JP7361403B2 - 有機物低温分解装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機物低温分解装置に関し、特に、有機物を含む廃棄物を400℃以下の温度で熱分解処理を行う有機物低温分解装置に関する。
産業廃棄物や家庭用ゴミなどの有機物を含む廃棄物の処理方法として焼却処理が多用されている。焼却処理施設の多くは、400℃を超える高温で焼却するためダイオキシンが発生することが重要な問題となっている。このような中で、特許文献1乃至4に示すように、400℃以下の温度で熱分解処理を行う焼却装置が注目されている。
特許文献1乃至4に共通するのは、廃棄物の燃焼時に供給する空気は、磁石等の磁気発生手段が形成する磁界を通過させていること、供給する空気量を制限して、低酸素状態の緩やかな燃焼を行うこと、その結果400℃以下の低温状態の熱分解を実現していることである。
磁気発生手段の効果として、特許文献1等では、空気中の酸素等が活性化し、小量の空気でも燃焼状態を継続的に維持することが予想されているが、現時点でもその詳細な科学的原理は未定である。本発明者においても、磁気発生手段の有無で燃焼結果に差が発生することを確認しており、400℃以下の低温分解装置ではこの磁気発生手段は不可欠であると考えている。
このような低温分解装置に特有の問題点として、400℃以下の低温で熱処理するため、反応の立ち上げ時や反応動作が不安定化した場合には、廃棄物が分解する際に発生する気体は不完全燃焼状態で発生する。このため、燃焼空気が悪臭を発し、場合によっては人体に有害な成分を含む場合もある。このため、特許文献4では、1300℃の高温で、この排ガスを別途処理することが提案されている。ただし、特許文献4では電気ヒータを用いた加熱であり、消費電力が大きくなるという別の不具合も生じることとなる。
また、低温分解装置では、酸素を含む空気の供給が重要な要素である。特許文献2では、廃棄物を投入する開口部を二重扉で開閉することが開示されている。この構成により、開口部から燃焼室内に外気が侵入したり、燃焼室内の排ガスが開口部から流出することが抑制することができる。しかしながら、二重扉構造は、各々扉を開閉する構造が必要となり、構造が複雑化する。また、仮に二重扉を互い連結する手段を用いて、一方の扉の開閉に連動し、他の扉を開閉することも可能であるが、この場合は、両方の扉が開閉途中に同時に開く状態が発生し、その際に外気が燃焼室内に容易に侵入するという不具合も生じる。
特許第4008181号公報 特開2008-190733号公報 特開2015-167929号公報 特開2015-178938号公報
本発明が解決しようとする課題は、上述した問題を解消し、悪臭などを含む排気ガスを効率よく処理でき、また、廃棄物を投入する開口部を介して、燃焼室内の排ガスの流出や外気の燃焼室内への流入を簡便な構造で効果的に抑制する有機物低温分解装置を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明に係る有機物低温分解装置は以下の技術的特徴を有する。
(1) 有機物を含む廃棄物を400℃以下の温度で熱分解処理を行う有機物低温分解装置において、磁気発生手段を備え、外部から取り込まれた空気が該磁気発生手段が形成する磁界内を通過するように構成された磁気空調ユニットと、熱分解処理される該廃棄物を載置する載置部を備え、さらに該載置部に載置された該廃棄物の少なくとも下方又は側方に空気を供給するため、該磁気空調ユニットからの空気を導入し、導入された空気を一時的に貯留する空気室と、該空気室から該廃棄物に向けて貯留した空気を供給する複数の流路とが形成されている熱分解炉と、該熱分解炉から排出される排煙を導入し、該排煙が蛇行しながら移動するように複数の仕切板で構成された流路を備えた排煙トラップ手段と、該排煙トラップ手段から排出される排煙を導入し、排煙をバーナーで800℃~1000℃の範囲の温度に加熱して排気する排煙燃焼手段を備え、さらに、該熱分解炉は、該廃棄物を炉内に投入するための開口部を塞ぐ二重扉を備え、該二重扉を構成する外側扉と内側扉は互いに機械的に連結され、該外側扉が開くと該内側扉が閉じ、該廃棄物は該内側扉の上側に載置でき、さらに、該外側扉が閉じると該内側扉が開き、該廃棄物が該熱分解炉の中に投入されるよう構成され、該外側扉と該内側扉との間には、該開口部を塞ぐ耐熱性シートが配置され、該シートは該外側扉が開いた状態で開閉可能に設定されていることを特徴とする。
(2) 上記(1)に記載の有機物低温分解装置において、該排煙燃焼手段の排煙が通過する流路内の温度を検出する排煙用温度センサを備え、該バーナーの駆動を制御する制御手段を有し、該制御手段は、該廃棄物の熱分解処理を開始する前に、該排煙用温度センサが800℃~1000℃の範囲になるよう該バーナーを駆動制御することを特徴とする。
(3) 上記(1)又は(2)に記載の有機物低温分解装置において、該熱分解炉は、該廃棄物又はその近傍の温度を検出する燃焼用温度センサを備え、該バーナーの駆動を制御する制御手段を有し、該制御手段は、該燃焼用温度センサが、300℃~400℃の範囲を検出した際には、該バーナーの駆動を停止することを特徴とする。
(4) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の有機物低温分解装置において、該シートは、該開口部の外側で、該開口部と該外側扉との間に配置されていることを特徴とする。
本発明は、有機物を含む廃棄物を400℃以下の温度で熱分解処理を行う有機物低温分解装置において、磁気発生手段を備え、外部から取り込まれた空気が該磁気発生手段が形成する磁界内を通過するように構成された磁気空調ユニットと、熱分解処理される該廃棄物を載置する載置部を備え、さらに該載置部に載置された該廃棄物の少なくとも下方又は側方に空気を供給するため、該磁気空調ユニットからの空気を導入し、導入された空気を一時的に貯留する空気室と、該空気室から該廃棄物に向けて貯留した空気を供給する複数の流路とが形成されている熱分解炉と、該熱分解炉から排出される排煙を導入し、該排煙が蛇行しながら移動するように複数の仕切板で構成された流路を備えた排煙トラップ手段と、該排煙トラップ手段から排出される排煙を導入し、排煙をバーナーで800℃~1000℃の範囲の温度に加熱して排気する排煙燃焼手段を備えているため、悪臭などを含む排気ガスを効率よく処理できる有機物低温分解装置を提供することができる。
しかも、熱分解炉は、廃棄物を炉内に投入するための開口部を塞ぐ二重扉を備え、該二重扉を構成する外側扉と内側扉は互いに機械的に連結され、該外側扉が開くと該内側扉が閉じ、該外側扉が閉じると該内側扉が開くよう構成され、該外側扉と該内側扉との間には、該開口部を塞ぐ耐熱性シートが配置され、該シートは該外側扉が開いた状態で開閉可能に設定されているため、廃棄物を投入する開口部を介して、燃焼室内の排ガスの流出や外気の燃焼室内への流入を簡便な構造で効果的に抑制する有機物低温分解装置を提供することが可能となる。
本発明の有機物低温分解装置の全体の構成を示すブロック図である。 本発明の有機物低温分解装置に使用される磁気空調ユニットを説明する図である。 本発明の有機物低温分解装置に使用される熱分解炉を説明する図である。 図3の熱分解炉の上部に設置される開口部を開閉する機構を説明する図であり、(a)は外側扉が開状態の場合、(b)は外側扉が閉状態の場合を示す。 本発明の有機物低温分解装置に使用される排煙トラップ手段を説明する図である。 本発明の有機物低温分解装置に使用される排煙燃焼手段を説明する図である。
本発明の有機物低温分解装置について、以下に詳細に説明する。
本発明は、図1に示すように、有機物を含む廃棄物を400℃以下の温度で熱分解処理を行う有機物低温分解装置において、磁気発生手段を備え、外部から取り込まれた空気が該磁気発生手段が形成する磁界内を通過するように構成された「磁気空調ユニット」と、熱分解処理される該廃棄物を載置する載置部を備え、さらに該載置部に載置された該廃棄物の少なくとも下方又は側方に空気を供給するため、該磁気空調ユニットからの空気を導入し、導入された空気を一時的に貯留する空気室と、該空気室から該廃棄物に向けて貯留した空気を供給する複数の流路とが形成されている「熱分解炉」と、該熱分解炉から排出される排煙を導入し、該排煙が蛇行しながら移動するように複数の仕切板で構成された流路を備えた「排煙トラップ手段」と、該排煙トラップ手段から排出される排煙を導入し、排煙をバーナーで800℃~1000℃の範囲の温度に加熱して排気する「排煙燃焼手段」を備えたことを特徴とする。
「磁気空調ユニット」については、特許文献1乃至4に示すような空気導入部に配置される磁気を用いた空調手段を採用することが可能である。図2に磁気空調ユニットの一例を示す。具体的には、円筒状の主導管を用い、主導管の上側から外気を取り込み、下側から磁気処理された空気を排出するように構成されている。外気の取り込みには電動ファンが利用され、外気の導入流量を調整するためバルブが設けられている。バルブは、手動でも電動でも良いが、廃棄物の燃焼状態を最適に保つために使用される。
磁石等の磁気発生手段は、主導管に外気を取り込む入口付近と、主導管内の空気を排出する出口付近に設けられている。使用する磁気発生手段は電磁石よりも電力を消費しない永久磁石が好ましく、強磁力を発生することができるネオジウム磁石はより好ましい。なお、磁石の配置位置は、図2のように上下両方に配置するものに限らず、いずれか一方のみの場合であっても良い。
図2では、主導管内部に円錐形流路を形成し、空気の流れを円滑に行うよう構成している。この円錐形流路は不可欠なものではないが、低温での熱分解では低酸素状態で反応が進むため、熱分解炉へは必要最少限の空気量を緩やかかつ安定的に供給することが求められる。このため、磁気空調ユニット内でも、緩やかではあるが滑らかな空気の流れを形成する方法の一つとして、円錐形流路を形成している。また、円錐形流路は、ファンを停止した状態で、熱分解炉から空気が逆流し、当該ユニットを介して外部に排出されることを抑制する意味もある。
「熱分解炉」については、図3に示すように、廃棄物を収容する「廃棄物収容室」、廃棄物が熱分解され灰状態(無機質のみ)となった焼却灰が集まる「焼却灰集積室」、廃棄物に供給する前の空気を一時的に貯留する「低酸素用空気室」から構成される。
「廃棄物収容室」では、廃棄物を載置する載置部としては、廃棄物載置台が略中央に形成され、それを取り囲む周囲の壁面は、載置台に向かって低くなるように傾斜している。載置台は、金属等の金網や並列に配置された複数の金属棒などで構成される。載置台を取り囲む壁面には、低酸素用空気室とを繋ぐ複数のパイプが貫通している。
廃棄物収容室の上側には、廃棄物を熱分解炉内に投入するための開口部(図3では不図示)が形成され、図4に示すような扉機構が配置されている。開口部を開閉する扉は、外側扉と内側扉の二重扉となっており、両者は連結手段で連結され、開閉動作が互いに連動するよう構成されている。図4(a)は、外側扉を開け、内側扉を閉めた状態を示している。外側扉は矢印αの方向に回動し、回動には、外側扉を矢印Fの方向に引き上げる力を加えて行う。外側扉を閉めるには、矢印Fの力を徐々に減らし、扉の自重で閉めることが可能である。当然、矢印F方向にワイヤー等を張り、そのワイヤーを移動させることで外側扉の開閉を行うことも可能である。
内側扉は矢印β方向に回動可能に構成されている。また、内側扉は連結手段に繋がれ、図4(a)のように外側扉が引き上げられた場合は、内側扉も引き上げられ、炉本体の壁面(太線部分)の開口部を閉塞する。逆に、外側扉が開口部を塞ぐように引き下げられた場合には、図4(b)のように内側扉も引き下げられ、開口部を開放することとなる。連結手段は、図4に示すものに限らず、当業者にとって公知の技術を適用できることは言うまでもない。また、図4(a)の状態で廃棄物を内側扉の上側に載置し、図4(b)の状態で、炉内に廃棄物を投入することとなる。
図4のような外側扉と内側扉を連結手段で一緒に駆動する場合には、図4(a)と(b)の中間の状態で、外側扉と内側扉の両方が半開き状態となる。このような状態では、炉内の燃焼空気が直接外部に漏出するという問題を生じるだけでなく、低酸素状態で熱分解が進行している廃棄物に大量の空気を供給することとなるため、熱分解反応が変化することとなる。
このような弊害を防止するため、開口部を塞ぐ耐熱性シートを配置している。耐熱性シートは、少なくとも400℃以上の熱に耐え、炉内の燃焼がシートに延焼しないよう難燃性の素材であることが好ましい。当然、外側扉が開いた状態では、操作者が手動で当該シートを開閉できるような可撓性を備えることも必要である。
「焼却灰集積室」では、載置台の隙間を介して落下する焼却灰を収容する。集積した焼却灰は、炉本体の側壁に設置された集積室に通じる開閉扉(不図示)によって外部に排出される。載置台に残った焼却灰については、廃棄物を投入する開口部や炉本体の側壁に設けた別の開閉扉から排出される。
焼却灰集積室には、廃棄物を燃焼させるための種火を供給するバーナーAが設けられている。バーナーは、後述する排煙燃焼手段で使用するバーナーBと同様に、ガス式又はオイル式のいずれのバーナーも使用が可能であり、特に、灯油を利用したオイルバーナーは簡便に利用可能である。集積室のバーナーは、廃棄物への着火(燃焼開始)が済んだ際には、必要に応じて、炉外に引き出し、集積室から撤去することも可能である。
廃棄物が燃焼を開始したか否かの状態判断は、廃棄物又はその近傍の温度を検出する燃焼用温度センサを配置し、当該センサの温度変化から判断することも可能である。
「低酸素用空気室」は、磁気空調ユニットのファンなどで、磁気処理空気が廃棄物に直接、強制送風されるのを抑制するものである。廃棄物は、低酸素状態でゆっくりと熱分解が進行する。それは、例えば、囲炉裏や火鉢の灰の中でゆっくりとした燃焼が進行するようなものである。このため、廃棄物には、反応に必要な空気量のみを供給することが必要となる。この空気室で一時的に磁気処理された空気を蓄え、廃棄物の熱等で上昇した空気を補完するような自然の流れで、空気室の空気を廃棄物に供給する。
空気室からの空気は、直接、廃棄物収容室に入るものだけでなく、一旦、焼却灰集積室に入り、載置台の隙間を通じて廃棄物に供給されるものもある。
「排煙トラップ手段」は、図3の熱分解炉の上部側に設けられた排出口から排出される燃焼空気Bを処理する設備である。廃棄物が完全燃焼している状態では、特に問題とならないが、燃焼が不十分な部分では、燃焼空気が油分などを含む場合がある。図5に示すように、複数の仕切板を千鳥状に配置し、燃焼空気(排煙)が蛇行しながら移動するよう構成している。
燃焼空気は仕切板に接触して冷やされ、空気中の油分や水分は仕切板に付着する。仕切板に付着した油分等は、自重で下方に移動し、外部にドレインパイプを用いて排出される。
この排煙トラップ手段ではより多くの油分等を燃焼空気から分離すことが好ましいが、空気中に油分等が残存しても、少ない分量であれば、後段の排煙燃焼手段で完全燃焼させることが可能である。
この排煙トラップ手段を設けるもう一つの目的は、後段の排煙燃焼手段でバーナーを利用するため、バーナーの炎が排気ルートを逆流し、熱分解炉内にバーナーの炎が入り込むのを防止するためである。
「排煙燃焼手段」は、排気ガスを高温で加熱し、排気ガスに含まれる悪臭や残留油分などを熱分解させるものである。排煙燃焼手段の壁面は、耐火煉瓦などを積み上げた耐熱性及び耐火性の高い壁で構成されている。内部には、バーナーBを配置し、排気が通過する流路の温度を800℃~1000℃の範囲に保持するように設定される。流路の温度は、排煙用温度センサで検出することが可能である。バーナーを使用することで、特許文献4の電気ヒーターよりも効率的に流路内を加熱でき、熱効率も高い。
排煙燃焼手段は、常時、所定温度に維持し、熱分解炉から排出される燃焼空気の全てを完全に熱分解することも可能であるが、これには、バーナーBを頻繁に稼働させることが必要であり、消費エネルギーも膨大になる。しかも、オイルバーナーを用いる場合には、排出される二酸化炭素も増大するため、環境的にも問題が多い。
このため、本発明では、バーナーBの駆動を制御する制御手段を設けている。排煙用温度センサの検出温度が800℃~1000℃の範囲に収まるように、バーナーのオン・オフ又は強弱の駆動を制御している。
そして、熱分解炉で廃棄物の熱分解処理を開始する前に、温度センサが予め設定した所定温度(800℃~1000℃の範囲)になるよう該バーナーを駆動制御して排気ガスの流路を高温に維持している。
次に、廃棄物又はその近傍の温度を検出する燃焼用温度センサが、300℃~400℃の範囲を検出し、低温分解反応が安定的に始まった場合には、完全な熱分解反応下では、悪臭成分や油分等が燃焼気体に混合する可能性が低くなるため、該バーナーBの駆動を停止するよう制御することが好ましい。これにより、より省エネルギー化を図ることが可能となる。
以上のように、本発明によれば、悪臭などを含む排気ガスを効率よく処理でき、また、廃棄物を投入する開口部を介して、燃焼室内の排ガスの流出や外気の燃焼室内への流入を簡便な構造で効果的に抑制する有機物低温分解装置を提供することが可能となる。

Claims (4)

  1. 有機物を含む廃棄物を400℃以下の温度で熱分解処理を行う有機物低温分解装置において、
    磁気発生手段を備え、外部から取り込まれた空気が該磁気発生手段が形成する磁界内を通過するように構成された磁気空調ユニットと、
    熱分解処理される該廃棄物を載置する載置部を備え、さらに該載置部に載置された該廃棄物の少なくとも下方又は側方に空気を供給するため、該磁気空調ユニットからの空気を導入し、導入された空気を一時的に貯留する空気室と、該空気室から該廃棄物に向けて貯留した空気を供給する複数の流路とが形成されている熱分解炉と、
    該熱分解炉から排出される排煙を導入し、該排煙が蛇行しながら移動するように複数の仕切板で構成された流路を備えた排煙トラップ手段と、
    該排煙トラップ手段から排出される排煙を導入し、排煙をバーナーで800℃~1000℃の範囲の温度に加熱して排気する排煙燃焼手段を備え、
    さらに、該熱分解炉は、該廃棄物を炉内に投入するための開口部を塞ぐ二重扉を備え、
    該二重扉を構成する外側扉と内側扉は互いに機械的に連結され、該外側扉が開くと該内側扉が閉じ、該廃棄物は該内側扉の上側に載置でき、さらに、該外側扉が閉じると該内側扉が開き、該廃棄物が該熱分解炉の中に投入されるよう構成され、
    該外側扉と該内側扉との間には、該開口部を塞ぐ耐熱性シートが配置され、該シートは該外側扉が開いた状態で開閉可能に設定されていることを特徴とする有機物低温分解装置。
  2. 請求項1に記載の有機物低温分解装置において、
    該排煙燃焼手段の排煙が通過する流路内の温度を検出する排煙用温度センサを備え、
    該バーナーの駆動を制御する制御手段を有し、該制御手段は、該廃棄物の熱分解処理を開始する前に、該排煙用温度センサが800℃~1000℃の範囲になるよう該バーナーを駆動制御することを特徴とする有機物低温分解装置。
  3. 請求項1又は2に記載の有機物低温分解装置において、
    該熱分解炉は、該廃棄物又はその近傍の温度を検出する燃焼用温度センサを備え、
    該バーナーの駆動を制御する制御手段を有し、該制御手段は、該燃焼用温度センサが、300℃~400℃の範囲を検出した際には、該バーナーの駆動を停止することを特徴とする有機物低温分解装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の有機物低温分解装置において、
    該シートは、該開口部の外側で、該開口部と該外側扉との間に配置されていることを特徴とする有機物低温分解装置。
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