JP7428137B2 - 真正性判定用のビュワー及びその製造方法、識別媒体の真正性の判定方法、並びに、真正性判定用セット - Google Patents

真正性判定用のビュワー及びその製造方法、識別媒体の真正性の判定方法、並びに、真正性判定用セット Download PDF

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Description

本発明は、真正性判定用のビュワー及びその製造方法と、このビュワーを用いた識別媒体の真正性の判定方法と、真正性判定用セットとに関する。
物品が正規メーカーから供給された真正品であるか否かを判定する真贋判定のために、物品の表面に、容易に複製できない識別媒体を付すことがある。このような識別媒体のための材料の一つとして、コレステリック規則性を有する材料(以下、適宜「コレステリック材料」ということがある。)が知られている。
コレステリック材料は、通常、円偏光分離機能を有する。この「円偏光分離機能」とは、右円偏光及び左円偏光のうちの一方の円偏光を透過させ、他方の円偏光の一部又は全部を反射させる機能を意味する。コレステリック材料による前記の反射は、円偏光を、そのキラリティを維持したまま反射する。
よって、コレステリック材料を含む識別媒体は、右円偏光板によって観察した場合と、左円偏光板によって観察した場合とで、異なる像が現れる。そこで、前記の像の違いにより、真正性の判定を行うことができる(特許文献1及び2参照)。
特開2007-279129号公報 特開2012-215762号公報
前記のような真正性の判定のための観察は、従来、右円偏光板及び左円偏光板を備えたビュワーを用いて行われていた。具体的には、右円偏光板及び左円偏光板を、メガネのレンズのように別々に備えたビュワーを用いることが一般的であった。ところが、右円偏光板及び左円偏光板を別々に備えるビュワーは、円偏光板2枚分の面積が要求されるので、サイズが大きく、取り扱い性に改善の余地があった。
さらに、ビュワーに用いられる従来の円偏光板は、一般に、直線偏光子と位相差フィルムとを貼合して製造される。円偏光板を得るためには、前記の貼合の際、直線偏光子及び位相差フィルムの光学軸を調整することが求められるという制限がある。具体的には、直線偏光子の透過軸と、位相差フィルムの遅相軸とが、所定の角度をなすように両者の方向を調整を行うことが求められる。このような制限があると、円偏光板の製造の難度が高くなる傾向がある。例えば、長尺の直線偏光子と長尺の位相差フィルムをロール・トゥ・ロール法で貼合して円偏光板を製造する方法において、光学軸の調整を達成するために制御すべき要素が多くなり、製造方法が複雑化することがある。
本発明は、前記の課題に鑑みて創案されたもので、サイズの小型化が可能で、かつ、簡単に製造できるビュワー及びその製造方法;前記ビュワーを用いた識別媒体の真正性の判定方法;並びに、前記ビュワーを含む真正性判定用セット;を提供することを目的とする。
本発明者は、前記の課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、本発明者は、コレステリック材料の層を含む偏光分離層と、この偏光分離層の片側に設けられた位相差層と、を備えるビュワーが、前記の課題を解決できることを見い出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のものを含む。
〔1〕 コレステリック材料の層を含む偏光分離層と、前記偏光分離層の片側に設けられた位相差層と、を備える、真正性判定用のビュワー。
〔2〕 コレステリック材料の層を含み且つ非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有する反射材を含む識別媒体を観察するための前記ビュワーであって、
前記ビュワーの前記偏光分離層が、非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有する、〔1〕に記載の真正性判定用のビュワー。
〔3〕 前記ビュワーの前記偏光分離層の前記反射波長域と、前記識別媒体の前記反射材の前記反射波長域とが、30nm以上の波長幅で重なっている、〔2〕に記載の真正性判定用のビュワー。
〔4〕 前記ビュワーの前記偏光分離層の前記反射波長域の一部又は全体と、前記識別媒体の前記反射材の前記反射波長域の全体とが、重なっている、〔2〕又は〔3〕に記載の真正性判定用のビュワー。
〔5〕 前記ビュワーの前記偏光分離層の前記反射波長域が、70nm以上の波長幅を有する、〔2〕~〔4〕のいずれか一項に記載の真正性判定用のビュワー。
〔6〕 測定波長590nmにおける前記位相差層の面内レターデーションが、240nm以上320nm以下である、〔1〕~〔5〕のいずれか一項に記載の真正性判定用のビュワー。
〔7〕 光が透過できる透光部を形成された支持体を備え、
前記偏光分離層及び前記位相差層が、前記支持体の前記透光部に設けられている、〔1〕~〔6〕のいずれか一項に記載の真正性判定用のビュワー。
〔8〕 コレステリック材料の層を含む反射材を含む識別媒体の真正性を、〔1〕~〔7〕のいずれか一項に記載の真正性判定用のビュワーを用いて判定する方法であって、
前記識別媒体側から前記偏光分離層及び前記位相差層がこの順に並ぶ状態で、前記ビュワーを介して前記識別媒体を観察して、第一の観察像を得る工程と、
前記識別媒体側から前記位相差層及び前記偏光分離層がこの順に並ぶ状態で、前記ビュワーを介して前記識別媒体を観察して、第二の観察像を得る工程と、
前記第一の観察像及び前記第二の観察像に基づいて、前記識別媒体の真正性を判定する工程と、を含む、識別媒体の真正性の判定方法。
〔9〕 〔1〕~〔7〕のいずれか一項に記載の真正性判定用のビュワーの製造方法であって、
偏光分離層と位相差層とを貼り合わせることを含む、真正性判定用のビュワーの製造方法。
〔10〕 〔1〕~〔7〕のいずれか一項に記載の真正性判定用のビュワーと、コレステリック材料の層を含む反射材を含む識別媒体と、を含む、真正性判定用セット。
〔11〕 真正性判定の対象物を含み、
前記対象物に、前記ビュワー及び前記識別媒体の両方が取り付けられている、〔10〕に記載の真正性判定用セット。
本発明によれば、サイズの小型化が可能で、かつ、簡単に製造できるビュワー及びその製造方法;前記ビュワーを用いた識別媒体の真正性の判定方法;並びに、前記ビュワーを含む真正性判定用セット;を提供できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る真正性判定用のビュワーを模式的に示す断面図である。 図2は、ある例における偏光分離層のビュワー反射域λv及び反射材の媒体反射域λaの関係を数直線を用いて示す模式図である。 図3は、別の例における偏光分離層のビュワー反射域λv及び反射材の媒体反射域λaの関係を数直線を用いて示す模式図である。 図4は、更に別の例における偏光分離層のビュワー反射域λv及び反射材の媒体反射域λaの関係を数直線を用いて示す模式図である。 図5は、更に別の例における偏光分離層のビュワー反射域λv及び反射材の媒体反射域λaの関係を数直線を用いて示す模式図である。 図6は、ある対象物上に、コレステリック材料の層を含有する顔料として反射材を含む印刷層としての識別媒体を形成して得た物品を模式的に示す断面図である。 図7は、ある対象物上に、コレステリック材料の層を含有する顔料として反射材を含む印刷層としての識別媒体を形成して得た物品を模式的に示す断面図である。 図8は、支持体を備えるビュワーの一例を模式的に示す平面図である。 図9は、支持体を備えるビュワーの一例を模式的に示す平面図である。 図10は、製造例1~4で製造したコレステリック材料層の反射率を示す反射スペクトル図である。
以下、実施形態及び例示物を示して本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態及び例示物に限定されるものでは無く、本発明の請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において、任意に変更して実施できる。
以下の説明において、直線偏光子及び位相差層の光学軸(透過軸、遅相軸等)がなす角度は、別に断らない限り、その厚み方向から見たときの角度を表す。
以下の説明において、「偏光板」及び「波長板」とは、別に断らない限り、剛直な部材だけでなく、例えば樹脂製のフィルムのように可撓性を有する部材も含む。
以下の説明において、ある層の面内レターデーションReは、別に断らない限り、Re=(nx-ny)×dで表される値である。ここで、nxは、層の厚み方向に垂直な方向(面内方向)であって最大の屈折率を与える方向の屈折率を表す。nyは、層の前記面内方向であってnxの方向に直交する方向の屈折率を表す。dは、層の厚みを表す。
以下の説明において、要素の方向が「平行」、「垂直」及び「直交」とは、別に断らない限り、本発明の効果を損ねない範囲内、例えば±5°の範囲内での誤差を含んでいてもよい。
[1.真正性判定用のビュワーの概要]
図1は、本発明の一実施形態に係る真正性判定用のビュワー100を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本発明の一実施形態としての真正性判定用のビュワー100は、偏光分離層110と、この偏光分離層110の片側に設けられた位相差層120と、を備える。
位相差層120は、偏光分離層110の片側に、直接に設けられていてもよく、間接的に設けられていてもよい。ここで「直接」とは、位相差層120と偏光分離層110との間に他の層がないことをいう。また「間接的」とは、位相差層120と偏光分離層110との間に他の層があることをいう。
[2.偏光分離層]
偏光分離層は、コレステリック材料の層を含む。コレステリック材料とは、コレステリック規則性を有する分子を含む材料である。コレステリック規則性とは、材料内部のある平面上では分子軸が一定の方向に並んでいるが、それに重なる次の平面では分子軸の方向が少し角度をなしてずれ、さらに次の平面ではさらに角度がずれるというように、重なって配列している平面を順次透過して進むに従って当該平面中の分子軸の角度がずれて(ねじれて)いく構造である。即ち、ある材料の層の内部の分子がコレステリック規則性を有する場合、分子は、層の内部のある第一の平面上では分子軸が一定の方向になるよう並ぶ。層の内部の、当該第一の平面に重なる次の第二の平面では、分子軸の方向が、第一の平面における分子軸の方向と、少し角度をなしてずれる。当該第二の平面にさらに重なる次の第三の平面では、分子軸の方向が、第二の平面における分子軸の方向から、さらに角度をなしてずれる。このように、重なって配列している平面において、当該平面中の分子軸の角度が順次ずれて(ねじれて)いく。このように分子軸の方向がねじれてゆく構造は、通常はらせん構造であり、光学的にカイラルな構造である。
コレステリック材料の層は、一般に、円偏光分離機能を有する。すなわち、この層は、右円偏光及び左円偏光のうちの一方の円偏光を透過させ、他方の円偏光の一部又は全部を反射させる性質を有する。コレステリック材料の層における反射は、円偏光を、そのキラリティを維持したまま反射する。以下、前記の円偏光分離機能が発揮される波長範囲を、「反射波長域」ということがある。
コレステリック材料の層を含むので、偏光分離層は、前記の円偏光分離機能を有する。したがって、ビュワーの偏光分離層は、反射波長域を有する。偏光分離層は、真正性判定時に観察される像の違いを明確にして判定を容易にする観点から、反射波長域において高い反射率を有することが好ましい。具体的には、偏光分離層は、非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有することが好ましい。以下の説明において、偏光分離層が非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を、「ビュワー反射域」ということがある。
コレステリック材料の層が円偏光分離機能を発揮する波長は、一般に、そのコレステリック材料の層におけるらせん構造のピッチに依存する。らせん構造のピッチとは、らせん構造において分子軸の方向が平面を進むに従って少しずつ角度がずれていき、そして再びもとの分子軸方向に戻るまでの平面法線方向の距離である。このらせん構造のピッチの大きさを変えることによって、円偏光分離機能を発揮する波長を変えることができる。したがって、コレステリック材料の層を含む偏光分離層のビュワー反射域は、当該偏光分離層に含まれるコレステリック材料のらせん構造のピッチによって調整できる。ピッチを調整する方法としては、例えば、特開2009-300662号公報に記載の方法を用いうる。具体例を挙げると、コレステリック液晶組成物において、カイラル剤の種類を調整したり、カイラル剤の量を調整したりする方法が挙げられる。特に、層内において、らせん構造のピッチの大きさが連続的に変化していると、単一のコレステリック材料の層により広帯域に亘る円偏光分離機能を得ることができる。
ビュワーが識別媒体を観察するために用いられるので、偏光分離層の具体的なビュワー反射域は、識別媒体に含まれる反射材の反射波長域に応じて設定することが好ましい。以下、この点について詳細に説明する。
識別媒体の反射材は、コレステリック材料の層を含むので、一般に、円偏光分離機能を発揮できる反射波長域を有する。多くの場合、真正性判定時に観察される像の違いを明確にして判定を容易にする観点から、反射材は、反射波長域において高い反射率を達成できるように形成される。したがって、反射材は、非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有しうる。以下の説明において、識別媒体の反射材が非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を、「媒体反射域」ということがある。この場合、偏光分離層のビュワー反射域は、反射材の媒体反射域と少なくとも一部の波長域で重なることが好ましい。よって、ビュワー反射域λvの最小波長λvmin、ビュワー反射域λvの最大波長λvmax、媒体反射域λaの最小波長λamin、及び、媒体反射域λaの最大波長λamaxは、下記式(1)及び(2)を満たすことが好ましい。
λamin≦λvmax (1)
λvmin≦λamax (2)
偏光分離層のビュワー反射域と反射材の媒体反射域とが重なる波長範囲の波長幅(以下、適宜「重なり波長幅」ということがある。)は、所定の大きさを有することが好ましい。具体的には、重なり波長幅は、好ましくは30nm以上、より好ましくは50nm以上である。重なり波長幅が前記の下限値以上である場合、真正性判定時に観察される像の違いを明確にできるので、真正性の判定を容易にできる。重なり波長幅の上限は、特段の制限はないが、例えば400nmでありうる。
図2は、ある例における偏光分離層のビュワー反射域λv及び反射材の媒体反射域λaの関係を数直線を用いて示す模式図である。図2に示す例では、偏光分離層のビュワー反射域λvの最小波長λvminが、反射材の媒体反射域λaの最小波長λaminよりも大きく(即ち、λamin<λvmin);かつ、偏光分離層のビュワー反射域λvの最大波長λvmaxが、反射材の媒体反射域λaの最大波長λamaxよりも小さい(即ち、λvmax<λamax)。この例では、重なり波長幅λwは、通常、λvmax-λvminで表される。よって、この例の場合、λvmax-λvminが、前記所定の大きさを有することが好ましい。
図3は、別の例における偏光分離層のビュワー反射域λv及び反射材の媒体反射域λaの関係を数直線を用いて示す模式図である。図3に示す例では、偏光分離層のビュワー反射域λvの最小波長λvminが、反射材の媒体反射域λaの最小波長λamin以下であり(即ち、λvmin≦λamin);かつ、偏光分離層のビュワー反射域λvの最大波長λvmaxが、反射材の媒体反射域λaの最小波長λamin以上最大波長λamax未満である(即ち、λamin≦λvmax<λamax)。この例では、重なり波長幅λwは、通常、λvmax-λaminで表される。よって、この例の場合、λvmax-λaminが、前記所定の大きさを有することが好ましい。
図4は、更に別の例における偏光分離層のビュワー反射域λv及び反射材の媒体反射域λaの関係を数直線を用いて示す模式図である。図4に示す例では、偏光分離層のビュワー反射域λvの最小波長λvminが、反射材の媒体反射域λaの最小波長λamin以下であり(即ち、λvmin≦λamin);かつ、偏光分離層のビュワー反射域λvの最大波長λvmaxが、反射材の媒体反射域λaの最大波長λamax以上である(即ち、λamax≦λvmax)。この例では、重なり波長幅λwは、通常、λamax-λaminで表される。よって、この例の場合、λamax-λaminが、前記所定の大きさを有することが好ましい。
図5は、更に別の例における偏光分離層のビュワー反射域λv及び反射材の媒体反射域λaの関係を数直線を用いて示す模式図である。図5に示す例では、偏光分離層のビュワー反射域λvの最小波長λvminが、反射材の媒体反射域λaの最小波長λaminより大きく最大波長λamax以下であり(即ち、λamin<λvmin≦λamax);かつ、偏光分離層のビュワー反射域λvの最大波長λvmaxが、反射材の媒体反射域λaの最大波長λamax以上である(即ち、λamax≦λvmax)。この例では、重なり波長幅λwは、通常、λamax-λvminで表される。よって、この例の場合、λamax-λvminが、前記所定の大きさを有することが好ましい。
前記の例の中でも、図4に示すように、偏光分離層のビュワー反射域λvの一部又は全体と、反射材の媒体反射域λaの全体とが、重なることが好ましい。よって、ビュワー反射域λvの最小波長λvmin、ビュワー反射域λvの最大波長λvmax、媒体反射域λaの最小波長λvmin、及び、媒体反射域λaの最大波長λamaxは、下記式(3)及び(4)を満たすことが好ましい。この場合、真正性判定時に観察される像の違いを特に明確にできる。
λvmin≦λamin (3)
λamax≦λvmax (4)
偏光分離層のビュワー反射域の幅は、好ましくは70nm以上、より好ましくは100nm以上、更に好ましくは200nm以上、特に好ましくは300nm以上である。広いビュワー反射域を有する偏光分離層を備えるビュワーは、広い範囲の媒体反射域に対応できる。よって、反射材の色の自由度を高めることができるので、広範な範囲の識別媒体の真正性の判定に用いることができる。さらに、広いビュワー反射域を有する偏光分離層を備えるビュワーは、真正性判定時に観察される像の違いを明確にできる。偏光分離層のビュワー反射域の幅の上限は、特段の制限はないが、例えば、600nm以下でありうる。
偏光分離層のビュワー反射域は、非偏光が偏光分離層に入射したときの反射率を、紫外可視分光光度計(日本分光社製「UV-Vis 550」)を用いて測定することによって、測定できる。
前記のように広いビュワー反射域を有する偏光分離層としては、例えば、(i)らせん構造のピッチの大きさを段階的に変化させたコレステリック材料の層を含む層、及び、(ii)らせん構造のピッチの大きさを連続的に変化させたコレステリック材料の層を含む層、等が挙げられる。
(i)らせん構造のピッチを段階的に変化させたコレステリック材料の層を含む層は、例えば、らせん構造のピッチが異なる複数のコレステリック材料の層を積層することによって得ることができる。積層は、予めらせん構造のピッチが異なる複数のコレステリック材料の層を作製した後に、各層を粘着剤又は接着剤を介して貼り合わせることによって行なうことができる。または、積層は、あるコレステリック材料の層を形成した上に、別のコレステリック材料の層を順次形成していくことによって行なうこともできる。
(ii)らせん構造のピッチの大きさを連続的に変化させたコレステリック材料の層を含む層は、例えば、液晶組成物の層に、1回以上の活性エネルギー線の照射処理及び/又は加温処理を含む広帯域化処理を施した後で、その液晶組成物の層を硬化させて得ることができる。前記の広帯域化処理によれば、らせん構造のピッチを厚み方向において連続的に変化させることができるので、コレステリック材料の層の反射波長域を拡張することができ、そのため、広帯域化処理と呼ばれる。
偏光分離層が含むコレステリック材料の層は、1層でもよく、2層以上でもよい。偏光分離層に含まれるコレステリック材料の層の数は、製造のし易さの観点から、1~100であることが好ましく、1~20であることがより好ましい。
コレステリック材料の層は、例えば、適切な基材上にコレステリック液晶組成物の層を設け、前記層を硬化してコレステリック材料の層を得る方法が挙げられる。便宜上「液晶組成物」と称する材料は、2以上の物質の混合物のみならず、単一の物質からなる材料をも包含する。また、コレステリック液晶組成物とは、当該液晶組成物に含まれる液晶性化合物を配向させた場合に、液晶性化合物がコレステリック規則性を有した液晶相(コレステリック液晶相)を呈することができる組成物をいう。
コレステリック液晶組成物としては、液晶性化合物を含み、更に必要に応じて任意の成分を含む液晶組成物を用いることができる。液晶性化合物としては、例えば、高分子化合物である液晶性化合物、及び重合性液晶性化合物を用いることができる。高い熱安定性を得る上では、重合性液晶性化合物を用いることが好ましい。重合性液晶性化合物を、コレステリック規則性を呈した状態で重合させることにより、コレステリック液晶組成物の層を硬化させ、コレステリック規則性を呈したまま硬化した非液晶性のコレステリック材料の層を得ることができる。コレステリック液晶組成物としては、例えば、国際公開第2016/002765号に記載されたものを用いることができる。
基材としては、コレステリック液晶組成物の層を支持できる平坦な支持面を有する任意の部材を用いることができる。このような基材として、通常は、樹脂フィルムを用いる。また、基材の支持面には、コレステリック液晶組成物の層における液晶性化合物の配向を促進するため、配向規制力を付与するための処理が施されていてもよい。ここで、ある面の配向規制力とは、コレステリック液晶組成物中の液晶性化合物を配向させうる、その面の性質をいう。支持面に配向規制力を付与するための前記の処理としては、例えば、ラビング処理、配向膜形成処理、延伸処理、イオンビーム配向処理等が挙げられる。
通常は、コレステリック液晶組成物を基材の支持面に塗工することにより、コレステリック液晶組成物の層を設ける。塗工方法の例としては、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、ギャップコーティング法、及びディッピング法が挙げられる。
コレステリック液晶組成物の層を設けた後で、必要に応じて、コレステリック液晶組成物の層に配向処理を施してもよい。配向処理は、通常、コレステリック液晶組成物の層を、所定の配向温度に加温することによって行われる。このような配向処理を施すことにより、コレステリック液晶組成物に含まれる液晶性化合物が配向し、コレステリック規則性を呈した状態となる。具体的な配向温度は、コレステリック液晶組成物の組成に応じて調整されるが、例えば、50℃~150℃の範囲でありうる。また、配向処理の処理時間は、例えば、0.5分間~10分間でありうる。
ただし、コレステリック液晶組成物に含まれる液晶性化合物の配向は、コレステリック液晶組成物の塗工により直ちに達成される場合がありえる。そのため、配向処理は、必ずしもコレステリック液晶組成物の層に施さなくてもよい。
液晶性化合物を配向させた後で、コレステリック液晶組成物の層を硬化させて、コレステリック材料の層が得られる。この工程では、通常、コレステリック液晶組成物に含まれる重合性液晶性化合物等の重合成分を重合させて、コレステリック液晶組成物の層を硬化させる。重合方法としては、コレステリック液晶組成物に含まれる成分の性質に適合した方法を選択しうる。重合方法としては、例えば、活性エネルギー線を照射する方法、及び、熱重合法が挙げられる。中でも、室温で重合反応を進行させられるので、活性エネルギー線を照射する方法が好ましい。ここで、照射される活性エネルギー線には、可視光線、紫外線、及び赤外線等の光、並びに電子線等の任意のエネルギー線が含まれうる。また、活性エネルギー線の照射によってコレステリック液晶組成物の層を硬化させる場合、照射される活性エネルギー線の強度は、例えば、50mJ/cm~10,000mJ/cm2でありうる。
また、液晶性化合物を配向させた後、コレステリック液晶組成物の層を硬化させる前に、コレステリック液晶組成物の層に広帯域化処理を施してもよい。このような広帯域化処理は、例えば、1回以上の活性エネルギー線の照射処理と加温処理との組み合わせにより行うことができる。広帯域化処理における照射処理は、例えば、波長200nm~500nmの光を0.01秒~3分照射することにより行うことができる。この際、照射される光のエネルギーは、例えば、0.01mJ/cm~50mJ/cm2としうる。また、加熱処理は、例えば、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、好ましくは200℃以下、より好ましくは140℃以下の温度に加熱することにより行うことができる。この際の加熱時間は、好ましくは1秒以上、より好ましくは5秒以上、また、通常3分以下、好ましくは120秒以下の時間としうる。このような広帯域化処理を行うことにより、らせん構造のピッチの大きさを連続的に大きく変化させて、広い反射波長域を得ることができる。
前記の活性エネルギー線の照射は、空気下で行ってもよく、又はその工程の一部又は全部を、酸素濃度を制御した雰囲気(例えば、窒素雰囲気下)で行ってもよい。
前記のコレステリック液晶組成物の塗工及び硬化の工程は、1回に限られず、塗工及び硬化を複数回繰り返して行ってもよい。これにより、2層以上を含む厚いコレステリック材料層が得られる。
前述した製造方法では、コレステリック規則性におけるねじれ方向は、使用するカイラル剤の構造により適宜選択できる。例えば、ねじれを右方向とする場合には、右旋性を付与するカイラル剤を含むコレステリック液晶組成物を用い、ねじれ方向を左方向とする場合には、左旋性を付与するカイラル剤を含むコレステリック液晶組成物を用いる。
コレステリック材料の層については、例えば、特開2014-174471号公報、特開2015-27743号公報の記載を参照しうる。
偏光分離層は、上述したコレステリック材料の層に組み合わせて、任意の層を含んでいてもよい。任意の層としては、例えば、コレステリック材料の層同士を貼り合わせるための粘着剤層及び接着剤層などが挙げられる。
偏光分離層の厚みは、好ましくは2μm以上、より好ましくは3μm以上であり、好ましくは1000μm以下、より好ましくは500μm以下である。偏光分離層の厚みが前記範囲の下限値以上である場合、偏光分離層の反射率を高くできるので、真正性判定時に観察される像の違いを特に明確にできる。他方、偏光分離層の厚みが前記範囲の上限値以下である場合、ビュワーの透明性を高めることができる。
[3.位相差層]
位相差層は、偏光分離層の片側に設けられ、所定の範囲の面内レターデーションを有する層である。位相差層の面内レターデーションの範囲は、真正性の判定に用いる光の波長において、識別媒体の反射材で反射した円偏光に真正性の判定が可能な程度の偏光状態の変化を生じさせられるように設定されることが好ましい。前記の「真正性の判定に用いる光の波長」とは、具体的には、ビュワーを用いて観察する識別媒体に含まれる反射材の媒体反射域の波長を表す。
中でも、位相差層の具体的な面内レターデーションは、識別媒体に含まれる反射材の媒体反射域において位相差層が1/2波長板として機能できるように設定されることが好ましい。好ましい具体的な範囲を挙げると、媒体反射域の中心波長λc=(λamax+λamin)/2における位相差層の面内レターデーションは、(λc/2-50nm)以上(λc/2+50nm)以下が好ましく、(λc/2-30nm)以上(λc/2+30nm)以下がより好ましく、(λc/2-20nm)以上(λc/2+20nm)以下が更に好ましい。
特に好ましい実施形態において、測定波長590nmにおける位相差層の面内レターデーションは、好ましくは240nm以上、より好ましくは250nm以上であり、好ましくは320nm以下、より好ましくは300nm以下である。測定波長590nmにおいて前記範囲の面内レターデーションを有する位相差層は、通常、可視波長領域において1/2波長板として機能できる。このような位相差層を用いることにより、可視波長範囲において使用可能なビュワーを容易に実現できる。
位相差層は、逆波長分散性を有することが好ましい。ここで、逆波長分散性とは、測定波長450nm及び560nmにおける面内レターデーションRe(450)及びRe(560)が、下記式(5)を満たすことをいう。
Re(450)<Re(560) (5)
逆波長分散性を有する位相差層は、広い波長範囲においてその光学的機能を発揮できる。よって、逆波長分散性を有する位相差層を用いることにより、広い波長範囲において使用可能なビュワーを実現できる。
位相差層は、通常、当該位相差層の面内方向に、遅相軸を有する。この位相差層の遅相軸方向に制限はない。位相差層の遅相軸がどの方向にある場合でも、識別媒体の真正性の判定が可能である。
位相差層としては、例えば、延伸フィルムを用いることができる。延伸フィルムは、樹脂フィルムを延伸して得られるフィルムであり、樹脂の種類、延伸条件、厚み等の要素を適切に調整することで、任意の面内レターデーションを得ることができる。
樹脂としては、通常、熱可塑性樹脂を用いる。この熱可塑性樹脂は、重合体と、必要に応じて任意の成分を含みうる。重合体としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、及び脂環式構造含有重合体などが挙げられる。また、重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。中でも、透明性、低吸湿性、寸法安定性及び加工性の観点から、脂環式構造含有重合体が好適である。脂環式構造含有重合体は、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有する重合体であり、例えば、特開2007-057971号公報に記載のものを用いうる。
位相差層としての延伸フィルムは、前記の樹脂から樹脂フィルムを製造した後で、その樹脂フィルムに延伸処理を施して、製造できる。
樹脂フィルムの製造方法としては、例えば、キャスト成形法、インフレーション成形法、押出成形法などが挙げられ、中でも押出成形法が好ましい。
延伸処理は、例えば、ロール方式、フロート方式、テンター方式などの方式で行うことができる。延伸処理は、樹脂フィルムの幅方向への延伸(横延伸)であってもよく、長尺方向への延伸(縦延伸)であってもよく、幅方向でも長尺方向でもない斜め方向への延伸であってもよく、これらを組み合わせた延伸であってもよい。
延伸温度及び延伸倍率は、所望の面内レターデーションが得られる範囲で任意に設定しうる。具体的な範囲を挙げると、延伸温度は、好ましくはTg-30℃以上、より好ましくはTg-10℃以上であり、好ましくはTg+60℃以下、より好ましくはTg+50℃以下である。また、延伸倍率は、好ましくは1.1倍以上、より好ましくは1.2倍以上、特に好ましくは1.5倍以上であり、好ましくは30倍以下、より好ましくは10倍以下、特に好ましくは5倍以下である。ここで、Tgは、樹脂のガラス転移温度を表す。
延伸フィルムの厚みは、特段の制限は無いが、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、特に好ましくは20μm以上であり、好ましくは1mm以下、より好ましくは500μm以下、特に好ましくは200μm以下である。
位相差層としては、例えば、液晶硬化層を用いることができる。液晶硬化層とは、液晶性化合物を含む液晶組成物の硬化物で形成された層である。通常、液晶組成物の層を形成し、その液晶組成物の層に含まれる液晶性化合物の分子を配向させた後に、液晶組成物の層を硬化させることにより、液晶硬化層が得られる。この液晶硬化層は、液晶性化合物の種類、液晶性化合物の配向状態、厚み等の要素を適切に調整することで、任意の面内レターデーションを得ることができる。
液晶性化合物の種類は任意であるが、逆波長分散性を有する位相差層を得たい場合には、逆波長分散性液晶性化合物を用いることが好ましい。逆波長分散性液晶性化合物とは、ホモジニアス配向した場合に、逆波長分散性を示す液晶性化合物をいう。また、液晶性化合物をホモジニアス配向させる、とは、当該液晶性化合物を含む層を形成し、その層における液晶性化合物の分子の屈折率楕円体において最大の屈折率の方向を、前記層の面に平行なある一の方向に配向させることをいう。逆波長分散性液晶性化合物の具体例としては、例えば、国際公開第2014/069515号、国際公開第2015/064581号などに記載された化合物が挙げられる。
液晶硬化層の厚みは、特段の制限は無いが、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1.0μm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは7μm以下、特に好ましくは5μm以下である。
[4.ビュワーを用いた識別媒体の真正性の判定方法]
上述した実施形態に係るビュワーは、当該ビュワーを光が透過する向きに応じて、ビュワーによって遮られる円偏光が右円偏光と左円偏光とで切り替えられる。よって、このビュワーを用いれば、コレステリック材料の層を含む反射材を含む識別媒体の真正性の判定を行うことができる。通常は、識別媒体側から偏光分離層及び位相差層がこの順に並ぶ状態で、ビュワーを介して識別媒体を観察して、第一の観察像を得る工程と;識別媒体側から位相差層及び偏光分離層がこの順に並ぶ状態で、ビュワーを介して識別媒体を観察して、第二の観察像を得る工程と;第一の観察像及び第二の観察像に基づいて、識別媒体の真正性を判定する工程と;を含む方法により、識別媒体の真正性の判定を行う。ここで、「ビュワーを介した観察」とは、ビュワーの偏光分離層及び位相差層を介した観察を含む。以下、このような識別媒体の真正性の判定方法を、例を示して説明する。
図6及び図7は、ある対象物210上に、コレステリック材料の層を含有する顔料として反射材220を含む印刷層としての識別媒体230を形成して得た物品200を模式的に示す断面図である。実際の物品では、下記に説明する以外にも、様々な光の吸収及び反射が発生しうるが、以下の説明では、作用の説明の便宜上、主な光の経路を概略的に説明する。また、図6及び図7では、ビュワー100の位相差層120が1/2波長板として機能する例を示している。
この例に示す方法では、図6及び図7に示すように、物品200の識別媒体230上に、ビュワー100を重ね、ビュワー100を通して識別媒体230を観察する。観察は、通常、ビュワー100の表裏の向きを変えて複数回行う。具体的には、観察を、下記(i)の向きと下記(ii)の向きとで行う。
(i)光Lが、図6に示すように、偏光分離層110及び位相差層120をこの順で透過してから、識別媒体230に入射する向き。
(ii)光Lが、図7に示すように、位相差層120及び偏光分離層110をこの順で透過してから、識別媒体230に入射する向き。
このような観察を行った場合、ビュワー100を光Lが照らすと、その円偏光の一部(具体的には、ビュワー反射域の円偏光)が反射され、残りが偏光分離層110及び位相差層120を透過して透過光Lとなる。前記(i)及び(ii)の一方の向きでの観察では、透過光Lには、識別媒体230が含む反射材220が反射可能な光Lが含まれうる。よって、その光Lが識別媒体230の反射材220で反射され、再び偏光分離層110及び位相差層120を透過して視認されうる。ここで、反射は、反射材220の表面だけでなく内部でも発生しうるが、模式的な表現として、図6では、反射は反射材220の表面において発生しているものとして図示する。したがって、視認される観察像には、反射材220によって表示される像が現れる。他方、前記(i)及び(ii)のもう一方の向きでの観察では、透過光Lには、反射材220が反射可能な光Lが含まれない。よって、その透過光Lの反射材220での反射が生じない。したがって、視認される観察像には、反射材220によって表示される像が現れない。よって、この観察によれば、前記(i)の向きで観察される観察像と(ii)の向きで観察される観察像とが異なる。したがって、ビュワー100を用いた観察によって前記のような観察像の差が得られた場合、識別媒体230が真正なものと判定でき、その識別媒体230を有する物品200も真正なものであると判定できる。また、このような観察像の差が得られない場合、その物品は、非真正なものであると判定できる。
また、別の例としては、識別媒体230を、反射材220が反射可能な光Lを含む光で照らした状態で、ビュワー100を通して識別媒体230を観察してもよい。この観察を、ビュワー100の表裏の向きを変えて複数回行っても、前記と同様に、観察される観察像に基づいて真正性の判定を行うことができる。具体的には、観察を、下記(iii)の向きと下記(iv)の向きとで行ってもよい。
(iii)反射材220からの反射光Lが、偏光分離層110及び位相差層120をこの順で透過する向き。
(iv)反射材220からの反射光Lが、位相差層120及び偏光分離層110をこの順に透過する向き。
このような観察を行った場合、前記(iii)及び(iv)の一方の向きでの観察によれば、反射材220からの反射光Lが偏光分離層110及び位相差層120を透過できるので、視認される観察像には、反射材220によって表示される像が現れる。他方、前記(iii)及び(iv)のもう一方の向きでの観察によれば、反射材220からの反射光Lが偏光分離層110及び位相差層120で遮られるので、視認される観察像には、反射材220によって表示される像が現れない。よって、この観察によれば、前記(iii)の向きで観察される観察像と(iv)の向きで観察される観察像とが異なる。したがって、ビュワー100を用いた観察によって前記のような観察像の差が得られた場合、識別媒体230が真正なものと判定でき、その識別媒体230を有する物品200も真正なものであると判定できる。また、このような観察像の差が得られない場合、その物品は、非真正なものであると判定できる。
なお、前記の説明では、反射材220が反射可能な光Lの全部を透過又は遮断可能なビュワー100を例に示したが、真正性の判定が可能な限り、反射材220が反射可能な光Lの一部を透過又は遮断可能なビュワー100を用いて判定を行ってもよい。
上述したように、本実施形態に係るビュワー100は、表裏の向きによって、遮る円偏光を右円偏光と左円偏光とで切り替えることができる。よって、右円偏光板と左円偏光板とを別々に備えていた従来のビュワーと異なり、円偏光板1枚の面積で使用可能であるので、小型化が可能である。そして、このように小型化が可能であるので、その取り扱い性を改善することができる。
さらに、本実施形態では、右円偏光の遮断と左円偏光の遮断とを、従来のように別々の円偏光板で行うのではなく、共通のビュワーによって行っている。よって、真正でない物品を真正であるかのように見せる細工をビュワーに施すことが難しく、真正性の判定の信頼性を高めることが可能である。
[5.ビュワーの製造方法]
本実施形態に係るビュワーは、例えば、偏光分離層と位相差層とを貼り合わせることを含む製造方法によって、製造できる。ビュワーにおいて位相差層の遅相軸の向きが任意であるので、前記の貼り合わせの際、偏光分離層と位相差層との光学軸の調整は不要である。よって、本実施形態に係るビュワーは、簡単に製造することができる。
特に、前記の光学軸の調整が不要であるとの利点は、ロール・トゥ・ロール法で偏光分離層と位相差層との貼合を行う場合に、有用である。一般に、ロール・トゥ・ロール法による貼合では、長尺のフィルム同士を貼り合わせるので、その光学軸の調整の難度が高い。これに対し、本実施形態のビュワーは、光学軸の調整が不要であるので、長尺の偏光分離層と長尺の位相差層との貼り合わせは、単純に互いの長尺方向を一致させて行いうる。よって、貼合に際して制御すべき要素を少なくできるので、製造方法をシンプルにできる。
[6.任意の部材]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態から更に変更して実施してもよい。
例えば、ビュワーには、円偏光分離層及び位相差層以外に任意の要素を設けてもよい。任意の要素としては、例えば、粘着剤層、接着剤層、ハードコート層等が挙げられる。
さらに、例えば、ビュワーは、任意の要素として、円偏光分離層及び位相差層を支持する支持体を備えていてもよい。図8及び図9は、いずれも、支持体330を備えるビュワー300の一例を模式的に示す平面図である。図8は、ビュワー300の一側を見た様子を示し、図9は、ビュワー300の前記一側とは反対側を見た様子を示す。
図8及び図9に示すように、ビュワー300は、任意の構成要素として、支持体330を備えていてもよい。支持体330には、通常、光が透過できる透光部340を形成され、この透光部340に、偏光分離層110及び位相差層120が設けられる。図8及び図9には、透光部340として窓状の開口部が形成された板状部材を支持体330として備えるビュワー300の例を示す。このような板状部材としては、樹脂、木材、紙、金属等の任意の材料からなる部材を用いうる。支持体330を備えるビュワー300は、前記支持体330を把持して取り扱いできるので、偏光分離層110及び位相差層120の傷付きを抑制できる。
支持体330には、ビュワー300に関する説明が表示されていてもよい。例えば、支持体330に、ビュワー300を通して識別媒体がどのように見えるかの説明を表示してもよい。具体例を挙げると、支持体330の一部に、図8に示すように、識別媒体に含まれる反射材での反射光による像が視認できることを示す第一の説明(例えば、図形での説明部350、文字での説明部360等)を表示しうる。この第一の説明は、支持体330の一側に表示しうる。また、支持体330の別の一部に、図9に示すように、識別媒体に含まれる反射材での反射光による像が視認できないことを示す第二の説明(例えば、図形での説明部370、文字での説明部380等)を表示しうる。この第二の説明は、支持体330の他側に表示しうる。このような説明が表示された支持体330を採用した場合、ビュワー300の使用方法を使用者が容易に理解できる。
さらに、例えば、ビュワーは、任意の要素として、当該ビュワーを任意の物品に取り付けるための取付具を備えていてもよい。取付具としては、例えば、紐、ピン、クリップ等が挙げられる。ビュワーへ取付具を設ける方法は、任意である。例えば、取付具は、偏光分離層、位相差層又は支持体に接着して設けてもよい。また、例えば、取付具は、偏光分離層、位相差層又は支持体にホッチキス止めして設けてもよい。さらに、例えば、偏光分離層、位相差層又は支持体に穴を形成し、この穴に紐等の取付具を通して当該取付具を設けてもよい。このような取付具を用いれば、識別媒体が形成された対象物にビュワーを取り付けることができる。よって、対象物とビュワーとを組み合わせて販売することが可能であるので、市場へのビュワーの流通を促進することができる。
[7.識別媒体]
ビュワーによって観察される識別媒体は、反射材を含む。また、反射材は、コレステリック材料の層を含む。コレステリック材料の層を含むので、反射材は、円偏光分離機能を有しうる。反射材は、高い反射率で非偏光を反射できる反射波長域を有することが好ましく、特に、40%以上の反射率で非偏光を反射できる反射波長域としての媒体反射域を有することが好ましい。媒体反射域の具体的は範囲及びその波長幅は任意であり、識別媒体のデザインに応じて任意に設定しうる。
識別媒体の形態は、任意である。
例えば、識別媒体は、反射材の層それ自体であってもよい。このような識別媒体は、物品の表面に、所望の平面形状を有する反射材の層として設けることができる。
また、例えば、識別媒体は、粒子状の反射材を含む組成物の層であってもよい。このような識別媒体は、粒子状の反射材を含む液状の組成物を、物品の表面に塗布し、その組成物を硬化させて設けることができる。具体例を挙げると、粒子状の反射材を顔料として含む塗料を調製し、この塗料を用いて物品に識別媒体としてマーキングを印刷してもよい。粒子状の反射材は、例えば特開2015-27743号公報に記載の方法で製造できる。
さらに、例えば、識別媒体は、適切なシートと、このシート上に形成された反射材の層又は反射材を含む組成物の層とを備えるものでもよい。このような識別媒体の具体例としては、ラベル、シール等が挙げられる。
識別媒体を付す対象物としての物品に制限は無く、広範な物品を採用できる。これらの物品の例としては、衣類等の布製品;カバン、靴等の皮革製品;ネジ等の金属製品;値札等の紙製品;タイヤ等のゴム製品;食品用プラスチック製容器;食品用ガラス製容器;医薬品用プラスチック製容器;医薬品用ガラス製容器が挙げられるが、物品はこれらの例に限定されない。
[8.真正性判定用セット]
上述した識別媒体及びビュワーは、組み合わせて真正性判定用セットとして実施してもよい。上述したように、識別媒体及びビュワーは適切に組み合わせることによって真正性の判定方法を行うことが可能であるので、それら識別媒体及びビュワーを適切に組み合わせたセットとして製造、流通及び使用することが、好ましい。
例えば、真正性判定の対象物に、ビュワー及び識別媒体の両方が取り付けられていてもよい。この場合、真正性判定用セットは、前記対象物、ビュワー及び識別媒体を含む。具体例を挙げると、衣類、カバン等の対象物と、対象物に織りネームとして縫い付けられた識別媒体と、対象物に値札のようにぶら下げられたビュワーとを含むセットが挙げられる。また、別の具体例としては、対象物と、この対象物にそれぞれ値札のようにぶら下げられた識別媒体及びビュワーと、を含むセットが挙げられる。また、更に別の具体例としては、真正性判定の対象物が箱に入っている場合は、ビュワーを箱に内在していてもよいし、または外部に取り付けてもよい。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではなく、本発明の請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
以下の説明において、量を表す「%」及び「部」は、別に断らない限り重量基準である。また、以下の操作は、別に断らない限り、常温常圧大気中にて行った。
[コレステリック材料層の反射率の測定方法]
複層フィルムから基材フィルムを剥離して、コレステリック材料層を得た。このコレステリック材料層に、非偏光(波長400nm~800nm)を入射したときの反射率を、紫外可視分光光度計(日本分光社製「UV-Vis 550」)を用いて測定した。
[面内レターデーションの測定方法]
面内レターデーションは、位相差計(Axometrics社製「Axoscan」)を用いて測定した。
[製造例1:広帯域のコレステリック材料層の製造]
下記式(X1)で表される光重合性の液晶性化合物と、下記式(X2)で表される光重合性の非液晶性化合物と、カイラル剤(BASF社製「LC756」)と、光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアOXEO2」)と、界面活性剤(ネオス社製「フタ―ジェント209F」)と、溶媒としてのシクロペンタノンとを、下記表1に示す量で混合して、液晶組成物を調製した。
Figure 0007428137000001
Figure 0007428137000002
基材フィルムとして、面内の屈折率が等方性で長尺のポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製「A4100」;厚み100μm)を用意した。この基材フィルムをフィルム搬送装置の繰り出し部に取り付け、当該基材フィルムを長尺方向に搬送しながら以下の操作を行った。
基材フィルムの表面に、搬送方向と平行な長尺方向へラビング処理を施した。次に、ラビング処理を施した基材フィルムの面に、ダイコーターを用いて液晶組成物を塗工して、液晶組成物の層を形成した。この液晶組成物の層に、120℃で4分間加熱する配向処理を施した。その後、液晶組成物の層に、広帯域化処理を施した。この広帯域化処理では、5mJ/cmの紫外線を液晶組成物の層に1分照射する1回目の紫外線照射処理と、液晶組成物の層を100℃に1分加温する1回目の加温処理と、30mJ/cmの紫外線を液晶組成物の層に1分照射する2回目の紫外線照射処理と、100℃に1分間加温する2回目の加温処理とを、この順で行った。その後、800mJ/cmの紫外線を液晶組成物の層に照射して、液晶組成物の層を硬化させた。これにより、基材フィルム及びコレステリック材料層を備える複層フィルムを得た。この複層フィルムのコレステリック材料層の反射率を、上述した測定方法で測定した。反射率の測定結果を、図10に示す。
[製造例2~4:青、緑及び赤のコレステリック材料層の製造]
液晶性化合物、非液晶性化合物、カイラル剤、光重合開始剤、界面活性剤及び溶媒の量を下記表1に示すように変更した。また、広帯域化処理を行わなかった。以上の事項以外は、製造例1と同じ操作により、コレステリック材料層を備える複層フィルムの製造、及び、その複層フィルムのコレステリック材料層の反射率の測定を行った。反射率の測定結果を、図10に示す。
Figure 0007428137000003
[製造例5~7:位相差フィルムの製造]
脂環式構造含有重合体としてのノルボルネン系重合体を含む樹脂フィルム(日本ゼオン社製「ZEONORフィルム」;押出成形によって製造されたフィルム。未延伸品)を用意した。この樹脂フィルムを、延伸温度130℃で、下記表2に示す延伸倍率で一方向に延伸して、下記表2に示す面内レターデーションRe及び厚みを有する位相差フィルムを得た。
Figure 0007428137000004
[製造例8:逆波長分散性の位相差層の製造]
特許第6055569号公報の実施例3と同じ操作により、液晶組成物を調製した。すなわち、下記式(X3)に示す液晶性化合物99部、下記式(X4)に示す液晶性化合物1部、光重合開始剤(BASF社製「イルガキュアーOXE02」)3部、界面活性剤(ネオス社製「フタージェント208G」)の1%シクロペンタノン溶液10部を、1,3-ジオキソラン30部及びシクロペンタノン200部の混合溶媒に溶解させた。この溶液を、細孔径0.45μmのディスポーサブルフィルターでろ過して、液晶組成物を得た。
Figure 0007428137000005
Figure 0007428137000006
基材フィルムとして、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用意した。この基材フィルムの表面に、ラビング処理を施した。その後、ラビング処理を施した基材フィルムの面に、ダイコーターを用いて液晶組成物を塗工して、液晶組成物の層を形成した。この液晶組成物の層に、110℃で4分間加熱する配向処理を施した。その後、液晶組成物の層に、500mJ/cmの紫外線を照射して、液晶組成物の層を硬化させた。これにより、基材フィルム及び位相差層(厚み4.92μm;測定波長590nmにおける面内レターデーション290nm)を有する複層位相差フィルムを得た。
得られた位相差層の測定波長450nm及び560nmにおける面内レターデーションRe(450)及びRe(560)を測定したところ、Re(450)<Re(560)を満たしていた。この結果から、製造例8で製造された位相差層が、逆波長分散性を有することが確認された。
[実施例1]
(ビュワーの製造)
製造例1で製造した複層フィルムのコレステリック材料層と、製造例6で製造した位相差フィルムとを、粘着剤を用いて貼合した。粘着剤としては、日東電工社製の透明延着テープ「LUCIACS CS9621T」(厚み25μm、可視光透過率90%以上、面内レターデーション3nm以下)を用いた。その後、複層フィルムの基材フィルムを剥離して、コレステリック材料層(偏光分離層)/粘着剤/位相差フィルムの層構成を有するビュワーを得た。
(識別媒体の製造)
製造例3で製造した複層フィルムからコレステリック材料層を剥がし、粉砕して、フレーク状の反射材としてのコレステリック顔料を得た。このコレステリック顔料10部を、スクリーンインキ(十条ケミカル社製「No.2500メジウム」)85部及び当該スクリーンインキの専用希釈剤(テトロン標準溶剤)5部と混合して、塗料を得た。この塗料によって黒色シート上に文字を印刷し、乾燥させて、文字層を形成した。これにより、黒色シート、及び、当該黒色シート上に形成されコレステリック顔料を含む文字層を備える識別媒体を得た。
(真正性の判定)
識別媒体上にビュワーを重ねた。そして、ビュワーを介して識別媒体を観察して、第一の観察像を得た。
その後、ビュワーを裏返し、この裏返したビュワーを識別媒体上に再び重ねた。そして、ビュワーを介して識別媒体を観察して、第二の観察像を得た。
前記の観察を、5人の被験者が行った。そして、これら被験者5人の観察結果から、下記の基準により、3段階で判定を行った。
「優」:被験者5人すべてが、『第一観察像は見えない。』、『第二観察像は見える。』と回答。
「良」:被験者5人すべてが、『第一観察像はマゼンダー色に見える』、『第二観察像は銀色に見える。』と回答。
「可」:被験者3人が、『第一観察像は見える』、被験者2人は、『第一観察像は見えない』と回答。被験者5人すべてが、『第二観察像は見える。』と回答。『第一観察像見える』と回答した被験者3人も、第一観察像と第二観察像の見え方の違いは分かると回答。
[実施例2]
前記(識別媒体の製造)の工程において、製造例3で製造した複層フィルムのコレステリック材料層から製造されたコレステリック顔料の代わりに、製造例1で製造した複層フィルムから剥がされたコレステリック材料層を粉砕して得たフレーク状のコレステリック顔料を用いた。
以上の事項以外は、実施例1と同じ操作により、ビュワー及び識別媒体の製造並びに真正性の判定を行った。
[実施例3]
前記(ビュワーの製造)の工程において、製造例6で製造した位相差フィルムの代わりに、製造例7で製造した位相差フィルムを用いた。
以上の事項以外は、実施例1と同じ操作により、ビュワー及び識別媒体の製造並びに真正性の判定を行った。
[実施例4]
前記(ビュワーの製造)の工程において、製造例6で製造した位相差フィルムの代わりに、製造例7で製造した位相差フィルムを用いた。
また、前記(識別媒体の製造)の工程において、製造例3で製造した複層フィルムのコレステリック材料層から製造されたコレステリック顔料の代わりに、製造例1で製造した複層フィルムから剥がされたコレステリック材料層を粉砕して得たフレーク状のコレステリック顔料を用いた。
以上の事項以外は、実施例1と同じ操作により、ビュワー及び識別媒体の製造並びに真正性の判定を行った。
[実施例5]
前記(ビュワーの製造)の工程において、製造例6で製造した位相差フィルムの代わりに、製造例7で製造した位相差フィルムを用いた。
また、前記(識別媒体の製造)の工程において、製造例3で製造した複層フィルムのコレステリック材料層から製造されたコレステリック顔料の代わりに、製造例2で製造した複層フィルムから剥がされたコレステリック材料層を粉砕して得たフレーク状のコレステリック顔料と、製造例4で製造した複層フィルムから剥がされたコレステリック材料層を粉砕して得たフレーク状のコレステリック顔料とを組み合わせて用いた。
以上の事項以外は、実施例1と同じ操作により、ビュワー及び識別媒体の製造並びに真正性の判定を行った。
[実施例6]
製造例1で製造した複層フィルムのコレステリック材料層と、製造例8で製造した複層位相差フィルムの位相差層とを、前記の粘着剤を用いて貼合した。その後、複層フィルムの基材フィルム及び複層位相差フィルムの基材フィルムの両方を剥離して、コレステリック材料層(偏光分離層)/粘着剤/位相差層の層構成を有するビュワーを得た。このビュワーを、実施例1で製造したビュワーの代わりに用いた。
また、前記(識別媒体の製造)の工程において、製造例3で製造した複層フィルムのコレステリック材料層から製造されたコレステリック顔料の代わりに、製造例1で製造した複層フィルムから剥がされたコレステリック材料層を粉砕して得たフレーク状のコレステリック顔料を用いた。
以上の事項以外は、実施例1と同じ操作により、識別媒体の製造並びに真正性の判定を行った。
[実施例7]
前記(ビュワーの製造)の工程において、製造例1で製造した複層フィルムのコレステリック材料層の代わりに、製造例3で製造した複層フィルムのコレステリック材料層を用いた。また、前記(ビュワーの製造)の工程において、製造例6で製造した位相差フィルムの代わりに、製造例7で製造した位相差フィルムを用いた。
さらに、前記(識別媒体の製造)の工程において、製造例3で製造した複層フィルムのコレステリック材料層から製造されたコレステリック顔料の代わりに、製造例1で製造した複層フィルムから剥がされたコレステリック材料層を粉砕して得たフレーク状のコレステリック顔料を用いた。
以上の事項以外は、実施例1と同じ操作により、ビュワー及び識別媒体の製造並びに真正性の判定を行った。
[比較例1]
直線偏光子の片面に、前記の粘着剤を用いて、製造例5で製造した位相差フィルムを貼合した。この貼合は、直線偏光子の透過軸と、位相差フィルムの遅相軸とが、45°の角度をなすように行った。さらに、直線偏光子のもう片面に、前記の粘着剤を用いて、製造例5で製造した位相差フィルムを貼合した。この貼合は、先に貼合された位相差フィルムの遅相軸と、後で貼合された位相差フィルムの遅相軸とが平行になるように行った。これにより、位相差フィルム/粘着剤/直線偏光子/粘着剤/位相差フィルムの層構成を有するビュワーを得た。このビュワーを、実施例1で製造したビュワーの代わりに用いた。
また、前記(識別媒体の製造)の工程において、製造例3で製造した複層フィルムのコレステリック材料層から製造されたコレステリック顔料の代わりに、製造例1で製造した複層フィルムから剥がされたコレステリック材料層を粉砕して得たフレーク状のコレステリック顔料を用いた。
以上の事項以外は、実施例1と同じ操作により、識別媒体の製造並びに真正性の判定を行った。
[結果]
実施例及び比較例の結果を、下記の表3及び表4に示す。下記の表において、略称の意味は、下記のとおりである。
CLC層:コレステリック材料層。
λvmin:ビュワーの偏光分離層のビュワー反射域の最小波長。
λvmax:ビュワーの偏光分離層のビュワー反射域の最大波長。
Re:測定波長590nmでの偏光分離層の位相差層の面内レターデーション。
λamin:識別媒体の反射材の媒体反射域の最小波長。
λamax:識別媒体の反射材の媒体反射域の最大波長。
Figure 0007428137000007
Figure 0007428137000008
100 ビュワー
110 偏光分離層
120 位相差層
200 物品
210 対象物
220 反射材
230 識別媒体
300 ビュワー
330 支持体
340 透光部
350 図形での説明部
360 文字での説明部
370 図形での説明部
380 文字での説明部

Claims (8)

  1. コレステリック材料の層を含み且つ非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有する反射材を含む識別媒体を観察するためのビュワーであって、
    コレステリック材料の層を含む偏光分離層と、前記偏光分離層の片側に設けられた逆波長分散性を有する位相差層と、を備え、
    前記ビュワーの前記偏光分離層が、非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有し、
    前記ビュワーの前記偏光分離層の反射波長域の一部又は全体と、前記識別媒体の前記反射材の反射波長域の全体とが、重なっていて、
    前記ビュワーの前記偏光分離層の前記反射波長域が、300nm以上の波長幅を有する、真正性判定用のビュワー。
  2. 前記ビュワーの前記偏光分離層の前記反射波長域と、前記識別媒体の前記反射材の前記反射波長域とが、30nm以上の波長幅で重なっている、請求項1に記載の真正性判定用のビュワー。
  3. 測定波長590nmにおける前記位相差層の面内レターデーションが、240nm以上320nm以下である、請求項1又は2に記載の真正性判定用のビュワー。
  4. 光が透過できる透光部を形成された支持体を備え、
    前記偏光分離層及び前記位相差層が、前記支持体の前記透光部に設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載の真正性判定用のビュワー。
  5. コレステリック材料の層を含み且つ非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有する反射材を含む識別媒体の真正性を、真正性判定用のビュワーを用いて判定する方法であって;
    前記ビュワーが、コレステリック材料の層を含む偏光分離層と、前記偏光分離層の片側に設けられた位相差層と、を備え;
    前記ビュワーの前記偏光分離層が、非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有し;
    前記ビュワーの前記偏光分離層の反射波長域の一部又は全体と、前記識別媒体の前記反射材の反射波長域の全体とが、重なっていて;
    前記識別媒体側から前記偏光分離層及び前記位相差層がこの順に並ぶ状態で、前記ビュワーを介して前記識別媒体を観察して、第一の観察像を得る工程と、
    前記識別媒体側から前記位相差層及び前記偏光分離層がこの順に並ぶ状態で、前記ビュワーを介して前記識別媒体を観察して、第二の観察像を得る工程と、
    前記第一の観察像及び前記第二の観察像に基づいて、前記識別媒体の真正性を判定する工程と、を含む、識別媒体の真正性の判定方法。
  6. 請求項1~4のいずれか一項に記載の真正性判定用のビュワーの製造方法であって、
    偏光分離層と位相差層とを貼り合わせることを含む、真正性判定用のビュワーの製造方法。
  7. 真正性判定用のビュワーと、コレステリック材料の層を含み且つ非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有する反射材を含む識別媒体と、を含む、真正性判定用セットであって、
    前記ビュワーが、コレステリック材料の層を含む偏光分離層と、前記偏光分離層の片側に設けられた位相差層と、を備え、
    前記ビュワーの前記偏光分離層が、非偏光入射に対して40%以上の反射率となる反射波長域を有し、
    前記ビュワーの前記偏光分離層の反射波長域の一部又は全体と、前記識別媒体の前記反射材の反射波長域の全体とが、重なっている、真正性判定用セット。
  8. 真正性判定の対象物を含み、
    前記対象物に、前記ビュワー及び前記識別媒体の両方が取り付けられている、請求項7に記載の真正性判定用セット。
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