JP7419921B2 - 車両用フロントサスペンション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用フロントサスペンション装置に関するものである。
オフセット前面衝突試験の一つとして、オフセット率が25%程度の微小ラップ衝突試験(スモールオーバーラップテスト)が知られている。この衝突試験は、米国の米国道路安全保険協会(IIHS)が2012年末に実施して公表したものであり、車の前面の運転席側25%を時速40マイル(約64km)でバリア(障壁)に衝突させるものである。この種の衝突に対する耐性を高めるために、サスペンションメンバと、当該サスペンションメンバから車両前後方向の前方側に延在され、湾曲部を備えたサイドメンバと、当該サイドメンバの前端部における車体側の締結部の後方に形成され、前端部を車両上下方向の上方向に座屈させる曲げ起点部と、を有する車両前部構造が提案されている(特許文献1)。
特開2018-122766号公報
しかしながら、上記従来技術は、オフセット前面衝突に対し、サスペンションメンバ前方に設けたサイドメンバの座屈部分をドライブトレインに接触させることで車両に横力を発生させ、車両を衝突物から回避する方向に移動させるものである。そのため、サスペンションメンバ自体による衝突エネルギの吸収性能に関しては何ら言及されておらず、改善の余地がある。
ちなみに、上記従来技術(特許文献1)のサイドメンバ22の前端部22Aには、車両前後方向に延びるロアクラッシュボックス30が設けられ、このロアクラッシュボックス30の前部には、車両幅方向に沿って前方へ湾曲する連結部材32が設けられている。しかしながら、車両の前部がバリアにオフセット前面衝突すると、左右一対のロアクラッシュボックス30に架け渡された連結部材32は、従来技術(特許文献1)の図5に示すように破断することから、サイドメンバ22へのロードパス機能は司っていない。したがって、従来技術の連結部材32は、スモールオーバーラップを含むオフセット前面衝突に対してエネルギ吸収機能を発揮する部材ではない。
本発明が解決しようとする課題は、オフセット前面衝突のエネルギを吸収することができる車両用フロントサスペンション装置を提供することである。
本発明は、両側部のそれぞれに車両の前後方向に延在する一対のサイドレール部を有するフロントサスペンションメンバと、一対のサイドレール部の前端部を架け渡すように延在して取り付けられたフロントクロスメンバとを備えた車両用フロントサスペンション装置において、フロントクロスメンバの中央部を、車両の側面から見たときに、フロントクロスメンバと一対のサイドレール部の前端部との取付部の範囲に含まれる形状とすることによって上記課題を解決する。
本発明によれば、オフセット前面衝突する際に、バリア(障壁)による衝突荷重がフロントクロスメンバに入力するが、フロントクロスメンバの中央部は取付部の範囲に含まれる形状とされているので、衝突荷重をそのままフロントサスペンションメンバに伝達することができる。その結果、フロントサスペンションメンバによっても、オフセット前面衝突のエネルギを吸収することができる。
本発明の車両用フロントサスペンション装置を適用した自動車ボディのフロント部分を示す斜視図である。 図1の自動車ボディのフロント部分を示す側面図である。 図1の自動車ボディのフロント部分を示す平面図である。 本発明の車両用フロントサスペンション装置の一実施の形態を示す斜視図である。 図4の車両用フロントサスペンション装置を裏側から見た斜視図である。 図4の車両用フロントサスペンション装置を示す(A)正面図、(B)平面図、(C)側面図及び(D)D-D線に沿う断面図である。 図4~6のフロントクロスメンバを示す斜視図である。 図7のフロントクロスメンバを示す分解斜視図である。 図7のIX-IX線に沿う断面図である。 図7のX-X線に沿う断面図である。 本発明の実施例に係る自動車ボディに対し、オフセット前面衝突試験を行った場合の反力を示すグラフである。 本発明の比較例に係る自動車ボディに対し、オフセット前面衝突試験を行った場合の反力を示すグラフである。 オフセット前面衝突試験を行った場合の自動車ボディのフロント部分を示す平面図及び側面図(その1)である。 オフセット前面衝突試験を行った場合の自動車ボディのフロント部分を示す平面図及び側面図(その2)である。 オフセット前面衝突試験を行った場合の自動車ボディのフロント部分を示す平面図及び側面図(その3)である。 オフセット前面衝突試験を行った場合の自動車ボディのフロント部分を示す平面図及び側面図(その4)である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の車両用フロントサスペンション装置5を適用した自動車ボディ1のフロント部分を示す斜視図、図2は同じく側面図、図3は同じく平面図である。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」という方向又は位置関係を示す用語は、車両の通常姿勢における前後左右に従った方向又は位置関係であるものとし、図2及び図3などに示すように、車両の前後方向をX軸、車両の左右方向をY軸、車両の上下方向をZ軸とも称する。
乗用車の自動車ボディ1は、一般に、フロア・サブアッセンブリと、左右のサイドボディ・サブアッセンブリと、ルーフ・サブアッセンブリと、フロントデッキ・サブアッセンブリと、リヤパネル・サブアッセンブリとを溶接接合などで組み立てて固定し、これにフード、サイドドア、トランクリッドなどの蓋物部品を組み付けることで構成される。
エンジンルーム11(エンジンコンパートメントともいう)は、エンジン及びその補機、ドライブトレイン、バッテリなどの各種部品(いずれも図示を省略する)を搭載するための、略直方体形状とされた室外空間である。エンジンルーム11と室内(キャビン)12との間は、ダッシュパネル13によって仕切られ、ダッシュパネル13の前面に、車両前方に向かって延在する左右一対のフロントサイドメンバ14が、スポット溶接やアーク溶接などにより固定されている。また、左右一対のフロントサイドメンバ14の後端部から前端部までの範囲には、左右の前輪がそれぞれ格納されるタイヤハウスを構成する左右一対のフロントインサイドパネル15が、スポット溶接やアーク溶接などにより固定されている。
さらに、フロントサイドメンバ14の前端部及びフロントインサイドパネル15の前端部には、ラジエータコアサポート16が、スポット溶接やアーク溶接などにより固定されている。これらダッシュパネル13、左右一対のフロントサイドメンバ14、左右一対のフロントインサイドパネル15、及びラジエータコアサポート16が、エンジンルーム11の主要骨格部品を構成する。フロントサイドメンバ14は、重量物であるエンジン及びその補機を支持し、さらにフロント懸架装置(図示を省略)を支持するためのフロントサスペンションメンバ51を支持する。
図4は、本発明の車両用フロントサスペンション装置5の一実施の形態を示す斜視図、図5は、この車両用フロントサスペンション装置5を裏側から見た斜視図、図6は、この車両用フロントサスペンション装置5を示す(A)正面図、(B)平面図、(C)側面図及び(D)D-D線に沿う断面図である。本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5は、主としてフロントサスペンションメンバ51と、フロントクロスメンバ52と、ジョイントリーンフォース55とから構成されている。
フロントサスペンションメンバ51は、図6(D)に示すように、鋼板をプレス成形した断面コ字状の2部品511a,511bをモナカ合わせにし、接合部分をアーク溶接などで接合した鋼材部品であり、一般断面が袋構造とされている。本実施形態のフロントサスペンションメンバ51は、両側部のそれぞれに車両の前後方向に延在する一対のサイドレール部511と、これら一対のサイドレール部511に架け渡されたフロントクロス部512、センタークロス部513及びリヤクロス部514とを有する剛性構造体である。
そして、このフロントサスペンションメンバ51は、一対のサイドレール部511の前側の上面のそれぞれ設けられたマウント部515と、一対のサイドレール部511の後ろ側の上面のそれぞれに設けられたマウント部516と、一対のサイドレール部511の後端のそれぞれに設けられたブラケット517とを介して、フロントサイドメンバ14の下面に取り付けられる(図2参照)。なお、図4に示す符号56は、フロント懸架装置のロアアーム(図示を省略)を取り付けるマウントブラケット、符号57は、ドライブトレイン(図示を省略)を取り付けるためのマウントブラケットである。
図2に戻り、フロントサイドメンバ14の前端部には、ラジエータコアサポート16のほか、フロントバンパリーンフォースアッパ17が取り付けられている。また、フロントバンパリーンフォースアッパ17とフロントサイドメンバ14の前端部との間には、ガセット19を介してクラッシュボックス20が設けられている。クラッシュボックス20は、衝突荷重が入力すると軸方向に圧縮変形することで衝突エネルギを吸収する部材であり、本実施形態では、一対のフロントサイドメンバ14の前端部とフロントバンパリーンフォースアッパ17との間のそれぞれに設けられている。また、図2に示すように、後述するフロントクロスメンバ52の左右の端部とフロントバンパリーンフォースロア18との間にも、同様の機能を有するクラッシュボックス58が設けられている。
さて、オフセット率が25%程度の微小ラップ衝突試験(SOL)では、バリアとボディとのラップ率が小さいため、フロントサイドメンバ14やフロントサスペンションメンバ51などの主要骨格部材がバリアと衝突しないか、または衝突したとしても充分なロードパスになり難い。そのため、キャビンの変形量が、ラップ率が大きい他の衝突試験に比べて大きくなるという問題がある。そこで、本実施形態では、フロントサスペンションメンバ51の前部にフロントクロスメンバ52を設け、オフセット率が25%程度の微小ラップ衝突であっても、衝突荷重がフロントサスペンションメンバ51に充分に入力させるように構成した。
図3の平面図の符号Bは、オフセット率が25%の微小ラップ衝突試験のバリア(障壁)を示し、同じく図3の平面図の符号R1は、自動車ボディ1の車幅方向中心線CLから左右それぞれ車幅の25%の長さだけ延びる第1範囲を示したものである。この第1範囲R1の外側が、オフセット率が25%の微小ラップ衝突試験のバリアBと衝突する範囲であるが、本実施形態の自動車ボディ1では、フロントサイドメンバ14も、フロントサスペンションメンバ51のサイドレール部511のいずれも、第1範囲R1にあるので、バリアBによる衝突荷重が直接入力しない。
そこで、本実施形態では、フロントクロスメンバ52の両端部を車幅方向外側に延在させ、第1範囲R1より外側の取付部53においてフロントサスペンションメンバ51の前端部に取り付ける。これにより、バリアBがフロントクロスメンバ52に衝突することになるので、フロントクロスメンバ52を介してフロントサスペンションメンバ51を微小ラップ衝突時のロードパスにすることができる。以下、フロントクロスメンバ52について説明する。
図7は、図4~6のフロントクロスメンバ52を示す斜視図と一部を拡大した斜視図、図8は、図7のフロントクロスメンバ52を示す分解斜視図、図9は、図7のIX-IX線に沿う断面図、図10は、図7のX-X線に沿う断面図である。本実施形態のフロントクロスメンバ52は、図9に示すように、断面がコ字状にプレス成形されたフロントクロスメンバセンタ521の両端部に、同じく断面がコ字状にプレス成形された2つのフロントクロスメンバサイド522を重ね合わせ、この部分をスポット溶接などにより接合してなる。特に限定はされないが、フロントクロスメンバセンタ521は、フロントクロスメンバサイド522に比べて引張力を加えたときの変形量(伸び)が大きい材質の鋼板を用いることが好ましい。衝突時に、フロントクロスメンバセンタ521が破断するのを抑制するためである。
フロントクロスメンバサイドの車両外側の端部は、フロントサスペンションメンバ51との取付部53となる部位であり、図8の分解斜視図に示すように、フロントサスペンションリーンフォースアッパ523と、フロントサスペンションリーンフォースロア524とをモナカ状に合わせて接合し、その内部にバルクヘッド525を取り付けた、断面が袋構造とされた部位である。そして、フロントサスペンションメンバ51のサイドレール部511の先端面に取り付けられたジョイントリーンフォース55との間に、プレート526が介装される。これらフロントサスペンションリーンフォースアッパ523、フロントサスペンションリーンフォースロア524、バルクヘッド525及びプレート526は、全て鋼板のプレス成形品である。
ジョイントリーンフォース55は、図4及び図6(B)に示すように、フロントクロスメンバ52の端部とフロントサスペンションメンバ51のサイドレール部511の前端部とを連結する部材であり、図10に示すように、断面がコ字状にプレス成形されている。そして、図6(B)の平面図に示すように、フロントクロスメンバ52の端部の外側面52Fと、ジョイントリーンフォース55の外側面55Fは、サイドレール部511の前端部の延在方向Mに沿って面一に連結されている。
また、図10の断面図に示すように、フロントサスペンションメンバ51のサイドレール部511の袋構造断面に対し、点線で示すフロントサスペンションリーンフォースアッパ523、フロントサスペンションリーンフォースロア524、及びバルクヘッド525の袋構造断面が重なり、さらにジョイントリーンフォース55のコ字状断面も重なっているので、フロントクロスメンバ52に入力した衝突荷重をフロントサスペンションメンバ51のサイドレール部511に伝達することができる。
フロントクロスメンバ52は、図4に示すように、一対のサイドレール部511の前端部を架け渡すように延在して取り付けられているが、フロントクロスメンバ52の中央部54は、車両の側面から見たときに、フロントクロスメンバ52と一対のサイドレール部511の前端部との取付部53の第2範囲R2に含まれる形状とされている。この第2範囲R2とは、取付部53の最前端面となるフロントクロスメンバサイド522の前端面と、取付部53の最後端面となるプレート526との間である(図7の拡大図参照)。
また、フロントクロスメンバ52の中央部54の前端面は、車両の側面から見たときに、フロントクロスメンバ52と一対のサイドレール部511の前端部との取付部53の前端面より、車両の後ろ側に凹んだ形状とされている。なお、フロントクロスメンバ52の中央部54の前端面は、車両の側面から見たときに、フロントクロスメンバ52と一対のサイドレール部511の前端部との取付部53の前端面と、面一の形状としてもよい。ただし、フロントクロスメンバ52の中央部54の前端面は、第2範囲R2を超えて取付部53の前端面より車両の前側に凸となる形状にすることは好ましくない。衝突時に、フロントクロスメンバ52が破断し易くなるからである。
また、フロントクロスメンバ52の最前端面は、車両の側面から見たときに、フロントバンパリーンフォースアッパ17の最前端面よりも車両後部であって、フロントサイドメンバ14の前端部よりも車両前部に位置するように取り付けられている。図11の左図は、自動車ボディ1をその側面から見たときの、フロントバンパリーンフォースアッパ17と、フロントサイドメンバ14と、フロントクロスメンバ52及びフロントサスペンションメンバ51のサイドレール部511の模式図である。符号Pは座屈計画位置を示す。図11の左図に示すように、フロントクロスメンバ52の最前端面は、フロントバンパリーンフォースアッパ17の最前端面とフロントサイドメンバ14の前端部との間に取り付けられている。
図11の右図は、フロントクロスメンバ52及びサイドレール部511による衝突時の反力F1、フロントサイドメンバ14の衝突時の反力F2、これらの合力F3と、室内(キャビン)2の反力F4を示すグラフ(横軸は時間)である。図11の左図のように設定した場合、衝突荷重が入力すると、最初にフロントクロスメンバ52及びサイドレール部511による衝突時の反力F1のピークが現れたのち、少し遅れてフロントサイドメンバ14の衝突時の反力F2のピークが現れる。したがって、これらの合力F3である衝撃吸収エネルギの効率が高くなり、当初の座屈計画位置Pにて各部材が座屈することになる。
これに対し、図12は、本実施形態の比較例を示す模式図及びグラフである。図11の左図に示すように、比較例では、フロントクロスメンバ52の最前端面は、フロントバンパリーンフォースアッパ17の最前端面より後ろ側であるが、フロントサイドメンバ14の前端部と同じ位置に取り付けられている。このように設定した場合、衝突荷重が入力すると、フロントクロスメンバ52及びサイドレール部511による衝突時の反力F1のピークと、フロントサイドメンバ14の衝突時の反力F2のピークとが同時に現れ、座屈計画位置Pではない位置P1でフロントサスペンションメンバ51が座屈するおそれがある。
図13~図16は、オフセット前面衝突試験を行った場合の自動車ボディ1のフロント部分を示す平面図及び側面図である。図13は、衝突初期においてバリアBからの衝突荷重がフロントバンパリーンフォースアッパ17に入力したときの状態を示し、図14は、次の時点においてバリアBからの衝突荷重がフロントクロスメンバ52に入力したときの状態を示し、図15は、さらに次の時点においてバリアBからの衝突荷重がフロントサスペンションメンバ51に入力したときの状態を示し、図16は、さらに次の時点の状態を示す。図14に示す状態では、バリアBからの衝突荷重がフロントクロスメンバ52の取付部53に入力され、この衝突荷重がジョイントリーンフォース55を介してフロントサスペンションメンバ51のサイドレール部511に伝達されることで、図15及び図16に示すように、サイドレール部511が座屈することが理解される。
以上のように、本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5によれば、フロントサイドメンバ14に取り付けられ、懸架装置を支持するフロントサスペンションメンバ51と、フロントサスペンションメンバ51の前端部に取り付けられたフロントクロスメンバ52と、を備え、フロントサスペンションメンバ51は、両側部のそれぞれに車両の前後方向に延在する一対のサイドレール部511を有し、フロントクロスメンバ52は、一対のサイドレール部511の前端部を架け渡すように延在して取り付けられ、フロントクロスメンバ52の中央部54は、自動車ボディ1をその側面から見たときに、フロントクロスメンバ52と一対のサイドレール部511の前端部との取付部53の第2範囲R2に含まれる形状とされている。これにより、衝突荷重によりフロントクロスメンバ52が破断することなく、衝突荷重をフロントサスペンションメンバ51に伝達することができる。その結果、フロントサスペンションメンバによっても、オフセット前面衝突のエネルギを吸収することができる。
また、本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5によれば、フロントクロスメンバ52の中央部54の前端面は、自動車ボディ1をその側面から見たときに、フロントクロスメンバ52と一対のサイドレール部511の前端部との取付部53の前端面より、車両の後ろ側に凹んだ形状とされている。これにより、衝突荷重によりフロントクロスメンバ52が破断することなく、衝突荷重をフロントサスペンションメンバ51に伝達することができる。その結果、フロントサスペンションメンバによっても、オフセット前面衝突のエネルギを吸収することができる。
また、本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5によれば、フロントクロスメンバ52の中央部54の前端面は、自動車ボディ1をその側面から見たときに、フロントクロスメンバ52と一対のサイドレール部511の前端部との取付部53の前端面と、面一の形状とされている。これにより、衝突荷重によりフロントクロスメンバ52が破断することなく、衝突荷重をフロントサスペンションメンバ51に伝達することができる。その結果、フロントサスペンションメンバによっても、オフセット前面衝突のエネルギを吸収することができる。
また、本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5によれば、フロントクロスメンバ52の最前端面は、自動車ボディ1をその側面から見たときに、フロントバンパリーンフォースアッパ17又はフロントバンパリーンフォースロア18の最前端面よりも車両後部であって、フロントサイドメンバ14の前端部よりも車両前部に位置するように取り付けられている。これにより、衝突荷重が入力すると、図11に示すように、最初にフロントクロスメンバ52及びサイドレール部511による衝突時の反力F1のピークが現れたのち、少し遅れてフロントサイドメンバ14の衝突時の反力F2のピークが現れる。したがって、これらの合力F3である衝撃吸収エネルギの効率が高くなり、当初の座屈計画位置Pにて各部材が座屈することになる。
また、本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5によれば、フロントクロスメンバ52と一対のサイドレール部511の前端部との取付部53には、フロントクロスメンバ52の端部とサイドレール部511の前端部とを連結するジョイントリーンフォース55が設けられ、図6(B)に示すように、フロントクロスメンバ52の端部の外側面52Fと、ジョイントリーンフォース55の外側面55Fは、サイドレール部511の前端部の延在方向Mに沿って面一に連結されている。これにより、フロントクロスメンバ52の取付部53に入力した衝突荷重をフロントサスペンションメンバ51のサイドレール部511に効率的に伝達することができる。
また、本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5によれば、フロントクロスメンバ52の端部は断面が袋構造とされ、当該断面が袋構造の内部の上面と下面との間にバルクヘッド525が固定されている。これにより、フロントクロスメンバ52の取付部53の強度が高まり、フロントクロスメンバ52の取付部53に入力した衝突荷重をフロントサスペンションメンバ51のサイドレール部511に効率的に伝達することができる。
また、本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5によれば、一対のサイドレール部511は、車幅方向中心線CLから左右それぞれ車幅の25%の長さだけ延びる第1範囲R1に取り付けられ、フロントクロスメンバ52の両端部は、第1範囲R1より外側に位置して取り付けられている。これにより、オフセット率が25%の微小ラップ衝突であっても、衝突荷重がフロントクロスメンバ52に入力することになるので、フロントクロスメンバ52を介してフロントサスペンションメンバ51を微小ラップ衝突時のロードパスにすることができる。
また、本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5によれば、フロントサスペンションメンバ51は、一対のサイドレール部511の後端部に架け渡されたリヤクロス部514と、一対のサイドレール部511の中央部に架け渡されたセンタークロス部513と、一対のサイドレール部511の前端部であってフロントクロスメンバ52より後部に架け渡されたフロントクロス部512と、を含み、一対のサイドレール部511が、フロントサイドメンバ14に取り付けられている。これにより、フロントサスペンションメンバ51を微小ラップ衝突時のロードパスにすることができる。
また、本実施形態の車両用フロントサスペンション装置5によれば、フロントクロスメンバ52の、一対のサイドレール部511の前端部との取付部53の前端面と、フロントバンパリーンフォースロア18との間に、クラッシュボックス58が設けられている。これにより、フロントバンパリーンフォースロア18に衝突荷重が入力すると、クラッシュボックス58が軸方向に圧縮変形することで衝突エネルギを吸収することができる。
1…自動車ボディ
11…エンジンルーム
12…室内
13…ダッシュパネル
14…フロントサイドメンバ
15…フロントインサイドパネル
16…ラジエータコアサポート
17…フロントバンパリーンフォースアッパ
18…フロントバンパリーンフォースロア
19…ガセット
20…クラッシュボックス
5…車両用フロントサスペンション装置
51…フロントサスペンションメンバ
511…サイドレール部
512…フロントクロス部
513…センタークロス部
514…リヤクロス部
515,516…マウント部
517…ブラケット
52…フロントクロスメンバ
521…フロントクロスメンバセンタ
522…フロントクロスメンバサイド
523…フロントサスペンションリーンフォースアッパ
524…フロントサスペンションリーンフォースロア
525…バルクヘッド
526…プレート
53…フロントクロスメンバとサイドレール部の先端部との取付部
54…フロントクロスメンバの中央部
55…ジョイントリーンフォース
56,57…マウントブラケット
58…クラッシュボックス
B…バリア(障壁)
CL…車幅方向中心線
R1…第1範囲
R2…第2範囲

Claims (8)

  1. 自動車ボディのエンジンルームの、少なくともフロントサイドメンバに取り付けられ、懸架装置を支持するフロントサスペンションメンバと、
    前記フロントサスペンションメンバの前端部に取り付けられたフロントクロスメンバと、を備える車両用フロントサスペンション装置において、
    前記フロントサスペンションメンバは、両側部のそれぞれに車両の前後方向に延在する一対のサイドレール部を有し、
    前記フロントクロスメンバは、前記一対のサイドレール部の前端部を架け渡すように延在して取り付けられ、
    前記フロントクロスメンバの中央部は、前記自動車ボディをその側面から見たときに、前記フロントクロスメンバと前記一対のサイドレール部の前端部との取付部の範囲に含まれる形状とされ
    前記フロントクロスメンバと前記一対のサイドレール部の前端部との取付部には、前記フロントクロスメンバの端部と前記サイドレール部の前端部とを連結するジョイントリーンフォースが設けられ、
    前記フロントクロスメンバの端部の外側面と、前記ジョイントリーンフォースの外側面は、前記サイドレール部の前端部の延在方向に沿って面一に連結されている車両用フロントサスペンション装置。
  2. 自動車ボディのエンジンルームの、少なくともフロントサイドメンバに取り付けられ、懸架装置を支持するフロントサスペンションメンバと、
    前記フロントサスペンションメンバの前端部に取り付けられたフロントクロスメンバと、を備える車両用フロントサスペンション装置において、
    前記フロントサスペンションメンバは、両側部のそれぞれに車両の前後方向に延在する一対のサイドレール部を有し、
    前記フロントクロスメンバは、前記一対のサイドレール部の前端部を架け渡すように延在して取り付けられ、
    前記フロントクロスメンバの中央部は、前記自動車ボディをその側面から見たときに、前記フロントクロスメンバと前記一対のサイドレール部の前端部との取付部の範囲に含まれる形状とされ
    前記フロントサスペンションメンバは、前記一対のサイドレール部の前端部であって前記フロントクロスメンバより後部に架け渡されたフロントクロス部を含み、
    前記一対のサイドレール部が、前記フロントサイドメンバに取り付けられている車両用フロントサスペンション装置。
  3. 前記フロントクロスメンバの中央部の前端面は、前記自動車ボディをその側面から見たときに、前記フロントクロスメンバと前記一対のサイドレール部の前端部との取付部の前端面より、車両の後ろ側に凹んだ形状とされている請求項1又は2に記載の車両用フロントサスペンション装置。
  4. 前記フロントクロスメンバの中央部の前端面は、前記自動車ボディをその側面から見たときに、前記フロントクロスメンバと前記一対のサイドレール部の前端部との取付部の前端面と、面一の形状とされている請求項1又は2に記載の車両用フロントサスペンション装置。
  5. 前記フロントクロスメンバの最前端面は、前記自動車ボディをその側面から見たときに、フロントバンパリーンフォースの最前端面よりも車両後部であって、前記フロントサイドメンバの前端部よりも車両前部に位置するように取り付けられている請求項1~のいずれか一項に記載の車両用フロントサスペンション装置。
  6. 前記フロントクロスメンバの端部は断面が袋構造とされ、当該断面が袋構造の内部の上面と下面との間にバルクヘッドが固定されている請求項1~5のいずれか一項に記載の車両用フロントサスペンション装置。
  7. 前記一対のサイドレール部は、車幅方向中心線から左右それぞれ車幅の25%の長さだけ延びる第1範囲に取り付けられ、
    前記フロントクロスメンバの両端部は、前記第1範囲より外側に位置して取り付けられている請求項1~6のいずれか一項に記載の車両用フロントサスペンション装置。
  8. 前記フロントクロスメンバの、前記一対のサイドレール部の前端部との取付部の前端面と、フロントバンパリーンフォースロアとの間に、クラッシュボックスが設けられている請求項1~のいずれか一項に記載の車両用フロントサスペンション装置。
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