JP7352522B2 - 水上移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、水上移動体に関するものである。
特許文献1には、波の影響による船体の揺れが低減されるように、船体を水面から浮上させた状態で航行する船舶が開示されている。特許文献1に開示された船舶は、船体の前部および後部にそれぞれ固定された水中翼と、後部の水中翼の側部に固定されたプロペラを有し、当該プロペラの回転駆動を制御することにより船体を上下方向に昇降させることができる。また、当該船舶は、推進機の後方に舵を有し、プロペラが生み出す水流の向きを舵によって変えることで、進行方向を変えることができる。
実用新案登録第3172459号公報
特許文献1に記載された船舶は、船体に対する水中翼の角度が固定されているため、例えば船体を水平に保ちながら航行するなど、船体(本体部)の姿勢を精度よく制御することが困難になりうる。
そこで、本発明は、水面から浮上させる本体部の姿勢を精度よく制御するために有利な水上移動体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての水上移動体は、本体部を水面から浮上させた状態で移動する水上移動体であって、前記本体部に設けられた第1水中翼および第2水中翼と、前記第1水中翼の上部および下部にそれぞれ設けられた第1推進機と、前記第2水中翼の上部および下部にそれぞれ設けられた第2推進機と、を備え、前記第1水中翼および前記第2水中翼は、左右方向に沿って配置され、互いに独立して仰角を変化可能に構成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、水面から浮上させる本体部の姿勢を精度よく制御するために有利な水上移動体を提供することができる。
水上移動体を示す模式図 水上移動体を斜め前方から見た図 第1水中翼および第2水中翼、その周囲構成を後方から見た図 水中翼の角度ωYと仰角αとの関係を説明するための図 水上移動体の制御ブロック図 船体の姿勢を制御するための各推進機の出力関係を示す図
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
本発明に係る水上移動体100の一実施形態について、図1~図3を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の水上移動体100を示す模式図であり、水上移動体100を側方から見た図である。図2は、本実施形態の水上移動体100を斜め前方から見た図であり、船体10の上側を省略している。また、図3は、後述する第1水中翼21および第2水中翼22、その周囲構成を後方から見た図である。図中における矢印X、Y、Zはそれぞれ、水上移動体100の前後方向、幅方向(左右方向)、上下方向を示しており、+X方向が水上移動体100の進行方向(前方向)である。
本実施形態の水上移動体100は、乗員や荷物が搭載される船体10(本体部)を水面WSから浮上させた状態で移動することができる船舶である。このような構成により、波の影響などによる船体10の揺れを低減することができる。ここで、本実施形態では、水上移動体100として船舶を例示して説明するが、本実施形態の水上移動体100の構成は、1人乗り用の小型ボードやサーフボードなどにも適用することができる。例えば、水上移動体100は、その操縦者が本体部に着座可能に構成されてもよいし、操縦者が本体部に立ち乗りやうつ伏せなど他の姿勢で搭乗するように構成されてもよい。
本実施形態の水上移動体100は、第1水中翼21および第2水中翼22を備える。第1水中翼21および第2水中翼22は、船体10の下方における船体10の前部に設けられており、船体10の下部(下面)に取り付けられた第1支持部材41によって支持されている。また、第1水中翼21および第2水中翼22は、左右方向(Y方向)に沿って並ぶように配置され、互いに独立して仰角を変化可能に構成されている。本実施形態の場合、第1水中翼21は、船体10の下方における右側(-Y方向側)に配置されており、第2水中翼22は、船体10の下方における左側(+Y方向側)に配置されている。そして、第1水中翼21および第2水中翼22は、所定の角度範囲内において、左右方向に平行な軸周りに互いに独立して回動可能に(即ち、当該軸周りの角度ωYを互いに独立して変更可能に)第1支持部材41によって支持されている。
第1水中翼21の上部および下部には、推進力を発生する第1推進機31がそれぞれ設けられている。具体的には、第1水中翼21の上部には、第1上部推進機31Uが取り付けられており、第1水中翼21の下部には、第1下部推進機31Lが取り付けられている。本実施形態の場合、第1推進機31(第1上部推進機31U、第1下部推進機31L)は、例えば、モータMとその回転軸に取り付けられたプロペラPとを有する電動式の推進機であり、モータMに供給される電力に応じてプロペラPの回転速度を変化させることにより推進力を変化させることができる。このように構成された第1水中翼21では、第1上部推進機31Uと第1下部推進機31Lとの出力差(推進力差)に応じて、仰角(左右方向に平行な軸周りの角度ωY)が受動的に変化しうる。一例として、第1上部推進機31Uの出力(推進力)より第1下部推進機31Lの出力(推進力)を大きくすることにより、仰角αが大きくなるように第1水中翼21の角度ωYを変化させることができる。一方、第1上部推進機31Uの出力(推進力)より第1下部推進機31Lの出力(推進力)を小さくすることにより、仰角αが小さくなるように第1水中翼21の角度ωYを変化させることができる。なお、水中翼(第1水中翼21、第2水中翼22)の角度ωYと仰角αとの関係は図4に示すとおりである。
同様に、第2水中翼22の上部および下部には、推進力を発生する第2推進機32がそれぞれ設けられている。具体的には、第2水中翼22の上部には、第2上部推進機32Uが取り付けられており、第2水中翼22の下部には、第2下部推進機32Lが取り付けられている。本実施形態の場合、第2推進機32(第2上部推進機32U、第2下部推進機32L)は、例えば、モータMとその回転軸に取り付けられたプロペラPとを有する電動式の推進機であり、モータMに供給される電力に応じてプロペラPの回転速度を変化させることにより推進力を変化させることができる。このように構成された第2水中翼22では、第2上部推進機32Uと第2下部推進機32Lとの出力差(推進力差)に応じて、仰角(左右方向に平行な軸周りの角度ωY)が受動的に変化しうる。一例として、第2上部推進機32Uの出力(推進力)より第2下部推進機32Lの出力(推進力)を大きくすることにより、仰角αが大きくなるように第2水中翼22の角度ωYを変化させることができる。一方、第2上部推進機32Uの出力(推進力)より第2下部推進機32Lの出力(推進力)を小さくすることにより、仰角αが小さくなるように第2水中翼22の角度ωYを変化させることができる。
また、本実施形態の水上移動体100は、第3水中翼23を備えてもよい。第3水中翼23は、船体10の下方における船体10の後部に設けられており、船体10の下部(下面)に取り付けられた第2支持部材42によって支持されている。本実施形態の場合、第3水中翼23は、第1水中翼21および第2水中翼22より後方側(-X方向側)に配置され、第1水中翼21および第2水中翼22に比べて船体10の近くに(+Z方向側に)配置されうる。即ち、第3水中翼23は、第1水中翼21および第2水中翼22と比べて、船体10までの距離が短くなるように設けられている。また、第3水中翼23は、船体10に対する角度(例えば、左右方向に平行な軸周りの角度ωY)が固定されている。ここで、本実施形態の第3水中翼23は、図1に示すように、船体10の後部における左右方向への変動を低減するため、後方から見てV字型に構成されている。しかしながら、それに限られず、第3水中翼23は、例えば、後方から見て直線型や曲線型に構成されていてもよい。
第1水中翼21、第2水中翼22および第3水中翼23は、下面よりも上面の方が湾曲した断面形状(翼型)を有する。この断面形状により、各水中翼の上面より下面の方が流体(水)の流速が高くなるため、上面の圧力が下面の圧力より小さくなり、船体10を水面WSから浮上させるための揚力を各水中翼に発生させることができる。また、本実施形態では、各水中翼で発生した揚力を船体10に効率よく伝えることができるように、第1水中翼21、第2水中翼22および第3水中翼23を、船体10の下方における水中に配置したが、それに限られるものではない。例えば、L字型に構成された第1支持部材41および/または第2支持部材42を用いて、第1水中翼21、第2水中翼22および第3水中翼23を、船体10の下方以外における水中に配置してもよい。さらに、本実施形態では、第1水中翼21および第2水中翼22の各々について、上部と下部とに1個ずつの推進機を設けたが、それに限られず、上部と下部とに複数個ずつの推進機を設けてもよい。
次に、本実施形態の水上移動体100(船舶)の制御例について説明する。図5は、水上移動体100の制御ブロック図である。本実施形態の水上移動体100は、図5に示すように、第1推進機31および第2推進機32を制御することにより第1船体10の姿勢を制御する制御部50を備える。具体的には、制御部50は、第1上部推進機31U、第1下部推進機31L、第2上部推進機32Uおよび第2下部推進機32Lの出力(推進力)を個別に調整することにより、第1水中翼21および第2水中翼の仰角を個別に調整し、船体10の姿勢を制御することができる。制御部50は、例えばECU(Electronic Control Unit)であり、CPUに代表されるプロセッサ、半導体メモリ等の記憶デバイス、外部デバイスとのインタフェース等を含みうる。また、水上移動体100は、第1推進機31および第2推進機32に供給される電力を蓄電するバッテリ51を更に含む。制御部50は、バッテリ51から各推進機に供給される電力を制御することにより、各推進機の推進力を制御することができる。制御部50およびバッテリ51は、船体10に搭載されうる。
また、水上移動体100は、船体10の姿勢を検知する姿勢検知部52を更に備えうる。姿勢検知部52は、例えば、ジャイロセンサを含み、ピッチ軸、ロール軸およびヨー軸の各々について船体10の傾き(即ち、船体10のピッチング、ローリングおよびヨーイング)を検知する。この姿勢検知部52の検知結果に基づいて、制御部50は、船体10が目標姿勢(例えば水平)を保つように船体10の姿勢(ピッチング、ローリングおよびヨーイング)を制御することができる。ここで、水上移動体100は、図5に示すように、船体10の速度を検知する速度検知部53と、船体10の加速度を検知する加速度検知部54とを更に備えてもよい。これにより、制御部50は、速度検知部53および加速度検知部54での検知結果に基づいて、船体10の速度および加速度を制御することができる。各検知部52~54は、船体10に搭載されうる。
水上移動体100は、船体10に搭乗している操縦者による水上移動体100の制御指示(入力)を受け付ける受付部55を更に備えてもよい。制御指示とは、例えば、水上移動体100の右旋回、左旋回、加速、減速などを含みうる。受付部55は、操縦者による操縦桿(舵輪)の操作を制御指示として受け付けるように構成されてもよいし、船体10上での操縦者の体重移動を検知するセンサを有し、操縦者の体重移動を制御指示として受け付けるように構成されてもよい。一例として、水上移動体100を右旋回させるための制御指示を受付部55で受け付けた場合、制御部50は、第1推進機31の出力(推進力)よりも第2推進機32の出力(推進力)の方が制御指示(右旋回の大きさ)に応じた量だけ大きくなるように、第1推進機31および第2推進機32を制御する。これにより、水上移動体100を右旋回させることができる。一方、水上移動体100を左旋回させるための制御指示を受付部55で受け付けた場合、制御部50は、第2推進機32の出力(推進力)よりも第1推進機31の出力(推進力)の方が制御指示(左旋回の大きさ)に応じた量だけ大きくなるように、第1推進機31および第2推進機32を制御する。これにより、水上移動体100を左旋回させることができる。
次に、本実施形態の水上移動体100における船体10の姿勢制御について説明する。本実施形態の水上移動体100では、制御部50は、姿勢検知部52の検知結果に基づいて、船体10が目標姿勢(例えば水平)を保つように船体10の姿勢を自動制御する。具体的には、制御部50は、第1上部推進機31U、第1下部推進機31L、第2上部推進機32Uおよび第2下部推進機32Lの出力を個別に調整する(即ち、推進機31U、31L、32Uおよび32Lの出力バランスを調整する)ことにより、船体10が目標姿勢を保つように船体10の姿勢を自動制御することができる。
ここで、制御部50は、操縦者による制御指示に応じた水上移動体100の制御を実行する場合においても、船体10が目標姿勢を保つように船体10の姿勢を自動制御しうる。一例として、水上移動体100を旋回(右旋回または左旋回)させる制御指示を受け付けた場合、制御部50は、船体10を目標姿勢に制御しながら、水上移動体100の旋回を制御しうる。同様に、水上移動体100を加減速させて船体10を上下方向に昇降させる制御指示を受け付けた場合においても、制御部50は、船体10を目標姿勢に制御しながら、船体10の昇降を制御しうる。
図6は、船体10の姿勢を制御するための各推進機の出力関係を示している。図6において、「F1U」は第1上部推進機31Uの出力を表し、「F1L」は第1下部推進機31Lの出力を表している。また、「F2U」は第2上部推進機32Uの出力を表し、「F2L」は第2下部推進機32Lの出力を表している。なお、各推進機の出力とは、各推進機で発生した推進力のことである。
例えば、制御部50は、船体10のローリングを制御する場合、第1水中翼21の上部と下部とでの第1推進機31の出力差と、第2水中翼22の上部と下部とでの第2推進機32の出力差との差分を調整する。具体的には、制御部50は、船体10の左側を上げる場合(図6の「+(左上げ)」)、第1上部推進機31Uと第1下部推進機31Lとの出力差(F1U-F1L)が、第2上部推進機32Uと第2下部推進機32Lとの出力差(F2U-F2L)より大きくなるように、各推進機を制御する。一方、制御部50は、船体10の左側を下げる場合(図6の「-(左下げ)」)、第1上部推進機31Uと第1下部推進機31Lとの出力差(F1U-F1L)が、第2上部推進機32Uと第2下部推進機32Lとの出力差(F2U-F2L)より小さくなるように、各推進機を制御する。なお、本実施形態では、上部推進機と下部推進機との出力差を用いて船体10のローリングを制御する例を示したが、上部推進機と下部推進機との出力比を用いて船体10のローリングを制御してもよい。
制御部50は、船体10のピッチングを制御する場合、第1水中翼21および第2水中翼22の上部に設けられた推進機の出力の合力と、第1水中翼21および第2水中翼22の下部に設けられた推進機の出力の合力との差(出力差)を調整する。具体的には、制御部50は、船体10の前側を上げる場合(図6の「+(前上げ)」)、第1上部推進機31Uの出力F1Uと第2上部推進機32Uの出力F2Uとの合力(F1U+F2U)が、第1下部推進機31Lの出力F1Lと第2下部推進機32Lの出力F2Lとの合力(F1L+F2L)より小さくなるように、各推進機を制御する。一方、制御部50は、船体10の前側を下げる場合(図6の「-(前下げ)」)、第1上部推進機31Uの出力F1Uと第2上部推進機32Uの出力F2Uとの合力(F1U+F2U)が、第1下部推進機31Lの出力F1Lと第2下部推進機の出力F2Lとの合力(F1L+F2L)より大きくなるように、各推進機を制御する。
制御部50は、船体10のヨーイングを制御する場合、第1水中翼21に設けられた第1推進機31と第2水中翼22に設けられた第2推進機32との出力差を調整する。具体的には、制御部50は、船体を右回転させる場合(図6の「+(右回転)」)、第1上部推進機31Uの出力F1Uと第1下部推進機31Lの出力F1Lとの合力が、第2上部推進機32Uの出力F2Uと第2下部推進機32Lの出力F2Lとの合力より小さくなるように、各推進機を制御する。一方、制御部50は、船体を左回転させる場合(図6の「-(左回転)」)、第1上部推進機31Uの出力F1Uと第1下部推進機31Lの出力F1Lとの合力が、第2上部推進機32Uの出力F2Uと第2下部推進機32Lの出力F2Lとの合力より大きくなるように、各推進機を制御する。
本実施形態の水上移動体100では、船体10の前側に配置された第1水中翼21および第2水中翼22の迎角を増加させることで、第1水中翼21および第2水中翼22の揚力を増加させることができる。この場合、船体10はピッチ方向前上がりの姿勢に遷移するのに追従して、船体10の後側に配置された第3水中翼23も迎角が増加し、ピッチ方向前上がりの姿勢への遷移を打ち消すように第3水中翼23の揚力が増加する。つまり、本実施形態の水上移動体100の構成では、船体10を目標姿勢に保ちながら、船体10の上下方向の昇降を行うことができる。また、第3水中翼23は、第1水中翼21および第2水中翼22と比べて船体10までの距離が近いため、さらに船体10を浮上させようとすると、第1水中翼21および第2水中翼22より先に水面WSから出てしまう。この場合、第3水中翼23はこれ以上上昇しないため、第1水中翼21および第2水中翼22のみが上昇し、船体10が前上がりになることが想定される。しかしながら、本実施形態の水上移動体100では、制御部50が、姿勢検知部52の検知結果に基づいて、船体10が目標姿勢を保つように船体10の姿勢を制御しているため、船体10が前上がりになったときには、第1水中翼21および第2水中翼22の揚力を減らすように各推進機が制御される。したがって、水上移動体100は、各水中翼が水中に位置するように、水面WSからの船体10の浮上高さを制御することができる。このように、本実施形態の水上移動体100の構成では、船体10の浮上高さを直接検知することなく、船体10の姿勢の検知結果のみで船体10の浮上高さを制御することができる。
上述したように、本実施形態の水上移動体100は、船体10の下方において左右方向に沿って並んだ第1水中翼21および第2水中翼22を備え、第1水中翼21の上部および下部には第1推進機31がそれぞれ設けられ、第2水中翼22の上部および下部には第2推進機32がそれぞれ設けられている。また、第1水中翼21および第2水中翼は、各推進機の出力に応じて仰角が変化するように構成される。この構成により、各推進機の出力を調整することで、船体10の姿勢(ローリング、ピッチング、ヨーイング)を精度よく制御することができる。
<他の実施形態>
上記実施形態では、第1推進機31および第2推進機32として、モータMを有する電動式の推進機を用いたが、それに限られず、エンジン式の推進機を用いてもよい。この場合、各推進機にエンジンを個別に設けた構成であってもよいが、1つエンジンを船体10に搭載しておき、当該エンジンの駆動力を伝達機構などにより各推進機のプロペラPに伝達する構成であってもよい。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の水上移動体は、
本体部(例えば10)を水面から浮上させた状態で移動する水上移動体(例えば100)であって、
前記本体部に設けられた第1水中翼(例えば21)および第2水中翼(例えば22)と、
前記第1水中翼の上部および下部にそれぞれ設けられた第1推進機(例えば31、31U、31L)と、
前記第2水中翼の上部および下部にそれぞれ設けられた第2推進機(例えば32、32U、32L)と、
を備え、
前記第1水中翼および前記第2水中翼は、左右方向に沿って配置され、互いに独立して仰角を変化可能に構成されている。
この構成によれば、各推進機の出力を個別に調整して、第1水中翼および第2水中翼の仰角を個別に変化させることにより、本体部の姿勢(例えばローリング、ピッチング、ヨーイング)を精度よく制御することができる。その結果、本体部の姿勢の変動や揺れを低減することが可能となる。
2.上記実施形態では、
前記第1水中翼は、前記第1水中翼の上部と下部とでの前記第1推進機の出力差に応じて仰角が変化するように構成され、
前記第2水中翼は、前記第2水中翼の上部と下部とでの前記第2推進機の出力差に応じて仰角が変化するように構成されている。
この構成によれば、第1水上翼および第2水中翼の各々について、上部と下部とで推進機の出力(推進力)を個別に調整することにより、第1水中翼および第2水中翼の仰角を個別に変化させ、本体部の姿勢を精度よく制御することができる。
3.上記実施形態では、
前記第1水中翼および前記第2水中翼より後方側において前記本体部に固定された第3水中翼(例えば23)を更に備える。
この構成によれば、水面から浮上させた本体部の姿勢をより安定させることができる。
4.上記実施形態では、
前記第1推進機および前記第2推進機の出力を調整することにより前記本体部の姿勢を制御する制御部(例えば50)を更に備える。
この構成によれば、各推進機の出力を個別に調整することにより、本体部の姿勢を精度よく制御することができる。
5.上記実施形態では、
前記水上移動体は、
前記第1水中翼の上部に設けられた第1上部推進機(例えば31U)と、前記第1水中翼の下部に設けられた第1下部推進機(例えば31L)とを、前記第1推進機として備え、
前記第2水中翼の上部に設けられた第2上部推進機(例えば32U)と、前記第2水中翼の下部に設けられた第2下部推進機(例えば32L)とを、前記第2推進機として備え、
前記制御部は、前記第1上部推進機、前記第1下部推進機、前記第2上部推進機および前記第2下部推進機の出力バランスを調整することにより、前記本体部の姿勢を制御する。
この構成によれば、各推進機の出力を個別に調整することにより、第1水中翼および第2水中翼の仰角を個別に且つ精度よく変化させ、本体部の姿勢を更に精度よく制御することができる。
6.上記実施形態では、
前記本体部の姿勢を検知する検知手段(例えば52)を更に備え、
前記制御部は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記本体部が目標姿勢を保つように前記本体部の姿勢を制御する。
この構成によれば、本体部の姿勢を精度よく制御することができる。また、本体部の姿勢の自動制御を行うことが可能となる。
7.上記実施形態では、
前記制御部は、前記第1水中翼の上部と下部とでの前記第1推進機の出力差と、前記第2水中翼の上部と下部とでの前記第2推進機の出力差との差分を調整することにより、前記本体部のローリングを制御する。
この構成によれば、各推進機の出力を調整することにより、本体部の姿勢としてローリングを制御することができる。
8.上記実施形態では、
前記制御部は、前記第1水中翼および前記第2水中翼の上部に設けられた推進機の出力の合力と、前記第1水中翼および前記第2水中翼の下部に設けられた推進機の出力の合力との差を調整することにより、前記本体部のピッチングを制御する。
この構成によれば、各推進機の出力を調整することにより、本体部の姿勢としてピッチングを制御することができる。
9.上記実施形態では、
前記制御部は、前記第1推進機と前記第2推進機との出力差を調整することにより、前記本体部のヨーイングを制御する。
この構成によれば、各推進機の出力を調整することにより、本体部の姿勢としてヨーイングを制御することができる。
10.上記実施形態では、
前記水上移動体は、前記本体部としての船体を水面から浮上させた状態で移動する船舶である。
この構成によれば、船体を水面から浮上させた状態で移動する船舶において、当該船体の姿勢の変動や揺れを低減することができる。
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。
10:船体(本体部)、21:第1水中翼、22:第2水中翼、23:第3水中翼、31:第1推進機、32:第2推進機、50:制御部、52:姿勢検知部、100:水上移動体

Claims (10)

  1. 本体部を水面から浮上させた状態で移動する水上移動体であって、
    前記本体部に設けられた第1水中翼および第2水中翼と、
    前記第1水中翼の上部および下部にそれぞれ設けられた第1推進機と、
    前記第2水中翼の上部および下部にそれぞれ設けられた第2推進機と、
    を備え、
    前記第1水中翼および前記第2水中翼は、左右方向に沿って配置され、互いに独立して仰角を変化可能に構成されている、ことを特徴とする水上移動体。
  2. 前記第1水中翼は、前記第1水中翼の上部と下部とでの前記第1推進機の出力差に応じて仰角が変化するように構成され、
    前記第2水中翼は、前記第2水中翼の上部と下部とでの前記第2推進機の出力差に応じて仰角が変化するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の水上移動体。
  3. 前記第1水中翼および前記第2水中翼より後方側において前記本体部に固定された第3水中翼を更に備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の水上移動体。
  4. 前記第1推進機および前記第2推進機の出力を調整することにより前記本体部の姿勢を制御する制御部を更に備える、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水上移動体。
  5. 前記水上移動体は、
    前記第1水中翼の上部に設けられた第1上部推進機と、前記第1水中翼の下部に設けられた第1下部推進機とを、前記第1推進機として備え、
    前記第2水中翼の上部に設けられた第2上部推進機と、前記第2水中翼の下部に設けられた第2下部推進機とを、前記第2推進機として備え、
    前記制御部は、前記第1上部推進機、前記第1下部推進機、前記第2上部推進機および前記第2下部推進機の出力バランスを調整することにより、前記本体部の姿勢を制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の水上移動体。
  6. 前記本体部の姿勢を検知する検知手段を更に備え、
    前記制御部は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記本体部が目標姿勢を保つように前記本体部の姿勢を制御する、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の水上移動体。
  7. 前記制御部は、前記第1水中翼の上部と下部とでの前記第1推進機の出力差と、前記第2水中翼の上部と下部とでの前記第2推進機の出力差との差分を調整することにより、前記本体部のローリングを制御する、ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の水上移動体。
  8. 前記制御部は、前記第1水中翼および前記第2水中翼の上部に設けられた推進機の出力の合力と、前記第1水中翼および前記第2水中翼の下部に設けられた推進機の出力の合力との差を調整することにより、前記本体部のピッチングを制御する、ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の水上移動体。
  9. 前記制御部は、前記第1推進機と前記第2推進機との出力差を調整することにより、前記本体部のヨーイングを制御する、ことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載の水上移動体。
  10. 前記水上移動体は、前記本体部としての船体を水面から浮上させた状態で移動する船舶である、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の水上移動体。
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