JP7413916B2 - エンジン装置の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン装置の制御装置に関する。
従来、この種のエンジン装置の制御装置としては、可変バルブタイミング機構(VVT機構)と燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ)と共にエンジン装置に搭載されるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。可変バルブタイミング機構は、クランクシャフトの角度に対するカムシャフトの角度を変更することにより吸気バルブの開閉タイミングを変更する。燃料ポンプは、カムシャフトにより駆動されている。この装置では、燃料噴射量と燃圧とに基づいて燃料ポンプから反力としてカムシャフトに作用するトルクを算出している。そして、こうして算出した負荷に基づいて吸気バルブの開閉タイミングの変化速度を補正している。
特開2009-46995号公報
ところで、一般に、V型のエンジンを搭載するエンジン装置の制御装置では、両バンクのカムシャフトがそれぞれ異なる駆動装置を駆動することがある。この場合、両バンクのカムシャフトに反力として異なるトルクが作用する。このため、クランクシャフトの角度に対してカムシャフトの角度を変更する際に、カムシャフトの角度の変更速度がバンク毎にばらついてバンク毎に吸気バルブの開閉タイミングにばらつきが生じてしまい、エンジンのトルクの変動が大きくなってしまう。
本発明のエンジン装置の制御装置は、エンジンのトルクの変動を抑制することを主目的とする。
本発明のエンジン装置の制御装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のエンジン装置の制御装置は、
クランクシャフトの角度に対するカムシャフトの角度を変更することにより吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を両バンクに有するV型のエンジンと、前記カムシャフトにより駆動される複数の駆動装置と共にエンジン装置に搭載されるエンジン装置の制御装置であって、
一方のバンクの前記カムシャフトが複数の前記駆動装置のうちの少なくとも1つの前記駆動装置を駆動する際に反力として前記一方のバンクの前記カムシャフトに作用する第1反力トルクと、他方のバンクの前記カムシャフトが複数の前記駆動装置のうちの少なくとも1つの前記駆動装置を駆動する際に反力として前記他方のバンクの前記カムシャフトに作用する第2反力トルクと、を算出し、
前記両バンクの前記カムシャフトの角度を進角方向へ変化させるときには、第1、第2反力トルクのうち前記カムシャフトの角度の遅角方向において大きいほうのトルクを用いて前記両バンクの前記可変バルブタイミング機構を制御し、
前記両バンクの前記カムシャフトの角度を前記遅角方向へ変化させるときには、第1、第2反力トルクのうち前記遅角方向において小さいほうのトルクを用いて前記両バンクの前記可変バルブタイミング機構を制御する、
ことを要旨とする。
この本発明のエンジン装置の制御装置では、一方のバンクのカムシャフトが複数の駆動装置のうちの少なくとも1つの駆動装置を駆動する際に反力として一方のバンクのカムシャフトに作用する第1反力トルクと、他方のバンクのカムシャフトが複数の駆動装置のうちの少なくとも1つの駆動装置を駆動する際に反力として他方のバンクのカムシャフトに作用する第2反力トルクと、を算出する。そして、両バンクのカムシャフトの角度を進角方向へ変化させるときには、第1、第2反力トルクのうちカムシャフトの角度の遅角方向において大きいほうのトルクを用いて両バンクの可変バルブタイミング機構を制御し、両バンクのカムシャフトの角度を遅角方向へ変化させるときには、第1、第2反力トルクのうち遅角方向において小さいほうのトルクを用いて両バンクの可変バルブタイミング機構を制御する。これにより、両バンクのカムシャフトの角度の変更速度を揃えることができ、バンク毎の吸気バルブの開閉タイミングのばらつきを抑制できる。この結果、エンジンのトルクの変動を抑制できる。
本発明の一実施例としての制御装置を搭載したエンジン装置20の構成の概略を示す構成図である。 可変バルブタイミング機構150aの構成の概略を示す構成図である。 可変バルブタイミング機構150aの構成の概略を示す構成図である。 インテークカムシャフト129aの角度を進角させたときの対応する吸気バルブ128aの開閉タイミングVTinaと、インテークカムシャフト129aの角度を遅角させたときの吸気バルブ128aの開閉タイミングVTinaと、の一例を示す説明図である。 ロックピン154の構成の概略を示す構成図である。 ECU70により実行されるカムトルク算出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 ECU70により実行される反力トルク算出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 インテークカムトルクTinの方向を説明するための説明図である。 ECU70により実行されるエキゾーストカムトルク算出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての制御装置を搭載したエンジン装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例のエンジン装置20は、図示するように、エンジン22と、燃料供給装置60と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)70と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力するV型の6気筒や8気筒の内燃機関として構成されている。エンジン22は、図示するように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124、吸気バルブ128a、128bを介して燃焼室に吸入すると共に、吸気行程の途中あるいは圧縮行程に至ってから筒内噴射弁126から燃料を噴射し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。燃焼室からの排気は、排気バルブ128c、128dを介して浄化装置134へ排出され、浄化装置134により一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分が浄化されて外気に排出される。エンジン22は、片方のバンクの気筒を休止した状態で運転することもできる。
エンジン22は、両バンクのインテークカムシャフト129a、129bに、吸気バルブ128a、128bの開閉タイミングVTina、VTinbを連続的に変更可能な可変バルブタイミング機構150a、150bを備え、両バンクのエキゾーストカムシャフト129c、129dに、排気バルブ128d、128dの開閉タイミングVTexc,VTexdを連続的に変更可能な可変バルブタイミング機構150c、150dを備える。図2および図3は、一方のバンクの可変バルブタイミング機構150a、150cの構成の概略を示す構成図である。なお、可変バルブタイミング機構150b、150dは、可変バルブタイミング機構150a、150cと同様の構成なので、図示および詳細な説明を省略する。
可変バルブタイミング機構150aは、図示するように、ベーン式のVVTコントローラ152と、ベーンポジションセンサ153と、オイルコントロールバルブ156と、を備える。VVTコントローラ152は、ハウジング部152aと、ベーン部152bと、図示しないアシストスプリングと、により構成されている。ハウジング部152aは、クランクシャフト26にタイミングチェーン162を介して接続されたタイミングギヤ164に固定されている。ベーン部152bは、吸気バルブ128aを開閉するインテークカムシャフト129aに固定されている。ベーンポジションセンサ153は、ベーン部152bの位置を検出する。オイルコントロールバルブ156は、スリーブ,スプール弁,リニアソレノイド,プランジャなどを有する周知のオイルコントロールバルブとして構成されており、図示しない電流調整部から供給される電流に応じて作動して(スプール弁が移動して)VVTコントローラ152の進角側油室および遅角側油室に油圧を作用させる。
可変バルブタイミング機構150aでは、オイルコントロールバルブ156を介してVVTコントローラ152の進角側油室および遅角側油室に作用させる油圧を調節することにより、ハウジング部152aに対してベーン部152bを相対的に回転させる。これにより、吸気バルブ128aの開閉タイミングVTinaにおけるインテークカムシャフト129aの角度を連続的に変更する。図4は、インテークカムシャフト129aの角度を進角させたときの吸気バルブ128aの開閉タイミングVTinaと、インテークカムシャフト129aの角度を遅角させたときの吸気バルブ128aの開閉タイミングVTinaと、の一例を示す説明図である。図中、白抜きの矢印は、インテークカムシャフト129aの角度を進角させたときの吸気バルブ128aの開閉タイミングVTinaと、インテークカムシャフト129aの角度を遅角させたときの吸気バルブ128aの開閉タイミングVTinaと、を示している。なお、図4において、エキゾーストカムシャフト129cの角度を進角させたときの排気バルブ128cの開閉タイミングVTexcと、エキゾーストカムシャフト129cの角度を遅角させたときの排気バルブ128cの開閉タイミングVTexcと、の一例を、斜線のハッチングが施された矢印で示している。排気バルブ128cの開閉タイミングVTexcについては、後述する。実施例では、エンジン22から効率よく動力を出力可能な吸気バルブ128aの開閉タイミングVTinaに対応するインテークカムシャフト129aの角度を基準角としている。
VVTコントローラ152のベーン部152bには、ハウジング部152aとベーン部152bとの相対回転を固定するロックピン154が取り付けられている。図5は、ロックピン154の構成の概略を示す構成図である。ロックピン154は、図示するようにロックピン本体154aと、ロックピン本体154aがハウジング部152aの方向に付勢されるスプリング154bとを備え、インテークカムシャフト129aの角度が最遅角に位置されたときにスプリング154bのスプリング力によりハウジング部152aに形成された溝158に嵌合しベーン部152bをハウジング部152aに固定する。また、ロックピン154は、油路159を介してスプリング154bのスプリング力に打ち勝つ油圧を作用させることにより溝158に嵌合されたロックピン本体154aを引き抜くことができるよう図示しない油圧式のアクチュエータが設けられている。図示しない油圧式のアクチュエータは、インテークカムシャフト129aにより駆動されている。図3の周方向におけるハウジング部152aとベーン部152bとの間にはロックピン154でのロック性を確保するために、ベーン部152bを進角方向に付勢する図示しないアシストスプリングが取り付けられている。
可変バルブタイミング機構150bは、排気バルブ128cの開閉タイミングVTexに対応するエキゾーストカムシャフト129cの角度を連続的に変更する点やベーン部152bが排気バルブ128cを開閉するエキゾーストカムシャフト129cに固定されている点、ロックピン154がエキゾーストカムシャフト129cの角度が最進角に位置されたときにスプリング154bのスプリング力によりハウジング部152aに形成された溝158に嵌合しベーン部152bをハウジング部152aに固定する点を除いて、可変バルブタイミング機構150aと同一の構成である。したがって、可変バルブタイミング機構150bについては、可変バルブタイミング機構150aと同一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。
可変バルブタイミング機構150bのVVTコントローラ152のロックピン154は、エキゾーストカムシャフト129cの角度が最進角に位置されたときにスプリング154bのスプリング力によりハウジング部152aに形成された溝158に嵌合しベーン部152bをハウジング部152aに固定する。
こうして構成された可変バルブタイミング機構150a、150bでは、インテークカムシャフト129aの角度を最遅角にすると共にエキゾーストカムシャフト129cの角度を最進角にすることにより、バルブオーバーラップをなくして、エンジン22を運転停止や始動、軽負荷時などに適した状態とすることができる。また、インテークカムシャフト129aの角度を最遅角より進角させると共にエキゾーストカムシャフト129cの角度を最進角より遅角させることにより、エンジン22を中高負荷域での運転に適した状態とすることができる。
燃料供給装置60は、燃料タンク58の燃料をエンジン22の筒内噴射弁126に供給する装置として構成されている。燃料供給装置60は、燃料タンク58内の燃料を加圧して燃料パイプ63内に供給する燃料ポンプ62と、燃料パイプ63内の燃料を加圧して筒内噴射弁126が接続されたデリバリパイプ66に供給する高圧燃料ポンプ64と、デリバリパイプ66と燃料タンク58とに接続されたリリーフパイプ68に設けられてデリバリパイプ66内の加圧された燃料の圧力(燃圧)を大気圧との差圧によって減圧可能なリリーフバルブ67と、を備える。高圧燃料ポンプ64は、インテークカムシャフト129aの回転によって駆動されて燃料パイプ63内の燃料を加圧するプランジャ64aと、吸入口に取り付けられプランジャ64aが燃料を加圧する際に開閉する電磁バルブ64bと、吐出口に取り付けられ燃料の逆流を防止すると共にデリバリパイプ66内の燃圧を保持するチェックバルブ64cと、を備える。これにより、高圧燃料ポンプ64は、エンジン22の運転中に電磁バルブ64bが開弁されると燃料ポンプ62からの燃料を吸入し、電磁バルブ64bが閉弁されたときにプランジャ64aによって圧縮した燃料をチェックバルブ64cを介してデリバリパイプ66に断続的に送り込むことにより、デリバリパイプ66に供給する燃料を加圧する。リリーフバルブ67は、デリバリパイプ66内の燃圧が過剰となるのを防止すると共にエンジン22の停止時にデリバリパイプ66内の燃圧を低下させるように開弁される電磁バルブである。リリーフバルブ67が開弁されると、デリバリパイプ66内の燃料はリリーフパイプ68を介して燃料タンク58に戻される。
ECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。ECU70には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。各種センサからの信号としては、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランク角θcrやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Tw、吸気バルブ128a、128bを開閉するインテークカムシャフト129a、129bの回転位置や排気バルブ128c、128dを開閉するエキゾーストカムシャフト129c、129dの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカム角θcia、θcib,θcea、θceb、スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度TH、吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Qa、吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Ta、空燃比センサ135aからの空燃比AF、酸素センサ135bからの酸素信号O2などを挙げることができる。また、高圧燃料ポンプ64の回転数を検出する回転数センサ64dからの回転数Np,燃料供給装置60のデリバリパイプ66内の燃圧(筒内噴射弁126に供給する燃料の燃圧)を検出する燃圧センサ69からの燃圧Pfなども挙げることができる。
ECU70からは、エンジン22を運転制御するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。種々の制御信号としては、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号や筒内噴射弁126への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、燃料供給装置60の電磁バルブ64bへの制御信号などを挙げることができる。
ECU70は、クランク角θcrに基づいて、クランクシャフト26の回転数、即ち、エンジン22の回転数Neを演算している。また、ECU70は、クランク角θcrに対する吸気バルブ128a、128bのインテークカムシャフト129a、129bのカム角θcia、θcibの角度(θcia-θcrやθcib-θcr)に基づいて、両バンクの各気筒の吸気バルブ128a、128bの開閉タイミングVTina、VTinbを演算している。ECU70は、クランク角θcrに対する排気バルブ128c、128dのエキゾーストカムシャフト129c、129dのカム角θcec、θcedの角度(θcec-θcr、θced-θcr)に基づいて、両バンクの各気筒の排気バルブ128c、128dの開閉タイミングVTexa、VTexbを演算している。ECU70は、筒内噴射弁126の目標燃料噴射量Qfに基づいて高圧燃料ポンプ64の吐出量Qdを演算している。
こうして構成された実施例のエンジン装置20では、ECU70は、エンジン22が目標負荷率KL*で運転されるように、スロットルバルブ124の開度を制御する吸入空気量制御や、筒内噴射弁126から目標燃料噴射量Qfの燃料が噴射されるように制御する燃料噴射制御、点火プラグ130の点火時期を制御する点火制御などを行なう。ECU70は、吸気バルブ128a、128b、排気バルブ128c、128dの開閉タイミングVTina、VTinb、VTexc、VTexdの制御も行なう。
また、実施例のエンジン装置20では、ECU70は、エンジン22の目標負荷率KL*から吸気バルブ128a、128bの目標開閉タイミングVTin*と排気バルブ128c、128dの目標開閉タイミングVTex*とを設定し、吸気バルブ128a、128bの開閉タイミングVTina、VTinbが目標開閉タイミングVTin*となるように可変バルブタイミング機構150a、150bを制御すると共に排気バルブ128c、128dの開閉タイミングVTexc、VTexdが目標開閉タイミングVTex*となるように可変バルブタイミング機構150c、150dを制御する。可変バルブタイミング機構150a~150dの制御には、後述するインテークカムトルクTin,エキゾーストカムトルクTexが用いられる。
次に、こうして構成されたエンジン装置の動作、特に、可変バルブタイミング機構150a~150dによりインテークカムシャフト129a、129bやエキゾーストカムシャフト129c、129dの角度を変更する際の動作について説明する。最初に、インテークカムトルクTinを算出する際の処理について説明する。図6は、ECU70により実行されるインテークカムトルク算出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。インテークカムトルク算出処理ルーチンは、目標開閉タイミングVTin*が現在の開閉タイミングVina,Vinbから変更されたときに、所定時間(例えば、数msecなど)毎に繰り返し実行される。
カムトルク算出処理ルーチンが実行されると、ECU70は、インテークカムシャフト129aに反力として作用する第1反力トルクTinaを算出する処理を実行する(ステップS100)。ここで、第1反力トルクTinaは、図7に例示する反力トルク算出処理ルーチンにより算出される。
反力トルク算出処理ルーチンでは、最初に、エンジン22の回転数Neと、燃圧Pfと、開閉タイミングVTと、フィードフォワード(FF)項Qffと、作動フラグFpと、を入力する処理を実行する(ステップS200)。エンジン22の回転数Neは、クランク角θcrに基づいて演算したものを入力している。燃圧Pfは、燃圧センサ69に検出されたものを入力している。開閉タイミングVTは、対象としているカムシャフトの吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングである。今、インテークカムシャフト129aに反力として作用する第1反力トルクTinaを算出するから、開閉タイミングVTは、吸気バルブ128aの開閉タイミングVTinaであり、クランク角θcrに対するインテークカムシャフト129aのカム角θciaの角度(θcia-θcr)に基づいて演算した開閉タイミングVTinaを入力している。フィードフォワード項Qffは、高圧燃料ポンプ64の吐出量を調整する際に設定したものを入力している。作動フラグFpは、高圧燃料ポンプ64が作動しているか否かを示すフラグである。作動フラグFpは、インテークカムシャフト129aが回転していて高圧燃料ポンプ64が作動しているときには値1に設定され、片バンクの気筒停止に伴ってインテークカムシャフト129aが回転停止して高圧燃料ポンプ64が作動していないときやインテークカムシャフト129bに反力として作用する第2反力トルクTinbを算出するときには値0に設定される。ここで、高圧燃料ポンプ64の吐出量の調整について説明する。
高圧燃料ポンプ64の吐出量の調整は、筒内噴射弁126の目標燃料噴射量Qfから目標吐出量Qd*を設定し、次式(1)を用いて、電磁バルブ64bの目標開弁時間Tvo*を設定し、電磁バルブ64bの開弁時間Tvoが目標開弁時間Tvo*となるように電磁バルブ64bを制御することにより行なわれる。式(1)中、第1項、第2項は、吐出量Qdと目標吐出量Qd*との偏差を減少させるためのフィードバック項Qfbである。第3項は、吐出量Qdを目標吐出量Qd*とするためのフィードフォワード項Qffである。「Kp」は、比例項のゲインである。「Ki」は、積分項のゲインである。ステップS100は、このフィードフォワード項Qffを入力している。
Tvo*=Kp・(Qd*-Qd)+Ki・Σ(Qd*-Qd)+Qff (1)
ステップS200が実行されると、続いて、エンジン22の回転数Neと燃圧Pfとフィードフォワード(FF)項Qffと作動フラグFpとを用いて、高圧燃料ポンプ64から反力として算出対象であるカムシャフト(ここでは、インテークカムシャフト129a)に作用するトルク(燃料ポンプトルク)Tfpを設定する(ステップS210)。燃料ポンプトルクTfpは、作動フラグFpが値0のときには、高圧燃料ポンプ64が作動していないことから、値0に設定される。燃料ポンプトルクTfpは、作動フラグFpが値1のときには、エンジン22の回転数Neと燃圧Pfとフィードフォワード(FF)項Qffと燃料ポンプトルクTfpとの関係として予め実験や解析などにより定めたポンプトルク設定用マップを用いて設定される。ポンプトルク設定用マップは、ROMに記憶されている。
ポンプトルク設定用マップでは、エンジン22の回転数Neが高いときには低いときに比して燃料ポンプトルクTfpを大きく設定し、燃圧Pfが高いときには低いときに比して燃料ポンプトルクTfpを大きく設定し、フィードフォワード(FF)項Qffが大きいときには小さいときに比して燃料ポンプトルクTfpを大きく設定している。エンジン22の回転数Neが高いときには低いときに比して燃料ポンプトルクTfpを大きくするのは、エンジン22の回転数Neが高いときには低いときに比して単位時間当たりに電磁バルブ64bが閉弁してプランジャ64aによって燃料を圧送する回数が増加してインテークカムシャフト129aに作用するトルクが大きくなることに基づく。燃圧Pfが高いときには低いときに比して燃料ポンプトルクTfpを大きくするのは、燃圧Pfが高いときには低いときに比してインテークカムシャフト129aに作用するトルクが大きくなることに基づく。フィードフォワード(FF)項Qffが大きいときには小さいときに比して高圧燃料ポンプ64から吐出量が多くなりインテークカムシャフト129aに作用するトルクが大きくなることに基づく。
燃料ポンプトルクTfpの算出においてフィードバック(FB)項Qfbを用いないのは、以下の理由に基づく。一般に、エンジンの筒内噴射弁に燃料を供給する装置に用いられる高圧燃料ポンプでは、筒内噴射弁の目標燃料噴射量が短時間に変動することから、高圧燃料ポンプの目標吐出量が短時間に変動する。目標吐出量が変化するタイミング(フィードバック項が変化するタイミング)と、トルクが作用するタイミングとが一致しない(トルクは高圧燃料ポンプが実際に吐出を開始する時点から作用する)ことから、フィードバック(FB)項Qfbは、こうした短時間の変動に対する追従性が低いことから、フィードバック(FB)項Qfbを用いてインテークカムシャフト129aに作用するトルクを算出すると、算出したトルクと実際にインテークカムシャフト129aに作用しているトルクとのタイミングにずれ生じて、算出したトルクと実際にインテークカムシャフト129aに作用しているトルクとの差が大きくなってしまう。また、フィードバック(FB)項Qfbを用いてインテークカムシャフト129aに作用するトルクを算出すると、トルクの作用する位置の変動の加味が必要になるなど、算出するための処理負荷が増加してしまう。したがって、フィードバック(FB)項Qfbを用いずに、燃圧Pfと、フィードフォワード(FF)項Qffと、エンジン22の回転数Neと、作動フラグFpに基づいて燃料ポンプトルクTfpを算出することにより、高圧燃料ポンプ64からインテークカムシャフト129aに作用するトルクの算出の精度の向上を図ると共に算出するための処理負荷の増加を抑制している。
こうして燃料ポンプトルクTfpを設定すると、続いて、エンジン22の回転数Neを用いて、吸気バルブや排気バルブを開閉する際に吸気バルブまたは排気バルブから反力としてカムシャフトに作用する反力トルク(カムフリクショントルク)Tcfを設定する(ステップS220)。カムフリクショントルクTcfは、エンジン22の回転数Neが高いときには低いときに比して大きくなるように設定される。これは、エンジン22の回転数Neが高いときには低いときに比して単位時間当たりに吸気バルブや排気バルブを開閉する回数が高くなりカムシャフトに作用するトルクが大きくなることに基づく。今、インテークカムシャフト129aに反力として作用する第1反力トルクTinaを算出しているから、カムフリクショントルクTcfは、吸気バルブ128aを開閉する際に吸気バルブ128aから反力としてインテークカムシャフト129aに作用するトルクとして設定される。
次に、開閉タイミングVTを用いて図示しないアシストスプリングの反力としてカムシャフトに作用するトルク(スプリングトルク)Tsを設定する(ステップS230)。スプリングトルクTsは、開閉タイミングVTが最遅角のタイミングから進角側へ離れるほど小さくなるように設定される。これは、開閉タイミングVTが最遅角のタイミングから進角側のタイミングへ離れるほど、アシストスプリングの変位が小さく復元力が小さくなることに基づく。今、インテークカムシャフト129aに反力として作用する第1反力トルクTinaを算出しているから、スプリングトルクTsは、可変バルブタイミング機構150aのアシストスプリングの反力としてインテークカムシャフト129aに作用するトルクとして設定される。
こうして燃料ポンプトルクTfp、カムフリクショントルクTcf、スプリングトルクTsを設定すると、燃料ポンプトルクTfpとカムフリクショントルクTcfとスプリングトルクTsとの和のトルクを仮反力トルクTrtmpとして設定し(ステップS240)、仮反力トルクTrtmpに次式(2)を用いてなまし処理を施してカムトルクTcamを設定して(ステップS250)、本ルーチンを終了する。式(2)中、「前回Tcam」は、前回本ルーチンを実行したときに設定された反力トルクTrである。こうして反力トルクTrを設定することにより、反力トルクTrの急変を抑制している。
Tr=前回Tr+K・(Trtmp-前回Tr)・・・(2)
図6に例示したインテークカムトルク算出処理ルーチンのステップS100では、こうして算出した反力トルクTrを第1反力トルクTinaに設定する。
こうして第1反力トルクTinaを算出すると、次に、インテークカムシャフト129bに反力として作用する第2反力トルクTinbを算出する処理を実行する(ステップS110)。第2反力トルクTinbは、図7に例示する反力トルク算出処理ルーチンをインテークカムシャフト129bに適用して算出された反力トルクTrが設定される。
こうして第1、第2反力トルクTina、Tinbを設定すると、現在の吸気バルブ128a、128bの開閉タイミングVTina、VTinbと目標開閉タイミングVTin*とを用いてインテークカムシャフト129a、129bの角度が進角方向へ変化しているか否かを判定する(ステップS120)。インテークカムシャフト129a、129bの角度が進角方向へ変化しているときには、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち大きいほうのトルクをインテークカムトルクTinに設定し(ステップS130)、インテークカムシャフト129a、129bの角度が進角方向へ変化していないとき、即ち、インテークカムシャフト129a、129bの角度が遅角方向へ変化しているときには、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち小さいほうのトルクをインテークカムトルクTinに設定して(ステップS140)、本ルーチンを終了する。こうしてインテークカムトルクTinを設定すると、ECU70は、吸気バルブ128a、128bの開閉タイミングVTina、VTinbがインテークカムトルクTinに基づく速度で目標開閉タイミングVTin*に向けて変化するように可変バルブタイミング機構150a、150bを制御する。
インテークカムシャフト129a、129bの角度が進角方向へ変化しているときに、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち大きいほうのトルクをインテークカムトルクTinに設定するのは、以下の理由に基づく。図8は、第1反力トルクTinaの方向を説明するための説明図である。第1反力トルクTinaは、図示するように、インテークカムシャフト129aの遅角方向に作用する。第2反力トルクTinbも、第1反力トルクTinaと同様に、インテークカムシャフト129bの遅角方向に作用する。そのため、インテークカムシャフト129a、129bの角度が進角方向へ変化しているときには、第1、第2反力トルクTina、Tinbがインテークカムシャフト129a、129bの角度の変化を妨げる方向へ作用し、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち大きいほうのトルクが作用するインテークカムシャフトの角度が変更される速度が遅くなる。したがって、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち大きいほうのトルクをインテークカムトルクTinに設定して、吸気バルブ128a、128bの開閉タイミングVTina、VTinbがインテークカムトルクTinに基づく速度で目標開閉タイミングVTin*に向けて変化するように可変バルブタイミング機構150a、150bを制御することにより、両バンクのインテークカムシャフト129a、129bの角度の変更速度を揃えることができ、吸気バルブ128a、吸気バルブ128bの開閉タイミングVTina、VTinbのばらつきを抑制できる。
インテークカムシャフト129a、129bの角度が遅角方向へ変化しているときに、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち小さいほうのトルクをインテークカムトルクTinに設定するのは、以下の理由に基づく。上述したように、第1、第2反力トルクTina、Tinbは、インテークカムシャフト129a、129bの遅角方向に作用する。そのため、インテークカムシャフト129a、129bの角度が遅角方向へ変化しているときには、第1、第2反力トルクTina、Tinbがインテークカムシャフト129a、129bの角度の変更速度を速める方向へ作用し、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち小さいほうのトルクが作用するインテークカムシャフトの角度の変更速度が遅くなる。したがって、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち小さいほうのトルクをインテークカムトルクTinに設定して、吸気バルブ128a、128bの開閉タイミングVTina、VTinbがインテークカムトルクTinに基づく速度で目標開閉タイミングVTin*に向けて変化するように可変バルブタイミング機構150a、150bを制御することにより、両バンクのインテークカムシャフト129a、129bの角度の変更速度を揃えることができ、吸気バルブ128a、吸気バルブ128bの開閉タイミングVTina、VTinbのばらつきを抑制できる。
次に、エキゾーストカムトルクTexを算出する際の処理について説明する。図9は、ECU70により実行されるエキゾーストカムトルク算出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。エキゾーストカムトルク算出処理ルーチンは、目標開閉タイミングVTex*が現在の開閉タイミングVexc,Vexdから変更されたときに、所定時間(例えば、数msecなど)毎に繰り返し実行される。
カムトルク算出処理ルーチンが実行されると、ECU70は、エキゾーストカムシャフト129cに反力として作用する第3反力トルクTexcを算出する処理を実行する(ステップS300)。ここで、第3反力トルクTexcは、図7に例示する反力トルク算出処理ルーチンをエキゾーストカムシャフト129cに適用して算出された反力トルクTrが設定される。
こうして第3反力トルクTexcを算出すると、次に、エキゾーストカムシャフト129dに反力として作用する第4反力トルクTexdを算出する処理を実行する(ステップS310)。第4反力トルクTexdは、図7に例示する反力トルク算出処理ルーチンをエキゾーストカムシャフト129dに適用して算出された反力トルクTrが設定される。
こうして第3、第4反力トルクTexc、Texdを設定すると、現在の排気バルブ128c、128dの開閉タイミングVTexc、VTexdと目標開閉タイミングVTex*とを用いてエキゾーストカムシャフト129c、129dの角度が進角方向へ変化しているか否かを判定する(ステップS320)。エキゾーストカムシャフト129c、129dの角度が進角方向へ変化しているときには、第3、第4反力トルクTexc、Texdのうち大きいほうのトルクをエキゾーストカムトルクTexに設定し(ステップS330)、エキゾーストカムシャフト129c、129dの角度が進角方向へ変化していないとき、即ち、エキゾーストカムシャフト129c、129dの角度が遅角方向へ変化しているときには、第3、第4反力トルクTexc、Texdのうち小さいほうのトルクをエキゾーストカムトルクTexに設定して(ステップS340)、本ルーチンを終了する。こうしてエキゾーストカムトルクTexを設定すると、ECU70は、排気バルブ128c、128dの開閉タイミングVTexc、VTexdがエキゾーストカムトルクTexに基づく速度で目標開閉タイミングVTex*に向けて変化するように可変バルブタイミング機構150c、150dを制御する。
エキゾーストカムシャフト129c、129dの角度が進角方向へ変化しているときに、第3、第4反力トルクTexc、Texdのうち大きいほうのトルクをエキゾーストカムトルクTexに設定するのは、第3、第4反力トルクTexc、Texdがエキゾーストカムシャフト129c、129dの遅角方向に作用することから、上述のインテークカムシャフト129a、129bの場合と同様の理由に基づく。こうすれば、両バンクのエキゾーストカムシャフト129c、129dの角度の変更速度を揃えることができ、排気バルブ128c、128dの開閉タイミングVTexc、VTexdのばらつきを抑制できる。
エキゾーストカムシャフト129c、129dの角度が遅角方向へ変化しているときに、第3、第4反力トルクTexc、Texdのうち小さいほうのトルクをエキゾーストカムトルクTexに設定するのは、第3、第4反力トルクTexc、Texdがエキゾーストカムシャフト129c、129dの遅角方向に作用することから、上述のインテークカムシャフト129a、129bの場合と同様の理由に基づく。こうすれば、両バンクのエキゾーストカムシャフト129c、129dの角度の変化の速度を揃えることができ、排気バルブ128c、128dの開閉タイミングVTexc、VTexdのばらつきを抑制できる。
このようにインテークカムトルクTinとエキゾーストカムトルクTexとを用いて可変バルブタイミング機構150a~150dを制御することにより、エンジン22のトルクの変動を抑制できる。
以上説明した実施例の制御装置を搭載したエンジン装置20によれば、第1反力トルクTinaと第2反力トルクTinbと、を算出し、インテークカムシャフト129a、129bの角度を進角方向へ変化させるときには、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち遅角方向において大きいほうのトルクを用いて可変バルブタイミング機構150a、150bを制御し、インテークカムシャフト129a、129bの角度を遅角方向へ変化させるときには、第1、第2反力トルクTina、Tinbのうち遅角方向において小さいほうのトルクを用いて可変バルブタイミング機構150a、150bを制御することにより、エンジン22のトルクの変動を抑制できる。
実施例の制御装置を搭載したエンジン装置20では、燃料ポンプトルクTfpとカムフリクショントルクTcfとスプリングトルクTsとの和を仮反力トルクTrtmpとしている。しかしながら、燃料ポンプトルクTfpとカムフリクショントルクTcfとスプリングトルクTsとのうち少なくとも1つを用いて仮反力トルクTrtmpを設定すればよく、例えば、燃料ポンプトルクTfpとカムフリクショントルクTcfとスプリングトルクTsとのうち1つを仮カムトルクTctmpとしてもよい。
実施例の制御装置を搭載したエンジン装置20では、仮反力トルクTrtmpになまし処理を施したものを反力トルクTrとしている。しかしながら、なまし処理を施すことなく、仮反力トルクTrtmpを反力トルクTrに設定してもよい。
実施例の制御装置を搭載したエンジン装置20では、可変バルブタイミング機構150a、150bをインテークカムシャフト129a、129bに取り付け、可変バルブタイミング機構150c、150dをエキゾーストカムシャフト129c、129dに取り付けている。しかしながら、インテーク側のカムシャフト(インテークカムシャフト129a、129b)およびエキゾースト側のカムシャフト(エキゾーストカムシャフト129c、129d)のうちの一方のみに可変バルブタイミング機構を取り付けてもよい。
実施例では、本発明の制御装置を、エンジン装置20に搭載した形態に適用する場合について例示している。しかしながら、本発明の制御装置を、エンジン装置20と、前輪や後輪に制動力を付与するブレーキシステムにおいて負圧を生成するために用いられインテークカムシャフト129aにより駆動されるバキュームポンプと、共に自動車に搭載してもよい。この場合、燃料ポンプトルクTfpと、カムフリクショントルクTcfと、スプリングトルクTsと、バキュームポンプがインテークカムシャフト129aに作用させる反力としてのトルクと、の和のトルクを仮反力トルクTrtmpに設定してもよい。こうすれば、自動車においてより精度よく反力トルクTrを算出することができる。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、可変バルブタイミング機構150a、150bが「可変バルブタイミング機構」に相当し、エンジン22が「エンジン」に相当し、高圧燃料ポンプ64が「駆動装置」に相当し、エンジン装置20が「エンジン装置」に相当し、ECU70が「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、エンジン装置の制御装置の製造産業などに利用可能である。
20 エンジン装置、22 エンジン、58 燃料タンク、60 燃料供給装置、62 燃料ポンプ、63 燃料パイプ、64 高圧燃料ポンプ、64a プランジャ、64b 電磁バルブ、64c チェックバルブ、64d 回転数センサ、66 デリバリパイプ、67 リリーフバルブ、68 リリーフパイプ、69 燃圧センサ、70 電子制御ユニット(ECU)、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 筒内噴射弁、128a,128b 吸気バルブ、128c,128d 排気バルブ、129a,129b インテークカムシャフト、129c,129d エキゾーストカムシャフト、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150a~150d 可変バルブタイミング機構、152 VVTコントローラ、152a ハウジング部、152b ベーン部、153 ベーンポジションセンサ、154 ロックピン、154a ロックピン本体、154b スプリング、156 オイルコントロールバルブ、158 溝、159 油路、162 タイミングチェーン、164 タイミングギヤ。

Claims (1)

  1. クランクシャフトの角度に対するカムシャフトの角度を変更することにより吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を両バンクに有するV型のエンジンと、前記カムシャフトにより駆動される複数の駆動装置と共にエンジン装置に搭載されるエンジン装置の制御装置であって、
    一方のバンクの前記カムシャフトが複数の前記駆動装置のうちの少なくとも1つの前記駆動装置を駆動する際に反力として前記一方のバンクの前記カムシャフトに作用する第1反力トルクと、他方のバンクの前記カムシャフトが複数の前記駆動装置のうちの少なくとも1つの前記駆動装置を駆動する際に反力として前記他方のバンクの前記カムシャフトに作用する第2反力トルクと、を算出し、
    前記両バンクの前記カムシャフトの角度を進角方向へ変化させるときには、前記第1、第2反力トルクのうち前記カムシャフトの角度の遅角方向において大きいほうのトルクを用いて前記両バンクの前記可変バルブタイミング機構を制御し、
    前記両バンクの前記カムシャフトの角度を前記遅角方向へ変化させるときには、前記第1、第2反力トルクのうち前記遅角方向において小さいほうのトルクを用いて前記両バンクの前記可変バルブタイミング機構を制御する、
    エンジン装置の制御装置。
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