JP7408745B1 - ピッキングシステム及び倉庫 - Google Patents

Abstract

【課題】ピッキングシステムのレイアウト変更を容易としながらも、入荷場所における補充パレットの蔵置密度の向上を図ることが可能なピッキングシステムを提供する。【解決手段】ピッキングシステムは、有人フォークリフト又は前記無人フォークリフトが稼働する第一領域と、第一領域に隣り合わせて配置され、無人フォークリフトが稼働する第二領域と、第二領域に隣り合わせて配置され、パレタイザが配置されると共に無人搬送車が稼働する第三領域と、第一領域と第二領域との境界に設けられ、有人フォークリフト又は前記無人フォークリフトによって入荷された補充パレット、又は、無人フォークリフトによって運ばれた出荷パレットを置く第一受渡場所と、第二領域と第三領域との境界に設けられて、無人フォークリフトによって運ばれた補充パレット、又は、無人搬送車によって運ばれた出荷パレットを置く第二受渡場所と、を備える。【選択図】図１

Description

本開示は、ピッキングシステム及び倉庫に関する。

従来、出荷のオーダーに応じて、パレットに同一種類の物品を積んで保管された一種類又は複数種類の補充パレットから、別のパレット（出荷用のパレット）に一種類又は複数種類の物品を所定数積み付けて、出荷パレットとして出荷するためのピッキングシステムがある。

非特許文献１には、複数種類の補充パレットが保管された自動倉庫と、出荷オーダーに応じて必要な種類の補充パレットを自動倉庫から運び出すコンベヤと、出荷オーダーに応じてコンベヤによって運び出された所定の種類の補充パレットから物品をピッキングして、出荷用のパレットに積み付けるパレタイザ（ピッキングロボット）と、を備えるピッキングシステムが開示されている。

非特許文献２には、補充パレットを入荷する有人フォークリフトと、出荷オーダーに応じて必要な種類の補充パレットから物品をピッキングして、出荷用のパレットに積み付けるパレタイザ（ピッキングロボット）と、入荷された補充パレットをパレタイザに運ぶ無人搬送車（ＡＧＶ）と、を備えるピッキングシステムが開示されている。無人搬送車は、各種荷物を下側から支持して搬送するように構成されている。このため、非特許文献２のピッキングシステムでは、有人フォークリフトは、補充パレットを脚付きの搬送架台に載せる。無人搬送車は、搬送架台の下側に入り込むことで、補充パレットを搬送する。

゛ケースピッキングロボット″、[online]、株式会社ダイフク、[令和４年８月８日検索]、インターネット<URL: https://www.daifuku.com/jp/solution/intralogistics/products/picking/case-picking-robot/> ゛特売品積み付けパッケージ″、[online]、株式会社Mujin、[令和４年８月８日検索]、インターネット<URL: https://www.mujin.co.jp/solution/distribution/tokubai/>

非特許文献１のピッキングシステムでは、パレタイザの他にも自動倉庫及びコンベヤといった固定型の設備を使用している。このため、ピッキングシステムのレイアウトの変更を容易に行うことができない。

一方、非特許文献２のピッキングシステムでは、パレタイザを除いて可動型の設備だけを用いている。しかし、非特許文献２のピッキングシステムでは、有人フォークリフトによって入荷された補充パレットを脚付きの搬送架台に載せる必要がある。このため、有人フォークリフトによって入荷された補充パレットを縦方向に並べて配置することはできない。このことから、有人フォークリフトから無人搬送車への補充パレットの受け渡し場所、すなわち、有人フォークリフトによって補充パレットが入荷される場所（入荷場所）には、多くの補充パレットを配置することができない。すなわち、入荷場所における補充パレットの蔵置密度が低い、という問題がある。

入荷場所における補充パレットの蔵置密度が低いと、有人フォークリフトによる補充パレットの入荷が短時間で大量に行われた場合に、無人搬送車による補充パレットの搬送が追い付かなくなる可能性がある。このとき、有人フォークリフトによる補充パレットの入荷が待機状態となり、有人フォークリフトを扱う作業者の拘束時間が長くなってしまう。

本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、ピッキングシステムのレイアウト変更を容易としながらも、入荷場所における補充パレットの蔵置密度の向上を図ることが可能なピッキングシステム及び倉庫を提供することを目的とする。

上記課題を解決するために、本開示に係るピッキングシステムは、有人フォークリフトが稼働する第一領域と、 前記第一領域に隣り合わせて配置され、無人フォークリフトが稼働する第二領域と、前記第二領域における前記第一領域とは反対側に隣り合わせて配置され、補充パレットから物品をピッキングして出荷パレットを作るパレタイザが配置されると共に、前記補充パレットを前記パレタイザに搬送すると共に前記パレタイザから受け渡された出荷パレットを搬送する無人搬送車が稼働する第三領域と、前記第一領域と前記第二領域との境界に設けられて、前記第一領域において稼働する前記有人フォークリフトによって入荷された補充パレット、又は、前記第二領域において稼働する前記無人フォークリフトによって運ばれた出荷パレットを置く第一受渡場所と、前記第二領域と前記第三領域との境界に設けられて、前記第二領域において稼働する前記無人フォークリフトによって運ばれた補充パレット、又は、前記第三領域において稼働する前記無人搬送車によって運ばれた出荷パレットを置く第二受渡場所と、を備え、前記第一受渡場所には、前記第一領域と前記第二領域との境界に沿って複数が並設されているとともに、それぞれ前記補充パレット又は前記出荷パレットを縦方向に積み上げて配置可能な受渡棚が設けられている。

本開示に係る倉庫は、前記ピッキングシステムを備える。

本開示によれば、ピッキングシステムのレイアウト変更を容易としながらも、入荷場所における補充パレットの蔵置密度の向上を図ることができる。

本開示の第一実施形態に係るピッキングシステムの配置図であって、補充パレットを第一領域からパレタイザに向けて搬送する状況を説明する図である。 図１において、出荷パレットをパレタイザから第一領域に向けて搬送する状況を説明する図である。 本開示の第一実施形態に係るピッキングシステムに用いる無人搬送車及び搬送架台を示す側面図である。 本開示の第二実施形態に係るピッキングシステムの配置図である。 本開示の第三実施形態に係るピッキングシステムの配置図である。

＜第一実施形態＞
以下、図１～図３を参照して、本開示の第一実施形態について説明する。

［ピッキングシステムの構成］
図１，図２に示すように、ピッキングシステム１は、例えば倉庫ＷＨに適用される。ピッキングシステム１は、有人フォークリフト１１が稼働する第一領域１０と、無人フォークリフト（ＡＧＦ）２１が稼働する第二領域２０と、無人搬送車（ＡＧＶ）３１が稼働する第三領域３０と、第一受渡場所１９と、第二受渡場所２９と、を備える。第一領域１０には、第二領域２０が隣り合わせて配置される。また、第二領域２０には、第三領域３０が隣り合わせて配置される。第一、第二、第三領域１０，２０，３０にそれぞれ配置される有人フォークリフト１１の数、無人フォークリフト２１の数、無人搬送車３１の数は、複数であってよい。

本実施形態のピッキングシステム１においては、第三領域３０を中心として、第二領域２０が第三領域３０を囲むように配置され、第一領域１０が第二領域２０を囲むように配置されている。具体的に、第二領域２０は、第三領域３０を完全に囲む環状の領域となっている。また、第一領域１０は、第二領域２０を完全に囲む環状の領域となっている。図示例においては、第三領域３０が矩形状の領域に形成され、第二領域２０及び第一領域１０がそれぞれ第三領域３０の形状に倣う矩形環状の領域に形成されているが、これに限ることはない。

第一領域１０では、有人フォークリフト１１が補充パレット５１や出荷パレット５２（図３参照）を搬送する。第二領域２０では、無人フォークリフト２１が補充パレット５１や出荷パレット５２を搬送する。第三領域３０では、無人搬送車３１が補充パレット５１や出荷パレット５２を搬送する。第三領域３０には、パレタイザ３２が配置されている。
図３に示すように、補充パレット５１は、パレット５３に一種類の物品５４を積んだものである。出荷パレット５２は、出荷オーダーに応じて、パレタイザ３２によって一種類又は複数種類の物品５４をパレット５３に積み付けたものである。

［無人搬送車・搬送架台］
無人搬送車３１は、補充パレット５１又は出荷パレット５２を下から持ち上げて運ぶように構成されている。このため、ピッキングシステム１は、主に第三領域３０及び第二受渡場所２９において用いられる搬送架台６０を備える。
搬送架台６０は、載置台６１と、脚部６２と、を有する。載置台６１は、補充パレット５１、出荷パレット５２が載置される載置面６１ａを有する。脚部６２は、載置台６１から下方に延びる。このため、搬送架台６０を床Ｇに置いた状態では、載置台６１が脚部６２によって床Ｇの上方に間隔をあけて位置する。これにより、無人搬送車３１は、載置台６１の下側に入り込み、搬送架台６０を載置台６１の下側から支持して搬送することができる。

搬送架台６０は、ガイド部６３を有する。ガイド部６３は、補充パレット５１や出荷パレット５２のパレット５３が載置面６１ａに載置される際に、当該パレット５３を載置面６１ａに沿う方向に案内する。ガイド部６３は、傾斜案内面６３ａを有する。傾斜案内面６３ａは、載置面６１ａから上方に傾斜して延び、載置面６１ａと同様に上側に向く面である。
ガイド部６３は、載置面６１ａに沿う一方向（図３において左右方向）に間隔をあけて２つ配置されている。２つのガイド部６３の傾斜案内面６３ａは、一方向において互いに向き合う。このため、２つのガイド部６３の傾斜案内面６３ａ同士の間隔は、載置面６１ａから上方に離れるにしたがって広がる。一方向における２つのガイド部６３同士の間隔は、一方向におけるパレット５３の寸法よりも大きいが、これらの差分は小さい方がより好ましい。
搬送架台６０がガイド部６３を有していることで、パレット５３を搬送架台６０の載置面６１ａに載置する際には、パレット５３がガイド部６３によって案内されて、パレット５３を載置面６１ａの所定位置に配置することができる。

［パレタイザ］
パレタイザ３２は、出荷オーダーに応じて、所定種類の補充パレット５１から物品５４をピッキングして出荷用のパレット５３に積み付けて出荷パレット５２を作るピッキングロボットである。図示例において、パレタイザ３２は第三領域３０において第二領域２０との境界から離れて位置しているが、例えば第二領域２０との境界に位置してもよい。

［第一受渡場所］
図１、図２に示すように、第一受渡場所１９は、第一領域１０と第二領域２０との境界に設けられる。第一受渡場所１９には、第一領域１０において稼働する有人フォークリフト１１によって入荷された補充パレット５１が置かれる。第一受渡場所１９に置かれた補充パレット５１は、無人フォークリフト２１によって第二領域２０に運ばれる。また、第一受渡場所１９には、第二領域２０において稼働する無人フォークリフト２１によって運ばれた出荷パレット５２が置かれる。第一受渡場所１９に置かれた出荷パレット５２は、有人フォークリフト１１によって第一領域１０に運ばれる。

本実施形態において、第一受渡場所１９には、縦方向に複数の棚板を並べた棚１９１（受渡棚１９１）が設けられている。これにより、第一受渡場所１９には、補充パレット５１や出荷パレット５２を縦方向に複数並べることができる。
図示例において、第一受渡場所１９をなす受渡棚１９１は、第一領域１０と第二領域２０との境界の大半に設けられているが、例えば第一領域１０と第二領域２０との境界全体に設けられてよい。

［第二受渡場所］
第二受渡場所２９は、第二領域２０と第三領域３０との境界に設けられる。第二受渡場所２９には、第二領域２０において稼働する無人フォークリフト２１によって運ばれた補充パレット５１が置かれる。第二受渡場所２９に置かれた補充パレット５１は、無人搬送車３１によって第三領域３０に運ばれる。また、第二受渡場所２９には、第三領域３０において稼働する無人搬送車３１によって運ばれた出荷パレット５２が置かれる。第二受渡場所２９に置かれた出荷パレット５２は、無人フォークリフト２１によって第二領域２０に運ばれる。

第二受渡場所２９は、単なる床である。そして、第二受渡場所２９においては、無人フォークリフト２１によって運ばれた補充パレット５１が、搬送架台６０の載置面６１ａ（図３参照）に載置される。このため、無人搬送車３１は、第二受渡場所２９から補充パレット５１を搬送架台６０と共に第三領域３０に運ぶ。また、第二受渡場所２９には、出荷パレット５２が搬送架台６０と共に無人搬送車３１によって配置される。このため、無人フォークリフト２１は、出荷パレット５２を搬送架台６０から持ち上げて第二領域２０に運ぶ。

なお、無人搬送車３１は、補充パレット５１や出荷パレット５２を積み重ねて搬送することはできない。このため、第二受渡場所２９においては、無人フォークリフト２１によって運ばれた補充パレット５１が縦方向に積み上げられることはない。
図示例において、第二受渡場所２９は、第二、第三領域２０，３０の境界の周方向に間隔をあけて４つ設けられているが、例えば３つ以下であってもよいし、５つ以上であってもよい。また、複数の第二受渡場所２９は、例えば隣り合わせて配置されてもよい。

［保管棚］
第二領域２０には、第一領域１０から第二領域２０に運ばれた補充パレット５１や、第三領域３０から第二領域２０に運ばれた出荷パレット５２を保管するための棚２０１（保管棚２０１）が配置されている。本実施形態において、保管棚２０１は、第二受渡場所２９を避けるように、第二領域２０のうち第三領域３０との境界に沿うように配置されている。なお、保管棚２０１には、例えば物品５４が積まれていないパレット５３（空のパレット５３）が保管されてもよい。

［ピッキングシステムの動作］
次に、本実施形態のピッキングシステム１の動作について説明する。
ピッキングシステム１では、補充パレット５１を第一領域１０からパレタイザ３２まで搬送することができ、また、出荷パレット５２をパレタイザ３２から第一領域１０まで搬送することができる。

はじめに、図１を参照して第一領域１０からパレタイザ３２に至る補充パレット５１の搬送について説明する。
第一領域１０で稼働する有人フォークリフト１１によって入荷された補充パレット５１は、第一受渡場所１９に搬送される。第一受渡場所１９に搬送された補充パレット５１は、第二領域２０で稼働する無人フォークリフト２１に受け渡される。図１の矢印Ｄ１は、第一受渡場所１９において補充パレット５１が有人フォークリフト１１から無人フォークリフト２１に受け渡される方向を示している。

無人フォークリフト２１は、補充パレット５１を第一受渡場所１９から搬送する。無人フォークリフト２１は、出荷オーダーに応じて所定の種類の補充パレット５１を第二受渡場所２９まで搬送する。なお、無人フォークリフト２１は、補充パレット５１を保管棚２０１に搬送することもある。この場合、無人フォークリフト２１は、補充パレット５１を保管棚２０１から第二受渡場所２９まで搬送することもある。第二受渡場所２９に搬送された補充パレット５１は、第三領域３０で稼働する無人搬送車３１に受け渡される。図１の矢印Ｄ２は、第二受渡場所２９において補充パレット５１が無人フォークリフト２１から無人搬送車３１に受け渡される方向を示している。

無人搬送車３１は、出荷オーダーに応じて一種類又は複数種類の補充パレット５１をパレタイザ３２まで搬送する。図１の矢印Ｄ３は、補充パレット５１が無人搬送車３１からパレタイザ３２に受け渡される方向を示している。以上により、第一領域１０からパレタイザ３２に至る補充パレット５１の搬送が完了する。

パレタイザ３２は、出荷オーダーに応じて、所定種類の補充パレット５１から物品５４をピッキングして出荷用のパレット５３に積み付ける。これにより、出荷オーダーに応じた出荷パレット５２が完成する。

次に、図２を参照してパレタイザ３２から第一領域１０に至る出荷パレット５２の搬送について説明する。
パレタイザ３２において完成した出荷パレット５２は、パレタイザ３２から無人搬送車３１に受け渡される。図２の矢印Ｄ４は、出荷パレット５２がパレタイザ３２から無人搬送車３１に受け渡される方向を示している。

無人搬送車３１は、出荷パレット５２を第二受渡場所２９まで搬送する。第二受渡場所２９に搬送された出荷パレット５２は、無人フォークリフト２１に受け渡される。図２の矢印Ｄ５は、出荷パレット５２が無人搬送車３１から無人フォークリフト２１に受け渡される方向を示している。
無人フォークリフト２１は、出荷パレット５２を第二受渡場所２９から第一受渡場所１９まで搬送する。なお、無人フォークリフト２１は、出荷パレット５２を第二受渡場所２９から保管棚２０１に搬送することもある。この場合、無人フォークリフト２１は、出荷パレット５２を保管棚２０１から第一受渡場所１９まで搬送することもある。

第一受渡場所１９に搬送された出荷パレット５２は、有人フォークリフト１１に受け渡される。図２の矢印Ｄ６は、出荷パレット５２が無人フォークリフト２１から有人フォークリフト１１に受け渡される方向を示している。以上により、パレタイザ３２から第一領域１０に至る出荷パレット５２の搬送が完了する。そして、有人フォークリフト１１が出荷パレット５２を搬送することで、出荷パレット５２の出荷が完了する。

本実施形態のピッキングシステム１では、第一領域１０において有人フォークリフト１１によって入荷された補充パレット５１が、第一受渡場所１９において、第二領域２０で稼働する無人フォークリフト２１に受け渡される。このため、有人フォークリフト１１が第一受渡場所１９において補充パレット５１を縦方向に並べても、無人フォークリフト２１は、第一受渡場所１９において縦方向に並べられた複数の補充パレット５１を第二領域２０において１つずつ搬送することができる。したがって、第一受渡場所１９には、多くの補充パレット５１を配置することができる。すなわち、入荷場所となる第一受渡場所１９における補充パレット５１の蔵置密度を向上することができる。

第一受渡場所１９における補充パレット５１の蔵置密度を向上できることで、有人フォークリフト１１による補充パレット５１の入荷が短時間で大量に行われても、有人フォークリフト１１による補充パレット５１の入荷が待機状態となることを抑制することができる。したがって、有人フォークリフト１１を扱う作業者の拘束時間が長くなることを抑制することができる。

また、第二領域２０においては、有人フォークリフト１１によって第一領域１０から第一受渡場所１９に搬送された補充パレット５１、及び、無人搬送車３１によって第三領域３０から第二受渡場所２９に搬送された出荷パレット５２を、縦方向に並べた状態で保管することもできる。具体的には、第二領域２０に設けられた保管棚２０１において、補充パレット５１及び出荷パレット５２を縦方向に並べることができる。したがって、第二領域２０の面積が小さくても、より多くの補充パレット５１や出荷パレット５２を第二領域２０において保管することもできる。

また、本実施形態のピッキングシステム１は、パレタイザ３２を除いて、有人フォークリフト１１、無人フォークリフト２１及び無人搬送車３１の可動型の設備のみによって構成されている。これにより、ピッキングシステム１のレイアウト変更を容易に行うことができる。

また、本実施形態のピッキングシステム１では、第一受渡場所１９に受渡棚１９１が設けられている。これにより、補充パレット５１が第一受渡場所１９において縦方向に並べられても、無人フォークリフト２１は下側に配置された補充パレット５１を搬送することができる。すなわち、無人フォークリフト２１は、第一受渡場所１９から所望の補充パレット５１を搬送することができる。
当該効果は、第二領域２０に設けられた保管棚２０１においても同様である。

また、本実施形態のピッキングシステム１では、第二領域２０が第三領域３０を囲むように配置され、第一領域１０が第二領域２０を囲むように配置される。このため、第一、第二、第三領域１０，２０，３０が直線状に順番に１つずつ並ぶ場合と比較して、ピッキングシステム１を配置するスペースに制約があっても、第一領域１０と第二領域２０との境界（すなわち第一受渡場所１９）を広く確保することができる。これにより、より多くの有人フォークリフト１１が同時に第一受渡場所１９にアクセスすることが可能となり、補充パレット５１の入荷が待機状態となることをさらに効果的に抑制できる。すなわち、有人フォークリフト１１を扱う作業者の拘束時間が長くなることをさらに抑制できる。

また、第一領域１０と第二領域２０との境界（第一受渡場所１９）と同様に、第二領域２０と第三領域３０との境界（第二受渡場所２９）を広く確保することも可能となる。これにより、第二受渡場所２９において、補充パレット５１や出荷パレット５２が滞留することを効果的に抑制できる。

また、本実施形態のピッキングシステム１では、搬送架台６０が、補充パレット５１や出荷パレット５２を載置面６１ａに載置する際に、補充パレット５１や出荷パレット５２のパレット５３を載置面６１ａに沿う方向に案内するガイド部６３を有する。これにより、無人フォークリフト２１によって、補充パレット５１を第二受渡場所２９に配置された搬送架台６０の載置面６１ａに置く際に、載置面６１ａに置く補充パレット５１の位置を搬送架台６０のガイド部６３によって修正することができる。このため、無人フォークリフト２１が補充パレット５１を搬送架台６０の載置面６１ａに置こうとする際に、無人フォークリフト２１が支持している補充パレット５１と、搬送架台６０とが、載置面６１ａに沿う方向に位置ずれしていても、補充パレット５１を載置面６１ａの正しい位置に置くことができる。すなわち、無人フォークリフト２１が第二受渡場所２９において補充パレット５１を置こうとする位置精度、及び、無人搬送車３１が搬送架台６０を第二受渡場所２９に配置する位置精度が低くても、補充パレット５１を載置面６１ａの正しい位置に置くことができる。

＜第二実施形態＞
次に、図４を参照して本開示の第二実施形態について説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。

図４に示すように、第二実施形態のピッキングシステム１Ｃにおいては、第一実施形態と同様に、第三領域３０を中心として、第二領域２０が第三領域３０を囲むように配置され、第一領域１０が第二領域２０を囲むように配置されている。ただし、第二実施形態において、第一、第二領域１０，２０は、第三領域３０を完全には囲んでいない。第三領域３０の周方向の一部は、第一、第二領域１０，２０に接していない。第一、第二領域１０，２０に接していない第三領域３０の周方向の部位は、第一、第二領域１０，２０に接している部位と比較して小さい。
図示例において、第二領域２０は第三領域３０の周方向の一部を囲むＣ字状の領域となっている。また、第一領域１０は、第二領域２０を囲むＣ字状の領域となっている。
図示しないが、第二実施形態のピッキングシステム１Ｃは、例えば、第一実施形態と同様に倉庫ＷＨ（図１，２参照）に適用されてよい。

次に、第二実施形態のピッキングシステム１Ｃの動作について説明する。
第二実施形態のピッキングシステム１Ｃでは、第一実施形態と同様に、補充パレット５１を第一領域１０からパレタイザ３２まで搬送することができる。また、第一実施形態と同様に、出荷パレット５２をパレタイザ３２から第一領域１０まで搬送することもできる。
さらに、第二実施形態のピッキングシステム１Ｃでは、出荷パレット５２をパレタイザ３２から第二、第一領域２０，１０を介さずに出荷することもできる。この場合、出荷パレット５２は、パレタイザ３２から第一、第二領域１０，２０に接していない第三領域３０の縁を通して第三領域３０の外側に搬送されればよい。このような出荷パレット５２の搬送は、無人搬送車３１によって行われてよい。出荷パレット５２を第三領域３０から直接外部に搬送する場合、第一領域１０及び第二領域２０は、補充パレット５１を第三領域３０に搬送するための専用の領域として機能する。

第二実施形態のピッキングシステム１Ｃによれば、第一実施形態と同様の効果を奏する。

＜第三実施形態＞
次に、図５を参照して本開示の第三実施形態について説明する。以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。

図５に示すように、第三実施形態のピッキングシステム１Ｄにおいては、第一、第二実施形態と同様に、第一領域１０と第二領域２０と第三領域３０とが順番に隣り合わせて配置されている。ただし、第三実施形態においては、第二領域２０が第三領域３０を挟むように２つ配置されている。また、第一領域１０が第三領域３０及び２つの第二領域２０を挟むように２つ配置されている。すなわち、１つ目の第一領域１０、１つ目の第二領域２０、第三領域３０、２つ目の第二領域２０、２つ目の第一領域１０が一方向（図５において左右方向）に順番に並んでいる。
図５に示すピッキングシステム１Ｄは、一方向に直交する直交方向（図５において上下方向）に並ぶ２つの壁Ｗの間に挟まれた領域に設けられているが、これに限ることはない。図示しないが、第三実施形態のピッキングシステム１Ｄは、例えば、第一実施形態と同様に倉庫ＷＨ（図１，２参照）に適用されてよい。

第三実施形態のピッキングシステム１Ｄでは、第一実施形態と同様に、補充パレット５１を第一領域１０からパレタイザ３２まで搬送することができ、また、出荷パレット５２をパレタイザ３２から第一領域１０まで搬送することができる。図５では、補充パレット５１を第一領域１０からパレタイザ３２まで搬送する際の補充パレット５１の受け渡し方向を示す矢印Ｄ１，Ｄ２，Ｄ３が示されている。
なお、第三実施形態のピッキングシステム１Ｄが２つの壁Ｗに挟まれない場合には、第二実施形態と同様に、出荷パレット５２をパレタイザ３２から第二、第一領域２０，１０を介さずに出荷することもできる。

第三実施形態のピッキングシステム１Ｄによれば、第一、第二実施形態と同様の効果を奏し得る。
また、第三実施形態のピッキングシステム１Ｄでは、第二領域２０が第三領域３０を挟むように２つ配置され、第一領域１０が第三領域３０及び２つの第二領域２０を挟むように２つ配置されている。このため、壁Ｗ（あるいは柱）などの制約によって第三領域３０を囲むように第二領域２０、第一領域１０を配することができなくても、第一領域１０と第二領域２０との境界（第一受渡場所１９）を広く確保することができる。

以上、本開示の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこれらの実施形態によって限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。

本開示において、第一受渡場所１９には、受渡棚１９１が配置されなくてもよい。すなわち、第一受渡場所１９には、補充パレット５１や出荷パレット５２が縦方向に積み上げられてもよい。このような場合、無人フォークリフト２１は、第一受渡場所１９に積み上げられた補充パレット５１を第二領域２０に搬送することができる。同様に、有人フォークリフト１１は、第一受渡場所１９に積み上げられた出荷パレット５２を第一領域１０に搬送することができる。したがって、第一受渡場所１９が単なる床などであっても、第一受渡場所１９には、多くの補充パレット５１を配置することができる。

本開示において、第一領域１０においては、有人フォークリフト１１が稼働することに限らず、例えば無人フォークリフトが稼働してもよい。

本開示において、例えば第一、第二、第三領域１０，２０，３０が直線状に順番に１つずつ並んでもよい。

＜付記＞
上述の実施形態に記載のピッキングシステム１，１Ｃ，１Ｄは、例えば以下のように把握される。

（１）第１の態様に係るピッキングシステム１，１Ｃ，１Ｄは、有人フォークリフト１１又は無人フォークリフトが稼働する第一領域１０と、前記第一領域１０に隣り合わせて配置され、無人フォークリフト２１が稼働する第二領域２０と、前記第二領域２０に隣り合わせて配置され、パレタイザ３２が配置されると共に無人搬送車３１が稼働する第三領域３０と、前記第一領域１０と前記第二領域２０との境界に設けられて、前記第一領域１０において稼働する前記有人フォークリフト１１又は無人フォークリフトによって入荷された補充パレット５１、又は、前記第二領域２０において稼働する前記無人フォークリフト２１によって運ばれた出荷パレット５２を置く第一受渡場所１９と、前記第二領域２０と前記第三領域３０との境界に設けられて、前記第二領域２０において稼働する前記無人フォークリフト２１によって運ばれた補充パレット５１、又は、前記第三領域３０において稼働する前記無人搬送車３１によって運ばれた出荷パレット５２を置く第二受渡場所２９と、を備えるピッキングシステム１，１Ｃ，１Ｄである。

上記の構成では、第一領域１０において有人フォークリフト１１又は無人フォークリフトによって入荷された補充パレット５１が、第一受渡場所１９において、第二領域２０で稼働する無人フォークリフト２１に受け渡される。このため、第一領域１０で稼働する有人フォークリフト１１又は無人フォークリフトが第一受渡場所１９において補充パレット５１を縦方向に並べても、無人フォークリフト２１は、第一受渡場所１９において縦方向に並べられた複数の補充パレット５１を第二領域２０において１つずつ搬送することができる。したがって、第一受渡場所１９には、多くの補充パレット５１を配置することができる。すなわち、入荷場所となる第一受渡場所１９における補充パレット５１の蔵置密度を向上することができる。

第一受渡場所１９における補充パレット５１の蔵置密度を向上できることで、有人フォークリフト１１による補充パレット５１の入荷が短時間で大量に行われても、有人フォークリフト１１による補充パレット５１の入荷が待機状態となることを抑制することができる。したがって、有人フォークリフト１１を扱う作業者の拘束時間が長くなることを抑制することができる。

また、上記構成のピッキングシステム１，１Ｃ，１Ｄは、パレタイザ３２を除いて、有人フォークリフト１１、無人フォークリフト２１及び無人搬送車３１の可動型の設備のみによって構成することができる。これにより、ピッキングシステム１のレイアウト変更を容易に行うことができる。

（２）第２の態様に係るピッキングシステム１，１Ｃは、前記第二領域２０が、前記第三領域３０を囲むように配置され、前記第一領域１０が、前記第二領域２０を囲むように配置される（１）に記載のピッキングシステム１，１Ｃである。

上記の構成では、第一、第二、第三領域１０，２０，３０が直線状に順番に１つずつ並ぶ場合と比較して、ピッキングシステム１を配置するスペースに制約があっても、第一領域１０と第二領域２０との境界（すなわち第一受渡場所１９）を広く確保することができる。これにより、より多くの有人フォークリフト１１が同時に第一受渡場所１９にアクセスすることが可能となり、補充パレット５１の入荷が待機状態となることをさらに効果的に抑制できる。すなわち、有人フォークリフト１１を扱う作業者の拘束時間が長くなることをさらに抑制できる。

また、第一領域１０と第二領域２０との境界（第一受渡場所１９）と同様に、第二領域２０と第三領域３０との境界（第二受渡場所２９）を広く確保することもできる。これにより、第二受渡場所２９において、補充パレット５１や出荷パレット５２が滞留することを効果的に抑制できる。

（３）第３の態様に係るピッキングシステム１Ｄは、前記第二領域２０が、前記第三領域３０を挟むように２つ配置され、前記第一領域１０が、前記第三領域３０及び２つの前記第二領域２０を挟むように２つ配置される（１）に記載のピッキングシステム１Ｄである。

上記の構成では、壁Ｗや柱などの制約によって第三領域３０を囲むように第二領域２０、第一領域１０を配することができなくても、第一領域１０と第二領域２０との境界（すなわち第一受渡場所１９）を広く確保することができる。

（４）第４の態様に係るピッキングシステム１，１Ｃ，１Ｄは、前記補充パレット５１又は前記出荷パレット５２が載置される載置面６１ａを含む載置台６１を有し、前記第三領域３０及び前記第二受渡場所２９において前記無人搬送車３１によって前記載置台６１の下側から支持されて搬送される搬送架台６０を備え、前記搬送架台６０は、前記補充パレット５１又は前記出荷パレット５２が前記載置面６１ａに載置される際に、前記補充パレット５１又は前記出荷パレット５２を前記載置面６１ａに沿う方向に案内するガイド部６３を有する（１）から（３）のいずれか一項に記載のピッキングシステム１，１Ｃ，１Ｄである。

上記の構成では、無人フォークリフト２１によって、補充パレット５１を第二受渡場所２９に配置された搬送架台６０の載置面６１ａに置く際に、載置面６１ａに置く補充パレット５１の位置を搬送架台６０のガイド部６３によって修正することができる。このため、無人フォークリフト２１が補充パレット５１を搬送架台６０の載置面６１ａに置こうとする際に、無人フォークリフト２１が支持している補充パレット５１と、搬送架台６０とが、載置面６１ａに沿う方向に位置ずれしていても、補充パレット５１を載置面６１ａの正しい位置に置くことができる。すなわち、無人フォークリフト２１が第二受渡場所２９において補充パレット５１を置こうとする位置精度、及び、無人搬送車３１が搬送架台６０を第二受渡場所２９に配置する位置精度が低くても、補充パレット５１を載置面６１ａの正しい位置に置くことができる。

（５）第５の態様に係る倉庫ＷＨは、（１）から（４）のいずれか一項に記載のピッキングシステム１，１Ｃ，１Ｄを備える。

上記の構成では、入荷場所における補充パレットの蔵置密度の向上を図ることが可能な倉庫ＷＨを提供することができる。

１，１Ｃ，１Ｄ ピッキングシステム
１０ 第一領域
１１ 有人フォークリフト
１９ 第一受渡場所
２０ 第二領域
２１ 無人フォークリフト
２９ 第二受渡場所
３０ 第三領域
３１ 無人搬送車
３２ パレタイザ
５１ 補充パレット
５２ 出荷パレット
６０ 搬送架台
６１ 載置台
６１ａ 載置面
６３ ガイド部

Claims (5)

1. 有人フォークリフトが稼働する第一領域と、
   前記第一領域に隣り合わせて配置され、無人フォークリフトが稼働する第二領域と、
   前記第二領域における前記第一領域とは反対側に隣り合わせて配置され、補充パレットから物品をピッキングして出荷パレットを作るパレタイザが配置されると共に、前記補充パレットを前記パレタイザに搬送すると共に前記パレタイザから受け渡された出荷パレットを搬送する無人搬送車が稼働する第三領域と、
   を備え、
   前記第一領域と前記第二領域との境界に設けられて、前記第一領域において稼働する前記有人フォークリフトによって入荷された補充パレット、又は、前記第二領域において稼働する前記無人フォークリフトによって運ばれた出荷パレットを置く第一受渡場所と、
   前記第二領域と前記第三領域との境界に設けられて、前記第二領域において稼働する前記無人フォークリフトによって運ばれた補充パレット、又は、前記第三領域において稼働する前記無人搬送車によって運ばれた出荷パレットを置く第二受渡場所と、
   を備え、
   前記第一受渡場所には、前記第一領域と前記第二領域との境界に沿って複数が並設されているとともに、それぞれ前記補充パレット又は前記出荷パレットを縦方向に積み上げて配置可能な受渡棚が設けられているピッキングシステム。
2. 前記第二領域が、前記第三領域を囲むように配置され、
   前記第一領域が、前記第二領域を囲むように配置される請求項１に記載のピッキングシステム。
3. 前記第二領域が、前記第三領域を挟むように２つ配置され、
   前記第一領域が、前記第三領域及び２つの前記第二領域を挟むように２つ配置される請求項１に記載のピッキングシステム。
4. 前記補充パレット又は前記出荷パレットが載置される載置面を含む載置台を有し、前記第三領域及び前記第二受渡場所において前記無人搬送車によって前記載置台の下側から支持されて搬送される搬送架台を備え、
   前記搬送架台は、前記補充パレット又は前記出荷パレットが前記載置面に載置される際に、前記補充パレット又は前記出荷パレットを前記載置面に沿う方向に案内するガイド部を有する請求項１から請求項３のいずれか一項に記載のピッキングシステム。
5. 請求項１から請求項３のいずれか一項に記載のピッキングシステムを備える倉庫。

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