JP7407076B2 - 拡幅用搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、拡幅用搬送装置に関し、特に、本線トンネルの外周に複数の外殻トンネルを構築するために掘削機や資機材を搬送する拡幅用搬送装置に関する。
従来、本線トンネルの外周に複数の外殻トンネルを構築するために掘削機や資機材を搬送する拡幅用搬送装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
ここで、外殻トンネルとは、本線トンネルの防護のために、本線トンネルの外周に並べて形成されるトンネルである。外殻トンネルは、トンネル形成後にコンクリートなどが充填されることにより、本線トンネルの周囲の防護壁として構成される。
上記特許文献1には、本線トンネル内に設けられる水平な作業用ステージと、本線トンネルの外周側において本線トンネルの周方向に一列に円環状に並ぶように複数配置される搬送ユニットとを備えた搬送装置が開示されている。本線トンネルには、作業用ステージから搬送ユニット内にシールド機などの搬送対象を搬入する開口が所定位置に設けられている。開口は、本線トンネルの内周領域と、外殻トンネルが構築される外周領域とを連通している。外周領域は、内周領域を取り囲む環状の領域であり、外殻トンネルを構築するシールド機の発進基地として機能する。
搬送装置は、複数の搬送ユニットを、本線トンネルの環状の外周領域に沿って本線トンネルを取り囲む観覧車のように同時に一体的に旋回させることにより、搬送対象が搬入された搬送ユニットを、外殻トンネルを構築する所定位置に移動させるように構成されている。
特開2016-84681号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたいわゆる観覧車型の搬送装置では、開口を介して作業用ステージから搬送ユニットに搬送対象を搬入する際に、開口に対向する位置に、これから搬送対象を搬入しようとしている所定の搬送ユニットを待機(停止)させておく必要がある。その結果、他の搬送ユニットも停止させる必要があり、開口を介した搬送対象の搬入時において、搬入作業と並行して複数の搬送ユニットを旋回させることができなくなるため、搬入作業を効率的に行うことができないという問題点がある。なお、搬出作業においても同様の問題が生じる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、外殻トンネルを構築するための搬送対象の搬入作業および搬出作業を効率的に行うことが可能な拡幅用搬送装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明による拡幅用搬送装置は、本線トンネルの外周側に設けられた円環状の外周領域から複数の外殻トンネルを構築して本線トンネルを拡幅する際に用いられる拡幅用搬送装置であって、本線トンネルの内周側の内周領域と外周側の外周領域とを結ぶ搬送路と、搬送路を本線トンネルの中心軸線付近回りに旋回させる旋回機構と、搬送路に設置され、搬送路に沿って移動して、外殻トンネルを構築する掘削機および資機材を含む搬送対象を搬送する搬送装置と、を備える。なお、上記の「搬送路を本線トンネルの中心軸線付近回りに旋回させる」のうちの「付近」とは、本線トンネルの中心軸線そのものの位置と、本線トンネルの中心軸線の近傍にある所定の中心軸線の位置との両方を含んでいる。すなわち、上記の旋回機構は、搬送路を本線トンネルの中心軸線回りに旋回させる構成と、本線トンネルの中心軸線の近傍にある所定の中心軸線回りに旋回させる構成との両方を含んでいる。この場合、「所定の中心軸線」は、本線トンネルの中心軸線とは異なる位置にあり、本線トンネルの中心軸線に対して略平行である。
この発明による拡幅用搬送装置では、上記のように、本線トンネルの内周側の内周領域と外周側の外周領域とを結ぶ搬送路と、搬送路を本線トンネルの中心軸線付近回りに旋回させる旋回機構と、搬送路に設置され、搬送路に沿って移動して、外殻トンネルを構築する掘削機および資機材を含む搬送対象を搬送する搬送装置とを設ける。これによって、搬送装置が設置され、内周領域と外周領域とを結ぶ搬送路を、旋回機構により本線トンネルの中心軸線付近回りに旋回させることができる。このため、内周領域と外周領域とが搬送路により結ばれた状態で、搬送路を旋回機構により旋回させることができる。すなわち、内周領域において搬送路の搬送装置に搬送対象を搬入し、または、搬送路の搬送装置から搬送対象を搬出しながら、搬送路を旋回機構により旋回させることができる。その結果、搬入作業および搬出作業を行う際に、搬送路の旋回を並行して行うことができるので、外殻トンネルを構築するための搬送対象の搬入作業および搬出作業を効率的に行うことができる。
上記拡幅用搬送装置において、好ましくは、搬送路は、内周領域と外周領域とを結ぶように、本線トンネルの半径方向に直線状に延びている。このように構成すれば、搬送路が本線トンネルの半径方向に直線状に延びているので、内周領域と外周領域とを最短距離により接続する搬送路を介して搬送対象を搬入および搬出することができる。このため、外殻トンネルを構築するための搬送対象の搬入作業および搬出作業をより効率的に行うことができる。
この場合において、好ましくは、搬送路は、内周領域のうちの本線トンネルの中心軸線付近と、外周領域とを結ぶように延びている。このように構成すれば、搬送路により内周領域のうちの上記中心軸線付近と外周領域とを接続することができるので、旋回機構による旋回中心付近に搬送路(搬送装置)を配置することができる。このため、旋回機構により搬送路を旋回させた際に、搬送路の内周領域のうちの上記中心軸線付近の位置が、トンネルの延びる方向に直交する方向にずれる(ぶれる)のを抑制することができる。その結果、旋回機構により搬送路を旋回させた際でも、容易に、内周領域のうちの上記中心軸線付近から搬送対象を搬送装置に搬入し、および、搬送装置から搬出することができる。したがって、外殻トンネルを構築するための搬送対象の搬入作業および搬出作業をより一層効率的に行うことができる。
上記搬送路が内周領域のうちの本線トンネルの中心軸線付近と外周領域とを結ぶように延びる構成において、好ましくは、上記中心軸線付近に搬送装置が配置された状態で、上記中心軸線に沿って搬送対象を搬送装置に搬入し、または、上記中心軸線に沿って搬送対象を搬送装置に搬入し、および、搬送装置から搬出する搬入搬出架台を備える。このように構成すれば、搬入搬出架台により、上記中心軸線に沿って搬送対象を搬送装置に搬入するとともに、搬送装置から搬出することができるので、確実かつ安定して搬送対象の搬入作業および搬出作業を行うことができる。
上記拡幅用搬送装置において、好ましくは、旋回機構は、本線トンネルの延びる方向から見て、円環状に形成され、搬送路が固定される円環部と、円環部を本線トンネルの中心軸線付近回りに旋回可能に支持する支持部と、支持部に支持される円環部に対して、上記中心軸線付近回りに旋回させる旋回力を付与する旋回駆動部と、を含む。このように構成すれば、搬送路が固定された円環部を支持部により支持した状態で、旋回駆動部により旋回させることによって、内周領域と外周領域とを結ぶ搬送路を本線トンネルの中心軸線付近回りに旋回させる構成を容易に実現することができる。
この場合において、好ましくは、旋回駆動部は、円環部の内周面に沿って円環状に設けられるラックと、ラックに噛み合うピニオンと、ピニオンを回転駆動するモータとを有し、モータによりピニオンを回転させることにより、ラックを介して、円環部を本線トンネルの中心軸線付近回りに旋回させるように構成されている。このように構成すれば、モータを駆動源とするラックピニオン機構により、容易に搬送路を旋回させることができる。
上記拡幅用搬送装置において、好ましくは、搬送路は、同時に、複数の搬送装置を外周領域に配置可能なように、複数設けられている。このように構成すれば、同時に複数の搬送装置による搬入作業および搬出作業を行うことが可能となり、外殻トンネルを構築するための搬送対象の搬入作業および搬出作業をより効率的に行うことができる。
この場合において、好ましくは、搬送路は、内周搬送路と、本線トンネルの半径方向において、内周搬送路を取り囲むように内周搬送路の外周側に配置される外周搬送路とを含み、旋回機構は、内周搬送路と外周搬送路とを、互いに独立して本線トンネルの中心軸線付近回りに旋回させるように構成されている。このように構成すれば、外周搬送路を旋回させたとしても内周搬送路は旋回することがないので、外周搬送路を旋回させながら、内周搬送路に設置された搬送装置を確実に停止させた状態で、確実に停止した搬送装置に対して搬入作業および搬出作業を行うことができる。したがって、外殻トンネルを構築するための搬送対象の搬入作業および搬出作業をより一層効率的に行うことができる。
上記搬送路が同時に複数の搬送装置を外周領域に配置可能なように複数設けられる構成において、好ましくは、本線トンネルの延びる方向から見て、搬送路は、本線トンネルの中心軸線付近から互いに逆方向に延びるように2つ設けられ、または、上記中心軸線付近から十字状に延びるように4つ設けられている。このように構成すれば、複数の搬送路を本線トンネルの周方向にバランスよく配置することができるので、外殻トンネルを構築するための搬送対象の搬入作業および搬出作業をより効率的に行うことができる。
上記拡幅用搬送装置において、好ましくは、搬送装置は、搬送路上を走行する走行部と、走行部に対して旋回可能に設けられ、搬送対象が載置された状態で旋回機構により搬送路を旋回させる際に搬送対象を水平に保つ水平保持機構とを含む。このように構成すれば、水平保持機構により搬送対象を常に水平に保つことができるので、旋回に伴い搬送対象が傾斜してしまうことを抑制することができる。このため、外殻トンネルを構築するための搬送対象の搬入作業および搬出作業をより効率的に行うことができる。
この場合において、好ましくは、搬送路は、レール部材を含み、走行部は、レール部材上に設置される車輪を有し、車輪を介してレール部材上を走行するように構成されている。このように構成すれば、レール部材および車輪により、走行部をレール部材に沿って安定して走行させることができる。
上記走行部がレール部材上に設置される車輪を介してレール部材上を走行する構成において、好ましくは、搬送装置は、伸縮により、走行部に対して、レール部材上を走行させる駆動力を付与する油圧シリンダを含む。このように構成すれば、油圧シリンダにより比較的大きな駆動力を得ることができるので、掘削機などの重量が大きい搬送対象でも安定して搬送することができる。
本発明によれば、上記のように、外殻トンネルを構築するための搬送対象の搬入作業および搬出作業を効率的に行うことができる。
第1実施形態による拡幅用搬送装置の本線トンネルの延びる方向に沿った横断面を示した模式的な断面図である。 図1の90-90線に沿った断面図である。 図1の91-91線に沿った断面図である。 図3の92-92線に沿った断面図である。 図4の93-93線に沿った断面図である。 第1実施形態による拡幅用搬送装置の旋回機構による旋回について説明するための図であり、図3に対応する図である。 図1の本線トンネルの中心軸線上に位置する搬送装置の拡大図であり、掘削機用架台が搭載された搬送装置を示した図である。 第1実施形態による資機材用架台が搭載された搬送装置を示した図である。 図3の94-94線に沿った断面図である。 第2実施形態による拡幅用搬送装置を本線トンネルの延びる方向から示した模式的な図であり、図3に対応する図である。 第2実施形態による拡幅用搬送装置の搬送路の一方の中心軸線に沿った搬送装置の移動について説明する図である。 第2実施形態による拡幅用搬送装置の搬送路の他方の中心軸線に沿った搬送装置の移動について説明する図である。 図10の95-95線に沿った断面図である。 図13の96-96線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1~図9を参照して、第1実施形態による拡幅用搬送装置100の構成について説明する。
(拡幅用搬送装置の全体の構成)
図1~図3を参照して、拡幅用搬送装置100の全体の構成について説明する。拡幅用搬送装置100は、本線トンネルT1の外周側に設けられた円環状の外周領域A2から複数の外殻トンネルT2を構築して本線トンネルT1を拡幅する際に用いられる。このように、外周領域A2は、外殻トンネルT2を構築するための発進基地として機能する。
拡幅用搬送装置100は、外殻トンネルT2を構築する掘削機C1(シールド機)および資機材C2(図8参照)を含む搬送対象Cを搬送するように構成されている。具体的には、拡幅用搬送装置100は、本線トンネルT1から外殻トンネルT2に掘削機C1および資機材C2を含む搬送対象Cを搬入する際、および、外殻トンネルT2から本線トンネルT1に掘削機C1および資機材C2を含む搬送対象Cを搬出する際に用いられる。
なお、説明では、本線トンネルT1の内周側の領域を内周領域A1とし、内周領域A1(本線トンネルT1)の外周側の領域を外周領域A2として説明する。
拡幅用搬送装置100は、内周領域A1と外周領域A2とを結ぶ搬送路2に設置された搬送装置4を備えている。拡幅用搬送装置100は、搬送装置4により外殻トンネルT2を構築する掘削機C1および資機材C2を含む搬送対象Cを搬送するように構成されている。
また、拡幅用搬送装置100は、旋回機構3により本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに搬送路2を旋回させることによって、円環状の外周領域A2内で、掘削機C1(資機材C2)が搭載された搬送装置4を外周領域A2の異なる位置に移動させることが可能なように構成されている(図6参照)。その結果、掘削機C1は、本線トンネルT1の外周側において、周方向に並ぶ複数の外殻トンネルT2を構築することが可能となる。詳細については後述する。なお、上記の「旋回機構3により本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに搬送路2を旋回させる」のうちの「付近」とは、本線トンネルT1の中心軸線αそのものの位置と、本線トンネルT1の中心軸線αの近傍にある所定の中心軸線の位置との両方を含んでいる。すなわち、上記の旋回機構3は、搬送路2を本線トンネルT1の中心軸線α回りに旋回させる構成と、本線トンネルT1の中心軸線αの近傍にある所定の中心軸線回りに旋回させる構成との両方を含んでいる。この場合、「所定の中心軸線」は、本線トンネルT1の中心軸線αとは異なる位置にあり、中心軸線αに対して略平行である。
各外殻トンネルT2は、円形断面を有し、周方向に等角度間隔で配置されるように構築される。各外殻トンネルT2は、コンクリートなどが充填されることにより、最終的に本線トンネルT1の外周防護用の構造体として構成される。
ここで、各図では、本線トンネルT1の延びる方向をX方向により示し、X方向のうちの一方をX1方向により示し、他方をX2方向により示す。各図では、上下方向をZ方向により示し、上方をZ1方向により示し、下方をZ2方向により示す。なお、以下の説明では、X方向に直交する方向を「交差方向」と記載する。「交差方向」には、Z方向も含まれる。
(拡幅用搬送装置の各部の構成)
拡幅用搬送装置100の各部の構成について説明する。拡幅用搬送装置100は、搬入搬出架台1と、搬送路2と、旋回機構3と、搬送装置4とを備えている。なお、図2では、説明の便宜上、図1に示す搬送路2、旋回機構3および搬送装置4の図示を省略している。
(搬入搬出架台の構成)
図1および図2に示すように、搬入搬出架台1は、交差方向において、移載された掘削機C1などを中心軸線α付近に配置するように構成されている。搬入搬出架台1は、本線トンネルT1の中心軸線α付近に搬送装置4が配置された状態で、中心軸線αに沿って搬送対象Cを搬送装置4に搬入するように構成されている。
また、搬入搬出架台1は、本線トンネルT1の中心軸線α付近に搬送装置4を配置した状態で、中心軸線αに沿って搬送対象Cを搬送装置4から搬出するように構成されている。搬入搬出架台1は、X方向において、搬送装置4の両側に一対設けられている。
搬入搬出架台1には、揚重機10が設けられている。揚重機10は、坑内走路11を走行する搬送車11aにより搬送された掘削機C1などを搬入搬出架台1に移載するように構成されている。搬入搬出架台1は、移載された掘削機C1などを本線トンネルT1の延びる方向(X方向)に移動させて搬送装置4に搬入することが可能なように、X方向に直線状に延びている。
(搬送路の構成)
図3に示す搬送路2は、搬送装置4の移動経路である。すなわち、搬送路2は、搬送装置4が搬送する掘削機C1および資機材C2(図8参照)を含む搬送対象Cの移動経路である。なお、搬送路2は、後述する第2実施形態とは異なり、途中で分割されることのない一体的な構成である。
搬送路2は、内周領域A1と外周領域A2とを結ぶように、本線トンネルT1の半径方向に直線状に延びている。搬送路2は、交差方向に延びている。また、搬送路2は、内周領域A1のうちの中心軸線α付近と、外周領域A2とを結ぶように延びている。したがって、搬送路2に沿って搬送装置4が移動した場合、中心軸線αから搬送装置4までの距離が常に変化する。
搬送路2は、同時に、複数の搬送装置4を外周領域A2に配置可能なように、複数(2つ)設けられている。2つの搬送路2は、本線トンネルT1の延びる方向(X方向)から見て、中心軸線α付近から互いに逆方向に延びるように設けられている。
搬送路2は、交差方向に延びる複数(4つ)のレール部材20を含んでいる(図9参照)。複数(4つ)のレール部材20は、互いに平行に配置され、直線状に延びる梁部材により形成されている。
レール部材20の延びる方向に直交する方向から見て、複数(4つ)のレール部材20の各々は、矩形領域の角部分(四隅)に相当する位置に配置されている。複数(4つ)のレール部材20(矩形領域)の内側には、搬送装置4が配置されている。複数(4つ)のレール部材20(矩形領域)の中心軸線βは、本線トンネルT1の中心軸線αと直交している。
中心軸線βは、搬送装置4の中心軸線でもあり、搬送装置4は、中心軸線βに沿って、中心軸線αを通る交差方向に直線状に移動するように構成されている。なお、図3の状態では、レール部材20に沿って、搬送装置4が上下方向(Z方向)に移動する例を示しているが、旋回機構3によりレール部材20が旋回された場合には、搬送装置4が斜め方向または水平方向に移動することになる(図6参照)。
(旋回機構の構成)
図3に示すように、旋回機構3は、搬送装置4とともに搬送路2を、本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。
旋回機構3は、搬送路2が固定される円環部30と、円環部30を支持する複数の支持部31(ローラ支持部材)と、円環部30に対して旋回力を付与する旋回駆動部32(図4および図5参照)とを含んでいる。
〈旋回機構の円環部の構成〉
円環部30は、本線トンネルT1の延びる方向(X方向)から見て、円環状に形成されている。詳細には、円環部30は、X方向から見て、円環状の外周領域A2の内周面A2aを、内方に僅かにオフセットした形状を有している。円環部30の中心位置は、X方向から見て、中心軸線αと一致している。
円環部30には、内周側から搬送路2(レール部材20)が固定されている。X方向から見て、円環部30の内周側には、本線トンネルT1が配置されている。また、円環部30の内周側には、外殻トンネルT2が構築される。
円環部30には、本線トンネルT1の延びる方向(X方向)から見て、搬送路2と円環部30とを接続する補強材33が設けられている。補強材33は、X方向から見て、搬送路2(レール部材20)と交差する方向に直線状に延びる複数の梁部材である。
〈旋回機構の支持部の構成〉
支持部31は、外周領域A2の内周面A2aに複数設けられている。支持部31は、外周領域A2の内周面A2aに固定されている。複数の支持部31は、円環状の外周領域A2の周方向に沿って、互いに間隔を隔てて配置されている。支持部31は、円環部30の左右方向側、および、円環部30の上方(Z1方向)側よりも、円環部30の下方側(Z2方向)に多く配置されている。
支持部31は、円環部30に接触する支持車輪を有しており、支持車輪により、円環部30を中心軸線α付近回りに旋回可能に支持している。すなわち、支持部31は、円環部30の回転中心軸線と、中心軸線αとが一致するように、円環部30を支持している。また、支持部31は、円環部30を介して、円環部30に固定された搬送路2を中心軸線α付近回りに旋回可能に支持している。
〈旋回機構の旋回駆動部の構成〉
図4および図5に示す旋回駆動部32は、支持部31に支持される円環部30に対して、中心軸線α付近回りに旋回させる旋回力を付与するように構成されている。その結果、旋回駆動部32は、搬送路2を中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。
たとえば、旋回駆動部32は、所定の外殻トンネルT2の掘削が完了した場合に、他の外殻トンネルT2するために、搬送装置4(掘削機C1)とともに搬送路2を中心軸線α付近回りに旋回させる(図6参照)。なお、図6では、説明の便宜上、図3に示す補強材33の図示を省略している。
詳細には、旋回駆動部32は、ラック32aと、ラック32aに噛み合うピニオン32bと、ピニオン32bを回転駆動するモータ32c(固定子、回転子および出力軸を含む)とを有している。
ラック32aは、円環部30の内周面に沿って円環状に設けられている。旋回駆動部32は、モータ32cによりピニオン32bを回転させることにより、ラック32aを介して、円環部30を中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。モータ32cは、外周領域A2の下方側に複数(2つ)設けられている。モータ32cは、外周領域A2の内周面A2aに対してモータ固定部材Fにより固定されている。
(搬送装置の構成)
図7~図9に示すように、搬送装置4は、本体部41および支持部42を含む走行部40と、水平保持機構43と、油圧シリンダ44とを備えている。
本体部41は、骨組み構造を有している。支持部42は、レール部材20上に設置される車輪42aを有し、本体部41を支持している。走行部40は、車輪42aを介してレール部材20上を走行するように構成されている。
水平保持機構43は、搬送対象Cを載置可能に構成されている。水平保持機構43は、走行部40に対して、後述する円形構造体41aの中心軸線γ付近回りに旋回可能に設けられている。水平保持機構43は、搬送対象Cが載置された状態で、旋回機構3により搬送路2を中心軸線α付近回りに旋回させる際に、走行部40に対して中心軸線γ付近回りに相対的に旋回して、搬送対象Cを水平に保つように構成されている。なお、中心軸線γは、本線トンネルT1の中心軸線αと平行である。
油圧シリンダ44は、伸縮により、走行部40に対してレール部材20上を走行する駆動力を付与するように構成されている。以下、搬送装置4の各部の詳細な構成について説明する。
〈搬送装置の走行部の構成〉
走行部40は、上記の通り、本体部41と、車輪42aを有する支持部42とを含んでいる。
本体部41は、円形状を有する中空の円形構造体41aと、一対の張出構造体41bとを含んでいる。一対の張出構造体41bは、中心軸線βに沿って、円形構造体41aの半径方向の外側の一方、および、円形構造体41aの半径方向の外側の他方に、それぞれ張り出している(図7の状態では、上方および下方にそれぞれ張り出している)。すなわち、円形構造体41aは、一対の張出構造体41bに挟み込まれるように、一対の張出構造体41bの間に配置されている。
円形構造体41aの内周側には、水平保持機構43が設置されている。すなわち、円形構造体41aの内周側には、水平保持機構43を介して掘削機C1または資機材C2を含む搬送対象Cを載置(搭載)することができる。
支持部42は、複数設けられている。複数の支持部42は、円形構造体41aの両側に張出した張出構造体41bにそれぞれ固定されている。支持部42は、1つのレール部材20に対して、複数(2つずつ)設けられている。
支持部42には、張出構造体41bと車輪42aとの間で伸縮可能な伸縮機構42bが設けられている。伸縮機構42bは、車輪42aと張出構造体41bの連結部との間に配置されている。伸縮機構42bは、車輪42aを、概ね一定の力でレール部材20側に付勢するように油圧制御されている。これにより、搬送装置4は、車輪42aとレール部材20との接触状態を確実に保持するように構成されている。
〈搬送装置の水平保持機構の構成〉
水平保持機構43は、支持ローラ43aと、複数の昇降装置43bと、資機材用架台43cと、掘削機用架台43dと、ローラ駆動装置43eと、複数の横方向調整用シリンダ43fとを有している。
資機材用架台43cおよび掘削機用架台43dは、それぞれ昇降装置43bから着脱可能で、かつ、着脱によって相互に交換可能に構成されている。すなわち、資機材用架台43cおよび掘削機用架台43dは、いずれか一方が昇降装置43bに選択的に取り付けられる。
支持ローラ43aは、X方向から見て、円形構造体41aの内周面に沿って、複数配列されている。支持ローラ43aは、中心軸線γと平行な中心軸線回りに回転する。掘削機用架台43d(資機材用架台43c)は、支持ローラ43aを介して、円形構造体41aの内側で内周面に沿って、中心軸線γの周方向に自由に回転移動することが可能である。
ローラ駆動装置43eは、X方向から見て、複数の支持ローラ43aの列の一方端部に設けられている。ローラ駆動装置43eは、中心軸線γと平行な中心軸線回りに回転する駆動ローラを有しており、駆動ローラを回転駆動して水平保持機構43を円形構造体41aの内周面に沿って移動(摺動)させることが可能である。すなわち、搬送装置4の各移動位置(図2参照)において、電気制御システム(図示せず)の姿勢計算に基づくローラ駆動装置43eの制御によって、水平保持機構43が水平に保持される。
このように、水平保持機構43は、ローリング方向(円形構造体41aの中心軸線γを回転中心軸線とする回転方向)の姿勢調整機能を有する。すなわち、水平保持機構43は、X方向に延びる中心軸線γ付近回りに、走行部40に対して相対回転可能に配置されている。
複数の昇降装置43bは、それぞれ、掘削機用架台43d(資機材用架台43c)の異なる位置を支持しながら互いに独立して上下方向に昇降可能に構成されている。これにより、昇降装置43bは、掘削機用架台43d(資機材用架台43c)を介して掘削機C1(資機材C2)の傾き(角度)および高さ位置を調整可能に構成されている。
複数の横方向調整用シリンダ43fは、横方向(水平方向)に伸縮して、昇降装置43bの横方向に移動させることにより、昇降装置43bの横方向(水平方向)の位置を調整可能に構成されている。
〈搬送装置の油圧シリンダの構成〉
図7に示すように、油圧シリンダ44は、円形構造体41aに設置されている。油圧シリンダ44は、伸縮により、走行部40に対して、搬送路2の一方側または他方側に押し進めるような駆動力を付与するように構成されている。すなわち、駆動源である油圧シリンダ44を備える搬送装置4は、搬送路2を自走する自走式の搬送装置である。
油圧シリンダ44は、搬送路2の延びる方向(中心軸線βの延びる方向)において、中心軸線γの一方側と、他方側とに1つずつ設けられている。
油圧シリンダ44には、レール部材20と係合および係合解除可能なロック機構44aが設けられている。油圧シリンダ44は、ロック機構44aを介してレール部材20と係合するように構成されている。
油圧シリンダ44は、一端が円形構造体41aに設置され、他端(ロッド側)がロック機構44aを介してレール部材20に係合している。詳細には、レール部材20には、レール部材20の延びる方向に並ぶ複数の係合孔44bが設けられている。ロック機構44aは、伸縮可能な係合ピンPを有しており、係合ピンPを介して複数の係合孔44bのいずれかに係合するように構成されている。
搬送装置4は、複数の係合孔44bに対するロック機構44aの係合ピンPの係合位置を変えながら、油圧シリンダ44の伸縮を繰り返すことにより、レール部材20上を走行するように構成されている。
(拡幅用搬送装置による搬送対象の搬入動作)
図1、図3および図7を参照して、拡幅用搬送装置100による搬送対象Cの搬入動作について説明する。
まず、坑内走路11を走行する搬送車11aにより、本線トンネルT1内に搬送対象Cが搬送される。
次に、揚重機10により、搬送車11aに積載されている搬送対象Cが搬入搬出架台1に移載される。
次に、本線トンネルT1の中心軸線α付近(X方向から見て内周領域A1の中心付近)に搬送装置4が配置された状態で、搬入搬出架台1により、中心軸線αに沿って搬送対象Cが移動されて、搬送対象Cが搬送装置4に積み込まれる。なお、この積み込み作業時においては、本線トンネルT1の中心軸線α付近に搬送装置4が配置されていることから、必要に応じて旋回機構3による搬送路2の旋回動作を同時に行うことも可能である。
次に、内周領域A1と外周領域A2とを結ぶ搬送路2に沿って搬送装置4が移動することによって、搬送対象Cとともに搬送装置4が内周領域A1から外周領域A2に移動する。
そして、所定の外殻トンネルT2の掘削が完了した場合には、他の外殻トンネルT2を掘削するために、搬送装置4(掘削機C1)とともに搬送路2が中心軸線α付近回りに旋回される。なお、搬送装置4が中心軸線α付近に配置された状態で旋回を行ってもよい。この場合、搬送装置4の交差方向の位置は、(略)変わることがない。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、本線トンネルT1の内周側の内周領域A1と外周側の外周領域A2とを結ぶ搬送路2と、搬送路2を本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに旋回させる旋回機構3と、搬送路2に設置され、搬送路2に沿って移動して、外殻トンネルT2を構築する掘削機C1および資機材C2を含む搬送対象Cを搬送する搬送装置4とを設ける。これによって、搬送装置4が設置され、内周領域A1と外周領域A2とを結ぶ搬送路2を、旋回機構3により本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに旋回させることができる。このため、内周領域A1と外周領域A2とが搬送路2により結ばれた状態で、搬送路2を旋回機構3により旋回させることができる。すなわち、内周領域A1において搬送路2の搬送装置4に搬送対象Cを搬入し、または、搬送路2の搬送装置4から搬送対象Cを搬出しながら、搬送路2を旋回機構3により旋回させることができる。その結果、搬入作業および搬出作業を行う際に、搬送路2の旋回を並行して行うことができるので、外殻トンネルT2を構築するための搬送対象Cの搬入作業および搬出作業を効率的に行うことができる。
第1実施形態では、上記のように、搬送路2は、内周領域A1と外周領域A2とを結ぶように、本線トンネルT1の半径方向に直線状に延びている。これによって、搬送路2が本線トンネルT1の半径方向に直線状に延びているので、内周領域A1と外周領域A2とを最短距離により接続する搬送路2を介して搬送対象Cを搬入および搬出することができる。このため、外殻トンネルT2を構築するための搬送対象Cの搬入作業および搬出作業をより効率的に行うことができる。
第1実施形態では、上記のように、搬送路2は、内周領域A1のうちの本線トンネルT1の中心軸線α付近と、外周領域A2とを結ぶように延びている。これによって、搬送路2により内周領域A1のうちの上記中心軸線α付近と外周領域A2とを接続することができるので、旋回機構3による旋回中心付近に搬送路2(搬送装置4)を配置することができる。このため、旋回機構3により搬送路2を旋回させた際に、搬送路2の内周領域A1のうちの上記中心軸線α付近の位置が、トンネルの延びる方向に直交する方向にずれる(ぶれる)のを抑制することができる。その結果、旋回機構3により搬送路2を旋回させた際でも、容易に、内周領域A1のうちの上記中心軸線α付近から搬送対象Cを搬送装置4に搬入し、および、搬送装置4から搬出することができる。したがって、外殻トンネルT2を構築するための搬送対象Cの搬入作業および搬出作業をより一層効率的に行うことができる。
第1実施形態では、上記のように、上記中心軸線α付近に搬送装置4が配置された状態で、上記中心軸線αに沿って搬送対象Cを搬送装置4に搬入し、または、上記中心軸線αに沿って搬送対象Cを搬送装置4に搬入し、および、搬送装置4から搬出する搬入搬出架台1を備える。これによって、搬入搬出架台1により、上記中心軸線αに沿って搬送対象Cを搬送装置4に搬入するとともに、搬送装置4から搬出することができるので、確実かつ安定して搬送対象Cの搬入作業および搬出作業を行うことができる。
第1実施形態では、上記のように、旋回機構3は、本線トンネルT1の延びる方向から見て、円環状に形成され、搬送路2が固定される円環部30と、円環部30を本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに旋回可能に支持する支持部31と、支持部31に支持される円環部30に対して、上記中心軸線α付近回りに旋回させる旋回力を付与する旋回駆動部32と、を含む。これによって、搬送路2が固定された円環部30を支持部31により支持した状態で、旋回駆動部32により旋回させることによって、内周領域A1と外周領域A2とを結ぶ搬送路2を本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに旋回させる構成を容易に実現することができる。
第1実施形態では、上記のように、旋回駆動部32は、円環部30の内周面に沿って円環状に設けられるラック32aと、ラック32aに噛み合うピニオン32bと、ピニオン32bを回転駆動するモータ32cとを有し、モータ32cによりピニオン32bを回転させることにより、ラック32aを介して、円環部30を本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。これによって、モータ32cを駆動源とするラックピニオン機構により、容易に搬送路2を旋回させることができる。
第1実施形態では、上記のように、搬送路2は、同時に、複数の搬送装置4を外周領域A2に配置可能なように、複数設けられている。これによって、同時に複数の搬送装置4による搬入作業および搬出作業を行うことが可能となり、外殻トンネルT2を構築するため搬送対象Cの搬入作業および搬出作業をより効率的に行うことができる。
第1実施形態では、上記のように、本線トンネルT1の延びる方向から見て、搬送路2は、本線トンネルT1の中心軸線α付近から互いに逆方向に延びるように2つ設けられている。これによって、複数の搬送路2を本線トンネルT1の周方向にバランスよく配置することができるので、外殻トンネルT2を構築するため搬送対象Cの搬入作業および搬出作業をより効率的に行うことができる。
第1実施形態では、上記のように、搬送装置4は、搬送路2上を走行する走行部40と、走行部40に対して旋回可能に設けられ、搬送対象Cが載置された状態で旋回機構3により搬送路2を旋回させる際に搬送対象Cを水平に保つ水平保持機構43とを含む。これによって、水平保持機構43により搬送対象Cを常に水平に保つことができるので、旋回に伴い搬送対象Cが傾斜してしまうことを抑制することができる。このため、外殻トンネルT2を構築するための搬送対象Cの搬入作業および搬出作業をより効率的に行うことができる。
第1実施形態では、上記のように、搬送路2は、レール部材20を含み、走行部40は、レール部材20上に設置される車輪42aを有し、車輪42aを介してレール部材20上を走行するように構成されている。これによって、レール部材20および車輪42aにより、走行部40をレール部材20に沿って安定して走行させることができる。
第1実施形態では、上記のように、搬送装置4は、伸縮により、走行部40に対して、レール部材20上を走行させる駆動力を付与する油圧シリンダ44を含む。これによって、油圧シリンダ44により比較的大きな駆動力を得ることができるので、掘削機C1などの重量が大きい搬送対象Cでも安定して搬送することができる。
[第2実施形態]
図10~図14を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、搬送路2が途中で分割されることのない一体的な構成である上記第1実施形態とは異なり、搬送路202が途中で互いに分割される内周搬送路202aおよび外周搬送路202bを含む例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、同じ符号を付して図示する。
図10に示すように、第2実施形態における拡幅用搬送装置200は、搬入搬出架台1(図1参照)と、内周搬送路202aおよび外周搬送路202bを含む搬送路202と、外周搬送路202bの旋回機構3と、搬送装置4と、内周搬送路202aの旋回機構203とを備えている。なお、図10、図11および図12では、説明の便宜上、旋回機構203に含まれる支持部231、旋回駆動部232および基礎支持部233の図示を省略している。
搬送路202は、本線トンネルT1の延びる方向(X方向)から見て、中心軸線α付近から十字状(放射状)に延びるように4つ設けられている。搬送路202は、互いに直交する中心軸線β1およびβ2を有している。内周搬送路202aは、X方向から見て、中心軸線α付近に1つ設けられている。
外周搬送路202bは、X方向から見て、内周搬送路202aの周囲に90度間隔で4つ設けられている。外周搬送路202bは、本線トンネルT1の半径方向において、内周搬送路202aを取り囲むように内周搬送路202aの外周側に配置されている。
旋回機構3は、外周搬送路202bを中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。また、旋回機構203は、内周搬送路202aを中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。すなわち、旋回機構3および旋回機構203は、内周搬送路202aと外周搬送路202bとを、互いに独立して中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。
なお、図10の状態では、内周搬送路202aが中心軸線β1の外周搬送路202bに接続されている例を示しているが、旋回機構3および旋回機構203の少なくとも一方により、内周搬送路202aを外周搬送路202bに対して相対的に旋回させた場合には、内周搬送路202aが中心軸線β2の外周搬送路202bに接続された状態になる。
すなわち、図11および図12に示すように、拡幅用搬送装置200は、内周搬送路202aと中心軸線がβ1の外周搬送路202bとの間で搬送装置4を移動させることが可能な状態と、内周搬送路202aと中心軸線がβ2の外周搬送路202bとの間で搬送装置4を移動させることが可能な状態とを切り換え可能に構成されている。
(内周搬送路を旋回させる旋回機構の構成)
図13および図14に示す旋回機構203は、内周搬送路202aを、本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。旋回機構203は、旋回機構3と同様の構成を備えている。
すなわち、旋回機構203は、内周搬送路202aが固定される円環部230と、円環部230を支持する複数の支持部231(ローラ支持部材)と、円環部230に対して旋回力を付与する旋回駆動部232とを含んでいる。
さらに、旋回機構203は、基礎支持部233を備えている。基礎支持部233は、本線トンネルT1の内周面に固定され、支持部231が直接設置される。基礎支持部233は、矩形枠状の梁部分と、その内側に配置される円環状の梁部分とにより構成されている。複数の支持部231は、基礎支持部233の円環状の梁部分の内周面233aに直接固定されている。
〈内周搬送路を旋回させる旋回機構の円環部の構成〉
円環部230は、本線トンネルT1の延びる方向(X方向)から見て、円環部30および本線トンネルT1の内周側に配置され、円環部30よりも小さな直径の円環状に形成されている。円環部230の中心位置は、X方向から見て、中心軸線α(円環部30の中心位置)と一致している。
〈内周搬送路を旋回させる旋回機構の支持部の構成〉
複数の支持部231は、上記の通り、基礎支持部233の円環状の内周面233aに固定されている。複数の支持部231は、円環部230の周方向に沿って、互いに間隔を隔てて配置されている。
支持部231は、円環部230に接触する支持車輪を有しており、支持車輪により、円環部230を中心軸線α付近回りに旋回可能に支持している。すなわち、支持部231は、円環部230の回転中心軸線と、中心軸線αとが一致するように、円環部230を支持している。
また、支持部231は、円環部30のX方向の両側からも円環部30を挟み込むように支持している。すなわち、支持部231は、円環部30(内周搬送路202a)のX方向の位置決めとしても機能している。
〈内周搬送路を旋回させる旋回機構の旋回駆動部の構成〉
旋回駆動部232は、支持部231に支持される円環部230に対して、中心軸線α付近回りに旋回させる旋回力を付与するように構成されている。その結果、旋回駆動部232は、搬送路2を中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。
旋回駆動部232は、ラック232aと、ラック232aに噛み合うピニオン232bと、ピニオン232bを回転駆動するモータ232c(固定子、回転子および出力軸を含む)とを有している。
ラック232aは、円環部230の内周面に沿って円環状に設けられている。旋回駆動部232は、モータ232cによりピニオン232bを回転させることにより、ラック232aを介して、円環部230を中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。モータ232cは、たとえば、基礎支持部233に固定されている。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、本線トンネルT1の内周側の内周領域A1と外周側の外周領域A2とを結ぶ搬送路202と、搬送路202を本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに旋回させる旋回機構3と、搬送路202に設置され、搬送路202に沿って移動して、外殻トンネルT2を構築する掘削機C1および資機材C2を含む搬送対象Cを搬送する搬送装置4とを設ける。これによって、上記第1実施形態と同様に、外殻トンネルT2を構築するための搬送対象Cの搬入作業および搬出作業を効率的に行うことができる。
第2実施形態では、上記のように、搬送路202は、内周搬送路202aと、本線トンネルT1の半径方向において、内周搬送路202aを取り囲むように内周搬送路202aの外周側に配置される外周搬送路202bとを含み、旋回機構3は、内周搬送路202aと外周搬送路202bとを、互いに独立して本線トンネルT1の中心軸線α付近回りに旋回させるように構成されている。これによって、外周搬送路202bを旋回させたとしても内周搬送路202aは旋回することがないので、外周搬送路202bを旋回させながら、内周搬送路202aに設置された搬送装置4を確実に停止させた状態で、確実に停止した搬送装置4に対して搬入作業および搬出作業を行うことができる。したがって、外殻トンネルT2を構築するための搬送対象Cの搬入作業および搬出作業をより一層効率的に行うことができる。
第2実施形態では、上記のように、本線トンネルT1の延びる方向から見て、搬送路202は、上記中心軸線α付近から十字状に延びるように4つ設けられている。これによって、複数の搬送路202を本線トンネルT1の周方向にバランスよく配置することができるので、外殻トンネルT2を構築するための搬送対象Cの搬入作業および搬出作業をより効率的に行うことができる。
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、搬送路を2つまたは4つ設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、搬送路を1つ、3つ、または、5つ以上設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、搬送路を補強材により補強した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、補強材を設けなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、搬送装置を油圧シリンダにより移動させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、搬送装置を、モータを駆動源とするラックアンドピニオン機構などにより移動させてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、搬送路を、モータを駆動源とするラックアンドピニオン機構により旋回させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、搬送路を、油圧シリンダなどにより旋回させてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、搬送路を、直線状に形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、搬送路を、S字状、湾曲状または屈曲状などの直線状以外の形状に形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、搬送路を、内周領域において、本線トンネルの中心軸線付近に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、搬送路を、内周領域において、本線トンネルの中心軸線からずれた位置に配置してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、搬入搬出架台により、搬送装置に対して、内周領域の1箇所において搬入(搬出)作業を行うように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、搬入搬出架台により、搬送装置に対して、内周領域の複数箇所において搬入(搬出)作業を行うように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、外周領域の内周面に、円環部を旋回可能に支持する支持部(ローラ支持部材)を固定した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、円環部に支持部(ローラ支持部材)を固定して、支持部を外周領域の内周面に接触させてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、水平保持機構を、電気制御システムにより水平姿勢を保持するように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、水平保持機構を、自重により水平姿勢を保持するように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の搬送路を、等角度間隔により本線トンネルの周方向にバランスよく均等に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の搬送路を、等角度間隔により配置しなくてもよい。
1 搬入搬出架台
2、202 搬送路
3 旋回機構
4 搬送装置
20 レール部材
30、230 円環部
31 支持部
32 旋回駆動部
32a ラック
32b ピニオン
32c モータ
40 走行部
42a 車輪
43 水平保持機構
44 油圧シリンダ
100、200 拡幅用搬送装置
202a 内周搬送路
202b 外周搬送路
A1 内周領域
A2 外周領域
C 搬送対象
C1 掘削機
C2 資機材
T1 本線トンネル
T2 外殻トンネル
α (本線トンネルの)中心軸線

Claims (12)

  1. 本線トンネルの外周側に設けられた円環状の外周領域から複数の外殻トンネルを構築して前記本線トンネルを拡幅する際に用いられる拡幅用搬送装置であって、
    前記本線トンネルの内周側の内周領域と外周側の前記外周領域とを結ぶ搬送路と、
    前記搬送路を前記本線トンネルの中心軸線付近回りに旋回させる旋回機構と、
    前記搬送路に設置され、前記搬送路に沿って移動して、前記外殻トンネルを構築する掘削機および資機材を含む搬送対象を搬送する搬送装置と、を備える、拡幅用搬送装置。
  2. 前記搬送路は、前記内周領域と前記外周領域とを結ぶように、前記本線トンネルの半径方向に直線状に延びている、請求項1に記載の拡幅用搬送装置。
  3. 前記搬送路は、前記内周領域のうちの前記中心軸線付近と、前記外周領域とを結ぶように延びている、請求項2に記載の拡幅用搬送装置。
  4. 前記中心軸線付近に前記搬送装置が配置された状態で、前記中心軸線に沿って前記搬送対象を前記搬送装置に搬入し、または、前記中心軸線に沿って前記搬送対象を前記搬送装置から搬出する搬入搬出架台を備える、請求項3に記載の拡幅用搬送装置。
  5. 前記旋回機構は、
    前記本線トンネルの延びる方向から見て、円環状に形成され、前記搬送路が固定される円環部と、
    前記円環部を前記中心軸線付近回りに旋回可能に支持する支持部と、
    前記支持部に支持される前記円環部に対して、前記中心軸線付近回りに旋回させる旋回力を付与する旋回駆動部と、を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の拡幅用搬送装置。
  6. 前記旋回駆動部は、
    前記円環部の内周面に沿って円環状に設けられるラックと、前記ラックに噛み合うピニオンと、前記ピニオンを回転駆動するモータとを有し、
    前記モータにより前記ピニオンを回転させることにより、前記ラックを介して、前記円環部を前記中心軸線付近回りに旋回させるように構成されている、請求項5に記載の拡幅用搬送装置。
  7. 前記搬送路は、同時に、複数の前記搬送装置を前記外周領域に配置可能なように、複数設けられている、請求項1~6のいずれか1項に記載の拡幅用搬送装置。
  8. 前記搬送路は、
    内周搬送路と、
    前記本線トンネルの半径方向において、前記内周搬送路を取り囲むように前記内周搬送路の外周側に配置される外周搬送路とを含み、
    前記旋回機構は、前記内周搬送路と前記外周搬送路とを、互いに独立して前記中心軸線付近回りに旋回させるように構成されている、請求項7に記載の拡幅用搬送装置。
  9. 前記本線トンネルの延びる方向から見て、前記搬送路は、前記中心軸線付近から互いに逆方向に延びるように2つ設けられ、または、前記中心軸線付近から十字状に延びるように4つ設けられている、請求項7または8に記載の拡幅用搬送装置。
  10. 前記搬送装置は、
    前記搬送路上を走行する走行部と、
    前記走行部に対して旋回可能に設けられ、前記搬送対象が載置された状態で前記旋回機構により前記搬送路を旋回させる際に前記搬送対象を水平に保つ水平保持機構とを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の拡幅用搬送装置。
  11. 前記搬送路は、レール部材を含み、
    前記走行部は、前記レール部材上に設置される車輪を有し、前記車輪を介して前記レール部材上を走行するように構成されている、請求項10に記載の拡幅用搬送装置。
  12. 前記搬送装置は、伸縮により、前記走行部に対して、前記レール部材上を走行させる駆動力を付与する油圧シリンダを含む、請求項11に記載の拡幅用搬送装置。
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JP2018035574A (ja) 2016-08-31 2018-03-08 前田建設工業株式会社 資機材の搬送装置、及び資機材の搬送方法
JP2019100020A (ja) 2017-11-29 2019-06-24 日本コンベヤ株式会社 外殻トンネル構築用搬送システム

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