JP7362635B2 - 検体容器および関連方法 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全内容が参照により本明細書に組み入れられる、2017年11月28日に提出された米国特許仮出願第62/591,424号に対する優先権を主張する。
技術分野
本開示は、検体容器と、検体容器内で担持される検体をガラス化する関連方法とに関する。
背景
凍結保存デバイスなどの低温検体担体は、生殖補助医療(ART)の分野において、生きた生殖系検体(reproductive specimen)(例えば、卵母細胞、胚、および胚盤胞)を保管および保存するために用いられる。凍結保存とは、零下温度まで冷却することによって検体が長期間にわたり保存されるプロセスを指す。例えば、凍結保存デバイスは、ガラス化をきたしている検体を格納および支持できる;ガラス化とは、検体の細胞内における氷晶の形成を伴わずに、物質が液相から固相(例えばガラス)に迅速に転移することである。
生殖系検体をガラス化させるための典型的なプロトコルには、検体を複数の処理溶液に曝露するため、中に検体が配された担体(例えばペトリ皿、試験管、またはフラスコ)に複数回アクセスする段階が含まれる。そうしたプロトコルには、続いて検体を凍結保存デバイスに移送する段階、そして次に、細胞内で氷晶が形成されうる前に検体の細胞をガラス状態まで迅速に冷却させるため、中に検体を含有する凍結保存デバイスを冷媒(例えば液体窒素)に曝露する段階が、さらに含まれる。凍結保存デバイスは、検体が生殖手技に用いられる準備ができるまで、冷媒中で保管されうる。
概要
概して、本開示は、低温物質中で検体を調製および保管するために構成された検体容器に関し、かつ、関連する方法に関する。そうした検体容器は、生きた検体を生存可能状態で長期間にわたって保存するために用いられうる。
1つの局面において、検体の極低温処理のために構成された検体容器は、細長部材と、第一ポジションにおいて細長部材の管腔内に含有された第一の検体処理媒質と、第一ポジションより遠位側に位置する第二ポジションにおいて細長部材の管腔内に含有された第二の検体処理媒質と、第一および第二の検体処理媒質が細長部材の管腔内で互いから間隔が空けられるように、第一および第二の検体処理媒質の間にポジショニングされた隔壁と、を含む。
諸態様は以下の特徴のうち1つまたは複数を含んでもよい。
いくつかの態様において、細長部材は毛細管である。
いくつかの態様において、第一および第二の検体処理媒質は、検体容器のプリロード構成において、細長部材の管腔内の隔壁によって互いから間隔が空けられる。
特定の態様において、細長部材は、一定した幅を有する第一部分と、変動する幅を有する第二部分とを含む。
特定の態様において、第二部分はテーパー部分である。
いくつかの態様において、第一の検体処理媒質は平衡化溶液である。
特定の態様において、第二の検体処理媒質はガラス化溶液である。
いくつかの態様において、第二の検体処理媒質は第一の検体処理媒質よりも高密度である。
特定の態様において、第一の検体処理媒質は約1 μL~約50 μLの体積を有する。
いくつかの態様において、第二の検体処理媒質は約1 μL~約50 μLの体積を有する。
特定の態様において、検体容器は、1つまたは複数の追加的な検体処理媒質をさらに含む。
いくつかの態様において、隔壁は流体である。
特定の態様において、流体は空気を含む。
いくつかの態様において、隔壁は弁を含む。
特定の態様において、隔壁は、約10℃の温度において固相から液相への変化を起こす、不活性な固体である。
いくつかの態様において、隔壁は、液相では、第一および第二の検体処理媒質よりも低密度である。
特定の態様において、隔壁は、細長部材の外部に配されたクランプ機構を含む。
いくつかの態様において、細長部材は可撓性チューブを含む。
いくつかの態様において、細長部材の直径は、細長部材の軸に沿って段階的な様式で変動する。
特定の態様において、検体容器は、電子識別ラベルをさらに含む。
いくつかの態様において、細長チューブの近位端は、細長チューブの中央部分よりも幅広である。
特定の態様において、細長チューブは、第一の処理媒質より近位側に位置する側壁開口部を規定する。
特定の態様において、検体容器は、細長チューブの管腔内にフィットするよう構成されたプラグと、プラグから延在する検体担体とをさらに含む。
いくつかの態様において、第一および第二の処理媒質のうち一方または両方が磁性ナノ粒子を含む。
特定の態様において、検体容器は、少なくとも約15年間にわたって約-196℃またはそれ未満の温度に機械的に耐えられる材料で形成される。
別の局面において、極低温デバイスは、検体容器と、検体容器を格納するよう構成されたハンドルとを含む。
別の局面において、ガラス化システムは、検体容器を確実に保持するよう構成されたレセプタクルと、検体容器内の検体を可視化するためレセプタクル上方に配された撮像システムとを含む、処理ステーションを含む。ガラス化システムは、検体容器内の検体に向心力を印加するための、処理ステーションが取り付けられた回旋式プラットフォームをさらに含む。検体容器は検体の極低温処理のために構成される。検体容器は、細長部材と、第一ポジションにおいて細長部材の管腔内に含有された第一の検体処理媒質と、第一ポジションより遠位側に位置する第二ポジションにおいて細長部材の管腔内に含有された第二の検体処理媒質と、第一および第二の検体処理媒質が細長部材の管腔内で互いから間隔が空けられるよう、第一および第二の検体処理媒質の間にポジショニングされた隔壁と、を含む。
別の局面において、検体容器内の検体を極低温処理する方法は、検体を検体容器の管腔内に置く段階;検体を、管腔内に含有された第一の処理媒質に既定の時間にわたって曝露する段階;検体を、第一の処理媒質を通して遠位方向に、かつ、第一の処理媒質から間隔が空けられかつ管腔内に含有された第二の処理媒質に向かって、押しやる段階;検体を第二の処理媒質に曝露する段階;および、検体を、第二処理を通して遠位方向に押しやる段階を含む。
諸態様は以下の特徴のうち1つまたは複数を含んでもよい。
いくつかの態様において、方法は、検体容器における近位開口部に検体を通過させる段階をさらに含む。
特定の態様において、近位開口部は、検体容器の端部に位置する。
いくつかの態様において、近位開口部は、検体容器の側壁に沿って位置する。
特定の態様において、方法は、検体を検体容器の管腔内に置いた後に検体容器の近位開口部をシールする段階をさらに含む。
いくつかの態様において、方法は、最初は第一の処理媒質を第二の処理媒質から分離している隔壁を通して、第一の処理媒質を押しやる段階をさらに含む。
特定の態様において、方法は、隔壁をずらす段階をさらに含む。
いくつかの態様において、方法は、細長部材の管腔内で複合処理媒質を生成するため第一および第二の処理媒質を混合する段階をさらに含む。
特定の態様において、既定の時間は第一の既定の時間であり、かつ、方法は、第二の既定の時間にわたって検体を複合処理媒質に曝露する段階をさらに含む。
いくつかの態様において、方法は、検体が検体容器内に含有されている間に、検体容器を検体容器の軸を中心にしてスピンさせる段階をさらに含む。
特定の態様において、方法は、検体が検体容器内に含有されている間に、検体容器を回転軸の周囲で回転させる段階をさらに含む。
いくつかの態様において、第一の処理媒質は磁性ナノ粒子を含む。
特定の態様において、方法は、磁性ナノ粒子に磁力を印加する段階をさらに含む。
いくつかの態様において、方法は、検体容器を液体窒素中に浸漬する段階をさらに含む。
特定の態様において、方法は、検体が検体容器内に配されている間に、検体を約-196℃またはそれ未満の温度に曝露する段階をさらに含む。
いくつかの態様において、方法は、検体容器内の検体をガラス化させる段階をさらに含む。
特定の態様において、方法は、検体容器内の検体を解凍する段階をさらに含む。
いくつかの態様において、方法は、検体を検体容器から取り除く段階をさらに含む。
特定の態様において、方法は、検体容器の電子識別ラベルを読み取る段階をさらに含む。
いくつかの態様において、検体は1つまたは複数の生殖細胞を含む。
諸態様は以下の利点のうち1つまたは複数を提供してもよい。
検体容器は、さまざまな処理媒質のマスプロパティに対する検体のマスプロパティを活用するよう設計される。したがって、検体容器の管腔は、凍結調製処理中に検体がそれに曝露される複数の流体が、内部にプリロードされる。具体的には、分離用流体124によって分離された、比較的低密度の平衡化溶液と比較的高密度のガラス化溶液とが、検体容器にプリロードされてもよい。平衡化溶液とガラス化溶液とのそうした分離は、ガラス化プロトコル中に検体を適切に処理すること(例えば、検体を、順次、望ましい時間にわたって個々の溶液に曝露すること)を可能にする。
さらに、さまざまな処理媒質を送達もしくは除去するため、検体を格納した容器に複数回のアクセスが行われる場合、または、ARTプロセス中に検体がさまざまな容器に移される場合には、コンタミネーション、(例えばマイクロピペットまたは他の検体保持デバイスもしくは流体送達デバイスによる)機械的損傷、または他の偶発的な誤った取り扱いが生じうるが、平衡化溶液およびガラス化溶液が検体容器内にプリロードされた状態であることによって、生じうるそれらに曝露されることなく、検体を単一の隔離環境(例えば検体容器の管腔)内でガラス化用に調製することができる。この点において、本明細書に論じる検体容器は、ユーザーが、検体を容器内に単純に置き、そして次に、ARTプロトコルの特定のステージを行うため容器をシステムコンソールまたは遠心機内に置くことを可能にする、使いやすいデバイスである。したがって、ユーザーは、複数の異なる流体を検体容器に添加および除去することを伴う段階を回避できる。加えて、本発明の検体容器は、検体容器がごく小さな空間を占有するよう、保管密度を最適化する幾何学形状を有する。本発明の検体容器の構築様式はまた、中に含有される組織検体の健康度を高める、迅速な冷却および加温レートが検体容器に生じるよう、低い熱容量を有する。
[本発明1001]
細長部材と、
第一ポジションにおいて該細長部材の管腔内に含有された第一の検体処理媒質と、
該第一ポジションより遠位側に位置する第二ポジションにおいて該細長部材の該管腔内に含有された第二の検体処理媒質と、
該第一および第二の検体処理媒質が該細長部材の該管腔内で互いから間隔が空けられるように、該第一および第二の検体処理媒質の間にポジショニングされた隔壁と
を含む、検体の極低温処理のために構成された検体容器。
[本発明1002]
細長部材が毛細管を含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1003]
細長部材が、一定した幅を有する第一部分と、変動する幅を有する第二部分とを含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1004]
前記第二部分がテーパー部分である、本発明1003の検体容器。
[本発明1005]
第一の検体処理媒質が平衡化溶液を含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1006]
第二の検体処理媒質がガラス化溶液を含む、本発明1005の検体容器。
[本発明1007]
第二の検体処理媒質が第一の検体処理媒質よりも高密度である、本発明1001の検体容器。
[本発明1008]
第一の検体処理媒質が約1 μL~約50 μLの体積を有する、本発明1001の検体容器。
[本発明1009]
第二の検体処理媒質が約1 μL~約50 μLの体積を有する、本発明1008の検体容器。
[本発明1010]
1つまたは複数の追加的な検体処理媒質をさらに含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1011]
前記隔壁が流体を含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1012]
流体が空気を含む、本発明1011の検体容器。
[本発明1013]
前記隔壁が弁を含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1014]
前記隔壁が、約10℃の温度において固相から液相への変化を起こす不活性な固体を含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1015]
前記隔壁が、液相では、第一および第二の検体処理媒質よりも低密度である、本発明1014の検体容器。
[本発明1016]
前記隔壁が、細長部材の外部に配されたクランプ機構を含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1017]
細長部材が可撓性チューブを含む、本発明1016の検体容器。
[本発明1018]
細長部材の直径が、該細長部材の軸に沿って段階的な様式で変動する、本発明1001の検体容器。
[本発明1019]
電子識別ラベルをさらに含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1020]
細長チューブの近位端が、該細長チューブの中央部分よりも幅広である、本発明1001の検体容器。
[本発明1021]
細長チューブが、第一の処理媒質より近位側に位置する側壁開口部を規定する、本発明1001の検体容器。
[本発明1022]
細長チューブの管腔内にフィットするよう構成されたプラグと、該プラグから延在する検体担体とをさらに含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1023]
第一および第二の処理媒質のうち一方または両方が磁性ナノ粒子を含む、本発明1001の検体容器。
[本発明1024]
少なくとも約15年間にわたって約-196℃またはそれ未満の温度に機械的に耐えられる材料で形成される、本発明1001の検体容器。
[本発明1025]
本発明1001の検体容器と、本発明1001の検体容器を格納するよう構成されたハンドルとを含む、極低温デバイス。
[本発明1026]
本発明1001の検体容器を確実に保持するよう構成されたレセプタクルと、
該検体容器内の検体を可視化するためレセプタクル上方に配された撮像システムと
を含む処理ステーション;
該検体容器内の該検体に向心力を印加するための、該処理ステーションが取り付けられた回旋式プラットフォーム
を含むガラス化システム。
[本発明1027]
検体容器内の検体を極低温処理する方法であって、以下の段階を含む方法:
検体を検体容器の管腔内に置く段階;
該検体を、該管腔内に含有された第一の処理媒質に既定の時間にわたって曝露する段階;
該検体を、該第一の処理媒質を通して遠位方向に、かつ、該第一の処理媒質から間隔が空けられかつ該管腔内に含有された第二の処理媒質に向かって、押しやる段階;
該検体を該第二の処理媒質に曝露する段階;および
該検体を、該第二処理を通して遠位方向に押しやる段階。
[本発明1028]
検体容器における近位開口部に検体を通過させる段階をさらに含む、本発明1021の方法。
[本発明1029]
近位開口部が、検体容器の端部に位置する、本発明1028の方法。
[本発明1030]
近位開口部が、検体容器の側壁に沿って位置する、本発明1028の方法。
[本発明1031]
検体を検体容器の管腔内に置いた後に該検体容器の近位開口部をシールする段階をさらに含む、本発明1028の方法。
[本発明1032]
最初は第一の処理媒質を第二の処理媒質から分離している隔壁を通して、該第一の処理媒質を押しやる段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1033]
前記隔壁をずらす段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1034]
細長部材の管腔内で複合処理媒質を生成するため第一および第二の処理媒質を混合する段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1035]
既定の時間が第一の既定の時間であり、前記方法が第二の既定の時間にわたって検体を複合処理媒質に曝露する段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1036]
検体が検体容器内に含有されている間に、該検体容器を該検体容器の軸を中心にしてスピンさせる段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1037]
検体が検体容器内に含有されている間に、該検体容器を回転軸の周囲で回転させる段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1038]
第一の処理媒質が磁性ナノ粒子を含む、本発明1027の方法。
[本発明1039]
磁性ナノ粒子に磁力を印加する段階をさらに含む、本発明1038の方法。
[本発明1040]
検体容器を液体窒素中に浸漬する段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1041]
検体が検体容器内に配されている間に、該検体を約-196℃またはそれ未満の温度に曝露する段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1042]
検体容器内の検体をガラス化させる段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1043]
検体容器内の検体を解凍する段階をさらに含む、本発明1042の方法。
[本発明1044]
検体を検体容器から取り除く段階をさらに含む、本発明1043の方法。
[本発明1045]
検体容器の電子識別ラベルを読み取る段階をさらに含む、本発明1027の方法。
[本発明1046]
検体が1つまたは複数の生殖細胞を含む、本発明1027の方法。
検体の凍結調製および凍結保存用に設計された検体容器の断面図である。 図1の検体容器の細長チューブの断面図である。 図1の検体容器の近位端領域の拡大断面図である。 図1の検体容器内に含有された検体の処理に用いられうるシステムコンソールの、閉構成における斜視図である。 図4のシステムコンソールの、開構成における斜視図である。 図4のシステムコンソールの、開構成における断面斜視図である。 図4のシステムコンソールを用いて図1の検体容器内の検体をガラス化する方法を図示した図である。 図4のシステムコンソールを用いて図1の検体容器内の検体をガラス化する方法を図示した図である。 図4のシステムコンソールを用いて図1の検体容器内の検体をガラス化する方法を図示した図である。 図4のシステムコンソールを用いて図1の検体容器内の検体をガラス化する方法を図示した図である。 図4のシステムコンソールを用いて図1の検体容器内の検体をガラス化する方法を図示した図である。 図4のシステムコンソールを用いて図1の検体容器内の検体をガラス化する方法を図示した図である。 図4のシステムコンソールを用いて図1の検体容器内の検体をガラス化する方法を図示した図である。 図4のシステムコンソールを用いて図1の検体容器内の検体をガラス化する方法を図示した図である。 図4のシステムコンソールを用いて図1の検体容器内の検体をガラス化する方法を図示した図である。 図1の検体容器内でガラス化状態で保存されていた検体を回収する方法を図示した図である。 図1の検体容器内でガラス化状態で保存されていた検体を回収する方法を図示した図である。 図1の検体容器内でガラス化状態で保存されていた検体を回収する方法を図示した図である。 プラグとして形成された近位クロージャを含む検体容器の断面図である。 検体担持部分を含む近位クロージャを含む検体容器の断面図である。 機械的な分離部材を含む検体容器の断面図である。 複数の検体処理媒質を含む検体容器の断面図である。 磁性粒子を備えかつ第二の検体処理媒質から分離された第一の検体処理媒質を含む、検体容器の側面図である。 第一および第二の検体処理媒質が磁場の影響下で複合された、図23の検体容器の側面図である。 バーコードラベルを含む検体容器の近位端領域の拡大断面図である。 クイックレスポンス(QR)コードラベルを含む検体容器の近位端領域の拡大断面図である。 近位クロージャとして役立つ識別ラベルを含む検体容器の側面図であり、それぞれ開構成および閉構成における識別ラベルが示されている。 近位クロージャとして役立つ識別ラベルを含む検体容器の側面図であり、それぞれ開構成および閉構成における識別ラベルが示されている。 フレア式の近位端領域を含む検体容器の斜視図である。 検体容器の近位端近くに球状領域(bulbous region)を含む検体容器の斜視図である。 検体容器の遠位端近くに球状領域を含む検体容器の斜視図である。 検体容器の中央部分に沿って球状領域を含む検体容器の斜視図である。 検体容器の近位端近くにアクセスポートを含む検体容器の斜視図である。 図33の検体容器を格納、保管、および操作するために用いられうるハンドルの斜視図である。 検体容器の遠位端から媒質をドレーンするためのふるいを含む検体容器の斜視図である。 図35の検体容器の遠位端領域の拡大斜視図である。 図35の検体容器を格納、保管、および操作するために用いられうるハンドルの斜視図である。 検体容器内で複数の流体チャンバを規定するための、横配向にありかつ閉状態にあるクリップを含む、検体容器の斜視図である。 検体容器の管腔を開くためクリップが開状態になっている、図38の検体容器の斜視図である。 検体容器内で複数の流体チャンバを規定するための、インライン配向にありかつ閉状態にあるクリップを含む、検体容器の斜視図である。 固体状態にある分離用隔壁を含む検体容器の側面図である。 固相から液相への変化をきたした後、分離用隔壁が液体状態になっている、図41の検体容器の側面図である。 固相から液相への変化をきたした分離用隔壁の体積に従って段階的な様式で変動する直径を備えた、検体容器の側面図である。 検体を検体容器に送達できる近位クロージャを含む検体容器の側面図である。 検体を培養皿から自動ガラス化システムに移送するために図44の検体容器を用いるための一連の段階を図示した図である。 検体容器内に含有された検体を処理するために用いられうるシステムコンソールの、開構成における斜視図である。
詳細な説明
図1に、生物学的または他のプロトコルに従って検体を調製し、続いて検体を低温物質中で保管するために用いられうる、検体容器100を図示する。具体的には、検体容器100は、検体の使用が望ましくなるまで(例えば最長約30年間までの期間にわたって)、検体を生存可能かつガラス化した状態で凍結調製および凍結保存するために構成された、極低温デバイスである。検体は、単一の細胞、自由な(例えば付着していない)細胞の集まり、または、付着した細胞の集まり(例えば多細胞組織)であってもよい。
検体の例には、生殖系検体(例えば、卵母細胞、接合子、胚、胚盤胞、および原腸胚)、ならびに、他の非生殖系検体(例えば、T-細胞および血球)が含まれる。検体は哺乳類試料または非哺乳類試料であってもよい。いくつかの実施例において、検体は、キャノーラなど、農業検体である。いくつかの事例において、検体は、さまざまな化学物質または他の非生物学的検体など、非生物学的検体である。低温物質(例えば、液体窒素、極低温プラズマ、または液体ヘリウム)は、典型的に約-80℃~約-296℃(例えば液体窒素では約-196℃)の温度を有し、検体をガラス化状態に維持する。
図1および2を参照すると、検体容器100は、細長チューブ102と、細長チューブ102の近位端106を密封的にシールする近位クロージャ104と、細長チューブ102の遠位端110を密封的にシールする遠位クロージャ108とを含む。細長チューブ102は、直径が非常に小さい(例えば10-4 mのオーダーの内径を有する)、細い毛細管である。細長チューブ102は、主要部分114(例えば円筒状部分)に沿って、実質的に一定した直径を有し、かつ、主要部分114から遠位端110まで延在するテーパー部分116に沿って徐々に減少する、変動する直径を有する。
近位クロージャ104は、細長チューブ102の近位端106を囲むよう設計されたキャップである。近位クロージャ104は、近位端106をシールすること、および、近位端106を開いて細長チューブ102への近位側アクセスを可能にすることを、それぞれ行うため、近位端106に可逆的に組み付けおよび取り外しされてもよい。遠位クロージャ108は、材料が遠位方向に通過して細長チューブ102から出ることを可能にするため細長チューブ102の遠位端110から除去されうる(例えばカットまたはその他分離されうる)、単回使用シール(例えば溶融シール、ひだ、グルー、もしくは接着剤、または閉塞部材)である。
細長チューブ102の主要部分114は、典型的に、約10 mm~約200 mm(例えば約80 mm)の長さと、約0.5 mm~約8 mm(例えば約3 mm)の外径と、約0.1 mm~約2 mm(例えば約0.75 mm)の壁厚とを有する。細長チューブ102のテーパー部分116は、典型的に、約5 mm~約60 mm(例えば約15 mm)の長さと、主要部分114の外径に隣接しかつこれに等しい最大外径と、約0.3 mm~約8 mm(例えば約0.5 mm)の、(例えば細長チューブ102の遠位端110における)最小外径と、約0.1 mm~約2 mm(例えば約0.2 mm)の壁厚とを有する。細長チューブ102の管腔は、最小の内径において、検体を収容できるだけ充分に大きい;検体は、典型的に、約50 μm~約150 μmの範囲内の直径または幅を有する。細長チューブ102の幾何学形状および構築様式(例えば、薄く小さいプロフィール)は、ARTプロトコル中の検体容器100の好適な冷却および加温レートを提供するため、熱伝達を増大(例えば最大化)しかつ熱質量を低減(例えば最小化)するよう構成される。検体容器100は、典型的に、約15 mm~約260 mm(例えば約150 mm)の、(例えば、細長チューブ102、近位クロージャ104、および遠位クロージャ108の長さを含む)全長を有する。
細長チューブ102は、射出成形加工、キャスティング加工、または押出加工を介して製造されてもよい。細長チューブ102は、典型的に、低温物質に耐えられる1つまたは複数の材料で作られる;その材料には、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、およびポリカーボネートなどのポリマー、ならびにフルオロポリマーが非限定的に含まれる。細長チューブ102はまた、細長チューブ102の壁を通して検体を視認できるよう、典型的に透明または半透明である。近位および遠位クロージャ104、108は、無線周波数(RF)または超音波シーリングを介して製造されてもよく、かつ、典型的に、低温物質に耐えられる1つまたは複数の材料で作られる;その材料には、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、およびポリカーボネートなどのポリマー、ならびにフルオロポリマーが非限定的に含まれる。
検体容器100は、さまざまな処理媒質のマスプロパティに対する検体のマスプロパティ(例えば密度または流体力学特性)を活用するよう設計される。したがって、細長チューブ102の管腔は、凍結調製処理中に検体がそれに曝露される複数の流体が、内部にプリロードされる。例えば、いくつかの実施形態において、分離用流体124(例えば気泡または不混和性の媒質)によって分離された、平衡化溶液120(例えば比較的低密度の凍結保護物質)と、ガラス化溶液122(例えば比較的高密度の凍結保護物質)とが、細長チューブ102にプリロードされる。平衡化溶液120とガラス化溶液122とのそうした分離は、ガラス化プロトコル中に検体を適切に処理すること(例えば、検体を、順次、望ましい時間にわたって個々の溶液に曝露すること)を可能にする。細長チューブ102には、平衡化溶液120を近位クロージャ104から分離する近位空気ポケット126と、ガラス化溶液122を遠位クロージャ108から分離する、(例えば、細長チューブ102のテーパー部分116の内部体積の一部分を占有する)遠位空気ポケット128とが、さらにプリロードされる。
例示的な平衡化溶液120は、非必須および必須アミノ酸、硫酸ゲンタマイシン(0.01 g/L)、各7.5%(v/v)のDMSOおよびエチレングリコール、ならびに12 mg/mLのヒトアルブミンを含む。そうした平衡化溶液120は、典型的に、約1.030 g/mL~約1.095 g/mLの範囲内の密度を有する。細長チューブ102内の平衡化溶液120の体積は、典型的に約2 μL~約20 μLである。例示的なガラス化溶液122は、非必須アミノ酸、硫酸ゲンタマイシン(0.01 g/L)、各15%(v/v)のDMSOおよびエチレングリコール、12 mg/mLのヒトアルブミン、ならびに0.6 Mのショ糖を含む。そうしたガラス化溶液122は、典型的に、ガラス化溶液122が典型的に平衡化溶液120よりも高密度であるよう、約1.100 g/mL~約1.200 g/mLの範囲内の密度を有する。細長チューブ102内のガラス化溶液122の体積は、典型的に約2 μL~約20 μLである。分離用流体124の体積は典型的に約0.1 μL~約20 μLである。分離用流体124は、典型的に、平衡化溶液120およびガラス化溶液122の密度より小さい密度を有する。例えば、分離用流体124は、典型的に、約1 g/mL~約179x10-6 g/mLの範囲内の密度を有する。平衡化溶液120およびガラス化溶液122は、典型的に、(例えば分離用流体124の体積および細長チューブ102の内径に従って)細長チューブ102内で互いから約0.5 mm~約20 mm、軸方向に間隔が空けられている。容器内に置かれる検体は、典型的に、平衡化溶液120およびガラス化溶液122の密度と異なる密度を有する。検体は、典型的に、溶液120、122の外部において、約1.000 g/mLよりやや大きい密度を有するが、それは溶液120、122に曝露されると迅速に変化する。例えば、最初に、検体は平衡化溶液120中でほぼ浮くが、検体の細胞が平衡化溶液120によって水和されるにつれて、より高密度になる。
図3を参照すると、検体容器100は、近位端106近くで細長チューブ102に取り付けられた認識(ID)ラベル134をさらに含む。IDラベル134は、機械可読な情報を含む、(例えば内部アンテナを含む)無線周波数認識(RFID)タグであってもよい。加えて、人間可読な情報がIDラベル134の外面上に書かれていてもよい。機械可読な情報および人間可読な情報のいずれかまたは両方が、名前、生年月日、およびユニークな参照コード(例えば英数字シーケンス)など、さまざまな患者データを含んでもよい。図4~6に関して以下に詳述するように、検体容器100のIDラベル134は、システムコンソールのスキャニングコンポーネントによって検出および読み取りされてもよい。
検体容器100は、その中に含有される検体に対して非毒性である、無菌の単回使用デバイスである。検体容器100は、典型的に単一ユニットとして包装され、そして、検体容器100および包装の両方が、検体容器100の保証貯蔵寿命にわたって無菌性を保つ。検体容器100の全長は、典型的に、標準的な保管容器内およびARTプロトコルにおいて用いられる他の標準的な設備内に検体容器100がフィットすることを可能にする。
いくつかの態様において、検体容器100内に含有された検体を処理するため、さまざまなARTコンポーネントを含むシステムコンソールが用いられうる。例えば、図4~6を参照すると、システムコンソール200は、ベースハウジング202と、ベースハウジング202の内部ポケット206内でスピンできるレセプタクル204と、検体容器100のIDラベル134を読み取るようプログラムされた読み取りコンポーネント208(例えばRFIDアンテナまたは別のタイプの読み取りコンポーネント、略図的に図示)と、ベースハウジング202の引出し226内でスライド可能でありかつ低温物質を含有するよう構成されたクーラー210とを含む。システムコンソール200は、レセプタクル204へのアクセスを可能にするため開くことができる蓋212と、蓋212の前側に沿ってポジショニングされたユーザーインターフェーススクリーン214と、タイマー232(略図的に図示)と、システムコンソール200のさまざまな特徴および機能性を制御するようプログラムされた制御モジュール216(略図的に図示)とをさらに含む。読み取りコンポーネント208、タイマー232、および制御モジュール216は、それぞれの機能に好適である、システムコンソール200内のそれぞれの位置にポジショニングされてもよい。いくつかの態様において、システムコンソール200は、検体容器100を囲みかつレセプタクル204内に受けられるようサイズ決定された、付属チューブ234をさらに含む。
ベースハウジング202は、レセプタクル204および蓋212を支持し、クーラー210を受け、かつ、床または別の平らな表面上で静止するよう、構成される。レセプタクル204は、入口開口部218において検体容器100を受けるようサイズ決定された細長のチャネルとして提供される。読み取りコンポーネント208は、IDラベル134(例えばRFIDタグ)を読み取ることによってレセプタクル204内の検体容器100の存在を検出でき、そして、そうした検出を、タイマー232を起動させることができる制御モジュール216に通信できる。制御モジュール216から受け取られた1つまたは複数の信号に従って、レセプタクル204が、内部ポケット206内においてレセプタクル204のスピン軸220の周りでスピンしてもよい。そうしたスピンにより、検体は、検体容器100内で、レセプタクル204の放射軸222に沿って細長チューブ102の遠位端110に向かって動く。制御モジュール216から受け取られた1つまたは複数の信号に従って、レセプタクル204の調整可能な出口開口部224が、スピン中に検体容器100を支持するため閉じられるかまたは締めつけられてもよい。出口開口部224はまた、クーラー214内に含有された低温物質中で検体容器100をガラス化および保管するため、スピン後にベースハウジング202の出口チャネル228を通りそしてクーラー210内に入るよう検体容器100を下方向にリリースするため、開けられるかまたは拡大されてもよい。
検体容器100を受けるため、1つまたは複数の保管容器がクーラー210内に配されてもよい。いくつかの態様において、ユーザーが(例えば蒸発しやすい可能性がある)低温物質のレベルをチェックしかつ/またはクーラー210に低温物質を再充填できるよう、クーラー210は、制御モジュール216から受け取られた1つまたは複数の信号に従って、自動化された様式でスライドされてベースハウジング202の引出し226に出し入れされてもよい。いくつかの態様において、クーラー210は、ハンドル230を介して用手的にスライドされて引出し226に出し入れされるよう構成される。いくつかの態様において、システムコンソール200は、クーラー210内の低温物質のレベルを検出できるセンサーを含む。
蓋212は、レセプタクル204へのアクセスを可能にするため、ベースハウジング202に対して用手的に可動である(例えば、旋回可能(pivotable)、スライド可能、または取り外し可能である)。ユーザーインターフェーススクリーン214は、検体101のステージなど、検体101をガラス化するためのシステムコンソール200のオペレーションを支配する複数のパラメータをユーザーが入力することを可能にする(例えば、卵母細胞または胚盤胞のプロトコル選択など)。ユーザーインターフェーススクリーン214は、統合されたタッチスクリーンであってもよく、または、ボタン、ノブ、もしくはダイヤルなどの触覚制御要素と関連したタッチレススクリーンであってもよい。制御モジュール216は、自動化されたさまざまな特徴に関係するシステムコンソール200のさまざまなアクチュエータおよびセンサーと通信しておりかつ/またはこれらを制御するようプログラムされた、1つまたは複数のプロセッサを含む;そうした特徴には、ユーザーインターフェーススクリーン214におけるユーザー選択入力を受け取りかつインスタンシエーションすること;検体容器100のIDラベル134を読み取ること;タイマー232を実行すること;指定された持続時間にわたって指定されたスピン速度でレセプタクル204をスピンさせること;レセプタクル204の出口開口部224を調整すること;引出し226に沿ってクーラー210をスライドさせること;低温物質のレベルを検出すること;蓋212の開/閉状態を検出すること;ならびに、処理の進行に関する可聴的および/または視覚的フィードバックを提供すること;などがある。
いくつかの態様において、システムコンソール200のベースハウジング202および蓋212は、約0.2 m~約1 mの長さと、約0.1 m~約0.5 mの幅とを有する。いくつかの態様において、システムコンソール200が約0.15 m~約1.25 mの全高を(例えば蓋112が閉じられている時に)有するよう、ベースハウジング202は約0.1 m~約1.0 mの高さを有し、かつ蓋212は約0.05 m~約0.25 mの高さを有する。いくつかの態様において、システムコンソール200は(例えば低温物質なしで)約10 kg~約75 kgの範囲内の重さを有し、かつ典型的に、約18℃~約28℃の周囲環境温度を有する、実験室の床、保管施設の床、テーブル、またはカウンタートップの上で保管される。いくつかの態様において、レセプタクル204は約5 cm~約90 cmの長さを有する。いくつかの態様において、レセプタクル204が約0.5 cm~約2 cmの内径を有するよう、レセプタクル204は1つの検体容器100を保持するようにサイズ決定される。代替的態様において、レセプタクル204が約1 cm~約10 cmの内径を有するよう、レセプタクル204は複数の(例えば8つの)検体容器100を保持するようにサイズ決定される。
レセプタクル204は典型的に金属で作られる。ベースハウジング202および蓋212は、典型的に、ポリマーなど、ある程度の断熱を提供する材料で作られる。いくつかの態様において、クーラー210は、約0.1 m~約0.5 mの長さと、約0.1 m~約0.5 mの高さと、約0.1 m~約0.5 mの幅と、約1 cm~約5 cmの壁厚とを有する。クーラー210は、典型的に、押出発泡ポリスチレンまたは真空ラミネート容器材料の構築様式など、1つまたは複数の絶縁材料で作られてもよい。
図7~15に、システムコンソール200を用いて検体容器100内の検体101をガラス化する方法を図示する。図7を参照すると、細長チューブ102の管腔へのアクセスを可能にするため、細長チューブ102から近位クロージャ104が除去される(例えば引かれるかまたはねじられる)。図8および9を参照すると、細長チューブ102の近位端106を通って検体101を管腔に送達するため、送達デバイス103(例えばマイクロピペット、スパチュラ、または別のデバイス)が用いられる。検体101は、周囲の小体積の培地とともに、平衡化溶液120中に直接置かれてもよく、または、近位空気ポケット126内で平衡化溶液120のすぐ上に置かれてもよい。次に、細長チューブ102を再シールするため、近位クロージャ104が近位端106に再組み付けされる。
再び図5を参照すると、システムコンソール200の蓋212が開けられ、そして次に、スピン軸220に対して、遠位端110が近位端106よりスピン軸220から遠く間隔が空けられるよう、検体容器100が、その中に含有された検体101とともに、システムコンソール200のレセプタクル204内にロードされる。再び図4を参照すると、蓋212が閉じられ、そして、検出に反応してタイマー232が起動されて第一の既定の曝露時間にわたってランするよう、システムコンソール200の読み取りコンポーネント208が検体容器100の存在を検出する。検体101が平衡化溶液120中で平衡化できるよう、検体容器100は、第一の既定の曝露時間にわたってレセプタクル204内の定位置に(例えば静止して)安置される。第一の曝露時間は、典型的なARTプロトコルのさまざまなパラメータに応じて、約5分間~約15分間の範囲であってもよい。
第一の曝露時間中、浸透ポテンシャルに従って、平衡化溶液120が検体101から水分子を引き出し、かつ凍結保護物質を検体101中に注入する。含水量の減少と凍結保護物質の添加とが、冷凍および加温サイクル中に検体101の細胞成分の損傷を最小にすることを助ける。検体101は平衡化溶液120よりも高密度であり、したがって経時的に重力によって平衡化溶液120を通って非常に徐々に下降するが、図10に示すように、検体101は典型的にまだ平衡化溶液120中に浮遊しており、第一の曝露時間の終わりまでには分離用流体124に到達していない。
図11~14を参照すると、既定の曝露時間にわたって検体101が平衡化溶液120に曝露されたら、平衡化溶液120および検体101を、分離用流体124を軸方向に通ってガラス化溶液122まで進めるため、選択された低速度で検体容器100をスピンさせるようレセプタクル204が起動される。検体容器100は、典型的に約50 rpm~約1200 rpmの角速度で約0.5分間~約5分間にわたってスピンされる;これは、検体101をガラス化溶液122中まで適時な様式で下降させるのに充分であるが、検体101に機械的損傷を生じさせるには充分でない向心力を、検体101に及ぼす。そうした速度(例えば約5 g~約200 gに相当)は、非常に低速度の従来の実験室用遠心機の速度より、さらに大幅に遅い;従来の実験室用遠心機は、典型的に、約4000 rpm~約300,000 rpm(例えば約2,500 g~約65,000 gに相当)の範囲内の速度で、検体を遠心軸の周りで回転させることができる。
特に図11を参照すると、スピンの最初のフェーズ中に、検体101が平衡化溶液120中で下降し、一方、検体101を含有する平衡化溶液120は、バルクモーションを介して下降し、分離用流体124を通って(例えば、それによって分離用流体124をずらしながら)ガラス化溶液122に向かう。特に図12を参照すると、スピンの次のフェーズ中に、平衡化溶液120がガラス化溶液122に到達し、かつ検体101が平衡化溶液120からガラス化溶液122中へと通過する。特に図13を参照すると、スピンの次のフェーズ中に、平衡化溶液120がガラス化溶液122と混合して複合ガラス化溶液130(例えば、平衡化溶液120、ガラス化溶液122、および、平衡化溶液120とガラス化溶液122との間の混合溶液界面層を含む)を生成し、かつ、検体101は複合ガラス化溶液130を通って下降しつづける。
特に図14を参照すると、スピンの最終フェーズ中に、検体101は表面張力によって遠位空気ポケット128のメニスカス132上に載り、したがって、細長チューブ102の比較的硬い壁との接触が回避される。例えば、複合ガラス化溶液130と遠位空気ポケット128との界面における表面張力と、複合ガラス化溶液130とテーパー部分116の内壁との間の張力との、バランスがあるゆえに、遠位空気ポケット128の潜在的浮力(potential buoyancy force)はメニスカス132を破るのに充分でない。したがって、検体101はメニスカス132を貫通できない。
スピンの完了時に検体101が遠位空気ポケット128のメニスカス上に乗った状態で、タイマー232が起動され、そして、検体101を複合ガラス化溶液130に曝露させるための第二の既定の曝露時間にわたって、検体容器100がレセプタクル204内の定位置に(例えば静止して)安置される。第二の曝露時間は、典型的なARTプロトコルのさまざまなパラメータに応じて、約0.5分間~約2分間の範囲であってもよい。第二の曝露時間中に、複合ガラス化溶液130中の凍結保護物質が検体101中に浸透することによって検体101中の水が置換され、それにより、検体が脱水されそして検体101に凍結保護物質がさらに注入される。媒質濃度がそのようにステージ状に進行することにより、最初の浸透圧差が過剰に大きい状態が回避される;最初の浸透圧差が過剰に大きいと、凍結保護物質が細胞に入れるより速いレートで細胞から水が出てゆくので、検体101の細胞が縮みすぎ、かつ縮みかたも速くなりすぎる。
さまざまな処理媒質を送達もしくは除去するため、検体を格納した容器に複数回のアクセスが行われる場合、または、ARTプロセス中に検体がさまざまな容器(例えばペトリ皿、試験管、もしくはフラスコ)に移される場合には、コンタミネーション、(例えばマイクロピペットまたは他の検体保持デバイスもしくは流体送達デバイスによる)機械的損傷、または他の偶発的な誤った取り扱いが生じうるが、平衡化溶液120およびガラス化溶液122が検体容器100内にプリロードされた状態であることによって、生じうるそれらに曝露されることなく、検体を単一の隔離環境(例えば検体容器100の管腔)内でガラス化用に調製することができる。
いくつかの実施形態において、第二の曝露時間が終了したら、検体101を含有する検体容器100は、レセプタクル204から下方向に直接リリースされてベースハウジング202の出口チャネル228を通り(図6を参照)、そして、一時的な低温保管のため、クーラー210内に含有された低温物質(例えば約-196℃の温度の液体N2)中に入る。検体容器100は、検体101を囲んでいる検体容器100の少なくとも遠位部分が低温物質中に液浸されるような様式で、置かれる。タイマー232が起動され、そして、検体101が生存可能状態で保存されうるよう、検体101の細胞内で氷晶が形成されうる前に、検体101をガラス状態まで迅速に冷却させる。次に、検体101を含有する検体容器100は、システムコンソール200のクーラー210から、最長約20年間までの期間にわたって検体101を極低温状態に維持できる長期低温保管構造に、用手的に移送される。いくつかの事例において、検体容器100は、それよりはるかに短い期間(例えば数時間という短時間)、長期低温保管構造内で保管されてもよい。
いくつかの代替的実施形態において、検体101を含有する検体容器100は、第二の曝露時間の終了時ただちにクーラー210内へと下方向にリリースされるのではなく、第二の曝露時間が終了したら、レセプタクル204から用手的に取り出され、目視検査されて、それから、クーラー210内へとリリースされるようレセプタクル204内に再挿入される。図15を参照すると、いくつかの実施形態において、第二の曝露時間が終了したら、検体101を含有する検体容器100は、クーラー210内にリリースされる代わりに、レセプタクル204から用手的に取り出され、そしてビーカー107または他の容器内の低温物質105中に浸漬される。前述のように、検体容器100は、検体101を囲んでいる、検体容器100の少なくとも遠位部分が、低温物質105中に液浸されるような様式で、浸漬される。検体容器100が液浸される比較的短い持続時間をトラッキングするため、タイマー232(または別のタイマー)が起動されてもよい。次に、検体101を含有する検体容器100は、ビーカー107から長期低温保管構造に用手的に移送される。
図16~18を参照すると、検体容器100は、検体101が生殖手技または他の手技に用いられる準備ができるまで、長期低温保管構造内で保管されてもよい。そのような時、検体容器100は保管構造から取り出されてもよく、そして次に、検体101が1つまたは複数の加温溶液に曝露される標準的な加温プロトコルを介して、解凍されてもよい。例えば、図16を参照すると、検体101を含有する検体容器100は、約3秒間~約1分間の時間にわたって、典型的に約37℃の温度である1つまたは複数の加温溶液109に移送される。いくつかの実施形態において、加温溶液109はほぼ室温であってもよい。図17Aおよび17Bを参照すると、細長チューブ102から遠位クロージャ108を除去する(例えば遠位空気ポケット128に沿って遠位クロージャ108を切り落とす)こと(図17A)、および、細長チューブから近位クロージャ104を除去する(例えば引く、ねじる、またはカットする)こと(図17B)の、一方または両方によって、検体容器100が開けられる。図18を参照すると、次に、選択されたARTプロトコルに従って検体101をさらに処理するため、検体101および複合ガラス化溶液130が、開けられた検体容器100から約37℃の温度のペトリ皿111または他の容器内に取り除かれて(例えばドレーンまたはパージされて)もよい。
以上に検体容器の特定の態様を説明したが、他の態様も可能である。
以上に検体をガラス化する特定の実施形態を説明したが、他の実施形態も可能である。例えば、検体101をガラス化するためのプロセスは、コンソール200内でのスピンに続いて検体容器100を低温物質中に浸漬する段階を含むものとして説明したが、いくつかの実施形態において、検体容器100を凍結保存用の低温物質に曝露する段階を伴わずに、ART手技における即時使用のため検体101が従来の検体担体上にリリースされる。そうした事例において、検体容器100は検体101のリリース後に廃棄される。
検体101をガラス化するためのプロセスは、平衡化溶液120およびガラス化溶液122を通って検体101を徐々に沈降させるため検体容器100をコンソール200内でスピンさせる段階を含むものとして説明したが、いくつかの実施形態において、検体101は、適切なツール(例えばマイクロピペット)で用手的に把持され、既定の時間にわたって同ツールで用手的に平衡化溶液120中に浸漬され、同ツールでガラス化溶液122中まで進められ、そして、既定の時間にわたって同ツールでガラス化溶液122中に保持されてもよい。検体101は次に、検体容器100を、その中に含有された検体101とともに低温物質に曝露するため、同ツールからガラス化溶液122中にリリースされる;または、検体101は、細長チューブ102から同ツールで用手的に引き出され、そして同ツールで液体窒素もしくは別の冷却物質中に直接液浸される。
検体101をガラス化するためのプロセスは、コンソール200のレセプタクル204内の検体容器100をスピン軸220の周りでスピンさせる段階を含むものとして説明したが、いくつかの実施形態において、検体容器を適切に低い速度で遠心軸の周りで回転させるよう設計された従来の遠心機内で、検体容器100が、その中に含有された検体101とともに回転されてもよい。
検体101をガラス化するためのプロセスは、検体容器100内で一度に単一の検体101をガラス化するものとして説明したが、いくつかの実施形態において、図7~15に関して上述したプロセスに従った同時処理を行うため、複数の検体が単一の検体容器100内に置かれてもよい。いくつかの態様において、各々が1つまたは複数の検体101を担持する、複数の検体容器100が、同時スピンを行うためレセプタクル204内に一緒に置かれてもよい。
検体容器100は、細長チューブ102の外壁を囲むキャップとして形成された近位クロージャ104を含むものとして説明したが、いくつかの実施形態において、図19に示すように、検体容器300は、細長チューブ102の管腔内に嵌まるプラグ(例えばコルク)として形成された近位クロージャ304を含む。明瞭さのためいくつかの特徴は図面から省略されているが、検体容器300は、近位クロージャ104の代わりに近位クロージャ304を検体容器300が含むこと以外は、構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。近位クロージャ304は、近位端106において細長チューブ102をシールするため細長チューブ102の管腔内にぴったり挿入されるようサイズ決定された、プラグ340(例えば挿入部分)を含む。近位クロージャ304は、近位クロージャ304の取り扱いを容易にするため、プラグ340が管腔内に配されている際にトップフランジ342が管腔の外部に残るよう、細長チューブ102よりも幅広であるトップフランジ342をさらに含む。近位クロージャ304は典型的にプラスチックで作られる。
いくつかの態様において、検体容器は、検体担持部分を有する近位クロージャを含む。図20にそうした特徴を含む検体容器400を図示する。検体容器400は、近位クロージャ104の代わりにクロージャ支持部444と近位クロージャ404とを検体容器400が含むこと以外は、構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。クロージャ支持部444は、細長チューブ102よりも幅広でありかつ細長チューブ102の近位端106に隣接して横たわる、円周状のリーフ構造として形成される。近位クロージャ404は、クロージャ支持部444において細長チューブ102をシールするため、クロージャ支持部444の管状部分446内にぴったり挿入されかつクロージャ支持部444の輪状プラットフォーム448に載るようサイズ決定された、プラグ440を含む。近位クロージャ404を操作するためにプラグ440を使用できるよう、プラグ440は、輪状プラットフォーム448上に載っている時にクロージャ支持部444の端部を過ぎて延在するようサイズ決定される。近位クロージャ404は、検体401を保持しかつ検体401を細長チューブ102の管腔に送達するようサイズ決定された検体担体450をさらに含む。平衡化溶液120内への検体401の送達または移送は、単純な浸漬によって起こってもよく、または、検体担体450から離れて平衡化溶液120に入るよう検体401を押し進めるため検体401にg力が印加されてもよい。近位クロージャ404は典型的にプラスチックで作られる。
いくつかの態様において、上述の検体容器100、300、400のいずれかまたは後述の検体容器のいずれかと同様である検体容器は、プラグとして形成された遠位クロージャを含む。
検体容器100は、平衡化溶液120をガラス化溶液122から分離する分離用流体124(例えば気泡)を含むものとして説明したが、いくつかの態様において、検体容器は異なる分離機構を含む。例えば、図21に、平衡化溶液120とガラス化溶液122との間の隔壁として役立つ機械的な分離部材524を含む、検体容器500の一部分を図示する。検体容器500は、分離用流体124の代わりに機械的な分離部材524を検体容器500が含むこと以外は、構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。例示的態様500において、機械的な分離部材524は、平衡化溶液120とガラス化溶液122との間の水蒸気の通過を防ぐとともに、それら溶液の早すぎる混合も防ぐ、隔壁(例えばバタフライ弁)として提供される。機械的な分離部材524は、規準条件下で閉じたままとなるよう、かつ、検体容器500をシステムコンソール200内または適切に設計された遠心機内でスピンさせた際に生じるように、充分なg力の負荷下で開くよう、設計される。
同様の検体容器に含まれてもよい機械的な分離部材の他の例として、局所的な内部くびれ内にぴったりフィットする球体;向心性の負荷下にある際に分離用流体の望ましい移動を促すような特性を備えた、分離用流体(例えば、平衡化溶液120より密度が小さい分離用流体);充分に大きいg力にさらされた時にのみ動く粘弾性流体;および、検体101がフィルムを容易に通過できるだけ充分に大きい経路を作り出すため、穿孔(またはその他貫通)されうるフィルムなどがある。
検体容器100は、1つの平衡化溶液120と1つのガラス化溶液122とを含むものとして説明したが、いくつかの態様において、検体容器は、1つより多い平衡化溶液および/または1つより多いガラス化溶液122を含む。例えば、図22に、複数のガラス化溶液を含む検体容器600の一部分を図示する。検体容器600は、より小さい濃度変化で検体601を処理することが有利である状況において有用となりうる、異なる密度の複数のガラス化溶液652、654、656を検体容器600が含むこと以外は、構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。いくつかの態様において、検体容器600は、検体容器600が包装から取り出されそして大きなg力(例えば約10,000 g)に短時間(例えば約10秒間)さらされると3つのガラス化溶液652、654、656に分離する、1つの初期ガラス化溶液622がプリロードされ、そして包装される。この様式において、検体を検体容器600内に挿入する直前にガラス化溶液652、654、656の濃度勾配が作り出されてもよい。
いくつかの態様において、検体容器は、磁気特性を備えた平衡化溶液およびガラス化溶液のうち一方または両方を含む。例えば、図23および24に、そうした特徴を備えた検体容器700の一部分を図示する。検体容器700は、酸化鉄(Fe3O4)で形成された磁性ナノ粒子758がロードされた平衡化溶液720を検体容器700が含むこと以外は、構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。磁性ナノ粒子758は、ビオチンまたはポリエチレングリコール(PEG)など、生体適合性かつ不活性な物質でコーティングされる。
特に図23を参照すると、ガラス化処理中、図8および9に関して上述したように検体701が平衡化溶液720に送達されてもよい。図24を参照すると、複合ガラス化溶液730を生成するため磁性ナノ粒子758と周囲の平衡化溶液720とをガラス化溶液122中へと下向きに引く、一定した(例えば交流でない)磁場を提供するため、次に外部磁場源713がオンにされてもよい。いくつかの態様において、磁場源713は、検体容器700を含有するよう設計されたケースとして提供される。したがって、磁場源713は、検体容器700に対して作用しながら他の周囲の物体を磁場から遮蔽するような様式で設計されてもよい。磁性ナノ粒子758および周囲の平衡化溶液720の下向きの動きは、検体701を、複合ガラス化溶液730のメニスカス732に向かって下向きに引っ張る。検体701が磁場によって沈降するので、検体容器700は、システムコンソール200に関して上述したようなスピン処理を受ける必要がない可能性がある。
検体容器100は、RFIDタグの形式であるIDラベル134を含むものとして説明したが、いくつかの態様において、検体容器は、バーコードまたはクイックレスポンス(QR)コードの形式であるIDラベルを含む。例えば、図25および26に、細長チューブ102の近位端106においてバーコードおよびQRコードの形式であるIDラベル834、934を含む、検体容器800、900の一部分をそれぞれ図示する。検体容器800、900は、それ以外の点では、構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。
いくつかの態様において、図27および28に示すように、IDラベルはそれ自体が(例えば無菌の内面を有する)近位クロージャとして役立ってもよく、したがって、キャップ様またはプラグ様の近位クロージャの代わりに検体容器の一部として提供されてもよい。例えば、検体容器1000は、RFIDタグの形式でありかつ接着剤でコーティングされたIDラベル1034を含む。図27は開構成におけるIDラベル1034を図示し、一方、図28は、巻かれた閉構成におけるIDラベル1034を図示する。IDラベル1034は、ユーザーが外面上に書くことができる、印刷可能領域1060を含む。検体容器1000は、細長チューブ102の近位クロージャとして役立つ構成になっているIDラベル1034を検体容器1000が含むこと以外は、構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。
いくつかの態様において、図29に示すように、検体容器1100は、フレア式の近位端1106を備えた細長チューブ1102を含む。検体容器1100は、管状の近位端106を備えた細長チューブ102の代わりにフレア式の近位端1106を備えた細長チューブ1102を検体容器1100が含むこと以外は、構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。明瞭さのため省略されているが、検体容器1100は、平衡化溶液120と、分離用流体124と、ガラス化溶液122と、近位空気ポケット126と、遠位空気ポケット128とをさらに含む。フレア式の近位端1106は、細長チューブ1102よりも幅広であるレセプタクルとして形成され、それにより、送達デバイス103を用いて細長チューブ1102の管腔内に検体をロードすることを容易にする。いくつかの態様において、同様の検体容器が、図29に示すものとは異なる形状のフレア式の近位端を備えた細長チューブを含む。
いくつかの態様において、検体容器は、検体容器の両端を開けることを伴わずに検体容器から検体を取り除くことを助けるため、バルブシリンジ(bulb syringe)として作用する球状領域を含む。例えば、図30~32に、検体容器1200、1300、1400の近位領域、遠位領域、および中央領域に位置する球状領域1262、1362、1462を含む、検体容器1200、1300、1400をそれぞれ図示する。検体容器1200、1300、1400は、細長チューブ1202、1302、1402に沿って球状領域1262、1362、1462を検体容器1200、1300、1400が含むこと以外は、構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。いくつかの態様において、検体容器1200、1300、1400から検体が取り除かれる際に検体の状態とポジションとを視認するため、視覚システムが用いられてもよい。例えば、平衡化溶液120中に存在した後の検体の再膨張状態は、浸透平衡の状態を示し、そのことが、検体をガラス化溶液122まで進める準備ができたことをシステムに示してもよい。
いくつかの態様において、検体容器は、検体を検体容器の管腔内に置くためのアクセスポートを含む。例えば、図33に、アクセスポート1562を規定する細長チューブ1502を含む検体容器1500を図示する。検体容器1500は、細長チューブ1502の近位端領域を密封的にシールする近位クロージャ1504と、細長チューブ1502の遠位端1510を密封的にシールする遠位クロージャ1508とを、さらに含む。細長チューブ1502は、直径が非常に小さい(例えば10-4 mのオーダーの内径を有する)、細い毛細管である。細長チューブ1502は、主要部分1514(例えば円筒状部分)に沿って、実質的に一定した直径を有し、かつ、主要部分1514から遠位端1510まで延在するテーパー部分1516に沿って徐々に減少する、変動する直径を有する。
近位クロージャ1504は、細長チューブ1502の近位端1506とアクセスポート1562とを閉じるため細長チューブ1502の管腔内に嵌まるよう設計された、プランジャである。したがって、近位クロージャ1504は、細長チューブ1502の管腔内に挿入されるようサイズ決定されたプラグ1580(例えば細長の円筒状部材)と、プラグ1580が管腔内に適切に配された時に細長チューブ1502の近位端1506と境を接する(例えば、それにより管腔の外側に残る)把持部材1582とを含む。把持部材1582は、なめらかな(例えば円筒状の)外面を有してもよく、または、近位クロージャ1504の取り扱いを容易にし、かつ、近位クロージャ1504が細長チューブ1502から分離されて表面上に置かれた場合に近位クロージャ1504の動きを限定する、ファセットのついた(例えば六角形の)外面を有してもよい。いくつかの態様において、把持部材1582の外面は、表面上におけるそうした望ましくない動きを防ぐため、非対称のプロフィールを有してもよい。近位クロージャ1504は、近位端1506とアクセスポート1562とをシールすること、および、近位端領域を開いてアクセスポート1562を介した細長チューブ1502への近位側アクセスを可能にすることを、それぞれ行うため、細長チューブ1502の近位端領域に可逆的に組み付けおよび取り外しされてもよい。遠位クロージャ1508は、材料が遠位方向に通過して細長チューブ1502から出ることを可能にするため細長チューブ1502の遠位端1510から除去されうる(例えばカットまたはその他分離されうる)、単回使用シール(例えば溶融シール、ひだ、グルー、もしくは接着剤、または別の閉塞部材)である。
細長チューブ1502の主要部分1514は、典型的に、約20 mm~約100 mm(例えば約50 mm)の長さと、約0.5 mm~約5 mm(例えば約1.8 mm)の外径と、約0.1 mm~約2 mm(例えば約0.2 mm)の壁厚とを有する。細長チューブ1502のテーパー部分1516は、典型的に、約5 mm~約60 mm(例えば約15 mm)の長さと、主要部分1514の外径に隣接しかつこれに等しい最大外径と、約0.2 mm~約2 mm(例えば約0.3 mm)の、(例えば細長チューブ1502の遠位端1510における)最小外径と、約0.05 mm~約0.5 mm(例えば約0.1 mm)の壁厚とを有する。近位クロージャ1504は約10 mm~約50 mm(例えば約25 mm)の長さを有する。
アクセスポート1562は、楕円状の断面形状を有し、かつ、主要部分1514の直径にほぼ等しい幅を有する。アクセスポート1562は、典型的に、約1 mm~約10 mm(例えば約2.5 mm)の長さを有する。アクセスポート1562の中心は、典型的に、細長チューブ1502の近位端1506から約5 mm~約50 mm(例えば約10 mm)に位置する。細長チューブ1502の管腔は、最小の内径において、検体を収容できるだけ充分に大きい。細長チューブ1502の幾何学形状および構築様式(例えば、薄く小さいプロフィール)は、ARTプロトコル中の検体容器1500の冷却および加温レートを最大化するため、熱伝達を最大化しかつ熱質量を最小化するよう構成される。検体容器1500は、典型的に、約100 mm~約200 mm(例えば約150 mm)の、(例えば、細長チューブ1502、組み付けられた際の近位クロージャ1504、および遠位クロージャ1508の長さを含む)全長を有する。
近位クロージャ1504は、プラスチックおよびステンレス鋼を含む、1つまたは複数の材料(one or materials)で作られてもよい。細長チューブ1502は、細長チューブ102に関して上述したプロセスに従って製造されてもよく、かつ、上述のように、細長チューブ102と同じ材料から形成されてもよい。検体容器100に関してさらに述べたように、細長チューブ1502の管腔は、平衡化溶液120と、ガラス化溶液122と、分離用流体124と、遠位空気ポケット128とを、上述の体積量で順次含む、アクセスポート1562より遠位側に位置する複数の流体(明瞭さのため図15からは省略されている)が、内部にプリロードされる。検体容器1500は、近位端1506近くで細長チューブ1502に取り付けられたIDラベル134(明瞭さのため省略されている)をさらに含む。
検体容器100と同様に、検体容器1500は、その中に含有される検体に対して非毒性である、無菌の単回使用デバイスである。検体容器1500は、単一ユニットとして包装されてもよく、そして、検体容器1500および包装の両方が、検体容器1500の保証貯蔵寿命にわたって無菌性を保つ。検体容器1500の全長は、典型的に、標準的な保管容器内およびARTプロトコルにおいて用いられる他の標準的な設備内に検体容器1500がフィットすることを可能にする。
検体容器1500内で検体101をガラス化する処理中に、アクセスポート1562を開けるため細長チューブ1502から近位クロージャ1504が除去される(例えば引かれるかまたはねじられる)。少量の培地中に浮遊している検体101を、アクセスポート1562を通って細長チューブ1502の管腔に送達するため、送達デバイス(例えば送達デバイス103など)が用いられる。検体101および培地は、平衡化溶液120中に直接置かれてもよく、または、平衡化溶液120のすぐ近位側に置かれてもよい。次に、検体101をさらに処理するために近位端1506およびアクセスポート1562を再シールするため、近位クロージャ1504が細長チューブ102に再組み付けされる。
いくつかの態様において、検体容器1500を格納、保管、および操作するためハンドルが用いられてもよい。例えば、図34にそのようなハンドル1600を図示する。ハンドル1600は、ハンドルボディ1664と、ハンドルボディ1664を閉じるよう形成されたキャップ1666とを含む。ハンドルボディ1664は、近位端1606において開いており、かつ検体容器1500を担持するようサイズ決定される。ハンドルボディ1664は、細長チューブ1502の主要部分1514を囲む主要部分1668と、細長チューブ1502のテーパー部分1516を支持する遠位支持部1670とを含む。
主要部分1668は、ハンドルボディ1664の取り扱いを容易にし、かつハンドル1600が表面上で転がることまたはその他望ましくない動きをすることを防ぐ、ファセットのついた(例えば六角形の)外面および断面形状を有する。いくつかの態様において、主要部分1668の外面は、表面上におけるそうした望ましくない動きを防ぐため、非対称のプロフィールを有してもよい。主要部分1668は、細長チューブ1502がハンドル1600内に確実に配された時にアクセスポート1562とアライメントする、ウィンドウ1672を規定する。ウィンドウ1672は、ハンドルボディ1664の主要部分1668におけるカットアウトによって規定される開口部である。プラグ1580は、ハンドルボディ1664内でスライド可能式にガイドされる;そして、ハンドル1600の内部に統合された検体容器1500をシステムコンソール200内または適切に設計された遠心機内でスピンさせた際に生じるように、誘発されるg力によって動き、それによってアクセスポート1562を閉塞するよう、バイアスがかけられてもよい。遠位支持部1670は、それを通る細長チューブ1502のテーパー部分1516を支持するため、主要部分1668から延びる円筒状のチューブとして形成される。キャップ1666は、ハンドルボディ1664の遠位側を閉じるため、摩擦フィットを介して主要部分1668および遠位支持部1670に嵌まることができる管状部材として形成される。キャップ1666は、検体容器1500の近位端1510へのアクセスを可能にするため、ハンドルボディ1664から取り外されてもよい。
ハンドルボディ1664の主要部分1668は、典型的に、約30 mm~約200 mm(例えば約150 mm)の長さと、約1.5 mm~約3 mm(例えば約2.2 mm)の幅と、約0.5 mm~約2 mm(例えば約0.8 mm)の壁厚とを有する。ウィンドウ1672は、典型的に、約3 mm~約20 mm(例えば約5 mm)の長さを有する。ウィンドウ1672の中心は、典型的に、ハンドルボディ1664の近位端1606から約10 mm~約80 mm(例えば約40 mm)に位置する。主要部分1668は、六角形の外部断面形状を有し、この主要部分1668は、検体容器1500をスムースに格納できるよう円筒状の内部断面形状を有する。ハンドルボディ1667の遠位ガイド1670は、典型的に、約2 mm~約10 mm(例えば約3.5 mm)の長さと、約1 mm~約2.5 mm(例えば約1.8 mm)の外径とを有する。検体容器1500のテーパー部分1516は、検体容器1500がハンドル1600内に固定された時、典型的に遠位ガイド1670を約5 mm~約20 mm超えて延在する。ハンドル1600のキャップ1666は、典型的に、約7 mm~約30 mm(例えば約10 mm)の長さと、約1.5 mm~約3 mm(例えば約2.2 mm)の直径と、約0.2 mm~約1 mm(例えば約0.5 mm)の壁厚とを有する。ハンドルボディ1664は、典型的に射出成形を介して製造される;そして、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、および射出成形可能な他の樹脂など、1つまたは複数の材料で作られてもよい。キャップ1666は、典型的に射出成形または押出成形を介して製造される;そして、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、および射出成形可能または押出成形グレードである他の樹脂など、1つまたは複数の材料で作られてもよい。
いくつかの態様において、ハンドル1600、または、構築様式および機能においてハンドル1600と実質的に同様である(が、例えばウィンドウ1672を伴わない)ハンドルが、上述の任意の検体容器を格納、保管、および操作するために用いられてもよい。
いくつかの態様において、検体容器は、検体容器の遠位端から媒質をドレーンするためのふるいを含む。例えば、図35および36に、ふるい1784を含む検体容器1700を図示する。検体容器1700は、細長チューブ1702と、細長チューブ1702の近位端領域につながる近位側の鋭利なチューブ1704と、細長チューブ1702の遠位端1710を密封的にシールする遠位クロージャ1708とをさらに含む。細長チューブ1702は、直径が非常に小さい(例えば10-4 mのオーダーの内径を有する)、細い毛細管である。細長チューブ1702は、主要部分1714(例えば円筒状部分)に沿って、実質的に一定した直径を有し、かつ、主要部分1714から遠位端1710まで延在するテーパー部分1716に沿って徐々に減少する、変動する直径を有する。
近位部材1704は、鈍な遠位端と鋭利な近位端とを備えた、鋭利なチューブである。近位部材1704は、チューブ1702の内径を近位端1706においてシールし、かつ細長チューブ1702のアクセスポート1762をシールするため、細長チューブ1702の管腔内にスライド可能式に嵌合するよう設計される。バイアル1750(例えばベッセル(vessel))が平衡化溶液120を含有する。最初の遠心スピン中に、バイアル1750が、近位部材1704上で穿孔されそしてドレーンするため、前進されてもよい。遠位クロージャ1708は、材料が遠位方向に通過して細長チューブ1702から出ることを可能にするため細長チューブ1702の遠位端1710から除去されうる(例えばカットまたはその他分離されうる)、単回使用シール(例えば溶融シール、ひだ、グルー、もしくは接着剤、または別の閉塞部材)である。
少量の培地中に浮遊している検体を、アクセスポート1762を通って細長チューブ1702の管腔に送達するため、送達デバイス(例えばマイクロピペットなど)が用いられてもよい。検体と、小体積の培地とが、細長チューブ1702の内部管腔内に直接置かれてもよい。
バイアル1750は、鋭利なチューブ1704がバイアル1750のもろい遠位側の膜を穿孔するまで、(例えば向心力によって、または押すことによって)バイアスがかけられる。同時に、アクセスポート1762が鋭利なチューブ1704の遠位側の鈍な端部によって閉塞され、それにより検体と培地とがトラップされるまで、バイアル1750に作用するのと同じ力が細長チューブ1702内で鋭利なチューブ1704を遠位方向にスライドさせる。穿孔時に、バイアル1750の内容物(例えば平衡化溶液120)が、鋭利なチューブ1704の管腔を通りそして細長チューブ1702の閉じられた内部体積中にドレーンされてもよい。
ふるい1784は、細長チューブ1702のテーパー部分1716に沿った複数の列として配置された、穴1786(例えばレーザードリルされた穴)の集合である。ふるい1784は、ガラス化手順のスピンフェーズ中に流体(例えば、培地、平衡化溶液、ガラス化溶液、および他の余剰の流体)が検体容器1700から遠位方向にドレーンすることを可能にし、一方で、検体は、ふるい1784より遠位側の、細長チューブ1702のテーパー部分1716内に保たれる。ガラス化手順のスピンフェーズによって、検体が、テーパー部分1716のガラス化溶液122中で、ふるい1784の中またはふるいよりやや遠位側のいずれかに存在するようになるまで、余剰の流体がドレーンされる。ふるい1784は、典型的に、約1 mm~約5 mmの全長を有し、かつ細長チューブ1702の遠位端1710から約5 mm~約20 mmの間隔が空けられる。穴1786の列は典型的に互いから約0.1 mm~約1 mmの間隔が空けられ、各々の穴1786は典型的に約10 μm~約70 μmの直径を有する。
細長チューブ1702の主要部分1714は、典型的に、約20 mm~約100 mm(例えば約50 mm)の長さと、約1 mm~約3 mm(例えば約1.8 mm)の外径と、約0.1 mm~約1 mm(例えば約0.2 mm)の壁厚とを有する。細長チューブ1702のテーパー部分1716は、典型的に、約20 mm~約50 mm(例えば約30 mm)の長さと、主要部分1714の外径に隣接しかつこれに等しい最大外径と、約0.5 mm~約2 mm(例えば約1 mm)の、(例えば細長チューブ1702の遠位端1710における)最小外径と、約0.1 mm~約0.5 mm(例えば約0.2 mm)の壁厚とを有する。近位部材1704は約20 mm~約70 mm(例えば約50 mm)の長さを有する。
アクセスポート1762は、楕円状の断面形状を有し、かつ、主要部分1714の直径にほぼ等しい幅を有する。アクセスポート1762は、典型的に、約1 mm~約10 mm(例えば約2.5 mm)の長さを有する。アクセスポート1762の中心は、典型的に、細長チューブ1702の近位端1706から約5 mm~約50 mm(例えば約10 mm)に位置する。細長チューブ1702の管腔は、最小の内径において、検体を収容できるだけ充分に大きい。細長チューブ1702の幾何学形状および構築様式(例えば、薄く小さいプロフィール)は、ARTプロトコル中の検体容器1700の冷却および加温レートを最大化するため、熱伝達を最大化しかつ熱質量を最小化するよう構成される。検体容器1700は、典型的に、約100 mm~約200 mm(例えば約150 mm)の、(例えば、細長チューブ1702および遠位クロージャ1708の長さを含む)全長を有する。
近位クロージャ1704は、ステンレス鋼の皮下用チュービングを含む、1つまたは複数の材料(one or materials)で作られてもよい。細長チューブ1702は、細長チューブ102に関して上述したプロセスに従って製造されてもよく、かつ、上述のように、細長チューブ102と同じ材料から形成されてもよい。検体容器100に関してさらに述べたように、細長チューブ1702の管腔は、遠位端1710の隣から近位方向に向かって順にガラス化溶液122および分離用流体124である、アクセスポート1762より遠位側に位置する複数の流体(明瞭さのため図17からは省略されている)が、内部にプリロードされる。検体容器1700は、近位端1706近くで細長チューブ1702に取り付けられたIDラベル134(明瞭さのため省略されている)をさらに含む。
検体容器100と同様に、検体容器1700は、その中に含有される検体に対して非毒性である、無菌の単回使用デバイスである。検体容器1700は、個別に包装されてもよく、そして、検体容器1700および包装の両方が、検体容器1700の保証貯蔵寿命にわたって無菌性を保つ。検体容器1700の全長は、典型的に、標準的な保管容器内およびARTプロトコルにおいて用いられる他の標準的な設備内に検体容器1700がフィットすることを可能にする。
いくつかの態様において、検体容器1700を格納、保管、および操作するためハンドルが用いられてもよい。例えば、図34にそのようなハンドル1800を図示する。ハンドル1800は、ハンドルのウィンドウ1872が検体容器1700のアクセスポート1762とアライメントするようサイズ決定およびポジショニングされること以外は、構築様式においてハンドル1600と実質的に同様である。したがって、ハンドル1800は、ハンドルボディ1864と、ハンドルボディ1864を閉じるよう形成されたキャップとを含む。
システムコンソール200は、レセプタクル204内の検体容器100の存在を検出するようポジショニングかつプログラムされた読み取りコンポーネント208を含むものとして説明したが、いくつかの態様において、システムコンソール200と実質的に同様であるシステムコンソールが、クーラー210内の検体容器100の存在を検出するためIDラベル134を読み取るようプログラムされかつ好適な位置にポジショニングされた、追加的な読み取りコンポーネントを含む。
システムコンソール200は、単一のレセプタクル204を含むものとして説明したが、いくつかの態様において、システムコンソール200と実質的に同様であるシステムコンソールが、各々が検体容器を受けることができそして複数の検体容器を同時にスピンできる、複数のレセプタクル204を含む。
検体容器100は、検体容器100内における平衡溶液120とガラス化溶液122との間の隔壁として分離用流体124を含むものとして説明および図示したが、いくつかの態様において、検体容器は、容器内で溶液を分離するための、異なるタイプの隔壁を含む。例えば、図38および39に、異なるタイプの分離用隔壁を含む検体容器1900の主要部分1914を図示する。
検体容器1900は、検体容器100と、機能において同様であり、かつ構築様式においていくつかの点で同様である。例えば、検体容器100に関して上述したように、検体容器1900は、生物学的または他のプロトコルに従って検体1901を調製し、続いて検体1901を生存可能かつガラス化した状態で低温物質中で保管するために用いられうる。さらに、検体容器1900は、その中に含有される検体に対して非毒性である、無菌の単回使用デバイスである。検体容器1900は、単一ユニットとして包装されてもよく、そして、検体容器1900および包装の両方が、検体容器1900の保証貯蔵寿命にわたって無菌性を保つ。検体容器1900の全長は、典型的に、標準的な保管容器内およびARTプロトコルにおいて用いられる他の標準的な設備内に検体容器1900がフィットすることを可能にする。
検体容器1900は、細長チューブ1902と、細長チューブ1902に取り付けされる2つのクリップ1915(例えば機械的なクリンプ部材)とを含む。クリップ1915は、平衡化溶液1920と、第一のガラス化溶液1921と、第二のガラス化溶液1922とを、細長チューブ1902内で互いから分離するために、異なるポジションに取り付けされる。細長チューブ1902は可撓性の部材であり、そして、図38に示すように、平衡化溶液1920、第一のガラス化溶液1921、および第二のガラス化溶液1922をそれぞれ含有する、密封的にシールされたチャンバ1903、1905、1907を形成するため、選択された位置でクリップ1915が細長チューブ1902をスクィーズして閉じるよう、クリップ1915は、検体容器1900の製造中に、閉構成へのバイアスがかけられる。
例えば、クリップ1915は、溶液1920、1921、1922が細長チューブ1902に順次送達される際に、順次閉じられる。クリップ1915は細長チューブ1902の軸1909に対して垂直に(例えば横向きに)配向される。検体容器100の同様のコンポーネントに関して上述したように、検体容器1900はまた、近位端にIDラベル134(図3を参照)を含み、かつ、細長チューブ1902の近位端および遠位端(図には示していない)をそれぞれ密封的にシールする近位および遠位クロージャを含む。検体容器1900内の溶液1920および1921、1922の体積、特性、および組成(constituencies)は、検体容器100に関して上述した溶液120および122のそれらと同等である。
細長チューブ102に関して上述したように、細長チューブ1902は、直径が非常に小さい、細い毛細管であり、かつ、主要部分1914に沿って実質的に一定した直径を有する。細長チューブ1902は、主要部分1914から遠位端まで延在する(例えばテーパー部分116と同様の)テーパー部分に沿って徐々に減少する、変動する直径を有する。細長チューブ1902はまた、細長チューブ102に関して上述したようにサイズ決定される;そして、望ましい幾何学形状を実現するため、プラスチック押出成形または他の技法、ならびに二次的な製造処置(例えば熱延伸および還元)を介して製造されてもよい。細長チューブ1902は、典型的に、低温物質に耐えられる1つまたは複数の半弾性材料で作られる;その材料には、ポリオレフィン、ポリカーボネート、およびポリスチレンが非限定的に含まれる。細長チューブ1902はまた、細長チューブ1902の壁を通して検体1901を視認できるよう、典型的に透明または半透明である。クリップ1915は、典型的に、ステンレス鋼およびアルミニウムなど、開閉のため好適に変形できる、耐蝕性かつ展性である1つまたは複数の材料で作られる。
検体容器1900内で検体1901をガラス化するための処理中に、近位クロージャが細長チューブ1902から除去され、そして、少量の培地中に浮遊している検体1901を、細長チューブ1902の近位開口部を通って平衡化溶液1920に送達するため、送達デバイス(例えば送達デバイス103など)が用いられる。次に、システムコンソール内で検体1901をさらに処理するために近位開口部を再シールするため、近位クロージャが細長チューブ1902に再組み付けされる。
検体容器1900がその中に配されるシステムコンソールは、同時にまたは時間順でクリップ1915に開構成(図39を参照)へのバイアスをかけるよう、制御されてもよい。検体容器1901にg力が印加される検体処理プロトコルにおいて、クリップ1915の開構成は、細長チューブ1902の管腔を開けて、溶液1920、1921、1922および検体1901が(例えば、細長チューブ1902の内面に沿って、最小の摩擦を伴って)遠位方向に動くことを許容する。いくつかの態様において、クリップ1915は、検体容器1900内における検体1901の処理中または処理後に細長チューブ1902内の流体体積を抑制するため、再閉可能であるよう設計されてもよい。
検体容器1900は、横向きに配向されたクリップ1915を含むものとして説明および図示したが、いくつかの態様において、他の点では構築様式および機能において検体容器1900と実質的に同様である検体容器が、検体容器の細長チューブと平行に配向されたクリップを含む。例えば、図40に、細長チューブ1902と、細長チューブ1902の軸1909と平行に配向されたクリップ2015とを含む、検体容器2000を図示する。検体容器2000は、他の点では構築様式、機能、および使用の様式において検体容器2000と実質的に同様であり、そして、クリップ2015はクリップ1915と同じ材料配合を有する。
検体容器100は、平衡化溶液120をガラス化溶液122から分離するため、流体の分離用隔壁124を含むものとして説明および図示したが、いくつかの態様において、検体容器は、検体容器の管腔内で固相から液相への変化をきたせる固体の溶液分離用隔壁を含んでもよい。例えば、図41および42に、そうした分離用隔壁2124を含む検体容器2100を図示する。
検体容器2100は、他の点では構築様式および機能において検体容器100と実質的に同様である。例えば、検体容器100に関して上述したように、検体容器2100は、生物学的または他のプロトコルに従って検体2101を調製し、続いて検体2101を生存可能かつガラス化した状態で低温物質中で保管するために用いられうる。さらに、検体容器2100は、その中に含有される検体に対して非毒性である、無菌の単回使用デバイスである。検体容器2100は、単一ユニットとして包装されてもよく、そして、検体容器2100および包装の両方が、検体容器2100の保証貯蔵寿命にわたって無菌性を保つ。検体容器2100の全長は、典型的に、標準的な保管容器内およびARTプロトコルにおいて用いられる他の標準的な設備内に検体容器2100がフィットすることを可能にする。
検体容器2100は、検体容器100の細長チューブ102と、IDラベル134 (図3を参照)と、近位クロージャ104と、遠位クロージャ108と、平衡化溶液120と、ガラス化溶液122とを含む。溶液120、122の間の分離用隔壁2124は、閾値温度を下回る固相において不活性な物質であり、かつ、少なくとも閾値温度まで加温された時に固相から液相への変化を起こす。いくつかの態様において、閾値温度は約10℃である。検体容器2100は、分離用隔壁が固体状態であるよう、約4℃の冷蔵温度で保管される。約20℃の室温まで加温された時、分離用隔壁2124は液相である。溶液120、122と分離用隔壁2124とが混合して均質な溶液を生成することがないよう、溶液120、122は、液相では分離用隔壁2124と不混和性である。
分離用隔壁2124の例示的な物質には、約0℃(例えば冷凍)~約37℃(例えば体温)の温度範囲において固体から液体に融解する、ヘキサデカン(例えば鉱油またはパラフィン油)および他のアルカン(例えばテトラデカン~イソカン)などのアルカンが含まれる。いくつかの態様において、分離用隔壁2124は、代替的に、デカン酸およびカプリル酸など、他の非直鎖のポリマーによって提供されてもよい。図43に、固相における分離用隔壁2124を図示し、そして図42に、検体容器2100を閾値温度(例えばヘキサデカンでは約18℃)またはそれ以上まで加温した後の、液相での分離用隔壁2124を示す。液相での分離用隔壁2124の密度(例えばヘキサデカンでは約75 g/mL~約79 g/mL)は、両溶液120、122のそれより小さい。
いくつかの事例において、検体容器内に気体の溶液隔壁(例えば空気)を含むことは、検体容器内の望ましくない気泡形成という可能性をもたらす。分離用隔壁2124を(例えば気体または液体の物質ではなく)固体の物質として検体容器2100内に提供することによって、溶液120、122を、分離した状態で無気体環境中で包装でき、有利である。溶液120、122を無気体環境中で包装することにより、検体容器2100内の気泡形成を防ぐことができる。そうでない場合、そうした気泡は、検体2100の可視化を妨げるなど、検体容器2100内の検体2100の処理に問題を引き起こす可能性がある。
検体容器2100は、検体容器100内の検体101に関して上述したのと実質的に同様に、システムコンソール200内で検体2101を処理するために用いられうる。液体状態における分離用隔壁2124を伴う、検体2100の処理中に、検体容器2100に及ぼされるg力が、溶液120、122および分離用隔壁2124を、溶液120、122と分離用隔壁2124との間の密度差に基づく、細長チューブ102に沿った望ましいポジションまで、互いを過ぎるように動かしてもよい。分離用隔壁2124がその最初の位置から離れて動き(例えば浮上し)、その際に分離用隔壁2124が細長チューブ102の内面(例えば、内面の実質的にほぼ全周)を連続的に濡らすことにより、管腔が開かれて、システムコンソール200によって行われる検体処理プロトコルに従った、細長チューブ102内における溶液120、122および検体2101の遠位方向への動きが可能になる。そうした挙動は、検体容器2200に関して以下により詳しく説明する。
図43を参照すると、検体容器2200は、検体容器2200と機能において同様であり、したがって、生物学的または他のプロトコルに従って検体2201を調製し、続いて検体2201を生存可能かつガラス化した状態で低温物質中で保管するために用いられうる。さらに、検体容器2200は、その中に含有される検体に対して非毒性である、無菌の単回使用デバイスである。検体容器2200は、単一ユニットとして包装されてもよく、そして、検体容器2200および包装の両方が、検体容器2200の保証貯蔵寿命にわたって無菌性を保つ。検体容器2200の全長は、典型的に、標準的な保管容器内およびARTプロトコルにおいて用いられる他の標準的な設備内に検体容器2200がフィットすることを可能にする。検体容器100の同様のコンポーネントに関して上述したように、検体容器2200は、細長チューブ2202と、識別ラベル134(図3を参照)と、細長チューブ2202の近位端を密封的にシールする近位クロージャと、細長チューブ2202の遠位端2210を密封的にシールする遠位クロージャ2208とを含む。
細長チューブ2202は、細長チューブ2202の軸2209に沿って段階的な様式で変化する、変動する非常に小さな直径を有する、細い毛細管である。細長チューブ2202は、主要部分2214内の培地2226と、中間部分2215内の平衡化溶液120と、遠位部分2216内のガラス化溶液122とが、内部にプリロードされる。分離用隔壁2224、2225が、培地2226と溶液120、122とを互いから分離する。主要部分2214および中間部分2215は、システムコンソール内の検体容器2200中で流体が遠位方向に流れることを促すため、検体容器2200の隣接部分間に遷移的な直径を提供する面取り壁部2217、2219を、それぞれ規定する。約20℃~約40℃の温度範囲において、培地2226、溶液120、122、および分離用隔壁2224、2225はすべて液相である。培地2226は、検体2201の生存能を維持する濃度における、さまざまな栄養素および分子を含有する。
分離用隔壁2224が中間部分2215の内面を連続的に濡らせるが、主要部分2214の内面は連続的に濡らせないように、細長チューブ2202が寸法決定されかつ分離用隔壁2224の体積が選択される。同様に、分離用隔壁2225は、遠位部分2216の内面を連続的に濡らせるが、中間部分2215または主要部分2214の内面は連続的に濡らせない。分離用隔壁2224、2225の物質配合は分離用隔壁2124のそれと同じである。したがって、分離用隔壁2224、2225は、閾値温度を下回る固相において不活性な物質であり、かつ、少なくとも閾値温度まで加温された時に固相から液相への変化を起こす。
細長チューブ2202内の平衡化溶液120の体積は典型的に約2 μL~約20 μLであり、そして細長チューブ2202内のガラス化溶液122の体積は典型的に約2 μL~約20 μLである。細長チューブ2202内の培地2226の体積は典型的に約2 μL~約80 μLである。検体容器2200内において、検体2201の密度は溶液122、222の密度よりも大きく、溶液122、222の密度は培地2226の密度よりも大きく、培地2226の密度は液相では分離用隔壁2224、2225の密度より大きい。
細長チューブ2202の主要部分2214は、典型的に、約10 mm~約100 mm(例えば約50 mm)の長さと、約0.5 mm~約6 mm(例えば約3 mm)の内径とを有する。細長チューブ2202の中間部分2215は、典型的に、約5 mm~約15 mm(例えば約10 mm)の長さと、約0.4 mm~約2.5 mm(例えば約2 mm)の内径とを有する。細長チューブ2202の遠位部分2216は、典型的に、約5 mm~約25 mm(例えば約15 mm)の長さと、約0.1 mm~約1.0 mm(例えば約0.3 mm)の内径とを有する。細長チューブ2202は、典型的に、約0.03 mm~約1 mm(例えば約0.08 mm)の壁厚を有する。細長チューブ2202は、細長チューブ102に関して上述した技法を介して製造される。細長チューブ102は、典型的に透明または半透明であり、かつ典型的に、細長チューブ102が作られるのと同じ材料で作られる。
検体容器2200内で検体2201をガラス化するための処理中に、近位クロージャが細長チューブ2202から除去され、そして、少量の培地2226中に浮遊している検体2201を、近位開口部を通って細長チューブ2202の主要部分2214内の培地2226に送達するため、送達デバイス(例えば送達デバイス103など)が用いられる。次に、検体2201をさらに処理するために近位開口部を再シールするため、近位クロージャが細長チューブ2202に再組み付けされる。
図43に、検体2201が検体容器2200内で処理される、一連の段階を図示する。段階1は、検体2201が培地2226に送達された際の、検体容器2200の初期状態を図示している;この状態において、検体容器2200は、隔壁2224および2225が液相であるよう、少なくとも室温まで予熱されている。続いて、印加されるg力に曝露するため、検体容器2200がシステムコンソール内の回旋式レセプタクル内にロードされる。段階2は、システムコンソール内において、印加されたg力に曝露された後の、検体容器2200の次の状態を図示している。g力は、比較的高密度の検体2201と流体(例えば培地2226および溶液2220、2222)とを、検体容器2200の隣接する部分内まで遠位方向に(例えば図43において右に)押し進め、かつ、比較的低密度の流体(例えば分離用隔壁2224、2225)を近位方向に(例えば図43において左に)押し進める。したがって、液体の分離用隔壁2224、2225は、中間部分および遠位部分2215、2216の内面から分離して、検体容器2200内の液滴として近位方向に移動する(例えば浮上する)。
図43の段階3は、印加されたg力への持続的な曝露によって、検体容器2200内の流体が自ずと密度順の配置になり、最も低密度の流体(例えば液体の分離用隔壁2224、2225)が検体容器2200の近位領域にポジショニングされ、かつ、最も高密度の流体(例えばガラス化溶液2222)が検体容器の遠位クロージャ2208部に残ることを図示している。段階4は、印加されたg力へのさらなる曝露によって、検体2201(例えば、検体容器2200内で最も高密度の物質)が、ガラス化溶液2222中の遠位クロージャ2208近くまで推進されたことを図示している。続いて、検体容器2200が、その中に含有された検体2201とともに、検体2201のガラス化および保管のため低温物質中に液浸されてもよい。
いくつかの態様において、検体を検体容器に送達するために検体容器の近位クロージャが用いられてもよい。例えば、図44を参照すると、検体容器2300はそうした近位クロージャ2304を含む。検体容器2300は、他の点では構築様式および機能において上述の検体容器300と実質的に同様である。例えば、検体容器2300は細長チューブ102をさらに含む。検体容器2300の近位クロージャ2304は、検体容器300のプラグ340およびトップフランジ342、ならびに検体容器400の検体担体450を含む。
図45に、近位クロージャ2304を用いて検体2301が細長チューブ102内にロードされる、一連の段階を図示する。第一の段階において、検体2301と少量の培地2326とをペトリ皿111から吸引する(例えば引き上げる)ために送達デバイス103が用いられる。第二の段階において、検体2301と培地2326とが近位クロージャ2304の検体担体450に送達される。続く段階において、検体担体450上で検体2301を担持している近位クロージャ2304が、細長チューブ102内に挿入されて細長チューブ102を閉じる。続いて、検体容器100内の検体101の処理に関して上述したのと実質的に同様に、検体容器内の検体2301を処理するため、検体2301を担持している検体容器2300がシステムコンソール2325内に置かれる。
検体容器内の検体を処理するための、システムコンソールの他の態様もまた可能である。例えば、図46に、上述の任意の検体容器を表しうる検体容器2401内の検体を処理するための、そうしたシステムコンソール2400を図示する。システムコンソール2400は、検体処理プロトコルを行うためそれぞれの検体容器2401を支持するための複数の処理ステーション2402と、処理ステーション2402が取り付けられたプラットフォーム2404と、そのプラットフォーム2404を支持するハウジング2406と、システムコンソール2400を持ち上げまたはその他動かすためのハンドル2408と、処理ステーション2402へのアクセスを可能にするため開くことができる蓋2408とを含む。システムコンソール2400は、ハウジング2406の前側に沿ってポジショニングされた、ユーザーインターフェーススクリーン2412と、システムコンソール2400のさまざまなパラメータを設定するための複数のセレクタ2414(例えばボタン)と、電源スイッチ2416とをさらに含む。ハウジング2406は、床または別の平らな表面上で静止するよう構成される。蓋3410は、ハウジング2406に対して用手的に可動である(例えば、旋回可能、スライド可能、または取り外し可能である)。
加えて、システムコンソール2400は、タイマー2418(略図的に図示)と、検体容器のIDラベル134を読み取るようプログラムされた読み取りコンポーネント2420(例えばRFIDアンテナまたは別のタイプの読み取りコンポーネント、略図的に図示)と、システムコンソール2400のさまざまな特徴および機能性を制御するようプログラムされた制御モジュール2422(例えばマイクロコントローラ、略図的に図示)とを含む。読み取りコンポーネント2420、タイマー2418、および制御モジュール2422は、それぞれの機能に好適である、システムコンソール2400内のそれぞれの位置にポジショニングされてもよい。ユーザーインターフェーススクリーン2412は、検体のステージなど、検体をガラス化するためのシステムコンソール2400のオペレーションを支配する複数のパラメータをユーザーが入力することを可能にする(例えば、卵母細胞または胚盤胞のプロトコル選択など)。ユーザーインターフェーススクリーン2412は、統合されたタッチスクリーンであってもよく、または、ボタン、ノブ、もしくはダイヤルなどの触覚制御要素と関連したタッチレススクリーンであってもよい。制御モジュール2422は、自動化されたさまざまな特徴に関係するシステムコンソール2400のさまざまなアクチュエータおよびセンサーと通信しておりかつ/またはこれらを制御するようプログラムされた、1つまたは複数のプロセッサを含む;そうした特徴には、ユーザーインターフェーススクリーン2412におけるユーザー選択入力を受け取りかつインスタンシエーションすること;検体容器2401のIDラベル134を読み取ること;タイマー2418を実行すること;指定された持続時間にわたって指定されたスピン速度でプラットフォーム2404をスピンさせること;蓋2410の開/閉状態を検出すること;ならびに、処理の進行に関する可聴的および/または視覚的フィードバックを提供すること;などがある。
プラットフォーム2404は、プラットフォーム2404に対する固定ポジションに処理ステーション2402を固定できる場所である、複数のトラック2426を規定する。各処理ステーション2402は、検体容器2401を保持するためのレセプタクル2432をともに規定する、下方支持ブラケット2428および上方支持ブラケット2430を含む。各処理ステーション2404は、検体容器2401内の検体の動きがそれによって観察されうる、撮像システム2434をさらに含む。読み取りコンポーネント2420は、IDラベル134(例えばRFIDタグ)を読み取ることによってレセプタクル2432内の検体容器2401の存在を検出でき、そして、そうした検出を、タイマー2418を起動させることができる制御モジュール2422に通信できる。
指定されたプロトコルに従って検体を検体容器2401の軸2403に沿って遠位端2405に向かって動かすための、充分な向心力を検体に及ぼすため、制御モジュール2422から受け取られた1つまたは複数の信号に従って、プラットフォーム2404が中心軸2436の周りでスピンしてもよい。プラットフォーム2404のスピン中に、検体容器2401内の検体およびさまざまな処理媒質(例えば、平衡化溶液およびガラス化溶液ならびに他の媒質)が、撮像システム2434によって可視化されてもよい。制御モジュール2422は、検体のポジションに関する撮像システム2434からのフィードバックに基づいて、プラットフォーム2404の角速度、および/または、プロトコルの1つもしくは複数のフェーズの持続時間を、調整してもよい。そうしたプロトコル調整が、検体容器2401内における、処理媒質への検体曝露の時間を最適化してもよい。処理プロトコルが完了すると、検体容器2401は、処理ステーション2402から取り出され、そして、検体容器2401内に含有された検体のガラス化および凍結保存のため低温物質中に置かれる。
いくつかの態様において、システムコンソール2400は、約0.2 m~約1.0 mの全長と、約0.2 m~約1.0 mの全幅と、約0.2 m~約1.0 mの全高とを有する。いくつかの態様において、システムコンソール2400は、約5 kg~約50 kgの範囲内の重さを有し、かつ典型的に、約18℃~約28℃の周囲環境温度を有する、実験室の床、保管施設の床、テーブル、またはカウンタートップの上で保管される。いくつかの態様において、処理ステーション2402のレセプタクル2432は、約5 cm~約15 cmの長さと約1 cm~約5 cmの幅とを有する。処理ステーション2402の支持ブラケット2428、2430、およびプラットフォーム2404は、典型的に金属で作られる。ハウジング2406および蓋2410は、典型的に、ポリマーなど、ある程度の断熱を提供する材料で作られる。
上述の検体容器、ハンドル、およびシステムコンソールは、特定の寸法、サイズ、形状、材料、および構成を備えたコンポーネントを含むものとして説明したが、いくつかの態様において、他の点では構造および機能において上述の態様と実質的に同様である検体容器、ハンドル、およびシステムコンソールが、異なる寸法、サイズ、形状、材料、および構成を備えた1つまたは複数のコンポーネントを含んでもよい。

Claims (16)

  1. 細長部材と、
    第一ポジションにおいて該細長部材の管腔内にプリロードされた平衡化溶液と、
    該第一ポジションより遠位側に位置する第二ポジションにおいて該細長部材の該管腔内にプリロードされた、ガラス化溶液と、
    該平衡化溶液および該ガラス化溶液が該細長部材の該管腔内で互いから間隔が空けられるように、該平衡化溶液および該ガラス化溶液の間にポジショニングされた、弁を含む隔壁と
    を含む、検体のガラス化のために構成された検体容器。
  2. 細長部材が毛細管を含む、請求項1記載の検体容器。
  3. 細長部材が、一定した幅を有する第一部分と、変動する幅を有する第二部分とを含む、請求項1記載の検体容器。
  4. 前記第二部分がテーパー部分である、請求項3記載の検体容器。
  5. ガラス化溶液が平衡化溶液よりも高密度である、請求項1記載の検体容器。
  6. 平衡化溶液が1 μL~50 μLの体積を有する、請求項1記載の検体容器。
  7. ガラス化溶液が1 μL~50 μLの体積を有する、請求項6記載の検体容器。
  8. 1つまたは複数の追加的な平衡化溶液および/または1つまたは複数の追加的なガラス化溶液をさらに含む、請求項1記載の検体容器。
  9. 細長部材の直径が、該細長部材の軸に沿って段階的な様式で変動する、請求項1記載の検体容器。
  10. 電子識別ラベルをさらに含む、請求項1記載の検体容器。
  11. 細長部材の近位端が、該細長部材の中央部分よりも幅広である、請求項1記載の検体容器。
  12. 細長部材が、平衡化溶液より近位側に位置する側壁開口部を規定する、請求項1記載の検体容器。
  13. 細長部材の管腔内にフィットするよう構成されたプラグと、該プラグから延在する検体担体とをさらに含む、請求項1記載の検体容器。
  14. 平衡化溶液およびガラス化溶液のうち一方または両方が磁性ナノ粒子を含む、請求項1記載の検体容器。
  15. 少なくとも15年間にわたって-196℃またはそれ未満の温度に機械的に耐えられる材料で形成される、請求項1記載の検体容器。
  16. 請求項1記載の検体容器と、請求項1記載の検体容器を格納するよう構成されたハンドルとを含む、ガラス化デバイス。
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