JP7410727B2 - 通信システム、携帯端末、及びプログラム - Google Patents

通信システム、携帯端末、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、通信システム、携帯端末、及びプログラムに関し、特に、所定の散策エリアを散策するユーザに対する見学情報の提供を、低コストで実現することが可能な、通信システム、携帯端末、及びプログラムに関する。
近年における人々の健康意識及び環境意識の高まりにより、山林又は高原等の自然の散策エリア内を歩いて巡りながら名所の観光又は動植物の観察等を行う体験型の見学ツアー(エコツアー)が注目されている。
下記特許文献1には、昆虫が生息する自然公園等の採集エリア内において、採集者が採集エリアを巡りながら実際の昆虫に代えて昆虫の生態データを採集することによって、その生態を学習することが可能な、データ採集システムが開示されている。
特許第3497124号公報
しかし、上述したエコツアーでは、一般的に、散策エリア内の観光地点又は観察地点等の見学地点の情報に精通したツアーガイドがユーザを引率するという方式によって、ツアーが開催されることが多い。そのため、ツアーガイドの人材の確保及び育成のために多大なコストがかかる。
また、ツアーガイドによる引率に代えて、見学地点を含む地図情報が登録されたGPSナビゲーション端末をユーザに貸与して、ユーザが当該端末を操作しながら自ら見学地点を巡るという方式のエコツアーも提案されている。しかし、GPSナビゲーション端末は高価であるため、想定されるユーザ数に応じた台数のGPSナビゲーション端末を準備するためには、やはり多大なコストがかかる。
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、所定の散策エリアを散策するユーザに対する見学情報の提供を、低コストで実現することが可能な、通信システム、携帯端末、及びプログラムを得ることを目的とする。
本発明の一態様に係る通信システムは、所定の散策エリア内の所定の地点に配置された1以上の固定端末と、前記散策エリア内を散策するユーザによって携帯される携帯端末と、制御端末と、を備え、前記固定端末は、無指向性アンテナと、前記固定端末の存在を報知するための情報である存在報知情報を前記無指向性アンテナから送信する送信部と、を有し、前記携帯端末は、指向性アンテナと、前記固定端末から送信された前記存在報知情報を前記指向性アンテナによって受信可能な受信部と、表示部と、表示制御部と、距離算出部と、を有し、前記制御端末は、送信部と、天候に応じた距離換算情報を作成する距離設定部と、を有し、前記固定端末には、前記散策エリア内に設定されている見学地点に配置された1以上の第1固定端末が含まれ、前記制御端末が有する前記送信部は、前記距離設定部が作成した前記距離換算情報を前記携帯端末に送信し、前記距離算出部は、前記第1固定端末が有する前記送信部から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記距離換算情報に基づいて前記存在報知情報の受信電波の電波強度を距離に換算することによって前記第1固定端末と前記携帯端末との間の距離を算出し、前記表示制御部は、前記第1固定端末が有する前記送信部から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記存在報知情報の受信電波の電波強度に関連する情報である電波強度関連情報として、前記距離算出部によって算出された前記距離を、前記表示部に表示することを特徴とするものである。
この態様に係る通信システムによれば、散策エリア内の見学地点には存在報知情報を送信する第1固定端末が配置されており、ユーザは携帯端末を携帯しながら散策エリア内を散策する。そして、携帯端末の表示制御部は、第1固定端末の送信部から送信された存在報知情報を携帯端末の受信部が受信した場合に、存在報知情報の受信電波の電波強度関連情報を、携帯端末の表示部に表示する。従って、ユーザは、携帯端末の指向性アンテナの向きを変更して電波強度が最も高くなる方向を見つけ出すことによって、目的地である見学地点の方向を探索することができる。また、ユーザは、表示部に表示された電波強度関連情報を参照することによって、目的地である見学地点までどの程度近付いたか推定することができる。その結果、ツアーガイドによる引率及びGPSナビゲーション端末の使用が不要となるため、散策エリアを散策するユーザに対する見学情報の提供を、低コストで実現することが可能となる。しかも、ユーザ自身が指向性アンテナの向きを変更して目的地を探索するという方式であるため、ツアーガイドによる引率ではなく自分自身の思考及び判断で散策エリア内を探険しているという高揚感を、ユーザに与えることができる。
また、この態様に係る通信システムによれば、距離算出部は、第1固定端末と携帯端末との間の距離を算出し、表示制御部は、距離算出部によって算出されたその距離を表示部に表示する。従って、ユーザは、現在地から目的地である見学地点までの距離を直観的に把握することができる。
上記態様に係る通信システムにおいて、前記固定端末には、前記制御端末との間の距離が既知である固定端末が含まれ、前記距離設定部は、前記距離が既知である固定端末から受信した試験電波に基づいて前記距離換算情報を作成することが望ましい。
この態様に係る通信システムによれば、その日の天候に応じた距離換算情報を準備することができる。
上記態様に係る通信システムにおいて、前記第1固定端末は複数であり、前記複数の第1固定端末の各々には、固有の識別情報が割り当てられており、前記複数の第1固定端末の各々が有する前記送信部は、自身の前記識別情報を含めた前記存在報知情報を送信し、前記表示制御部は、前記受信部が受信した前記存在報知情報に含まれている前記識別情報を、前記電波強度関連情報に含めて前記表示部に表示することが望ましい。
この態様に係る通信システムによれば、散策エリア内には、それぞれに固有の識別情報が割り当てられた複数の第1固定端末が配置されており、表示制御部は、受信部が受信した存在報知情報に含まれている識別情報を、電波強度関連情報に含めて表示部に表示する。従って、ユーザが目的地として複数の見学地点を選択したことによって複数の第1固定端末が指定された場合であっても、ユーザは、表示部に表示された識別情報を参照することによって、複数の電波強度関連情報と複数の見学地点との対応関係を正確に把握することができる。
上記態様に係る通信システムにおいて、前記携帯端末は、前記複数の第1固定端末の中から選択された1以上の任意の第1固定端末の前記識別情報が登録される登録部をさらに有し、前記表示制御部は、前記複数の第1固定端末のうち前記登録部に登録されている前記任意の第1固定端末のみの前記電波強度関連情報を、前記表示部に表示することが望ましい。
この態様に係る通信システムによれば、登録部には、複数の第1固定端末の中から選択された1以上の任意の第1固定端末の識別情報が登録されており、表示制御部は、複数の第1固定端末のうち登録部に登録されている任意の第1固定端末のみの電波強度関連情報を、表示部に表示する。従って、ユーザが目的地として選択しなかった見学地点に対応する第1固定端末に関しては、その電波強度関連情報は表示部に表示されないため、表示部への表示内容を簡素化することができる。その結果、ユーザによる必要情報へのアクセス性を高めることが可能となる。
上記態様に係る通信システムにおいて、前記固定端末には、前記散策エリア内に設定されている帰還経路に配置された1以上の第2固定端末が含まれ、前記携帯端末は、前記帰還経路の経路情報が記憶された経路情報記憶部と、前記携帯端末を操作するユーザからの帰還要求を受け付ける帰還要求入力部と、前記第2固定端末が有する前記送信部から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記存在報知情報の受信電波の電波強度に基づいて前記第2固定端末を基準とする前記携帯端末の相対位置を検出し、前記相対位置と前記第2固定端末の絶対位置とに基づいて前記携帯端末の現在地を検出する現在地検出部と、をさらに有し、前記表示制御部は、前記帰還要求入力部が前記帰還要求を受け付けた場合、前記経路情報記憶部から読み出した前記経路情報と、前記現在地検出部によって検出された前記携帯端末の現在地を示す情報とを、前記表示部に表示することが望ましい。
この態様に係る通信システムによれば、現在地検出部は、第2固定端末から送信された存在報知情報の受信電波の電波強度に基づいて第2固定端末を基準とする携帯端末の相対位置を検出し、相対位置と第2固定端末の絶対位置とに基づいて携帯端末の現在地を検出する。従って、GPSを使用しない低コストの方法によって、ユーザの現在地を検出することができる。また、表示制御部は、帰還要求入力部が帰還要求を受け付けた場合、経路情報記憶部から読み出した帰還経路の経路情報と、現在地検出部によって検出された携帯端末の現在地を示す情報とを、表示部に表示する。従って、帰還要求を入力したユーザは、表示部に表示されたこれらの情報を参照することにより、帰還経路を辿って安全に帰還することが可能となる。
上記態様に係る通信システムにおいて、前記固定端末には、前記散策エリアの外縁境界に配置された1以上の第3固定端末が含まれ、前記表示制御部は、前記第3固定端末が有する前記送信部から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記外縁境界への接近を報知する警告情報を、前記表示部に表示することが望ましい。
この態様に係る通信システムによれば、散策エリアの外縁境界には第3固定端末が配置されており、表示制御部は、第3固定端末が有する送信部から送信された存在報知情報を受信部が受信した場合に、外縁境界への接近を報知する警告情報を表示部に表示する。従って、ユーザが誤って散策エリア外に退出してしまうことを回避できるため、遭難のリスクを低減することが可能となる。
上記態様に係る通信システムにおいて、前記固定端末は複数であり、前記複数の固定端末は、前記無指向性アンテナを用いた無線通信によってネットワークを構成することが望ましい。
この態様に係る通信システムによれば、散策エリア内には複数の固定端末が配置されており、当該複数の固定端末は、無線通信によってネットワークを構成する。従って、運用が容易なネットワークを、散策エリア内に低コストで構築することが可能となる。
上記態様に係る通信システムにおいて、前記ネットワークは、複数の前記固定端末を含む第1の固定端末群と、複数の前記固定端末を含み、前記第1の固定端末群に含まれるいずれかの前記固定端末との間で直接に通信が可能な固定端末を含まない、第2の固定端末群と、を有し、前記第1の固定端末群に含まれる少なくとも一つの前記固定端末と、前記第2の固定端末群に含まれる少なくとも一つの前記固定端末との間の通信を中継する中継端末をさらに備えることが望ましい。
この態様に係る通信システムによれば、中継端末は、第1の固定端末群に含まれる少なくとも一つの固定端末と、第2の固定端末群に含まれる少なくとも一つの固定端末との間の通信を中継する。広大な散策エリアにおいては、固定端末を配置できない谷底又は河川等の存在に起因して、複数の固定端末が、直接に通信ができない第1の固定端末群と第2の固定端末群とに分断される場合がある。このような場合であっても、第1の固定端末群と第2の固定端末群との間の通信を中継する中継端末を通信システムが備えることによって、全固定端末を対象とした通信が実現されるネットワークを構築することが可能となる。
上記態様に係る通信システムにおいて、前記制御端末は前記ネットワークに接続され、前記携帯端末は、前記携帯端末を操作するユーザからの救助要求を受け付ける救助要求入力部と、前記救助要求入力部が前記救助要求を受け付けた場合、前記救助要求を送信する救助要求送信部と、をさらに有し、前記固定端末は、前記携帯端末から送信された前記救助要求を受信可能な救助要求受信部と、前記救助要求受信部が前記救助要求を受信した場合、前記救助要求を前記制御端末に向けて通信する通信部と、をさらに有することが望ましい。
この態様に係る通信システムによれば、携帯端末は、ユーザからの救助要求を受け付けた場合に当該救助要求を送信し、固定端末は、携帯端末から送信された救助要求を受信した場合、制御端末に向けて救助要求を通信する。従って、管理者は、救助を要求しているユーザがいることを把握できるため、直ちに救助活動を開始することができる。
本発明の一態様に係る携帯端末は、所定の散策エリア内の所定の地点に配置された1以上の固定端末と、制御端末と、を備える通信システムを利用する携帯端末であって、指向性アンテナと、前記固定端末が有する無指向性アンテナから送信された、前記固定端末の存在を報知するための情報である存在報知情報と、前記制御端末によって作成され前記制御端末から送信された、天候に応じた距離換算情報とを、前記指向性アンテナによって受信可能な受信部と、表示部と、表示制御部と、距離算出部と、を備え、前記距離算出部は、前記固定端末から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記制御端末から送信され前記受信部が受信した前記距離換算情報に基づいて前記存在報知情報の受信電波の電波強度を距離に換算することによって前記固定端末と前記携帯端末との間の距離を算出し、前記表示制御部は、前記固定端末から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記存在報知情報の受信電波の電波強度に関連する情報である電波強度関連情報として、前記距離算出部によって算出された前記距離を、前記表示部に表示することを特徴とするものである。
この態様に係る携帯端末によれば、散策エリア内には存在報知情報を送信する固定端末が配置されており、ユーザは携帯端末を携帯しながら散策エリア内を散策する。そして、携帯端末の表示制御部は、固定端末から送信された存在報知情報を受信部が受信した場合に、存在報知情報の受信電波の電波強度関連情報を、表示部に表示する。従って、ユーザは、携帯端末の指向性アンテナの向きを変更して電波強度が最も高くなる方向を見つけ出すことによって、目的地である見学地点の方向を探索することができる。また、ユーザは、表示部に表示された電波強度関連情報を参照することによって、目的地である見学地点までどの程度近付いたか推定することができる。その結果、ツアーガイドによる引率及びGPSナビゲーション端末の使用が不要となるため、散策エリアを散策するユーザに対する見学情報の提供を、低コストで実現することが可能となる。
また、この態様に係る携帯端末によれば、距離算出部は、固定端末と携帯端末との間の距離を算出し、表示制御部は、距離算出部によって算出されたその距離を表示部に表示する。従って、ユーザは、現在地から目的地である見学地点までの距離を直観的に把握することができる。
本発明の一態様に係るプログラムは、所定の散策エリア内の所定の地点に配置された1以上の固定端末と、制御端末と、を備える通信システムを利用する携帯端末に搭載されるコンピュータを、前記固定端末が有する無指向性アンテナから送信された、前記固定端末の存在を報知するための情報である存在報知情報と、前記制御端末によって作成され前記制御端末から送信された、天候に応じた距離換算情報とを、前記携帯端末が有する指向性アンテナによって受信可能な受信手段と、前記受信手段が前記存在報知情報を受信した場合に、前記制御端末から送信され前記受信部が受信した前記距離換算情報に基づいて前記存在報知情報の受信電波の電波強度を距離に換算することによって前記固定端末と前記携帯端末との間の距離を算出する距離算出手段と、前記受信手段が前記存在報知情報を受信した場合に、前記存在報知情報の受信電波の電波強度に関連する情報である電波強度関連情報として、前記距離算出手段によって算出された前記距離を、前記携帯端末が有する表示部に表示する表示制御手段と、として機能させるためのプログラムである。
この態様に係るプログラムによれば、散策エリア内には存在報知情報を送信する固定端末が配置されており、ユーザは携帯端末を携帯しながら散策エリア内を散策する。そして、表示制御手段は、固定端末から送信された存在報知情報を受信手段が受信した場合に、存在報知情報の受信電波の電波強度関連情報を、携帯端末の表示部に表示する。従って、ユーザは、携帯端末の指向性アンテナの向きを変更して電波強度が最も高くなる方向を見つけ出すことによって、目的地である見学地点の方向を探索することができる。また、ユーザは、表示部に表示された電波強度関連情報を参照することによって、目的地である見学地点までどの程度近付いたか推定することができる。その結果、ツアーガイドによる引率及びGPSナビゲーション端末の使用が不要となるため、散策エリアを散策するユーザに対する見学情報の提供を、低コストで実現することが可能となる。
また、この態様に係るプログラムによれば、距離算出手段は、固定端末と携帯端末との間の距離を算出し、表示制御手段は、距離算出手段によって算出されたその距離を表示部に表示する。従って、ユーザは、現在地から目的地である見学地点までの距離を直観的に把握することができる。
本発明によれば、所定の散策エリアを散策するユーザに対する見学情報の提供を、低コストで実現することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る通信システムの全体構成を模式的に示す図である。 固定端末の構成を示すブロック図である。 固定端末の制御部によって実現される機能を示す図である。 固定端末の記憶部に記憶されている情報を示す図である。 携帯端末の構成を示すブロック図である。 携帯端末の制御部によって実現される機能を示す図である。 携帯端末の記憶部に記憶されている情報を示す図である。 携帯端末の構成に関する第1の変形例を示すブロック図である。 携帯端末の構成に関する第2の変形例を示すブロック図である。 中継端末の構成を示すブロック図である。 制御端末の構成を示すブロック図である。 制御端末の制御部によって実現される機能を示す図である。 制御端末の記憶部に記憶されている情報を示す図である。 表示部への電波強度関連情報の表示態様の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
<システム構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る通信システム1の全体構成を模式的に示す図である。通信システム1は、山林又は高原等の自然の散策エリアR内に構築されている。図1では、散策エリアRの外縁境界を一点鎖線で示しており、また、散策エリアR内に設定されているユーザの散策経路を太い破線で示している。ユーザは、散策経路に沿って散策エリアR内を歩いて巡りながら、散策エリアR内に予め設定されている見学地点の見学(名所の観光又は動植物の観察等)を行う。
通信システム1は、識別情報としてID情報「A01」が割り当てられた制御端末30(図11参照)を備えている。本明細書では、制御端末30を、そのID情報を用いて「制御端末A01」と称する場合もある。制御端末A01は、散策エリアRの管理者が常駐している管理棟に設置され、管理者によって操作される。管理棟は、例えば、ユーザが散策を開始する出発地点の近くに設けられている。
また、通信システム1は、識別情報としてID情報「Z01」が割り当てられた携帯端末20(図5参照)を備えている。本明細書では、携帯端末20を「携帯端末Z01」と称する場合もある。携帯端末Z01は、散策エリアR内を散策するユーザによって携帯される端末であり、散策の開始前に管理者からユーザに貸与される。なお、図1には散策エリアR内に1台の携帯端末20のみが存在している例が示されているが、この例に限らず、複数台の携帯端末20が散策エリアR内に同時に存在することもできる。
また、通信システム1は、識別情報としてID情報「C01」~「C08」が割り当てられた固定端末10(図2参照)を備えている。本明細書では、ID情報「C01」~「C08」が割り当てられた固定端末10を「境界端末」と称する場合もある。境界端末C01~C08は、散策エリアRの外縁境界に沿って定点配置されている。
また、通信システム1は、識別情報としてID情報「B01」~「B08」が割り当てられた固定端末10を備えている。本明細書では、ID情報「B01」~「B08」が割り当てられた固定端末10を「経路端末」と称する場合もある。経路端末B01~B08は、ユーザが出発地点に安全に帰還するための経路として設定された帰還経路に沿って定点配置されている。なお、図1には帰還経路と散策経路とが共通する例が示されているが、帰還経路は散策経路とは別に設けられていても良い。
また、通信システム1は、識別情報としてID情報「D01」~「D05」が割り当てられた固定端末10を備えている。本明細書では、ID情報「D01」~「D05」が割り当てられた固定端末10を「見学端末」と称する場合もある。見学端末D01~D05は、散策エリアR内に設定された見学地点に定点配置されている。
なお、図1には5台の見学端末D01~D05が配置された例が示されているが、この例に限らず、見学端末の台数は1台以上であれば良い。同様に、図1にはそれぞれ8台の経路端末B01~B08及び境界端末C01~C08が配置された例が示されているが、この例に限らず、経路端末及び境界端末の台数はそれぞれ1台以上であれば良い。
図1に示すように散策エリアR内には複数の固定端末10が配置されており、これら複数の固定端末10は、無線通信によって通信を行うネットワークを構成している。複数の固定端末10は、例えば、マルチホップ通信を行うメッシュネットワークを構成する。
また、通信システム1は、識別情報としてID情報「E01」が割り当てられた中継端末40(図10参照)を備えている。広大な散策エリアRにおいては、固定端末10を配置できない谷底又は河川等の存在に起因して、全固定端末10が、固定端末同士が直接に通信できない複数の固定端末群に分断される場合がある。図1には、全固定端末10が、経路端末B01~B06、境界端末C01~C05、及び見学端末D01~D03を含む第1の固定端末群と、経路端末B07,B08、境界端末C06~C08、及び見学端末D04,D05を含む第2の固定端末群とに分断された例を示している。第1の固定端末群に含まれているどの固定端末10も、第2の固定端末群に含まれている全ての固定端末10との間で直接に無線通信を行うことができない。同様に、第2の固定端末群に含まれているどの固定端末10も、第1の固定端末群に含まれている全ての固定端末10との間で直接に無線通信を行うことができない。中継端末E01は、第1の固定端末群と第2の固定端末群との間に設置される。中継端末E01は、第1の固定端末群に含まれている少なくとも一つの固定端末10(例えば経路端末B04)と、第2の固定端末群に含まれている少なくとも一つの固定端末10(例えば経路端末B07)との間の無線通信を中継する。なお、全固定端末10が複数の固定端末群に分断されない場合には、中継端末40の設置は不要である。
図2は、固定端末10の構成を示すブロック図である。図2の接続関係で示すように、固定端末10は、無指向性アンテナ11、通信部12、制御部13、記憶部14、及び電源17を備えている。無指向性アンテナ11は、IEEE802.15.4の通信規格に準拠する2.4GHz帯の周波数帯域を使用した、双方向の無線ディジタル通信に対応している。無指向性アンテナ11を用いた無線電波の送受信範囲は、例えば数十メートルである。通信部12は、増幅器、混合器、及び復調器等を有する受信回路と、変調器、発振器、及び増幅器等を有する送信回路とを備えている。制御部13は、CPU等のデータ処理装置を備えている。記憶部14は、ROM及びRAM等のデータ記憶装置を備えている。電源17は、ボタン型電池又はコイン型電池等であり、通信部12、制御部13、及び記憶部14に駆動電力を供給する。
図3は、固定端末10の制御部13によって実現される機能を示す図である。また、図4は、固定端末10の記憶部14に記憶されている情報を示す図である。
記憶部14には、ID情報141、送信間隔情報343、及びプログラム143が記憶されている。ID情報141は、自身の固定端末10に割り当てられているID情報である。制御部13が記憶部14からプログラム143を読み出して実行することにより、制御部13は、存在報知情報送信部131(送信部)、送信間隔処理部132、救助要求処理部133(救助要求受信部)、及び通信部134(通信部)として機能する。なお、図3,4についての詳細な説明は後述する。
図5は、携帯端末20の構成を示すブロック図である。図5の接続関係で示すように、携帯端末20は、指向性アンテナ21、通信部22、制御部23、記憶部24(登録部、経路情報記憶部、危険情報記憶部、地図情報記憶部)、表示部25、入力部26(帰還要求入力部、救助要求入力部)、及び電源27を備えている。指向性アンテナ21は、IEEE802.15.4の通信規格に準拠する2.4GHz帯の周波数帯域を使用した、双方向の無線ディジタル通信に対応している。指向性アンテナ21を用いた無線電波の送受信範囲は、例えば数百メートルである。通信部22は、増幅器、混合器、及び復調器等を有する受信回路と、変調器、発振器、及び増幅器等を有する送信回路とを備えている。制御部23は、CPU等のデータ処理装置を備えている。記憶部24は、ROM及びRAM等のデータ記憶装置を備えている。表示部25及び入力部26は、例えば、液晶表示装置又は有機EL表示装置等を用いたタッチパネルディスプレイとして構成されている。電源27は、スマートフォン等の内蔵バッテリとして使用される充電式リチウムイオンバッテリ等であり、通信部22、制御部23、記憶部24、表示部25、及び入力部26に駆動電力を供給する。
図6は、携帯端末20の制御部23によって実現される機能を示す図である。また、図7は、携帯端末20の記憶部24に記憶されている情報を示す図である。
記憶部24には、ID情報241、選択端末登録情報242、帰還経路情報344、地図情報345、危険情報346、距離換算情報348、及びプログラム247が記憶されている。ID情報241は、自身の携帯端末20に割り当てられているID情報である。制御部23が記憶部24からプログラム247を読み出して実行することにより、制御部23は、存在報知情報受信部231(受信部)、表示制御部232、距離算出部233、現在地検出部234、救助要求処理部235(救助要求送信部)、情報受信部236、及び選択処理部237として機能する。なお、図6,7についての詳細な説明は後述する。
図8は、携帯端末20の構成に関する第1の変形例を示すブロック図である。第1の変形例は、図5に示した構成において、指向性アンテナ21及び通信部22を他の処理ブロックから物理的に分離したものに相当する。
携帯端末20は、二つの処理ブロック群20A,20Bに分離されている。処理ブロック群20Bは、指向性アンテナ21B、通信部22B、及び電源27Bを備えている。処理ブロック群20Aは、無指向性アンテナ21A、通信部22A、制御部23、記憶部24、表示部25、入力部26、及び電源27Aを備えている。通信部22Bと通信部22Aとは、指向性アンテナ21B及び無指向性アンテナ21Aを介した無線通信によって、相互に通信可能である。
第1の変形例によれば、指向性アンテナ21Bと表示部25とが物理的に分離されているため、指向性アンテナ21Bを走査する際の自由度を高めることができる。また、複数のユーザがグループで行動している場合に、指向性アンテナ21B(処理ブロック群20B)を保持するユーザと、表示部25(処理ブロック群20A)を保持するユーザとで役割を分担できるため、ユーザ同士の連帯感を高めることができる。
図9は、携帯端末20の構成に関する第2の変形例を示すブロック図である。第2の変形例は、図8に示した処理ブロック群20Aにおいて、表示部25及び入力部26を他の処理ブロックから物理的に分離したものに相当する。
携帯端末20は、三つの処理ブロック群20A~20Cに分離されている。処理ブロック群20Aは、無指向性アンテナ21A、通信部22A,28A、制御部23、記憶部24、及び電源27Aを備えている。処理ブロック群20Cは、通信部28C、表示部25、入力部26、及び電源27Cを備えている。通信部28Aと通信部28Cとは、USB等の有線通信(又は近距離無線通信)によって、相互に通信可能である。処理ブロック群20Cは、ユーザが所持するスマートフォン等によって代用されても良い。
第2の変形例によれば、第1の変形例による効果に加えて、ユーザが所持するスマートフォン等によって処理ブロック群20Cを代用できるため、携帯端末20(処理ブロック群20A及び処理ブロック群20B)の製造コストを削減することができる。
図10は、中継端末40の構成を示すブロック図である。図10の接続関係で示すように、中継端末40は、指向性アンテナ41A,41B、通信部42、制御部43、記憶部44、及び電源47を備えている。指向性アンテナ41A,41Bは、IEEE802.15.4の通信規格に準拠する2.4GHz帯の周波数帯域を使用した、双方向の無線ディジタル通信に対応している。指向性アンテナ41A,41Bを用いた無線電波の送受信範囲は、例えば数百メートルである。指向性アンテナ41Aは、第1の固定端末群に含まれる少なくとも一つの固定端末10(例えば経路端末B04)の配置方向を指向する。指向性アンテナ41Bは、第2の固定端末群に含まれる少なくとも一つの固定端末10(例えば経路端末B07)の配置方向を指向する。通信部42は、増幅器、混合器、及び復調器等を有する受信回路と、変調器、発振器、及び増幅器等を有する送信回路とを備えている。制御部43は、CPU等のデータ処理装置を備えている。記憶部44は、ROM及びRAM等のデータ記憶装置を備えている。記憶部44には、自身の中継端末40に割り当てられているID情報が記憶されている。電源47は、大容量の充電式リチウムイオンバッテリ等であり、通信部42、制御部43、及び記憶部44に駆動電力を供給する。
図11は、制御端末30の構成を示すブロック図である。図11の接続関係で示すように、制御端末30は、無指向性アンテナ31、通信部32,38、制御部33、記憶部34、表示部35、入力部36、及び電源37を備えている。無指向性アンテナ31は、IEEE802.15.4の通信規格に準拠する2.4GHz帯の周波数帯域を使用した、双方向の無線ディジタル通信に対応している。無指向性アンテナ31を用いた無線電波の送受信範囲は、例えば数十メートルである。通信部32は、増幅器、混合器、及び復調器等を有する受信回路と、変調器、発振器、及び増幅器等を有する送信回路とを備えている。制御部33は、CPU等のデータ処理装置を備えている。記憶部34は、ROM、RAM、ハードディスク、及びSSD等のデータ記憶装置を備えている。表示部35は、液晶表示装置又は有機EL表示装置等の任意の表示装置を備えている。入力部36は、キーボード及びマウス等の任意の入力装置を備えている。通信部38は、LAN等の任意の通信ネットワーク39を介して、データベースサーバ50に接続されている。電源37は、AC100Vの商用電源等であり、通信部32,38、制御部33、記憶部34、表示部35、及び入力部36に駆動電力を供給する。
図12は、制御端末30の制御部33によって実現される機能を示す図である。また、図13は、制御端末30の記憶部34に記憶されている情報を示す図である。
記憶部34には、ID情報341、全端末ID情報342、送信間隔情報343、帰還経路情報344、地図情報345、危険情報346、救助要求情報347、距離換算情報348、及びプログラム349が記憶されている。ID情報341は、自身の制御端末30に割り当てられているID情報である。全端末ID情報342は、全ての固定端末10、全ての携帯端末20、及び全ての中継端末40に割り当てられているID情報である。
制御部33が記憶部34からプログラム349を読み出して実行することにより、制御部33は、存在報知情報送信部331、送信間隔設定部332、通信部333、表示制御部334、距離設定部335、帰還経路設定部336、危険情報設定部337、救助要求処理部338、地図設定部339、及び情報送信部340として機能する。
<散策開始前に制御端末が実行する処理>
図3~7及び図11~13を参照して説明する。危険情報設定部337は、管理者によって入力部36から入力された落石情報又は有害生物情報等に基づいて、散策エリアRの危険情報を作成又は更新することにより、最新の危険情報346を記憶部34に記憶する。危険情報346には、危険の内容と、その危険発生地点に最も近い固定端末10のID情報との関連付け情報が含まれている。
帰還経路設定部336は、最新の危険情報346等に基づいて、散策エリアR内の各地点から出発地点(又は所定の避難地点)への帰還経路を作成又は更新することにより、最新の帰還経路情報344を記憶部34に記憶する。
地図設定部339は、管理者によって予め作成された散策エリアRの地図情報をデータベースサーバ50等から取得し、また、地図の更新情報が管理者によって入力部36から入力された場合にはその更新情報を既存の地図情報に反映させることにより、最新の地図情報345を記憶部34に記憶する。地図情報345には、散策エリアR内の地形情報、見学地点情報、散策経路情報、及び帰還経路情報等が含まれている。また、地図情報345には、全ての固定端末10に関する、ID情報と配置地点の位置情報との関連付け情報が含まれている。なお、地図情報345には、制御端末30及び全ての中継端末40に関する、ID情報と配置地点の位置情報との関連付け情報が含まれていても良い。
距離設定部335は、無線通信における受信電波の電波強度を距離に換算するための距離換算情報348を作成して、記憶部34に記憶する。例えば、図1に示す制御端末A01に最も近い経路端末B01が、無指向性アンテナ11から試験電波を一定の送信電波強度で送信し、制御端末A01は、無指向性アンテナ31によってその試験電波を受信する。制御端末A01と経路端末B01との間の距離は既知であるため、距離設定部335は、受信した試験電波の電波強度と制御端末A01-経路端末B01間の距離との相関を規定する変換係数、関数式、又は変換テーブル等を設定することにより、電波強度を距離に換算するための距離換算情報348を作成する。送信電波強度が一定であっても受信電波強度は天候等に応じて変動するため、距離設定部335が距離換算情報348を作成することにより、その日の天候等に応じた距離換算情報348を準備することができる。
送信間隔設定部332は、各固定端末10が存在報知情報(詳細は後述する)を繰り返し送信する送信時間間隔を設定し、その設定情報である送信間隔情報343を記憶部34に記憶する。送信間隔設定部332は、例えば、その日の全てのユーザの散策開始予定時刻より前であってユーザが散策エリアR内に存在していない状況においては、比較的長い送信時間間隔(例えば30分)を設定する。一方、送信間隔設定部332は、その日のいずれかのユーザの散策開始予定時刻以降であってユーザが散策エリアR内に存在している状況においては、比較的短い送信時間間隔(例えば1秒)を設定する。
送信間隔設定部332が送信間隔情報343を更新した場合、通信部333は、記憶部34から読み出した最新の送信間隔情報343を、全ての固定端末10に向けて、無指向性アンテナ31から送信(例えばブロードキャスト送信)する。あるいは、固定端末10間の通信ルートがルーティングテーブル等によって規定されている場合には、通信部333は、記憶部34から読み出した最新の送信間隔情報343を、通信ルートの次の固定端末10(例えば経路端末B01及び境界端末C01,C02)に向けて、無指向性アンテナ31から送信(例えばマルチキャスト送信又はユニキャスト送信)する。
固定端末10の送信間隔処理部132は、無指向性アンテナ11によって受信した最新の送信間隔情報343を記憶部14に記憶し、それ以降は、最新の送信間隔情報343で設定されている所定の送信時間間隔で、存在報知情報を繰り返し送信する。
また、固定端末10の通信部134は、記憶部14から読み出した最新の送信間隔情報343を、全ての固定端末10に向けて、無指向性アンテナ11から送信(例えばブロードキャスト送信)する。あるいは、通信ルートが規定されている場合には、通信部134は、記憶部14から読み出した最新の送信間隔情報343を、通信ルートの次の固定端末10に向けて、無指向性アンテナ11から送信(例えばマルチキャスト送信又はユニキャスト送信)する。以下同様に、固定端末10間での通信によって最新の送信間隔情報343が順次伝達されることにより、全ての固定端末10において、最新の送信間隔情報343に基づいて存在報知情報の送信時間間隔が更新される。
情報送信部340は、記憶部34から読み出した最新の帰還経路情報344、地図情報345、危険情報346、及び距離換算情報348を、その日に使用が予定されている全ての携帯端末20に向けて、無指向性アンテナ31から送信する。
携帯端末20の情報受信部236は、指向性アンテナ21によって受信した最新の帰還経路情報344、地図情報345、危険情報346、及び距離換算情報348を、記憶部24に記憶する。
管理者から携帯端末20を貸与されたユーザは、散策エリアR内に設定されている全ての見学地点の中から、その日に訪れる1以上の見学地点を選択し、その選択情報を入力部26から入力する。選択処理部237は、入力部26から入力された選択情報に基づいて、選択された見学地点に配置されている見学端末のID情報141(図4参照)を特定し、その特定したID情報141を選択端末登録情報242として記憶部24に記憶する。
<散策中の通常処理>
図2~7を参照して説明する。ユーザは、携帯端末20を携帯しながら、目的地である見学地点を目指して散策エリアR内を散策する。
ユーザが散策をしている間、全ての固定端末10は、存在報知情報の送信処理を実行している。固定端末10の存在報知情報送信部131は、記憶部14から読み出したID情報141を含めることにより、自身の固定端末10の存在を報知するための情報である存在報知情報を生成する。また、存在報知情報送信部131は、生成した存在報知情報を、記憶部14から読み出した送信間隔情報343で規定されている所定の送信時間間隔で、通信部12を介して無指向性アンテナ11から繰り返し送信する。
携帯端末20の存在報知情報受信部231は、固定端末10から送信された存在報知情報を指向性アンテナ21によって受信可能である。本実施の形態に係る通信システム1において、散策エリアR内を散策するユーザは、携帯端末20の指向性アンテナ21の向きを変更して、存在報知情報の受信電波の電波強度が最も高くなる方向を見つけ出すことによって、目的地である見学地点の方向を探索する。以下の説明では、見学端末D02,D03が配置されている見学地点がユーザによって目的地として選択された場合を例にとる。この場合、見学端末D02,D03のID情報141である「D02」及び「D03」が、図7に示した選択端末登録情報242として携帯端末20の記憶部24に登録されている。また、以下の説明では、見学端末D02,D03を「選択見学端末D02,D03」と称する。
ユーザが指向性アンテナ21を向けた方向に選択見学端末D02,D03が存在し、かつ、携帯端末20から選択見学端末D02,D03までの距離が指向性アンテナ21の受信範囲内であれば、存在報知情報受信部231は、選択見学端末D02,D03の存在報知情報送信部131から送信された存在報知情報を指向性アンテナ21によって受信する。
表示制御部232は、選択見学端末D02,D03から送信された存在報知情報を存在報知情報受信部231が受信した場合に、存在報知情報の受信電波の電波強度に関連する情報である電波強度関連情報を、携帯端末20の表示部25に表示する。ここで、表示制御部232は、全ての見学端末D01~D05のうち、選択端末登録情報242として登録されている選択見学端末D02,D03のみの電波強度関連情報を表示し、他の見学端末D01,D04,D05の電波強度関連情報は表示しない。但し、表示制御部232は、選択見学端末D02,D03の電波強度関連情報のみならず、他の見学端末D01,D04,D05の電波強度関連情報を表示部25に表示しても良い。
図14は、表示部25への電波強度関連情報の表示態様の一例を示す図である。図14に示した例では、存在報知情報の受信電波の電波強度の数値そのものが、電波強度関連情報として表示部25に表示されている。また、選択見学端末D02,D03のID情報141である「D02」及び「D03」が、表示部25に表示されている。さらに、ユーザが理解しやすいように、選択された見学地点の名称が、選択見学端末D02,D03のID情報141に関連付けられて、表示部25に表示されている。なお、電波強度関連情報の表示態様は、図14に示した例に限らず、選択見学端末D02,D03のID情報141毎に電波強度の強さを棒グラフの長さで示した図形表示の態様等であっても良く、あるいは、距離算出部233によって電波強度から換算された距離を表示する態様であっても良い。距離算出部233は、記憶部24から読み出した距離換算情報348に基づいて、存在報知情報受信部231が受信した存在報知情報の受信電波の電波強度を、距離に換算する。
存在報知情報受信部231は、選択見学端末D02,D03のみならず、電波受信範囲内に位置している全ての固定端末10から送信された存在報知情報を受信する。現在地検出部234は、受信した存在報知情報の受信電波の電波強度に基づいて、携帯端末20の現在地を検出する。例えば、現在地検出部234は、存在報知情報の受信電波の電波強度に基づいて携帯端末20から複数の固定端末10までの距離を特定することにより、当該複数の固定端末10を基準とする携帯端末20の相対位置を検出する。散策エリアR内における当該複数の固定端末10の絶対位置に関する情報は、地図情報345に含まれている。従って、現在地検出部234は、当該複数の固定端末10を基準とする携帯端末20の相対位置と、地図情報345に含まれている当該複数の固定端末10の絶対位置とに基づいて、散策エリアR内における携帯端末20の現在地を正確に検出することができる。
表示制御部232は、記憶部24から読み出した地図情報345と、現在地検出部234によって検出された携帯端末20の現在地情報とを合成することにより、ユーザの現在地情報を含む散策エリアRの地図を、表示部25に表示することが可能である。
また、携帯端末20にはCMOSイメージセンサ等を用いたカメラ機能が搭載されても良い。当該カメラ機能を用いてユーザが見学地点で写真又は動画を撮影すると、取得された画像データに、現在地検出部234によって検出された現在地情報がメタデータとして付加されて、当該画像データ及び当該メタデータが関連付けられて記憶部24に保存される。
また、危険情報346が設定されている固定端末10の存在報知情報送信部131から送信された存在報知情報を、携帯端末20の存在報知情報受信部231が受信すると、表示制御部232は、ID情報141に基づいてその固定端末10に対応する危険情報346を記憶部24から読み出して、当該危険情報を表示部25に表示する。この場合、表示制御部232は、現在地検出部234によって検出された携帯端末20の現在地情報に基づいて、その固定端末10と携帯端末20の現在地との間の距離を算出し、当該距離が所定のしきい値未満であることを条件に、危険情報346の表示を行っても良い。
また、境界端末C01~C08の存在報知情報送信部131から送信された存在報知情報を、携帯端末20の存在報知情報受信部231が受信すると、表示制御部232は、散策エリアRの外縁境界に近付いていることをユーザに報知するための所定の接近警告メッセージを、表示部25に表示する。この場合、表示制御部232は、現在地検出部234によって検出された携帯端末20の現在地情報に基づいて、境界端末C01~C08と携帯端末20の現在地との間の距離を算出し、当該距離が所定のしきい値未満であることを条件に、接近警告メッセージの表示を行う。
<作用効果>
本実施の形態に係る通信システム1によれば、散策エリアR内の見学地点には存在報知情報を送信する見学端末D01~D05(第1固定端末)が配置されており、ユーザは携帯端末20を携帯しながら散策エリアR内を散策する。そして、携帯端末20の表示制御部232は、見学端末D01~D05の存在報知情報送信部131から送信された存在報知情報を携帯端末20の存在報知情報受信部231が受信した場合に、存在報知情報の受信電波の電波強度関連情報を、携帯端末20の表示部25に表示する。従って、ユーザは、携帯端末20の指向性アンテナ21の向きを変更して電波強度が最も高くなる方向を見つけ出すことによって、目的地である見学地点の方向を探索することができる。また、ユーザは、表示部25に表示された電波強度関連情報を参照することによって、目的地である見学地点までどの程度近付いたか推定することができる。その結果、ツアーガイドによる引率及びGPSナビゲーション端末の使用が不要となるため、散策エリアRを散策するユーザに対する見学情報の提供を、低コストで実現することが可能となる。しかも、ユーザ自身が指向性アンテナ21の向きを変更して目的地を探索するという方式であるため、ツアーガイドによる引率ではなく自分自身の思考及び判断で散策エリアR内を探険しているという高揚感を、ユーザに与えることができる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、距離算出部233は、見学端末D01~D05と携帯端末20との間の距離を算出し、表示制御部232は、距離算出部233によって算出されたその距離を表示部25に表示する。従って、ユーザは、現在地から目的地である見学地点までの距離を直観的に把握することができる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、散策エリアR内には、それぞれに固有のID情報141が割り当てられた複数の見学端末D01~D05が配置されており、表示制御部232は、存在報知情報受信部231が受信した存在報知情報に含まれているID情報141を、電波強度関連情報に含めて表示部25に表示する。従って、ユーザが目的地として複数の見学地点を選択したことによって複数の見学端末D01~D05が指定された場合であっても、ユーザは、表示部25に表示されたID情報141を参照することによって、複数の電波強度関連情報と複数の見学地点との対応関係を正確に把握することができる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、記憶部24には、複数の見学端末D01~D05の中から選択された選択見学端末D02,D03のID情報141が選択端末登録情報242として登録されており、表示制御部232は、複数の見学端末D01~D05のうち記憶部24に登録されている選択見学端末D02,D03のみの電波強度関連情報を、表示部25に表示する。従って、ユーザが目的地として選択しなかった見学地点に対応する見学端末D01,D04,D05に関しては、その電波強度関連情報は表示部25に表示されないため、表示部25への表示内容を簡素化することができる。その結果、ユーザによる必要情報へのアクセス性を高めることが可能となる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、散策エリアRの外縁境界には境界端末C01~C08(第3固定端末)が配置されており、表示制御部232は、境界端末C01~C08が有する存在報知情報送信部131から送信された存在報知情報を存在報知情報受信部231が受信した場合に、外縁境界への接近を報知する警告情報を表示部25に表示する。従って、ユーザが誤って散策エリアR外に退出してしまうことを回避できるため、遭難のリスクを低減することが可能となる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、携帯端末20の記憶部24には、固定端末10の配置地点近傍の危険情報346が記憶されている。そして、表示制御部232は、危険情報346が設定されている固定端末10から送信された存在報知情報を受信した場合には、当該固定端末10に対応する危険情報346を記憶部24から読み出して、当該危険情報346を表示部25に表示する。従って、ユーザに対して現在地近傍の危険情報346を提供することができるため、散策の安全性を向上することが可能となる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、現在地検出部234は、固定端末10から送信された存在報知情報の受信電波の電波強度に基づいて、携帯端末20の現在地を検出する。従って、GPSを使用しない低コストの方法によって、ユーザの現在地を検出することができる。また、表示制御部232は、記憶部24から読み出した地図情報345と、現在地検出部234によって検出された携帯端末20の現在地を示す情報とを、表示部25に表示する。従って、ユーザは、表示部25に表示されたこれらの情報を参照することにより、散策エリアR内における自身の現在地を正確に把握することが可能となる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、固定端末10が存在報知情報を繰り返し送信する送信時間間隔は、制御端末30によって設定可能である。従って、散策エリアR内にユーザがいる場合には送信時間間隔を短く設定することにより、ユーザに対して高頻度で情報提供を行うことが可能となる。一方、散策エリアR内にユーザがいない場合には送信時間間隔を長く設定することにより、固定端末の消費電力を低減することが可能となる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、散策エリアR内には複数の固定端末10が配置されており、当該複数の固定端末10は、無線通信によって通信を行うネットワーク網を構成する。従って、運用が容易な通信ネットワークを、散策エリアR内に低コストで構築することが可能となる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、中継端末40は、第1の固定端末群に含まれる少なくとも一つの固定端末10と、第2の固定端末群に含まれる少なくとも一つの固定端末10との間の通信を中継する。広大な散策エリアRにおいては、固定端末10を配置できない谷底又は河川等の存在に起因して、複数の固定端末10が、直接に通信ができない第1の固定端末群と第2の固定端末群とに分断される場合がある。このような場合であっても、第1の固定端末群と第2の固定端末群との間の通信を中継する中継端末40を通信システム1が備えることによって、全固定端末を対象とした通信が実現されるネットワーク網を構築することが可能となる。
<散策中の非常時処理1:帰還要求>
図5~7を参照して説明する。ユーザは、体調不良又は急用等によって散策を中止して出発地点(又は所定の避難地点)への帰還を望む場合には、所定の帰還要求を入力部26から入力することができる。
入力部26が帰還要求を受け付けた場合、表示制御部232は、記憶部24から読み出した帰還経路情報344と、現在地検出部234によって検出された携帯端末20の現在地情報とを合成することにより、ユーザの現在地情報を含む帰還経路情報を、表示部25に表示する。ユーザは、表示部25に表示された帰還経路を辿って出発地点まで帰還する。散策エリアR内には、帰還経路に沿って複数の経路端末B01~B08が配置されている。現在地検出部234は、経路端末B01~B08が有する存在報知情報送信部131から送信された存在報知情報を存在報知情報受信部231が受信すると、存在報知情報の受信電波の電波強度に基づいて、携帯端末20の現在地を検出する。携帯端末20との通信が途切れない程度に複数の経路端末B01~B08を密に配置することにより、帰還経路に沿ってユーザを安全に出発地点まで誘導することができる。
本実施の形態に係る通信システム1によれば、現在地検出部234は、経路端末B01~B08(第2固定端末)から送信された存在報知情報の受信電波の電波強度に基づいて、携帯端末20の現在地を検出する。従って、GPSを使用しない低コストの方法によって、ユーザの現在地を検出することができる。また、表示制御部232は、入力部26が帰還要求を受け付けた場合、記憶部24から読み出した帰還経路情報344と、現在地検出部234によって検出された携帯端末20の現在地情報とを、表示部25に表示する。従って、帰還要求を入力したユーザは、表示部25に表示されたこれらの情報を参照することにより、帰還経路を辿って安全に出発地点まで帰還することが可能となる。
<散策中の非常時処理2:救助要求>
図2,3,5~7,12,13を参照して説明する。ユーザは、行動不能の怪我等によって救助を望む場合には、所定の救助要求を入力部26から入力することができる。
入力部26が救助要求を受け付けた場合、救助要求処理部235は、制御端末30に向けての救助要求情報347を、通信部22を介して指向性アンテナ21から送信する。救助要求情報347には、記憶部24から読み出した携帯端末20のID情報241と、現在地検出部234によって検出された携帯端末20の現在地情報とが含まれる。
いずれかの固定端末10が無指向性アンテナ11によって救助要求情報347を受信すると、その固定端末10の通信部134は、受信した救助要求情報347を、全ての固定端末10に向けて、無指向性アンテナ11から送信(例えばブロードキャスト送信)する。あるいは、通信ルートが規定されている場合には、通信部134は、受信した救助要求情報347を、通信ルートの次の固定端末10に向けて、無指向性アンテナ11から送信(例えばマルチキャスト送信又はユニキャスト送信)する。以下同様に、固定端末10間での通信によって救助要求情報347が順次伝達されることにより、最終的に制御端末30が無指向性アンテナ31によって救助要求情報347を受信する。
制御端末30の救助要求処理部338は、通信部333によって受信した救助要求情報347を、記憶部34に記憶する。管理者は、制御端末30が救助要求情報347を受信したことにより、ユーザの救助活動を開始する。
なお、現在地検出部234によって検出された携帯端末20の現在地情報を救助要求情報347に含める上記態様に代えて、携帯端末20から救助要求情報347を受信した1以上の固定端末10において以下の処理が実行されても良い。固定端末10の救助要求処理部133は、携帯端末20から受信した救助要求情報347に携帯端末20の現在地情報が含まれていない場合には、記憶部14から読み出した自身のID情報141と、固定端末10が携帯端末20から救助要求情報347を受信した際の受信電波の電波強度を示す情報とを、救助要求情報347に追加する。通信部134は、これらの情報が追加された救助要求情報347を、全ての固定端末10に向けて送信(例えばブロードキャスト送信)し、又は、通信ルートの次の固定端末10に向けて送信(例えばマルチキャスト送信若しくはユニキャスト送信)する。
本実施の形態に係る通信システム1によれば、携帯端末20は、ユーザからの救助要求を受け付けた場合に救助要求情報347を送信し、固定端末10は、携帯端末20から送信された救助要求情報347を受信した場合、制御端末30に向けて救助要求情報347を通信する。従って、管理者は、制御端末30が救助要求情報347を受信したことにより、救助を要求しているユーザがいることを把握できるため、直ちに救助活動を開始することができる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、救助要求情報347には、救助要求情報347を送信した携帯端末20のID情報241が含まれる。従って、制御端末30を操作する管理者は、どのユーザからの救助要求であるかを携帯端末20のID情報241によって把握することができる。また、携帯端末20のID情報241によって複数の救助要求を区別できるため、複数の携帯端末20から同時に救助要求情報347が送信された場合であっても、それぞれのユーザに対して救助活動を行うことができる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、救助要求情報347には、救助要求情報347を送信した携帯端末20の現在地情報が含まれる。従って、制御端末30を操作する管理者は、救助要求を送信したユーザの現在地を救助要求情報347によって把握できるため、円滑に救助活動を行うことができる。
また、本実施の形態に係る通信システム1によれば、救助要求情報347には、携帯端末20から救助要求情報347を受信した固定端末10のID情報141と、救助要求情報347の受信電波の電波強度に関する情報とが含まれる。従って、制御端末30は、救助要求を送信したユーザの現在地をこれらの情報に基づいて特定できるため、管理者は、円滑に救助活動を行うことができる。
<散策終了後の処理>
図5及び図11を参照して説明する。ユーザが散策を完了して出発地点に戻って来ると、携帯端末20の制御部23は、記憶部24に保存されている画像データ及びメタデータを、通信部22を介して指向性アンテナ21から制御端末30に向けて送信する。なお、ユーザは、観察記録等のテキストデータを追加して携帯端末20から制御端末30に送信することもできる。
制御端末30の制御部33は、携帯端末20から送信された画像データ及びメタデータを無指向性アンテナ31によって受信すると、当該画像データ及びメタデータを、通信部38及び通信ネットワーク39を介してデータベースサーバ50に送信する。データベースサーバ50は、制御端末30から受信した画像データ及びメタデータを保存する。観察記録等のテキストデータが追加されている場合には、データベースサーバ50は当該テキストデータも併せて保存する。管理者及び他のユーザは、データベースサーバ50に保存されたこれらのデータを、通信ネットワーク39を介して取得し、自身のスマートフォン等によって閲覧することが可能である。
1 通信システム
10 固定端末
11 無指向性アンテナ
14,24 記憶部
21,41A,41B 指向性アンテナ
25 表示部
26 入力部
30 制御端末
40 中継端末
131,331 存在報知情報送信部
132 送信間隔処理部
133,235,338 救助要求処理部
134,333 通信部
141,241,341 ID情報
143,247,349 プログラム
231 存在報知情報受信部
232,334 表示制御部
233 距離算出部
234 現在地検出部
236 情報受信部
237 選択処理部
242 選択端末登録情報
332 送信間隔設定部
335 距離設定部
336 帰還経路設定部
337 危険情報設定部
339 地図設定部
340 情報送信部
343 送信間隔情報
344 帰還経路情報
345 地図情報
346 危険情報
347 救助要求情報
348 距離換算情報

Claims (11)

  1. 所定の散策エリア内の所定の地点に配置された1以上の固定端末と、
    前記散策エリア内を散策するユーザによって携帯される携帯端末と、
    制御端末と、
    を備え、
    前記固定端末は、
    無指向性アンテナと、
    前記固定端末の存在を報知するための情報である存在報知情報を前記無指向性アンテナから送信する送信部と、
    を有し、
    前記携帯端末は、
    指向性アンテナと、
    前記固定端末から送信された前記存在報知情報を前記指向性アンテナによって受信可能な受信部と、
    表示部と、
    表示制御部と、
    距離算出部と、
    を有し、
    前記制御端末は、
    送信部と、
    天候に応じた距離換算情報を作成する距離設定部と、
    を有し、
    前記固定端末には、前記散策エリア内に設定されている見学地点に配置された1以上の第1固定端末が含まれ、
    前記制御端末が有する前記送信部は、前記距離設定部が作成した前記距離換算情報を前記携帯端末に送信し、
    前記距離算出部は、前記第1固定端末が有する前記送信部から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記距離換算情報に基づいて前記存在報知情報の受信電波の電波強度を距離に換算することによって前記第1固定端末と前記携帯端末との間の距離を算出し、
    前記表示制御部は、前記第1固定端末が有する前記送信部から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記存在報知情報の受信電波の電波強度に関連する情報である電波強度関連情報として、前記距離算出部によって算出された前記距離を、前記表示部に表示する、通信システム。
  2. 前記固定端末には、前記制御端末との間の距離が既知である固定端末が含まれ、
    前記距離設定部は、前記距離が既知である固定端末から受信した試験電波に基づいて前記距離換算情報を作成する、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記第1固定端末は複数であり、
    前記複数の第1固定端末の各々には、固有の識別情報が割り当てられており、
    前記複数の第1固定端末の各々が有する前記送信部は、自身の前記識別情報を含めた前記存在報知情報を送信し、
    前記表示制御部は、前記受信部が受信した前記存在報知情報に含まれている前記識別情報を、前記電波強度関連情報に含めて前記表示部に表示する、請求項1又は2に記載の通信システム。
  4. 前記携帯端末は、
    前記複数の第1固定端末の中から選択された1以上の任意の第1固定端末の前記識別情報が登録される登録部
    をさらに有し、
    前記表示制御部は、前記複数の第1固定端末のうち前記登録部に登録されている前記任意の第1固定端末のみの前記電波強度関連情報を、前記表示部に表示する、請求項に記載の通信システム。
  5. 前記固定端末には、前記散策エリア内に設定されている帰還経路に配置された1以上の第2固定端末が含まれ、
    前記携帯端末は、
    前記帰還経路の経路情報が記憶された経路情報記憶部と、
    前記携帯端末を操作するユーザからの帰還要求を受け付ける帰還要求入力部と、
    前記第2固定端末が有する前記送信部から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記存在報知情報の受信電波の電波強度に基づいて前記第2固定端末を基準とする前記携帯端末の相対位置を検出し、前記相対位置と前記第2固定端末の絶対位置とに基づいて前記携帯端末の現在地を検出する現在地検出部と、
    をさらに有し、
    前記表示制御部は、前記帰還要求入力部が前記帰還要求を受け付けた場合、前記経路情報記憶部から読み出した前記経路情報と、前記現在地検出部によって検出された前記携帯端末の現在地を示す情報とを、前記表示部に表示する、請求項1~のいずれか一つに記載の通信システム。
  6. 前記固定端末には、前記散策エリアの外縁境界に配置された1以上の第3固定端末が含まれ、
    前記表示制御部は、前記第3固定端末が有する前記送信部から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記外縁境界への接近を報知する警告情報を、前記表示部に表示する、請求項1~のいずれか一つに記載の通信システム。
  7. 前記固定端末は複数であり、
    前記複数の固定端末は、前記無指向性アンテナを用いた無線通信によってネットワークを構成する、請求項1~のいずれか一つに記載の通信システム。
  8. 前記ネットワークは、
    複数の前記固定端末を含む第1の固定端末群と、
    複数の前記固定端末を含み、前記第1の固定端末群に含まれるいずれかの前記固定端末との間で直接に通信が可能な固定端末を含まない、第2の固定端末群と、
    を有し、
    前記第1の固定端末群に含まれる少なくとも一つの前記固定端末と、前記第2の固定端末群に含まれる少なくとも一つの前記固定端末との間の通信を中継する中継端末をさらに備える、請求項に記載の通信システム。
  9. 前記制御端末は前記ネットワークに接続され、
    前記携帯端末は、
    前記携帯端末を操作するユーザからの救助要求を受け付ける救助要求入力部と、
    前記救助要求入力部が前記救助要求を受け付けた場合、前記救助要求を送信する救助要求送信部と、
    をさらに有し、
    前記固定端末は、
    前記携帯端末から送信された前記救助要求を受信可能な救助要求受信部と、
    前記救助要求受信部が前記救助要求を受信した場合、前記救助要求を前記制御端末に向けて通信する通信部と、
    をさらに有する、
    請求項又はに記載の通信システム。
  10. 所定の散策エリア内の所定の地点に配置された1以上の固定端末と、制御端末と、を備える通信システムを利用する携帯端末であって、
    指向性アンテナと、
    前記固定端末が有する無指向性アンテナから送信された、前記固定端末の存在を報知するための情報である存在報知情報と、前記制御端末によって作成され前記制御端末から送信された、天候に応じた距離換算情報とを、前記指向性アンテナによって受信可能な受信部と、
    表示部と、
    表示制御部と、
    距離算出部と、
    を備え、
    前記距離算出部は、前記固定端末から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記制御端末から送信され前記受信部が受信した前記距離換算情報に基づいて前記存在報知情報の受信電波の電波強度を距離に換算することによって前記固定端末と前記携帯端末との間の距離を算出し、
    前記表示制御部は、前記固定端末から送信された前記存在報知情報を前記受信部が受信した場合に、前記存在報知情報の受信電波の電波強度に関連する情報である電波強度関連情報として、前記距離算出部によって算出された前記距離を、前記表示部に表示する、携帯端末。
  11. 所定の散策エリア内の所定の地点に配置された1以上の固定端末と、制御端末と、を備える通信システムを利用する携帯端末に搭載されるコンピュータを、
    前記固定端末が有する無指向性アンテナから送信された、前記固定端末の存在を報知するための情報である存在報知情報と、前記制御端末によって作成され前記制御端末から送信された、天候に応じた距離換算情報とを、前記携帯端末が有する指向性アンテナによって受信可能な受信手段と、
    前記受信手段が前記存在報知情報を受信した場合に、前記制御端末から送信され前記受信手段が受信した前記距離換算情報に基づいて前記存在報知情報の受信電波の電波強度を距離に換算することによって前記固定端末と前記携帯端末との間の距離を算出する距離算出手段と、
    前記受信手段が前記存在報知情報を受信した場合に、前記存在報知情報の受信電波の電波強度に関連する情報である電波強度関連情報として、前記距離算出手段によって算出された前記距離を、前記携帯端末が有する表示部に表示する表示制御手段と、
    として機能させるためのプログラム。
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