JP7379598B1 - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】胴回り部の側端部の接合領域が過度に硬くなる恐れを軽減させつつ、使用後に接合部に沿って破りやすいパンツ型吸収性物品を提供する。【解決手段】一対の胴回り部が左右方向の両側端部で一対の接合領域(SS)によって接合されたパンツ型吸収性物品(1)であって、接合領域(SS)は上下方向に沿って複数の接合部(70)を有し、胴回り部(20)の一方側シート(21)及び他方側シート(22)の少なくとも一方は、熱融着繊維同士が接合された複数の熱融着部(EB)を有し、伸長状態において、互いに上下方向に隣接し、且つ左右方向の中心距離が最小となる熱融着部群によって、上下方向に沿った熱融着部列(R)が形成されており、熱融着部(EB)は、一方側シート(21)と他方側シート(22)とを接合しておらず、接合部(70)同士の上下方向の間隔が、接合部の上下方向の長さより広く、熱融着部列(R)の第1熱融着部(EB1)と第2熱融着部(EB2)との間隔より、接合部同士の上下方向の間隔が狭い。【選択図】図8

Description

本発明は、パンツ型吸収性物品に関する。
従来、腹側(前側)胴回り部と背側(後側)胴回り部とが、左右方向の両端部に設けられたサイド接合部にて連結されることによって、胴回り開口及び一対の脚回り開口が形成されたパンツ型吸収性物品が広く知られている。例えば、特許文献1には、前胴回り域(前パネル)と後胴回り域(後パネル)と股下域を有し、前パネルの側縁部と後パネルの側縁部を例えば、半円形の接合スポットで接合することで形成されたパンツ型の使い捨ておむつが開示されている。
特開2015-96192号公報
パンツ型吸収性物品を着用した後、着用者の身体から取り外す(着用状態のパンツ型吸収性物品を脱ぎ去る)際には、胴回り域をサイド接合部で破って胴回り開口を開放する動作を行うことが一般的である。特許文献1のような使い捨ておむつのサイド接合部で胴回り開口を開放しようとすると、一方側の胴回り域(例えば、前側胴回り部)のうち、サイド接合部で接合された部分は、他方側の胴回り域(例えば後側胴回り部)に接合されたままとなり、破った後は、サイド接合部の部分が切り抜かれた状態の一方側の胴回り域となる場合がある(図7B参照)。つまり、サイド接合部で破って胴回り開口を開放する動作は、一方側の胴回り域をサイド接合部の輪郭に沿って破り取るため、一方側の胴回り域を強く引っ張り上げる力を要したり、一方側の胴回り域が意図しない部分で破れてしまったりする恐れがあった。一方、サイド接合部を胴回り域の両側縁部の上下方向における全域に亘って連続して設ければ、一方側の胴回り域が意図しない部分で破れてしまう恐れを軽減させることができるが、胴回り域の両側縁部が硬くなってしまうため、着用者に違和感を与えてしまう恐れがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、胴回り部の側端部の接合領域が過度に硬くなる恐れを軽減させつつ、使用後に接合部に沿って破りやすいパンツ型吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、一対の胴回り部と、液吸収性の吸収体と、を備え、前記一対の胴回り部が前記左右方向の両側端部において、一対の接合領域によって互いに接合されたパンツ型吸収性物品であって、前記接合領域は、前記上下方向に沿って複数の接合部を有し、前記胴回り部は、一方側シートと他方側シートを有し、前記一方側シート及び前記他方側シートの少なくとも一方は、熱融着繊維同士が接合された複数の熱融着部を有し、伸長状態において、互いに前記上下方向に隣接し、且つ前記左右方向の中心距離が最小となる熱融着部群によって、前記上下方向に沿った熱融着部列が形成されており、前記熱融着部は、前記一方側シートと前記他方側シートとを接合しておらず、前記熱融着部列は、前記接合部よりも前記左右方向の内側において、第1熱融着部と第2熱融着部を有し、前記接合部同士の前記上下方向の間隔が、前記接合部の前記上下方向の長さより広く、前記第1熱融着部と前記第2熱融着部との間隔より、前記接合部同士の前記上下方向の間隔が狭いことを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、接合部同士の上下方向の間隔を接合部の上下方向の長さより広くし、且つ、第1熱融着部と第2熱融着部との間隔より接合部同士の上下方向の間隔を狭くしなかった場合よりも、接合領域が過度に硬くなる恐れを軽減させつつ、使用後に接合部の左右方向の内側の端に沿って破りやすい。
おむつ1の概略斜視図である。 展開かつ伸長した状態のおむつ1を着用者の肌側から見た概略平面図である。 図2中のA-A断面図である。 腹側胴回り部20に設けられた溶着部列Rの説明図である。 図5A及び図5Bは、弾性部材23の取り付け機能の説明図である。 図4中のY部の概略拡大図である。 図7Aは、従来のパンツ型吸収性物品2の構成を説明する図である。図7Bは、従来のパンツ型吸収性物品2を破る様子を説明する図である。 図6の概略拡大図について説明する図である。 おむつ1を破る様子を説明する図である。 図10Aは、変形例の溶着部列Ra、Rbについて説明する図である。図10Bは、中抜き溶着部対51aの説明図である。 図11Aは、伸長状態の中抜き溶着部対51aの説明図である。図11B及び図11Cは、収縮状態の中抜き溶着部対51aの説明図である。 熱融着部EBの変形例を示す図である。 製造ライン100でおむつ1が製造される様子を一部斜視で示す概略平面図である。 第4加工位置PK4でなされる加工処理の説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
態様1は、互いに交差する上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、一対の胴回り部と、液吸収性の吸収体と、を備え、前記一対の胴回り部が前記左右方向の両側端部において、一対の接合領域によって互いに接合されたパンツ型吸収性物品であって、前記接合領域は、前記上下方向に沿って複数の接合部を有し、前記胴回り部は、一方側シートと他方側シートを有し、前記一方側シート及び前記他方側シートの少なくとも一方は、熱融着繊維同士が接合された複数の熱融着部を有し、伸長状態において、互いに前記上下方向に隣接し、且つ前記左右方向の中心距離が最小となる熱融着部群によって、前記上下方向に沿った熱融着部列が形成されており、前記熱融着部は、前記一方側シートと前記他方側シートとを接合しておらず、前記熱融着部列は、前記接合部よりも前記左右方向の内側において、第1熱融着部と第2熱融着部を有し、前記接合部同士の前記上下方向の間隔が、前記接合部の前記上下方向の長さより広く、前記第1熱融着部と前記第2熱融着部との間隔より、前記接合部同士の前記上下方向の間隔が狭いことを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
態様1によれば、接合部同士の上下方向の間隔を接合部の上下方向の長さより広くし、且つ、第1熱融着部と第2熱融着部との間隔より接合部同士の上下方向の間隔を狭くしなかった場合よりも、接合領域が過度に硬くなる恐れを軽減させつつ、使用後に接合部の左右方向の内側の端に沿って破りやすい。
態様2は、前記接合部の前記上下方向の長さが、前記第1熱融着部の前記上下方向の長さより短い態様1に記載のパンツ型吸収性物品である。
態様2によれば、接合部の上下方向の長さを第1熱融着部の上下方向の長さより長くした場合よりも、接合領域が過度に硬くなる恐れを軽減させることができる。
態様3は、前記接合部は、前記上下方向の長さより前記左右方向の長さの方が長い態様1又は2に記載のパンツ型吸収性物品である。
態様3によれば、接合部の上下方向の長さを左右方向の長さより短くした場合よりも、接合部における接合強度を高めやすくしつつ、使用後に接合部の左右方向の内側の端に沿って破りやすくなる。
態様4は、前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、前記接合部の前記上下方向の長さが、自然状態における前記弾性部材の太さより短い態様1から3のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様4によれば、接合部が弾性部材を切断する可能性を下げることができる。
態様5は、前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、前記接合部の前記上下方向の長さが、前記伸長状態における前記弾性部材の太さより短い態様1から4のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様5によれば、接合部が弾性部材を切断する可能性をより下げることができる。
態様6は、前記胴回り部の少なくとも一方において、複数の溶着部で接合された前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、複数の前記溶着部は、前記上下方向において前記弾性部材の両側に位置する溶着部対を複数有し、各々の前記弾性部材は、前記左右方向に収縮した状態において、前記溶着部対の間に挟み込まれることにより、前記一方側シート及び前記他方側シートに対する前記上下方向の位置が規制され、前記接合部の前記左右方向の長さが、前記溶着部の前記左右方向の長さより長い態様1から5のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様6によれば、接合部の左右方向の長さを溶着部の左右方向の長さより短くした場合よりも、接合領域の強度を高めやすくなる。
態様7は、前記胴回り部の少なくとも一方において、複数の溶着部で接合された前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、複数の前記溶着部は、前記上下方向において前記弾性部材の両側に位置する溶着部対を複数有し、各々の前記弾性部材は、前記左右方向に収縮した状態において、前記溶着部対の間に挟み込まれることにより、前記一方側シート及び前記他方側シートに対する前記上下方向の位置が規制され、複数の前記溶着部対は、第1溶着部対と、前記第1溶着部対の前記左右方向の一方側の隣に位置する第2溶着部対と、を有し、前記第1溶着部対と前記第2溶着部対は、共に、第1弾性部材を挟み込み、前記第1溶着部対は、前記第1弾性部材を基準とした前記上下方向の同じ側において、前記左右方向に第1間隔を空けて位置する、第1溶着部と、第2溶着部とを有し、前記伸長状態において、前記第1溶着部対の前記左右方向の前記一方側の端から、前記第2溶着部対の前記左右方向の他方側の端までの前記左右方向の長さである第1長さは、前記第1間隔の前記左右方向の長さよりも長い態様1から6のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様7によれば、溶着部対の間から弾性部材が抜けてしまう恐れを軽減させて、弾性部材による伸縮性の低下を抑制することができる。
態様8は、前記第1熱融着部と前記第2熱融着部との間隔が、前記接合部の上下方向の長さと前記接合部同士の前記上下方向の間隔との和の2倍よりも広い態様1から7のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様8によれば、第1熱融着部と第2熱融着部との間隔を、接合部の上下方向の長さと接合部同士の上下方向の間隔との和の2倍より狭くした場合よりも、使用後に接合部の左右方向の内側の端に沿って破りやすくなる。
態様9は、前記接合部同士の前記上下方向の間隔が、前記接合部の前記左右方向の長さより狭い態様1から8のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様9によれば、接合部同士の上下方向の間隔を、接合部の左右方向の長さよりも広くした場合よりも、接合部における接合強度を高めやすくしつつ、使用後に接合部の左右方向の内側の端に沿って破りやすくなる。
態様10は、前記接合部の前記左右方向の長さが、前記第1熱融着部の前記左右方向の長さより長い態様1から9のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様10によれば、接合部の左右方向の長さを第1熱融着部の左右方向の長さより短くした場合よりも、接合領域の強度を高めることができる。
態様11は、前記接合部の面積が、前記第1熱融着部の面積以下である態様1から10のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様11によれば、接合部の面積を第1熱融着部の面積より大きくした場合よりも、接合領域が過度に硬くなる恐れを軽減させることができる。
態様12は、前記接合部の面積が、前記第1熱融着部の面積より大きい態様1から10のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様12によれば、接合部の面積を第1熱融着部の面積以下とした場合よりも、接合領域の接合を強固にしつつ、使用後に接合部の左右方向の内側の端に沿って破りやすくなる。
態様13は、前記胴回り部の少なくとも一方において、複数の溶着部で接合された前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、複数の前記溶着部は、前記上下方向において前記弾性部材の両側に位置する溶着部対を複数有し、各々の前記弾性部材は、前記左右方向に収縮した状態において、前記溶着部対の間に挟み込まれることにより、前記一方側シート及び前記他方側シートに対する前記上下方向の位置が規制され、前記接合部の面積が、前記溶着部の面積以下である態様1から12のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様13によれば、接合部の面積を溶着部の面積より大きくした場合よりも、接合領域が過度に硬くなる恐れを軽減させることができる。
態様14は、前記胴回り部の少なくとも一方において、複数の溶着部で接合された前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、複数の前記溶着部は、前記上下方向において前記弾性部材の両側に位置する溶着部対を複数有し、各々の前記弾性部材は、前記左右方向に収縮した状態において、前記溶着部対の間に挟み込まれることにより、前記一方側シート及び前記他方側シートに対する前記上下方向の位置が規制され、前記接合部の面積が、前記溶着部の面積より大きい態様1から12のいずれかに記載のパンツ型吸収性物品である。
態様14によれば、接合部の面積を溶着部の面積以下とした場合よりも、接合領域の接合を強固にしつつ、使用後に接合部の左右方向の内側の端に沿って破りやすくなる。
===本実施形態===
<<パンツ型使い捨ておむつの基本構成>>
本実施形態に係るパンツ型吸収性物品の一例としてパンツ型使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」とも呼ぶ)について説明する。ただし、本発明に係るパンツ型吸収性物品には、ショーツ型ナプキンも含まれる。また、パンツ型吸収性物品の着用者は、大人に限らず、乳幼児又は動物等の生物であってもよい。
図1は、おむつ1の概略斜視図である。図2は、展開かつ伸長した状態のおむつ1を着用者の肌側から見た概略平面図である。図3は、図2中のA-A断面図である。図2中のC-C線は左右方向におけるおむつ1の中心線(「左右方向の中心C-C」ともいう。)であり、CL線は長手方向における中心線(「長手方向の中心CL」ともいう。)である。
おむつ1の「展開状態」とは、図1のパンツ型状態のおむつ1が左右方向の両側に有するサイド接合部SS(後述)の接合を解くことで、腹側胴回り部20(後述)と背側胴回り部30(後述)とを分離するとともに、おむつ1を上下方向に開くことで、おむつ1を平面上に展開した状態のことである。また、おむつ1の「伸長状態」とは、製品(おむつ1)を皺無く伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、吸収性本体10や腹側胴回り部20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。一方、「自然状態」とは、おむつ1や腹側胴回り部20を所定時間放置したときの状態である。例えば、おむつ1の腹側胴回り部20及び背側胴回り部30を左右方向の両外側に引っ張り、胴回り部20,30を「伸長した状態」として、この伸長状態を15秒間継続させた後、おむつ1の引っ張りを解除して机等の平面に置く。そして、このような平面平置きで5分間経過させた状態を自然状態とする。
このパンツ型状態のおむつ1(図1)は、互いに交差する上下方向と左右方向と前後方向を有し、胴回り開口BH、及び、一対の脚回り開口LHを有する。上下方向において胴回り開口BH側を上側とし、着用者の股下側となる側を下側とする。前後方向において着用者の腹側となる側を前側とし、背側となる側を後側とする。また、おむつ1は、図3に示すように資材が積層された厚さ方向を有し、厚さ方向において着用者に接触する側を肌側とし、その逆側を非肌側とする。
おむつ1は、吸収性本体10と、一対の胴回り部20,30とを有する。一対の胴回り部20,30は、吸収性本体10の非肌側面に、接着剤等で接合されている。一対の胴回り部20のうち前側に位置するものを腹側胴回り部20とも呼び、後側に位置するものを背側胴回り部30とも呼ぶ。腹側胴回り部20と背側胴回り部30は、左右方向の両側端部において、一対の接合領域SSで接合されている。
吸収性本体10は、図3に示すように、吸収性コア11と、吸収性コア11よりも肌側に配された液透過性のトップシート12と、吸収性コア11よりも非肌側に配された液不透過性のバックシート13と、外装シート14を有する。吸収性コア11は、***液を吸収して保持するものであればよく、例えばパルプ繊維や高吸収性ポリマー等の液体吸収性素材を所定形状に成形したもの等を例示できる。また、吸収性コア11は、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性シートで覆われていてもよい。なお、吸収性本体10は、適宜、脚回り弾性部材や、防漏壁弾性部材を備える防漏壁部等を備えるが、図2等では省略して示している。
本実施形態では、接合領域SSと上下方向に重複する部位を胴回り部20,30とし、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30は、平面視長方形状の部位である。背側胴回り部30の股下側には、略台形形状である延出部30Eが設けられている。延出部30Eによって、着用者の臀部被覆できる。以下の説明では、背側胴回り部30と延出部30Eを合わせて背側外装部30,30Eとも称す。ただし、上記に限定されず、例えば、背側に延出部30Eを有さない構成であってもよいし、腹側胴回り部20から股下側に延出する部位を有する構成であってもよい。
腹側胴回り部20は、肌側シート(一方側シート)21と非肌側シート(他方側シート22)を備える。本実施形態では、肌側シート21と非肌側シート22のいずれもスパンボンド不織布が使用されている。但し、何等これに限らず、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布、メルトブローン不織布等、別の種類の不織布を用いても良い。また、この例では、不織布の構成繊維(熱融着繊維)F(図6参照)として熱可塑性樹脂の代表例のポリプロピレン(PP)の単独繊維を用いているが、何等これに限らない。例えば、ポリエチレン(PE)などの他の熱可塑性樹脂の単独繊維を用いても良いし、更に、PE及びPP等の鞘芯構造を有した複合繊維を用いても良い。また、肌側シート21と非肌側シート22のいずれか一方のシート(例えば、肌側シート21)がスパンボンド不織布で形成され、もう一方のシート(例えば、非肌側シート22)がスパンボンド不織布以外の柔軟なシート部材で形成されていてもよい。肌側シート21及び非肌側シート22には、それぞれ熱可塑性樹脂等からなる熱融着繊維F同士を融着するためのドット状(円形状)の熱融着部EBが複数点在して設けられている(図6等参照)。肌側シート21(非肌側シート22)に熱融着部EBを設けることで、熱融着繊維Fをシート状に保持することができる。なお、熱融着部EBは、肌側シート21と非肌側シート22とを接合をするものではない。
背側胴回り部30は、腹側胴回り部20と同様に、肌側シート(一方側シート)31と非肌側シート(他方側シート32)を備える。本実施形態では、肌側シート31と非肌側シート32のいずれもスパンボンド不織布が使用されている。但し、何等これに限らず、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布等、別の種類の不織布を用いても良い。また、この例では、不織布の構成繊維として熱可塑性樹脂の代表例のポリプロピレン(PP)の単独繊維を用いているが、何等これに限らない。例えば、ポリエチレン(PE)などの他の熱可塑性樹脂の単独繊維を用いても良いし、更に、PE及びPP等の鞘芯構造を有した複合繊維を用いても良い。また、肌側シート31と非肌側シート32のいずれか一方のシート(例えば、肌側シート31)がスパンボンド不織布で形成され、もう一方のシート(例えば、非肌側シート32)がスパンボンド不織布以外の柔軟なシート部材で形成されていてもよい。肌側シート31及び非肌側シート32には、それぞれ熱可塑性樹脂等からなる熱融着繊維F同士を融着するためのドット状(円形状)の熱融着部EBが複数点在して設けられている。肌側シート31(非肌側シート32)に熱融着部EBを設けることで、熱融着繊維Fをシート状に保持することができる。なお、熱融着部EBは、肌側シート31と非肌側シート32とを接合するものではない。
以上、おむつ1の基本構成を説明したが、上記のおむつ1の構成は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、本実施形態のおむつ1では、腹側胴回り部20と背側外装部30,30Eとが別部材で構成され、股下部において吸収性本体10の非肌側面が露出している。これに限らず、例えば、腹側胴回り部20と背側外装部30,30Eとそれらを繋ぐ股下部の3部材から構成される外装部材を有するおむつであってもよいし、腹側胴回り部20から背側胴回り部30に亘り連続する1部材で構成される外装部材を有するおむつであってもよい。
<<胴回り部>>
腹側胴回り部20及び背側胴回り部30の具体的な構成について説明する。上述したように、本実施形態の腹側胴回り部20及び背側胴回り部30はほぼ同様の構成を有している。そこで、以下の説明では腹側胴回り部20及び背側胴回り部30の両者に共通する内容については、腹側胴回り部20についてのみ説明する。背側胴回り部30については、必要に応じて腹側胴回り部20に対応する部材等の符号を括弧書きで示す等として、具体的な説明は省略する。
図4は、腹側胴回り部20に設けられた溶着部列Rの説明図である。図5A及び図5Bは、胴回り弾性部材23の取り付け機能の説明図である。図4では、伸長状態の腹側胴回り部20が左右方向に伸長したときの状態を示す。
<<胴回り弾性部材の位置規制について>>
本実施形態の腹側胴回り部20(30)は、複数の溶着部50、50…が上下方向に並ぶ溶着部列Rを複数有する。複数の溶着部列Rは、左右方向に間隔を空けて配置されている。図4では、溶着部列Rが、上下方向に延びる帯状の領域として描かれているが、実際の溶着列Rは、複数の溶着部50が上下方向に間隔を空けて並ぶことによって形成されている。
図4に示すように、腹側胴回り部20(30)は、複数の溶着部50によって接合された肌側シート21(31)と非肌側シート22(32)の間(一対のシート間)に、左右方向に伸縮可能な胴回り弾性部材(弾性部材)23(33)が上下方向に間隔を空けて複数配置されている。肌側シート21(31)と非肌側シート22(32)は、上下方向及び左右方向に離散的に配された複数の溶着部50で間欠に接合されている。これにより、腹側胴回り部20(30)には左右方向の伸縮性が付与されている。すなわち、溶着部50,50…は、肌側シート21(31)と非肌側シート22(32)の一対の対向面同士を接合する機能だけでなく、肌側シート21(31)と非肌側シート22(32)に胴回り弾性部材23(33)を取り付ける機能も有している。溶着部50の形成方法は、超音波溶着や熱溶着等の周知の溶着方法を例示できる。
溶着部50が接合する一対のシートは、本実施形態の肌側シート21(31)と非肌側シート22(32)のように2枚の別シートであってもよいし、1枚のシートが折り返されて2層となったシートであってもよい。また、溶着部50は、胴回り弾性部材23(33)を挟む一対のシートのみを接合するに限らず、一対のシートに積層されたシートも合わせて3層以上のシートを接合してもよい。
図4に示すように、複数の溶着部50が上下方向、及び左右方向に所定の間隔を空けて設けられていることにより、腹側胴回り部20(30)の柔軟性を維持しつつ、おむつ1を着用した際の肌触りが悪化することを抑制することができる。仮に、上下方向若しくは左右方向に長く連なった(連続した)線状の溶着部が形成されていた場合、当該溶着部が形成されている部分において不織布が硬くなり、また、当該溶着部が線状(帯状)に形成されている方向に不織布が変形することが阻害されやすくなる。これに対して、図4に示されるような小さな溶着部50が分散して配置された溶着部列Rであれば、おむつ1の使用者(着用者)に不織布が硬化していることを感じさせにくく、上下方向及び左右方向に対する変形が阻害されにくい柔軟なシート部材を提供することができる。
腹側胴回り部20(30)では、溶着部列Rに含まれる複数の溶着部50のうち、上下方向に隣り合う2つの溶着部50,50によって胴回り弾性部材23(33)が上下に挟み込まれることにより、胴回り弾性部材23(33)が腹側胴回り部20(30)に取り付けられている。すなわち、胴回り弾性部材23の上下方向の両側に並ぶ一対の溶着部50,50同士が、溶着部対51をなし、該溶着部対51によって弾性部材23(33)が取り付けられている。図5A及び図5Bは、胴回り弾性部材23の取り付け機能の説明図であり、図4中のX部の概略拡大図である。
図5Aに示すように、溶着部対51をなす一対の溶着部50,50は、上下方向に間隔GH50を空けて並んでいる。その間隔GH50の大きさは、腹側胴回り部20を左右方向に最大に伸長した状態での胴回り弾性部材23の外径d1と同寸又はそれよりも若干大きい寸法に設定されている(GH50≧d1)。
ただし、胴回り弾性部材23は左右方向に収縮するにしたがって太くなる。そこで、図5Bに示すように、胴回り弾性部材23が左右方向に収縮した状態(つまり腹側胴回り部20の自然状態)での、胴回り弾性部材23の最大外形d2よりも、溶着部対51の間隔GH50を小さくする(GH50<d2)。そうすることで、左右方向に収縮した状態の胴回り弾性部材23は、溶着部対51の間に挟み込まれる(上下方向の拡大が規制される)。よって、肌側シート21及び非肌側シート22に対する胴回り弾性部材23の左右方向と上下方向の位置(動き)が規制される。
したがって、接着剤を用いて胴回り弾性部材23を肌側シート21及び非肌側シート22に固定しなくても、胴回り弾性部材23の位置ずれを抑制でき、腹側胴回り部20の伸縮性が維持される。つまり、溶着部50を利用することで、接着剤を使用せずに、或いは接着剤の使用量を減らして、胴回り弾性部材23を肌側シート21及び非肌側シート22に取り付けることができる。ゆえに、接着剤の硬化による腹側胴回り部20(伸縮性シート40)の柔軟性の低下を抑制できる。また、接着剤の硬化による胴回り弾性部材23の弾性特性の低下を抑制できる。
また、腹側胴回り部20(30)では、接合領域SSにおいて胴回り弾性部材23(33)が肌側シート21(31)と非肌側シート22(32)に固定されている。おむつ1の製造時において、伸長状態の胴回り弾性部材23が肌側シート21と非肌側シート22の間に挟み込まれている状態で、接合領域SSが形成され、胴回り弾性部材23の端部は接合領域SSに固定されている。そのため、おむつ1の着用時に腹側胴回り部20(30)が大きく伸長した場合にも、溶着部対51の間から胴回り弾性部材23(33)が抜けてしまうことを防止でき、腹側胴回り部20(30)の伸縮性が維持される。
また、溶着部対51の間隔GH50と胴回り弾性部材23の外径d1,d2の関係は上記に限定されない。例えば、胴回り弾性部材23が切れない程度に、胴回り弾性部材23の一部が溶着部50と重なるようにしてもよい。この場合も、胴回り弾性部材23は、左右方向に収縮した状態において、溶着部対51の間に挟み込まれ、肌側シート21及び非肌側シート22に対する左右方向と上下方向の位置が規制される。
また、腹側胴回り部20に配される全ての胴回り弾性部材23(弾性部材)が溶着部対51に挟み込まれて位置が規制されるに限らない。少なくとも一部の胴回り弾性部材23が溶着部対51によって位置が規制されていればよく、別の一部の胴回り弾性部材23が接着剤で肌側シート21及び非肌側シート22に固定されていてもよい。
一対の胴回り部20、30は、左右方向の両側端部において、一対の接合領域SSによって互いに接合されている。図4では、接合領域SSを、上下方向に延びる帯状の領域として示したが、実際の接合領域SSは、図6に示すように、複数の接合部70が上下方向に間隔を空けて並ぶことによって形成された領域であり、上下方向に隣接する接合部70の左右方向の端同士を結ぶ上下方向に沿った直線で囲まれた領域である。おむつ1の接合領域SSは、前後方向に見て、腹側胴回り部20と背側胴回り部30とが重なった部分の上端から下端まで連続している。図6は、図4中のY部の概略拡大図である。本実施形態の接合部70は、略矩形形状であり、熱溶着や超音波溶着や接着剤による接合方法等を例示できる。
<<使用後の胴回り部の切断について>>
パンツ型の吸収性物品は、使用後に、着用者の身体から取り除く際には、一方の胴回り部を接合領域(接合部)で破って(切り取って)、胴回り開口部を開放させることが一般的である。図7Aは、従来のパンツ型吸収性物品2の構成を説明する図である。図7Bは、従来のパンツ型吸収性物品2を破る様子を説明する図である。従来のパンツ型吸収性物品2について、本実施形態のおむつ1と同様の構成の部分は、同じ符号を付している。
図7A及び図7Bに示すパンツ型吸収性物品2は、従来のパンツ型吸収性物品の一例である。図7Aに示すように、パンツ型吸収性物品2は、胴回り部20、30の両側端部が複数の接合部70(接合領域SS)で接合されている。パンツ型吸収性物品2の接合部70は、上下方向に間欠に配置された半円形状の溶着部である。この半円形状の接合部70は、着用時に胴回り部20、30が分離してしまわないように、強固に接合されている。使用後のパンツ型吸収性物品2を着用者の身体から取り除くために、接合部70で腹側胴回り部20(一方の胴回り部)を破り取ろうと腹側胴回り部20を引っ張ると、図7Bに示すように、腹側胴回り部20のうち、接合部70で背側胴回り部30(他方の胴回り部)に固定されていた部分が背側胴回り部30に固定されたままとなりやすい。そのため、破り取った腹側胴回り部20は、接合部70の形が切り抜かれた形状となったり(図7B)、接合部70の近傍で、意図しない方向に腹側胴回り部20を破ってしまったりする恐れがある。また、接合部70の輪郭に沿って腹側胴回り部20を破り取ったりする動作は腹側胴回り部20を強く引っ張り上げる力を要する。一方、接合部70で腹側胴回り部20を切断しやすくするために、例えば、接合部70を腹側胴回り部20の上端から下端まで連続して設けると、胴回り部20、30の両側端部が硬くなり、着用者にごわごわとした違和感を与えてしまう恐れがある。
これに対し、おむつ1は、接合領域SSが過度に硬くなる恐れを軽減させつつ、接合部70の左右方向の内側の端に沿って切断しやすくしている。図8は、図6の概略拡大図について説明する図である。図8は、図6における熱融着繊維Fを省略して示し、また、腹側胴回り部20における非肌側シート22の折り返し部等を省略して示している。なお、図6、図8等では、肌側シート21の熱融着部EBについて説明するが、非肌側シート22の熱融着部EBについても同様である。
おむつ1は、上述の通り、接合領域SSに上下方向に沿った複数の接合部70が設けられており、腹側胴回り部20(30)は、肌側シート21と非肌側シート22を有しており、肌側シート21及び非肌側シート22が、それぞれ熱融着繊維F同士が接合された複数の熱融着部EBを有している。この熱融着部EBは、肌側シート21と非肌側シート22とを接合していない。この複数の熱融着部EBは、伸長状態において、互いに上下方向に隣接して、且つ、左右方向の中心位置eが最小となる熱融着部群によって熱融着部列Rが形成されている。本実施形態における複数の熱融着部EBは、千鳥状に配置されており、複数の熱融着部EBのうち、左右方向の中心eが同じ位置となる熱融着部EBを有しているため、左右方向の中心距離が最小となる熱融着部群は、この左右方向の中心eが同じとなる熱融着部EBであり、これが熱融着部列Rである。溶着部列Rは、接合部70よりも左右方向の内側において、第1熱融着部EB1と第2熱融着部EB2とを有している。つまり、第1熱融着部EB1の左右方向の中心eは、第2熱融着部EB2の左右方向の中心eでもある。
このおむつ1において、接合部70同士の上下方向の間隔D70が、接合部70の上下方向の長さH70の長さより広く、第1熱融着部EB1と第2融着部EB2との間隔DEBより、接合部70同士の上下方向の間隔D70の方が狭い(H70<D70<DEB)。おむつ1では、第1熱融着部EB1の左右方向の中心eと第2熱融着部EB2の左右方向の中心eとが同じであり、第1熱融着部EB1と第2熱融着部EB2とが上下方向に並んでいることから、第1熱融着部EB1と第2融着部EB2との間隔DEBは、第1熱融着部EB1と第2融着部EB2との上下方向の間隔でもある。
図8に示すように、おむつ1の接合領域SSは、略同じ大きさ、略同じ形状の複数の接合部70が、上下方向に均等な間隔(D70)で、配置されている。複数の熱融着部EBは、略同じ大きさ、略同じ形状で、千鳥状に等間隔で配置されている。
これによって、接合部70同士の上下方向の間隔D70を接合部70の上下方向の長さH70より広くし、且つ、第1熱融着部EB1と第2熱融着部EB2との間隔DEBよりも接合部70同士の上下方向の間隔D70を狭くしなかった場合よりも、接合領域SSが過度に硬くなる恐れを軽減させつつ、使用後に接合部70の左右方向の内側の端70eに沿って破りやすい。
一般的に、接合部70の剛性は、接合部70が設けられていないところよりも高い。そのため、接合部70を広く形成するほど、おむつ1の両側端部が硬くなることから、おむつ1が、接合部70同士の上下方向の間隔D70を接合部70の上下方向の長さH70より広く設けることで、接合領域SSが過度に硬くなる恐れを軽減させることができる。
また、接合部70同士の上下方向の間隔D70が、第1熱融着部EB1と第2融着部EB2との上下方向の間隔DEBより狭いことで、接合部70の左右方向の内側の端70eに沿った切断線Lで破りやすくなる。図9は、おむつ1を破る様子を説明する図である。
図8等に示すように、おむつ1において、切断線Lは、上下方向において、接合部70の左右方向の内側の端70eと、上下方向に隣接する接合部70同士の上側の端70eと下側の端70eとを結ぶ上下方向に沿った直線sとを結ぶ仮想線である。直線sは、上側の端70eと下側の端70eとの間の最短距離である。図6及び図8では、便宜上、切断線Lを太線の二点鎖線で示している。切断線Lのうち、接合部70の左右方向の内側の端70eは、接合部70によって剛性に差が生じる部分であるため、接合部70の左右方向の内側の端に沿って切断しやすい。一方、切断線Lのうち、直線sの部分は、剛性差が少なく、誤って意図しない方向に切断されやすい部分であるが、接合部70同士の上下方向の間隔D70を、第1熱融着部EB1と第2融着部EB2との上下方向の間隔DEBより狭くすることで、接合部70の左右方向の内側の端に沿った切断の力をそのまま切断線L上に働かせやすくなるため、切断線Lに沿って切断させやすくなる。そのため、切断線Lがミシン目のような切断線となり、図9に示すように、小さな力で効率よく切断線Lに沿って、腹側胴回り部20を切断することができる。また、意図しない方向に腹側胴回り部20を破ってしまう恐れも軽減させることができる。
また、切断線Lについて、上下方向に互いに隣接する接合部70の左右方向の内側の端70eと直線sが連続的に設けられていることで、切断線Lを連続した形状とすることができるため、切断線Lに沿って効率的に腹側胴回り部20を切断しやすくなる。さらに、切断線Lにおいて、接合部70の左右方向の内側の端70eと直線sとが、屈曲を伴わない1つの直線であることがより好ましい。これによって、切断線Lを直線とすることができるため、より軽い力で効率的に腹側胴回り部20を切断しやすくなる。なお、本実施形態のおむつ1の切断線Lは、上下方向に沿う(上下方向に平行な)ものとしたが、これに限られない。切断線Lが、上下方向に対して傾きを有するものであってもよく、屈曲や湾曲を伴うギザギザな形状や波型形状ものであってもよい。切断線Lの形状は、接合部70の形状や配置によって変更することができる。接合部70の形状や配置を変更して、切断線Lの形状を変更することで、接合部70の接合強度を調整したり、接合部70の剛性に伴って着用者に与える肌触りを調整させたりすることができる。
接合領域SSにおける接合部70について、接合部70の上下方向の長さH70より、接合部70の左右方向の長さW70の方が長いことが好ましい(H70<W70)。これによって、接合部70の上下方向の長さH70を左右方向の長さW70より短くした場合よりも、接合部70における接合強度を高めやすくしつつ、使用後に接合部70の内側の端70eに沿って腹側胴回り部20を破りやすくなる。
接合部70は、接合部70同士の上下方向の間隔D70が、接合部70の左右方向の長さW70より狭いことが好ましい(D70<W70)。これによって、接合部70同士の上下方向の間隔D70を接合部70の左右方向の長さW70より広くした場合よりも、接合部70における接合強度を高めやすくしつつ、使用後に接合部70の左右方向の内側の端70eに沿って腹側胴回り部20を破りやすくなる。
また、接合部70の上下方向の長さH70が、第1熱融着部EB1(熱融着部EB)の上下方向の長さHEBより短いことが好ましい(H70<HEB)。接合部70の上下方向の長さH70を長くするほど接合領域SSの剛性が高くなることから、接合部70の上下方向の長さH70を第1熱融着部EB1の上下方向の長さHEBより短くすることで、接合部70の上下方向の長さH70を第1熱融着部EB1の上下方向の長さHEBより長くした場合よりも、接合領域SSが過度に硬くなる恐れを軽減させることができる。
おむつ1の腹側胴回り部20には、肌側シート21と非肌側シート22との間に、左右方向に伸縮可能な胴回り弾性部材23が上下方向に間隔を空けて複数配置されている。このおむつ1において、接合部70の上下方向の長さH70が、自然状態における弾性部材の太さd2(図5B参照)より短いことが好ましい。また、接合部70の上下方向の長さH70が、伸長状態における弾性部材の太さd1より短いことがより好ましい。
おむつ1の製造時において、伸長状態の胴回り弾性部材23が肌側シート21と非肌側シート22の間に挟み込まれている状態で、接合部70(接合領域SS)が形成される。このとき、胴回り弾性部材23の端部は接合領域SSに固定されるが、おむつ1を厚さ方向に見て、胴回り弾性部材23と重なる位置に溶着による接合部70が形成されると、胴回り弾性部材23を切断してしまう恐れがある。これに対し、接合部70の上下方向の長さH70を自然状態における弾性部材の太さd2より短くし、さらに、より好ましくは、接合部70の上下方向の長さH70を伸長状態における弾性部材の太さd1より短くすることで、接合部70によって胴回り弾性部材23を切断してしまう恐れを軽減させることができる。接合部70の上下方向の長さH70を弾性部材の太さd2、d1より短くすると、例えば、接合部70を形成する際に、胴回り弾性部材23と接合部70とが重なりにくくしたり、仮に胴回り弾性部材23と接合部70とが重なった場合でも、胴回り弾性部材23の一部を欠損させるだけで、胴回り弾性部材23を完全に分断させてしまう恐れを軽減させることができる。
特に、おむつ1のように胴回り弾性部材23の固定を、接着剤を使用せずに、或いは接着剤の使用量を減らして、胴回り弾性部材23を肌側シート21及び非肌側シート22に取り付けた場合には、胴回り弾性部材23を接合領域SSで固定することが重要となる。このような場合に、胴回り弾性部材23の切断の恐れを軽減させるために、接合部70の上下方向の長さH70を弾性部材の太さd2、d1より短くすることが好ましい。
腹側胴回り部20において、複数の胴回り弾性部材23が、上下方向において、互いに離間して配置されていることが好ましい。これによって、着用時に、胴回り弾性部材23が過度に着用者の身体を締め付ける恐れを軽減させつつ、使用後に腹側胴回り部20を切断する際に、複数の胴回り弾性部材23が腹側胴回り部20の切断を妨げてしまう恐れを軽減させることができる。
また、上述のとおり、各々の胴回り弾性部材23が、左右方向に収縮した状態において、溶着部対51(一対の溶着部50、50)の間に挟み込まれることにより、肌側シート21と非肌側シート22に対する上下方向の位置が規制されている場合において、接合部70の左右方向の長さW70が、溶着部50の左右方向の長さW50より長いことが好ましい(W70>W50)。おむつ1の接合領域SSは、パンツ型状態を維持するためにより強固に接合されていることが求められる。そのため、接合部70の左右方向の長さW70が溶着部50の左右方向の長さW50より長いことで、接合部70の左右方向の長さW70を溶着部50の左右方向の長さW50より短くした場合よりも、接合領域SSの接合強度を高めることができる。
この溶着部50について、接合部70の面積S70が、溶着部50の面積S50より大きいことが好ましい(S70>S50)。接着領域SSにおける1つの接合部70の面積70が、1つの溶着部50の面積S50より大きいことで、接合部70の面積S70を溶着部50の面積S50以下の場合よりも、接合領域SSの接合を強固にしつつ、使用後に接合部70の左右方向の内側の端70eで破りやすくなる。
接合部70の面積S70を、溶着部50の面積S50以下としてもよい(S70≦S50)。これによって、接合部70の面積S70を溶着部50の面積S50より大きくした場合よりも、接合領域SSが過度に硬くなる恐れを軽減させることができる。
また、第1熱融着部EB1と第2熱融着部EB2との間隔DEBが、接合部70の上下方向の長さH70と接合部70同士の上下方向の間隔D70との和の2倍よりも広いことが好ましい(DEB>(H70+D70)×2)。これによって、第1熱融着部EB1と第2熱融着部EB2との間の間隔DEBを、接合部70の上下方向の長さH70と接合部70同士の上下方向の間隔D70との和の2倍より狭くした場合よりも、使用後に接合部70の左右方向の内側の端70eに沿って腹側胴回り部20を破りやすくなる。
接合部70の左右方向の長さW70が、第1熱融着部EB1の左右方向の長さWEBより長いことが好ましい(W70>WEB)。これによって、接合部70の左右方向の長さW70を第1熱融着部EB1の左右方向の長さWEBより短くした場合よりも、接合領域SSの接合強度を高めることができる。
また、接合領域SSにおける1つの接合部70の面積S70が、第1熱融着部EB1の面積SEBより大きいことが好ましい(S70>SEB)。これによって、接合部70の面積S70を第1熱融着部EB1の面積SEB以下とした場合よりも、接合領域SSの接合を強固にしつつ、使用後に接合部70の左右方向の内側の端70eに沿って腹側胴回り部20を破りやすくなる。
接合部70の面積S70を、第1熱融着部EB1の面積SEB以下としてもよい(S70≦SEB)。これによって、接合部70の面積S70を第1熱融着部EB1の面積SEBより大きくした場合よりも、接合領域SSが過度に硬くなる恐れを軽減させることができる。
本実施形態(図4等)では、各々の溶着部列Rを上下方向に沿って真っ直ぐ配置したが、溶着部列Rを左右方向に蛇行させても良い。溶着部列Rを構成する複数の溶着部50が、各々左右方向にずれて配置されているのであっても良い(図10A)。また、本実施形態では、複数の溶着部列Rが、左右方向に略均等な間隔で配置されているが、複数の溶着部列Rの左右方向の間隔を任意に変更させることができる。例えば、腹側胴回り部20において、左右方向の端部における複数の溶着部列Rの左右方向の間隔を短くし、左右方向の中央部における複数の溶着部列R同士の左右方向の間隔を長くしてもよい。
図10Aに示すように、腹側胴回り部20(30)が、2種類の溶着部列である「中抜き溶着部列Ra」と「通常溶着部列Rb」を有していてもよい。以下、溶着部列Rの変形例について説明する。なお、変形例のパンツ型吸収性物品について、上述のおむつ1と構成が同じものについては、同じ符号を付し、説明を省略する。図10Aは、変形例の溶着部列Ra、Rbについて説明する図であり、図10Bは、中抜き溶着部対51aの説明図である。図11Aは、伸長状態の中抜き溶着部対51aの説明図であり、図11B及び図11Cは、収縮状態の中抜き溶着部対51aの説明図である。
変形例の腹側胴回り部20では、複数の溶着部列Ra,Rbが左右方向に所定の間隔D1で並んでいる。溶着部列Ra,Rbの左右方向の間隔D1としては、溶着部50の左右方向の長さLaの4倍~14倍程度の長さを例示でき、複数の溶着部列Ra,Rbは比較的に広い間隔で並んでいる。以下、中抜き溶着部列Raに属する溶着部50のうち、胴回り弾性部材23を挟み込む溶着部対51を「中抜き溶着部対51a」と称し、通常溶着部列Rbに属する溶着部50のうち、胴回り弾性部材23を挟み込む溶着部対51を「通常溶着部対51b」と称す。
図10Aに示すように、通常溶着部列Rbでは、溶着部50が上下方向に1列に並んでいる。そのため、通常溶着部対51bは、胴回り弾性部材23の上下方向の両側にそれぞれ1つずつ配された2つの溶着部50から構成される。
一方、中抜き溶着部列Raでは、左右方向に狭い間隔で隣接する2つの溶着部50の組が上下方向に並び、2列の溶着部列から構成される。そのため、図10Bに示すように、中抜き溶着部対51aは、胴回り弾性部材23の上下方向の両側にそれぞれ2つずつ配された4つの溶着部50から構成される。
図10Bにおいて、接合領域SSに近い位置に配された中抜き溶着部対51aを「第1中抜き溶着部対51a1(第1溶着部対)」と称す。その左右方向の一方側の隣に位置する中抜き溶着部対51aを「第2中抜き溶着部対51a2(第2溶着部対)」と称す。第1中抜き溶着部対51a1及び第2中抜き溶着部対51a2は、共に、同じ胴回り弾性部材23(第1弾性部材)を挟み込んでいる。
第1中抜き溶着部対51a1は、胴回り弾性部材23を基準とした上下方向の同じ側(ここでは下側)において、左右方向に第1間隔S1を空けて位置する、第1溶着部501と、第2溶着部502とを有している。
そして、腹側胴回り部20が左右方向に伸長した状態において、第1中抜き溶着部対51a1の左右方向の一方側の端から、第2中抜き溶着部対51a2の左右方向の他方側の端までの左右方向の長さD1(第1長さ)は、第1間隔S1の左右方向の長さLbよりも長くなっている(D1>Lb)。
以下の説明では、長さD1を「溶着部対間隔D1」とも称す。また、第1間隔S1の左右方向の長さLbとは、第1溶着部501の左右方向の他方側(第2溶着部502側)の端から、第2溶着部502の左右方向の一方側(第1溶着部501側)の端までの長さとする。
上記のように中抜き溶着部対51aでは、胴回り弾性部材23の上下方向の一方側において、溶着部50の一部が中抜けしており、左右方向に並ぶ溶着部(501と502)の間に非溶着部52が形成されている。この非溶着部52は、第1間隔S1の左右方向の長さLbと概ね同じ長さの領域であり、溶着部対間隔D1に比べて、狭い領域である。そのため、胴回り弾性部材23が収縮したときに(図11B)、非溶着部52の両外側の2つの溶着部(501と502)が近付き、非溶着部52に位置する肌側シート21及び非肌側シート22(以下、「シート21,22」とも称す)が、2つの溶着部(501と502)によって挟み込まれる。その結果、非溶着部52において、シート21,22を構成する繊維の密度が高まる。
中抜き溶着部対51aのように、溶着部対間隔D1よりも狭い間隔Lbである非溶着部52を設けることで、胴回り弾性部材23が収縮したときに、非溶着部52のシート21,22を溶着部(501と502)で挟み込むことができ、非溶着部52においてシート21,22の繊維密度を高めることができる。具体的には、Lbは、好ましくは2.54mm以下、より好ましくは0.5mm程度であるとよい。その結果、非溶着部52において、胴回り弾性部材23に密集した繊維が絡まりやすく、胴回り弾性部材23の動きを規制できる。ゆえに、中抜き溶着部対51aからの胴回り弾性部材23の抜けを抑制できる。
特にパンツ型のおむつ1では、おむつ1の製造時にサイド接合部SSを形成する工程において、比較的に強くシート21,22が溶着されるので、胴回り弾性部材23が切れてしまうことがある。また、おむつ1の装着時に、接着領域SSが把持されて、おむつ1が引き上げられる際に、接着領域SSに強い引っ張り力が作用し、胴回り弾性部材23が切れてしまうことがある。接着領域SSから胴回り弾性部材23が外れてしまっても、接着領域SSから収縮する胴回り弾性部材23が中抜き溶着部対51aで拘束され、中抜き溶着部対51aからの胴回り弾性部材23の抜けを抑制できる。よって、腹側胴回り部20の伸縮性の低下を抑制できる。
また、中抜き溶着部対51aでは、左右方向の一部に非溶着部52が設けられる。そのため、中抜き溶着部対51aと同じ長さLcの通常溶着部対51bを設ける場合に比べて、左右方向における溶着部50の面積率を抑えることができ、腹側胴回り部20の柔軟性を確保できる。また、非溶着部52が腹側胴回り部20の左右方向の折れ基点となりやすい。そのため、腹側胴回り部20が左右方向に折れ曲がりやすく、着用者の胴回りにフィットしやすくなる。
以上のように、腹側胴回り部20に中抜き溶着部対51aを設けることで、胴回り弾性部材23の抜けを抑え、伸縮性の低下を抑制でき、また、腹側胴回り部20の柔軟性を確保できる。つまり、溶着部対51によってシート21,22に対する胴回り弾性部材23の位置を規制し、接着剤の使用量を抑えたことによる腹側胴回り部20の柔軟性を確保できる。
なお、図10に例示する腹側胴回り部20では、接着領域SSの近傍と、吸収性本体10の側部近傍に、左右方向に蛇行した形状の中抜き溶着部列Ra(中抜き溶着部対51a)が配置されている。しかし、中抜き溶着部列Raの形状や数や配置位置は特に限定されず、腹側胴回り部20が少なくとも1つの中抜き溶着部対51aを有していればよい。また、図10では溶着部50の形状を平行四辺形としているが、溶着部50の形状は特に限定されない。また、各溶着部列Ra,Rbが有する複数の溶着部50の形状は、同じであっても、異なっていてもよい。
また、腹側胴回り部20に設けられる溶着部列が全て中抜き溶着部列Raであってもよいが、1列から構成される通常溶着部列Rbと、中抜き溶着部列Raとを混在させるとよい。そうすることで、溶着部対51からの胴回り弾性部材23の抜けを抑制しつつ、腹側胴回り部20の柔軟性を確保することができる。
本実施形態では、溶着部50と接合部70をそれぞれ矩形形状とし、溶着部50と接合部70を上下方向及び左右方向に沿って配置し、熱融着部EBを円形状とし、複数の熱融着部EBを千鳥状に配置したが、これに限られない。溶着部50、接合部70、及び熱融着部EBは、それぞれ任意の形状とすることができ、任意な配置とすることができる。
接合部70は、矩形形状に限らず、円形や楕円形、半円形状等の任意の形状としてもよい。但し、接合部70の左右方向の内側の端70eが、上下方向に沿っていることが好ましい。接合部70の左右方向の内側の端70eが上下方向に沿うことで、使用後に腹側胴回り部20を切断線Lに沿って切断しやすくなる。
また、熱融着部EBについても、円形状に限らず、矩形形状又は楕円形状等の任意の形状としてもよい。また、熱融着部EBの配置も、千鳥状に限られない。格子状に等間隔に並べられた配置でもよく、上下方向又は左右方向に沿わない状態で配置してもよく、等間隔に並べなくてもよい。
図12は、熱融着部EBの変形例を示す図である。図12に示す変形例の複数の熱融着部EBは、伸長状態において、千鳥状に配置されているものの、上下方向及び左右方向とは、若干ずれた状態で複数の熱融着部EBが配置されている。このような場合において、互いに上下方向に隣接し、且つ、左右方向の中心位置e1と中心位置e2が最小となる図12中の2点鎖線で囲まれた熱融着部群によって、上下方向に沿った熱融着部列Eが形成されている。この熱融着部列Eが、第1熱融着部EB1と第2融着部EB2を有していてもよい。このような場合において、第1熱融着部EB1と第2熱融着部EB2との間隔DEBは、第1熱融着部EB1の外端と第2熱融着部EB2の外端とを結ぶ直線の最短距離DEBである。
<おむつ1の製造方法について>
続いて、おむつ1の製造方法について説明する。おむつ1は、製造ライン100で製造される。図13は、製造ライン100でおむつ1が製造される様子を一部斜視で示す概略平面図である。
製造ライン100では、例えば、腹側胴回り部20に係る2枚の不織布21,22(肌側シート21、非肌側シート22に相当)が、それぞれ搬送方向に連続した連続シート21a,22a(各シートの連続体に相当)の形態で搬送されており、同じく、背側胴回り部30に係る2枚の不織布31,32(肌側シート31、非肌側シート32に相当)も、それぞれ搬送方向に連続した連続シート31a,32a(各シートの連続体に相当)の形態で搬送されている。そして、各2枚の連続シート21a,22a,31a,32aが、それぞれ、搬送方向に設定された複数の加工位置PK1~PK5を通過する度に、各加工位置PK1,PK2…に対応した加工処理が、各2枚の連続シート21a,22a,31a,32aに対して行われる。
なお、ここで、連続シート21a,22a,31a,32aの厚さ方向及び搬送方向の両者と直交する方向のことを「CD方向」と定義した場合に、この例では、各2枚の連続シート21a,22a,31a,32a、すなわち腹側胴回り部20に係る2枚の連続シート21a,22aと背側胴回り部30に係る2枚の連続シート31a,32aとの両者は、互いにCD方向に並んで搬送されている。但し、何等これに限らない。
また、この例では、上記複数の加工位置として、第1加工位置PK1~第5加工位置PK5が、搬送方向の上流から下流へとこの順番で並んで設定されている。そして、各加工位置PK1,PK2…での加工処理は、腹側胴回り部20に係る2枚の連続シート21a,22aに対するものと、背側胴回り部30に係る2枚の連続シート31a,32aに対するものとで、互いに概ね同じである。
そのため、以下では、共通の内容については、腹側胴回り部20と背側胴回り部30とで区別せずに説明する。例えば、単に「帯部材20(30)」と言ったり、単に「2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)」と言って説明する。なお、その場合には、「連続シート21a,22a(31a,32a)」や「弾性部材23(33)」、「弾性部材の連続体23a(33a)」等のように、各部材を示す用語の直後の符号が、腹側胴回り部20に係る部材の符号であり、その後に続く括弧書きの符号が、背側胴回り部30に係る部材の符号である。
図13に示すように、各帯部材20(30)に係る2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)の搬送は、所謂横流れ形態でなされている。すなわち、おむつ1の左右方向に相当する方向が、搬送方向を向いた姿勢で2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)は搬送されている。そのため、2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)には、左右方向に隣り合うおむつ1,1同士の間の境界位置PBLが搬送方向に製品ピッチP1で仮想的に設定されている。そして、この製造ラインの終端に位置する第5加工位置PK5において、当該境界位置PBLを切断対象位置PCとして2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)を切断することにより、単票状のおむつ1が生成される。
なお、各帯部材20(30)に係る2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)の搬送は、ベルトコンベアや搬送ローラー等の適宜な搬送装置(不図示)でなされる。よって、特段の説明が無い限りは、これらの搬送装置により、2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)は搬送方向に搬送されているものとする。ベルトコンベアの一例としては、駆動周回する無端ベルトを搬送面として有した通常のベルトコンベアや、無端ベルトの外周面に吸着機能を有したサクションベルトコンベア等を挙げることができる。
おむつ1を製造する際には、図13に示すように、先ず、各帯部材20(30)に係る2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)が、第1加工位置PK1を通過する。そして、その通過の際には、2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)同士が厚さ方向に重ね合わせられる。また、重ね合わせられる際には、これら2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)において互いに対向する一対の対向面21ast,22ast(31ast,32ast)同士の間に、搬送方向に連続する弾性部材の連続体23a,23a…(33a,33a…)が、搬送方向に前述の目標の伸長倍率で伸長した状態で、CD方向に複数並んで介挿される。
また、この重ね合わせられることと同時又はその直後に、2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)同士には、接合部として前述の溶着部50,50…が形成されて、これにより、当該溶着部50,50…で、2枚の連続シート21a,22a(31a,32a)の一対の対向面21ast,22ast(31ast,32ast)同士が接合される。
ここで、製造ライン100では、おむつ1の左右方向が搬送方向に沿っており、また、おむつ1の上下方向がCD方向に沿っている。そのため、かかる溶着部50は、弾性部材の連続体23a(33a)のCD方向の両側に対となるように形成される。すなわち、弾性部材の連続体23a(33a)のCD方向の両側に並ぶ一対の溶着部50,50同士が、溶着部対51をなしている。そして、かかる溶着部対51は、搬送方向に隣り合う溶着部対51との間に間隔をあけつつ搬送方向に並んで複数対形成される(図4等参照)。
かかる溶着部50の形成は、例えばヒートシール装置や超音波溶着装置を用いて行うことができる。なお、ヒートシール装置は、例えば搬送方向に沿って回転しつつ加熱された一対のロールを有する。一方のロールは、各溶着部50に対応した凸部を外周面に有したヒートエンボスロールであり、他方のロールは、上記凸部を平滑な外周面で受けるアンビルロールである。また、超音波溶着装置を用いることもできる。
次に、図13に示すように、腹側胴回り部20に係る2枚の連続シート21a,22a及び背側胴回り部30に係る2枚の連続シート31a,32aの両者は、第2加工位置PK2を通過する。そして、その通過の際には、腹側胴回り部20に係る2枚の連続シート21a,22aと背側胴回り部30に係る2枚の連続シート31a,32aとの間に、別工程(不図示)で生成された単票状の吸収性本体10が掛け渡されて固定され、これにより、略H形状に展開されたおむつ1h,1h…が連続してなる略梯子状のおむつの連続体1hsが形成される。かかる吸収性本体10の固定は、例えば不図示の回転ドラム装置を用いて行うことができる。回転ドラム装置は、例えば搬送方向に沿って回転する回転ドラムを有し、同回転ドラムは、外周面に吸収性本体10を離脱可能に保持する複数の保持部を有している。
次に、かかる略梯子状のおむつの連続体1hsは、第3加工位置PK3を通過する。そして、その通過の際には、吸収性本体10におけるCD方向の所定位置CL1で同本体10を2つ折りして、これにより、腹側胴回り部20に係る2枚の連続シート21a,22aと背側胴回り部30に係る2枚の連続シート31a,32aとを厚さ方向に重ねた状態にする。かかる2つ折りは、例えば不図示の折り曲げガイド装置を用いて行うことができる。折り曲げガイド装置は、例えば搬送方向の所定位置に配置されたガイド板やガイドローラーを有する。そして、これらガイド板やガイドローラーは、その配置位置を通過する略梯子状のおむつの連続体1hsが2つ折り形状になるように同連続体1hsを案内する。
次に、当該2つ折り状態のおむつの連続体1hsbは、第4加工位置PK4を通過する。そして、その通過の際には、厚さ方向に重ねられた腹側胴回り部20に係る2枚の連続シート21a,22aと背側胴回り部30に係る2枚の連続シート31a,32aとを、搬送方向における切断対象位置PCの両側の各位置でそれぞれ超音波溶着装置200(後述)で溶着接合して一対の接合部70,70を形成し、これにより、同おむつの連続体1hsbを二つ折り状態に固定する。そして、その結果、複数のパンツ型のおむつ1,1…が左右方向に繋がってなるパンツ型のおむつの連続体1sが生成される。
接着領域SSは、複数の接合部70,70,70…をCD方向(上下方向)に並んで有している。そして、各接合部70,70,70…は、それぞれ、腹側胴回り部20の連続シート21aと背側胴回り部30の連続シート31aとを溶着するものであるとともに、腹側胴回り部20の連続シート21a,22aの一対の対向面21ast,22ast同士を溶着するものでもあり、また背側胴回り部30の連続シート31a,32aの一対の対向面31ast,32ast同士を溶着するものでもある。
図14は、第4加工位置PK4でなされる加工処理の説明図である。すなわち、同加工処理のメインの装置をなす超音波溶着装置200を上方斜め前方から見た概略斜視図である。
第4加工位置PK4の超音波溶着装置200は、図14に示すように、CD方向に沿った中心軸C30回りに一方向に回転する略円筒形状の回転ドラム300と、回転ドラム300と一緒に上記中心軸C30回りに回転する複数の超音波処理ユニット600,600…を備え、上工程から搬送されるおむつの連続体1hsbを、回転ドラム300の外周面300sとおむつの連続体1hsbとの相対滑りが概ね無い状態で巻き付けながら下工程へ送り出す。
また、各超音波処理ユニット600,600…は、回転ドラム30の回転方向Dc30に所定角度(例えば90°)おきに設けられている。そして、各超音波処理ユニット60は、それぞれ、回転ドラム300の外周面300sに相対移動不能に配置されて超音波振動するホーン61と、当該ホーン61と共同しておむつの連続体1hsbを挟み込むべくホーン61よりも回転ドラム300の回転半径方向Dr300の外方に配置されたローラー状のアンビル71を有している。
ホーン61は、CD方向に延設されてレール状をなしているとともに、かかるレール状のホーン61に対して、ローラー状のアンビル71が、CD方向に沿って転動可能とされており、これにより、おむつの連続体1hsbのうちでホーン61上に乗っている部分1apに対して、同アンビルローラー71はCD方向に往復移動可能となっている。よって、かかる往復移動の最中に、おむつの連続体1hsbのうちでアンビルローラー71とホーン61とで挟み込まれる部分1apに対して選択的にホーン61から超音波エネルギーが投入されて、おむつの連続体1hsbのうちの上記部分1apに接合部70を形成して、接合領域SSが形成される。
このように、超音波溶着装置200を用いることで、ホーン61とアンビル71との両方が接合部70に対して相対移動がない状態で超音波接合を行うことができる。そのため、おむつ1のように小さな接合部70を複数形成する場合であっても、接合部70を正確な位置に確実に形成しやすくなる。
かかる接合部70の形成は、例えば不図示のヒートシール装置を用いて行ってもよい。ヒートシール装置は、例えば搬送方向に沿って回転しつつ加熱された一対のロールを有する。一方のロールは、接合部70の形状に対応した凸部を外周面に有したヒートエンボスロールであり、他方のロールは、上記凸部を平滑な外周面で受けるアンビルロールである。
次に、図13に示すように、パンツ型のおむつの連続体1sは、第5加工位置PK5を通過する。そして、その通過の際には、一対の接合部70,70同士の間に位置する上記切断対象位置PCで同連続体1sを切断し、これにより、おむつ1が製造される。
かかる切断は、例えば不図示のカッター装置を用いて行うことができる。カッター装置は、例えば搬送方向に沿って回転する一対のロールを有する。そして、一方のロールは、外周面にカッター刃を有するカッターロールであり、他方のロールは、上記カッター刃を外周面で受けるアンビルロールである。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱すること無く、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでも無い。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、腹側胴回り部20の肌側シート21と非肌側シート22のいずれも熱融着繊維Fと熱融着部EBを備える構成にしたが、これにかぎられない。腹側胴回り部20(30)の肌側シート21(31)又は非肌側シート22(32)の何れか一方が熱融着部EBを備える構成であってもよい。
さらに、上述の実施形態では、使用後に腹側胴回り部20を破る(切断する)形態を説明したが、使用後に背側胴回り部30を破る形態であってもよい。
1 おむつ(パンツ型吸収性物品、パンツ型使い捨ておむつ)、
10 吸収性本体、
11 吸収性コア、
12 トップシート、13 バックシート、14 外装シート、
20 腹側胴回り部(胴回り部)、
21 肌側シート(一方側シート)、22 非肌側シート(他方側シート)、
23 胴回り弾性部材(弾性部材)、
30 背側胴回り部(胴回り部)、30E 延出部、
31 肌側シート(一方側シート)、32 非肌側シート(他方側シート)、
33 胴回り弾性部材(弾性部材)、
50 溶着部、51 溶着部対、
70 接合部、70e 左右方向の内側の端、
EB 熱融着部、R 溶着部列、
SS 接合領域、
L 切断線、
100 製造ライン、
200 超音波溶着装置、
71 アンビル(アンビルローラー)、61 ホーン、
BH 胴回り開口、LH 脚周り開口

Claims (14)

  1. 互いに交差する上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、
    一対の胴回り部と、
    液吸収性の吸収体と、を備え、
    前記一対の胴回り部が前記左右方向の両側端部において、一対の接合領域によって互いに接合されたパンツ型吸収性物品であって、
    前記接合領域は、前記上下方向に沿って複数の接合部を有し、
    前記胴回り部は、一方側シートと他方側シートを有し、
    前記一方側シート及び前記他方側シートの少なくとも一方は、熱融着繊維同士が接合された複数の熱融着部を有し、
    伸長状態において、
    互いに前記上下方向に隣接し、且つ前記左右方向の中心距離が最小となる熱融着部群によって、前記上下方向に沿った熱融着部列が形成されており、
    前記熱融着部は、前記一方側シートと前記他方側シートとを接合しておらず、
    前記熱融着部列は、前記接合部よりも前記左右方向の内側において、第1熱融着部と第2熱融着部を有し、
    前記接合部同士の前記上下方向の間隔が、前記接合部の前記上下方向の長さより広く、
    前記第1熱融着部と前記第2熱融着部との間隔より、前記接合部同士の前記上下方向の間隔が狭い
    ことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  2. 請求項1に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記接合部の前記上下方向の長さが、前記第1熱融着部の前記上下方向の長さより短いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  3. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記接合部は、前記上下方向の長さより前記左右方向の長さの方が長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  4. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、
    前記接合部の前記上下方向の長さが、自然状態における前記弾性部材の太さより短いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  5. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、
    前記接合部の前記上下方向の長さが、前記伸長状態における前記弾性部材の太さより短いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  6. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記胴回り部の少なくとも一方において、複数の溶着部で接合された前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、
    複数の前記溶着部は、前記上下方向において前記弾性部材の両側に位置する溶着部対を複数有し、
    各々の前記弾性部材は、前記左右方向に収縮した状態において、前記溶着部対の間に挟み込まれることにより、前記一方側シート及び前記他方側シートに対する前記上下方向の位置が規制され、
    前記接合部の前記左右方向の長さが、前記溶着部の前記左右方向の長さより長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  7. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記胴回り部の少なくとも一方において、複数の溶着部で接合された前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、
    複数の前記溶着部は、前記上下方向において前記弾性部材の両側に位置する溶着部対を複数有し、
    各々の前記弾性部材は、前記左右方向に収縮した状態において、前記溶着部対の間に挟み込まれることにより、前記一方側シート及び前記他方側シートに対する前記上下方向の位置が規制され、
    複数の前記溶着部対は、第1溶着部対と、前記第1溶着部対の前記左右方向の一方側の隣に位置する第2溶着部対と、を有し、
    前記第1溶着部対と前記第2溶着部対は、共に、第1弾性部材を挟み込み、
    前記第1溶着部対は、前記第1弾性部材を基準とした前記上下方向の同じ側において、前記左右方向に第1間隔を空けて位置する、第1溶着部と、第2溶着部とを有し、
    前記伸長状態において、
    前記第1溶着部対の前記左右方向の前記一方側の端から、前記第2溶着部対の前記左右方向の他方側の端までの前記左右方向の長さである第1長さは、前記第1間隔の前記左右方向の長さよりも長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  8. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記第1熱融着部と前記第2熱融着部との間隔が、前記接合部の上下方向の長さと前記接合部同士の前記上下方向の間隔との和の2倍よりも広いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  9. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記接合部同士の前記上下方向の間隔が、前記接合部の前記左右方向の長さより狭いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  10. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記接合部の前記左右方向の長さが、前記第1熱融着部の前記左右方向の長さより長いことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  11. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記接合部の面積が、前記第1熱融着部の面積以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  12. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記接合部の面積が、前記第1熱融着部の面積より大きいことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  13. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記胴回り部の少なくとも一方において、複数の溶着部で接合された前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、
    複数の前記溶着部は、前記上下方向において前記弾性部材の両側に位置する溶着部対を複数有し、
    各々の前記弾性部材は、前記左右方向に収縮した状態において、前記溶着部対の間に挟み込まれることにより、前記一方側シート及び前記他方側シートに対する前記上下方向の位置が規制され、
    前記接合部の面積が、前記溶着部の面積以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  14. 請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
    前記胴回り部の少なくとも一方において、複数の溶着部で接合された前記一方側シートと前記他方側シートとの間に、前記左右方向に伸縮可能な弾性部材が前記上下方向に間隔を空けて複数配置されており、
    複数の前記溶着部は、前記上下方向において前記弾性部材の両側に位置する溶着部対を複数有し、
    各々の前記弾性部材は、前記左右方向に収縮した状態において、前記溶着部対の間に挟み込まれることにより、前記一方側シート及び前記他方側シートに対する前記上下方向の位置が規制され、
    前記接合部の面積が、前記溶着部の面積より大きいことを特徴とするパンツ型吸収性物品。

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