JP7355995B2 - 下衣 - Google Patents

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Description

本発明は、端始末不要な伸縮性を有する生地を接続して形成する下衣に関する。
端始末不要の切断端を有する伸縮性素材で形成された下衣がある(例えば特許文献1参照)。特許文献1は、下衣のずりさがりを防止するために、左右脇線が、裾側が広く、ウエスト側が狭くなるように形成することを開示する。
特開2012-193487号公報
特許文献1は、生地の形状を着用者のボディラインに合わせることによりずり下がりを防止することから、着用者のサイズに対する許容が小さい。従って着用者の下腹部のサイズによっては、ずり下がりが生じる場合がある。
従って本発明の目的は、着用者にフィットしてずり下がりを防止する下衣を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の特徴は、端始末不要な伸縮性を有する生地を接続して形成する下衣に関する。本発明の特徴に係る下衣は、下腹部を覆う本体部を備え、本体部は、左右脇において、生地が重なる重なり部を有する。重なり部は、上辺近傍において、長手方向が左右方向に形成され、生地の接続による緊締力を有する複数の接続帯が、上下方向に間隔を開けて配設される腰脇接続部を備える。
重なり部は、下辺近傍において、生地の接続による緊締力を有する裾脇接続部を備えても良い。
腰脇接続部の上辺は、下辺に比べて左右方向に長く形成されても良い。
腰脇接続部の後端は、前端よりも、曲率の大きなカーブ形状に形成されても良い。
重なり部は、本体部を形成する前身頃部および後身頃部の各生地を重ねて形成されても良い。
本発明によれば、着用者にフィットしてずり下がりを防止する下衣を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る下衣の着用状態を説明する側面図である。 本発明の実施の形態に係る下衣の着用状態を説明する背面図である。 本発明の実施の形態に係る下衣の着用状態を説明する正面図である。 本発明の実施の形態に係る下衣を平置きし、右側の重なり部を表側から観察する図である。 本発明の実施の形態に係る下衣を平置きし、右側の重なり部を裏側から観察する図である。 本発明の実施の形態に係る重なり部を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る重なり部を説明する拡大図である。 本発明の実施の形態に係る重なり部の伸びを説明する図である。 本発明の実施の形態で行った比較試験における比較対象の下衣を説明する図である。 本発明の実施の形態で行った比較試験において、本発明の実施の形態に係る下衣を着用した着用者の運動前と運動後の状態を比較する図である。 本発明の実施の形態で行った比較試験において、第1の比較下衣を着用した着用者の運動前と運動後の状態を比較する図である。 本発明の実施の形態で行った比較試験において、第2の比較下衣を着用した着用者の運動前と運動後の状態を比較する図である。 変形例に係る下衣の着用状態を説明する側面図である。 変形例に係る下衣を平置きし、右側の重なり部を表側から観察する図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
(実施の形態)
図1-図3を参照して、本発明の実施の形態に係る下衣1を説明する。下衣1は、端始末不要な伸縮性を有する生地を接続して形成される。下衣1を形成する各生地は、生地の切断面が露出してもほつれないので、切断面に糸をかけたり袋縫いしたりするなどの端処理が不要である。下衣1の生地の切断面が着用者の肌にあたっても、肌にかける負担が少なく、快適な肌触りが得られる。
本発明の実施の形態において下衣1は、男性用のボクサータイプの下着である場合を説明するが、これに限らない。下衣1は、例えば、ボクサータイプの下着に限らず、ブリーフ、トランクス、ステテコ等の他の男性用の下着であっても良いし、女性用の下着、ガードル、タイツ、スパッツ、レギンス等であっても良い。下衣1は、端始末不要な伸縮性を有する生地で形成され、ウエストを覆い、肌へのフィット感、特にウエストの左右脇での肌へのフィット感が要求される衣服であれば良い。
下衣1は、下腹部を覆う本体部を備え、本体部は、前身頃部2と、後身頃部3によって形成される。前身頃部2および後身頃部3は、それぞれ、端始末不要な伸縮性を有する生地で形成される。前身頃部2および後身頃部3は、左右脇で接続するとともに、クロッチで接続することにより、下腹部を被覆することができる。前身頃部2および後身頃部3は、ベアスムース、ベア天竺、ベアフライス、ベア片袋、ツーウェイラッセル、ツーウェイトリコット、ダブルラッセル等の素材が用いられる。
本発明の実施の形態において前身頃部2は、右前身頃部21と左前身頃部22を備える。右前身頃部21と左前身頃部22を重ねることで、男性の局部(男性器)を被覆するフロント部23が形成される。右前身頃部21および左前身頃部22は、上方に設けられた左右一対の前身頃接続部24において接続され、下方は接続されないことにより、フロント部23に、男性の局部を出し入れ可能な開口が形成されても良い。後身頃部3は、一枚の生地で形成される。
前身頃部2および後身頃部3は、男性用、女性用、ガードル等の各下衣に求められる機能に応じて、適宜形成される。従って、前身頃部2および後身頃部3は、それぞれ、1枚の生地で形成されても良いし、3枚以上の生地で形成されても良い。
下衣1は、左右脇において、生地が重なる重なり部4を有する。重なり部4は、左右一対に形成される。本発明の実施の形態において重なり部4は、前身頃部2および後身頃部3の各生地を重ねて、形成される。重なり部4は、接着剤の接着により、前身頃部2と後身頃部3とを重ねて接続し、所望の緊締力を有する。
本発明の実施の形態において前身頃部2および後身頃部3は、接着剤によって接続される場合を説明するが、これに限らない。例えば、糸による縫着、熱圧着、抜蝕加工等の、生地の接続により緊締力が生じることが可能な方法で、接続されても良い。
本発明の実施の形態においては、前身頃部2および後身頃部3が左右脇で重なり接続することにより、重なり部4が形成される場合を説明するが、これに限られない。他の実施例において、左右脇以外での生地の切り替えまたは筒状に編むことにより、下腹部を被覆する下衣が形成される場合、左右脇に設けられた一枚の生地に、別の当て布を重ねることにより、重なり部4が形成されても良い。
本発明の実施の形態において下衣1を形成する各生地は、端始末不要で、生地の切断面においてほつれることはない。下衣1を形成する各生地は、伸縮性を有するので、着用者の胴囲にあわせて伸長して肌にフィットする。下衣1の上端は、生地の切りっぱなしの状態で、端始末がないので、肌当たりがよく快適な着用感が得られる。また下衣1は、後述の重なり部4の構成により、ウエストの左右脇に伸び止めが形成され、ウエストにゴム等の緊締力の高い弾性部材を配設しない場合でも、下衣1のずり下がりを防止することができる。
(重なり部)
図4および図5を参照して、重なり部4の構成を説明する。図4は、右側の重なり部4を、下衣1の外側(肌に接する面ではない面)を上にして平置きしたもので、図5は、下衣1を裏返し、右側の重なり部4を、下衣1の肌側(肌に接する面)を上にして平置きしたものである。図4の右側および図5の左側が、着用者の前方であって、図4の左側および図5の右側が、着用者の前方である。
図4および図5に示すように右前身頃部21は肌側に配設され、右前身頃部21の外側に、後身頃部3が配設される。後身頃部3の脇端3aの上端は、前方に延伸して形成され、右前身頃部21の脇端2aの上端は、後方に延伸して形成される。ここで、前身頃部2の脇端2aの上端が後方に延伸される長さは、後身頃部3の脇端3aの上端が前方に延伸される長さに比べて、大きい。換言すると、後身頃部3の脇端3aは、上端から大転子近傍位置にかけて、右前身頃部21より小さなカーブを描き、大転子近傍位置から下端にかけて、直線形状を描いて形成される。一方、右前身頃部21の脇端2aは、上端から大転子近傍位置にかけて、後身頃部3よりも大きなカーブを描き、大転子近傍位置から下端にかけて、直線形状を描いて形成される。
本発明の実施の形態において、重なり部4を、前身頃部2および後身頃部3の2枚の生地を重ねて形成しているが、これに限らない。例えば、前身頃部2および後身頃部3の各脇端を直線形状に形成して、生地の接続に必要な重なりで接続し、逆三角形状の当て布を前身頃部2および後身頃部3の接続部分に重ねて、重なり部4が形成されても良い。また左右脇において前身頃部2および後身頃部3を重ねずに一枚の布で形成し、その布の上に逆三角形状の当て布を重ねて、重なり部4が形成されても良い。また右前身頃部21が肌側に配設される場合を説明したが、後身頃部3が肌側に配設されても良い。
なお図4等に示すように、重なり部4の上端の前後端と、下端に、縫い止め43が設けられる。縫い止め43が設けられる部分は、負担がかかり接着がはがれやすいことから、縫い止め43により、負担を軽減し接着を補強する。
重なり部4は、接着剤による接着が施されるので、重なり部4以外の部分に比べて伸縮性が低く、緊締力が高くなり、伸び止めとなる。これにより重なり部4は、下衣1のウエスト部分のなかでも伸びにくく、ウエスト部分の伸縮の支点となる。重なり部4は、ウエスト全体が伸縮する場合と比べて伸縮を抑制することができるので、ウエスト部分のずり下がりを防止することができる。
重なり部4は、図1、図4等に示すように、腰脇接続部41および裾脇接続部42を有する。腰脇接続部41および裾脇接続部42は、左右対称に形成される。大転子に対応する位置の近傍で、腰脇接続部41と裾脇接続部42は接続して、重なり部4が形成される。
(腰脇接続部)
腰脇接続部41は、重なり部4の上方に設けられ、下衣1の上辺近傍において、前身頃部2と後身頃部3とを接続する。腰脇接続部41は、前身頃部2と後身頃部3の各生地の接続による緊締力を有する。
具体的には腰脇接続部41は、下衣1の上端のウエスト位置から大転子近傍位置において、上端が左右方向(胴回りの周方向)に長く下端が狭い、逆三角形状に形成される。本発明の実施の形態において、Mサイズ(ウエスト76センチから84センチ)の下衣1の場合、平置き状態で、下衣1の上端の全周52.3センチである。この場合、右側の腰脇接続部41の上端の左右方向の長さは、5センチから15センチ程度であり、下端の長さは、0.5センチから2センチ程度である。腰脇接続部41の上端の長さは、下衣1に用いられる生地の特性、接着剤の特性等によって適宜調整される。
腰脇接続部41の上辺は、下辺に比べて左右方向に長く形成される。腰脇接続部41は、上方から下方にかけて、徐々に左右方向の長さを短く形成する。
これにより腰脇接続部41は、上下左右方向に広がる面で緊締力を発揮する。例えば、左右端のウエスト位置(上端)のみでずり下がりを防止する緊締力を実現する場合、ウエスト位置に大きな締め付け力が必要になり、着用者の肌当たりの不快感などが生じる場合がある。これに対し本発明の実施の形態に係る腰脇接続部41は、ウエスト位置から大転子近傍位置において緊締力を生じさせる。腰脇接続部41は左右脇を面で緊締することができるので、左右端のウエスト位置における締め付けを軽減し、肌当たりおよび着心地を改善することができる。また左右脇を面で緊締することにより、左右脇における下衣1と肌とのフィット感を向上させることもできる。
また腰脇接続部41の左右方向の長さは、上方において長く、下方にかけて徐々に短くなるので、上端において強い緊締力を生じさせることができる。これにより、下衣1を腰脇接続部41の上方から引き上げることパワーが強くなり、効果的にずり下がりを防止することができる。
腰脇接続部41は、ウエスト近傍に比べて、大転子近傍において左右方向に小さく形成されるので、腰脇接続部41の緊締力が大転子に与える影響は少ない。従って下衣1が肌にフィットしている状態でも、動きに伴う着くずれが生じにくい。
なお本発明の実施の形態において腰脇接続部41の左右方向の長さは、上方において長く、下方にかけて徐々に短くなるように形成されるが、これに限られない。例えば、上辺近傍の単位面積あたりの接着剤の量を増やして緊締力を高く形成し、下方にかけて徐々に接着剤の量を減らして緊締力が低くなるように形成しても良い。
腰脇接続部41の後端5bは、前端5aよりも、曲率の大きなカーブ形状に形成される。腰脇接続部41の後端5bは、ウエスト位置から大転子近傍位置にかけて大きなカーブを描く一方、前端5aは、後端5bと比べて小さなカーブを描く。その結果、図3に示す正面図において重なり部4が観察される面積よりも、図2に示す背面図において重なり部4が観察される面積の方が大きい。重なり部4の腰脇接続部41が、前側よりも背側に広く配設されることにより、骨盤に対応する位置に腰脇接続部41を安定的に配設することができる。これにより腰脇接続部41の緊締力を効果的に発揮することができ、さらに腰脇接続部41の緊締力による着用者の違和感を軽減することもできる。
(腰脇接続部の接着)
図6を参照して、本発明の実施の形態に係る腰脇接続部41の接着部分について説明する。図6は、型紙の重なり部4を切り出した図である。図6に示す図において重なり部4の「○」部分に接着剤が塗布される。接着剤はドット形状を有し、離散的に均一に塗布される。
腰脇接続部41において、長手方向が左右方向(周方向)に形成される複数の接続帯44が、上下方向に間隔を開けて配設される。接続帯44は、前身頃部2と後身頃部3との生地の接続による緊締力を有する部分である。接続帯44は、前身頃部2と後身頃部3を接着する接着剤が塗布される部分と、その周辺の部分であって、所定の緊締力を発揮する部分である。
図6に示すように、腰脇接続部41は、接着剤が塗布され緊締力を有する接続帯44と、接着剤が塗布されない非接続帯45とが、上下方向に互い違いに配設される。これにより腰脇接続部41は、左右方向(周方向)の緊締力と上下方向の伸びを、両立することを可能にする。
腰脇接続部41において、非接続帯45が配設されることなく全面に接着剤が塗布される場合、腰脇部分が強く緊締される。上半身の動きに伴って、ウエスト位置から大転子近傍位置の皮膚が伸長収縮するところ、腰脇部分の緊締力が強い場合、皮膚の伸長収縮に追従できず、動きづらさが生じたり、着くずれが生じたりする。上半身の動きに伴うウエスト位置から大転子近傍位置の皮膚が伸長は、左右方向(着用者の幅方向)よりも、上下方向(着用者の高さ方向)の方が、顕著である場合が多い。
そこで本発明の実施の形態において、上下方向において接続帯44と非接続帯45とを交互に配設することにより、腰脇接続部41は、上下方向の伸びに対応することができる。腰脇接続部41は、上半身の動きに伴って、ウエスト位置から大転子近傍位置の皮膚が伸長収縮する場合でも、皮膚の伸長収縮に追従することができる。これにより腰脇接続部41は、動きやすさ、着くずれのしにくさ等を実現することができる。
本発明の実施の形態において接続帯44と非接続帯45の上下方向の長さは、概ね8:5であるが、生地または接着剤の特性により、7:3から5:8程度が好ましい。非接続帯45の上下方向の長さは、非接続帯45の伸びの規制による影響が少なく、腰脇接続部41に要求される上下方向の伸長を確保可能な長さがあればよい。接続帯44と非接続帯45の長さは、前身頃部2および後身頃部3に用いられる生地の特性、接着剤の特性等に応じて適宜設定される。
図7および図8を参照して、腰脇接続部41の接続帯44および非接続帯45を詳述する。図7は、図6に示す領域Rの拡大図である。図7および図8において、生地の伸び度を、大、大マイナス、中および小の4段階で示す。大、大マイナス、中、小の順で伸びが小さくなる。図7(a)は、接続帯44において、接着剤が塗布される塗布部44aと塗布されない非塗布部44bのそれぞれの伸びを個別に示し、図7(b)は、塗布部44aと非塗布部44bとが混在する接続帯44の伸びを示す。
接続帯44は、図7(a)に示すように、接着剤が塗布される塗布部44aと接着剤が塗布されない非塗布部44bとを有する。塗布部44aは、接着剤による影響で、単位面積あたりの伸びは、小である。これに対し非塗布部44bは、接着剤が塗布されていないものの塗布部44aによる伸びの規制の影響を受け、単位面積あたりの伸びは、大マイナスとなる。接続帯44は、塗布部44aと非塗布部44bが混在する結果、図7(b)に示すように、単位面積あたりの伸びは、中となる。接着剤が均一に塗布されることから、接続帯44における伸びは、左右方向および上下方向も同様である。
非接続帯45は、接着剤が塗布されないので、上下方向および左右方向において、非接続帯45の単体では単位面積あたりの伸びは、大となる。しかしながら、非接続帯45の上下方向に接続帯44が隣接し、腰脇接続部41の主な部分において、接続帯44および非接続帯45はともに、左右方向が長手方向となる。従って、非接続帯45は左右方向において、接続帯44の緊締力の規制を受けて伸びにくくなり、単位面積あたりの伸びは大マイナスとなる。
この結果、図8に示すように、腰脇接続部41は、左右方向において、単位面積あたりの伸びが中と大マイナスを繰り返す。また腰脇接続部41は、上下方向において、単位面積あたりの伸びが中と大を繰り返す。従って、腰脇接続部41は、左右方向において伸びにくく、上下方向において伸びやすく形成される。
また、腰脇接続部41は、上辺近傍において左右方向に長く形成されるので、腰脇接続部41の上辺近傍において、左右方向は伸びにくく(緊締力が大きい)なるように、形成することができる。また、下辺に近づくにつれて、腰脇接続部41の左右方向の長さは短くなるので、左右方向において、伸びにくさは徐々に軽減され、徐々に伸びやすく(緊締力が小さく)なるように形成される。
このように腰脇接続部41は、左右方向において、上辺近傍において伸びにくく、下方に近づくにつれ徐々に伸びやすくなり、上下方向において、伸びやすく形成することができる。これにより腰脇接続部41は、左右方向の緊締力と上下方向への伸びを両立して、左右脇において伸び留めを形成し、かつ皮膚の伸縮に追従することが可能となる。また上辺近傍において伸びにくく形成することにより、効率的に下衣1のずり下がりを防止することができる。
なお本発明の実施の形態に係る腰脇接続部41は、腰脇接続部41の大きさ、接続帯44と非接続帯45の大きさ、接続帯44における塗布部44aと非塗布部44bの大きさ等により特定される。これらを適宜調節することにより、上下方向および左右方向において所望の緊締力および伸びを実現することができる。
(裾脇接続部)
裾脇接続部42は、重なり部4の下方に設けられる。裾脇接続部42は、重なり部4の下辺近傍において、前身頃部2と後身頃部3とを接続する。裾脇接続部42は、前身頃部2と後身頃部3の各生地の接続による緊締力を有する。
裾脇接続部42において前身頃部2および後身頃部3は、大転子近傍位置から下衣1の下端において、上下に長い矩形形状に接続される。裾脇接続部42は、直線形状に形成されることにより、裾と肌をフィットさせ、裾のずり上がりを防止する。本発明の実施の形態において、Mサイズ(ウエスト76センチから84センチ)の下衣1の場合、平置き状態で、右側の裾脇接続部42の下端の左右方向の長さは、0.5ミリから2センチ程度である。裾脇接続部42の左右方向の長さは、下衣1に用いられる生地の特性、接着剤の特性等によって適宜調整される。
裾脇接続部42は、前身頃部2と後身頃部3を接着する接着剤が塗布される部分と、その周辺の部分であって、所定の緊締力を発揮する部分である。図6に示すように裾脇接続部42は、上下左右方向に均一に接着剤が塗布され、連続的に接続される。これにより裾脇接続部42は、上下方向にわたって肌にフィットして配設され、裾のずり上がりを防止することができる。また裾脇接続部42が配設される位置は、大転子よりも下方であるので、大転子よりも上方と比べて着用者の動きに伴う皮膚の伸縮が小さい。従って、腰脇接続部41のように上下方向に間隔をあけなくとも、動きにくさおよび着くずれが生じにくい。
(試験)
本発明の重なり部4について比較試験を行った結果を示す。比較試験では、本発明の実施の形態に係る下衣1と、比較対象となる比較下衣とのそれぞれを試験者が着用して、その試験者から得られたアンケートを比較する。第1の比較下衣は、図9(a)に示すように、前身頃部と後身頃部の脇を直線状に接続した下衣であって、前身頃部と後身頃部の脇の接続部分の左右方向の長さは、0.8センチである。また第2の比較下衣は、図9(b)に示すように、前身頃部と後身頃部の脇を逆三角形状に接続した下衣であって、前身頃部と後身頃部の脇の接続部分は、本発明の実施の形態に係る重なり部4と同一形状で、接続部分全面に接着剤が塗布されている点が異なる。
図10ないし図12は、本発明の実施の形態に係る下衣1、第1の比較下衣および第2の比較下衣を着用した着用者の側面図を示す。図10ないし図12の各左図は、各下衣を着用して馴染ませた状態(運動前)で、各右図は各下衣を着用して馴染ませ、着用者が所定の下半身運動を行った後の状態(運動後)である。所定の下半身運動は、屈伸3回と足踏み10回である。
本発明の実施の形態に係る下衣1を着用した場合、図10に示すように、運動前後ともに、脇の上端位置はL1上にあり、脇の上端位置は変わりない。第1の比較下衣を着用した場合、図11に示すように、運動後における脇の上端位置は、運動前における脇の上端位置L2よりも、1.5センチ低く、運動により脇側の上端が下方にずり落ちることが確認された。第2の比較下衣を着用した場合、図12に示すように、運動後における脇の上端位置は、運動前における脇の上端位置L3よりも、1.0センチ低く、運動により脇側の上端が下方にずり落ちることが確認された。
本発明の実施の形態に係る下衣1は、第1の比較下衣および第2の比較下衣と比べて、下半身運動をしても脇側上端がずれず、着用者にフィットしていることがわかる。
このように本発明の実施の形態に係る下衣1は、着用者にフィットしてずり下がりを防止することができる。
(生地特性)
前身頃部2および後身頃部3は、上下方向(着用者の着丈方向)の伸び率が、130%から190%程度で、左右方向(着用者の幅方向)の伸び率が、190%から260%程度の素材が好ましい。前身頃部2および後身頃部3は、伸長回復力が、上下方向および秀方向ともに、20cNから60cN程度の素材が好ましい。
本発明の実施の形態において、伸び率および伸長回復力は、160mm×25mmの試験片を、上部つかみ25mm、下部つかみ35mmおよびつかみ間隔100mmで、定速伸長形引張試験機に取り付けて、測定される。生地の経方向および緯方向がそれぞれ長手方向(16mm側)になるように裁断された、複数の試験片が用いられる。
伸び率は、試験片を定速伸長形引張試験機に取り付け、試験片を左右方向および上下方向にそれぞれ荷重14.7Nをかけて測定されたものである。伸長回復力は、試験片を定速伸長形引張試験機に取り付け、300mm/分程度の速度で伸長回復を複数回繰り返し、30%伸長した際の伸長力(cN)と、30%に回復した際の回復力(cN)の平均により算出される。
(変形例)
図13および図14を参照して、変形例に係る下衣1aを説明する。下衣1aは、本発明の実施の形態に係る下衣1と比べて、ウエスト位置が低く、いわゆるローライズタイプの男性用下着である。変形例に係る下衣1aにおいても、実施の形態に係る下衣1と同様に、左右脇に重なり部4aを設け、重なり部4aは、腰脇接続部41aと裾脇接続部42aを有する。
変形例においても、実施の形態と同様に、重なり部4aの大きさ、重なり部4aにおける接続帯と非接続帯の大きさ、接続部における塗布部と非塗布部の大きさを適宜調節することができる。これにより、重なり部4aは、上下方向および左右方向において所望の緊締力および伸びを実現することができる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態とその変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施の形態において、下衣1は、男性用のボクサーパンツの場合を説明したが、女性用ショーツ等の他の下衣であっても良い。
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 下衣
2 前身頃部
3 後身頃部
4 重なり部
4a 前端
4b 後端
21 右前身頃部
22 左前身頃部
23 フロント部
24 前身頃接続部
41 腰脇接続部
42 裾脇接続部
43 縫い止め
44 接続帯
44a 塗布部
44b 非塗布部
45 非接続帯

Claims (4)

  1. 端始末不要な伸縮性を有する生地を接続して形成する下衣であって、
    下腹部を覆う本体部を備え、
    前記本体部は、左右脇において、生地が重なる重なり部を有し、
    前記重なり部は、上辺近傍において、長手方向が左右方向に形成され、前記生地の接続による緊締力を有する複数の接続帯が、上下方向に間隔を開けて配設され、前側よりも背側に広く配設される腰脇接続部を備え、
    前記腰脇接続部の後端は、前端よりも、曲率の大きなカーブ形状に形成される
    ことを特徴とする下衣。
  2. 前記重なり部は、下辺近傍において、前記生地の接続による緊締力を有する裾脇接続部
    を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の下衣。
  3. 前記腰脇接続部の上辺は、下辺に比べて左右方向に長く形成される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の下衣。
  4. 前記重なり部は、前記本体部を形成する前身頃部および後身頃部の各生地を重ねて形成
    される
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の下衣。
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