JP7354762B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents
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Description
図1は、このゴルフクラブヘッドの斜視図、図2は、ヘッドの基準状態での平面図、図3は、基準状態にあるゴルフクラブヘッドを下方から見た平面図、図4は、図2のA-A線断面図である。図1~図4に示すように、このゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」ということがある)100は、内部空間を有する中空構造であり、フェース部1、クラウン部2、ソール部3、及びホーゼル部4によって壁面が形成されたウッド型のゴルフクラブヘッドである。具体的には、ユーティリティ(ハイブリッド)、フェアウェイウッド、ドライバーといったゴルフクラブヘッドに適用することができる。
本実施形態に係るゴルフクラブヘッド100は、図1及び図4に示すように、フェース部1、クラウン部2、及びソール部3を有するヘッド本体101と、フェース部1に形成された開口11に嵌め込まれたフェース部材12と、を組み立てることで構成される。フェース部材12は、溶接などによって、フェース部1の開口11に固定される。
続いて、ソール部3の構造について説明する。図3及び図4に示すように、ソール部3において、フェース部1の近傍には、トゥ-ヒール方向に延びるスリット31が形成されている。このスリット31は、ソール部3の外面から内部空間に通じる貫通孔であり、フェース部1とソール部3との境界に沿うように、フェース側にやや凸となるように湾曲している。このスリット31の位置は特には限定されないが、例えば、図4に示すように、ソール部3のフェース-バック方向の長さL1の1/2の位置よりもフェース側に形成されることが好ましい。ここで、ヘッド100のリーディングエッジ(フェース部1の縁部)からバック方向へ長さL2の位置にスリット31が形成されているとすると、この長さL2は、ソール部3のフェース-バック方向の長さL1の1/3以下であることが好ましく、7/24以下であることがさらに好ましく、1/4以下であることが特に好ましい。また、以下では、ソール部3において、スリット31とフェース部1との間の領域を、周縁領域32と称することとする。
次に、上記のゴルフクラブヘッドの製造方法の一例について説明する。まず、上述したヘッド本体101とフェース部材102とを準備する。このようなヘッド本体101及びフェース部材102は、種々の方法で作製することができる。例えば、ヘッド本体101は、公知のロストワックス精密鋳造法などの鋳造によって製造することができる。また、フェース部材102は、例えば、鍛造製法や、平板のプレス加工、鋳造等により製造することができる。また、圧延材料を用いてフェース部材102を形成する場合、フェース部材102の加工前の平板は、圧延方向が、フェース部1のトゥ側の上部からヒール側の下部に向かう方向とほぼ一致するように加工される。
以上の実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。また、以下の変形例は、適宜組み合わせることができる。例えば、以下の変更が可能である。
スリット31の形状は特には限定されず、種々形状が可能である。例えば、上記実施形態では、スリット31をフェース側にやや凸となるように湾曲させているが、トゥーヒール方向にまっすぐに延びるように形成することができる。また、図7Aに示すように、トゥーヒール方向に所定間隔をおいてほぼ一直線上に並ぶ複数のスリット31を形成し、各スリット31に充填材5を充填することができる。あるいは、複数のスリット31を一直線上に並べず、フェース-バック方向にずらして配置することもできる。図7Bの例では、3つのスリット31を形成し、トゥーヒール方向の中央のスリット31をフェース側にずらしている。その他、各スリット31の形状、数、位置等は、適宜変更することができる。
上記実施形態では、ソール部3にスリット31を形成し、これに充填材5を充填しているが、例えば、図8に示すように、クラウン部2にスリット21を形成し、これに充填材5を充填することもできる。このスリット21の位置、形状は、ソール部3に形成したものと同じにすることができる。例えば、図8に示すように、フェース部1の縁部からバック方向へ長さL4の位置よりもフェース側に形成されることが好ましい。この長さL4は、長さL2と同様に、クラウン部2のフェース-バック方向の長さL5の1/3以下であることが好ましい。
上記実施形態では、周縁領域32の肉厚が概ね一定であるが、例えば、図9に示すように、バック側にいくにしたがって周縁領域32の肉厚が小さくなるようにすることもできる。このようにすることで、変形しがたい充填材の近傍で、周縁領域32がより変形しやすくなるため、反発性能をより向上することができる。なお、周縁領域32の肉厚は、図9に示すように、徐々に小さくしてもよいし、段階的に(階段状に)小さくすることもできる。
2 クラウン部
3 ソール部
31 スリット
5 充填材
Claims (7)
- フェース部と、
クラウン部と、
ソール部と、
を備え、
前記フェース部、前記クラウン部、及び前記ソール部によって囲まれた内部空間が形成され、
前記クラウン部及びソール部の少なくとも一方における、前記フェース部の周縁から所定距離だけ離れた位置に、前記内部空間に通じる、少なくとも一つのスリットが形成され、
前記スリットに充填材が充填されており
前記充填材を構成する材料のヤング率は、前記フェース部の周縁と前記スリットとの間の周縁領域を構成する材料のヤング率よりも大きい、ゴルフクラブヘッド。 - 前記スリットは、トゥ-ヒール方向に沿うように、配置されている、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
- 複数の前記スリットが形成されており、当該複数のスリットは、トゥ-ヒール方向に沿って略一直線上に並ぶように、配置されている、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
- 複数の前記スリットが形成されており、当該複数のスリットのうち、少なくとも一つのスリットのフェース-バック方向の位置が、他のスリットとずれている、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記スリットは、前記クラウン部及びソール部の両方に形成されている、請求項1から4のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記スリットは、前記フェース部の周縁から、前記ソール部またはクラウン部のフェース-バック方向の長さの1/3以内の位置に配置されている、請求項1から5のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
- 前記周縁領域の肉厚は、フェース側よりもバック側の方が小さい、請求項1から6のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
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