JP7309385B2 - 光子計数型検出器の較正方法 - Google Patents

光子計数型検出器の較正方法 Download PDF

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Description

本発明は光子計数型検出器を備える放射線撮像装置に係り、光子計数型検出器の較正方法に関する。
フォトンカウンティング(Photon Counting)方式を採用する検出器である光子計数型検出器を備えるPCCT(Computed Tomography)装置の開発が進められている。光子計数型検出器は、検出器に入射する放射線光子のエネルギーを計測できるので、PCCT装置は従来のCT装置よりも多くの情報を含んだ医用画像、例えば複数のエネルギー成分に分けられた医用画像を提示することができる。
ここで、光子計数型検出器が放射線光子のエネルギーを計測できるようにするためには、光子計数型検出器の出力である検出器出力と、光子計数型検出器に入射する放射線光子のエネルギーである光子エネルギーとの関係を較正する必要がある。また光子計数型検出器では、単位時間当たりに入射する放射線光子が多い場合に、複数の放射線光子を単数であって高い光子エネルギーを有する放射線光子と誤って検出することがある。このような誤検出を生じさせる現象はパイルアップと呼ばれ、不正確な医用画像をもたらすので、適切なパイルアップ補正が必要である。
特許文献1には、パイルアップ補正の精度を向上させる補正方法が開示されている。具体的には、測定スペクトルとの差異度が閾値を下回るようにパイルアップイベントの確率とX線検出器の不感時間とに関するパラメータベクトルを変化させて生成された合成スペクトルに基づいてパイルアップイベントを補正する補正方法である。
特許第6386997号公報
しかしながら特許文献1では、パラメータベクトルを変化させながら合成スペクトルを生成するにあたり、入射スペクトルを準備するとともに入射計数率を変える必要があるので、パイルアップ補正に用いられる較正データの計測回数が増加する場合がある。
そこで、本発明は、パイルアップ補正の精度を維持しながら、パイルアップ補正に用いられる較正データの計測回数を低減可能な放射線撮像装置および光子計数型検出器の較正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、入射する放射線光子のエネルギーに対応する電気信号を出力する光子計数型検出器を備える放射線撮像装置であって、異なる放射線減弱係数を有する複数の基底物質が組み合わせられた較正部材を透過する放射線を前記光子計数型検出器によって検出して得られる光子エネルギースペクトルからパイルアップ数毎の成分を抽出する抽出部と、被検体を撮像して得られる撮像スペクトルに基づいて、前記パイルアップ数毎の成分を合成することにより前記撮像スペクトルと照合される較正等価スペクトルを生成する合成部と、を備えることを特徴とする。
また本発明は、入射する放射線光子のエネルギーに対応する電気信号を出力する光子計数型検出器の較正方法であって、異なる放射線減弱係数を有する複数の基底物質が組み合わせられた較正部材を透過する放射線の光子エネルギースペクトルからパイルアップ数毎の成分を抽出する抽出ステップと、被検体を撮像して得られる撮像スペクトルに基づいて前記パイルアップ数毎の成分を合成することにより前記撮像スペクトルと照合される較正等価スペクトルを生成する合成ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、パイルアップ補正の精度を維持しながら、パイルアップ補正に用いられる較正データの計測回数を低減可能な放射線撮像装置および較正方法を提供することができる。
X線CT装置の全体構成を示す図である。 光子計数型検出器の出力波形と光子エネルギースペクトルの例を示す図である。 パイルアップについて説明する図である。 パイルアップ数の成分について説明する図である。 パイルアップ数毎の成分を抽出する処理の流れの一例を示す図である。 較正部材の材料スペクトルの計測について説明する図である。 材料スペクトルとQ成分スペクトルと規格化スペクトルの例を示す図である。 パイルアップ数毎の成分を合成する処理の流れの一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。本発明の放射線撮像装置は、放射線源と光子計数型検出器とを備える装置に適用される。以降の説明では、放射線がX線であり、放射線撮像装置がX線CT装置である例について述べる。
図1に本実施例のX線CT装置101の全体構成図を示す。X線CT装置101は、ガントリ102、X線管103、ボウタイフィルタ104、寝台105、検出器パネル107、演算装置108、入力装置109、表示装置110を備える。X線管103から放射されたX線は、ボウタイフィルタ104により被検体106の大きさに適したビーム形状に成形されて被検体106に照射され、被検体106を透過したのち検出器パネル107に検出される。X線管103と検出器パネル107は、被検体106を挟んで対向配置されるようにガントリ102に取り付けられ、ガントリ102の回転駆動により被検体106の周りを回転する。ガントリ102の回転駆動とともに、X線管103からのX線照射と検出器パネル107でのX線計測が繰り返されることにより、様々な投影角度での投影データが取得される。取得された投影データが演算装置108にて画像再構成処理されることにより、被検体106の断層画像が生成され、表示装置110に表示される。また被検体106を載せた寝台105とガントリ102とが被検体106の体軸方向に相対的に移動しながら投影データが取得されると、被検体106のボリューム画像が生成される。なお、X線管103から照射されるX線量や、ガントリ102の回転速度、ガントリ102と寝台105との相対移動速度は、入力装置109を介して操作者が入力するスキャン条件に基づいて設定される。また演算装置108は一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成であり、CPU(Central Processing Unit)やメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等を備え、投影データ等に対する補正処理や各部の制御を行う。
検出器パネル107は、複数の検出器ピクセルPがX線管103のX線焦点を中心とした円弧形状に配置されることより構成される。検出器ピクセルPは、入射するX線光子のエネルギー(光子エネルギー)を計測する光子計数型検出器であり、光子エネルギーに応じた出力をする。
図2を用いて光子計数型検出器の出力波形と光子エネルギースペクトルの例について説明する。図2(a)は光子計数型検出器の出力波形の例であり、横軸は時間、縦軸は光子計数型検出器の出力すなわち検出器出力である。光子計数型検出器では、不感時間τの間にX線光子が入射する毎にパルス出力201が生じ、パルス出力201の波高値は光子エネルギーに比例する値となる。図2(a)には、光子エネルギーが異なる3種のX線光子が入射した場合のパルス出力201を例示しており、パルス出力201Lは光子エネルギーが低いX線光子が入射した場合、パルス出力201Mは中程度の場合、パルス出力201Hは高い場合である。すなわち検出器出力を所定の閾値で区分けすることによって、入射するX線光子をN種の光子エネルギーに弁別することができる。図2(a)では、3つの閾値Th1~Th3により、Th1からTh2までの範囲と、Th2からTh3までの範囲、Th3以上の範囲の3種のエネルギー範囲に、入射するX線光子が弁別される。弁別されたエネルギー範囲はエネルギービンとも呼ばれる。
図2(b)は、図2(a)のような計測を一定時間続けて作成された各エネルギービンに対するX線光子の頻度分布の例であり、いわゆる光子エネルギースペクトル202である。光子計数型検出器を備えるX線CT装置では、被検体106の投影データの各要素における光子エネルギースペクトルが取得できるので、複数のエネルギー成分に分けられた医用画像を生成したり被検体106を基底物質に分解したりすることができる。なお光子計数型検出器がX線光子のエネルギーを計測できるようにするためには、検出器出力と光子エネルギーとの関係を較正するとともにパイルアップ補正をする必要がある。
図3を用いてパイルアップについて説明する。単位時間当たりに入射するX線光子が多い場合、複数のX線光子が入射したにもかかわらず、単数のX線光子として誤検出されることがある。このような誤検出を生じさせる現象はパイルアップと呼ばれる。図3(a)はパイルアップの一例であり、不感時間τの間に2つのX線光子が入射し、第一パルス出力301と第二パルス出力302が生じた例である。図3(a)の第一パルス出力301と第二パルス出力302は、それぞれ異なる光子エネルギーを有するX線光子によって生じたパルス出力であるものの、Th3以上の光子エネルギーを有する単数のX線光子として検出される。すなわち、第一パルス出力301が検出されないので、Th2からTh3までの範囲の光子エネルギーを有するX線光子の数が減少する。また、複数のX線光子が入射した時間T1とT2とが近い場合、各パルス出力の波高値が重畳されて検出される。すなわち、Th2からTh3までの範囲の光子エネルギーを有する2つのX線光子が入射したにもかかわらず、X線光子の数が減少するとともに、Th3以上の光子エネルギーを有するX線光子が誤って検出される。このような誤検出は、光子エネルギースペクトル202を歪ませる。
図3(b)はパイルアップを含む光子エネルギースペクトル303の一例である。図3(b)に例示されるように、本来の光子エネルギースペクトル202は、パイルアップによって、比較的低いエネルギーのX線光子の数が減り、比較的高いエネルギーのX線光子の数が増えるように歪む。光子エネルギースペクトル202の歪み方は、不感時間τの間にパルス出力201が重畳される数によって異なる。以降、不感時間τの間にパルス出力201が重畳される数をパイルアップ数Qと呼び、パイルアップが生じない場合をQ=0とする。
図4を用いてパイルアップ数の成分について説明する。パイルアップが生じると複数のX線光子が入射したときのパルス出力201が重畳されて検出されるので、パイルアップ数Qに応じて光子エネルギースペクトルの光子エネルギー範囲が広がる。すなわち図4に示すように、Q=0のときの光子エネルギースペクトルであるQ=0成分402に対して、例えばQ=1成分403では最大光子エネルギーが2倍までの範囲に、Q=2成分404では最大光子エネルギーが3倍までの範囲に広がる。そして、各スペクトル成分の和が実測スペクトル401として光子計数型検出器によって計測される。
なおパイルアップ数Q毎の成分の割合はポアソン分布P(Q|nτ)で得られ、具体的には次式となる。
P(Q|nτ)=(nτ)・exp(-nτ)/Q! …(式1)
ここでnはX線光子の入射レート、τは光子計数型検出器の不感時間、Q!はQの階乗である。ただし入射レートnは直接測定できない値であるので、以下のように算出する。まず測定時間Tにて実測される光子数である実測光子数Mから次式により実測レートmを算出する。
m=M/T …(式2)
そして光子計数型検出器が非マヒ型モデルに従うとして、実測レートmと次式を用いて入射レートnを算出する。
n=m/(1-mτ) …(式3)
またパイルアップ数Q毎の光子数M(Q)はM・P(Q|nτ)で得られる。
本実施例では、較正部材を透過するX線を検出して得られる実測スペクトル401からパイルアップ数Q毎の成分を抽出し、抽出された各成分を被検体106の撮像時の光子エネルギースペクトルである撮像スペクトルに基づいて合成することにより、撮像スペクトルと照合される光子エネルギースペクトルである較正等価スペクトルを生成する。なお較正部材は、異なるX線減弱係数を有する複数の基底物質が組み合わせられた部材である。
図5を用いて、較正部材の実測スペクトルである材料スペクトルからパイルアップ数Q毎の成分を抽出する処理の流れについて説明する。
(S501)
較正部材601がX線CT装置101に設置されるとともに、パイルアップ数Qの初期化(Q=0)とパイルアップ数の閾値Qthの設定がなされる。閾値Qthは、抽出されるパイルアップ数Q毎の成分の上限値に応じて設定される。例えばQ=2の成分まで抽出する場合は、操作者が入力装置109を介してQth=2に設定する。Q及びQthの値は演算装置108に記憶される。
図6を用いて、較正部材601について説明する。較正部材601は異なるX線減弱係数を有する複数の基底物質、例えばアクリル板とアルミニウム板を組み合わせた部材である。基底物質毎に複数の異なる厚さの板が用いられてもよく、例えばアクリル板の厚さがJ種類、アルミニウム板の厚さがK種類であれば、J×K種類の較正部材601が用いられる。本ステップではJ×K種類の中の一つの較正部材601が設置され、S502にて較正部材601を透過したX線の光子エネルギースペクトルである材料スペクトルが計測される。
(S502)
(Q+1)成分の含有率が所定値以下となるように設定されたX線量により、材料スペクトルC(E|Q)が計測される。なおEは光子エネルギーである。所定値は、(Q+1)成分、すなわちS503にて抽出されるQ成分よりもパイルアップ数が多い上位成分が無視できる程度の値、例えば0.1%に設定される。なお補正精度を向上させる場合は比較的小さな値に、計測時間を短縮させる場合は比較的大きな値に、所定値は設定される。また所定値の設定は、操作者が入力装置109を介して行っても良いし、演算装置108が予め定められた値を読み出しても良い。
(Q+1)成分の含有率は(式1)を用いて算出され、例えばQ=0であれば(Q+1)成分の含有率はP(1|nτ)となる。そこで演算装置108によって、P(1|nτ)が所定値、例えば0.1%以下となるnτが算出された後、事前に取得される不感時間τを用いてX線光子の入射レートnが算出される。不感時間τは検出器ピクセルP毎に計測された値が用いられても良いし、全検出器ピクセルPの計測値の平均値が用いられても良い。そして算出された入射レートnとなるX線量により、材料スペクトルC(E|Q)が計測される。
図7(a)に、Q=0のときの材料スペクトルC(E|Q)の例を示す。なおX線管電圧は120kVである。また図7(b)はQ=1のときの材料スペクトルC(E|Q)の例であり、図7(c)はQ=2のときの例である。いずれの場合も、上位成分が無視できる程度になっている。
(S503)
演算装置108は、S502で計測された材料スペクトルC(E|Q)からQ成分スペクトルを抽出する。具体的な処理の流れは後述するS531~S533である。演算装置108は、S503を実行することにより、較正部材601を透過するX線の光子エネルギースペクトルからパイルアップ数Q毎の成分を抽出する抽出部として機能する。なおQ=0の場合に限り、材料スペクトルC(E|Q)をQ成分スペクトルとし、S531~S533はスキップされる。すなわち材料スペクトルC(E|Q=0)がQ=0成分の光子エネルギースペクトルとなる。図7(d)に示されるQ=0成分の光子エネルギースペクトルは、図7(a)と同じである。
(S531)
演算装置108は、材料スペクトルC(E|Q)の中のQ成分以外の成分の光子数M(notQ)をパイルアップ数Q毎に算出する。なおnotQはQ成分以外のそれぞれの成分を意味する。材料スペクトルC(E|Q)の中の上位成分は無視できる程度になっているので、抽出されるQ成分よりもパイルアップ数が少ない下位成分について光子数M(notQ)が算出される。光子数M(notQ)の算出には次式が用いられる。
M(notQ)=M・P(notQ|nτ) …(式4)
ここで実測光子数Mは材料スペクトルC(E|Q)の面積、すなわち光子エネルギーE毎の光子数を積算して全光子数を算出することにより求められる。
(S532)
演算装置108は、Q成分以外の成分の規格化スペクトルL(E|notQ)をパイルアップ数Q毎に読み出す。読み出される規格化スペクトルL(E|notQ)は下位成分のものであるので、前のループのS504にて既に算出され、演算装置108に記憶されている。
(S533)
演算装置108は、次式を用いてQ成分スペクトルS(E|Q)を算出する。
S(E|Q)=C(E|Q)-Σ(M(notQ)・L(E|notQ)) …(式5)
(式5)により材料スペクトルC(E|Q)から各下位成分の光子エネルギースペクトルが減算されて、Q成分スペクトルS(E|Q)が抽出される。なおM(notQ)は各下位成分の光子の量情報であり、L(E|notQ)は各下位成分の光子エネルギースペクトルの形状情報である。
図7(e)にQ=1のときのQ成分スペクトルS(E|Q)の例を示す。図7(b)に示されるQ=1のときの材料スペクトルC(E|Q)から下位成分であるQ=0が減算され、Q=1成分が抽出されている。また図7(f)に示されるQ=2のときのQ成分スペクトルS(E|Q)の例においても、図7(c)に示されるQ=2のときの材料スペクトルC(E|Q)から下位成分であるQ=0とQ=1がそれぞれ減算され、Q=2成分が抽出されている。
(S504)
演算装置108は、S503で抽出されたQ成分スペクトルS(E|Q)から規格化スペクトルL(E|Q)を算出する。具体的には、Q成分スペクトルS(E|Q)の面積、すなわち光子エネルギーE毎の光子数を積算して全光子数を算出し、光子エネルギーE毎の光子数を全光子数で除算することにより規格化スペクトルL(E|Q)が算出される。算出された規格化スペクトルL(E|Q)は演算装置108に記憶される。
図7(g)にQ=0のときの規格化スペクトルL(E|Q)の例を示す。図7(g)の規格化スペクトルL(E|Q)は、図7(d)に示されるQ=0成分の光子エネルギースペクトルと同じ形状であり、面積が1になるように規格化されている。また図7(h)及び図7(i)にそれぞれ例示されるQ=1及びQ=2のときの規格化スペクトルL(E|Q)も、図7(e)及び図7(f)に示される各光子エネルギースペクトルと同じ形状であり、面積が1になるように規格化されている。
(S505)
演算装置108は、Qの値が閾値Qthに達したか否かを判定する。達していれば処理の流れは終了となり、達していなければS506へ処理を進める。
(S506)
演算装置108はQに1を加算して更新し、S502へ処理を戻す。S505においてQの値が閾値Qthに達するまで本ステップを介してS502が実行されるので、一つの較正部材601に対して(Qth+1)回の計測が行われる。例えばQ=2の成分まで抽出する場合は、Qth=2であるので材料スペクトルC(E|Q)が3回計測される。
以上説明した処理の流れにより、Q成分毎の規格化スペクトルL(E|Q)が算出されて記憶される。この際、各較正部材601を用いた計測は、抽出される成分の数に1を加えた回数に留めることができる。なお記憶されたQ成分毎の規格化スペクトルL(E|Q)をパイルアップテンプレートとも呼ぶ。パイルアップテンプレートは較正部材601の種類ごとに取得される。
図8を用いて、被検体の撮像によって得られる光子エネルギースペクトルである撮像スペクトルと照合される較正等価スペクトルを、パイルアップ数Q毎の成分を合成することにより生成する処理の流れの一例について説明する。
(S801)
X線CT装置101により被検体106が撮像される。すなわち検出器パネル107の各検出器ピクセルPは、様々な投影角度において被検体106を透過したX線の光子エネルギースペクトルである撮像スペクトルを取得する。
(S802)
演算装置108は、S801で取得された撮像スペクトルと照合される光子エネルギースペクトルである較正等価スペクトルをパイルアップ合成処理により生成する。具体的な処理の流れは後述するS821~S825である。演算装置108はS802を実行することにより、撮像スペクトルに基づいて、パイルアップ数Q毎の成分を合成する合成部として機能する。
(S821)
演算装置108は、S801で被検体106を撮像したときの撮像スペクトルを取得する。
(S822)
演算装置108は、撮像スペクトルの実測光子数Mを算出する。具体的には、撮像スペクトルの面積、すなわち光子エネルギーE毎の光子数を積算して全光子数を算出することにより、撮像スペクトルの実測光子数Mが算出される。
(S823)
演算装置108は、Q成分毎の光子数M(Q)を算出する。具体的には、実測光子数Mと(式2)、(式3)から求められるX線光子の入射レートnと事前に取得される不感時間τとを(式1)に代入することによりパイルアップ数Q毎に求められるP(Q|nτ)に、実測光子数Mが乗じられて各光子数M(Q)が算出される。
(S824)
演算装置108は、較正部材601の種類毎にパイルアップテンプレートL(E|Q)を読み出す。
(S825)
演算装置108は、次式を用いて合成スペクトルA(E)を算出する。
A(E)=Σ(M(Q)・L(E|Q)) …(式6)
(式6)によりパイルアップ数Q毎に光子数M(Q)と規格化スペクトルL(E|Q)とが乗じられ、それらの積が加算されることにより合成スペクトルA(E)が算出される。算出された合成スペクトルA(E)は撮像スペクトルと照合される光子エネルギースペクトルである較正等価スペクトルとなる。較正等価スペクトルは較正部材601の種類毎に算出され、図6の右下に示されるような較正等価スペクトルのマップが形成される。
(S803)
演算装置108は、S801で取得された撮像スペクトルを較正等価スペクトルのマップと照合することにより基底物質分解を行い、基底物質毎の投影データを生成する。具体的には、較正等価スペクトルのマップの中から、撮像スペクトルに最も類似する較正等価スペクトルが選出され、選出された較正等価スペクトルに対応する基底物質の厚さの組み合わせが抽出される。そして抽出された基底物質の厚さの組み合わせから、基底物質毎の投影データが生成される。または較正等価スペクトルのマップの中から、撮像スペクトルに類似する複数の較正等価スペクトルを選出し、それらに対応する基底物質の各厚さを補間処理して基底物質の厚さの組み合わせが抽出されても良い。
(S804)
演算装置108は、S803で分解された基底物質毎の投影データに対して画像再構成処理を実行する。画像再構成処理の結果、基底物質毎の断層画像が生成される。
以上説明した処理の流れにより、被検体を撮像して得られる光子エネルギースペクトルである撮像スペクトルと照合される較正等価スペクトルを、パイルアップテンプレートL(E|Q)に基づいて精度良く生成でき、基底物質毎の断層画像を正確に生成できる。またパイルアップテンプレートL(E|Q)は、抽出される成分の数に1を加えた回数の計測によって得られるので、入射計数率を変える毎に計測が必要となる場合よりも較正データの計測回数を低減できる。
以上、本発明の放射線撮像装置の実施例について説明した。なお、本発明の放射線撮像装置は上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせても良い。さらに、上記実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除しても良い。
101:X線CT装置、102:ガントリ、103:X線管、104:ボウタイフィルタ、105:寝台、106:被検体、107:検出器パネル、108:演算装置、109:入力装置、110:表示装置、201:パルス出力、201L:光子エネルギーが低い場合のパルス出力、201M:光子エネルギーが中程度の場合パルス出力、201H:光子エネルギーが高い場合のパルス出力、202:光子エネルギースペクトル、301:第一パルス出力、302:第二パルス出力、303:パイルアップを含む光子エネルギースペクトル、401:実測スペクトル、402:Q=0成分、403:Q=1成分、404:Q=2成分、601:較正部材

Claims (1)

  1. 入射する放射線光子のエネルギーに対応する電気信号を出力する光子計数型検出器の較正方法であって、
    異なる放射線減弱係数を有する複数の基底物質が組み合わせられた較正部材を透過する放射線の光子エネルギースペクトルからパイルアップ数毎の成分を抽出する抽出ステップと、
    被検体を撮像して得られる撮像スペクトルに基づいて、前記パイルアップ数毎の成分を合成することにより前記撮像スペクトルと照合される較正等価スペクトルを生成する合成ステップと、
    を備え、
    前記抽出ステップでは、抽出される成分である抽出成分のパイルアップ数よりもパイルアップ数が多い上位成分の含有率が所定値以下となるように設定された放射線量により計測された光子エネルギースペクトルである材料スペクトルを用いて前記抽出成分が算出され、
    前記所定値は補正精度と計測時間に応じて設定されることを特徴とする光子計数型検出器の較正方法。
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