえ、昇降機構600によるヘッドユニット24の昇降移動に伴いインクタンク内に圧力(背圧)変動が発生しても、それに対応して背圧を適切な背圧に制御することができる。すなわち、この例では、液面高さの差を考慮した背圧制御だけでなく、ヘッドユニット24の昇降移動に起因するインクタンク内の圧力(背圧)変動も考慮した背圧制御を行うことができる。
[変形例3]
変形例3では、ヘッドユニット24の位置決め機構を備えたインクジェット記録装置の構成例を説明する。図15は、変形例3に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット及びその周辺機構の構成を示す図である。なお、この例では、ヘッドユニット24の構成は、図13Bに示す上記変形例1-2のヘッドユニット24と同様の構成とし、ヘッドユニット24の構成の説明は省略する。なお、本発明はこれに限定されず、変形例3では、上記変形例1-2のヘッドユニット24の代わりに、上記変形例1-2以外の上記各種実施形態及び各種変形例で説明したヘッドユニット24を用いてもよい。
また、この例では、背圧制御部の構成が、図9に示される上記第1の実施形態のインクジェット記録装置1の背圧制御部60(第1背圧制御部61、第2背圧制御部62)の構成と同様の構成であるので、ここでは、これらの背圧制御部の図示及びその説明を省略する。また、図15では、説明の便宜上、液面センサーの図示も省略する。
この例のインクジェット記録装置は、図15に示すように、ヘッドユニット24を印字位置に固定させるための位置決め機構601を備える。位置決め機構601としては、ヘッドユニット24を印字位置に固定可能な機構であれば、任意の機構を用いることができ、例えば、圧縮気体を使用してヘッドユニット24を印字位置に対して固定(ロック)及び解除可能な機構を用いることができる。
この例のインクジェット記録装置では、位置決め機構601でヘッドユニット24を印字位置に固定する際の動作(位置決め動作)や、解除する際の動作などの影響(当該動作時の衝撃等)により、各インクタンク内の圧力(背圧)が変動し、インクの吐出不良(液だれ等)が発生する可能性がある。しかしながら、この例では、上記第1の実施形態と同様に、各インクジェットヘッドに対して個別に背圧制御部を設け、状況に応じて背圧調整が必要な場合には、適宜、背圧制御制御を行うができる(図9及び図11参照)。それゆえ、位置決め機構601によるヘッドユニット24の位置決め動作等によりインクタンク内の圧力(背圧)変動が発生しても、それに対応して背圧を適切な背圧に制御することができる。すなわち、この例では、液面高さの差を考慮した背圧制御だけでなく、ヘッドユニット24の位置決め動作等に起因するインクタンク内の圧力(背圧)変動も考慮した背圧制御を行うことができる。
[変形例4]
上記変形例2では、複数のインクジェットヘッドを保持したヘッドユニット24を昇降移動可能にする昇降機構を備えたインクジェット記録装置に上記各種実施形態で説明した背圧制御(設定)技術を適用する構成例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、複数のインクジェットヘッドを保持したヘッドユニット24を水平方向に移動可能にする移動機構を備えたインクジェット記録装置にも、上記各種実施形態で説明した背圧制御(設定)技術を適用することができる。変形例4では、その一構成例を説明する。
図16は、変形例4に係るインクジェット記録装置のヘッドユニット及びその周辺機構の構成を示す図である。なお、この例では、ヘッドユニット24の構成は、図13Cに示す上記変形例1-3のヘッドユニット24と同様の構成とし、ヘッドユニット24の構成の説明は省略する。なお、本発明はこれに限定されず、変形例3では、上記変形例1-3のヘッドユニット24の代わりに、上記変形例1-3以外の上記各種実施形態及び各種変形例で説明したヘッドユニット24を用いてもよい。
また、この例では、図16に示すように、背圧制御部の構成が、図9に示される上記第1の実施形態のインクジェット記録装置1の背圧制御部60(第1背圧制御部61、第2背圧制御部62)の構成と同様の構成であるので、ここでは、これらの背圧制御部の説明も省略する。また、図16では、説明の便宜上、液面センサーの図示も省略する。
この例のインクジェット記録装置は、図示しないが、ヘッドユニット24を保持し、ヘッドユニット24を記録媒体Pの搬送方向及び重力方向(図14中の第1方向)と直交する水平方向(図14中の白抜き矢印の方向(第2方向:記録媒体Pの幅方向))に沿って水平移動させることが可能な移動機構を備える。なお、この移動機構としては、ヘッドユニット24を水平方向(第2方向)に沿って移動させることが可能な機構であれば、任意の機構を用いることができる。
この例のインクジェット記録装置において、移動機構によりヘッドユニット24を水平移動させた場合、各インクタンク内の圧力(背圧)が変動し、インクの吐出不良(液だれ等)が発生する可能性がある。しかしながら、この例では、上記第1の実施形態と同様に、各インクジェットヘッドに対して個別に背圧制御部を設け、状況に応じて背圧調整が必要な場合には、適宜、背圧制御を行うができる(図9及び図11参照)。それゆえ、移動機構によるヘッドユニット24の水平移動に伴いインクタンク内の圧力(背圧)変動が発生しても、それに対応して背圧を適切な背圧に制御することができる。すなわち、この例では、液面高さの差を考慮した背圧制御だけでなく、ヘッドユニット24の水平移動に起因するインクタンク内の圧力(背圧)変動も考慮した背圧制御を行うことができる。
[変形例5]
上記各種実施形態及び各種変形例では、供給トレー11に載置された記録媒体Pを、1枚ずつ、円筒状の画像形成ドラム21の外周面に沿って搬送し、排出トレー31に記録媒体Pを排出する構成のインクジェット記録装置1に上記各種実施形態で説明した背圧制御(設定)技術を適用する構成例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ロール状の記録媒体Pを使用するインクジェット記録装置や、搬送路が平面構成であるインクジェット記録装置などにも、上記各種実施形態で説明した背圧制御(設定)技術を同様に適用することができる。変形例5では、その一構成例(変形例5-1、5-2)を説明する。
(1)変形例5-1
図17は、変形例5-1に係るインクジェット記録装置の概略構成図である。なお、この例では、ヘッドユニット24の構成は、図9に示す上記第1の実施形態と同様の構成とし、ヘッドユニット24の構成の説明は省略する。なお、本発明はこれに限定されず、上記第1の実施形態のヘッドユニット24の代わりに、上記第2の実施形態及び各種変形例で説明したヘッドユニット24を用いてもよい。
また、この例では、背圧制御部の構成が、図9に示される上記第1の実施形態のインクジェット記録装置1の背圧制御部60(第1背圧制御部61、第2背圧制御部62)の構成と同様の構成であるので、ここでは、これらの背圧制御部の説明を省略する。また、図17では、説明の便宜上、液面センサーの図示も省略する。
この例のインクジェット記録装置は、ロール状の記録媒体Pが取り付けられた供給ロール602と、ロール状の記録媒体Pを巻き取る巻き取りロール603と、供給ロール602及び巻き取りロール603間に設けられた記録媒体Pを搬送するための搬送ロール604とを備える。搬送ロール604は、供給ロール602及び巻き取りロール603より高い位置に配置される。それゆえ、記録媒体Pの搬送路は水平(平面)ではなく、搬送ロール604上で搬送方向が上昇方向から下降方向に変化する山型状の搬送路となる。そして、この例では、4つのヘッドユニット24は、記録媒体Pの搬送路に沿って、記録媒体Pの記録面(印刷面)と対向するように配置される。なお、この例では、4つのヘッドユニット24を、例えば、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)のインクをそれぞれ吐出するヘッドユニットで構成し、供給ロール602側からこの順で配置することができる。
図17に示すようなこの例のインクジェット記録装置に対しても、上記各種実施形態で説明した背圧制御(設定)技術を適用することができ、同様の効果が得られる。
なお、この例では、搬送路(搬送機構)の構成として、搬送路の途中で記録媒体Pの搬送方向が変化する構成例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、搬送路の構成として、搬送路の途中で記録媒体Pの搬送方向が変化しない構成を用いてもよい。この場合には、例えば、記録媒体Pの搬送方向が水平方向(後述の図18参照)、上昇方向又は下降方向の一方向となるような構成にしてもよい。また、例えば、搬送路の途中で記録媒体Pの搬送方向が変化する搬送路の構成として、図17に示す記録媒体Pの搬送方向の変化態様と異なる態様で搬送方向が搬送路の途中で変化する構成にしてもよい。
また、この例では、ヘッドユニット内における各インクタンク内のインク(液体)の上面の高さ位置が互いに同じで且つ各インクタンクの配置位置が互いに同じである例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、各インクタンク内のインク(液体)の上面の高さ位置が互いに異なり且つ各インクタンクの配置位置が互いに異なる構成、各インクタンク内のインク(液体)の上面の高さ位置が互いに同じで且つ各インクタンクの配置位置が互いに異なる構成、又は、各インクタンク内のインク(液体)の上面の高さ位置が互いに異なり且つ各インクタンクの配置位置が互いに同じである構成にしてもよい。
(2)変形例5-2
図18は、変形例5-2に係るインクジェット記録装置の概略構成図である。なお、この例では、背圧制御部の構成が、図9に示される上記第1の実施形態のインクジェット記録装置1の背圧制御部60(第1背圧制御部61、第2背圧制御部62)の構成と同様の構成であるので、ここでは、これらの背圧制御部の説明を省略する。また、図18では、説明の便宜上、液面センサーの図示も省略する。
この例のインクジェット記録装置は、記録媒体Pを水平方向(平面方向)に搬送するための搬送機構605を備える。そして、この例では、複数のヘッドユニット24は、記録媒体Pの搬送路に沿って、記録媒体Pの記録面(印刷面)と対向するように配置される。
なお、この例では、ヘッドユニット24内には、2つのインクジェットヘッドが、それらのノズル底面の高さ位置が一致するように保持され、かつ、記録媒体Pの搬送方向に沿って所定間隔離して配置される。そして、この例では、2つのインクジェットヘッドに対してそれぞれ設けられた2つのインクタンクの配置位置が互いに異なり、これにより、2つのインクジェットヘッドの液面高さが互いに異なっている。また、この例では、4つのヘッドユニット24を、例えば、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)のインクをそれぞれ吐出するヘッドユニットで構成し、搬送方向の上流側からこの順で配置することができる。
図18に示すようなこの例のインクジェット記録装置に対しても、上記各種実施形態で説明した背圧制御(設定)技術を適用することができ、同様の効果が得られる。
なお、この例では、搬送路(搬送機構)の構成として、搬送路の途中で記録媒体Pの搬送方向が変化しない構成例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、搬送路の構成として、搬送路の途中で記録媒体Pの搬送方向が変化する構成を用いてもよい。この場合には、例えば、記録媒体Pの搬送方向が搬送路の途中で上昇方向から下降方向に変化するような構成(上述の図17参照)にしてもよいし、その他の態様で搬送方向が搬送路の途中で変化する構成にしてもよい。また、例えば、搬送路の途中で記録媒体Pの搬送方向が変化しない搬送路の構成としては、例えば、記録媒体Pの搬送方向が上昇方向又は下降方向の一方向となるような構成にしてもよい。
また、この例では、ヘッドユニット内における各インクタンク内のインク(液体)の上面の高さ位置が互いに異なり且つ各インクタンクの配置位置が互いに異なる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、各インクタンク内のインク(液体)の上面の高さ位置が互いに同じで且つ各インクタンクの配置位置が互いに同じである構成、各インクタンク内のインク(液体)の上面の高さ位置が互いに同じで且つ各インクタンクの配置位置が互いに異なる構成、又は、各インクタンク内のインク(液体)の上面の高さ位置が互いに異なり且つ各インクタンクの配置位置が互いに同じである構成にしてもよい。
1…インクジェット記録装置、10…媒体供給部、11…供給トレー、12…搬送部、20…画像形成部、21…画像形成ドラム、22…受け渡しユニット、23…媒体加熱部、24,24a,24b…ヘッドユニット、25…照射部、26…デリバリー部、27…画像読み取りセンサー、30…媒体排出部、31…排出トレー、40…インク供給部、51,52,53,54,55,56…インクタンク、60…背圧制御部、61…第1背圧制御部、62…第2背圧制御部、64…大気開放弁、951a,952a,953a,954a,955a,956a…配管、241,242,243,244,245,246…インクジェットヘッド、511,531…第1液面センサー、521,541…第2液面センサー、551…第3液面センサー、561…第4液面センサー、611…第1圧力センサー、612…第1送気ポンプ、621…第2圧力センサー、622…第2送気ポンプ

Claims (12)

  1. 記録媒体に対して液体を吐出するノズルを有するヘッドと、
    複数の前記ヘッドを保持するヘッドユニットと、
    前記ヘッドに供給される前記液体を貯留するタンクと、
    前記タンクと前記ヘッドとを連通して、前記タンクから前記ヘッドに前記液体を供給する送液部と、
    前記タンク内の液体に加える背圧を調整する背圧制御部と、を備え、
    前記タンク内の前記液体の上面の高さ位置と前記ノズルの液体吐出面の高さ位置との差が互いに同じである複数の第1の前記ヘッドは、異なる前記ヘッドユニットにより保持されるものと、同じ前記ヘッドユニットにより保持されるものと、を含み、
    複数の前記第1の前記ヘッドに対しては、共通の前記背圧制御部が設けられ、
    前記背圧制御部は、前記タンク内の前記液体の上面の高さ位置と前記ノズルの液体吐出面の高さ位置との差に応じて、前記タンク内の前記背圧を制御する
    インクジェット記録装置。
  2. 前記タンク内の前記液体の上面の高さ位置と前記ノズルの液体吐出面の高さ位置との差が互いに異なる複数の第2の前記ヘッドに対してそれぞれ設けられた複数の前記タンクと、
    複数の前記タンクから対応する複数の前記第2の前記ヘッドにそれぞれ前記液体を供給する複数の前記送液部と、
    複数の前記第2の前記ヘッドに対してそれぞれ設けられた複数の前記背圧制御部と、を備える
    請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記タンク内の前記液体の上面の高さ位置を検知する液面センサーを更に備える
    請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記背圧制御部は、
    前記タンク内の前記背圧を測定する圧力センサーと、
    前記タンク内の気体を外部に排出する送気ポンプと、を有する
    請求項1~3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記背圧制御部は、対応する前記タンク内の前記液体の上面の高さ位置の変化に応じて、前記背圧を制御する
    請求項1~4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記タンク内の液体の上面の高さ位置が一定になるように制御される場合には、前記背圧制御部は、対応する前記タンク内の前記背圧が予め定められた所定の背圧に維持されるように、前記背圧を制御する
    請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記記録媒体を搬送する円筒状の画像形成ドラムを更に備える
    請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 記ヘッドユニットを昇降移動させることが可能な昇降機構と、を更に備える
    請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記ヘッドユニットを印字位置に固定する位置決め機構を更に備える
    請求項1~に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記ヘッドユニットを前記記録媒体の幅方向に移動させることが可能な移動機構を更に備える
    請求項1~のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記背圧制御部により設定される背圧の値に応じて、前記ノズルの駆動電圧が調整される
    請求項1~10のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 記録媒体に対して液体を吐出するノズルを有するヘッドと、複数の前記ヘッドを保持するヘッドユニットと、前記ヘッドに供給される前記液体を貯留するタンクと、前記タンクと前記ヘッドとを連通して、前記タンクから前記ヘッドに前記液体を供給する送液部と、前記タンク内の液体に加える背圧を調整する背圧制御部と、を備え、前記タンク内の前記液体の上面の高さ位置と前記ノズルの液体吐出面の高さ位置との差が互いに同じである複数の第1の前記ヘッドは、異なる前記ヘッドユニットにより保持されるものと、同じ前記ヘッドユニットにより保持されるものと、を含み、複数の前記第1の前記ヘッドに対しては、共通の前記背圧制御部が設けられるインクジェット記録装置の背圧設定方法であって、
    前記背圧制御部は、前記タンク内の前記液体の上面の高さ位置と前記ノズルの液体吐出面の高さ位置との差に応じて、前記タンク内の前記背圧を制御する
    背圧設定方法。
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