図1は、本発明の実施形態に係る楽曲配信システムの構成を示す図である。本実施形態の楽曲配信システムは、投稿楽曲データの公開、配信管理を行うサーバ装置3と、カラオケボックスやスナックなどカラオケ店舗に配置されたカラオケ装置2a〜2c…(以下、符号「2」を使用する)を有して構成されている。サーバ装置3は、これらカラオケ装置2、並びに、ユーザ端末(パーソナルコンピュータ6a、6b、スマートフォンやタブレット端末等の各種携帯情報端末7)とインターネットなどのネットワーク網を介して通信することが可能である。
図2には、本発明の実施形態に係るサーバ装置3の構成が示されている。サーバ装置3は、いわゆるコンピュータ装置であって、CPUやROM、RAMなどで構成され、各種プログラムを実行可能な制御手段36と、ハードディスクなどの記憶手段38、前述したユーザ端末やカラオケ装置2と通信を行う通信手段37を備えて構成されている。通信手段37は、ルータ4を介してネットワーク網に接続され、各種ユーザ端末やカラオケ装置2と通信可能となっている。ユーザ端末中、携帯情報端末7は、携帯電話通信網用、あるいは、無線LAN用の無線通信装置5を介して無線でネットワーク網にアクセスすることが可能である。
本実施形態の楽曲配信システム中のサーバ装置3は、このような構成により、ユーザ端末(第1通信端末)から投稿された投稿楽曲データを受信して記憶手段38に記憶させる受信処理、記憶した投稿楽曲データをユーザ端末(第2通信端末)に対して公開可能とする公開処理、並びに、公開処理で公開された投稿楽曲データをカラオケ店舗側に設置されたカラオケ装置2に配信する配信処理を実行可能としている。なお、ユーザ端末中、第1通信端末と第2通信端末とは、その構成上に違いは無く、受信処理の対象となる、投稿楽曲データを作成し、サーバ装置3に投稿するユーザ端末を第1通信端末、公開処理の対象となる、投稿された投稿楽曲データを投稿楽曲サイトで閲覧するユーザ端末を第2通信端末と、便宜上、名称を付与している。
特に、本実施形態では、投稿楽曲データがユーザ端末に公開されたことを条件として、カラオケ装置2に配信することとしている。このような形態により、ユーザ端末で広く公開されることでユーザに認知された投稿楽曲は、音響設備の整ったカラオケ店舗において歌唱を楽しむことも可能となる。このように本実施形態の楽曲配信システムを使用することにより、一般ユーザにより作成された楽曲を広く披露する場を提供するとともに、カラオケ店舗利用の拡大を図ることが可能となる。
さらに、本実施形態では、投稿楽曲データのカラオケ装置2への配信は、所定の条件を満たしたものを対象としている。具体的には、ユーザ端末にて公開された投稿楽曲データについて、所定の支援が得られたことを条件としてカラオケ装置2に配信することとしている。ユーザから投稿された投稿楽曲データを無条件にカラオケ装置2に配信することも技術的には可能であるが、投稿楽曲データが数多く投稿された場合、楽曲配信システムにかかる負荷は大きくなることが予想される。
したがって、本実施形態では、投稿楽曲データ中、ユーザから所定の支援情報が得られたものをカラオケ装置2に配信することとしている。ユーザによる支援とは、金額(金銭)、ポイントなどの対価の支払いの他、公開された投稿楽曲データに対して受け付けた評価ボタンの押下数、公開された投稿楽曲データに対して受け付けた投票数、再生回数など各種形態の支援情報を採用することが考えられる。なお、支援情報は、金額、ポイントなどによる対価の支払の場合、ユーザの種別を問うものではない。すなわち、投稿楽曲データを投稿者したユーザであっても所定の対価の支払いを行うことで、自己が投稿した投稿楽曲データをカラオケ装置2に配信することが可能である。一方、公開された投稿楽曲データに対して受け付けた評価ボタンの押下数、投票数、再生回数と行った場合、投稿したユーザ自身によるものを排除することが好ましい。
以下に説明する実施形態では、カラオケ会員を対象としたポイントを支援情報として採用した形態である。サーバ装置3は、公開された投稿楽曲データに対して支払われたポイントが、予め設定されたポイントに達したことを判定する判定処理を実行し、判定処理での条件を満たしたことを条件としてカラオケ装置2に対する配信処理が実行される。このようにカラオケ装置2に対する投稿楽曲データの配信条件を設けることで、ネットワーク網のトラフィック量の増大、カラオケ装置2の記憶手段の圧迫など、楽曲配信システムに対する負荷を軽減するとともに、楽曲配信にかかるコストを補うことが可能となる。支援情報として、クレジットカードなどによる金額の支払い、評価ボタンの押下数、あるいは、投票数を支援情報として採用した場合、ポイントと同様に、所定の値(閾値)を獲得した投稿楽曲データが配信の対象とされる。なお、支援情報は、複数の形態を組み合わせることとしてもよい。
図3は、投稿楽曲データの配信対象となるカラオケシステムの構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステムは、カラオケ装置2(別称「コマンダ」ともいう)とリモコン装置1を有して構成されている。カラオケ装置2は、LAN100で構成されたネットワークを介して通信接続されている。また、カラオケ装置2を遠隔操作するためのリモコン装置1は、LAN100に接続されたアクセスポイント110を介して同ネットワークに通信接続されている。カラオケ装置2とリモコン装置1a、1bはネットワークを介して互いに通信可能となっている。なお、図3は、1台のカラオケ装置2に対して、リモコン装置1aとリモコン装置1b、2台のリモコン装置1が使用された例が示されている。これらリモコン装置1a、1bの構成は同一であるため、リモコン装置1として説明を行う。
カラオケボックスなどの店舗に設置されるカラオケ装置2は、楽曲を再生するための再生手段として音響制御部25を備えている。また、カラオケ装置2は、ユーザからの各種入力を受け付けるスイッチなどで構成されるカラオケ装置側入力手段としての操作部21を備える。カラオケ装置2は、操作部21からの入力を解釈して制御部30に伝達する操作処理部22を備える。また、カラオケ装置2は、各種情報を記憶するカラオケ装置側記憶手段としてのHDD32(ハードディスク)を備える。カラオケ装置2は、LAN100に接続してネットワークに加入するためのカラオケ装置側通信手段としてのインターフェイス部24を備えている。
また、カラオケ装置2は、モニタ41に対して歌詞映像、背景映像を表示させる映像再生手段を備える。この映像再生手段は、映像情報に基づいて映像を再生する映像再生部29、再生する映像を一時的に蓄積するビデオRAM28、再生された映像に対して歌詞テロップを重畳したり、映像効果を付与する映像制御部31を備えて構成される。
さらに、このカラオケ装置2では、外部に接続されたモニタ41以外に、タッチパネルモニタ33に対して各種情報を表示することを可能としている。タッチパネルモニタ33は、映像制御部31から入力された映像情報を表示する表示部35と、タッチ入力された位置を操作処理部22に出力するタッチパネル34が重畳されて構成されている。
図4は、本発明の他の実施形態に係るカラオケ装置2の正面図を示したものである。カラオケ装置2の正面となるフロントパネルの右側には、各種スイッチ、ボリュームなど、ユーザからの各種操作を受け付ける操作部21が配置されている。また、フロントパネル左側にはタッチパネルモニタ33が配置されている。なお、操作部21には、再生開始操作、ストップ操作などの機能キーが設けられるが、これら機能キーをタッチパネルモニタ33のタッチ画面上に設けることとしてもよい。
本実施形態では、このタッチパネルモニタ33に対して、外部に接続されたモニタ33と同様、再生されている楽曲の歌詞表示を行うことが可能となっている。その際、モニタ41と同一画面の歌詞表示を行うこととしてもよいが、タッチパネルモニタ33は、モニタ41と比較して小さい画面であるため、歌詞文字を大きく表示したり、背景映像を使用しないなど、モニタ41とは異なる形態で歌詞表示を行うこととしてもよい。
さらに、本実施形態のタッチパネルモニタ33は、リモコン装置1の操作手段と同様の操作手段として機能することも可能となっている。ユーザはタッチパネルモニタ33から楽曲を選択して、直接カラオケ装置2に予約をさせるなど、リモコン装置1と同等の操作手段機能を利用することが可能である。前述した歌詞表示機能と、この操作手段機能との切り替えは、カラオケ装置2のフロントパネルに配置された操作部21に対し所定の操作を行うことで切り替えられる。また、カラオケ装置2における楽曲再生時には、歌詞表示機能に自動で切り替えることとしてもよい。なお、再生中であってタッチパネルモニタ33に歌詞表示されている場合においても、操作部21の操作にて操作手段機能に切り替えることも可能である。
さらに、カラオケ装置2は、各構成を統括して制御するためのカラオケ装置側制御手段として、CPUにて構成される制御部30、各種プログラムを実行するにあたって必要となる情報を一時記憶するためのメモリ27を備えて構成される。
このような構成にてカラオケ装置2は、各種処理を実行することとなるが、カラオケ装置2の主な機能として、楽曲予約処理、楽曲再生処理などを実行可能としている。楽曲予約処理は、ユーザからの指定に基づいて楽曲を指定、予約するための処理であってリモコン装置1と連携して実行される。リモコン装置1から送信された予約情報をメモリ27に記憶する予約テーブルに登録する。楽曲再生処理は、予約された楽曲を再生させる処理であって、演奏処理と歌詞再生処理とが同期して実行される処理である。
演奏処理は、楽曲データに含まれる伴奏データなどを音響制御部25にて演奏させる処理である。音響制御部25にて演奏された楽曲は、歌唱用マイク44a、44bから入力される歌唱音声と一緒にスピーカ42から放音される。歌詞再生処理は、楽曲データに含まれる歌詞データをモニタ41に表示させることで歌唱補助を行う処理である。この歌詞再生処理で表示される歌詞に、背景映像を重畳させて表示させる背景映像表示処理を実行することとしてもよい。
一方、リモコン装置1は、予約情報などカラオケ装置2に対して各種指示を送信するとともに、カラオケ装置2あるいはインターネット上に接続されたサーバ装置3から各種情報を受信する。リモコン装置1は、リモコン側表示手段としての表示部11と、ユーザからの各種入力を受け付けるリモコン側入力手段としての操作部17とを備える。また、リモコン装置1は、アクセスポイント110に無線接続し、ネットワークに加入するためのリモコン側通信手段としての無線LAN通信部16を備える。
さらにリモコン装置1は、楽曲検索に必要とされるデータベース、各種プログラム、並びに、プログラム実行に伴って発生する各種情報を記憶するリモコン側記憶手段としてメモリ14、そして、これら構成を統括して制御するためのリモコン側制御手段を備えて構成される。リモコン側制御手段には、CPUにて構成される制御部15、表示部11に対して表示する映像を形成する映像制御部13、表示する映像情報を一時的に蓄えるビデオRAM12、操作部17からの入力を解釈して制御部15に伝達する操作処理部18が含まれている。また、リモコン装置1の表示部11と操作部17は一体となってタッチパネル表示画面を形成することとしてもよい。
また、リモコン装置1は、無線LAN通信部16によって、アクセスポイント110と無線接続されることで、LAN100によって構成されるネットワークに接続される。なお、各リモコン装置1は、特定のカラオケ装置2に対して事前に対応付けされている。リモコン装置1から出力される各種命令は、対応付けされたカラオケ装置2にて受信されることとなる。
このようなリモコン装置1の構成により、ユーザからの各種入力を操作部17にて受付けるとともに、映像情報を表示部11に表示してユーザに対して各種情報を提供するとともに、カラオケ装置2に対して楽曲予約などの各種指示を送信することが可能とされている。
図5は、本発明の実施形態に係る投稿楽曲データのデータ構成を示す図である。投稿楽曲データは、図1で説明したようにユーザによって作成、サーバ装置3に対して送信されたデータであって、業者側で設定した規格に従い、ユーザにより各種機器で作成され、第1通信端末としてのパーソナルコンピュータ6からサーバ装置3に送信されるデータである。本実施形態の投稿楽曲データは、投稿楽曲データの各種属性を示す属性データ、再生の際、使用される複数の楽曲要素データを含んで構成されている。楽曲要素データは、伴奏データと、楽曲関連データに大別され、楽曲関連データには、ボーカルデータ、コーラスデータ、歌詞データ、背景映像データが含まれている。
各楽曲関連データは、各データ毎のファイル構成を採用してもよく、あるいは、歌詞データと背景映像データを1ファイル中に収める、あるいは、背景映像データとボーカルデータを1ファイル中に収めるなど、各種形態を採用することが可能である。また、投稿楽曲データ中、各楽曲関連データは、全てが必須である必要は無く、ユーザによって適宜構成され、サーバ装置3に投稿(アップロード)することが可能である。また、伴奏データを含まない場合(アカペラ、ボイスパーカッション)や、歌詞データを含まない場合でも投稿することは可能である。
属性データとして曲番号などの楽曲識別情報、投稿者名、歌手名、楽曲名、ジャンル、投稿日などを含んで構成されている。これら属性データは、投稿楽曲を検索、再生などのために指定するための情報として用いられる。楽曲識別情報は、業者側で多数の投稿楽曲データを管理するため、サーバ装置3への投稿時、サーバ装置3側で付与される属性データである。
本実施形態の伴奏データ、ボーカルデータ、コーラスデータは、mp3規格などで圧縮された音声圧縮データが使用されている。このうち、伴奏データには、音声圧縮データ以外に、MIDI規格に即して作成されたMIDIデータを採用することも可能である。
歌詞データ(テロップデータ)は、演奏情報による演奏に同期してモニタ41に歌詞を表示させるためのデータである。この歌詞データは、伴奏データの再生に同期して表示されるように構成されている。さらに好ましくは、表示された歌詞が伴奏データの再生に同期して色替えされ、ユーザに対して歌唱箇所の詳細な指示を行うように構成される。
本実施形態の楽曲配信システムでは、図1で説明したユーザ端末への公開時と、カラオケ装置2への配信時において、投稿楽曲データ中の楽曲要素データの組み合わせを異ならせており、同じ投稿楽曲データを使用しつつ、ユーザ端末、カラオケ装置2に適した形態で再生させることが可能となっている。
図5の投稿楽曲データには、ユーザ端末への公開時(図中、「公開時」)と、カラオケ装置2への配信時(図中、「カラオケ配信時」)において使用する楽曲要素データの構成例が示されている。丸印が付された楽曲要素データが、公開時、カラオケ配信時、それぞれの初期状態で再生される楽曲要素データである。公開時、カラオケ配信時において、伴奏データ、コーラスデータといった楽曲の要となる楽曲要素データは、初期状態での再生対象としている。一方、投稿楽曲を聴いて楽しむことがメインとなるユーザ端末への公開時には、ボーカルデータを初期状態での再生対象とし、歌詞データを非再生対象としている。そして、投稿楽曲を歌って楽しむことがメインのカラオケ配信時には、ボーカルデータを非再生対象とし、歌詞データを再生対象としている。
本実施形態では、楽曲要素データの1つに背景映像データを含めることが可能となっている。背景映像データは、公開時、カラオケ配信時の両方において初期状態で再生対象とされているが、背景映像データは、初期状態で再生対象とする、あるいは、再生対象としない、どちらに設定することも可能である。公開時には再生対象とすることが好ましいが、カラオケ装置2では、各楽曲で共用可能な背景映像データを有しているため、カラオケ配信時には、この共用可能な背景映像データに代え、通信容量の削減を図ることも可能である。この場合、オプションとして投稿楽曲データに含まれる背景映像データを選択可能とし、当該背景映像データが選択された場合に、サーバ装置3から当該背景映像データを配信することとしてもよい。
カラオケ配信時において再生対象となる各楽曲要素データの配信は、再生対象となる楽曲要素データのみをサーバ装置3から配信することとしてもよいし、投稿楽曲データに含まれる楽曲要素データをサーバ装置3から配信しておき、再生対象として必要な楽曲要素データをユーザ端末、あるいは、カラオケ装置2側で選択して再生することとしてもよい。例えば、本実施形態では、ユーザ端末への公開時には、ストリーム配信を採用しているが、この場合、再生対象となる楽曲要素データのみがユーザ端末へ配信されることとなる。一方、本実施形態のカラオケ配信時には、投稿楽曲データを一端、カラオケ装置2の記憶手段に蓄積し、カラオケ装置2側で再生対象となる楽曲要素データを選択することとしている。
以上、本実施形態の楽曲配信システムでは、配信先であるユーザ端末、カラオケ装置2に応じて、投稿楽曲データが含む楽曲要素データの組み合わせを変更し、ユーザ端末、カラオケ装置2での利用形態に即した投稿楽曲データの再生形態を実現可能としている。
では、本実施形態の楽曲配信システムにおいて、サーバ装置3において実行される各種処理について説明する。図6は、本発明の実施形態に係る受信処理を示すフロー図である。サーバ装置3の制御手段36は、稼働中、この受信処理を継続して実行する。ユーザ側で作成された投稿楽曲データは、パーソナルコンピュータ6など第1通信端末から、ネットワーク網を介してサーバ装置3に送信される。第1通信端末から受信した投稿楽曲データを受信した場合(S101:Yes)、記憶手段33に記憶させる(S102)。その際、投稿楽曲データには、管理用の楽曲識別情報(楽曲番号など)が、属性データ中に付与される。本実施形態では、受信した投稿楽曲データは、まず、ユーザ端末に対する公開処理にて使用されることとなる。そのため、本実施形態では、受信した投稿楽曲データの属性データに基づいて、投稿楽曲データを公開するためのWEBデータが更新される(S103)。
図7は、投稿楽曲閲覧サイトでダウンロード可能な、楽曲アップローダーのアップロード画面を示している。楽曲を投稿したいユーザは本楽曲アップローダーを利用して、パーソナルコンピュータ6などの第1通信端末の記憶装置に、予め保存してある伴奏データ、歌声データ、歌詞データ、背景映像データ等を読み込み、サーバ装置3へアップロードすることが可能となる。ここで、読み込んだ各データの音量や長さは、本楽曲アップローダーで調整可能であり、ユーザの調整により、各データの音量バランスや長さが合致した、投稿楽曲データを作成することが出来る。また、歌声データの読み込みには、楽曲の主旋律を歌唱するボーカルデータ、ハモリ等の副旋律を歌唱するコーラスデータを分けて読み込むことが可能であり、ボーカルデータは、図7の歌声1、歌声2のタブから、コーラスデータは、図7の歌声3のタブから読み込む仕組みとなっている。投稿楽曲閲覧サイト上では、ボーカルデータを試聴することで、投稿楽曲データがどのような歌なのかを試聴することが出来る。
一方、投稿楽曲閲覧サイトで公開された投稿楽曲データのうち、所定の条件を満たした投稿楽曲データは、カラオケ装置2で利用可能になるわけだが、その際、投稿楽曲データ中のボーカルデータは、ユーザのカラオケ歌唱を補助するためのガイドボーカルとして機能する。後に詳細を説明する図23に、楽曲設定画面が記載されているが、投稿楽曲データにボーカルデータが含まれている場合、ガイドボーカルデータとして、On/Offの切り替えをすることができる。歌唱に自信のあるユーザは、ガイドボーカルデータをOffとし、自信の無いユーザは、ガイドボーカルデータをOnとすることで、共に投稿楽曲データの歌唱を楽しめることとなる。なお、投稿楽曲閲覧サイトでボーカルデータを再生する場合は、通常の音量であるが、カラオケ装置2にてボーカルデータをガイドボーカルとして再生する場合は、ユーザの歌唱音声を邪魔しない程度に、デフォルトで小音に設定されている。さらに、ボーカルデータは、模範データとして、カラオケの音程等の一致を評価する採点にも利用される。カラオケ業者が、採点のために模範データをいちいち作成せずとも、ユーザのボーカルデータを採点に利用できるため、コスト削減につがなる。
図13には、投稿楽曲データを公開するためのWEBデータに基づいて形成された投稿楽曲閲覧サイトの画面が示されている。この投稿楽曲閲覧サイトは、ユーザ端末からサーバ装置のWEBデータにアクセスすることで、ユーザ端末側にて閲覧可能となる。図13は、パーソナルコンピュータ(PC)での表示の様子を示したものであり、投稿楽曲閲覧サイトを表示しているPC表示ウィンドウ61内部の様子が示されている。
本実施形態では、事前にユーザ登録しておくことで、登録したユーザ毎のサービスを管理することが可能となっている。図13に示す投稿楽曲閲覧サイトでは、ログインユーザ名61aとして表示されるユーザ(Aさん)がログインした状態であり、当該ユーザが所有するポイントが所有ポイント61cとして表示されている。このポイントは、楽曲配信システム内における仮想通貨として使用されるものであり、金額との交換、商品やサービスの購入、あるいは、景品としてユーザに付与される。本実施形態では、このポイントを使用して、投稿、公開された投稿楽曲データを、カラオケ装置2に配信することとしている。
この投稿楽曲閲覧サイトは、注目アーティスト、最近投稿したアーティストなどの項目別に、投稿楽曲データを選択することが可能となっている。各投稿楽曲データには、投稿者名61fと、当該投稿者にて投稿された1の投稿楽曲データについて、その背景映像データから取得されたサムネイル画像61gが表示されている。ユーザ端末において、投稿者名が選択された場合、投稿者名に対応する投稿楽曲データを選択可能な画面に遷移する。一方、サムネイル画像61gが選択された場合、当該サムネイル画像61gに対応する投稿楽曲データを再生可能とする画面に遷移する。
また、この投稿楽曲閲覧サイトは、このように配信を行う業者側で選定した投稿者、投稿楽曲のみならず、全ての投稿楽曲データを対象として検索を行うことが可能となっている。投稿楽曲閲覧サイト中、検索項目選択欄61d、検索ワード入力欄61eは、ユーザが所望する投稿楽曲データを検索するためのツールである。検索項目選択欄61dは、頭に示される「投稿者名」の他、「楽曲名」、「投稿日」、「ジャンル」、「全ての検索項目」といった各種検索項目を選択することが可能となっている。この検索項目選択欄61dを選択して、検索ワード入力欄61eに所望の検索ワードを入力して検索事項することで、検索対象となった投稿楽曲データが一覧表示され、ユーザは所望のものを選択、再生させることが可能である。
図14、図15には、投稿楽曲閲覧サイトにおいて、ユーザ−操作により1の投稿楽曲データが選択された際の、再生画面を示した図である。図12に示す再生画面は、選択した投稿楽曲データが、カラオケ装置2に対して配信されていない(未配信)の場合であり、図15に示す再生画面は、選択した投稿楽曲データが、カラオケ装置2に対して配信されている状態(配信済)の場合である。
ここでは、投稿楽曲データの再生形態について、図14の再生画面を例にとって説明を行う。本実施形態において、投稿楽曲データの再生は、サーバ装置3からのストリーム配信によって行われる。したがって、サーバ装置3は、ストリーム配信を使用した公開処理を実行する。図8は、本発明の実施形態に係る公開処理を示すフロー図である。ユーザ端末(第2通信端末)において、図14の再生画面が表示されることで、再生対象となる投稿楽曲データが選択され、サーバ装置3に対して、当該投稿楽曲データの再生要求が送信される。再生要求を受信したサーバ装置3(S201:Yes)は、対応する投稿楽曲データを要求のあったユーザ端末に対してストリーム配信を開始(S202)し、要求のあったユーザ端末にて投稿楽曲データの再生が実行される。
なお、本実施形態では、図5で説明したように、ユーザ端末に対する公開時、投稿楽曲データを構成する楽曲要素データ中、伴奏データ、ボーカルデータ、コーラスデータ、背景映像データをストリーム配信の対象としており、ユーザ端末では、投稿楽曲をプロモーションビデオのように視聴して楽しむことが可能となっている。
再生画面中には、投稿楽曲データに含まれる背景映像表示欄61h、背景映像表示欄61hの下方に表示された再生ツール61iが表示される。ユーザは、投稿映像の表示領域下方に表示された再生ツール61iを利用して一時停止、早送り、巻き戻し、音量調整などを行うことが可能である。また、再生ツール61iの下方には、楽曲名、投稿アーティスト、ジャンル、投稿日といった楽曲情報欄61jが表示されている。さらに、この楽曲情報欄61j内には、「お気に入り登録」ボタン61j−1が表示されており、ユーザの操作にてお気に入り登録することが可能となっている。お気に入り登録された投稿楽曲は、別途メニューから登録した投稿楽曲を呼び出すことが可能となっている。
図14に示される再生画面は、カラオケ未配信の投稿楽曲の場合を示したものである。このカラオケ未配信の投稿楽曲の場合、視聴するユーザのポイント(支援情報)の支払により、カラオケ装置2への配信が可能となる。そのため、楽曲情報欄61jの下方には、支援関連欄61k(項目名「ポイントで支援」)が表示されている。この支援関連欄61kには、この投稿楽曲をカラオケ装置2に対して配信するための条件、現状、投稿楽曲に対して支援されたポイント、カラオケ装置2への配信に必要な残りポイント、そして、ポイント入力欄61k−1、決済ボタン61k−2(「支援する」と表記のあるボタン)が表示されている。本実施形態におけるカラオケ装置2への配信条件は、6ヶ月間、カラオケ装置2に配信するため、5000ポイントのポイント(支援情報)の支援が必要とされている。
では、このようなユーザ端末におけるインターフェイスを利用して実行されるカラオケ装置2への配信過程について説明する。図9には、本発明の実施形態に係るカラオケ装置への配信を示すフロー図が示されている。図14で説明した再生画面中、ポイント入力欄61k−1に支援するポイントを入力し、決済ボタンの操作61k−2にて、ある投稿楽曲データに対して配信のためのポイント決済が実行されたと判定された場合(S301:Yes)、決済されたポイントは、既存の配信ポイントに積算される(S302)。図11には、決済されたポイントの履歴を示す決済管理テーブルが示されている。この決済管理テーブルは、サーバ装置3の記憶手段33に記憶されるテーブルであり、図14の再生画面などで行われた、ある投稿楽曲に対するポイント決済に関する各種情報が記録される。本実施形態では、決済日、決済を行ったユーザを示すユーザ識別情報、決済対象となった投稿楽曲を識別するための楽曲識別情報、決済されたポイント、配信に対する決済か延長に対する決済かを示す種別を含んで構成されている。
この決済管理テーブル中のポイントを楽曲識別情報毎に集計することで、図12に示す配信管理テーブルが形成される。配信管理テーブルは、楽曲識別情報、決済されたポイントの合計である配信ポイント(図中、左側のポイントが決済されたポイント、右側のポイントが配信に必要なポイントを示している)。投稿楽曲がカラオケ装置2に未配信(値「0」)であるか、配信済み(値「1」)であるかを示す配信フラグ、カラオケ装置2に配信された日を示す配信日、配信期限(配信日から6ヶ月)、配信済みの投稿楽曲ついて配信期間の延長を目的として決済された延長ポイントを含んで構成されている。
S302の処理では、決済管理テーブルに記録された配信ポイントが、配信管理テーブル中の配信ポイントに積算されることとなる。S303では、配信管理テーブル中の配信ポイントが所定値(「閾値」に相当。この場合、5000ポイント)に達したか否かを判定する判定処理が実行される。配信ポイントが所定値に達していた場合、当該投稿楽曲はカラオケ装置2への配信楽曲として判定される。なお、ここでは、カラオケ装置2に対し、投稿楽曲を配信開始するための判定処理を説明したが、既にカラオケ装置2に対して配信されている投稿楽曲の配信期限を延長する場合についても同様に、延長のために決済されたポイントに基づいて判定処理が実行される。
S304では、配信管理テーブルの配信フラグを付与し、カラオケ装置2への配信楽曲としてサーバ装置3で管理する。S305では、カラオケ装置2で選曲する際に使用する6桁の選曲番号(第2の楽曲識別情報)を付与する。選曲番号はカラオケのシステム上、6桁と決まっており、数に限りがあるため、楽曲データが投稿された時点では付与されず、カラオケ装置2への配信が決定した時点で初めて付与される。S306では、カラオケ装置2に配信する投稿楽曲データを管理するカラオケ配信用ルータに、配信が決定した投稿楽曲データを送信する。カラオケ配信用ルータに送信された投稿楽曲データは、カラオケ装置2で再生可能なようにカラオケ配信用のデータに変換される(S307)。カラオケ装置2から投稿楽曲の配信要求を受付ける(S308)と、カラオケ配信用ルータは、カラオケ装置2に、配信要求された投稿楽曲データを配信する(S309)。配信要求には、選曲番号が含まれているため、カラオケ配信用ルータは、記憶する投稿楽曲データのうち、選曲番号に紐付く一の投稿楽曲データを送信すれば良い。なお、サーバ装置3とカラオケ配信用ルータは、物理的に分かれていても良いし、サーバ装置3に、カラオケ配信用ルータが含まれていても良い。
ここで、カラオケ装置2に対し、どうやって、カラオケ配信された投稿楽曲を選曲可能に提示しているのか、説明する。図10には、さらにカラオケ装置2への選曲画面の表示に関するフロー図が示されている。S401〜S404は、S301〜S304の処理と同様である。S405では、カラオケ装置2から選曲画面の表示要求を受付ける。具体的には、カラオケ装置2に具備されているリモコン装置1のタッチパネルから、投稿楽曲の選曲操作として、例えば、図21の「楽曲名順」、「あ行」を指定することが選曲画面の表示要求に該当する。そして、S406で、配信フラグが付与された投稿楽曲データの属性データを基に、サーバ装置3が選曲画面を生成し、リモコン装置1に表示させる(S407)。具体的には、リモコン装置1の選曲画面には、一度に6曲分の投稿楽曲の情報を表示することが可能であり、例えば、図21の「楽曲名順」、「あ行」を指定すると、楽曲名が「あ行」であって、配信フラグが付与された投稿楽曲データのうちの、6曲分の属性データをもとに、サーバ装置3で、6曲分の投稿楽曲の情報が表示された選曲画面を生成する。生成した選曲画面は、リモコン装置1から閲覧可能であり、一の投稿楽曲が選択されると、カラオケ装置2からカラオケ配信用ルータに配信要求が送信される。なお、リモコン装置1からの選曲画面の表示要求は、カラオケ装置本体を介してサーバ装置3に送信されるという仕様でも良いし、リモコン装置1から直接無線LAN通信などにより、サーバ装置3に送信されても良い。また、本実施形態では、サーバ装置3が選曲画面の生成機能を有しているが、選曲画面を生成する専用の画面生成サーバ装置を、サーバ装置3とは物理的に分けて設けても良い。この場合、リモコン装置1からの選曲画面の生成要求を画面生成サーバ装置が受信すると、サーバ装置3に対し、該当する投稿楽曲データの属性データの取得要求を行い、サーバ装置3から取得した属性データをもとに、画面生成サーバ装置が、選曲画面を生成することとなる。
なお、受信処理にて投稿楽曲データを受付た際に付与される楽曲識別情報と、カラオケ配信について投稿楽曲データを管理するため、投稿楽曲データに対して、所定条件を満たした場合に付与される第2の楽曲識別情報(選曲番号)は異なる体系で設定される。このように、カラオケ配信を行う際、異なる体系の第2の楽曲識別情報を付与することで、公開処理とカラオケ配信、それぞれにおいて、投稿楽曲データに対する管理が容易となる。
以上、本実施形態では、カラオケ装置2に対する配信可否の判定をサーバ装置3側で行うこととしているが、この判定はカラオケ装置2側で行うこととしてもよい。ユーザ端末から投稿された投稿楽曲データは、サーバ装置3を介してカラオケ装置2へ配信される(この場合、サーバ装置3での判定は行う必要は無い)。カラオケ装置2は、所定期間ごとに、サーバ装置3に、記憶している投稿楽曲データの再生可否(所定の支援情報が付与されているか否か)に関する情報を取得し、カラオケ装置2での再生が許可されている投稿楽曲データについて、リモコン装置1などによる検索、再生を可能とすることとなる。なお、判定のための投稿楽曲データの再生可否に関する情報は、サーバ装置3からカラオケ装置2に対して、所定期間毎に送信することとしてもよい。
本実施形態のカラオケ装置2は、アカウントを有するユーザに対して気に入った楽曲を登録しておき、簡易に呼び出せるお気に入り登録機能を有している。このお気に入り登録機能は、カラオケシステムで使用するユーザ情報内の「マイうたテーブル」を使用して実行される。カラオケ装置2に対して投稿楽曲の配信が開始された場合、投稿楽曲を投稿したユーザ、投稿楽曲を支援したユーザの「マイうたテーブル」に、配信開始された投稿楽曲を自動登録する(登録処理)こととしてもよい。投稿楽曲を投稿したユーザ、あるいは、投稿楽曲を支援したユーザがカラオケ装置2を使用する際、自分の「マイうたテーブル」を利用して配信開始された投稿楽曲を容易に選曲することが可能となる。なお、投稿楽曲を投稿したユーザは、投稿楽曲データの属性データを参照することで、また、投稿楽曲を支援したユーザは、決済管理テーブルを参照することで判定することが可能である。本実施形態では、投稿楽曲の配信に期限が設けられているが、期限切れとなり配信が中止された投稿楽曲については、「マイうたテーブル」から自動削除することとしてもよい。
S307で整形された投稿楽曲データは、カラオケ装置2にて選曲される都度、サーバ装置3から当該カラオケ装置2に配信することとしてもよい。一度、配信された投稿楽曲データは、カラオケ装置2に記憶させておき、再度、選曲された場合には、記憶しておいた投稿楽曲データを使用することとしてもよい。あるいは、一度、あるカラオケ装置に記憶させた投稿楽曲データは、複数のカラオケ装置2の間で流用することとしてもよい。すなわち、ネットワーク網で接続された複数のカラオケ装置2の間でファイル共用を実行することで、投稿楽曲データの記憶に必要な記憶容量、並びに、配信に必要なトラフィック量の抑制を図ることが可能である。投稿楽曲データの配信は、このようなファイル蓄積型のみならず、ユーザ端末への公開処理と同様、ストリーム配信を採用することも考えられる。
判定処理において、カラオケ装置2への配信が開始された楽曲は、配信管理テーブル上、配信フラグが「0」から「1」に変更され、配信日、配信期限(例えば、配信日から6ヶ月後の日)が登録され、カラオケ装置2への配信楽曲として管理される。本実施形態では、配信日から配信期限までの配信期間が設けられることとなるが、配信中の投稿楽曲については、その配信期間をユーザ端末から延長可能に構成することも可能である。
図15には、選択された投稿楽曲データが、カラオケ装置2に対して配信されている状態(配信済)の場合の再生画面が示されている。図14のカラオケ装置2に対し未配信状態の投稿楽曲の場合、配信を行うための支援関連欄61kが表示されていたのに対し、この配信済み状態の投稿楽曲の場合、配信期限を延長するための支援関連欄61m(項目名「ポイントで延長」)が表示されている。この支援関連欄61mには、投稿楽曲の配信期限、配信期限を延長するためのポイント、投稿楽曲を延長するために支援されたポイント、延長のために必要な残りポイント、そして、ポイント入力欄61m−1、決済ボタン61m−2(「支援する」と表記のあるボタン)が表示されている。
投稿楽曲を視聴したユーザが、当該投稿楽曲の配信期限を延長したいと考えた場合、ポイント入力欄61m−1に、延長のため支援するポイント数を入力し、決済ボタン61m−2を操作する。当該投稿楽曲データに対してポイント決済が行われたことが判定されると、決済管理テーブルに記録するとともに、決済されたポイントを配信管理テーブル上の既存の延長ポイントに積算する。そして、配信を開始する場合と同様に、積算された延長ポイントが所定値(この場合、5000ポイント)に達したか否かを判定する判定処理が実行される。配信ポイントが所定値に達していた場合、配信管理テーブル上、当該投稿楽曲の配信期限が延長(この場合、6ヶ月)される。
このように、本実施形態の楽曲配信システムでは、投稿楽曲のカラオケ装置2に対する配信期限を設けるとともに、その配信期限をユーザ端末から延長可能としたことで、楽曲配信期間中にかかるコストを補うことが可能となる。なお、配信中の投稿楽曲について、支援関連欄61mは、配信期限間近のもの(例えば、配信期限から1ヶ月前)についてのみ表示させることとしてもよい。そして、この投稿楽曲に対する配信期限延長で使用される支援情報は、配信の決定の際と同様、ポイントのみならず、クレジットカードなどによる金額の支払い、評価ボタンの押下数、投票数を支援情報、あるいは、複数の形態を組み合わせることとしてもよい。
以上、投稿楽曲を再生させる再生画面上での配信決定、配信期限延長について説明したが、これら投稿楽曲に対する配信決定、配信期限延長は、投稿したユーザ本人が管理することも可能である。図16は、本発明の実施形態に係る投稿楽曲閲覧サイトでの投稿楽曲管理画面を示す図である。この投稿楽曲管理画面は、ログインしているユーザが適宜メニューから入ることのできる管理画面である。図の例では、ログインしているユーザ(Aさん)が投稿した3曲の投稿楽曲について、楽曲名62a−1〜62a−3、サムネイル画像62b−1〜62b−3が表示されている。各投稿楽曲は、カラオケ装置2への配信状況が異なった状態である。
楽曲名62a−1の投稿楽曲は、カラオケ装置2に対して未配信の状態となっている。この状態では、投稿したユーザは、配信に必要なポイントを自分で支払うか、支援を受けるかを選択することが可能である。そのため、サムネイル画像62b−1の下方には、「自分で支払う」と表記された決済ボタン62cと、「ポイントで支援依頼」と表記された支援依頼ボタン62dが表示されている。決済ボタン62cが操作された場合には、所有ポイント61cから、配信に必要なポイント(本実施形態では、5000ポイント)が決済され、楽曲名62aー1の投稿楽曲は、カラオケ装置2に配信可能な状態となる。一方、支援依頼ボタン62dが操作された場合には、図14で説明したように楽曲名62a−1の投稿楽曲の再生画面には、支援関連欄61kが表示されることとなり、投稿楽曲に対し他のユーザから配信のための支援情報を募ることが可能な状態となる。なお、配信に必要なポイントは、このように投稿を完了している投稿楽曲に対して支払うのみならず、投稿楽曲を投稿する際、行うことも可能である。
楽曲名62a−2の投稿楽曲は、カラオケ装置2に対して配信中の状態である。本実施形態では、配信中の投稿楽曲について、カラオケ装置2での再生回数が表示されている。この再生回数は、サーバ装置3において、カラオケ装置2から収集したログを集計する(集計処理)ことで、配信対象となっている全てのカラオケ装置2での積算値である。ユーザは、この再生回数に基づいて、カラオケ装置2での人気度を知ることが可能である。
楽曲名62a−3の投稿楽曲は、楽曲名62a−2の投稿楽曲と同様、カラオケ装置2に対して配信中の状態である。楽曲名62a−2の投稿楽曲とは、配信期限が間近(1ヶ月以内)となっている点で異なっている。本実施形態では、配信期限が間近な投稿楽曲についてポイントの支払いにより、その配信期限を延長可能としている。配信の場合と同様、「自分で支払う」と表記された決済ボタン62eと、「ポイントで支援依頼」と表記された支援依頼ボタン62fが表示されている。決済ボタン62eが操作された場合には、所有ポイント61cから、配信期限の延長に必要なポイント(本実施形態では、5000ポイント)が決済され、楽曲名62aー3の投稿楽曲は、所定期間(本実施形態では6ヶ月)、その配信期限が延長される。一方、支援依頼ボタン62fが操作された場合には、図15で説明したように楽曲名62a−3の投稿楽曲の再生画面には、支援関連欄61mが表示されることとなり、投稿楽曲に対し他のユーザから配信期限延長のための支援情報を募ることが可能な状態となる。
以上、楽曲配信システムにおいて、ユーザ端末側における投稿楽曲の公開時の各種形態について説明を行ったが、次に、配信された投稿楽曲についてカラオケ装置2側での再生など各種処理について説明を行う。ここでは、図3で説明したカラオケシステム中、リモコン装置1の表示部11の画面を使用して説明を行う。
図17は、本発明の実施形態に係るカラオケシステム中、リモコン装置1のトップ画面、すなわち、リモコン装置1を起動した直後の画面を示す図である。本実施形態では、リモコン装置1の表示部11に表示出力することで、リモコン装置1を操作するユーザに対して各種情報を提供する。なお、リモコン装置1の操作部17としては、カーソルキーなどの各種機械的なスイッチの他、表示部11に表示されたボタン、アイコンなどを直接タッチして操作を行うタッチパネルを採用することができる。
本実施形態のカラオケシステムは、複数のユーザが各リモコン装置1のタッチパネル表示画面から必要な情報(後述するユーザ識別情報やパスワード)を入力し、ログインすることが可能となっている。なお、カラオケ装置2において使用するアカウントは、ユーザ端末に対して投稿楽曲を公開する際、投稿楽曲閲覧サイトにログインするのに使用したアカウントを共用することとしてもよい。この場合、投稿楽曲閲覧サイトにログインしたユーザ識別情報とパスワードを使用してカラオケ装置2にもログインすることとなる。あるいは、投稿楽曲サイトとカラオケ装置2にログインするためのアカウント同士で連携を取ることとしてもよい。例えば、投稿楽曲閲覧サイトにログインした場合、投稿楽曲閲覧サイトからカラオケ装置2におけるユーザ情報を使用可能とする、あるいは、カラオケ装置2にログインした場合、投稿楽曲閲覧サイトで使用するユーザ情報を使用可能とすることとなる。
図17に示すトップ画面において、ユーザのログインに関する情報は画面上方に常時表示される。ログインしたユーザの分身像(アバター)を表示するためのログインユーザ欄103が設けられている。なお、分身像としては、人、キャラクターを模した像の他、図形や記号など各種形態を採用することができる。
また、アカウントを有していないユーザのためのゲストアイコン102、ユーザを切り替えるためのユーザ切替スイッチ101が表示されている。ログインしたユーザは、ログインユーザ欄103に表示される分身像を選択、あるいは、ユーザ切替スイッチ101を操作することで、自分のユーザ情報を利用した各種サービスを受けることが可能となる。また、アカウントを有していないユーザは、ゲストアイコン102を操作することで、選曲など一般的なサービスを受けることが可能となっている。なお、ユーザの切替の際には、パスワードなど認証を行うこととしてもよいが、認証を行うことなく簡易に切り替えることとしてもよい。
図18は、各ユーザ毎に、サーバ装置3に記憶されているユーザ情報を説明するための図である。本実施形態では、ユーザ情報として、個人情報、マイうたテーブル、マイアーティストテーブル、履歴テーブルといった、ユーザに関する各種情報を含んで構成される。ユーザ情報は、サーバ装置3の記憶手段33に予め記憶されている。また、ユーザ情報には、ユーザがリモコン装置1からサーバ装置33へログインしてこれら情報を利用するためのアカウント(ユーザ識別情報とパスワード)が対応付けられている。本実施形態では、このアカウントを投稿楽曲閲覧サイトのアカウントと共用することとしている。あるいは、投稿楽曲サイトとカラオケ装置2にログインするためのアカウント同士で連携を取ることとしてもよい。その場合、ユーザ情報中には、投稿楽曲閲覧サイトのアカウントが別途記録される。
個人情報には、ユーザ名(実際の名前に限ったものでなく、ニックネームであってもよい)、性別、年齢、居住地、趣味、メールアドレス、所有ポイントなどを含んで構成される。これら各種情報は、リモコン装置1、あるいは、インターネットなどのネットワークに接続された図示しないパーソナルコンピュータ、携帯情報端末などにてログインして設定することも可能である。特に、本実施形態では、カラオケシステム、投稿楽曲閲覧サイトで使用可能なポイントを、所有ポイントとしてユーザ情報中で一元管理している。
マイうたテーブルは、登録された楽曲(投稿楽曲を含む)を記憶するテーブルであって、楽曲識別情報、音程情報、過去の採点情報(最高点)などを含んで構成されている。ユーザは、このマイうたテーブルに基づいて、登録されているお気に入りの楽曲を呼び出して歌唱することが可能となる。その際、登録した音程情報を利用することで、自分の歌唱にあった音程で演奏(再生)を行うこともできる。
マイアーティストテーブルは、登録されたアーティスト(歌手)を記憶しておくテーブルであって、歌手識別情報などを含んで構成される。ユーザは、このマイアーティストテーブルを呼び出すことで、登録されている歌手識別情報に対応する楽曲、すなわち、登録されているアーティスト(歌手)に関連する楽曲を呼び出して歌唱することが可能である。
履歴テーブルは、ユーザが過去に再生した楽曲に関する各種情報を記録した情報であって、本実施形態では、再生した楽曲について、楽曲の楽曲識別情報、再生した日時を示す歌唱日時、歌唱した店舗の識別情報、あるいは、歌唱した店舗の住所、もしくは、緯度経度などを示す位置情報、採点情報などを含んで構成されている。ユーザは、この履歴テーブルに基づいて、過去に再生した歌唱用楽曲を呼び出して歌唱することができる。
図19は、このユーザ情報の送受信の様子を示した図である。カラオケ店舗に来店したユーザは、自己のユーザ識別情報とパスワードで構成された識別情報を入力、あるいは、リモコン装置1などに設けられたICカードリーダーでICカードに記憶されている識別情報を読み取らせることで認証処理S501を実行する。ユーザの識別情報を読み取った、カラオケ装置2あるいはリモコン装置1は、識別情報をサーバ装置3に送信し(S502)、識別情報を受信したサーバ装置3は記憶部51に記憶されたデータベースから、該当するユーザのユーザ情報を抽出し(S521)、問い合わせのあったカラオケ装置2あるいはリモコン装置1に対して送信する(S522)。
ユーザ情報を受信したカラオケ装置2側では(S503)、受信したユーザ情報に基づいて、選曲処理、再生処理など各種サービス処理が提供される(S504)。ユーザによりログアウトが要求される(S505)とサービス処理を中断し、サービス処理中における各種履歴(ログ)、あるいは、ユーザによる設定変更を反映したユーザ情報をサーバ装置3に送信する(S506)。ここで、ユーザ情報は、全ての情報を送信することの他、更新された差分だけを送信してもよい。サーバ装置3では、受信したユーザ情報に基づいて記憶部1に記憶されたデータベースの更新を実行する(S524)。
以上、1ユーザが認証処理(ログイン処理)してから、ログアウトするまでの流れを説明したが、本実施形態のカラオケ装置2、リモコン装置1は、認証された複数人(認証ユーザ)が同時にログインした状態で使用することが可能となっており、図17で説明したユーザインターフェイスを用いることで、サービスを提供するユーザ(以下、「アクティブユーザ」という)を切り替えて使用することが可能となっている。
図20は、本発明の実施形態に係るアクティブユーザトップ画面を示す図である。この図に示されるように、複数人がログインした状態ではログインユーザ欄103にログインしたユーザの分身像103a〜103e(本実施形態では顔部分)が表示される。またログインユーザ欄103中、右端に背景がハイライトで示されるユーザは、アクティブユーザ103eであって、図に示す状態では、このアクティブユーザ103eに対するサービス、すなわち、アクティブユーザ103eのユーザ情報を利用したサービスが実行されている状態となっている。このアクティブユーザトップ画面では、「曲を探す」を選択することで、従来の歌本と同様、歌手名、楽曲名に基づく検索を行うことができる。
本実施形態におけるカラオケシステムでは、この「曲を探す」を選択することで、従来からカラオケ装置2に提供されている業者側で提供している楽曲を選曲することが可能である。一方、新たにカラオケ装置2に提供される投稿楽曲については、「投稿楽曲」を選択することで、選曲することが可能となっている。このように従来から業者側で提供している楽曲と、ユーザの投稿によりカラオケ装置2に配信された投稿楽曲を分けて管理することで、ユーザに対し両種楽曲の選曲を分かりやすく提示している。また、投稿楽曲数が増加により、従来の楽曲の選曲を妨げることがない。投稿楽曲を選曲したいユーザは、「投稿楽曲」を選択し、投稿楽曲選択画面へと移行させる。
図21は、本発明の実施形態に係る投稿楽曲選択画面を示す図である。この投稿楽曲選択画面では、「投稿者順」、「歌手名順」、「楽曲名順」で、投稿楽曲を表示させることが可能となっている。各投稿楽曲には、投稿者名、歌手名、楽曲名、サムネイル画像が表示されている。ユーザは、投稿楽曲選択画面に表示された投稿楽曲の中から1の投稿楽曲を選択することで、投稿楽曲の詳細な説明、並びに、投稿楽曲を再生する際の各種設定を行うことができる楽曲確認画面へと移行させる。
アクティブユーザとして投稿楽曲を選択した場合、図22に示される楽曲確認画面にて、予約を行う投稿楽曲に間違いがないか、楽曲名、投稿者名、歌手名、歌い出しなどを表示してユーザに確認させる。この他、楽曲確認画面には、投稿楽曲に関連する情報として、投稿楽曲の配信期限、投稿楽曲が投稿されたサイト名、投稿者の活動地域、投稿楽曲のジャンル、投稿者のコメントなどが表示される。
また、楽曲確認画面には、予約する投稿楽曲に関する各種設定変更を行うための楽曲設定欄が表示されている。この楽曲設定欄を選択指定することで、図23に示す楽曲設定画面において、再生時の各種設定を行うことが可能となる。本実施形態では、楽曲設定として、キー(音程)調整、ガイドボーカルの有無、歌詞テロップの有無、コーラスの有無、背景映像に1対1映像を使用するか、一般映像を使用するかの選択を可能としている。
選択した投稿楽曲に対して自分の歌唱できる音程が予め分かっている場合には、キー調整を変更することで演奏する際のキー調整値を設定することが可能である。また、その他の項目についても、項目毎の下方に設けられたボタンを操作することで、好みの楽曲設定を行うことが可能である。ここで、投稿楽曲によっては、投稿時、ある種の楽曲要素データを含んでいないことなどを理由として、当該楽曲要素データに関する設定ができない場合がある。本実施形態では、この楽曲設定において、対象となる投稿楽曲データ中、再生可能な楽曲要素データを判定する再生判定処理を実行し、再生可能な楽曲要素データのみを設定可能としている。図23の楽曲設定画面では、「ガイドボーカル」、「歌詞テロップ」、「コーラス」は、インターフェイス上設定可能であるが、「背景映像」は設定不可能なように半透明の状態となっている。
ここで、「ガイドボーカル」は、図5で説明した投稿楽曲データ中、ボーカルデータに対応した設定項目である。投稿楽曲データ中に含まれるボーカルデータは、カラオケ装置2で再生される際は、ユーザの歌唱を補助するガイドボーカルとして機能する。標準状態では「ガイドボーカル」は「なし」に設定されている。これは、一般的に歌唱可能な楽曲に対し、ガイドボーカルが再生されると、ユーザ自身の歌唱の邪魔になるためである。対して、自身の歌唱に自信の無いユーザは、この「ガイドボーカル」を「あり」に設定することで、投稿楽曲の再生時、ボーカルデータが同期して再生され、歌唱を行うユーザはボーカルデータを聴取しつつ歌唱することが可能である。この際、ガイドボーカルの音量は、楽曲投稿サイトでボーカルデータを再生していた時に比べ、歌唱の邪魔にならない程度に小音であることが好ましい。ただし、「ガイドボーカル」の「あり」「なし」の設定は、投稿楽曲データ中にボーカルデータが含まれる場合のみ操作可能であり、ボーカルデータが含まれない場合は、「ガイドボーカル」のアイコンは設定不可能なように半透明状態となっている。また、アイコンの状態はそのままだが、「あり」を設定すると、「この操作は実行できません」のような注意書きがディスプレイに表示されることとしても良い。「歌詞テロップ」は、投稿楽曲データ中、歌詞データに対応した設定項目である。標準状態では「歌詞テロップ」は「あり」に設定されている。「歌詞テロップ」を「なし」に設定することで、カラオケシステムのモニタ41に表示される歌詞を表示させない状態に変更することが可能である。「コーラス」は、投稿楽曲データ中、コーラスデータに対応した設定項目である。標準状態では「コーラスデータ」は「あり」に設定されている。「コーラスデータ」を「なし」に設定することで、投稿楽曲データに含まれたコーラスデータを再生させない状態に変更することが可能である。
「背景映像」は、投稿楽曲データ中、背景映像データに対応した設定項目である。この「背景絵映像」は「1対1」あるいは「一般」に設定することが可能である。投稿楽曲データに背景映像データが含まれていない場合、設定項目は、図に示すように半透明の状態となり、強制的に「一般」の状態に設定される。ここで「1対1」とは、投稿楽曲データに含まれる背景映像データ、すなわち、投稿者によって作成された背景映像データを使用する設定である。そして、「一般」とは、カラオケ装置2に記憶された汎用性のある背景映像データを使用する設定である。
一方、投稿楽曲データに背景映像データが含まれている投稿楽曲の場合、「1対1」あるいは「一般」を選択可能な状態となる。この場合、投稿楽曲のジャンルなどに基づいて背景映像データが選択される。背景映像が設定できる場合、初期状態では、この「背景映像」は、「1対1」に設定される。
この楽曲選択画面にて投稿楽曲を再生する際の各種設定を行ったユーザは、「閉じる」ボタンを操作することで、図22の楽曲確認画面に戻り、楽曲の予約操作を実行する。楽曲確認画面にて「予約」ボタンが操作されると、リモコン装置1からカラオケ装置2に対して楽曲識別情報、ユーザ識別情報、楽曲設定画面で設定された楽曲設定などを含む予約情報が送信される。受信したカラオケ装置2では、予約情報を予約テーブルに順次追加して、再生処理を実行する。以上説明した投稿楽曲に対する各種設定を予約時に実行した場合、選択した投稿楽曲の投稿楽曲データ、あるいは、それに含まれる楽曲関連データが、カラオケ装置2側で記憶していないことが考えられる。その場合、カラオケ装置2は、再生に必要となるデータ(投稿楽曲データ、あるいは、それに含まれる楽曲関連データ)をサーバ装置3等に対して要求して受信する。サーバ装置3等では、予約から再生までの期間中、要求のあったカラオケ装置2に当該データを適宜タイミングで送信する。したがって、データ送信を行うサーバ装置3等は、複数のカラオケ装置2から同時に要求があった場合においても、その送信タイミングを制御することで、データ送信を行うサーバ装置3等の負荷を軽減することが可能である。
なお、以上説明した投稿楽曲に対する各種設定は、予約時のみならず、投稿楽曲の再生中に行うこととしてもよい。その場合、カラオケ装置3側で、再生に必要なデータ記憶していない場合、カラオケ装置2は、設定変更された都度、サーバ装置3等に送信を要求することで、再生に必要となるデータを受信し、ユーザによって設定された楽曲設定を実現することが可能である。
このような予約操作にて予約された楽曲は順次、カラオケ装置2にて再生される。そして、カラオケ装置2で再生された投稿楽曲の再生状況は、ログとしてサーバ装置3に適宜タイミングで送信される。ログを受信したサーバ装置3では、ログを集計することで、投稿楽曲の再生状況を集計することが可能である。本実施形態では、再生状況として、投稿楽曲の再生回数を集計することで、図16で説明したように、ユーザ端末側でも閲覧可能となっている。さらに、本実施形態の楽曲配信システムでは、集計された投稿楽曲の再生回数に応じて、投稿したユーザ、もしくは、カラオケ装置2への配信を支援したユーザの少なくとも一方に報奨を付与することで、カラオケ装置2での再生による対価を与えることとしている。
図24には、本発明の実施形態に係る集計・報奨付与処理を示すフロー図が示されている。この集計・報奨付与処理は、S601〜S603の集計処理と、S604〜S608の報奨付与処理を併せた処理であって、サーバ装置3の制御手段36にて実行される処理である。
サーバ装置3は、適宜タイミングで、ネットワーク網に接続されたカラオケ装置2から、投稿楽曲の再生回数を含んだログを収集する(S601)。次に、収集したログに基づいて各投稿楽曲の再生回数を集計する(S602)。集計された再生回数を利用してWEBデータの再生回数が更新(S603)されることで、図16に示されるようにユーザ端末側で、カラオケ装置2での最新の再生回数が閲覧可能となる(S504)。
S604〜S608は、カラオケ装置2における投稿楽曲の再生回数に応じてユーザに報奨が付与される処理(報奨付与処理)である。S604では、ある投稿楽曲について、S602で集計された投稿楽曲の再生回数が取得される。S605では、S604にて再生回数を取得した投稿楽曲が、報奨ポイントを付与するタイミングか否かを判定する。この報奨ポイントの付与タイミングとなる投稿楽曲は、例えば、投稿開始から所定期間経過した投稿楽曲、あるいは、カラオケの配信期限を迎える投稿楽曲、あるいは、再生回数が所定回数(1000回の再生回数毎)を初めて超えた投稿楽曲などが考えられる。
本実施形態では、配信期限が延長された場合、最初の配信期限(6ヶ月)が経過した時点で、一旦、再生回数に応じた報奨を支払い、さらに延長された配信期限が到来した場合、延長した期間中の再生回数に応じて報奨を付与することとしている。このように配信期限毎に報奨を付与する形態ではなく、投稿楽曲が最終的に配信終了となったときに、それまでの再生回数を元に一括で報奨を付与することとしてもよい。
報奨ポイントの付与タイミングであると判定(S605:Yes)された投稿楽曲に対しては、投稿楽曲に関連するユーザに対して、再生回数に応じた報奨ポイントを配分することとしている(S606)。
図25には、本発明の実施形態に係る報奨ポイント配分を説明するための図が示されている。本実施形態では、投稿したユーザと、投稿楽曲の配信、延長を支援したユーザの両方で1000ポイントを分配することとしている。投稿したユーザは、図5で説明した投稿楽曲に付随する属性データに基づいて判定され、支援したユーザは図11に示す決済管理テーブルに基づいて判定される。図25の例は、ユーザAが投稿した投稿楽曲について、ユーザA(投稿本人)、ユーザB、ユーザCの支援により配信(あるいは延長)された形態が示されている。本実施形態では、付与される報奨ポイントの50%を投稿分として投稿したユーザに付与し、50%を支援したユーザ間で、支援度合いに応じて分配することとしている。
図中、ユーザAの投稿分は、1000ポイント*50%=500ポイントとして算出される。またユーザAは、配信にあたり自身で、配信必要ポイント(5000ポイント)中、2000ポイントを支援している。したがって、ユーザAの支援分は1000ポイント*50%*2000ポイント/5000ポイント=200ポイントとして算出される。したがって、ユーザAが受け取る報奨ポイントは合計700ポイントとなる。投稿楽曲の配信を2000ポイント支援したユーザBは、1000ポイント*50%*2000ポイント/5000ポイント=200ポイントとして算出される。そして、投稿楽曲の配信を1000ポイント支援したユーザCは、1000ポイント*50%*1000ポイント/5000ポイント=100ポイントとして算出される。
各ユーザA〜Cに分配された報奨ポイントは、対応するユーザのユーザ情報中、所有ポイントに加算される。また、報奨ポイントが付与されたユーザに対して、その旨を通知する報奨ポイント通知処理(S507)が実行される。報奨ポイント通知処理は、ユーザ端末、あるいは、カラオケ装置2にユーザがログインした際など、適宜タイミングにて投稿楽曲の再生回数に基づいて報奨ポイントが付与された旨を通知する処理である。ログインした際以外に、メールなどの通知手段を利用して通知することとしてもよい。このように、投稿楽曲を投稿、あるいは、支援したユーザに対してポイントが付与されることで、投稿、あるいは、支援に対するモチベーションの向上を図ることが可能である。
以上のS504〜S508の処理を、全ての投稿楽曲について繰り返し実行し、各投稿楽曲に関与したユーザについて報奨ポイントの付与の確認が実行される。なお、ユーザに対して付与する報奨としては、ポイントのみならず、金銭、商品券、景品など各種形態を採用することが可能である。付与する形態についてもポイントのようにユーザ情報中に記録する他、ユーザ宛に郵送することも可能である。
以上、楽曲投稿について説明を行ったが、楽曲投稿の対象となる楽曲は、ユーザ自身で作詞作曲を行ったオリジナル楽曲の他、カバー楽曲、すなわち、アーティストがCDなどでリリースした楽曲中、カラオケ装置2に配信されておらず、カラオケ装置2で歌唱することができない楽曲のことをいう。このようなカバー楽曲を楽曲投稿の対象とし、カバー楽曲を投稿したユーザ、あるいは、カバー楽曲の投稿を支援したユーザに対して報奨を付与することとしてもよい。
では、本発明の実施形態に係るカバー楽曲の申請(リクエスト)について説明する。図26は、本発明の実施形態に係るリクエスト受付処理を示すフロー図である。カバー楽曲の申請は、例えば、投稿楽曲閲覧サイトから行うことが可能である。なお、本実施形態では、この投稿楽曲閲覧サイトにて、カバー楽曲の申請とともに、申請されたカバー楽曲に対応する投稿楽曲データの受付を行うことも可能としている。
カバー楽曲の申請は、図13に示す投稿楽曲閲覧サイトにカバー申請項目を設け、当該項目の指定を行うこと等で実現可能である。ここで、カバー楽曲の申請(リクエスト)とは、カバー楽曲がカラオケ装置2に配信可能な楽曲か否かを確認するための処理のことをいうものである。さらに、本実施形態の楽曲配信システムでは、カラオケ装置2に配信可能な楽曲の場合、他のユーザに対してカバー楽曲の作成をリクエスト公開し、カバー楽曲をユーザからの投稿によって賄うこととしている。
図29には、本発明の実施形態に係る投稿楽曲閲覧サイトでのカバー申請画面が示されている。投稿楽曲閲覧サイトに設けられたカバー申請項目(カバー申請ボタン等)を操作することで、このカバー申請画面が表示され、ユーザはカバー楽曲に対する各種情報を入力することが可能である。カバー楽曲については、著作権上の制約が設けられているため、ユーザは著作権に関する管理番号を確認して、入力することとしている。楽曲の管理番号には、現在、通信カラオケの確認番号(第1確認番号)と、インタラクティブ配信の確認番号(第2確認番号)がある。通信カラオケの確認番号は、日本著作権協会(JASRAC)によって管理されるものであり、ユーザは、日本著作権協会のWEBサイトへのリンク61p−1にて、カバー楽曲の第1管理番号を確認して、第1管理番号入力欄61qに入力を行う。インタラクティブ配信の確認番号の場合、日本著作権協会以外の著作権管理団体にて管理される場合があるため、ユーザは、管理団体選択ボタン61rで、カバー楽曲を管理する団体を指定するとともに、そのインタラクティブ配信の確認番号を第2管理番号入力欄61sに入力する。インタラクティブ配信の確認番号は、各管理団体のWEBサイトのリンク61p−1〜61p−3を利用して確認することが可能である。
また、このカバー申請画面では、アーティスト名、楽曲名、作詞者名、作曲者名といったカバー楽曲に関連する情報を入力する入力欄61t〜61wが設けられている。ユーザは、これら各種項目を入力した後、登録ボタンを操作することで、入力されたカバー楽曲に関する情報は、カバー申請情報としてサーバ装置3に送信される。カバー申請情報を受信した(S701:Yes)サーバ装置3は、それを記憶手段38に記憶する。
図30には、本発明の実施形態に係る投稿楽曲閲覧サイトでのカバー楽曲確認画面が示されている。このカバー楽曲確認画面は、ユーザがカバー楽曲についての投稿可否を確認する画面で有り、図26のリクエスト受付処理で申請されたカバー楽曲に関する情報が掲載される。画面下方には、リクエスト受付処理で受け付けた際、アーティスト名、楽曲名、作詞者名、作曲者名の他、当該カバー楽曲の投稿可否(カバーOK/NG)がリストとして掲載されている。カバーOK/NG中、「OK」と表示された楽曲は、投稿可能な楽曲、「NG」と表示された楽曲は、投稿不可な楽曲を示している。また、「調査中」と記載のある楽曲は、カラオケ業者によって当該楽曲が、著作権上、カラオケ装置2に配信してよい楽曲か否かを調査中の楽曲である。投稿可能な楽曲に対しては、業者側で割り当てられたカバー楽曲ID(カバー楽曲識別情報)が表示されている。本実施形態では、配信の可否を図27に示すリクエストチェック処理にて行うこととしている。
このリクエストチェック処理は、サーバ装置3、あるいは、サーバ装置3に通信回線を介して接続されたカラオケ業者の端末にて行われる処理である。S801では、図26にて受信したカバー申請情報中、未処理(まだ、配信の可否が判定されていない)の楽曲の1つが抽出され表示手段に表示される。カラオケ業者側の作業者は、表示されたカバー申請情報に基づいて、カバー申請情報がカラオケ対応楽曲か否かを判断する。カバー申請情報がカラオケ対応楽曲で無い場合(S802:No)には、カバー申請不可処理が実行される。このカバー申請不可処理は、図30に示される楽曲のカバーOK/NGの項目を「調査中」から「NG」に変更する処理である。さらに、このカバー申請不可処理では、カバー申請を行ったユーザに対して、個人情報に登録されているメールアドレスを使用して、申請された楽曲がカラオケ装置2に配信不可であることを通知することとしてもよい。
一方、カバー申請情報がカラオケ対応可能な楽曲である場合(S802:Yes)には、カバー申請処理が実行される(S803)。このカバー申請処理は、図30に示される楽曲カバーOK/NGの項目は「調査中」から「OK」に変更する処理である。このカバー申請処理についても、カバー申請処理と同様、申請された楽曲がカラオケ装置2に配信可能である旨を連絡することとしてもよい。楽曲に関連した書誌情報を含むカバー申請情報は、書誌情報として記憶手段37に登録される(S804)。
以上、S801〜S804の処理を繰り返し実行し、未処理のカバー申請情報が無くなるまで(S806:Yes)実行することでリクエストチェック処理が完了する。
投稿楽曲閲覧サイトで、カバー楽曲として投稿可能な楽曲を確認したユーザは、投稿楽曲データのアップロード画面(図示せず)を利用して、サーバ装置3に対して、カバー楽曲となる投稿楽曲データの送信を実行する。図28には、投稿楽曲データのリクエスト公開処理のフロー図が示されている。このリクエスト公開処理は、カバー楽曲あるいはユーザのオリジナル楽曲の両方を対象として、投稿楽曲データを受け付ける処理である。S901では、アップロード画面にて投稿楽曲データのアップロード受付入力、投稿する楽曲の投稿楽曲データ並びにその書誌情報が入力される。その際、カバー楽曲として投稿を行う場合には、図7で説明したアップローダーの楽曲関連情報として、図30に表示されているカバー楽曲IDを入力し、投稿楽曲データとともにアップロードすることで、アーティスト名、楽曲名などの書誌情報の入力を省略することも可能である。
ユーザの操作により投稿楽曲データがアップロードされた場合(S902:Yes)には、アップロードされた投稿楽曲データにカバー楽曲IDが対応付けられているか否かが判定される(S903)。カバー楽曲IDが対応付けられている場合(S903:Yes)、当該投稿楽曲データはカバー楽曲であるため、カバー楽曲IDに対応する書誌情報を読み出して、書誌情報に含まれる楽曲名、アーティスト名などを対応付けて記憶手段37に記憶させる(S904)。一方、カバー楽曲IDが対応付けられていない場合(S903:No)、当該投稿楽曲データは、オリジナル楽曲であるため、そのまま記憶手段37に記憶される。
このように本実施形態の楽曲配信システムでは、リクエスト受付処理でユーザにより作成された書誌情報を含んだカバー申請情報利用した、カバー楽曲の投稿楽曲データの管理を行うことが可能である。そのため、カバー楽曲に関して著作権上の適正な管理、並びに、ユーザに対する投稿の際の書誌情報の簡略化などを図ることが可能となっている。
なお、リクエストに応じて投稿されたカバー楽曲の投稿楽曲データについても、図8で説明した公開処理で公開され、図9の処理を経てカラオケ装置2に配信される。なお、リクエストしたカバー楽曲について投稿楽曲データが投稿(サーバ装置3にアップロード)された、あるいは、投稿されたカバー楽曲の投稿楽曲データが、カラオケ装置2に配信開始された場合、当該カバー楽曲をリクエスト申請したユーザに対して、配信開始の旨を通知する通知処理を行うこととしてもよい。この通知処理は、ユーザ情報中の個人情報に登録されているメールアドレスを使用する、あるいは、ユーザ端末、又は、カラオケ装置2にログインした際に通知することが考えられる。
図31には、本発明の実施形態に係る投稿楽曲閲覧サイトでの投稿通知画面が示されている。この投稿通知画面は、カバー楽曲をリクエストしたユーザが、ユーザ端末にて投稿楽曲閲覧サイトにログインした直後に表示される画面である。ログインしたユーザによってリクエストされたカバー楽曲に対し、投稿楽曲データが投稿された場合、投稿通知画面には、投稿されたカバー楽曲について、アーティスト名、楽曲名、投稿者名が表示される。ユーザは、この投稿通知画面によって、自分のリクエストしたカバー楽曲が投稿されたことを知ることが可能である。特に、本実施形態では、この投稿通知画面にて、カラオケ配信のために必要な支援情報(ポイント)を支払う、もしくは、他のユーザから支援情報(ポイント)を募ることが可能である。「自分で支払う」と表記された決済ボタン63aを操作した場合、ポイント支払いのための画面に移行し、カラオケ配信に必要な支援情報を、リクエスト申請したユーザによって支払うことが可能となる。一方、「支援依頼」と表記された支援依頼ボタン63bを操作した場合、図14で説明した形態にて、他のユーザに対して支援情報の支払いを募ることとなる。
なお、ユーザがこの投稿通知画面を閲覧する前に、投稿者自身、あるいは、他のユーザによって、カラオケ配信に必要なポイントが支払われた場合には、投稿通知画面には、決済ボタン63a、支払い依頼ボタン63bなどのユーザインターフェイスは表示させずに、リクエストしたカバー楽曲が投稿されたこと、並びに、カラオケ配信が開始されたことが通知される。
以上、カバー楽曲の投稿について説明を行ったが、投稿した楽曲に対する報奨は、投稿した楽曲の種別、すなわち、オリジナル楽曲かカバー楽曲であるかに応じて、その内容を変更することとしてもよい。
図32は、本発明の実施形態に係るオリジナル楽曲に対する報奨を示した図である。本実施形態では、投稿された楽曲データ(オリジナル楽曲)の再生回数に応じて、当該楽曲に関する報奨を、投稿したユーザに対して与えることとしている。本実施形態では、再生された回数に応じて、ランク分け(ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンドの5種類)を行い、各ランクに応じた報奨を、楽曲データを投稿(送信)したユーザに与えることとしている。再生回数は配信期間(本実施形態では180日)毎に集計され、オリジナル楽曲の再生回数に応じた報奨が付与される。本実施形態では、何れのランク(再生回数300回以上)においてもポイントを付与することとしている。このポイントは、再生回数に応じて調整されるものであり、再生回数が多くなるに従って多くのポイントが付与されることとなる。
ランクがシルバー(再生回数600回以上)以上の場合、楽曲データの再生期間を180日が延長される。ランクがゴールド(再生回数1,000回以上)以上の場合、投稿したオリジナル楽曲に対する著作権登録権が付与される。著作権登録権とは、JASRAC等の著作権管理団体に投稿した楽曲を登録する権利であって、登録に関して必要となる諸費用はカラオケ業者側で全て(あるいは一部)負担される。
ランクがプラチナ(再生回数5,000回以上)以上の場合、投稿したオリジナル楽曲に対してカラオケ入曲権が付与される。図20、図21で説明したように投稿楽曲は、従来、カラオケ装置2において再生可能としていた楽曲(通常楽曲という)と別のメニューを使用して再生する別管理とすることが考えられる。このような通常楽曲と投稿楽曲とを別管理する形態においては、報奨として、投稿楽曲を通常楽曲として扱うカラオケ入曲権を付与することが考えられる。カラオケ入曲権が与えられた投稿楽曲は、通常楽曲と同様の選曲方法で選曲可能となる。また、配信期間も排除されることとなり、配信に必要な費用(ポイントや金銭の支払い)も必要なくなる。
ランクがダイヤモンド(再生回数20,000回以上)以上の場合、投稿したオリジナル楽曲に対して本人映像カラオケ入曲権が付与される。この本人映像カラオケ入曲権では、プラチナの場合と同様、投稿したオリジナル楽曲が通常楽曲として扱われることとなるが、その際、投稿したユーザに関する映像を伴って公開されることとなる。ユーザに関する映像とは、投稿楽曲データに含まれる背景映像データ、あるいは、本人映像カラオケ入曲権の付与に基づき、新たに作成された映像データである。投稿者はオリジナル楽曲のみならず、本人が映っている、あるいは、本人が作成した本人映像を、カラオケ装置2を介して広く公開することが可能となる。
一方、本実施形態では、カバー楽曲に対する報奨は、ポイントの付与のみ行うこととしている。このように、投稿楽曲の種別(オリジナル楽曲とカバー楽曲など)に応じて、報奨を異ならせることで、投稿に対する投稿者のモチベーション向上を図ることが可能となる。特に、オリジナル楽曲については、投稿者自身の著作物であるため、著作権登録、あるいは、カラオケ入曲権を投稿されたオリジナル楽曲に対して与えるなど、投稿楽曲データの取り扱いに関する報奨を与えることが可能であり、投稿者の更なる創作意欲向上を期待することが可能となる。また、投稿楽曲がカラオケ装置2における通常楽曲として扱われることで、投稿者はプロの気分を味わう、あるいは、カラオケユーザがプロになる道の一支援手段として機能することも可能となる。
本実施形態では、カバー楽曲とオリジナル楽曲の報奨について、ポイントを付与する点で共通しているが、ポイントの付与については、投稿楽曲の種別に応じて、再生回数あたりのポイント付与を異ならせることとしてもよい。オリジナル曲はユーザにプロの気分を味わってもらう、また、プロを目指すユーザにはカラオケをプロモーションの場として使ってもらう(提供する)という目的があり、歌唱回数が多いオリジナル曲については、ポイント付与がメインでなく、個人ではランニングコストがかかるJASRAC登録をカラオケ事業者が代行することで、ユーザに分配金が支払われるようにすること、あるいは、カラオケ入曲、本人映像カラオケ入曲を用意しプロの道を提供することをメインの目的としている。対してカバー曲は店舗で歌唱(お客様を歌うために誘導)される曲を配信してくれたことに対しての対価としてユーザにポイントを付与することが目的である。よって、再生回数あたりのポイント数は、オリジナル曲よりも、ポイント付与がメインのカバー曲の方を多くすることが好ましい。このように再生回数毎のポイント数についても投稿楽曲の種別に応じて異ならせることで、投稿に対するモチベーション向上を図ることが可能となる。なお、本実施形態では、再生回数に応じた報奨としてポイントによる対価としたが、再生回数に応じた対価としては、ポイントのみならず金銭、商品券、景品等を採用することとしてもよい。
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。