JP7339095B2

JP7339095B2 - 線条体支持装置

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Publication number: JP7339095B2
Application number: JP2019172960A
Authority: JP
Inventors: 建太糸数
Original assignee: Fanuc Corp
Current assignee: Fanuc Corp
Priority date: 2019-09-24
Filing date: 2019-09-24
Publication date: 2023-09-05
Anticipated expiration: 2039-09-24
Also published as: CN112636285A; US11639759B2; DE102020123837A1; US20210088157A1; JP2021049595A

Description

本開示は、線条体支持装置に関するものである。

４フッ化エチレン製のガイド部材の円筒案内孔内に径方向に隙間をあけて貫通させたケーブルの長さ方向の途中位置を案内および保持させ、ガイド部材をクランプ部材によってロボットの機体に固定するケーブルの処理方法が知られている（例えば、特許文献１参照。）。

特開平８－１９７４８２号公報

線条体がケーブルである場合には、通常、両端にコネクタを備えている。コネクタは線条体と比較して外形が大きいので、コネクタが取り付けられた線条体をガイド部材の円筒案内孔内に貫通させることはできない。

このため、コネクタの取付前にガイド部材を取り付けた、ガイド部材を備える線条体を製造する必要があり、線条体のコストが高くつく。線条体が多数存在する場合および線条体を交換する場合に大幅なコスト高となる。したがって、可動する線条体の劣化を抑制しつつ支持することができるとともに、両端にコネクタを取り付けたケーブル等の線条体を着脱可能に支持することができる線条体支持装置が望まれている。

本開示の一態様は、所定の軸線回りに回転可能に支持された２つのリンク部材間に掛け渡して敷設される線条体の、前記リンク部材の相対回転に伴って変位する可動部を支持する線条体支持装置であって、前記線条体の前記可動部の長手方向の途中位置を貫通させ、前記線条体の外径よりも若干大きい内径を有する１以上の案内孔を備えるとともに、該案内孔の位置で径方向に分離可能に結合される２以上の支持片と、組み合わせた状態の２以上の該支持片と共締めされる板金とを備え、前記線条体の前記リンク部材への固定位置と、前記軸線との間において、２以上の前記支持片とともに共締めされた前記板金を用いて前記リンク部材に回転不可に固定される線条体支持装置である。

本開示の一実施形態に係る線条体支持装置を示す斜視図である。図１の線条体支持装置および固定用の板金を示す分解斜視図である。図２の線条体支持装置、固定用の板金およびボルトを示す分解縦断面図である。図３の線条体支持装置、板金およびボルトを組み立てた状態を示す縦断面図である。図１の線条体支持装置を構成する支持片の案内孔と線条体との関係を示す平面図である。図１の線条体支持装置によってリンク部材間に敷設される線条体の可動部を支持している状態を示す模式的な縦断面図である。図１の線条体支持装置の変形例を示す斜視図である。図１の線条体支持装置の他の変形例を示す分解斜視図である。図８の線条体支持装置の斜視図である。

本開示の一実施形態に係る線条体支持装置１について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る線条体支持装置１は、図１に示されるように、例えば、４フッ化エチレン等の低摩擦係数の合成樹脂材料からなる平板部材であり、板厚方向に貫通する複数、例えば３つの案内孔２が一列に配列して設けられている。

線条体支持装置１は、全ての案内孔２の中心軸を含む平面からなる分割面によって分離可能な２つの支持片３，４を組み合わせて構成されている。各支持片３，４には、案内孔２の列の両側に、分割面に直交する方向に延びる固定孔５，６が設けられている。

本実施形態においては、図２および図３に示されるように、一方の支持片３の固定孔５には、雌ネジが形成されている。雌ネジは、例えば、インサートネジである。図４に示されるように、他方の支持片４の固定孔６を貫通して挿入されたボルト７が雌ネジに締結されることにより、２つの支持片３，４を組み合わせた状態に固定することができる。

さらに具体的には、２つの支持片３，４は、図４に示されるように、他方の支持片４に固定用の板金８を重ねた状態で、板金８に設けられた貫通孔９および他方の支持片４に設けられた固定孔６を貫通するボルト７を一方の支持片３の固定孔５に形成された雌ネジに締結する。これにより、２つの支持片３，４と板金８とが共締めされ、組み合わせ状態に固定された２つの支持片３，４に固定用の板金８が取り付けられた状態となる。

一方の支持片３の固定孔５には、図３および図４に示されるように、嵌合凹部１１が設けられ、他方の支持片４の固定孔６には、嵌合凹部１１に嵌合する嵌合凸部１０が設けられている。２つの支持片３，４を組み合わせる際には、嵌合凹部１１に嵌合凸部１０を嵌合させることにより、両者を位置決め状態に組み合わせることができる。
そして、板金８に設けられた他の貫通孔１２に貫通させたボルトをリンク部材（図６参照）１００，２００に設けられたネジ孔に締結することにより、線条体支持装置１をリンク部材１００，２００に固定することができる。

各案内孔２の内面は、図５に示されるように、軸方向の中央において最も内径が小さく、両端に向かって徐々に内径が大きくなる滑らかな曲面により構成されている。
各案内孔２の内径は、通過させる線条体３００の外径よりも若干大きく構成されており、径方向に隙間をあけて線条体３００を貫通させることができる。

本実施形態に係る線条体支持装置１は、ロボットのいずれかの関節において、回転軸線（軸線）Ａ回りに回転可能に支持された２つのリンク部材１００，２００間に掛け渡して敷設される線条体３００の、リンク部材１００，２００の相対回転に伴って変位する可動部３１０を支持する線条体支持装置１である。線条体３００は、図６に示されるように、回転軸線Ａの位置に各リンク部材１００，２００に設けられた中空部１００Ａ，２００Ａを回転軸線Ａに沿う方向に貫通するとともに、回転軸線Ａから十分に離れた位置において２つのリンク部材１００，２００にそれぞれクランプ等によって固定される。

そして、線条体３００は、リンク部材１００，２００への固定位置と回転軸線Ａとの間の位置において、本実施形態に係る線条体支持装置１の案内孔２を貫通させられる。
すなわち、２つのリンク部材１００，２００への固定位置の間に配置される線条体３００は、リンク部材１００，２００の回転軸線Ａ回りの相対回転に伴って変位する可動部３１０となる。本実施形態に係る線条体支持装置１は、線条体３００の可動部３１０を支持する装置である。

このように構成された本実施形態に係る線条体支持装置１の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る線条体支持装置１によって線条体３００をリンク部材１００，２００に支持させるには、２つの支持片３，４によって構成される各案内孔２に、図５に示されるように、線条体３００を配置してから図３および図４に示されるように、２つの支持片３，４および板金８を組み立てる。すなわち、板金８の貫通孔９および他の支持片４の固定孔６を貫通させたボルト７を一方の支持片３の固定孔５に形成された雌ネジに締結する。

これにより、各案内孔２に線条体３００を貫通させた状態で線条体支持装置１が組み立てられるので、図６に示されるように、板金８の他の貫通孔１２に貫通させたボルトをそれぞれ２つのリンク部材１００，２００の図示しないネジ孔に締結する。このとき、線条体３００は案内孔２内に径方向に隙間をあけて貫通させられているので、線条体３００の長手方向に線条体支持装置１を移動させて、支持位置を調節することができる。

そして、各線条体支持装置１を挟んでリンク部材１００，２００の回転軸線Ａとは反対側に配置される線条体３００の両端部を、それぞれ、リンク部材１００，２００にクランプによって固定する。これにより、線条体３００の敷設処理が終了する。

本実施形態に係る線条体支持装置１によれば、案内孔２を分割面によって分割する構造の２つの支持片３，４によって線条体支持装置１を構成している。これにより、線条体３００の両端に、例えば、コネクタ等の外形の大きな部材が固定されている場合であっても、線条体３００の長さ方向の途中位置を案内孔２に容易に貫通させることができるという利点がある。

すなわち、従来のように円筒状のスリーブを用いる場合、コネクタ等の外形の大きな部材を案内孔２内に通過させることができない。したがって、スリーブはコネクタ等を取り付ける前の線条体３００の製造時に予め線条体に組み込んでおく必要がある。このため、線条体３００を交換する際に再利用することができず、線条体３００のコストが高くつく。
これに対して、本実施形態に係る線条体支持装置１によれば、線条体３００を交換しても、線条体支持装置１を再利用し続けることができる。

そして、本実施形態に係る線条体支持装置１によって、線条体３００の可動部３１０が長手方向の移動および捻じり方向の移動を許容されつつ回転軸線Ａを挟んだ両側において支持される。これにより、クランプによる固定位置の間隔を長くしても、リンク部材１００，２００の回転に伴って可動部３１０が暴れることを防止することができる。

すなわち、クランプによる固定位置の間隔を長くすることにより、可動部３１０を長くして線条体３００に過大な捻じれが作用することを防止できるとともに、可動部３１０の暴れを防止して、線条体３００が周辺部材と接触して摩耗することを防止することができる。また、４フッ化エチレンのような低摩擦係数の材質により構成することによって、接触による線条体３００の摩耗を最小限に抑えることができる。

また、本実施形態に係る線条体支持装置１によれば、線条体３００を貫通させる案内孔２の内面が、軸方向の中央において最も狭く、両端の開口部に近づくに従って広くなる滑らかな曲面形状を有している。これにより、比較的真っ直ぐな線条体３００と案内孔２の内面との接触面積を低減することができる。これによっても線条体３００の摩耗を低減することができる。さらに、支持片３，４を４フッ化エチレンのような低摩擦係数の材質により構成することによって、接触による線条体３００の摩耗を最小限に抑えることができる。

また、本実施形態に係る線条体支持装置１によれば、２つの支持片３，４を組み立てる際に、一方の支持片３に設けられた嵌合凹部１１に他方の支持片４に設けられた嵌合凸部１０を嵌合させる。これにより、２つの支持片３，４を相互に位置決め状態に組みたてることができて、案内孔２の位置ずれを防止し、案内孔２内面に段差が発生することを防止して、線条体３００が損傷することを防止することができる。

なお、本実施形態においては、案内孔２を３個備える線条体支持装置１を例示したが、これに代えて、１個以上の任意の数の案内孔２を備えていてもよい。また、案内孔２の内面を軸方向の中央において最も狭く、両端に近づくに従って広くなる滑らかな曲面形状により構成したが、軸方向の全長にわたって均一な横断面積の案内孔２を採用してもよい。

また、本実施形態においては、全ての案内孔２を分割面によって分割する場合を例示したが、これに代えて、図７に示されるように、一部の案内孔２は分割されなくてもよい。例えば、エアチューブ等の端部まで一定の外径寸法を有する線条体であれば、分割しなくても貫通させることができる。

また、２つの支持片３，４とともに共締めした板金８を用いてリンク部材１００，２００に固定することとしたが、これに限定されるものではなく、両方の支持片３，４の固定孔５，６に雌ネジを設けず、組み合わせて支持片３，４をボルトによって、リンク部材１００，２００に直接共締めしてもよい。

また、図８に示されるように、図２の２つの支持片３，４の間に、１つ以上の第３の支持片（支持片）２１を配置することにより、図９に示されるように、複数列の分割可能な案内孔２を有する線条体支持装置２０を構成してもよい。
また、２つの支持片を位置決めするための嵌合凹部１１および嵌合凸部１０はなくてもよく、他の位置決め機構を採用してもよい。

１，２０線条体支持装置
２案内孔
３，４支持片
２１第３の支持片（支持片）
１００，２００リンク部材
３００線条体
３１０可動部
Ａ回転軸線（軸線）

Claims

所定の軸線回りに回転可能に支持された２つのリンク部材間に掛け渡して敷設される線条体の、前記リンク部材の相対回転に伴って変位する可動部を支持する線条体支持装置であって、
前記線条体の前記可動部の長手方向の途中位置を貫通させ、前記線条体の外径よりも若干大きい内径を有する１以上の案内孔を備えるとともに、
該案内孔の位置で径方向に分離可能に結合される２以上の支持片と、
組み合わせた状態の２以上の該支持片と共締めされる板金とを備え、
前記線条体の前記リンク部材への固定位置と、前記軸線との間において、２以上の前記支持片とともに共締めされた前記板金を用いて前記リンク部材に回転不可に固定される線条体支持装置。
前記案内孔は、内径が、前記案内孔の軸方向の途中位置において最も小さく、前記軸方向両端に向かって次第に増大する滑らかな内面形状を有する請求項１に記載の線条体支持装置。
前記案内孔が１列に並んで複数備えられ、
２以上の前記支持片が、全ての前記案内孔の軸を含む平面に沿って分離可能である請求項１または請求項２に記載の線条体支持装置。
前記案内孔が複数列に並んで複数備えられ、
２以上の前記支持片が、各前記列の全ての前記案内孔の軸を含む複数の平面に沿って前記列毎に分離可能である請求項１または請求項２に記載の線条体支持装置。
前記支持片が、４フッ化エチレン製である請求項１から請求項４のいずれかに記載の線条体支持装置。