JP7393173B2 - フィルムコーティング剤 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルムコーティング剤に関する。
ポリウレタン水分散体は、塗料やコーティング剤の原料、例えば、航空機・自動車等の内外装用、住宅の外壁面および床材などの塗料、コーティング剤の原料として広く利用されている。そのため、ポリウレタン水分散体には、その使用される用途・目的等に応じて、種々の特性(例えば、硬度、強度、耐久性等)を備えた塗膜を与えることが要求される。
例えば、特許文献1には、基材に塗布した後に塗り直しや余分な塗膜の除去を容易に行うことができるコーティング用組成物として、(a)ポリイソシアネート化合物、(b)数平均分子量が400~3000であるポリカーボネートポリオールを含む一種以上のポリオール化合物、(c)酸性基含有ポリオール化合物、及び(d)80~180℃で解離するイソシアナト基のブロック化剤を反応させて得られる(A)ポリウレタンプレポリマーと、イソシアナト基との反応性を有する(B)鎖延長剤とを反応させて得られるポリウレタン樹脂が、水系媒体中に分散されており、ウレタン結合の含有割合とウレア結合の含有割合の合計が固形分基準で7~18重量%であり、カーボネート結合の含有割合が固形分基準で15~40重量%であり、前記ブロック化剤が結合したイソシアナト基の含有割合が固形分基準かつイソシアナト基換算で0.2~3重量%である、水性ポリウレタン樹脂分散体を含むコーティング用組成物が開示されている。
特開2015-7239号公報
コーティング用組成物は、その用途・目的によっては耐熱性、特に耐熱黄変製が要求されるが、従来のコーティング用組成物は、耐熱黄変性が十分では無かった。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、耐熱黄変性、および基材への密着性に優れたフィルムコーティング剤を提供する事にある。
本発明は以下の[1]ないし[3]を提供するものである。
[1]ポリイソシアネート、およびポリオールを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーと、1以上のアミノ基を有する化合物とを反応させて得られるポリウレタン樹脂が水に分散しているポリウレタン水分散体であって、上記ポリオールが1以上の酸性基を有するポリオールを含有し、上記イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基と、上記1以上のアミノ基を有する化合物のアミノ基のモル比である、アミノ基モル数/イソシアネート基モル数が1以上であるポリウレタン水分散体を含有することを特徴とするフィルムコーティング剤。
[2]上記ポリウレタン樹脂の数平均分子量が3000以上15000以下であることを特徴とする、[1]に記載のフィルムコーティング剤。
[3]上記1以上のアミノ基を有する化合物が、アジピン酸ジヒドラジド、ヒドラジン、およびアンモニアから選択された1種または2種以上であることを特徴とする[1]または[2]記載のフィルムコーティング剤。
本発明は、耐熱黄変性、および基材への密着性に優れたフィルムコーティング剤を提供する事が出来る。
本発明のフィルムコーティング剤は、ポリウレタン水分散体を含有するものである。
上記ポリウレタン水分散体は、ポリイソシアネート、およびポリオールを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーと、1以上のアミノ基を有する化合物とを反応させて得られるポリウレタン樹脂が水に分散しているポリウレタン水分散体であって、上記ポリオールが1以上の酸性基を有するポリオールを含有し、上記イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基と、上記1以上のアミノ基を有する化合物のアミノ基のモル比である、アミノ基モル数/イソシアネート基モル数が1以上であるものである。
上記ポリイソシアネートは特に限定されること無く当該技術分野で一般的に使用されるポリイソシアネートを使用することができる。具体的には、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートを挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
リジンジイソシアネート、2-メチルペンタン-1,5-ジイソシアネート、3-メチル
ペンタン-1,5-ジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジ
イソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4-シクロ
ヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、1,3-ビス(
イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’-ジベンジルジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、α,α,α,α-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
また、これらのポリイソシアネートの2量体、3量体やビュレット化イソシアネート
等の変性体を挙げることができる。これらは、単独で又は2種以上を併用して用いること
もできる。
上記ポリイソシアネートの内、耐熱黄変性、耐光性の点で、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、および芳香脂肪族ポリイソシアネートから選択された1種または2種以上が好ましく、特に芳香脂肪族ポリイソシアネートが好ましい。
上記ポリオールは、1以上の酸性基を有するポリオール、および酸性基を有さないポリオールからなるものである。
上記酸性基を有さないポリオールはポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオールから選択された1種または2種以上を含有するものである。
上記ポリエステルポリオールは一般的に多価カルボン酸と多価アルコールを縮合反応することにより得ることが出来る。
上記多価カルボン酸としては特に限定されないが具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸、シュベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12-ドデカンジカルボン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ダイマー酸、ハロゲン化無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、2,6‐ナフタレンジカルボン酸、2,7‐ナフタレンジカルボン酸、2,3‐ナフタレンジカルボン酸、2,3‐ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4’‐ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジアルキルエステル等の二塩基酸、もしくはこれらに対応する酸無水物等、ピロメリット酸等の多塩基酸が挙げられる。これらの多価カルボン酸を単独又は2種類以上組み合わせて用いることができる。α,β‐不飽和二塩基酸としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸等を挙げることができる。
上記多価アルコールとしては特に限定されないが具体的には、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2-メチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール等の二価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
上記ポリエーテルポリオールとしては特に限定されること無く当該技術分野で一般的に使用されるポリエーテルポリオールを使用することができる。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、水素添加ビスフェノールA、ジブロモビスフェノールA、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジヒドロキシエチルテレフタレート、ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール、それらエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのオキシアルキレン誘導体などが挙げられる。
本発明において、UV硬化樹脂を含有するハードコート層への密着性向上、耐UV性を目的として、ポリオールとしてビニル基を有するポリオールを含有しても良い。上記ビニル基を有するポリオールとしては具体的には、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルなどが挙げられる。これらの内、耐UV性の点でグリセリンモノアリルエーテルが好ましい。上記ビニル基を有するポリオールはUV硬化樹脂を含有するハードコート層への密着性向上、耐UV性の点で上記ポリウレタン100質量部に対し、1質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましい。一方、50質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましい。
本発明の効果を妨げない範囲で、上記ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオール以外のポリオールを使用しても良い。上記ポリエステルポリオールおよびポリエーテルポリオール以外のポリオールとしては、具体的には公知のポリカーボネート、ポリエーテルエステル、ポリアセタール、ポリオレフィン、フッ素系、植物油系等を使用することができる。より具体的には、1,6-ヘキサンジオールのカーボネートポリオール、1,4-ブタンジオール及び1,6-ヘキサンジオールのカーボネートポリオール、1,5-ペンタンジオール及び1,6-ヘキサンジオールのカーボネート、3-メチル-1,5-ペンタンジオール及び1,6-ヘキサンジオールのカーボネートポリオール、1,9-ノナンジオール及び2-メチル-1,8-オクタンジオールのカーボネート、1,4-シクロヘキサンジメタノール及び1,6-ヘキサンジオールのカーボネート、1,4-シクロヘキサンジメタノールのカーボネート、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオ-ル、ポリチオエーテルポリオ-ル、ポリアセタールポリオ-ル、ポリテトラメチレングリコ-ル、ポリブタジエンポリオ-ル、ヒマシ油ポリオ-ル、大豆油ポリオール、フッ素ポリオール、シリコンポリオール等のポリオ-ル化合物やその変性体が挙げられる。
本発明において、上記ポリエステルポリオールおよび/またはポリエーテルポリオールの含有量が、上記ポリオール100質量部に対し、下限は20質量部以上が好ましく、30質量部以上がより好ましく、下限は100質量部以下であることが好ましく、60質量部以下がより好ましい。上記ポリエステルポリオールおよび/またはポリエーテルポリオールの含有量が上記範囲内であれば屈折率、硬度の点で好ましい。
また、ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールの含有比率はポリエステルポリオール100質量部に対し、ポリエーテルポリオールの含有量は50質量部以上が好ましく、80質量部以上がより好ましい。一方、200質量部以下が好ましく、120質量部以下がより好ましい。含有比率が上記範囲内である場合屈折率、硬度、および耐熱性の点で好ましい。
本発明において、上記ポリオールに数平均分子量が400以下のポリオールを含有してもよい。
上記数平均分子量が400以下のポリオールとしては、前述のポリオールの内、以下に
記載のポリオールである。すなわち、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、
ネオペンチルグリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、3-メチ
ルペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、2-メチ
ル-1,3-プロパンジオール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、シクロヘキ
サンジメタノール、グリセリン、又はトリメチロールプロパンなどが挙げられる。これらの内、耐溶剤性の点でグリセリン、およびトリメチロールプロパンから選択された1種または2種が好ましい。
上記数平均分子量が400以下のポリオールの含有量は、上記ポリウレタン樹脂100
質量部に対し、0.1質量部以上が好ましく0.3質量部以上がより好ましい。また、3質量部以下が好ましく、1質量部以下がより好ましい。含有量が上記範囲内である場合、ウレタン樹脂製造時のハンドリングの点で好ましい。
上記酸性基を有するポリオールの酸性基としては、カルボキシル基及びその塩、スルホン酸基及びその塩等が挙げられる。
上記カルボキシル基を有するポリオールとしては、例えば、2,2-ジメチロールプロ
ピオン酸、2,2-ジメチロール酪酸、2,2-ジメチロール吉草酸、ジオキシマレイン
酸、2,6-ジオキシ安息香酸、3,4-ジアミノ安息香酸等のカルボン酸含有化合物及
びこれらの誘導体並びにそれらの塩に加え、これらを使用して得られるポリエステルポリ
オールが挙げられる。更に、アラニン、アミノ酪酸、アミノカプロン酸、グリシン、グル
タミン酸、アスパラギン酸、ヒスチジン等のアミノ酸類、コハク酸、アジピン酸、無水マ
レイン酸、フタル酸、無水トリメリット酸等のカルボン酸類も挙げられる。
上記スルホン酸基およびその塩を有するポリオールとしては、例えば、2-オキシエタ
ンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スルホ安息香酸、スルホコハク酸、5-スルホイ
ソフタル酸、スルファニル酸、1,3-フェニレンジアミン-4,6-ジスルホン酸、2
,4-ジアミノトルエン-5-スルホン酸等のスルホン酸含有化合物及びこれらの誘導体
、並びにこれらを共重合して得られるポリエステルポリオール、ポリアミドポリオール、
ポリアミドポリエステルポリオール等が挙げられる。
これらのカルボキシル基又はスルホン酸基は、中和して塩にすることにより、最終的に得られるポリウレタンを水分散性にすることができる。この場合の中和剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の不揮発性塩基、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類、アンモニア等の揮発性塩基等が挙げられる。中和は、ウレタン化反応前、反応中、又は反応後の何れにおいても行うことができる。
上記中和剤としては、沸点が100℃以下のアミン化合物が好ましい。具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類、アンモニア等の揮発性塩基が挙げられる。
本発明において、上記酸性基を有するポリオールは、原料供給安定性、汎用性の点から、上記カルボキシル基を有するポリオールが好ましく、2,2-ジメチロールプロピオン酸が特に好ましい。
上記1以上のアミノ基を有する化合物としては、アンモニア、ヒドラジン、カルボジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジジヒドラジドおよびフタル酸ジヒドラジドなどのヒドラジン類から選択された1種または2種以上を使用することができる。上記1以上のアミノ基を有する化合物としては耐熱黄変性の点からアンモニア、ヒドラジン、およびアジピン酸ジヒドラジドから選択された1種または2種以上が好ましく、アジピン酸ジヒドラジドがより好ましい。
本発明のポリウレタン水分散体の製造方法は、特に限定されるものではないが、一般的には、ポリオール、および1以上の酸性基を有するポリオールに含まれる水酸基の合計より、化学量論的に過剰のポリイソシアネートのイソシアネート基と水酸基の合計量との当量比1:0.85~1.1を溶剤なしに、または活性水素基を有しない有機溶媒中で反応させてイソシアネート基末端プレポリマーを合成した後、上記イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基と、上記1以上のアミノ基を有する化合物のアミノ基のモル比である、アミノ基モル数/イソシアネート基モル数が1以上となるよう1以上のアミノ基を有する化合物を反応させて、上記ウレタンプレポリマーの酸性基を中和し、水中に分散乳化を行うことによりポリウレタン水分散体が得れられる。上記分散乳化は、上記イソシアネート基末端プレポリマーと上記1以上のアミノ基を有する化合物の反応の前に行ってもよい。その後、必要に応じて使用した溶剤を除去することにより、ポリウレタン水分散体を得ることができる。
上記イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基と、上記1以上のアミノ基を有する化合物のアミノ基のモル比である、アミノ基モル数/イソシアネート基モル数は1以上であるが1.05以上が好ましく、1.1以上がより好ましい。また2.0以下が好ましく、1.25以下がより好ましい。当量比が上記範囲内である場合、耐熱黄変性、および基材への密着性に優れたフィルムコーテイング剤が得られる。
上記活性水素基を有しない有機溶媒としては特に制限されないが具体的には、ジオキサ
ン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、N-メチル-2
-ピロリドン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙
げられる。反応で使用したこれら親水性有機溶剤は、最終的に除去するのが好ましい。
本発明におけるポリウレタン水分散体のポリウレタンの数平均分子量は、(耐溶剤性、基材密着性、UV硬化樹脂(ハードコート層)への密着性の点から3000以上16000以下であるが、4000以上12000以下がより好ましい
上記ポリウレタンの酸価は、基材密着性の点から20mgKOH/g以上が好ましく、30mgKOH/g以上がより好ましい。一方50mgKOH/g以下が好ましく、40mgKOH/g以下がより好ましい。
上記ポリウレタンの架橋度は、基材密着性、耐溶剤性の点から0.01mol/Kg以上が好ましく、0.03mol/Kg以上がより好ましい。一方1mol/Kg以下が好ましく、0.5mol/Kg以下がより好ましい。
上記ポリウレタンのウレタン結合量は硬度、耐熱性、基材密着性の点から2.0mol/Kg以上が好ましく、2.5mol/Kgがより好ましい。一方、10.0mol/Kg以下が好ましく、7.5mol/Kg以下がより好ましい。
本発明のフィルムコーティング剤は、透明性、耐熱黄変性、基材密着性、UV硬化樹脂(ハードコート層)への密着性の点から上記ポリウレタンを、フィルムコーティング剤100質量部に対し、好ましくは20質量部以上、より好ましくは50質量部以上含有する。また、好ましくは90質量部以下、より好ましくは80質量部以下含有する。
本発明のフィルムコーティング剤は本発明の効果を妨げない限りにおいて、必要に応じて、顔料、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、消泡剤、可塑剤、表面調整剤、沈降防止剤等のその他の添加剤を含むことができる。添加剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記顔料としては特に限定されないが具体的には、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、黄鉛、クレー、タルク、カーボンブラックなどの無機顔料、アゾ系、ジアゾ系、縮合アゾ系、チオインジゴ系、インダンスロン系、アントラキノン系、ベンゾイミダゾル系、フタロシアニン系、イソインドリノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジオキサン系、ジケトピロロピロール系などの有機顔料が挙げられる。
上記増粘剤としては特に限定されないが具体的には合成高分子、セルロース及び多糖類、ターペンエマルションからなる群から選ばれる少なくとも一種(各単独又はこれらの2種以上の混合物)が挙げられる。
合成高分子としては、例えば、ポリアクリル酸類、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリルアマイド等が挙げられる。セルロースとしては、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。多糖類としては、例えば、キサンタンガム、グアーガム、カゼイン、アラビアガム、ゼラチン、カラギーナン、アルギン酸、トラガカントガム、ローカストビーンガム、ペクチン等が挙げられる。
ターペンエマルションとしては、ミネラルターペンと水を非イオン系界面活性剤で乳化させたムース調のエマルション等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては特に限定されないが具体的には、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、サリシレート系、蓚酸アニリド系を挙げることができる。紫外線安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物を挙げることができる。より具体的には「TINUVIN622LD」、「TINUVIN765」(以上、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)、「SANOL LS-2626」及び「SANOL LS-765」(以上、三共社製)等の光安定剤、「TINUVIN328」及び「TINUVIN234」(以上、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)等が挙げられる。
上記酸化防止剤としては特に限定されないが具体的には、「IRGANOX245」、「IRGANOX1010」(以上、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)、「Sumilizer GA-80」(住友化学社製)及び2,6-ジブチル-4-メチルフェノール(BHT)等が挙げられる。
以下に実施例および比較例について本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによっ
て限定するものではない。
[ポリエステルポリオール(a-1)の合成]
温度計、窒素ガス導入管及び撹拌機を備えた反応容器中で窒素ガスをバブリングしながら、無水マレイン酸16.76質量部と、ビスフェノールA-2EO付加体83.14質量部と、ジオクチルスズ0.1質量部とを仕込み、塔頂温度が50~60℃になるように反応温度160~170℃に設定し、酸価が2.6mgKOH/g以下になるまで反応を行い、水酸基価98.9mgKOH/g、重量平均分子量1100のポリエステルポリオール(a-1)を得た。
ポリオールの平均水酸基価はJIS K 1557に準じて測定した。
[ポリエステルポリオール(a-2)の合成]
温度計、窒素ガス導入管及び撹拌機を備えた反応容器中で窒素ガスをバブリングしながら、コハク酸17.05質量部と、ビスフェノールA-2EO付加体82.85質量部と、ジオクチルスズ0.1質量部とを仕込み、塔頂温度が50~60℃になるように反応温度160~170℃に設定し、酸価が2.6mgKOH/g以下になるまで反応を行い、水酸基価98.5mgKOH/g、重量平均分子量1100のポリエステルポリオール(a-2)を得た。
<ポリウレタン水分散体の合成>
[実施例1]
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、ポリエステルポリオール(a-1)(重量平均分子量:1100、水酸基価:98.9mgKOH/g)を61.82質量部、トリメチロールプロパンを0.54質量部、ジメチロールプロピオン酸を9.14質量部、メチルエチルケトン100質量部を加え十分攪拌溶解し、次いでキシレンジイソシアネート28.5質量部を加えNCO含量が1.0%になるまで75℃で反応させた。その後、このプレポリマー溶液を45℃まで冷却し、中和剤としてアンモニア1.16質量部、水300質量部を加えてホモミキサーを用いて乳化した後、アンモニア0.41質量部を添加し、末端ブロック反応を30℃で30分行った。この樹脂溶液を加熱減圧下、メチルエチルケトンを留去し、固形分25%のポリウレタン水分散体を得た。
[実施例2]、[実施例8]、[実施例13] ~ [実施例15]は、各原料の種類と仕込み量を下記表1に示すとおりに変更した以外は、[実施例1]と同様に製造を行い各ポリウレタン水分散体を得た。
[実施例3]
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、ビスフェノールAのエチレンオキサイド4モル付加物(製品名:ニューポールBPE-20NK、三洋化成工業株式会社製、重量平均分子量:400、水酸基価:345mgKOH/g)を33.72質量部、グリセリンモノアリルエーテル(製品名:ネオアリルE-10、株式会社大阪ソーダ製)を10.00質量部、ジメチロールプロピオン酸を8.40質量部、メチルエチルケトン100質量部を加え十分攪拌溶解し、次いでキシレンジイソシアネート47.88質量部を加えNCO含量が1.0%になるまで75℃で反応させた。その後、アジピンサンジヒドラジド4.15質量部を添加し末端ブロック反応を30℃で30分行った。その後、中和剤としてアンモニア1.07質量部、水300質量部を加えてホモミキサーを用いて乳化した。その後、添加剤としてアジピン酸ジヒドラジド10質量部を添加した。この樹脂溶液を加熱減圧下、メチルエチルケトンを留去し、固形分25%のポリウレタン水分散体を得た。
[実施例4]、[実施例6]、[実施例7]、[実施例9]、[実施例11]、および[実施例12]は、各原料の種類と仕込み量を下記表1に示すとおりに変更した以外は、[実施例3]と同様に製造を行い各ポリウレタン水分散体を得た。
[実施例5]および[実施例10]は、各原料の種類と仕込み量を下記表1に示すとおりに変更し、アジピン酸ジヒドラジドを添加剤として添加しないとした以外は[実施例3]と同様に製造を行い各ウレタン水分散体を得た。
[比較例1]
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、ビスフェノールAのエチレンオキサイド4モル付加物(製品名:ニューポールBPE-20NK、三洋化成工業株式会社製、重量平均分子量:400、水酸基価:345mgKOH/g)を33.72質量部、グリセリンモノアリルエーテル(製品名:ネオアリルE-10、株式会社大阪ソーダ製)を10.00質量部、ジメチロールプロピオン酸を8.40質量部、メチルエチルケトン100質量部を加え十分攪拌溶解し、次いでキシレンジイソシアネート47.88質量部を加えNCO含量が1.0%になるまで75℃で反応させた。その後、その後、中和剤としてトリエチルアミン8.94質量部、水300質量部を加えてホモミキサーを用いて乳化し、引き続きホモミキサーによる攪拌を継続し水による鎖伸長反応を行った。この樹脂溶液を加熱減圧下、メチルエチルケトンを留去し、固形分25%のポリウレタン水分散体を得た。
[比較例2]は各原料の種類と仕込み量を下記表1に示すとおりに変更した以外は、[比較例1]と同様に製造を行い各ポリウレタン水分散体を得た。
[比較例3]
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、ビスフェノールAのエチレンオキサイド4モル付加物(製品名:ニューポールBPE-20NK、三洋化成工業株式会社製、重量平均分子量:400、水酸基価:345mgKOH/g)を33.72質量部、グリセリンモノアリルエーテル(製品名:ネオアリルE-10、株式会社大阪ソーダ製)を10.00質量部、ジメチロールプロピオン酸を8.40質量部、メチルエチルケトン100質量部を加え十分攪拌溶解し、次いでキシレンジイソシアネート47.88質量部を加えNCO含量が1.0%になるまで75℃で反応させた。その後、その後、中和剤としてトリエチルアミン8.94質量部、水300質量部を加えてホモミキサーを用いて乳化し、アジピン酸ジヒドラジド2.19質量部を添加し、引き続きホモミキサーによる攪拌を継続し鎖伸長反応を行った。この樹脂溶液を加熱減圧下、メチルエチルケトンを留去し、固形分25%のポリウレタン水分散体を得た。
Figure 0007393173000001
*1:ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物 (三洋化成工業株式会社製)
*2:トリメチロールプロパン
*3:グリセリンモノアリルエーテル(株式会社大阪ソーダ製)
*4:ジメチロールプロピオン酸
*5:キシレンジイソシアネート
*6:アジピン酸ジヒドラジド
[ポリウレタン水分散体の評価]
下記の評価方法および評価基準により評価した。評価結果を表1に示す。
<外観>
目視にて判定した。
<不揮発分>
JIS K 6828に準じて測定した。
<pH>
JIS Z8802に従い、評価した。
<粘度>
JIS Z8803に準じてBM型粘度計(単一円筒型回転粘度計)を用いて25℃における粘度を測定した。その際、(a)ロータ回転数を60rpmとして測定し、(b)上記(a)での測定値が8000mPa・s以上の場合にはロータ回転数を30rpmに変更して測定し、(c)上記(b)での測定値が16000mPa・s以上の場合にはロータ回転数を12rpmに変更して測定した。
<平均粒径>
MicrotracUPA-UZ152(日機装社製)にて測定し、50%平均値を粒子径として算出した。
[耐熱黄変性の評価]
以下の通り評価を行った。評価結果を表1に示す。
(ポリウレタン水分散体の評価)
各ポリウレタン水分散体を70℃で3日間保存した後の色を保存前に色と目視にて比較した。評価基準は以下の通り。
◎:変化無し
○:わずかに黄変した
×:黄変した。
(皮膜の評価)
各ポリウレタン水分散体を乾燥厚み約200~300μmになるように塗布し室温乾燥(25℃)を24時間行い、その後50℃で3時間、そして120℃で20分乾燥して皮膜を作成した。
作成した皮膜を200℃で2時間加熱した後の皮膜の色を目視にて評価した。
◎:変化無し
○:わずかに黄変した
×:黒褐色に変色した
[密着性の評価]
基材(PETフィルム(未処理))をイソプロピルアルコールを用いて脱脂した。次に、上記実施例及び比較例で得られたポリウレタン水分散体をバーコーターで、乾燥膜厚5μmになるように塗布し、雰囲気温度280℃の熱風乾燥炉を用いて10分間乾燥し試験片を作製し、1mm碁盤目試験を実施し、以下の評価基準で評価を行った。
○:100区画中100区画が残存
×:100区画中99区画以下が残存
表1に示す通り、ウレタンプレポリマーの遊離NCO基にアミノ基を有する化合物を反応させず、水による鎖伸長反応を行ったポリウレタン樹脂を水に分散させたポリウレタン水分散体(比較例1,2)および、アミノ基を有する化合物であるアジピン酸ジヒドラジドによる鎖伸長を行ったポリウレタン樹脂の水分散体は、皮膜の耐熱黄変性が悪化する結果となった。
本発明のフィルムコーティング剤は、PETフィルム等のコーティング剤として使用でき、特に光学用途のフィルムコーティング剤として有用である。




Claims (3)

  1. ポリイソシアネート、およびポリオールを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーと、1以上のアミノ基を有する化合物とを反応させて得られるポリウレタン樹脂が水に分散しているポリウレタン水分散体であって、
    上記ポリオールが1以上の酸性基を有するポリオールを含有し、
    上記イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基のモル数と、上記1以上のアミノ基を有する化合物のアミノ基のモル比である、アミノ基モル数/イソシアネート基モル数が1.05以上であるポリウレタン水分散体を含有し、
    上記ポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネートおよび芳香脂肪族ポリイソシアネートから選択された1種または2種以上を含み、
    上記1以上のアミノ基を有する化合物が、上記イソシアネート基末端プレポリマーの末端ブロック剤であることを特徴とするフィルムコーティング剤。
  2. 上記ポリウレタン樹脂の数平均分子量が3000以上15000以下であることを特徴とする、請求項1に記載のフィルムコーティング剤。
  3. 上記1以上のアミノ基を有する化合物が、アジピン酸ジヒドラジド、ヒドラジン、およびアンモニアから選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルムコーティング剤。
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