JP7378679B1 - 防汚層付き光学フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

防汚層付き光学フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の防汚層付き光学フィルム(F)の製造方法は、防汚層形成工程と貼合せ工程とを含む。防汚層形成工程では、透明基材フィルム(10)をロールトゥロール方式で搬送しながら、透明基材フィルム(10)の厚さ方向(D)一方面側に防汚層(23)を形成する。貼合せ工程では、防汚層形成工程より前に、または、防汚層形成工程後において防汚層(23)付きの透明基材フィルム(10)を巻き取るより前に、透明基材フィルム(10)の厚さ方向(D)他方面側に保護フィルム(30)を貼り合わせる。本発明の防汚層付き光学フィルム(F)は、透明基材フィルム(10)と、同フィルムの一方面側に配置された防汚層(23)と、他方面側に配置された保護フィルム(30)とを備える。

Description

本発明は、防汚層付き光学フィルムおよびその製造方法に関する。
タッチパネルディスプレイなどのディスプレイにおける画像表示側の外表面には、防汚性の観点から、例えば、防汚層付き光学フィルムが貼り合わせられる。防汚層付き光学フィルムは、透明基材フィルムと、当該透明基材フィルムの一方面側の最表面に配置された防汚層とを備える。防汚層により、ディスプレイの外表面において、手脂などの汚染物質の付着が抑制され、また、付着した汚染物質が除去されやすくなる。このような防汚層付き光学フィルムに関する技術については、例えば下記の特許文献1に記載されている。
特開2017-227898号公報
防汚層付き光学フィルムは、製造効率の観点から、例えばロールトゥロール方式で製造される。ロールトゥロール方式での防汚層形成工程では、例えば、同工程のパスラインに沿って長尺の透明基材フィルムをワークフィルムとして走行させながら、パスライン中の所定箇所にて、当該基材フィルムの厚さ方向一方面側に防汚層が形成される。防汚層は、例えば、ウェットコーティング法またはドライコーティング法により、撥水性の高い材料から形成される。パスラインの終端では、防汚層付き光学フィルム(表面に防汚層を有する)が、巻取りローラーによって巻き取られる。これによって得られるロール状の防汚層付き光学フィルムでは、透明基材フィルムの一方面側の最表面の防汚層が、同フィルムの他方面(裏面)と接する。また、ロール状の防汚層付き光学フィルムでは、フィルム厚さ方向(ロール径方向)に荷重がかかる。
以上のようにして製造される防汚層付き光学フィルムについて、本発明者らは、次のような知見を得た。ロール状の防汚層付き光学フィルムでは、防汚層から透明基材フィルムの裏面に防汚層材料が転写されやすい。この不具合は、防汚層がドライコーティング法によって形成される場合に、特に生じやすい。また、前記不具合は、形成される防汚層が厚いほど生じやすい。
本発明は、透明基材フィルムの裏面への防汚層材料の付着を防止しつつロールトゥロール方式で防汚層付き光学フィルムを製造できる、防汚層付き光学フィルムの製造方法、および、防汚層付き光学フィルムを提供する。
本発明[1]は、ロールトゥロール方式で透明基材フィルムを搬送しながら、当該透明基材フィルムの厚さ方向一方面側に防汚層を形成する、防汚層形成工程と、前記防汚層形成工程より前に、または、前記防汚層形成工程後において前記防汚層付きの前記透明基材フィルムを巻き取るより前に、前記透明基材フィルムの厚さ方向他方面側に保護フィルムを貼り合わせる、貼合せ工程とを含む、防汚層付き光学フィルムの製造方法を含む。
本発明[2]は、透明基材フィルムと、当該透明基材フィルムの片面に貼り合わされた保護フィルムとを備える複合フィルムをロールトゥロールで搬送しながら、前記透明基材フィルムにおける前記保護フィルムとは反対側に防汚層を形成する、防汚層形成工程を含む、防汚層付き光学フィルムの製造方法を含む。
本発明[3]は、前記防汚層形成工程では、ドライコーティング法によって前記防汚層を形成する、上記[1]または[2]に記載の防汚層付き光学フィルムの製造方法を含む。
本発明[4]は、前記保護フィルムの厚さ方向他方面の表面自由エネルギーが45mN/m以下である、上記[1]から[3]のいずれか一つに記載の防汚層付き光学フィルムの製造方法を含む。
本発明[5]は、前記防汚層が、6nm以上の厚さを有する、上記[1]から[4]のいずれか一つに記載の防汚層付き光学フィルムの製造方法を含む。
本発明[6]は、透明基材フィルムと、前記透明基材フィルムの厚さ方向一方面側に配置された防汚層と、前記透明基材フィルムの厚さ方向他方面側に配置された保護フィルムとを備える、防汚層付き光学フィルムを含む。
本発明[7]は、前記防汚層がドライコーティング膜である、上記[6]に記載の防汚層付き光学フィルムを含む。
本発明[8]は、前記防汚層が、6nm以上の厚さを有する、上記[6]または[7]に記載の防汚層付き光学フィルムを含む。
本発明[9]は、前記保護フィルムの厚さ方向他方面の表面自由エネルギーが45mN/m以下である、上記[6]から[8]のいずれか一つに記載の防汚層付き光学フィルムを含む。
本発明の防汚層付き光学フィルムの製造方法は、上記のように、防汚層形成工程より前に、または、防汚層形成工程後において防汚層付きの透明基材フィルムを巻き取るより前に、貼合せ工程を含む。貼合せ工程では、透明基材フィルムの厚さ方向他方面側に保護フィルムを貼り合わせる。或いは、本発明の防汚層付き光学フィルムの製造方法では、複合フィルム(保護フィルムを片面に伴う透明基材フィルム)の透明基材フィルム側に防汚層を形成する。そのため、これら製造方法によると、透明基材フィルムの裏面に対する防汚層材料の付着を保護フィルムによって防止しつつ、ロールトゥロール方式で防汚層付き光学フィルムを製造できる。
本発明の防汚層付き光学フィルムは、上記のように、透明基材フィルムと、同フィルムの厚さ方向一方面側に配置された防汚層と、透明基材フィルムの厚さ方向他方面側に配置された保護フィルムとを備える。このような防汚層付き光学フィルムは、透明基材フィルム裏面に対する防汚層材料の付着を防止しつつ、ロールトゥロール方式で製造できる。
本発明の防汚層付き光学フィルムの製造方法の一実施形態における一部の工程を表す。図1Aは、透明基材フィルムを用意する工程を表し、図1Bは、ハードコート層を形成する工程を表し、図1Cは、貼合せ工程の一例を表す。 図1Cに示す工程の後に続く工程を表す。図2Aは、密着層を形成する工程を表し、図2Bは、反射防止層を形成する工程を表し、図2Cは、防汚層を形成する工程を表す。 貼合せ工程の変形例を表す。 本発明の防汚層付き光学フィルムの一の変形例を表す。本変形例では、反射防止層は設けられていない。
図1および図2は、本発明の防汚層付き光学フィルムの製造方法の一実施形態の工程図である。防汚層付き光学フィルムの製造方法は、本実施形態では、用意工程(図1A)と、ハードコート層形成工程(図1B)と、貼合せ工程(図1C)と、密着層形成工程(図2A)と、反射防止層形成工程(図2B)と、防汚層形成工程(図2C)とを含む。具体的には、以下のとおりである。
まず、用意工程では、図1Aに示すように、樹脂フィルム11を用意する。樹脂フィルム11は、本実施形態では、ロールトゥロール方式で本製造方法を実施できるように長尺形状を有する。また、樹脂フィルム11は、表面11aと、当該表面11aとは反対側の裏面11bとを有する。
樹脂フィルム11は、可撓性を有する透明な樹脂フィルムである。樹脂フィルム11の材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリアリレート樹脂、およびポリビニルアルコール樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、およびポリエチレンナフタレートが挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびシクロオレフィンポリマー(COP)が挙げられる。セルロース樹脂としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)が挙げられる。これら材料は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。樹脂フィルム11の材料としては、透明性および強度の観点から、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびセルロース樹脂からなる群より選択される一つが用いられ、より好ましくは、PET、COP、およびTACからなる群より選択される一つが用いられる。
樹脂フィルム11の表面11a(後述のハードコート層12が積層される表面)は、表面改質処理されていてもよい。表面改質処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、プライマー処理、グロー処理、およびカップリング剤処理が挙げられる。
樹脂フィルム11の厚さは、強度の観点から、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、更に好ましくは20μm以上である。樹脂フィルム11の厚さは、取扱い性の観点から、好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下である。
樹脂フィルム11の全光線透過率(JIS K 7375-2008)は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上である。このような構成は、タッチパネルディスプレイなどのディスプレイの表面に光学フィルムが備えられる場合に当該光学フィルムに求められる透明性を、確保するのに適する。樹脂フィルム11の全光線透過率は、例えば100%以下である。
次に、ハードコート層形成工程では、図1Bに示すように、樹脂フィルム11上にハードコート層12を形成する。これにより、樹脂フィルム11とハードコート層12とを備える透明基材フィルム10が得られる。ハードコート層12は、透明基材フィルム10における厚さ方向Dの一方面(表面10a)を形成する。ハードコート層12は、光学フィルムFの露出表面(図2Cに示す光学フィルムFでは図中上面)に擦り傷が形成されにくくするための層である。ハードコート層形成工程は、本実施形態ではロールトゥロール方式で実施される。
ハードコート層12は、例えば、樹脂フィルム11の表面11a上に硬化性樹脂組成物(ワニス)を塗布して塗膜を形成した後、この塗膜を乾燥および硬化させることによって形成できる。硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂と溶剤とを含有する。ハードコート層12は、硬化性樹脂組成物(具体的には硬化性樹脂)の硬化物である。
硬化性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、アミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、およびメラミン樹脂が挙げられる。これら硬化性樹脂は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。ハードコート層12の高硬度の確保の観点からは、硬化性樹脂としては、好ましくはアクリルウレタン樹脂が用いられる。
また、硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化性樹脂、および、熱硬化性樹脂が挙げられる。硬化性樹脂組成物が紫外線硬化性樹脂を含有する場合には、紫外線照射によって上記塗膜を硬化させる。硬化性樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含有する場合には、加熱によって上記塗膜を硬化させる。高温加熱せずに硬化可能であるために光学フィルムFの製造効率向上に役立つ観点から、硬化性樹脂としては、好ましくは紫外線硬化性樹脂が用いられる。紫外線硬化性樹脂には、紫外線硬化型モノマー、紫外線硬化型オリゴマー、および紫外線硬化型ポリマーからなる群より選択される少なくとも一種類が含まれる。紫外線硬化性樹脂を含有する組成物の具体例としては、特開2016-179686号公報に記載のハードコート層形成用組成物が挙げられる。
硬化性樹脂組成物が含有する溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジクロロメタン、およびクロロホルムが挙げられる。
硬化性樹脂組成物は、微粒子を含有してもよい。硬化性樹脂組成物に対する微粒子の配合は、ハードコート層12における硬さの調整、表面粗さの調整、屈折率の調整、および防眩性の付与に、役立つ。微粒子としては、例えば、金属酸化物粒子、ガラス粒子、および有機粒子が挙げられる。金属酸化物粒子の材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化カルシウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウム、および酸化アンチモンが挙げられる。有機粒子の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリル・スチレン共重合体、ベンゾグアナミン、メラミン、およびポリカーボネートが挙げられる。
ハードコート層12の厚さは、ハードコート層12の硬度の確保による後記の防汚層23の表面23aの硬度の確保の観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、更に好ましくは5μm以上である。ハードコート層12の厚さは、光学フィルムFの柔軟性確保の観点から、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、更に好ましくは35μm以下、特に好ましくは30μm以下である。
ハードコート層12における厚さ方向Dの一方面としての表面12a(後述の密着層21が積層される表面)は、必要に応じて表面改質処理される。表面改質処理としては、例えば、プラズマ処理、コロナ処理、オゾン処理、プライマー処理、グロー処理、およびカップリング剤処理が挙げられる。ハードコート層12と密着層21との間において高い密着力を確保する観点からは、表面12aは、好ましくはプラズマ処理される。表面12aをプラズマ処理する場合、不活性ガスとして例えばアルゴンガスを用いる。また、プラズマ処理における放電電力は、例えば10W以上であり、また、例えば10000W以下である。
次に、貼合せ工程では、図1Cに示すように、透明基材フィルム10における厚さ方向Dの他方面(裏面10b)に、ロールトゥロール方式の貼合せ機によって、保護フィルム30を貼り合わせる(貼合せ工程)。保護フィルム30は、本実施形態では、基材フィルム31と粘着剤層32とを備える。本工程では、保護フィルム30の粘着剤層32側が透明基材フィルム10の裏面10bに貼り合わせられる。本工程により、透明基材フィルム10と、保護フィルム30とを備える長尺でロール状の複合フィルム100が得られる。
基材フィルム31は、第1面31aと、当該第1面31aとは反対の第2面31bとを有する。基材フィルム31は、例えば、可撓性を有する樹脂フィルムである。樹脂フィルムの材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース、ポリスチレン、およびポリカーボネートが挙げられる。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、およびエチレン・ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびポリブチレンテレフタレートが挙げられる。基材フィルム31の厚さは、例えば12μm以上、好ましくは25μm以上であり、また、例えば200μm以下、好ましくは150μm以下である。
粘着剤層32は、基材フィルム31の第1面31a上に形成されている。粘着剤層32は、粘着剤層32において粘着性を発現させるベースポリマーを含有する。ベースポリマーとしては、例えば、アクリルポリマー、ゴム系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、ポリエーテル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、およびフッ素系ポリマーが挙げられる。粘着剤層32の厚さは、例えば5μm以上、好ましくは10μm以上であり、また、例えば100μm以下、好ましくは75μm以下である。
保護フィルム30における厚さ方向Dの他方面(基材フィルム31の第2面31b)は、転写抑制処理されてもよい。転写抑制処理としては、例えば、第2面31bに滑剤を付着させること、および、滑剤を含有する樹脂層(転写抑制層)を形成することが挙げられる。
滑剤としては、例えば、ワックスエステル、当該ワックスエステルを含有する天然ワックス、シリコーン系滑剤、およびフッ素系滑剤が挙げられる。ワックスエステルは、例えば、高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルである。ワックスエステルとしては、例えば、セロチン酸ミリシル、パルミチン酸ミリシル、パルミチン酸セチル、およびステアリル酸ステアリルが挙げられる。ワックスエステルを含有する天然ワックスとしては、例えば、植物性ワックスおよび動物性ワックスが挙げられる。植物性ワックスとしては、例えば、カルナバワックス(セロチン酸ミリシルを主成分として含有する)およびパームワックスが挙げられる。動物性ワックスとしては、例えば、蜜ロウおよび鯨ロウが挙げられる。シリコーン系滑剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサンおよびその変性物、カルボキシル変性シリコーン、αメチルスチレン変性シリコーン、αオレフィン変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミド変性シリコーン、および、アルコール変性シリコーンが挙げられる。
転写抑制処理工程では、保護フィルム30ないし基材フィルム31の第2面31b上に転写抑制層を形成するのが好ましい。その転写抑制層は、保護フィルム30における第2面31bをなす。転写抑制層は、例えば、基材フィルム31の第2面31b上に硬化性樹脂組成物(ワニス)を塗布して塗膜を形成した後、この塗膜を乾燥および硬化させることによって形成できる。転写抑制層を形成するための硬化性樹脂組成物は、例えば、硬化性樹脂と、上述の滑剤と、溶剤とを含有し、必要に応じて帯電防止剤などの他の成分を更に含有する。転写抑制層は、そのような硬化性樹脂組成物の硬化物である。硬化性樹脂および溶剤としては、例えば、ハードコート層12に関して上記した硬化性樹脂および溶剤が挙げられる。
転写抑制層における上記滑剤の含有量は、保護フィルム30における第2面31bの表面自由エネルギーを例えば後記の範囲に適度に制御する観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは8質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。転写抑制層における滑剤としては、ワックスエステル、および、当該ワックスエステルを含有する天然ワックスが、高温多湿条件下でも白化しにくいことから、好ましい。転写抑制層内の成分が白化しにくいことは、光学的な透明性が要求されるフィルムにとって重要である。
転写抑制層は、好ましくは、帯電防止剤を含有する。転写抑制層が帯電防止剤を含有することは、光学フィルムFに帯電防止性を付与して当該光学フィルムFへの異物の付着を抑制するのに好ましい。帯電防止剤としては、例えば、有機帯電防止剤および無機帯電防止剤が挙げられる。有機帯電防止剤としては、例えば、カチオン型帯電防止剤(4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1アミノ基、第2アミノ基、第3アミノ基などのカチオン性官能基を有する)、アニオン型帯電防止剤(スルホン酸塩、硫酸エステル塩、ホスホン酸塩、リン酸エステル塩などのアニオン性官能基を有する)、両性イオン型帯電防止剤(アルキルベタインおよびその誘導体、イミダゾリンおよびその誘導体、アラニンおよびその誘導体など)、ノニオン型帯電防止剤(アミノアルコールおよびその誘導体、グリセリンおよびその誘導体、ポリエチレングリコールおよびその誘導体など)、および導電性ポリマーが挙げられる。導電性ポリマーとしては、例えば、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリエチレンイミン、およびアリルアミンが挙げられる。無機帯電防止剤としては、例えば、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化亜鉛、インジウム、錫、アンチモン、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コバルト、ヨウ化銅、インジウム・スズ複合酸化物(ITO)、およびアンチモン・スズ複合酸化物(ATO)が挙げられる。
転写抑制層における帯電防止剤の含有量は、良好な帯電防止性を確保する観点から、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
転写抑制層の厚さは、保護フィルム30における第2面31bの表面自由エネルギーを後記の範囲に適度に制御する観点から、好ましくは1nm以上、より好ましくは3nm以上、更に好ましくは5nm以上である。転写抑制層の厚さは、光学フィルムFの良好な外観の確保と製造コスト抑制の観点から、好ましくは1000nm以下、より好ましくは500nm以下、更に好ましくは100nm以下である。
保護フィルム30における第2面31bの表面自由エネルギーは、45mN/m以下であり、好ましくは43mN/m以下、より好ましくは40mN/m以下である。表面自由エネルギーは、実施例に関して後述する方法によって測定される。第2面31bの表面自由エネルギーが低いほど、フッ化アルキル基を末端に有する後述の有機フッ素化合物などの防汚層材料と第2面31bとの親和性は低い。また、保護フィルム30における第2面31bの表面自由エネルギーは、ロールトゥロール方式の製造プロセスにおいて複合フィルム100(ワークフィルム)を適切に搬送する観点からは、例えば15mN/m以上であり、好ましくは20mN/m以上、より好ましくは25mN/m以上、更に好ましくは30mN/m以上である。第2面31bの表面自由エネルギーが低いほど、ロールトゥロール方式の製造プロセスにおいて、当該第2面31bは滑りやすく、一定速度で複合フィルム100(ワークフィルム)を搬送し続けることは難しくなる。
表面自由エネルギーγは、本実施形態では、γ=γ+γ+γによって表される値であり、北崎-畑の理論(日本接着協会誌,Vol.8, No.3, p.131-141, 1972)により求められる。ここで、式中のγは、表面自由エネルギーの分散成分であり、γは、表面自由エネルギーの極性成分であり、γは、表面自由エネルギーの水素結合成分である。表面自由エネルギーの求め方は、具体的には、実施例に関して後述するとおりである。
次に、密着層形成工程では、図2Aに示すように、ハードコート層12の表面12a上に、密着層21を形成する。密着層21は、有機層(本実施形態ではハードコート層12)に対する無機酸化物層(本実施形態では後述の反射防止層22)の密着力を確保するための層である。このような密着層21の材料としては、例えば、シリコン、ニッケル、クロム、アルミニウム、錫、金、銀、白金、亜鉛、チタン、タングステン、ジルコニウム、パラジウム等の金属、これら金属の2種類以上の合金、および、これら金属の酸化物が挙げられる。有機層(本実施形態ではハードコート層12)および無機酸化物層(本実施形態では反射防止層22)の両方に対する密着性と、密着層21の透明性との両立の観点から、密着層21の材料としては、好ましくは、インジウムスズ酸化物(ITO)または酸化シリコン(SiOx)が用いられる。密着層21の材料として酸化シリコンが用いられる場合、好ましくは、化学量論組成よりも酸素量の少ないSiOxが用いられ、より好ましくは、xが1.2以上1.9以下のSiOxが用いられる。
密着層21は、例えば、ドライコーティング法で材料を成膜することによって形成する。ドライコーティング法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、およびCVDが挙げられ、好ましくはスパッタリング法が用いられる。
スパッタリング法では、スパッタ室内に真空条件下でガスを導入しつつ、カソード上に配置されたターゲットにマイナスの電圧を印加する。これにより、グロー放電を発生させてガス原子をイオン化し、当該ガスイオンを高速でターゲット表面に衝突させ、ターゲット表面からターゲット材料を弾き出し、弾き出たターゲット材料を所定面上に堆積させる。成膜速度の観点から、スパッタリング法としては、反応性スパッタリングが好ましい。反応性スパッタリングでは、ターゲットとして金属ターゲットを用い、上述のガスとして、アルゴンなどの不活性ガスと酸素(反応性ガス)との混合ガスを用いる。不活性ガスと酸素との流量比(sccm)の調整により、成膜される無機酸化物に含まれる酸素の割合を調整できる。
スパッタリング法を実施するための電源としては、例えば、DC電源、AC電源、RF電源、および、MFAC電源(周波数帯が数kHz~数MHzのAC電源)が挙げられる。スパッタリング法における放電電圧は、例えば200V以上であり、また、例えば1000V以下である。また、スパッタリング法が実施されるスパッタ室内の成膜気圧は、好ましくは0.01Pa以上、より好ましくは0.05Pa以上、更に好ましくは0.1Pa以上である。また、成膜気圧は、放電安定性の観点から、例えば2Pa以下である。
密着層21の厚さは、ハードコート層12と反射防止層22との間の密着力の確保と、密着層21の透明性との両立の観点から、好ましくは1nm以上10nm以下である。
次に、反射防止層形成工程では、図2Bに示すように、密着層21における厚さ方向Dの一方面上に、反射防止層22を形成する。反射防止層22は、外光の反射強度を抑制するための層である。
反射防止層22は、相対的に屈折率が大きな高屈折率層と、相対的に屈折率が小さな低屈折率層とを、厚さ方向に交互に有する。反射防止層22では、同層に含まれる複数の薄層(高屈折率層,低屈折率層)における複数の界面での反射光間の干渉作用により、正味の反射光強度が減衰される。また、反射防止層22では、各薄層の光学膜厚(屈折率と厚さとの積)の調整により、反射光強度を減衰させる干渉作用を発現させることができる。このような反射防止層22は、本実施形態において具体的には、第1高屈折率層22aと、第1低屈折率層22bと、第2高屈折率層22cと、第2低屈折率層22dとを、厚さ方向Dの一方側に向かってこの順で有する。
第1高屈折率層22a、第1低屈折率層22b、第2高屈折率層22c、および第2低屈折率層22dは、それぞれ、ドライコーティング法で材料を成膜することによって形成できる。ドライコーティング法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、およびCVDが挙げられ、好ましくはスパッタリング法が用いられる。スパッタリング法としては、成膜速度の観点から、反応性スパッタリングが好ましい。本工程でのスパッタリング法の条件は、密着層形成工程でのスパッタリング法の条件として上記したのと同様である。
第1高屈折率層22aおよび第2高屈折率層22cは、それぞれ、波長550nmにおける屈折率が好ましくは1.9以上の高屈折率材料からなる。高屈折率と可視光の低吸収性との両立の観点から、高屈折率材料としては、例えば、酸化ニオブ(Nb)、酸化チタン、酸化ジルコニウム、インジウムスズ酸化物(ITO)、およびアンチモンスズ酸化物(ATO)が挙げられ、好ましくは酸化ニオブが用いられる。
第1高屈折率層22aの光学膜厚(屈折率と厚さとの積)は、例えば20nm以上であり、また、例えば55nm以下である。第2高屈折率層22cの光学膜厚は、例えば60nm以上であり、また、例えば330nm以下である。
第1低屈折率層22bおよび第2低屈折率層22dは、それぞれ、波長550nmにおける屈折率が好ましくは1.6以下の低屈折率材料からなる。低屈折率と可視光の低吸収性との両立の観点から、低屈折率材料としては、例えば、二酸化ケイ素(SiO)およびフッ化マグネシウムが挙げられ、好ましくは二酸化ケイ素が用いられる。
第1低屈折率層22bの光学膜厚は、例えば15nm以上であり、また、例えば70nm以下である。第2低屈折率層22dの光学膜厚は、例えば100nm以上であり、また、例えば160nm以下である。
次に、防汚層形成工程では、図2Cに示すように、反射防止層22における厚さ方向Dの一方面上に、ロールトゥロール方式で防汚層23を形成する。防汚層23は、防汚機能を有する層である。防汚層30の防汚機能には、光学フィルムFの露出面(図中上面)に対する手脂などの汚染物質の付着の抑制機能、および、付着した汚染物質を除去しやすくする機能が含まれる。
防汚層23は、ドライコーティング法によって防汚層材料を反射防止層22上に成膜することによって形成する。すなわち、防汚層23は、ドライコーティング法によって形成された膜(ドライコーティング膜)である。ドライコーティング法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびCVDが挙げられる。防汚層23は、好ましくは、真空蒸着法で形成された膜(真空蒸着膜)である。防汚層23が、ドライコーティング膜(好ましくは真空蒸着膜)である構成は、下地に対する防汚層23の高い接合力の確保に適し、従って、防汚層23の耐剥離性の確保に適する。防汚層23の耐剥離性が高いことは、防汚層23の防汚機能の維持に役立つ。
防汚層23の材料としては、好ましくは、フッ化アルキル基を末端に有する有機フッ素化合物が用いられる。当該有機フッ素化合物は、末端フッ化アルキル基に起因する高い疎水性と高い疎油性との重畳的発現により、防汚層23において優れた防汚性を発現させるのに適する。このような有機フッ素化合物としては、好ましくは、下記の一般式(1)で表される、パーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物が用いられる。
-R-X-(CH)-Si(OR) (1)
一般式(1)において、Rは、アルキル基における一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換された、直鎖状または分岐状のフッ化アルキル基(炭素数は例えば1以上20以下)を表し、好ましくは、アルキル基の水素原子のすべてがフッ素原子に置換されたパーフルオロアルキル基を表す。
は、パーフルオロポリエーテル(PFPE)基の繰り返し構造を少なくとも一つ含む構造を表し、好ましくは、PFPE基の繰り返し構造を二つ含む構造を表す。PFPE基の繰り返し構造としては、例えば、直鎖状PFPE基の繰り返し構造、および、分岐状PFPE基の繰り返し構造が挙げられる。直鎖状PFPE基の繰り返し構造としては、例えば、-(OC2n)-で表される構造(nは、1以上20以下の整数を表し、pは、1以上50以下の整数を表す。以下同じ)が挙げられる。分岐状PFPE基の繰り返し構造としては、例えば、-(OC(CF))-で表される構造、および、-(OCFCF(CF)CF)-で表される構造が挙げられる。PFPE基の繰り返し構造としては、好ましくは、直鎖状PFPE基の繰り返し構造が挙げられ、より好ましくは、-(OCF)-および-(OC)-が挙げられる。
は、炭素数1以上4以下アルキル基を表し、好ましくはメチル基を表す。
Xは、エーテル基、カルボニル基、アミノ基、またはアミド基を表し、好ましくはエーテル基を表す。
mは、1以上の整数を表す。また、mは、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下の整数を表す。
このようなパーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物のうち、好ましくは、下記の一般式(2)に示される化合物が用いられる。
CF-(OCF)-(OC)-O-(CH)-Si(OCH) (2)
一般式(2)において、qは、1以上50以下の整数を表し、rは、1以上50以下の整数を表す。
また、パーフルオロポリエーテル基を有するアルコキシシラン化合物は、単独で用いられてもよいし、二種類以上が併用されてもよい。
本工程では、防汚層23の厚さは、防汚層23の防汚性の確保の観点から、好ましくは6nm以上、より好ましくは7nm以上である。また、防汚層23の厚さは、防汚層材料の剥離抑制の観点から、好ましくは25nm以下、より好ましくは20nm以下、更に好ましくは18nm以下である。
好ましくは、上述の密着層形成工程から防汚層形成工程までの一連のプロセスを、ロールトゥロール方式でワークフィルムを搬送しながら、一つのパスラインで実施する。一つのパスラインでのプロセス中、ワークフィルムは一度も大気中に出されない。パスラインの終端に配置されている巻取りローラーにより、ワークフィルムは巻き取られる。
貼合せ工程(図1C)は、防汚層形成工程(図2C)より前に実施するのに代えて、ロールトゥロール方式での防汚層形成工程後において防汚層23付きの透明基材フィルム10を巻き取るより前に実施してもよい。図3は、防汚層形成工程後のそのような貼合せ工程の一例を模式的に表す。
図3では、用意工程(図1A)、ハードコート層形成工程(図1B)、密着層形成工程(図2A)、および反射防止層形成工程(図2B)を経たワークフィルムWが、ロールトゥロール方式で搬送されている。また、長尺でロール状の上述の保護フィルム30が繰出しローラー202に取り付けられており、当該保護フィルムロールから、ロールトゥロール方式の貼合せ機のローラー203,203に向けて、保護フィルム30が繰り出されている。そして、ワークフィルムWは、ドライコーティング法による防汚層材料201の成膜(防汚層形成工程)を経た後、巻取りローラー204によって巻き取られる前に、保護フィルム30と貼り合わせられる(貼合せ工程)。貼合せ工程では、ローラー203,203により、ワークフィルムWにおける透明基材フィルム10の裏面10bに、保護フィルム30の粘着剤層32側が貼り合わせられる。その後、ワークフィルムWとしての光学フィルムFが巻取りローラー204に巻き取られる。
以上のようにして、光学フィルムFが製造される。光学フィルムFは、保護フィルム30と、透明基材フィルム10と、密着層21と、反射防止層22と、防汚層23とを、厚さ方向Dの一方側に向かってこの順で備える。光学フィルムFは、厚さ方向Dに直交する方向(面方向)に広がる形状を有する。また、光学フィルムFは、保護フィルム30が透明基材フィルム10から剥離された後、透明基材フィルム10側が例えば粘着剤を介して被着体に貼り合わされて、使用される。被着体としては、例えば、タッチパネルディスプレイなどのディスプレイにおける画像表示側に配置される透明カバーが挙げられる。
防汚層付き光学フィルムの製造方法は、上述のように、防汚層形成工程(図2C)より前に、または、防汚層形成工程後において防汚層23付きの透明基材フィルム10を巻き取るより前に、貼合せ工程(図1C,図3)を含む。貼合せ工程では、透明基材フィルム10の裏面10bに保護フィルム30を貼り合わせる。そのため、本製造方法によると、透明基材フィルム10の裏面10bに対する防汚層材料の付着を保護フィルム30によって防止しつつ、ロールトゥロール方式で光学フィルムF(防汚層付き光学フィルム)を製造できる。
本発明の防汚層付き光学フィルムの製造方法では、既に作製されている複合フィルム100(保護フィルム30を片面に伴う透明基材フィルム10)を別途用意したうえで、当該複合フィルム100に対して、透明基材フィルム10上への上述の各成膜工程(図2Cに示す防汚層形成工程を含む)を実施してもよい。このような製造方法によっても、透明基材フィルム10の裏面10bに対する防汚層材料の付着を保護フィルム30によって防止しつつ、ロールトゥロール方式で光学フィルムF(防汚層付き光学フィルム)を製造できる。
また、透明基材フィルム10の裏面10bに配置された保護フィルム30を備える光学フィルムFは、裏面10bに対する防汚層材料の付着を防止しつつ、ロールトゥロール方式で製造できる。このような光学フィルムFによると、保護フィルム30が透明基材フィルム10から剥離された後に透明基材フィルム10側が粘着剤を介して被着体に貼り合わされる場合、当該粘着剤が裏面10bに対して良好な粘着力を発揮できる。
保護フィルム30における第2面31bの表面自由エネルギーは、上述のように、表面自由エネルギーが、45mN/m以下であり、好ましくは43mN/m以下、より好ましくは40mN/m以下である。第2面31bの表面自由エネルギーが低いほど、フッ化アルキル基を末端に有する上述の有機フッ素化合物などの防汚層材料と第2面31bとの親和性は低く、当該防汚層材料が第2面31bに転写されることが抑制される。防汚層材料の当該転写抑制は、防汚層23において良好な防汚性を実現するのに役立つ。
光学フィルムFは、反射防止層22を備えない光学フィルムであってもよい。そのような光学フィルムFを製造するには、図2Bに示す工程において、防汚層23の耐剥離性を確保するための無機酸化物下地層24を、反射防止層22の代わりに形成するのが好ましい。このような工程の後に防汚層形成工程(図2C)を実施して得られる光学フィルムFを、図4に示す。
無機酸化物下地層24は、ドライコーティング法で材料を成膜することによって形成する。ドライコーティング法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、およびCVDが挙げられ、好ましくはスパッタリング法が用いられる。無機酸化物下地層24の材料としては、例えば、二酸化ケイ素(SiO)およびフッ化マグネシウムが挙げられ、好ましくは二酸化ケイ素が用いられる。また、無機酸化物下地層24の厚さは、防汚層23の耐剥離性の確保の観点から、好ましくは50nm以上、より好ましくは65nm以上、更に好ましくは80nm以上である。無機酸化物下地層24の厚さは、例えば300nm以下である。
本発明について、以下に実施例を示して具体的に説明する。本発明は実施例に限定されない。また、以下に記載されている配合量(含有量)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上述の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合量(含有量)、物性値、パラメータなど該当記載の上限(「以下」または「未満」として定義されている数値)または下限(「以上」または「超える」として定義されている数値)に代替できる。
〔実施例1〕
以下の工程を順次に実施して、防汚層付き光学フィルムを製造した。
まず、透明基材フィルムとしての長尺のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ50μm)の一方面(表面)に、ハードコート層を形成した(ハードコート層形成工程)。具体的には、まず、紫外線硬化型のモノマーおよびオリゴマーの混合物(ウレタンアクリレートを主成分として含む)の酢酸ブチル溶液(商品名「ユニディック17-806」,固形分濃度80質量%,DIC社製)100質量部(固形分換算)と、光重合開始剤(商品名「IRGACURE906」,BASF社製)5質量部と、レベリング剤(商品名「GRANDIC PC4100」,DIC社製)0.01質量部とを混合して、混合液を得た。次に、シクロペンタノン(CPN)とプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)との混合溶媒(CPNとPGMの質量比は45:55)の添加により、混合液の固形分濃度を36質量%に調整した。これにより、紫外線硬化性の樹脂組成物(ワニス)を調製した。次に、上記PETフィルムの一方面に樹脂組成物を塗布して塗膜を形成した。次に、この塗膜を、加熱により乾燥させた後、紫外線照射により硬化させた。加熱の温度は90℃とし、加熱の時間は60秒間とした。紫外線照射では、光源として高圧水銀ランプを使用し、波長365nmの紫外線を用い、積算照射光量を300mJ/cmとした。上述の塗膜の形成から硬化までの一連のプロセスは、ロールトゥロール方式において一つパスラインで実施した。これにより、PETフィルム上に厚さ5μmのハードコート層(HC)を形成し、透明基材フィルム(HC層付きPETフィルム)を得た。
次に、HC層付きのPETフィルムの他方面(裏面)に、ロールトゥロール方式の貼合せ機によって、第1保護フィルムを貼り合わせた(貼合せ工程)。第1保護フィルムは、基材フィルム(品名「ダイアホイルT100C38」,厚さ38μm,三菱ケミカル社製)とアクリル粘着剤層とを備える。基材フィルムは、第1面と、当該第1面とは反対の第2面とを有する。アクリル粘着剤層(厚さ23μm)は、基材フィルムの第1面上に形成されている。本工程では、第1保護フィルムの粘着剤層側がPETフィルムの裏面に貼り合わせられる。本工程により、HC層付きPETフィルムと、同PETフィルムの裏面上の第1保護フィルムとを備える長尺でロール状の複合フィルムを得た。
この後、以下の一連のプロセス(後記のHC層前処理工程から後記の防汚層形成工程まで)を、ロールトゥロール方式でワークフィルムとして搬送しながら、一つのパスラインで実施した。パスラインの始端に配置されている繰出しローラーには、上記ロール状の複合フィルムがワークフィルムとして設置され、当該繰出しローラーからワークフィルムが繰出される。プロセス中、ワークフィルムは一度も大気中に出されない。パスラインの終端に配置されている巻取りローラーにより、ワークフィルムが巻き取られる。
まず、プラズマ処理装置において、HC層付きPETフィルムのHC層表面を、1.0Paの真空雰囲気下でプラズマ処理した(HC層前処理工程)。このプラズマ処理では、不活性ガスとしてアルゴンガスを用い、放電電力を780Wとした。
次に、プラズマ処理後のHC層付きPETフィルムのHC層上に、密着層と反射防止層とを順次に形成した(スパッタ成膜工程)。具体的には、スパッタ成膜装置により、HC層付きPETフィルムのHC層上に、密着層としての厚さ1.5nmのインジウムスズ酸化物(ITO)層と、第1高屈折率層としての厚さ12nmのNb層と、第1低屈折率層としての厚さ28nmのSiO層と、第2高屈折率層としての厚さ100nmのNb層と、第2低屈折率層としての厚さ85nmのSiO層とを、順次に形成した。密着層の形成では、ITOターゲットを用い、不活性ガスとしてのアルゴンガスと、アルゴンガス100体積部に対して10体積部の反応性ガスとしての酸素ガスとを用い、放電電圧を400Vとし、成膜室内の気圧(成膜気圧)を0.2Paとし、MFACスパッタリングによってITO層を成膜した。第1高屈折率層の形成では、Nbターゲットを用い、100体積部のアルゴンガスおよび5体積部の酸素ガスを用い、放電電圧を415Vとし、成膜気圧を0.42Paとし、MFACスパッタリングによってNb層を成膜した。第1低屈折率層の形成では、Siターゲットを用い、100体積部のアルゴンガスおよび30体積部の酸素ガスを用い、放電電圧を350Vとし、成膜気圧を0.3Paとし、MFACスパッタリングによってSiO層を成膜した。第2高屈折率層の形成では、Nbターゲットを用い、100体積部のアルゴンガスおよび13体積部の酸素ガスを用い、放電電圧を460Vとし、成膜気圧を0.5Paとし、MFACスパッタリングによってNb層を成膜した。第2低屈折率層の形成では、Siターゲットを用い、100体積部のアルゴンガスおよび30体積部の酸素ガスを用い、放電電圧を340Vとし、成膜気圧を0.25Paとし、MFACスパッタリングによってSiO層を成膜した。以上のようにして、HC層付きPETフィルムのHC層上に、密着層を介して反射防止層(第1高屈折率層,第1低屈折率層,第2高屈折率層,第2低屈折率層)を積層形成した。
次に、反射防止層上に防汚層を形成した(防汚層形成工程)。具体的には、真空蒸着装置での真空蒸着法により、厚さ10nmの防汚層を反射防止層上に形成した。この真空蒸着法では、蒸着源として、パーフルオロポリエーテル基含有のアルコキシシラン化合物を用いた。この蒸着源は、信越化学工業社製の「KY1903-1」(パーフルオロポリエーテル基含有アルコキシシラン化合物,固形分濃度20質量%)を乾燥して得た固形分である。また、真空蒸着法における蒸着源の加熱温度は260℃とした。
以上のようにして、実施例1の光学フィルム(長尺でロール状の防汚層付き光学フィルム)を作製した。実施例1の光学フィルムは、第1保護フィルムと、透明基材フィルム(ハードコート層が一方面をなす)と、密着層と、反射防止層と、防汚層とをこの順で備える。
〔実施例2〕
貼合せ工程において第1保護フィルムの代わりに第2保護フィルムを用いたこと以外は実施例1の光学フィルムと同様にして、実施例2の光学フィルムを作製した。本実施例の貼合せ工程では、HC層付きのPETフィルム(透明基材フィルム)の裏面(PETフィルム露出面)に、ロールトゥロール方式の貼合せ機によって、第2保護フィルムを貼り合わせた。これにより、長尺でロール状の複合フィルム(HC層付き透明基材フィルム/第2保護フィルム)を得た。第2保護フィルムは、基材フィルムの第2面が転写抑制処理されていること以外は、第1保護フィルムと同様である。
本実施例で用いた第2保護フィルムは、第1保護フィルム(基材フィルム/アクリル粘着剤層)における第2面(基材フィルム露出面)上に転写抑制層を形成することによって作製した。その転写抑制層の形成においては、まず、バインダとしてのポリエステル樹脂を含有するバインダ水分散液(品名「バイナロールMD-1480」,飽和共重合ポリエステル樹脂の水分散液,樹脂含有量25質量%,東洋紡社製)、滑り剤としてのカルナバワックスを含有する滑り剤水分散液、および、導電性ポリマーとしてのポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDT)0.5質量%とポリスチレンスルホネート(数平均分子量15万)(PSS)0.8質量%とを含有する導電性ポリマー水溶液(品名「Baytron P」,H.C.Stark社製)を、用意した。次に、水とエタノールとの混合溶媒に、上記のバインダ水分散液を固形分量で100質量部と、上記の滑り剤水分散液を固形分量で30質量部と、上記の導電性ポリマー水溶液を固形分量で50質量部と、メラミン系架橋剤を固形分量で20質量部とを加え、約20分間撹拌して混合した。これにより、固形分濃度約0.15質量%のコーティング液を得た。次に、第1保護フィルムにおける基材フィルムの第2面にコロナ処理を施した。次に、第2面(コロナ処理面)にコーティング液をバーコーターで塗布して塗膜を形成した後、当該塗膜を、130℃での2分間の加熱によって乾燥させた。これにより、厚さ10nmの転写抑制層を第2面上に形成した。以上のようにして、長尺でロール状の第2保護フィルム(転写抑制層/基材フィルム/アクリル粘着剤層)を得た。
実施例2の光学フィルム(長尺でロール状の防汚層付き光学フィルム)は、第2保護フィルムと、透明基材フィルム(ハードコート層が一方面をなす)と、密着層と、反射防止層と、防汚層とをこの順で備える。
〔比較例1〕
貼合せ工程を実施しないこと以外は、実施例1の光学フィルムと同様にして、比較例1の光学フィルムを作製した。比較例1の光学フィルム(長尺でロール状の防汚層付き光学フィルム)は、透明基材フィルムと、ハードコート層と、密着層と、反射防止層と、防汚層とをこの順で備える。
〈防汚層の厚さ〉
実施例1,2および比較例1の各光学フィルムにおける防汚層の厚さを測定した。測定には、走査型蛍光X線分析装置(商品名「ZSX PrimusII」,リガク社製)を用いた。測定された防汚層の厚さT1(nm)を、表1に示す。
〈防汚層材料の転写〉
実施例1,2および比較例1の各光学フィルムにおける透明基材フィルムの裏面への防汚層材料の転写の程度を調べた。具体的には、透明基材フィルムの裏面に転写された防汚層材料の厚さを測定した。実施例1,2の各光学フィルムにおいては、保護フィルムを剥離した後に測定した。測定には、走査型蛍光X線分析装置(商品名「ZSX PrimusII」,リガク社製)を用いた。測定された厚さT2(nm)を、表1に示す。
〈裏面の表面自由エネルギー〉
実施例1,2および比較例1の各光学フィルムにおける、防汚層とは反対側の面の表面自由エネルギーを、次のようにして求めた。防汚層とは反対側の面とは、実施例1では、第1保護フィルムの基材フィルムの露出面であり、実施例2では、第2保護フィルムにおける基材フィルムの露出面(剥離処理層表面)であり、比較例1では、透明基材フィルムの露出面である。
まず、23℃および相対湿度55%の条件下、水平に載置されたフィルムの表面自由エネルギー同定対象面に接する水(HO)、ヨウ化メチレン(CH)および1-ブロモナフタレンの各液滴(約1μL)について、接触角計を使用して接触角を測定した。この測定には、接触角計(品名「CA-X型 接触角計」,共和界面科学社製)を使用した。次に、測定された水の接触角θw、ヨウ化メチレンの接触角θi、および1-ブロモナフタレンの接触角θbの値を用い、日本接着協会誌のVol.8, No.3, p.131-141(1972)に記載の方法(北崎-畑の理論)に従って3元連立方程式を解くことにより、γ=γ+γ+γの式におけるγ,γ,γを求めた。式中のγは、表面自由エネルギーの分散成分であり、γは、表面自由エネルギーの極性成分であり、γは、表面自由エネルギーの水素結合成分である。そして、γ,γ,γを和して得られる値(γ)を、表面自由エネルギー同定対象面の表面自由エネルギーとして求めた。その表面自由エネルギー(mN/m)を表1に示す。
Figure 0007378679000001
上述の実施形態は本発明の例示であり、当該実施形態によって本発明を限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、後記の請求の範囲に含まれる。
本発明の防汚層付き光学フィルムは、例えば、防汚層付き反射防止フィルム、防汚層付き透明導電性フィルム、および、防汚層付き電磁波遮蔽フィルムに適用できる。
F 光学フィルム(防汚層付き光学フィルム)
D 厚さ方向
10 透明基材フィルム
11 樹脂フィルム
10a 表面
10b 裏面
12 ハードコート層
13 転写抑制層
21 密着層
22 反射防止層
22a 第1高屈折率層
22b 第1低屈折率層
22c 第2高屈折率層
22d 第2低屈折率層
23 防汚層
23a 表面
30 保護フィルム
31 基材フィルム
31a 第1面
31b 第2面
32 粘着剤層

Claims (5)

  1. ロールトゥロール方式で透明基材フィルムを搬送しながら、当該透明基材フィルムの厚さ方向一方面側に防汚層を形成する、防汚層形成工程と、
    前記防汚層形成工程より前に前記透明基材フィルムの厚さ方向他方面側に保護フィルムとしてのポリエステルフィルムを貼り合わせる、貼合せ工程と、
    前記防汚層形成工程の後に、前記防汚層が形成された前記透明基材フィルムとしての防汚層付き光学フィルムを巻取りローラに巻き取ってロール状にする巻取り工程と、を含み、
    前記防汚層形成工程において、前記防汚層はパーフルオロポリエーテル基含有アルコキシシラン化合物から形成され、
    前記ロール状の前記防汚層付き光学フィルムにおいて、前記保護フィルムの厚さ方向他方面と前記防汚層とが接触する、防汚層付き光学フィルムの製造方法。
  2. 透明基材フィルムと、当該透明基材フィルムの片面に貼り合わされた保護フィルムとしてのポリエステルフィルムとを備える複合フィルムをロールトゥロールで搬送しながら、前記透明基材フィルムにおける前記保護フィルムとは反対側に防汚層を形成する、防汚層形成工程
    前記防汚層形成工程の後に、前記防汚層が形成された前記透明基材フィルムとしての防汚層付き光学フィルムを巻取りローラに巻き取ってロール状にする巻取り工程と、を含み、
    前記防汚層形成工程において、前記防汚層はパーフルオロポリエーテル基含有アルコキシシラン化合物から形成され、
    前記ロール状の前記防汚層付き光学フィルムにおいて、前記保護フィルムの厚さ方向他方面と前記防汚層とが接触する、防汚層付き光学フィルムの製造方法。
  3. 前記防汚層形成工程では、ドライコーティング法によって前記防汚層を形成する、請求項1または2に記載の防汚層付き光学フィルムの製造方法。
  4. 前記保護フィルムの厚さ方向他方面の表面自由エネルギーが45mN/m以下である、請求項1または2に記載の防汚層付き光学フィルムの製造方法。
  5. 前記防汚層が、6nm以上の厚さを有する、請求項1または2に記載の防汚層付き光学フィルムの製造方法。
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