JP7426768B2

JP7426768B2 - 検査管理システム

Info

Publication number: JP7426768B2
Application number: JP2019200489A
Authority: JP
Inventors: 一男樫原
Original assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Current assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date: 2019-11-05
Filing date: 2019-11-05
Publication date: 2024-02-02
Anticipated expiration: 2039-11-05
Also published as: JP2021076891A

Description

本発明は、たとえば自動車工場で製造された自動車などの所望の検査対象製品を検査するのに用いられる検査管理システムに関する。

たとえば、自動車工場で製造された自動車の検査を行なう場合、車種に応じた内容の検査項目リストが予め作成されている。検査ラインにおいては、前記検査項目リストに挙げられた全ての検査を適正に行なうことが要請される。
一方、従来においては、検査ラインの検査員が通信端末を携帯し、かつこの通信端末には、検査作業の内容が表示されるようにしたシステムが提案されている（たとえば、特許文献１，２を参照）。このような構成によれば、検査員は、通信端末の表示にしたがって検査を進めていけばよいこととなるため、検査漏れなどを防止することが可能となる。

しかしながら、前記従来技術においては、通信端末に個別の検査内容を表示するためのデータ（工程別検査項目のデータ）は、検査項目リストのデータとは関係なく独自に作成されている。このため、前記工程別検査項目のデータ作成に要する時間および費用が嵩むものとなっている。自動車に改良などが加えられた場合には、これに対応して工程別検査項目が変更されるが、従来において、そのような場合には、工程別検査項目のデータを、検査項目リストのデータ変更とは別個に変更している。したがって、このような工程別検査項目のデータの変更を行なう場合においても、時間や費用が嵩むものとなっている。

特開２０１７－１９６７０７号公報特許第６２３６２３１号公報

本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、検査に用いられる通信端末で画面表示される工程別検査項目のデータの作成や変更を、簡易かつ低コストで適切に行なうことが可能な検査管理システムを提供することを、その課題としている。

上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。

本発明により提供される検査管理システムは、検査対象製品についての検査項目リストのデータを記憶しているデータ記憶手段と、前記検査対象製品の検査ラインにおいて用いられ、かつ前記検査ラインにおける複数の検査工程でそれぞれ実行される工程別検査項目のデータを画面表示可能とされている通信端末と、前記検査項目リストのデータを、前記工程別検査項目のデータに変換する検査項目データ変換手段と、を備えていることを特徴としている。

このような構成によれば、通信端末で用いられる工程別検査項目のデータは、検査項目リストのデータを変換して作成されるため、そのための時間は短時間で済み、また費用が大幅に嵩むようなことはなく、検査管理システム全体の費用を低減することが可能である。検査項目リストが変更された場合には、この変更後の検査項目リストのデータを変換することにより、前記変更に対応した適切な工程別検査項目のデータが簡単に得られる。し
たがって、費用の低減を一層促進することが可能である。さらに、検査項目リストのデータを変換して工程別検査項目のデータを作成すれば、工程別検査項目のデータに項目漏れが生じたり、あるいは不適切な項目が追加される不具合も生じないようにすることができる。

本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。

本発明に係る検査管理システムの全体の概要の一例を示す説明図である。（ａ），（ｂ）は、図１の検査管理システムを構成する通信端末および情報管理端末の概略構成をそれぞれ示すブロック図である。検査項目リストの内容の一例を示す説明図である。（ａ）は、工程別検査項目の内容の一例を示す説明であり、（ｂ）は、（ａ）の一部の拡大図である。図１の検査管理システムで用いられる通信端末で表示される画面の例を示す概略正面図である。

以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。

図１に示す検査管理システムＳＹは、自動車工場における最終ラインとして設置される自動車の検査ラインＬに適用されている。詳細な図示説明は省略するが、検査ラインＬは、たとえば調整ライン、計器ライン、および外観・室内終検（最終検査）ラインなどからなる。

検査管理システムＳＹは、その構成機器として、検査員が操作するための複数の通信端末１、および工場内の管理事務室あるいは検査ラインＬの近くなどに設置される情報管理端末２を備えている。

通信端末１は、検査員が検査ラインＬにおいて操作するための端末であり、たとえばスマートホン、あるいはタブレット型端末などのモバイル端末である。図１においては、検査員がベルトを用いて腕に装着可能なスマートホンとしての通信端末１（１ａ）、および検査ラインＬの近傍に配されるタブレット型端末としての通信端末１（１ｂ）の二種類が示されている。通信端末１は、これらのいずれであってもよく、またこれらが混在した状態で用いられていてもよい。
検査ラインＬにおいては、無線ＬＡＮシステムが構築されており、通信端末１と情報管理端末２との間では、ワイヤレス通信が可能とされている。無線ＬＡＮシステムは、たとえばＷｉ－Ｆｉネットワークシステムである。

通信端末１は、図２（ａ）に示すように、ＣＰＵなどを用いて構成されたデータ処理部１０、Ｗｉ-Ｆiなどの無線通信が可能な通信回路１１、ＲＯＭやＲＡＭなどを有する記憶部１２、液晶表示器などを利用した表示部１３、操作部１４、撮像カメラ１５、およびスピーカ１６を具備しており、かつこれらが互いにバス接続された構成である。操作部１４は、タッチパネル方式が採用されており、表示部１３と組み合わされている。記憶部１２には、検査ラインＬの各作業工程において、自動車の検査を進めていくための後述する工程別検査項目のデータＤｂが記憶されている。この工程別検査項目のデータＤｂは、情報管理端末２からダウンロードされたものである。ただし、ダウンロード元は、これに限定されない。

情報管理端末２は、たとえばパーソナルコンピュータを用いて構成されており、その基本的なハード構成自体は、撮像カメラ１５を具備しない点を除くと通信端末１と同様である。具体的には、この情報管理端末２は、図２（ｂ）に示すように、データ処理部２０、通信回路２１、記憶部２２、表示部２３、操作部２４、およびスピーカ２５を具備している。図１に示すように、プリンタＰも接続される。

情報管理端末２の記憶部２２には、検査項目リストのデータＤａ、この検査項目リストのデータＤａを工程別検査項目のデータＤｂに変換するための変換用データＤｃ、および変換された工程別検査項目のデータＤｂが記憶されている。

検査項目リストのデータＤａは、たとえば図３に示すような内容であり、所定の車種の自動車について検査すべき項目の全てが細かく定められている。
工程別検査項目のデータＤｂは、たとえば図４に示すような内容である。この工程別検査項目のデータＤｂは、検査項目リストのデータＤａを既述した変換用データＤｃを用いて作成されたものであり、検査項目リストで挙げられている検査項目を、検査ラインＬにある複数の工程の個々に振り分けるように変換したものである。この変換は、たとえば図３の検査項目リストの工程分類と、検査ラインＬの複数の工程における作業内容とを照らし合わせてソフト処理により実行させることが可能である。ただし、これに限定されず、前記工程分類とは別の識別コードを各検査項目に付すことにより、工程別検査項目のデータＤｂに変換することが可能である。好ましくは、工程別検査項目のデータＤｂは、複数の検査項目が、検査員が検査を進めていく上で効率がよい順序に並び、かつ見易いように整理された内容とされている。

図４（ｂ）に示す工程別検査項目のデータＤｂが、通信端末１にダウンロードされた場合、この通信端末１においては、たとえば図５に示した画面表示が可能となっている。この画面表示では、複数の検査項目表示欄Ｃ２、および検査結果記入欄Ｃ３がある。検査員は、検査項目表示欄Ｃ２を見ながら検査を進め、その検査結果を検査結果記入欄Ｃ３にデータ入力する。表示部１３は、タッチパネル方式であるため、データ入力は、検査項目の表示部分をタップして選択した上で、手書き方式で行なうことが可能である。

前記のようにして入力された検査に関するデータは、通信端末１から情報管理端末２に送信されて管理される。また、このデータに基づき、情報管理端末２においては、完成検査成績表Ｃのデータが作成され、プリンタＰから出力可能である。
検査ラインＬの各工程ごとに通信端末１を準備しておき、この通信端末１に工程別検査項目のデータＤｂの中から対応するデータをダウンロードすることにより、通信端末１を各工程における検査に用いることが可能である。

本実施形態の検査管理システムＳＹによれば、既述したように、通信端末１で用いられる工程別検査項目のデータＤｂは、検査項目リストのデータＤａを変換して作成される。このため、工程別検査項目のデータＤｂの作成は容易かつ迅速に行なえ、その作成コストは廉価とすることができる。しかも、検査項目リストに正確に対応したものとし、項目漏れや、不適正な項目が追加された内容にならないようにすることも可能である。

本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る検査管理システムの各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。

上述の実施形態においては、通信端末１から検査結果のデータを受ける情報管理端末２が、本発明でいう「検査項目リストのデータを記憶しているデータ記憶手段」とされている。ただし、本発明はこれに限定されず、情報管理端末２とは別の機器を、データ記憶手段とすることもできる。
また、上述の実施形態においては、情報管理端末２が、本発明でいう「検査項目データ変換手段」とされている。ただし、本発明はこれに限定されず、情報管理端末２とは異なる機器を用いて、検査項目リストのデータＤａを工程別検査項目のデータＤｂに変換させることも可能である（余り現実的ではないが、たとえば通信端末１で前記したデータ変換を実行させることも可能）。
工程別検査項目のデータＤｂは、検査項目リストのデータＤａの変換処理を経て作成されればよく、これらのデータが完全に一致していなくてもよい。工程別検査項目のデータＤｂに、検査項目リストのデータＤａには含まれていない検査項目が追加されていてもよい。
本発明でいう「通信端末」は、スマートホンやタブレット型端末など、携帯に適するものが好ましいが、これに代えて、または加えて、たとえば小型ノートパソコンなどを用いた構成とすることも可能である。
検査対象製品は、自動車に限らず、自動車以外の車両を検査対象とすることができることは勿論のこと、それ以外の種々の製品を検査対象とすることが可能である。

ＳＹ検査管理システム
Ｌ検査ライン
１（１ａ，１ｂ）通信端末
２情報管理端末（データ記憶手段，検査項目データ変換手段）

Claims

検査対象製品についての検査項目リストのデータを記憶しているデータ記憶手段と、
前記検査対象製品の検査ラインにおいて用いられ、かつ前記検査ラインにおける複数の検査工程でそれぞれ実行される工程別検査項目のデータを画面表示可能とされている通信端末と、
前記検査項目リストのデータを、前記工程別検査項目のデータに変換するための変換用データを記憶しており、かつこの変換用データを利用したソフト処理により、前記検査項目リストで挙げられている複数の検査項目が、複数の検査工程における作業内容と照らし合わされて前記検査ラインの複数の工程の個々に振り分けられ、前記工程別検査項目のデータを得ることが可能とされた検査項目データ変換手段と、
を備えていることを特徴とする、検査管理システム。