JP7402650B2 - パネル積載ラック - Google Patents
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Description
具体的な積載、運搬方法について説明すると、工場の製造ラインから取り出された建築用パネル(例えば、外壁パネルや庇パネル)は、積載ラックに水平に積載された状態で工場内に保管される。その後、積載ラックに水平に積載された状態でトラック等の運搬車両に積み込まれ、施工現場に運搬される。
運搬された建築用パネルは、施工現場に据え付けられたレッカー等によって積載ラックとともに積み下ろされ、施工現場に保管される。そして、施工現場に据え付けられたクレーン等によって、一枚ずつ吊り上げられ、建物本体の所定部位に取り付けられる。
また、長さや幅の異なる各種の建築用パネルや施工用部材を上下方向に間隔を空けながら組み合わせて積載することができ、かつ、これら建築用パネルや施工用部材を安定して運搬することが可能な積載ラックが求められていた。
特に、各種の建築用パネルのうち、矩形状のパネルフレームの上面、前面及び両側面に仕上げ面材が固定されてなる庇パネル等を積載、運搬するにあたって、当該仕上げ面材の損傷、破損等を防止することが求められていた。
さらに、建築用パネルの積載、運搬作業に加えて、吊り上げ作業を安定して行うことが可能なパネル積載ラックが求められていた。
また、本発明の他の目的は、各種の建築用パネルや施工用部材を組み合わせて複数積載することが可能なパネル積載ラックを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、建築用パネルの積載、運搬作業に加えて、吊り上げ作業を安定して行うことが可能なパネル積載ラックを提供することにある。
詳しく述べると、一対のつなぎ部材が、パネル受け部よりも上方位置に配置され、建築用パネルを挟むように設けられているため、当該建築用パネルを安定して積載、運搬することができる。
また上記構成により、建築用パネルを上下方向に間隔を空けながら複数積載することが可能なパネル積載ラックを実現できる。
また上記のように、パネル積載ラックは、補助パネル受け部材を備えているため、各種の建築用パネルや施工用部材を組み合わせて複数積載し、運搬することができる。
また上記のように、つなぎ部材の上端部には、補助パネル受け部材を係合させるための補助係合部が形成されているため、パネル積載ラックの組み立て作業、建築用パネルの積載作業をより効率化することができる。
上記構成により、パネル受け部材及び補助パネル受け部材を共通化することができるため、パネル積載ラックの製造コストを抑えられる。また、パネル積載ラックの組み立て作業、建築用パネルの積載作業が一層効率化する。
また上記のように、パネル積載ラックが補助つなぎ部材をさらに備えているため、建築用パネルをより安定して積載、運搬することができる。
上記構成により、補助パネル受け部材の組み付け剛性を高めることができる。そのため、各種の建築用パネルや施工用部材を一層安定して積載、運搬することができる。
上記構成により、つなぎ部材の組み付け剛性を高めることができる。
また上記構成により、例えば建築用パネルや施工用部材の全長に合わせて、パネル積載ラックの全長を調整することができる。
上記構成により、例えば庇パネルのように、水平に積載され、建物本体の所定部位に向かって水平に吊り上げられる建築用パネルの吊り上げ作業を効率良く行うことができる。
詳しく述べると、吊り上げ装置によって建築用パネルを直接吊り上げるものではなく、建築用パネルが積載されたパネル積載ラックを吊り上げるため、建築用パネルを効率良く、安定して吊り上げることができる。
また、各種の建築用パネルや施工用部材を組み合わせて複数積載することができる。
また、建築用パネルの積載、運搬作業に加えて吊り上げ作業を安定して行うことができる。
本実施形態は、建築用パネルを水平に積載した状態で運搬可能なパネル積載ラックであって、建築用パネルを下方から支持するために所定の間隔を空けて設けられた一対のパネル受け部材と、建築用パネルを挟むように間隔を空けて設けられ、一対のパネル受け部材を連結する一対のつなぎ部材とを備えており、パネル受け部材は、建築用パネルを挟むように間隔を空けて設けられ、上下方向に延びている一対の支柱部と、一対の支柱部を連結するように延びて、建築用パネルを上面に載置するためのパネル受け部と、を有しており、つなぎ部材は、支柱部の側方部分に設けられたつなぎ取り付け部に取り付けられ、パネル受け部よりも上方位置に配置されていることを特徴とする発明に関するものである。
また、パネル積載ラック1は、図2に示すように、積載された建築用パネル2を建物本体の所定部位に向かって吊り上げる際に用いられ、かつ、当該所定部位に建築用パネル2をそのまま水平状態で上下方向から設置する際に用いられるものである。
パネルフレーム2aの底面において当該パネルフレーム2aの間口方向の両端部分には、パネル積載ラック1に固定するための固定穴2c,2dがそれぞれ形成されている。
また、パネルフレーム2aの底面において固定穴2c及び固定穴2dの間の部分には、図4に示す建物本体Bの所定部位(具体的には、腕木B1)に上下方向から嵌合させるための切り欠き溝2eが間隔を空けて複数形成されている。
なお、建築用パネル2は、「庇パネル」に特に限定されることなく、「外壁パネル」や「屋根パネル」のような片面仕上げパネル、「腰壁パネル」のような両面仕上げパネルであっても良く、各種の建築用パネルを採用することができる。
本実施形態のパネル積載ラック1では、一対のパネル受け部材10が上下方向に3段積み重ねられて構成されている。パネル積載ラック1の1段目には「長尺な建築用パネル」が積載され、2段目には「中尺な建築用パネル」及び「短尺な建築用パネル」が並んで積載され、3段目には「長尺な建築用パネル」が積載されている。
パネル受け部材10は、建築用パネル2の間口方向の両端部を下方から支持するために間隔を空けて2本立設されている。
また、パネル受け部材10は、建築用パネル2を収容可能な間隔を空けて上下方向に複数重ねて配置することができ、互いに着脱可能となるように構成されている。
なお、パネル受け部12の上面には、水平に積載された建築用パネル2の損傷を抑制するために不図示の弾性体(弾性ゴム材)が間隔を空けて複数取り付けられていても良い。
支柱部11は、上下方向に長尺な横断面ロ字形状の本体部11aと、本体部11aの上端部に形成され、上方に突出する横断面コ字形状の係合凸部11bと、本体部11aの下端部に形成され、上下方向に複数重ねたときに係合凸部11bと着脱可能に係合する係合穴部11cと、を有している。
また、支柱部11は、その本体部11aの外側面から互いに反対側に突出するように一対に設けられ、つなぎ部材20を取り付けるためのつなぎ取り付け部11dと、係合凸部11bの外面に形成され、吊り上げ装置によってパネル積載ラック1を吊り上げるためのラック吊り上げ穴11eと、本体部11aの外面に形成され、例えば図8Cに示す連結バー部材350を取り付けるための取り付け穴11fと、を有している。
そのため、つなぎ取り付け部11dは、図6に示すように、つなぎ部材20を両側方及び下方から保持することができる。
本実施形態では、図2に示すように、パネル積載ラック1を水平に吊り上げるために、長尺な2本の玉掛けワイヤが用いられている。
パネル受け部12の上面には、建築用パネル2を水平に載置した状態で固定するためのパネル固定穴12aが間隔を空けて複数形成されている。
上記構成において、パネル積載ラック1に建築用パネル2を固定するときには、パネル固定穴12aと、建築用パネル2の底面にある固定穴2c,2dとを上下方向に連通させた状態で不図示の固定ボルトによって締結すればよい。
つなぎ部材20の上端部には、補助パネル受け部材30の下端部を上下方向に着脱可能に係合させるための補助係合凸部21が間隔を空けて複数形成されている。
また、つなぎ部材20の下端部のうち、上下方向において補助係合凸部21と対応する位置には、補助パネル受け部材30の上端部を上下方向に着脱可能に係合させるための補助係合穴部22が形成されている。
なお、補助係合凸部21は、係合凸部11bと略同じ形状を有しており、補助係合穴部22は、係合穴部11cと略同じ形状を有している。
補助パネル受け部材30は、建築用パネル2を挟むように間隔を空けて設けられた一対の支柱部31と、一対の支柱部31を連結するパネル受け部32と、から主に構成されている。
当然ながら、支柱部31は、支柱部11と同じ形状を有しており、パネル受け部32は、パネル受け部12と同じ形状を有している。
補助つなぎ部材40Bの上端部には、図1に示すように、補助係合凸部41が間隔を空けて複数形成されている。また補助つなぎ部材40Bの下端部のうち、上下方向において補助係合凸部41と対応する位置には、補助係合穴部42が形成されている。
当然ながら、補助係合凸部41は、補助係合凸部11bと同じ形状を有しており、補助係合穴部42は、係合穴部11cと同じ形状を有している。
また、補助つなぎ部材40A及び補助つなぎ部材40Bが、パネル積載ラック1の2段目に1本ずつ配置されている。
そのため、建築用パネル2を安定して積載し、運搬することができる。
また、パネル積載ラック1は、図4に示すように、積載された建築用パネル2を建物本体Bに向かって吊り上げる際に用いられるところ、建築用パネル2を安定して吊り上げることができる。
また、パネル積載ラック1は、吊り上げた建築用パネル2(庇パネル)を建物本体Bの所定部位(腕木B1)にそのまま水平状態で上下方向から設置する際に用いられるところ、つなぎ部材20と、建物本体Bの腕木B1とが上下方向で干渉してしまうことを避けることができ、建築用パネル2を安定して設置できる。
そのため、図2に示す吊り上げ装置Lによって建築用パネル2を直接吊り上げるものではなく、建築用パネル2が積載されたパネル積載ラック1を吊り上げるため、建築用パネル2を効率良く、安定して吊り上げることができる。
また上記構成において、ラック吊り上げ穴11eは、パネル固定穴12aよりも上方位置に配置されており、かつ、パネル固定穴12aよりもパネル積載ラック1の短尺方向において外側位置に配置されている。
そのため、パネル積載ラック1が安定して吊り上げ易い形状となる。その結果、例えば庇パネルのように、水平に積載され、建物本体の所定部位に向かって水平に吊り上げられる建築用パネル2の吊り上げ作業を安定して効率良く行うことができる。
次に、パネル積載ラックの第2、第3、第4実施形態について、図8A-図8Cに基づいて説明する。
なお、上述したパネル積載ラック1と重複する内容については説明を省略する。
また、第3実施形態のパネル積載ラック201は、図8Bに示すように、一対のパネル受け部材210と、パネル受け部材210同士を連結する一対のつなぎ部材220と、から構成されており、パネル積載ラック201には、「短尺な建築用パネル」が1枚積載されている。
上記のように、パネル積載ラックをシンプルな構成で実現しても良い。
連結バー部材350は、矩形板状の長尺体からなり、パネル積載ラック1の剛性を付与する連結部材として機能するほか、パネル積載ラック301をフォークリフト等で持ち上げて運搬するときに、当該フォークリフトのフォーク部(ツメ部)を当接させる当接部材としても機能する。
連結バー部材350は、つなぎ部材320よりも下方位置に配置されており、支柱部311に設けられた取り付け穴311fに不図示の固定ボルトを用いて固定されている。
そうすると、建築用パネル2が積載されたパネル積載ラック301をフォークリフト等で持ち上げて運搬するときに、当該フォークリフト(フォーク部)が建築用パネル2の底面に当接してしまうことを避けることができる。
そのため、建築用パネル2が、例えば片面仕上げの庇パネルではなく、両面仕上げのパネルであった場合に、当該仕上げ面材の損傷等を抑制することができる。
なお、片面仕上げの庇パネルの場合であれば、フォークリフト(フォーク部)が庇パネルの底面に当接しても仕上げ面材が損傷することはないため、特に影響はない。
このとき、パネル積載ラック1に連結バー部材350を取り付けたままの状態にしておくと、連結バー部材350と、腕木B1とが干渉してしまう。
そのため、建物本体Bに建築用パネル2を設置する前に、具体的にはパネル積載ラック301を吊り上げる前に連結バー部材350を予め取り外しておくと良い。
そうすれば、建築用パネル2の積載、運搬作業から、吊り上げ、設置作業までの一連作業を効率良く行うことが可能なパネル積載ラックとなる。
上記実施形態では、図5に示すように、パネル受け部材10の係合凸部11bが、支柱部11の上端部に形成され、係合穴部11cが支柱部11の下端部に形成されているが、特に限定されることなく変更可能であって、それぞれ逆の構成であっても良い。
すなわち、係合穴部11cが支柱部11の上端部に形成され、係合凸部11bが支柱部11の下端部に形成されても良い。
そのほか、凸部と穴部の係合関係に特に限定されなくても良い。すなわち、支柱部11が、その上端部に形成される第1係合部と、下端部に形成され、上下方向に複数重ねたときに第1係合部と着脱可能に係合する第2係合部と、を有していても良い。
例えば、補助パネル受け部材30が、パネル受け部材10よりもシンプルな形状を有し、組み立て作業をより容易化しても良いし、あるいはパネル受け部材10よりも幅広な形状を有し、建築用パネル2の保持性を高めるようにしても良い。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
特に、パネル受け部材(補助パネル受け部材)、つなぎ部材(補助つなぎ部材)の形状、配置、組み合わせについて、上記の実施形態にて説明したものは、あくまで一例に過ぎず本発明を限定するものではない。
2 建築用パネル
2a パネルフレーム
2b 仕上げ面材
2c,2d 固定穴(被固定部)
2e 切り欠き溝
10,110,210,310 パネル受け部材
11,311 支柱部
11a 本体部
11b 係合凸部
11c 係合穴部
11d つなぎ取り付け部
11da 底壁部
11db 第1側壁部
11dc 第2側壁部
11e ラック吊り上げ穴(ラック吊り上げ部)
11f,311f 取り付け穴
12,312 パネル受け部
12a パネル固定穴(パネル固定部)
20,120,220,320 つなぎ部材
21 補助係合凸部
22 補助係合穴部
30,330 補助パネル受け部材
31 支柱部
32 パネル受け部
40(40A,40B),340 補助つなぎ部材
41 補助係合凸部(補助係合部)
42 補助係合穴部
350 連結バー部材
B 建物本体
B1 腕木
L 吊り上げ装置
L1 吊り上げフック
L2 ワイヤ
Claims (5)
- 建築用パネルを水平に積載した状態で運搬可能なパネル積載ラックであって、
前記建築用パネルを下方から支持するために所定の間隔を空けて設けられた一対のパネル受け部材と、
前記建築用パネルを挟むように間隔を空けて設けられ、前記一対のパネル受け部材を連結する一対のつなぎ部材と、を備え、
前記パネル受け部材は、前記建築用パネルを挟むように間隔を空けて設けられ、上下方向に延びている一対の支柱部と、該一対の支柱部を連結するように延びて、前記建築用パネルを上面に載置するためのパネル受け部と、を有し、
前記つなぎ部材は、前記支柱部の側方部分に設けられたつなぎ取り付け部に取り付けられ、前記パネル受け部よりも上方位置に配置され、
前記パネル受け部材は、上下方向に複数重ねたときに前記建築用パネルを水平に収容可能な間隔を空けて互いに着脱可能に設けられ、
前記支柱部は、上下方向の一端部に形成される係合凸部と、上下方向の他端部に形成され、上下方向に複数重ねたときに前記係合凸部と着脱可能に係合する係合穴部と、を有し、
前記パネル積載ラックは、
前記一対のパネル受け部材を上下方向に複数重ねて構成され、
前記一対のパネル受け部材の間に設けられ、前記建築用パネルを下方から支持するための補助パネル受け部材をさらに備え、
前記つなぎ部材の上端部には、前記補助パネル受け部材を上下方向に着脱可能に係合させるための補助係合部が形成されていることを特徴とするパネル積載ラック。 - 前記つなぎ部材は、前記一対のパネル受け部材に上下方向に着脱可能に取り付けられ、
前記補助パネル受け部材は、前記パネル受け部材と同じ形状を有しており、
前記パネル積載ラックは、同じ高さ位置に配置され、互いに隣り合う位置に配置される前記パネル受け部材と前記補助パネル受け部材を連結する補助つなぎ部材をさらに備え、
前記補助つなぎ部材は、前記パネル受け部材と、前記補助パネル受け部材とに上下方向に着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のパネル積載ラック。 - 前記係合凸部は、前記支柱部の上端部に形成され、
前記係合穴部は、前記支柱部の下端部に形成され、
前記補助係合部は、前記係合凸部と略同じ形状を有する補助係合凸部であって、
前記つなぎ部材の下端部のうち、上下方向において前記補助係合凸部と対応する位置には、前記補助パネル受け部材を上下方向に着脱可能に係合する補助係合穴部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のパネル積載ラック。 - 前記つなぎ取り付け部は、
前記支柱部の本体部分から互いに反対側に突出するように一対に設けられており、
前記つなぎ部材の長尺方向の端部を下方から支持する底壁部と、該底壁部の幅方向の両端部からそれぞれ連続して上方に突出し、前記つなぎ部材の端部を挟むように設けられた第1側壁部及び第2側壁部と、を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパネル積載ラック。 - 前記パネル受け部の上面には、前記建築用パネルを載置した状態で該建築用パネルを固定するためのパネル固定部が設けられ、
前記支柱部の上方部分には、吊り上げ装置によって前記パネル積載ラックを吊り上げるためのラック吊り上げ部が設けられ、
前記ラック吊り上げ部は、前記パネル固定部よりも上方位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパネル積載ラック。
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