JP7422948B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本開示は、空気調和機に関するものであり、特に、加湿運転に関するものである。
冬季は絶対湿度が低下する。それに伴って、表面の水分を失い空中を浮遊しやすくなったウィルスが、口あるいは喉に侵入しやすくなるため、冬季は感染リスクが高まる傾向にある。感染リスクを低減するためには、加湿による一定の湿度維持が重要である。
従来の加湿手段として、ヒートポンプ式空気調和機を使用した加湿手段が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されている空気調和機は、暖房時に室外機で発生する水を捕集し、捕集した水をポンプ等で室内ユニット側に搬送し、搬送した水を利用して室内を加湿する。なお、空気調和機は、屋外等における外気温度が低温になるほど、蒸発器として外気と冷媒とを熱交換する室外熱交換器に着霜しやすくなる。そこで、外気温度が低い環境で、蒸発器として外気と冷媒とを熱交換する室外熱交換器に付着した霜を溶かすデフロスト運転を行うことができる空気調和機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002-213780号公報 国際公開第2014/083867号
特許文献1に記載された空気調和機は、室外熱交換器が乾いた状態から暖房運転を開始するため、実際に水を捕集できるまでに時間を要する。そのため、暖房と加湿とを同時且つ連続的に行うことは難しく、また、実際に室内が加湿されるまでの即応性が低い。また、特許文献2に記載された空気調和機では、室外熱交換器に付着した霜を溶かすことを主目的としており、溶かした霜を加湿水として利用しない。
本開示は、上記のような課題を解決するものであり、暖房と加湿を同時且つ連続的に行うことができ、溶かした霜を加湿水として利用して、実際に室内を加湿できるまでの即応性が高い空気調和機を提供することを目的とする。
本開示に係る空気調和機は、圧縮機、流路切替装置、室内熱交換器、減圧装置、及び互いに並列に接続された複数の並列熱交換器を冷媒配管で接続した冷媒が循環する主回路と、圧縮機の吐出側と複数の並列熱交換器とを接続し、圧縮機から吐出された冷媒の一部が分岐して流れるバイパス配管を備えるバイパス回路と、バイパス配管に設けられ、圧縮機が吐出した冷媒の流量を調整する流量調整装置と、室内熱交換器に室内空気を送る室内送風機と、複数の並列熱交換器に対応してそれぞれ配置されており、複数の並列熱交換器にそれぞれ空気を送る複数の室外送風機と、複数の並列熱交換器から発生する水を集める集水装置と、集水装置に集められた水を加熱し蒸発させる加熱装置と、加熱装置によって作られた水蒸気が含まれた空気を室内空間へ搬送する搬送装置と、室内空間に配置され、搬送装置により搬送された水蒸気が含まれた空気を室内空間に排出する加湿装置と、圧縮機、流路切替装置、減圧装置、室内送風機、複数の室外送風機、加熱装置、及び、搬送装置を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、複数の並列熱交換器のうち、一部を常にデフロスト対象とし、加熱装置と搬送装置とを制御し、加湿装置から水蒸気が含まれた空気を室内空間に排出する連続加湿暖房運転モードを有するものである。
本開示によれば、空気調和機は、複数の並列熱交換器から発生する水を集める集水装置と、集水装置に集められた水を加熱し蒸発させる加熱装置と、を有する。また、空気調和機は、加熱装置によって作られた水蒸気が含まれた空気を室内空間へ搬送する搬送装置と、室内空間に配置され、搬送装置により搬送された水蒸気が含まれた空気を室内空間に排出する加湿装置と、を有する。また、空気調和機は、制御装置を備えており、制御装置は、連続加湿暖房運転モードを有し、連続加湿暖房運転モードでは、デフロストによって得られる水分を集水し、加熱することで気化させ、気化した空気を室内へと搬送し、室内を加湿し、これにより、常に室内を加湿しながら暖房運転を行うことができる。そのため、空気調和機は、暖房と加湿を同時且つ連続的に行うことができ、溶かした霜を加湿水として利用して、実際に室内を加湿できるまでの即応性を高くできる。
実施の形態に係る空気調和機の構成を示す概略構成図である。 図1の制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態の空気調和機における冷房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。 実施の形態の空気調和機における冷房運転モード時のp-h線図である。 実施の形態の空気調和機における通常暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。 実施の形態の空気調和機における通常暖房運転モード時のp-h線図である。 実施の形態の空気調和機における連続暖房運転モード時又は連続加湿暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。 実施の形態の空気調和機における連続暖房運転モード時又は連続加湿暖房運転モード時のp-h線図である。 実施の形態に係る空気調和機の、連続加湿暖房運転モード時における加湿ユニットの制御フローを示す。
以下、実施の形態に係る空気調和機について、図面などを参照しながら説明する。以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。また、図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。そして、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定するものではない。特に構成要素の組み合わせは、各実施の形態における組み合わせのみに限定するものではなく、他の実施の形態に記載した構成要素を別の実施の形態に適用できる。また、圧力及び温度の高低については、特に絶対的な値との関係で高低が定まっているものではなく、装置などにおける状態、動作などにおいて相対的に定まるものとする。
実施の形態.
[空気調和機100の全体構成]
図1は、実施の形態に係る空気調和機100の構成を示す概略構成図である。空気調和機100は、空調対象となる室内空間の空気を調整する装置である。空気調和機100は、冷媒を循環させるヒートポンプサイクルを利用し、冷房運転モード及び暖房運転モードを行うものである。
空気調和機100は、室外機10と、室内機20と、加湿ユニット30とを有する。室外機10と、室内機20とは、第1延長配管21及び第2延長配管22で接続されており、室内機20と、加湿ユニット30とは、室内外接続ダクト(図示は省略)で接続されている。
空気調和機100には更に、制御装置90を有する。制御装置90は、室外機10及び室内機20の冷房運転モード及び暖房運転モード等の各種の運転モードを制御する。なお、暖房運転モードには、通常暖房運転モード、連続暖房運転モード、及び、連続加湿暖房運転モード等が含まれる。また、制御装置90は、加湿ユニット30に含まれる各装置の制御を行うことで、室内空間の加湿を制御する。
室外機10は、圧縮機1、流路切替装置2、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42、第1室外送風機61及び第2室外送風機62、減圧装置3、並びに、流量調整装置7を有する。また、室外機10は、第1主開閉装置71、第2主開閉装置72、第1副開閉装置81、及び、第2副開閉装置82を有している。また、室外機10は、第1室外圧力センサ91及び第2室外圧力センサ92、並びに、第1室外温湿度センサ93及び第2室外温湿度センサ94を有している。
室内機20は、室内熱交換器5、室内送風機63、室内圧力センサ95、温度センサ96、室内温湿度センサ97、及び、加湿装置34を有する。室外機10と室内機20とは、第1延長配管21及び第2延長配管22で接続されている。ここで、実施の形態では、室外機10及び室内機20が、それぞれ1台である空気調和機100について例示しているが、2台以上の室外機10及び室内機20を有する空気調和機100でもよい。
加湿ユニット30は、集水装置31、加熱装置32、搬送装置33、及び、加湿装置34を有する。また、加湿ユニット30は、搬送ホース36及び排水装置35を有する。加湿ユニット30と室内機20とは、搬送ホース36で接続されている。また、加湿ユニット30は、水位センサ98又は重量センサ99を有している。加湿ユニット30は、室外機10において結露した水を集水装置31で収集し、加熱装置32によって水を気化させ水蒸気にし、搬送装置33で水蒸気を含んだ空気を室内に搬送し、加湿装置34で水蒸気を含んだ空気を室内に供給する。
[空気調和機100の冷媒回路14の構成]
ここで、この空気調和機100における冷媒回路14の構成について説明する。冷媒回路14は、冷媒配管16が接続されて形成される冷媒の回路である。冷媒配管16は、内部を冷媒が流れる配管である。冷媒回路14は、主回路15と、バイパス回路18とを有する。
(主回路15)
主回路15は、空気調和機100における冷媒回路14のうち、主となる回路である。空気調和機100は、圧縮機1、流路切替装置2、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42、減圧装置3、並びに、室内熱交換器5が冷媒配管16により接続されて、冷媒が循環する冷媒回路である主回路15を構成する。
主回路15において、圧縮機1の吐出側と流路切替装置2とは、吐出配管23で接続されている。また、主回路15において、圧縮機1の吸入側と流路切替装置2とは、吸入配管24で接続されている。吐出配管23及び吸入配管24は、冷媒配管16の一部を形成する。また、上述した第1延長配管21及び第2延長配管22は、主回路15において、冷媒配管16の一部を形成する。
また、主回路15を構成する冷媒配管16は、並列配管28を有している。並列配管28は、流路切替装置2と減圧装置3との間の部分を構成する主回路15において、冷媒回路14が並列回路として形成されている部分の冷媒配管16である。並列配管28は、第1接続配管25と、第2接続配管26とを有する。第1接続配管25には、第1並列熱交換器41が接続されており、第2接続配管26には、第2並列熱交換器42が接続されている。なお、並列配管28を構成する接続配管の数、すなわち、並列する回路の数は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42等の熱交換器の数と同じ数である。
(バイパス回路18)
バイパス回路18は、圧縮機1から吐出した高圧冷媒の一部を分岐して、デフロストのために第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42に冷媒を供給する冷媒回路14である。なお、デフロストとは、蒸発器に生じた霜付きに対して、蒸発器から霜を取り除くことである。
空気調和機100において、圧縮機1と流路切替装置2との間の冷媒回路14と、第1並列熱交換器41と第1主開閉装置71との間の冷媒回路14とを接続する冷媒回路14をバイパス回路18という。また、空気調和機100において、圧縮機1と流路切替装置2との間の冷媒回路14と、第2並列熱交換器42と第2主開閉装置72との間の冷媒回路14とを接続する冷媒回路14をバイパス回路18という。そして、バイパス回路18を構成する冷媒配管16を、バイパス配管27という。バイパス回路18は、圧縮機1の吐出側と複数の並列熱交換器とを接続し、圧縮機1から吐出された冷媒の一部が分岐して流れるバイパス配管27を備える。
バイパス回路18は、バイパス配管27で構成されており、バイパス配管27には、流量調整装置7、第1副開閉装置81、及び、第2副開閉装置82が接続されている。バイパス配管27は、吐出配管23と第1接続配管25及び第2接続配管26とを、流路切替装置2をバイパスして接続しており、バイパス配管27には、圧縮機1から吐出された冷媒の一部が分岐して流れる。なお、バイパス配管27は、流路切替装置2と第1延長配管21とを接続する冷媒配管16と、第1接続配管25及び第2接続配管26とを接続するように構成してもよい。すなわち、バイパス配管27は、一端が吐出配管23、あるいは、流路切替装置2と第1延長配管21とを接続する冷媒配管16に接続され、他端が分岐し、各々の他端が第1接続配管25又は第2接続配管26に接続されている。
バイパス回路18において、流量調整装置7は、吐出配管23と第1接続配管25及び第2接続配管26との間のバイパス配管27に接続されている。第1副開閉装置81は、流量調整装置7と第1接続配管25との間のバイパス配管27に接続されている。第2副開閉装置82は、流量調整装置7と第2接続配管26との間のバイパス配管27に接続されている。流量調整装置7と、第1副開閉装置81及び第2副開閉装置82との間のバイパス配管27は、流量調整装置7及び第1副開閉装置81と、流量調整装置7及び第2副開閉装置82との回路に分岐している。すなわち、バイパス配管27において分岐した一方の配管には第1副開閉装置81が設けられており、他方の配管には第2副開閉装置82が設けられている。
ここで、冷媒回路14を循環させる冷媒としては、例えば、フロン冷媒、又は、HFO冷媒等を用いることができる。フロン冷媒としては、例えば、HFC系冷媒のR32冷媒、R125、あるいは、R134等、又は、混合冷媒であるR410A、R407c、あるいは、R404A等がある。また、HFO冷媒としては、例えば、HFO-1234yf、HFO-1234ze(E)、あるいは、HFO-1234ze(Z)等がある。
また、冷媒回路14を循環させるその他の冷媒としては、CO冷媒、HC冷媒、アンモニア冷媒、あるいは、R32とHFO-1234yfとの混合冷媒等のように上記の冷媒の混合冷媒等、上記圧縮式のヒートポンプに用いられる冷媒を用いることができる。HC冷媒は、例えばプロパン、あるいは、イソブタン冷媒等である。
[空気調和機100に含まれる各装置]
(室外機10に含まれる装置)
圧縮機1は、低温且つ低圧の状態の冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮して、高温且つ高圧の状態の冷媒にして吐出する。流路切替装置2は、冷媒回路において冷媒が流れる方向を切り替えるものであり、たとえば、四方弁である。
空気調和機100は、流路切替装置2によって冷媒の流れる向きを切り替えることで冷房運転モードと暖房運転モードとを切り替えることができる。図1において、実線矢印の向きは暖房運転モードにおける冷媒の流れる向きを示しており、破線矢印の向きは冷房運転モードにおける冷媒の流れる向きを示している。
第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42は、並列配管28にそれぞれ接続されている。第1並列熱交換器41は、第1接続配管25に接続されており、第2並列熱交換器42は、第2接続配管26に接続されている。
第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42は、たとえば、室外の空気である外気と冷媒とを熱交換させる室外熱交換器である。第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42は、冷房運転モード時には凝縮器として機能し、暖房運転モード時には蒸発器として機能する。第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42は、互いに並列に配置されている。室外機10は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42を有し、複数の熱交換器を有している。
実施の形態の空気調和機100では、2台の熱交換器が第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42として並列に配置された構成について例示しているが、3台以上の熱交換器が並列に配置される構成であってもよい。なお、室外機10の熱交換器の数は、1台でもよい。また、ここでは、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42は、熱交換に係る面積及び熱交換率等が同じであり、能力が同じであるものとする。
第1室外送風機61は、第1並列熱交換器41の近くに配置されている。第1室外送風機61は、第1並列熱交換器41に室外空気を送る。また、第2室外送風機62は、第2並列熱交換器42の近くに配置されている。第2室外送風機62は、第2並列熱交換器42に室外空気を送る。実施の形態の室外機10の室外送風機の数は、第1室外送風機61及び第2室外送風機62の2台であるが、室外送風機の数は、3台以上でもよい。すなわち、複数の室外送風機は、複数の並列熱交換器に対応してそれぞれ配置されており、複数の並列熱交換器にそれぞれ空気を送る。
減圧装置3は、冷媒を減圧して膨張する。実施の形態における減圧装置3は、例えば、開度を調整できる電子式膨張弁である。減圧装置3は、制御装置90によって開度が調整されてもよい。実施の形態の空気調和機100では、減圧装置3が室外機10に設置されている場合について例示しているが、減圧装置3は、室内機20に設置されるようにしてもよい。
第1主開閉装置71は、第1接続配管25に接続されている。第1主開閉装置71は、第1並列熱交換器41と流路切替装置2との間の冷媒回路14において、第1接続配管25及び第2接続配管26との合流部13と、第1並列熱交換器41との間の第1接続配管25に接続されている。なお、図1に示すように、第1主開閉装置71と第1並列熱交換器41との間の第1接続配管25に、バイパス回路18の途中に第1副開閉装置81が設けられたバイパス配管27が接続されている。
第1主開閉装置71は、主回路15において第1接続配管25を流れる冷媒の流量を調整する装置である。第1主開閉装置71が開いているときには、第1並列熱交換器41に冷媒が流れ、第1主開閉装置71が閉じているときには、第1並列熱交換器41に冷媒が流れない。
第2主開閉装置72は、第2接続配管26に接続されている。第2主開閉装置72は、第2並列熱交換器42と流路切替装置2との間の冷媒回路14において、第1接続配管25及び第2接続配管26との合流部13と、第2並列熱交換器42との間の第2接続配管26に接続されている。なお、図1に示すように、第2主開閉装置72と第2並列熱交換器42との間の第2接続配管26に、バイパス回路18の途中に第2副開閉装置82が設けられたバイパス配管27が接続されている。
第2主開閉装置72は、主回路15において第2接続配管26を流れる冷媒の流量を調整する装置である。第2主開閉装置72が開いているときには、第2並列熱交換器42に冷媒が流れ、第2主開閉装置72が閉じているときには、第2並列熱交換器42に冷媒が流れない。
第1主開閉装置71及び第2主開閉装置72は、流路の開閉が可能な装置であればよい。第1主開閉装置71及び第2主開閉装置72は、例えば、電磁弁、四方弁、三方弁、あるいは、二方弁等により構成される。第1主開閉装置71及び第2主開閉装置72のような主開閉装置は、並列熱交換器に対応してそれぞれ設けられている。
流量調整装置7は、冷媒を減圧して膨張する。また、流量調整装置7は、バイパス回路18においてバイパス配管27を流れる冷媒の流量を調整する。流量調整装置7は、バイパス配管に27設けられ、圧縮機1が吐出した冷媒の流量を調整する。流量調整装置7は、制御装置90によって開度が調整される。流量調整装置7は、例えば、開度を調整できる電子式膨張弁である。
第1副開閉装置81は、バイパス回路18においてバイパス配管27を流れる冷媒の流量を調整する装置である。第1副開閉装置81が開いているときには、吐出配管23と第1接続配管25との間に冷媒が流れ、第1副開閉装置81が閉じているときには、吐出配管23と第1接続配管25との間に冷媒が流れない。
第2副開閉装置82は、バイパス回路18においてバイパス配管27を流れる冷媒の流量を調整する装置である。第2副開閉装置82が開いているときには、吐出配管23と第2接続配管26との間に冷媒が流れ、第2副開閉装置82が閉じているときには、吐出配管23と第2接続配管26との間に冷媒が流れない。
第1副開閉装置81及び第2副開閉装置82は、流路の開閉が可能な装置であればよい。第1副開閉装置81及び第2副開閉装置82は、例えば、電磁弁、四方弁、三方弁、あるいは、二方弁等により構成される。第1副開閉装置81及び第2副開閉装置82のような副開閉装置は、並列熱交換器に対応してそれぞれ設けられている。
第1室外圧力センサ91は、第1接続配管25において第1並列熱交換器41と減圧装置3との間に設けられている。第1室外圧力センサ91は、第1接続配管25に流れる冷媒の圧力を検知する。第1並列熱交換器41が凝縮器として機能するとき、第1室外圧力センサ91は凝縮圧力センサとして機能する。また、第1並列熱交換器41が蒸発器として機能するとき、第1室外圧力センサ91は、蒸発圧力センサとして機能する。
第2室外圧力センサ92は、第2接続配管26において第2並列熱交換器42と減圧装置3との間に設けられている。第2室外圧力センサ92は、第2接続配管26に流れる冷媒の圧力を検知する。第2並列熱交換器42が凝縮器として機能するとき、第2室外圧力センサ92は凝縮圧力センサとして機能する。また、第2並列熱交換器42が蒸発器として機能するとき、第2室外圧力センサ92は、蒸発圧力センサとして機能する。
第1室外圧力センサ91又は第2室外圧力センサ92は、圧縮機1の吸入側に取り付けられ、吸入圧力を検知するようにしてもよい。また、第1室外圧力センサ91及び第2室外圧力センサは、冷媒が気液二相状態となる部分であれば、冷媒の温度を検知する温度センサ(図示は省略)で代用できる。この場合、温度センサが検知した温度値が、飽和温度として冷媒の圧力に換算される。冷媒の温度を検知する場合、温度の検知の仕方は、温度センサと冷媒とが触れることによって冷媒の温度を検知する直接方式でもよいし、配管又は熱交換器等の外表面の温度を検知する間接方式でもよい。
第1室外温湿度センサ93は、第1並列熱交換器41に設けられ、第1並列熱交換器41付近の室外空気の室外温度及び室外湿度を検知する。また、第2室外温湿度センサ94は、第2並列熱交換器42に設けられ、第2並列熱交換器42付近の室外空気の室外温度及び室外湿度を検知する。
(室内機20に含まれる装置)
室内熱交換器5は、例えば、空調対象空間となる室内空気と冷媒とを熱交換させる。室内熱交換器5は、冷房運転モード時には蒸発器として機能し、暖房運転モード時には凝縮器として機能する。実施の形態の空気調和機100では、室内機20が1台の室内熱交換器5を有する構成について例示しているが、室内機20が2台以上の室内熱交換器5を有する構成でもよい。
室内送風機63は、室内熱交換器5の近くに配置されている。室内送風機63は、室内熱交換器5に室内空気を送る。
室内圧力センサ95は、室内熱交換器5に設けられており、室内熱交換器5に流れる冷媒の圧力を検知する。室内熱交換器5が凝縮器として機能するとき、室内圧力センサ95は凝縮圧力センサとして機能する。また、室内熱交換器5が蒸発器として機能するとき、室内圧力センサ95は蒸発圧力センサとして機能する。
室内圧力センサ95は、圧縮機1の吐出側に取り付けられ、吐出圧力を検知するものであってもよい。また、室内圧力センサ95は、冷媒が気液二相状態となる部分であれば、冷媒の温度を検知する温度センサ96で代用できる。この場合、温度センサが検知した温度値が、飽和温度として冷媒の圧力に換算される。
温度センサ96は、冷媒が気液二相状態になる部分に取り付けられ、冷媒の飽和温度の検知に用いられる。室内温湿度センサ97は、室内熱交換器5に設けられ、室内空気の温度及び相対湿度を検知する。
加湿装置34は、加湿ユニット30を構成する装置であり、また、室内機20内に配置される装置である。加湿装置34は、室内送風機63により送風される空気が通過する位置に配置されている。加湿装置34、室内送風機63により送風される室内空気を加湿し、室内空間を加湿するための装置である。加湿装置34には、加湿された空気の放出口34aが形成されており、加湿ユニット30の集水装置31において収集された水蒸気を含んだ空気が放出口34aから排出される。加湿装置34は、室内空間に配置され、搬送装置33により搬送された水蒸気が含まれた空気を室内空間に排出する。
(加湿ユニット30に含まれる装置)
集水装置31は、室外機10で発生する結露水を集水する装置である。集水装置31は、例えは、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42の下方に配置され、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42で発生する結露水を集水する。集水装置31は、例えば、室外機10に設けられたドレンパンでもよく、結露水を集水するためにドレンパンとは別に設けられた受け皿でもよい。
加熱装置32は、集水装置31で集められた水を加熱して蒸発させる装置である。加熱装置32は、集水装置31に取り付けられており、あるいは、集水装置31の近くに配置されており、集水装置31で集められた水を加熱する。加熱装置32は、例えば潜水式のヒーターを用いてもよく、外付式のヒーターを用いてもよい。加熱装置32は、集水装置31に集められた水が凍結している場合には、凍結した水を溶かすために用いられる。
搬送装置33は、搬送ホース36に設けられており、集水装置31付近の水蒸気を含んだ空気を室内機20へ搬送する。この集水装置31付近の空気は、例えば、集水装置31内の空気、あるいは、集水装置31の上方の空気であって、加熱装置32で加熱されて気化した水蒸気を含んでいる。この水蒸気は、集水装置31で集められた水が加熱装置32で加熱されて気化したものである。
搬送装置33は、例えばポンプであり、加熱装置32で気化した水蒸気を汲み上げて室内機20へ搬送する。搬送装置33によって搬送される水蒸気を含んだ空気は、加湿装置34に供給され、加湿装置34を通じて室内空間に排出される。搬送装置33は、加熱装置32によって作られた水蒸気が含まれた空気を室内空間へ搬送する。
搬送ホース36は、一端が室内機20に配置されている加湿装置34に接続されており、他端が加湿ユニット30に配置されている集水装置31に接続されている。搬送ホース36は、内部を主として空気が流れる。搬送装置33及び排水装置35は、搬送ホース36において、加湿装置34と集水装置31との間に設けられている。室内機20に向けて搬送される水蒸気は、搬送ホース36の途中で一部結露する。そのため、搬送ホース36内で結露した水が集水装置31に集められるように、搬送ホース36を集水装置31の底面に対して垂直に取り付けてもよい。
排水装置35は、搬送ホース36内で結露した結露水を排出するための装置である。排水装置35は、例えば開閉弁であり、弁を開くことにより搬送ホース36内に溜まった水を排出できる。排水装置35は、後述する制御装置90の開閉装置制御部196(図2参照)によって、弁の開閉が制御される。ただし、排水装置35の弁の開閉は、制御装置90を用いず、ユーザーによって行われてもよい。
水位センサ98は、集水装置31に集められた水の水位の変化を検知する。水位センサ98は、集水装置31の内側に取り付けられている。重量センサ99は、集水装置31に集められた水の重量を検知する。加湿ユニット30は、水位センサ98及び重量センサ99のいずれか一方のみを有してもよく、水位センサ98及び重量センサ99の両方を有してもよい。
図2は、図1の制御装置90の構成の一例を示すブロック図である。制御装置90は、空気調和機100の冷房運転モード及び暖房運転モード等の各種運転を制御し、及び、設定室温等の維持又は変更等の制御を行う。図2に示すように、制御装置90は、運転状態判定部190、記憶部191、及び、計時部192を備えている。また、制御装置90は、圧縮機制御部193、減圧機構制御部194、送風機制御部195、開閉装置制御部196、加熱装置制御部197、及び、搬送装置制御部198を備えている。
運転状態判定部190は、外部から供給された空気調和機100の運転状態を示す運転情報、及び、各種センサによる検知情報に基づき、後述する連続加湿暖房運転モード時における加湿ユニット30の制御フローにおける判定を行う。記憶部191には、制御装置90で行われる制御に必要なプログラム及びデータ等が予め記憶されている。計時部192は、例えば、タイマー又はリアルタイムクロック等からなり、現在の時刻を取得し、また、設定した時間を計るために用いられる。
圧縮機制御部193は、圧縮機1の運転周波数を制御する。減圧機構制御部194は、流量調整装置7及び減圧装置3の開度を制御する。送風機制御部195は、第1室外送風機61、第2室外送風機62及び室内送風機63の回転数を制御する。開閉装置制御部196は、第1主開閉装置71、第2主開閉装置72、第1副開閉装置81、第2副開閉装置82、及び、排水装置35等の開度を制御する。
加熱装置制御部197は、加熱装置32による加熱の開始及び加熱の停止、並びに、加熱量を制御する。なお、室内の必要加湿量(kg/h)は、住宅形態及び室内容積等によって凡そ求められる。供給する加湿量(kg/h)が必要加湿量(kg/h)を超過した場合、結露が発生する場合があり、あるいは、ユーザーの求める湿度条件を得られないため、加熱量の変化が必要な場合がある。従って、空気調和機100は、ユーザー側でリモコン等を用いて室内容積及び住宅形態等をインプットし、加熱量の判定ができると望ましい。搬送装置制御部198は、搬送装置33の駆動及び停止、並びに、流体の搬送量の制御を行う。
運転状態判定部190は、第1室外圧力センサ91、第2室外圧力センサ92、第1室外温湿度センサ93、第2室外温湿度センサ94、室内圧力センサ95、温度センサ96、室内温湿度センサ97、水位センサ98及び重量センサ99の検知データを受信する。
制御装置90は、たとえばCPU(Central Processing Unit)などの制御演算処理装置を有するマイクロコンピュータなどで構成されている。また、制御装置90は、記憶装置(図示せず)を有しており、制御などに係る処理手順をプログラムとしたデータを有する。そして、制御演算処理装置がプログラムのデータに基づく処理を実行して制御を実現する。
[空気調和機100の動作]
次にこの空気調和機100が実行する各運転モードの運転動作について説明する。空気調和機100の運転動作には、冷房運転モード、通常暖房運転モード、連続暖房運転モード、及び、連続加湿暖房運転モード等のモードがある。冷房運転モードは、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42がともに凝縮器として機能する。通常暖房運転モードは、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42がともに蒸発器として機能する。
連続暖房運転モードは、暖房運転モードを継続して行いながら、第1並列熱交換器41と第2並列熱交換器42とを交互にデフロストする。連続加湿暖房運転モードは、暖房運転モードを継続して行いながら、第1並列熱交換器41と第2並列熱交換器42とを交互にデフロストする。また、連続加湿暖房運転モードは、第1並列熱交換器41と第2並列熱交換器42とを交互にデフロストしながら、デフロストによって得られる水分を利用し、室内空間を連続的に加湿し続ける。以下、各運転モードについて説明する。
(冷房運転モード)
図3は、実施の形態の空気調和機100における冷房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図4は、実施の形態の空気調和機100における冷房運転モード時のp-h線図である。なお、図3に示す実線矢印は、冷媒の流れる方向を示している。また、図4の縦軸は、圧力P[Mpa]を示し、横軸は、比エンタルピーh[kg/kJ]を示している。また、図4の点(a)から点(d)は、図3において同じ記号を付した部分での冷媒の状態を示している。図3及び図4を用いて、冷房運転モード時の空気調和機100における冷媒の流れと状態について説明する。
冷房運転モード時の空気調和機100には、流路切替装置2によって、圧縮機1の吐出側と第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42とが接続され、圧縮機1の吸入側と室内熱交換器5とが接続される冷媒回路14が形成されている。ここで、流量調整装置7は、閉止されている。また、第1主開閉装置71及び第2主開閉装置72は、開放されている。図3に示す冷媒回路14では、冷媒が流れる部分を実線で示し、冷媒が流れない部分を破線で示している。
冷房運転モードにおいて、圧縮機1は、吸入した低温且つ低圧のガス状態の冷媒を圧縮し、高温且つ高圧のガス状態の冷媒を吐出する。圧縮機1における冷媒の圧縮過程は、圧縮機1の断熱効率の分だけ、等エントロピ線で断熱圧縮される場合と比較して加熱されるように圧縮される。この冷媒の変化は、図4の点(a)から点(b)に示す線で表される。
圧縮機1から吐出された高温且つ高圧のガス状態の冷媒は、流路切替装置2を通過して2分岐し、分岐した冷媒の一方の冷媒は、第1接続配管25を流れ、第1主開閉装置71を通過して凝縮器として機能する第1並列熱交換器41に流入する。分岐した冷媒の他方の冷媒は、第2接続配管26を流れ、第2主開閉装置72を通過して凝縮器として機能する第2並列熱交換器42に流入する。
第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42に流入した冷媒は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42において、第1室外送風機61及び第2室外送風機62が送る室外空気と熱交換されて凝縮して液化し、中温且つ高圧の液状態の冷媒となる。第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42における冷媒の変化は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42での圧力損失を考慮すると、図4の点(b)から点(c)に延びる直線で表される。
第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42のそれぞれから流出した中温且つ高圧の液状態の冷媒は、合流した後、減圧装置3に流入する。減圧装置3に流入した中温且つ高圧の液状態の冷媒は、減圧装置3において膨張及び減圧されて低温且つ低圧の気液二相状態の冷媒となる。減圧装置3における冷媒の変化は、エンタルピーが一定のもとで行われる。このときの冷媒の変化は、図4の点(c)から点(d)に延びる垂直線で表される。
減圧装置3から流出した低温且つ低圧の気液二相状態の冷媒は、第2延長配管22を通って、蒸発器として機能する室内熱交換器5に流入する。室内熱交換器5に流入した冷媒は、室内送風機63が送る室内空気と熱交換されて蒸発して低温且つ低圧のガス状態の冷媒となる。このとき、室内空気が冷やされ、室内において冷房が行われる。室内熱交換器5における冷媒の変化は、圧力損失を考慮すると、図4の点(d)から点(a)に延びる直線で表される。室内熱交換器5を流出した低温且つ低圧のガス状態の冷媒は、第1延長配管21及び流路切替装置2を通過して、圧縮機1に吸入され、圧縮機1で圧縮される。
(通常暖房運転モード)
図5は、実施の形態の空気調和機100における通常暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図6は、実施の形態の空気調和機100における通常暖房運転モード時のp-h線図である。なお、図5に示す実線矢印は、冷媒の流れる方向を示している。また、図6の縦軸は、圧力P[Mpa]を示し、横軸は、比エンタルピーh[kg/kJ]を示している。また、図6の点(a)から点(d)は、図5において同じ記号を付した部分での冷媒の状態を示している。図5及び図6を用いて通常暖房運転モード時の空気調和機100における冷媒の流れと状態について説明する。
通常暖房運転モードは、複数の並列熱交換器が全て蒸発器となる運転を行うモードである。通常暖房運転モード時の空気調和機100には、流路切替装置2によって、圧縮機1の吐出側と室内熱交換器5とが接続され、圧縮機1の吸入側と第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42とが接続される冷媒回路14が形成されている。ここで、流量調整装置7は、閉止されている。また、第1主開閉装置71及び第2主開閉装置72は、開放されている。図5に示す冷媒回路14では、冷媒が流れる部分を実線で示し、冷媒が流れない部分を破線で示している。
通常暖房運転モードにおいて、圧縮機1は、吸入した低温且つ低圧のガス状態の冷媒を圧縮し、高温且つ高圧のガス状態で吐出する。圧縮機1における冷媒の圧縮過程は、圧縮機1の断熱効率の分だけ、等エントロピ線で断熱圧縮される場合と比較して加熱されるように圧縮される。この冷媒の変化は、図6の点(a)から点(b)に示す線で表される。
圧縮機1から吐出された高温且つ高圧のガス状態の冷媒は、流路切替装置2を通過した後、室外機10から流出する。室外機10を流出した高温且つ高圧のガス状態の冷媒は、第1延長配管21を通過して室内機20に流入し、凝縮器として機能する室内熱交換器5に流入する。
室内熱交換器5に流入した冷媒は、室内熱交換器5において、室内空気と熱交換されて凝縮して液化し、中温且つ高圧の液状態の冷媒となる。このとき、室内空気が暖められ、室内において暖房が実施される。室内熱交換器5における冷媒の変化は、圧力損失を考慮すると、図6の点(b)から点(c)に延びる直線で表される。
室内熱交換器5から流出した中温且つ高圧の液状態の冷媒は、第2延長配管22を通って、室外機10に戻る。室外機10に流入した液状態の冷媒は、減圧装置3に流入する。減圧装置3に流入した中温且つ高圧の冷媒は、膨張及び減圧されて、中圧の気液二相状態の冷媒となる。減圧装置3における冷媒の変化は、エンタルピーが一定のもとで行われる。このときの冷媒の変化は、図6の点(c)から点(d)に延びる垂直線で表される。なお、減圧装置3は、中温且つ高圧の液状態の冷媒の過冷却度(サブクール)が5K~20K程度となるように制御される。
減圧装置3から流出した中圧の気液二相状態の冷媒は、分岐して蒸発器として機能する第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42に流入する。第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42に流入した中圧の気液二相状態の冷媒は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42において、室外空気と熱交換され、蒸発して低温且つ低圧のガス状態の冷媒となる。第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42における冷媒の変化は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42での圧力損失を考慮すると、図6の点(d)から点(a)に延びる直線で表される。
第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42を流出した低温且つ低圧のガス状態の冷媒は、第1接続配管25及び第2接続配管26内を通り、第1主開閉装置71及び第2主開閉装置72を通過した後に合流する。その後、低温且つ低圧のガス状態の冷媒は、流路切替装置2を通過して、圧縮機1に吸入され、圧縮機1で圧縮される。
(連続暖房運転モード)
図7は、実施の形態の空気調和機100における連続暖房運転モード時又は連続加湿暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図8は、実施の形態の空気調和機100における連続暖房運転モード時又は連続加湿暖房運転モード時のp-h線図である。なお、図7に示す実線矢印は、冷媒の流れる方向を示している。また、図8の縦軸は、圧力P[Mpa]を示し、横軸は、比エンタルピーh[kg/kJ]を示している。また、図8の点(a)から点(f)は、図7において同じ記号を付した部分での冷媒の状態を示している。図7及び図8を用いて、連続暖房運転モード時の空気調和機100における冷媒の流れと状態について説明する。連続暖房運転モードは、通常の暖房運転モード中に、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42に着霜した場合に行われる。
連続暖房運転モードは、複数の並列熱交換器のうち、一部がデフロスト対象となり、その他が蒸発器となる運転を行うモードである。連続暖房運転モード時の空気調和機100には、流路切替装置2によって、圧縮機1の吐出側と室内熱交換器5とが接続され、圧縮機1の吸入側と第1並列熱交換器41又は第2並列熱交換器42とが接続される冷媒回路14が形成される。連続暖房運転モード時の空気調和機100は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42のうち、一方の熱交換器が、デフロストの対象として選択されてデフロストが行われ、他方の熱交換器が、蒸発器として機能させて暖房運転モードを継続する。
連続暖房運転モード時の空気調和機100は、第1主開閉装置71及び第2主開閉装置72並びに第1副開閉装置81及び第2副開閉装置82の開閉状態が交互に切り替わる。空気調和機100は、このように開閉装置の開閉状態が切り替わることで、デフロストの対象が第1並列熱交換器41と第2並列熱交換器42とに交互に切り替わる。並列配管28及びバイパス配管27を流れる冷媒の流れは、デフロスト対象の第1並列熱交換器41又は第2並列熱交換器42と、蒸発器として機能する第1並列熱交換器41又は第2並列熱交換器42とが切り替わることで、切り替わる。
第1主開閉装置71が開放され、第1副開閉装置81が閉止されることで、第1並列熱交換器41が蒸発器として機能し、第2主開閉装置72が閉止され、第2副開閉装置82が開放されることで、第2並列熱交換器42がデフロストの対象となる。また、第1主開閉装置71が閉止され、第1副開閉装置81が開放されることで、第1並列熱交換器41がデフロストの対象となり、第2主開閉装置72が開放され、第2副開閉装置82が閉止されることで、第2並列熱交換器42が蒸発器として機能する。
実施の形態では、第2並列熱交換器42がデフロストの対象として選択された場合を例として、第2並列熱交換器42のデフロストを行い、第1並列熱交換器41が蒸発器として機能して暖房を継続する場合について説明する。なお、第1並列熱交換器41がデフロストの対象として選択された場合は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42を流れる冷媒の流れ方が入れ替わるだけで、その他の動作は第2並列熱交換器42がデフロストの対象として選択された場合と同じになる。
連続暖房運転モードの空気調和機100には、流路切替装置2によって、圧縮機1の吐出側と室内熱交換器5とが接続され、圧縮機1の吸入側と第1並列熱交換器41とが接続される冷媒回路14が形成される。ここで、流量調整装置7は、開放されている。また、第1主開閉装置71は開放されており、第2主開閉装置72は閉止されている。また、第1副開閉装置81は閉止されており、第2副開閉装置82は開放されている。図7に示す冷媒回路14では、冷媒が流れる部分を実線で示し、冷媒が流れない部分を破線で示している。
まず、主回路15における冷媒の流れについて説明する。連続暖房運転モードにおいて、圧縮機1は、吸入した低温且つ低圧のガス状態の冷媒を圧縮し、高温且つ高圧のガス状態の冷媒を吐出する。圧縮機1における冷媒の圧縮過程は、圧縮機1の断熱効率の分だけ、等エントロピ線で断熱圧縮される場合と比較して加熱されるように圧縮される。このときの冷媒の変化は、図8の点(a)から点(b)に延びる線で表される。
圧縮機1から吐出された高温且つ高圧のガス状態の冷媒の一部は、流路切替装置2及び第1延長配管21を通過して、凝縮器として作用する室内熱交換器5に流入する。高温且つ高圧のガス状態の冷媒は、室内熱交換器5において、室内空気と熱交換されて凝縮して液化し、中温且つ高圧の液状態の冷媒となる。このとき、室内空気が暖められ、室内において暖房が実施される。室内熱交換器5における冷媒の変化は、圧力損失を考慮すると、図8の点(b)から点(c)に延びる直線で表される。
室内熱交換器5から流出した中温且つ高圧の液状態の冷媒は、第2延長配管22を通って、減圧装置3に流入する。減圧装置3に流入した中温且つ高圧の冷媒は、膨張及び減圧されて、中圧の気液二相状態の冷媒となる。減圧装置3における冷媒の変化は、エンタルピーが一定のもとで行われる。このときの冷媒の変化は、図8の点(c)から点(d)に延びる垂直線で表される。その後、減圧装置3を流出した中圧の気液二相状態の冷媒は、後述するデフロストの対象である第2並列熱交換器42を流れた冷媒と合流することにより、エンタルピーが増加する。
気液二相状態の冷媒は、デフロストの対象である第2並列熱交換器42に流れず、蒸発器として作用する第1並列熱交換器41に流入し、第1並列熱交換器41において、室外空気と熱交換され、蒸発してガス化する。第1並列熱交換器41における冷媒の変化は、第1並列熱交換器41での圧力損失を考慮すると、図8の点(d)から点(a)に延びる直線で表される。第1並列熱交換器41から流出した低温且つ低圧のガス状態の冷媒は、第1接続配管25を通り、第1主開閉装置71を通過した後に、流路切替装置2を通過して、圧縮機1に吸入され、圧縮機1で圧縮される。
次に、バイパス回路18における冷媒の流れについて説明する。圧縮機1から吐出された高温且つ高圧のガス状態の冷媒の一部は、バイパス配管27に流れる。バイパス配管27に流れた冷媒は、流量調整装置7に流入し、流量調整装置7において減圧される。流量調整装置7における冷媒の変化は、エンタルピーが一定のもとで行われる。このときの冷媒の変化は、図8の点(b)から点(e)に延びる垂直線で表される。
流量調整装置7において減圧された冷媒は、第2副開閉装置82を通って、第2接続配管26に流入し、デフロストの対象の第2並列熱交換器42に流入する。第2並列熱交換器42に流入した冷媒は、第2並列熱交換器42に付着した霜との熱交換によって冷却される。このように、圧縮機1から吐出された高温且つ高圧のガス状態の冷媒が第2並列熱交換器42に流入することによって、第2並列熱交換器42に付着した霜を融かす。このときの冷媒の変化は、図8の点(e)から点(f)に延びる線で表される。
第2並列熱交換器42のデフロストを行い、第2並列熱交換器42から流出した冷媒は、主回路15に合流する。主回路15に合流した冷媒は、蒸発器として作用する第1並列熱交換器41に流入し、蒸発する。
実施の形態の空気調和機100では、通常暖房運転モードから連続暖房運転モードに切り替わったとき、圧縮機1の駆動周波数の変化に基づく冷媒流量の増加分をデフロスト対象の第1並列熱交換器41又は第2並列熱交換器42に流すようにする。このため、制御装置90は、流量調整装置7の開度を調整する。
実施の形態の空気調和機100では、通常暖房運転モード中の運転状態に基づいて、制御装置90が、連続暖房運転モードにおける流量調整装置7の開度を決定する。このため、連続暖房運転モード時の暖房能力を維持しつつ、デフロスト対象の第1並列熱交換器41又は第2並列熱交換器42の除霜を行うことができる。
第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42のそれぞれを順次デフロストした際、霜が融けてできた水が発生する。加湿ユニット30の集水装置31は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42に着いていた霜が融けてできた水を1か所に集めて蓄える。
着霜の有無は、制御装置90の運転状態判定部190によって判定される。制御装置90は、着霜があると判断した場合、連続暖房運転モードに移行する。制御装置90の運転状態判定部190は、例えば、第1室外温湿度センサ93及び第2室外温湿度センサ94で検知される蒸発温度が、予め設定された蒸発温度閾値よりも低い値を示した場合に、着霜があると判定する。蒸発温度閾値は、予め制御装置90の記憶部191に記憶されており、制御装置90は、判定にあたり記憶部191に記憶された蒸発温度閾値を参照する。
また、制御装置90の運転状態判定部190は、例えば、圧縮機1の吸入圧力から換算される飽和温度が、予め設定された設定外気温度と比較して、設定外気温度から大幅に低下した場合に着霜があると判定してもよい。設定外気温度は、予め制御装置90の記憶部191に記憶されており、制御装置90は、判定にあたり記憶部191に記憶された設定外気温度を参照する。
また、制御装置90の運転状態判定部190は、例えば、外気温度と蒸発温度との温度差が予め設定された値以上となり、経過時間が一定時間以上になった場合に着霜があると判定してもよい。この場合、外気温度は、例えば、第1室外温湿度センサ93及び第2室外温湿度センサ94で検知される。また、蒸発温度は、例えば、第1室外圧力センサ91及び第2室外圧力センサ92によって検知された圧力から、制御装置90によって換算されて算出される。予め設定された値は、予め制御装置90の記憶部191に記憶されており、制御装置90は、判定にあたり記憶部191に記憶された当該値を参照する。また、経過時間は制御装置90の計時部192によって計時される。
連続暖房運転モードは、室内温湿度センサ97によって検知された室温が、予め設定された設定温度に近づき、圧縮機1の周波数が予め設定された設定周波数値以下である場合にのみ行われるように設定されてもよい。設定温度及び設定周波数値は、予め制御装置90の記憶部191に記憶されており、制御装置90は、判定にあたり記憶部191に記憶された設定温度及び設定周波数を参照する。
制御装置90の運転状態判定部190は、通常暖房運転モード時に第1並列熱交換器41又は第2並列熱交換器42が着霜状態にあると判定した場合に、着霜状態を解消するデフロストが必要と判断する。運転状態判定部190が、デフロストが必要であると判断すると、開閉装置制御部196は、デフロスト対象の熱交換器に対応する第1主開閉装置71又は第2主開閉装置72を閉止する。例えば、図7に示すように、デフロストの対象が第2並列熱交換器42である場合、開閉装置制御部196は、第2並列熱交換器42に対応する第2主開閉装置72を閉止する。
更に、デフロストの対象が第2並列熱交換器42である場合、制御装置90の開閉装置制御部196は、第2副開閉装置82を開き、流量調整装置7を開いて開度を調整する。また、開閉装置制御部196は、蒸発器として機能する第1並列熱交換器41に対応する第1主開閉装置71を開き、第1副開閉装置81を閉じる。これによって順に、圧縮機1、流量調整装置7、第2副開閉装置82、第2並列熱交換器42を接続したデフロスト回路が開かれて、第1並列熱交換器41が蒸発機として機能し、第2並列熱交換器42でデフロストが行われる連続暖房運転モードが開始される。そして、開閉装置制御部196は、更に、第1副開閉装置81及び第4開閉装置を開き、流量調整装置7の開度を予め設定した開度に開く。
デフロストの対象が第1並列熱交換器41である場合、開閉装置制御部196は、第1並列熱交換器41に対応する第1主開閉装置71を閉止する。更に、デフロストの対象が第1並列熱交換器41である場合、開閉装置制御部196は、第1副開閉装置81を開き、流量調整装置7を開いて開度を調整する。また、開閉装置制御部196は、蒸発器として機能する第2並列熱交換器42に対応する第2主開閉装置72を開き、第2副開閉装置82を閉じる。これによって順に、圧縮機1、流量調整装置7、第1副開閉装置81、第1並列熱交換器41を接続したデフロスト回路が開かれて、第2並列熱交換器42が蒸発機として機能し、第1並列熱交換器41でデフロストが行われる連続暖房運転モードが開始される。そして、開閉装置制御部196は、更に、第1副開閉装置81及び第4開閉装置を開き、流量調整装置7の開度を予め設定した開度に開く。
(連続加湿暖房運転モード)
連続加湿暖房運転モードは、通常暖房運転モード又は連続加湿暖房運転モード中に、室内空間の加湿を行う運転モードである。あるいは、連続加湿暖房運転モードは、通常暖房運転モード又は連続加湿暖房運転モード中に、制御装置90の運転状態判定部190が、加湿を行う必要があると判定した場合、又は、予め運転モードを連続加湿暖房運転モードに設定した場合等に行われる。連続加湿暖房運転モードは、複数の並列熱交換器のうち、一部を常にデフロスト対象とし、制御装置90が加熱装置32と搬送装置33とを制御し、加湿装置34から水蒸気が含まれた空気を室内空間に排出させる運転モードである。
制御装置90の運転状態判定部190は、例えば、室内温湿度センサ97で検知された室内湿度が、予め設定された設定湿度値を下回った場合に、加湿を行う必要があると判定する。また、制御装置90の運転状態判定部190は、例えば、通常暖房運転モード又は連続暖房運転モードの連続運転時間が、予め設定された設定運転時間を超えた場合に、加湿を行う必要があると判定してもよい。予め設定された設定湿度値、あるいは、予め設定された設定運転時間は、予め制御装置90の記憶部191に記憶されており、制御装置90は、判定にあたり記憶部191に記憶された設定湿度及び設定運転時間を参照する。
図9は、実施の形態に係る空気調和機100の、連続加湿暖房運転モード時における加湿ユニット30の制御フローを示す。図9を用いて連続加湿暖房運転モードにおける加湿ユニットの運転動作について説明する。
連続加湿暖房運転モードでは、制御装置90は、室内湿度を取得する(ステップS1)。室内湿度は、室内温湿度センサ97で検知された室内空間の相対湿度である。室内温湿度センサ97で検知された相対湿度は、制御装置90が受信する。
制御装置90の運転状態判定部190は、室内空間に必要な加湿量となる必要加湿量(kg/h)を算出する(ステップS2)。必要加湿量(kg/h)は、通常暖房運転モード又は連続暖房運転モード時において、室内空間で必要とされる加湿の量である。
必要加湿量(kg/h)は、室内に取り付けた室内温湿度センサ97で検知された室内温度及び相対湿度から求められる絶対湿度と、予め目標として設定された設定相対湿度及び設定温度から求められる設定絶対湿度との差と、空気調和機100の能力(馬力)をもとに、算出される。具体的には、必要加湿量(kg/h)は、部屋の容積×換気回数×空気密度×必要な絶対湿度で求められる。ここで、部屋の容積に合わせて空気調和機100の能力が選定されるため、部屋の容積は、空気調和機100の能力から推定できる。なお、設定相対湿度及び設定温度、あるいは、設定絶対湿度、並びに、空気調和機100の能力(馬力)は、予め制御装置90の記憶部191に記憶されており、制御装置90は、判定にあたり記憶部191に記憶された設定相対湿度及び設定温度又は設定絶対湿度を参照する。
室内機20が室内温湿度センサ97を有していない場合は、第1室外温湿度センサ93又は第2室外温湿度センサ94で検知される室外の温度に対応する必要加湿量(kg/h)を予め定めてもよい。室外の温度に対応する必要加湿量(kg/h)を予め定めておくことで、制御装置90は、第1室外温湿度センサ93又は第2室外温湿度センサ94で検知される室外の温度をもとに必要加湿量(kg/h)を定めることができる。なお、更に正確な必要加湿量(kg/h)を求める場合は、ユーザー側でリモコン等を用いて1時間当たりの換気回数の目安を設定できるようにし、必要加湿量(kg/h)の計算式に、設定した1時間当たりの換気回数から算出される換気量(m/h)を乗算してもよい。
制御装置90の運転状態判定部190は、必要加湿量(kg/h)を算出した後、除霜によって得られた集水量と、計時部192によって計時された時間から集水速度(kg/h)を算出する(ステップS3)。集水量は、水位センサ98又は重量センサ99によって検知される。集水量は、集水装置31に設けられた重量センサ99を用いて直接、重量を測定してもよく、集水装置31の内側に取り付けられた水位センサ98を用いて検知された水位に基づき制御装置90によって算出してもよい。集水速度(kg/h)は、集水装置31に集められた水の時間当たりの増加量である。水の増加量を測定する時間は、例えば、設定時間として記憶部191に予め記憶されており、設定時間の計時は計時部192によって行われる。
また、集水量は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42を通過する空気の流量と、第1室外温湿度センサ93及び第2室外温湿度センサ94による検知に基づき算出された空気の絶対湿度の変化量とに基づきに算出されてもよい。なお、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42を通過する空気の流量は、第1室外送風機61及び第2室外送風機62の回転数から求められる。
制御装置90の運転状態判定部190は、集水装置31における集水速度(kg/h)が、算出した必要加湿量(kg/h)と同じか否か、及び、集水速度(kg/h)が必要加湿量(kg/h)を上回るか否かを判定する(ステップS4)。すなわち、制御装置90の運転状態判定部190は、集水装置31における集水速度(kg/h)が、算出した必要加湿量(kg/h)以上であるか否かを判定する。制御装置90は、集水速度(kg/h)と必要加湿量(kg/h)との比較による結果に基づき、水蒸気が含まれた空気を加湿装置34から排出するか、又は、水蒸気が含まれた空気が加湿装置34から排出することを停止することによって、加湿装置34による加湿量を制御する。
集水速度(kg/h)が必要加湿量(kg/h)よりも小さい場合(ステップS4がNOの場合)には、制御装置90の加熱装置制御部197は、加熱装置32による加熱を行わない。この際、加熱装置32が加熱を行っている場合には、加熱装置制御部197は、加熱装置32を停止し、搬送装置制御部198は、搬送装置33を停止させる(ステップS5)。
また、集水速度(kg/h)が必要加湿量(kg/h)よりも小さい場合(ステップS4がNOの場合)には、制御装置90の送風機制御部195は、第1室外送風機61又は第2室外送風機62の回転数を予め設定された設定回転数まで低下させる(ステップS6)。制御装置90は、集水速度(kg/h)が必要加湿量(kg/h)よりも小さいと判断した場合(ステップS4がNOの場合)には、第1室外送風機61及び第2室外送風機62の回転数を予め設定された設定回転数まで下げ、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42の着霜量を増加させる。
回転数を低下させる室外送風機は、蒸発器となる並列熱交換器に対応する室外送風機である。後述するように、蒸発器となる並列熱交換器に対応する室外送風機の回転数を低下させた場合には、蒸発器として機能する並列熱交換器の着霜量が増加する。設定回転数は、予め制御装置90の記憶部191に記憶されており、制御装置90は、判定にあたり記憶部191に記憶された設定数量及び設定回転数を参照する。第1室外送風機61及び第2室外送風機62の設定回転数は、たとえば、集水速度(kg/h)が必要加湿量(kg/h)を下回る場合に第1室外送風機61及び第2室外送風機62の運転開始時の回転数から一定値下げた回転数とする。また、第1室外送風機61及び第2室外送風機62の設定回転数は、制御装置90が、集水速度(kg/h)と、必要加湿量(kg/h)とが等しくなることを目標値とした、第1室外送風機61及び第2室外送風機62の設定回転数のフィードバック制御、例えばPI制御又はPID制御等に基づく回転数にすると更に良い。
なお、連続加湿暖房運転モードを継続するには、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42に着霜させ、加湿に用いる加湿水を集める必要がある。霜は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42の周囲の水蒸気が低温の第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42に熱を奪われることで発生する。第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42の着霜量を増加させるには、送風機制御部195が第1室外送風機61及び第2室外送風機62の回転数を下げて、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42の蒸発温度を下げることが有効である。
制御装置90は、ステップS5において、加熱装置32を停止し、搬送装置33を停止させた後、ステップS3に戻り、集水装置31における集水速度(kg/h)を算出する。また、制御装置90は、ステップS6において、第1室外送風機61又は第2室外送風機62の回転数を予め設定された設定回転数まで低下させた後、ステップS3に戻り、集水装置31における集水速度(kg/h)を算出する。
集水装置31における集水速度(kg/h)が、算出した必要加湿量(kg/h)と同じ場合、又は、集水速度(kg/h)が必要加湿量(kg/h)を上回る場合(ステップS4がYESの場合)には、加熱装置制御部197は、加熱装置32を駆動させ、集水装置31に集められた水を加熱装置32によって加熱し気化させて水蒸気を発生させる(ステップS7)。また、集水装置31における集水速度(kg/h)が、算出した必要加湿量(kg/h)と同じ場合、又は、集水速度(kg/h)が必要加湿量(kg/h)を上回る場合(ステップS4がYESの場合)には、搬送装置制御部198は、搬送装置33を駆動させ、加熱装置32の加熱により発生した水蒸気を搬送装置33によって加湿装置34に搬送する(ステップS7)。
加熱装置32の加熱によって発生した水蒸気は、搬送装置33によって室内送風機63の正面に配置された加湿装置34に搬送される。加湿装置34に搬送された水蒸気は、室内送風機63が送り出す空気によって、室内へと搬送され、室内が加湿される。
制御装置90は、ステップS7において、加熱装置32と、搬送装置33とを駆動させた後、予め定められた設定時間経過後に、室内湿度を取得する(ステップS8)。室内湿度は、室内温湿度センサ97で検知された室内空間の相対湿度である。室内温湿度センサ97で検知された相対湿度は、制御装置90が受信する。設定時間は、予め制御装置90の記憶部191に記憶されており、制御装置90は、記憶部191に記憶された設定時間を参照する。また、経過時間は制御装置90の計時部192によって計時される。
制御装置90の運転状態判定部190は、設定時間経過して室内湿度を取得した後、取得した室内湿度と、予め定められた目標湿度とを比較する(ステップS9)。目標湿度は、予め制御装置90の記憶部191に記憶されており、制御装置90は、判定にあたり記憶部191に記憶された目標湿度を参照する。
ステップS9において、室内湿度が「目標湿度よりも5%高い湿度」よりも高いと運転状態判定部190が判定した場合、または、室内湿度が「目標湿度よりも5%低い湿度」よりも低いと判断した場合(ステップS9がNOの場合)には、ステップS1に戻る。
ステップS9において、室内湿度が「目標湿度よりも5%高い湿度」以下、且つ、「目標湿度よりも5%低い湿度」以上の範囲に入ると運転状態判定部190が判定した場合(ステップS9がYESの場合)には、制御装置90は、加熱装置32を停止する(ステップS10)。また、ステップS9において、室内湿度が「目標湿度よりも5%高い湿度」以下、且つ、「目標湿度よりも5%低い湿度」以上の範囲に入ると運転状態判定部190が判定した場合(ステップS9がYESの場合)には、制御装置90は、搬送装置33を停止する(ステップS10)。ステップS9において、制御装置90は、室内湿度が目標湿度に対して当該範囲内に入ると判断した場合には、加熱装置32及び搬送装置33を停止して、加湿ユニット30による室内空間の加湿を停止する。
続いて連続加湿暖房運転モードにおけるヒートポンプサイクルの動作について説明する。連続加湿暖房運転モードは基本的な動作と取りうるP-h線図は、図7及び図8で示した連続暖房運転モードと同じである。
空気調和機100は、加湿と暖房を両立させる連続加湿暖房運転モードの時、並列熱交換器への着霜有無に関わらず連続暖房運転を開始する。連続暖房運転と同時に、制御装置90の送風機制御部195は、デフロスト対象の並列熱交換器に流入する冷媒の圧力を飽和温度換算で霜点温度以下になるように第1室外送風機61及び第2室外送風機62の回転数を調整して風量を制御する。また、連続暖房運転と同時に、制御装置90の圧縮機制御部193は、デフロスト対象の並列熱交換器に流入する冷媒の圧力を飽和温度換算で霜点温度以下になるように圧縮機1の周波数を制御する。空気調和機100は、一方の並列熱交換器のデフロストが完了したら、他方の並列熱交換器のデフロストを行う。
より詳細には、制御装置90の送風機制御部195は、連続加湿暖房運転モードに入った場合、着霜対象とする第1並列熱交換器41に対応する第1室外送風機61の回転数を下げる。また、開閉装置制御部196は、蒸発器として機能する第1並列熱交換器41に対応する第1主開閉装置71を開き、第1副開閉装置81を閉じる。
また、制御装置90の開閉装置制御部196は、連続加湿暖房運転モードに入った場合、デフロストの対象とする第2並列熱交換器42に対応する第2主開閉装置72を閉止する。更に、第2副開閉装置82を開き、流量調整装置7を開く。空気調和機100は、これらの工程によって順に、圧縮機1、流量調整装置7、第2副開閉装置82、第2並列熱交換器42を接続したデフロスト回路が開かれて連続加湿暖房運転モードが開始される。そして、制御装置90の開閉装置制御部196は、更に、第1副開閉装置81及び第2副開閉装置82を開き、減圧機構制御部194は、流量調整装置7の開度を予め設定した開度に開く。
第1並列熱交換器41がデフロストの対象とし、第2並列熱交換器42が着霜対象とする場合には、上記の動作が逆になる。すなわち、制御装置90の送風機制御部195は、連続加湿暖房運転モードに入った場合、着霜対象とする第2並列熱交換器42に対応する第2室外送風機62の回転数を下げる。また、開閉装置制御部196は、蒸発器として機能する第2並列熱交換器42に対応する第2主開閉装置72を開き、第2副開閉装置82を閉じる。
また、制御装置90の開閉装置制御部196は、連続加湿暖房運転モードに入った場合、デフロストの対象とする第1並列熱交換器41に対応する第1主開閉装置71を閉止する。更に、第1副開閉装置81を開き、流量調整装置7を開く。空気調和機100は、これらの工程によって順に、圧縮機1、流量調整装置7、第1副開閉装置81、第1並列熱交換器41を接続したデフロスト回路が開かれて連続加湿暖房運転モードが開始される。そして、制御装置90の開閉装置制御部196は、更に、第1副開閉装置81及び第2副開閉装置82を開き、減圧機構制御部194は、流量調整装置7の開度を予め設定した開度に開く。
空気調和機100は、上述したように室内の空気温度及び室内湿度に基づいて、室内の必要加湿量(kg/h)を算出する。そして、空気調和機100の制御装置90は、着霜量と必要加湿量(kg/h)とが釣り合うように、第1室外送風機61及び第2室外送風機62等の風量及び圧縮機1の周波数を適切に制御する。
なお、第1室外温湿度センサ93及び第2室外温湿度センサ94による室外温度及び室外湿度等の検知情報に基づき、運転状態判定部190によって集水装置31に集められた水が凍結していると判定した場合には、制御装置90は、加熱装置32を駆動させてもよい。制御装置90の加熱装置制御部197は、加熱装置32の加熱量を調整し、凍結した水を融かす。
なお、実際の加湿量は、風量×絶対湿度差×空気密度の計算式から求められる。風量は、室内送風機63の回転数から算出できる。絶対湿度差は、室内機20の吹出の絶対湿度と室内機20の吸込の絶対湿度との差から求められる。すなわち、絶対湿度差は、室内温湿度センサ97によって取得した室内機20の吹出位置の温湿度の値と、吸込位置の温湿度の値とから算出できる。空気密度は、ほぼ一定の値であり、予め記憶部191に記憶されている。
制御装置90は、室内送風機63の回転数、室内温湿度センサ97によって検知される温湿度、及び、予め設定された空気密度から導出される実際の加湿量(kg/h)と、必要加湿量(kg/h)とを比較する。制御装置90の送風機制御部195は、実際の加湿量(kg/h)と必要加湿量(kg/h)とが近づくように室内送風機63の回転数を制御する。空気調和機100は、必要加湿量(kg/h)と実際の加湿量(kg/h)との差を求めることで、室内送風機63の回転数を制御し、両値を近づける。室内送風機63の回転数を制御し、両値を近づけるために、制御装置90は、実際の加湿量(kg/h)と、必要加湿量(kg/h)とが等しくなることを目標値とした、室内送風機63のフィードバック制御、例えばPI制御又はPID制御等を行うことが望ましい。
[空気調和機100の作用効果]
空気調和機100は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42のような複数の並列熱交換器から発生する水を集める集水装置31と、集水装置31に集められた水を加熱し蒸発させる加熱装置32と、を有する。また、空気調和機100は、加熱装置32によって作られた水蒸気が含まれた空気を室内空間へ搬送する搬送装置33と、室内空間に配置され、搬送装置33により搬送された水蒸気が含まれた空気を室内空間に排出する加湿装置34と、を有する。また、空気調和機100は、制御装置90を備えており、制御装置90は、連続加湿暖房運転モードを有する。そして、空気調和機100は、連続加湿暖房運転モードでは、デフロストによって得られる水分を集水し、加熱することで気化させ、気化した空気を室内へと搬送し、室内を加湿し、これにより、常に室内を加湿しながら暖房運転を行うことができる。そのため、空気調和機100は、暖房と加湿を同時且つ連続的に行うことができ、溶かした霜を加湿水として利用して、実際に室内を加湿できるまでの即応性を高くできる。なお、デフロストを利用せず、暖房時に室外機で発生する結露水を自然落下によって捕集する場合、例えば外気温が7℃又は6℃条件下では、熱交換器が乾面の状態から水が滴下し、集水装置に水が貯まるまでに約30分程度の時間を要する。熱交換器が乾面の状態から集水装置に水が貯まるまでに約30分程度の時間がかかる理由は、表面張力による影響が大きいと考えられる。同じ条件下の元、着霜及びデフロストを用いて集水装置31に水を貯える場合も時間はかかるが、この方法では表面張力による影響を受けにくいため、デフロストを利用しない場合よりも水を早く貯めることができる。そのため、着霜及びデフロストを用いて集水装置31に水を貯える場合、デフロストを利用しない場合よりも室内を加湿できるまでの即応性を高くできる。
また、集水装置に水を貯える際にデフロストを利用しない場合は、冬季の暖房運転では着霜により加湿に用いる水を安定して確保できない。これに対し、空気調和機100は、連続加湿運転モードでは、デフロストによって得られる水分を集水し、加熱することで気化させ、気化した空気を室内へと搬送し、室内を加湿し、これにより、常に室内を加湿しながら暖房運転を行うことができる。空気調和機100は、着霜条件下においてもデフロストを利用することによって、安定して加湿に用いる水を確保できる。
また、制御装置90は、複数の並列熱交換器のうち、一部を常にデフロスト対象とし、加熱装置32と搬送装置33とを制御し、加湿装置34から水蒸気が含まれた空気を室内空間に排出する連続加湿暖房運転モードを有する。集水装置31に貯められた捕集水を液体の状態で搬送する場合、室内機20側での蒸発用装置が必要となり、室内機20に収納するには加湿装置34の筐体サイズを大きくする必要がある。空気調和機100は、捕集水を液体の状態ではなく、水蒸気の状態で搬送するため、室内機20側で蒸発用の装置が不要であり、室内機20に収納するには加湿装置34の筐体サイズを小さくできる。空気調和機100は、捕集水を液体の状態ではなく、水蒸気の状態で搬送するため、液体を搬送するためのポンプを用いる必要がなくコストを抑制できる。
また、空気調和機100は、集水装置31に集められた水を加熱し蒸発させる加熱装置32を有する。空気調和機100は、第1並列熱交換器41及び第2並列熱交換器42等の室外熱交換器の結露水を利用するため、衛生上、一度捕集した水を60℃~80℃程度まで加熱し、滅菌する必要がある。空気調和機100は、加熱装置32によって集水装置31に貯えられた水を水蒸気の状態にして室内空間の加湿を行うことができると共に、加湿に利用する水の滅菌を行うことができる。
また、空気調和機100は、室内空間の室内温度及び室内湿度を検知する室内温湿度センサ97を有する。運転状態判定部190は、連続加湿暖房運転モード時に、室内温湿度センサにより検知された室内温度及び室内湿度を元に、室内空間に必要な加湿の量となる必要加湿量(kg/h)を算出する。そして、運転状態判定部190は、室内温湿度センサ97により検知された室内温度及び室内湿度を元に算出された室内空間に必要な加湿の量となる必要加湿量と、集水装置31に集められた水の時間当たりの増加量となる集水速度と、を比較する。制御装置90は、その結果に基づき、水蒸気が含まれた空気を加湿装置34から排出し、又は、水蒸気が含まれた空気が加湿装置34から排出することを停止することによって、加湿装置34による加湿量を制御する。そのため、空気調和機100は、暖房と加湿を同時且つ連続的に行うことができ、室内を快適な温湿度に保つことができる。
また、制御装置90は、集水速度(kg/h)が、必要加湿量(kg/h)と同じ場合、又は、必要加湿量(kg/h)を上回る場合には加熱装置32と搬送装置33とを駆動させる。集水速度(kg/h)が、必要加湿量(kg/h)と同じ場合には、加熱装置32による加熱が行われても、蒸発量と集水量とが同じであり、集水装置31から水が減少しない。集水速度(kg/h)が、必要加湿量(kg/h)を上回る場合には、加熱装置32による加熱が行われても、蒸発量よりも集水量が上回る。そのため、空気調和機100は、暖房と加湿を同時且つ連続的に行うことができ、室内を快適な温湿度に保つことができる。
また、制御装置90は、集水速度(kg/h)が、必要加湿量(kg/h)よりも小さい場合には加熱装置32と搬送装置33とを停止し、第1室外送風機61及び第2室外送風機62等の複数の室外送風機の回転数を予め設定された設定回転数まで低下させる。集水速度(kg/h)が、必要加湿量(kg/h)よりも小さい場合は、加熱装置32による加熱を行うと集水量よりも蒸発量が上回る。そのため、集水速度(kg/h)が、必要加湿量(kg/h)よりも小さい場合には、制御装置90が加熱装置32による加熱を停止することによって、空気調和機100は、加熱装置32に必要以上に電力供給されること、また、集水装置31が空焚き状態になることを防ぐことができる。また、蒸発器となる並列熱交換器に対応する室外送風機の回転数を低下させることによって、蒸発器として機能する並列熱交換器の着霜量を増加させ、集水量を増やすことができる。
また、空気調和機100は、集水装置31に取り付けられ、集水装置31の水位を測定する水位センサ98を備え、制御装置90は、水位センサ98が検知した水位に基づき集水速度の導出に用いられる集水量を測定する。そのため、空気調和機100は、簡易な手段で集水量を特定できる。
また、空気調和機100は、集水装置31に取り付けられ、集水装置31に集められた水の重量を検知する重量センサ99を備え、制御装置90は、重量センサ99が検知した水の重量に基づき集水速度の導出に用いられる集水量を測定する。そのため、空気調和機100は、簡易な手段で集水量を特定できる。
また、空気調和機100は、複数の並列熱交換器に取り付けられ、室外温度と室外湿度とを検知する第1室外温湿度センサ93及び第2室外温湿度センサ94等のような室外温湿度センサを備える。そして、制御装置90は、第1室外送風機61及び第2室外送風機62等の複数の室外送風機の回転数と、室外温湿度センサによる検知に基づき算出された空気の絶対湿度の変化量と、に基づき集水速度の導出に用いられる集水量を決定する。空気調和機100は、集水装置31に新たに検知装置を設ける必要が無いため、集水装置31に検知装置を設ける場合と比較して、材料コスト及び製造コスト等を抑制できる。
また、制御装置90は、室内送風機63の回転数、室内温湿度センサ97によって検知される温湿度、及び、予め設定された空気密度から導出される実際の加湿量(kg/h)と、必要加湿量(kg/h)とを比較する。制御装置90の送風機制御部195は、実際の加湿量(kg/h)と必要加湿量(kg/h)とが近づくように室内送風機63の回転数を制御する。空気調和機100は、必要加湿量(kg/h)と実際の加湿量(kg/h)との差を求めることで、室内送風機63の回転数を制御し、両値を近づけることで更に必要十分な加湿を確保できる。
また、加熱装置32は、連続加湿暖房運転モードにおいて、集水装置31に集められた水を加熱し蒸発させ、また、集水装置31に集められた水が凍結している場合には、凍結した水を溶かすために用いられる。そのため、空気調和機100は、加熱装置32を備えることによって、室内空間の加湿のために水蒸気を発生させることができると共に、集水装置31に集められた水の凍結を防止できる。
また、空気調和機100は、集水装置31と加湿装置34とを接続し、水蒸気が含まれた空気が通る搬送ホース36を有し、搬送ホース36には、搬送ホース36の内部で結露した水を排出する排水装置35が設けられている。空気調和機100は、排水装置35を備えていることにより、搬送ホース36内に結露水等が溜まった場合に、溜まった水を排出できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本開示の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本開示の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 圧縮機、2 流路切替装置、3 減圧装置、5 室内熱交換器、7 流量調整装置、10 室外機、13 合流部、14 冷媒回路、15 主回路、16 冷媒配管、18 バイパス回路、20 室内機、21 第1延長配管、22 第2延長配管、23 吐出配管、24 吸入配管、25 第1接続配管、26 第2接続配管、27 バイパス配管、28 並列配管、30 加湿ユニット、31 集水装置、32 加熱装置、33 搬送装置、34 加湿装置、34a 放出口、35 排水装置、36 搬送ホース、41 第1並列熱交換器、42 第2並列熱交換器、61 第1室外送風機、62 第2室外送風機、63 室内送風機、71 第1主開閉装置、72 第2主開閉装置、81 第1副開閉装置、82 第2副開閉装置、90 制御装置、91 第1室外圧力センサ、92 第2室外圧力センサ、93 第1室外温湿度センサ、94 第2室外温湿度センサ、95 室内圧力センサ、96 温度センサ、97 室内温湿度センサ、98 水位センサ、99 重量センサ、100 空気調和機、190 運転状態判定部、191 記憶部、192 計時部、193 圧縮機制御部、194 減圧機構制御部、195 送風機制御部、196 開閉装置制御部、197 加熱装置制御部、198 搬送装置制御部。

Claims (10)

  1. 圧縮機、流路切替装置、室内熱交換器、減圧装置、及び互いに並列に接続された複数の並列熱交換器を冷媒配管で接続した冷媒が循環する主回路と、
    前記圧縮機の吐出側と前記複数の並列熱交換器とを接続し、前記圧縮機から吐出された冷媒の一部が分岐して流れるバイパス配管を備えるバイパス回路と、
    前記バイパス配管に設けられ、前記圧縮機が吐出した冷媒の流量を調整する流量調整装置と、
    前記室内熱交換器に室内空気を送る室内送風機と、
    前記複数の並列熱交換器に対応してそれぞれ配置されており、前記複数の並列熱交換器にそれぞれ空気を送る複数の室外送風機と、
    前記複数の並列熱交換器から発生する水を集める集水装置と、
    前記集水装置に集められた水を加熱し蒸発させる加熱装置と、
    前記加熱装置によって作られた水蒸気が含まれた空気を室内空間へ搬送する搬送装置と、
    前記室内空間に配置され、前記搬送装置により搬送された前記水蒸気が含まれた空気を前記室内空間に排出する加湿装置と、
    前記圧縮機、前記流路切替装置、前記減圧装置、前記室内送風機、前記複数の室外送風機、前記加熱装置、及び、前記搬送装置を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記複数の並列熱交換器のうち、一部を常にデフロスト対象とし、前記加熱装置と前記搬送装置とを制御し、前記加湿装置から前記水蒸気が含まれた空気を前記室内空間に排出する連続加湿暖房運転モードを有する空気調和機。
  2. 前記室内空間の室内温度及び室内湿度を検知する室内温湿度センサを有し、
    前記制御装置は、
    前記連続加湿暖房運転モード時に、前記室内温湿度センサにより検知された前記室内温度及び前記室内湿度を元に算出された前記室内空間に必要な加湿の量となる必要加湿量と、前記集水装置に集められた水の時間当たりの増加量となる集水速度と、を比較して、比較の結果に基づき、前記水蒸気が含まれた空気を前記加湿装置から排出し、又は、前記水蒸気が含まれた空気が前記加湿装置から排出することを停止することによって、前記加湿装置による加湿量を制御する請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記制御装置は、
    前記集水速度が、前記必要加湿量と同じ場合、又は、前記必要加湿量を上回る場合には前記加熱装置と前記搬送装置とを駆動させる請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記制御装置は、
    前記集水速度が、前記必要加湿量よりも小さい場合には前記加熱装置と前記搬送装置とを停止し、前記複数の室外送風機の回転数を予め設定された設定回転数まで低下させる請求項2又は3に記載の空気調和機。
  5. 前記集水装置に取り付けられ、前記集水装置の水位を測定する水位センサを備え、
    前記制御装置は、
    前記水位センサが検知した水位に基づき前記集水速度の導出に用いられる集水量を測定する請求項2~4のいずれか1項に記載の空気調和機。
  6. 前記集水装置に取り付けられ、前記集水装置に集められた水の重量を検知する重量センサを備え、
    前記制御装置は、
    前記重量センサが検知した水の重量に基づき前記集水速度の導出に用いられる集水量を測定する請求項2~5のいずれか1項に記載の空気調和機。
  7. 前記複数の並列熱交換器に取り付けられ、室外温度と室外湿度とを検知する室外温湿度センサを備え、
    前記制御装置は、
    前記複数の室外送風機の回転数と、前記室外温湿度センサによる検知に基づき算出された空気の絶対湿度の変化量と、に基づき前記集水速度の導出に用いられる集水量を決定する請求項2~6のいずれか1項に記載の空気調和機。
  8. 前記制御装置は、
    前記室内送風機の回転数、前記室内温湿度センサによって検知される温湿度、及び、予め設定された空気密度から導出される実際の加湿量と、前記必要加湿量とを比較し、前記実際の加湿量と前記必要加湿量とが近づくように前記室内送風機の回転数を制御する請求項2~7のいずれか1項に記載の空気調和機。
  9. 前記加熱装置は、
    前記連続加湿暖房運転モードにおいて、前記集水装置に集められた水を加熱し蒸発させ、また、前記集水装置に集められた水が凍結している場合には、凍結した水を溶かすために用いられる請求項1~8のいずれか1項に記載の空気調和機。
  10. 前記集水装置と前記加湿装置とを接続し、前記水蒸気が含まれた空気が通る搬送ホースを有し、
    前記搬送ホースには、前記搬送ホースの内部で結露した水を排出する排水装置が設けられている請求項1~9のいずれか1項に記載の空気調和機。
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