JP7370830B2 - ニッケル基合金溶接材料、原子炉用溶接材料、原子力用機器および構造物、ならびに原子力用機器および構造物の補修方法 - Google Patents

ニッケル基合金溶接材料、原子炉用溶接材料、原子力用機器および構造物、ならびに原子力用機器および構造物の補修方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、ニッケル基合金溶接材料、原子炉用溶接材料、原子力用機器および構造物、ならびに原子力用機器および構造物の補修方法に関する。
従来、沸騰水型原子炉(BWR)プラントでは、炉内構造物の溶接部に応力腐食割れ(SCC:Stress Corrosion Cracking)が発生する事象が報告されている。具体的には、SCC感受性を有する14質量%以上かつ17質量%以下のCrを含有する182合金を溶接材料として使用したときに、SCCが発生したものである。また、82合金は、18質量%以上かつ22質量%以下のCrを含有するものであり、182合金に比べて耐SCC性に優れた材料であるが、この82合金においても損傷事例が報告されている。
BWRプラントよりも温度環境の厳しい加圧水型原子炉(PWR)プラントの溶接部の溶接材料には、690系合金である52合金が用いられている。52合金は、28質量%以上かつ31.5質量%以下のCrを含有しており、82合金に比べてCrの含有率が高い。
一般的に、Crは合金の耐SCC性を向上する元素である。そのため、合金に含まれるCrの割合が増加すると、合金のSCC感受性を低下させることができる。
特表2013-527805号公報 特開平11-012669号公報
BWRプラントの溶接材料には、耐SCC性の高い82合金が主に用いられているが、この82合金がSCCにより損傷するような状況の場合には、BWRプラント用として、82合金よりも優れた耐SCC性を有する溶接材料を用いることが必要となる。
また、PWRプラントでは、82合金よりも優れた耐SCC性を有する52合金が用いられている。これは、52合金のCr含有量が高いことによるが、その一方で52合金による溶接は、たとえば30%近くとCr含有量が高いために、182合金や82合金に比べて高温割れや延性低下割れなどの溶接時に割れが生じやすいという課題がある。さらに、52合金は、BWRプラント用の溶接材料として適用した例が無く、この52合金をBWRプラントに使用するためには、溶接条件を確立する必要がある。
そこで、本発明の実施形態は、耐SCC性に良好で、かつ、溶接性に優れたニッケル基合金溶接材料を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本実施形態に係るニッケル基合金溶接材料は、質量%で、Cr:30.0%を超えかつ36.0%以下、C:0.050%以下、Fe:1.00%以上かつ3.00%以下、Si:0.50%以下、Nb+Ta:0.01%以上かつ3.00%以下、Ti:0.001%以上かつ0.70%以下、Mn:0.10%以上かつ3.50%以下、Cu:0.5%以下を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなり、前記不可避的不純物におけるSおよびPは、それぞれ0.005%以下である、ことを特徴とする。
また、本実施形態に係る原子炉用溶接材料は、上述のニッケル基合金溶接材料を用いることを特徴とする。
また、本実施形態に係る原子力用機器および構造物は、上述のニッケル基合金溶接材料を用いることを特徴とする。
また、本実施形態に係る原子力用機器および構造物の補修方法、上述のニッケル基合金溶接材料を補修用の溶接材料として準備する材料準備ステップと、前記溶接材料を用いて、原子力用機器および構造物の補修を実施する補修ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、耐SCC性に良好で、かつ、溶接性に優れたニッケル基合金溶接材料を提供することが可能となる。
ニッケル基合金溶接材料のそれぞれについての化学成分を示す比較表である。 試験体採取を説明する図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。 CBB試験治具を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 CBB試験の結果を示す表である。 SCC亀裂進展試験に用いた試験片形状を示す図であり、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 本実施例によるニッケル基合金溶接材料Cと82溶接材料についての、SCC亀裂進展速度と応力拡大係数の関係を示すグラフである。 原子力用機器および構造物の補修方法の手順を示すフロー図である。 沸騰水型原子炉のシュラウドサポートを概念的に示す部分立断面図である。 沸騰水型原子炉の制御棒駆動機構ハウジング貫通部を概念的に示す部分立断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るニッケル基合金溶接材料、原子炉用溶接材料、原子力用機器および構造物、ならびに原子力用機器および構造物の補修方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重畳説明は省略する。
第1の実施形態におけるニッケル基合金溶接材料は、以下に示す化学組成範囲を有するニッケル基合金で構成される。なお、以下の説明において、化学組成を表す%は、特記しない限り質量%を表わすものとする。
ニッケル基合金溶接材料は、Cr(クロム):30.0%を超えかつ36.0%以下、C(炭素):0.050%以下、Fe(鉄):1.00%以上かつ3.00%以下、Si(ケイ素):0.50%以下、Nb(ニオブ)+Ta(タンタル):3.00%以下、Ti(チタン):0.70%以下、Mn(マンガン):0.10%以上かつ3.50%以下、Cu(銅):0.5%以下を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる。
また、第2の実施形態は、ニッケル基合金溶接材料として、Mo(モリブデン):2.00%以上かつ5.00%以下をさらに含む。
さらに、他の実施形態は、第1の実施形態または第2の実施形態に、Zr(ジルコニウム):0.05%以下、B(ボロン):0.05%以下、V(バナジウム):0.5%以下、Al(アルミニウム):0.5%以下、Co(コバルト):0.12%以下のいずれかをさらに含む。
これらのニッケル基合金溶接材料における不可避的不純物としては、例えば、P(リン)、およびS(硫黄)などが挙げられる。不可避的不純物は、例えば、ニッケル基合金溶接材料を製造するために必要な鉱石やスクラップなどの原材料に含まれている成分や、製造工程から混入する成分である。
上述した化学組成範囲を有するニッケル基合金溶接材料は、BWRプラントあるいはPWRプラントの原子炉圧力容器内の炉内構造物を構成する部材全般を溶接するための原子炉用溶接材料として使用することができる。ここで、原子炉用溶接材料は、ニッケル基合金溶接材料を用いて、実際に溶接の施工が可能なように、棒状、ワイヤ状、あるいは粉末状などの形態にしたものである。
例えば、原子炉内構造物を構成する部材の全てを本実施形態のニッケル基合金溶接材料で溶接してもよいし、原子炉内構造物を構成する部材の一部を本実施形態のニッケル基合金溶接材料で溶接してもよい。
次に、これらの実施形態に係るニッケル基合金溶接材料における各化学組成範囲の限定理由を説明する。
(1)Cr
Crは、ニッケル基合金溶接材料の耐SCC性、耐酸化性、耐食性および機械的強度を高めるのに不可欠な元素である。また、Crは、強化相であるM23型炭化物の構成元素である。一般的に、Crは含有率が増加するにつれて、耐食性は向上するが、Crの含有量が高すぎると、高価格になり、また、有害相であるσ相の析出により機械的強度が低下する、溶接性が低下する懸念がある。
Crの含有率は、26%程度以上が好ましいが、本実施形態では、30%を超える範囲としている。また、後述する実施例に示すように、36.0%までの範囲で確認を行った。この結果、36.0%までの範囲でも良好な結果が得られることを確認した。
以上により、Crの含有率を、30.0%を超えかつ36.0%以下としている。
(2)C
Cは、溶解時の脱酸剤として、および機械的強度を高めるのに有用である。また、Cは、強化相であるM23型炭化物の構成元素であると共に、鋳造時の溶湯の流動性を確保する効果を有する。一方、Cの含有率が0.050%を超えると、Cr炭化物の析出に伴い、粒界近傍にCr欠乏が生じ、耐SCC性が低下する。また、延性低下割れが生じやすくなる。そのため、Cの含有率を0.050%以下としている。また、Cの含有率が0.001%未満の場合には、機械的強度を高める効果が期待できないため、0.001%以上含有していることが好ましい。ただし、他の添加元素により十分な強度向上の効果を得ることができる場合は、意図的な添加がなくてもよい。
(3)Fe
Feは、機械的強度を高めるのに有用である。Feの含有率が1.00%未満の場合には、機械的強度が低下する。一方、Feの含有率が3.00%を超えると、耐食性が低下する。そのため、Feの含有率を1.00%以上かつ3.00%以下としている。
(4)Si
Siは、溶解時の脱酸剤として有用であると共に、鋳造時の湯流れを向上させる効果を有する。Siの含有率が増加するにつれて、非金属介在物が生成され、耐食性が低下するので、Siの含有率は低いほうが好ましい。そして、Siの含有率が0.50%を超えると、鋳造性や機械的強度が低下する。そのため、Siの含有率を0.50%以下としている。また、Siの含有率が0.001%未満の場合には、溶解時の脱酸剤としての効果が期待できないため、0.001%以上含有していることが好ましい。ただし、他の添加元素により十分な溶解時の脱酸効果を得ることができる場合は、意図的な添加がなくてもよい。
(5)Nb+Ta
NbおよびTaは、炭化物を形成することによりCr炭化物の生成を抑制し、耐SCC性を高める。ただし、NbおよびTaの含有率が高くなると、溶接割れが生じやすくなる。このため、Nb+Taの含有率を3.00%以下としている。
また、Nb+Taの含有率が0.01%未満の場合には、Cr炭化物生成の抑制効果が期待できないため、0.01%以上含有していることが好ましい。ただし、他の添加元素により十分なCr炭化物生成の抑制効果を得ることができる場合は、意図的な添加がなくてもよい。
ここで、「Nb+Ta」は、NbとTaの総量を表す。また、総量が上記範囲内である限りにおいて、Nb又はTaのいずれか一方が含まれていなくてもよく、あるいは、双方が含まれていてもよいことを表す。
(6)Ti
Tiは、炭化物を形成することによりCr炭化物の生成を抑制し、耐SCC性を高める。Tiの含有率が0.70%を超えると、溶接割れが生じやすくなる。そのため、Tiの含有率を0.70%以下としている。また、Cr炭化物生成の抑制効果が期待できる最低限度として0.001%以上が好ましい。ただし、他の添加元素により十分なCr炭化物生成の抑制効果を得ることができる場合は、意図的な添加がなくてもよい。
(7)Mn
Mnは、オーステナイト安定化元素であると共に、脆性の原因となるS(硫黄)と結合してMnSとなり、脆性を防止し、強度や湯流れを向上させる。Mnの含有率が0.10%未満の場合には、上記した効果が得られない。一方、Mnの含有率が3.50%を超えると、Sなどと非金属介在物を形成しやすくなり、耐食性が低下する。さらに、オーステナイトの安定化によって、溶接割れ感受性が高くなる。そのため、Mnの含有率を0.10%以上かつ3.50%以下としている。
(8)Cu
Cuは、強度を高める効果がある。ただし、添加量が多すぎると耐溶接割れ性が低下するため、Cuの含有率は0.5%以下が好ましい。また、粒界強度を高める効果が得られる最低限度として0.001%以上が好ましい。ただし、他の添加元素により十分な強度向上の効果を得ることができる場合は、意図的な添加がなくてもよい。
(9)Mo
Moは、強度を高めるとともに、延性低下割れに効果がある。ただし、添加量が増えると脆化相を形成するため、Moの含有率を2.00%以上かつ5.00%以下が好ましい。
(10)Zr
Zrは、粒界強度を高めるとともに、延性低下割れに効果がある。ただし、添加量が多すぎると溶接性が低下するため、Zrの含有率は0.05%以下が好ましい。また、延性低下割れ抑制効果が得られる最低限度として0.001%以上が好ましい。ただし、他の添加元素により十分な延性低下割れ抑制効果を得ることができる場合は、意図的な添加がなくてもよい。
(11)B
Bは、粒界強度を高める効果がある。ただし、Bの含有率は0.05%以下が好ましい。また、粒界強度を高める効果が得られる最低限度として0.01%以上が好ましい。ただし、他の添加元素により十分な粒界強度向上の効果を得ることができる場合は、意図的な添加がなくてもよい。
(12)V
Vは、強度を高める効果がある。ただし、添加量が多すぎると延性が低下するため、Vの含有率は0.5%以下が好ましい。また、強度を高める効果が得られる最低限度として0.01%以上が好ましい。ただし、他の添加元素により十分な強度向上の効果を得ることができる場合は、意図的な添加がなくてもよい。
(13)Al
Alは、強度を高め、脱酸化の効果がある。ただし、添加量が多すぎるとスラグ発生等で溶接作業性が低下するため、Alの含有率は0.5%以下が好ましい。また、強度を高め、脱酸化の効果が得られる最低限度として0.01%以上が好ましい。ただし、他の添加元素により十分な強度向上および脱酸化の効果を得ることができる場合は、意図的な添加がなくてもよい。
(14)Co(コバルト)
Coは、その同位元素である60Coが崩壊によりガンマ線源となるため、原子炉内で使用する場合のCoの含有率は0.12%以下が好ましい。
(15)PおよびS
PおよびSは、本実施形態におけるニッケル基合金溶接材料において、不可避的不純物に分類されるものである。これらの不可避的不純物は、ニッケル基合金溶接材料に残存する含有率を可能な限り0%に近づけることが好ましい。
Pは、粒界の脆化を生じさせて、耐食性を低下する。さらに、Pが偏析することによって、溶接割れが大幅に生じやすくなる。そのため、Pの含有率は0.005%以下に抑制されることが好ましい。また、Sの含有率が0.010%よりも大きいと、Sは、Mnと非金属介在物を形成し、耐食性を低下させる。そのため、Sの含有率は、0.005%以下に抑制されることがより好ましい。PおよびSの含有率がそれぞれ0.005%以下であると、凝固割れが抑制される。
以上に述べた本実施形態によるニッケル基合金溶接材料および原子炉用溶接材料によれば、既存のBWR用溶接材料を構成する合金、例えば182合金および82合金に比べて優れた耐SCC性を有すると共に、良好な溶接性を有する。そのため、実施の形態のニッケル基合金溶接材料を原子力プラントにおける炉内構造物を溶接するための溶接材料に用いることによって、炉内構造物の溶接が容易になり、炉内構造物の溶接部における耐SCC性向上が期待できる。
以下、本実施形態の具体的な実施例を図面および表を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(ステップ1)
図1は、ニッケル基合金溶接材料のそれぞれについての化学成分を示す比較表である。
ニッケル基合金溶接材料として、A、B、CおよびDの4種類の組成を示している。
これらの化学組成を有するニッケル基合金溶接材料をそれぞれ得るために、必要な原材料を真空誘導溶解炉にて溶解し、約150mm角×約450mm長さのインゴットを製造した。その後、鍛造によりΦ60mm×約1000mmの鍛造品を製作し、ロール圧延によりΦ9.5mmとした。さらに、表面をピーリング後、伸線によりΦ1.2mmのワイヤとした。こうして、ニッケル基合金溶接材料A、B、CおよびDの4種類について、溶接材料が製造可能であることが確認された。
(ステップ2)
図2は、試験体採取を説明する図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。架構12の平板12aの上に、基材部11を平板状に形成し、基材部11の上に肉盛部10を形成する。架構12は基材部11が変形しないように剛性を確保している。基材部11は、600合金製とした。この状態のものを3台製作した。
ステップ1で製造したニッケル基合金溶接材料のうちA、BおよびCを用いて、それぞれの基材部11の上に、入熱を16KJ/cm以下、ベース電流を180A、溶接材料の送給速度を900mm/minとしたガスタングステンアーク溶接により、図2に示すように長さLが250mm、幅Wが60mm、高さHが50mmの肉盛部10を多層盛りで形成した。
この結果、ニッケル基合金溶接材料A、BおよびCによる溶接材料のいずれについても、問題無く肉盛溶接が可能であり、有害な欠陥が無いことが確認された。
なお、ニッケル基合金溶接材料DについてもMo以外の成分はニッケル基合金溶接材料Aと同等であることから、ニッケル基合金溶接材料Aとによる溶接材料と同条件で溶接可能であると考えられる。
(ステップ3)
ステップ2で形成したそれぞれの肉盛部10から、10mm幅、50mm長さで、2mmの厚みの試験片20を4体ずつ採取した。これらの試験片について、以下に示すすきま付き定ひずみ曲げ(CBB:Creviced Bent Beam)試験を実施した。
図3は、CBB試験治具を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。なお、以下の説明で、上下方向の表現を用いているが、説明の便宜上用いているもので、これに限定することを意味するものではない。
図3に示すように、CBB試験治具30は、全体としてほぼ直方体の外径を有する。CBB試験治具30は、試験片20を上下に挟む上半部31および下半部32と、試験片20と上半部31との間にすき間を確保するためのグラファイトウール34と2つのスペーサ35、および上半部31および下半部32を互いに締め付ける2本のボルト33を有する。2つのスペーサ35は、グラファイトウール34を挟むように配されている。
上半部31は長手方向について上方に向かって凹面状に、下半部32は上半部31の凹面に対向するように長手方向について上方に向かって凸面状に形成されている。上半部31の凹面および下半部32の凸面は、それぞれの曲率半径が100mmとなるように形成されている。
試験片20は、上半部31と下半部32との間に挟まれ、ボルト33で締め付けられる。この際、グラファイトウール34とスペーサ35により試験片20と上半部31との間にすき間が確保され、試験片20には、スペーサ35および下半部32による曲げ荷重が付加され、かつ、上面に腐食環境形成用の空間が形成された状態が確保される。
以上のような試験体系に基づいて、高温水中の応力腐食割れ感受性を評価するために、ステップ2で製作したニッケル基合金溶接材料A、BおよびCを用いた試験片20を用いて、CBB試験を行った。
CBB試験は、オートクレーブを用いて温度288℃、圧力7.8MPaの高温高圧純水中に500時間浸漬させた後、SCC発生の有無を評価した。試験は、それぞれのニッケル基合金溶接材料について採取した4体の試験片20について実施した。
図4は、CBB試験の結果を示す表であり、ニッケル基合金溶接材料Aを用いた試験片、ニッケル基合金溶接材料Bを用いた試験片、およびニッケル基合金溶接材料Cを用いた試験片それぞれの、CBB試験後の割れ発生数を示している。
この結果、ニッケル基合金溶接材料A、BおよびCを用いたそれぞれ4つの試験片において、すべて応力腐食割れの発生は認められなかった。なお、ニッケル基合金溶接材料Dについても耐食性に影響を与えるCr量がニッケル基合金溶接材料Aと同等であることから、耐SCC性は優れていると考えられる。
なお、182合金では同様な試験を行った場合には、SCC感受性を示したという報告がなされている(「ニッケル基溶接金属の高温水中SCC感受性に及ぼす加工の影響」、材料と環境2005、A310)。
(ステップ4)
ステップ2で形成したニッケル基合金溶接材料Cの肉盛部10から、CT(compact Tension)試験片を採取し、SCC亀裂進展試験を行った。
図5は、SCC亀裂進展試験に用いた試験片形状を示す図であり、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
CT試験片40は、ベース41の幅方向の中央に、端部から切り欠き42を形成し、荷重付加部43および44間で引張荷重を付加する。ベース41の裏面45(図5では右側面)には、分割される部分のそれぞれに刻印45aが形成されている。
CT試験片40の各部寸法は、公称値で、厚さTは12.7mm、幅Dは30.48mm、長さHは31.75mmのものを用いた、0.5TのCT試験片である。また、切り欠き42の幅Wは1.6mmである。
疲労予亀裂を、大気中、室温で導入の後、次の水質でオートクレーブを用いて環境中予亀裂を導入した。その後に、次の水質条件および荷重条件の下でSCC亀裂進展試験を実施した。
<水質条件>
温度:288℃
圧力:9MPa
腐食電位(ECP):150mVSHE以上
<荷重条件>
試験荷重:7.0kN
目標応力拡大係数K:約32~34MPa√m
定荷重の亀裂進展時間は、562.9時間とし、試験後に破面補正をして亀裂進展速度を求めた。
図6は、本実施例によるニッケル基合金溶接材料Cと82溶接材料についての、SCC亀裂進展速度と応力拡大係数の関係を示すグラフである。曲線Sは、提案されている82合金(TIG溶接材)の平均亀裂進展速度曲線である((独)原子力安全基盤機構、平成17年度Ni基合金応力腐食割れ(SCC)進展評価技術調査(定荷重試験)に関する報告書)。また、点Pは、今回のニッケル基合金溶接材料Cの場合の試験結果である。
ニッケル基合金溶接材料Cの場合の亀裂進展速度は、応力拡大係数Kが32.2MPa√mで、2.63×10-12(m/s)であった。このときの亀裂進展速度da/dtは、約1.23×10-12[m/s]未満であった。ニッケル基合金溶接材料Cの場合の亀裂進展速度da/dtの値は、図6に示すように、82合金よりも十分に低いことが示された。
以上に示したように、実施例によれば、耐SCC性に良好で、かつ、溶接性に優れたニッケル基合金溶接材料および原子炉用溶接材料を提供することができることが確認されている。
図7は、原子力用機器および構造物の補修方法の手順を示すフロー図である。
まず、ニッケル基合金溶接材料の準備を行う(ステップS01)。ここで、ニッケル基合金溶接材料は、本実施形態で示した溶接材料である。
次に、ステップS01で準備したニッケル基合金溶接材料を用いての原子力用機器および構造物の補修を実施する(ステップS02)。実施例に示したように、耐SCC性に良好で、かつ、溶接性に優れた溶接材料を用いることによって、原子力用機器および構造物についての信頼性の高い補修を行うことができる。
図8は、沸騰水型原子炉のシュラウドサポートを概念的に示す部分立断面図である。炉心の径方向外側で炉心を囲むシュラウドサポート2は、シュラウドサポート3を介して、原子炉圧力容器1から支持されている。このシュラウドサポート3と原子炉圧力容器1との溶接部は異材継ぎ手である。
図9は、沸騰水型原子炉の制御棒駆動機構ハウジング貫通部を概念的に示す部分立断面図である。原子炉圧力容器1を下方から貫通する制御棒駆動機構ハウジング5の貫通部をシールするための溶接部も、同様に異材継ぎ手である。
本実施形態によるニッケル基合金溶接材料は、このような原子力用機器および構造物などの溶接接手へ適用することができる。沸騰水型原子炉のシュラウドサポート、制御棒駆動機構ハウジング貫通部の異材溶接部の他に、図示しないが、加圧水型原子炉の圧力容器上蓋の管台の溶接部、あるいは蒸気発生器の溶接部などに用いることができる。
さらに、原子力分野以外においても、ニッケル基合金が使用されるような高い耐食性が必要とされる発電プラントや化学プラント、海洋船舶やその構造物などにも用いることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…原子炉圧力容器、2…シュラウド、3…シュラウドサポート、5…制御棒駆動機構ハウジング、10…肉盛部、11…基材部、12…架構、12a…平板、20…CBB試験片、30…CBB試験治具、31…上半部、32…下半部、33…ボルト、34…グラファイトウール、35…スペーサ、40…CT試験片、41…ベース、42…切り欠き、43、44…荷重付加部、45…裏面、45a…刻印

Claims (5)

  1. 質量%で、Cr:30.0%を超えかつ36.0%以下、C:0.050%以下、Fe:1.00%以上かつ3.00%以下、Si:0.50%以下、Nb+Ta:0.01%以上かつ3.00%以下、Ti:0.001%以上かつ0.70%以下、Mn:0.10%以上かつ3.50%以下、Cu:0.5%以下を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなり、
    前記不可避的不純物におけるSおよびPは、それぞれ0.005%以下である、
    ことを特徴とするニッケル基合金溶接材料。
  2. 質量%で2.00%以上かつ5.00%以下のMoをさらに含有することを特徴とする請求項1に記載のニッケル基合金溶接材料。
  3. 請求項1または請求項2に記載のニッケル基合金溶接材料を用いることを特徴とする原子炉用溶接材料。
  4. 請求項1または請求項2に記載のニッケル基合金溶接材料を用いることを特徴とする原子力用機器および構造物
  5. 請求項1または請求項2に記載のニッケル基合金溶接材料を補修用の溶接材料として準備する材料準備ステップと、
    前記溶接材料を用いて、原子力用機器および構造物の補修を実施する補修ステップと、
    を有することを特徴とする原子力用機器および構造物の補修方法
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