JP7346683B1 - エレベータの群管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】特定階に対する輸送力を確保するとともに、過剰な輸送力を抑制し、他の階を含めた建物全体の群管理性能を改善する。【解決手段】一実施形態に係るエレベータの群管理システムは、特定階で登録されたホール呼びに対し、少なくとも2台の乗りかごを割当かごとして応答させる。上記エレベータの群管理システムは、かご呼びによって上記特定階に応答予定であり、上記特定階から上記ホール呼びと同一方向に出発する乗りかごが1台目の割当かご以外に存在する場合に、上記1台目の割当かごの予想到着時間と上記特定階に応答予定の乗りかごの予想到着時間との時間間隔に基づいて、2台目の割当かごの必要性を判断する割当制御手段を備える。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、複数台の乗りかごの運転を制御するエレベータの群管理システムに関する。
例えば、オフィスビルなどでは、昼食時間帯の後半になると、昼食階から各階に向かう利用者が多くなる。このように、特定の時間帯に多数の利用者が集中する特定階(食堂階など)では、1回のホール呼びに対し、複数台(例えば2台)の乗りかごを割当てる制御が用いられることがある。これを「複数台割当方式」と呼ぶ。
なお、「ホール呼び」とは、乗場に設置されたホール呼びボタンの押下によって登録される呼びのことであり、利用者の行先方向(上方向/下方向)の情報を含む。これに対し、「かご呼び」とは、乗りかご内に設置された行先階ボタンの押下により登録される呼びのことであり、利用者の行先階の情報を含む。
複数台割当方式の目的は、時間帯によって、多くの利用者が乗車する階(以下、特定階と称す)に対し、エレベータ(乗りかご)の応答頻度を上げることで、利用者の待ち時間を短縮し、満員による利用者の積み残しを防ぐことにある。この複数台割当方式は、特定階での待ち時間の短縮やかご内混雑緩和のメリットがある。
特開2010-64874号公報 国際公開2009/123014号
しかしながら、複数台割当方式では、特定階に対する乗りかごの応答回数が増えるため、他の階では、待ち時間が長くなるなど、群管理性能が悪化する傾向にある。例えば、かご呼びで特定階に応答する乗りかごが多い場合、乗りかごが特定階に到着するので、十分な輸送力を提供できる。このような場合に、1回のホール呼びに対して、複数台(例えば2台)の乗りかごを常に応答させていると、特定階に対する輸送力が過剰となり、他の階の待ち時間が悪化して、建物全体の群管理性能が低下する。
本発明が解決しようとする課題は、特定階に対する輸送力を確保するとともに、過剰な輸送力を抑制し、他の階を含めた建物全体の群管理性能を改善することのできるエレベータの群管理システムを提供することである。
一実施形態に係るエレベータの群管理システムは、特定階で登録されたホール呼びに対し、少なくとも2台の乗りかごを割当かごとして応答させる。上記エレベータの群管理システムは、かご呼びによって上記特定階に応答予定であり、上記特定階から上記ホール呼びと同一方向に出発する乗りかごが1台目の割当かご以外に存在する場合に、上記1台目の割当かごの予想到着時間と上記特定階に応答予定の乗りかごの予想到着時間との時間間隔に基づいて、2台目の割当かごの必要性を判断する割当制御手段を備える。
図1は第1の実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。 図2は上記第1の実施形態における複数台割当方式と2台目の割当かごの必要性を説明するための図である。 図3は上記第1の実施形態における特定階と運転方向との関係を示す図である。 図4は上記第1の実施形態における群管理システムの動作を示すフローチャートである。 図5は第2の実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。 図6は上記第2の実施形態における乗りかごの混雑率と割当処理との関係を示す図である。 図7は上記第2の実施形態における群管理システムの混雑状況検出処理を示すフローチャートである。 図8は上記第2の実施形態における群管理システムのモード設定処理を示すフローチャートである。 図9は上記第2の実施形態における群管理システムの割当処理を示すフローチャートである。 図10は上記図9のステップS56,S58で実行される1台目同時応答優先処理を示すフローチャートである。 図11は上記図9のステップS59,S62で実行される2台目同時応答優先処理を示すフローチャートである。 図12は上記図9の上記ステップS67,S68で実行される同時応答非優先処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。なお、ここで言うエレベータとは、基本的には「乗りかご」のことである。乗りかごの台数は任意であり、少なくとも2台以上あれば良い。図1の例では、A~D号機で示される4台の乗りかごが群管理された構成が示されている。図中の11a,11b,11c,11dは単体制御装置、12a,12b,12c,12dは乗りかごである。
単体制御装置11a,11b,11c,11dは、エレベータ制御装置あるいはかご制御装置とも呼ばれ、各号機の乗りかご12a,12b,12c,12dに対応して設けられている。単体制御装置11aは、A号機の乗りかご12aの運転制御を行う。具体的には、単体制御装置11aは、乗りかご12aを昇降動作させるための図示せぬモータ(巻上機)の制御やドアの開閉制御などを行う。B号機の単体制御装置11b、C号機の単体制御装置11c、D号機の単体制御装置11dも同様である。これらの単体制御装置11a,11b,11c,11dは、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータによって構成される。乗りかご12a,12b,12c,12dは、モータ(巻上機)の駆動により昇降路内を昇降動作する。
乗りかご12a,12b,12c,12dには、それぞれにかご呼びを登録するためのかご呼び登録装置13a,13b,13c,13dが備えられている。「かご呼び」は、かご呼び登録装置13a,13b,13c,13dに設けられた階床ボタンの操作によって登録される呼びであり、利用者の行先階と乗りかごの情報を含んでいる。また、乗りかご12a,12b,12c,12dの底部には、それぞれに積載荷重を検出するための荷重検出器14a,14b,14c,14dが設置されている。かご呼びや積載荷重の情報は、乗りかご12a,12b,12c,12dに対応した単体制御装置11a,11b,11c,11dを介して群管理制御装置10に送られる。
一方、各階の乗場には、それぞれにホール呼びを登録するためのホール呼び登録装置15a,15b…が設置されている。「ホール呼び」とは、ホール呼び登録装置15a,15b…に設置された上方向または下方向のボタンの操作によって登録される呼びであり、利用者の行先方向(上方向または下方向)と乗場階の情報を含んでいる。ホール呼びの情報は、図示せぬ伝送ケーブルを介して群管理制御装置10に送られる。
群管理制御装置10は、本システムの上位制御装置として存在し、各号機の乗りかご12a,12b,12c,12dの運転を群管理制御する。群管理制御装置10は、単体制御装置11a,11b,11c,11dと同様に、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータによって構成される。群管理制御装置10には、本システムを実現するための機能として、運転情報取得部21、呼び記憶部22、予測到着時間算出部23、割当制御部24、割当出力部25が備えられている。
運転情報取得部21は、単体制御装置11a,11b,11c,11dを通じて乗りかご12a,12b,12c,12dの運転情報(現在位置、運転方向、かご呼びの情報など)を取得する。呼び記憶部22は、任意の階で登録されたホール呼びの情報を記憶すると共に、当該ホール呼びが割り当てられた乗りかごの情報を記憶する。予測到着時間算出部23は、任意の階でホール呼びが登録された際に、乗りかご12a,12b,12c,12dのそれぞれが現在位置からホール呼びの登録階に到着するまでの予測到着時間を算出する。
割当制御部24は、予測到着時間算出部23によって算出された予測到着時間を含む評価指標に基づいて、乗りかご12a,12b,12c,12dの中からホール呼びを割り当てる乗りかごを割当かごとして選出する。「割当かご」とは、ホール呼びが割り当てられた乗りかごのことを言う。割当出力部25は、単体制御装置11a,11b,11c,11dの中の割当かごに対応した単体制御装置に割当信号を出力して、当該割当かごをホール呼びの登録階に向かわせる。
また、割当制御部24は、所定の時間帯に、特定階で発生した1回のホール呼びに対し、少なくとも2台の乗りかごを割当てる「複数台割当方式」を備える。以下に、複数台割当方式について説明する。
(複数台割当方式)
例えば昼食時間帯の後半など、多くの利用者が特定階(食堂階など)から乗りかごに乗車する時間帯には、ホール呼びが頻繁に登録される。そこで、このような特定階で登録された1回のホール呼びに対し、少なくとも2台の乗りかごを割当てる「複数台割当方式」が用いられる。
この複数台割当方式は、特定階では、待ち時間の短縮やかご内混雑緩和のメリットがある。一方で、乗りかごが特定階に応答する回数が増えるため、他の階では、待ち時間が長くなるなど、群管理性能が低下する傾向にある。例えば、かご呼びで特定階に到着する乗りかごが多い場合には、それだけで十分な輸送力を提供できる。その場合、1回のホール呼びに対し、2台の乗りかごを割当てると、特定階に対する輸送力が過剰となり、他の階で待ち時間が多くなる。
そこで、本実施形態では、特定階でホール呼びが登録された場合に、1台目の割当かごは通常の割当処理によって選出する。「通常の割当処理」とは、新たに登録されたホール呼びと、登録済みで未応答のホール呼びに対する予測到着時間を含む評価指標に基づいて、多くのホール呼びに早く応答できるように、割当かごを選出する処理である。2台目の割当かごの必要性については、1台目の割当かごの予想到着時間と特定階に応答予定の乗りかごの予想到着時間との時間間隔によって判断する。
例えば、1台目の割当かごがホール呼びの登録階に到着するまでの時間(予測到着時間)をT1とする。次に、1台目の割当かご以外の乗りかごを対象に、「かご呼び」によって特定階に応答予定であり、特定階から当該ホール呼びと同じ方向に出発する乗りかごを検出する。その際、各階のホール呼びが割り当てられていない乗りかごに限定して検出しても良い。該当する乗りかごが存在した場合、当該乗りかごがホール呼びの登録階に到着するまでの予測到着時間T2を算出する。該当する乗りかごが複数台ある場合は、最もT2が短い乗りかごを選ぶ。
ここでは、以下の条件を満足する場合、特定階のホール呼びに対して、割当かごを1台選ぶだけで十分であると判断する(2台目の割当かごは不要と判断する)。
・かご呼びによる最短の予測到着時間T2が、1台目の割当かごの予測到着時間T1に予め設定された閾値Th1を加算した値以下の場合(T2≦T1+Th1)
つまり、1台目の割当かごの到着後、少し待てば(Th1以内)、かご呼びによる乗りかごが到着する場合には、2台目を割り当てる必要はないと判断する。この場合、上記T2で応答予定の乗りかごに当該ホール呼びを割り当てても良い。これは、上記T2で応答予定の乗りかごは、元々、かご呼びによって特定階に向かう乗りかごであり、この乗りかごにホール呼びを割当てても、特定階に対する乗りかごの台数自体は変化せず、他の階の待ち時間は影響しないからである。
一方、「かご呼び」によって特定階に応答予定の乗りかごが存在しない場合、あるいは、「かご呼び」によって特定階に応答予定であっても、上記条件を満たさない場合には、2台目を割り当てる必要があると判断する。この場合、特定階に対するかご呼びの登録の有無によらず、予測到着時間等を考慮した通常の割当処理により、2台目の割当かごを決定する。
図2に具体例を示す。
最下階である1階が特定階(例えば食堂階)として設定された建物において、その特定階で発生した上方向のホール呼びに対して、2台の乗りかごを割り当てる場合を想定する。図中の三角印はホール呼び、丸印はかご呼びを示す。
1台目として、A号機の乗りかご12aにホール呼びが割り当てられたとする。この乗りかご12aが1階に到着するまでの時間(予測到着時間)が28秒であったとする。このとき、C号機の乗りかご12cとD号機の乗りかご12dが、かご呼びにより1階の特定階に応答予定であり、特定階に到着後にホール呼びと同じ上方向に出発する乗りかごであったとする。なお、B号機の乗りかご12bは、1階行きのかご呼びを持たず、1階のホール呼びを割り当てると、既に登録済みの他の階のホール呼びの応答に遅れが生じる。このため、乗りかご12bは、1台目の割当かごには選ばれない。
ここで、C号機の乗りかご12cとD号機の乗りかご12dの予測到着時間が下記のようであったとする。
C号機:44秒
D号機:49秒
C号機の乗りかご12cの方がD号機の乗りかご12dよりも早く1Fに着くので、C号機の乗りかご12cが選択される。A号機の乗りかご12aとC号機の乗りかご12cの予測到着時間を比較すると、44-28=16秒の差がある。閾値Th1=20秒とすると、閾値Th1の時間以内にC号機の乗りかご12cが1Fの特定階に来るので、2台目の割当かごは不要と判断される。
このように、1台目の割当処理については通常通りに実施するが、2台目の割当処理については、かご呼びにより特定階に応答予定の乗りかごの運転状況によって判断する。これにより、特定階に対する過剰なサービスを抑制でき、建物全体の群管理性能をバランスよく維持できる。
(特定階と運転方向との関係)
図3は特定階と運転方向との関係を示す図である。図中の三角印はホール呼びを示す。
図3(a)に示すように、最下階が特定階であった場合、その特定階から上方向に向かうホール呼びが複数台割当方式の対象となる。同図(b)に示すように、最上階が特定階であった場合、その特定階から下方向に向かうホール呼びが複数台割当方式の対象となる。同図(c)に示すように、中間階が特定階であった場合、その特定階から上方向に向かうホール呼びと下方向に向かうホール呼びの両方が複数台割当方式の対象となる。ただし、建物の状況に応じて、特定階の上方向または下方向のみを複数台割当方式の対象とすることでも良い。これは、中間階で複数台割当方式を適用する方向を群管理制御装置10に予め設定しておくことにより実現される。
(1台目の割当処理の省略)
ホール呼びの登録情報は、当該ホール呼びが割り当てられた乗りかごが1台でも応答(到着)したときにクリアされる。ホール呼びの登録情報がクリアされると、次のホール呼びを登録できる。このため、複数台割当方式を実施する時間帯で、1台目の割当かごの応答後、2台目の割当かごが未応答で残っている状態で、新たなホール呼びが登録されることがある。このような場合、新たなホール呼びに対しては、1台目の割当処理を行わず、2台目の割当かごの必要性だけを判断することとする。これにより、必要以上に割当かごを追加することを抑制できる。
(特定階の需要が少ない場合)
特定階の需要が少ない場合には、1台目の割当かごを決めるときに、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかごに特定階のホール呼びを割り当てるようにしても良い。ただし、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかごの中で、特定階への予測到着時間が最も短い乗りかごを対象とし、その予測到着時間が予め設定された閾値よりも短い場合を条件とする。
次に、本システムの動作について、詳しく説明する。
図4は本システムの動作を示すフローチャートである。このフローチャートで示される処理は、主として群管理制御装置10によって実行される。
特定階でホール呼びが登録されると(ステップS11のYes)、群管理制御装置10に備えられた割当制御部24は、呼び記憶部22に記憶されたホール呼びと割当かごの情報を参照して、当該ホール呼びを割り当てた乗りかご(1台目の割当かご)があるか否かを判断する(ステップS12)。該当する乗りかごがなければ(ステップS12のYes)、割当制御部24は、乗りかご12a,12b,12c,12dの中から通常の割当処理によって1台目の割当かごを選出する(ステップS13)。
ここで、複数台割当方式を実施する時間帯でなければ(ステップS14のNo)、上記1台目の割当かごだけが当該ホール呼びに応答して、ここでの処理を終える。一方、例えば昼食時間帯の後半など、複数台割当方式を実施する時間帯であれば(ステップS14のYes)、以下のような処理が実行される。
すなわち、まず、割当制御部24は、運転情報取得部21によって得られる各号機の運転情報に基づいて、上記1台目の割当かご以外で、かご呼びによって特定階に応答予定にある乗りかごを検出する(ステップS15)。以下、かご呼びによって特定階に応答予定にある乗りかごのことを「かご呼び同時応答の乗りかご」と称す。
かご呼び同時応答の乗りかごが存在すれば(ステップS15のYes)、割当制御部24は、予測到着時間算出部23を通じて、上記乗りかごの予測到着時間を算出する(ステップS16)。かご呼び同時応答の乗りかごが複数台存在すれば、割当制御部24は、それぞれについて予測到着時間を算出し、その中で最短の予測到着時間をT2とする(ステップS17)。図2の例では、C号機の乗りかご12cとD号機の乗りかご12dが「かご呼び同時応答の乗りかご」に相当する。C号機の乗りかご12cの予測到着時間(44秒)がD号機の乗りかご12dの予測到着時間(49秒)よりも短いので、C号機の乗りかご12cが選択され、T2=44秒として算出される。
また、割当制御部24は、予測到着時間算出部23を通じて、上記1台目の割当かごの予測到着時間T1を算出する(ステップS18)。図2の例では、A号機の乗りかご12aが「1台目の割当かご」であり、T1=28秒として算出される。割当制御部24は、1台目の割当かごの予測到着時間T1と、かご呼び同時応答の乗りかごの予測到着時間T2とを比較し、T2≦T1+Th1の条件を満たすか否かを判断する(ステップS19)。
上記条件を満たす場合、つまり、1台目の割当かごとかご呼び同時応答の乗りかごとの時間間隔が閾値Th1以内であれば(ステップS19のYes)、割当制御部24は、2台目の割当かごを不要と判断し、かご呼び同時応答の乗りかごを2台目の割当かごとする(ステップS20)。つまり、図2の例では、2台目の割当処理は行われず、もともと1階に応答予定にあったC号機の乗りかご12cが2台目の割当かごとして用いられる。
一方、かご呼び同時応答の乗りかごが存在しなかった場合(ステップS15のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理によって、2台目の割当かごを選出して特定階に応答させる(ステップS21)。あるいは、かご呼び同時応答の乗りかごが存在していても、上記条件を満たさない場合、つまり、1台目の割当かごとかご呼び同時応答の乗りかごとの時間間隔が閾値Th1よりも長い場合には(ステップS19のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理によって、2台目の割当かごを選出して特定階に応答させる(ステップS21)。この場合、「1台目の割当かご」と「2台目の割当かご」、そして、「かご呼び同時応答の乗りかご」の3台が特定階に応答することになる。
このように第1の実施形態によれば、かご呼びによって、乗りかごが頻繁に特定階に応答している状況であれば、特定階で発生した1回のホール呼びに対する乗りかごの割当台数が制限される。これにより、特定階に対して、過剰に乗りかごを応答させてしまう事態を回避でき、他の階に対する運転サービスを含め、建物全体の群管理性能を改善できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、1台目の割当かごとかご呼び同時応答の乗りかごとの時間間隔によって、2台目の割当かごの必要性を判断した。上述したように、かご呼び同時応答の乗りかごが存在し、上記時間間隔が短い場合(つまり、上記条件を満たす場合)には、2台目の割当かごは不要と判断される。しかし、特定階の乗場が混雑している場合には、かご呼び同時応答の乗りかごの有無に関係なく、混雑緩和のために、2台目の割当かごを応答させることが好ましい。
特定階の混雑状況は、特定階から出発した乗りかごの積載荷重から判断できる。例えば、出発時における乗りかごの積載荷重が定格荷重の50~70%であった場合、特定階の乗場に多数の利用者を積み残している可能性があると判断できる。この場合、かご呼び同時応答の乗りかごの有無に関係なく、通常の割当処理によって、2台目の割当かごを選出して特定階に応答させる。
なお、特定階が非常に混雑している場合、つまり、出発時における乗りかごの積載荷重が定格荷重の70%以上であった場合、積極的に乗りかごを特定階に応答させるために、以下のようにしても良い。
1台目の割当かごと2台目の割当かごを選出する際に、かご呼びによって特定階に応答する予定のない乗りかごを選ぶ。つまり、かご呼びによって特定階に応答予定であった乗りかご(かご呼び同時応答かご)以外の乗りかごを特定階に応答させる。これにより、多数の乗りかごが特定階に応答することになり、特定階の乗場の混雑を緩和できる。また、特定階の混雑状況に応じて、乗りかごの応答台数を段階的に増やすように、割当処理を変更することでも良い。
以下では、第2の実施形態として、乗りかごの混雑状況に応じて、特定階に対する割当処理を変更する方法について説明する。
図5は第2の実施形態に係るエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。なお、上記第1の実施形態における図1の構成と同じ部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略するものとする。
第2の実施形態において、群管理制御装置10には、混雑状況検出部26と、モード設定部27とが備えられている。混雑状況検出部26は、特定階から出発した乗りかごの積載荷重に基づいて、特定階の混雑状況を検出する。モード設定部27は、混雑状況検出部26によって検出された特定階の混雑状況に応じて、割当処理に関するモードを設定する(図6参照)。
割当制御部24は、モード設定部27によって設定されたモードに対応した割当処理を実施する。「モードに対応した割当処理を実施する」とは、言い換えると、特定階の混雑状況に応じて、特定階に対する割当処理を変更することである。後述するように、特定階の混雑状況は、乗りかごの混雑率から推定できる。
例えば、乗りかごの混雑率50%のときの特定階の混雑度を第1の基準値、乗りかごの混雑率70%のときの特定階の混雑度を第2の基準値とする。特定階の混雑状況が第1の基準値以上であれば、特定階に応答予定の乗りかごの有無に関係なく、通常の割当処理を実施し、2台の乗りかごを特定階に応答させる(図6のモード4参照)。また、特定階の混雑状況が第2の基準値以上であれば、特定階に応答予定の乗りかごを割当候補の対象外とする割当処理を実施し、特定階に応答予定の乗りかご以外の2台の割当かごを特定階に応答させる(図6のモード5参照)。
図6は乗りかごの混雑率と割当処理との関係を示す図である。
特定階の混雑状況は、乗りかごの混雑率から推定できる。乗りかごの混雑率は、乗りかごに予め定められた定格荷重に対する現在の積載荷重(かご内荷重)の割当から求められる。例えば、乗りかごの定格荷重が650kgであったとする。この乗りかごが特定階から出発したときの積載荷重が455kgであった場合には、混雑率=455/650×100=70%として求められる。乗りかごの混雑率が高いほど、特定階の乗場で待つ利用者が多く、乗場が混雑していると推測できる。本実施形態では、乗りかごの混雑率に応じて、以下のモード1~5のいずれかを設定して、割当処理を切り替える。
・混雑率が「10%未満」のとき:モード1
・混雑率が「10%以上30%未満」のとき:モード2
・混雑率が「30%以上50%未満」のとき:モード3
・混雑率が「50%以上70%未満」のとき:モード4
・混雑率が「70%以上」のとき:モード5。
図6に示すように、モード1~5によって1台目の割当処理と2台目の割当処理が変更される。図中の「実施しない」とは、割当処理を実施しないことを意味する。「通常実施」とは、通常の割当処理によって割当かごを選出することを示す。「かご呼び同時応答優先」とは、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかごを割当かごとして優先的に選出することを示す。「かご呼び同時応答非優先」とは、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかごを以外の乗りかごを割当かごとして優先して選出することを示す。
モード1では、1台目の割当処理だけが実施され、かご呼びによって特定階に応答予定にあった乗りかごにホール呼びが割り当てられる。
モード2では、1台目の割当処理と2台目の割当処理で、それぞれに「かご呼び同時応答優先」が適用される。
モード3は、上記第1の実施形態に相当する。モード3では、1台目の割当処理は「通常実施」であるが、2台目の割当処理は「かご呼び同時応答優先」が適用される。
モード4では、1台目の割当処理と2台目の割当処理ともに「通常実施」である。
モード5では、1台目の割当処理と2台目の割当処理に「かご呼び同時応答非優先」が適用される。特定階に対する乗りかごの応答台数は、モード1が最も少なく、かご呼びで応答予定にあった1台である。モード5が最も多く、かご呼びで2台が応答予定にあった場合には4台である。
次に、本システムの動作として、(a)混雑状況検出処理、(b)モード設定処理、(c)割当処理に分けて説明する。なお、以下のフローチャートで示される処理は、主として群管理制御装置10によって実行される。
(a)混雑状況検出処理
図7は本システムの混雑状況検出処理を示すフローチャートである。
群管理制御装置10の混雑状況検出部26は、特定階のホール呼びに応答した乗りかごが戸閉して出発したときのタイミングで(ステップS31のYes)、当該乗りかごの積載荷重(かご内荷重)を検出する(ステップS32)。例えば、A号機の乗りかご12aが特定階のホール呼びに応答したものとする。乗りかご12aが戸閉して特定階から出発したときに、混雑状況検出部26は、乗りかご12aに設置された荷重検出器14aを通じて積載荷重(かご内荷重)を検出する。なお、特定階が図3(c)に示したような中間階であって、複数台割当方式を特定階の上方向または下方向のみに実施する設定になっている場合には、乗りかご12aがその設定された方向に出発した場合に限り、積載荷重を検出する。
混雑状況検出部26は、この積載荷重に基づいて特定階の混雑状況を判断する(ステップS33)。詳しくは、混雑状況検出部26は、予め定められた定格荷重に対する積載荷重の割当を当該乗りかごの混雑率として算出し、その混雑率を特定階の混雑状況を示す値として用いる。
なお、過去3分間の間に特定階から出発した乗りかごの積載荷重を記録しておき、これらの積載荷重の平均値から混雑率を求めることでも良い。例えば、過去3分間の間に、A号機の乗りかご12a、B号機の乗りかご12b、C号機の乗りかご12bが特定階に応答したとする。この場合、乗りかご12a,12b,12cのそれぞれが特定階から出発したときの積載荷重の平均値から混雑率を求め、その混雑率を特定階の混雑状況を示す値として用いる。
(b)モード設定処理
図8は本システムのモード設定処理を示すフローチャートである。
群管理制御装置10のモード設定部27は、混雑状況検出部26によって検出された乗りかごの混雑率を取得する(ステップS41)。上述したように、乗りかごの混雑率は、例えば過去3分間の間に特定階から出発した乗りかごの積載荷重の平均値から求めたものであっても良い。このときの混雑率が特定階の混雑状況を表す指標となる。
ここで、乗りかごの混雑率が10%未満または出発荷重の記録が1件もない場合(ステップS42のYes)、モード設定部27は、特定階の混雑状況を第1レベルと判断し、モード1を設定する(ステップS46)。「出発荷重の記録が1件もない場合」とは、特定の時間帯に特定階から出発した乗りかごが1台もなかった場合である。「第1レベル」は、特定階が混雑していない状況を示す。
乗りかごの混雑率が10%以上30%未満の場合(ステップS43のYes)、モード設定部27は、特定階の混雑状況を第1レベルよりも高い第2レベルと判断し、モード2を設定する(ステップS47)。
乗りかごの混雑率が30%以上50%未満の場合(ステップS44のYes)、モード設定部27は、特定階の混雑状況を第2レベルよりも高い第3レベルと判断し、モード3を設定する(ステップS48)。
乗りかごの混雑率が50%以上70%未満の場合(ステップS45のYes)、モード設定部27は、特定階の混雑状況を第3レベルよりも高い第4レベルと判断し、モード4を設定する(ステップS49)。
乗りかごの混雑率が70%以上の場合(ステップS45のNo)、モード設定部27は、特定階の混雑状況を第4レベルよりも混雑度が高い第5レベルと判断し、モード5を設定する(ステップS50)。「第5レベル」は、特定階が最も混雑している状況を示す。
なお、図6に示した混雑状況検出処理と、図7に示したモード設定処理は、建物の各階の中で特定階が1つだけ設定されており、その特定階から特定の方向(図3参照)に出発する場合を前提としている。例えば、複数の特定階が設定されている場合には、図6に示した混雑状況検出処理と、図7に示したモード設定処理は特定階毎に実行される。
(c)割当処理
図9は本システムの割当処理を示すフローチャートである。
特定階でホール呼びが登録された場合に(ステップS51のYes)、群管理制御装置10の割当制御部24は、複数台割当方式を実施する時間帯であるか否かを判断する(ステップS52)。複数台割当方式を実施する時間帯でなければ(ステップS52のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理を実施する(ステップS53)。この場合、予測到着時間を含む評価指標に基づいて、乗りかご12a,12b,12c,12dの中から割当かごが選出され、特定階に応答する。
一方、複数台割当方式を実施する時間帯であった場合(ステップS52のYes)、割当制御部24は、モード設定部27によって設定されたモードに応じて処理を分岐する(ステップS54)。
各モードにおいて、まず、割当制御部24は、既に任意の乗りかごに対して、特定階のホール呼びが既に割当てられているか否かを判断する(ステップS55,S57,S60,S63,S66)。上記第1の実施形態で説明したように、特定階のホール呼びが割り当てられた乗りかごが未応答で残っている状態で、新たなホール呼びが登録された場合には、1台目の割当処理を省略することで、必要以上に割当かごを追加することを抑制できる。
・モード1
特定階のホール呼びが割り当てられていない場合に(ステップS55のNo)、割当制御部24は、1台目同時応答優先処理で選出した乗りかごにホール呼びを割り当てる(ステップS56)。2台目の割当処理は実施しない。「1台目同時応答優先処理」とは、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかごを1台目の割当かごとして優先的に選出する処理のことである。
・モード2
特定階のホール呼びが割り当てられていない場合に(ステップS57のNo)、割当制御部24は、1台目同時応答優先処理で選出した乗りかごにホール呼びを割り当てる(ステップS58)。また、割当制御部24は、1台目の割当かごとは別に、2台目同時応答優先処理で選出した乗りかごにホール呼びを割り当てる(ステップS59)。「2台目同時応答優先処理」とは、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかごを2台目の割当かごとして優先的に選出する処理のことである。
・モード3
特定階のホール呼びが割り当てられていない場合に(ステップS60のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理によって選出した乗りかごにホール呼びを割り当てる(ステップS61)。「通常の割当処理」は、予測到着時間を含む評価指標に基づいて、割当かごを選出する処理である。また、割当制御部24は、1台目の割当かごとは別に、2台目同時応答優先の方法で選出した乗りかごにホール呼びを割り当てる(ステップS62)。
・モード4
特定階のホール呼びが割り当てられていない場合に(ステップS63のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理によって2台の乗りかごを選出して、これらの乗りかごにホール呼びを割り当てる(ステップS64-S65)。
・モード5
特定階のホール呼びが割り当てられていない場合に(ステップS66のNo)、割当制御部24は、同時応答非優先処理によって2台の乗りかごを選出して、これらの乗りかごにホール呼びを割り当てる(ステップS67-S68)。「同時応答非優先処理」とは、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかごを割当の候補から外し、その乗りかご以外の乗りかごを割当かごとして優先的に選出する処理である。
(1台目同時応答優先処理)
図10は上記図9のステップS56,S58で実行される1台目同時応答優先処理を示すフローチャートである。
割当制御部24は、運転情報取得部21によって得られる各号機の運転情報に基づいて、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかご(かご呼び同時応答の乗りかご)を検出する(ステップS71)。
かご呼び同時応答の乗りかごが存在すれば(ステップS71のYes)、割当制御部24は、予測到着時間算出部23を通じて、上記乗りかごの予測到着時間を算出する(ステップS72)。かご呼び同時応答の乗りかごが複数台存在すれば、割当制御部24は、それぞれについて予測到着時間を算出し、その中で最短の予測到着時間をT3とする(ステップS73)。
ここで、予測到着時間T3が予め設定された閾値Th2以内であれば(ステップS74のYes)、割当制御部24は、上記予測到着時間T3で応答予定の乗りかごを1台目の割当かごとして選出し、特定階に応答させる(ステップS75)。
一方、かご呼び同時応答の乗りかごが存在しなかった場合(ステップS71のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理によって、1台目の割当かごを選出して特定階に応答させる(ステップS76)。あるいは、かご呼び同時応答の乗りかごが存在していても、予測到着時間T3が閾値Th2よりも長い場合には(ステップS74のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理によって、1台目の割当かごを選出して特定階に応答させる(ステップS76)。
(2台目同時応答優先処理)
図11は上記図9のステップS59,S62で実行される2台目同時応答優先処理を示すフローチャートである。
割当制御部24は、呼び記憶部22に記憶されたホール呼びの情報と、運転情報取得部21によって得られる各号機の運転情報とに基づいて、特定階のホール呼びが未割当であり、かつ、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかご(かご呼び同時応答の乗りかご)を検出する(ステップS81)。
かご呼び同時応答の乗りかごが存在すれば(ステップS81のYes)、割当制御部24は、予測到着時間算出部23を通じて、上記乗りかごの予測到着時間を算出する(ステップS82)。かご呼び同時応答の乗りかごが複数台存在すれば、割当制御部24は、それぞれについて予測到着時間を算出し、その中で最短の予測到着時間をT5とする(ステップS83)。
また、割当制御部24は、予測到着時間算出部23を通じて、上記1台目の割当かごの予測到着時間T4を算出する(ステップS84)。割当制御部24は、1台目の割当かごの予測到着時間T4と、かご呼び同時応答の乗りかごの予測到着時間T5とを比較し、T5≦T4+Th3の条件を満たすか否かを判断する(ステップS85)。
上記条件を満たす場合、つまり、1台目の割当かごとかご呼び同時応答の乗りかごとの時間間隔が閾値Th3以内であれば(ステップS85のYes)、割当制御部24は、上記T5で応答予定の乗りかごを2台目の割当かごとして選出し、特定階に応答させる(ステップS86)。
一方、かご呼び同時応答の乗りかごが存在しなかった場合(ステップS81のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理によって、2台目の割当かごを選出して特定階に応答させる(ステップS87)。あるいは、かご呼び同時応答の乗りかごが存在していても、上記条件を満たさない場合、つまり、1台目の割当かごとかご呼び同時応答の乗りかごとの時間間隔が閾値Th3よりも長い場合には(ステップS85のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理によって、2台目の割当かごを選出して特定階に応答させる(ステップS87)。
(同時応答非優先処理)
図12は上記図9の上記ステップS67,S68で実行される同時応答非優先処理を示すフローチャートである。
割当制御部24は、運転情報取得部21によって得られる各号機の運転情報に基づいて、かご呼びによって特定階に応答予定の乗りかご(かご呼び同時応答の乗りかご)を検出する(ステップS91)。
かご呼び同時応答の乗りかごが存在すれば(ステップS92のYes)、割当制御部24は、当該乗りかごを割当ての候補から外すと、候補がなくなるか否かを判断する(ステップS92)。候補があれば(ステップS92のNo)、割当制御部24は、かご呼び同時応答の乗りかご以外の候補の中から通常の割当処理によって割当かごを選出して、特定階に応答させる(ステップS93)。
一方、かご呼び同時応答の乗りかごが存在しなかった場合(ステップS91のNo)、割当制御部24は、通常の割当処理によって、割当かごを選出して特定階に応答させる(ステップS94)。あるいは、かご呼び同時応答の乗りかごが存在していても、当該乗りかごを割当ての候補から外すと、候補がなくなる場合には(ステップS92のYes)、割当制御部24は、通常の割当処理によって、割当かごを選出して特定階に応答させる(ステップS94)。
このように第2の実施形態によれば、特定階の混雑状況に応じて、特定階に対する割当処理を変更することにより、特定階が混雑している場合と混雑していない場合とで乗りかごの応答台数を効率的に調整することができる。これにより、建物全体の群管理性能を改善できる。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、特定階に対する輸送力を確保するともに、過剰な輸送力を抑制し、他の階を含めた建物全体の群管理性能を改善することのできるエレベータの群管理システムを提供することができる。
なお、図3で説明したように、特定階の場所によって、複数台制御方式が実施されるホール呼びの方向が異なる。本発明は、特定階の上方向のホール呼びだけに複数台制御方式を実施する場合、特定階の下方向のホール呼びだけに複数台制御方式を実施する場合、特定階の上方向と下方向のホール呼びに複数台制御方式を実施する場合の全てに適用される。
要するに、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…群管理制御装置、11a~11d…単体制御装置、12a~12d…乗りかご、13a~13d…かご呼び登録装置、14a~14d…荷重検出器、15a,15b…ホール呼び登録装置、21…運転情報取得部、22…呼び記憶部、23…予測到着時間算出部、24…割当制御部、25…割当出力部、26…混雑状況検出部、27…モード設定部。

Claims (8)

  1. 特定階で登録されたホール呼びに対し、少なくとも2台の乗りかごを割当かごとして応答させるエレベータの群管理システムにおいて、
    かご呼びによって上記特定階に応答予定であり、上記特定階から上記ホール呼びと同一方向に出発する乗りかごが1台目の割当かご以外に存在する場合に、上記1台目の割当かごの予想到着時間と上記特定階に応答予定の乗りかごの予想到着時間との時間間隔に基づいて、2台目の割当かごの必要性を判断する割当制御手段を具備したことを特徴とするエレベータの群管理システム。
  2. 上記割当制御手段は、
    上記1台目の割当かごの予想到着時間と、上記特定階に応答予定の乗りかごの予想到着時間との時間間隔が第1の閾値以下であった場合に、上記2台目の割当かごを不要と判断することを特徴とする請求項1記載のエレベータの群管理システム。
  3. 上記割当制御手段は、
    上記1台目の割当かごの予想到着時間と、上記特定階に応答予定の乗りかごの予想到着時間との時間間隔が上記第1の閾値よりも長ければ、上記2台目の割当かごを必要と判断することを特徴とする請求項2記載のエレベータの群管理システム。
  4. 上記特定階の混雑状況を検出する混雑状況検出手段を備え、
    上記割当制御手段は、
    上記混雑状況検出手段によって算出された検出された上記特定階の混雑状況に応じて、上記特定階に対する割当処理を変更することを特徴とする請求項1記載のエレベータの群管理システム。
  5. 上記割当制御手段は、
    上記特定階の混雑状況が第1の基準値以上であれば、上記特定階に応答予定の乗りかごの有無に関係なく、通常の割当処理を実施し、上記通常の割当処理によって選出された上記1台目の割当かごと上記2台目の割当かごを上記特定階に応答させることを特徴とする請求項4記載のエレベータの群管理システム。
  6. 上記通常の割当処理は、上記特定階に対する予測到着時間を含む評価指標に基づいて、割当かごを選出する処理を含むことを特徴とする請求項5記載のエレベータの群管理システム。
  7. 上記割当制御手段は、
    上記特定階の混雑状況が上記第1の基準値よりも高く設定された第2の基準値以上であれば、上記特定階に応答予定の乗りかごを候補対象外とした割当処理により、上記1台目の割当かごと上記2台目の割当かごを選出することを特徴とする請求項5記載のエレベータの群管理システム。
  8. 上記混雑状況検出手段は、
    上記乗りかごが上記特定階を出発したときの積載荷重に基づいて、上記特定階の混雑状況を検出することを特徴とする請求項4記載のエレベータの群管理システム。
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