JP7412291B2 - コイル体、固定子、回転機、コイル体の製造方法およびプリント配線板 - Google Patents

コイル体、固定子、回転機、コイル体の製造方法およびプリント配線板 Download PDF

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Description

本願は、コイル体、固定子、回転機、コイル体の製造方法およびプリント配線板に関するものである。
回転機の固定子に用いられるコイル体において、配線パターンが形成されたプリント配線板を複数回巻いて筒状に成形したものをコイル体とすることにより、コイル体を薄くし、回転機を小型化する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62-022269号公報
従来のコイル体では、プリント配線板を複数回巻いて筒状のコイル体を成形したときに筒の厚さを均一にするために、渦巻き状の配線パターンを小さくしており、回転機の出力が小さくなるという課題があった。
本願は、上述の課題を解決するためになされたものであり、小型で出力が大きな回転機を実現するコイル体を提供することを目的とする。
本願に開示されるコイル体は、中心軸を中心にプリント配線板が複数回巻き付けられて複数の層を有する筒状に成形されたコイル体であって、プリント配線板は筒状に成形されたときの周方向に沿って絶縁基板の表裏の両面に各相のコイルを構成する渦巻き状の配線パターンが並べて形成されており、プリント配線板が巻き付けられて筒状に成形されるときにそれぞれの相のコイルを構成する配線パターンの中心が一致するように配線パターンが重ねられており、中心軸に最も近い層にありプリント配線板の一方の端部に位置して第1相のコイルを構成する配線パターンを最内層端部配線パターンとし、中心軸から最も遠い層にありプリント配線板の他方の端部に位置して第2相のコイルを構成する配線パターンを最外層端部配線パターンとし、第1相と第2相との境界線を第1相境界線とし、第1相境界線から最内層端部配線パターンの最も近い端部までの距離をd2とし、第1相境界線から最外層端部配線パターンの最も近い端部までの距離をd3とするとき、第1相境界線から第1相において中心軸に最も近い層を除く層にあるそれぞれの配線パターンの最も近い端部までの距離、および、第1相境界線から第2相において中心軸から最も遠い層を除く層にあるそれぞれの配線パターンの最も近い端部までの距離が等しくd1であり、d2およびd3の少なくとも一方がd1よりも大きいことを特徴とするものである。
本願に開示されるコイル体は、中心軸を中心にプリント配線板が複数回巻き付けられて複数の層を有する筒状に成形されたコイル体であって、プリント配線板は筒状に成形されたときの周方向に沿って絶縁基板の表裏の両面に各相のコイルを構成する渦巻き状の配線パターンが並べて形成されており、プリント配線板が巻き付けられて筒状に成形されるときにそれぞれの相のコイルを構成する配線パターンの中心が一致するように配線パターンが重ねられており、中心軸に最も近い層にありプリント配線板の一方の端部に位置して第1相のコイルを構成する配線パターンを最内層端部配線パターンとし、中心軸から最も遠い層にありプリント配線板の他方の端部に位置して第2相のコイルを構成する配線パターンを最外層端部配線パターンとし、第1相と第2相との境界線を第1相境界線とし、第1相境界線から最内層端部配線パターンの最も近い端部までの距離をd2とし、第1相境界線から最外層端部配線パターンの最も近い端部までの距離をd3とするとき、第1相境界線から第1相において中心軸に最も近い層を除く層にあるそれぞれの配線パターンの最も近い端部までの距離、および、第1相境界線から第2相において中心軸から最も遠い層を除く層にあるそれぞれの配線パターンの最も近い端部までの距離が等しくd1であり、d2およびd3の少なくとも一方がd1よりも大きいので、薄い筒状のコイル体において渦巻き状の配線パターンを大きくすることができ、小型で出力が大きな回転機を実現することができる。

実施の形態1による回転機の斜視図である。 実施の形態1による回転機の断面図である。 実施の形態1によるコイル体の断面図である。 実施の形態1によるコイル体の変形例の断面図である。 比較例1によるコイル体の断面図である。 比較例2によるコイル体の断面図である。 実施の形態1によるコイル体における最内層端部配線パターンと最外層端部配線パターンとのそれぞれの端部がなす角度とコイル体の相境界線における径方向の厚さとの関係を示す図である。 実施の形態1によるプリント配線板の概略を示す断面図である。 実施の形態1によるプリント配線板における配線パターンを示す図である。 実施の形態1によるプリント配線板における配線パターンの接続の様子を説明する図である。 比較例1によるプリント配線板における配線パターンを示す図である。 実施の形態1によるコイル体において接着剤が塗布される位置を示す図である。 実施の形態1によるコイル体の製造方法の工程図である。 実施の形態2による回転機の斜視図である。 実施の形態2による回転機の断面図である。 実施の形態2によるプリント配線板を示す図である。
以下、本願を実施するための実施の形態に係るコイル体について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一もしくは相当部分を示している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による回転機100の斜視図である。図2は、図1におけるA-A断面を示す断面図である。実施の形態1による回転機100は、筒状の固定子1と、固定子1の内側に設けられて固定子1の中心軸200を中心に回転する回転子2とを備えている。回転機100は、固定子1および回転子2を収納するケースを備えているが、図1では省略している。固定子1は、コイル体3とコア4とを備えている。コア4は筒状であり、コイル体3の外側に配置されている。コア4の内周部は、コイル体3の外周面に接している。コア4は磁性体で構成されており、例えば、圧粉鉄心から成形されるもの、あるいは、電磁鋼板を積層したものである。端子接続部5は、コイル体3に電源線を接続する部分である。
図3は、図2におけるコイル体3の詳細を示したものであり、コイル体3の断面図である。図3におけるコイル体3は、シート状のプリント配線板6を3回巻き付けて筒状に成形したものであり、中心軸200を中心とした径方向にプリント配線板6が3層重なった構造となっている。プリント配線板6を巻き付ける回数は、3回に限ることなく、複数回であればよい。また、プリント配線板6を巻き付ける形は、巻き付けられたプリント配線板6を中心軸200に直交する面で切断したときの断面形状が円形であってもよいし多角形であってもよい。
図3において、太線で示した部分はプリント配線板6に設けられた配線パターンである。図3に示すコイル体3は3相電源で駆動されるコイル体であり、第1相配線パターン71は3層の配線パターンが重ねられて第1相のコイルを形成している。第2相配線パターン72および第3相配線パターン73も同様に、3層の配線パターンが重ねられてそれぞれ第2相および第3相のコイルを形成している。図3に示すコイル体3のコイル数は3であり、それぞれのコイルが機械角で120度ずらして配置されている。よって、第1相配線パターン71の周方向の中心である第1相中心線11と第2相配線パターン72の周方向の中心である第2相中心線12とは、120度ずらした位置にある。同様に、第2相配線パターン72の周方向の中心である第2相中心線12と第3相中心線13とは、120度ずらした位置にある。
プリント配線板6を筒状に巻き付けるときは、第1相配線パターン71において、第1相第1層の配線パターン711、第1相第2層の配線パターン712および第1相第3層の配線パターン713のすべての中心が、第1相中心線11に一致するように巻き付けられる。第2相配線パターン72および第3相配線パターン73においても、同様である。Nを2以上の整数としたとき、コイル体3がN層からなる場合は、第1相配線パターン71において第1層から第N層までの各層の配線パターンの中心が第1相中心線11に一致するように巻き付けられる。第2相配線パターン72および第3相配線パターン73においても、同様である。
プリント配線板6の硬さは、絶縁基板の素材および厚み、配線パターンの形状および厚みなど、複数の要因によって変化し、これによって、プリント配線板6を筒状に巻き付けるときに、各層の間の隙間の大きさあるいは形状が変化する。そのため、試作などの検証を行い、第1層から第N層の順で各相の配線パターンの中心が一致するように、配線パターンの形状および位置を決定するものとする。
回転機100の出力を大きくするためには、コイル体3の配線パターンに回転子2の磁石の磁束を多く鎖交させる必要がある。そのため、各相の配線パターンの外側の端部がなす角度である外周形成角度θ1は、機械角120度に近づけることが重要である。配線パターンの内側の端部がなす角度である内周形成角度θ2が小さい場合、鎖交する磁束は少ないものの、配線の抵抗によって「抵抗*(電流の2乗)」で計算される銅損が発生し発熱する。集中巻の場合、回転子2の極数とコイル数の比が4:3、θ1が120度のときは、θ2は25度が最適値となる。実際には、配線パターンの配置において隣り合う相との絶縁距離を確保しなければならず、θ1は120度とはならないので、θ2を計算して求めるものとする。また、第1相から第3相の誘起電圧を均一に保つために、一部の層においてθ2の大きさを変えてもよい。
図3に示すコイル体3では、中心軸200に最も近い層にありプリント配線板6の一方の端部に位置する配線パターンである第1相第1層の配線パターン711を最内層端部配線パターン74とし、中心軸200から最も遠い層にありプリント配線板6の他方の端部に位置する配線パターンである第2相第3層の配線パターン723を最外層端部配線パターン75とする。さらに、第1相と第2相との境界線を第1相境界線14とし、第2相と第3相との境界線を第2相境界線15とし、第3相と第1相との境界線を第3相境界線16とする。第1相境界線14は、例えば、中心軸200から見たときに第1相中心線11と第2相中心線12がなす角度を二等分する線である。第2相境界線15は、例えば、中心軸200から見たときに第2相中心線12と第3相中心線13がなす角度を二等分する線である。第3相境界線16は、例えば、中心軸200から見たときに第3相中心線13と第1相中心線11がなす角度を二等分する線である。このとき、第1相境界線14から最内層端部配線パターン74において第1相境界線14に最も近い端部までの距離、および、第3相境界線16から最内層端部配線パターン74に最も近い端部までの距離を、d2とする。また、第1相境界線14から最外層端部配線パターン75の最も近い端部までの距離、および、第2相境界線15から最外層端部配線パターン75の最も近い端部までの距離を、d3とする。第3相については、中心軸200から最も遠い層にある配線パターンにおいて、第2相境界線15から配線パターンの最も近い端部までの距離、および、第3相境界線16から配線パターンの最も近い端部までの距離を、d4とする。なお、最内層端部配線パターン74、最外層端部配線パターン75および第3相における中心軸200から最も遠い層にある配線パターンを除く配線パターンについては、それぞれが隣接する相境界線から配線パターンの最も近い端部までの距離を、d1とする。このとき、実施の形態1によるコイル体3においては、d2およびd3の少なくとも一方をd1よりも大きくする。図3に示すコイル体3では、d2およびd3の両方をd1よりも大きくし、中心軸200から見たときの最内層端部配線パターン74と最外層端部配線パターン75との最も近い端部同士がなす角度をθ3としたときに、θ3を二等分する線と第1相境界線14とを一致するようにしている。
コイル体3においては、d2およびd3の少なくとも一方がd1よりも大きければ、θ3を二等分する線と第1相境界線14とは必ずしも一致していなくてもよい。図4は、コイル体3の変形例を示すものであり、θ3を二等分する線と第1相境界線14とが一致していない例を示している。
また、d2とd3とは同じ大きさでなくてもよい。d2とd3とを異なる大きさにするときは、d2およびd3のいずれか一方がd1と同じ大きさであってもよい。
なお、第1相の配線パターンに鎖交する磁束と第2相の配線パターンに鎖交する磁束が異なる場合、第1相と第2相の誘起電圧が異なることで第1相と第2相の発生トルクが異なることとなり、回転機100の振動が大きくなるという問題がある。そのため、第1相と第2相の誘起電圧が同等となるように、d2、d3およびd1を決定するものとする。
図3に示すコイル体3においては、第3相はプリント配線板6の端部ではないために、コイル体3の径方向の厚みを均一にするという観点からは第3相の配線パターンにおいては相境界線から配線パターンの端部まで距離を大きくする必要はない。しかし、各相の誘起電圧を等しくするという観点から、第3相のいずれかの層の配線パターンにおいて相境界線から配線パターンの端部までの距離を大きくしてもよい。図3に示す実施の形態1によるコイル体3においては、中心軸200から最も遠い層にある第3相の配線パターンにおいて、第2相境界線15から配線パターンの端部までの距離、および、第3相境界線16から配線パターンの端部までの距離を、d1よりも大きなd4としている。さらに、d4はd3と同じ大きさとしている。
なお、図3では、d1、d2、d3およびd4を直線距離として説明しているが、コイル体3はプリント配線板6を巻き付けて筒状に成形したものであるため、プリント配線板6を平板状にしたときは、プリント配線板6の表面上の距離に換算して配線パターンを配置することになる。
図5は、比較例1によるコイル体301の断面図であり、シート状のプリント配線板601を3回巻き付けて筒状に成形したものである。図5に示すコイル体301は、d2、d3およびd4を、図3に示すd1と同じ大きさにしたものである。コイル体301においては、中心軸200に最も近い層にありプリント配線板601の一方の端部に位置する配線パターンである最内層端部配線パターン741の端部と、中心軸から最も遠い層にありプリント配線板601の他方の端部に位置する配線パターンである最外層端部配線パターン751の端部との距離が近くなっている。これにより、コイル体301の径方向の厚さは、第2相と第3相との境界線である第2相境界線15における径方向の厚さd5はプリント配線板601の3枚分の厚さであるが、第1相と第2相との境界線である第1相境界線14における径方向の厚さd6はプリント配線板601の4枚分の厚さとなっている。すなわち、比較例1によるコイル体301は実施の形態1によるコイル体3に比べて、大きいものになっている。そのため、例えば、プリント配線板の3枚分の厚さの空間にコイル体を配置しなければならないとき、図3に示す実施の形態1によるコイル体3は配置することができるが、図5に示す比較例1によるコイル体301は配置することができない。
図6は、比較例2によるコイル体302の断面図である。図6に示すコイル体302は、第1相のすべての配線パターンにおいて相境界線から配線パターンの端部までの距離を図3に示すd2とし、第2相のすべての配線パターンにおいて相境界線から配線パターンの端部までの距離を図3に示すd3とし、第3相のすべての配線パターンにおいて相境界線から配線パターンの端部までの距離を図3に示すd4としたものである。比較例2によるコイル体302の径方向の厚さは、実施の形態1によるコイル体3と同様に、すべての位置においてプリント配線板の3枚分の厚さになっている。しかし、比較例2によるコイル体302の配線パターンが実施の形態1によるコイル体3の配線パターンに比べて小さくなっているため、回転機の出力が小さくなってしまう。
実施の形態1によるコイル体3は、比較例2によるコイル体302と同じく小型でありながら、出力が大きな回転機を実現するものである。
図7は、図3に示すコイル体3において、中心軸200から見たときの最内層端部配線パターン74と最外層端部配線パターン75とのそれぞれの最も近い端部がなす角度である「θ3」を変化させたときの、第1相と第2相との境界線である第1相境界線14におけるコイル体3の径方向の厚さd6と第2相と第3相との境界線である第2相境界線15における径方向のコイル体3の厚さd5の差である「d6-d5」の値の変化について検証した結果を示す図である。なお、図7における縦軸を「d6-d5」としているが、第1相と第2相との境界線である第1相境界線14の近傍以外ではコイル体3の厚さは同じになるため、「d6-d5」は「第1相境界線14におけるコイル体3の径方向の厚さd6から第1相境界線14の近傍以外でのコイル体3の径方向の厚さを引いた値」と同じである。図7において縦軸に示した「d6-d5」では、「0」はd6とd5が等しいことを表しており、「1」はd6がd5よりもプリント配線板6の1枚分だけ厚いことを表している。また、図7では、点線は配線パターンの厚みが15μmの軟らかいプリント配線板の測定結果を示しており、実線は配線パターンの厚みが50μmの硬いプリント配線板の測定結果を示している。軟らかいプリント配線板では、θ3が10度以上でd6とd5が等しくなり、コイル体3の厚さが均一となった。一方、硬いプリント配線板では、θ3が30度以上でd6とd5が等しくなり、コイル体3の厚さが均一となった。
以上のように、実施の形態1によるコイル体3では、d2およびd3の少なくとも一方をd1よりも大きくすることにより、中心軸200から見たときの最内層端部配線パターン74と最外層端部配線パターン75とのそれぞれの最も近い端部がなす角度であるθ3を10度から30度にすることができ、コイル体3の径方向の厚さが均一となる。これにより、大きな配線パターンを配置することができ、小型で出力が大きな回転機を実現することができる。実施の形態1によるコイル体3では、集中巻で回転子2の極数とコイル数との比が4:3としたが、回転子の極数とコイル数との比は他の値でもよく、さらに、分布巻きでも構わない。
図8は、実施の形態1によるプリント配線板6の概略を示す断面図である。プリント配線板6は、絶縁基板61の両面に銅箔が貼り付けられた両面銅箔基板を使用し、銅箔をエッチングなどで渦巻き状にすることにより表面配線パターン62および裏面配線パターン63を形成する。さらに、配線パターンと外部とを絶縁するために、表面配線パターン62の表面に絶縁層64を形成する。なお、図8に示すプリント配線板6においては、表面配線パターン62の表面のみに絶縁層64を形成しているが、裏面配線パターン63の表面にも絶縁層を形成してもよい。
図9は、実施の形態1によるプリント配線板6において絶縁基板61の上に配置されている配線パターンの様子を示す図である。図9の上段の図は、図8における表面配線パターン62を図8における上方向から下方向に向かって見たときの配線パターンを示している。図9の下段の図は、図8における裏面配線パターン63を図8における上方向から下方向に向かって見たときの配線パターンの透視図を示している。図9において、y方向は図3における中心軸200に平行な方向であり、x方向は図3における周方向である。図9では、図3において第1相中心線11、第2相中心線12、第3相中心線13および第1相境界線14がプリント配線板6と交差しているx方向の位置を、破線で示している。端子接続部5は、電源線を接続する部分である。プリント配線板6においては、図9の左右方向であるx方向の端部、あるいは、図9の上下方向であるy方向の端部において、絶縁基板61の上に配線パターンが配置されていない余白があってもよいが、図9においては省略している。
ダミーパターン76は、渦巻き状の配線パターンとは電気的に絶縁された金属パターンであり、それぞれの渦巻き状の配線パターンの内側に配置される。プリント配線板6を巻き付けて筒状に形成するときに、配線パターンが有る部分は固く、配線パターンが無い部分は柔らかいため、コイル体3の断面を円形にするのが困難になることがある。実施の形態1によるプリント配線板6においては、それぞれの渦巻き状の配線パターンの内側にダミーパターン76を設けることにより、プリント配線板6の硬さが均一になり、プリント配線板6を巻き付けて筒状に形成するとき断面を円形にするのが容易になる。ダミーパターン76は、一体の金属パターンでもよいが、この場合は磁束が通過するときに渦電流による熱が発生する。ダミーパターン76は、渦電流の発生を防ぐためには分割された金属パターンであることが望ましく、例えば、y方向に分割されx方向に伸びた縞状、斜めの縞状、点状などのパターンとする。
図9に示すプリント配線板6においては、絶縁基板61の表裏の両面に渦巻き状の配線パターンが配置されており、第3層の配線パターン703、第2層の配線パターン702、第1層の配線パターン701が図3における周方向であるx方向に沿って順番に並んでいる。第3層の配線パターン703においては、最外層端部配線パターン75である第2相第3層の配線パターン723、第3相第3層の配線パターン733、第1相第3層の配線パターン713がx方向に沿って順番に並んでいる。第2層の配線パターン702においては、第2相第2層の配線パターン722、第3相第2層の配線パターン732、第1相第2層の配線パターン712がx方向に沿って順番に並んでいる。第1層の配線パターン701においては、第2相第1層の配線パターン721、第3相第1層の配線パターン731、最内層端部配線パターン74である第1相第1層の配線パターン711がx方向に沿って順番に並んでいる。プリント配線板6を巻き付けて筒状に形成するとき、第1相第1層の配線パターン711、第1相第2層の配線パターン712および第1相第3層の配線パターン713の3つの配線パターンが重なり、図3に示す第1相配線パターン71となる。第2相配線パターン72および第3相配線パターン73についても、同様である。
図10は、図9に示すプリント配線板6における配線パターンの接続の様子を説明する図である。図9と同様に、図10の上段の図は、図8における表面配線パターン62を図8における上方向から下方向に向かって見たときの配線パターンを示している。図10の下段の図は、図8における裏面配線パターン63を図8における上方向から下方向に向かって見たときの配線パターンの透視図を示している。図10の左側から、第2相の配線パターン、第3相の配線パターン、第1層の配線パターンの順で、3回繰り返して並んでいる。第2相の配線パターンは2Aからスタートし、2Bにおいてスルーホールを通して2Cにつながる。2Cは2Dにつながっており、以下、2D、2E、2F、2Gの順で中性点400につながり、第2相が構成されている。第3相は3Aからスタートし、3Bにおいてスルーホールを通して3Cにつながり、3Dにつながる。3Dにおいて第2相の配線とぶつかるため、3Eおよび3Fを通して3Gにつながる。以下、3G、3H、3I、3J、3K、3L、3M、3N、3Oの順で中性点400につながり、第3相が構成されている。第1相は1Aからスタートし、以下、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1K、1L、1M、1N、1Oの順で中性点400につながり、第1相が構成されている。
図11は、図5に示した比較例1によるコイル体301を構成しているプリント配線板601における配線パターンを示す図である。図5に示すコイル体301は、d2、d3およびd4を図3に示すd1と同じ大きさにしたものである。よって、図11におけるプリント配線板601においては、図11の左右方向であるx方向の端部において配線パターンが第1相と第2相との境界線である第1相境界線14に非常に近い位置にある。その結果、比較例1によるプリント配線板601を巻き付けて筒状に成形して図5に示すコイル体301としたときに、図11に示す第1相境界線14の位置でコイル体301の径方向の厚さが厚くなることが分かる。
図8における絶縁基板61は、一般的な絶縁基板を用いることができる。代表的な絶縁基板には、フレキシブル基板とリジッド基板がある。具体的には、フレキシブル基板の材料としては、ポリエステル、ポリイミド、液晶ポリマーなどがあり、リジッド基板の材料としては、紙フェノール、紙エポキシ、ガラスコンポジット、ガラスエポキシ、テフロン(登録商標)などがある。絶縁基板61の膜厚は、コイル体3を形成するときに容易にプリント配線板6を巻き付けることができれば特に限定されず、例えば、5μmから1mmの範囲が望ましい。
図8における絶縁層64は、絶縁材料からなり、例えば、ソルダーレジストが用いられる。絶縁層64は、配線パターンを外部から絶縁するとともに、配線パターンを塵、埃および湿気から保護する。なお、金メッキなどの保護膜で配線パターンを覆うことにより、配線パターンを湿気などの環境に由来する外乱あるいは衝撃などの機械的外乱から保護してもよい。
図3に示すコイル体3において、巻かれたプリント配線板6のそれぞれの層は、巻かれたプリント配線板6を接着する接着剤からなる接着層によって接着されている。接着剤には、絶縁材料からなるシート状接着剤または液状接着剤が用いられる。接着剤は、プリント配線板6の片面あるいは両面に配置され、巻かれたプリント配線板6においてそれぞれの層を接着する。
図12は、図3に示すコイル体3において接着剤が塗布される位置を示す図である。図12において点線で示された第一接着剤81は、コイル体3におけるプリント配線板6のそれぞれの層の間を接着するものである。また、第一接着剤81に絶縁材料を用いることにより、コイル体3におけるプリント配線板6のそれぞれの層の間の絶縁を確保することができる。図12において太線で示された第二接着剤82は、コイル体3の外周面に配置されており、コイル体3とコア4とを接着するものである。また、第二接着剤82に絶縁材料を用いることにより、コイル体3とコア4との絶縁を確保することができる。さらに、第一接着剤81および第二接着剤82は、コイル体3の発熱を放熱する役割も持つ。第一接着剤81および第二接着剤82を塗布する領域は、プリント配線板6の片面の全域あるいは一部でもよく、プリント配線板6の両面の全域あるいは一部でもよい。第一接着剤81は、その配置面積が大きいほど、プリント配線板6が筒状に巻き付けられたときのプリント配線板6のそれぞれの層の間の接着性および絶縁性がより確実に確保される。
第一接着剤81および第二接着剤82にシート状接着剤を用いる場合、硬化するものであれば特に制限はない。シート状接着剤としては、例えば、UV硬化系接着剤、熱硬化系接着剤、複数枚を重ね合わせて用いられるハネムーン系接着剤、熱接着系接着剤がある。UV硬化系接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤がある。熱硬化系接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシとアクリルのハイブリッド系接着剤、ポリイミド系接着剤がある。ハネムーン系接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤およびアクリル系接着剤がある。熱接着系接着剤としては、例えば、オレフィン系接着剤、ポリエステル系接着剤がある。なお、シート状接着剤は、単独で用いられてもよく、複数の種類が同時に用いられてもよい。
第一接着剤81および第二接着剤82に液状接着剤を用いる場合、硬化するものであれば特に制限はない。液状接着剤としては、例えば、溶剤形接着剤、水性形接着剤、ホットメルト接着剤、弾性接着剤、熱硬化反応形接着剤、感圧性接着剤がある。溶剤形接着剤には、ゴム系接着剤と樹脂系接着剤とがある。ゴム系接着剤としては、例えば、クロロプレンゴム系接着剤、スチレンブタジエンゴム系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、天然ゴム系接着剤がある。樹脂系接着剤としては、例えば、塩化ビニル樹脂系接着剤、酢酸ビニル樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤がある。水性形接着剤としては、例えば、水溶性接着剤、エマルジョン系接着剤、ラテックス接着剤がある。ホットメルト接着剤としては、例えば、熱可塑性エラストマーホットメルト接着剤、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(Ethylene Vinyl Acetate Copolymer:EVA)系ホットメルト接着剤がある。弾性接着剤としては、例えば、シリコーン系接着剤、変性シリコーン系接着剤、シリル化ウレタン接着剤がある。熱硬化反応形接着剤としては、例えば、熱硬化性エポキシ系接着剤、光硬化性エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、ユリア系接着剤、メラミン系接着剤、フェノール系接着剤、嫌気性アクリル系接着剤、第二世代アクリル系接着剤、光硬化性アクリル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤がある。感圧性接着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤がある。なお、液状接着剤は、単独で用いられてもよく、複数種類が同時に用いられてもよい。これらの接着剤は、熱伝導率が良いものであればコイルからの発熱の放熱に寄与することもできるので、配線パターンに流す電流を大きくすることができ、回転機100の出力を大きくすることができる。
次に、本実施の形態1によるコイル体3の製造方法について説明する。図13は、実施の形態1によるコイル体の製造方法の工程図である。以下に、各工程の詳細について説明する。
ステップS101のプリント配線板作成工程では、絶縁基板61の表裏の両面に渦巻き状の配線パターンである表面配線パターン62および裏面配線パターン63を形成して、図9に示すようなプリント配線板6を作成する。
絶縁基板61に表面配線パターン62および裏面配線パターン63を形成する方法は、特に限定しない。例えば、絶縁基板61の表面に無電解めっきあるいは電解めっきによって銅層を形成し、その後レジストを形成し、そのレジストをマスクに用いて銅層をパターニングして渦巻き状の配線パターンを得る。また、表面配線パターン62の表面に絶縁層64としてソルダーレジストを形成して、塵、埃および湿気から配線パターンを保護し、絶縁性を確保してもよい。第1相、第2相および第3相の配線パターンを絶縁基板61の表裏の両面に形成するときは、異なる相の配線パターンが交じり合わない形状で形成する必要がある。
ステップS102の接着剤塗布工程では、平面状のプリント配線板6の片面あるいは両面に第一接着剤81を塗布する。例えば、プリント配線板6の片面あるいは両面を、シート状接着剤あるいは液状接着剤で覆う。シート状接着剤あるいは液状接着剤で覆う個所は、片面あるいは両面における全体でも一部でもよい。
ステップS103のコイル体成形工程では、プリント配線板6を巻き付けて筒状に成形する。ステップS104の接着剤硬化工程では、第一接着剤81の種類に応じて、室温硬化、加熱硬化、光硬化あるいは湿気硬化によって第一接着剤81を硬化させる。これによって筒状のコイル体3となる。筒状に成形されたプリント配線板6を径方向に見た場合、巻かれた複数の層の配線パターンが重なり、重ねられた各相の配線パターンは図10に示したように電気的に接続されている。
これらの工程によって、コイル体3が得られる。その後、コイル体の厚さを確認する工程において、中心軸200から見たときの最内層端部配線パターン74と最外層端部配線パターン75とのそれぞれの最も近い端部がなす角度が所定の角度になっていることを確認し、第1相と第2相との境界線である第1相境界線14における径方向の厚さd6と、その他の部分の厚さ、例えば、第2相と第3相との境界線である第2相境界線15における径方向の厚さd5を測定し、所定の値になっているかを確認する。
さらに、コイル体3の外周面に第二接着剤82を配置し、コイル体3の外側にコア4を配置し、コイル体3とコア4を接着することにより固定子1が得られる。なお、接着剤として液状接着剤を用いる場合は第一接着剤81の塗布工程と第二接着剤82の塗布工程を分ける必要があるが、接着剤としてシート状接着剤を用いる場合は第一接着剤81の塗布工程と第二接着剤82の塗布工程を分ける必要はない。このように、接着剤の種類によって接着の工程を変更してもよい。
以上のように、本実施の形態1によるコイル体3は、中心軸200を中心にプリント配線板6が複数回巻き付けられて複数の層を有する筒状に成形されたコイル体3であって、プリント配線板6は筒状に成形されたときの周方向に沿って絶縁基板61の表裏の両面に各相のコイルを構成する渦巻き状の配線パターンが並べて形成されており、プリント配線板6が巻き付けられて筒状に成形されるときにそれぞれの相のコイルを構成する配線パターンの中心が一致するように配線パターンが重ねられており、中心軸200に最も近い層にありプリント配線板6の一方の端部に位置して第1相のコイルを構成する配線パターンを最内層端部配線パターン74とし、中心軸200から最も遠い層にありプリント配線板6の他方の端部に位置して第2相のコイルを構成する配線パターンを最外層端部配線パターン75とし、第1相と第2相との境界線を第1相境界線14とし、第1相境界線14から最内層端部配線パターン74の最も近い端部までの距離をd2とし、第1相境界線14から最外層端部配線パターン75の最も近い端部までの距離をd3とするとき、第1相境界線14から第1相において中心軸200に最も近い層を除く層にある配線パターンの最も近い端部までの距離、および、第1相境界線14から第2相において中心軸から最も遠い層を除く層にある配線パターンの最も近い端部までの距離が等しくd1であり、d2およびd3の少なくとも一方がd1よりも大きいので、薄い筒状のコイル体において渦巻き状の配線パターンを大きくすることができ、小型で出力が大きな回転機を実現することができる。
実施の形態2.
図14は、実施の形態2による回転機100aの斜視図である。図15は、図14におけるB-B断面を示す断面図である。実施の形態2による回転機100aを実施の形態1による回転機100と比べると、コイル体3とコア4とからなる固定子1が、コイル体3aとコア4aとからなる固定子1aに変わっている。コア4aはスロット付きであり、ティースを備えている。実施の形態2におけるコア4aは3分割の構造であり、筒状にしたコイル体3aの外側からはめ込む構造となっている。スロット付きのコア4aをコイル体3aにはめ込むことにより、コイル体3aの誘起電圧が大きくなり、回転機100aの出力が大きくなる。
図16は、実施の形態2によるプリント配線板6aを示す図である。実施の形態2によるプリント配線板6aと実施の形態1によるプリント配線板6を比べると、実施の形態1によるプリント配線板6においてダミーパターン76があった部分に実施の形態2によるプリント配線板6aでは穴があけられており、プリント配線板6aを巻き付けて筒状に成形してコイル体3aとしたときに、この穴にコア4aのティースが挿入される。
スロット付きのコア4aを用いる場合のθ2の決定方法は、実施の形態1において筒状のコア4を用いた場合のθ2の決定方法と異なる。θ2が小さい場合は、スロット付きのコア4aを通過する磁束密度が高くなり、磁気飽和が発生する。一方、θ2が大きい場合は、磁気飽和の問題はなくなるが、配線パターンを配置するスペースが小さくなることから、配線パターンの断面積が小さくなり、配線パターンの抵抗値が大きくなり、配線パターンの銅損が大きくなるという問題がある、そのため、θ2の大きさは、銅損と鉄損を考慮して値を決定する。
以上のように、スロット付きのコア4aを用いることにより、実施の形態1による効果に加えて、コイル体3aの誘起電圧が大きくなり、回転機100aの出力を大きくすることができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態が記載されているが、1つまたは複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1、1a 固定子、2 回転子、3、3a コイル体、4、4a コア、5 端子接続部、6、6a プリント配線板、11 第1相中心線、12 第2相中心線、13 第3相中心線、14 第1相境界線、15 第2相境界線、16 第3相境界線、61 絶縁基板、62 表面配線パターン、63 裏面配線パターン、64 絶縁層、71 第1相配線パターン、72 第2相配線パターン、73 第3相配線パターン、74 最内層端部配線パターン、75 最外層端部配線パターン、76 ダミーパターン、81 第一接着剤、82 第二接着剤、100、100a 回転機、200 中心軸、301 コイル体、302 コイル体、400 中性点、601 プリント配線板、701 第1層の配線パターン、702 第2層の配線パターン、703 第3層の配線パターン、711 第1相第1層の配線パターン、712 第1相第2層の配線パターン、713 第1相第3層の配線パターン、721 第2相第1層の配線パターン、722 第2相第2層の配線パターン、723 第2相第3層の配線パターン、731 第3相第1層の配線パターン、732 第3相第2層の配線パターン、733 第3相第3層の配線パターン、741 最内層端部配線パターン、751 最外層端部配線パターン。

Claims (10)

  1. 中心軸を中心にプリント配線板が複数回巻き付けられて複数の層を有する筒状に成形されたコイル体であって、
    前記プリント配線板は筒状に成形されたときの周方向に沿って絶縁基板の表裏の両面に各相のコイルを構成する渦巻き状の配線パターンが並べて形成されており、
    前記プリント配線板が巻き付けられて筒状に成形されるときにそれぞれの相のコイルを構成する前記配線パターンの中心が一致するように前記配線パターンが重ねられており、
    前記中心軸に最も近い層にあり前記プリント配線板の一方の端部に位置して第1相のコイルを構成する前記配線パターンを最内層端部配線パターンとし、
    前記中心軸から最も遠い層にあり前記プリント配線板の他方の端部に位置して第2相のコイルを構成する前記配線パターンを最外層端部配線パターンとし、
    前記第1相と前記第2相との境界線を第1相境界線とし、
    前記第1相境界線から前記最内層端部配線パターンの最も近い端部までの距離をd2とし、
    前記第1相境界線から前記最外層端部配線パターンの最も近い端部までの距離をd3とするとき、
    前記第1相境界線から前記第1相において前記中心軸に最も近い層を除く層にあるそれぞれの前記配線パターンの最も近い端部までの距離、および、前記第1相境界線から前記第2相において前記中心軸から最も遠い層を除く層にあるそれぞれの前記配線パターンの最も近い端部までの距離が等しくd1であり、
    d2およびd3の少なくとも一方がd1よりも大きいことを特徴とするコイル体。
  2. 前記中心軸から見たときの前記最内層端部配線パターンと前記最外層端部配線パターンとのそれぞれの最も近い端部がなす角度が10度から30度であることを特徴とする請求項1に記載のコイル体。
  3. 前記中心軸から見たときの前記最内層端部配線パターンと前記最外層端部配線パターンとのそれぞれの最も近い端部がなす角度を二等分する線と前記第1相境界線とが一致することを特徴とする請求項1または2に記載のコイル体。
  4. 前記プリント配線板は前記配線パターンとは電気的に絶縁されたダミーパターンを前記配線パターンの内側に備え、
    前記ダミーパターンは一体の金属パターンあるいは分割された金属パターンであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のコイル体。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のコイル体と、
    前記コイル体の外側に配置された筒状のコアとを備えたことを特徴とする固定子。
  6. 請求項1から3のいずれか1項に記載のコイル体と、
    前記コイル体の外側に配置されたスロット付きのコアとを備えたことを特徴とする固定子。
  7. 前記プリント配線板のそれぞれの層の間が第一接着剤で接着され、
    前記コイル体と前記コアとが第二接着剤で接着されていることを特徴とする請求項5または6に記載の固定子。
  8. 請求項5から7のいずれか1項に記載の固定子と、
    前記固定子の内側に設けられて前記中心軸を中心に回転する回転子とを備えた回転機。
  9. 請求項1に記載のコイル体の製造方法であって、
    前記プリント配線板を作成するプリント配線板作成工程と、
    前記プリント配線板の片面あるいは両面に第一接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
    前記プリント配線板を巻き付けて筒状に成形するコイル体成形工程と、
    前記第一接着剤を硬化させる接着剤硬化工程とを含むことを特徴とするコイル体の製造方法。
  10. 中心軸を中心に複数回巻き付けられて複数の層を有する筒状のコイル体に成形されるプリント配線板であって、
    筒状に成形されたときの周方向に沿って絶縁基板の表裏の両面に各相のコイルを構成する渦巻き状の配線パターンが並べて形成されており、
    巻き付けられて筒状に成形されるときにそれぞれの相のコイルを構成する前記配線パターンの中心が一致するように前記配線パターンが配置されており、
    前記絶縁基板の一方の端部に位置して第1相のコイルを構成する前記配線パターンを最内層端部配線パターンとし、
    前記絶縁基板の他方の端部に位置して第2相のコイルを構成する前記配線パターンを最外層端部配線パターンとし、
    筒状に成形されたときの前記第1相と前記第2相との境界線を第1相境界線とし、
    筒状に成形されたときの前記第1相境界線から前記最内層端部配線パターンの最も近い端部までの距離をd2とし、
    筒状に成形されたときの前記第1相境界線から前記最外層端部配線パターンの最も近い端部までの距離をd3とするとき、
    筒状に成形されたときの前記第1相境界線から前記第1相において前記中心軸に最も近い層を除く層にあるそれぞれの前記配線パターンの最も近い端部までの距離、および、前記第1相境界線から前記第2相において前記中心軸から最も遠い層を除く層にあるそれぞれの前記配線パターンの最も近い端部までの距離が等しくd1であり、
    d2およびd3の少なくとも一方がd1よりも大きいことを特徴とするプリント配線板。
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