JP7372796B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
従来、タイヤの内腔内で生じる空気やガスの共鳴振動(空洞共鳴)を低減するため、タイヤ内面に、スポンジ材等からなる制音体を配置することが知られている(例えば、特許文献1)。制音体は、タイヤの内腔内での空気やガスの振動エネルギーを熱エネルギーへと変換し、タイヤの内腔内での空洞共鳴を抑制することができる。
特開2005-254924号公報
ここで、タイヤパンク時に穴を塞ぐために、タイヤ内面にシーラント層を配置する場合がある。このような場合、釘がトレッド部を貫通して制音体が千切れ、その千切れた部分が釘の貫通により生じた穴に入り込むことによって、シーラント剤が穴にうまく流入することができなくなるおそれがあった。また、制音体がスポンジ材である場合には、シーラント剤がスポンジに吸収されてしまいシーラント剤の流動性が低下するおそれがあった。これらのような現象が生じると、耐パンク性能が低下するおそれがあった。
そこで、本発明は、耐パンク性能の低下を抑制した、空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
(1)本発明の空気入りタイヤは、
トレッド部を備え、
前記トレッド部におけるタイヤ内面に、シーラント層を介して、制音体が配置され、
前記制音体は、前記シーラント層側の表面に、タイヤ周方向に延びる第1の溝部と、該第1の溝部と連通し、タイヤ幅方向に延びる第2の溝部とを有することを特徴とする。
(2)上記(1)では、前記第1の溝部は、タイヤ周方向に沿って延び、又は、タイヤ周方向に対して30°以下の傾斜角度で傾斜して延び、且つ、前記第2の溝部は、タイヤ幅方向に沿って延び、又は、タイヤ幅方向に対して30°以下の傾斜角度で傾斜して延びることが好ましい。
(3)上記(1)又は(2)では、
前記第1の溝部が、タイヤ幅方向中央部に形成され、
タイヤ幅方向断面視において、前記制音体がアーチ状に形成されていることが好ましい。
(4)上記(3)では、前記制音体は、タイヤ幅方向断面視において、タイヤ径方向外側から内側に向かって凸となるように湾曲してなることも好ましい。
(5)上記(1)~(4)のいずれかでは、
前記制音体のタイヤ幅方向一方側及び他方側の端部のそれぞれにおいて、複数個の前記第2の溝部がタイヤ周方向に配列され、
前記タイヤ幅方向一方側の端部の前記第2の溝部と、前記タイヤ幅方向他方側の端部の前記第2の溝部とが、タイヤ幅方向に投影した際に互いに重なる部分を有しないように、タイヤ周方向の位相をずらして配置されていることが好ましい。
(6)上記(5)では、
前記第2の溝部のタイヤ周方向長さは、タイヤ周方向に隣接する2つの前記第2の溝部間の前記制音体のタイヤ周方向長さより短いことが好ましい。
本発明によれば、耐パンク性能の低下を抑制した、空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。 図1の制音体の断面図である。 他の例にかかる制音体の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に例示説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。図1は、空気入りタイヤ(以下、単にタイヤとも称する)を適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした状態でのタイヤ幅方向断面を示している。
ここで、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association,Inc.)のYEAR BOOK等に記載されているまたは将来的に記載される、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す(即ち、上記の「リム」には、現行サイズに加えて将来的に上記産業規格に含まれ得るサイズも含む。「将来的に記載されるサイズ」の例としては、ETRTO 2013年度版において「FUTURE DEVELOPMENTS」として記載されているサイズを挙げることができる。)が、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤのビード幅に対応した幅のリムをいう。
また、「規定内圧」とは、上記JATMA等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)を指し、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、「規定内圧」は、タイヤを装着する車両毎に規定される最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいうものとする。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単にタイヤとも称する)1は、一対のビード部2と、該ビード部に連なる一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部に連なるトレッド部5とを有している。また、タイヤ1は、一対のビード部2に埋設されたビードコア2aにトロイダル状に跨るカーカス3のクラウン部のタイヤ径方向外側に、ベルト4とトレッドゴムとを順に備えている。
図1に示すように、本実施形態においては、ビードコア2aのタイヤ径方向外側に、図示例で断面略三角形状のビードフィラ2bをさらに備えている。一方で、本発明では、ビード部2の構成は、特に限定されるものではなく、ビードコア2aやビードフィラ2bの断面形状、大きさ、材質は任意の既知のものとすることができる。また、ビードコア2aやビードフィラ2bを有しない構成とすることもできる。
また、本実施形態では、カーカス3は、有機繊維からなる1枚のカーカスプライで構成されているが、本発明では、カーカス3を構成するカーカスプライの枚数や材質も特に限定されない。
また、本実施形態では、ベルト4は、層間でコード(この例ではスチールコード)が互いに交差する、2層のベルト層4a、4bからなるが、本発明では、ベルト構造は特に限定されず、コードの材質等、打ち込み数、傾斜角度、ベルト層数等、任意の構成とすることができる。
また、トレッド部5のゴムの材質等も、任意の既知の構成とすることができる。
図2は、図1の制音体の断面図である。図2は、タイヤ径方向において第1の溝部が形成されたシーラント層側の断面を示している。
図1、図2に示すように、本実施形態のタイヤでは、トレッド部5におけるタイヤ内面6(本例では図示しないインナーライナーのさらに内面)に、シーラント層8を介して、制音体7が配置されている。
本実施形態では、制音体7は、タイヤ幅方向延在領域の少なくとも一部(図示例では全部)が、トレッド部5のタイヤ径方向内側に配置されている。図示例では、シーラント層8のタイヤ幅方向の幅は、制音体7のタイヤ幅方向の幅より大きいが、同じとすることもでき、小さくすることもできる。
なお、この例では、制音体7及びシーラント層8は、タイヤ周上に、タイヤ周方向に沿って連続して設けられている。一方で、制音体7やシーラント層8は、タイヤ周上に、タイヤ周方向に沿って断続的に設けることもできる。
シーラント層8には、粘着性の流動体であるシーラント液を用いることができ、例えば、パンクシール用のシーラント剤として従来公知のものなどを用いることができる。シーラント剤としては、例えば、シリコーン系化合物、スチレン系化合物、ウレタン系化合物、エチレン系化合物、ポリブテンとテルペン樹脂とを主成分とするゲルシートからなるもの等を用いることができる。
本実施形態では、制音体7は、多孔質体(この例ではスポンジ材)である。この例では、制音体7は、タイヤ幅方向断面視で略矩形の形状をなしているが、制音体7の形状は特に限定されない。また、制音体7の寸法等も特には限定されないが、制音体7の体積は、タイヤ1の内腔の全体積の0.1%~80%とすることが好ましい。制音体7の体積をタイヤ1の内腔の全体積の0.1%以上として制音性を高めることができ、一方で、制音体7の体積をタイヤ1の内腔の全体積の80%以下として、制音体7による重量増を抑制することができるからである。ここでいう「体積」は、常温、常圧下での、タイヤ1をリムから取り外した状態でのものとする。また、「タイヤの内腔の全体積」は、タイヤ1を適用リムに装着し、規定内圧を充填した際の全体積をいうものとする。
制音体7がスポンジ材である場合、スポンジ材は、海綿状の多孔構造体とすることができ、例えば、ゴムや合成樹脂を発泡させた連続気泡を有する、いわゆるスポンジを含む。また、スポンジ材は、上述のスポンジの他に、動物繊維、植物繊維又は合成繊維等を絡み合わせて一体に連結したウエブ状のものを含む。なお、上述の「多孔構造体」は、連続気泡を有する構造体に限らず、独立気泡を有する構造体も含む意味である。上述のようなスポンジ材は、表面や内部に形成される空隙が振動する空気の振動エネルギーを熱エネルギーに変換する。これにより、タイヤの内腔での空洞共鳴が抑制され、その結果、ロードノイズを低減することができる。
スポンジ材の材料としては、例えば、エーテル系ポリウレタンスポンジ、エステル系ポリウレタンスポンジ、ポリエチレンスポンジなどの合成樹脂スポンジ、クロロプレンゴムスポンジ(CRスポンジ)、エチレンプロピレンジエンゴムスポンジ(EPDMスポンジ)、ニトリルゴムスポンジ(NBRスポンジ)などのゴムスポンジが挙げられる。制音性、軽量性、発泡の調節可能性、耐久性などの観点を考慮すれば、エーテル系ポリウレタンスポンジを含むポリウレタン系又はポリエチレン系等のスポンジを用いることが好ましい。
本実施形態のように、制音体7がスポンジ材である場合は、スポンジ材の硬度は、特には限定されないが、5~450Nの範囲とすることが好ましい。硬度を5N以上とすることにより、制音性を向上させることができ、一方で、硬度を450N以下とすることにより、制音体の接着力を増大させることができる。同様に、制音体の硬度は、8~300Nの範囲とすることがより好ましい。ここで、「硬度」とは、JIS K6400の第6項の測定法のうち、6.3項のA法に準拠して測定された値とする。
また、スポンジ材の比重は、0.001~0.090とすることが好ましい。スポンジ材の比重を0.001以上とすることにより、制音性を向上させることができ、一方で、スポンジ材の比重を0.090以下とすることにより、スポンジ材による重量増を抑制することができるからである。同様に、スポンジ材の比重は、0.003~0.080とすることがより好ましい。ここで、「比重」とは、JIS K6400の第5項の測定法に準拠し、見かけ密度を比重に換算した値とする。
また、スポンジ材の引張り強さは、20~500kPaとすることが好ましい。引張り強さを20kPa以上とすることにより、接着力を向上させることができ、一方で、引張り強さを500kPa以下とすることにより、スポンジ材の生産性を向上させることができるからである。同様に、スポンジ材の引張り強さは、40~400kPaとすることがより好ましい。ここで、「引張り強さ」とは、JIS K6400の第10項の測定法に準拠し、1号形のダンベル状試験片で測定した値とする。
また、スポンジ材の破断時の伸びは、110%以上800%以下とすることが好ましい。破断時の伸びを110%以上とすることにより、スポンジ材にクラックが発生するのを抑制することができ、一方で、破断時の伸びを800%以下とすることにより、スポンジ材の生産性を向上させることができるからである。同様に、スポンジ材の破断時の伸びは、130%以上750%以下とすることがより好ましい。ここで、「破断時の伸び」とは、JIS K6400の第10項の測定法に準拠し、1号形のダンベル状試験片で測定した値とする。
また、スポンジ材の引裂強さは、1~130N/cmとすることが好ましい。引裂強さを1N/cm以上とすることにより、スポンジ材にクラックが発生するのを抑制することができ、一方で、引裂強さを130N/cm以下とすることにより、スポンジ材の製造性を向上させることができるからである。同様に、スポンジ材の引裂強さは、3~115N/cmとすることがより好ましい。ここで、「引裂強さ」とは、JIS K6400の第11項の測定法に準拠し、1号形の試験片で測定した値とする。
また、スポンジ材の発泡率は、1%以上40%以下とすることが好ましい。発泡率を1%以上とすることにより、制音性を向上させることができ、一方で、発泡率を40%以下とすることにより、スポンジ材の生産性を向上させることができるからである。同様に、スポンジ材の発泡率は、2~25%とすることがより好ましい。ここで、「発泡率」とは、スポンジ材の固相部の比重Aの、スポンジ材の比重Bに対する比A/Bから1を引いて、その値に100を乗じた値をいう。
また、スポンジ材の全体の質量は、5~800gとすることが好ましい。質量を5g以上とすることにより、制音性を低減することができ、一方で、質量を800g以下とすることにより、スポンジ材による重量増を抑制することができるからである。同様に、スポンジ材の質量は、20~600gとすることが好ましい。
ここで、図1、図2に示すように、本実施形態のタイヤでは、制音体7は、シーラント層8側の表面に、タイヤ周方向に延びる第1の溝部9と、該第1の溝部9と連通し、タイヤ幅方向に延びる第2の溝部10とを有している。
本例では、第1の溝部9は、タイヤ周方向に沿って延び、且つ、第2の溝部10は、タイヤ幅方向に沿って延びている。
第1の溝部9のタイヤ幅方向の幅(最大幅)は、特には限定されないが、制音体9のタイヤ幅方向の幅(最大幅)の80~90%とすることができる。80%以上とすることにより、シーラント剤の流動性をより一層高めることができ、一方で、90%以下とすることにより、制音体の体積の減少を抑制して制音性を確保することができるからである。
第1の溝部9の高さ(最大高さ)は、特には限定されないが、制音体7の厚さ(最大厚さ)の15~60%とすることができる。15%以上とすることにより、シーラント剤の流動性をより一層高めることができ、一方で、60%以下とすることにより、制音体の体積の減少を抑制して制音性を確保することができるからである。
第2の溝部10のタイヤ周方向の長さ(最大長さ)は、特には限定されないが、5~20mmとすることができる。5mm以上とすることにより、シーラント剤の流動性をより一層高めることができ、一方で、20mm以下とすることにより、制音体の体積の減少を抑制して制音性を確保することができるからである。
第2の溝部10の高さ(最大高さ)は、特には限定されないが、制音体7の厚さ(最大厚さ)の10~60%とすることができる。10%以上とすることにより、シーラント剤の流動性をより一層高めることができ、一方で、60%以下とすることにより、制音体の体積の減少を抑制して制音性を確保することができるからである。
図1、図2に示すように、本例では、第1の溝部9が、タイヤ幅方向中央部に形成され、図1に示すように、タイヤ幅方向断面視において、制音体7がアーチ状に形成されている。本例では、タイヤ幅方向断面視において、第1の溝部9は断面矩形状であり、制音体7のタイヤ幅方向端部(本例では、図示のタイヤ幅方向断面においてタイヤ幅方向一方の端部のみ)がタイヤ内面6(本例ではシーラント層8)と接触している。
以下、本実施形態の空気入りタイヤの作用効果について説明する。
本実施形態の空気入りタイヤによれば、まず、タイヤ内面6に制音体7が配置されているため、制音性を向上させることができる。また、タイヤ内面6にシーラント層8が配置されているため、タイヤパンク時に穴を塞ぐこともできる。
そして、制音体7は、シーラント層8側の表面に、タイヤ周方向に延びる第1の溝部9と、該第1の溝部9と連通し、タイヤ幅方向に延びる第2の溝部10とを有するため、タイヤのパンク時に、シーラント剤が第1の溝部9及び該第1の溝部9と連通した第2の溝部10を通路として流れることができるため、シーラント剤が制音体7(スポンジ材)に吸収されるのを抑制しつつ、タイヤ周方向及びタイヤ幅方向にシーラント剤の流動性を高めることができる。
また、制音体7は、第1の溝部9及び第2の溝部10が形成された箇所では、シーラント層8と接していないため、釘が制音体7まで到達せず、千切れた制音体7が釘の貫通により生じた穴に入り込む現象が発生するのを抑制することができる。
以上のように、本実施形態の空気入りタイヤによれば、耐パンク性能の低下を抑制することができる。
ここで、第1の溝部は、タイヤ周方向に沿って延び、又は、タイヤ周方向に対して30°以下の傾斜角度で傾斜して延び、且つ、第2の溝部は、タイヤ幅方向に沿って延び、又は、タイヤ幅方向に対して30°以下の傾斜角度で傾斜して延びることが好ましい。上記の範囲とすることにより、タイヤ周方向及びタイヤ幅方向にシーラント剤の流動性をより一層高めることができるからである。
また、第1の溝部が、タイヤ幅方向中央部に形成され、タイヤ幅方向断面視において、制音体がアーチ状に形成されていることが好ましい。制音体を構造的に安定させて配置しつつも、上記のように耐パンク性能の低下を抑制することができるからである。
また、制音体は、タイヤ幅方向断面視において、タイヤ径方向外側から内側に向かって凸となるように湾曲してなることも好ましい。この場合、第1の溝部は、断面略半円状とすることができる。走行時(特に高速走行時)の遠心力に対して潰れにくく、且つ、遠心力を受けた際に上記(略半円状の)第1の溝部が変位可能なスペースとして機能するため、制音体の体積の減少を抑制することができ、制音性をより一層向上させることができるからである。
ここで、図2に示すように、制音体のタイヤ幅方向一方側及び他方側の端部のそれぞれにおいて、複数個の第2の溝部がタイヤ周方向に配列され、タイヤ幅方向一方側の端部の第2の溝部と、タイヤ幅方向他方側の端部の第2の溝部とが、タイヤ幅方向に投影した際に互いに重なる部分を有しないように、タイヤ周方向の位相をずらして配置されていることが好ましい。制音体の体積を確保しつつも、タイヤ周方向に見て制音体とタイヤ内面(シーラント層)とが連続的に接触するようにして、制音体とタイヤ内面(シーラント層)との接着性を高めることができるからである。
図3は、他の例にかかる制音体の断面図である。図3は、タイヤ径方向において第1の溝部が形成されたシーラント層側の断面を示している。
一方で、シーラント剤のタイヤ幅方向への流動性をより一層高める観点からは、図3に示すように、制音体のタイヤ幅方向一方側及び他方側の端部のそれぞれにおいて、複数個の第2の溝部がタイヤ周方向に配列され、タイヤ幅方向一方側の端部の第2の溝部と、タイヤ幅方向他方側の端部の第2の溝部とが、タイヤ幅方向に投影した際に互いに重なる部分を有するように配置することもできる。
ここで、図2に示すように、第2の溝部のタイヤ周方向長さAは、タイヤ周方向に隣接する2つの第2の溝部間の制音体のタイヤ周方向長さBより短いことが好ましい。制音体の体積を確保して、制音性をより一層確保することができるからである。
一方で、シーラント剤の流動性をより一層確保する観点からは、図3に示すように、第2の溝部のタイヤ周方向長さAは、タイヤ周方向に隣接する2つの第2の溝部間の制音体のタイヤ周方向長さBより長いことも好ましい。
また、タイヤ周方向長さAとタイヤ周方向長さBとを同じとすることもできる。
第2の溝部により区画される制音体の輪郭線は、タイヤ幅方向から見た側面視において矩形状とすることもできるが、弧状であることが好ましい。弧状とすることにより、第2の溝部を有する制音体が走行時(特に高速走行時)の遠心力によって潰れにくくなり、制音性をさらに向上させることができるからである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、図1に示した例では、制音体のタイヤ幅方向端部は、ベルト端(1層のベルト層のタイヤ幅方向端又は2層以上のベルト層のうち最大幅を有するベルト層のタイヤ幅方向端)よりタイヤ幅方向内側においてタイヤ内面6(図示例ではシーラント層8)と接しているが、制音体のタイヤ幅方向端部は、ベルト端よりタイヤ幅方向外側においてタイヤ内面(シーラント層)と接していても良い。他にも種々の変形が可能である。
1:空気入りタイヤ
2:ビード部
2a:ビードコア
2b:ビードフィラ
3:カーカス
4:ベルト
5:トレッド部
6:タイヤ内面
7:制音体
8:シーラント層
9:第1の溝部
10:第2の溝部

Claims (4)

  1. トレッド部を備え、
    前記トレッド部におけるタイヤ内面に、シーラント層を介して、制音体が配置され、
    前記制音体は、前記シーラント層側の表面に、タイヤ周方向に延びる第1の溝部と、該第1の溝部と連通し、タイヤ幅方向に延びる第2の溝部とを有し、
    前記第1の溝部が、タイヤ幅方向中央部に形成され、
    タイヤ幅方向断面視において、前記制音体がアーチ状に形成されており、
    前記制音体は、タイヤ幅方向断面視において、タイヤ径方向外側から内側に向かって凸となるように湾曲してなり、
    前記第1の溝部の最大高さは、前記制音体の最大厚さの15~60%であり、前記第2の溝部の最大高さは、前記制音体の最大厚さの10~60%であることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記第1の溝部は、タイヤ周方向に沿って延び、又は、タイヤ周方向に対して30°以下の傾斜角度で傾斜して延び、且つ、
    前記第2の溝部は、タイヤ幅方向に沿って延び、又は、タイヤ幅方向に対して30°以下の傾斜角度で傾斜して延びる、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記制音体のタイヤ幅方向一方側及び他方側の端部のそれぞれにおいて、複数個の前記第2の溝部がタイヤ周方向に配列され、
    前記タイヤ幅方向一方側の端部の前記第2の溝部と、前記タイヤ幅方向他方側の端部の前記第2の溝部とが、タイヤ幅方向に投影した際に互いに重なる部分を有しないように、タイヤ周方向の位相をずらして配置された、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第2の溝部のタイヤ周方向長さは、タイヤ周方向に隣接する2つの前記第2の溝部間の前記制音体のタイヤ周方向長さより短い、請求項に記載の空気入りタイヤ。
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