JP7394039B2 - X線測定装置、x線測定システム及びx線測定方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、「外部基準線源からの放射線を変調し、変調した放射線を非測定体を通過させ、通過した放射線の強度を連続的又は断続的に位置を変えて走査測定し、その最大値と最小値との差から非測定体の放射線吸収係数分布を求め、かつ最小値から非測定体自体の放射線計数率分布とを求める」放射能分布測定方法及び装置が開示されている(要約参照)。
その他の解決手段は実施形態中において適宜記載する。
<システム構成>
図1は、第1実施形態に係るX線測定システムZの構成を示す図である。
X線測定システムZは、X線測定装置1と、放射線測定装置2とを備えている。
そして、X線測定装置1は、X線発生装置110、X線照射制御装置120、放射線検出装置130、放射線信号処理装置140、データ処理装置150、制御管理装置160を有している。また、測定対象である放射性廃棄物173は廃棄物容器172に収納されている。この廃棄物容器172は、試料台171に載置されている。また、X線測定装置1とは別に放射線測定装置2が設けられている。なお、廃棄物容器172に収納されている放射性廃棄物173を適宜X線源と称する。また、データ処理装置150の詳細な構成は後記する。
電子線加速器111は、測定に必要なX線R1のエネルギに応じた電子線を発生させるエネルギ可変型電子線加速器である。そして、X線発生用ターゲット112に発生させた電子線が照射されることによってX線R1が発生する。発生したX線R1は、廃棄物容器172に照射される。
なお、X線発生装置110は、必要に応じて、スライス撮影用コリメータや中性子遮蔽体を有する。
放射線検出装置130は、放射線検出器131と、アナログ信号処理器132を有している。
放射線検出器131は、図3及び図4に示すように、放射線を検出してシンチレータ光に変換するシンチレータ素子301、シンチレータ光を増幅して電気信号に変換する光センサ302によって構成されている。放射線検出器131の詳細な構成は後記する。
アナログ信号処理器132は、放射線検出器131から出力された電気信号を増幅して波高値情報を抽出した上で、デジタル信号に変換して出力する。アナログ信号処理器132の詳細な構成及び動作については後記する。
前記したように、データ処理装置150の詳細な構成は後記する。
マウス162とキーボード163を介して操作者が計測や制御に関する情報を入力する。また、表示モニタ161には、操作者が入力した情報や、データ処理装置150で算出された情報を可視化する。また、制御管理装置160は、試料台171あるいはX線発生装置110と放射線検出装置130を回転あるいは並進運動をさせる走査制御を行う。なお、制御管理装置160が試料台171に接続している場合、制御管理装置160は、試料台171の回転と並進走査を制御することで走査制御を行う。制御管理装置160が試料台171に接続してない場合、制御管理装置160はX線発生装置110や、放射線検出装置130を試料台171に対して回転並進させることで走査制御する。また、マウス162や、キーボード163を介して、回転走査ピッチ、上下走査ピッチ、走査範囲、X線照射時間、廃棄物容器172(放射性廃棄物173)に照射されるX線エネルギの選択、X線照射開始・終了等を、操作者が制御管理装置160に指示することができる。
図2Aは、データ処理装置150の詳細な構成を示す図である。
データ処理装置150は、放射線信号処理装置140から入力された計測データについて種々の処理を行う。データ処理装置150は、放射線識別部151、パイルアップ検出部152、X線光子数分布取得部153、X線光子数推定部154、画像再構成部155、放射線吸収係数算出部156を有する。
放射線識別部151は、X線R1とγ線R2を識別し、γ線R2、ノイズのみのイベントを除去する。イベントについては後記する。
パイルアップ検出部152は、放射線信号処理装置140から入力された計測データを基にパイルアップ位置を判定する。
X線光子数分布取得部153は、パイルアップしてないX線光子数を取得し、放射線検出器131における各チャンネルにおいて奥行き方向の検出位置におけるX線光子数分布を取得する。チャンネルについては後記する。
X線光子数推定部154は、チャンネルにおいて検出位置ごとのX線光子数から、パイルアップしたX線光子数を推定する。
画像再構成部155は、推定されたX線光子数からエネルギ別の線減弱係数の画像を再構成する。
放射線吸収係数算出部156は、X線測定装置1とは別に設けられている放射線測定装置2の測定結果に基づいて放射線吸収係数を求める。
図2Bは、データ処理装置150のハードウェア構成を示す図である。
データ処理装置150は、CPU(Central Processing Unit)701と、メモリ702と、HD(Hard Disk)等の記憶装置703とを備えている。
記憶装置703に格納されているプログラムがメモリ702にロードされる。そして、ロードされたプログラムがCPU701によって実行される。これにより、図2Aに示す各部151~156が具現化する。
図3は、第1実施形態における放射線検出器131のチャンネル構成を示す図である。
図3に示すように、X線R1は紙面左方向から放射線検出器131に入射するものとする(放射線入射方向D)。
放射線検出器131は、1対のシンチレータ素子301と、光センサ302とで構成される放射線検出素子304が放射線入射方向Dに対して、xy平面上に複数配列されている。このうち、放射線入射方向Dの軸方向(x軸方向)に配列されている放射線検出素子304の1列をチャンネルと称す。図3に示すチェンネルがy軸方向に複数配置された構成を有している。放射線入射方向Dからは、X線R1とともに、放射性廃棄物173から放射されているγ線R2も入射する。
図4は、放射線検出器131の全体構成を示す図である。
なお、図4では、図3とは上下方向(z軸方向)が逆方向となっている。前記したように、1つのチャンネルは放射線入射方向Dの軸方向(x軸方向)に対して、複数の放射線検出素子304が1列に配置されている。つまり、1つのチャンネルでは、放射線検出素子(検出部)304が少なくともX線の入射軸方向に延設されている。
図5は、第1実施形態で用いられるアナログ信号処理器132の構成を示す図である。
図5に示すアナログ信号処理器132は、図3及び図4に示す放射線検出素子304それぞれに接続される。
光センサ302から送られてきた信号は、端部411を介してアナログ信号処理器132の前置増幅器401に入力されることで増幅される。増幅された信号は波形整形器402に送られる。波形整形器402では、設定されている時定数に合わせて信号の波形が整形される。波形整形された信号は、端部412を介して複数(図5の例では5つ)のコンパレータ器403a~403e(403)それぞれに送られる。コンパレータ器403a~403eのそれぞれには、異なる閾値が設定されている。それぞれのコンパレータ器403は、波形整形器402から入力した信号の電圧値が閾値より高いとデジタル信号の「1」を出力する。また、それぞれのコンパレータ器403は、波形整形器402から入力した信号の電圧値が閾値より低い場合はデジタル信号の「0」を出力する。出力信号は、端部413a~413eから出力される。なお、シンチレータ素子301や、光センサ302のゲイン、放射線検出装置130で計測されたノイズレベルに応じて、アナログ信号処理器132の一部を省略することが可能である。また、図5の例では、5つのコンパレータ器403が設けられているが、コンパレータ器403の数は5つに限らない。
図6Aは、図5の端部412に入力される信号の波形(入力波形)の例を示す図である。
図6Aでは、破線502,503で示す2つのX線R1がシンチレータ素子301で検出された例を示している。このような場合、図5の端部412に入力される信号の波形(入力波形)は、破線502,503が重畳された実線501で示される波形となる。また、実線501で示される入力波形には、γ線R2等に由来するノイズ(符号504)が重畳している。
図6Bは、図5に示すコンパレータ器403a~403eのそれぞれに対し、図6Aに示す閾値511a~511eを設定し、さらにコンパレータ器403a~403eそれぞれに図5に示す入力波形501が入力された例を示している。
図6Bにおいて、波形512aはコンパレータ器403aの出力波形である。すなわち、図6Aにおける入力波形501において、閾値511aより下の電圧が「0」として出力され、閾値511a以上の電圧が「1」として出力されている。
同様に、波形512bはコンパレータ器403bの出力波形であり、波形512cはコンパレータ器403cの出力波形である。そして、波形512dはコンパレータ器403dの出力波形であり、波形512eはコンパレータ器403eの出力波形である。Δtrise、Δtgap、Δtについては後記する。
図7は、X線測定システムZが行うX線測定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、制御管理装置160がX線照射位置の設定を行う(S1)。X線照射位置の設定は、制御管理装置160が試料台171を回転させたり、X線発生装置110を回転させたり、X線発生装置110を上下方向に動かすことで行われる。
次に、放射線信号処理装置140は、それぞれのアナログ信号処理器132から閾値別の出力信号を取得する(S2)。ここでは、放射線信号処理装置140は図6Bに示す波形512a~512eに示す出力信号を、それぞれのアナログ信号処理器132から取得する。前記したように、放射線信号処理装置140は、アナログ信号処理器132から取得した信号に対して、エネルギ情報が付与された計測データをデータ処理装置150へ出力する。
次に、パイルアップ検出部152は、それぞれのチャンネルでのX線R1のパイルアップ検出位置を検出する(S4)。
まず、放射線識別部151は、計測データを基に、一番低い閾値511aを有するコンパレータ器403aからの出力信号が立ち上がっている時間Δtが一定時間内(Δtmin<Δt<Δtmax)であるか否かを判定する。なお、Δtminは、デジタル信号処理におけるクロック周波数の逆数、あるいは、ノイズ状況に合わせて、適切な値が設定される。また、Δtmaxは、それぞれのチャンネルにおいて検出しうる最大エネルギが検出された場合の時間幅に合わせるか、ノイズ状況に合わせて、適切な値が設定される。
ステップS4の後、X線光子数分布取得部153は、非パイルアップ領域342におけるエネルギ別のX線光子検出数分布を取得する(S11)。つまり、X線光子数分布取得部153は、信号が検出された最大の閾値(エネルギ)毎にX線光子数を、非パイルアップ領域342の放射線検出素子304毎に取得する。このとき、X線光子数分布取得部153は、当該光子数を単位時間当たりの光子数として取得する。
そして、X線光子数分布取得部153は、X線光子の検出位置を横軸、パイルアップしていないX線光子数を縦軸にしたX線光子数分布を算出する。X線光子の検出位置とは、X線光子が検出された放射線検出素子304の位置である。X線光子数分布については後記する。
=ΣI2(0,Ek)(1-exp(-μ1(Ek)Δt))*(exp(-μ1(Ek)t)+ΣI1(n,Ek)
(1)
図8は、表示モニタ161に表示されるステップS11~S13の処理結果である。
ここで、図8に示す処理画面600には、チャンネル指定窓601、エネルギ指定窓602、光子数表示領域610を有している。エネルギ指定窓602では、X線光子数の算出対象となるエネルギ(検出最大閾値)が指定される。例えば、図8の例では、エネルギ「100」に相当する検出最大閾値を有するイベントが処理対象として指定されている。
図8の例では、縦軸を計数率としたが、1計測ごとの計数[Counts]としてもよよい。
ステップS13の後、制御管理装置160は、すべてのチャンネルについてステップS2~S13の処理を完了したか否かを判定する(S21)。
すべてのチャンネルについてステップS2~S13の処理を完了していない場合(S21→No)、制御管理装置160はステップS2へ処理を戻す。
すべてのチャンネルについてステップS2~S13の処理を完了している場合(S21→Yes)、制御管理装置160は、試料台171が1回転したか否かを判定する(S22)。ここで、1回転とは、廃棄物容器172(放射性廃棄物173)の全周をX線撮像したことを意味している。
試料台171が1回転していない場合(S22→No)、制御管理装置160はステップS2へ処理を戻す。
ここで、画像再構成処理について説明する。
画像再構成を実施するにあたり、画像再構成部155は、放射性廃棄物173を設置しない場合において、各チャンネルに対して入射するX線光子数I0(E)と各チャンネルにおいて検出される合計X線光子数I(E)の比の対数値をエネルギ別に求める。これにより、チェンネルにおけるエネルギ別の線減弱係数μ(Ek)が、式(1)を変換した式(4)を使って求められる。
その後、放射線吸収係数算出部156は、X線測定装置1とは別に設けられている放射線測定装置2の測定結果に基づいて放射線吸収係数を換算する(S24)。
図9は、放射線吸収係数の算出に用いられる放射線測定装置2の具体例を示す図である。
図9の例では、X線測定装置1とは別に設けられる放射線測定装置2を用いて測定することを想定している。しかし、X線測定装置1における放射線検出装置130で放射線測定装置2を代用することも可能である。
図9では、放射線測定装置2として高エネルギ分解能放射線検出器を用いている例を示している。このような放射線測定装置2はコリメータ21を有している。このようなコリメータ21により、放射線測定装置2は特定方向からのγ線R2の入射のみを許容するものである。放射線測定装置2が、コリメータ21の位置iにおける放射能Aiを求めるには、試料台171を回転させながら放射線の測定を実施し、コリメータ21における放射線の検出位置jにおける放射線計数率Cjを求める。その上で、以下の式(11)により、γ線R2が検出されるまでに通るパスにおける放射線吸収係数Rijの合計ΣRijが求められることでコリメータ21の位置iにおける放射能Aiが算出される。なお、Rijのijは放射性廃棄物173における座標である。
また、アナログ信号処理器132を、図5に示すようなマルチコンパレータ回路とすることで、アナログ信号処理器132の回路規模を小さくすることができる。また、アナログ信号処理器132を、図5に示すようなマルチコンパレータ回路とすることで、省電力を実現することができる。また、アナログ信号処理器132を、図5に示すようなマルチコンパレータ回路とすることで、γ線R2の識別や、X線R1のパイルアップ有無を容易に判定することができる。
次に、図10~図12を参照して、本実施形態の第2実施形態を示す。
第2実施形態では、X線測定装置1を非破壊検査装置として、測定対象を構成する物質の識別及び定量化に用いるものとする。すなわち、第2実施形態では、X線測定装置1を非破壊検査に適用したものでる。
図10は、第2実施形態におけるX線測定システムZaの構成を示す図である。また、図11は、第2実施形態におけるデータ処理装置115aの構成を示す図である。
図10及び図11において、図1及び図2Aと同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、データ処理装置150aのハードウェア構成は図3と同様であるので、ここでの図示及び説明を省略する。
図10及び図11において、図1及び図2Aと異なる点は以下の点である。
(A1)図10に示すように、図1における放射性廃棄物173が収納された廃棄物容器172の代わりに、γ線R2を放出しない非破壊検査対象物が試料台171に載置される。なお、測定対象は廃棄物容器172に収納されている放射性廃棄物173ではなくなるため、放射性廃棄物173からのγ線R2の混入はなくなる。従って、図10に示すX線測定システムZaでは図1に示す放射線測定装置2が省略されている。
(A2)放射線検出装置130はX線発生装置110から照射されるX線R1のみを検出する。ただし、放射線検出装置130の構成そのものは、図1に示す放射線検出装置130と同様の構成を有している。
図12は、第2実施形態におけるX線測定処理の手順を示すフローチャートである。
図12において、図7と同様の処理については、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
図12に示すフローチャートが、図7に示すフローチャートと異なっている点は以下の点である。
(B1)図7のγ線R2と、ノイズレベルのイベントを除去するステップS3が省略されている。
(B2)放射線吸収係数を換算するステップS24と、放射線吸収係数から放射能を換算するステップS25とが、非破壊検査測定対象物の物質を識別する物質識別処理(S31)となっている。
それ以外の処理は、図7と同様である。
次に、図13及び図14を参照して、放射線検出器131aの構成を示す。
図13及び図14では、図3及び図4と同様、紙面左側からX線R1が入射するものとする。
まず、図3及び図4と同様、図13と図14では上下方向(z軸方向)が互いに逆方向となっている。
図13及び図14に示す放射線検出器131aは、シンチレータ素子301aが放射線入射方向Dに対して1続きの直方体状となっている点である。つまり、図13及び図14では、1つのチェンネルにつき1つのシンチレータ素子301aが設けられている。そして、シンチレータ素子301aには、図3及び図4と同様の構成を有する光センサ302が設けられている。放射線入射方向Dからシンチレータ素子301aに入射したX線R1は、シンチレータ素子301aと反応しつつ図面のx軸方法へ進む。光センサ302は、X線R1とシンチレータ素子301aとが反応した際に生じる発光を検出する。
図15は、第4実施形態における放射線検出器131bの構成を示す図である。
図15に示す放射線検出器131bでは、半導体検出器321が放射線入射方向Dに対して、紙面横方向(xy平面)に広がっている構成となっている。そして、半導体検出器321の紙面上下に板状の電極322a,322bが設けられている。ここでは、半導体検出器321に対して、紙面上に設けられている電極322aは放射線入射方向Dに対して平行方向となるよう設けられている。また、半導体検出器321に対して、紙面下方向に設けられている電極322bは放射線入射方向Dに対して直交方向(y軸方向)となるよう設けられている。つまり、電極322a及び電極322bは互いに直交するよう設けられている。図15に示すように、半導体検出器321が用いられる場合、図3及び図4に示すカバー303は設置不要である。
また、この構造は、X線照射方向に対して90度回転させて用いたり、90度回転させてX線照射方向に対して平行な方向に複数枚並べて用いたりすることも可能である。
また、アナログ信号処理器132におけるアナログデジタル変換器は、図5に示すように複数のコンパレータ器403を用いなくても、フラッシュ型やウィルキンソン型ADCを用いてもよい。その場合、放射線信号処理装置140、データ処理装置150での処理は、第1実施形態で説明した処理を適用できる。このような構成とすることで、γ線R2がパイルアップした信号からもγ線R2を除去することできる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
2 放射線測定装置
130 放射線検出装置(検出部)
131 放射線検出器(検出部)
132 アナログ信号処理器(信号処理部)
151 放射線識別部(ノイズ除去部)
153 X線光子数分布取得部(X線光子数計数部)
154 X線光子数推定部(合計X線光子数算出部)
301 シンチレータ素子
302 光センサ
321 半導体検出器
322a 電極(第1の電極)
322b 電極(第2の電極)
341 パイルアップ領域(第1の領域)
342 非パイルアップ領域(第2の領域)
403 コンパレータ器
S11 X線光子検出数分布の取得(X線光子数計数ステップ)
S12 X線光子検出数の推定(X線光子数推定ステップ)
S13 エネルギ別の合計X線光子数の算出(合計X線光子数算出ステップ)
R1 X線
R2 γ線(X線以外の放射線)
Z,Za X線測定システム
Claims (12)
- 少なくともX線の入射軸方向に延設されている検出部と、
前記検出部において、パイルアップしている領域である第1の領域と、それ以外の領域である第2の領域とを区別し、前記第2の領域におけるX線光子数を計数するX線光子数計数部と、
前記第2の領域において検出されたX線光子数を基に、前記第1の領域におけるX線光子数を推定しX線光子数推定部と、
前記第2の領域において検出されたX線光子数と、推定された前記第1の領域におけるX線光子数とを合計する合計X線光子数算出部と、
を備えることを特徴とするX線測定装置。 - 複数の閾値が設定され、前記検出部から出力された信号に対して、それぞれの前記閾値を超えたか否かを信号として出力する信号処理部と、
前記信号処理部から出力された前記信号を基に、X線以外の要因によるノイズを除去するノイズ除去部と、
を有する請求項1に記載のX線測定装置。 - 前記検出部は、シンチレータ素子と、光センサとで構成され、
前記X線の入射軸方向に、複数の前記光センサが前記シンチレータ素子に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のX線測定装置。 - 前記検出部は、
1つの前記光センサに対し、1つの前記シンチレータ素子が対応している検出素子が、前記X線の入射軸方向に複数配設されている
ことを特徴とする請求項3に記載のX線測定装置。 - 複数の閾値が設定され、前記検出部から出力された信号に対して、それぞれの前記閾値を超えたか否かを信号として出力する信号処理部と、
前記信号処理部から出力された前記信号を基に、X線以外の要因によるノイズを除去するノイズ除去部と、
を有し、
前記信号処理部は、
前記検出素子のそれぞれに対して設けられている
ことを特徴とする請求項4に記載のX線測定装置。 - 前記信号処理部は、
それぞれ異なる閾値を有するコンパレータ器によって構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載のX線測定装置。 - 前記検出部は、
1つの前記シンチレータ素子に、複数の前記光センサが設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載のX線測定装置。 - 前記検出部は、半導体検出器と、複数の電極とで構成され、
複数の電極のそれぞれは長さを有し、
前記半導体検出器の一方の面を複数の電極のうち、複数の第1の電極が、それぞれ平行となるよう設けられ、
前記半導体検出器が有する面のうち、前記第1の電極が設けられている面と対向する面に、前記第1の電極とは異なる電極である第2の電極が、前記第1の電極とは異なる方向に複数設けられ、前記第2の電極のそれぞれは、互いに平行となるよう設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のX線測定装置。 - 合計X線光子数算出部によって合計されたX線光子数を基に、前記X線の照射対象物の物質を識別する物質識別部
を有することを特徴とする請求項1に記載のX線測定装置。 - 少なくともX線の入射軸方向に延設されている検出部と、
前記検出部において、パイルアップしている領域である第1の領域と、それ以外の領域である第2の領域とを区別し、前記第2の領域におけるX線光子数を計数するX線光子数計数部と、
前記第2の領域において検出されたX線光子数を基に、前記第1の領域におけるX線光子数を推定しX線光子数推定部と、
前記第2の領域において検出されたX線光子数と、推定された前記第1の領域におけるX線光子数とを合計する合計X線光子数算出部と、
を備えるX線測定装置
を有することを特徴とするX線測定システム。 - 前記X線測定装置とは別に、放射性物質から放射される放射線を測定する放射線測定装置を備え、
前記放射線測定装置で測定された前記放射線を基に放射線吸収係数を算出する放射線吸収係数算出部
を有することを特徴とする請求項10に記載のX線測定システム。 - 少なくともX線の入射軸方向に延設されている検出部を有するX線測定装置が、
前記検出部において、パイルアップしている領域である第1の領域と、それ以外の領域である第2の領域とを区別し、前記第2の領域におけるX線光子数を計数するX線光子数計数ステップと、
前記第2の領域において検出されたX線光子数を基に、前記第1の領域におけるX線光子数を推定しX線光子数推定ステップと、
前記第2の領域において検出されたX線光子数と、推定された前記第1の領域におけるX線光子数とを合計する合計X線光子数算出ステップと、
を実行することを特徴とするX線測定方法。
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