JP7399436B1 - ファンクラブ管理装置、方法、コンピュータプログラム - Google Patents

ファンクラブ管理装置、方法、コンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7399436B1
JP7399436B1 JP2023116822A JP2023116822A JP7399436B1 JP 7399436 B1 JP7399436 B1 JP 7399436B1 JP 2023116822 A JP2023116822 A JP 2023116822A JP 2023116822 A JP2023116822 A JP 2023116822A JP 7399436 B1 JP7399436 B1 JP 7399436B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
user
data
stock
purchase
shares
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023116822A
Other languages
English (en)
Inventor
昇 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2023116822A priority Critical patent/JP7399436B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7399436B1 publication Critical patent/JP7399436B1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】ファンの満足度の向上とアーティストの金銭的な困窮の解消とをファンクラブの運営を通じてまとめて解消させる。【解決手段】ファンクラブ管理装置たるサーバは、ファンクラブへの入会を希望するユーザに対して、ファンクラブの会員としての地位又は権利を意味する株式を表象する株式データを送信する。初期募集期間内にファンクラブへ入会した会員は、1次株式についての株式データの送信を受ける。1次会員は2次会員の候補を、2次会員は3次会員の候補を、n-1会員はn次会員の候補をファンクラブへそれぞれ紹介することができる。n次会員がファンクラブへ入会するために購入する株式の1株あたりの購入価格は、n-1次会員よりも安くする。【選択図】なし

Description

本発明は、アーティストのファンの集合であるファンクラブを管理する技術に関する。
本願では、「アーティスト」を、歌唱、演奏、創作活動等により楽曲(当然に動画も含む。以下同じ。)を視聴者に提供する者と定義する。
一昔前であれば、アーティストの主な収入源は、楽曲のデータを記録したCD(Compact Disc)の売上であった。しかしながら、デジタル技術の進化により聴衆の音楽の聞き方が変化した結果、よく知られているようにCDの売上は大きく低下した。その結果、CDの売上を収入源とするアーティストの従前からのビジネスモデルは崩れた。
これは、アーティスト単体の問題を超え、音楽業界全体の問題となっている。音楽業界に資金が集まらないことで、音楽業界全体の景気が冷え込んでいる。
CDの売上を主な収入源とするビジネスモデルが崩れたため、現在のアーティストの主な収入源は、聴衆を前にして行うライブのチケット販売、ライブに付随して行われることが多いグッズ販売、ファンクラブの会員からの会費(月会費、年会費等種類は様々である。)の徴収等に移っている。
これらのうちファンクラブの会員からの会費の徴収は、定期的な収入をある程度の確度で保証するものであるから、アーティスト或いはファンクラブにとって重要なものとなっている。また、ファンクラブの会員に対してアーティスト或いはファンクラブから様々なメリットを付与することによってファンクラブの会員のアーティストに対する満足度を向上させることにより、会員のライブへの参加や、グッズの購入の動機を増大させることも可能となる。
したがって、現在のアーティストにとって、ファンクラブは非常に重要であり、多くのファンをファンクラブの会員とすること、またファンクラブの会員の満足度を向上させることは、死活問題であるといえる。
しかしながら、従来のファンクラブというのは、上述したように会費制で運営されているところが殆どである。
もちろん、ファンクラブを介してのライブのチケットの販売や、グッズの販売もなされているものの、ファンクラブの会員が、他の商品や役務への対価としてでなくファンクラブへ支払う金銭は、基本的に会費だけとなっているのが現状である。
他方、ファンの中には、アーティストに対して直接、或いはファンクラブを介してより多くの支払いを行っても良いと考える者がいる。
それは近年、「推し活」という言葉が一般化していることからも明らかである。「推し活」とは、自分のお気に入りのアーティスト(ただし、アーティストに限らず、場合によってはアニメーションの中の二次元のキャラクターがお気に入りの対象である場合もある。)を愛でたり応援したりする行為一般を言う。応援は、例えば、自分のお気に入りのアーティストのことを調べて深く知ったり、そのアーティストのことを例えばSNSを使って広く世間に発信するといった金銭的な支出を伴わないものもあるが、ライブに参加したり、グッズを購入したりという金銭的な支出を伴うものもある。
近年は、YouTube(商標)その他の動画配信サイトに、動画配信者に対して視聴者が自ら指定した金額をオンライン送金する投げ銭(商標)などと称される機能が実装されている。投げ銭は、動画配信者にとっては収入源となる一方で、視聴者にとってはお気に入りのアーティストを応援したいという自己の欲求を満足させるものであるから、動画配信者と視聴者の双方にとって良いものであるといえる。
このように、ファンの中には、アーティストを応援するためにアーティストに対してより金銭的な負担を負っても良いという者がいるにも関わらず、その金銭の行き場が無いのが現状である。対して、昨今のアーティスト或いは音楽業界は、既に述べたように、従前のビジネスモデルが崩れた結果、金銭的に窮することが多くなっている。
そのような状況が生じている中、ファンクラブを介してファンとアーティストの関係性を上手に構築することが可能となれば、ファンからアーティストに対して金銭を支払わせることにより、ファンの満足度の向上とアーティストの金銭的な困窮の解消とをまとめて実現できる可能性がある。
アーティストが金銭的に潤えば、次の楽曲の創作に投入する資本が豊かになるため、次の楽曲からファンが受ける感動も増大し、アーティストとファンの関係性、或いは音楽業界という産業にも正の効果が生じる。
本願発明は、ファンの満足度の向上とアーティストの金銭的な困窮の解消とをファンクラブの運営を通じてまとめて解消させることのできるような、ファンクラブを管理するための技術を提供することをその課題とする。
上述の課題を解決するために、本願発明者は以下のような発明を提案する。
本願発明は、所定のネットワークに接続される前記ネットワークを介して通信可能とされた、複数のユーザが各々用いる複数のユーザ端末と組合せることにより、所定のアーティストを応援するファンの集合であるファンクラブを、前記ファンクラブの会員であることを表象する株式を前記ユーザに分配することにより管理するファンクラブ管理装置である。
そして、このファンクラブ管理装置は、前記ネットワークを介して通信可能とされた送受信機構と、前記ファンクラブのルールを記録するルール記録部と、前記会員が持つ株式に関する情報を前記会員ごとに記録する会員情報記録部と、前記送受信機構が前記ネットワークを介して前記ユーザ端末から送られてきたデータを用いて、前記ルール記録部に記録された前記ルールに基づく情報処理を行う情報処理部と、を備えている。
また、ファンクラブ管理装置における前記情報処理部は、前記会員の募集が始まってから所定の期間である初期募集期間において、前記会員でない前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種である1次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザが1次会員であることと、当該ユーザに発行する前記1次株式の数とを前記会員情報記録部に記録する1次株式管理部と、前記1次会員からの紹介を受けたユーザを2次会員の候補、前記2次会員からの紹介を受けたユーザを3次会員の候補、……n-1次会員からの紹介を受けたユーザをn次会員の候補(ただし、nは2以上でN以下の自然数であり、Nは、3以上の所定の自然数である。)と定義した場合に、前記初期募集期間が終了した後において、n-1次会員からの紹介を受けたn次会員の候補である前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を、一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種であるn次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザがn次会員であることと、当該ユーザに発行する前記n次株式の数と、当該ユーザを紹介した会員を特定する情報とを前記会員情報記録部に記録する下層株式管理部と、前記1次株式管理部が前記ユーザに対して発行を決めた前記1次株式に対応したデータ、又は前記下層株式管理部が前記ユーザに対して発行を決めた前記n次株式に対応したデータである株式データを生成し、前記株式データを前記送受信機構、前記ネットワークを介して、当該株式データに対応する前記株式の所有者となるべきユーザのユーザ端末へ送信する株式データ生成部と、を備えている。加えて、前記ルール記録部に記録された前記ルールにより、前記株式の価格は、X>X、及びnは2以上である場合にX≧Xn+1の条件を充足するようになっている。
このファンクラブ管理装置は、ユーザ端末と組合せて用いられる。ユーザ端末は、ファンクラブ管理装置が管理するあるアーティストのファンクラブの会員となるユーザが所有するユーザ端末である。ユーザ端末は、ネットワークを介しての通信が可能なものとされ、例えば、スマートフォン、携帯電話、パーソナルコンピュータである。ファンクラブ管理装置は、所定のネットワークを介してユーザ端末と接続される。ネットワークは典型的にはインターネットであるが、その一部にLAN(Local Area Network)等の他のネットワークを含んでいても良い。
ファンクラブ管理装置は、所定のアーティストを応援するファンの集合であるファンクラブを、ファンクラブの会員であることを表象する株式をユーザに分配することにより管理する。アーティストは、歌唱、演奏、創作活動等により楽曲をユーザに対して提供する者(複数の者が属するグールである場合も当然にある。)である。なお、本願でいう「株式」は、株式会社の構成員(株主)としての地位又は権利とは異なり、本願発明によるファンクラブ管理装置によってファンクラブの会員と認められた者に与えられる、ファンクラブの会員としての地位又は権利を意味する。また、本願の株式には後述するような地位又は権利が付随する場合がある。
ファンクラブ管理装置は、ネットワークを介して通信可能とされた送受信機構と、ファンクラブのルールを記録するルール記録部と、会員が持つ株式に関する情報を会員ごとに記録する会員情報記録部と、送受信機構がネットワークを介してユーザ端末から送られてきたデータを用いて、ルール記録部に記録されたルールに基づく情報処理を行う情報処理部と、を備えている。
情報処理部は、1次株式管理部と、下層株式管理部と、株式データ生成部とを備えており、或いは情報処理部は、1次株式管理部と、下層株式管理部と、株式データ生成部として機能する。
1次株式管理部は、会員の募集が始まってから所定の期間である初期募集期間において発行される株式を管理する機能を有する。1次株式管理部は、初期募集期間において、会員でないユーザからユーザ端末、ネットワークを介して、株式を一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXにユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いがファンクラブに対して行われた場合に、ルール記録部に記録されたルールに従って、当該ユーザに、株式の一種である1次株式をユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するようになっている。この決定をしたら、1次株式管理部は、当該ユーザが1次会員であることと、当該ユーザに発行する1次株式の数とを会員情報記録部に記録するようになっている。
つまり、1次株式管理部は、あるユーザから、株式を何株買うかということを含めた株式の購入の意思表示があり、その代金が支払われた場合に、そのユーザに対して1次株式の発行を認める機能を有している。また、1次株式管理部は、どのユーザに対して、何株の1次株式を発行したかということを、会員情報記録部に記録するようになっている。
1次株式管理部は、1次株式の発行の可否を決定する機能を有していたが、下層株式管理部は、2次会員に対する2次株式、3次会員に対する3次株式…、n次会員に対するn次株式の発行の可否を決定する機能を有する(ただし、nは2以上でN以下の自然数であり、Nは、3以上の所定の自然数である。)。1次会員からの紹介を受けたユーザが、所定の条件を満たした後に2次会員となる2次会員の候補であり、2次会員からの紹介を受けたユーザが、所定の条件を満たした後に3次会員となる3次会員の候補であり、n-1次会員からの紹介を受けたユーザが、所定の条件を満たした後にn次会員となるn次会員の候補である。
下層株式管理部は、初期募集期間が終了した後において、n-1次会員からの紹介を受けたn次会員の候補であるユーザからユーザ端末、ネットワークを介して、株式を、一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXにユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いがファンクラブに対して行われた場合に、ルール記録部に記録されたルールに従って、当該ユーザに、株式の一種であるn次株式をユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザがn次会員であることと、当該ユーザに発行するn次株式の数と、当該ユーザを紹介した会員を特定する情報とを会員情報記録部に記録するようになっている。
つまり、下層株式管理部は、あるユーザから、紹介者の明示と、株式を何株買うかということを含めた株式の購入の意思表示があり、その代金が支払われた場合に、そのユーザに対して、紹介者が持つ株がn-1次株式であった場合においてn次株式の発行を認める機能を有している。また、下層株式管理部は、どのユーザに対して、何株のn次株式を発行したかということを、会員情報記録部に記録するようになっている。なお、2次株式以降の株式をまとめて「下層株式」と、2次会員以降の会員をまとめて「下層会員」と称する。また、1次株式、2次株式、n次株式等の「1」、「2」、「n」のような数字部分や、1次会員、2次会員、n次会員等の「1」、「2」、「n」のような数自分を、本願では、株式、会員の「次数」と称する場合がある。
株式データ生成部は、1次株式管理部、又は下層株式管理部が発行を決めた株式(1次株式、又はn次株式)に対応するデータである株式データを生成するようになっている。生成された株式データは、送受信機構に送られ、ネットワークを介して各ユーザのユーザ端末へと送られるようになっている。
また、本願発明では、株式の価格は、ルール記録部に記録されたルールにより、X>X、及びnは2以上である場合にX≧Xn+1の条件を充足するようになっている。つまり、本願発明では、1次株式の1株あたりの価格は必ず2次株式よりも高く、2次株式より後、或いは2次株式以降の株式においては、n次株式の1株あたりの価格は、n-1次株式の価格と同じかそれよりも安くなるようにされている。
以上のようなファンクラブ管理装置で運営されるファンクラブは以下のようなルールに従ったものとなる。
(ルール1)初期募集期間に1次株式が販売される。1次株式を買ったユーザは、1次会員となる。
(ルール2)1次会員は、初期募集期間終了後において、2次会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することが可能である。
(ルール3)1次会員からファンクラブに紹介されたユーザは、2次株式を購入することが可能であり、2次株式を買ったユーザは2次会員となる。
(ルール4)2次会員は、初期募集期間終了後において、3次会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することが可能である。
(ルール5)2次会員からファンクラブに紹介されたユーザは、3次株式を購入することが可能であり、3次株式を買ったユーザは3次会員となる。
(ルール6)同様に、以降、n-1次会員は、n次会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することが可能である。
(ルール7)n-1次会員からファンクラブに紹介されたユーザは、n次株式を購入することが可能であり、n次株式を買ったユーザはn次会員となる。
(ルール8)1次会員からN-1次会員までは会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することが可能であるが、N次会員は、会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することはできない。
(ルール9)1次株式の1株あたりの価格は必ず2次株式よりも高く、2次株式より後、或いは2次株式以降の株式においては、n次株式の1株あたりの価格は、n-1次株式の価格と同じかそれよりも安くなる。
本願のファンクラブ管理装置では、以上のルールが、直接的に、或いは以上のルールが適用されるように翻案された間接的な形態で、ルール記録部に記録されている。
本願のファンクラブ管理装置を用いると、上述のルールに従ってファンクラブが運営され、それにより以下のような効果が生じる。
まず、1次会員にせよ、2次会員以降の下層会員にせよ、株式を自分の好きな数だけ購入することができるため、ファンクラブを介してアーティストに支払うことのできる金額を、ユーザは自分の意志により大きくすることができる。これにより、ファンクラブは大きな収入を得ることができるから、アーティストから見れば、収入の確保が容易となる。他方、会員となるファンは、自分のお気に入りのアーティストに自分が支払いたいだけの金額を支払うことができるため、アーティストを応援したいという自分の気持ちを好きなだけ満足させることができる。
また、1次会員と、N次会員を除く下層会員とは、紹介を行うことによりファンクラブに新たなファン(ユーザ)を引き入れることができる。既に述べたように、ファンの心理には、自分のお気に入りのアーティストを世間に広く知らしめたいというものがある。したがって、このような紹介制はそのようなファンの心理と合致するから、ファンのアーティストを応援したいという気持ちを満足させる。また、ファンが積極的に新たなファンの候補を勧誘することにより、ファンクラブの会員数を増加させることに繋がる。
また、上述の「1次株式の1株あたりの価格は必ず2次株式よりも高く、2次株式より後、或いは2次株式以降の株式においては、n次株式の1株あたりの価格は、n-1次株式の価格と同じかそれよりも安くなる」という(ルール9)は、1次会員の満足度を高める効果を生じる。というのは、自分が最初期のファンである、また、自分は他の会員よりも1株あたりの価格に高い金額を拠出したという事実が、アーティストを応援したいという気持ちをファンクラブの運営当初から強く抱いていた1次会員の自尊心を満足させるからである。加えて、2次株式以降の株式の価格が1次株式の価格より安いことにより、2次会員以降の会員がファンクラブに加入しやすくなる。仮に、2次会員以降の会員がファンクラブに加入するために株式を購入する場合における1株あたりの株式の価格を漸減させることとすれば、ファンクラブからすると、新たな会員を獲得するのが難しくなった会員がある程度増えた段階においても、新たな会員を獲得することが比較的容易となる。なお、このような仕組みは、一般的な株式の仕組みとは明確に異なる。なぜなら、新規の株式会社、例えば、新規のベンチャー企業を立上げる際一番安く(一株あたりの株式の価格を一番安く)株式を入手できるのは通常、ベンチャー企業の立上げに参加した出資者であり、その後例えばそのベンチャー企業に対して投資を行い第三者割当により株式を入手しようとする者は、出資者よりも1株あたりの株式の価格がより高い金額でしか購入できないからである。そのような、一般的には後から株式を入手しようとする場合には1株あたりの価格がより高くなるという株式会社制度における株式と、本願で言う株式の価格は、反対の性質を与えられている。
なお、本願で言う1次株式と下層株式はいずれも、本願で言う株式に相当する。そして、株式の発行可能な数には上限を設けておくことも可能である。そうすることにより、ユーザに、株式の購入についてのモチベーションを与えることが可能となる。
その場合には、以下のような(ルール10)が、(ルール1)から(ルール9)に加えてルール記録部に記録されることになる。
(ルール10)発行可能な株式の数は、最大でzである。
このように、ファンクラブ管理装置が発行可能な株式の株数には上限を設けることが可能である。
また、特にファンクラブ管理装置が発行可能な株式の株数に上限が設けられているときに有用であるが、ユーザ1人が買うことのできる1次株式の数を制限することができる。これは、1次株式を特定のユーザが買い占めることを防止することで、下層株式や後述する直接株式の発行ができなくなることを防ぐ。同様に、下層株式や後述する直接株式にも、ユーザ1人が買うことのできる1次株式の数の制限を設けてもよい。
上述したように、本願発明では、株式の価格は、ルール記録部に記録されたルールにより、X>X、及びnは2以上である場合にX≧Xn+1の条件を充足するようになっている。
ここで、株式の価格は、nが自然数である場合に、X>Xn+1とすることができる。この場合には、1次株式、下層株式も含めて、すべての株式において、n次株式の1株あたりの価格が、n-1次株式の価格よりも安くなる。
この場合には、上述のルール9は、以下のルール9.1のように修正される。
(ルール9.1)1次株式、下層株式の別によらず、すべての株式において、n次株式の1株あたりの価格が、n-1次株式の価格よりも安くなる。
このようにすることによって、ルール9に基づいて生じる上述の効果のうち、「新たな会員を獲得するのが難しくなった会員がある程度増えた段階においても、新たな会員を獲得することが比較的容易となる」という効果が、より確実に得られることになる。
本願のファンクラブ管理装置は、前記会員情報記録部に記録されたデータ基づいて、n次会員の候補であるユーザを紹介したn-1次会員である前記ユーザに対して支払うべき所定の額の報酬を算出する算出部を備えていてもよい。
この報酬は、いわゆる紹介料に相当するものであり、既にファンクラブの会員となっているユーザが、新たな会員候補をファンクラブに紹介することの動機付けとなる。それにより、ファンクラブに新たな会員を呼び込める可能性があがる。
算出部は、会員情報記録部に記録されたデータに基づいて、新たなn次会員の候補であるユーザがどのn-1次会員から紹介されたのかを把握し、それにより、どの会員に幾らの報酬を支払うべきかを決定する。報酬は、ファンクラブからn-1次会員であるユーザに対して支払われるが、その支払方法は自由であり、報酬の支払い機能がファンクラブ管理装置に備えられているか否かも自由である。
また、算出部が報酬の額をどのように決定するようになっているかも適当に決定することができる。報酬の額を決定するためのルールや、報酬額をいつ算出するのかといった、報酬に関するルールもルール記録部に記録しておくことができる。
前記報酬の額は、m次会員(ただし、mは1からN-1までの自然数)がm+1次会員を紹介したときの紹介料をAm+1、またあるユーザ(自分)が紹介したことで会員となったユーザ、又はそのユーザからの直列の紹介関係があるユーザであるm次会員の数をPm+1とした場合に、以下の数式(数1)によって算出される額として求められるようになっていてもよい。
Figure 0007399436000001
これは、報酬の計算方法の一例である。
例えば、上述したN=4の場合(つまり会員が4次会員までしか認められない場合)であり、また、報酬を貰う対象のユーザが1次会員であったとする。この場合においてある1次会員が得ることのできる報酬は、Aにその1次会員と招待関係にある2次会員の数であるPを乗じた額と、Aにその1次会員と招待関係にある3次会員の数であるPを乗じた額と、Aにその1次会員と招待関係にある4次会員の数であるPを乗じた額とを合算した金額となる。同様に、N=4であり、報酬を貰う対象のユーザが3次会員である場合には、Aにその3次会員と招待関係にある4次会員の数であるPを乗じた額が報酬の金額となる。
更に、A>Am+1とすることもできる。そうすると、n次会員はn+1次会員よりも、1人をファンクラブに紹介したときにおいて、紹介料としての報酬を多く貰えるようになる。これは、ユーザに早い段階でファンクラブに入会させるための動機付けとなる。
>Am+1とするには例えば、以下のようにすることができる。
つまり、mが3以上のとき、A=A×Bm-2(ただし、0<B<1)としてAを求めることができる。
ファンクラブ管理装置は、前記初期募集期間が終了した後において、前記会員でない前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を一株あたりYの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つYに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種である直接株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザが直接会員であることと、当該ユーザに発行する前記直接株式の数とを前記会員情報記録部に記録する直接株式管理部を備えていてもよい。この場合には、前記株式データ生成部は、前記直接株式管理部が前記ユーザに対して発行を決めた前記直接株式に対応したデータである株式データを生成し、前記株式データを前記送受信機構、前記ネットワークを介して、当該株式データに対応する前記株式の所有者となるべきユーザのユーザ端末へ送信するようになっていてもよい。
上述したように、本願のファンクラブ管理装置が発行する株式は、基本的に1次株式と下層株式である。そして、1次株式と、N次株式でない下層株式とは、それを有する会員に対して、ファンクラブの会員でない他のユーザをファンクラブに紹介する権利(紹介権)を伴うものである。
とはいえ、ユーザの中には、既にファンクラブの会員であり且つ紹介者として自分をファンクラブに紹介してくれる者が身の回りにいない者もいるであろう。初期募集期間が終了した後においてユーザが上述の如き直接株式を購入できるようにすることにより、そのような下層会員としてファンクラブの会員となるための伝のない者も、直接ファンクラブから株式を入手できることによりファンクラブの会員になれるようになる。これは、伝を持たないユーザがファンクラブの会員となるための受皿となる。
なお、直接株式を保有する会員は、ファンクラブの会員でない他のユーザをファンクラブに紹介する権利(紹介権)を持たないようにする。
本願のファンクラブ管理装置は、前記会員情報記録部に記録されたデータに基づいて、前記会員である前記ユーザに前記アーティストが提供する楽曲を視聴する権利に対応したデータである視聴データを生成するとともに、生成した視聴データを、前記会員である前記ユーザの前記ユーザ端末に対して、前記送受信機構、前記ネットワークを介して送信する視聴管理部を備えていてもよい。
視聴データは、アーティストが提供する楽曲を視聴する権利を表象するデータである。このデータを持つ者は、アーティストが提供する楽曲を、ファンクラブ管理装置、或いは音声配信サイト又は動画配信サイト等を運営する他の装置を介して、自分が応援するアーティストの提供する楽曲を視聴できるようになる。
この権利は、ユーザが持つ株式の種別によらず付与することができる。視聴データは、株式を表象するデータがユーザに提供されるのと同時にユーザ端末に送られるようになっていても良いし、そうでなくとも良い。
また、ユーザが持つ株式の種別により、視聴データの内容を変更することも可能である。例えば、1次会員は、下層会員よりも早く、ある楽曲を視聴することが可能であるとか、n次会員はn+1次会員よりも多くの種類の楽曲を視聴することが可能である、といった具合である。下層会員よりも1次会員の方が提供される視聴データの内容が有利であったり、下層会員の中でもより上位の会員の方が提供される視聴データの内容が有利であったりすれば、ユーザにより早期にファンクラブの会員になることについての動機付けを与えることができる。
ユーザに提供される視聴データの内容、視聴データの提供タイミング等に関する視聴データの提供に関するルールも、ルール記録部に記録しておくことができる。
本願によるファンクラブ管理装置は、前記会員情報記録部に記録されたデータに基づいて、前記会員である前記ユーザに前記アーティストが提供するライブを観覧する権利に対応したデータである観覧データを生成するとともに、生成した観覧データを、前記会員である前記ユーザの前記ユーザ端末に対して、前記送受信機構、前記ネットワークを介して送信する観覧管理部を備えていてもよい。
観覧データは、アーティストが提供するライブを観覧する権利を表象するデータであり、ライブのチケットに相当するものである。このデータを持つ者は、自分が応援するアーティストが提供するライブを観覧できることになる。
この権利は、ユーザが持つ株式の種別によらず付与することができる。観覧データは、株式を表象するデータがユーザに提供されるのと同時にユーザ端末に送られるようになっていても良いし、そうでなくとも良い。
また、ユーザが持つ株式の種別により、観覧データの内容を変更することも可能である。例えば、前記2次会員に送信される観覧データの内容は前記1次会員に送られる観覧データの内容と同じか、それよりも不利なものとされるようになっているとともに、前記n次会員に送信される前記観覧データの内容は、前記n-1次会員に送信される前記観覧データの内容と同じか、それよりも不利なものとされるようになっていてもよい。下層会員よりも1次会員の方が提供される観覧データの内容が有利であったり、下層会員の中でもより上位の会員の方が提供される観覧データの内容が有利であったりすれば、ユーザにより早期にファンクラブの会員になることについての動機付けを与えることができる。
ユーザに提供される観覧データの内容、観覧データの提供タイミング等に関する観覧データの提供に関するルールも、ルール記録部に記録しておくことができる。
本願発明者は、ファンクラブ管理装置で実行される方法をも本願発明の一態様として提案する。かかる方法による効果は、本願発明によるファンクラブ管理装置の効果に等しい。
一例となるその方法は、所定のネットワークに接続される前記ネットワークを介して通信可能とされた、複数のユーザが各々用いる複数のユーザ端末と組合せることにより、所定のアーティストを応援するファンの集合であるファンクラブを、前記ファンクラブの会員であることを表象する株式を前記ユーザに分配することにより管理するものであり、前記ネットワークを介して通信可能とされた送受信機構と、前記ファンクラブのルールを記録するルール記録部と、前記会員が持つ株式に関する情報を前記会員ごとに記録する会員情報記録部と、前記送受信機構が前記ネットワークを介して前記ユーザ端末から送られてきたデータを用いて、前記ルール記録部に記録された前記ルールに基づく情報処理を行う情報処理部と、を備えているファンクラブ管理装置の、前記情報処理部により実行される方法である。
そしてその方法は、前記情報処理部が実行する、前記会員の募集が始まってから所定の期間である初期募集期間において、前記会員でない前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種である1次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザが1次会員であることと、当該ユーザに発行する前記1次株式の数とを前記会員情報記録部に記録する1次株式管理過程と、前記1次会員からの紹介を受けたユーザを2次会員の候補、前記2次会員からの紹介を受けたユーザを3次会員の候補、……n-1次会員からの紹介を受けたユーザをn次会員の候補(ただし、nは2以上でN以下の自然数であり、Nは、3以上の所定の自然数である。)と定義した場合に、前記初期募集期間が終了した後において、n-1次会員からの紹介を受けたn次会員の候補である前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を、一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種であるn次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザがn次会員であることと、当該ユーザに発行する前記n次株式の数と、当該ユーザを紹介した会員を特定する情報とを前記会員情報記録部に記録する下層株式管理過程と、前記1次株式管理過程で前記ユーザに対して発行を決めた前記1次株式に対応したデータ、又は前記下層株式管理過程で前記ユーザに対して発行を決めた前記n次株式に対応したデータである株式データを生成し、前記株式データを前記送受信機構、前記ネットワークを介して、当該株式データに対応する前記株式の所有者となるべきユーザのユーザ端末へ送信する株式データ生成過程と、を含む。
この方法では、前記ルール記録部に記録された前記ルールにより、前記株式の価格を、X>X、及びnが2以上である場合にX≧Xn+1の条件を充足するようにする。
本願発明者は、ファンクラブ管理装置として所定の例えば汎用のコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムをも本願発明の一態様として提案する。かかるコンピュータプログラムによる効果は、本願発明によるファンクラブ管理装置の効果に等しく、また、本願発明によるファンクラブ管理装置として所定のコンピュータを機能させることが可能となることである。
一例となるそのコンピュータプログラムは、所定のコンピュータを、所定のネットワークに接続される前記ネットワークを介して通信可能とされた、複数のユーザが各々用いる複数のユーザ端末と組合せることにより、所定のアーティストを応援するファンの集合であるファンクラブを、前記ファンクラブの会員であることを表象する株式を前記ユーザに分配することにより管理するものであり、前記ネットワークを介して通信可能とされた送受信機構と、前記ファンクラブのルールを記録するルール記録部と、前記会員が持つ株式に関する情報を前記会員ごとに記録する会員情報記録部と、前記送受信機構が前記ネットワークを介して前記ユーザ端末から送られてきたデータを用いて、前記ルール記録部に記録された前記ルールに基づく情報処理を行う情報処理部と、を備えているファンクラブ管理装置として機能させるためのコンピュータプログラムである。
このコンピュータプログラムは、前記情報処理部に、前記会員の募集が始まってから所定の期間である初期募集期間において、前記会員でない前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種である1次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザが1次会員であることと、当該ユーザに発行する前記1次株式の数とを前記会員情報記録部に記録する1次株式管理過程と、前記1次会員からの紹介を受けたユーザを2次会員の候補、前記2次会員からの紹介を受けたユーザを3次会員の候補、……n-1次会員からの紹介を受けたユーザをn次会員の候補(ただし、nは2以上でN以下の自然数であり、Nは、3以上の所定の自然数である。)と定義した場合に、前記初期募集期間が終了した後において、n-1次会員からの紹介を受けたn次会員の候補である前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を、一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種であるn次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザがn次会員であることと、当該ユーザに発行する前記n次株式の数と、当該ユーザを紹介した会員を特定する情報とを前記会員情報記録部に記録する下層株式管理過程と、前記1次株式管理過程で前記ユーザに対して発行を決めた前記1次株式に対応したデータ、又は前記下層株式管理過程で前記ユーザに対して発行を決めた前記n次株式に対応したデータである株式データを生成し、前記株式データを前記送受信機構、前記ネットワークを介して、当該株式データに対応する前記株式の所有者となるべきユーザのユーザ端末へ送信する株式データ生成過程と、を実行させるためのものである。
また、このコンピュータプログラムは、前記ルール記録部に記録された前記ルールにより、前記株式の価格を、X>X、及びnが2以上である場合にX≧Xn+1の条件を充足するようにする。
一実施形態による、ファンクラブ管理装置としてのサーバと多数の端末とを含むファンクラブ管理システムの全体構成を示す図。 図1に示したシステムに含まれる端末の外観を示す図。 図1に示したシステムに含まれる端末のハードウェア構成を示す図。 図1に示したシステムに含まれる端末の内部に生成される機能ブロックを示すブロック図。 図1に示したシステムに含まれるサーバの内部に生成される機能ブロックを示すブロック図。 ユーザによる1次株式の購入時に端末のディスプレイに表示されるログイン画面の一例を示す図。 ユーザによる1次株式の購入時におけるログイン済みとなったときの状態で、端末のディスプレイに表示される画像の一例を示す図。 ユーザによる1次株式の購入時に端末のディスプレイに表示される1次株式の購入代金の支払を促す画像の一例を示す図。 1次株式の販売時において、図1に示したシステムに含まれるサーバの会員情報記録部に記録されるデータの例を示す図。 ユーザによる下層株式の購入時に端末のディスプレイに表示されるログイン画面の一例を示す図。 ユーザによる下層株式の購入時におけるログイン済みとなったときの状態で、端末のディスプレイに表示される画像の一例を示す図。 ユーザによる下層株式の購入時に端末のディスプレイに表示される1次株式の購入代金の支払を促す画像の一例を示す図。 下層株式の販売時において、図1に示したシステムに含まれるサーバの会員情報記録部に記録されるデータの例を示す図。 ユーザによる直接株式の購入時に端末のディスプレイに表示されるログイン画面の一例を示す図。 ユーザによる直接株式の購入時におけるログイン済みとなったとき状態で、端末のディスプレイに表示される画像の一例を示す図。 直接株式の販売時において、図1に示したシステムに含まれるサーバの会員情報記録部に記録されるデータの例を示す図。 あるユーザを起点とする「自分が紹介したことで会員となった者と紹介関係がある」ユーザの関係性を示す樹形図。
以下、図面を参照しつつ本発明の好ましい一実施形態とその変形例について説明する。
実施形態と変形例の説明では、重複する対象には重複する符号を付すものとし、重複する説明は場合により省略するものとする。
図1に、本願発明のファンクラブ管理装置を含むファンクラブ管理システムの好ましい一実施形態の全体構成を概略で示す。
実施形態によるシステムは、複数の端末100-1~100-N(以後、単に、「端末100」と記載する場合もある。)、及びサーバ200を含んで構成されている。これらはすべて、ネットワーク400に接続可能とされている。
ネットワーク400は、これには限られないが、この実施形態ではインターネットである。ネットワーク400の一部に、LAN、イントラネットその他の他のネットワークを含んでも良い。
この実施形態における端末100は、本願でいうユーザ端末に相当するものである。
ユーザ端末は、各ユーザに保有され等して各ユーザに使用される。なお、例えば、1人の人間が、スマートフォン、タブレット、及び据え置きのパーソナルコンピュータとから、同じインターネットサイトに接続することが普通に行われているように、同一ユーザが使用する端末100が複数の装置である場合がある。
他方、この実施形態におけるサーバ200は、本願でいうファンクラブ管理装置に相当する。サーバ200と、端末100-1~100-Nとは、ネットワーク400を介して互いに通信可能とされている。
次に、端末100の構成を説明する。各端末100-1~100-Nの構成は、本願発明におけるファンクラブ管理装置との関係でいえば同じといえる。端末100は、コンピュータを含んでいる。より詳細には、この実施形態における端末100は、汎用のコンピュータにより構成されている。
端末100は、スマートフォン、タブレット、ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン、ウェアラブル端末等である。それらはすべて、ネットワーク400を介しての通信が可能なものであり、また後述するコンピュータプログラムをインストールすることによって後述する機能ブロックをその内部に生成し、そして後述する処理を実行できるものであることが求められ、それが可能であるのであればそれ以外の仕様は特に問わない。端末100は、公知或いは周知のものでよく、市販のもので十分である。
例えば、端末100がスマートフォンかタブレットなのであれば、スマートフォンとしての端末100は例えば、Apple Japan合同会社が製造、販売を行うiPhone(商標)で良いし、タブレットとしての端末100は例えば、Apple Japan合同会社が製造、販売を行うiPad(商標)でよい。ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン、ウェアラブル端末等により端末100が構成されているのであれば、それらはいずれも市販のもので良い。以下、これには限られないが、端末100がスマートフォンであることとして話を進める。
端末100の外観の一例を図2に示す。
端末100は、ディスプレイ101を備えている。ディスプレイ101は、静止画又は動画を表示するためのものであり、公知、或いは周知のものを用いることができる。ディスプレイ101は例えば、液晶ディスプレイである。端末100がデスクトップ型パソコンである場合には、ディスプレイ101は外付けとなるが、それでもなお、本願では、端末100はディスプレイ101を備えていると扱うものとする。端末100は、また入力装置102を備えている。入力装置102は、ユーザが所望の入力を端末100に対して行うためのものである。入力装置102は、公知或いは周知のものを用いることができる。この実施形態における端末100の入力装置102はボタン式のものとなっているが、これには限られず、テンキー、キーボード、トラックボール、マウス、音声テキスト変換入力装置、タップキーなどを用いることも可能である。特に、端末100がノート型パソコン、デスクトップ型パソコン、ウェアラブル端末である場合には、入力装置102はキーボードや、マウス、タッピングスイッチ等の外付けのものになるであろうが、それでもなお本願では端末100が入力装置102を備えるものとして扱う。また、ディスプレイ101がタッチパネルである場合、ディスプレイ101は入力装置102の機能を兼ねることになり、この実施形態ではそうされている。
端末100のハードウェア構成を、図3に示す。
ハードウェアには、CPU(central processing unit)111、ROM(read only memory)112、RAM(random access memory)113、インターフェイス114が含まれており、これらはバス116によって相互に接続されている。
CPU111は、演算を行う演算装置である。CPU111は、例えば、ROM112、或いはRAM113に記録されたコンピュータプログラムを実行することにより、後述する処理を実行する。図示をしていないが、ハードウェアはHDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)その他の大容量記録装置を備えていてもよく、コンピュータプログラムは大容量記録装置に記録されていても構わない。また、CPU111は将来の演算処理能力の向上を考慮しGPU(graphics processing unit)やGPGPU(general purpose computing on GPU)であってもよい。本願では実施形態の例としてCPU111にはいわゆるC P Uを採用している。
ここでいうコンピュータプログラムには、後述する処理(例えば、端末100を本願発明によるユーザ端末として機能させるための処理)を端末100に実行させるためのコンピュータプログラムが少なくとも含まれる。このコンピュータプログラムは、端末100にプリインストールされていたものであっても良いし、端末100にポストインストールされたものであっても良い。このコンピュータプログラムの端末100へのインストールは、メモリカード等の所定の記録媒体を介して行なわれても良いし、LAN或いはインターネットなどのネットワークを介して行なわれても構わない。コンピュータプログラムには、CPU111がコンピュータプログラムに基づく命令によって情報処理を実行するときに使用されるデータが含まれていても良い。
ROM112は、CPU111が後述する処理を実行するために必要なコンピュータプログラムやデータを記録している。ROM112に記録されたコンピュータプログラムとしては、これに限られず、端末100がスマートフォンであれば、端末100をスマートフォンとして機能させるために必要な、例えば、通話や電子メールの機能を実現するためのコンピュータプログラムやデータが記録されている。端末100は、また、ネットワーク400を介して受取ったデータに基づいて、ホームページを閲覧することも可能とされており、それを可能とするための公知のwebブラウザを実装している。
RAM113は、CPU111が処理を行うために必要なワーク領域を提供する。場合によっては、上述のコンピュータプログラムやデータ(の一部)が記録されていてもよい。
インターフェイス114は、バス116で接続されたCPU111やRAM113等と外部との間でデータのやり取りを行うものである。インターフェイス114には、上述のディスプレイ101と、入力装置102とが接続されている。入力装置102から入力された操作内容は、インターフェイス114からバス116に入力されるようになっている。また、周知のようにディスプレイ101に画像を表示するための画像データは、バス116からインターフェイス114に送られ、インターフェイス114からディスプレイ101に出力されるようになっている。インターフェイス114は、また、インターネットであるネットワーク400を介して外部と通信を行うための公知の手段である送受信機構(図示を省略)に接続されており、それにより、端末100は、ネットワーク400を介してデータを送信することと、ネットワーク400を介してデータを受信することとが可能になっている。かかるネットワーク400を介してのデータの送受信は、有線で行われる場合もあるが無線で行われる場合もある。例えば、端末100がスマートフォンである場合には、かかる通信は無線で行われるのが通常であろう。それが可能な限り、送受信機構の構成は、公知或いは周知のものとすることができる。送受信機構がネットワーク400から受取ったデータは、インターフェイス114により受取られるようになっており、インターフェイス114から送受信機構にわたされたデータは、送受信機構によって、ネットワーク400を介して外部、例えば、サーバ200に送られるようになっている。
CPU111がコンピュータプログラムを実行することにより、端末100内部には、図4で示されたような機能ブロックが生成される。なお、以下の機能ブロックは、端末100を本願発明のユーザ端末として機能させるための上述のコンピュータプログラム単体の機能により生成されていても良いが、上述のコンピュータプログラムと、端末100にインストールされたOSその他のコンピュータプログラムとの協働により生成されても良い。
端末100内には、本願発明の機能との関係で、入力部121、制御部122、画像生成部123、出力部124、株式データ記録部125が生成される。
これらのうち制御部122と画像生成部123は、ハードウェアとしては演算装置(CPU111)に相当し、或いは上述のコンピュータプログラムの命令によって情報処理を実行する演算装置の機能によって実現される。
入力部121と出力部124とは、ハードウェアとして見た場合には、インターフェイス114に相当し、或いはインターフェイス114の機能によって実現される。より具体的には、入力部121と出力部124は、概念としては、インターフェイス114とバス116との接続部分に相当する。
株式データ記録部125は、ハードウェアとしては記録装置、即ちRAM113、又は大容量記録装置によって実現される。
これらすべての機能ブロックで行われる情報処理はいずれも、CPU111によって実現される。
入力部121は、インターフェイス114からの入力を受取るものである。
インターフェイス114からの入力部121への入力には、入力装置102からの入力がある。入力装置102からの入力には、例えば、いずれも詳細は追って説明するが、ユーザを識別するための各ユーザごとにユニークな識別情報であるユーザIDについてのデータと、ログインデータとがある。
入力装置102からの入力には、また、いずれも詳細は追って説明するが、株式の購入をファンクラブ管理装置たるサーバ200へと要求する購入要求データがある。購入要求データは、株数データとともに入力される。株数データはユーザが購入を希望する株式の数を特定するデータである。また、入力装置102から、これも追って説明する紹介者データが入力される場合がある。
また、インターフェイス114から入力部121に入力されるデータには、送受信機構からインターフェイス114に入力されたデータがある。送受信機構は、ネットワーク400を介してサーバ200から送られて来たデータ(例えば、後述する株式データや画像制御データ)を受取る場合がある。
何れにせよ、インターフェイス114から受取ったデータを、入力部121は制御部122に送るようになっている。
制御部122は、端末100内に生成された各機能ブロック全体の制御を行うものである。
制御部122は、例えば以下の機能を有する。
制御部122には、ユーザIDのデータとログインデータとが入力されることがある。これらを受取ったら制御部122は、ユーザIDのデータとログインデータを紐づけ、更に送信先としてサーバ200を指定したデータを付して出力部124へと送るようになっている。紹介者データが入力されることがある。これを受取ったら制御部122は、ログインデータとユーザIDのデータと紹介者データとを紐づけ、更に送信先としてサーバ200を指定したデータを付して出力部124へと送るようになっている。
制御部122には、また、購入要求データと、株数データとが入力されることがある。これらを受取ったら、制御部122は、購入要求データと株数データとを紐づけ、更に送信先としてサーバ200を指定したデータを付して出力部124へと送るようになっている。
制御部122は、また、画像制御データを受取る場合がある。制御部122は、画像制御データを受取ったとき、その画像制御データに基づく画像を端末100のディスプレイ101に表示させるための画像データを生成せよとの指示を画像生成部123に送るようになっている。
制御部122は、また、株式データを受取る場合がある。制御部122は、株式データを受取ったとき、株式データを株式データ記録部125へ送り、株式データ記録部125に記録するようになっている。
画像生成部123は、画像制御データに基づく画像についての画像データを生成せよとの指示を受取る場合がある。画像生成部123は画像制御データを受取った場合には、画像制御データに基づき画像データを生成し、それを出力部124に送るようになっている。
株式データ記録部125は、上述したように制御部122によって株式データを記録される場合がある。つまり、株式データ記録部125は株式データを記録する機能を有している。
出力部124は、端末100内の機能ブロックで生成されたデータをインターフェイス114に出力するものである。
出力部124には上述したように制御部122から、送信先としてサーバ200を指定するデータの付された互いに紐付けられたユーザIDのデータとログインデータが送られてくる場合がある。これらを受け付けた出力部124は、それらデータをインターフェイス114を介して送受信機構に送るようになっている。送受信機構は、ユーザIDのデータとログインデータをネットワーク400を介してサーバ200に送るようになっている。出力部124には上述したように制御部122から、送信先としてサーバ200を指定するデータの付された互いに紐付けられたユーザIDのデータとログインデータと紹介者データとが送られてくる場合がある。これらを受け付けた出力部124は、それらデータをインターフェイス114を介して送受信機構に送るようになっている。
出力部124には上述したように制御部122から、送信先としてサーバ200を指定するデータの付された互いに紐付けられた購入要求データと株数データが送られてくる場合がある。これらを受け付けた出力部124は、それらデータをインターフェイス114を介して送受信機構に送るようになっている。送受信機構は、購入要求データと株数データをネットワーク400を介してサーバ200に送るようになっている。
また、出力部124には、画像生成部123から画像データが送られてくる場合がある。それを受取った出力部124は、インターフェイス114へとそれを送るようになっている。画像データは、インターフェイス114からディスプレイ101に送られ、ディスプレイ101には画像データに基づく画像が表示されるようになっている。
次に、サーバ200の構成について説明する。
サーバ200は、ハードウェアとして見た場合には、既存の公知又は周知のサーバで構わない。また、そのハードウェア構成も一般的なものでよく、大雑把に言えば、CPU111、ROM112、RAM113、インターフェイス114をバス116で接続するという、端末100のハードウェア構成を踏襲することができる。もっとも、サーバ200は通常、HDD、SSDその他の大容量記録装置を有するのが一般的である。
サーバ200が備えるCPU、ROM、RAM、インターフェイス、バス、及び大容量記録装置の構成、機能は、端末100におけるそれらの構成、機能と変わらない。また、サーバ200が備えるインターフェイスには、端末100が備えていたのと同様の、サーバ200外の機器とネットワーク400を介しての通信を行うための送受信機構が接続されている。バスからインターフェイスに送られた情報(データ)は送受信機構に送られ、送受信機構からネットワーク400を介して例えば端末100へと送られるようになっている。また、ネットワーク400を介して端末100から送られてきて送受信機構で受け取られたデータは、送受信機構からインターフェイスへ送られ、インターフェイスからバスへと送られるようになっている。
なお、サーバ200が備えるインターフェイスには、端末100が備えていたのと同様のディスプレイ、及び入力装置が接続されていても構わないが、本願とはあまり関係がないのでそれらの説明は省略する。
サーバ200の内部におけるROM、大容量記録装置等に記録されていたサーバ200を本願発明のファンクラブ管理装置として機能させるためのコンピュータプログラムを実行することによって、サーバ200の内部には以下に説明するような機能ブロックが生成される。なお、以下の機能ブロックは、サーバ200を本願発明のファンクラブ管理装置として機能させるためのコンピュータプログラム単体の機能により生成されていても良いが、かかるコンピュータプログラムと、サーバ200にインストールされたOSその他のコンピュータプログラムとの協働により生成されても良い。また、上記コンピュータプログラムは、サーバ200にプリインストールされたものでもよいが、サーバ200にポストインストールされたものでもあってもよい。その場合、上記コンピュータプログラムのサーバ200へのインストールは、メモリカード等の所定の記録媒体を介して行なわれても良いし、LAN或いはインターネットなどのネットワークを介して行なわれても構わない。これらの事情は、端末100の場合と同様である。
サーバ200内には、本願発明の機能との関係で、入力部221、制御部222、1次株式管理部223A、下層株式管理部223B、直接株式管理部223C、株式データ生成部224、支払管理部225、会員情報記録部226A、ルール記録部226B、視聴管理部227A、観覧管理部227B、画像制御部228、出力部229、及び報酬管理部300が生成される(図5)。
これらのうち制御部222、1次株式管理部223A、下層株式管理部223B、直接株式管理部223C、株式データ生成部224、支払管理部225、視聴管理部227A、観覧管理部227B、画像制御部228、及び報酬管理部300は、ハードウェアとしては演算装置(これには限られないが、実施形態の説明ではCPU)に相当し、或いは上述のコンピュータプログラムの命令によって情報処理を実行する演算装置の機能によって実現される。
入力部221と出力部229とは、ハードウェアとして見た場合には、インターフェイスに相当し、或いはインターフェイスの機能によって実現される。より具体的には、入力部221と出力部229は、概念としては、インターフェイスとバスとの接続部分に相当する。
会員情報記録部226Aとルール記録部226Bは、ハードウェアとしては記録装置、即ちRAM、又は大容量記録装置によって実現される。ルール記録部226Bは、ROMによって実現される場合もある。
入力部221は、インターフェイスからの入力を受取るものである。
入力部221にインターフェイスから入力されるデータは、ネットワーク400を介して端末100から送られて来てサーバ200の送受信機構によって受け取られたデータである。
送受信機構が、端末100から受付けるデータには、追って詳述するが、例えば、互いに紐付けられたユーザIDのデータとログインデータ、互いに紐付けられたユーザIDのデータとログインデータと紹介者データ、互いに紐付けられた購入要求データと株数データ等がある。インターフェイスからこれらのデータを受付けた場合には、入力部221はそれら各データを制御部222へと送るようになっている。
送受信機構から入力されるデータには、これも追って詳述するが、支払データがある。支払データは、例えば、支払を管理する外部装置、例えば、銀行、クレジットカード会社、前払式支払手段その他の電子決済の提供会社が管理する決済装置等から送られてくる。支払データは、どのユーザが、幾らをファンクラブに対して支払ったかということを少なくとも示すデータとなっている。
制御部222は、サーバ200内に生成された各機能ブロック全体の制御を行うものである。
制御部222は、現在日時が初期募集期間内に該当するか否かを判定する機能を有している。初期募集期間とは、本願のファンクラブ管理装置たるサーバ200が、株式の販売を始めてからの所定期間である。初期募集期間の始期と終期とは、後述するルール記録部226Bに記録されているデータによって決定される。初期募集期間の長さは、例えば3ヶ月程度とすることができる。制御部222は、現在日時を把握するための機能、例えば、時計機能か、現在日時に関するデータを外部装置から読み込む機能を有しており、それら公知或いは周知の機能によって把握した現在日時のデータを用いて、現在日時が初期募集期間内か否かを判定することができるようになっている。
制御部222はまた、ユーザのサーバ200へのログインの可否を判定する認証機能を有している。制御部222は、入力部221から、一対のユーザIDのデータ及びログインデータを受付けることがある。制御部222は、互いに紐付けられたユーザIDのデータ及びログインデータを受付けたとき、そのユーザIDを持つユーザの認証を行い、認証が認められたときにそのユーザのファンクラブ管理装置たるサーバ200が提供するサービスへのログインを認める機能を有している。制御部222は、入力部221から、互いに紐付けられたユーザIDのデータとログインデータと紹介者データとを受付けることがある。制御部222は、互いに紐付けられたユーザIDのデータとログインデータと紹介者データとを受付けたときも、そのユーザIDを持つユーザの認証を行うようになっている。また、これら3種類のデータを受取ったとき、制御部222は、下層株式のうちのどの株式をユーザに販売できるのかを判定する機能を有している。かかる判定をおこなうとき、制御部222は、会員情報記録部226Aに記録されているデータを用いてこれを行うが、その処理の詳細は追って述べる。
ユーザの認証を行うために、制御部222は、すべての端末100のユーザに割当てられたユーザIDを記録している。ユーザIDは例えば、会員情報記録部226Aに記録されていても良い。ユーザIDは各ユーザ毎にユニークな識別子であり、例えば、文字、数字、記号の少なくとも1つの羅列である。各ユーザのためのユーザIDは、ファンクラブ管理装置としてのサーバ200が各ユーザ宛に発行したものでもよいし、各ユーザが決定して、予めサーバ200に通知したものでも構わない。いずれにせよ、すべてが他との関係でユニークなユーザIDを多数準備すること、及びそれらをサーバ200の例えば制御部222、或いは適当な記録装置が保持できるようにすることは、公知技術或いは周知技術を参考にすれば容易である。もちろん、ユーザの認証には、ユーザIDとパスワードの組合せを利用することもできる。また、ユーザIDを用いずに指紋、虹彩等のユーザの身体的或いは行動的特徴を用いてユーザ認証を行うことが可能である。いずれにせよ、ユーザの認証には公知或いは周知の適宜の技術を応用することが可能である。ログインを認めたら画像制御部228に対して、画像制御データを生成せよとの指示を送るようになっている。この実施形態における認証の処理の詳細については追って述べる。
制御部222は、後述するような所定のタイミングで、視聴管理部227Aに視聴データの生成を指示するようになっている。また、制御部222は、後述するような所定のタイミングで、観覧管理部227Bに観覧データの生成を指示するようになっている。
制御部222は、後述するような所定のタイミングで、後述するような画像制御データの生成を画像制御部228へ指示するようになっている。
制御部222は、また、ユーザが購入する株式の1株あたりの購入金額を決定する機能、また、ユーザが購入を希望した株式の代金を決定する機能を有している。株式の1株あたりの購入金額と、ユーザが購入を希望した株式の代金は、端末100のディスプレイ101に表示される画像に反映される。制御部222が画像制御部228へと送る画像制御データを生成せよとの指示には、端末100のディスプレイ101に表示される画像に、株式の1株あたりの正しい購入金額又は、ユーザが購入を希望した株式の正しい代金が含まれるようにせよ、といった内容が加えられる場合がある。
制御部222は、ユーザに対する株式の発行を決定する機能を有している後述する1次株式管理部223A、下層株式管理部223B、直接株式管理部223Cをも制御する。
1次株式管理部223A、下層株式管理部223B、直接株式管理部223Cはそれぞれ、いずれについても後述するが、1次株式、下層株式、直接株式の発行を決定する機能を有している。この実施形態における本願のファンクラブ管理装置としてのサーバ200から発行される株式(株式データ)には、この実施形態では、1次株式と、下層株式と、直接株式とがある。ただし、発行される株式として必須なのは、これらのうち1次株式と下層株式のみであり、直接株式は必須ではない。直接株式をサーバ200が発行しない場合には、直接株式管理部223Cは不要であるし、制御部222が直接株式管理部223Cを制御する機能も不要である。
制御部222は、入力部221から、互いに紐付けられた購入要求データと株数データとを受取る場合がある。制御部222は、これらデータを、1次株式管理部223A、下層株式管理部223B、直接株式管理部223Cのいずれかに送る。言い換えれば、制御部222は、互いに紐付けられた購入要求データと株数データとを1次株式管理部223A、下層株式管理部223B、直接株式管理部223Cのいずれかに割り振る。
上述したように、制御部222は、入力部221から、互いに紐付けられた購入要求データと株数データとを受取る場合がある。互いに紐付けられた購入要求データと株数データとは制御部222に、初期募集期間内に送られてくる場合もあるし、初期募集期間終了後に送られてくる場合もある。
互いに紐付けられた購入要求データと株数データを初期募集期間内に受取った場合というのは、後述するように、ユーザが1次株式の購入を希望している場合である。
他方、互いに紐付けられた購入要求データと株数データを初期募集期間終了後に受取った場合というのは、これも後述するように、ユーザが、下層株式の購入を希望している場合か、又は直接株式の購入を希望している場合である。
初期募集期間内に互いに紐付けられた購入要求データと株数データとを受取った場合には制御部222は、それは1次株式の発行をユーザが望んでいることを示しているため、ログインしているユーザのユーザIDのデータと株数データを1次株式管理部223Aへと送るようになっている。
また、1次株式管理部223AへとユーザIDのデータと株数データとを送った後の適当なタイミングに、制御部222はユーザが購入を希望した1次株式についての購入代金を支払ったことを示す支払済データを支払管理部225から受取る場合がある。そのような支払済データを受取った場合には、制御部222はその支払済データを1次株式管理部223Aへと送るようになっている。
支払済データは、以下のようなデータである。
上述したように、入力部221から支払管理部225に支払データが入力されることがある。これは、どのユーザが、幾らをファンクラブに対して支払ったかということを少なくとも示すデータである。支払データは、ユーザがファンクラブに対して金銭を支払うのに使った所定の決済装置、例えば、例えば、銀行、クレジットカード会社、電子決済の提供会社等が管理する決済装置から、サーバ200に送られてくる。他方、制御部222が1次株式管理部223AにユーザIDのデータと株数データとを送るのに前後して、支払管理部225には制御部222から支払待ちの購入代金についての情報(つまり、少なくとも支払待ちの購入代金の金額と、その購入代金を支払うべきユーザとを特定する情報。)が送られるようになっている。支払管理部225が受取った支払データが、株式の購入代金であり支払待ちの状態にあるものに対応するものであった場合、支払管理部225は、ユーザが株式の購入代金を支払ったとして支払済データを生成し、生成した支払済データを制御部222へと送るようになっている。このように支払管理部225は、制御部222と協働して株式の購入代金がユーザから支払われたか否かを確認する機能を有している。このようなある代金が支払われたか否かを確認する機能であるいわゆる入金確認機能は当然に公知或いは周知である。したがって、制御部222と協働して発揮される支払管理部225の入金確認の機能は、公知或いは周知技術を用いて適当に構築することが可能である。
制御部222が初期募集期間終了後に、互いに紐付けられた購入要求データと株数データとを受取った場合には、上述したように、ユーザが、下層株式の購入を希望しているか、又は直接株式の購入を希望している。
ここで、購入要求データと株数データを端末100から送ってくるユーザは、先にサーバ200にログインしている。ログインを行う際にユーザが紹介者データを送ってきていた場合には、ユーザは下層株式(正確には下層株式のうちの特定の次数の株式)の購入を望んでいる。ログインを行う際にユーザが紹介者データを送ってきていなかった場合には、ユーザは直接株式の購入を望んでいる。
制御部222が初期募集期間終了後に、紹介者データを予め送って来ていた端末100から互いに紐付けられた購入要求データと株数データを受取った場合には、それは下層株式の発行をユーザが望んでいることを示しているため、制御部222は、互いに紐付けられた購入要求データと株数データに、更に予め受取っていた紹介者データを紐づけ、それらを下層株式管理部223Bへと送るようになっている。
また、下層株式管理部223BへユーザIDのデータと株数データと紹介者データを送った後の適当なタイミングに、制御部222はユーザが購入を希望した下層株式についての購入代金を支払ったことを示す支払済データを支払管理部225から受取る場合がある。そのような支払済データを受取った場合には、制御部222はその支払済データを下層株式管理部223Bへと送るようになっている。ユーザが下層株式の購入をしようとしているときにおける支払管理部225が担う機能は、ユーザが1次株式の購入を希望している場合と同じである。
制御部222が初期募集期間終了後に、紹介者データを予め送って来ていなかった端末100から互いに紐付けられた購入要求データと株数データを受取った場合には、それは直接株式の発行をユーザが望んでいることを示しているため、制御部222は、ログインしているユーザのユーザIDのデータと株数データを直接株式管理部223Cへと送るようになっている。
また、直接株式管理部223CへとユーザIDのデータと株数データとを送った後の適当なタイミングに、制御部222はユーザが購入を希望した直接株式についての購入代金を支払ったことを示す支払済データを支払管理部225から受取る場合がある。そのような支払データを受取った場合には、制御部222はその支払データを直接株式管理部223Cへと送るようになっている。ユーザが直接株式の購入をしようとしているときにおける支払管理部225が担う機能は、ユーザが1次株式の購入を希望している場合と同じである。
1次株式管理部223Aは、ユーザに対して1次株式を何株発行するかを決定する機能を有している。
1次株式管理部223Aは、上述したように、制御部222から、互いに紐付けられたログインしているユーザのユーザIDのデータと、株数データとを受取る場合がある。
1次株式管理部223Aがそれらデータを受取った場合にはユーザは1次株式の購入を希望している。そして、ユーザが購入を希望している1次株式についての購入代金を支払ったことを示す支払済データが制御部222から送られてきたら、1次株式管理部223Aは、ユーザが購入を希望する1次株式を、株数データによって特定されるユーザが希望する数だけ発行することを決定するようになっている。
1次株式管理部223Aは、1次株式を発行することを決定したら、その1次株式を発行されるユーザを特定するための情報(或いはデータ。これには限られないが、この実施形態ではユーザIDのデータとする。)と、ユーザに割当てられる株式の種別(この場合は、発行される株式は1次株式である。)を特定するデータと、ユーザが持つ株式の株数を示すデータとを、互いに紐づけた状態で会員情報記録部226Aへと送り、会員情報記録部226Aに記録するようになっている。また、1次株式管理部223Aは、1次株式を発行することを決定したら、会員情報記録部226Aに送ったのと同じデータを、株式データ生成部224に送るようになっている。
下層株式管理部223Bは、ユーザに対して下層株式を何株発行するかを決定する機能を有している。
下層株式管理部223Bは、上述したように、制御部222から、互いに紐付けられたログインしているユーザのユーザIDのデータと、株数データと、紹介者データとを受取る場合がある。
下層株式管理部223Bがそれらデータを受取った場合にはユーザは下層株式の購入を希望している。そして、ユーザが購入を希望している下層株式についての購入代金を支払ったことを示す支払済データが制御部222から送られてきたら、下層株式管理部223Bは、ユーザが購入を希望する下層株式を、株数データによって特定されるユーザが希望する数だけ発行することを決定するようになっている。
下層株式管理部223Bは、下層株式を発行することを決定したら、その下層株式を発行されるユーザを特定するための情報(或いはデータ。これには限られないが、この実施形態ではユーザIDのデータとする。)と、ユーザに割当てられる株式の種別(つまり2次株式からN次株式までのどれか)を特定するデータと、ユーザに発行される株式の株数を示すデータとを、互いに紐づけた状態で会員情報記録部226Aへと送り、会員情報記録部226Aに記録するようになっている。追って説明するが、下層株式管理部223Bが行う会員情報記録部226Aへの上述のデータの書き込みは、1次株式管理部223Aが行う会員情報記録部226Aへの上述のデータの書き込みとは若干異なる。下層株式管理部223Bがかかる会員情報記録部226Aへの書き込みを行う際には、制御部222から受取っていた紹介者データが利用される。また、下層株式管理部223Bは、下層株式を発行することを決定したら、会員情報記録部226Aに送ったものから、紹介者データを除いたデータを、株式データ生成部224に送るようになっている。
直接株式管理部223Cは、ユーザに対して直接株式を何株発行するかを決定する機能を有している。
直接株式管理部223Cは、上述したように、制御部222から、互いに紐付けられたログインしているユーザのユーザIDのデータと、株数データとを受取る場合がある。
直接株式管理部223Cがそれらデータを受取った場合にはユーザは直接株式の購入を希望している。そして、ユーザが購入を希望している直接株式についての購入代金を支払ったことを示す支払済データが制御部222から送られてきたら、直接株式管理部223Cは、ユーザが購入を希望する直接株式を、株数データによって特定されるユーザが希望する数だけ発行することを決定するようになっている。
直接株式管理部223Cは、直接株式を発行することを決定したら、その直接株式を発行されるユーザを特定するための情報(或いはデータ。これには限られないが、この実施形態ではユーザIDのデータとする。)と、ユーザに割当てられる株式の種別(この場合は、発行される株式は直接株式である。)を特定するデータと、ユーザが持つ株式の株数を示すデータとを、互いに紐づけた状態で会員情報記録部226Aへと送り、会員情報記録部226Aに記録するようになっている。また、直接株式管理部223Cは、直接株式を発行することを決定したら、会員情報記録部226Aに送ったのと同じデータを、株式データ生成部224に送るようになっている。
株式データ生成部224は、株式データを生成する機能を有している。株式データは、ユーザに与えられる株式に対応するデータである。また、株式は、ファンクラブ管理装置によってファンクラブの会員と認められた者に与えられる、ファンクラブの会員としての地位又は権利を意味する。ただし、株式には後述するように他の地位又は権利が付随する場合がある。追って説明するが、この実施形態では、視聴データと、観覧データとを得る権利が、株式データに付随することがある。下層株式のデータ、直接株式のデータもそうであるが、1次株式のデータのデータ形式は自由である。ただし、各株式のデータは互いにユニークであるのが好ましい。
株式データ生成部224は、1次株式管理部223Aから、ユーザIDのデータと、発行する株式の種別を1次株式に特定するデータと、株数データとを互いに紐づけた状態で受取る場合がある。それらを受取ったら、株式データ生成部224は、そのユーザに提供すべき株式に対応する株式データを生成する。生成される株式データは、1次株式についての株式データである。また、生成される株式データの数は、株数データで特定される数と同じとされる。株式データ生成部224は、生成された株式データを、送付先となるユーザの端末100を特定する情報とともに出力部229へと送るようになっている。
株式データ生成部224は、下層株式管理部223Bから、ユーザIDのデータと、発行する株式の種別を特定するデータと、株数データとを互いに紐づけた状態で受取る場合がある。それらを受取ったら、株式データ生成部224は、そのユーザに提供すべき株式に対応する株式データを生成する。生成される株式データは、株式の種別を特定するデータに応じたもの(2次株式からN次株式までのいずれか)についての株式データである。また、生成される株式データの数は、株数データで特定される数と同じとされる。株式データ生成部224は、生成された株式データを、送付先となるユーザの端末100を特定する情報とともに出力部229へと送るようになっている。
株式データ生成部224は、直接株式管理部223Cから、ユーザIDのデータと、発行する株式の種別を直接株式に特定するデータと、株数データとを互いに紐づけた状態で受取る場合がある。それらを受取ったら、株式データ生成部224は、そのユーザに提供すべき株式に対応する株式データを生成する。生成される株式データは、直接株式についての株式データである。また、生成される株式データの数は、株数データで特定される数と同じとされる。株式データ生成部224は、生成された株式データを、送付先となるユーザの端末100を特定する情報とともに出力部229へと送るようになっている。
視聴管理部227Aは、視聴データを生成する機能を有する。
視聴管理部227Aが視聴データを生成するのは、制御部222によって視聴データを生成せよという指示がなされたときである。
視聴データは、ファンクラブの会員が応援するアーティストが提供する楽曲を視聴する権利に対応したデータである。視聴データは、株式を持つファンクラブの会員に提供される。
視聴データを生成するとき、視聴管理部227Aは会員情報記録部226Aに記録されているデータを参照し、会員情報記録部226Aに記録されているデータに基づいて視聴データを生成する。視聴データの生成方法の詳細は、追って述べる。視聴データのデータ形式は自由であるが、各視聴データはそれぞれユニークなものであるのが好ましい。
視聴データを生成すると視聴管理部227Aは、視聴データにその視聴データを送るべきユーザの端末100を示す送信先を付して、出力部229へと送るようになっている。送信先の情報は例えば、制御部222から視聴管理部227Aに提供される。
観覧管理部227Bは、観覧データを生成する機能を有する。
観覧管理部227Bが観覧データを生成するのは、制御部222によって観覧データを生成せよという指示がなされたときである。
観覧データは、ファンクラブの会員が応援するアーティストが提供するライブを観覧する権利に対応したデータである。観覧データは、株式を持つファンクラブの会員に提供される。
観覧データを生成するとき、観覧管理部227Bは会員情報記録部226Aに記録されているデータを参照し、会員情報記録部226Aに記録されているデータに基づいて観覧データを生成する。観覧データの生成方法の詳細は、追って述べる。観覧データのデータ形式は自由であるが、各観覧データはそれぞれユニークなものであるのが好ましい。
観覧データを生成すると観覧管理部227Bは、観覧データにその観覧データを送るべきユーザの端末100を示す送信先を付して、出力部229へと送るようになっている。送信先の情報は例えば、制御部222から観覧管理部227Bに提供される。
なお、視聴管理部227Aもそうであるが、観覧管理部227Bは必須ではない。
画像制御部228は、画像制御データを生成する機能を有している。
画像制御データは、ユーザが操作する端末100のディスプレイ101に表示される画像を制御するためのデータである。したがって、画像制御データは、サーバ200から端末100へとネットワーク400を介して送信される。
画像制御部228が画像制御データを生成するのは、制御部222によって画像制御データを生成せよという指示がなされたときである。その指示には、どのような画像制御データを生成せよという指示が含まれている。
画像制御データを生成すると画像制御部228は、画像制御データにその画像制御データを送るべきユーザの端末100を示す送信先を付して、出力部229へと送るようになっている。送信先の情報は例えば、制御部222から画像制御部228に提供される。
出力部229は、株式データ生成部224、視聴管理部227A、観覧管理部227B、画像制御部228から送られてくるデータを、インターフェイスを介してサーバ200の送受信機構へ送る機能を有している。
株式データ生成部224からは、1次株式、下層株式、又は直接株式についての株式データが送られてくる。視聴管理部227Aからは視聴データ、観覧管理部227Bからは観覧データ、画像制御部228からは画像制御データが送られてくる。
株式データ、視聴データ、観覧データ、及び画像制御データには、上述した通りその送信先となる端末100を特定する情報(データ)が付されている。その送信先を特定する情報とともにそれらデータは、出力部229から送受信機構へと送られるようになっている。
送受信機構は、それら株式データ、視聴データ、観覧データ、及び画像制御データを、ネットワーク400を介して、送信先を特定する情報によって特定される端末100へと送信するようになっている。
ルール記録部226Bには、株式を発行する際のルールが記録されている。また、この実施形態では、ルール記録部226Bには、視聴データをユーザに提供する際のルールと、観覧データをユーザに提供する際のルールも記録されている。
サーバ200内に形成される以上で説明した各機能ブロック、特に、制御部222、1次株式管理部223A、下層株式管理部223B、直接株式管理部223C、株式データ生成部224、支払管理部225、会員情報記録部226A、視聴管理部227A、観覧管理部227Bは、必要に応じてルール記録部226Bからルールを読出し、読出したルールに従って情報処理を実行する。この点に鑑みれば、図5では本来、ルール記録部226Bから上述した多数の機能ブロックに対してデータが流れることを示す矢印が記載されるべきであるが、あまりにも図が複雑となるため矢印の記載を省略している。
ルール記録部226Bに記録されているルールは、例えば、以下に例示するルールである。もっとも、ルール記録部226Bに記録されるルールは、以下のルールそのものではなく、以下に例示するルールに基づいて株式の発行その他の処理を各機能ブロックに実行させることが可能なのであれば、以下のルールを間接的な形態に翻案したものであっても良い。
株式の発行に関するルールとしては、以下のものを例示することができる。なお、以下のルールには、直接株式管理部223C、視聴管理部227A、観覧管理部227Bを制御するためのルールが含まれていないが、それらを制御するためのルールも、ルール記録部226Bに記録することができ、この実施形態ではそうされている。
(ルール1)初期募集期間に1次株式が販売される。1次株式を買ったユーザは、1次会員となる。
(ルール2)1次会員は、初期募集期間終了後において、2次会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することが可能である。
(ルール3)1次会員からファンクラブに紹介されたユーザは、2次株式を購入することが可能であり、2次株式を買ったユーザは2次会員となる。
(ルール4)2次会員は、初期募集期間終了後において、3次会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することが可能である。
(ルール5)2次会員からファンクラブに紹介されたユーザは、3次株式を購入することが可能であり、3次株式を買ったユーザは3次会員となる。
(ルール6)同様に、以降、n-1次会員は、n次会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することが可能である。
(ルール7)n-1次会員からファンクラブに紹介されたユーザは、n次株式を購入することが可能であり、n次株式を買ったユーザはn次会員となる。
(ルール8)1次会員からN-1次会員までは会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することが可能であるが、N次会員は、会員の候補となるユーザをファンクラブに対して紹介することはできない。
(ルール9)1次株式の1株あたりの価格は必ず2次株式よりも高く、2次株式より後、或いは2次株式以降の株式においては、n次株式の1株あたりの価格は、n-1次株式の価格と同じかそれよりも安くなる。
(ルール10)発行可能な株式の数は、最大でzである。
この実施形態における本願のファンクラブ管理装置に相当するサーバ200によって運営されるファンクラブの仕組みの中では、1次株式の所有者である1次会員と、下層株式の所有者である下層会員(ただしN次会員は除く)は、ファンクラブに対して新たなユーザを紹介することができる。
そして、これには限られないがこの実施形態では、新たなユーザをファンクラブに紹介した会員に対して、紹介料の性格を持った報酬を支払うこととしている。
報酬管理部300は、そのような報酬の額を決定する機能を有している。報酬管理部300は、本願でいう算出部に相当する。
報酬の額の計算方法と報酬の額を求めるタイミングについては後述する。
報酬管理部300は、報酬の額を求める機能を必須とするが、必ずしもユーザに対して報酬の支払を行う機能まで持っている必要はない。この点についても後述する。
次に、以上で説明した、サーバ200及び端末100を含んで構成されるファンクラブ管理システムの使用方法、及び動作について説明する。
<ユーザによる1次株式の購入>
サーバ200による1次株式の販売は、株式の販売開始から所定の期間である初期募集期間内に行われ、ユーザは初期募集期間内にのみ1次株式を購入することができる。1次株式の販売がなされるという事実は、例えば、サーバ200が提供するファンクラブのホームページ等で広告され、それによりユーザはあるアーティストのファンクラブの会員の募集、或いは1次株式の販売が行われるということを知ることになる。
上述したように、制御部222は、現在の日時が初期募集期間内であるか否かを判定する機能を有している。ユーザによる1次株式の購入について説明する以下の処理は、制御部222が、現在の日時が初期募集期間内であると判定している期間中で、初期募集期間が終了したと制御部222が判定する前にのみ実行される。
ユーザが1次株式を購入するために行う処理は、端末100を介してサーバ200にログインする処理(ログイン処理)と、1次株式を購入する処理(1次株式購入処理)とからなる。
なお、ファンクラブ管理装置たるサーバ200から発行される株式の発行可能数に上限を設けることができる。例えば、1次株式と、下層株式と、直接株式とのそれぞれについて発行可能数の上限を設けておくことにより、サーバ200から配布される株式の総数に上限を設けることもできる。また、1次株式、下層株式、直接株式のそれぞれに発行可能な株式数に上限を設けずに、株式の発行可能な数に上限を設けることも可能である。この実施形態のサーバ200は、これには限られないが、1次株式、下層株式、直接株式のそれぞれに発行可能な株式数に上限を設けずに、株式の発行可能な数に上限を設けるようにしている。
また、これには限られないが、この実施形態では、1人のユーザが購入可能な1次株式、下層株式、直接株式の数に上限を設けることとしている。各株式を購入する場合における株式の株の上限は、すべての株式について同一でも良いし、そうでなくても良いが、この実施形態では、いずれの株式についても購入数の上限を5株としている。
(ログイン処理)
ログイン処理は以下のように行われる。
ただし、ログイン処理が実行される前に、各ユーザは、自らのユーザIDを、自らの端末100を介してサーバ200に通知し、サーバ200に対してユーザIDの登録を予め行っているものとする。これには限られないが、この実施形態では各ユーザのユーザIDは、制御部222によって会員情報記録部226Aに記録されているものとする。
なお、以下に説明するログインの処理は単なる例示であり、世の中に数多あるログインの処理を応用することがもちろん可能である。
端末100は、端末100にインストールされたコンピュータプログラムによって提供される専用のビューアを用いてサーバ200にアクセスすることができるようになっていても構わないが、これには限られないが、この実施形態では、端末100は、webブラウザを用いて、ネットワーク400を介してサーバ200にアクセスすることができるようになっている。
まずユーザは、webブラウザの例えばアドレスバーにサーバ200のURLを入力することにより、サーバ200にアクセスする。URLの入力は、入力装置102を用いて行う。URLのデータは、入力装置102から、インターフェイス114、入力部121を介して制御部122に至る。
制御部122は、アクセス要求のデータにURLのデータを付して、出力部124、インターフェイス114を介して送受信機構に送る。端末100の送受信機構は、ネットワーク400を介して、URLで指定されたサーバ200に対してアクセス要求のデータを送信する。
アクセス要求のデータを、サーバ200はその送受信機構で受取る。アクセス要求のデータは、送受信機構から、インターフェイス、入力部221を介して制御部222へと送られる。
制御部222は、画像制御部228に対して、アクセス要求を送ってきた端末100を宛先として特定するデータとともに、ログイン画面に相当する画像の生成を命じるデータを送る。画像制御部228は、制御部222からの命令に応じた画像を端末100のディスプレイ101に表示させるための画像制御データを生成する。
画像制御部228は、生成した画像制御データを、データの送信先を特定するデータとともに出力部229を介して送受信機構へと送る。
送受信機構は、画像制御データを、送信先を特定するデータによって特定される端末100、つまり、サーバ200にアクセス要求を送ってきた端末100に向けてネットワーク400を介して送信する。
端末100は、その送受信機構にて画像制御データを受取る。
画像制御データは、インターフェイス114、入力部121を介して制御部122に送られ、制御部122から更に画像生成部123へと送られる。画像生成部123は、画像制御データに基づく画像をディスプレイ101に表示させるための画像データを生成する。
画像生成部123は生成した画像データを出力部124へ送る。画像データは、出力部124からインターフェイス114を介してディスプレイ101へと送られる。ディスプレイ101には画像データに基づく画像が表示される。
ディスプレイ101に表示される画像の例を図6(A)に示す。これは、いわゆるログイン画面である。
端末100のディスプレイ101に表示された画像には、図示したように、「ユーザID」という文字501、及びその直下の入力用の枠502、「送信」と書かれたボタン503が含まれている。
ユーザIDという文字501の直下の枠502は、ログインの処理を行うために必要なユーザIDをユーザが入力するためのスペースである。送信と書かれたボタン503は、いわゆる決定ボタンであり、このボタン503をユーザが押す(クリックする、以下同じ。)ことで、その時点で枠502内に表示されているユーザIDが入力されるユーザIDとして決定されることになる。
ログインを行う場合、ユーザは、図6(B)に示したように、ユーザIDという文字501の下の枠502に対して、各ユーザが持つユニークなユーザIDを入力する。もちろん各ユーザは通常、自己のユーザIDを把握しているから、ユーザIDの入力を行うことができる。ユーザIDの入力は、入力装置102を用いて行う。ユーザIDは、例えば、英文字、数字、或いはそれらの組み合わせであり、ユーザは公知或いは周知の方法でユーザIDを入力装置102から入力することができる。
ユーザは、枠502にユーザIDを入力し、「送信」と書かれたボタン503を押す。「送信」と書かれたボタン503をユーザが押すと、ログインデータが枠502に書き込まれたユーザIDに対応するユーザIDのデータとともに、入力装置102から入力される。ログインデータとユーザIDのデータとは、入力装置102からインターフェイス114、入力部121を経て、制御部122へと送られる。
制御部122は、ログインデータとユーザIDのデータを互いに紐づけ、送信先としてサーバ200を指定するデータを付して、出力部124へと送る。互いに紐付けられたログインデータとユーザIDのデータは、出力部124、インターフェイス114を経て送受信機構に送られ、更にはネットワーク400を介してサーバ200に送られる。それにより、サーバ200では、ユーザIDによるユーザの認証の処理が行われることになる。
サーバ200は、互いに紐付けられたログインデータとユーザIDのデータとをその送受信機構で受取る。ログインデータとユーザIDのデータは、インターフェイスから入力部221を経て制御部222に送られる。
それらデータを受取った制御部222はユーザの認証の処理を行う。制御部222は、すべてのユーザのユーザIDが記録されていた会員情報記録部226Aの中に、端末100から送られてきたユーザIDと一致するものがあるか否かを判定する。端末100から送られてきたユーザIDのデータが、制御部222に記録されていたユーザIDのデータの一つと一致したのであれば、ユーザIDを送ってきた端末100を利用しているユーザはそのユーザIDを持つ正当なユーザであると認証して、そのユーザによるファンクラブ管理サービスの以後の利用を許容する。他方、端末100から送られてきたユーザIDが制御部222に記録されたものではなかったのであれば、上述の認証は行われず、そのユーザによるファンクラブ管理サービスの利用は許容されないことになる。
なお、認証に、パスワードその他の情報を用いても良いのは既に述べたとおりである。
認証が行われた場合、制御部222は、次の画像制御データの生成を画像制御部228に指示する。画像制御部228は、次の画像制御データを生成する。この画像制御データは、ログイン画面を端末100のディスプレイ101に表示するための画像制御データの場合と同じく、端末100に送られる。
端末100では、ログイン画面を端末100のディスプレイ101に表示した場合と同じく、画像生成部123が画像制御データに基づいて画像データを生成し、生成された画像データが画像生成部123からディスプレイ101に送られる。それにより、端末100のディスプレイには図7(A)に示したような画像が表示されることになる。
この画像がディスプレイ101の画面に表示された段階で、ログインの処理は終了する。
(1次株式購入処理)
1次株式購入処理は以下のようにして行われる。
図7(A)に示されたように、ディスプレイ101の画面には、「ようこそ111aaaaさん」という文字511が表示される。この文字の中の「111aaaa」というのは、もちろん単なる例であるが、ログインを行ったユーザのユーザIDである。
ディスプレイ101の画面には、他に、「1次株式を購入できます/1株の購入価格はXです」という文字512が表示される。これにより、ユーザが購入できる株式が1次株式であることと、1株あたりの代金がXであることとをユーザは理解することができる。
ここで、ディスプレイ101の画面に表示された1次株式1株あたりの価格は、サーバ200における制御部222が、ルール記録部226Bに記録されたルールに基づき決定した。制御部222が決定したXという価格を含む画像を生成せよという指示を制御部222がサーバ200内の画像制御部228に対して送り、画像制御部228がその指示に従った画像制御データを生成したため、その画像制御データに基づいて端末100の画像生成部123が生成した画像データは、Xという1次株式1株あたりの価格を含んだものとなっている。
文字512の下には、「購入する株式数を入力してください」という文字513と、ユーザが購入する株式数を入力するための枠514とが表示されている。更にその下には、「送信」と書かれたボタン515が表示されている。
ユーザは、図7(B)に示したように、自分が購入することを希望する1次株式の数を枠514内に入力装置102を用いて入力する。図7(B)では、ユーザは3株の1次株式の購入を希望している。そして、その数の1次株式を購入することを決定したら「送信」と記載されたボタン515を押す。ボタン515はボタン503と同じくいわゆる決定ボタンとしての性格を持つ。なお、この実施形態では、1人のユーザが購入することのできる1次株式の数の上限が5とされている。したがって、ユーザが枠514に入力できることのできる数は1から5のいずれかとなるようにする。その旨、例えば、図7(A)に示した画像でユーザに通知することも自由であるし、6以上の数が枠514に入力されたときにはエラーメッセージを表示する等の工夫を行うことも自由である。
ユーザが、枠514に購入を希望する1次株式の数を入力し、「送信」と書かれたボタン515を押すと、購入要求データが生成され、枠514に入力された数字(この場合には3という数字)を特定するデータである株数データとともに入力装置102から入力される。購入要求データと株数データとは、入力装置102からインターフェイス114、入力部121を経て、制御部122へと送られる。
制御部122は、購入要求データと株数データを互いに紐づけ、送信先としてサーバ200を指定するデータを付して、出力部124へと送る。互いに紐付けられたそれらデータは、出力部124、インターフェイス114を経て送受信機構に送られ、更にはネットワーク400を介してサーバ200に送られる。
サーバ200は、その送受信機構でネットワーク400を介して送られてきた互いに紐付けられた購入要求データと株数データを受取る。それらデータは、送受信機構から、インターフェイス、入力部221を経て制御部222へと送られる。
初期募集期間内に互いに紐付けられた購入要求データと株数データを受取ったときには、制御部222は、ログインしているユーザのユーザIDのデータと、株数データとを互いに紐づけて1次株式管理部223Aに送る。
1次株式管理部223Aは、ユーザIDのデータと、株数データを保持した状態となる。この場合、ユーザIDによって特定されるユーザが購入を希望した、株数データによって特定される数の1次株式は、いわば支払待ちの状態となる。
他方、制御部222は、ユーザが支払うべき、ユーザが購入を希望した数の1次株式の購入代金の決定(計算)を行う。制御部222は、1次株式の1株あたりの価格がXであることを把握しているため、単純にその1株あたりの価格に、株数データで特定される数を乗じることにより、ユーザが支払うべき1次株式の代金を求めることができる。この例の場合であれば、その代金は、3×Xとなる。
制御部222は、ユーザが支払うべき1次株式の代金を求めた後速やかに、1次株式の代金と、その代金を支払うユーザを特定するための情報(例えば、ユーザIDのデータ)とを支払管理部225へと送る。これは、上述のように支払待ちの代金の情報に相当する。
制御部222は、また、次の画像制御データの生成を画像制御部228に指示する。その指示には、ユーザが購入しようとしている1次株式の購入代金の情報が含まれる。画像制御部228は、次の画像制御データを生成する。この画像制御データは、ログイン画面を端末100のディスプレイ101に表示するための画像制御データの場合と同じく、端末100に送られる。
端末100では、ログイン画面を端末100のディスプレイ101に表示した場合と同じく、画像生成部123が画像制御データに基づいて画像データを生成し、生成された画像データが画像生成部123からディスプレイ101に送られる。それにより、端末100のディスプレイ101には図8に示したような画像が表示されることになる。
この画像がディスプレイ101の画面に表示された段階で、ユーザは、3株の1次株式を仮押さえした状態となる。
図8に示されたように、ディスプレイ101の画面には、「ようこそ111aaaaさん」という文字521が表示される。この文字の中の「111aaaa」というのは、文字511の場合と同様に、ログインしているユーザのユーザIDである。
ディスプレイ101の画面には、他に、「1次株式3株の購入価格は3×Xです」という文字522が表示される。つまり、ディスプレイ101に表示される画像は、ユーザが購入しようとしている株式の代金が反映されたものとなる。これにより、ユーザは、自分が購入する3株の1次株式の購入の代金を認識することができる。
また、ディスプレイ101の画面には、「1日以内に購入額を支払うと/株式が発行されます/支払方法は○○です。」という文字523が表示される。この文字により、ユーザは、株式の購入代金の支払期限と支払方法を認識することができる。もちろん支払期限は1日であるとは限らない。また、支払方法は複数通りであっても良い。
ユーザは、支払期限までにファンクラブに対して支払を行う。
支払方法は、従来技術に倣うことができる。例えば、クレジットカードや電子決済サービスによりこれを行うことが可能である。また、銀行送金によってこれを行うことが可能である。
1次株式の代金についての支払が行われると、支払を管理する外部装置、例えば、銀行、クレジットカード会社、電子決済の提供会社等が管理する決済装置から、支払管理部225に、どのユーザが、幾らをファンクラブに対して支払ったかということを少なくとも示すデータである支払データが入力される。支払データは例えば、ネットワーク400を介してサーバ200に送られてきて、サーバ200の送受信機構で受取られ、インターフェイス、入力部221、制御部222を介して、支払管理部225が受取る。
支払管理部225は、受取った支払データが示すユーザ及びファンクラブへの支払金額が、制御部222から先に受取っていた、支払待ちの状態にあったユーザ及び代金と一致したら、支払管理部225は支払待ちの状態にあった1次株式の代金が支払われたものとして、それを示す支払済データを生成する。
支払済データは、支払管理部225から、制御部222を介して1次株式管理部223Aへと送られる。ユーザが支払期限までに適切な支払を行わなかった場合には、支払データを受取らない支払管理部225は支払済データを生成しない。したがって、以下の処理が実行されないことになるため、1次株式の発行が1次株式管理部223Aで決定されず、また、1次株式についての株式データの発行をユーザが受けることもない。ユーザが支払期限までに適切な支払を行わなかった場合におけるこのような事情は、下層株式の発行又は直接株式の発行をユーザが望む場合においても同様である。
支払済みデータを受取ると、1次株式管理部223Aは、その支払に対応したユーザへ当該ユーザが送ってきた株数データに対応した数の1次株式を発行することを決定する。
かかる決定を行ったら、1次株式管理部223Aは、1次株式を手に入れることになったユーザのユーザIDと、ユーザに割当てられる株式の種別(1次株式)を特定するデータ(以後、株種データと称する。)と、ユーザが持つことになる株式の数を特定するデータである株数データとを、互いに紐づけた状態で会員情報記録部226Aと、株式データ生成部224へと送る。
会員情報記録部226Aには、ユーザIDと、株種データと、株数データとが、互いに紐付けられた状態で記録される。会員情報記録部226Aに記録されるデータの一例を図9(A)に示す。
ユーザIDと、株種データと、株数データとを受取った株式データ生成部224は、ユーザに発行する株式に対応したデータである株式データを生成する。生成される株式データの数は、株数データで特定される数とする。株式データはどのような手法で作成しても構わないが、この実施形態では以下のようにして株式データを生成するものとする。
ここまで説明した例では、ユーザID「111aaaa」のユーザが、株種データ「1次株式」の株式を株数データに対応した「3」株購入しようとしていた。このような場合、株式データ生成部224は、3つの株式データのうちの1番目のものを、「111aaaa/1次/1番目」という文字列に所定の演算を行うことによりハッシュを得ることにより生成することとしている。同様に、株式データ生成部224は、「111aaaa/1次/2番目」という文字列に所定の演算を行うことによって得たハッシュを2番目の株式データとし、「111aaaa/1次/3番目」という文字列に所定の演算を行うことによって得たハッシュを3番目の株式データとすることとしている。つまり、この例では、株式データは、「ユーザID/株種データ/株式データの生成順序」という文字列から得られるハッシュとして生成される。「ユーザID」は各ユーザでユニークであり、「株式データの生成順序」は同一のユーザが持つ株式の中ではユニークであるから、このような株式データの生成方法を採用すれば、すべてのユーザに与えられるすべての株式データは基本的に、すべてユニークなものとなる。同一の株式データの生成を嫌うのであれば、「ユーザID/株種データ/株式データの生成順序」という平文の文字列に、「ユーザID/株種データ/株式データの生成順序」という文字列から得たハッシュを連ねるなどすれば、すべてのユーザに与えられるすべての株式データを、互いにユニークなものとすることができる。
株式データ生成部224は、1次株式についての株式データを生成したら、生成した株式データを、送付先となるユーザの端末100を特定する情報とともに互いに紐付けられた状態で出力部229へと送る。
出力部229は、株式データと、送付先を特定する情報とをインターフェイスを介して送受信機構に送る。送受信機構は、株式データを、送付先を特定する情報で特定されるユーザの端末100、つまり、ログイン中のユーザの端末100へとネットワーク400を介して送信する。
ログイン中のユーザは、その端末100により、より詳細には端末100の送受信機構により株式データを受取る。
株式データは、送受信機構からインターフェイス114、入力部121を介して制御部122へと送られる。制御部122は、株式データ記録部125に株式データを送り、株式データ記録部125に株式データを記録する。
これにて、ユーザは、1次株式、正確には1次株式を表象する1次株式についての株式データを持つことになり、ファンクラブの会員としての権利を持った状態となる。
上述のような処理により、多くのユーザが1次株式を購入する。多くのユーザが1次株式を購入することにより、会員情報記録部226Aには、上述の3つのデータの組が多数書き込まれることになる。これにより、会員情報記録部226A内には、どの会員(ユーザ)が、どの株式を、何株持っているかということを示すデータベースが構築され始めることになる。会員情報記録部226Aに記録されるデータの一例を図9(B)に示す。
未だに初期募集期間内であるこの時点では、1次株式の販売しか行われていない。
その後、初期募集期間が終了したら、制御部222は初期募集期間が終了したとの判定を行う。これにて1次株式の販売が行われる初期募集期間は終了し、下層株式と、直接株式の販売が開始される。
<ユーザによる下層株式の購入>
サーバ200による下層株式の販売は、初期募集期間が終了した後に行われる。下層株式の販売がなされるという事実は、例えば、サーバ200が提供するファンクラブのホームページ等で広告され、それによりユーザはあるアーティストのファンクラブの会員の募集、或いは下層株式の販売が行われるということを知ることができる。また、1次株式を持つユーザ(ファンクラブの会員)や、下層株式がN次株式まで存在する場合のN-1次株式までの下層株式を持つユーザは、未だにファンクラブの会員ではない新しいユーザをファンクラブの新しい会員として、ファンクラブに招待することができるようになっているから、会員に招待されることによっても、ユーザはあるアーティストのファンクラブの会員の募集、或いは下層株式の販売が行われるということを知ることができる。
上述したように、制御部222は、現在の日時が初期募集期間内であるか否かを判定する機能を有している。ユーザによる下層株式の購入についての以下の処理は、制御部222が、現在の日時が初期募集期間終了後であると判定した後に実行される。
ユーザが下層株式を購入するために行う処理は、端末100を介してサーバ200にログインする処理(ログイン処理)と、下層株式を購入する処理(下層株式購入処理)とからなる。
なお、この実施形態では、下層株式は、2次株式からN次株式(Nは3以上の所定の自然数)までである。もちろんこの限りではないが、この実施形態では、Nは、5であるとする。つまり、下層株式は、2次株式から5次株式までであり、1次株式から4次株式を持っている会員は、新たなユーザをファンクラブに招待する権利を有しており、他方、5次株式を持っている会員は、そのような権利を持たないものとする。つまり、N次株式を持っているN次会員は、他のユーザをファンクラブに招待する権利を持たない。
(ログイン処理)
ログイン処理は以下のように行われる。
この場合にログイン処理を実行するのは、新しい会員の候補となるユーザである。各ユーザは、1次株式の購入を希望したユーザと同様に、ログイン処理が実行される前に、自らのユーザIDを、自らの端末100を介してサーバ200に通知し、サーバ200に対してユーザIDの登録を予め行うことが必要である。
下層株式を購入するユーザも、自らの端末100を用いてサーバ200にアクセスする。これには限られないがこの場合にも、端末100は、webブラウザを用いて、ネットワーク400を介してサーバ200にアクセスする。
ユーザは、1次株式を購入する場合と同様に、webブラウザの例えばアドレスバーにサーバ200のURLを入力することにより、サーバ200にアクセスする。
そうすると、1次株式を購入する場合と同様に、アクセス要求のデータが端末100からサーバ200に送信され、サーバ200からアクセス要求を送信した端末100へ、画像制御データが送り返されてくる。
端末100のディスプレイ101の画面には、1次株式の購入が行われた場合で説明したように、画像制御データに基づいて画像生成部123が生成した画像データに基づく画像が表示されることとなる。ディスプレイ101に表示される画像の例を図10(A)に示す。これは、いわゆるログイン画面である。
端末100のディスプレイ101に表示された画像は、基本的にユーザが1次株式を購入しようとした場合のログイン画面と同じであり、図示したように、「ユーザID」という文字501、及びその直下の入力用の枠502、「送信」と書かれたボタン503が含まれている。これらの意味、機能はユーザが1次株式を購入しようとした場合のログイン画面で説明したものと変わらない。
ただし、この場合の画像には、「紹介者のユーザID」という文字504、及びその直下の入力用の枠505が表示される。枠505には、ログインを行っているユーザをファンクラブに紹介するための紹介者となったユーザを特定するための情報の一例となる、紹介者となったユーザのユーザIDを入力するための欄である。ログインを試みるユーザは、紹介者であるユーザから紹介者であるユーザのユーザIDを、口頭、電子メールその他の方法で通知されることで、容易に紹介者であるユーザのユーザIDを知ることができる。
紹介者がいない場合にはユーザは、紹介者のユーザIDを枠505に入力する必要はないが、紹介者がいる場合にはユーザは枠505に紹介者のユーザIDを入力する。なお、紹介者がn-1次会員である場合、ログインを行おうとしているユーザはn次会員の候補となる。また、紹介者は、1次会員からN-1次会員(この実施形態では4次会員)までの、ファンクラブの会員である。
図10(B)に、ユーザが自らのユーザIDを記入するための枠502に自らのユーザIDを入力し、紹介者のユーザIDを記入するための枠505に紹介者のユーザIDを入力した状態を示す。もちろんこの限りではないが、図10(B)で枠505に入力された紹介者のユーザIDは、1次株式の購入について説明した上述の例において、1次株式を購入したユーザのユーザIDである「111aaaa」となっている。ログインしようとしているユーザのユーザIDは、「222aabb」である。
枠502に自らのユーザIDを入力するとともに、枠505に紹介者のユーザIDを入力したら、ユーザは、「送信」と書かれたボタン503を押す。「送信」と書かれたボタン503をユーザが押すと、ログインデータが枠502に書き込まれたユーザIDに対応するユーザIDのデータ、及び枠505に書き込まれた紹介者のユーザIDに対応するユーザIDのデータとともに、入力装置102から入力される。ログインデータと、自分のユーザIDのデータと、紹介者のユーザIDのデータとは、入力装置102からインターフェイス114、入力部121を経て、制御部122へと送られる。なお、紹介者のユーザIDのデータは、紹介者を特定するためのデータであり、ここまでの説明にも登場していた紹介者データである。
制御部122は、ログインデータと2つのユーザIDのデータを互いに紐づけ、送信先としてサーバ200を指定するデータを付して、出力部124へと送る。互いに紐付けられたログインデータと2つのユーザIDのデータは、出力部124、インターフェイス114を経て送受信機構に送られ、更にはネットワーク400を介してサーバ200に送られる。それにより、サーバ200では、ユーザIDによるユーザの認証の処理が行われることになる。
サーバ200は、互いに紐付けられたログインデータと2つのユーザIDのデータとをその送受信機構で受取る。ログインデータと2つのユーザIDのデータは、インターフェイスから入力部221を経て制御部222に送られる。
それらデータを受取った制御部222は、1次株式の購入が行われた場合と同様にユーザの認証の処理を行う。端末100からサーバ200には2つのユーザIDが送られてきているが、制御部222が認証に用いられるユーザIDはもちろん、ログインを行っているユーザのユーザID、つまり、ログイン画面において枠502に入力されたユーザIDである。ユーザが正当なユーザであると認証された場合には、そのユーザによるファンクラブ管理サービスの以後の利用が許容される一方で、ユーザが認証されなかった場合には、そのユーザによるファンクラブ管理サービスの利用が許容されないのは既に述べた通りである。
認証が行われた場合、制御部222は、次の画像制御データの生成を画像制御部228に指示する。画像制御部228は、次の画像制御データを生成する。この画像制御データは、ログイン画面を端末100のディスプレイ101に表示するための画像制御データの場合と同じく、端末100に送られる。
制御部222は、画像制御部228に次の画像制御データを生成するに先立って、ログインを要求してきたユーザが購入することのできる下層株式が、2次株式からN次株式(この実施形態では、上述したようにN=5である。)のどれか、ということについての判定を行う。つまり、制御部222は、下層株式のうちのどの株式をユーザに販売できるのかを判定する。
その判定を行う場合、制御部222は、入力221から送られてきた2つのユーザIDのうち、紹介者のユーザIDと、会員情報記録部226Aに記録されているデータとを用いる。制御部222は、紹介者のユーザIDを検索ワードとして、会員情報記録部226Aの中に登録されているユーザIDを検索する。そして、紹介者のユーザIDと同一のユーザIDが存在したら、そのユーザIDと紐付けられている株種データを読み出す。紹介者のユーザIDが「111aaaa」なのであれば、図9(B)から明らかなように、「1次」という株種データが読み出される。
上述したように、紹介者がn-1次会員である場合、ログインを行おうとしているユーザはn次会員の候補となる。つまり、下層株式の販売の場合には、読み出された種別データによって特定される株式の次数に+1した次数の下層株式を、ログインしているユーザは購入できることになる。制御部222は、読み出された種別データによって特定される株式の次数に+1を行った株式を、ログインしているユーザが購入可能な下層株式として決定する。また、制御部222は、その株式の1株あたりの価格を決定する。ルール記録部226Bには、各下層株式の1株あたりの価格が記録されている。制御部222は、ユーザが購入可能なn次株式(ただし、nは2以上でN(=5)以下の自然数)の1株あたりの価格をルール記録部226Bから読出し、読出したその価格をユーザが購入可能なn次株式の価格として決定する。
なお、ルール記録部226Bに記録されたルールにより、1次株式の価格Xと、n次株式の価格は、「X>X、及びnは2以上である場合にX≧Xn+1の条件を充足する」ようになっている。更に、この実施形態では必ずしもこの限りではないが、ルール記録部226Bに記録されたデータにより、「nが自然数である場合に、X>Xn+1」となるようになっている。つまり、これには限られないがこの実施形態では、1次株式であるか下層株式であるかに関わらず、n+1次株式はn次株式よりも必ず安くなるように設定されている。
n次株式の価格はXである。上述したように、ここまで説明している例で株式を購入しようとしているユーザが購入できる株式は2次株式である。したがって、制御部222は、2次株式の価格をXと決定する。
制御部222は、画像制御部228に送る画像制御データを生成せよという指示に、ログインしているユーザが購入可能な株式の種別(2次株からN(=5)次株のどれか)と、その株式の1株あたりの株価に関するデータを含める。したがって、画像制御部228が生成した画像制御データに基づいて、追って端末100のディスプレイ101に表示される画像には、それらの情報が反映させられることになる。
ユーザが1次株式を購入したときと同様に、画像制御部228が生成した画像制御データは、サーバ200から、ログインしているユーザの端末100へと送られる。
そして、ユーザが1次株式を購入したときと同様に、端末100内では、画像生成部123が画像制御データに基づいて生成し、画像生成部123からディスプレイ101に送られた画像データにより、端末100のディスプレイ101に画像が表示される。そのとき端末100のディスプレイ101に表示される画像の例を、図11(A)に示す。
この画像がディスプレイ101の画面に表示された段階で、ログインの処理は終了する。
(下層株式購入処理)
下層株式購入処理は、1次株式購入処理と同様に実行される。
図11(A)に示されたログイン画面は、図7(A)に示された1次株式購入時におけるログイン画面とは、以下に相違点として述べる部分を除き同じである。
ディスプレイ101には、「ようこそ222aabbさん」という、ログイン中のユーザのユーザIDを含む文字511が表示される。
また、ディスプレイ101の画面には、他に、「2次株式を購入できます/1株の購入価格はXです」という文字512が表示される。これは、ユーザが購入できる株式が2次株式であることと、1株あたりの代金がXであることをユーザに通知する表示である。下層株式の購入時におけるログイン画面と1次株式購入時におけるログイン画面とでは、この部分が相違点となる。なお、ユーザが購入可能な株式がn次株式である場合、文字512は、「n次株式を購入できます/1株の購入価格はXです」というものとなる。
下層株式を購入する場合のログイン画面でにも、1次株式を購入する場合のログイン画面と同じく、文字512の下に、「購入する株式数を入力してください」という文字513と、ユーザが購入する株式数を入力するための枠514とが表示される。また、更にその下に、「送信」と書かれたボタン515が表示される。
ユーザは、1次株式の購入時と同じように、図11(B)に示したように、自分が購入することを希望するn次株式(この場合には、2次株式)の数を枠514内に入力装置102を用いて入力する。図11(B)では、ユーザは4株の2次株式の購入を希望している。そして、その数の2次株式を購入することを決定したら「送信」と記載されたボタン515を押す。なお、枠514に入力可能な数は、1次株式の購入の場合と同様に5以下に制限される。
ユーザが、枠514に購入を希望する株式の数を入力し、「送信」と書かれたボタン515を押すと、購入要求データが生成され、枠514に入力された数字(この場合には4という数字)を特定するデータである株数データとともに入力装置102から入力される。購入要求データと株数データとは、入力装置102からインターフェイス114、入力部121を経て、制御部122へと送られる。
制御部122は、購入要求データと株数データを互いに紐づけ、送信先としてサーバ200を指定するデータを付して、出力部124へと送る。互いに紐付けられたそれらデータは、出力部124、インターフェイス114を経て送受信機構に送られ、更にはネットワーク400を介してサーバ200に送られる。
サーバ200は、その送受信機構でネットワーク400を介して送られてきた互いに紐付けられた購入要求データと株数データを受取る。それらデータは、送受信機構から、インターフェイス、入力部221を経て制御部222へと送られる。
初期募集期間が終了した後において、ログインしているユーザの端末100から互いに紐付けられた購入要求データと株数データを受取ったときには、しかもそのユーザが先に紹介者データを送ってきているときには、制御部222は、互いに紐付けられた購入要求データと株数データに、更に予め受取っていた紹介者データ(つまり、紹介者のユーザID)を紐づけて、下層株式管理部223Aに送る。
これにより、下層株式管理部223Bは、ユーザIDのデータと、株数データと、紹介者データとを保持した状態となる。
また、下層株式管理部223Bは、受取った紹介者データ、つまり紹介者のユーザIDを検索ワードとして、先程制御部222が行ったのと同様に、会員情報記録部226A内を検索して「1次」という株種データを読出し、更にその次数に「+1」することにより、ユーザが購入しようとしている株式が2次株式であることを把握する。このようにして、下層株式管理部223Bは、紹介者データと会員情報記録部226Aに記録されているデータとを利用して、ユーザが購入しようとしている株式の種別(2次株式からN(=5)次株式のどれか)ということを把握できるようになっている。もっとも、下層株式管理部223Bは、制御部222で既に行われたユーザが購入しようとしている株式の種別の判定を再び行う必要はなく、制御部222が既に持っている情報であるユーザが購入しようとしている株式の種別を表す株種データを、制御部222から受取るようになっていても良い。
いずれにせよ、株種データを把握したこの状態で、下層株式管理部223Bは、株式を購入しようとしているユーザのユーザIDのデータと、ユーザが購入しようとしている株式の種別を示す株種データと、ユーザが購入しようとしている株数を示す株数データと、紹介者を示す紹介者データとを保持した状態となる。
その状態で、ユーザIDによって特定されるユーザが購入を希望した、株数データによって特定される数の株種データで示される株式は、いわば支払待ちの状態となる。
他方、制御部222は、1次株式の購入の場合にも行われたように、ユーザが支払うべき、ユーザが購入を希望した数のn次株式の購入代金の決定(計算)を行う。制御部222は、n次株式の1株あたりの価格がXであること(この例であれば、2次株式の1株あたりの価格がXであること)を把握しているため、単純にその1株あたりの価格に、株数データで特定される数を乗じることにより、ユーザが支払うべきn次株式の代金を求めることができる。この例の場合であれば、その代金は、4×Xとなる。
制御部222は、ユーザが支払うべきn次株式(この例では2次株式)の代金を求めた後速やかに、n次株式の代金と、その代金を支払うユーザを特定するための情報(例えば、ユーザIDのデータ)とを支払管理部225へと送る。これは、上述のように支払待ちの代金の情報に相当する。
制御部222は、また、次の画像制御データの生成を画像制御部228に指示する。1次株式の購入の場合と同様に、この指示には、ユーザが購入しようとしているn次株式の代金についての情報を含める。画像制御部228は、次の画像制御データを生成する。この画像制御データは、ログイン画面を端末100のディスプレイ101に表示するための画像制御データの場合と同じく、端末100に送られる。
端末100では、ログイン画面を端末100のディスプレイ101に表示した場合と同じく、画像生成部123が画像制御データに基づいて画像データを生成し、生成された画像データが画像生成部123からディスプレイ101に送られる。それにより、端末100のディスプレイ101には図12に示したような画像が表示されることになる。
この画像がディスプレイ101の画面に表示された段階で、ユーザは、4株の2次株式を仮押さえした状態となる。
図12に示されたように、ディスプレイ101の画面には、「ようこそ222aabbさん」という文字521が表示される。これは、図8に示した場合と同じくログインしているユーザのユーザIDである。
ディスプレイ101の画面には、他に、「2次株式4株の購入価格は4×Xです」という文字522が表示される。つまり、ディスプレイ101に表示される画像は、ユーザが購入しようとしている株式の代金が反映されたものとなる。これにより、ユーザは、自分が購入する4株の2次株式の購入の代金を認識することができる。
また、ディスプレイ101の画面には、株式の購入代金の支払期限と支払方法を示す文字523が表示される。
ユーザは、支払期限までにファンクラブに対して支払を行う。
支払に関する処理は、1次株式の購入の場合も下層株式の購入の場合も同じである。
ユーザが支払を行うと、支払管理部225が支払データを受取る。正常に支払が行われたら、支払管理部225は支払済データを生成する。
支払済データは、支払管理部225から、制御部222を経て下層株式管理部223Bへと送られる。
支払済データを受取ると、下層株式管理部223Bは、その支払に対応したユーザへ当該ユーザが送ってきた株数データに対応した数の株種データによって特定される株種の株式を発行することを決定する。
かかる決定を行ったら、下層株式管理部223Bは、n次株式を手に入れることになったユーザのユーザIDと、ユーザに割当てられる株式の種別(説明している例では2次株式)を特定する株種データと、ユーザが持つことになる株式の数を特定するデータである株数データと、紹介者データとを、互いに紐づけた状態で会員情報記録部226Aへ送る。また、下層株式管理部223Bは、それら4つのデータから紹介者データを除いたデータを、株式データ生成部224へと送る。
会員情報記録部226Aには、ユーザIDと、株種データと、株数データとが、互いに紐付けられた状態で記録される。会員情報記録部226Aに記録されるデータの一例を図13(A)に示す。下層株式の場合には、1次株式の場合における3種類のデータに加えて、紹介者データ(紹介者のユーザIDのデータ)が加わることになるため、都合4つのデータが互いに紐付けられた状態で記録されることになる。
ユーザIDと、株種データと、株数データとを受取った株式データ生成部224は、ユーザに発行する株式に対応したデータである株式データを生成する。生成される株式データの数は、株数データにより特定される数と同じとされる。1次株式の場合と同じように、下層株式の場合も株式データはどのような手法で作成しても構わない。この実施形態では1次株式の場合と同じ方法で株式データを生成するものとする。
つまり、下層株式も、「ユーザID/株種データ/株式データの生成順序」という文字列から得られるハッシュとして、或いは「ユーザID/株種データ/株式データの生成順序」という平文の文字列に、「ユーザID/株種データ/株式データの生成順序」という文字列から得たハッシュを連ねる等して、下層株式についての株式データを生成する。
株式データ生成部224は、下層株式についての株式データを生成したら、生成した株式データを、送付先となるユーザの端末100を特定する情報とともに互いに紐付けられた状態で出力部29へと送る。
1次株式の場合と同様に、下層株式についての株式データは、サーバ200から端末100へとネットワーク400を介して送信され、1次株式の場合と同様に、端末100の株式データ記録部125に記録される。
これにて、ユーザは、下層株式、正確には下層株式を表象する下層株式についての株式データを持つことになり、ファンクラブの会員としての権利を持った状態となる。
上述のような処理により、多くのユーザが下層株式を購入する。多くのユーザが下層株式を購入することにより、会員情報記録部226Aには、ユーザIDと、株種データと、株数データと、紹介者データという4つのデータの組が多数書き込まれることになる。これにより、会員情報記録部226A内には、どの会員(ユーザ)が、どの株式を、何株持っているか、更にあるユーザが下層会員である場合における紹介者が誰か、ということを示すデータベースが構築され始めることになる。会員情報記録部226Aに記録されるデータの一例を図13(B)に示す。
下層株式の販売が行われている最中には、2次株式からN(=5)次株式までの販売が並行して行われることになる。
図13(B)では、2次会員たるユーザID「222aabb」のユーザは1次会員たるユーザID「111aaaab」のユーザの紹介でファンクラブに入っている。同様に、3次会員たるユーザID「456oopp」のユーザは2次会員たるユーザID「222aabb」のユーザの紹介でファンクラブに入り、4次会員たるユーザID「450cccc」のユーザは3次会員たるユーザID「456oopp」のユーザの紹介でファンクラブに入り、5次会員たるユーザID「225baab」のユーザは4次会員たるユーザID「450cccc」のユーザの紹介でファンクラブに入っている。
ユーザID「111aaaab」、ユーザID「222aabb」、ユーザID「456oopp」、ユーザID「450cccc」、ユーザID「225baab」のユーザIDをそれぞれ持つ各ユーザは、上述の順で前に位置するユーザが後ろに位置するユーザをファンクラブに紹介したいわば直列の紹介関係を形成している。なお、図13(B)では、幾つかのユーザIDと紹介者データが枠で囲まれているが、それは上述した紹介関係にあるユーザを明示するためであり、他に意図はない。
このように、新たな会員は、次の次数の会員をファンクラブに招待する。しかも、この実施形態では、後からファンクラブに参加するユーザ程、ファンクラブに参加するために購入する株式の1株あたりの価格が下がるようになっている。それにより、ファンクラブ管理装置たるサーバ200によって運営されるファンクラブには多くのユーザが参加することになる。
<ユーザによる直接株式の購入>
サーバ200による直接株式の販売は、下層株式の販売と同様に、初期募集期間が終了した後に行われる。ユーザによる直接株式の購入についての以下の処理は、制御部222が、現在の日時が初期募集期間終了後であると判定した後に実行される。
直接株式の販売がなされるという事実は、例えば、サーバ200が提供するファンクラブのホームページ等で広告され、それによりユーザはあるアーティストのファンクラブの会員の募集、或いは直接株式の販売が行われるということを知ることができる。
直接株式の販売には、1次会員も下層会員も関与しない。ユーザは、ファンクラブから或いはファンクラブを運営するファンクラブ管理装置たるサーバ200からいわば直接、直接株式を購入することになる。1次株式の販売が終了した後において、紹介者を見つけることができないけれどもファンクラブには参加したいと望むユーザに株式を購入してファンクラブに参加する道を作るというのが、直接株式の役割である。
ユーザが直接株式を購入するために行う処理は、端末100を介してサーバ200にログインする処理(ログイン処理)と、直接株式を購入する処理(直接株式購入処理)とからなる。
(ログイン処理)
ログイン処理は以下のように行われる。
ログイン処理を行う場合、ユーザは、下層株式の購入のときと同様に、端末100を介してサーバ200にアクセスする。
その結果、ユーザの端末100のディスプレイ101には、下層株式の購入のときと同じログイン画面が表示される。ログイン画面は、下層株式の購入の際の説明で参照した図10(A)に示したものと同じである。
端末100のディスプレイ101に表示された画像は、「ユーザID」という文字501、及びその直下の入力用の枠502、「送信」と書かれたボタン503、「紹介者のユーザID」という文字504、及びその直下の入力用の枠505を含んでいる。
直接株式を購入するユーザは紹介者を持たないため、紹介者の欄には入力を行わない。
図14に、ユーザが自らのユーザIDを記入するための枠502に自らのユーザIDを入力し、紹介者のユーザIDを記入するための枠505を空欄のままとした状態を示す。ログインしようとしているユーザのユーザIDは、「852qrss」である。
枠502に自らのユーザIDを入力するとともに、枠505を空欄のままとした状態で、ユーザは、「送信」と書かれたボタン503を押す。「送信」と書かれたボタン503をユーザが押すと、ログインデータが枠502に書き込まれたユーザIDに対応するユーザIDのデータとともに、入力装置102から入力される。ログインデータと、自分のユーザIDのデータとは、入力装置102からインターフェイス114、入力部121を経て、制御部122へと送られる。
そこから先は、下層株式の購入の場合と同じである。
ログインデータと自分のユーザIDのデータとは、端末100からネットワーク400を介してサーバ200へと送られる。それにより、サーバ200では、ユーザIDによるユーザの認証の処理が行われることになる。
サーバ200は、互いに紐付けられたログインデータとユーザIDのデータとをその送受信機構で受取る。ログインデータとユーザIDのデータは、ここまでの説明から明らかなように制御部222に送られる。
それらデータを受取った制御部222は、1次株式の購入が行われた場合と同様にユーザの認証の処理を行う。ユーザが正当なユーザであると認証された場合には、そのユーザによるファンクラブ管理サービスの以後の利用が許容される一方で、ユーザが認証されなかった場合には、そのユーザによるファンクラブ管理サービスの利用が許容されないのは既に述べた通りである。
認証が行われた場合、制御部222は、次の画像制御データの生成を画像制御部228に指示する。画像制御部228は、次の画像制御データを生成する。この画像制御データは、ログイン画面を端末100のディスプレイ101に表示するための画像制御データの場合と同じく、端末100に送られる。
制御部222は、1次株式の販売が終了した後において、紹介者データを送ってくることなくログインを要求しているユーザを、直接株式の購入を求めているユーザであると取扱うようになっている。
制御部222は、画像制御部228に次の画像制御データを生成するに先立って、ログインを要求してきたユーザが購入することのできる株式である直接株式の1株あたりの価格を決定する。直接株式の値段は、この実施形態ではYである。直接株式の価格に対応するデータはルール記録部226Bに記録されている。制御部222は、ルール記録部226Bから読出した価格を、直接株式の1株あたりの価格であると決定する。
制御部222は、画像制御部228に送る画像制御データを生成せよという指示に、ログインしているユーザが購入可能な株式の種別(直接株式)と、その株式の1株あたりの株価に関するデータを含める。したがって、画像制御部228が生成した画像制御データに基づいて、追って端末100のディスプレイ101に表示される画像には、それらの情報が反映させられることになる。
ユーザが1次株式を購入したときと同様に、画像制御部228が生成した画像制御データは、サーバ200から、ログインしているユーザの端末100へと送られる。
そして、ユーザが1次株式を購入したときと同様に、端末100内では、画像生成部123が画像制御データに基づいて生成し、画像生成部123からディスプレイ101に送られた画像データにより、端末100のディスプレイ101に画像が表示される。そのとき端末100のディスプレイ101に表示される画像の例を、図15(A)に示す。
この画像がディスプレイ101の画面に表示された段階で、ログインの処理は終了する。
(直接株式購入処理)
直接株式購入処理は、1次株式購入処理と同様に実行される。
図15(A)に示されたログイン画面は、図7(A)に示された1次株式購入時におけるログイン画面とは、以下に相違点として述べる部分を除き同じである。
ディスプレイ101には、「ようこそ852qrssさん」という、ログイン中のユーザのユーザIDを含む文字541が表示される。
また、ディスプレイ101の画面には、他に、「直接株式を購入できます/1株の購入価格はYです」という文字542が表示される。これは、ユーザが購入できる株式が直接株式であることと、1株あたりの代金がYであることをユーザに通知する表示である。直接株式の購入時におけるログイン画面と1次株式購入時におけるログイン画面とでは、この部分が相違点となる。
直接株式を購入する場合のログイン画面でにも、1次株式を購入する場合のログイン画面と同じく、文字542の下に、「購入する株式数を入力してください」という文字543と、ユーザが購入する株式数を入力するための枠544とが表示される。また、更にその下に、「送信」と書かれたボタン545が表示される。
ユーザは、1次株式の購入時と同じように、図15(B)に示したように、自分が購入することを希望する直接株式の数を枠544内に入力装置102を用いて入力する。図15(B)では、ユーザは1株の直接株式の購入を希望している。そして、その数の直接株式を購入することを決定したら「送信」と記載されたボタン545を押す。なお、枠544に入力できる数は、1次株式の購入の場合と同様に5以下に制限される。
ユーザが、枠544に購入を希望する直接次株式の数を入力し、「送信」と書かれたボタン545を押すと、購入要求データが生成され、枠544に入力された数字(この場合には1という数字)を特定するデータである株数データとともに入力装置102から入力される。
1次株式の購入の場合と同様に、購入要求データと株数データとは、互いに紐付けられた状態で、端末100からネットワーク400を介してサーバ200に送られる。
サーバ200は、その送受信機構でネットワーク400を介して送られてきた互いに紐付けられた購入要求データと株数データを受取る。それらデータは、送受信機構から、インターフェイス、入力部221を経て制御部222へと送られる。
初期募集期間が終了した後において、ログインしているユーザの端末100から互いに紐付けられた購入要求データと株数データを受取ったときには、しかもそのユーザが先に紹介者データを送って来ていない場合には、制御部222は、互いに紐付けられた購入要求データと株数データを直接株式管理部223Cに送る。
これにより、直接株式管理部223Cは、ユーザIDのデータと、株数データとを保持した状態となる。この場合、ユーザIDによって特定されるユーザが購入を希望した、株数データによって特定される数の直接株式は、いわば支払待ちの状態となる。
他方、制御部222は、ユーザが支払うべき、ユーザが購入を希望した数の直接株式の購入代金の決定(計算)を行う。制御部222は、直接株式の1株あたりの価格がYであることを把握しているため、単純にその1株あたりの価格に、株数データで特定される数を乗じることにより、ユーザが支払うべき直接株式の代金を求めることができる。この例の場合であれば、その代金は、Yとなる。
制御部222は、ユーザが支払うべき直接株式の代金を求めた後速やかに、直接株式の代金と、その代金を支払うユーザを特定するための情報であるユーザIDのデータとを支払管理部225へと送る。これは、上述のように支払待ちの代金の情報に相当する。
制御部222は、また、次の画像制御データの生成を画像制御部228に指示する。その指示には、ユーザが購入しようとしている直接株式の購入代金の情報が含まれる。画像制御部228は、次の画像制御データを生成する。この画像制御データは、ログイン画面を端末100のディスプレイ101に表示するための画像制御データの場合と同じく、端末100に送られる。
端末100では、画像生成部123が画像制御データに基づいて画像データを生成し、生成された画像データが画像生成部123からディスプレイ101に送られる。それにより、端末100のディスプレイ101には、1次株式購入の場合における図8、下層株式の購入の場合における図12に準じた画像が表示されることになる。
この画像がディスプレイ101の画面に表示された段階で、ユーザは、1株の直接株式を仮押さえした状態となる。
ユーザは、ディスプレイ101に表示された画像から、自分が購入する1株の直接株式の購入の代金を認識することができ、また、株式の購入代金の支払期限と支払方法を把握する。
ユーザは、支払期限までにファンクラブに対して支払を行う。
支払に関する処理は、1次株式の購入の場合と同じである。
ユーザが支払を行うと、支払管理部225が支払データを受取る。正常に支払が行われたら、支払管理部225は支払済データを生成する。支払済データは、支払管理部225から、制御部222を経て直接株式管理部223Cへと送られる。
支払済データを受取ると、直接株式管理部223Cは、その支払に対応したユーザへ当該ユーザが送ってきた株数データに対応した数の直接株式を発行することを決定する。
かかる決定を行ったら、直接株式管理部223Cは、直接株式を手に入れることになったユーザのユーザIDと、ユーザに割当てられる株式の種別(直接株式)を特定する株種データと、ユーザが持つことになる株式の数を特定するデータである株数データとを、互いに紐づけた状態で会員情報記録部226Aへ送る。また、直接株式管理部223Cは、それら3つのデータを、株式データ生成部224へと送る。
会員情報記録部226Aには、ユーザIDと、株種データと、株数データとが、互いに紐付けられた状態で記録される。会員情報記録部226Aに記録されるデータの一例を図16に示す。
ユーザIDと、株種データと、株数データとを受取った株式データ生成部224は、ユーザに発行する株式に対応したデータである株式データを生成する。生成される株式データの数は、1次株式の場合と同様、株数データに応じて決定される。1次株式の場合と同じように、直接株式の場合も株式データはどのような手法で作成しても構わない。この実施形態では1次株式の場合と同じ方法で株式データを生成するものとする。
つまり、直接株式も、「ユーザID/株種データ/株式データの生成順序」という文字列から得られるハッシュとして、或いは「ユーザID/株種データ/株式データの生成順序」という平文の文字列に、「ユーザID/株種データ/株式データの生成順序」という文字列から得たハッシュを連ねる等して、直接株式についての株式データを生成する。
株式データ生成部224は、直接株式についての株式データを生成したら、生成した株式データを、送付先となるユーザの端末100を特定する情報とともに互いに紐付けられた状態で出力部229へと送る。
1次株式の場合と同様に、直接株式についての株式データは、サーバ200から端末100へとネットワーク400を介して送信され、1次株式の場合と同様に、端末100の株式データ記録部125に記録される。
これにて、ユーザは、直接株式、正確には直接株式を表象する直接株式についての株式データを持つことになり、ファンクラブの会員としての権利を持った状態となる。
上述のような処理により、多くのユーザが直接株式を購入する。多くのユーザが直接株式を購入することにより、会員情報記録部226Aには、ユーザIDと、株種データと、株数データという3つのデータの組が多数書き込まれることになる。それら3つのデータは、例えば、図13(B)に示したデータに書き加えられる。
直接株式の販売は、下層株式の販売と並行して行われるため、直接株式についての組とされた上述の3つのデータは、下層株式についての4つのデータの組と混在した状態で、図13(B)に示したデータに書き加えられても良い。
なお、直接株式の保有者は、他のユーザをファンクラブに対して紹介することはできないようにされている。
例えば、初期募集期間が終了した後において、ユーザが、図10(A)に示したログイン画面において、自らのユーザIDを枠502に入力するとともに、紹介者として直接株式の保有者であるユーザのユーザIDを枠505に入力した上でボタン503を押すことで、ログインデータ、自分のユーザIDとともに直接株式の保有者であるユーザのユーザIDをファンクラブ管理装置たるサーバ200に送ってくることが考えられる。そのような場合には、サーバ200は、紹介者が適当でないとしてエラーメッセージをログインを求めてきた端末100に返送するような処理を実行することができる。紹介者が適当か否かの判定は例えばサーバ200の制御部222が行うようにすることができる。
なお、この実施形態では、上述したように、1次株式、下層株式、直接株式を併せた株式の発行可能数の上限が例えばzとして決められている。これには限られないがこの実施形態では、制御部222が、会員記録部226Aに記録されている各ユーザが持っている株式の総数を常時監視している。各ユーザが持っている株式の総数がzに達したら、制御部222は、以後の株式の販売を中止するという処理を行うようになっている。
<紹介者に対する報酬の支払>
上述したように、1次株式の所有者である1次会員と、下層株式の所有者である下層会員(ただしN次会員は除く)は、ファンクラブに対して新たなユーザを紹介することができる。
そして、これには限られないがこの実施形態では、新たなユーザをファンクラブに紹介した会員に対して、紹介料の性格を持った報酬を支払うこととしている。
報酬管理部300が各ユーザに支払う報酬の額を算出するタイミングは、例えば、会員情報記録部226Aに、下層会員のデータが入力されるたびとすることができる。下層会員のデータが会員情報記録部226Aに入力されるということは、新たな下層会員が誕生するということであり、この実施形態では下層会員が誕生するときには必ず紹介者が存在するため、そのタイミングで報酬の額を算出するというのは合理的である。この場合には例えば、報酬管理部300は、下層会員の登録があったか否かについて、絶えず会員情報記録部226Aを監視するようにすることができる。
ただし、新たな下層会員のデータが会員情報記録部226Aに入力されるたびに報酬の額の計算を行うと処理が煩雑となる。処理の煩雑さを防ぐには、例えば、1週間おき、1ヶ月おきといったバッチ処理にて、報酬の額を決定するようにしても良い。この場合には、例えば時計機能を持つ制御部222に、所定のタイミングごとに報酬管理部300に、報酬額の計算をせよと指示を送らせるようにすることができる。
報酬管理部300は、例えば、以下のようにして、ファンクラブに対して新たなユーザを紹介したユーザに対する報酬額の算出を行う。
報酬管理部300は、報酬の額を、m次会員(ただし、mは1からN-1までの自然数)がm+1次会員を紹介したときの紹介料をAm+1、またあるユーザ(自分)が紹介したことで会員となったユーザ、又はそのユーザからの直列の紹介関係があるユーザであるm次会員の数をPm+1とした場合に、以下の数式(数1)によって算出される額として求められるようになっていてもよい。
Figure 0007399436000002
ここで、「自分が紹介したことで会員となった者と紹介関係がある」とは、図13Bを用いて説明したユーザID「111aaaa」、ユーザID「222aabb」、ユーザID「456oopp」、ユーザID「450cccc」、ユーザID「225baab」というユーザIDをそれぞれ持つユーザのように、直列の紹介関係のあるユーザであって、自分よりも後にファンクラブに加入したユーザを意味する。
例えば、ユーザID「111aaaa」を持つユーザから見れば、ユーザID「222aabb」、ユーザID「456oopp」、ユーザID「450cccc」、ユーザID「225baab」というユーザIDをそれぞれ持つユーザが「自分が紹介したことで会員となった者と紹介関係がある」ユーザである。また、ユーザID「456oopp」を持つユーザから見れば、ユーザID「450cccc」、ユーザID「225baab」というユーザIDをそれぞれ持つユーザが「自分が紹介したことで会員となった者と紹介関係がある」ユーザである。
もう少し詳細に説明する。1次会員である、ユーザID「111aaaa」を持つユーザを起点とする「自分が紹介したことで会員となった者と紹介関係がある」ユーザのユーザIDを図17に示す。図17は、矢印の基端に記載のユーザIDを持つユーザが、矢印の先端に記載のIDを持つユーザをファンクラブへ紹介したことを示している。もちろん図17に記載されているのは単なる例に過ぎない。図17では、起点となる1次会員は当然に1人、2次会員は2人、3次会員は6人、4次会員は7人、5次会員は12人である。
ユーザID「111aaaa」を持つ1次会員に関して数1を適用すると、数1は以下の(数2)のようになる。
Figure 0007399436000003
つまり、ユーザID「111aaaa」を持つ1次会員が受取るべき報酬の額は、A×(2次会員の数=2)+A×(3次会員の数=6)+A×(4次会員の数=7)+A×(5次会員の数=12)によって求められる。
また、図17において、ユーザID「222aabb」を持つ2次会員であるユーザを起点とした場合において、「自分が紹介したことで会員となった者と紹介関係がある」ユーザは破線で囲まれた範囲に含まれる各ユーザである。この場合、起点となる2次会員は当然に1人、3次会員は4人、4次会員は3人、5次会員は6人である。
この場合、ユーザID「222aabb」を持つ2次会員に関して数1を適用すると、数1は以下の(数3)のようになる。
Figure 0007399436000004
つまり、ユーザID「222aabb」を持つ2次会員が受取るべき報酬の額は、A×(3次会員の数=4)+A×(4次会員の数=3)+A×(5次会員の数=6)によって求められる。
ここで、Am+1は、m次会員がm+1次会員を紹介したときの1人あたりの紹介料である。
このとき、A>Am+1とすることができる。そうすることにより、より上流の(より次数の低い)会員程、次の会員1人をファンクラブに招待したときに得ることのできる報酬額が大きくなるから、ユーザに対して早い段階でファンクラブに入会することに対する動機付けを与えることができるようになる。
>Am+1とするには例えば、以下の条件を採用することができる。
mが3以上のとき、A=A×Bm-2(ただし、0<B<1)
こうすると、紹介料は、紹介されるユーザの次数が大きくなる程、所定の割合ずつ小さくなっていく。
報酬管理部300は、例えば、ルール記録部226Bに記録されているルールにしたがって、上述したような報酬額の計算を実行するようになっていても良く、この実施形態ではそうされている。
報酬管理部300は、報酬の額を求める機能を必須とするが、必ずしもユーザに対して報酬の支払を行う機能まで持っている必要はない。
報酬管理部300は所定のタイミングで上述の如き演算を行い、報酬額を決定する。報酬管理部300は、その結果得た各ユーザについての報酬額に対応するデータである報酬額データを生成し、その報酬額データによって特定される報酬額を得るべきユーザのユーザIDと紐づけた上で、報酬額データを出力部229に送る。
出力部229は、互いに紐付けられた報酬額データとユーザIDとを、送受信機構を介して、決済を行う所定の装置、例えば、銀行、クレジットカード会社、電子決済の提供会社等が管理する決済装置に送る。そうすると、その決済装置が、ファンクラブから、ユーザIDによって特定されるユーザに対して、報酬額データによって特定される金額の支払を行う。それにより、各ユーザは、紹介料の性格を持つ報酬のファンクラブからの支払を受けることができることになる。
このように、報酬管理部300は、報酬額の計算のみを行うものとされ、ファンクラブ管理装置たるサーバ200は、各ユーザに対する報酬の支払機能を持たなくても構わない。
もっともサーバ200に各ユーザに対する報酬の支払機能を持たせることも可能である。
<株式を持つユーザに対するその他の権利付与>
ファンクラブ管理装置たるサーバ200が株式を持つユーザに対して行うその他の権利付与としては以下のものがある。
まず、サーバ200は、ユーザに対して視聴データを送信することがある。視聴データは、アーティストが提供する楽曲を視聴する権利を表象するデータである。このデータを持つ者は、ファンクラブ管理装置、或いは音声配信サイト又は動画配信サイト等を運営する他の装置を介して、自分が応援するアーティストの提供する楽曲を視聴できるようになる。
この権利は、ユーザが持つ株式の種別によらず付与することができる。視聴データは、株式を表象するデータがユーザに提供されるのと同時に端末100に送られるようになっていても良いし、そうでなくとも良い。
視聴データは、視聴管理部227Aが生成する。視聴管理部227Aは、制御部222から視聴データを生成せよという指示が来たときに視聴データを生成する。制御部222は例えば、アーティストが新曲を発表したタイミングで、上述の指示を視聴管理部227Aに対して行う。
かかる指示を受取ると視聴管理部227Aは、各ユーザ向けの視聴データを生成する。視聴データの生成方法も、視聴データの形式もどのようなものであってもよい。ただし、視聴データを生成する際に、視聴管理部227Aは会員情報記録部226Aに記録されているデータを参照し、各ユーザのユーザIDと、少なくとも各ユーザの持っている株式の種別を参照する。
視聴管理部227Aが生成する視聴データの内容は、ユーザが持つ株式の種別により、変更されることがある。例えば、1次会員は、下層会員よりも早く、ある楽曲を視聴することが可能であるとか、n次会員はn+1次会員よりも多くの種類の楽曲を視聴することが可能である、といった具合である。下層会員よりも1次会員の方が提供される視聴データの内容が有利であったり、下層会員の中でもより上位の会員の方が提供される視聴データの内容が有利であったりすれば、ユーザにより早期にファンクラブの会員になることについての動機付けを与えることができる。なお、視聴データは各ユーザごとにユニークなものであっても良いし、そうでなくても良い。
視聴データを生成すると、視聴管理部227Aは、その視聴データを受取るべきユーザのユーザIDと紐づけた状態で、出力部229に送る。視聴データは、送受信機構に送られ、そこからネットワーク400を介して各ユーザの端末100に対して送られる。
各ユーザは、端末100によって視聴データを受取る。受取られた視聴データは、株式データを端末100が受取ったときと同じようにして、端末100の例えば株式データ記録部125に記録される。
ユーザは、視聴データを、端末100から、ファンクラブ管理装置、或いは音声配信サイト又は動画配信サイト等を運営する他の装置に送信することにより、アーティストの楽曲を視聴することができる。視聴データはそのときに、楽曲の視聴を行うための音源の視聴、或いは動画の視聴を許可されるためのパスワードのように機能する。なお、ユーザが、株式データをその株式データ記録部125に記録した端末100で楽曲の視聴を行うのであれば、端末100には、音声データ或いは動画データを再生し、音声をスピーカ、イヤホン等から出力する機能も必要とするであろう。それを可能とするには、画像生成部123に準じた音声生成部のような機能ブロックが端末100の中に存在すれば良い。音声をスピーカ、イヤホン等から出力するための仕組みについては言うまでもなく周知なので、その説明を省略する。
ユーザに提供される視聴データの内容、視聴データの提供タイミング等に関する視聴データの提供に関するルールも、ルール記録部226Bに記録しておくことができる。その場合視聴管理部227Aは、ルール記録部226Bに記録されたルールにしたがって視聴データを生成するようになっていてもよい。
また、サーバ200は、ユーザに対して観覧データを送信することがある。観覧データは、アーティストが提供するライブを観覧する権利を表象するデータであり、ライブのチケットに相当するものである。このデータを持つ者は、自分が応援するアーティストが提供するライブを観覧できることになる。
この権利は、ユーザが持つ株式の種別によらず付与することができる。観覧データは、株式を表象するデータがユーザに提供されるのと同時に端末100に送られるようになっていても良いし、そうでなくとも良い。
観覧データは、観覧管理部227Bが生成する。観覧管理部227Bは、制御部222から観覧データを生成せよという指示が来たときに観覧データを生成する。制御部222は例えば、アーティストが新規のライブのスケジュールを発表したタイミングで、上述の指示を観覧管理部227Bに対して行う。
かかる指示を受取ると観覧管理部227Bは、各ユーザ向けの観覧データを生成する。観覧データの生成方法も、観覧データの形式もどのようなものであってもよい。ただし、観覧データを生成する際に、観覧管理部227Bは会員情報記録部226Aに記録されているデータを参照し、各ユーザのユーザIDと、少なくとも各ユーザの持っている株式の種別を参照する。
観覧管理部227Bが生成する観覧データの内容は、ユーザが持つ株式の種別により、変更されることがある。例えば、例えば、2次会員に送信される観覧データの内容は1次会員に送られる観覧データの内容と同じか、それよりも不利なものとされるようになっているとともに、n次会員に送信される観覧データの内容は、n-1次会員に送信される観覧データの内容と同じか、それよりも不利なものとされるようになっていてもよい。より上流の(次数の小さい株式を持つ)会員の方がより有利か、少なくとも不利ではない内容の観覧データの配布をファンクラブ管理装置たるサーバ200から受けることができるとすれば、ユーザにより早期にファンクラブの会員になることについての動機付けを与えることができる。なお、観覧データは各ユーザごとにユニークなものであっても良いし、そうでなくても良い。
観覧データの内容の有利、不利は例えば、ライブの観覧回数や、ライブの際の席の良し悪し等によって実現することができる。もちろん、ライブの際に楽屋を訪問できる権利や、アーティストに関連する特定のグッズを入手できる権利を付与するか否か等によって、観覧データの内容の有利、不利を実現することもできる。
観覧データを生成すると、観覧管理部227Bは、その観覧データを受取るべきユーザのユーザIDと紐づけた状態で、出力部229に送る。観覧データは、送受信機構に送られ、そこからネットワーク400を介して各ユーザの端末100に対して送られる。
各ユーザは、端末100によって観覧データを受取る。受取られた観覧データは、株式データを端末100が受取ったときと同じようにして、例えば端末100の株式データ記録部125に記録される。
ユーザは、例えばライブ会場に入るときに観覧データを使用する。例えば、観覧データを、Wi-Fi(商標)その他の短距離無線によってライブの運営者に引き渡すことによって、或いは観覧データに基づく二次元バーコードを端末100のディスプレイ101に表示させることによりライブの運営者に引き渡すことにより、観覧データをあたかもライブのチケットのように使用することが可能である。
ユーザに提供される観覧データの内容、観覧データの提供タイミング等に関する観覧データの提供に関するルールも、ルール記録部226Bに記録しておくことができる。その場合観覧管理部227Bは、ルール記録部226Bに記録されたルールにしたがって観覧データを生成するようになっていてもよい。
<その他>
株式の種別によらず、発行され各ユーザの所有物となった株式データは譲渡の対象とすることができる。
例えば、株式会社の構成員(株主)としての地位又は権利についての株式と同様に、私人間で、譲渡人と譲受人とが合意する価格で株式データを譲渡できるようにしてもよい。その場合においては、株式データの譲渡によって、株式データに関するすべての権利が譲渡人から譲受人へと移動するようにすることができる。
100 端末
101 ディスプレイ
102 入力装置
121 入力部
122 制御部
123 画像生成部
124 出力部
125 株式データ記録部
221 入力部
222 制御部
223A 1次株式管理部
223B 下層株式管理部
223C 直接株式管理部
224 株式データ生成部
225 支払管理部
226A 会員情報記録部
226B ルール記録部
227A 視聴管理部
227B 観覧管理部
228 画像制御部
229 出力部
300 報酬管理部

Claims (12)

  1. 所定のネットワークに接続される前記ネットワークを介して通信可能とされた、複数のユーザが各々用いる複数のユーザ端末と組合せることにより、所定のアーティストを応援するファンの集合であるファンクラブを、前記ファンクラブの会員であることを表象する株式を前記ユーザに分配することにより管理するファンクラブ管理装置であって、
    前記ネットワークを介して通信可能とされた送受信機構と、
    前記ファンクラブのルールを記録するルール記録部と、
    前記会員が持つ株式に関する情報を前記会員ごとに記録する会員情報記録部と、
    前記送受信機構が前記ネットワークを介して前記ユーザ端末から受け付けたデータを用いて、前記ルール記録部に記録された前記ルールに基づく情報処理を行う情報処理部と、
    を備えているとともに、
    前記情報処理部は、
    前記会員の募集が始まってから所定の期間である初期募集期間において、前記会員でない前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種である1次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザが1次会員であることと、当該ユーザに発行する前記1次株式の数とを前記会員情報記録部に記録する1次株式管理部と、
    前記1次会員からの紹介を受けたユーザを2次会員の候補、前記2次会員からの紹介を受けたユーザを3次会員の候補、……n-1次会員からの紹介を受けたユーザをn次会員の候補(ただし、nは2以上でN以下の自然数であり、Nは、3以上の所定の自然数である。)と定義した場合に、前記初期募集期間が終了した後において、n-1次会員からの紹介を受けたn次会員の候補である前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を、一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種であるn次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザがn次会員であることと、当該ユーザに発行する前記n次株式の数と、当該ユーザを紹介した会員を特定する情報とを前記会員情報記録部に記録する下層株式管理部と、
    前記1次株式管理部が前記ユーザに対して発行を決めた前記1次株式に対応したデータ、又は前記下層株式管理部が前記ユーザに対して発行を決めた前記n次株式に対応したデータである株式データを生成し、前記株式データを前記送受信機構、前記ネットワークを介して、当該株式データに対応する前記株式の所有者となるべきユーザのユーザ端末へ送信する株式データ生成部と、
    を備えており、
    且つ、前記ルール記録部に記録された前記ルールにより、前記株式の価格は、X>X、及びnは2以上である場合にX≧Xn+1の条件を充足するようになっている、
    ファンクラブ管理装置。
  2. nが自然数である場合に、X>Xn+1である、
    請求項1記載のファンクラブ管理装置。
  3. 前記会員情報記録部に記録されたデータ基づいて、n次会員の候補であるユーザを紹介したn-1次会員である前記ユーザに対して支払うべき所定の額の報酬を算出する算出部を備えている、
    請求項1記載のファンクラブ管理装置。
  4. 前記報酬の額は、m次会員(ただし、mは1からN-1までの自然数)がm+1次会員を紹介したときの紹介料をAm+1、またあるユーザ(自分)が紹介したことで会員となったユーザ、又はそのユーザからの直列の紹介関係があるユーザであるm次会員の数をPm+1とした場合に、以下の数式(数1)によって算出される額として求められるようになっている、
    請求項3記載のファンクラブ管理装置。
    Figure 0007399436000005
  5. >Am+1である、
    請求項4記載のファンクラブ管理装置。
  6. mが3以上のとき、A=A×Bm-2(ただし、0<B<1)である、
    請求項5記載のファンクラブ管理装置。
  7. 前記初期募集期間が終了した後において、前記会員でない前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を一株あたりYの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つYに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種である直接株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザが直接会員であることと、当該ユーザに発行する前記直接株式の数とを前記会員情報記録部に記録する直接株式管理部を備えているとともに、
    前記株式データ生成部は、前記直接株式管理部が前記ユーザに対して発行を決めた前記直接株式に対応したデータである株式データを生成し、前記株式データを前記送受信機構、前記ネットワークを介して、当該株式データに対応する前記株式の所有者となるべきユーザのユーザ端末へ送信するようになっている、
    請求項1記載のファンクラブ管理装置。
  8. 前記会員情報記録部に記録されたデータ基づいて、前記会員である前記ユーザに前記アーティストが提供する楽曲を視聴する権利に対応したデータである視聴データを生成するとともに、生成した視聴データを、前記会員である前記ユーザの前記ユーザ端末に対して、前記送受信機構、前記ネットワークを介して送信する視聴管理部を備えている、
    請求項1から7のいずれかに記載のファンクラブ管理装置。
  9. 前記会員情報記録部に記録されたデータ基づいて、前記会員である前記ユーザに前記アーティストが提供するライブを観覧する権利に対応したデータである観覧データを生成するとともに、生成した観覧データを、前記会員である前記ユーザの前記ユーザ端末に対して、前記送受信機構、前記ネットワークを介して送信する観覧管理部を備えている、
    請求項1から7のいずれかに記載のファンクラブ管理装置。
  10. 前記2次会員に送信される観覧データの内容は前記1次会員に送られる観覧データの内容と同じか、それよりも不利なものとされるようになっているとともに、前記n次会員に送信される前記観覧データの内容は、前記n-1次会員に送信される前記観覧データの内容と同じか、それよりも不利なものとされるようになっている、
    請求項9記載のファンクラブ管理装置。
  11. 所定のネットワークに接続される前記ネットワークを介して通信可能とされた、複数のユーザが各々用いる複数のユーザ端末と組合せることにより、所定のアーティストを応援するファンの集合であるファンクラブを、前記ファンクラブの会員であることを表象する株式を前記ユーザに分配することにより管理するものであり、
    前記ネットワークを介して通信可能とされた送受信機構と、
    前記ファンクラブのルールを記録するルール記録部と、
    前記会員が持つ株式に関する情報を前記会員ごとに記録する会員情報記録部と、
    前記送受信機構が前記ネットワークを介して前記ユーザ端末から受け付けたデータを用いて、前記ルール記録部に記録された前記ルールに基づく情報処理を行う情報処理部と、
    を備えているファンクラブ管理装置の、
    前記情報処理部により実行される方法であって、
    前記情報処理部が、
    前記会員の募集が始まってから所定の期間である初期募集期間において、前記会員でない前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種である1次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザが1次会員であることと、当該ユーザに発行する前記1次株式の数とを前記会員情報記録部に記録する1次株式管理過程と、
    前記1次会員からの紹介を受けたユーザを2次会員の候補、前記2次会員からの紹介を受けたユーザを3次会員の候補、……n-1次会員からの紹介を受けたユーザをn次会員の候補(ただし、nは2以上でN以下の自然数であり、Nは、3以上の所定の自然数である。)と定義した場合に、前記初期募集期間が終了した後において、n-1次会員からの紹介を受けたn次会員の候補である前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を、一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種であるn次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザがn次会員であることと、当該ユーザに発行する前記n次株式の数と、当該ユーザを紹介した会員を特定する情報とを前記会員情報記録部に記録する下層株式管理過程と、
    前記1次株式管理過程が前記ユーザに対して発行を決めた前記1次株式に対応したデータ、又は前記下層株式管理過程が前記ユーザに対して発行を決めた前記n次株式に対応したデータである株式データを生成し、前記株式データを前記送受信機構、前記ネットワークを介して、当該株式データに対応する前記株式の所有者となるべきユーザのユーザ端末へ送信する株式データ生成過程と、
    を実行するとともに、
    前記ルール記録部に記録された前記ルールにより、前記株式の価格を、X>X、及びnが2以上である場合にX≧Xn+1の条件を充足するようにする、
    方法。
  12. 所定のコンピュータを、
    所定のネットワークに接続される前記ネットワークを介して通信可能とされた、複数のユーザが各々用いる複数のユーザ端末と組合せることにより、所定のアーティストを応援するファンの集合であるファンクラブを、前記ファンクラブの会員であることを表象する株式を前記ユーザに分配することにより管理するものであり、
    前記ネットワークを介して通信可能とされた送受信機構と、
    前記ファンクラブのルールを記録するルール記録部と、
    前記会員が持つ株式に関する情報を前記会員ごとに記録する会員情報記録部と、
    前記送受信機構が前記ネットワークを介して前記ユーザ端末から受け付けたデータを用いて、前記ルール記録部に記録された前記ルールに基づく情報処理を行う情報処理部と、
    を備えているファンクラブ管理装置として機能させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記情報処理部に、
    前記会員の募集が始まってから所定の期間である初期募集期間において、前記会員でない前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種である1次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザが1次会員であることと、当該ユーザに発行する前記1次株式の数とを前記会員情報記録部に記録する1次株式管理過程と、
    前記1次会員からの紹介を受けたユーザを2次会員の候補、前記2次会員からの紹介を受けたユーザを3次会員の候補、……n-1次会員からの紹介を受けたユーザをn次会員の候補(ただし、nは2以上でN以下の自然数であり、Nは、3以上の所定の自然数である。)と定義した場合に、前記初期募集期間が終了した後において、n-1次会員からの紹介を受けたn次会員の候補である前記ユーザから前記ユーザ端末、前記ネットワークを介して、前記株式を、一株あたりXの価格で購入するという意思表示と購入を希望する株式の数を示すデータが送られてきて、且つXに前記ユーザが購入を希望する株式の数を乗じて算出される代金の支払いが前記ファンクラブに対して行われた場合に、前記ルール記録部に記録された前記ルールに従って、当該ユーザに、前記株式の一種であるn次株式を前記ユーザが購入を希望した数だけ発行することを決定するとともに、当該ユーザがn次会員であることと、当該ユーザに発行する前記n次株式の数と、当該ユーザを紹介した会員を特定する情報とを前記会員情報記録部に記録する下層株式管理過程と、
    前記1次株式管理過程が前記ユーザに対して発行を決めた前記1次株式に対応したデータ、又は前記下層株式管理過程が前記ユーザに対して発行を決めた前記n次株式に対応したデータである株式データを生成し、前記株式データを前記送受信機構、前記ネットワークを介して、当該株式データに対応する前記株式の所有者となるべきユーザのユーザ端末へ送信する株式データ生成過程と、
    を実行させるためのものであり、
    前記ルール記録部に記録された前記ルールにより、前記株式の価格を、X>X、及びnが2以上である場合にX≧Xn+1の条件を充足するようにするようになっている、
    コンピュータプログラム。
JP2023116822A 2023-07-18 2023-07-18 ファンクラブ管理装置、方法、コンピュータプログラム Active JP7399436B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023116822A JP7399436B1 (ja) 2023-07-18 2023-07-18 ファンクラブ管理装置、方法、コンピュータプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023116822A JP7399436B1 (ja) 2023-07-18 2023-07-18 ファンクラブ管理装置、方法、コンピュータプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP7399436B1 true JP7399436B1 (ja) 2023-12-18

Family

ID=89190384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023116822A Active JP7399436B1 (ja) 2023-07-18 2023-07-18 ファンクラブ管理装置、方法、コンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7399436B1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002007902A (ja) 2000-06-26 2002-01-11 Saeko Oue ミュージシャンへスポンサー料を提供するためのシステム及び方法
JP2004145487A (ja) 2002-10-22 2004-05-20 Konami Sports Corp 会員制組織における運営支援システム
WO2012014311A1 (ja) 2010-07-30 2012-02-02 インフォカート株式会社 デジタル著作権管理とアフィリエイトが融合したコンテンツ販売促進システム及び情報処理方法
JP2020071847A (ja) 2018-11-03 2020-05-07 株式会社Skiyaki 顧客管理システム
CN111932286A (zh) 2019-05-13 2020-11-13 杨贺翔 虚拟奖金发放方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002007902A (ja) 2000-06-26 2002-01-11 Saeko Oue ミュージシャンへスポンサー料を提供するためのシステム及び方法
JP2004145487A (ja) 2002-10-22 2004-05-20 Konami Sports Corp 会員制組織における運営支援システム
WO2012014311A1 (ja) 2010-07-30 2012-02-02 インフォカート株式会社 デジタル著作権管理とアフィリエイトが融合したコンテンツ販売促進システム及び情報処理方法
JP2020071847A (ja) 2018-11-03 2020-05-07 株式会社Skiyaki 顧客管理システム
CN111932286A (zh) 2019-05-13 2020-11-13 杨贺翔 虚拟奖金发放方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210406995A1 (en) Apparatus and method for an electronic marketplace for creative works
US20210365909A1 (en) Computer system and method for controlling trade of copyrighted digital work
JP6128904B2 (ja) コンテンツ共有システム、コンテンツ共有サーバ装置、コンテンツ共有方法及びコンピュータプログラム
US9912744B1 (en) Lending digital items to identified recipients
KR101572305B1 (ko) 디지털 아이템들의 추천, 대여, 및 재판매
CN104520892B (zh) 视频创建市场
Bender et al. Attracting artists to music streaming platforms
JP6967116B1 (ja) 電子チケット管理システムおよびプログラム
KR102170253B1 (ko) 블록체인을 기반으로 하는 컨텐츠 제작 및 유통 참여 서비스 제공 시스템
US20120254303A1 (en) Mediated Lending of Digital Items
JP6128903B2 (ja) コンテンツ共有システム、コンテンツ共有サーバ装置、コンテンツ共有方法及びコンピュータプログラム
US20140082495A1 (en) Media systems and processes for providing or accessing multiple live performances simultaneously
JPWO2019035459A1 (ja) 情報流通方法、情報流通サーバ装置、端末装置、及びコンピュータプログラム
KR20170115980A (ko) 연예인 가상 주식 거래 게임 방법 및 이를 실행하는 서버
JP6757042B2 (ja) 音楽投資システム
KR20200120340A (ko) 음원 중개 방법, 음원 중개 서버 및 음원 중개 시스템
JP7399436B1 (ja) ファンクラブ管理装置、方法、コンピュータプログラム
JP5922692B2 (ja) サーバ装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム
JP6351885B1 (ja) 特典管理システム、特典管理装置及び特典管理方法
JP6283051B2 (ja) サーバ装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム
US20130346236A1 (en) System and method for providing a multimedia marketplace
US20130024771A1 (en) Systems and Methods for Providing and Managing Virtual Music Cards with Music Streaming Capability
WO2022038786A1 (ja) 音楽投資システム
JP7411946B1 (ja) 情報処理システム
JP6132312B2 (ja) サーバ装置、楽曲配信システム及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230718

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7399436

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150