JP7342790B2 - 虚像表示装置 - Google Patents

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Description

本開示は、虚像表示装置に関する。
表示光を透光部材により反射させて、表示光による虚像を視認可能に表示する虚像表示装置は、従来知られている。
例えば特許文献1に開示の虚像表示装置では、表示光を投射する液晶表示器からフロントガラスまでの光路が、凹面鏡により構成されている。この装置の光路上において液晶表示器と凹面鏡との間には、液晶表示器から投射される表示光の偏光を調整するように、偏光板が配置されている。
特許第4788882号公報
さて、特許文献1に開示の虚像表示装置では、液晶表示器の投射面に対して、偏光板が大きく傾斜して配置されている。この傾斜配置は、液晶表示器と偏光板との間での表示光の二重反射により、虚像上では表示光本来の主像に二重像が発生して表示品質が劣化するのを、防止可能にするものと考えられる。
しかし、傾斜配置された偏光板と投射面との最大間隔を小さくするには、限界がある。しかも、偏光板と投射面との最小間隔は、特許文献1に開示の虚像表示装置では太陽光対策として距離を確保する必要があるとされるため、尚更である。これらのことから、光路上で偏光板を挟む液晶表示器と凹面鏡とを近接配置することは難しく、虚像表示装置の小型化が阻害されていた。
本開示の課題は、表示品質が高い小型の虚像表示装置を、提供することにある。
以下、課題を解決するための本開示の技術的手段について、説明する。尚、特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
本開示の第一態様は、
表示光を透光部材(3)により反射させて、表示光による虚像(VRI)を視認可能に表示する虚像表示装置(100)であって、
表示光を投射するプロジェクタ(31)と、
プロジェクタから透光部材までの光路(L)を構成する光学部材(21)と、
光路上においてプロジェクタと光学部材との間に配置され、偏光を調整する偏光調整部材(34)と、を備え、
プロジェクタは、
偏光調整部材へ表示光を投射する投射面(32a)を、表示光の光軸(Ap)とは傾斜する姿勢に有し、
偏光調整部材は、
透過軸の方位角では透過させる偏光特性偏光(36)を、投射面に沿う姿勢に有し、
投射面と偏光との間隔がdと定義され、
投射面の投射サイズがHpと定義され、
投射サイズに対応する虚像の表示サイズがHvと定義され、
光軸に対する投射面の傾斜角がθと定義される場合、
d<Hp/(Hv・cosθ)が成立する。
本開示の第一態様によると、プロジェクタにおいて表示光の光軸とは傾斜する姿勢の投射面と、偏光調整部材において投射面に沿う姿勢の偏光とは、d<Hp/(Hv・cosθ)の不等式を成立させる小間隔をもって近接配置され得る。この不等式の成立は、プロジェクタと偏光との間での表示光の二重反射により、虚像上では表示光本来の主像に対する二重像が発生したとしても、二重像の視認が抑制されることを意味する。故に、二重像の視認抑制により表示品質を高めると共に、光路上において偏光調整部材を挟むプロジェクタと光学部材とも可及的に近接配置して虚像表示装置の小型化を図ることが、可能となる。
本開示の第二態様は、
表示光を透光部材(3)により反射させて、表示光による虚像(VRI)を視認可能に表示する虚像表示装置(100)であって、
表示光を投射するプロジェクタ(31)と、
プロジェクタから透光部材までの光路(L)を構成する光学部材(21)と、
光路上においてプロジェクタと光学部材との間に配置され、偏光を調整する偏光調整部材(34)と、を備え、
プロジェクタは、
偏光調整部材へ表示光を投射する投射面(32a)を、表示光の光軸(Ap)とは傾斜する姿勢に有し、
偏光調整部材は、
透過軸の方位角では透過させる偏光特性偏光(36)を、投射面に沿う姿勢に有し、
投射面と偏光との間隔がdと定義され、
光路上の光学倍率がmと定義され、
光軸に対する投射面の傾斜角がθと定義される場合、
d<1/(m・cosθ)が成立する。
本開示の第二態様によると、プロジェクタにおいて表示光の光軸とは傾斜する姿勢の投射面と、偏光調整部材において投射面に沿う姿勢の偏光とは、d<1/(m・cosθ)の不等式を成立させる小間隔をもって近接配置され得る。この不等式の成立は、プロジェクタと偏光との間での表示光の二重反射により、虚像上では表示光本来の主像に対する二重像が発生したとしても、二重像の視認が抑制されることを意味する。故に、二重像の視認抑制により表示品質を高めると共に、光路上において偏光調整部材を挟むプロジェクタと光学部材とも可及的に近接配置して虚像表示装置の小型化を図ることが、可能となる。
一実施形態による虚像表示装置の全体構成を示すブロック図である。 一実施形態による虚像表示装置の特性を説明するための模式図である。 一実施形態による虚像表示装置の特性を説明するための模式図である。 一実施形態による虚像表示装置の詳細構成を示す模式図である。 一実施形態による虚像表示装置の特性を説明するための模式図である。 一実施形態による虚像表示装置の特性を説明するための模式図である。 一実施形態による虚像表示装置の特性を説明するための模式図である。 図4の変形例を示す模式図である。 図4の変形例を示す模式図である。 図8のさらなる変形例を示す模式図である。
以下、一実施形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように一実施形態の虚像表示装置は、車両1に搭載されるように構成されて当該車両1のインストルメントパネル2内に収容される、ヘッドアップディスプレイ(以下、HUDという)100である。ここで車両1とは、例えば自動車、鉄道車両の他、航空機、船舶、及び移動しないゲーム筐体等の各種乗り物を含むように、広義に解される。ここで本実施形態の車両1は、四輪の自動車となっている。尚、前、後、上、下、左、及び右の各方向は、水平面上の車両1を基準として、定義される。
HUD100は、車両1のウインドシールド3へ向けて、画像の表示光を投影する。その結果、ウインドシールド3により反射される表示光は、車両1の室内に設定された視認領域EBに、到達する。車両1の室内において視認領域EBにアイポイントEPが位置する乗員は、当該視認領域EBに到達した表示光を虚像VRIとして知覚する。このようにHUD100は、車両1の乗員である視認者(以下、単に視認者という)により視認可能な虚像VRIを表示することで、各種情報を当該視認者に認識させることが可能である。HUD100により虚像VRIとして表示される各種情報には、例えば車速、燃料残量等といった車両1の状態を示す情報、視界補助情報、道路情報、及びナビゲーション情報等が挙げられる。
視認領域EBは、HUD100により表示される虚像VRIが所定の規格を満たす(例えば、虚像VRI全体が所定輝度以上となる等)ことで、視認者により視認可能となる空間領域であって、アイボックスとも称される。視認領域EBは典型的には、車両1に設定されたアイリプスと重なるように、設定される。アイリプスは、視認者におけるアイポイントEPの空間分布を統計的に表したアイレンジに基づき、仮想の楕円体状に設定される。
ウインドシールド3は、例えばガラス又は合成樹脂等により透光性の板状に形成された、透光部材である。ウインドシールド3は、インストルメントパネル2よりも上方において、車両1の室内外を区画している。ウインドシールド3は、前方から後方へ向かうほど、インストルメントパネル2から離間する姿勢に、傾斜している。ウインドシールド3において室内側となる後面は、HUD100から表示光が投影されて反射する反射面3aを、滑らかな凹面状又は平面状に形成している。
図2,3に示すように、HUD100からウインドシールド3の反射面3aへと向かう表示光の光軸Apまわりにおいて、表示光の入射面Iは、車両1の上下方向に沿ったウインドシールド3の鉛直軸Avに対して、傾斜している。具体的には、車両1が左ハンドル車LHDである図2の場合に入射面Iは、ウインドシールド3へ向かう表示光の光軸Apまわりでは、鉛直軸Avから反時計方向へ回転した傾斜位置に、鋭角の傾斜角ψをもって設定されている。車両1が右ハンドル車RHDである図3の場合に入射面Iは、ウインドシールド3へ向かう表示光の光軸Apまわりでは、鉛直軸Avから時計方向へ回転した傾斜位置に、鋭角の傾斜角ψをもって設定されている。尚、鉛直軸Av及び入射面I間の鋭角側の傾斜角ψは、25度未満に設定されることが好ましい。
尚、ウインドシールド3については、反射型のホログラフィック光学素子が設けられることで、面反射に代わる干渉縞での回折反射を利用する構成であってもよい。またウインドシールド3に代えて、透光部材としてのコンバイナが車両1の室内に設置されることで、当該コンバイナに反射面3aが設けられていてもよい。
図1に示すようにHUD100は、ハウジング10、導光ユニット20及び投光ユニット30を備えている。
ハウジング10は、例えば合成樹脂又は金属等により中空形成に形成されることで、導光ユニット20及び投光ユニット30を収容している。ハウジング10は、インストルメントパネル2内に設置されている。ハウジング10は、ウインドシールド3と上下に対向する上面部に、光学的に開口する窓部12を有している。窓部12は、物理的に開口していてもよい。窓部12は、表示光を透過可能な防塵シート13により、覆われていてもよい。
導光ユニット20は、投光ユニット30のうちプロジェクタ31(後述の図4参照)からウインドシールド3に至る光路Lを、構成している。導光ユニット20は、プロジェクタ31から投光される表示光を、ウインドシールド3へ向けて導光する。導光ユニット20は、プロジェクタ31により形成される画像から、視認者により視認される虚像VRIを所定の光学倍率にて拡大する、拡大機能を有していることが好ましい。これは、導光ユニット20の拡大機能により、小型化が図られるからである。
こうした導光ユニット20は、少なくとも一つの光学部材21から構成される。図1に示すように光ユニット20は、光学部材21としての平面鏡及び凹面鏡を一つずつ組み合わせて、構成されている。それ以外にも例えば導光ユニット20は、光学部材21としての凸面鏡及び凹面鏡を一つずつ組み合わせた構成であってもよいし、光学部材21としての一つの凹面鏡から構成される等であってもよい。こうした導光ユニット20を構成する光学部材21は、固定式又は可動式のいずれであってもよい。ここで、可動式の光学部材21が導光ユニット20に含まれる場合でも、鉛直軸Av及び入射面I間の傾斜方向及び傾斜角ψは、上述及び図2,3の説明を満足する。
図4に示すように投光ユニット30は、プロジェクタ31及び偏光調整部材34を含んで構成される。プロジェクタ31は、車両1の室外において虚像VRIとして結像可能な画像の表示光を、導光ユニット20(図1参照)へ向けて投射する。プロジェクタ31は、画像表示パネル32及びバックライト33を組み合わせた、液晶表示型である。
画像表示パネル32は、全体として板状に形成されている。画像表示パネル32は、薄膜トランジスタを用いた、透過型のTFT液晶パネルである。画像表示パネル32は、二次元配列された複数の液晶画素を有する、アクティブマトリクス型である。画像表示パネル32の片面は、バックライト33により照明される。画像表示パネル32の逆面は、導光ユニット20へ向けて投射する画像を表示形成する、投射面32aである。輪郭矩形状の投射面32aには、図5に示すように、互いに直交するX方向(横方向)及びY方向(縦方向)が、定義されている。
画像表示パネル32では、一対の平板状偏光子と、それら偏光子に挟まれた液晶層とが、板厚方向に積層されている。各偏光子は、互いに直交する透過軸及び遮断軸を、それぞれ投射面32aに沿って有している。各偏光子は、透過軸の方位角では偏光を透過させ、遮断軸の方位角では偏光を吸収する。偏光板同士は、透過軸を互いに直交させて配置されている。ここで、投射面32a側の偏光子における透過軸A1は、本実施形態では同面32aのX方向に沿って設定されている。
画像表示パネル32において液晶層は、液晶画素毎の印加電圧に応じてバックライト33から透過させる照明光の偏光を、調整可能に構成されている。こうした液晶層での偏光調整により、投射面32a側の偏光子を透過する光の割合、即ち透過率が液晶画素毎に調整される。ここで、各液晶画素にはカラーフィルタが設けられることで、カラー画像の生成が可能となっていてもよい。
図4に示すようにバックライト33は、画像表示パネル32を投射面32aとは反対側から透過照明する。バックライト33は、光源部33a及び集光部33bを有している。光源部33aでは、複数の光源素子が一次元配列又は二次元配列されている。各光源素子は、例えば点状光源としてのLED素子等である。各光源素子は、通電により発光する。各光源素子において発光強度が最大となる強度ピーク方向は、投射面32aに対して傾斜している。集光部33bは、複数のレンズから構成されている。集光部33bは、光源部33aの各光源素子から発光される照明光を、集光する。集光部33bは、各光源素子の強度ピーク方向を実質的に保持することで、指向性を高めた照明光を画像表示パネル32に照射する。
このような構成のバックライト33は、投射面32aに対して傾斜した方向から、画像表示パネル32を透過照明する。これにより、投射面32aが形成する画像の表示光は、投射面32aとは交差する光軸Apに沿って、画像表示パネル32から偏光調整部材34へ投射されることとなる。ここで本実施形態の投射面32aは、同面32aのX方向に対して垂直な図4の断面において、表示光の光軸Apとは傾斜している。これにより、投射面32aが光軸Apとの間に傾斜角θを形成する傾斜形成方向は、本実施形態では投射面32aのY方向(図4,5参照)と一致している。尚、光軸Ap及び投射面32a間の鋭角側の傾斜角θは、例えば75~80度等に、設定される。
偏光調整部材34は、プロジェクタ31及びウインドシールド3に至る光路L(図1参照)の結像光学系を、構成している。この光路L上において偏光調整部材34は、投光ユニット30のうちプロジェクタ31と、導光ユニット20のうち最前段又は単一の光学部材21との間に、配置されている。偏光調整部材34は、全体として平板状に形成されている。偏光調整部材34は、光路Lを往来する表示光及び外光の偏光を、調整する。
偏光調整部材34では、支持基板35及び偏光板36が板厚方向での重ね合わせ状態に一体化されている。支持基板35は、例えばポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、ポリカーボネイト樹脂(PC)、若しくはシクロオレフィンポリマー(COP)等の合成樹脂、又はガラスを主体として、透光性の平板状に形成されている。ここで支持基板35の透過率は、85%以上であることが好ましい。
偏光板36は、例えばワイヤグリッド偏光子等の反射型である。偏光板36は、偏光特性を有した平板状に、形成されている。偏光板36の板厚は、支持基板35の板厚に対しいて、1/10以下であることが好ましい。偏光板36の片面は、支持基板35に対して面接触状態に貼着されている。偏光板36の逆面は、プロジェクタ31の投射面32aから画像の表示光が入射する、受光面36aである。受光面36aは、投射面32aに沿う姿勢として、例えば±1度等の公差範囲で実質平行な姿勢に、配置されている。輪郭矩形状の受光面36aには、正対する投射面32aに合わせて図6,7に示すように、X方向(横方向)及びY方向(縦方向)が定義されている。受光面36aは、X方向及びY方向のいずれにおいても、投射面32aより一回り大きなサイズを、有している。
プロジェクタ31のうち投射面32aと、偏光板36のうち受光面36aとの間隔は、図4に示すようにdと定義される。ここで本実施形態の間隔dは、投射面32aのX方向に垂直な図4の断面において、投射面32aと受光面36aとが離間する最短距離により、定義される。また、投射面32a及び受光面36aの各々が、それら面32a,36a間での表示光の光軸Apに対して形成する鋭角側の傾斜角は、先述のθと定義される。こうした定義の下、表示光本来の主像MIに対して、投射面32a及び受光面36a間での二重反射により発生する二重像DIのピッチδは、下記の等式1により表される。ここで本実施形態のピッチδは、投射面32aのX方向に垂直且つ像MI,DIの並ぶ図4の断面において、主像MIと二重像DIとが離間する最短距離となる。
δ=2・d・cosθ ‥式1
さらに、導光ユニット20からウインドシールド3までの光学倍率は、図1に示すようにmと定義される。この定義の下、図4に示すように虚像VRI上において主像MIと二重像DIとのピッチPは、先の等式1に基づく下記の等式2により、表される。
P=m・δ=2・m・d・cosθ ‥式2
虚像VRIの視認者として健常者が想定される場合、当該健常者の一般的な瞳孔径である2mmよりもピッチPが小さく設定されることで、虚像VRI上では、二重像DIが主像MIと見かけ上で一致して視認を抑制される。そこで、二重像DIの視認抑制作用を発揮するために本実施形態では、先の等式2及び下記の不等式3に基づく下記の不等式4が成立するように、投射面32a及び受光面36aの間隔dが調整される。
2>2・m・d・cosθ ‥式3
0<d<1/(m・cosθ) ‥式4
さて、図5に示すように投射面32aの投射サイズは、Hpと定義される。ここで本実施形態の投射サイズHpは、投射面32aのX方向に垂直な断面(図4参照)において、同面32aのY方向と一致した上記傾斜形成方向のサイズとして、投射面32aの幾何学的な最大サイズ又は同面32aでの形成画像の最大サイズに定義される。また、投射サイズHpに対応する虚像VRIの表示サイズは、図4に示すようにHvと定義される。こうした定義の下では、先の等式4及び下記の等式5に基づく下記の不等式6が成立するように、間隔dは調整される。
m=Hv/Hp ‥式5
0<d<Hp/(Hv・cosθ) ‥式6
偏光調整部材34における偏光部としての偏光板36は、投射面32a側から投射される表示光の偏光と、導光ユニット20側から入射する外光の偏光とを、調整する。そのために偏光板36は、図6,7に示すように、互いに直交し且つ支持基板35の進相軸及び遅相軸にそれぞれ対応する透過軸A2及び遮断軸を、受光面36aに沿って有している。偏光板36は、透過軸A2の方位角では偏光を透過させ、遮断軸の方位角では偏光を吸収する。尚、導光ユニット20側から偏光板36により偏光調整された外光は、投射面32aにより反射されるが、投射面32a側からの表示光の光軸Apに対する同面32aの傾斜により光路L上からは分離され易くなっている。
プロジェクタ31の投射面32aから偏光板36の受光面36aへと向かう表示光の光軸Apまわりにおいて、受光面36aを含む偏光板36での偏光の透過軸A2は、投射面32aを含む偏光子での偏光の透過軸A1に対して、傾斜している。この傾斜は、一般的な偏光サングラスの透過軸が上下方向に設定されることを、前提としている。
ここで本実施形態では、偏光板36へ向かう光軸Apまわりでの透過軸A2が透過軸A1から傾斜する方向は、ウインドシールド3へ向かう光軸Apまわりで入射面Iが鉛直軸Avから傾斜する方向(図2,3参照)と、一致している。具体的には、車両1が左ハンドル車LHDである図6の場合に透過軸A2は、偏光板36へ向かう光軸Apまわりでは、透過軸A1から反時計方向に回転した傾斜位置に、鋭角の傾斜角αをもって設定されている。車両1が右ハンドル車RHDである図7の場合に透過軸A2は、偏光板36へ向かう光軸Apまわりでは、透過軸A1から時計方向に回転した傾斜位置に、鋭角の傾斜角αをもって設定されている。ここで、透過軸A1及び透過軸A2間の鋭角側の傾斜角αは、25度未満に設定されることが好ましい。
図8に示すように偏光調整部材34では、支持基板35を板厚方向に挟んで偏光板36とは反対側に、赤外線反射膜37が積層されていてもよい。赤外線反射膜37は、例えば屈折率の相異なる二種類以上の誘電体膜等により、薄膜状に形成される。赤外線反射膜37は、導光ユニット20側から入射する外光のうち、特に赤外線に対して反射特性を有する。赤外線反射膜37は、投射面32a側からの表示光に対しては、透過特性を有する。
(作用効果)
以上説明した本実施形態の作用効果を、以下に説明する。
本実施形態によると、プロジェクタ31において表示光の光軸Apとは傾斜する姿勢の投射面32aと、偏光調整部材34において投射面32aに沿う姿勢の偏光板36とは、不等式6を成立させる小間隔dをもって近接配置され得る。この不等式6の成立は、プロジェクタ31と偏光板36との間での表示光の二重反射により、虚像VRI上では表示光本来の主像MIに対する二重像DIが発生したとしても、二重像DIの視認が抑制されることを意味する。故に、二重像DIの視認抑制により表示品質を高めると共に、光路L上において偏光調整部材34を挟むプロジェクタ31と光学部材21とも可及的に近接配置してHUD100の小型化を図ることが、可能となる。
ここで、本実施形態による不等式6では、投射面32aにおいて光軸Apとの間に傾斜角θが形成されるY方向の投射サイズHpに対応して、虚像VRIの表示サイズHvが定義される。これによれば、主像MIと二重像DIとが並ぶことになるY方向での各サイズHp,Hvを含んだ不等式6に基づいて、投射面32aと偏光板36との間隔dが正確に設定され得る。その結果、二重像DIの視認抑制に関する信頼性が向上するので、特に高い表示品質を担保することが、可能となる。
また一方で本実施形態によると、プロジェクタ31において表示光の光軸Apとは傾斜する姿勢の投射面32aと、偏光調整部材34において投射面32aに沿う姿勢の偏光板36とは、不等式4を成立させる小間隔dをもって近接配置され得る。この不等式4の成立は、プロジェクタ31と偏光板36との間での表示光の二重反射により、虚像VRI上では表示光本来の主像MIに対する二重像DIが発生したとしても、二重像DIの視認が抑制されることを意味する。故に、二重像DIの視認抑制により表示品質を高めると共に、光路L上において偏光調整部材34を挟むプロジェクタ31と光学部材21とも可及的に近接配置してHUD100の小型化を図ることが、可能となる。
ここで本実施形態によると、等式2を満たすPの値は、虚像VRI上における主像MIと二重像DIとのピッチを表す。そこで、虚像VRIの視認者として健常者の一般的な瞳孔径である2mmよりも、小さなピッチPが等式2により設定される本実施形態では、当該式2に基づいた不等式4が成立することで、二重像DIの視認抑制作用に関する信頼性が向上する。したがって、特に高い表示品質を担保することが、可能となる。
以上の他に本実施形態によると、偏光板36での偏光の透過軸A2は、投射面32aでの偏光の透過軸A1に対して傾斜する。これによれば、虚像VRIを視認する視認者が裸眼状態であっても、偏光サングラスの装着状態であっても、二重像DIの視認が抑制された状態での主像MIの視認輝度が、両立的に確保され得る。故に、視認者の状態に拘らず表示品質を高めることが、可能となる。
ここで本実施形態によると、偏光板36へ向かう表示光の光軸Apまわりにおいて偏光板36での偏光の透過軸A2が投射面32aでの偏光の透過軸A1に対して傾斜する方向は、ウインドシールド3へ向かう表示光の光軸Apまわりにおいて表示光の入射面Iがウインドシールド3の鉛直軸Avに対して傾斜する方向と、一致する。これによれば、裸眼状態での主像MIの視認輝度と、偏光サングラス装着状態での主像MIの視認輝度とを、適正にバランスさせて確保することができる。故に、特に高い表示品質を担保することが、可能となる。
(他の実施形態)
以上、一実施形態について説明したが、本開示は、当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
変形例では、投射面32aのX方向のサイズが投射サイズHpとして定義され、当該投射サイズHpに対応して虚像VRIの表示サイズHvが定義されてもよい。変形例では、偏光板36での偏光の透過軸A2が、投射面32aでの偏光の透過軸A1に沿って、実質平行に設定されていてもよい。図9,10に示すように変形例では、偏光板36の受光面36aが、支持基板35における投射面32aとは反対側に、面接触状態にて貼着されていてもよい。この場合、特に赤外線反射膜37が設けられる図10の場合には、支持基板35における投射面32a側に、同膜37が積層される。
3 透光部材、21 光学部材、31 プロジェクタ、32a 投射面、34 偏光調整部材、36 偏光板、100 HUD、Ap 光軸、d 間隔、Hp 投射サイズ、Hv 表示サイズ、L 光路、m 光学倍率、P ピッチ、VRI 虚像、Y 方向、θ 傾斜角

Claims (6)

  1. 表示光を透光部材(3)により反射させて、前記表示光による虚像(VRI)を視認可能に表示する虚像表示装置(100)であって、
    前記表示光を投射するプロジェクタ(31)と、
    前記プロジェクタから前記透光部材までの光路(L)を構成する光学部材(21)と、
    前記光路上において前記プロジェクタと前記光学部材との間に配置され、偏光を調整する偏光調整部材(34)と、を備え、
    前記プロジェクタは、
    前記偏光調整部材へ前記表示光を投射する投射面(32a)を、前記表示光の光軸(Ap)とは傾斜する姿勢に有し、
    前記偏光調整部材は、
    透過軸の方位角では透過させる偏光特性偏光(36)を、前記投射面に沿う姿勢に有し、
    前記投射面と前記偏光との間隔がdと定義され、
    前記投射面の投射サイズがHpと定義され、
    前記投射サイズに対応する前記虚像の表示サイズがHvと定義され、
    前記光軸に対する前記投射面の傾斜角がθと定義される場合、
    d<Hp/(Hv・cosθ)が成立する虚像表示装置。
  2. 前記投射サイズは、前記投射面において前記光軸との間に前記傾斜角が形成される方向(Y)のサイズである請求項1に記載の虚像表示装置。
  3. 表示光を透光部材(3)により反射させて、前記表示光による虚像(VRI)を視認可能に表示する虚像表示装置(100)であって、
    前記表示光を投射するプロジェクタ(31)と、
    前記プロジェクタから前記透光部材までの光路(L)を構成する光学部材(21)と、
    前記光路上において前記プロジェクタと前記光学部材との間に配置され、偏光を調整する偏光調整部材(34)と、を備え、
    前記プロジェクタは、
    前記偏光調整部材へ前記表示光を投射する投射面(32a)を、前記表示光の光軸(Ap)とは傾斜する姿勢に有し、
    前記偏光調整部材は、
    透過軸の方位角では透過させる偏光特性偏光(36)を、前記投射面に沿う姿勢に有し、
    前記投射面と前記偏光との間隔がdと定義され、
    前記光路上の光学倍率がmと定義され、
    前記光軸に対する前記投射面の傾斜角がθと定義される場合、
    d<1/(m・cosθ)が成立する虚像表示装置。
  4. P=m・2d・cosθ
    を満たすPの値は、2mmよりも小さく設定される請求項3記載の虚像表示装置。
  5. 前記偏光での偏光の透過軸は、前記プロジェクタにおける前記投射面の偏光の透過軸に対して傾斜する請求項1~4のいずれか一項に記載の虚像表示装置。
  6. 前記偏光へ向かう前記表示光の前記光軸まわりにおいて前記偏光での偏光の透過軸が前記プロジェクタにおける前記投射面の偏光の透過軸に対して傾斜する方向は、前記透光部材へ向かう前記表示光の前記光軸まわりにおいて前記表示光の入射面が前記透光部材の鉛直軸に対して傾斜する方向と、一致する請求項5に記載の虚像表示装置。
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