JP7343781B2 - 金属板の表面欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表面検査の対象物である金属板に対して、光源から照明光を照射し、その反射光を撮像カメラで撮像し、得られた画像の信号を処理して表面欠陥の検査を行う金属板の表面欠陥検査装置に関する。
金属板の一種であり、焼鈍工程、調質圧延工程を経て生産される鋼板では、その表面に現れる外観異常として、ヘゲ疵、巻き締め疵、横ズレ疵などがあり、これらの表面欠陥を含む鋼板は品質不良品となる。特殊鋼、普通鋼の最終検査工程では、めっき製品やステンレス製品とは異なり、工程間の錆やコイルの層間ズレによる疵を抑制するため、冷間圧延や調質圧延の油が付着した状態で検査を行う必要がある。加えて焼鈍によって不可避的に発生する焼鈍縞も含まれる。これらの外観異常を含む鋼板は、製品用途によっては、品質不良品とはならない。このため、鋼板の製造現場では、これらの外観異常を精度よく峻別することが求められる。
なお、上述した各種の外観異常のうち何が有害であり何が無害であるかは、金属板のユーザーによってそれぞれ異なるものである。したがって、外観異常のうち何を有害とし何を無害とするかは、ユーザーと製造業者との間の品質面に関する契約によって決められるものであり、製造業者はその契約に応じた検査項目・検査基準で外観異常の有害・無害を区別することが求められる。
従来より、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1(日本国・特許第6117398号公報)には、走行する鋼板表面のうちロールで下から支持された撮像対象部位を照明する照明部と、正反射方向との成す角度が第1の角度γとなる方向への乱反射光を撮像する第1の乱反射光撮像部と、正反射方向との成す角度が第2の角度δ(但しδ>γ)となる方向への乱反射光を撮像する第2の乱反射光撮像部と、第1の乱反射光撮像部が撮像して得られた第1の乱反射画像信号と、第2の乱反射光撮像部が撮像して得られた第2の乱反射画像信号とを処理する画像信号処理部を備え、画像信号処理部は、第1の乱反射画像信号のうち所定の第1の閾値より低輝度となる部位であって、同部位について第2の乱反射画像信号が所定の第2の閾値より高輝度となる部位を表面欠陥部位として検出する表面欠陥検査装置が開示されている。
かかる技術によれば、表面にめっき等の表面処理が施されていない鋼板を検査対象として外観異常の有害、無害を区別して検出することが可能となる。
特許第6117398号公報
しかしながら、上記の従来技術には次の課題がある。
上述のように、走行中の金属板をロールで下から支持して金属板の表面(上表面)に形成される撮像対象部位で金属板の表面欠陥を検査する場合には何ら問題はないが、例えば、走行する金属板の表裏両面(上下両表面)を同時に検査すべく、その金属板をロールで上から支持して金属板裏面(下表面)に形成される撮像対象部位の表面欠陥を検査する際に、検査対象の金属板が例えば展延性に富んだ薄物などであった場合には、その金属板裏面の検査精度が低下するようになるという問題が生じていた。この点について詳述すると、金属板における撮像対象部位は、ロールで支持されたパスラインが極めて安定している位置に設けられるが、金属板の裏面を検査する場合のように、走行する金属板に上からロールを押し当ててこれを支持する場合には、金属板を下支えするものがないため、その自重などにより(上からのロールに支持された)金属板が垂れ下がってパスラインがバタつくようになる。その結果、撮像対象部位における信号の反射レベルが安定できず、外観異常の有害、無害の区別が困難になっていた。なお、かかる問題を解消するためには、走行する金属板にバックテンションを加えることによってパスラインを安定化させればよいが、検査対象の金属板が例えばビッカース硬度90~170HV程度で且つ板厚0.5mm以下の薄物焼鈍材などの場合には、パスラインが安定する程度までバックテンションを加えた場合、ウレタン製ピンチロール(動力有)でスリップ疵が発生する、或いは、ライン入側と出側のスピード同期が難しくなり、高速運転が不可能になる、等の問題が発生する。
それゆえに、本発明の目的は、走行する金属板の裏面側における外観異常の有害、無害を明確に区別して検出することができる金属板の表面欠陥検査装置を提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明は、例えば、図1および図2に示すように、金属板の表面欠陥検査装置10を次のように構成した。
すなわち、上下一組の前側ピンチロール12と、その前側ピンチロール12との間に金属板14が走行するパスラインを形成する上下一組の後側ピンチロール16と、上記パスライン上を走行する金属板14に対して上側から当接する裏面検査用ロール18と、走行する上記の金属板14の下方に配設され、上記の裏面検査用ロール18が上記の金属板14に当接することによって当該金属板14の裏面に形成される撮像対象部位20へ向けて光を照射する照明部22と、上記の撮像対象部位20での反射光を撮像する反射光撮像部24と、その反射光撮像部24で撮像した反射光より得られる画像信号に基づいて上記の金属板14の表面欠陥部位を検出する画像信号処理部26とを備える。上記の裏面検査用ロール18と後側ピンチロール16との間に、上記の裏面検査用ロール18とは非接触のガイドロール30を配設し、そのガイドロール30で上記の金属板14の上記パスラインを上方へと持ち上げ付勢する。
本発明の金属板の表面欠陥検査装置は次の作用効果を奏する。
裏面検査用ロールと後側ピンチロールの間にガイドロールを配設し、そのガイドロールで金属板のパスラインを上方へと持ち上げ付勢するようにしているので、裏面検査用ロールの最下点前後の表面に沿って金属板が巻きついて撮像対象部位が形成されるようになる。その結果、撮像対象部位において金属板のバタつきが無くなり、撮像対象部位における信号(反射光)の反射レベルが安定し、走行する金属板の裏面側における外観異常の有害、無害を明確に区別して検出することが可能な金属板の表面欠陥装置を提供することができる。
また、上記ガイドロールは裏面検査用ロールとは非接触であるため、金属板表面に塗布されている油が絞られて滴下し、反射光撮像部や照明部などを汚染させたり、光の光軸と干渉することなどを防止することができる。
本発明においては、前記の裏面検査用ロール18の直径が100mm以上であり、前記の撮像対象部位20における上記の裏面検査用ロール18への前記の金属板14の巻きつけ角度θ1が10°以上であることが好ましい。
さらには、上記の撮像対象部位20における上記の裏面検査用ロール18への金属板14の巻きつけ角度θ1のうち、上記の裏面検査用ロール18の最下点P1より上記の金属板14の走行方向下流側の角度θ2が2°以上であることが好ましい。
これらの場合、上述した作用効果がより一層顕著となるのに加え、表面欠陥検査装置の全体をコンパクトにまとめることができると共に、ガイドロール通過後に金属板に逆そりが発生するのを予防することができるようになる。
さらに、本発明は、後述する実施形態に記載された特有の構成を付加することが好ましい。
本発明における一実施形態の金属板の表面欠陥検査装置の概略を示すフロー図である。 図1における要部を拡大した概略フロー図である。 本発明における一実施形態の金属板の表面欠陥検査装置を用いて金属板表裏の微小横ズレ疵発生箇所を検査した際に出力された疵情報画像である。 従来の金属板の表面欠陥検査装置を用いて金属板表裏の微小横ズレ疵発生箇所を検査した際に出力された疵情報画像である。
以下、本発明の金属板の表面欠陥検査装置について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明における一実施形態の金属板の表面欠陥検査装置10の概略を示すフロー図である。本発明の金属板の表面欠陥検査装置10は、連続酸洗ラインやめっき・カラー塗装ラインやスリッターライン等における金属板14のパスライン上に設置され、金属板14の表面に現れる外観異常の有害、無害を区別して検出するものであり、この図が示すように、前側ピンチロール12,後側ピンチロール16,表面検査用ロール17,裏面検査用ロール18,照明部21と22,反射光撮像部23と24,画像信号処理部26,検査結果出力部28およびガイドロール30で大略構成される。
なお、本実施形態における金属板14は、鋼板であって、表面にめっき処理が施されておらず、塗油が付着した状態のものである。
前側ピンチロール12は、本発明の表面欠陥検査装置10へ導入される金属板14のパスラインの起点を形成するロール(回転体)であり、金属板14の裏面に当接してこれを下支えする前側下部ロール12aと、この前側下部ロール12aの直上に配設され、当該前側下部ロール12aと協働して挟み込んだ金属板14をその走行方向下流側へと送り出す前側上部ロール12bとの上下一組のロールで構成されている。
後側ピンチロール16は、本発明の表面欠陥検査装置10へ導入された金属板14のパスラインの終点を形成するロール(回転体)であり、金属板14の裏面に当接してこれを下支えする後側下部ロール16aと、この後側下部ロール16aの直上に配設され、当該後側下部ロール16aと協働して挟み込んだ金属板14を表面欠陥検査の後工程へと送り出す後側上部ロール16bとの上下一組のロールで構成されている。
表面検査用ロール17は、表面欠陥検査装置10内に形成されるパスラインのうち前記の前側ピンチロール12の直後を走行する金属板14の裏面に当接してこれを下支えし、走行する金属板14の表面に、当該金属板14が板厚方向に揺れることのない撮像対象部位19を形成するためのロール(回転体)である。この表面検査用ロール17は、その直径が100mm以上であることが好ましい。このように表面検査用ロール17の直径が100mm以上であれば、表面欠陥の検査に好適な撮像対象部位19を形成することができるようになるからである。なお、図示実施形態では、この表面検査用ロール17として直径200mmの硬質ウレタンゴムロールを採用している。
裏面検査用ロール18は、表面欠陥検査装置10内に形成されるパスラインのうち上記の表面検査用ロール17と前記の後側ピンチロール16との間を走行する金属板14の表面に当接してこれを上側から支持し、金属板14の裏面に、当該金属板14が板厚方向に揺れることのない撮像対象部位20を形成するためのロール(回転体)である。上述した表面検査用ロール17と同様に、この裏面検査用ロール18も、その直径が100mm以上であることが好ましい。なお、図示実施形態では、この裏面検査用ロール18も直径200mmの硬質ウレタンゴムロールが採用されている。
ここで、上述した表面検査用ロール17と裏面検査用ロール18との位置関係について説明すると、側面視において、上下一組の前側ピンチロール12の接点(金属板14を介して接触する前側下部ロール12aと前側上部ロール12bとの接点)と、上下一組の後側ピンチロール16の接点(金属板14を介して接触する後側下部ロール16aと後側上部ロール16bとの接点)とを結ぶ水平線L1に対して、表面検査用ロール17の最上点P0は、その水平線L1よりも上側に配設され、逆に、裏面検査用ロール18の最下点P1は、その水平線L1よりも下側に配設される。かかる構成により、表面検査用ロール17および裏面検査用ロール18それぞれの表面に金属板14が巻き付くような構造となり、とりわけ表面検査用ロール17においては、金属板14のバタつきが抑えられた良好な撮像対象部位19を形成することができる。
照明部21は、金属板14の表面(上表面)の撮像対象部位19に照明光を照射するもので、その光源として、金属板14の板幅方向に照明光を照射するLED式のライン照明が用いられる。なお、照明部21の光源はこれに限定されるものではなく、LEDに代えてハロゲンランプ、HIDランプ、蛍光灯などを用いることもできる。
図示実施形態の金属板の表面欠陥検査装置10において、この照明部21は、金属板14表面の撮像対象部位19において金属板14の走行方向に直交する面31(以下、「直交面31」とも言う。)よりも金属板14の走行方向上流側に設置されると共に、金属板14の表面に対する照明光の入射角αが、直交面31に対して所定の鋭角に設定されている。
照明部22は、金属板14の裏面(下表面)の撮像対象部位20に照明光を照射するもので、その光源として、上述の照明部21と同様に、金属板14の板幅方向に照明光を照射するLED式のライン照明が用いられる。なお、照明部22の光源もこれに限定されるものではなく、LEDに代えてハロゲンランプ、HIDランプ、蛍光灯などを用いることもできる。
図示実施形態の金属板の表面欠陥検査装置10において、この照明部22は、金属板14表面の撮像対象部位20において金属板14の走行方向に直交する面32(以下、「直交面32」とも言う。)よりも金属板14の走行方向上流側に設置されると共に、金属板14の表面に対する照明光の入射角βが、直交面32に対して所定の鋭角に設定されている。
反射光撮像部23は、照明部21から照射された照明光が金属板14表面の撮像対象部位19で反射した光のうち、金属板14表面の塗油ムラの影響を受け難い乱反射光を撮像するもので、高分解能のCMOSラインセンサカメラが用いられる。なお、反射光撮像部23はこれに限定されるものではなく、CMOSラインセンサカメラに代えてCMOSエリアセンサカメラやCCDラインセンサカメラなどを用いることもできる。また、反射光撮像部23の空間分解能や濃度分解能は、検出対象とする外観異常の種類に応じて適宜選択される。
本実施形態では、この反射光撮像部23が、上記の直交面31より金属板14の走行方向下流側に設置されると共に、金属板14の表面からの反射光のうち、正反射光よりも直交面31との間で成す角度が大きな第1の乱反射光34を撮像する低角カメラ23aと、第1の乱反射光34よりも直交面31との間で成す角度が大きな第2の乱反射光36を撮像する高角カメラ23bとで構成されている。なお、この反射光撮像部23は、低角カメラ23aおよび高角カメラ23bと言った2種類の乱反射光を撮像するカメラで構成されたものに限定されるものではなく、例えば目的に応じた1種類の乱反射光を撮像するもので構成するようにしてもよい。
反射光撮像部24は、照明部22から照射された照明光が金属板14表面の撮像対象部位20で反射した光のうち、金属板14表面の塗油ムラの影響を受け難い乱反射光を撮像するもので、上記の反射光撮像部23と同様に、高分解能のCMOSラインセンサカメラが用いられる。なお、反射光撮像部24はこれに限定されるものではなく、CMOSラインセンサカメラに代えてCMOSエリアセンサカメラやCCDラインセンサカメラなどを用いることもできる。また、反射光撮像部24の空間分解能や濃度分解能は、検出対象とする外観異常の種類に応じて適宜選択される。
本実施形態では、この反射光撮像部24が、上記の直交面32より金属板14の走行方向下流側に設置されると共に、金属板14の表面からの反射光のうち、正反射光よりも直交面32との間で成す角度が大きな第1の乱反射光38を撮像する低角カメラ24aと、第1の乱反射光38よりも直交面32との間で成す角度が大きな第2の乱反射光40を撮像する高角カメラ24bとで構成されている。なお、この反射光撮像部24は、低角カメラ24aおよび高角カメラ24bと言った2種類の乱反射光を撮像するカメラで構成されたものに限定されるものではなく、例えば目的に応じた1種類の乱反射光を撮像するもので構成するようにしてもよい。
画像信号処理部26は、反射光撮像部23および24で乱反射光を撮像して得られた画像信号を処理して金属板14の外観異常を抽出し、更に抽出した外観異常の有害、無害を分類判定する。この画像信号処理部26は、例えば、表面疵などの外観異常判定ロジックを実行するために必要な各種プログラムが格納されたPC(パーソナルコンピュータ)やマイクロコンピュータなどの演算処理装置で構成される。この必要なプログラムの一つとして、反射光撮像部23および24で得られた画像信号を2値化処理する際の閾値を選択する閾値選択プログラムなどが挙げられる。
検査結果出力部28は、必要に応じて設置され、画像信号処理部26により有害な外観異常が抽出された場合に、有害な外観異常が検出された旨および検出された有害な外観異常の種類を、表示、印刷等の手段により当製造工程、次の製造工程や必要に応じてユーザーに知らせるものである。この検査結果出力部28は、例えば、モニタ装置やプリンタ装置などで構成される。
ガイドロール30は、裏面検査用ロール18と後側ピンチロール16との間において、その裏面検査用ロール18とは非接触の状態で配設されると共に、金属板14が裏面検査用ロール18に支持されてその裏面に撮像対象部位20を形成する際に、当該金属板14が垂れ込まないように、パスラインを上方へと持ち上げ付勢するためのロール(回転体)である。
本実施形態では、このガイドロール30として、直径100mm未満(より詳しくは直径90mm)の硬質ウレタンゴムロールを採用している。このように裏面検査用ロール18よりも小径のロールを用いることによって、このガイドロール30が反射光撮像部24へと向かう第2の乱反射光40の進路を妨害するのを防ぐことができる。
ガイドロール30の配設に伴う金属板14のパスライン持ち上げによって生じる、前記の撮像対象部位20における裏面検査用ロール18への金属板14の巻きつけ角度θ1は、10°以上であることが好ましい。ここで、この巻きつけ角度θ1とは、図2に示すようにガイドロール30を側面視した場合において、パスラインの上流側にて金属板14と裏面検査用ロール18とが接触する点P2からその下流側において金属板14と裏面検査用ロール18とが離間する点P3までの円弧に対応して裏面検査用ロール18の中心Cに形成される中心角のことである。
また、この撮像対象部位20における裏面検査用ロール18への金属板14の巻きつけ角度θ1のうち、裏面検査用ロール18の最下点P1より上記の金属板14の走行方向下流側の角度θ2が2°以上であることがより好ましい。
以上のような巻きつけ角度θ1を与えることによって、撮像対象部位20において金属板14のバタつきが皆無となり、撮像対象部位20における信号(本実施形態の場合は乱反射光38および40)の反射レベルがより一層安定し、走行する金属板14の裏面側における外観異常の有害、無害をより明確に区別して検出することが可能となる。加えて、表面欠陥検査装置の全体をコンパクトにまとめることができるようになると共に、ガイドロール30通過後に金属板14に逆そりが発生するのを予防することができる。
なお、本実施形態では、上述のような巻きつけ角度θ1を実現するため、ガイドロール30を次のような位置に設置した。すなわち、ガイドロール30の最上点P4が裏面検査用ロール18の最下点P1よりも上方に位置し、裏面検査用ロール18から後側ピンチロール16までのパスラインL2がガイドロール30との接線位置(h)において7mm持ち上げられる高さに当該ガイドロール30を配置した。また、ガイドロール30におけるパスライン最上流側の点P5が、裏面検査用ロール18におけるパスライン最下流側の点P6よりも、パスラインのやや上流側に位置するように配置した。
以上のような本発明の金属板の表面欠陥検査装置10を構成する各要素(部材)のうち、画像信号処理部26および検査結果出力部28を除く他の全ての構成要素は、図示しないフレームなどに取り付けられて、1つのユニットとして構成される。
次に、上述のようなガイドロール30を備えた本実施形態の表面欠陥検査装置10(以下、「本実施例装置」という。)と、そのようなガイドロール30を有さない点以外は本実施形態のものと同じ構成の表面欠陥検査装置(以下、「従来装置」という。)とにおける表面欠陥検出能力の違いについて説明する。
図3は、本実施例装置を用い、金属板14に微小横ズレ疵が発生している箇所を検査して出力された疵情報画像であり、図4は、従来装置を用い、金属板14に微小横ズレ疵が発生している箇所を検査して出力された疵情報画像である。
ここで、微小横ズレ疵とは、金属板14がコイル状に巻き上げられた状態で層同士が擦れたときに発生する微小な疵であり、金属板14の表裏両面に発生する。また、この微小横ズレ疵は、主として当該金属板14の幅方向に拡がった形で局在する(図3および図4において横長楕円で囲まれた部分が微小横ズレ疵)。なお、本実施例装置および従来装置の反射光撮像部23,24で撮像されるこの微小横ズレ疵は、図3の右上枠内に示すように、低角カメラ23a,24aではそのシルエットが明瞭な形で撮像され、高角カメラ23b,24bではそのシルエットが不明瞭な形(痕跡レベル以下)で撮像される。
本実施例装置では、図3に示すように、金属板14の表裏両面で微小横ズレ疵を検出できている。これに対し、従来装置では、図4に示すように、金属板14の表側については微小横ズレ疵を検出できているが、裏面側については微小横ズレ疵を検出できていない。図4の右上枠内に示す低角カメラ画像および高角カメラ画像を見ても、欠陥として検出された部分の画像は、図3の右上枠内に示す微小横ズレ疵のものとは異なったものである。このように、従来装置で金属板14裏面の微小横ズレ疵を検出できなかった理由としては、金属板14の裏面検査時に当該金属板14の走行がバタついてパスラインが安定せず、画像信号処理部26において厳しい閾値を設定できずにいたことが挙げられる。したがって、本実施例装置を用いれば、裏面も表面同様、厳しい閾値を設定できるため、高い検査精度を実現することができるようになる。
なお、上述の実施形態では、金属板14のパスラインの上流側から下流側に向けて表面検査用ロール17および裏面検査用ロール18がこの順で配設される場合を示したが、必要でなければ、表面検査用ロール17と、これに付帯する照明部21および反射光撮像部23とを省略するようにしてもよい。
また、金属板14のパスラインの上流側から下流側に向けて裏面検査用ロール18および表面検査用ロール17をこの順で配設するようにしてもよい。この場合、別個のガイドロール30を設けるのではなく、表面検査用ロール17をガイドロール30としても活用できるように調整すればよい。
また、本発明は、当業者が想定できる範囲でその他の変更を行えることは勿論である。
10:金属板の表面欠陥検出装置,12:前側ピンチロール,14:金属板,16:後側ピンチロール,18:裏面検査用ロール,20:撮像対象部位,22:照明部,24:反射光撮像部,26:画像信号処理部,28:検査結果出力部,30:ガイドロール,P1:裏面検査用ロールの最下点.

Claims (3)

  1. 上下一組の前側ピンチロール(12)と、その前側ピンチロール(12)との間に金属板(14)が走行するパスラインを形成する上下一組の後側ピンチロール(16)と、上記パスライン上を走行する金属板(14)に対して上側から当接する裏面検査用ロール(18)と、走行する上記の金属板(14)の下方に配設され、上記の裏面検査用ロール(18)が上記の金属板(14)に当接することによって当該金属板(14)の裏面に形成される撮像対象部位(20)へ向けて光を照射する照明部(22)と、上記の撮像対象部位(20)での反射光を撮像する反射光撮像部(24)と、その反射光撮像部(24)で撮像した反射光より得られる画像信号に基づいて上記の金属板(14)の表面欠陥部位を検出する画像信号処理部(26)とを備えた金属板の表面欠陥検査装置において、
    上記の裏面検査用ロール(18)と後側ピンチロール(16)との間に、上記の裏面検査用ロール(18)とは非接触のガイドロール(30)を配設し、そのガイドロール(30)で上記の金属板(14)の上記パスラインを上方へと持ち上げ付勢する、
    ことを特徴とする金属板の表面欠陥検査装置。
  2. 請求項1の金属板の表面欠陥検査装置において、
    前記の裏面検査用ロール(18)の直径が100mm以上であり、
    前記の撮像対象部位(20)における上記の裏面検査用ロール(18)への前記の金属板(14)の巻きつけ角度(θ1)が10°以上である、ことを特徴とする金属板の表面欠陥検査装置。
  3. 請求項2の金属板の表面欠陥検査装置において、
    前記の撮像対象部位(20)における前記の裏面検査用ロール(18)への前記の金属板(14)の巻きつけ角度(θ1)のうち、上記の裏面検査用ロール(18)の最下点(P1)より上記の金属板(14)の走行方向下流側の角度(θ2)が2°以上である、ことを特徴とする金属板の表面欠陥検査装置。
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河村 元紀ほか,鋼板用表面検査装置「i-TOP」の開発,東洋鋼板,東洋鋼板株式会社技術研究所,2015年03月,Vol.38,p.13-21

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