JP7416413B2 - 保護素子 - Google Patents

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Description

本発明は、保護素子に関する。
特許文献1は、保護素子にかかる発明を開示する。特許文献1にかかる保護素子は、一対の電極と、発熱体と、接合材と、弾性体とを備える。一対の電極は、互いに対向するよう配置される。発熱体は、一対の電極間にまたがって配置される。発熱体は、電流が流れると発熱する。接合材は、発熱体を一対の電極それぞれへ接合する。弾性体は、一対の電極の間に配置される。弾性体は、発熱体に分離力を加える。分離力は発熱体が一対の電極から離れる方向の力である。接合材の接合強度が所定の温度で所定の強さを下回る。所定の温度が発熱体の発熱によって到達する温度である。所定の強さは分離力に耐える強さである。特許文献1にかかる保護素子は、遮蔽用絶縁体と、磁力発生部とをさらに備える。遮蔽用絶縁体は、一対の電極の一方から見て他方を遮るように一対の電極間に配置される。磁力発生部は、一対の電極の間に予め磁力を発生させる。特許文献1に開示された保護素子は、従来に比べて大きな電圧で大きな電流を流すことが可能である。
特開2013-98134号公報
しかしながら、保護素子については高温環境下での動作の信頼性についてさらなる改善が求められている。本発明は、このような問題を解決するものである。本発明の目的は、高温環境下での動作の信頼性がより高い保護素子を提供することにある。
図面に基き本発明の保護素子が説明される。なおこの欄で図中の符号を使用したのは発明の内容の理解を助けるためであって内容を図示した範囲に限定する意図ではない。
上述した課題を解決するために、本発明のある局面に従うと、保護素子10は、電極22,24の対と、発熱体26と、接合材28と、弾性体32と、磁力発生部38とを備える。電極22,24の対は、互いに対向する。発熱体26は、電極22,24の対の間にまたがって配置される。発熱体26は、電流が流れると発熱する。接合材28は、発熱体26を電極22,24の対それぞれへ接合する。弾性体32は、電極22,24の対の間に配置される。弾性体32は、発熱体26に分離力を加える。磁力発生部38は、電極22,24の対の間に予め磁力を発生させる。分離力は発熱体26が電極22,24の対から離れる方向の力である。接合材28の接合強度が所定の温度で所定の強さを下回る。所定の温度が発熱体26の発熱によって到達する温度である。所定の強さは分離力に耐える強さである。磁力発生部38が、サマリウムコバルト磁石50と、磁石収容空間形成部90と、充填材54とを有している。磁石収容空間形成部90は、磁石収容空間を形成する。磁石収容空間にはサマリウムコバルト磁石50が収容される。充填材54は、磁石収容空間内にサマリウムコバルト磁石50と共に収容される。充填材54は、サマリウムコバルト磁石50と磁石収容空間形成部90との隙間に充填される。
電極22,24の対の間にまたがって配置される発熱体26に過電流が流れるとその発熱体26は発熱する。発熱体26の発熱により接合材28が所定の温度に到達すると接合材28の接合強度は所定の強さを下回る。接合材28の接合強度が所定の強さを下回ると接合材28は分離力に耐えられなくなる。分離力に耐えられなくなるので、弾性体32によって発熱体26は電極22,24から離される。これにより電極22,24間の電流は遮断される。電流が遮断された後、電極22,24間にアークが発生すると、磁力発生部38が発生させる磁力によってアークはローレンツ力を受ける。ローレンツ力を受けることによりアークは延びる。アークが延びると、延びない場合に比べ、アーク電圧が上昇する。また、アークは延ばされることで冷却される。アーク電圧の上昇とアークの冷却との相乗効果によってアークは持続し難くなる。その結果、大きな電圧で大きな電流を流すことが可能になる。磁力発生部38が有するサマリウムコバルト磁石50はアルニコ磁石に比べて高温環境下での性能が優れている。磁石収容空間形成部90が磁石収容空間を形成し磁石収容空間にはサマリウムコバルト磁石50が収容されることにより、サマリウムコバルト磁石50が保護素子10の外部から直接力を受ける可能性が低下する。サマリウムコバルト磁石50と磁石収容空間形成部90との隙間に充填材54が充填されることにより、サマリウムコバルト磁石50が磁石収容空間形成部90に衝突しなくなる。これにより、そうでない場合に比べて、サマリウムコバルト磁石50が破損する可能性は低下する。サマリウムコバルト磁石50が破損する可能性が低下した分、サマリウムコバルト磁石50の破損に伴う磁束密度の低下が生じ難くなる。磁束密度の低下が生じ難くなると、それに伴う動作不良が発生する可能性が低下する。その結果、高温環境下での動作の信頼性がより高い保護素子が提供される。
さらに、上述した充填材54の素材が、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、及び、ウレタン樹脂のいずれかである。
エポキシ樹脂、シリコン樹脂、及び、ウレタン樹脂のいずれかが充填材54の素材であると、充填材54は緩衝作用を有する。これにより、そうでない場合に比べて、サマリウムコバルト磁石50が破損する可能性は一層低下する。その結果、高温環境下での動作の信頼性が一層高い保護素子が提供される。
さらに、上述した充填材54が、サマリウムコバルト磁石50を磁石収容空間形成部90のうち電極22,24の対に対向する領域170へ密着させる。
充填材54がサマリウムコバルト磁石50を磁石収容空間形成部90のうち電極22,24の対に対向する領域170へ密着させることにより、サマリウムコバルト磁石50がその領域170から離れている場合に比べて、アークは大きなローレンツ力を受ける。緩衝作用を有する充填材54がサマリウムコバルト磁石50を磁石収容空間形成部90のうち電極22,24の対に対向する領域170へ密着させることにより、その領域170からサマリウムコバルト磁石50が力を受けても、その力の影響は緩和される。これにより、そうでない場合に比べて、サマリウムコバルト磁石50が破損する可能性は低下する。サマリウムコバルト磁石50が破損する可能性が低下するので、アークが大きなローレンツ力を受ける状況が長期にわたり維持される可能性が高くなる。その結果、高温環境下での動作の信頼性がより高い保護素子が提供される。
本発明によれば、高温環境下での動作の信頼性がより高い保護素子が提供される。
本発明のある実施形態にかかる保護素子の斜視図である。 本発明のある実施形態にかかる保護素子の断面図である。 本発明のある実施形態にかかるケースの斜視図である。 本発明とは異なる発明のある実施形態においてサマリウムコバルト磁石が磁石収容空間に収容されつつある状況の図である。 本発明とは異なる発明のある実施形態において充填材が緩衝層を有する場合のケースの磁石収容空間形成部付近の断面の図である。
以下、本発明が図面に基づき詳細に説明される。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称及び機能は同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返されない。
[構成の説明]
図1は、本実施形態にかかる保護素子10の斜視図である。図1において保護素子10は組み立てられた状態で示されている。この図において、保護素子10の一部は取り除かれている。図2は、本実施形態にかかる保護素子10の断面図である。図1と図2とに基づいて本実施形態にかかる保護素子10の構成が説明される。
本実施形態にかかる保護素子10は、絶縁基体20と、正極22と、負極24と、発熱体26と、接合材28と、絶縁スペーサ30と、圧縮コイルバネ32と、絶縁板34と、ガイドリード36と、磁力発生部38とを備える。
本実施形態の場合、絶縁基体20はベークライト製である。絶縁基体20はベースとなる。絶縁基体20にはガイドリード保持用凹部152が設けられている。
正極22と負極24とは、本実施形態にかかる保護素子10における電極の対にあたる。正極22と負極24とは、各々の一端が互いに対向し絶縁基体20から突出するようその絶縁基体20に固定される。
発熱体26は中央に孔が開いた長方形の部材である。発熱体26は、正極22と負極24との間にまたがって配置される。発熱体26は、電流が流れると発熱する。
本実施形態の場合、接合材28は発熱体26を正極22に接合するために用いられる。本実施形態の場合、接合材28は発熱体26を負極24に接合するためにも用いられる。接合材28の接合強度は、所定の温度で所定の強さを下回る。本実施形態の場合、その「所定の温度」は、発熱体26の発熱によって到達する温度を意味する。本実施形態の場合、接合材28は上述した「所定の温度」を融点とする合金である。
絶縁スペーサ30は円筒状の部分とその円筒状の部分の一端から張り出す円環状の部分とを有する部材である。絶縁スペーサ30は、絶縁基体20と圧縮コイルバネ32との間を絶縁する。
圧縮コイルバネ32は、正極22と負極24との間に配置される。圧縮コイルバネ32は、発熱体26に分離力を加える。本実施形態の場合、「分離力」とは、正極22及び負極24に接合されている発熱体26がそれらの正極22及び負極24から離れる方向の力である。上述された「所定の強さ」は、分離力に耐える強さを意味する。すなわち、接合材28は、その温度が所定の温度に到達すると分離力に耐えられなくなる。
絶縁板34は中央に孔が開いた円板状の部材である。絶縁板34は、圧縮コイルバネ32に載せられるように配置される。絶縁板34は、圧縮コイルバネ32と発熱体26との間を絶縁する。
ガイドリード36は円柱状の部材である。ガイドリード36の端部は絶縁基体20のガイドリード保持用凹部152に挿入される。ガイドリード36は、発熱体26を貫通する。分離力を受けた発熱体26は、ガイドリード36に沿って上昇する。
磁力発生部38は、正極22と負極24との間に予め磁力を発生させる。本実施形態の場合、磁力発生部38が、サマリウムコバルト磁石50と、ケース52と、充填材54とを有している。
本実施形態の場合、サマリウムコバルト磁石50の形状は、直方体状である。したがって、本実施形態にかかるサマリウムコバルト磁石50は、互いに平行な平面の対を有する。それらの平面の一方が本実施形態にかかるサマリウムコバルト磁石50のN極である。それらの平面の他方が本実施形態にかかるサマリウムコバルト磁石50のS極である。
ケース52は、正極22と負極24と発熱体26と接合材28と圧縮コイルバネ32とを覆い、かつ、サマリウムコバルト磁石50を保持する。
図3は、本実施形態にかかるケース52の斜視図である。図3に基づいて、本実施形態にかかるケース52の構成が説明される。本実施形態にかかるケース52は、ベークライト製である。本実施形態の場合、ケース52が、磁石収容空間形成部90の対と、動作空間形成部92とを有している。磁石収容空間形成部90の対と動作空間形成部92とは一体となっている。
本実施形態の場合、磁石収容空間形成部90の対は、動作空間形成部92を挟んで対向する。磁石収容空間形成部90は、磁石収容空間を形成する。磁石収容空間形成部90は、電極対向領域170を有する。電極対向領域170は、正極22及び負極24に対向する。それぞれの磁石収容空間にはサマリウムコバルト磁石50が1個ずつ収容される。
動作空間形成部92は、動作空間を形成する。動作空間には正極22と負極24と発熱体26と接合材28と圧縮コイルバネ32とが収容される。動作空間形成部92の天井部分に、ガイドリード保持孔150が形成されている。
上述された充填材54は、磁石収容空間形成部90の対がそれぞれ形成する磁石収容空間内に、サマリウムコバルト磁石50と共に収容される。充填材54は、サマリウムコバルト磁石50と磁石収容空間形成部90との隙間に充填される。図2から明らかなように、本実施形態にかかる充填材54は、サマリウムコバルト磁石50を磁石収容空間形成部90のうち電極対向領域170へ密着させる。
[製造方法の説明]
本実施形態にかかる保護素子10は、次の手順により製造される。まず、製造者は、本実施形態にかかる保護素子10を構成する部品を製造する。それらの部品の製造方法は周知である。したがってそれらの詳細な説明は繰り返されない。
上述された部品が製造されると、製造者は、絶縁基体20のガイドリード保持用凹部152にガイドリード36の端部の一方を挿入する。次いで製造者は正極22と負極24とを絶縁基体20に固定する。それらが固定されると、製造者は、ガイドリード36に絶縁スペーサ30と圧縮コイルバネ32と絶縁板34と発熱体26とを貫通させる。それらをガイドリード36が貫通すると、製造者は、接合材28によって発熱体26を正極22と負極24とに接合する。
発熱体26が正極22と負極24とに接合させられると、製造者は磁力発生部38を製造する。まず、製造者は、その磁石収容空間にサマリウムコバルト磁石50を入れる。その際、サマリウムコバルト磁石50は、電極対向領域170へ密着するように配置される。次いで、製造者はケース52の磁石収容空間に重合前のエポキシ樹脂を入れる。磁石収容空間に入ったエポキシ樹脂は、サマリウムコバルト磁石50を電極対向領域170へ押し付ける。その後、エポキシ樹脂の重合が完了すると、エポキシ樹脂は硬化する。硬化したエポキシ樹脂が充填材54となる。これにより、充填材54が、サマリウムコバルト磁石50を電極対向領域170すなわち磁石収容空間形成部90のうち正極22と負極24との対に対向する領域へ密着させることとなる。
次いで、製造者は、絶縁基体20にケース52を被せる。同時に、製造者は、ガイドリード保持孔150をガイドリード36に貫通させる。ガイドリード保持孔150をガイドリード36が貫通すると、製造者は、ケース52のうちガイドリード保持孔150の周囲の凹みに重合前のエポキシ樹脂を充填する。そのエポキシ樹脂が硬化すると、本実施形態にかかる保護素子10が完成する。
[使用方法の説明]
本実施形態にかかる保護素子10は、例えば、過電流、過充電、及び、過放電のいずれかからリチウムイオン二次電池を保護するために用いられる。本実施形態にかかる保護素子10は、厳密には保護でないが保護に似た理由で電力供給を遮断するために用いられることもある。本実施形態にかかる保護素子10は、例えば、二次電池保護回路を構成する素子の一つとして用いられる。その場合、本実施形態にかかる保護素子10は、そのリチウムイオン二次電池に直列に接続される。上述された二次電池保護回路を構成する他の素子のいずれかの動作に基づいて本実施形態にかかる保護素子10は電力の供給を受ける。その電力に起因する電流は、本実施形態にかかる保護素子10の正極22から負極24へ流れる。その電流は発熱体26を経由する。電流が発熱体26を経由するので、発熱体26は発熱する。発熱体26が発熱すると接合材28の温度が上昇する。接合材28の温度が上述された所定の温度に到達すると接合材28は溶ける。接合材28が溶けると圧縮コイルバネ32が発熱体26を正極22及び負極24から離す。これにより、電流は正極22から負極24へ流れなくなる。正極22から負極24へ電流が流れなくなると上述されたリチウムイオン二次電池への電力は遮断される。その結果、そのリチウムイオン二次電池が保護される。
圧縮コイルバネ32が発熱体26を正極22及び負極24から離すと、アークが生じることがある。アークが生じる場合、負極24から正極22へ電子が放出される。磁力発生部38のサマリウムコバルト磁石50が正極22と負極24との間に予め磁力を発生させているので、放出された電子にはローレンツ力が働く。その電子にローレンツ力が働くので、アークの軌跡が曲がる。軌跡が曲がると、曲がらない場合に比べて、アークは延びる。アークが延びるとそれが延びない場合に比べてアークが発生する電圧(アーク電圧)が高くなる。また、アークは延ばされることで冷却される。さらに、アークはケース52すなわち絶縁材料からなる構造体に接触することで冷却される。アーク電圧の上昇とアークの冷却との相乗効果によってアークが持続し難くなる。アークが持続し難くなるので、本実施形態にかかる保護素子10は従来に比べて大きな電圧で大きな電流を流すことができる。
[効果の説明]
本実施形態にかかる保護素子10において、磁力発生部38が有するサマリウムコバルト磁石50はアルニコ磁石に比べて高温環境下での性能が優れている。サマリウムコバルト磁石50が破損した場合、サマリウムコバルト磁石50の破片同士は互いに磁力を与え合う。サマリウムコバルト磁石50の破片同士が互いに磁力を与え合うと、破損前にはサマリウムコバルト磁石50の外へ向かっていた磁力の一部がサマリウムコバルト磁石50の破片のいずれかから他のいずれかへ向かうこととなる。これにより、磁力発生部38の外における磁束密度は低下する。一方、ケース52の磁石収容空間形成部90が磁石収容空間を形成し磁石収容空間にはサマリウムコバルト磁石50が収容されることにより、サマリウムコバルト磁石50が保護素子10の外部から直接力を受ける可能性が低下する。サマリウムコバルト磁石50と磁石収容空間形成部90との隙間に充填材54が充填されることにより、サマリウムコバルト磁石50が磁石収容空間形成部90に衝突しなくなる。これにより、そうでない場合に比べて、サマリウムコバルト磁石50が破損する可能性は低下する。サマリウムコバルト磁石50が破損し難くなると、サマリウムコバルト磁石50の破損に伴う磁束密度の低下が生じ難くなる。磁束密度の低下が生じ難くなると、アークが延び難くなったり冷却され難くなったりする可能性が低下する。アークが延び難くなったり冷却され難くなったりする可能性が低下すると、それに伴う動作不良が発生する可能性が低下する。その結果、本実施形態にかかる保護素子10の高温環境下での動作の信頼性はより高くなる。
また、本実施形態にかかる保護素子10において充填材54の素材がエポキシ樹脂なので、充填材54の緩衝作用によりサマリウムコバルト磁石50が破損する可能性は一層低下する。その結果、本実施形態にかかる保護素子10の高温環境下での動作の信頼性は一層高くなる。
また、本実施形態にかかる保護素子10において充填材54はサマリウムコバルト磁石50を磁石収容空間形成部90のうち電極対向領域170へ密着させる。これにより、サマリウムコバルト磁石50が電極対向領域170から離れている場合に比べて、アークは大きなローレンツ力を受ける。緩衝作用を有する充填材54がサマリウムコバルト磁石50を電極対向領域170へ密着させることにより、電極対向領域170からサマリウムコバルト磁石50が力を受けても、その力の影響は緩和される。これにより、そうでない場合に比べて、サマリウムコバルト磁石50が破損する可能性は低下する。サマリウムコバルト磁石50が破損する可能性が低下するので、アークが大きなローレンツ力を受ける状況が長期にわたり維持される可能性が高くなる。その結果、高温環境下での動作の信頼性がより高い保護素子が提供される。
〈変形例の説明〉
上述した保護素子10は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものである。上述した保護素子10は、本発明の技術的思想の範囲内において種々の変更を加え得るものである。
例えば、磁石の個数及び配置は上述したものに限定されない。絶縁基体20及びケース52の素材はベークライト以外のフェノール樹脂であってもよい。それらの素材は他の絶縁材であってもよい。他の絶縁材の例には、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)がある。これらの絶縁材はフィラーを含むものであってもそうでなくてよい。フィラーを含む絶縁材の例には、ガラス製フィラーを含むポリフェニレンスルファイドがある。磁力発生部38が発生させる磁力の向きは、正極22と負極24との間に生じるアークがローレンツ力を受けて延び得る向きであれば、特に限定されない。本発明にかかる保護素子は、圧縮コイルバネ32に代えて皿バネその他の弾性体を有していてもよい。
また、充填材54の素材が、シリコン樹脂、及び、ウレタン樹脂のいずれかであってもよい
本発明とは異なる発明にかかる保護素子の製造手順において、例えば、次に述べられる手順により磁力発生部38が製造されてもよい。その場合、まず、製造者はケース52の磁石収容空間に重合前のエポキシ樹脂190を少量入れる。次いで、製造者は、その磁石収容空間にサマリウムコバルト磁石50を入れる。その際、サマリウムコバルト磁石50と電極対向領域170との間に隙間が形成されるようにサマリウムコバルト磁石50が入れられる。図4は、サマリウムコバルト磁石50が磁石収容空間に収容されつつある状況の図である。サマリウムコバルト磁石50が磁石収容空間に収容されると、製造者は、磁石収容空間に重合前のエポキシ樹脂190を追加する。その後、エポキシ樹脂190の重合が完了すると、エポキシ樹脂190は硬化する。硬化したエポキシ樹脂190が充填材54となる。この場合、サマリウムコバルト磁石50が既に入っていたエポキシ樹脂190に浸かることで、サマリウムコバルト磁石50と電極対向領域170との隙間にエポキシ樹脂190が進入することとなる。その後、重合前のエポキシ樹脂190が追加されることで、サマリウムコバルト磁石50と電極対向領域170との隙間にエポキシ樹脂190がさらに進入する。その結果、充填材54が、サマリウムコバルト磁石50と電極対向領域170との間に配置される緩衝層192を有することとなる。図5は、充填材54が緩衝層192を有する場合のケース52の磁石収容空間形成部90付近の断面の図である。
10…保護素子
20…絶縁基体
22…正極
24…負極
26…発熱体
28…接合材
30…絶縁スペーサ
32…圧縮コイルバネ
34…絶縁板
36…ガイドリード
38…磁力発生部
50…サマリウムコバルト磁石
52…ケース
54…充填材
90…磁石収容空間形成部
92…動作空間形成部
110…内壁形成部
112…磁石配置部
130…磁石台部
132…脚部
150…ガイドリード保持孔
152…ガイドリード保持用凹部
170…電極対向領域
190…エポキシ樹脂
192…緩衝層

Claims (1)

  1. 互いに対向する電極の対と、
    前記電極の対の間にまたがって配置され、かつ、電流が流れると発熱する発熱体と、
    前記発熱体を前記電極の対それぞれへ接合する接合材と、
    前記電極の対の間に配置され、かつ、前記発熱体に分離力を加える弾性体と、
    前記電極の対の間に予め磁力を発生させる磁力発生部とを備え、
    前記分離力は前記発熱体が前記電極の対から離れる方向の力であり、
    前記接合材の接合強度が所定の温度で所定の強さを下回り、
    前記所定の温度が前記発熱体の発熱によって到達する温度であり、
    前記所定の強さは前記分離力に耐える強さである保護素子であって、
    前記磁力発生部が、
    サマリウムコバルト磁石と、
    前記サマリウムコバルト磁石が収容される磁石収容空間を形成する磁石収容空間形成部と、
    前記磁石収容空間内に前記サマリウムコバルト磁石と共に収容され前記サマリウムコバルト磁石と前記磁石収容空間形成部との隙間に充填される充填材とを有しており、
    前記充填材の素材が、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、及び、ウレタン樹脂のいずれかであり、
    前記充填材が、前記サマリウムコバルト磁石を前記磁石収容空間形成部のうち前記電極の対に対向する領域へ密着させることを特徴とする保護素子。
JP2020039724A 2020-03-09 2020-03-09 保護素子 Active JP7416413B2 (ja)

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