JP7386339B2 - ドリル及び切削加工物の製造方法 - Google Patents

ドリル及び切削加工物の製造方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年5月11日に出願された日本国特許出願2020-082959号の優先権を主張するものであり、この先の出願の開示全体を、ここに参照のために取り込む。
本開示は、一般的には、被削材の穴あけ加工に用いられるドリル及び切削加工物の製造方法に関する。ドリルとしては、例えば、先端交換式ドリル及びソリッドドリルが挙げられ得る。
金属などの被削材を穴あけ加工する際に用いられるドリルとして、例えば特開2010-125592号公報(特許文献1)及び国際公開第2010/086988号(特許文献2)に記載のドリルが知られている。特許文献1に記載のドリルは、切れ刃と、この切れ刃に対して外周側に位置する面取り刃と、を有する。特許文献2に記載のドリルは、第1切れ刃と、この第1切れ刃に対して外周側に位置する第2切れ刃と、を有する。
ドリルを用いて穴あけ加工を行う際に、加工穴の精度を高めることが求められる。
本開示の限定されない一面に基づくドリルは、回転軸に沿って第1端から第2端に向かって延びた本体を有する。前記本体は、外周面と、前記第1端の側に位置する切刃と、前記回転軸の回転方向の後方側において前記切刃に沿って位置する逃げ面と、前記切刃から前記第2端に向かって延びた溝と、を有する。前記切刃は、第1刃と、前記第1刃から前記外周面に向かって延びた第2刃と、前記第2刃から前記外周面に向かって延びた第3刃と、を有する。前記逃げ面は、前記第1刃に沿って位置し、第1逃げ角を有する第1逃げ面と、前記第2刃に沿って位置し、第2逃げ角を有する第2逃げ面と、前記第3刃に沿って位置し、第3逃げ角を有する第3逃げ面と、を有する。前記第2逃げ角は、前記第1逃げ角及び前記第3逃げ角よりも小さい。
本開示の限定されない一面のドリルを示す斜視図である。 図1に示すドリルを第1端の側から見た平面図である。 図2に示すドリルをA1方向から見た側面図である。 図2に示すドリルをA2方向から見た側面図である。 図1に示す領域B1を拡大した拡大図である。 図3に示す領域B2を拡大した拡大図である。 図6に示すVII-VII断面の断面図である。 図6に示すVIII-VIII断面の断面図である。 図6に示すIX-IX断面の断面図である。 本開示の限定されない一面の切削加工物の製造方法における一工程を示す概略図である。 本開示の限定されない一面の切削加工物の製造方法における一工程を示す概略図である。 本開示の限定されない一面の切削加工物の製造方法における一工程を示す概略図である。
<ドリル>
以下、本開示の限定されない一面のドリル1について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図では、説明の便宜上、実施形態を説明する上で必要な主要部材のみが簡略化して示される。したがって、ドリル1は、参照する各図に示されない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率などを忠実に表したものではない。
なお、限定されない一面においては、ドリル1の一例としてソリッドドリルが示され得る。但し、ドリル1は、ソリッドドリルに限定されず、例えば先端交換式ドリルなどであってもよい。
ドリル1は、図1~図4に示す限定されない一例のように、本体3を有してもよい。本体3は、回転軸O1に沿って第1端3aから第2端3bに向かって延びてもよい。言い換えれば、本体3は、回転軸O1に沿って第1端3aから第2端3bにかけて延びた棒形状であってもよい。一般的には、第1端3aが「先端」と呼ばれ、第2端3bが「後端」と呼ばれる。また、本体3は、回転軸O1の周りで回転可能である。なお、図1などにおける矢印Y1は、回転軸O1の回転方向を示している。
本体3は、シャンク部5及び切削部7を有してもよい。シャンク部5は、工作機械の回転するスピンドルに把持されることが可能である。シャンク部5は、工作機械におけるスピンドルの形状に応じて設計されてもよい。
切削部7は、シャンク部5に対して第1端3aの側に位置してもよい。切削部7は、被削材に接触することが可能であって、被削材の切削加工(例えば、穴あけ加工)において主要な役割を果たすことが可能である。
切削部7の外径Dは、特定の値に限定されない。例えば、外径Dの最大値は、2~50mmに設定されてもよい。また、回転軸O1に沿った方向における切削部7の長さLは、L=1.5D~12Dに設定されてもよい。
本体3は、図5に示す限定されない一例のように、外周面9、切刃11、逃げ面13及び溝15を有してもよい。切刃11は、第1端3aの側に位置してもよい。逃げ面13は、回転軸O1の回転方向Y1の後方側において切刃11に沿って位置してもよい。溝15は、切刃11から第2端3bに向かって延びてもよい。なお、外周面9、切刃11、逃げ面13及び溝15は、切削部7に位置してもよい。
切刃11は、切削加工において被削材を切削するために用いることが可能である。切刃11は、第1刃17、第2刃19及び第3刃21を有してもよい。第1刃17、第2刃19及び第3刃21は、主切刃とも呼ばれる。第2刃19は、第1刃17から外周面9に向かって延びてもよい。第3刃21は、第2刃19から外周面9に向かって延びてもよい。なお、第1刃17は、回転軸O1から離れてもよい。図3及び図6に示す限定されない一例のように、回転軸O1に直交する方向から見た場合に、第2刃19は、第1刃17に対して傾斜してもよく、また、第3刃21は、第2刃19に対して傾斜してもよい。第3刃21は、外周面9に接続されてもよい。
第1刃17の数は、1つであってもよく、また、複数であってもよい。第1刃17の数が複数の場合には、その数は、2~5であってもよい。これらの点は、第2刃19及び第3刃21においても同様である。図2に示す限定されない一例のように、ドリル1は、いわゆる2枚刃型のドリルであってもよい。
第1刃17の数が複数の場合には、第1端3aの側からの正面視において、複数の第1刃17が回転軸O1に対して回転対称となるように位置してもよい。具体的には、図2に示す限定されない一例のように、第1刃17の数が2つの場合には、第1端3aの側からの正面視において、2つの第1刃17が回転軸O1に対して180°の回転対称となるように位置してもよい。この場合には、被削材を切削する際のドリル1の直進性が高い。これらの点は、第2刃19及び第3刃21においても同様である。
第1刃17は、第1端3aの側からの正面視において、直線形状又は曲線形状であってもよく、直線形状と曲線形状とが組み合わされた形状であってもよい。これらの点は、第2刃19及び第3刃21においても同様である。
第1端3aの側からの正面視において、第1刃17、第2刃19及び第3刃21のそれぞれの形状は、同じであってもよく、また、異なってもよい。例えば、図2に示す限定されない一例のように、第1端3aの側からの正面視において、第1刃17は、凹曲線形状であってもよい。また、第2刃19は、直線形状であってもよい。第3刃21は、凸曲線形状であってもよい。
第1刃17、第2刃19及び第3刃21のそれぞれの長さは、同じであってもよく、また、異なってもよい。例えば、図2に示す限定されない一例のように、第2刃19の長さは、第1刃17の長さよりも長くてもよい。また、第3刃21の長さは、第2刃19の長さよりも長くてもよい。第3刃21は、切刃11において最も長くてもよい。
溝15は、切刃11で生じた切屑を外部に排出するために用いることが可能である。溝15は、回転軸O1に平行に延びてもよく、また、回転軸O1の周りで螺旋状に延びてもよい。溝15の数は、1つであってもよく、また、複数であってもよい。
溝15は、切刃11に接続されてもよい。この場合には、被削材に対する食い付き性が高い。また、溝15と切刃11との間に両者を接続するすくい面が位置してもよい。この場合には、切刃11で生じた切屑の排出方向が安定し易い。切屑を円滑に外部に排出するという観点から、回転軸O1に直交する断面において、溝15は凹曲線形状であってもよい。
溝15の深さは、特定の値に限定されない。例えば、本体3(切削部7)の外径に対し、溝15の深さは、10~40%に設定されてもよい。溝15の深さとは、回転軸O1に直交する断面において、溝15の底と回転軸O1との距離を本体3(切削部7)の半径から引いた値のことであってもよい。底とは、溝15における回転軸O1に最も近い部分のことであってもよい。
逃げ面13は、第1逃げ面23、第2逃げ面25及び第3逃げ面27を有してもよい。第1逃げ面23は、第1刃17に沿って位置してもよい。第2逃げ面25は、第2刃19に沿って位置してもよい。第3逃げ面27は、第3刃21に沿って位置してもよい。
なお、第1逃げ面23は、第1刃17に接続されてもよく、また、第1刃17から離れてもよい。同様に、第2逃げ面25は、第2刃19に接続されてもよく、また、第2刃19から離れてもよい。第3逃げ面27は、第3刃21に接続されてもよく、また、第3刃21から離れてもよい。例えば、図2に示す限定されない一例のように、第1逃げ面23は、第1刃17に接続されてもよく、第2逃げ面25は、第2刃19に接続されてもよく、第3逃げ面27は、第3刃21に接続されてもよい。
逃げ面13は、「逃げ角」を有してもよい。「逃げ角」は、次のように定義してもよい。まず、切刃11における対象とする部分において、切刃11に直交する断面を示してもよい。例えば、図6~図9に示す限定されない一例のように、第1刃17、第2刃19及び第3刃21のそれぞれに直交する断面を示してもよい。なお、ドリル1が、いわゆる2枚刃型のドリルである場合には、第1刃17などの部位を2つずつ有してもよい。各部位の位置関係における視覚的な理解を容易にするため、図6~図9において、一方の部位を示す符号に「a」、もう一方の部位を示す符号に「b」を付している。例えば、図6及び図7において、一方の第1刃17を符号17a、もう一方の第1刃17を符号17bで示している。
上記の断面において、切刃11を通り、且つ、切刃11の回転軌跡に接する仮想直線を基準線L1としてもよい。面取り加工或いはホーニング加工が切刃11に施されており、微視的に見て切刃11が平面或いは凸曲面である場合は、切刃11における逃げ面13の側の端部を通り、且つ、この端部の回転軌跡に接する仮想直線を基準線L1としてもよい。逃げ面13における切刃11の側の端部に接する仮想直線を評価線L2としてもよい。そして、基準線L1及び評価線L2の交わる角度を「逃げ角」としてもよい。
第1逃げ面23は、図7に示す限定されない一例のように、第1逃げ角θ1を有してもよい。第2逃げ面25は、図8に示す限定されない一例のように、第2逃げ角θ2を有してもよい。第3逃げ面27は、図9に示す限定されない一例のように、第3逃げ角θ3を有してもよい。
ここで、第2逃げ角θ2は、第1逃げ角θ1及び第3逃げ角θ3よりも小さくてもよい。第1逃げ角θ1が相対的に大きい場合には、回転軸O1に相対的に近い第1刃17の刃先を鋭くできるため、切削抵抗が小さくなり易く、ドリル1の直進安定性が高い。また、第3逃げ角θ3が相対的に大きい場合には、外周面9に相対的に近い第3刃21の刃先を鋭くできるため、加工穴にバリが生じにくい。そして、第2逃げ角θ2が相対的に小さい場合には、回転軸O1に沿った方向におけるドリル1の動きを制御し易い。すなわち、被削材を貫通した瞬間にスラスト抵抗が急激に変化するため、回転軸O1に沿った方向におけるドリル1の動きの制御が難しい。しかし、第2逃げ角θ2が相対的に小さい場合には、第2逃げ面25が被削材に接触し易いため、回転軸O1に沿った方向におけるドリル1の動きの制御が容易である。そのため、第2逃げ角θ2が、第1逃げ角θ1及び第3逃げ角θ3よりも小さい場合には、加工穴の精度が高い。
第1逃げ角θ1は、第3逃げ角θ3と同じであってもよく、また、異なってもよい。図7及び図9に示す限定されない一例のように、第1逃げ角θ1が、第3逃げ角θ3よりも大きい場合には、1回転当たりの切り込み量が大きい先端部分で効率的にスラスト抵抗が小さくなり易い。そのため、例えば切削抵抗が大きい被削材に対しても直進安定性が高い。
第1逃げ角θ1が、第3逃げ角θ3よりも小さい場合には、外周側に位置する第3逃げ面27が、回転軸O1の近くに位置する第1逃げ面23と比較して被削材に接触しにくい。すなわち、仮に逃げ面が被削材に接触する場合であっても第3逃げ面27と比較して、回転軸O1の近くに位置する第1逃げ面23が被削材に接触し易い。そのため、逃げ面が被削材に接触することに起因するびびり振動が生じる場合であっても、このびびり振動を小さく抑制し易い。
第1逃げ角θ1、第2逃げ角θ2及び第3逃げ角θ3は、特定の値に限定されない。例えば、第1逃げ角θ1は、5~15°に設定されてもよい。また、第2逃げ角θ2は、5°以下に設定されてもよい。第3逃げ角θ3は、5~20°に設定されてもよい。
第1逃げ面23が平面であって、且つ、第2逃げ面25及び第3逃げ面27がそれぞれ曲面であってもよい。この場合には、ドリル1の動きが制御され易い。第1逃げ面23が平面である場合には、ドリル1の先端角が小さい値に抑えられ易いため、被削材にドリル1が食い付き易い。加えて、例えば切削加工時においてドリル1が被削材を貫通する際にドリル1が振れ易い。しかしながら、第2逃げ面25及び第3逃げ面27が曲面である場合には、ドリル1が被削材を貫通する際に、第2逃げ面25及び第3逃げ面27が被削材と接触し易い。そのため、ドリル1の振れが抑えられ、直進安定性を保ち易い。
なお、平面とは、概ね平面であればよく、厳密な意味での平面である必要はない。この点は、曲面においても同様である。第2逃げ面25及び第3逃げ面27は、それぞれ凸曲面であってもよい。
図2に示す限定されない一例のように、第1逃げ面23及び第2逃げ面25の境界を第1境界29としてもよい。この第1境界29は、切刃11(第1刃17及び第2刃19)から回転方向Y1の後方に向かうにしたがって外周面9に近づいてもよい。この場合には、逃げ面が被削材に接触することに起因するびびり振動を小さく抑制し易い。これは、仮に逃げ面が被削材に接触する場合であっても第2逃げ面25と比較して、回転軸O1の近くに位置する第1逃げ面23が被削材に接触し易いためである。これにより、第2刃19の長さを確保しつつ、びびり振動を小さく抑制し易い。なお、第1境界29は、曲線形状であってもよい。
第2逃げ面25及び第3逃げ面27の境界を第2境界31としてもよい。この第2境界31は、切刃11(第2刃19及び第3刃21)から回転方向Y1の後方に向かうにしたがって外周面9から離れてもよい。なお、第2境界31は、曲線形状であってもよい。曲線形状の第2境界31における曲率半径は、曲線形状の第1境界29における曲率半径よりも小さくてもよい。
第1端3aの側からの正面視において、第2逃げ面25は、回転方向Y1の後方に向かうにしたがって回転軸O1の径方向における幅Wが狭くなる第1領域33と、第1領域33よりも回転方向Y1の後方に位置し、回転方向Y1の後方に向かうにしたがって幅Wが広くなる第2領域35と、を有してもよい。この場合には、第2逃げ面25が被削材に接触した際に、第1領域33において発生する熱の影響を最小限に抑え、ドリル1の動きの制御を効果的に行うことが可能となる。なお、第2領域35は、第1領域33に接続されてもよい。
第1領域33における幅Wの最大値は、第2領域35における幅Wの最大値と同じであってもよく、また、異なってもよい。図2に示す限定されない一例のように、第1領域33における幅Wの最大値が、第2領域35における幅Wの最大値よりも大きい場合には、第2領域35における熱の発生を抑え易い。ドリル1が被削材を貫通する際に第2逃げ面25が被削材に接触したとしても、第2領域35が被削材に過剰に接触することが避けられるためである。
なお、第2逃げ面25は、第1逃げ面23に接続されてもよい。第3逃げ面27は、第2逃げ面25に接続されてもよく、また、外周面9に接続されてもよい。
第1逃げ面23、第2逃げ面25及び第3逃げ面27のそれぞれの面積は、同じであってもよく、また、異なってもよい。例えば、図2に示す限定されない一例のように、第2逃げ面25の面積は、第1逃げ面23の面積よりも大きくてもよい。また、第3逃げ面27の面積は、第2逃げ面25の面積よりも大きくてもよい。第3逃げ面27の面積は、逃げ面13において最も大きくてもよい。
逃げ面13は、回転方向Y1の後方において第1逃げ面23に沿って位置し、且つ、第1逃げ面23に対して傾斜した第4逃げ面37をさらに有してもよい。第4逃げ面37は、3番逃げ面とも呼ばれ得る。
第4逃げ面37は、第1逃げ面23に接続されてもよく、また、第2逃げ面25に接続されてもよい。第4逃げ面37は、平面であってもよい。第4逃げ面37の傾斜角度は、特定の値に限定されない。例えば、第4逃げ面37の傾斜角度は、15~35°に設定されてもよい。
切刃11は、チゼルエッジ39を有してもよい。チゼルエッジ39は、被削材に食い付く役割を果たすことが可能である。チゼルエッジ39は、切刃11において最も回転軸O1の近くに位置してもよい。また、チゼルエッジ39は、回転軸O1と交差してもよい。チゼルエッジ39は、2つの第1逃げ面23の間に位置してもよい。チゼルエッジ39は、2つの第1逃げ面23の交わりに位置してもよい。チゼルエッジ39は、切刃11において最も短くてもよい。チゼルエッジ39は、第1端3aの側からの正面視において、直線形状であってもよい。
切刃11は、シンニングエッジ41を有してもよい。シンニングエッジ41は、第1刃17よりも回転軸O1の側に位置してもよい。また、シンニングエッジ41は、第1刃17及びチゼルエッジ39の間に位置してもよい。シンニングエッジ41は、第1刃17に接続されてもよく、また、チゼルエッジ39に接続されてもよい。シンニングエッジ41の長さは、第1刃17の長さよりも短くてもよい。シンニングエッジ41は、第1端3aの側からの正面視において、直線形状であってもよい。
本体3は、シンニングエッジ41及び溝15の間に位置するギャッシュ43を有してもよい。ギャッシュ43は、回転方向Y1の前方側においてシンニングエッジ41に沿って位置してもよい。
本体3の材質としては、例えば、超硬合金及びサーメットなどが挙げられ得る。超硬合金の組成としては、例えば、WC-Co、WC-TiC-Co及びWC-TiC-TaC-Coが挙げられ得る。ここで、WC、TiC及びTaCは硬質粒子であってもよく、また、Coは結合相であってもよい。
また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料であってもよい。具体的には、サーメットとして、炭化チタン(TiC)又は窒化チタン(TiN)を主成分としたチタン化合物が挙げられ得る。但し、上記の材質は限定されない一例であって、本体3は、これらの材質に限定されない。
本体3の表面は、化学蒸着(CVD)法、又は、物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされてもよい。被膜の組成としては、例えば、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)及びアルミナ(Al23)などが挙げられ得る。
<切削加工物の製造方法>
次に、本開示の限定されない一面の切削加工物101の製造方法について図10~図12を用いて説明する。
切削加工物101は、被削材103を切削加工することによって作製してもよい。切削加工物101の製造方法は、以下の(1)~(4)の工程を有してもよい。
(1)準備された被削材103に対して上方にドリル1を配置する工程(図10参照)。
(2)回転軸O1を中心に矢印Y1の方向にドリル1を回転させ、被削材103に向かってY2方向にドリル1を近づける工程(図10参照)。
(1)及び(2)の工程は、例えば、ドリル1が取り付けられた工作機械のテーブルの上に被削材103を固定し、ドリル1を回転させた状態で被削材103に近づけてもよい。なお、(2)の工程では、被削材103とドリル1とは相対的に近づけばよく、例えば、被削材103をドリル1に近づけてもよい。
(3)ドリル1をさらに被削材103に近づけることによって、回転しているドリル1を、被削材103の表面の所望の位置に接触させて、被削材103に加工穴105を形成する工程(図11参照)。
(3)の工程では、本体3における切削部7の少なくとも一部が加工穴105の中に位置するように切削加工を行ってもよい。また、(3)の工程では、本体3におけるシャンク部5が、加工穴105の外側に位置するように設定してもよい。良好な仕上げ面を得る観点から、切削部7のうち第2端3bの側の一部が加工穴105の外側に位置するように設定してもよい。上記の一部を切屑排出のためのマージン領域として機能させることが可能であり、当該領域を介して優れた切屑排出性を奏することが可能である。
(4)ドリル1を被削材103からY3方向に離す工程(図12参照)。
(4)の工程においても、上記の(2)の工程と同様に、被削材103とドリル1とは相対的に離せばよく、例えば、被削材103をドリル1から離してもよい。
以上のような工程を経る場合には、精度が高い加工穴105を有する切削加工物101を得ることが可能となる。
なお、被削材103の切削加工を複数回行う場合であって、例えば、1つの被削材103に対して複数の加工穴105を形成する場合には、ドリル1を回転させた状態を保持しつつ、被削材103の異なる箇所にドリル1の切刃11を接触させる工程を繰り返してもよい。
被削材103の材質としては、例えば、アルミニウム、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄及び非鉄金属などが挙げられ得る。
1・・・ドリル
3・・・本体
3a・・第1端(先端)
3b・・第2端(後端)
5・・・シャンク部
7・・・切削部
9・・・外周面
11・・・切刃
13・・・逃げ面
15・・・溝
17・・・第1刃
19・・・第2刃
21・・・第3刃
23・・・第1逃げ面
25・・・第2逃げ面
27・・・第3逃げ面
29・・・第1境界
31・・・第2境界
33・・・第1領域
35・・・第2領域
37・・・第4逃げ面
39・・・チゼルエッジ
41・・・シンニングエッジ
43・・・ギャッシュ
101・・・切削加工物
103・・・被削材
105・・・加工穴
O1・・・回転軸
Y1・・・回転方向
L1・・・基準線
L2・・・評価線
θ1・・・第1逃げ角
θ2・・・第2逃げ角
θ3・・・第3逃げ角

Claims (9)

  1. 回転軸に沿って第1端から第2端に向かって延びた本体を有し、
    前記本体は、
    外周面と、
    前記第1端の側に位置する切刃と、
    前記回転軸の回転方向の後方側において前記切刃に沿って位置する逃げ面と、
    前記切刃から前記第2端に向かって延びた溝と、を有し、
    前記切刃は、
    第1刃と、
    前記第1刃から前記外周面に向かって延びた第2刃と、
    前記第2刃から前記外周面に向かって延びた第3刃と、を有し、
    前記逃げ面は、
    前記第1刃に沿って位置し、第1逃げ角を有する第1逃げ面と、
    前記第2刃に沿って位置し、第2逃げ角を有する第2逃げ面と、
    前記第3刃に沿って位置し、第3逃げ角を有する第3逃げ面と、を有し、
    前記第2逃げ角は、前記第1逃げ角及び前記第3逃げ角よりも小さい、ドリル。
  2. 前記第1逃げ角は、前記第3逃げ角よりも大きい、請求項1に記載のドリル。
  3. 前記第1逃げ角は、前記第3逃げ角よりも小さい、請求項1に記載のドリル。
  4. 前記第1逃げ面は、平面であって、且つ、前記第2逃げ面及び前記第3逃げ面は、それぞれ曲面である、請求項1~3のいずれか1つに記載のドリル。
  5. 前記第1逃げ面及び前記第2逃げ面の第1境界は、前記切刃から前記回転方向の後方に向かうにしたがって前記外周面に近づく、請求項1~4のいずれか1つに記載のドリル。
  6. 前記第2逃げ面及び前記第3逃げ面の第2境界は、前記切刃から前記回転方向の後方に向かうにしたがって前記外周面から離れる、請求項1~5のいずれか1つに記載のドリル。
  7. 前記第1端の側からの正面視において、前記第2逃げ面は、
    前記回転方向の後方に向かうにしたがって前記回転軸の径方向における幅が狭くなる第1領域と、
    前記第1領域よりも前記回転方向の後方に位置し、前記回転方向の後方に向かうにしたがって前記径方向における幅が広くなる第2領域と、を有する、請求項1~6のいずれか1つに記載のドリル。
  8. 前記第1領域における前記径方向の幅の最大値が、前記第2領域における前記径方向の幅の最大値よりも大きい、請求項7に記載のドリル。
  9. 請求項1~8のいずれか1つに記載のドリルを回転させる工程と、
    回転している前記ドリルを被削材に接触させる工程と、
    前記ドリルを前記被削材から離す工程と、を有する切削加工物の製造方法。
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