JP7372521B2 - 無方向性電磁鋼板及びその製造方法 - Google Patents

無方向性電磁鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、無方向性電磁鋼板及び無方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
昨今、近年小型化の容易なアキシャルギャップモータが製作されている。自動車用駆動モータ、電動カート、電動二輪車、電動三輪車、小型電気自動車、低速eモビリティではインホイールモータとして、自動車等のドライブトレーンではエンジンとトランスミッションの間に組込まれたモータにアキシャルギャップモータが使用されている。
アキシャルギャップモータは積層鉄心の板面垂直方向の磁束密度が高いことが必要である。本発明では、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
アキシャルギャップモータは、ラジアルギャップモータに比較して扁平で界磁とロータの組合せを増やしやすく出力密度を向上しやすい。また、巻線の鉄心にモータの軸方向に積層した鋼板を使用した場合、磁束の流れが鋼板面に垂直になるという特徴がある。
特許文献1には、{200}面,{310}面,{420}面,{110}面それぞれの強度が一定以上の無方向性電磁鋼板およびその製造方法の技術が開示されている。特許文献2および特許文献3には、(100)面、(411)面、(111)面の強度の強度が一定以上存在する無方向性電磁鋼板とその製造方法の技術が開示されている。特許文献4には、{100}面の強度I{100}と{111}面の強度I{111}との比が一定範囲の無方向性電磁鋼板とその製造方法の技術が開示されている。特許文献5には、表面位置における{100}<011>方位の高い電磁鋼板とその製造方法の技術が開示されている。特許文献6には、{100}<uvw>の集積度が一定以上の無方向性電磁鋼板とその製造方法の技術が開示されている。特許文献7には、(001)[100]と(011)[100]が存在し、(011)[100]の強度が高い無方向性電磁鋼板とその製造方法の技術が開示されている。
特開2017-193754号公報 特開2011-111658号公報 特開2010-1557号公報 国際公開第2016/148010号 特開2018-141206号公報 特開2018-3049号公報 国際公開第2015/199211号 特開2017-66469号公報
特許文献1では、{100}面から{310}面、{210}面を経て{110}面に至る強度を規定しているが、これは別図で板幅方向に平行な<110>軸回りに{110}<001>方位から{100}<011>方位への回転方位が存在する技術である。
特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6および特許文献7の技術は、キューブ方位付近の強度を規定している。特許文献8では{111}方位と{100}方位がバランス良く存在する無方向性電磁鋼板とその製造技術を開示している。
しかしながら、これらの先願では板面垂直方向の磁束の流れを十分に考慮し、当該方向の磁束密度を高める点で未だ改善の余地がある。従って、アキシャルギャップモータの積層ステータに使用されるような無方向性電磁鋼板に必要な板面垂直方向の磁束密度を向上させる点で課題がある。
本発明者はこれらの状況を鑑み、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板およびその製造方法について鋭意検討し、本発明を完成させた。
本発明による無方向性電磁鋼板は、アキシャルギャップモータの積層ステータとしての用途に特に適している。
(1)質量%で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含む無方向性電磁鋼板において、
下記式[1]を満たす無方向性電磁鋼板。
B5.5 ≧ 1.80T ・・・ 式[1]
ここで、磁束密度B5.5の測定手順は以下の工程を含む
1)前記無方向性電磁鋼板から、120mm×60mmの矩形である試料Aを、試料Aの長辺または短辺のいずれか1方の辺が前記鋼板板面内の磁束密度B50の最も高い方向になるように、打ち抜く
2)前記無方向性電磁鋼板から、120mm×60mmの矩形である試料Bを、試料Bの長辺および短辺がそれぞれ試料Aの長辺および短辺と直角方向になるように、打ち抜く
3)前記試料Aおよび試料Bをそれぞれ5枚ずつ、合計10枚になるように、工程1)2)を繰り返す
4)得られた試料Aおよび試料Bを交互に同じ向きに10枚積層する
5)積層した試料の上に乗せるフレーム(鉄心)を以下の手順で作成する、
i.当該フレームの素材として板厚0.23mmの23P090グレードの方向性電磁鋼板を板幅55mmで長手方向にスリットし、これを65回巻回して積層し、積層厚15mmで、外径は82mm、内径は52mmの正方形の巻コアを作成し、ここで、前記正方形の4隅は前記素材の圧延方向に対して45°方向に2回曲げて直角にし、45°に傾斜した部分の長さは前記巻コアの内側及び外側の両方とも4mmとする、
ii.前記巻コアを、コの字型に2分割し、750~850℃2時間で歪取焼鈍を施し、ワニスを含浸して、当該フレーム(鉄心)を作成し、ここで、当該フレームの背の部分の外周を82mm、内周を52mmとする、
6)前記積層した試料に、前記フレームを乗せ、ここで、前記積層した試料との接触面から垂直方向に測定した当該フレームの外周までの長さは41mmとする、
7)前記フレームに励磁コイルを設置し、これに流す電流量を調節して、前記積層した試料全体(積層全体)に巻いたBコイル(全体)の測定値が1.5Tの場合において、前記積層した試料の表層から5.5枚に巻いたBコイルIIで測定される磁束密度B5.5を測定する。
(2)板面中心部を挟む60μm厚の板面に平行な部分の試料においてX線回折により測定した逆極点図における対ランダム面強度比である
(100)、I(411)、I(310)、I(210)、I(521)、I(111)、I(332)、I(221)、I(211)、I(321)、I(110)が式(2)を満たす無方向性電磁鋼板。
(I(100)+I(411)+I(310)+ I(210)+I(521))/(I(111)+I(332)+I(221)+I(211)+I(321)+I(110))≧0.50・・・ 式(2)
(3)絶縁被膜を有しない(1)または(2)の無方向性電磁鋼板。
(4)絶縁被膜を有し、絶縁被膜質量中のFe含有質量が33%以上であることを特徴とする(1)または(2)の無方向性電磁鋼板。
(5)板厚方向と圧延方向を含む断面における少なくとも100個の結晶粒の板厚方向の長さの平均値LNDと圧延方向の長さの平均値LRDの比LND/LRDが2.0以上である(1)乃至(4)のいずれか一つの無方向性電磁鋼板。
(6)質量%で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含み、かつ1.0×10-4%≦C≦7.0×10-2%を含有する溶湯から連続鋳造によりスラブを製造し、これを粗圧延、仕上圧延により熱延板とし、一回または中間焼鈍を挟む二回以上の冷間圧延により最終板厚とするか、または前記溶湯から薄鋳片製造工程により鋼帯を製造し、
仕上焼鈍の400℃以上から最高到達温度までの昇温速度を10℃/s以下(好ましくは7℃/s以下、さらに好ましくは5℃/s以下)とし、400℃以上の昇温時および最高到達温度および400℃までの降温時のPH2O/PH2:0.05~0.4(好ましくは0.07~0.3、さらに好ましくは0.1~0.25)において成品のC質量%が3.0×10-3%以下まで脱炭を行い、最高到達温度は750℃以上1050℃以下、保持時間は10秒以上180秒以下(好ましくは30秒~150秒、さらに好ましくは60秒~120秒)とする(1)乃至(5)のいずれか一つの無方向性電磁鋼板の製造方法。
(7)質量%で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含み、かつ1.0×10-4%≦N≦5.0×10-2%を含有する溶湯から連続鋳造によりスラブを製造し、これを粗圧延、仕上圧延により熱延板とし、一回または中間焼鈍を挟む二回以上の冷間圧延により最終板厚とするか、または前記溶湯から薄鋳片製造工程により直接熱延板を製造し、
仕上焼鈍において100%水素雰囲気下で400℃から最高到達温度までの昇温速度を10℃/s以下(好ましくは7℃/s以下、さらに好ましくは5℃/s以下)とし脱窒を施す(1)乃至(5)のいずれか一つの無方向性電磁鋼板の製造方法。
(8)質量%で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含む溶湯から0.6mm以下の板厚に鋳造した鋼帯の板厚の両面を最終板厚まで研削前の板厚の50%を上限に(好ましくは45%上限、さらに好ましくは40%上限)研削し、その後、歪取焼鈍を施すことを含む(6)または(7)の無方向性電磁鋼板の製造方法。
(9)質量%で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含む溶湯から0.8mm以上2.0mm以下の板厚に鋳造した鋼帯の両側表面から板厚の合計10~50%(好ましくは15~45%、さらに好ましくは20~40%)の平均C量が質量%で1.0×10-2%~7.0×10-2%であって、残部中心層の平均C量が0.0040%以下であって、これを最終板厚に圧延後、前記仕上焼鈍を施すことを含む(6)または(7)の無方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明により、従来技術よりも板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板および、これを製造する方法が提供される。
圧延方向の磁束密度B50が最も高い場合の試料採取方法である。 圧延方向と45°をなす方向の磁束密度B50が最も高い場合の試料採取方法である。 フレームの元となる巻コイルの概略図である。 フレーム(巻コイル)の曲げ部分を横から見た概略図である。 磁束密度B5.5の測定装置である。 磁束密度B5.5の判定方法を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る無方向性電磁鋼板及びその製造方法について詳細に説明する。
なお、本明細書中において、「~」を用いて表される数値範囲は特に断りのない限り「~」の前後に記載される数値を上限値及び下限値として含む範囲を意味する。
本実施の形態の無方向性電磁鋼板は、質量%で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含む無方向性電磁鋼板において、
図1及び図2に示すように、2辺のうち1辺を鋼板板面内の磁束密度B50の最も高い方向とする試料A、それと直角方向に磁束密度B50の最も高い方向を有する試料Bをそれぞれ120mm×60mm四方に5枚ずつ合計10枚を打ち抜く。
ここで、B50はJIS C2550-1に定められたエプスタイン法に従って求められる。
これら試料A、Bをそれぞれ5枚を交互に同じ向きに10枚積層し、開道、脇坂:鋼板面垂直磁束による鋼板内磁束分布と鉄損,電学研資, RM-96-26(1996)の図2.1に示した方向性電磁鋼板(23P090グレード)からなる鉄心を用い、同文献の図3.9に示されたように積層全体の平均値が1.5Tにおける磁束進入側表層部5.5枚の磁束密度B5.5を求める。
測定装置の概略を図5に示した。
より具体的には、開道、脇坂:鋼板面垂直磁束による鋼板内磁束分布と鉄損,電気学会回転機研究会資料,RM-96-26(1996)の図2.1に示された方法を元に、積層した試料の上に乗せるフレーム(鉄心)を以下のように手順で作成する。
i.まず上記のフレームの素材として板厚0.23mmの23P090グレードの方向性電磁鋼板を板幅55mmで長手方向にスリットし、これを65回巻回して積層し、積層厚15mmで、外径は82mm、内径は52mmの正方形の巻コアを作成する。その際に、前記正方形の4隅は図4のように前記素材の圧延方向に対して45°方向に2回曲げて直角にし、45°に傾斜した部分の長さは前記巻コアの内側及び外側の両方とも4mmとする。図3に、フレームの元となる巻コアを作成した状態を示し、図4に、フレーム(巻コイル)の曲げ部分を横から見た図を示す。
曲げ部分はStalprodukt S.A.のRDZENIE TRANSFORMATOROWE(TRANSFORMER CORES)のWymiary rdzei UNICORE(Dimensions of UNICORE cores)(2019年版では13ページに掲載)のKat/Angle 90°に従って曲げ成形する。
ii.前記巻コアを、コの字型に2分割し、750~850℃2時間で歪取焼鈍を施し、ワニスを含浸して、当該フレーム(鉄心)を作成する。ここで、当該フレームの背の部分の外周を82mm、内周を52mmとする。
歪取焼鈍条件の温度は、被膜の耐熱性に応じて調整してもよく、被膜の耐熱性が高ければ850℃2時間でもよい。
次いで、図5(開道らの上記資料の図3.9より抜粋)に示されたように、前記積層した試料に、前記フレームを乗せ、ここで、前記積層した試料との接触面から垂直方向に測定した当該フレームの外周までの長さは41mmとする、
前記フレームに励磁コイルを設置し、これに流す電流量を調節して、前記積層した試料全体(積層全体)に巻いたBコイル(全体)の測定値が1.5Tの場合において、前記積層した試料の表層から5.5枚に巻いたBコイルIIで測定される磁束密度B5.5を測定する。
この磁束密度B5.5の値が式1を満たす無方向性電磁鋼板である。
B5.5 ≧ 1.80T ・・・ 式(1)
式(1)のB5.5の値が1.80T未満であると、本発明が意図する板厚方向の磁束密度の高い無方向性電磁鋼板が得られないので1.80T以上に定める。このましくは1.85T以上、さらに好ましくは1.88T以上である。上限は特に定めない。
本発明の特徴である板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板は、例えば、アキシャルギャップモータの積層ステータに使用することが好ましい。1組のステータとして本発明の電磁鋼板を積層してなる鉄心の周りに巻線を施す。これによりステータの磁束は板面垂直方向に流れるからである。
本発明では板面中心部を挟む60μm厚の板面に平行な部分の試料においてX線回折により測定した逆極点図における対ランダム面強度比である
(100)、I(411)、I(310)、I(210)、I(521)、I(111)、I(332)、I(221)、I(211)、I(321)、I(110)が式(2)を満たす無方向性電磁鋼板である。
(I(100)+I(411)+I(310)+I(210)+I(521))/(I(111)+I(332)+I(221)+I(211)+I(321)+I(110))≧0.50 ・・・ 式(2)
式(2)の値が0.50未満であると、本発明が意図する板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を得ることが出来ないので0.50以上に定める。このましくは0.60以上、さらに好ましくは0.70以上である。
各方位面の強度測定は、試料板面中央60μm、厳密には板面中央からプラスマイナス30μmの範囲の板面に平行な中心層を研磨、最終的には化学研磨により現出し、X線回折により粉末ランダム配向試料との強度比を各方位について求める。
もしくは、同様の板面をEBSDにより方位解析し、裕度10°(±10°)の範囲で各方位の強度を求める。好ましくは裕度は5°(±5°)以内、さらに好ましくは裕度は3°(±3°)以内で測定する。
本発明では、これまでの先行文献のように板面で測定した{100}面のキューブ付近の方位の強度だけを定めるのではなく、キューブ周辺から最大約27°傾いた範囲以内の{411}面、{310}面、{210}面、{521}面の強度の和と、難磁化方向の{111}面に加え、その周辺の{332}面、{221}面、{211}面、{321}面、{110}面の強度の和の比を考慮している点に特徴がある。
これは、板面垂直方向に磁束が流れることも重要であるが、板面から最大約27°傾いた範囲の方位が存在することにより、ステータの板面垂直方向に流れ込んだ磁束がバックヨークに傾いて流れる裕度を持たせることが本発明では肝要であるからである。
あくまでも、その裕度は板面垂直方向と一致する<100>軸を有する{100}面の周辺であることが必要であり、特許文献8のように難磁化方位である{111}方位が{100}方位との関係で一定量存在することを意味するのではない。
本発明で想起するステータは積層してその周囲(積層体の上面や下面ではなく側面の周囲)に巻線を施すことから、板面垂直方向に磁束が流れる結果、渦電流は板面内を回転するように流れる。従って、これまでの積層し使用する無方向性電磁鋼板に必要であった絶縁被膜は必ずしも必要でない。絶縁被膜を省略することにより占積率が向上し、鋼板間の非磁性体が省略されるため磁束の流れも向上する効果がある。
他にも、本発明では、板面垂直方向の磁束の流れが重要であることから、絶縁被膜を施す場合、絶縁被膜中の被膜の全質量に占めるFeの質量の割合がFe含有量が33%以上であることが好ましい。
これは、鉄の酸化物のうち磁性を有するものが、板面垂直方向に磁化されることにより、被膜も板面垂直方向の磁束の流れを促進する効果があるからである。
Fe含有量が33%未満であると、その効果が不十分であるので33%以上に定める。好ましくは、35%以上、さらに好ましくは38%以上である。上限は定めないが、被膜の絶縁性、付着性確保のためにその値はおのずから定まる。より好ましくは35%以上であり、さらにこのましくは37%以上である。
被膜中のFe含有量の測定は、例えば、80℃の水酸化ナトリウム液に30分浸漬し、絶縁被膜を溶解し、当該溶液をICP-MS法にて分析する。
本発明で使用される無方向性電磁鋼板は、板厚方向と圧延方向を含む断面における少なくとも100個の結晶粒の板厚方向の長さの平均値LNDと圧延方向の長さの平均値LRDの比LND/LRDは2.0以上でもよく、好ましくは3.0以上である。
ND/LRDが2.0未満であると、磁束密度向上効果が不十分であるので、2.0以上に定める。好ましくは、2.5以上、より好ましくは3.0以上である。
結晶粒の観察は板厚方向と圧延方向を含む断面において、少なくとも100個の結晶粒の板厚方向の長さの平均値LNDと圧延方向の長さの平均値LRDを求める。個々の結晶粒のLNDとLRDの観察は、板厚方向と圧延方向を含む断面を研磨し、ナイタールエッチング、ピクリン酸処理にて粒界を現出し、顕微鏡写真の目視もしくは画像処理、電子顕微鏡観察と画像処理を組合わせるなどの方法によって求める。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の製造法では、まず溶湯から連続製造したスラブに熱間圧延(熱延)して熱延板を製造するか、または溶湯を薄鋳片製造工程で直接熱延板を製造する。なお、本実施形態に用い得る溶湯の化学組成等については、後に詳述する。
スラブは、公知の方法、例えば公知の連続鋳造により得られる。スラブの厚さは特に限定されるものではなく、現在一般的である150~300mm程度の厚さで鋳造されたスラブでもよく、近年適用が拡大しつつある100mm以下の厚さで鋳造された、いわゆる薄スラブであっても構わない。
また、熱間圧延は、鋳造後の高温のスラブをそのまま圧延(鋳造後直接圧延)してもよいし、一旦低温まで冷却した後、再加熱したうえで圧延してもよい。直接圧延する場合の圧延開始温度、または再加熱する場合の加熱温度は特に限定されるものでなく、一般的な条件を設定すれば良い。直接圧延する場合の圧延開始温度、またはスラブを再加熱する場合の温度としては、例えば、1000℃以上1250℃以下の範囲が挙げられる。
本実施形態に係る電磁鋼板の中間生成物である熱延板は、スラブを経て製造されたものに限定されず、溶湯から薄鋳片製造工程で直接熱延板を製造したものであってもよい。熱間圧延の諸条件を、薄鋳片製造工程に適宜採用してもよい。
本実施の形態の熱間圧延の仕上温度(最終圧延スタンドの出側温度)は、特に限定されるものではないが、800℃以上1200℃以下が好ましい。また、熱間圧延の仕上温度は、より好ましくは825℃以上1170℃以下、さらに好ましくは850℃以上1150℃以下である。
熱間圧延の仕上温度をこれらの範囲に制御することで、熱間圧延後に巻き取ったコイルの析出物の粗大化を効果的に行うことが可能となる。
熱間圧延板の仕上げ板厚は、特に限定されるものではないが、例えば1mm以上3mm以下に設定することができる。熱間圧延の最終スタンドを出た無方向性電磁鋼板は、公知の方法で冷却され、コイルに巻き取られる。
熱間圧延を終了した熱延板は、必要に応じ、公知の範囲での熱延板焼鈍を施してもよい。
例えば熱延板焼鈍温度は、好ましくは800℃以上1150℃以下、より好ましくは825℃以上1100℃以下、さらに好ましくは850℃以上1050℃以下である。
例えば熱延板焼鈍時間は、好ましくは0秒(最高温度に到達後すぐに降温する)以上180秒、より好ましくは5秒以上150秒、さらに好ましくは10秒以上120秒以下である。
熱延板焼鈍温度と熱延板焼鈍時間が下限を満たさない場合、その効果が不十分であり、熱延板焼鈍温度と熱延板焼鈍時間が上限を超えると、焼鈍時に表面において酸化が進行し、酸洗性に課題が生じるので、上限を超えることは好ましくない。
熱間圧延を終了した熱延板は、または必要に応じて熱延板焼鈍を施した熱延板に冷間圧延を実施する。
冷間圧延工程としては、本実施形態の作用効果を得ることができれば特に限定されるものではない。
なお、一般的に冷間圧延に先立って、酸洗が実施される。
冷間圧延の仕上げ板厚は、本実施の形態では圧延板の板厚を0.15mm以上0.65mm以下であることが好ましい。中でも0.16mm以上0.60mm以下とすることがより好ましく、0.18mm以上0.50mm以下とすることがさらに好ましく、0.20mm以上0.35mm以下とすることがさらに好ましい。板厚の上限は、鉄損増加防止の観点から定められる。下限は、鉄心を製造した際の占積率の低下を防止する観点から定められる。
冷間圧延の圧下率は、本実施形態の作用効果を得ることができれば特に限定されるものではないが、65%以上99%以下とすることが好ましく、70%以上98%以下とすることがより好ましい。さらに好ましくは75%以上97%である。圧下率が65%以上であることで、仕上焼鈍後に適切な磁気特性を達成することが可能となる。また、圧下率が99%以下であることで、集合組織を適切に制御でき、磁束密度の低下を抑制することが可能となる。
仕上焼鈍工程においては、冷間圧延工程後の圧延板に仕上焼鈍を施す。その際、溶湯に1.0×10-4%≦C≦7.0×10-2%を含有する場合もしくは、薄鋳片の両側表面合計10~50%の平均C量が1.0×10-4%~7.0×10-2%の場合は仕上焼鈍において脱炭焼鈍を施す。溶湯に1.0×10-4%≦N≦5.0×10-2%を含有する場合、脱窒処理を施す。
仕上焼鈍における脱炭条件と脱窒条件を以下に述べる。この脱炭条件または脱窒条件をみたすことにより、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を得ることができる。特定の理論に拘束されることは臨まないが、発明者らは、この脱炭条件および脱窒条件により、成品の無方向性電磁鋼板の結晶組織において、板厚方向と圧延方向を含む断面における少なくとも100個の結晶粒の板厚方向の長さの平均値LNDと圧延方向の長さの平均値LRDの比LND/LRDが2.0以上とし、板厚方向に結晶粒を伸長させることで、当該伸長結晶粒の伸長した板厚方向が結晶軸の磁化容易方向である<100>とほぼ同一にならしめ、板面方向の磁束の流れを改善し、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板が実現可能となったと推察している。
脱炭焼鈍を仕上焼鈍で施す場合、仕上焼鈍の400℃以上から最高到達温度までの昇温速度を10℃/s以下、好ましくは7℃/s以下、さらに好ましくは5℃/s以下とし、400℃以上の昇温時および最高到達温度および400℃までの降温時のPH2O/PH2:0.05~0.4、好ましくは0.07~0.3、さらに好ましくは0.1~0.25において成品のC質量%が3.0×10-3%以下に到達するまで脱炭を行う。
400℃以上から最高到達温度までの昇温速度の上限は脱炭が進行する限界速度として定まる。下限は定めないが、生産性との兼ね合いでおのずから定まる。
H2O/PH2を制御する下限を400℃としたのは、この温度以上で鋼板表面に緻密な鉄の酸化層が生じるために脱炭焼鈍をその前に開始させる温度として定まる。
H2O/PH2の下限は脱炭焼鈍を進行させる限界として定まる。PH2O/PH2の上限は脱炭焼鈍の効果が飽和するとともに鋼板表面が過度に内部酸化することを防止するために定まる。
最高到達温度は700℃以上1100℃以下、好ましくは750℃以上1050℃以下、さらに好ましくは770℃以上1020℃である。最高到達温度の下限は脱炭を進行させるために定まる。最高到達温度の上限は、脱炭焼鈍と再結晶焼鈍の効果が飽和し、鋼板の表面酸化を防止する観点から定まる。
保持時間は10秒以上180秒以下、好ましくは30秒~150秒、さらに好ましくは60秒~120秒とする。仕上焼鈍の保持時間の下限は、脱炭を進行させるために定まる。上限は、仕上焼鈍と脱炭焼鈍の効果が飽和するとともに鋼板表面に酸化物が生じ鉄損を増大させることを防止するために定まる。
脱窒処理を仕上焼鈍で施す場合、100%水素雰囲気下で400℃から最高到達温度までの昇温速度を10℃/s以下、好ましくは7℃/s以下、さらに好ましくは5℃/s以下とし脱窒を施す。
水素100%は脱窒を行うために必要な条件として定まる。
400℃から最高到達温度までの昇温速度は脱窒が進行する限界速度として定まる。下限は定めないが、生産性との兼ね合いでおのずから定まる。
他に、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含む溶湯を双ロールにより2.0mm以下に直接鋳造することにより鋼帯を得てもよい。
直接鋳造の厚みの上限はブレークアウトなどの鋳造不良を防止する観点から定まる。下限は定めないが、鋳造安定性からおのずと定まる。
直接鋳造する場合は、0.6mm以下の板厚に鋳造し、これを鋼帯の板厚の両面を最終板厚まで元板厚の50%を上限に研削し、その後、歪取焼鈍を施してもよい。
上限を超えると最終製品の歩留まりが低下し生産性が劣るので50%に定める。好ましくは元板厚の45%を上限とするか、さらに好ましくは元板厚の40%を上限とする。
研削時に鋼帯に導入された歪を解放するため歪取焼鈍を施すことが好ましい。焼鈍温度は700℃以上1050℃、好ましくは750℃以上1000℃、さらに好ましくは800℃以上950℃以下である。上限は焼鈍中の表面酸化を防止する観点から定まる。下限は焼鈍の効果が十分に表れる観点から定まる。
焼鈍時間は好ましくは15分以上3時間以下、好ましくは30分以上2時間以下、さらに好ましくは45分以上1時間以下である。焼鈍時間の下限は焼鈍効果が表れる限界として定まる。上限は効果が飽和し不経済となるので定まる。
さらに前述の仕上焼鈍の脱炭条件または脱窒条件をみたすことにより、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を得ることができる。
また、双ロールにより2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含む溶湯から0.8mm以上2.0mm以下に鋼帯を鋳造する際に、両側表層合計10~50%、好ましくは15~45%、さらに好ましくは20~40%の平均C量が1.0×10-4%~7.0×10-2%であり、残部中心層の平均C量が4.0×10-3%以下となるように複層鋳造を行ってもよい。
鋳造板厚の上下限は複層鋳造安定性の観点から定められる。
両側表層のC量の下限は仕上焼鈍時に脱炭が発生する限界として定まる。上限は脱炭不良による成品の無方向性電磁鋼板の磁気時効を防止する観点から定まる。
表層合計厚みの下限は仕上焼鈍時に脱炭が進行する限界として定まる。上限は脱炭不良を防止する観点から定まる。
複層鋳造の方法としては、中心のノズルの両側にサイドノズルを配置し、C量の異なる溶湯を両側から鋳込むことで行う方法などが挙げられる。もちろん、複層鋳造の方法はこれに限定されるものではない。
これを最終板厚に圧延後、仕上焼鈍により脱炭焼鈍を施し、脱炭焼鈍中に表層の脱炭粒が中心部に向かって成長するように制御する。これにより、板厚方向に延伸した結晶粒が得られる。
脱炭焼鈍の条件とその規定理由は先に述べたものと同じである。
次いで、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の製造方法に用いられる溶湯、及び該製造方法によって得られる無方向性電磁鋼板、並びに本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の化学組成について説明する。
以下では元素含有量は質量%で表す。
上記化学組成としては、質量%でSi:2.0%以上4.0%以下、Mn:0.2%以上3.5%以下、及びAl:0%以上2.0%以下、を含有し、残部がFe及び不純物からなるものが好ましい。
以下、各成分の好ましい含有量を説明する。以下において、各成分の含有量は質量%での値である。
本発明では、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を得るため、磁束は板面垂直方向に流れる結果、渦電流は板面内を回転する方向に流れる。このため、電気抵抗率を確保し渦電流を低減し、鉄損を低減するために無方向性電磁鋼板への一定以上のSi、Mn、Al添加量の確保は重要となる。
Si含有量は、2.0%以上4.0%以下とすることが好ましい。
Siは、電気抵抗率を増加させる作用を有しているので、鉄損低減に寄与する。このため、Si含有量は2%以上とすることが好ましく、中でも2.5%以上、特に2.8%以上とすることが好ましい。一方、磁気特性及び圧延製造性を改善し、仕上焼鈍温度の上昇を抑制する観点から、Si含有量は4.0%以下とすることが好ましく、中でも3.9%以下、特に3.7%以下とすることが好ましい。
Mn含有量は、0.2%以上3.5%以下とすることが好ましい。
Mnも、電気抵抗率を増加させる作用を有しているので、鉄損低減に寄与する。このため、鉄損低減の観点から、Mn含有量は0.2%以上とすることが好ましく、さらに0.3%以上、中でも0.5%以上とすることが好ましい。多過ぎると再結晶組織を微細化させ鉄損を増加させるため、3.0%以下、さらに2.9%以下とすることが好ましく、中でも2.8%以下とすることが好ましい。
本実施形態におけるスラブ、及び本実施形態によって得られる成品は、Alを意図的に含有させていないものでもよいし、Alを意図的に含有させたものでもよい。Al含有量は、0%以上2.0%以下とすることが好ましい。
Alを含有する場合には、電位抵抗率を確保し鉄損低減の観点から、Al含有量は1.0×10-1%以上2.0%以下とすることが好ましく、中でも0.2%以上1.8%以下、特に0.3%以上1.7%とすることが好ましい。
残部は、Fe及び不純物である。
本実施形態の製造方法におけるスラブ、及び本実施形態によって得られる成品、並びに本実施形態に係る無方向性電磁鋼板は、本実施形態の作用効果を損なわない範囲で、混入し得る各種元素である不純物を含むものでもよい。不純物としては、C、N、Sのほか、Ti、Nb、As、Zr、P等が挙げられる。
C含有量は、磁気特性を改善する点から、最終製品の無方向性電磁鋼板において、質量%で、0%以上3.0×10-3%以下とすることが好ましく、中でも0%以上2.0×10-3%以下、特に0%以上1.0×10-3%以下とすることが好ましい。1.0×10-3%以下とすることにより、特に秀逸な磁気特性を得ることができる。
冷間圧延後に脱炭もしくは脱窒工程を施す場合は、スラブに、質量%でC含有量を1.0×10-4%以上7.0×10-2%以下とする。好ましくは2.0×10-2%以上6.0×10-2%以下であり、更に好ましくは3.0×10-2%以上5.0×10-2%以下である。
脱炭工程を施す場合、C含有量が1.0×10-4%未満であると無方向性電磁鋼板の圧延方向と板厚方向を含む断面において結晶粒の板厚方向と圧延方向の長さの比が3.0以上とならないのでC含有量は1.0×10-4%以上に定める。C含有量が7.0×10-2%超となると脱炭工程に要する時間が長くなり生産性に課題を生じるので7.0×10-2%以下に定める。脱炭後のC含有量は0%以上3.0×10-3%以下とすることが磁気時効防止の観点から好ましい。
N含有量は、磁気特性を改善する点から、質量%で、0%以上3.0×10-3%以下とすることが好ましく、中でも0%以上2.0×10-3%以下、特に0%以上1.0×10-3%以下とすることが好ましい。1.0×10-3%以下とすることにより、特に秀逸な磁気特性を得ることができる。
脱窒工程を施す場合、N含有量が1.0×10-2%未満であると無方向性電磁鋼板の圧延方向と板厚方向を含む断面において結晶粒の板厚方向と圧延方向の長さの比が3.0以上とならないのでN含有量は1.0×10-2%以上に定める。N含有量が5.0×10-2%超となると脱窒工程に要する時間が長くなり生産性に課題を生じるので5.0×10-2%以下に定める。脱窒後のN含有量は0%以上3.0×10-3%以下とすることが磁気特性、特に鉄損改善の観点から好ましい。
S含有量は、磁気特性を改善する点から、質量%で、0%以上3.0×10-3%以下とすることが好ましく、中でも0%以上2.0×10-3%以下、特に0%以上1.0×10-3%以下とすることが好ましい。1.0×10-3%以下とすることにより、特に秀逸な磁気特性を得ることができる。
Ti含有量は、磁気特性を改善する点から、質量%で、0%以上4.0×10-3%以下とすることが好ましく、中でも0%以上3.0×10-3%以下とすることが好ましい。特に秀逸な磁気特性を得るためには、特に0%以上2.0×10-3%以下とすることが好ましい。
Nb含有量は、磁気特性を改善する点から、質量%で、0%以上3.0×10-3%以下とすることが好ましく、中でも0%以上2.0×10-3%以下、特に0%以上1.0×10-3%以下とすることが好ましい。1.0×10-3%以下とすることにより、特に秀逸な磁気特性を得ることができる。
As含有量は、磁気特性を改善する点から、質量%で、0%以上3.0×10-3%以下とすることが好ましく、中でも0%以上2.0×10-3%以下、特に0%以上1.0×10-3%以下とすることが好ましい。1.0×10-3%以下とすることにより、特に秀逸な磁気特性を得ることができる。
Zr含有量は、磁気特性を改善する点から、質量%で、0%以上3.0×10-3%以下とすることが好ましく、中でも0%以上2.0×10-3%以下、特に0%以上1.0×10-3%以下とすることが好ましい。1.0×10-3%以下とすることにより、特に秀逸な磁気特性を得ることができる。
P含有量は、磁気特性を改善する点から、質量%で、0%以上2.5×10-1%以下とすることが好ましく、中でも0%以上1.5×10-1%以下とすることが好ましい。特に秀逸な磁気特性を得るためには、0%以上1.0×10-1%以下とすることが好ましく、0%以上5.0×10-2%以下とすることがより好ましい。
不純物全体の含有量は、磁気特性を改善する点から、質量%で、0%以上1.0×10-1%以下とすることが好ましく、中でも0%以上5.0×10-2%以下とすることが好ましい。
本実施形態の製造方法におけるスラブ、及び本実施形態によって得られる成品、並びに本実施形態に係る無方向性電磁鋼板における各元素の含有量は、元素の種類に応じて、一般的な方法を用いて、一般的な測定条件により測定することができる。
Si、Mn、Al、Ti、Nb、及びZrの含有量は、例えば、ICP-MS法(誘導結合プラズマ質量分析法)を用いて測定することができる。As含有量は、例えば、AA法(フレームレス原子吸光法)により測定することができる。C及びSの含有量は、例えば、燃焼赤外線吸収法により測定することができる。N含有量は、加熱融解-熱伝導法により測定することができる。
本実施形態の製造方法によって得られる成品、及び本実施形態に係る無方向性電磁鋼板に絶縁被膜その他の層が形成されていない場合には、成品の一部を切子状にして秤量し、測定用試料とする。成品に絶縁被膜その他の層が形成されている場合には、一般的な方法により予め絶縁被膜その他の層を除去した上で、成品の一部を切子状にして秤量し、測定用試料とする。
ICP-MS法を用いる場合には、上記測定用試料を酸に溶解し、必要に応じて加熱することにより酸溶解液とする。そして、当該酸に溶解した際の残渣を、濾紙回収して別途アルカリ等に融解し、融解物を酸で抽出して溶液化する。当該溶液と当該酸溶解液とを混合し、必要に応じて希釈することにより、ICP-MS法測定用溶液とすることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様の作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明の実施例及び比較例を例示して、本発明を具体的に説明する。なお、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一例であり、本発明は実施例の条件に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
まず、実施例1から実施例5において使用する成分について表1に示す。これを、表2に示す条件で処理し、冷延板を得た。
Figure 0007372521000001
Figure 0007372521000002
(実施例1)
表2に示した工程条件で得た冷延板に表3に示した仕上焼鈍条件を施した。
Figure 0007372521000003
表3より、本発明の条件を満たす仕上焼鈍を施すことにより、B5.5の値が優れ、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を得ることが可能である。
(実施例2)
表3のサンプルNo.9、11、12、21、23、24の板厚中心層の逆極点図における対ランダム面強度比を求め、式(2)を計算した。その結果を表4に示す。
Figure 0007372521000004
表4より、サンプルNo.9、11、12、21、23、24では本発明の条件を満たす仕上焼鈍を施したのでB5.5の値が高く、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板が得られることがわかる。
サンプルNo.11、23では式(2)の値が0.50以下であるが、本発明の仕上焼鈍条件を満たしているのでB5.5の値が高く、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板が得られたことがわかる。
(実施例3)
表3のサンプルNo.5、7、8、17、19、20の板幅中心の板面垂直方向と圧延方向を含む断面の組織観察を行い、それぞれ200個の結晶粒の板厚方向の長さの平均値LNDと圧延方向の長さの平均値LRDの比LND/LRDを求めた。その結果を表5に示す。
Figure 0007372521000005
表5より、サンプルNo.5、7、8、17、19、20では本発明の条件を満たす仕上焼鈍を施したのでB5.5の値が高く、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板が得られることがわかる。
サンプルNo.7、19ではLND/LRDの値が3.0以下であるが、本発明の仕上焼鈍条件を満たしているのでB5.5の値が高く、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板が得られたことがわかる。
(実施例4)
表1の鋼種C、Fを表2の工程で処理し、表3の仕上焼鈍条件でサンプルNo.29、30、31、32、33、34を作成した。仕上焼鈍条件は、サンプルNO.29、30、31は脱炭焼鈍が十分に進行する条件で行い、サンプルNo.32、33、34は脱窒が十分に進行する条件で行った。
仕上焼鈍後に絶縁被膜を施さないか、施す場合は絶縁被膜中のFe含有量を変更し、絶縁被膜の形態とB5.5の関係を調査した。
Figure 0007372521000006
表6より、絶縁被膜を施さないサンプルNo.29および32のB5.5が最も優れ、次に絶縁被膜中のFe含有量が33%以上を満たすそれぞれ55%、54%のサンプルNo.30および33のB5.5が優れている。次いで、絶縁被膜中のFe含有量が33%以下のそれぞれ30%、29%のサンプルNo.31、34のB5.5が優れる結果となった。
これは先に述べた機構の通り、絶縁被膜を施さない場合は最も占積率が向上し板面垂直方向の磁束が最も流れやすくなり、B5.5の値が最大であったと推察され、次に、絶縁被膜中のFe含有量が33%超の場合は磁性を持つFe酸化物の存在により被膜中の磁束の流れが促進された結果、占積率は絶縁被膜を施さない場合に劣るものの、B5.5の値はそれに次ぐ高さが得られたと推察される。
サンプルNo.31、34では、絶縁被膜中のFe含有量が33%未満であったが、仕上焼鈍の脱炭条件および脱窒条件が適正であったため、B5.5の値は前者4つの試料に次ぐ値が確保されたと推察される。
(実施例5)
表1の鋼種Hを用い、異なる2つの方法で成品の無方向性電磁鋼板を得た。そのプロセスとB5.5測定結果を比較して表7に、比較例の工程を表8に示す。
Figure 0007372521000007
なお、サンプルNo.35の仕上焼鈍では、400℃以上から最高到達温度、すなわち仕上焼鈍温度までの昇温速度を5℃/sとし、400℃から最高到達温度、すなわち仕上焼鈍温度までのPH2O/PH2を0.22とし脱炭焼鈍を行った。
また、サンプルNo.36の仕上焼鈍では、400℃以上から最高到達温度、すなわち仕上焼鈍温度までの昇温速度を25℃/sとし、400℃から最高到達温度、すなわち仕上焼鈍温度までのPH2O/PH2を0.01とし脱炭焼鈍を行った。
仕上焼鈍後に試料を所定の形状に切断し、750℃2時間の歪取焼鈍を両者に施した。
Figure 0007372521000008
表7と付記した脱炭焼鈍の実施により、薄板鋳造により得た鋼帯(鋳片)を両側から研削し仕上板厚とし、適正な脱炭条件での仕上焼鈍を施すことにより、比較例の通常の連続鋳造、粗熱延、仕上熱延、冷間圧延工程を経たが適正な脱炭条件での仕上焼鈍を行わなかった試料よりもB5.5の値が優れていることがわかる。
(実施例6)
表9に示した成分の供試材を用い、表10に示した工程で成品の無方向性電磁鋼板を得てB5.5をそれぞれ測定した。表9のサンプルNo.37の鋼帯は、中心の双ロールから鋳出された鋼帯(板厚の中心層に略相当)の両側から溶湯を更に注ぎ込み直ちに凝固させる(両表層に略相当)ことで複層鋼帯の鋳造を行って得た。
表10における平均冷却速度は、中心の双ロール間の溶湯温度と、中心の双ロールから鋳出された鋼帯の両側から溶湯を更に注ぎ込み直ちに凝固させた鋼帯表面の温度との差の温度を中心ロールと溶湯接触開始時間から両側から注ぎ込まれた溶湯が凝固するまでの時間を測定し、これにより除して求めた。
表11に双ロール鋳造でない連続鋳造-粗熱延-仕上熱延-冷間圧延条件プロセス条件を示した。
表12に、仕上焼鈍の条件と成品の無方向性電磁鋼板のB5.5測定結果をあわせて示す。なお、サンプルNo.38にはC量が4.0×10-4%しか含まれていないので脱炭効果は見込めないのでの仕上焼鈍は脱炭が発生する条件としていない。
Figure 0007372521000009
Figure 0007372521000010
Figure 0007372521000011
Figure 0007372521000012
表12より、双ロール鋳造において、複層鋳造により、板厚に占める両表層(合計厚さ)を40%とし、その部分のC含有量を中心層より高い5.0×10-2%とし、仕上焼鈍において脱炭を施すことにより、成品の無方向性電磁鋼板において高いB5.5を得られ、板面垂直方向の磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を得ることが可能であることがわかる。

Claims (8)

  1. 質量%で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0% 及び残部Feと不可避不純物からなる無方向性電磁鋼板において、
    下記式1を満たし、
    板厚方向と圧延方向を含む断面における少なくとも100個の結晶粒の板厚方向の長さの平均値L ND と圧延方向の長さの平均値L RD の比L ND /L RD が2.0以上である
    無方向性電磁鋼板。
    B5.5 ≧ 1.80T ・・・ 式(1)
    ここで、磁束密度B5.5の測定手順は以下の工程を含む
    1)前記無方向性電磁鋼板から、120mm×60mmの矩形である試料Aを、試料Aの長辺または短辺のいずれか1方の辺が前記鋼板板面内の磁束密度B50の最も高い方向になるように、打ち抜く
    2)前記無方向性電磁鋼板から、120mm×60mmの矩形である試料Bを、試料Bの長辺および短辺がそれぞれ試料Aの長辺および短辺と直角方向になるように、打ち抜く
    3)前記試料Aおよび試料Bをそれぞれ5枚ずつ、合計10枚になるように、工程1)2)を繰り返す
    4)得られた試料Aおよび試料Bを交互に同じ向きに10枚積層する
    5)積層した試料の上に乗せるフレーム(鉄心)を以下の手順で作成する、
    i.当該フレームの素材として板厚0.23mmの23P090グレードの方向性電磁鋼板を板幅55mmで長手方向にスリットし、これを65回巻回して積層し、積層厚15mmで、外径は82mm、内径は52mmの正方形の巻コアを作成し、ここで、前記正方形の4隅は前記素材の圧延方向に対して45°方向に2回曲げて直角にし、45°に傾斜した部分の長さは前記巻コアの内側及び外側の両方とも4mmとする、
    ii.前記巻コアを、コの字型に2分割し、750~850℃ 2時間で歪取焼鈍を施し、ワニスを含浸して、当該フレーム(鉄心)を作成し、ここで、当該フレームの背の部分の外周を82mm、内周を52mmとする、
    6)前記積層した試料に、前記フレームを乗せ、ここで、前記積層した試料との接触面から垂直方向に測定した当該フレームの外周までの長さは41mmとする、
    7)前記フレームに励磁コイルを設置し、これに流す電流量を調節して、前記積層した試料全体(積層全体)に巻いたBコイル(全体)の測定値が1.5Tの場合において、前記積層した試料の表層から5.5枚巻いたBコイルIIで測定される磁束密度B5.5を測定する。
  2. 質量% で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0% 及び残部Feと不可避不純物からなる無方向性電磁鋼板において、
    板面中心部を挟む60μm厚の板面に平行な部分の試料においてX線回折により測定した逆極点図における対ランダム面強度比である
    (100)、I(411)、I(310)、I(210)、I(521)、I(111)、I(332)、I(221)、I(211)、I(321 (110)が式(2)を満たし、
    板厚方向と圧延方向を含む断面における少なくとも100個の結晶粒の板厚方向の長さの平均値L ND と圧延方向の長さの平均値L RD の比L ND /L RD が2.0以上である
    無方向性電磁鋼板。
    (I(100)+I(411)+I(310)+I(210)+I(521))/(I(111)+I(332)+I(221)+I(211)+I(321)+I(110))≧0.50・・・ 式(2)
  3. 絶縁被膜を有しない請求項1または2に記載の無方向性電磁鋼板。
  4. 絶縁被膜を有し、絶縁被膜質量中のFe含有質量が33%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の無方向性電磁鋼板。
  5. 質量% で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0% 及び残部Feと不可避不純物を含み、かつ1.0×10-4%≦C≦7.0×10-2%を含有する溶湯から連続鋳造によりスラブを製造し、これを粗圧延、仕上圧延により熱延板とし、一回または中間焼鈍を挟む二回以上の冷間圧延により最終板厚とするか、または前記溶湯から薄鋳片製造工程により鋼帯を製造し、
    仕上焼鈍の400℃から最高到達温度までの昇温速度を10℃/s以下とし、400℃ 以上の昇温時および最高到達温度および400℃までの降温時のPH2O/PH2:0.05~0.4において成品のC質量% が3.0×10-3%以下まで脱炭を行い、最高到達温度は750℃ 以上1050℃ 以下、保持時間は10秒以上180秒以下とする請求項1からのいずれか1項に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
  6. 質量% で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含み、かつ1.0×10-4%≦N≦5.0×10-2% を含有する溶湯から連続鋳造によりスラブを製造し、これを粗圧延、仕上圧延により熱延板とし、一回または中間焼鈍を挟む二回以上の冷間圧延により最終板厚とするか、または前記溶湯から薄鋳片製造工程により鋼帯を製造し、
    仕上焼鈍において100%水素雰囲気下で400℃から最高到達温度までの昇温速度を10℃/s以下とし脱窒を施す請求項1からのいずれか1項に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
  7. 質量% で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0% 及び残部Feと不可避不純物を含む溶湯から0.6mm以下の板厚に鋳造した鋼帯の板厚の両面を最終板厚まで研削前の板厚の50%を上限に研削し、その後、歪取焼鈍を施すことを含む請求項または請求項に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
  8. 質量% で、2.0%≦Si≦4.0%、0.2%≦Mn≦3.5%、0≦Al≦2.0%及び残部Feと不可避不純物を含む溶湯から0.8mm以上2.0mm以下の板厚に鋳造した鋼帯の両側表面から板厚の合計10~50%の平均C量が質量%で1.0×10-2%~7.0×10-2%であって、残部中心層の平均C量が0.0040% 以下であって、これを最終板厚に圧延後、前記仕上焼鈍を施すことを含む請求項または請求項に記載の無方向性電磁鋼板の製造方法。
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