JP7342049B2 - 包装用紙 - Google Patents

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Description

本発明は、水蒸気バリア性を有し、酸素ガスバリア性に優れ、及びヒートシール適性に優れる包装用紙に関する。
食品の包装、食品を入れる袋又は食品を入れる容器等の包装材料は、プラスチックフィルムの積層構造又は金属蒸着膜を有するフィルムがほとんどであった。一方、プラスチック製品の環境問題から、プラスチックフィルムを支持体に使用しない、紙支持体から成る包装用紙が存在する。例えば、水系塗料の塗工によって設けられた水蒸気バリア層及びガスバリア層を有する、優れたガスバリア性と水蒸気バリア性を併せ持つ紙製バリア包装材料として、紙基材上に顔料及び水蒸気バリア性樹脂を含有する水蒸気バリア層、水溶性高分子を含有するガスバリア層をこの順に設け、水蒸気バリア性樹脂がアクリル系合成樹脂である紙製バリア包装材料が公知である(例えば、特許文献1参照)。また、紙基材上にポリ塩化ビニリデンを含む単一のバリア層を有する、水分及びガスに対するバリア性に優れたバリア積層体が公知である(例えば、特許文献2参照)。また、エチレン-ビニルアルコール共重合体フィルムと同等の非吸着性を有しつつ、湿潤環境における寸法変化を生じないフィルムとして、エチレン-ビニルアルコール共重合体及び酸変性ポリオレフィンを含有している非吸着性層並びにポリオレフィン及び/又は酸変性ポリオレフィンを含有している非膨張性層を具備するヒートシール用積層体が公知である(例えば、特許文献3参照)。
特開2013-176950号公報 特開2020-530409号公報 国際公開第2016/148076号パンフレット
食品の包装、食品を入れる袋又は食品を入れる容器等の包装用紙には、水蒸気、湿気及び酸素の透過を防ぎ食品を劣化を防止する水蒸気バリア性及び酸素ガスバリア性が必要である。また、包装の形態によっては食品を収納してから包装用紙を封止する場合があり、包装用紙には、ヒートシール適性が必要である。さらに、包装用紙は、食品への影響から比較的低温でヒートシール適性を発現することが好ましい。しかしながら、比較的低温でヒートシール適性を発現する包装用紙は、製造後の巻き取り状態又はシート化後の積層状態で保管する際にブロッキングを発生し易い。従って、ヒートシール適性を発現する包装用紙には、耐ブロッキング性が必要である。一般的に用紙において耐ブロッキング性を得るためには、接触面積を低下する目的で粒子状のブロッキング防止剤又は粘着性を低下させる目的で潤滑剤を使用する。しかしながら、前記手段では、ヒートシール適性が低下する可能性が高い。よって、ヒートシール適性と耐ブロッキング性との両立は困難である。
ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂から成るフィルムは、水蒸気及び酸素ガスに対するバリア性を有する。また、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂から成るフィルムは、熱収縮性に優れるために、食品の密着包装に適する。一方で、紙支持体に対してポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する層及びヒートシール適性を発現する層を積層した場合では、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂の熱収縮性に起因して、ヒートシール適性を発現する層がポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する層から剥離し易い。よって、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する層に対して耐剥離性を有するヒートシール適性を発現する層の開発が必要である。
以上から本発明の目的は、水蒸気バリア性を有し、酸素ガスバリア性に優れ、ヒートシール適性及び耐ブロッキング性に優れ、ポリ塩化ビニリデンを含有する層に対するヒートシール適性を発現する層の耐剥離性を有する包装用紙を提供することである。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、本発明の目的は以下によって達成される。
[1]紙支持体と、前記紙支持体の片面に第一塗工層と、紙支持体を基準として前記第一塗工層の外側に第二塗工層と、及び紙支持体を基準として前記第二塗工層の外側に第三塗工層とを有し、前記第一塗工層がカオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を含有し、前記第二塗工層が樹脂の構成単位として塩化ビニリデン単量体を主成分として有するポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有し、並びに前記第三塗工層が酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有する包装用紙。
本発明の包装用紙は、水蒸気バリア性を有し、酸素ガスバリア性に優れ、ヒートシール適性及び耐ブロッキング性に優れ、ポリ塩化ビニリデンを含有する層に対するヒートシール適性を発現する層の耐剥離性を有する。
包装用紙は、紙支持体と、前記紙支持体の片面に第一塗工層と、紙支持体を基準として前記第一塗工層の外側に第二塗工層と、及び紙支持体を基準として前記第二塗工層の外側に第三塗工層とを有する。すなわち、包装用紙は、紙支持体に近い側から第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層を有する。包装用紙は、紙支持体、第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層の各々間に、酸素ガスバリア性及び水蒸気バリア性の更なる向上又は塗工層間の接着性の更なる向上等を目的として中間塗工層を有することができる。いくつかの実施態様において、包装用紙は、紙支持体、第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層の各々間に中間塗工層を有しない。この理由は、包装用紙の製造コストが有利になるからである。包装用紙の実施形態として、食品と対向する包装用紙の面は、包装用紙の第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層を有する側の面である。また、包装用紙は、第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層を有する側に対する紙支持体の反対側において、オフセット印刷機及び/又はデジタル印刷機への印刷適性を向上又は用紙の寸法安定性を向上を目的として印刷用塗工層又はバックコート層を有することができる。印刷用塗工層又はバックコート層は、印刷用塗工紙分野で従来公知のものである。さらに、包装用紙は、印刷用塗工層と紙支持体との間に第一塗工層、第二塗工層及び/又は第三塗工層を有することができる。
紙支持体は、木材パルプ及び/又は非木材パルプから成るスラリーに対して、填料、サイズ剤、バインダー、定着剤、歩留り剤及び紙力剤等の各種添加剤を必要に応じて添加した紙料を、酸性、中性又はアルカリ性の条件で、従来公知の抄紙方法によって抄造した原紙、前記原紙をサイズプレス液でサイズプレス処理した上質紙、前記原紙を表面処理液で表面処理した上質紙、又は前記原紙若しくは前記上質紙に対してカレンダー処理を施した上質紙である。
さらに、上記紙料には、その他の添加剤として、顔料分散剤、嵩高剤、増粘剤、流動性改良剤、ピッチコントロール剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、保湿剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤及び乾燥紙力増強剤等から選ばれる一種又は二種以上を、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適宜添加することができる。
カレンダー処理とは、ロール間に紙を通すことによって平滑性や厚みを平均化する処理である。カレンダー処理の装置は、例えば、マシンカレンダー、ソフトニップカレンダー、スーパーカレンダー、多段カレンダー、マルチニップカレンダー等を挙げることができる。
木材パルプは、製紙分野で従来公知のものである。木材パルプは、例えば、LBKP(Leaf Bleached Kraft Pulp)及びNBKP(Needle Bleached Kraft Pulp)等の化学パルプ、GP(Groundwood Pulp)、PGW(Pressure GroundWood pulp)、RMP(Refiner Mechanical Pulp)、TMP(ThermoMechanical Pulp)、CTMP(ChemiThermoMechanical Pulp)、CMP(ChemiMechanical Pulp)及びCGP(ChemiGroundwood Pulp)等の機械パルプ、並びにDIP(DeInked Pulp)等の古紙パルプを挙げることができる。
非木材パルプは、製紙分野で従来公知の非木材繊維からなるパルプである。非木材繊維の原料は、例えば、コウゾ、ミツマタ及びガンピ等の木本靭皮、亜麻、***及びケナフ等の草本靭皮、マニラ麻、アバカ及びサイザル麻等の葉繊維、イネわら、ムギわら、サトウキビバカス、タケ及びエスパルト等の禾本科植物、並びにワタ及びリンター等の種毛を挙げることができる。
木材パルプ及び/又は非木材パルプは、前記木材パルプ及び前記非木材パルプから成る群から選ばれる一種又は二種以上である。
填料は、製紙分野で従来公知の顔料である。顔料は、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、各種カオリン、タルク、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、シリカ、珪酸アルミニウム、珪藻土、活性白土、アルミナ、アルミナ水和物、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の無機顔料を挙げることができる。さらにスチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン系プラスチックピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂及びマイクロカプセル等の有機顔料を挙げることができる。填料は、前記無機顔料及び前記有機顔料から成る群から選ばれる一種又は二種以上である。
いくつかの実施態様において、包装用紙は、紙支持体の灰分量が8質量%以下である。この理由は、紙支持体が、柔軟性を得ることができかつ紙力を低下しないからである。ここで、灰分量とは、燃焼処理前の紙支持体の絶乾質量に対する紙支持体を500℃で1時間燃焼処理を行った後の不燃物の質量の比率(質量%)である。灰分量は、紙支持体中の填料含有量を調整する等の従来公知の方法で制御することができる。
サイズ剤は、製紙分野で従来公知の内添サイズ剤である。内添サイズ剤は、例えば、酸性紙であればロジン系サイズ剤、中性紙であればアルケニル無水コハク酸系、アルキルケテンダイマー系及び中性ロジン系サイズ剤、並びにカチオン性スチレン-アクリル系サイズ剤等を挙げることができる。
また、サイズプレス液に用いる表面サイズ剤は、製紙分野で従来公知のものである。表面サイズ剤は、例えば、澱粉系サイズ剤、セルロース系サイズ剤、ポリビニルアルコール系サイズ剤、スチレン-アクリル系サイズ剤、オレフィン系サイズ剤、スチレン-マレイン酸系サイズ剤、及びアクリルアミド系サイズ剤等を挙げることができる。
サイズプレスは、製紙分野で従来公知のサイズプレス装置である。サイズプレス装置は、例えば、インクラインドサイズプレス、ホリゾンタルサイズプレス、フィルムトランスファー方式としてロッドメタリングサイズプレス、ロールメタリングサイズプレス、ブレードメタリングサイズプレスを、前記ロッドメタリングサイズプレスとしてシムサイザー、オプティサイザー及びスピードサイザーを、前記ロールメタリングサイズプレスとしてゲートロールコーターを、ビルブレードコーター、ツインブレードコーター、ベルバパコーター、タブサイズプレス、並びにカレンダーサイズプレス等を挙げることができる。
第一塗工層は、カオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を含有する。第一塗工層は、紙支持体が有する空隙を塞ぐ被覆層として機能を有する。また、第一塗工層は、紙支持体の裏面(第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層を有しない側)から水分及び油分の拡散を遮蔽して第二塗工層を保護する保護層として機能を有する。また、第一塗工層は、紙支持体と第二塗工層とを接着する接着層として機能する。包装用紙は、第一塗工層が被覆層、保護層及び接着層として機能することで結果的に水蒸気バリア性及び酸素ガスバリア性を得ることができる。
カオリンは、カオリナイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイト、加水ハロイサイト等の天然に産出されたカオリン原鉱を、工業的に精製及び加工したものであって、粉砕、洗浄、除鉄、及び分級等の工程を経て製造されるものである。また、カオリンには、アスペクト比を向上させるためにせん断力をかけて薄板状としたデラミネーティッドカオリン、粒度分布がシャープになるよう調整したエンジニアードカオリン、凝集性を高めた焼成カオリンといった加工性の高いものも含まれる。
カオリンは、通常、平面部とエッジ部とで異なる電荷を帯びる。カオリンは、電荷を帯びるために他の顔料に比べてバインダーを吸着し易い。そして、スチレン-ブタジエン系共重合樹脂は、ガス透過性が小さく及び顔料に対する結合性が高い。よって、カオリンとスチレン-ブタジエン系共重合樹脂とを含有する第一塗工層は、被膜形成に優れる。その結果、被覆層、保護層及び接着層としての機能を上手く発現する。
いくつかの実施態様において、紙支持体の片面あたりの第一塗工層は、スチレン-ブタジエン系共重合樹脂の含有量が、前記第一塗工層中のカオリン100質量部に対して40質量部以上400質量部以下である。この理由は、包装用紙の酸素ガスバリア性が良化するからである。
スチレン-ブタジエン系共重合樹脂は、スチレン系単量体とブタジエンとの共重合樹脂である。スチレン系単量体は、例えば、スチレン及びα-メチルスチレン等のビニル基に置換基を有するスチレン誘導体、並びにビニルトルエン及びp-クロルスチレン等のベンゼン環に置換基を有する誘導体を挙げることができる。いくつかの実施態様において、スチレン-ブタジエン系共重合樹脂は、共重合樹脂中のスチレン系単量体の含有質量比率が67質量%以上100質量%未満である。少なくとも一つの実施態様において、スチレン-ブタジエン系共重合樹脂は、共重合樹脂中のスチレン系単量体の含有質量比率が70質量%以上90質量%以下である。これらの理由は、包装用紙の酸素ガスバリア性が良化するからである。
また、スチレン-ブタジエン系共重合樹脂は、スチレン系単量体及びブタジエン以外にスチレン系単量体及びブタジエンと共重合可能な単量体を有することができる。共重合可能な単量体の例としては、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリル酸エステル、マレイン酸、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン及びエチレン等を挙げることができる。
スチレン-ブタジエン系共重合樹脂は、従来公知の乳化重合法によって合成することができる。合成は、例えば、所定の反応容器に各単量体、乳化剤及び水を配合し、ラジカル重合開始剤を加えて撹拌及び加熱する方法である。共重合樹脂において各単量体の含有質量比率は、反応容器に配合する各単量体の配合量で調整できる。
第一塗工層は、カオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂以外に、必要に応じて従来公知の各種添加剤を含有することができる。添加剤は、例えば、カオリン以外の無機顔料、有機顔料、スチレン-ブタジエン系共重合樹脂以外の各種樹脂、澱粉類及びセルロース類等の多糖類、界面活性剤、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、耐ブロッキング剤及び潤滑剤等を挙げることができる。
第二塗工層は、樹脂の構成単位として塩化ビニリデン単量体を主成分として有するポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する。いくつかの実施態様において、紙支持体の片面あたりの第二塗工層は、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂の含有量が、前記第二塗工層の乾燥固形分量に対して85質量%以上である。この理由は、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂が水蒸気バリア剤及び酸素ガスバリア剤となって、包装用紙の水蒸気バリア性及び酸素ガスバリア性が良化するからである。
第二塗工層は、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂以外に、必要に応じて従来公知の各種添加剤を含有することができる。添加剤は、例えば、無機顔料、有機顔料、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂以外の各種樹脂、澱粉類及びセルロース類等の多糖類、界面活性剤、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、耐ブロッキング剤及び潤滑剤等を挙げることができる。
ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、樹脂の構成単位として塩化ビニリデン単量体を主成分に有する。いくつかの実施態様において、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が80質量%を超える。また、いくつかの実施態様において、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、塩化ビニリデン単量体と塩化ビニリデン単量体と共重合できるその他単量体の一種又は二種以上とを共重合して得られる樹脂である。
また、いくつかの実施態様において、上記ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上である。この理由は、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上であると、包装用紙の水蒸気バリア性及び酸素ガスバリア性が良化するからである。また、いくつかの実施態様において、上記ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が95質量%以下である。この理由は、塩化ビニリデン単量体が95質量%以下であると、第二塗工層の被膜形成時に速い結晶化を抑制できるために第二塗工層が整地する時間を得ることができる。その結果、第二塗工層における欠陥が軽減されて、包装用紙の水蒸気バリア性及び酸素ガスバリア性が良化するからである。少なくとも一つの実施態様において、上記ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上95質量%以下の樹脂である。
塩化ビニリデン単量体と共重合できる上記その他単量体は、塩化ビニリデン単量体と共重合できる単量体であれば特に限定されない。その他単量体は、例えば、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ビニルピロリドン、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル、及びスチレン等を挙げることができる。
いくつかの実施態様において、第二塗工層のポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、上記その他単量体が(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル及び(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチルから成る群から選ばれる一種又は二種以上である。いくつかの実施態様として、前記ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上95質量%以下、並びに(メタ)アクリロニトリルから成る群から選ばれる単量体が2質量%以上10質量%以下、並びに(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル及び(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチルから成る群から選ばれる単量体が0.5質量%以上5質量%以下である。少なくとも一つの実施態様として、前記ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上95質量%以下、並びに(メタ)アクリロニトリルから成る群から選ばれる単量体が2質量%以上10質量%以下、並びに(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから成る群から選ばれる単量体が0.5質量%以上5質量%以下である。これらの理由は、包装用紙の水蒸気バリア性及び酸素ガスバリア性が良化するからである。
なお、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂中、塩化ビニリデン単量体と、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル及び(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチルから成る群から選ばれる単量体との含有質量比率の合計が100質量%に満たない場合は、これら単量体と共重合可能な一種又は二種以上の上記その他単量体をさらに含んでよい。
ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂の分子量は、特に限定しない。いくつかの実施態様において、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂の分子量は、分子量既知のポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定された重量平均分子量で8万以上である。この理由は、前記分子量の範囲であると、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂の熱及び光に対する安定性が良くなるからである。
ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、公知の乳化重合法によって合成することができる。合成は、例えば、所定の反応容器に塩化ビニリデン単量体、必要に応じて他の単量体、乳化剤及び水を配合し、ラジカル重合開始剤を加えて撹拌及び加温する方法である。ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂が共重合樹脂である場合において各単量体の含有質量比率は、反応容器に配合する各単量体の配合量で調整できる。また、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、例えば、旭化成社等から市販される。
第三塗工層は、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有する。第三塗工層は、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂がヒートシール適性を発現する樹脂となって、ヒートシール適性を発現する層になる。その結果、包装用紙はヒートシール適性を発現する。なおかつ、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有する第三塗工層であれば、包装用紙は、耐ブロッキング性及び第三塗工層の耐剥離性を得ることができる。いくつかの実施態様において、紙支持体の片面あたりの第三塗工層は、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂の含有量が、前記第三塗工層の乾燥固形分量に対して85質量%以上である。この理由は、包装用紙のヒートシール適性、耐ブロッキング性及び第三塗工層の耐剥離性が良化するからである。
第三塗工層は、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂以外に、必要に応じて従来公知の各種添加剤を含有することができる。添加剤は、例えば、無機顔料、有機顔料、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂以外の各種樹脂、澱粉類及びセルロース類等の多糖類、界面活性剤、分散剤、乳化剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤、紫外線吸収剤、耐ブロッキング剤及び潤滑剤等を挙げることができる。
酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、単量体の主成分としてエチレン列炭化水素を含有する重合樹脂である。酸変性ポリオレフィン系重合樹脂とは、エチレン列炭化水素の重合及び/又はエチレン列炭化水素から成るポリオレフィンに対して不飽和カルボン酸を用いてランダム重合、ブロック重合又はグラフト重合によって共重合して変性した樹脂である。
エチレン列炭化水素の例としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1-ブテン、2-ブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテン、1-ヘキセン、2,3-ジメチル-2-ブテン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、及び1-デセン等を挙げることができる。いくつかの実施態様において、エチレン列炭化水素は炭素数2以上6以下である。また、いくつかの実施態様において、エチレン列炭化水素は、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1-ブテン及び2-ブテンから成る群から選ばれる一種又は二種以上である。また、いくつかの実施態様において、エチレン列炭化水素はエチレン及びプロピレンから成る群から選ばれる一種又は二種である。少なくとも一つの実施態様において、エチレン列炭化水素はエチレンである。これらの理由は、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する第二塗工層に対するヒートシール適性を発現する第三塗工層の耐剥離性が良化するからである。
いくつかの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、重合樹脂中のエチレン列炭化水素である単量体が80質量%以上99.7質量%以下である。また、いくつかの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、重合樹脂中のエチレン列炭化水素である単量体が90質量%以上99.7質量%以下である。少なくとも一つの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、重合樹脂中のエチレン列炭化水素である単量体が95質量%以上99.7質量%以下である。これらの理由は、第三塗工層を形成するための塗工液の液安定性及びポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する第二塗工層に対するヒートシール適性を発現する第三塗工層の耐剥離性が、良化するからである。
不飽和カルボン酸の例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸及びクロトン酸等を挙げることができる。不飽和カルボン酸には無水物が含まれる。さらに、不飽和カルボン酸としては、前記不飽和カルボン酸を部分エステル化及び/又は部分アミド化したものを含む。いくつかの実施態様において、不飽和カルボン酸は、(メタ)アクリル酸及びマレイン酸から成る群から選ばれる一種又は二種以上である。いくつかの実施態様において、不飽和カルボン酸は(メタ)アクリル酸である。少なくとも一つの実施態様において、不飽和カルボン酸はメタクリル酸である。これらの理由は、耐ブロッキング性及び/又はポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する第二塗工層に対するヒートシール適性を発現する第三塗工層の耐剥離性が良化するからである。
いくつかの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量が0.3質量%以上20質量%以下である。また、いくつかの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量が0.3質量%以上10質量%以下である。少なくとも一つの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量が0.3質量%以上5質量%以下である。これらの理由は、第三塗工層を形成するための塗工液の液安定性及びポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する第二塗工層に対するヒートシール適性を発現する第三塗工層の耐剥離性が良化するからである。
いくつかの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量が0.3質量%以上10質量%以下及び前記不飽和カルボン酸がメタクリル酸である。また、いくつかの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、エチレン列炭化水素がエチレン、重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量が0.3質量%以上10質量%以下、及び前記不飽和カルボン酸がメタクリル酸である。少なくとも一つの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、エチレン列炭化水素がエチレン、重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量が0.3質量%以上5質量%以下、及び前記不飽和カルボン酸がメタクリル酸である。
酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、上記エチレン列炭化水素及び不飽和カルボン酸以外にこれらと共重合可能な他の単量体を含有することができる。他の単量体は従来公知のであって、例えば、メチルビニルエーテル及びエチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル及びバーサチック酸ビニル等のビニルエステル類並びに前記ビニルエステル類を塩基性化合物等でケン化して得られるビニルアルコール等を挙げることができる。他の単量体は、これらから成る群から選ばれる一種又は二種以上である。
酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、公知の重合法によって合成することができる。合成は、例えば、所定の反応容器にエチレン列炭化水素、不飽和カルボン酸、必要に応じて他の単量体、乳化剤及び水を配合し、ラジカル重合開始剤を加えて撹拌及び加温する方法である。また、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂の合成は、例えば、エチレン列炭化水素の重合により得られた低分子量ポリオレフィン若しくはエチレン列炭化水素の重合により得られた高分子量ポリオレフィンを熱減成した低分子量ポリオレフィン、分散剤及び水を配合し、ラジカル重合開始剤、必要に応じて他の単量体、並びに不飽和カルボン酸を加えて撹拌及び加熱する方法である。また、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、例えば、高分子量ポリオレフィン、分散剤及び水を配合し、ラジカル重合開始剤、必要に応じて他の単量体、並びに不飽和カルボン酸を加えて撹拌及び加熱する方法である。また、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂の合成は、例えば、特開2018-145226号公報に記載する方法である。酸変性ポリオレフィン系重合樹脂において各単量体の含有質量比率は、反応容器に配合する各単量体又はポリオレフィンの配合量で調整できる。
酸変性ポリオレフィン系重合樹脂の例としては、エチレン-(メタ)アクリル酸系、プロピレン-(メタ)アクリル酸系、エチレン-プロピレン-(メタ)アクリル酸系、エチレン-1-ブテン-(メタ)アクリル酸系、エチレン-マレイン酸系、プロピレン-マレイン酸系、エチレン-プロピレン-マレイン酸系、エチレン-1-ブテン-マレイン酸系、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル-マレイン酸系、プロピレン-1-ブテン-マレイン酸系、エチレン-プロピレン-(メタ)アクリル酸エステル-マレイン酸系、エチレン-1-ブテン-(メタ)アクリル酸エステル-マレイン酸系、プロピレン-1-ブテン-(メタ)アクリル酸エステル-マレイン酸系、エチレン-プロピレン-1-ブテン-(メタ)アクリル酸エステル-マレイン酸系、エチレン-(メタ)アクリル酸メチル-(メタ)アクリル酸系、エチレン-酢酸ビニル-(メタ)アクリル酸系、及びエチレン-酢酸ビニル-マレイン酸系等の重合樹脂を挙げることができる。
いくつかの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、エチレン-(メタ)アクリル酸系、プロピレン-(メタ)アクリル酸系、エチレン-プロピレン-(メタ)アクリル酸系、エチレン-マレイン酸系及びプロピレン-マレイン酸系から成る群から選ばれる一種又は二種以上である。この理由は、ヒートシール適性及びポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する第二塗工層に対するヒートシール適性を発現する第三塗工層の耐剥離性が良化するからである。また、いくつかの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、エチレン-(メタ)アクリル酸系及びプロピレン-(メタ)アクリル酸系から成る群から選ばれる一種又は二種以上である。この理由は、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する第二塗工層に対するヒートシール適性を発現する第三塗工層の耐剥離性が良化するからである。少なくとも一つの実施態様において、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、エチレン-メタクリル酸系及びプロピレン-メタクリル酸系から成る群から選ばれる一種又は二種以上である。この理由は、耐ブロッキング性及びポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有する第二塗工層に対するヒートシール適性を発現する第三塗工層の耐剥離性が良化するからである。
いくつかの実施態様において、包装用紙は、紙支持体の片面に対して、第一塗工層がカオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を含有し、第二塗工層がポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有しかつ第二塗工層の乾燥固形分量に対してポリ塩化ビニリデン系重合樹脂の含有量が85質量%以上であり、第三塗工層が酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有しかつ第三塗工層の乾燥固形分量に対して酸変性ポリオレフィン系重合樹脂の含有量が85質量%以上である。
いくつかの実施態様において、包装用紙は、紙支持体の片面に対して、第一塗工層がカオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を含有し、第二塗工層がポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有しかつ第二塗工層の乾燥固形分量に対してポリ塩化ビニリデン系重合樹脂の含有量が85質量%以上であり、第三塗工層が酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有しかつ第三塗工層の乾燥固形分量に対して酸変性ポリオレフィン系重合樹脂の含有量が85質量%以上であり、前記酸変性ポリオレフィン系重合樹脂がエチレン-メタクリル酸系の重合樹脂である。
いくつかの実施態様において、包装用紙は、紙支持体の片面に対して、第一塗工層がカオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を含有し、第二塗工層がポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有しかつ第二塗工層の乾燥固形分量に対してポリ塩化ビニリデン系重合樹脂の含有量が85質量%以上であり、前記ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂が、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上95質量%以下、(メタ)アクリロニトリルから成る群から選ばれる単量体が2質量%以上10質量%以下、並びに(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから成る群から選ばれる単量体が0.5質量%以上5質量%以下であり、第三塗工層が酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有しかつ第三塗工層の乾燥固形分量に対して酸変性ポリオレフィン系重合樹脂の含有量が85質量%以上である。
少なくとも一つの実施態様において、包装用紙は、紙支持体の片面に対して、第一塗工層がカオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を含有し、第二塗工層がポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有しかつ第二塗工層の乾燥固形分量に対してポリ塩化ビニリデン系重合樹脂の含有量が85質量%以上であり、前記ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂が、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上95質量%以下、(メタ)アクリロニトリルから成る群から選ばれる単量体が2質量%以上10質量%以下、並びに(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから成る群から選ばれる単量体が0.5質量%以上5質量%以下であり、第三塗工層が酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有しかつ第三塗工層の乾燥固形分量に対して酸変性ポリオレフィン系重合樹脂の含有量が85質量%以上であり、前記酸変性ポリオレフィン系重合樹脂がエチレン-メタクリル酸系の重合樹脂である。
紙支持体に対して、第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層を順次設ける方法は、特に限定されない。各塗工層を設ける方法の例としては、製紙分野で従来公知の塗工装置及び乾燥装置を用いて、各塗工層を形成するための塗工液を塗工及び乾燥する方法を挙げることができる。塗工装置は、例えば、フィルムプレスコーター、ロッドコーター、エアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、バーコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、Eバーコーター及びフィルムトランスファーコーター等を挙げることができる。乾燥装置は、例えば、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤー等の熱風乾燥機、赤外線加熱ドライヤー及びマイクロ波等を利用した乾燥機等の各種乾燥装置を挙げることができる。
第一塗工層を形成するための塗工液がカオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を含有すること、第二塗工層を形成するための塗工液がポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有すること、並びに第三塗工層を形成するための塗工液が酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有することによって、得られる各塗工層はそれぞれ、カオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を、並びに酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有することができる。
いくつかの実施態様において、第一塗工層の塗工量は、紙支持体の片面あたり乾燥固形分量で3g/m以上15g/m以下である。いくつかの実施態様において、第二塗工層の塗工量は、紙支持体の片面あたり乾燥固形分量で4g/m以上15g/m以下である。いくつかの実施態様において、第三塗工層の塗工量は、紙支持体の片面あたり乾燥固形分量で4g/m以上25g/m以下である。
少なくとも一つの実施態様において、包装用紙は、紙支持体の片面あたり、第一塗工層の塗工量が乾燥固形分量で3g/m以上15g/m以下、第二塗工層の塗工量が乾燥固形分量で4g/m以上15g/m以下、及び第三塗工層の塗工量が乾燥固形分量で4g/m以上25g/m以下である。
これらの理由は、本発明の効果が安定して得られつつ、材料コストが抑えられるからである。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されない。ここで「質量部」及び「質量%」は、乾燥固形分量あるいは実質成分量の各々「質量部」及び「質量%」を表す。塗工層の塗工量は乾燥固形分量を表す。
<紙支持体>
以下の紙料を調成した。
LBKP(濾水度420mlcsf) 50質量部
NBKP(濾水度400mlcsf) 50質量部
硫酸アルミニウム 2質量部
軽質炭酸カルシウム(TP121、奥多摩工業社製) 7質量部
ロジン系サイズ剤(CC1404、星光PMC社) 0.3質量部
紙力剤 0.6質量部
上記配合の紙料を長網抄紙機で抄造し、坪量55g/mの原紙を得た。これに、マシンカレンダーを用いて温度60℃及び処理速度500m/分の条件でカレンダー処理して紙支持体を得た。紙支持体の灰分量は5質量%であった。
<第一塗工層を形成するための塗工液>
水を媒体として以下の塗工液を調製した。
顔料 種類は表1に記載/100質量部
樹脂 種類は表1に記載/150質量部
<第二塗工層を形成するための塗工液>
水を媒体として以下の塗工液を調製した。
樹脂 種類は表1に記載/100質量部
<第三塗工層を形成するための塗工液>
水を媒体として以下の塗工液を調製した。
樹脂 種類は表1に記載/100質量部
表1に記載する各材料は以下である。
カオリン :2μm以下の累積頻度88体積%のカオリン
炭酸カルシウム :2μm以下の累積頻度90体積%の炭酸カルシウム
スチレン-ブタジエン系 :スチレン-ブタジエン系共重合樹脂
PVDC1 :ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂
(単量体の配合質量%比)
塩化ビニリデン :80
メタクリロニトリル :15
アクリル酸エチル :5
PVDC2 :ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂
(単量体の配合質量%比)
塩化ビニリデン :85
メタクリロニトリル :10
アクリル酸エチル :5
PVDC3 :ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂
(単量体の配合質量%比)
塩化ビニリデン :90
アクリロニトリル :9.5
アクリル酸エチル :0.5
PVDC4 :ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂
(単量体の配合質量%比)
塩化ビニリデン :95
アクリロニトリル :2
アクリル酸エチル :3
PVDC5 :ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂
(単量体の配合質量%比)
塩化ビニリデン :98
メタクリロニトリル :1.5
アクリル酸エチル :0.5
PVDC6 :ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂
(単量体の配合質量%比)
塩化ビニリデン :90
アクリロニトリル :2
アクリル酸エチル :8
PVDC7 :ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂
(単量体の配合質量%比)
塩化ビニリデン :95
メタクリロニトリル :5
アクリル酸エチル :0
エチレン-酢酸ビニル系 :エチレン-酢酸ビニル系共重合樹脂
酸変性ポリオレフィン系1:エチレン-アクリル酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量1質量%)
酸変性ポリオレフィン系2:エチレン-メタクリル酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量1質量%)
酸変性ポリオレフィン系3:プロピレン-メタクリル酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量1質量%)
酸変性ポリオレフィン系4:プロピレン-メタクリル酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量0.1質量%)
酸変性ポリオレフィン系5:プロピレン-メタクリル酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量0.3質量%)
酸変性ポリオレフィン系6:プロピレン-メタクリル酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量10質量%)
酸変性ポリオレフィン系7:プロピレン-メタクリル酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量20質量%)
酸変性ポリオレフィン系8:エチレン-マレイン酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量1質量%)
酸変性ポリオレフィン系9:プロピレン-マレイン酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量1質量%)
酸変性ポリオレフィン系10:エチレン-1-ブテン-マレイン酸系の重合樹脂
(重合樹脂中の不飽和カルボン酸の含有量1質量%)
ポリオレフィン系 :低密度ポリエチレン樹脂
<塗工>
紙支持体の片面に対して、第一塗工層を形成するための塗工液をロッドコーターで塗工及び乾燥した。塗工量は10g/mになるようコーター条件を調整した。
次に、第一塗工層に対して、第二塗工層を形成するための塗工液をエアーナイフコーターで塗工及び乾燥した。塗工量は10g/mになるようにコーター条件を調整した。
続いて、第二塗工層に対して、第三塗工層を形成するための塗工液をエアーナイフコーターで塗工及び乾燥した。塗工量は15g/mになるようにコーター条件を調整した。
各塗工層を設けた包装用紙について、下記の評価を行った。
<水蒸気バリア性>
水蒸気バリア性の評価は、JIS Z0208:1976「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に準じて実施した測定結果から行った。測定では、第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層を有する側を内側にして水蒸気透過度を求めた。温湿度の条件は、40±0.5℃,90±2%とした。本発明において、包装用紙は、評価A又はBであれば水蒸気バリア性を有するものとする。
A:水蒸気透過度50g/m・24h以下で、良好。
B:上記Aより劣るものの、
水蒸気透過度100g/m・24h以下で、実用可能。
C:上記Bより劣り、
水蒸気透過度100g/m・24h超で、実用不可能。
<酸素ガスバリア性>
酸素ガスバリア性の評価は、ISO15105-2:2003「Plastics-Film and sheeting - Determination of gas-transmission rate - Part2 : Equal-pressure method」(JIS K7126-2:2006「プラスチック -フィルム及びシート- ガス透過度試験方法-第2部:等圧法」)に準じて実施した測定結果から行った。測定では、第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層を有する側を外側にして、ガス透過度試験のガスに酸素ガスを用いた酸素透過度を求めた。温湿度の条件は、23±0.5℃及び85±2%RHとした。本発明において、包装用紙は、評価A又はBであれば酸素ガスバリア性に優れるものとする。
A:酸素透過度50cc/m・24h・atm以下で、良好。
B:上記Aより劣るものの、
酸素透過度100cc/m・24h・atm以下で、概ね良好。
C:上記Bより劣るものの、
酸素透過度150cc/m・24h・atm以下で、実用可能。
D:上記Cより劣り、
酸素透過度150cc/m・24h・atm超で、実用不可能。
<耐ブロッキング性>
包装用紙を、第三塗工層を外側にして直径150mmの紙管にロール状(長さ500m)に巻き取った。当該ロールを、直置き及び宙づりの2種類の方法で30℃、80%RHで24時間静置した。耐ブロッキング性の評価は、静置後に巻き取りから包装用紙を繰り出す操作(アンワインダー)を実施することによって行った。アンワインダー時、包装用紙のブロッキングの状態を目視で観察した。観察結果から、耐ブロッキング性を下記の基準で評価した。本発明において、包装用紙は、評価A又はBであれば耐ブロッキング性に優れるものとする。
A:直置き及び宙づりの2種類の方法でブロッキングが認められない。
B:直置きの方法で極僅かにブロッキングが認められる。
宙づりの方法でブロッキングが認められない。
C:直置きの方法で僅かにブロッキングが認められる。
宙づりの方法でブロッキングが認められない。
D:上記Cより劣り、直置きの方法でブロッキングが認められる。
又は、宙づりの方法でブロッキングが認められる。
<ヒートシール適性>
2枚の包装用紙を用いて、包装用紙の第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層を有する側の面どうしを対向させてヒートシーラーにより圧力0.5MPa、140℃、1秒間の条件によってヒートシールを施して、評価用サンプルを作製した。
ヒートシール適性の評価は、ヒートシールした包装用紙を15mm幅で切り出し、23℃、50%RHで24時間静置後、引張り試験機を用い、引張り速度300mm/分、引張り角度180度でヒートシール箇所の剥離強度を測定することによって行った。測定は、サンプル数5部で行い、5部の平均値とした。測定値から、ヒートシール適性を下記の基準で評価した。本発明において、包装用紙は、評価A又はBであればヒートシール適性に優れるものとする。
A:値が、10N/15mm以上。
B:値が、6N/15mm以上10N/15mm未満。
C:値が、3N/15mm以上6N/15mm未満。
D:値が、3N/15mm未満。
<耐剥離性>
2枚の包装用紙を用いて、包装用紙の第一塗工層、第二塗工層及び第三塗工層を有する側の面どうしを対向させてヒートシーラーにより圧力0.5MPa、140℃、1秒間の条件によってヒートシールを施して、評価用サンプルを作製した。
ヒートシール適性の評価がA又はBである評価用サンプルについて、ヒートシールされた2枚のうち1枚を右手で掴みかつ残る1枚を左手で掴み、各々同時に引張って剥離する。この時の第三塗工層の剥離状況を目視で観察した。観察結果から、耐剥離性を下記の基準で評価した。本発明において、包装用紙は、評価A、B又はCであれば耐剥離性を有するものとする。
A:第二塗工層から第三塗工層が剥離しない。良好。
B:第二塗工層から第三塗工層が剥離せず、局所的に浮きが発生する程度である。
C:第二塗工層から第三塗工層が剥離せず、部分的に浮きが発生する程度である。
D:第二塗工層から第三塗工層が部分的又は全体的に剥離が認められる。
評価結果を表2に示す。
表2から、本発明の包装用紙の構成を満足する実施例1~16は、水蒸気バリア性を有し、酸素ガスバリア性に優れ、ヒートシール適性及び耐ブロッキング性に優れ、さらにポリ塩化ビニリデンを含有する層に対するヒートシール適性を発現する層の耐剥離性を有する、と分かる。一方、本発明の包装用紙の構成を満足しない比較例1~4は、これらの効果の少なくとも一つが実施例1~16に比べて劣る、と分かる。
主に、実施例1、2、3、8、9及び10の間の対比から、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、エチレン-(メタ)アクリル酸系、プロピレン-(メタ)アクリル酸系、エチレン-マレイン酸系及びプロピレン-マレイン酸系から成る群から選ばれる一種又は二種以上であることがヒートシール適性及び耐剥離性の点で好ましい、と分かる。
主に、実施例1、2及び3と実施例8及び9との対比から、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、エチレン-(メタ)アクリル酸系及びプロピレン-(メタ)アクリル酸系から成る群から選ばれる一種又は二種以上であることが耐剥離性の点でより好ましい、と分かる。
主に、実施例1と実施例2及び3との対比から、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、エチレン-メタクリル酸系及び/又はプロピレン-メタクリル酸系であることが耐ブロッキング性の点で好ましい、と分かる。
主に、実施例3~7の間の対比から、酸変性ポリオレフィン系重合樹脂は、重合樹脂中のエチレン列炭化水素である単量体が90質量%以上99.7質量%以下であることが耐剥離性の点で好ましい、と分かる。
主に、実施例2、実施例11~16の間の対比から、ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂は、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上95質量%以下、並びに(メタ)アクリロニトリルから成る群から選ばれる単量体が2質量%以上10質量%以下、並びに(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから成る群から選ばれる単量体が0.5質量%以上5質量%以下であることが水蒸気バリア性及び酸素ガスバリア性の点で好ましい、と分かる。
前述した本発明の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
<1>
紙支持体と、前記紙支持体の片面に第一塗工層と、紙支持体を基準として前記第一塗工層の外側に第二塗工層と、及び紙支持体を基準として前記第二塗工層の外側に第三塗工層とを有し、前記第一塗工層がカオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を含有し、前記第二塗工層が樹脂の構成単位として塩化ビニリデン単量体を主成分として有するポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有し、並びに前記第三塗工層が酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有する包装用紙。
<2>
上記酸変性ポリオレフィン系重合樹脂が、エチレン-(メタ)アクリル酸系、プロピレン-(メタ)アクリル酸系、エチレン-マレイン酸系及びプロピレン-マレイン酸系から成る群から選ばれる一種又は二種以上である上記<1>に記載の包装用紙。
<3>
上記酸変性ポリオレフィン系重合樹脂が、エチレン-(メタ)アクリル酸系及びプロピレン-(メタ)アクリル酸系から成る群から選ばれる一種又は二種以上である上記<1>に記載の包装用紙。
<4>
上記酸変性ポリオレフィン系重合樹脂が、エチレン-メタクリル酸系及び/又はプロピレン-メタクリル酸系である上記<1>に記載の包装用紙。
<5>
上記酸変性ポリオレフィン系重合樹脂が、重合樹脂中のエチレン列炭化水素である単量体が90質量%以上99.7質量%以下である上記<1>~<4>のいずれかに記載の包装用紙。
<6>
上記ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂が、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上95質量%以下、並びに(メタ)アクリロニトリルから成る群から選ばれる単量体が2質量%以上10質量%以下、並びに(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから成る群から選ばれる単量体が0.5質量%以上5質量%以下である上記<1>~<4>のいずれかに記載の包装用紙。
<7>
上記酸変性ポリオレフィン系重合樹脂が、重合樹脂中のエチレン列炭化水素である単量体が90質量%以上99.7質量%以下であり、かつ上記ポリ塩化ビニリデン系重合樹脂が、重合樹脂中の塩化ビニリデン単量体が85質量%以上95質量%以下、並びに(メタ)アクリロニトリルから成る群から選ばれる単量体が2質量%以上10質量%以下、並びに(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルから成る群から選ばれる単量体が0.5質量%以上5質量%以下である上記<1>~<4>のいずれかに記載の包装用紙。

Claims (1)

  1. 紙支持体と、前記紙支持体の片面に第一塗工層と、紙支持体を基準として前記第一塗工層の外側に第二塗工層と、及び紙支持体を基準として前記第二塗工層の外側に第三塗工層とを有し、前記第一塗工層がカオリン及びスチレン-ブタジエン系共重合樹脂を含有し、前記第二塗工層が樹脂の構成単位として塩化ビニリデン単量体を主成分として有するポリ塩化ビニリデン系重合樹脂を含有し、並びに前記第三塗工層が酸変性ポリオレフィン系重合樹脂を含有する包装用紙。
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