JP7421976B2 - ペリクル、およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばLSI、超LSIなどの半導体装置や液晶ディスプレイパネルなどのリソグラフィ工程において、リソグラフィ用マスクのゴミよけとして使用されるペリクル、およびその製造方法に関する。
ペリクルは、LSI、超LSIなどの半導体装置や液晶ディスプレイパネルなどのリソグラフィ工程において、リソグラフィ用マスク上に装着して、マスクへの異物の付着を防ぐ目的で使用される。ペリクルは、通常、ペリクル枠と、その上端面に張設された透明なペリクル膜と、下端面に設けられ、ペリクルをマスクに貼り付けるための粘着剤層とを有する。ペリクルの粘着剤層に使用される粘着剤としては、ゴム系やポリウレタン系の粘着剤や、特許文献1に記載のようなシリコーン系の粘着剤、特許文献2に記載のアクリル系の粘着剤等が知られている。
近年では、マスクパターンの微細化に伴い、露光光の短波長化が進んでいる。短波長の光の例には、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー等のエキシマ光などがある。このような短波長は高エネルギーであることから、露光中に粘着剤の成分が分解しやすく、粘着剤成分の分解によって、露光工程においてマスクからペリクルが剥がれるなどの問題が発生することがある。このような問題を防止するためには、ペリクルの粘着剤層にはある一定荷重をかけても剥がれない耐荷重性が求められる。
例えば、特許文献2には、粘着剤層の凝集破断強度を20g/mm以上としたペリクルが開示されている。
特開平05-281711号公報 特開2006-146085号公報
特許文献2においては、ペリクル剥離後の糊残りを改善する方法として、粘着剤層の凝集破断強度を高めている。しかし、凝集破断強度を高めると、粘着剤層が硬くなる傾向にあり、その結果、耐荷重性が低下することが多かった。
本発明は、基板との密着性が高く、耐荷重性に優れたペリクルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、かかる課題を解決することを目的として鋭意研究した結果、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む樹脂組成物の硬化物である(メタ)アクリル系粘着剤を含む粘着剤層を有するペリクルに対して特定波長の紫外線を照射することで、粘着剤層の最表面の硬さが増加すると同時に、粘着力も向上し、基板との密着性が高まることを見出した。特に紫外線照射後のペリクルの粘着剤層の、ペリクル枠と接する面とは反対側の面に対してナノインデンテーション法によって測定した、押し込み深さが4μmのときに生じる応力が25μN以上50μN以下の範囲内であると、耐荷重性が向上することを見出した。その理由は定かではないが、次のように推定される。
本発明のペリクルの粘着剤層には、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む樹脂組成物の硬化物である(メタ)アクリル系粘着剤が含まれる。このような粘着剤層の最表面(即ち、押し込み深さ4μm)の応力が上記範囲内となるように特定波長の紫外線を照射すると、当該粘着剤層の表面に含まれる(メタ)アクリル系粘着剤の粘着性を向上させ得る官能基である-OHや-COOHの量が増加し、基板と粘着剤層との密着性が向上したと考えられる。これら知見に基づき、本発明を完成するに至った。
よって、本発明は、以下のペリクルに関する。
[1] ペリクル枠と、
前記ペリクル枠の一端面に張設されたペリクル膜と、
前記ペリクル枠の他端面に設けられた粘着剤層とを有するペリクルであって、
前記粘着剤層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む樹脂組成物の硬化物である(メタ)アクリル系粘着剤を含み、
前記粘着剤層の、前記ペリクル枠と接する面とは反対側の面に対して測定した応力が25μN以上50μN以下であり、前記応力は、ナノインデンテーション法によって測定した、押し込み深さが4μmのときに生じる応力である、ペリクル。
[2] 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位、及び炭素-炭素多重結合含有基からなる側鎖を有する、[1]に記載のペリクル。
[3] 前記炭素-炭素多重結合含有基が、炭素-炭素二重結合含有基である、[2]に記載のペリクル。
[4] 前記硬化剤(B)がラジカル重合開始剤である、[1]~[3]のいずれかに記載のペリクル。
[5] 前記ラジカル重合開始剤が、熱ラジカル重合開始剤である、[4]に記載のペリクル。
さらに本発明は、以下のペリクルの製造方法に関する。
[6] [1]~[5]のいずれかに記載のペリクルの製造方法であって、
ペリクル枠の一端面にペリクル膜を張設する工程と、
前記ペリクル枠の他端面に、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む樹脂組成物を使用して粘着剤層を設ける工程と、
前記ペリクル膜、前記ペリクル枠、および前記粘着剤層を含む複合体に対して、酸素ガス雰囲気内で波長193nm以下の紫外線を照射する工程と
を含み、
前記紫外線を照射する工程によって、前記粘着剤層の、前記ペリクル枠と接する面とは反対側の面に対して測定した応力が25μN以上50μN以下となり、前記応力は、ナノインデンテーション法によって測定した、押し込み深さが4μmのときに生じる応力である、
ペリクルの製造方法。
[7] 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位、及び炭素-炭素多重結合含有基からなる側鎖を有する、[6]に記載の製造方法。
本発明によれば、基板との密着性が高く、耐荷重性に優れたペリクルおよびその製造方法を提供することができる。
図1は、耐荷重試験の構成を示す模式図である。
1.ペリクル
本発明のペリクルは、ペリクル枠と、ペリクル枠の一端面に張設されたペリクル膜と、ペリクル枠の他端面に設けられた粘着剤層とを有する。
1-1.ペリクル枠
ペリクル枠は、ペリクル枠として通常用いられるものであってもよい。ペリクル枠の材質の例には、アルミニウム合金、ステンレス鋼、ポリエチレン、黒色アルマイト処理したアルミニウムなどが含まれる。これらの中でも、軽量であることなどから、アルミニウム合金や黒色アルマイト処理したアルミニウムなどが好ましい。
1-2.ペリクル膜
ペリクル膜は、ペリクル枠の一方の開口部に固定されている。ペリクル膜は、ペリクル膜として通常用いられているものであってよい。ペリクル膜の材質としては、例えばニトロセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、プルラン化合物、非晶性フッ素系重合体、シリコーン変性ポリビニルアルコールなどが挙げられる。これらの中でも、エキシマ光に対して充分な耐性を有する非晶性フッ素系重合体が好ましい。
1-3.粘着剤層
粘着剤層は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む樹脂組成物の硬化物である(メタ)アクリル系粘着剤を含む。
[(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)]
本発明において「(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)(以下、しばしば、「共重合体(A)」と略す場合もある)は、炭素数1~14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、後述する硬化剤(B)との反応性を有する官能基を有する反応性モノマーとをモノマー単位として含むものが好ましい。
アルキル基の炭素数が1~14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体的としては、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリルなどの直鎖脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピルなどが挙げられる。これらは単独でも、2種以上を併せて用いてもよい。なかでも、炭素数が1~3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、炭素数が4~14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの2種の組み合わせを用いることが好ましい。例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル等と、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等との組み合わせである。
硬化剤との反応性を有する官能基を有する反応性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマーや、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル等のヒドロキシル基含有モノマーが挙げられる。これらモノマーは、単独でも、2種以上を併せて用いてもよい。なかでも、共重合性、汎用性等の点から、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル等の炭素数2~4のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーが好ましい。特に糊残りを低減する観点からは、(メタ)アクリル酸が好ましい。
さらに共重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)、及び炭素-炭素多重結合含有基からなる側鎖を有するポリマーであることが好ましい。また、共重合体(A)は、構造単位(I)以外に、ヒドロキシ基を含む構造単位(以下、「構造単位(II)」ともいう)をさらに有することが好ましい。また、構造単位(I)~(II)以外のその他の構造単位をさらに有していてもよい。
共重合体(A)は、炭素-炭素多重結合含有基からなる側鎖をさらに有する。炭素-炭素多重結合含有基は、構造単位(II)やその他の構造単位に含まれていてもよい。以下、炭素-炭素多重結合含有基及び各構造単位について説明する。
(炭素-炭素多重結合含有基)
炭素-炭素多重結合含有基は、炭素-炭素二重結合および/または炭素-炭素三重結合を含む基である限り特に限定はない。重合性炭素-炭素多重結合は、エチレン性ならびにアルキン性の炭素-炭素多重結合を意味する。
炭素-炭素二重結合含有基は、炭素-炭素二重結合を含む基である限り、特に限定はない。例えば、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、イソプレン、ジアリルエーテル、ジビニルベンゼン((メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、スチリル基等)が挙げられる。また、炭素-炭素三重結合含有基は、炭素-炭素三重結合を含む基である限り、特に限定はない。例えば、ヘキサン-1,5-ジインやジエチニルベンゼンやジエチレングリコールビス(2-プロピニル)エーテルが挙げられる。これらの中で、ラジカルの安定性と反応性により優れ、加熱後の粘着力の低下幅がより十分に大きくなる観点から、炭素-炭素二重結合含有基である(メタ)アクリル基が好ましい。
尚、本明細書において、「(メタ)アクリル」という表現を用いる場合、「アクリル」及び「メタクリル」の一方又は両方を意味するものとし、「(メタ)アクリロイル」についても同様の意味をもつものとする。
共重合体(A)は、多重結合含有基を、側鎖及び末端のいずれに有していてもよいが、重合性炭素-炭素多重結合の反応性を向上させ、加熱またはUV硬化後の粘着力の低下幅をより十分に大きくする観点から、側鎖に有することが好ましい。
側鎖に多重結合含有基が導入された共重合体(A)は、例えばヒドロキシ基、エポキシ基を側鎖に有する前駆体ポリマーを用意し、前駆体ポリマーのヒドロキシ基、カルボキシ基に対し、多重結合を有するイソシアネート化合物、エポキシ化合物を反応させる手法によって得ることができる。
共重合体(A)中の多重結合含有基の含有量を表す、多重結合当量の範囲は、156g/mol以上100,000g/mol以下が好ましく、500g/mol以上50,000g/mol以下がより好ましく、1000g/mol以上20,000g/mol以下がさらに好ましい。多重結合含有基の含有量を上記範囲とすることで、加熱あるいはUV照射による硬化後の粘着力を弱粘着から強粘着まで設計可能となり、かつ糊残りをより十分に低減することができる。
多重結合当量は、共重合体(A)の有する多重結合(即ち、二重結合および三重結合)の合計モル数(mol)に対する、共重合体(A)の固形分質量(g)であり、下記式で表すことができる。
多重結合当量(g/mol)=共重合体(A)中の固形分質量(g)/共重合体(A)の多重結合のモル数。
尚、ここでいう共重合体(A)の固形分質量とは、共重合体(A)の平均分子量(Mw)である。また、共重合体(A)の多重結合のモル数は、側鎖に位置する重合性多重結合基を有する化合物のモル数である。
共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量である。その測定方法については後述する。
また、共重合体(A)の多重結合のモル数は、H-NMRの積分値から計算することができる。例えば、共重合体(A)に対して任意の量(例えば、0.1mmol)の標準試薬(スチレンなど)を添加した溶液を用意し、それを重溶媒(例えば、CDCl)で希釈し、試料溶液を調製する。調整した試料溶液をH-NMRを測定してスペクトルを得る。得られたスペクトルについて、標準試薬由来のピークの積分値と、共重合体(A)に含まれる多重結合由来のピークの積分値とから、多重結合のモル数を得ることができる。
(構造単位(I))
構造単位(I)は、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位である。構造単位(I)は、-CH-CH(COOCH)-で表される構造を有している。
さらに構造単位(I)は、炭素数4以上10以下のアルキル基を含む(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位である。炭素数4以上10以下のアルキル基としては、例えばn-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-デシル基等が挙げられる。これらの中で、n-ブチル基及び2-エチルヘキシル基が好ましい。
さらに構造単位(I)は、構造単位(I)に由来する脱離物が、沸点150℃以下の化合物となるものが好ましい。例えば、構造単位(I)がアクリル酸ブチルの場合、脱離物は沸点117℃のブタノールである。脱離物の沸点が150℃以下であれば、アウトガスの除去が容易である。沸点が150℃以下の脱離物を生じる構造単位(I)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、酢酸ビニルなどの、エステル基の炭素数が5以下の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
共重合体(A)が構造単位(I)を有する場合、構造単位(I)の含有割合の下限としては、5質量%が好ましく、10質量%がより好ましく、30質量%がさらに好ましく、40質量%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、95質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、70質量%がさらに好ましく、60質量%が特に好ましい。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、粘着剤層の強度をさらに高めることができ、その結果、粘着力をさらに高めることができる。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、粘着力を弱粘着から強粘着まで設計可能となり、かつ糊残りを十分に低減することができる。
(構造単位(II))
構造単位(II)は、ヒドロキシ基を含む構造単位である。共重合体(A)が構造単位(II)を有することで、粘着力がより向上する。
ヒドロキシ基としては、例えばアルコール性ヒドロキシ基等が挙げられる。これらの中で、糊残り低減化の観点から、アルコール性ヒドロキシ基が好ましい。
構造単位(II)を与えるモノマーとしては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシナフチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアリール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中で、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、ヒドロキシアルキルアクリレートがより好ましく、ヒドロキシエチルアクリレートがさらに好ましい。
共重合体(A)が構造単位(II)を有する場合、構造単位(II)の含有割合の下限としては、1質量%が好ましく、3質量%がより好ましく、4質量%がさらに好ましく、5質量%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、30質量%が好ましく、25質量%がより好ましく、15質量%がさらに好ましく、10質量%が特に好ましい。
共重合体(A)の重量平均分子量は、1万以上100万以下が好ましく、3万以上10万以下の範囲内にあることがより好ましい。上記範囲内にあると、粘着剤層の凝集力、接着力が適度な大きさになり、糊残りしにくいため好ましい。
尚、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)である。
共重合体(A)の分子量分布、即ち、GPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)の下限としては、通常1であり、1.1が好ましい。上記比の上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2がさらに好ましく、1.7が特に好ましい。分子量分布が上記範囲にあることで、架橋度のコントロールが可能になり、糊残りに悪いとされる官能基のコントロールが良くなり、糊残りが低減される。
本明細書において共重合体(A)のMw及びMnを測定するために用いたGPCの各条件は、以下の通りである。
GPCカラム:例えば東ソー社の「TSKgel Multipore HXL-M」2本
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン(和光純薬工業社)
流量: 1.0mL/分
試料濃度: 0.05質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
[硬化剤(B)]
粘着剤に使用する硬化剤(B)は、使用する共重合体(A)を重合可能なものである限り、その種類に特に限定はないが、ラジカル重合開始剤が好ましい。さらにラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤および熱ラジカル重合開始剤を使用することができる。
光ラジカル重合開始剤とは、光照射を受けてラジカルを発生する化合物、すなわち、光エネルギーを吸収し、分解してラジカル種を発生する化合物をいう。また、熱ラジカル重合開始剤とは、熱によってラジカルを発生する化合物、すなわち、熱エネルギーを吸収し、分解してラジカル種を発生する化合物をいう。硬化剤(B)としてラジカル重合開始剤を使用する場合、光ラジカル重合開始剤および熱ラジカル重合開始剤のいずれか1種を使用することもできるし、複数種のラジカル重合開始剤を併用することもできる。ペリクルは光照射下で使用するものであるため、使用環境下の光によって粘着剤に残存する光ラジカル重合開始剤が反応し、粘着剤の物性や特性を変化させることを防止する上で、光ラジカル重合開始剤よりも熱ラジカル重合開始剤が好ましい。また、樹脂組成物は、ペリクル枠に塗布して粘着剤層を形成するため、粘着剤層の厚みを出しやすくするためには、熱ラジカル重合開始剤と光ラジカル重合開始剤とを併用することもできる。
熱ラジカル重合開始剤としては、過酸化物系ラジカル重合開始剤、またはアゾ系ラジカル重合開始剤が好ましい。
過酸化物系ラジカル重合開始剤の具体例としては、以下の化合物および市販品を例示できる。ジイソブチリルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ-n-プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-sec-ブチルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t-ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t-ヘキシルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシピバレート、ジ(3,5,5-トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジコハク酸パーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ(4-メチルベンゾイル)パーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ(3-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ベンゾイル(3-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)-2-メチルシクロヘキサン、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2-ジ[4,4-ジ-(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキシル]プロパン、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシマレイン酸、t-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシラウレート、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート、t-ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーオキシアセテート、2,2-ジ(t-ブチルパーオキシ)ブタン、t-ブチルパーオキシベンゾエート、n-ブチル-4,4-ジーt-ブチルパーオキシバレレート、ジ(2-t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、ジ-t-ヘキシルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、p-メタンヒドロパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン-3-イン、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t-ブチルヒドロパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、o-クロロベンゾイルパーオキサイド、p-クロロベンゾイルパーオキサイド、トリス(t-ブチルパーオキシ)トリアジン、2,4,4-トリメチルペンチルパーオキシネオデカノエート、α-クミルパーオキシネオデカノエート、t-アミルパーオキシ2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシイソブチレート、ジ-t-ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ-t-ブチルパーオキシトリメチルアジペート、ジ-3-メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、1,6-ビス(t-ブチルパーオキシカルボニルオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコールビス(t-ブチルパーオキシカーボネート)、t-ヘキシルパーオキシネオデカノエートが挙げられる。
日本油脂株式会社より市販されているパーヘキサH等のケトンパーオキサイド類、パーヘキサTMH等のパーオキシケタール類、パーブチルH-69等のハイドロパーオキサイド類、パークミルD、パーブチルC、パーブチルD、パーブチルO等のジアルキルパーオキサイド類、ナイパーBW等のジアシルパーオキサイド類、パーブチルZ、パーブチルL等のパーオキシエステル類、パーロイルTCP等のパーオキシジカーボネートが挙げられる。
さらに、化薬アクゾ社製のトリゴノックス36-C75、ラウロックス、パーカドックスL-W75、パーカドックスCH-50L、トリゴノックスTMBH、カヤクメンH、カヤブチルH-70、パーカドックスBC-FF、カヤヘキサAD、パーカドックス14、カヤブチルC、カヤブチルD、パーカドックス12-XL25、トリゴノックス22-N70(22-70E)、トリゴノックスD-T50、トリゴノックス423-C70、カヤエステルCND-C70、トリゴノックス23-C70、トリゴノックス257-C70、カヤエステルP-70、カヤエステルTMPO-70、トリゴノックス121、カヤエステルO、カヤエステルHTP-65W、カヤエステルAN、トリゴノックス42、トリゴノックスF-C50、カヤブチルB、カヤカルボンEH、カヤカルボンI-20、カヤカルボンBIC-75、トリゴノックス117、カヤレン6-70も挙げられる。
上記過酸化物系ラジカル重合開始剤は、1種単独で使用しても、複数種を組み合わせて使用してもよい。
アゾ系ラジカル重合開始剤としては、アゾニトリル化合物、アゾエステル化合物、アゾアミド化合物、アゾアミジン化合物、アゾイミダゾリン化合物、高分子アゾ系化合物等の、アゾ基を有する化合物が挙げられる。
高分子アゾ系化合物の例には、商品名VPE-0201、VPE-0401、VPE-0601、VPS-1001(いずれも和光純薬社製)等が含まれる。
上記アゾ系ラジカル重合開始剤は、1種単独で使用しても、複数種を組み合わせて使用してもよい。
ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度は、50℃~150℃であることが好ましく、より好ましくは60℃~140℃、さらに好ましくは70℃~130℃である。10時間半減期温度が上記範囲内であると、硬化不良が少ないため、糊残りを抑制することができる。
尚、ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度の数値は、文献から得ることも可能であり、製造メーカーのカタログ等を参照することができる。例えば、日油株式会社のカタログ値(http://www.nof.co.jp/upload_public/sogo/B0100.pdf)などを参照することができる。
本発明で硬化剤(B)として用いる光ラジカル重合開始剤は、光硬化時に使用する光源に吸収をもつものであれば特に限定されない。また、光ラジカル重合開始剤としては、UV照射硬化剤が好ましい。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、例えば、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-1-ブタノン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]-フェニル}-2-メチル-プロパン、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)]、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイドなどを用いることができる。
上記化合物は、市販品として入手可能であり、OMNIRAD1000、同248、同481、同4817、同4MBZ-flakes、同500、同659、同73、同784、同81、同BDK、同MBS、同BP-flakes、同DETX、同EDB、同EHA、同EMK、同ITX、同MBF、同OMBB、同TPO、同410、同BL723,同BL724,同BL750,同BL751、同1173、同127、同184、同184FF、同2022、同2100、同2959、同369、同369E、同379、同379EG、同4265、同754、同819、同819DW、同907、同907FF、同BP、同127D、ESACURE1001M、同ONE、同A198,同KIP 160、同KIP 150、同KIP100F、同KIP-LT、同KIP-IT、同KTO-46、同DP-250、同TZT、同KT-55(IMG社製)などが挙げられる。
樹脂組成物における硬化剤(B)の配合量は、共重合体(A)100質量部に対して、0.01~10質量部であることが好ましく、0.05~5質量部であることがより好ましい。硬化剤(B)の配合量が0.01質量部以上であれば、硬化性が十分であり、10質量部以下であれば、硬化剤(B)由来のアウトガスが大量に発生する恐れがない。
[架橋剤(C)]
本発明に係る樹脂組成物は、架橋剤(C)をさらに含んでもよい。
架橋剤(C)は、加熱によって共重合体(A)に架橋構造を形成することができる成分である。当該樹脂組成物が架橋剤(C)をさらに含むことで、架橋構造を有する粘着剤層を形成することができる。
架橋剤(C)は多官能性の炭素-炭素多重結合を有する化合物であることが好ましく、特に多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。
多官能(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基を2個以上10個以下有するものである限り特に限定はないが、(メタ)アクリロイル基の数が2以上6以下であることが好ましい。
架橋剤(C)として用いる多官能(メタ)アクリレートの具体的としては、以下の化合物を例示することができる。アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基含有アルキルアクリレート、ポリアルキレングリコールアクリレート、ジオキサンアクリレート、トリシクロデカノールアクリレート、フルオレンアクリレート、アルコキシ化ビスフェノールAアクリレート、(アルコキシ化)トリメチロールプロパンアクリレート、アルコキシ化セリンアクリレート、(カプロラクトン変性)イソシアヌレートアクリレート、ペンタエリスリトールアクリレート、アルコキシ化ペンタエリスリトールアクリレート、(アルコキシ化)ペンタエリスリトールアクリレート、(アルコキシ化)ジトリメチロールプロパンアクリレート、(アルコキシ化)ジペンタエリスリトールアクリレート。
多官能のアクリレート化合物の好ましい例としては、新中村化学社製のポリエチレングリコール♯400ジアクリレート(NKエステルA-400(分子量508))、ポリエチレングリコール♯600ジアクリレート(NKエステルA-600(分子量742))、A-DOD-N,A-BPE-10、A-GLY-9E,A-9300,A-9300-1CL、AD-TMP-Lも挙げられる。
架橋剤(C)は、1分子中に2個以上10個以下のアクリレート基を含む2官能以上の(メタ)アクリレート硬化剤であることがより好ましい。このような化合物の具体的としては、グリセロールプロピル付加トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレートなどが例示できる。
架橋剤(C)の有する炭素-炭素多重結合の含有量に特に限定はないが、その多重結合当量は、60g/mol以上1000g/mol以下が好ましく、80g/mol以上900g/mol以下がより好ましく、100g/mol以上700g/mol以下がさらに好ましく、200g/mol以上400g/mol以上がさらに好ましい。
尚、多重結合当量は共重合体(A)に関連して上述した方法により求めることができる。
架橋剤(C)の配合量は、共重合体(A)100質量部に対して、0質量部以上20質量部以下が好ましく、0.5質量部以上5質量部以下がより好ましい。架橋剤(C)の含有量を上記範囲とすることで、糊残りをさらに抑制することができる。
[その他成分]
本発明に係る樹脂組成物は、上記成分に加えて、その他の任意成分を含有してもよい。任意成分としては、例えば、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、レベリング剤、帯電防止剤、界面活性剤、保存安定剤、熱重合禁止剤、可塑剤、濡れ性改良剤、密着性付与剤、粘着付与剤(タッキーファイヤー)、有機溶媒等が挙げられる。これら任意成分は1種でもよいが、2種以上を加えることもできる。
このような任意成分は、本発明の効果を損なわない量で加えればよく、例えば、その配合量は、樹脂組成物の全体的な質量100質量部に対して、0質量部以上10質量部以下である。
[(メタ)アクリル系粘着剤]
ペリクルの粘着剤層を形成する(メタ)アクリル系粘着剤の製造方法に特に限定はなく、粘着剤の製造方法として公知の方法で製造することができる。例えば、上述した共重合体(A)と、硬化剤(B)と、所望により架橋剤(C)、有機溶媒およびその他の成分を、上述した配合量で混合することで、(メタ)アクリル系樹脂組成物を得て、当該粘着剤の溶液を硬化することで、(メタ)アクリル系粘着剤を得ることができる。
本発明に係る樹脂組成物を硬化することで、(メタ)アクリル系粘着剤が得られるが、硬化方法などについては、以下のペリクルの製造方法の工程2)を参照されたい。
[粘着剤層の特性]
本発明のペリクルにおける粘着剤層は、ペリクル枠と接する面とは反対側の面に対して測定した応力が25μN以上50μN以下である。当該応力とは、ナノインデンテーション法によって測定した、押し込み深さが4μmのときに生じる応力である。
上述した応力が25μN以上50μN以下の範囲内であると、マスク基板と、粘着剤層を介して装着したペリクルとを含む露光原版に荷重をかけた際に、粘着剤層がマスク基板から剥がれるのを抑制することが可能となる。特に応力が25μN以上であれば耐荷重性が高まり、50μN以下であれば樹脂組成物の硬化が進行しすぎて密着力が低下することもない。応力の範囲は34μN以上42μN以下が好ましく、39μN以上40μN以下がより好ましい。
尚、本発明において粘着剤層の応力は、ISO 14577-1(計装化押し込み硬さ)に準拠して測定した値である。例えば、本願の実施例においては、装置としてHyditron TI Premier(ブルカー社製)を用いナノインデンテーション法を実施した。具体的には、20μmのコニカル型ダイヤモンド圧子が粘着剤層に接するようにし、そこから押込速度0.8μm/秒にて4μm深さまで圧子を押し込み、このときに生じる応力を測定した。
2.ペリクルの製造方法
本発明のペリクルは、下記工程を含む方法によって製造することができる。
ペリクル枠の一端面にペリクル膜を張設する工程1)と、
ペリクル枠の他端面に、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む樹脂組成物を使用して粘着剤層を設ける工程2)と、
前記ペリクル膜、前記ペリクル枠、および前記粘着剤層を含む複合体に対して、不活性ガス雰囲気内で波長193nm以下の紫外線を照射する工程3)と
を含む。
本発明のペリクルは、工程2)において、上述した(メタ)アクリル系の樹脂組成物を用いて粘着剤層を設けること、および工程3)の紫外線照射を実施すること以外は、従来のペリクルと同様に製造することができる。尚、工程1)および工程2)は、順番を入れ替えて実施することもできる。
工程1)について
ペリクル枠の一方の開口部に、ペリクル膜を張設する。ペリクル膜の張設は、通常の方法で行うことができる。例えば、通常用いられる接着剤を、ペリクル枠の一方の端面に塗布して接着剤層を形成し、当該接着剤層上にペリクル膜を固定すればよい。
接着剤は、公知のものであってよく、例えばセルロース誘導体、塩素化ポリプロピレン、ポリアミド系接着剤、フッ素樹脂系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ樹脂、ポリイミド系接着剤などでありうる。
工程2)について
次に、ペリクル膜を張設したのと反対側のペリクル枠の開口部の端面に、粘着剤層を設ける。粘着剤層の形成には、上記(メタ)アクリル系の樹脂組成物そのものまたは(メタ)アクリル系の樹脂組成物を含む塗工溶液を調製し、ペリクル枠の開口部の端面に塗布し、乾燥及び硬化させて粘着剤とし、粘着剤層を形成する。
塗工溶液は、樹脂組成物と共に有機溶媒をさらに含んでいてもよい。溶媒の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-メチル-5-ヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;塩化メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒;
エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、プロピレングリコール等のグリコール
エーテル系溶媒;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルカルボキシレート系溶媒。
有機溶媒は1種でもよいが、2種以上を混合して用いることもできる。
有機溶媒の沸点(即ち、1種の場合は使用する溶媒の沸点、2種以上の場合は混合物の沸点)は、150℃以下であることが好ましい。共重合体(A)として使用する(メタ)アクリル酸エステル共重合体の熱分解開始温度は150℃付近であるため、使用する有機溶媒の沸点が150℃以下であれば、共重合体(A)が分解しうる150℃付近まで加熱することなく、有機溶媒を除去することが可能である。
有機溶媒の配合量に特に限定はないが、通常、塗工溶液の全体的な質量100質量部に対して、0質量部以上90質量部以下が好ましく、0質量部以上50質量部以下がより好ましい。
(メタ)アクリル系の樹脂組成物または塗工溶液の塗布は、任意の塗布手段を用いて行うことができ、例えばスプレー塗布法、ディッピング塗布法、刷毛塗り法、ヘラ塗り法、ローラコート法、流延塗布法などによって行うことができる。流延塗布法では、例えばペリクル枠の表面上に液滴を滴下した後、当該液滴を、治具により引き延ばして均―な厚みに塗布することができる。
塗布後の(メタ)アクリル系粘着剤は、乾燥させ、その後、加熱または光照射によって硬化させて粘着剤とする。乾燥および硬化は同時に行ってもよい。加熱条件としては、温度40℃~170℃で10分~2880分で実施することができる。光照射の条件としては、波長254nm~365nmの条件下、10分~30分で実施することができる。
こうして得られる粘着剤の厚みに特に限定はないが、一般的に0.2mm以上0.8mm以下とする。また、マスクへの均一な塗布を可能にする観点から0.1mm以上であることが好ましい。このようにして得られた粘着剤を粘着剤層とする。
工程3)について
上記のようにして粘着剤層を形成して、ペリクル膜、ペリクル枠、および粘着剤層を含む複合体を得る。得られた複合体に対して、酸素雰囲気内で波長193nm以下、好ましくは172nm以上193nm以下の紫外線を照射する。
照射する紫外線は波長193nm以下であれば、特に限定はなく、照射する波長が193nm以下であれば、粘着剤層の最表面の硬さが増加するとともに、マスク結合可能な官能基(-OHや-COOH)の量が増えて、耐荷重性が向上すると考えられる。波長193nm以下の紫外線としては、例えば、波長193nmのArFエキシマレーザーや、波長172nmのVUV光を使用することができる。また、工程3)における紫外線照射量は、通常、10mJ/cm以上20mJ/cm以下、好ましくは13mJ/cm以上15mJ/cm以下とすることができる。
尚、工程3)における紫外線照射は、上記工程1)および2)を実施した後に行うことができる。よって工程3)はペリクルの製造工程の一環として行うだけでなく、上記工程1)および2)の後のペリクルをマスクに装着して露光原版を作製し、リソグラフィのための露光によって実施することもできる。
工程3)によって、粘着剤層の、ペリクル枠と接する面とは反対側の面に対して測定した応力は25μN以上50μN以下となる。当該応力は、本発明のペリクルに関連して上述した通り、ナノインデンテーション法によって測定した、押し込み深さが4μmのときに生じる応力である。
ペリクルの粘着剤層には、保護フィルムを貼付することもできる。保護フィルムとしては、シリコーンやフッ素で離形処理を施したポリエステルフィルムやポリエチレンフィルムを使用することができる。
また、粘着剤層に対して、さらに平坦化処理を行うことができる。平坦化処理を行うことで、粘着剤層の厚みを調節すると共に、その平坦度を高めることができる。たとえば、平坦度の高い定盤にペリクルを挟み込むこと、硬化と成形を2段階で行うことによって、ペリクルを平坦化することができる。2段階で成形を行う場合には、2段目の成形温度を、1段目の成形温度よりも高く設定することが好ましい。なお、成形温度は粘着剤の組成に応じて適宜決定することができるが、1段目の硬化温度は40℃~150℃程度であることが好ましく、2段目の成形温度は60℃~200℃程度であることが好ましい。
さらに粘着剤層によるアウトガスの発生を抑制するために、揮発成分の除去を行うこともできる。例えば、粘着剤層やペリクル膜が劣化しない条件、例えば、150℃で4時間や、120℃で20時間ペリクルを加熱乾燥することで、揮発成分を除去することができる。
3.ペリクルの用途
このようにして得られるペリクルは、上記粘着剤層を介してマスク上に装着される。それにより、マスクに異物が付着するのを防止しうる。マスクに付着した異物は、それに露光光の焦点が合うと、ウェハへの解像不良を引き起こす。そのため、ペリクルは、マスクの露光エリアを覆うように装着される。
マスクとは、パターン化された遮光膜を配置されたガラス基板などである。遮光膜とは、CrやMoSiなどの金属膜でありうる。
そして、露光光が、マスクの遮光膜以外の部分から入射され、ペリクル膜を透過する。露光光は、通常、ペリクル膜の法線に略平行に入射されるが、ペリクル膜の法線に対して斜め方向に入射されることもある。
半導体素子に描画される回路パターンの形成工程等のリソグラフィに用いられる露光光は、水銀ランプのi線(波長365nm)や、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)等の短波長のエキシマ光などでありうる。
尚、リソグラフィのための露光と、上述したペリクルの製造方法における工程3)の紫外線照射とを同時に行う場合には、露光光は、ArFエキシマレーザー(波長193nm)とする。
上述した通り、本発明においては、ペリクルの粘着剤層の、押し込み深さが4μmのときに生じる応力が25μN以上50μN以下の範囲内であることで、ペリクルの耐荷重性が向上する。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定して解釈されない。
1.材料
以下の実施例および比較例において、下記の材料を使用した。
1-1.共重合体(A)
RA-341:根上工業社製の「アートキュアRA-341」(多重結合当量:13000g/mol、重量平均分子量:80000)
SEBS:スチレン-エチレン・ブチレン-スチレンブロック共重合体(商品名「7A」(三井化学社製)、弾性率:1.0×10~2.0×10Pa、tanδ:10~18℃)
SIPS:スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(商品名「HYBRAR 7125」(クラレ社製)、溶液粘度:30.0~90.0mPa・S、揮発分0.30%以下)
1-2.硬化剤(B)
光ラジカル重合開始剤:BASF社製の「omnirad1173」
熱ラジカル重合開始剤:化薬ヌーリオン社製の「パーカドックス12-XL25」
2.樹脂組成物の調製
実施例1: 樹脂組成物1の調製
ポリマー(A)として、(メタ)アクリル酸エステル共重合体であるRA-341を用い、100質量部のRA-341に、光ラジカル重合開始剤0.01質量部と、熱ラジカル重合開始剤(キシレンで希釈されたもの)1質量部とを添加し、混合して、樹脂組成物1を得た。
比較例1: 樹脂組成物2の調製
ポリマー(A)としてSIPSを用いる以外は実施例1と同様に樹脂組成物を調製し、樹脂組成物2を得た。
比較例2: 樹脂組成物3の調製
ポリマー(A)としてSEBSを用いる以外は実施例1と同様に樹脂組成物を調製し、樹脂組成物3を得た。
比較例3: 樹脂組成物4の調整
(メタ)アルキルエステル共重合体は、以下のように調整した。反応容器に、酢酸ブチル(30質量部)を入れ、イソブチルアクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸/2-ヒドロキシエチルアクリレート/2.2-アゾビスイソブチルニトリル(AIBN)=40/56/1.5/2.5/1.0の混合物(32質量部)を仕込み、窒素雰囲気下、60℃で10時間反応させた。終了後、トルエン(38質量部)を添加して、(メタ)アルキルエステル共重合体を得た。
得られた(メタ)アルキルエステル共重合体にエポキシ化合物(1.3-ビス(N,N-ジクリシジルアミノメチル)シクロヘキサンのトルエン溶液)を0.25質量部添加し、攪拌混合して、樹脂組成物4を得た。
3.ペリクルの製造
樹脂組成物1~4をそれぞれ使用し、以下の手順でペリクルを製造した。
3-1.粘着剤層の形成
陽極酸化処理を施したアルミニウム製のペリクル枠(外寸:149mm×122mm、枠高さ:5.8mm、枠幅:2mm)の端面に、樹脂組成物をディスペンサーを用いて、塗布温度60℃で塗布した。これを加熱乾燥(60℃、30分)させた後、ドーズ量が654mJ/cmになるよう照射量を調節して、樹脂組成物のUV硬化を365nm近傍の波長で行い、ペリクル枠の一端面に粘着剤を設けた。次に、粘着剤の上にPET製セパレータを貼付けた。セパレータ付きの粘着剤の平坦化を行うために、セパレータの上から平坦なガラス板を押し付けながら粘着剤を加熱硬化(120℃、30分)させ、厚みが最大で550μmの粘着剤層を設けた。
3-2.ペリクルの作成
ガラス基板上にサイトップ溶液(商品名「CYTOP」、AGC製、濃度9%)をスピンコートして、成膜した。次に、剥離用の枠(プラスチック製)に粘着剤(商品名「AZ-2050」、旭化学合成社製)を塗り、基板上に形成された膜に貼り付け、膜を基板から剥離させ、ペリクル膜の自立化を行った。
上記の粘着剤層を設けたペリクル枠の他端面に接着剤(商品名「CYAF」、AGC製)を塗布した。次に自立化させたペリクル膜にしわができないように、均一に接着剤に貼り付け、UV照射により融着させた。最後に、枠からはみ出ている不要なペリクル膜を枠にそって刃で切り取り、ペリクル膜、ペリクル枠、および粘着剤層を含む複合体であるペリクルを得た。
4.UV照射
4-1.マスクへのペリクルの貼り付け
ペリクルマウンター(松下精機社製)を用いて、得られたペリクルにマスク(HOYA社製、6025基板)を装着した。具体的には、ペリクルとマスクをペリクルマウンターに設置し、ペリクルをマスクに圧着させた。圧着条件は、室温、圧力が10kgF/cmで、30秒とした。
4-2.レーザー照射
ペリクルを貼り付けたマスク基板に対し、酸素雰囲気下でマスク基板側からArFエキシマレーザーを照射し、マスクを貼り付けた評価用ペリクルを得た。ArFエキシマレーザーの照射には、COHERENT社製のArF照射装置を用い、15J/cmの照射を行った。
5.評価方法
5-1.粘着剤層の応力
ペリクルの粘着剤層の硬さの指標となる応力を以下の方法で測定した。
ArFエキシマレーザーを照射した後の、マスクを貼り付けた評価用ペリクルからマスクを剥がして、粘着剤層が露出させた。露出した粘着剤層に対して、装置としてHyditron TI Premier(ブルカー社製)を用い、ナノインデンテーション法を実施した。20μmのコニカル型ダイヤモンド圧子が粘着剤層に接したら、押込速度0.8μm/秒にて4μm深さまで圧子を押し込み、このときに生じる応力を測定した。
5-2.耐荷重試験
各評価用ペリクルと重りとを図1に示すように組み立て、表1に示した条件(温度、荷重)で耐荷重試験を実施した。具体的には、エポキシ樹脂200(製品名:ハイスーパー5製造社名:セメダイン社製)を用いて評価用ペリクル100のペリクル枠122に重り300を固定した。次に、任意の温度に設定したクリーンオーブン中にマスク110が上になるように固定して、評価用ペリクル100および重り300がぶら下がるようにし、24時間放置した。24時間以内にマスク110からペリ粘着剤層121が剥がれてペリクル部120が落下するか否かを観察し、以下の基準に従って評価した。
○:24時間以内の落下なし
×:24時間以内に落下
評価結果を、耐荷重試験の試験条件と共に表1に示した。
Figure 0007421976000001
上記表1から明らかなように、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む樹脂組成物の硬化物である(メタ)アクリル系粘着剤を含む粘着剤層を有し、粘着剤層の応力が25μN以上50μN以下の範囲内にある実施例1のペリクルは、温度50℃の条件で荷重500~800gで良好な耐荷重性を示した(耐荷重試験1、3、4)。また、温度70℃、荷重500gの条件でも、良好な耐荷重性を示した(耐荷重試験2)。
一方、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)を含まない樹脂組成物の硬化物である粘着剤を含む粘着剤層を有し、粘着剤層の応力が25μN未満である比較例1のペリクルは、温度50℃、荷重500gの条件でも、耐荷重性が低かった(耐荷重試験5)。さらに、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)を含む樹脂組成物の硬化物である粘着剤を含む粘着剤層を有するが、粘着剤層の応力が25μN未満である比較例3のペリクルも、温度50℃、荷重500gの条件でも、耐荷重性が低かった(耐荷重試験7)。また、粘着剤層の応力が50μNを超える比較例2のペリクルも、温度50℃、荷重500gの条件での耐荷重性が低かった(耐荷重試験6)。これは、粘着剤層の硬化が進行しすぎて密着力が低下したためと考えられる。
本発明によれば、基板との密着性が高く、耐荷重性に優れたペリクルおよびその製造方法を提供することができる。本発明のペリクルを使用することで、マスクからペリクルが剥がれるなどの問題が発生することなく、短波長の露光光を使用したリソグラフィを行うことが可能となる。
100 評価用ペリクル
110 マスク
120 ペリクル部
121 粘着剤層
122 ペリクル枠(ペリクル膜を含む)
200 エポキシ樹脂
300 重り

Claims (6)

  1. ペリクル枠と、
    前記ペリクル枠の一端面に張設されたペリクル膜と、
    前記ペリクル枠の他端面に設けられた粘着剤層とを有するペリクルであって、
    前記粘着剤層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む樹脂組成物の硬化物である(メタ)アクリル系粘着剤を含み、
    前記粘着剤層の、前記ペリクル枠と接する面とは反対側の面に対して測定した応力が25μN以上50μN以下であり、前記応力は、ナノインデンテーション法によって測定した、押し込み深さが4μmのときに生じる応力である、ペリクル。
  2. 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)が、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位、及び炭素-炭素多重結合含有基からなる側鎖を有する、請求項1に記載のペリクル。
  3. 前記炭素-炭素多重結合含有基が、炭素-炭素二重結合含有基である、請求項2に記載のペリクル。
  4. 前記硬化剤(B)がラジカル重合開始剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載のペリクル。
  5. 前記ラジカル重合開始剤が、熱ラジカル重合開始剤である、請求項4に記載のペリクル。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載のペリクルの製造方法であって、
    ペリクル枠の一端面にペリクル膜を張設する工程と、
    前記ペリクル枠の他端面に、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と、硬化剤(B)とを含む樹脂組成物を使用して粘着剤層を設ける工程と、
    前記ペリクル膜、前記ペリクル枠、および前記粘着剤層を含む複合体に対して、酸素雰囲気内で波長193nm以下の紫外線を照射する工程と
    を含み、
    前記紫外線を照射する工程によって、前記粘着剤層の、前記ペリクル枠と接する面とは反対側の面に対して測定した応力が25μN以上50μN以下となり、前記応力は、ナノインデンテーション法によって測定した、押し込み深さが4μmのときに生じる応力である、
    ペリクルの製造方法。
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