JP7420974B2 - フィルターセグメントの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明はフィルターセグメントの製造方法及び製造装置に関する。
たばこ製品、例えば、通常のシガレットは、乾燥たばこ葉を巻紙で包んでロッド状に成形したたばこ含有セグメントと、酢酸セルロース繊維束を含むフィルター、または、パルプを含む不織布を束ねたり折りたたんだりして作製したフィルターをフィルター包装紙で包んでロッド状に成形したフィルターセグメントと、を備える。前記シガレットは、前記たばこ含有セグメントの端部と、前記フィルターセグメントの端部とを接続した状態で、チップペーパー部材で両者を接着するように全周にわたって巻くことで一体化して得られる。
前記シガレットは、たばこ含有セグメントの先端を燃焼させて煙を生成する燃焼たばこ製品である。燃焼たばこ製品としては、前記シガレット以外にも、シガーやシガリロ等が挙げられる。また、たばこ製品としては、燃焼たばこ製品以外にも、たばこ、香料成分、グリセリン等のエアロゾル生成基材を含むたばこ含有セグメントを、燃焼を伴わずに加熱することで香味成分を生成させる非燃焼加熱たばこ製品が挙げられる(例えば特許文献1及び2)。燃焼を伴わずに加熱する方法としては、電気抵抗、IH、化学変化又は相変化による加熱方法等が挙げられる。
フィルターセグメントに関して、従来から、フィルター内に香料を含む破壊性カプセルを組み込み、使用時に前記破壊性カプセルを指で破砕し、吸引時に内容液の香りを楽しんだり、消火後の吸殻のにおいをマスキングしたりすることが行われている(例えば特許文献3~6)。
特許5990500号公報 特許5292410号公報 特許6078657号公報 特表2007-520204号公報 特表2016-533764号公報 特表2016-524924号公報
シガレットやシガリロのフィルターセグメントには、煙のろ過、煙の希釈、煙への香料の付与、濾材以外の部材や第2の濾材(活性炭等)の保持、通気抵抗の調節等、多くの機能が求められる。また、非燃焼加熱たばこ製品のフィルターセグメントには、エアロゾルのろ過、エアロゾルの希釈、エアロゾルへの香料の付与、エアロゾルの冷却、濾材以外の部材や第2の濾材(活性炭等)の保持、通気抵抗の調節等、更に多くの機能が求められる。そのため、近年、シガレットや非燃焼加熱たばこ製品のフィルターセグメントは、それぞれの機能を担うフィルターセグメントを複数含み、各フィルターセグメントの軸方向の長さを5~15mm程度まで短くすることが求められている。
通常、フィルターセグメントは、酢酸セルロース繊維等の長い繊維を多数束ねて連続的に巻き取った連続棒状体を、長手方向に対して垂直な面で切断して製造される。フィルターセグメントを構成する繊維はフィルターセグメントの軸方向と略平行に延びるため、前記破壊性カプセルを含むフィルターセグメントでは、外力が加えられた際に破壊性カプセルの位置ずれが生じる場合がある。破壊性カプセルの位置ずれが生じると、破壊性カプセルが容易に破砕できない場合がある。特に、フィルターセグメントの軸方向の長さが短い場合、繊維同士が絡まる箇所が少ないため破壊性カプセルの保持能力が低く、外力が加わった際に破壊性カプセルの位置ずれが生じやすい。また、顕著な位置ずれが生じると破壊性カプセルがフィルターセグメントの外部へ逸脱する可能性がある。
本発明では、外力が加えられた場合にも破壊性カプセルの位置ずれが抑制されたフィルターセグメントの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
本発明に係るフィルターセグメントの製造方法は、
インサーションホイールの周縁部に保持された破壊性カプセルと、前記インサーションホイールの前記周縁部と、に対して可塑剤を付与する工程と、
前記インサーションホイールの前記周縁部を、前記インサーションホイールの接線方向に延びる繊維束内に埋没させ、かつ前記破壊性カプセルを離脱させて、前記破壊性カプセルを前記繊維束内に埋め込む工程と、
を含むたばこ製品用のフィルターセグメントの製造方法である。
本発明に係るフィルターセグメントの製造装置は、
周縁部に破壊性カプセルを脱着可能に保持する回転可能なインサーションホイールを備える破壊性カプセル供給部材と、
搬送される繊維束を前記インサーションホイールの接線方向に誘導する繊維束誘導部材と、
前記周縁部及び前記周縁部に保持された破壊性カプセルに可塑剤を付与する可塑剤供給部材と、
を備えるたばこ製品用のフィルターセグメントの製造装置であって、
前記インサーションホイールと前記繊維束とが接点を有し、前記接点において前記インサーションホイールの前記周縁部が前記繊維束内に埋没されるように、前記破壊性カプセル供給部材と前記繊維束誘導部材とが位置づけられており、
前記可塑剤供給部材は、前記接点よりも前記繊維束の搬送方向に対して後方に位置する前記周縁部及び前記周縁部に保持された前記破壊性カプセルに、可塑剤を付与するように設けられている、フィルターセグメントの製造装置である。
本発明によれば、外力が加えられた場合にも破壊性カプセルの位置ずれが抑制されたフィルターセグメントの製造方法及び製造装置を提供することができる。
本発明に係るフィルターセグメントの一例を示す断面図である。 第一の硬化構造及び第二の硬化構造を有する本発明に係るフィルターセグメントの一例を示す断面図である。 本発明に係るフィルターセグメントの一例における円柱状の領域及び扇柱状の領域を示す断面図である。 本発明に係るフィルターセグメントの製造に用いられるフィルターセグメントの製造装置の一例を示す模式図である。 一例であるフィルターセグメントの製造装置の破壊性カプセル供給部材周辺の拡大模式図である。 破壊性カプセル供給部材によって破壊性カプセルを繊維に埋め込む際の状態の一例を示す断面図である。 切断前の連続した繊維束の一例を示す模式的な水平断面図である。 本発明に係るたばこ製品(シガレット)の一例を示す断面図である。 本発明に係るたばこ製品(シガレット)の他の一例を示す断面図である。 本発明に係るたばこ製品(非燃焼加熱たばこ製品)及び加熱装置の一例を示す模式図である。 実施例1のフィルターセグメントにおいて、破壊性カプセルと、該破壊性カプセルの周囲に存在する酢酸セルロース繊維とが融着した状態を示す拡大写真である。 実施例1のフィルターセグメントにおいて、酢酸セルロース繊維同士がトリアセチンによって融着した繭状の第一の硬化構造が、破壊性カプセルの周囲に形成されたことを示す拡大写真である。 本発明に係るフィルターセグメントの第二の硬化構造の一例を示す拡大写真である。 実施例及び比較例の破壊性カプセルの位置ずれ評価において用いられた挟み込み試験機を示す模式図である。 破壊性カプセル及びインサーションホイールの周縁部に対して可塑剤を噴霧する際の噴霧方向の一例を示す模式図である。
[フィルターセグメントの製造方法]
本発明に係るフィルターセグメントの製造方法は、たばこ製品用のフィルターセグメントの製造方法である。該フィルターセグメントは、たばこ製品において、たばこを含むたばこ含有セグメントよりも下流に配置され、たばこ製品の吸口端に配置されることができる。ここで、前記方法は以下の工程を以下の順序で含む。インサーションホイールの周縁部に保持された破壊性カプセルと、前記インサーションホイールの前記周縁部と、に対して可塑剤(以下、第一の可塑剤という。)を付与する工程(以下、第一の可塑剤付与工程という。);前記インサーションホイールの前記周縁部を、前記インサーションホイールの接線方向に延びる繊維束内に埋没させ、かつ前記破壊性カプセルを離脱させて、前記破壊性カプセルを前記繊維束内に埋め込む工程(以下、破壊性カプセル埋込工程という。)。
本発明に係るフィルターセグメントの製造方法では、インサーションホイールによって破壊性カプセルを繊維束内に埋め込む前に、インサーションホイールの周縁部(外周部)に保持された破壊性カプセルと、インサーションホイールの周縁部と、に対して第一の可塑剤を予め付与する。これにより、破壊性カプセルを繊維束に埋め込む際に、破壊性カプセルの表面及びインサーションホイールの周縁部に付着した第一の可塑剤は、破壊性カプセル及びインサーションホイールの近傍に位置する繊維に付着及び拡散する。破壊性カプセルの表面に付着した第一の可塑剤は、破壊性カプセルの周囲に位置する繊維に拡散し、該繊維同士が第一の可塑剤によって融着した繭状の第一の硬化構造が、破壊性カプセルの周囲を覆うように形成される。したがって、該第一の硬化構造によって、フィルター外部から力が加えられた場合にも破壊性カプセルの移動が制限され、破壊性カプセルの位置ずれを抑制することができる。さらに、インサーションホイールの周縁部に付着した第一の可塑剤は、インサーションホイールの周縁部と接触した繊維、即ち繊維束(フィルターセグメント)の中心軸(以下、軸Aともいう。)の近傍に位置する繊維に拡散し、該繊維同士が第一の可塑剤によって融着した第二の硬化構造が形成される。したがって、該第二の硬化構造によっても、フィルター外部から力が加えられた場合にも破壊性カプセルの移動が制限され、破壊性カプセルの位置ずれを抑制することができる。
特に、フィルターセグメントの軸方向の長さが例えば5~15mmと短く、フィルターセグメントを構成する繊維の破壊性カプセルの保持能力が低い場合にも、破壊性カプセルの位置ずれを十分に抑制することができる。また、前記第一の可塑剤としては、フィルターの硬さを調節するために通常フィルターを構成する繊維に予め均一に添加されるトリアセチン等の可塑剤(以下、第二の可塑剤ともいう。)と同じものを用いることができるため、通常フィルターに添加されない一般的な接着剤を融着のために別途用いる必要がない。そのため、フィルターの物性を変化させることなく破壊性カプセルの位置ずれを抑制でき、また製造コストを低減できる。なお、前記第二の可塑剤は、破壊性カプセルを埋め込む前に繊維に対して予め均一に添加されるため、局所的な繊維の融着には寄与しない。即ち、従来のフィルターセグメントは、前記第一の硬化構造や前記第二の硬化構造を有さない。
また、破壊性カプセルの表面に付着した第一の可塑剤は、破壊性カプセルの周囲に位置する繊維に付着し、例えば繊維材料と第一の可塑剤とが相溶した混合物が形成されて、破壊性カプセルと該繊維とを融着することができる。したがって、該融着によっても、フィルター外部から力が加えられた場合にも、破壊性カプセルの位置ずれをより抑制することができる。なお、前記第二の可塑剤は、破壊性カプセルを埋め込む前に繊維に対して予め均一に添加されるため、破壊性カプセルを埋め込む時点では固化しており、破壊性カプセルとフィルターを構成する繊維との融着には寄与しない。即ち、従来のフィルターセグメントでは、破壊性カプセルとフィルターを構成する繊維とは可塑剤によって融着されていない。以下、本発明の詳細について説明する。
(フィルターセグメントの構成)
本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントの一例を図1に示す。図1に示されるフィルターセグメント10は円柱状であり、フィルター11と、破壊性カプセル12と、フィルター包装紙13とを有する。フィルター11は酢酸セルロース繊維等の繊維から構成される。前記繊維は、フィルターセグメント10の軸方向(図1の水平方向)と略平行に延びる。破壊性カプセル12はフィルター11内に埋め込まれており、前記繊維間に存在する。また、破壊性カプセル12はフィルターセグメント10の中心軸である軸A上に位置する。フィルターセグメント10は、破壊性カプセル12の近傍に位置する繊維同士が第一の可塑剤で融着して形成される、破壊性カプセル12を覆う第一の硬化構造14と、軸Aの近傍に位置する繊維同士が第一の可塑剤で融着して形成される第二の硬化構造15を有する。フィルターセグメント10では、第一の硬化構造14と第二の硬化構造15とは結合しており、第一の硬化構造14から軸Aに沿って延びるように第二の硬化構造15が形成されている。図1には示されていないが、破壊性カプセル12の表面と、破壊性カプセル12の近傍に位置するフィルター11の繊維とは、第一の可塑剤によって融着されている。破壊性カプセル12を内包するフィルター11の周囲には、紙等のフィルター包装紙13が巻かれている。なお、フィルター11の周囲にフィルター包装紙13が巻かれていなくてもよい。なお、前記軸Aは、フィルターセグメント10の端面が真円ではない場合においては、フィルターセグメント10の一方の端面の重心と、他方の端面の重心を結び、破壊性カプセル12にかかる線分として表される。
本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントは、破壊性カプセルの近傍に位置する繊維同士が第一の可塑剤によって融着した第一の硬化構造を有する。該第一の硬化構造は、前記破壊性カプセルの少なくとも一部を繭状に覆っている。これにより、フィルター外部から力が加えられた場合にも破壊性カプセルの移動を抑制できる。第一の硬化構造において、破壊性カプセルの近傍に位置する繊維の少なくとも一部が第一の可塑剤によって互いに融着していればよい。例えば、図12に示される拡大写真のように、第一の硬化構造は、繊維同士が第一の可塑剤によって互いに融着している部分と、融着していない部分とを含むことができる。なお、図12は、便宜上破壊性カプセルが取り出されて撮影された拡大写真である。第一の硬化構造の厚みは、例えば0.1~1.0mmであることができる。
また、本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントは、フィルターセグメントの中心軸である軸Aの近傍に位置する繊維同士が、第一の可塑剤で融着して形成される第二の硬化構造を有する。即ち、第二の硬化構造は、破壊性カプセルから軸Aへ延びるように連続して形成されている。フィルターセグメントがこのような第二の硬化構造を有することで、外力が加えられた場合にも破壊性カプセルの位置ずれを抑制することができる。第二の硬化構造は第一の硬化構造と結合しており、第一の硬化構造から軸Aに沿って延びるように形成されている。例えば、図13に示されるように、破壊性カプセルを繭状に覆う第一の硬化構造は、第一の硬化構造から軸Aに沿って延びるように形成されている第二の硬化構造と一体化している。なお、図13では便宜上破壊性カプセルの一部が露出するように撮影されているが、破壊性カプセルは第一の硬化構造によって全て覆われていてもよい。
第二の硬化構造は、例えば軸Aを中心軸とする円筒状であることができる。この時、円筒の直径は破壊性カプセルの径よりも小さいことができ、例えば破壊性カプセルの径の14.0~86.0%であることができ、直径0.5~3.0mmであることができる。第二の硬化構造においては、軸Aの近傍に位置する繊維の少なくとも一部が第一の可塑剤によって互いに融着していればよい。第二の硬化構造は、繊維同士が第一の可塑剤によって互いに融着している部分と、融着していない部分とを含むことができる。
第二の硬化構造は、軸Aからフィルターセグメントの周縁部へ延びる部分にも形成されていてもよい。すなわち、第二の硬化構造は、軸Aの近傍に位置する繊維同士が第一の可塑剤で融着され、かつ、軸Aからフィルターセグメントの周縁部へ延びる部分に位置する繊維同士も第一の可塑剤で融着されることで、リブ状に形成されていてもよい。このようなリブ状の第二の硬化構造は、インサーションホイールの周縁部に付着した第一の可塑剤が、軸Aからフィルターセグメントの周縁部へ延びる部分に位置する繊維に拡散し、該繊維同士が該第一の可塑剤によって融着することで形成されることができる。例えば、図2に示されるように、フィルターセグメント20は、破壊性カプセル23を覆う第一の硬化構造22と、軸Aからフィルターセグメント20の周縁部へ延びる第二の硬化構造24と、を有することができる。第一の硬化構造22と第二の硬化構造24は、フィルター21を構成する繊維同士が第一の可塑剤によって融着することで形成されている。このように、第一の硬化構造22と第二の硬化構造24とは結合して一体化していることができる。
本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントでは、前記破壊性カプセルと、前記フィルターを構成する前記繊維とが第一の可塑剤によって融着されていることができる。該融着は、破壊性カプセルの表面に付着した第一の可塑剤が、破壊性カプセルの周囲に位置する繊維に付着し、例えば繊維材料と第一の可塑剤とが相溶した混合物が形成され、破壊性カプセルと該繊維とを融着することで形成されることができる。該融着によっても、フィルター外部から力が加えられた場合にも、破壊性カプセルの位置ずれをより抑制することができる。
なお、本発明において、「繊維同士が第一の可塑剤で融着されている」とは、繊維同士が第一の可塑剤のみによって融着されていてもよく、繊維同士が繊維材料と第一の可塑剤とが相溶した混合物によって融着されていてもよい。即ち、繊維同士の融着部が第一の可塑剤を含めばよい。また、本発明において、「破壊性カプセルと繊維とが第一の可塑剤によって融着されている」とは、破壊性カプセルと繊維とが第一の可塑剤のみによって融着されていてもよく、破壊性カプセルと繊維とが、繊維材料と第一の可塑剤とが相溶した混合物によって融着されていてもよく、破壊性カプセルと繊維とが、破壊性カプセルの皮膜材料と第一の可塑剤とが相溶した混合物によって融着されていてもよく、破壊性カプセルと繊維とが、繊維材料と破壊性カプセルの皮膜材料と第一の可塑剤とが相溶した混合物によって融着されていてもよい。即ち、破壊性カプセルと繊維との融着部が第一の可塑剤を含めばよい。また、破壊性カプセル表面の少なくとも一部と、破壊性カプセル表面の近傍に位置する繊維の少なくとも一部とが第一の可塑剤によって融着されていればよい。破壊性カプセルと繊維とが第一の可塑剤によって融着されていることは、破壊性カプセル表面近傍の拡大写真および融着部に含まれる化合物の同定により判断することができる。例えば、図11に示される拡大写真では、破壊性カプセルの表面の一部と繊維の一部とが融着していることが確認できる。
(フィルターセグメントの製造)
本発明に係るフィルターセグメントの製造方法は、第一の可塑剤付与工程と、破壊性カプセル埋込工程とを少なくとも含めば特に限定されず、他の工程を含んでもよい。前記方法は、例えば後述する本発明に係るフィルターセグメントの製造装置を用いて行うことができる。以下、前記方法の一例として、図4に示されるフィルターセグメントの製造装置40を用いてフィルターセグメントを製造する方法を説明する。
まず、繊維束41を繊維ディスペンサより、通常、ベール42の圧縮繊維の形で供給する。繊維束41の繊維としては、酢酸セルロース繊維、ポリプロピレン繊維等が挙げられ、酢酸セルロース繊維が好ましい。酢酸セルロース繊維の束であるアセテートトウは、例えば、単糸繊度:1.9~12.0(g/9000m)、総繊度:10000~44000(g/9000m)、繊維本数:830~23500(本)、通気抵抗:100~600(mmHO/120mm)、トウ質量:0.300~1.100(g/本)であることができる。
繊維束41をストランド処理ユニット43において、圧縮空気およびシリンダを用いて伸ばし、緩める。結果として、繊維束41は広がり、その間により多くの空気を含むことが可能になる。その後、繊維束41を第二の可塑剤で湿らせる。例えば繊維束41全体に対して第二の可塑剤を均一に噴霧することで、所定量の第二の可塑剤を均一に繊維束41に添加することができる。第二の可塑剤は、通常フィルターの硬さを調節するために繊維束41に対して予め均一に添加される。第二の可塑剤としては、第一の可塑剤と同様の可塑剤を用いることができる。第一の可塑剤と第二の可塑剤とは同じであってもよく、異なっていてもよい。なお、前述したように、第二の可塑剤は前記第一の硬化構造及び前記第二の硬化構造の形成、破壊性カプセルと繊維との融着には寄与しない。また、第二の可塑剤の添加と同時に、又は異なるタイミングで、繊維束41にメンソールを添加することもできる。メンソールの添加により、破壊性カプセルの位置ずれをより抑制することができる。メンソールは、例えば適当な溶媒に溶解した溶液として噴霧等により添加することができる。
その後、漏斗形状の挿入部材44内に繊維束41を通し、繊維束41の予備圧縮を行う。挿入部材44には通常開口が設けられており、繊維束41の間の余分な空気を容易に排出できるようになっている。挿入部材44の下流には破壊性カプセル供給部材46が配置されており、破壊性カプセル供給部材46によって破壊性カプセルを繊維束41内に埋め込む。
破壊性カプセル供給部材周辺の拡大図を図5に示す。図5に示される破壊性カプセル供給部材50は、周囲に複数の破壊性カプセル供給ポケット55が等間隔に配列された回転可能な円盤形状のインサーションホイール53を備える。破壊性カプセル供給ポケット55は破壊性カプセル54を保持することができる。挿入部材51を通過した繊維束は、搬送されながら繊維束誘導部材52によってインサーションホイール53の接線方向に誘導(及び保持)され、繊維束誘導部材52において、インサーションホイール53の破壊性カプセル供給ポケット55に保持された破壊性カプセル54が繊維束内に連続的に等間隔で埋め込まれる。ここで、破壊性カプセル54が繊維束に埋め込まれる前に、破壊性カプセル54及びインサーションホイール53の周縁部に対して、第一の可塑剤供給部材56によって第一の可塑剤57が供給される。図5では、第一の可塑剤供給部材56は、インサーションホイール53の周縁部に対して第一の可塑剤57を噴霧することにより、破壊性カプセル54の表面及びインサーションホイール53の周縁部に対して第一の可塑剤57を付着させる。第一の可塑剤供給部材56は、破壊性カプセル54とインサーションホイール53の境界面を指向して第一の可塑剤57を噴霧してもよい。なお、第一の可塑剤57の付与方法は噴霧に限定されず、例えばインサーションホイール53の周縁部を第一の可塑剤57の液体内に浸すことで第一の可塑剤57を付与してもよい。
第一の可塑剤57を噴霧する場合、第一の可塑剤57の噴霧は、インサーションホイール53のホイール面に対して略垂直な方向、又は略平行な方向から行うことができる。具体的には、図15(a)に示されるように、第一の可塑剤噴霧部材152aによって、第一の可塑剤153をインサーションホイール151のホイール面に対して略垂直な方向から噴霧することができる。この場合、第一の可塑剤噴霧部材152aによって、第一の可塑剤153をインサーションホイール151のホイール面に対して略垂直な方向から、インサーションホイール151と破壊性カプセル150との境界を指向して噴霧することが、第一の可塑剤153の付着効率が高いため好ましい。また、図15(c)に示されるように、インサーションホイール151を介して反対側にも第一の可塑剤噴霧部材152aを別途設けて、二つの第一の可塑剤噴霧部材152aによって両側から第一の可塑剤153を噴霧してもよい。一方、図15(b)に示されるように、第一の可塑剤噴霧部材152bによって、第一の可塑剤153をインサーションホイール151のホイール面に対して略平行な方向から噴霧することもできる。第一の可塑剤を、インサーションホイールのホイール面に対して略垂直な方向から噴霧することにより、インサーションホイールのホイール面に効率的に第一の可塑剤を塗布することができ、ひいては破壊性カプセルと破壊性カプセルの周囲へ位置することとなる繊維束へ第一の可塑剤を転写することができる。一方、第一の可塑剤を、インサーションホイールのホイール面に対して略平行な方向から噴霧することにより、破壊性カプセルのインサーションホイールに近接する外周にも第一の可塑剤を塗布することができる。なお、「略垂直な方向」とは、インサーションホイールのホイール面の法線方向に対して±10°の範囲内となる方向を示す。また、「略平行な方向」とは、インサーションホイールのホイール面の半径方向に対して±10°の範囲内となる方向を示す。
第一の可塑剤57を噴霧する場合、第一の可塑剤57の噴霧速度は、第一の可塑剤噴霧部材56の位置、インサーションホイール53の回転速度、目標とする第一の可塑剤57の付与量等にもよるが、5~120g/分が好ましく、6~60g/分がより好ましく、7~32g/分がさらに好ましい。第一の可塑剤57の噴霧速度が7g/分以上であることにより、第一の可塑剤57が破壊性カプセル54及びインサーションホイール53の周縁部に十分な量付与される。また、第一の可塑剤57の噴霧速度が32g/分以下であることにより、第一の可塑剤を繊維束の質量比に対して適度な量を塗布することができる。なお、インサーションホイール53の回転中、第一の可塑剤57の噴霧は連続して行うことが好ましい。
第一の可塑剤57を噴霧する場合、インサーションホイール53の周縁部の端部から2mm~20mm離れた位置から第一の可塑剤を噴霧することが好ましく、2mm~10mm離れた位置から第一の可塑剤を噴霧することがより好ましく、2mm~3mm離れた位置から第一の可塑剤を噴霧することがさらに好ましい。インサーションホイール53の周縁部の端部から2mm以上離れた位置から第一の可塑剤を噴霧することにより、インサーションホイールと、それに保持されそれから突出する差し渡し幅ないし直径が4.0mm内の破壊性カプセルと、噴霧部材の先端が干渉することなく第一の可塑剤を付与することができる。また、インサーションホイール53の周縁部の端部から20mm以下離れた位置から第一の可塑剤を噴霧することにより、第一の可塑剤57が破壊性カプセル54及びインサーションホイール53の周縁部に十分な量付与される。なお、第一の可塑剤143を遠すぎる位置から噴霧すると、インサーションホイール53の周縁部またはインサーションホイール53のホイール面から逸れた第一の可塑剤57が、インサーションホイール53の回転軸付近まで到達することがある。この場合、インサーションホイール53の回転軸から潤滑剤であるサラダ油が溶け出し、溶けたサラダ油が周囲を汚染する場合があり、また潤滑剤を失った回転軸が損傷する場合がある。前記第一の可塑剤の噴霧位置は、インサーションホイール53の周縁部の端部からの最短距離で示される。
インサーションホイール53の回転速度は特に限定されないが、例えば500rpm~3000rpmであることができ、2000rpm~2500rpmが好ましい。
インサーションホイール53の周縁部を繊維束内に埋没させ、破壊性カプセル54を離脱させて繊維束内に埋め込む際、破壊性カプセル54が繊維束(フィルターセグメント)の中心軸と重なる位置に配置されるように破壊性カプセル54を埋め込むことが好ましい。また、繊維束(フィルターセグメント)の中心軸上に破壊性カプセル54の中心が位置するように、破壊性カプセル54を埋め込むことがより好ましい。破壊性カプセルの位置ずれ抑制効果がより好適に得られる観点から、フィルターセグメントの軸方向の長さは短い方が好ましく、このため複数の破壊性カプセル54を繊維束内に埋め込む間隔は、5~15mmであることが好ましく、7~15mmであることがより好ましく、10~15mmであることがさらに好ましい。また、該間隔は等間隔であることができる。
このように、第一の可塑剤供給部材によって、破壊性カプセル及びインサーションホイールの周縁部に対して予め第一の可塑剤を供給することで、該破壊性カプセルを繊維束に埋め込む際に、例えば図6に示されるように、破壊性カプセル61の表面及びインサーションホイール63の周縁部に付着した第一の可塑剤62は、破壊性カプセル61及びインサーションホイール63の近傍に位置する繊維60に付着及び拡散する。したがって、破壊性カプセルの表面に付着した第一の可塑剤は、破壊性カプセルの周囲に位置する繊維に付着し、破壊性カプセルと、破壊性カプセルの周囲に位置する繊維とを融着する。また、破壊性カプセルの表面に付着した第一の可塑剤は、破壊性カプセルの周囲に位置する繊維に拡散し、該繊維同士が第一の可塑剤によって融着した繭状の第一の硬化構造が、破壊性カプセルの周囲を覆うように形成される。さらに、インサーションホイールの周縁部に付着した第一の可塑剤は、インサーションホイールの周縁部と接触する繊維、即ち軸Aの近傍に位置する繊維、及び軸Aからフィルターセグメントの周縁部へ延びる部分に位置する繊維に拡散し、該繊維同士が第一の可塑剤によって融着した第二の硬化構造が、リブ状に形成される。
その後、図4に示されるように、繊維束41をラッパーユニット48に導入し、繊維束41をフィルター包装紙で包む。なお、フィルター包装紙は、ラッパーユニット48へ供給される前に接着剤供給ユニット47に導入され、その側縁部であってフィルターセグメントとして形成された後にはフィルター包装紙が重なり貼り合わされる箇所、すなわち糊代に、接着剤を塗布される。フィルター包装紙で包まれた繊維束41は、ラッパーユニット48を通過すると、連続する棒状体に成形される。最後に、フィルター包装紙で包まれた繊維束41を回転切断ヘッド49により切断し、フィルターセグメントが得られる。回転切断ヘッドによって切断する前の連続する繊維の模式的な水平断面図を図7に示す。図7に示される繊維束70は、フィルター包装紙71で包まれている。破壊性カプセル72の周囲には、破壊性カプセル72を覆うように繭状の第一の硬化構造73が形成されている。また、第二の硬化構造74が、繊維束70の軸方向(図7の水平方向)と略平行に連続して設けられている。繊維束70を点線部分において等間隔に切断することにより、フィルターセグメントが得られる。なお、フィルター包装紙としては、製紙会社が製造する任意のたばこ巻紙・フィルター包装紙を用いることができ、特に35NFBまたは50NFB(商品名、日本製紙パピリア製)を用いることができる。
(破壊性カプセル)
本発明において「破壊性カプセル」とは、外力を加えることにより破砕可能なカプセルを示す。破壊性カプセルは、皮膜と、該皮膜内に収納された香料等を含有する内容液と、を含むことができる。皮膜の材料としては、可食性の材料を用いることができ、例えばデンプン、デキストリン、多糖類、寒天、ジェランガム、ゼラチン、天然ゲル化剤、グリセリン、ソルビトール、塩化カルシウム等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。即ち、破壊性カプセルの表面は、デンプン、デキストリン、多糖類、寒天、ジェランガム、ゼラチン、天然ゲル化剤、グリセリン、ソルビトール、及び塩化カルシウムからなる群から選択される少なくとも一種の化合物によって構成されることができる。これらの材料は主に親水性が高いため、両親媒性の第一の可塑剤と繊維材料とが相溶した混合物との親和性に優れ、高い融着性を示すことができる。皮膜は、さらに香料を含むことができる。また、使用者が破壊性カプセルを破砕する際に、破壊性カプセルの位置を使用者が容易に認識できるように、破壊性カプセルは着色されていることが好ましい。この観点から、皮膜は青色1号等の着色料を含むことが好ましい。
内容液に含まれる香料としては、例えばメンソール、植物精油などのたばこ製品に用いられる任意の香料を用いることができる。具体的には、メンソール、葉たばこ抽出エキス、天然植物性香料(例えば、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、葛草、甘茶、クローブ、ラベンダー、カルダモン、チョウジ、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズ油、レモン、オレンジ、ケイ皮、キャラウェー、ジャスミン、ジンジャー、コリアンダー、バニラエキス、スペアミント、ペパーミント、カシア、コーヒー、セロリー、カスカリラ、サンダルウッド、ココア、イランイラン、フェンネル、アニス、リコリス、セントジョンズブレッド、スモモエキス、ピーチエキス等)、糖類(例えば、グルコース、フルクトース、異性化糖、カラメル等)、ココア類(パウダー、エキス等)、エステル類(例えば、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、酪酸リナリル等)、ケトン類(例えば、メントン、イオノン、ダマセノン、エチルマルトール等)、アルコール類(例えば、ゲラニオール、リナロール、アネトール、オイゲノール等)、アルデヒド類(例えば、バニリン、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド等)、ラクトン類(例えば、γ-ウンデカラクトン、γ-ノナラクトン等)、動物性香料(例えば、ムスク、アンバーグリス、シベット、カストリウム等)、炭化水素類(例えば、リモネン、ピネン等)等が挙げられる。これらの香料は、単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
内容液は溶媒を含むことができる。該溶媒としては、香料に適した溶媒を用いることができ、例えば中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)(具体的には、トリカプリル/カプリン酸グリセリン)、プロピレングリコール、水、エタノールなどを用いることができる。内容液は、さらに他の溶媒、色素、乳化剤、増粘剤などの他の添加剤を含有してもよい。
破壊性カプセルの製造方法は特に限定されないが、例えば滴下法を用いることができる。滴下法では、二重ノズルを用い、内側ノズルから内容液を、外側ノズルから液状の皮膜物質を同時に吐出することにより、皮膜液が、継ぎ目を有することなく内容液を包み込むことができる。そのため、該方法によれば、シームレスな皮膜を有する破壊性カプセルを製造することができる。
破壊性カプセルの形状は特に限定されないが、例えば球形、円筒形であることができる。球形は、断面がほぼ円である略球形および断面が楕円である楕円形の何れも含む。破壊性カプセルは略球形であることが好ましい。ここで、略球形とは、真球度が95%以上であることを示す。真球度は、以下のとおり算出される。破壊性カプセル100gを、CAMSIZER P4(商品名、RETSCH TECHNOLOGY社製)測定装置へ供し、同装置が備えるCCDカメラで撮像した1つ1つのカプセルの画像から短径と長径を解析し、同測定装置の新粒子形状ディスクリプター機能で算出する。
破壊性カプセルが略球形である場合、破壊性カプセルの径(破壊性カプセルの差し渡し長さの最大)は、1.0~3.5mmであることが好ましく、1.5~3.5mmであることがより好ましく、2.0~3.5mmであることがさらに好ましい。破壊性カプセルの径が1.0mm以上であることにより、破壊性カプセルの皮膜内に香料を含む内容液を十分な量充填することができ、使用者に十分な満足感を与えることができる。また、使用者が破壊性カプセルを破砕する際に、容易に破壊性カプセルの位置を認識することができる。破壊性カプセルの径が3.5mm以下であることにより、フィルターセグメントの断面積に対する破壊性カプセルの断面積の割合を小さくできるため、破壊性カプセルの存在によるフィルターセグメントの通気抵抗の増加を抑制でき、使用者の吸いやすさが向上する。また、破壊性カプセルの表面には微小な***が存在していてもよい。該***が存在することにより、該***が繊維との融着点となり、破壊性カプセルと繊維とを第一の可塑剤によってより良好に融着することができる。
破壊性カプセルは、フィルター内に埋め込まれており、フィルターを構成する繊維間に存在する。破壊性カプセルは、一つのフィルターセグメントのフィルター内に1個埋め込まれていてもよく、2個以上(例えば2~10個)埋め込まれていてもよい。破壊性カプセルは、フィルターセグメントの中心軸である軸Aと重なる位置に配置されていることが好ましく、軸A上に破壊性カプセルの中心が位置することがより好ましい。また、フィルターの軸方向において、吸口端側の端部の位置を0%、吸口端とは反対側の端部の位置を100%とする場合、破壊性カプセルの中心は、16.7~83.3%の区間内に位置することが好ましく、30.0~53.3%の区間内に位置することがより好ましい。破壊性カプセルの中心が16.7%以上の区間内に位置することで、破壊性カプセルが顕著に位置ずれしてフィルターセグメント外部への逸脱をより防止することができる。また、破壊性カプセルが83.3%以下の区間内に位置することで、使用者は、破壊性カプセルを指で破砕するだけでなく、使用時に歯によって噛むことでも破壊性カプセルを容易に破砕することができる。さらに、香味発生源が吸口端に近いため、使用者がより強い香料感を味わうことができる。
破壊性カプセルの外皮の末端は、最大の区間として10.8~89.2%の区間内に位置することができ、それより小さい区間として12.0~88.0%の区間内に位置することができ、さらに小さい区間として32.5%~67.5%の区間内に位置することができ、最小の区間として36.0%~64.0%の区間内に位置することができる。さらに、フィルターセグメントの吸口端と、吸口端とは反対側の端の中央に破壊性カプセルの中心が位置する場合、破壊性カプセルの外皮の末端は、最大の区間として32.5%~67.5%の区間内に位置することができ、それより小さい区間として36.0%~64.0%の区間内に位置することができ、さらに小さい区間として44.2%~55.8%の区間内に位置することができ、最小の区間として45.3%~54.7%の区間内に位置することができる。
(可塑剤)
第一の可塑剤としては、通常たばこ製品に用いられる可食性の可塑剤であれば特に限定されないが、例えばクエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジアリル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジ-2-メトキシエチル、酒石酸ジブチル、オルト-ベンゾイル安息香酸エチル、エチルフタリル・エチルグリコレート、メチルフタリル・エチルグリコレート、N-エチルトルエンスルホアミド、トリアセチン、パラ-トルエンスルホン酸オルト-クレジル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェニル、トリプロピオニン等が挙げられる。これらの第一の可塑剤は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、第一の可塑剤としてはトリアセチンが好ましい。
第二の可塑剤としては、第一の可塑剤と同様の可塑剤を用いることができる。第一の可塑剤と第二の可塑剤とは同じであってもよく、異なっていてもよい。なお、前述したように、第二の可塑剤は、第一及び第二の硬化構造の形成、並びに破壊性カプセルと繊維との融着には寄与しない。
(可塑剤の含有率)
本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメント全体のフィルターに対する可塑剤の含有率(第一の可塑剤と第二の可塑剤の合計)は、5~15質量%であることが好ましく、7.8~13.3質量%であることが好ましく、9.0~13.3質量%であることがより好ましく、10.3~13.3質量%であることがさらに好ましく、12.1~13.3質量%であることがもっとも好ましい。前記含有率が5質量%以上であることにより、第一の硬化構造又は第二の硬化構造を十分に形成することができ、またフィルターの硬さを調節できる。また、前記含有率が15質量%以下であることにより、フィルター内に空洞が生じることによる通気抵抗等のフィルター物性の低下を抑制でき、また可塑剤による臭気を抑制できる。なお、可塑剤の含有量はガスクロマトグラフィーにより定量する。
本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメント全体のフィルターに対する第一の可塑剤の含有率は、0.1~3質量%が好ましく、0.2~2質量%がより好ましく、0.3~1.5質量%がさらに好ましい。本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメント全体のフィルターに対する第二の可塑剤の含有率は、3~9質量%が好ましく、4~8質量%がより好ましく、5~7質量%がさらに好ましい。なお、第一の可塑剤と第二の可塑剤とが同じ場合には、前記第二の可塑剤の含有率は、繊維に対して第二の可塑剤を付与した後、第一の可塑剤が付着した破壊性カプセルをフィルター内に埋め込む前に、第二の可塑剤の含有量を測定することで算出できる。また、前記第一の可塑剤の含有率は、第一の可塑剤と第二の可塑剤の合計の含有率から、前記第二の可塑剤の含有率を差し引くことで算出できる。
前記破壊性カプセルの径(差し渡しの最大長さ)が5mm以下(例えば1.0~3.5mm)である場合、フィルターセグメントの軸方向において、破壊性カプセルの近傍の区間、すなわち破壊性カプセルを中心に含む5mm幅の区間(カプセル近傍区間)における可塑剤の含有率(質量%、第一の可塑剤と第二の可塑剤の合計)は、前記近傍区間に隣接する区間、すなわち前記近傍区間以外の区間(隣接区間)における可塑剤の含有率(質量%、第一の可塑剤と第二の可塑剤の合計)の1.05倍以上であることが好ましく、1.20倍以上であることがより好ましい。前記カプセル近傍区間内の可塑剤の含有率が前記隣接区間内の可塑剤の含有率の1.05倍以上であることにより、破壊性カプセル近傍において可塑剤の濃度が高く、破壊性カプセルの周囲を覆う繭状の第一の硬化構造の形成に寄与する。また、破壊性カプセルと繊維との融着がより強固となる。なお、フィルターセグメント内に破壊性カプセルが複数含まれる場合には、破壊性カプセルを含む各区間全てにおいて前記条件を満たすことが好ましい。
フィルターセグメントが円柱状であって、前記フィルターセグメントの中心軸である軸Aを中心とし、前記フィルターセグメントの直径の75%(好ましくは65%、より好ましくは55%)の長さを直径とする円柱状の領域内における可塑剤の含有率(質量%、第一の可塑剤と第二の可塑剤の合計)は、前記円柱状の領域外のフィルターセグメントにおける前記可塑剤の含有率(質量%、第一の可塑剤と第二の可塑剤の合計)よりも高いことが好ましい。前記円柱状の領域内における可塑剤の含有率が、前記円柱状の領域外のフィルターセグメントにおける可塑剤の含有率よりも高いことにより、破壊性カプセル近傍において可塑剤の濃度が高く、破壊性カプセルの周囲を覆う繭状の第一の硬化構造の形成に寄与する。また、破壊性カプセルと繊維との融着がより強固となる。
前記円柱状の領域内における前記可塑剤の含有率は5~20質量%であり、前記円柱状の領域外のフィルターセグメントにおける前記可塑剤の含有率は3~8質量%であることが好ましい。前記円柱状の領域内における前記可塑剤の含有率は6~18質量%であり、前記円柱状の領域外のフィルターセグメントにおける前記可塑剤の含有率は4~7質量%であることがより好ましい。前記円柱状の領域内における前記可塑剤の含有率は6.7~16質量%であり、前記円柱状の領域外のフィルターセグメントにおける前記可塑剤の含有率は5~6.4質量%であることがさらに好ましい。
また、フィルターセグメントが円柱状であって、前記軸Aを中心とし、前記フィルターセグメントの直径の75%(好ましくは65%、より好ましくは55%)の長さを直径とする円柱状の領域、及び前記軸Aからフィルターセグメントの周縁部へ放射状に延びる中心角が30~90°の扇柱状の領域の内部における前記可塑剤の含有率(質量%、第一の可塑剤と第二の可塑剤の合計)が、前記円柱状の領域及び前記扇柱状の領域の外部のフィルターセグメントにおける前記可塑剤の含有率(質量%、第一の可塑剤と第二の可塑剤の合計)よりも高いことが好ましい。具体的には、図3に示されるように、軸Aを中心とし、フィルターセグメントの直径の75%の長さを直径とする円柱状の領域33、及び軸Aからフィルターセグメント30の周縁部へ放射状に延びる中心角Φが30~90°の扇柱状の領域34の内部における可塑剤の含有率が、円柱状の領域33及び扇柱状の領域34の外部の領域31における可塑剤の含有率よりも高いことが好ましい。前記円柱状の領域及び前記扇柱状の領域内における可塑剤の含有率が、前記円柱状の領域及び前記扇柱状の領域外のフィルターセグメントにおける可塑剤の含有率よりも高いことにより、破壊性カプセルの周囲を覆う繭状の第一の硬化構造の形成に寄与する。また、軸Aからフィルターセグメント周縁部へ延びる第二の硬化構造の形成にも寄与する。さらに、破壊性カプセル近傍において可塑剤の濃度が高く、破壊性カプセルと繊維との融着がより強固となる。
前記円柱状の領域及び前記扇柱状の領域内における前記可塑剤の含有率は5~20質量%であり、前記円柱状の領域及び前記扇柱状の領域外のフィルターセグメントにおける前記可塑剤の含有率は3~8質量%であることが好ましい。前記円柱状の領域及び前記扇柱状の領域内における前記可塑剤の含有率は6~18質量%であり、前記円柱状の領域及び前記扇柱状の領域外のフィルターセグメントにおける前記可塑剤の含有率は4~7質量%であることがより好ましい。前記円柱状の領域及び前記扇柱状の領域内における前記可塑剤の含有率は6.7~16質量%であり、前記円柱状の領域及び前記扇柱状の領域外のフィルターセグメントにおける前記可塑剤の含有率は5~6.4質量%であることがさらに好ましい。
(フィルターセグメントの寸法、物性)
本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントの軸方向の長さは、本発明における破壊性カプセルの位置ずれ抑制効果がより好適に得られる観点から短い方が好ましく、例えば5~15mmであることが好ましく、7~15mmであることがより好ましく、10~15mmであることがさらに好ましい。本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントの軸方向の長さ(L)に対する破壊性カプセルの径(d)の比率(d/L)は、0.1~0.5であることが好ましく、0.15~0.4であることがより好ましく、0.2~0.3であることがさらに好ましい。本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントの周の長さは特に限定されないが、16~25mmであることが好ましく、20~24mmであることがより好ましい。
本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントの通気抵抗は4~200mmHOであることが好ましい。なお、フィルターセグメントの通気抵抗は、通気抵抗測定器(FQA、QTM等)により測定される。本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントが円柱状である場合、フィルターセグメントの軸方向に対して垂直な断面における真円性は、85~100%であることが好ましい。なお、該真円性は、円周測定器(レーザー)により測定される。本発明に係る方法により製造されるフィルターセグメントの硬さは75~100%であることが好ましい。なお、フィルターセグメントの硬さは、硬さ測定器(FQA等)で定荷重300gfを加えた時の変形量により測定される。
[フィルターセグメントの製造装置]
本発明に係るフィルターセグメントの製造装置は、たばこ製品用のフィルターセグメントの製造装置である。ここで、前記装置は以下の部材を備える。周縁部に破壊性カプセルを脱着可能に保持する回転可能なインサーションホイールを備える破壊性カプセル供給部材;搬送される繊維束を前記インサーションホイールの接線方向に誘導する繊維束誘導部材;前記周縁部及び前記周縁部に保持された破壊性カプセルに可塑剤を付与する可塑剤供給部材。前記インサーションホイールと前記繊維束とは接点を有し、前記接点において前記インサーションホイールの前記周縁部が前記繊維束内に埋没されるように、前記破壊性カプセル供給部材と前記繊維束誘導部材とは位置づけられている。また、前記可塑剤供給部材は、前記接点よりも前記繊維束の搬送方向に対して後方に位置する前記周縁部及び前記周縁部に保持された前記破壊性カプセルに、可塑剤を付与するように設けられている。本発明に係るフィルターセグメントの製造装置によれば、前述した本発明に係るフィルターセグメントの製造方法を好適に実施することができる。したがって、フィルター外部から力が加えられた場合にも、破壊性カプセルの位置ずれを抑制することができるフィルターセグメントを製造することができる。
本発明に係るフィルターセグメントの製造装置は、前記破壊性カプセル供給部材と、前記繊維束誘導部材と、前記可塑剤供給部材とを少なくとも備えれば特に限定されず、他の部材を備えてもよい。他の部材としては、例えば繊維束搬送部材、レール糊供給装置、レール糊保温装置、スパイラル糊塗布装置、シーム糊供給ユニット、シーム部冷却装置、サクションベルトコンベア、搬送ベルトコンベア、フィルター包装紙架装装置、フィルター包装紙供給装置、フィルター包装紙継目検査装置、X線検査装置、マイクロ波検査装置、電位測定装置、透過光型検査装置、円周長測定装置、通気抵抗測定装置等が挙げられる。該装置は、例えば前述した図4に示されるフィルターセグメントの製造装置であることができる。
(破壊性カプセル供給部材)
破壊性カプセル供給部材は、周縁部に破壊性カプセルを脱着可能に保持する回転可能なインサーションホイールを備えれば、特に限定されない。例えば図5に示されるように、インサーションホイール53は矢印方向に回転可能な円盤であり、周囲に複数の破壊性カプセル供給ポケット55が等間隔に配列されている。カプセル供給ポケット55は、インサーションホイールの内部を回転軸から放射状に延びる通気管を介して、吸気装置および給気装置と連通している。インサーションホイールの回転に伴い、吸気装置および給気装置と連通する機器が切り替わるため、破壊性カプセル供給ポケット55は破壊性カプセル54を脱着可能に保持することができる。インサーションホイール53の周縁部が繊維束内に埋没される際に、破壊性カプセル54は破壊性カプセル供給ポケット55から離脱して繊維束内に埋め込まれる。
インサーションホイール53は回転円盤であるため、回転により連続的に破壊性カプセル54を等間隔で繊維束内に埋め込むことができる。インサーションホイール53の直径は特に限定されないが、例えば250mm~350mmであることができる。インサーションホイール53の厚みは特に限定されないが、例えば2.5mm~3.5mmであることができる。破壊性カプセルの位置ずれ抑制効果がより好適に得られる観点から、製造されるフィルターセグメントの軸方向の長さは短い方が好ましく、このため破壊性カプセル54を繊維束内に埋め込む間隔は同様に短い方が好ましい。具体的には、該間隔は5~15mmであることが好ましく、7~15mmであることがより好ましく、10~15mmであることがさらに好ましい。すなわち、インサーションホイール53は、複数の破壊性カプセル54を繊維束内に5~15mmの間隔で埋め込めるように破壊性カプセル54を保持することが好ましく、7~15mmの間隔で埋め込めるように破壊性カプセル54を保持することがより好ましく、10~15mmの間隔で埋め込めるように破壊性カプセル54を保持することがさらに好ましい。破壊性カプセル54を埋め込んだ後、破壊性カプセル供給ポケット55には不図示の破壊性カプセル投入部材により再度破壊性カプセル54が供給され、保持される。破壊性カプセル供給部材は、前記インサーションホイール、前記破壊性カプセル投入部材以外にも、例えば破壊性カプセルの搬送ホイール、重量検査装置、光学的割れ検査装置、漏出香料の検出装置等の部材を備えることができる。
(繊維束誘導部材)
繊維束誘導部材は、搬送される繊維束をインサーションホイールの接線方向に誘導することができれば、特に限定されない。例えば図5に示されるように、繊維束誘導部材52は、インサーションホイール53が挿入される部分が開放され、内部を繊維束が通過できる筒状の部材であり、漏斗形状の挿入部材51の下流に配置されることができる。繊維束誘導部材52は、インサーションホイール53と繊維束とが接点を有し、前記接点においてインサーションホイール53の周縁部が繊維束内に埋没されるように設けられている。繊維束誘導部材52内において、繊維束はインサーションホイール53の接線方向に誘導および搬送され、繊維束の搬送方向と同じ方向に回転するインサーションホイール53が繊維束内に埋没される際に破壊性供給カプセル54がインサーションホイール53から離脱し、繊維束内に埋め込まれる。なお、繊維束の搬送は、繊維束誘導部材が行ってもよく、繊維束誘導部材の上流及び下流に別途設けられた繊維束搬送部材が行ってもよい。例えば回転駆動するローラーで繊維束を挟んで送り出すことで、繊維束を搬送してもよい。また、図5に示されるように、繊維束誘導部材52の側面には開口が設けられていてもよい。
(可塑剤供給部材)
可塑剤供給部材は、インサーションホイールの周縁部及び前記周縁部に保持された破壊性カプセルに第一の可塑剤を付与することができれば、特に限定されない。可塑剤供給部材は、インサーションホイールと繊維束との接点よりも繊維束の搬送方向に対して後方に位置する前記周縁部及び前記周縁部に保持された前記破壊性カプセル(インサーションホイールの回転方向において前記接点に到達する前の位置に存在する前記周縁部及び前記周縁部に保持された前記破壊性カプセル)に、可塑剤を付与するように設けられている。可塑剤供給部材は一つ設けられていてもよく、二つ以上設けられていてもよい。可塑剤供給部材は、前記周縁部と、前記破壊性カプセルとに対して第一の可塑剤を噴霧できる可塑剤噴霧部材、容器内に第一の可塑剤の溶液を保持し、前記周縁部と、前記破壊性カプセルとを前記溶液内に浸すことができる可塑剤浸漬部材等であることができる。これらの中でも、可塑剤供給部材としては可塑剤噴霧部材であることが好ましい。可塑剤噴霧部材は、第一の可塑剤を噴霧可能な部材であれば特に限定されない。
前述したように、可塑剤噴霧部材は、インサーションホイールのホイール面に対して略垂直な方向、又は略平行な方向から第一の可塑剤を噴霧することができる。具体的には、図15(a)に示されるように、第一の可塑剤噴霧部材152aによって、第一の可塑剤153をインサーションホイール151のホイール面に対して略垂直な方向から噴霧することができる。この場合、第一の可塑剤噴霧部材152aによって、第一の可塑剤153をインサーションホイール151のホイール面に対して略垂直な方向から、インサーションホイール151と破壊性カプセル150との境界を指向して噴霧することが好ましい。また、図15(c)に示されるように、インサーションホイール151を介して反対側にも第一の可塑剤噴霧部材152aを別途設けて、二つの第一の可塑剤噴霧部材152aによって両側から第一の可塑剤153を噴霧してもよい。一方、図15(b)に示されるように、第一の可塑剤噴霧部材152bによって、第一の可塑剤153をインサーションホイール151のホイール面に対して略平行な方向から噴霧することもできる。
可塑剤噴霧部材による第一の可塑剤の噴霧速度は、可塑剤噴霧部材の位置、インサーションホイールの回転速度、目標とする第一の可塑剤の付与量等にもよるが、5~120g/分が好ましく、6~60g/分がより好ましく、7~32g/分がさらに好ましい。また、可塑剤噴霧部材は、インサーションホイールの周縁部の端部から2mm~20mm離れた位置から第一の可塑剤を噴霧することが好ましく、2mm~10mm離れた位置から第一の可塑剤を噴霧することがより好ましく、2mm~3mm離れた位置から第一の可塑剤を噴霧することがさらに好ましい。なお、前記可塑剤噴霧部材の位置は、インサーションホイール53の周縁部の端部からの最短距離で示される。
図5に示されるように、インサーションホイール53の回転中心を中心とし、該中心と、インサーションホイール53と繊維束との接点とを結ぶ線と、該中心と、可塑剤噴霧部材56の噴霧口とを結ぶ線との間の角度aは、30~180°が好ましく、45~120°がより好ましく、60~90°がさらに好ましい。特に、角度aが60°以上であり90°以下であることにより、第一の可塑剤が噴霧され、破壊性カプセルが搬送されていない、機械が運転開始された直後のいわゆる空運転時に、余剰な第一の可塑剤をインサーションホイールから回収しやすい。なお、図5では、可塑剤噴霧部材56は、インサーションホイール53のホイール面に対して略平行な方向から第一の可塑剤を噴霧しているが、インサーションホイール53のホイール面に対して略垂直な方向から第一の可塑剤を噴霧する場合にも、前記角度aは前記範囲内であることが好ましい。この場合、可塑剤噴霧部材56の噴霧口からインサーションホイール53のホイール面に対して法線を引き、その接点とインサーションホイール53の回転中心とを結ぶことで前記角度aを規定する。また、可塑剤噴霧部材56を二つ以上設ける場合、前記角度aの範囲内に全ての可塑剤噴霧部材56が含まれることが好ましい。
本発明に係るフィルターセグメントの製造装置を用いてフィルターセグメントを製造する際に使用される繊維束、破壊性カプセル、第一及び第二の可塑剤は、本発明に係るフィルターセグメントの製造方法と同様であることができる。また、得られるフィルターセグメントにおける可塑剤の含有率や、寸法、物性等についても、本発明に係るフィルターセグメントの製造方法と同様であることができる。
[たばこ製品]
本発明に係る実施形態は、たばこ含有セグメントと、本発明に係る方法又は装置により製造されたフィルターセグメントと、を含むたばこ製品を含む。該たばこ製品は、本発明に係る方法又は装置により製造されたフィルターセグメントを含むため、外力が加えられた場合にも破壊性カプセルの位置ずれを抑制することができる。
たばこ製品には、通常のシガレット、葉巻、手巻きたばこ、シガリロ等のシガレット、ヒーター等によってたばこを加熱したり或いは蒸気でたばこを蒸したりすることでたばこの香味を吸引可能なたばこ製品(電子たばこ)、炭素熱源などによりたばこを加熱することでたばこの香味を吸引可能なたばこ製品等の非燃焼加熱たばこ製品、および非加熱型でたばこの香味を吸引可能なたばこ製品、などが含まれる。
(シガレット)
以下、たばこ製品の一例として、シガレットの実施形態について説明する。図8に示されるように、シガレット80は、たばこ刻み83(刻み葉、煙草)および該たばこ刻み83の周囲を巻いた巻紙84を含むたばこ含有セグメント81と、たばこ含有セグメント81に隣接して設けられた本発明に係る方法又は装置により製造されたフィルターセグメント82と、を含む。たばこ含有セグメント81とフィルターセグメント82とは、たばこ含有セグメント81及びフィルターセグメント82上に巻かれたチップペーパー部材85によって連結されている。チップペーパー部材85は、その外周の一部に通気孔を有していてもよい。通気孔の数は1つでも複数でもよく、例えば10~40個形成されていることができる。通気孔の数が複数の場合、通気孔は例えばチップペーパー部材85の外周部に一列に並んで環状に配置される。複数の通気孔は、略一定の間隔で配置されることができる。通気孔を設けることによって、吸引時に通気孔からフィルターセグメント82内に空気が取り込まれる。主流煙を通気孔からの外気によって薄めることで、所望のタール値の製品設計を行うことができる。
使用者は、たばこ含有セグメント81の先端に着火して、フィルターセグメント82の吸口端を口でくわえて吸引することで、たばこの香味を楽しむことができる。その際、破壊性カプセルを破砕することで、主流煙には破壊性カプセルの内容液に含まれる香料が混合され、使用者の口腔内で予定された香味が発揮される。本発明に係る方法又は装置により製造されたフィルターセグメントでは、破壊性カプセルを破砕する際に破壊性カプセルの移動が阻害されるため、使用者は、好みのタイミングで容易に破壊性カプセルを破砕することができ、それによって変化した香味を楽しむことができる。
たばこ製品は、本発明に係る方法又は装置により製造された破壊性カプセルを内包するフィルターセグメントに加えて、少なくとも一つ以上の第二のフィルターセグメントを更に有してもよい。例えば、図9に示されるシガレット90は、たばこ含有セグメント91と、本発明に係る方法又は装置により製造されたフィルターセグメント93との間に、第二のフィルターセグメント92を有する。第二のフィルターセグメント92は、本発明に係る方法又は装置により製造されたフィルターセグメント93と破壊性カプセルを有さない以外同じであってもよく、異なっていてもよい。第二のフィルターセグメント92には本発明に係る方法又は装置により製造されたフィルターセグメント93とは異なる機能を持たせることができるため、フィルターに対して複数の機能を付与することができる。
(非燃焼加熱たばこ製品)
たばこ製品の他の一例として、非燃焼加熱たばこ製品の実施形態について説明する。非燃焼加熱たばこ製品は、電気的なヒーター等によってたばこ含有セグメントを加熱する、いわゆる電子シガレットの分野に属する。図10に、非燃焼加熱たばこ製品であるたばこ製品と、該たばこ製品を加熱する加熱装置と、を含む非燃焼加熱たばこシステムの一例を示す。図10は、たばこ製品100と、加熱装置101とを中心軸Cを含む面で切断して示した断面図である。
図10に示される非燃焼加熱たばこシステムは、電池106、電気的加熱部107、および凹部108を有する加熱装置101と、加熱装置101の凹部108に対して着脱可能に差し込まれるたばこ製品100と、を有する。凹部108は、加熱装置101のケース109の一部に窪んで設けられている。電池106は、充電および放電が可能である。電気的加熱部107は、いわゆるヒーターであり、凹部108を取り囲むように設けられた発熱素子を有する。電気的加熱部107の発熱素子は、たばこ含有セグメント102を加熱し、たばこ含有セグメント102の充填物から香味を周辺の空気中に放出させる。電気的加熱部107によるたばこ含有セグメント102の加熱温度は、例えば400℃以下であり、加熱たばこ製品の燃焼温度(700~800℃)よりも低い。このように低い温度で加熱を行うことで、たばこ含有セグメント102から発生する主流煙の量は加熱たばこ製品と比較して少なくなる。このため、フィルターセグメント(104、105)における濾過機能は、加熱たばこ製品におけるフィルターセグメントの濾過機能と比較して、低いほうが使用者の口内に共有される主流煙量が好適となる。即ち、フィルターセグメント(104、105)の軸方向の長さは、加熱たばこ製品におけるフィルターセグメントの軸方向の長さと比較して短い方が好ましい。フィルターセグメント(104、105)の軸方向の長さを短くし、残りの箇所に筒部やその他の主流煙の濾過率が低いセグメントを配置することもできる。
たばこ製品100は円柱状であり、たばこと、加熱によりエアロゾルを生成するエアロゾル生成基材と、を含むたばこ含有セグメント102と、たばこ含有セグメント102に隣接して設けられた筒状セグメント103と、筒状セグメント103に隣接して設けられた第二のフィルターセグメント104と、第二のフィルターセグメント104に隣接して設けられた本発明に係る方法又は装置により製造された第一のフィルターセグメント105と、を有する。たばこ含有セグメント102と、筒状セグメント103と、第二のフィルターセグメント104と、第一のフィルターセグメント105とは、チップペーパー部材110によって連結されている。
たばこ含有セグメント102は、たばこと、エアロゾル生成基材と、を含むたばこ充填物111と、たばこ充填物の周囲を巻いた巻紙112と、を有する。たばことしては、たばこ刻み(刻み葉、煙草)、たばこシート刻み、たばこシートを折りたたむか円周状に巻いたもの、たばこシートにひだを付けて寄せ集めたもの等を用いることができる。エアロゾル生成基材としては、グリセリン、プロピレングリコール、トリエチルシトレート、1,3-ブタンジオール等が挙げられる。巻紙112は、紙のみであってもよく、アルミニウム箔やステンレス箔等の熱伝導性の良好な金属箔を貼り合せた紙であってもよい。
筒状セグメント103は、例えば、厚さ100~300μmの厚紙によって所定の剛性を有するように円筒形に形成されている。チップペーパー部材110は、剛性のある筒状セグメント103によって支持されており、たばこ製品100が中心軸C方向に押圧された場合にも、チップペーパー部材110が中心軸C方向に潰れることが抑制される。チップペーパー部材110および筒状セグメント103は、その外周の一部に、複数の通気孔113を有する。複数の通気孔113は、チップペーパー部材110および筒状セグメント103を貫通している。通気孔113の数は、例えば10~40個であることができる。複数の通気孔113は、例えば一列に並んで筒状の外周部に環状に配置される。複数の通気孔113は、一定の間隔で配置されることができる。
第二のフィルターセグメント104は、第一のフィルターセグメント105と破壊性カプセルを有さない以外同じであってもよく、異なっていてもよい。図10では筒状セグメント103と第一のフィルターセグメント105との間に一つの第二のフィルターセグメント104が設けられているが、二つ以上の第二のフィルターセグメント104が設けられていてもよい。この場合、二つ以上の第二のフィルターセグメント104は互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。第二のフィルターセグメント104と第一のフィルターセグメント105とは、第二のフィルター包装紙114によって連結されている。
使用者は、たばこ製品100を加熱装置101に装着したまま、又は加熱装置101から外して第一のフィルターセグメント105を介して吸引を行うことで、口腔内でたばこ製品100の香味を楽しむことができる。たばこ製品100は本発明に係る方法又は装置により製造された第一のフィルターセグメント105を備えるため、破壊性カプセルの移動が抑制され、破壊性カプセルの割り易さを向上することができ、使用者の利便性を向上できる。特に、たばこ製品100では主流煙の量が少ないため、第一のフィルターセグメント105の軸方向の長さを短くする傾向がある。しかしながら、たばこ製品100では、第一のフィルターセグメント105の長さが短い場合においても、破壊性カプセル部材の移動を十分に抑制することができる。このように、破壊性カプセルが第一のフィルターセグメント105の内部から外部へ脱落してしまう可能性がある、短い第一のフィルターセグメント105を有するたばこ製品100において破壊性カプセルの移動を有効に抑制できることは、製品設計上有用である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(1)物性評価
[実施例1]
(フィルターセグメントの作製)
図4に示されるフィルターセグメントの製造装置40を用いて、破壊性カプセルを含むフィルターセグメントを作製した(機械速度:500fpm)。酢酸セルロース繊維束(5.9Y35、トウ質量目標:0.636g/本)である繊維束41を繊維ディスペンサより、ベール42の圧縮繊維の形で供給した。繊維束41をストランド処理ユニット43において、圧縮空気およびシリンダを用いて伸ばし、緩めた後、繊維束41に対して第二の可塑剤としてのトリアセチン(TAともいう。)を噴霧して均一に添加した。該トリアセチンの添加は、繊維に対する第二の可塑剤としてのトリアセチンの含有率が6質量%となることを目標として行った。
挿入部材44内に繊維束41を通過させた後、繊維束誘導部材において繊維束41を破壊性カプセル供給部材46のインサーションホイールの接線方向に誘導し、該インサーションホイールにより繊維束41内に破壊性カプセルを配置した。破壊性カプセルには、香料としての中鎖脂肪酸トリグリセリド、メンソールおよび植物精油の混合物を、ジェランガム、酸化デンプンおよび塩化カルシウムを含む皮膜で覆った、径が3.5mmの略球形のカプセルを用いた。破壊性カプセル供給部材46は、周囲に複数の破壊性カプセル供給ポケットが配列されたインサーションホイール(直径:305.4mm、厚さ:3mm、回転速度:25rpm)を備え、該インサーションホイールの周縁部に対して第一の可塑剤噴霧部材45により第一の可塑剤としてのトリアセチンが噴霧された(インサーションホイールの周縁部の端部と、第一の可塑剤噴霧部材の噴霧部との間隔:2.5mm、図5における角度a:90°)。なお、図4では第一の可塑剤噴霧部材45はインサーションホイールのホイール面に対して略平行な方向から第一の可塑剤を噴霧しているが、本実施例では略垂直な方向から、インサーションホイールと破壊性カプセルとの境界を指向して第一の可塑剤を噴霧した。また、本実施例では、繊維に対する第一の可塑剤としてのトリアセチンの含有率が1質量%となることを目標として、トリアセチンの噴霧を7g/分で行った。
噴霧されたトリアセチンは、破壊性カプセルの表面及びインサーションホイールの周縁部に付着した。したがって、破壊性カプセルの表面に付着したトリアセチンは、破壊性カプセルと、破壊性カプセルの周囲に存在する酢酸セルロース繊維とを融着させた。該融着を示す拡大写真を図11に示す。また、破壊性カプセルの表面に付着したトリアセチンが破壊性カプセルの周囲に存在する酢酸セルロース繊維に拡散し、酢酸セルロース繊維同士がトリアセチンによって融着した繭状の第一の硬化構造が、破壊性カプセルの周囲に形成された。該繭状の第一の硬化構造の形成を示す拡大写真を図12に示す。なお、図12では、便宜上破壊性カプセルを取り出して拡大写真を撮影した。さらに、破壊性カプセル供給部材46のインサーションホイールの周縁部に付着したトリアセチンが、該インサーションホイールの周縁部と接触した酢酸セルロース繊維、即ち軸Aの近傍に位置する酢酸セルロース繊維、及び軸Aからフィルターセグメントの周縁部へ延びる部分に位置する酢酸セルロース繊維に拡散し、酢酸セルロース繊維同士がトリアセチンによって融着した第二の硬化構造が、リブ状に形成された。
その後、繊維束41をラッパーユニット48(商品名:50NFB、日本製紙パピリア製)に導入し、繊維束41をフィルター包装紙で包んだ。なお、フィルター包装紙は、ラッパーユニット48へ供給される前に接着剤供給ユニット47に導入され、その側縁部であってフィルターセグメントとして形成された後にはフィルター包装紙が重なり貼り合わされる箇所、すなわち糊代に、接着剤を塗布された。フィルター包装紙で包まれた繊維束41は、ラッパーユニット48を通過すると、連続する棒状体に成形された。最後に、該棒状体を回転切断ヘッド49により切断し、長軸方向の長さ120mmで破壊性カプセルを8個含む円柱状の連続フィルターセグメント、すなわち15mmのフィルターセグメントが8個連続したフィルターセグメントを得た。該連続フィルターセグメントの各物性の目標値を表1に、評価結果を表2に示す。各物性の評価は以下の方法により行った。
(物性評価)
<トリアセチン含有率>
フィルターセグメント中のトリアセチンの含有率は、カプセルを含む連続フィルターセグメントを試料として、連続フィルターセグメントが含むフィルター繊維の質量とトリアセチンの質量の百分率として算出した。フィルター繊維の質量は、精密上皿天秤で秤量した。トリアセチンの質量はガスクロマトグラフィー(Agilent Technology社製)で定量した。定量に供したトリアセチンの抽出液は、内部標準として1mg/3mlのアネトールを含む25mlエタノール(特級)に試料を浸漬し、往復振盪200±10往復/分で20分間振盪後、一晩静置し、再度20分間振盪して得た。トリアセチンの定量は、水素炎イオン化検出器を備えるガスクロマトグラフィーに抽出液1μlを供して得られたデータを、トリアセチン濃度が0.020mg/ml~5.000mg/mlの範囲である8点の検量線用標準液で同様に得られた検量線に外挿して、結果を得た。秤量と定量からなる一連の測定は2回~3回繰り返し、それぞれ算出された結果を平均してトリアセチン含有率とした。
<真円性>
フィルターセグメントの軸方向に対して垂直な断面における真円性は、レーザー円周測定器(ミツトヨ製、非接触真円度測定機RL-2200(商品名))の真円度測定機能により測定した。
<通気抵抗(PD)>
フィルターセグメントの通気抵抗(PD)は、ISO 6565:2015に従い通気抵抗測定器により測定した。
<通気抵抗の変動係数(PD CV)>
通気抵抗の変動係数(PD CV)は、測定された通気抵抗の標準偏差を平均値で除して測定した。
<硬さ>
フィルターセグメントの硬さは、ロックウェル硬さ計により、圧子により300グラム重の荷重をフィルターセグメントに加え、荷重前後の直径の100分率により算出した。
[実施例2]
繊維に対する第一の可塑剤としてのトリアセチンの含有率が2質量%となることを目標として、トリアセチンの噴霧を14g/分で行った以外は、実施例1と同様にフィルターセグメントを作製し、その物性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
[実施例3]
繊維に対する第一の可塑剤としてのトリアセチンの含有率が3質量%となることを目標として、トリアセチンの噴霧を21g/分で行った以外は、実施例1と同様にフィルターセグメントを作製し、その物性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
[実施例4]
トウ質量目標を0.580g/本に変更した以外は、実施例1と同様にフィルターセグメントを作製し、その物性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
[実施例5]
トウ質量目標を0.580g/本に変更した以外は、実施例3と同様にフィルターセグメントを作製し、その物性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
[比較例1]
第一の可塑剤噴霧部材による第一の可塑剤としてのトリアセチンの噴霧を行わなかった以外は、実施例1と同様にフィルターセグメントを作製し、その物性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
[比較例2]
第一の可塑剤噴霧部材による第一の可塑剤としてのトリアセチンの噴霧を行わなかった以外は、実施例4と同様にフィルターセグメントを作製し、その物性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
表1及び表2に示されるように、第一の可塑剤としてのトリアセチンの添加を行った実施例1~5のフィルターセグメントは、第一の可塑剤としてのトリアセチンの添加を行わなかった比較例1及び2のフィルターセグメントと同等の物性を示した。これより、第二の可塑剤の均一添加とは別に、第一の可塑剤の局所添加を行ってもフィルターセグメントの物性には影響を与えないことが確認された。
[実施例6]
実施例2と同様に連続フィルターセグメントを作製し、破壊性カプセルの近傍の区間、すなわち破壊性カプセルを中心に含む5mm幅の区間(カプセル近傍区間)と、破壊性カプセル近傍区間に隣接する区間(隣接区間)におけるトリアセチンの質量(第一の可塑剤としてのトリアセチンと第二の可塑剤としてのトリアセチンの合計質量)を定量し、フィルター繊維におけるトリアセチンの質量%を測定した。結果を表3に示す。
[比較例3]
第一の可塑剤噴霧部材による第一の可塑剤としてのトリアセチンの噴霧を行わなかった以外は、実施例2と同様に連続フィルターセグメントを作製し、破壊性カプセルの近傍の区間、すなわち破壊性カプセルを中心に含む5mm幅の区間(カプセル近傍区間)と、破壊性カプセル近傍区間に隣接する区間(隣接区間)におけるトリアセチンの質量(第一の可塑剤としてのトリアセチンと第二の可塑剤としてのトリアセチンの合計質量)を定量し、フィルター繊維におけるトリアセチンの質量%を測定した。結果を表3に示す。
表3から明らかなとおり、比較例3において、破壊性カプセルの近傍の区間(カプセル近傍区間)におけるトリアセチン濃度平均値は、破壊性カプセル近傍区間に隣接する区間(隣接区間)におけるそれと、同等であった。実施例6において、破壊性カプセルの近傍の区間(カプセル近傍区間)におけるトリアセチン濃度平均値は、破壊性カプセル近傍区間に隣接する区間(隣接区間)におけるそれの、1.05倍以上であった。
(2)位置ずれ評価
[実施例7]
(連続フィルターセグメントの作製)
酢酸セルロース繊維として3.5Y35を使用した。第一の可塑剤として、99質量%のトリアセチン(TA)と、1質量%のセルロースアセテート(CA)との混合物を用いた。フィルターセグメント全体のフィルター繊維に対する第一の可塑剤の含有率が3.0±1.5質量%となることを目標として、第一の可塑剤の噴霧を行った。また、巻紙で包まれた繊維を回転切断ヘッドで切断しなかった。これら以外は実施例1のフィルターセグメントの作製と同様に実施し、径が3.5mmの破壊性カプセルが15mm間隔で埋め込まれた連続フィルターセグメントを作製した。
(破壊性カプセルの位置ずれ評価)
挟み込み試験機を用いて、連続フィルターセグメントの末端に位置するフィルターセグメント(以下、末端フィルターセグメントともいう。)に含まれる破壊性カプセルについて顕著な位置ずれの評価を行った。具体的には、図14に示されるように、軸方向の長さが15mmの末端フィルターセグメント142と、末端フィルターセグメント142に隣接する、軸方向の長さが15mmの第2位フィルターセグメント141との境界部に対して、挟み込み試験機の挟み込み部材143を用いて加圧し、挟み込みを行った。挟み込み終了後、連続フィルターセグメントを送り込み方向144へ1mm移動させ、挟み込み箇所を1mm末端側へ移動させた後、再度挟み込みを行う工程を11回繰り返した。
挟み込み部材143に生ずる歪から、末端フィルターセグメント142からの応力(Rebound Stress)を計測した。また、試験終了後、末端フィルターセグメント142の破壊性カプセル140が3.0mm以上移動した場合、顕著な位置ずれと評価した。これらの評価を30本の連続フィルターセグメントに対して実施し、顕著な位置ずれ率、試験開始時における破壊性カプセル140の中心位置を0mmとした場合における最大応力位置、最大応力、平均応力を算出した。結果を表4に示す。
[実施例8]
第一の可塑剤としてトリアセチン(TA)を用いた以外は、実施例7と同様に連続フィルターセグメントを作製し、位置ずれ評価を行った。結果を表4に示す。
[実施例9]
第二の可塑剤の添加を、繊維に対する第一の可塑剤の含有率が9質量%となることを目標として行った以外は、実施例7と同様に連続フィルターセグメントを作製し、位置ずれ評価を行った。結果を表4に示す。
[実施例10]
第二の可塑剤の添加を、繊維に対する第一の可塑剤の含有率が9質量%となることを目標として行った以外は、実施例8と同様に連続フィルターセグメントを作製し、位置ずれ評価を行った。結果を表4に示す。
[比較例4]
第一の可塑剤の添加を行わなかった以外は、実施例7と同様に連続フィルターセグメントを作製し、位置ずれ評価を行った。結果を表4に示す。
[比較例5]
第一の可塑剤の添加を行わなかった以外は、実施例9と同様に連続フィルターセグメントを作製し、位置ずれ評価を行った。結果を表4に示す。
[比較例6]
再度、比較例5と同様に連続フィルターセグメントを作製し、位置ずれ評価を行った。結果を表4に示す。
表4に示されるように、第一の可塑剤の添加を行った実施例7~10の末端フィルターセグメントでは、第一の可塑剤の添加を行わなかった比較例4~6の末端フィルターセグメントよりも破壊性カプセルの顕著な位置ずれ率が低かった。即ち、実施例7~10では、外力が加えられた場合にも破壊性カプセルの位置ずれが抑制された。
また、実施例7~10では、最大応力が試験開始位置(-7.5mm)よりも破壊性カプセル側の位置において計測されたのに対し、比較例4~6では試験開始位置において最大応力が計測された。実施例7~10では破壊性カプセルの移動が抑制されたため、試験開始位置から次第に応力が増加し、最大応力を迎えた後に低減し、低減した挟み込み回において破壊性カプセルが破砕された。一方、比較例4~6では挟み込み毎に破壊性カプセルが移動したため、試験開始位置から応力がわずかに漸減し、挟み込みを行っても破壊性カプセルは破砕されなかった。
また、実施例7~10では平均応力の値よりも最大応力の値が有意に大きかったのに対し、比較例4~6では平均応力の値と最大応力の値は同等であった。実施例7~10では破壊性カプセルの移動が抑制されたため、破壊性カプセルの破砕前において応力が大きく、平均応力の値よりも最大応力の値が有意に大きかった。一方、比較例4~6では挟み込み毎に破壊性カプセルが移動したため、試験開始位置から応力はわずかに漸減したものの大きな変化はなく、平均応力の値と最大応力の値はほぼ同等であった。
50 破壊性カプセル供給部材
52 繊維束誘導部材
53 インサーションホイール
54 破壊性カプセル
56 第一の可塑剤供給部材(第一の可塑剤噴霧部材)
57 第一の可塑剤

Claims (28)

  1. インサーションホイールの周縁部に保持された破壊性カプセルと、前記インサーションホイールの前記周縁部と、に対して可塑剤を付与する工程と、
    前記インサーションホイールの前記周縁部を、前記インサーションホイールの接線方向に延びる繊維束内に埋没させ、かつ前記破壊性カプセルを離脱させて、前記破壊性カプセルを前記繊維束内に埋め込む工程と、
    を含むたばこ製品用のフィルターセグメントの製造方法。
  2. 前記インサーションホイールの前記周縁部に対して前記可塑剤を噴霧することで、前記破壊性カプセルと前記周縁部に対して前記可塑剤を付与する請求項1に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  3. 前記インサーションホイールのホイール面に対して略垂直な方向から前記可塑剤を噴霧する請求項2に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  4. 前記インサーションホイールのホイール面に対して略垂直な方向から、前記インサーションホイールと前記破壊性カプセルとの境界を指向して、前記可塑剤を噴霧する請求項3に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  5. 前記インサーションホイールのホイール面に対して略平行な方向から前記可塑剤を噴霧する請求項2に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  6. 前記可塑剤を7g/分~32g/分の速度で噴霧する請求項2から5のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  7. 前記インサーションホイールの周縁部の端部から2mm~20mm離れた位置から前記可塑剤を噴霧する請求項2から6のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  8. 複数の前記破壊性カプセルを前記繊維束内に5~15mmの間隔で埋め込む請求項1から7のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  9. 前記可塑剤が、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジアリル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジ-2-メトキシエチル、酒石酸ジブチル、オルト-ベンゾイル安息香酸エチル、エチルフタリル・エチルグリコレート、メチルフタリル・エチルグリコレート、N-エチルトルエンスルホアミド、トリアセチン、パラ-トルエンスルホン酸オルト-クレジル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェニル、及びトリプロピオニンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物である請求項1から8のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  10. 前記可塑剤がトリアセチンである請求項9に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  11. 前記破壊性カプセルの表面が、デンプン、デキストリン、多糖類、寒天、ジェランガム、ゼラチン、天然ゲル化剤、グリセリン、ソルビトール、及び塩化カルシウムからなる群から選択される少なくとも一種の化合物によって構成される請求項1から10のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  12. 前記繊維が酢酸セルロース繊維である請求項1から11のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  13. 前記破壊性カプセルが略球形である請求項1から12のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  14. 前記破壊性カプセルの径が1.0~3.5mmである請求項13に記載のフィルターセグメントの製造方法。
  15. 周縁部に破壊性カプセルを脱着可能に保持する回転可能なインサーションホイールを備える破壊性カプセル供給部材と、
    搬送される繊維束を前記インサーションホイールの接線方向に誘導する繊維束誘導部材と、
    前記周縁部及び前記周縁部に保持された破壊性カプセルに可塑剤を付与する可塑剤供給部材と、
    を備えるたばこ製品用のフィルターセグメントの製造装置であって、
    前記インサーションホイールと前記繊維束とが接点を有し、前記接点において前記インサーションホイールの前記周縁部が前記繊維束内に埋没されるように、前記破壊性カプセル供給部材と前記繊維束誘導部材とが位置づけられており、
    前記可塑剤供給部材は、前記接点よりも前記繊維束の搬送方向に対して後方に位置する前記周縁部及び前記周縁部に保持された前記破壊性カプセルに、可塑剤を付与するように設けられている、フィルターセグメントの製造装置。
  16. 前記可塑剤供給部材が、前記周縁部及び前記周縁部に保持された前記破壊性カプセルに可塑剤を噴霧する可塑剤噴霧部材である請求項15に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  17. 前記可塑剤噴霧部材が、前記インサーションホイールのホイール面に対して略垂直な方向から前記可塑剤を噴霧する請求項16に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  18. 前記可塑剤噴霧部材が、前記インサーションホイールのホイール面に対して略垂直な方向から、前記インサーションホイールと前記破壊性カプセルとの境界を指向して、前記可塑剤を噴霧する請求項17に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  19. 前記可塑剤噴霧部材が、前記インサーションホイールのホイール面に対して略平行な方向から前記可塑剤を噴霧する請求項16に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  20. 前記可塑剤噴霧部材が、前記可塑剤を7g/分~32g/分の速度で噴霧する請求項16から19のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  21. 前記可塑剤噴霧部材が、前記インサーションホイールの周縁部の端部から2mm~20mm離れた位置から前記可塑剤を噴霧する請求項16から20のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  22. 前記インサーションホイールが、複数の前記破壊性カプセルを前記繊維束内に5~15mmの間隔で埋め込めるように前記破壊性カプセルを保持する請求項15から21のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  23. 前記可塑剤が、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジアリル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジ-2-メトキシエチル、酒石酸ジブチル、オルト-ベンゾイル安息香酸エチル、エチルフタリル・エチルグリコレート、メチルフタリル・エチルグリコレート、N-エチルトルエンスルホアミド、トリアセチン、パラ-トルエンスルホン酸オルト-クレジル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェニル、及びトリプロピオニンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物である請求項15から22のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  24. 前記可塑剤がトリアセチンである請求項23に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  25. 前記破壊性カプセルの表面が、デンプン、デキストリン、多糖類、寒天、ジェランガム、ゼラチン、天然ゲル化剤、グリセリン、ソルビトール、及び塩化カルシウムからなる群から選択される少なくとも一種の化合物によって構成される請求項15から24のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  26. 前記繊維が酢酸セルロース繊維である請求項15から25のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  27. 前記破壊性カプセルが略球形である請求項15から26のいずれか一項に記載のフィルターセグメントの製造装置。
  28. 前記破壊性カプセルの径が1.0~3.5mmである請求項27に記載のフィルターセグメントの製造装置。
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