JP7394648B2 - 開閉制御システム - Google Patents
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また、全閉設定領域を、全閉状態時における障害物検知手段の位置を起点として設定し、全開設定領域を、全開状態時における障害物検知手段の位置を起点として設定したので、全閉状態及び全開状態に応じた障害物検知手段の障害物検知領域を設定しやすくなるため、全閉状態及び全開状態において障害物の検知精度を一層高めやすくなる。
また、開閉体が、折り戸用の開閉体であり、障害物検知手段を、開閉体におけるせり出し側の側面の戸先側部分に設けたので、例えば、障害物検知手段を開口部の近傍に位置する特殊な支持手段(例えば、ポール等)に別途設ける必要がないことから、障害物検知手段の設置性を確保できる。また、開閉体におけるせり出し側の側面の戸尻側部分に設ける場合に比べて、全開状態において障害物が検知しにくくなることを回避でき、障害物の検知精度を確保できる。
また、全閉設定領域が、全閉状態時の開閉体に対応する領域を含まない領域であり、全開設定領域が、全開状態時の開閉体に対応する領域を含まない領域であるので、全閉状態及び全開状態において開閉体が障害物として検知されることを回避でき、開閉体の開閉移動が阻害されることを防止できる。
また、開閉制御手段が、半開状態において、障害物検知手段の検知結果に関わらず、開閉体を開閉移動させるので、半開状態において障害物検知手段の検知結果に関わらず、開閉体を開閉移動させることができる。よって、半開状態において障害物検知手段によって開閉体が障害物として検知されることを回避でき、開閉体の開閉移動が阻害されることを防止できる。
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部を開閉する開閉体の開閉移動を制御するための開閉制御システムに関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に、実施の形態に係る開閉制御システムが適用される開閉装置の構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を開閉装置の左右方向(-X方向を開閉装置の左方向、+X方向を開閉装置の右方向)、図2のY方向を開閉装置の前後方向(+Y方向を開閉装置の前方向(建物の屋外側の方向)、-Y方向を開閉装置の後方向(建物の屋内側の方向))、図1のZ方向を開閉装置の上下方向(+Z方向を開閉装置の上方向、-Z方向を開閉装置の下方向)と称する。
図1に戻り、枠体10は、開口部3の周縁に設置されるものである。この枠体10は、図1に示すように、開口部3よりも建物の屋外側に設けられており、複数の鋼製(一例として、スチール、ステンレス等)の枠材を相互に組み合わせることによって構成されている。具体的には、図1に示すように、開口部3の左側に位置する左側縦枠材11、開口部3の右側に位置する右側縦枠材12、及び開口部3の上側に位置する上枠材13を備えている。そして、これら左側縦枠材11、右側縦枠材12、及び上枠材13は、それぞれ開口部3の周縁における躯体2に対して固定具等によって固定されている。
図1に戻り、第1開閉体20a及び第2開閉体20bは、開口部3を開閉するための開閉体である。これら第1開閉体20a及び第2開閉体20bは、例えば公知の折り戸用の開閉体等を用いて構成されており、図1から図4に示すように、戸尻側開閉体本体30a、戸先側開閉体本体30b、中間ヒンジ部41、被ガイド部42、戸尻側カバー部43、上側カバー部44、下側カバー部45、戸先側戸当たり部46、及び中間戸当たり部47をそれぞれ備えている。
戸尻側開閉体本体30aは、第1開閉体20a(又は第2開閉体20b)の基本構造体の一部であって、第1戸尻側ヒンジ部51a(又は第2戸尻側ヒンジ部51b)によって軸支されるものである。戸先側開閉体本体30bは、第1開閉体20a(又は第2開閉体20b)の基本構造体の他の一部であって、戸尻側開閉体本体30aよりも戸先側に位置するものである。これら戸尻側開閉体本体30a及び戸先側開閉体本体30bの各々は、例えば公知の折り戸用の開閉体本体等を用いて構成されており、図1、図2、図4に示すように、開閉体フレーム31、屋外側表面材32、窓部33、及び取手部34を備えている。
開閉体フレーム31は、戸尻側開閉体本体30a(又は戸先側開閉体本体30b)の剛性を主として担うものである。この開閉体フレーム31は、複数の鋼製の長尺な力骨を組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されており、具体的には、図2、図4に示すように、左右一対の縦力骨31a、31b及び上下一対の横力骨31dから構成されている。このうち、左右一対の縦力骨は、上下方向に略沿うように配置されており、上下一対の横力骨は、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。以下では、必要に応じて、縦力骨31a、31bのうち、戸尻側の縦力骨31aを「戸尻側縦力骨31a」と称し、戸先側の縦力骨31bを「戸先側縦力骨31b」と称する。また、横力骨31dのうち、上側の横力骨(図示省略)を「上側横力骨」と称し、下側の横力骨31dを「下側横力骨31d」と称する。
屋外側表面材32は、開閉体フレーム31を覆うためのものである。この屋外側表面材32は、例えば公知の表面材(一例として、鋼製の化粧板)等を用いて構成され、図2、図4に示すように、開閉体フレーム31を建物の屋外側から覆うように(ただし、窓部33は除く)設けられており、開閉体フレーム31に対して固定具又は溶接等によって固定されている。
窓部33は、例えば公知のガラス材等で構成されており、図2、図4に示すように、戸尻側開閉体本体30a(又は戸先側開閉体本体30b)に形成された窓開口部(図示省略)内に設けられ、窓開口部の周縁に設けられた窓枠材35に対して固定具等によって固定されている。
取手部34は、通行対象が戸尻側開閉体本体30a(又は戸先側開閉体本体30b)の開閉操作を行うためのものであり、例えば公知の折り戸用の取手(一例として、非突出状の取手)を用いて構成されており、図1に示すように、戸尻側開閉体本体30a(又は戸先側開閉体本体30b)における建物の屋外側にそれぞれ配置されている。
中間ヒンジ部41は、戸尻側開閉体本体30aを戸先側開閉体本体30bに対して回動自在に軸支するためのヒンジ部である。この中間ヒンジ部41は、例えば公知の折り戸用の中間ヒンジ(一例として、丁番)等を用いて構成され、図1に示すように、戸尻側開閉体本体30aと戸先側開閉体本体30bとの相互間において上下方向に略沿って複数並設されており、上記戸尻側開閉体本体30a及び戸先側開閉体本体30bに対して固定具等によって固定されている。
被ガイド部42は、戸尻側開閉体本体30a及び戸先側開閉体本体30bを上枠材13のガイドレール14にスライド移動させるためのものである。この被ガイド部42は、例えば公知の折り戸用のガイドローラ等を用いて構成され、図2に示すように、戸先側開閉体本体30bの上端部において、ガイドレール14に摺動可能となるように取り付けられていると共に、戸先側開閉体本体30bに対して固定具等によって接続されている。
戸尻側カバー部43は、全閉状態において戸尻側開閉体本体30aの戸尻側端部と左側縦枠材11又は右側縦枠材12との相互間の隙間を覆うためのものである。この戸尻側カバー部43は、例えば公知のカバー材(一例として、ゴム製のカバー材)等を用いて構成され、図1、図4に示すように、建物の屋内側において、戸尻側開閉体本体30aの戸尻側端部の略全体にわたって設けられており、戸尻側開閉体本体30aに対して固定具等によって固定されている。
上側カバー部44は、全閉状態において戸尻側開閉体本体30a及び戸先側開閉体本体30bの各々の上端部と上枠材13との相互間の隙間を覆うためのものである。この上側カバー部44は、例えば公知のカバー材(一例として、樹脂ブラシ製のカバー材)等を用いて構成され、図1、図2に示すように、建物の屋外側において、戸尻側開閉体本体30a及び戸先側開閉体本体30bの各々の上端部の略全体にわたって設けられていると共に、建物の屋内側において、上枠材13の下端部の略全体にわたって設けられており、戸尻側開閉体本体30a、戸先側開閉体本体30b、及び上枠材13に対して固定具等によって固定されている。
下側カバー部45は、全閉状態において戸尻側開閉体本体30a及び戸先側開閉体本体30bの各々の下端部と床4との相互間の隙間を覆うためのものである。この下側カバー部45は、例えば公知のカバー材(一例として、樹脂ブラシ製のカバー材)等を用いて構成され、図1、図2に示すように、建物の屋外側及び屋内側において、戸尻側開閉体本体30a及び戸先側開閉体本体30bの各々の下端部の略全体にわたって設けられており、戸尻側開閉体本体30a及び戸先側開閉体本体30bに対して固定具等によって固定されている。
戸先側戸当たり部46は、第1開閉体20a側の戸先側開閉体本体30bと第2開閉体20b側の戸先側開閉体本体30bとの相互間の隙間を覆うものであると共に、これら戸先側開閉体本体30bによって通行対象又は障害物が挟まれた際の衝撃を緩和するためのものである。この戸先側戸当たり部46は、例えば公知の緩衝材(一例として、緩衝ゴム等)を用いて構成され、具体的には、図1、図4に示すように、第1開閉体20a側の戸先側戸当たり部46は、凹状に形成されており、第2開閉体20b側の戸先側戸当たり部46は、第1開閉体20a側の戸先側戸当たり部46に嵌合可能な凸状に形成されている。また、この戸先側戸当たり部46は、戸先側開閉体本体30bの戸先側端部の略全体にわたって設けられており、戸先側開閉体本体30bに対して固定具又は接着剤等によって固定されている。
中間戸当たり部47は、全閉状態において戸尻側開閉体本体30aと戸先側開閉体本体30bとの相互間の隙間を維持するためのものである。この中間戸当たり部47は、図4に示すように、全閉状態において上記隙間に位置するように複数配置されており、戸尻側開閉体本体30a及び戸先側開閉体本体30bに対して固定具又は接着剤等によって固定されている。
図2に戻り、第1戸尻側ヒンジ部51aは、第1開閉体20aを枠体10に対して回動自在(具体的には、開口部3から建物の屋外側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのヒンジ部である。この第1戸尻側ヒンジ部51aは、例えば公知の折り戸用のヒンジ等を用いて構成されており、図2、図5に示すように、第1開閉体20aの戸尻側開閉体本体30aの戸尻側の上端側及び下端側にそれぞれ設けられている。
第2戸尻側ヒンジ部51bは、第2開閉体20bを枠体10に対して回動自在(具体的には、開口部3から建物の屋外側に至る範囲で回動自在)に軸支するためのヒンジ部である。この第2戸尻側ヒンジ部51bは、例えば公知の折り戸用のヒンジ等を用いて構成されており、図5に示すように、第2開閉体20bの戸尻側開閉体本体30aの戸尻側の上端側及び下端側にそれぞれ設けられている。
第1開閉駆動部52aは、電動で第1開閉体20aを開閉移動させるための第1開閉駆動手段である。この第1開閉駆動部52aは、例えば公知の折り戸用の開閉駆動部等を用いて構成されており、具体的には、図5に示すように、駆動源としての駆動部本体52c(例えば、公知のモータ)と、上方側に位置する第1戸尻側ヒンジ部51aの上端側の軸部51cに接続された伝達部52dであって、駆動部本体52cからの駆動力を上記軸部51cに対して伝達するための伝達部52dとを備えている(なお、第2開閉駆動部52bの構成についても略同様とする)。
第2開閉駆動部52bは、電動で第2開閉体20bを開閉移動させるための第2開閉駆動手段であり、例えば公知の折り戸用の開閉駆動部等を用いて構成されている。
図1に戻り、第1施錠部53aは、第1開閉体20aを施錠するためのものである。この第1施錠部53aは、例えば公知の電気錠(一例として、図示しないデッドボルトを備える電気錠)等を用いて構成されており、図1に示すように、第1開閉体20aの戸先側開閉体本体30bの内部において戸先側の位置且つ下方位置に設けられている。
第2施錠部53bは、第2開閉体20bを施錠するためのものである。この第2施錠部53bは、例えば公知の電気錠(一例として、図示しないデッドボルトを備える電気錠)等を用いて構成されており、図1に示すように、第2開閉体20bの戸先側開閉体本体30bの内部において戸先側の位置且つ下方位置に設けられている。
開閉制御システム60は、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉移動を制御するためのシステムであり、図1、図2、図5、図6に示すように、第1障害物検知部61、第2障害物検知部62、全閉検知部63、全開検知部64、第1減速検知部65、第2減速検知部66、操作部67、及び制御ユニット70を備えている。
第1障害物検知部61は、第1開閉体20a又は第2開閉体20bの開閉移動の障害になる障害物(例えば、人、動物、物等。以下、単に「障害物」と称する。)を検知する障害物検知手段である。この第1障害物検知部61は、平面状の障害物検知領域を、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉状態に応じた設定領域に複数設定することが可能な公知の検知センサ(一例として、エリアセンサ)等を用いて構成されており、図1に示すように、第1開閉体20aに設けられ、第1開閉体20aに対して固定具等によって固定されている。ここで、「設定領域」には、実施の形態では、全閉状態時の障害物検知領域である全閉設定領域A1と、全開状態時の障害物検知領域である全開設定領域A2とが含まれる。
第2障害物検知部62は、障害物を検知するものである。この第2障害物検知部62は、例えば公知の検知センサ(一例として、タッチセンサ)等を用いて構成されており、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの各々に設けられており、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの各々に対して固定具等によって固定されている。
全閉検知部63は、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉状態が全閉状態を検知する全閉検知手段である。この全閉検知部63は、例えば公知の検知センサ(一例として、リミットスイッチ)等を用いて構成されており、第1開閉駆動部52a(又は第2開閉駆動部52b)の近傍に設けられている。
全開検知部64は、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉状態が全開状態を検知する全開検知手段である。この全開検知部64は、例えば公知の検知センサ(一例として、リミットスイッチ)等を用いて構成されており、第1開閉駆動部52a(又は第2開閉駆動部52b)の近傍に設けられている。
第1減速検知部65は、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉移動を減速させるタイミングを検知する第1減速検知手段である。
第2減速検知部66は、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉移動を減速させるタイミングを検知する第2減速検知手段である。
操作部67は、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの閉鎖移動又は開放移動に関する操作入力を受け付ける操作手段である。この操作部67は、例えば公知の折り戸用の操作手段(一例として、押しボタン式スイッチ等)を用いて構成されており、図1に示すように、上枠材13の外部において開口部3の近傍位置(例えば、躯体2における建物の屋内側の側面)に設けられており、開放ボタン、閉鎖ボタン、及び停止ボタンを備えている(いずれも図示省略)。
制御ユニット70は、開閉制御システム60の各部を相互に連動させるものである。この制御ユニット70は、第1開閉駆動部52a、第2開閉駆動部52b、第1施錠部53a、第2施錠部53b、全閉検知部63、全開検知部64、第1減速検知部65、第2減速検知部66、及び操作部67と図示しない配線を介して電気的に接続されており、図6に示すように、入力部71、出力部72、電源部73、制御部74、及び記憶部75を備えている。
入力部71は、各種の信号(具体的には、操作信号、第1障害物検知信号、第2障害物検知信号、全閉状態信号、全開状態信号、第1減速信号、第2減速信号、解錠信号、施錠信号等)の入力を受け付ける入力手段であり、例えば公知の入力端子等を用いて構成されている。
出力部72は、各種の信号を第1開閉駆動部52a、第2開閉駆動部52b、第1施錠部53a、及び第2施錠部53b等に出力する出力手段であり、例えば公知の出力端子等を用いて構成されている。
電源部73は、図示しない商用電源又は電池(例えば、バッテリ等)から供給された電力を、制御ユニット70の各部に供給すると共に、第1開閉駆動部52a、第2開閉駆動部52b、第1施錠部53a、第2施錠部53b、全閉検知部63、全開検知部64、第1減速検知部65、第2減速検知部66、又は操作部67にも供給する電源手段である。
制御部74は、制御ユニット70の各部を制御する制御手段である。この制御部74は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。
記憶部75は、制御ユニット70の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段であり、書き換え可能な公知の記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。
次に、このように構成された開閉装置1における制御ユニット70の制御部74によって実行される開閉処理について説明する。以下の説明では、図9から図12に示す各処理の説明ではステップを「S」と略記する。
次に、図9のSA2の全閉状態処理について説明する。全閉状態処理は、全閉状態に対応する第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉移動の制御を行うための処理である。
次に、図9のSA4の全開状態処理について説明する。全開状態処理は、全開状態に対応する第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉移動の制御を行うための処理である。
次に、図9のSA5の半開状態処理について説明する。半開状態処理は、半開状態(半開開放移動状態、半開閉鎖移動状態、又は半開停止状態)に対応する第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉移動の制御を行うための処理である。
このように実施の形態によれば、第1障害物検知部61における略平面状の障害物検知領域を、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉状態に応じた設定領域に複数設定することが可能な第1障害物検知部61と、第1障害物検知部61の検知結果に基づいて、第1開閉体20a及び第2開閉体20bを開閉移動させる開閉制御部74aと、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉状態に応じて、障害物検知領域を複数の設定領域のいずれかに切り替える切替部74bと、を備えるので、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉状態に応じて、第1障害物検知部61の障害物検知領域を複数の設定領域のいずれかに切り替えることができ、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉状態に応じた障害物の検知を行うことができる。よって、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉移動を阻害することなく、第1開閉体20a及び第2開閉体20bの開閉状態に応じて障害物を正確に検知することができ、開閉制御システム60の使用性を高めることができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、制御ユニット70を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に制御部74を設けると共に、これら複数の装置の他の一部に記憶部75を設けてもよい。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
上記実施の形態では、開閉装置1が、両開式の折り戸であると説明したが、これに限らず、例えば、片開式の折り戸であってもよい。この場合には、戸尻側ヒンジ部、開閉駆動部、及び施錠部を1つずつ設けられる。
上記実施の形態では、第1開閉体20a(又は第2開閉体20b)の開閉体本体の個数が2つであると説明したが、これに限らず、例えば、3つ以上であってもよい。この場合には、上記開閉体本体のうち最も戸先側の開閉体本体に、第1障害物検知部61が設けられることが望ましい。
上記実施の形態では、開閉制御システム60が、第2障害物検知部62、第1減速検知部65、及び第2減速検知部66を備えていると説明したが、これに限らず、例えば、第2障害物検知部62、第1減速検知部65、又は第2減速検知部66を省略してもよい。なお、第2障害物検知部62を省略する場合には、半開状態処理のSD1、SD2を省略できる。
上記実施の形態では、第1障害物検知部61が、第1開閉体20aに設けられていると説明したが、これに限らない。例えば、第2開閉体20bに設けられてもよく、第1開閉体20a及び第2開閉体20b以外の他の部材(一例として、開口部3の近傍に位置する特殊な支持手段(例えば、ポール等)、又は枠体10等)に設けられてもよい。
上記実施の形態では、全開設定領域A2と全閉設定領域A1とはそれぞれ異なるように設定されていると説明したが、これに限らず、例えば、同一(絶対座標的に同一)にそれぞれ設定されてもよく、一例として、図8の領域にそれぞれ設定されてもよい。
上記実施の形態では、SD1及びSD2が行われると説明したが、SD1及びSD2を省略してもよい。
付記1の開閉制御システムは、建物の開口部を開閉する開閉体の開閉移動を制御するための開閉制御システムであって、前記開閉体の開閉移動の障害になる障害物を検知する障害物検知手段であって、前記障害物検知手段における略平面状の障害物検知領域を、前記開閉体の開閉状態に応じた設定領域に複数設定することが可能な障害物検知手段と、前記障害物検知手段の検知結果に基づいて、前記開閉体を開閉移動させる開閉制御手段と、前記開閉体の開閉状態に応じて、前記障害物検知領域を複数の前記設定領域のいずれかに切り替える切替手段と、を備える。
付記1に記載の開閉制御システムによれば、障害物検知手段における略平面状の障害物検知領域を、開閉体の開閉状態に応じた設定領域に複数設定することが可能な障害物検知手段と、障害物検知手段の検知結果に基づいて、開閉体を開閉移動させる開閉制御手段と、開閉体の開閉状態に応じて、障害物検知領域を複数の設定領域のいずれかに切り替える切替手段と、を備えるので、開閉体の開閉状態に応じて、障害物検知手段の障害物検知領域を複数の設定領域のいずれかに切り替えることができ、開閉体の開閉状態に応じた障害物の検知を行うことができる。よって、開閉体の開閉移動を阻害することなく、開閉体の開閉状態に応じて障害物を正確に検知することができ、開閉制御システムの使用性を高めることができる。
2 躯体
3 開口部
4 床
10 枠体
11 左側縦枠材
12 右側縦枠材
13 上枠材
14 ガイドレール
20a 第1開閉体
20b 第2開閉体
30a 戸尻側開閉体本体
30b 戸先側開閉体本体
31 開閉体フレーム
31a 戸尻側縦力骨
31b 戸先側縦力骨
31d 下側横力骨
32 屋外側表面材
33 窓部
34 取手部
35 窓枠材
41 中間ヒンジ部
42 被ガイド部
43 戸尻側カバー部
44 上側カバー部
45 下側カバー部
46 戸先側戸当たり部
47 中間戸当たり部
51a 第1戸尻側ヒンジ部
51b 第2戸尻側ヒンジ部
51c 軸部
52a 第1開閉駆動部
52b 第2開閉駆動部
52c 駆動部本体
52d 伝達部
53a 第1施錠部
53b 第2施錠部
53c 受け部
60 開閉制御システム
61 第1障害物検知部
62 第2障害物検知部
63 全閉検知部
64 全開検知部
65 第1減速検知部
66 第2減速検知部
67 操作部
70 制御ユニット
71 入力部
72 出力部
73 電源部
74 制御部
74a 開閉制御部
74b 切替部
75 記憶部
A1 全閉設定領域
A2 全開設定領域
A3 半開設定領域
Claims (3)
- 建物の開口部を開閉する開閉体の開閉移動を制御するための開閉制御システムであって、
前記開閉体の開閉移動の障害になる障害物を検知する障害物検知手段であって、前記障害物検知手段における略平面状の障害物検知領域を、前記開閉体の開閉状態に応じた設定領域に複数設定することが可能な障害物検知手段と、
前記障害物検知手段の検知結果に基づいて、前記開閉体を開閉移動させる開閉制御手段と、
前記開閉体の開閉状態に応じて、前記障害物検知領域を複数の前記設定領域のいずれかに切り替える切替手段と、を備え、
前記開閉体は、折り戸用の開閉体であり、
前記障害物検知手段を、前記開閉体におけるせり出し側の側面の戸先側部分に設け、
前記複数の設定領域は、前記開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態時の前記障害物検知領域である全閉設定領域と、前記開閉体によって前記開口部を全開した全開状態時の前記障害物検知領域である全開設定領域とを含み、
前記全閉設定領域を、前記全閉状態時における前記障害物検知手段の位置を起点として設定し、
前記全開設定領域を、前記全開状態時における前記障害物検知手段の位置を起点として設定し、
前記全閉状態時における前記障害物検知手段の位置と前記全閉設定領域の位置との相対的な位置関係と、前記全開状態時における前記障害物検知手段の位置と前記全開設定領域の位置との相対的な位置関係とを、相互に異ならせた、
開閉制御システム。 - 前記全閉設定領域は、前記全開状態から前記全閉状態に至る前記開閉体の開閉移動の軌跡に略対応する領域のうち、前記全閉状態時の前記開閉体に対応する領域以外の領域全体を含む領域であり、
前記全開設定領域は、前記全開状態から前記全閉状態に至る前記開閉体の開閉移動の軌跡に略対応する領域のうち、前記全開状態時の前記開閉体に対応する領域以外の領域全体を含む領域である、
請求項1に記載の開閉制御システム。 - 建物の開口部を開閉する開閉体の開閉移動を制御するための開閉制御システムであって、
前記開閉体の開閉移動の障害になる障害物を検知する障害物検知手段であって、前記障害物検知手段における略平面状の障害物検知領域を、前記開閉体の開閉状態に応じた設定領域に複数設定することが可能な障害物検知手段と、
前記障害物検知手段の検知結果に基づいて、前記開閉体を開閉移動させる開閉制御手段と、
前記開閉体の開閉状態に応じて、前記障害物検知領域を複数の前記設定領域のいずれかに切り替える切替手段と、を備え、
前記開閉制御手段は、前記開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態と、前記開閉体によって前記開口部を全開した全開状態とも異なる半開状態において、前記障害物検知手段の検知結果に関わらず、前記開閉体を開閉移動させる、
開閉制御システム。
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