JP7336272B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明はカラー画像とモノクロ画像とを形成可能な画像形成装置に関する。
画像形成装置は、それぞれ色の異なるトナー画像を担持する複数の感光ドラムを有している。各感光ドラムにはトナー画像を中間転写ベルトに転写する転写ローラが配置されている。トナーの色としてはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以降、Y、M、C、Kと表記)が一般的である。中間転写ベルトやY、M、C各感光ドラムの摩耗や汚れを低減するために、モノクロモードではY、M、C各感光ドラムとY、M、Cの転写ローラとが離間する。フルカラーモードではY、M、C各感光ドラムとY、M、Cの転写ローラとがそれぞれ当接する。特許文献1は、フルカラーモードとモノクロモードの切り替えを偏心カムの位相切り替えにより実現する手法を記載している。
特開2015-75699号公報
特許文献1の偏心カムには三つのモードが存在する。一つ目のモードはY、M、C、Kの転写ローラがそれぞれ対応する感光ドラムから離間する全離間モードである。二つ目のモードはY、M、C、Kの転写ローラがそれぞれ対応する感光ドラムに当接するフルカラーモードである。三つ目のモードはKの転写ローラのみがKの感光ドラムに当接するモノクロモードである。つまり、偏心カムの位相は、これらの三つのモードに対応した三つの位相のどれかに制御される。モノクロモードと全離間モードにおけるY、M、Cの各転写ローラの待機位置は同じ位置であるが偏心カムの位相は異なっている。また、フルカラーモードにおけるY、M、Cの各転写ローラの位置は当接位置にある。したがって、プリントジョブが投入されたときに、初期位相(待機位相)からプリントジョブの印刷モードに応じた位相まで偏心カムを回転させるためにかかる時間が長ければ長い程、ユーザの待ち時間が増加する。
そこで、本願の発明者は、画像形成の開始の指示が予測されるときは画像形成に先行して、フルカラーモードのための位置と、モノクロモードのための位置との間にある第四の位置に転写ローラが待機していれば、待ち時間の最大時間が削減されることを見出した。とりわけ、プリントジョブが投入された後に画像データを解析して印刷モードを決定する自動選択機能が有効にされている場合、印刷モードを決定している間に第四の位置に転写ローラが移動しておくことができる。その後に印刷モードが判明すると、転写ローラは第四の位置からフルカラーモードのための位置と、モノクロモードのための位置とのどちらにでも短時間で移動可能となる。
しかし、第四の位置は、フルカラーモードのための位置と、モノクロモードのための位置との間に存在するため、転写ローラなどの転写部材を安定的に保持することが難しい。仮に、転写部材の位置が不意に第四の位置からずれてしまうと、その後に、フルカラーモードのための位置またはモノクロモードのための位置へ転写部材を正確に移動させることが困難となる。そこで、本発明は、モノクロモード用の位置とフルカラーモード用の位置との間に転写部材を安定的に保持することを目的とする。
本発明は、たとえば、
中間転写体と、
第一色のトナー画像を担持する第一像担持体と、
前記第一像担持体に前記第一色のトナー画像を形成する第一画像形成手段と、
前記第一色のトナー画像を前記第一像担持体から前記中間転写体に転写する第一転写部材と、
第二色のトナー画像を担持する第二像担持体と、
前記第二像担持体に前記第二色のトナー画像を形成する第二画像形成手段と、
前記第二色のトナー画像を前記第二像担持体から前記中間転写体に転写する第二転写部材と、
前記第一転写部材を前記中間転写体に対して当接および離間させるとともに、前記第二転写部材を前記中間転写体に対して当接および離間させる当接離間機構と、
前記当接離間機構を駆動する駆動源と、
前記駆動源であるモータを駆動する駆動回路と、
画像形成の開始の指示の入力が予測される操作を検知する操作検知手段と、
前記第二転写部材の位置を検知する位置検知手段と、
前記第一色のトナー画像と前記第二色のトナー画像とを前記中間転写体に転写するカラーモードと、前記第一色のトナー画像を前記中間転写体に転写するが、前記第二色のトナー画像を前記中間転写体に転写しないモノクロモードとの何れを実行するか及び前記位置検知手段の検知結果に基づき前記駆動源を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、
前記第一画像形成手段と前記第二画像形成手段との両方が画像を形成しない場合、前記第一転写部材を前記中間転写体に対して離間させることで前記第一転写部材を待機位置に位置させ、かつ、前記第二転写部材を前記中間転写体に対して離間させることで前記第二転写部材を待機位置に位置させるよう前記駆動源を制御し、
前記操作検知手段により前記操作が検知されると、前記画像形成の開始の指示がなくても、前記第一転写部材と前記中間転写体とが当接する当接位置に前記第一転写部材を位置させ、かつ、前記第二転写部材と前記中間転写体とが当接しない第一中間位置に前記第二転写部材を位置させるよう前記駆動源を制御し、
前記画像形成の開始の指示に関する印刷モードが前記カラーモードであると判明すると、前記第二転写部材と前記中間転写体とが当接する当接位置へ前記第二転写部材を位置させるよう前記駆動源を制御し、
前記印刷モードが前記モノクロモードであると判明すると、前記第二転写部材を前記第一中間位置とは異なる第二中間位置に位置させるよう前記駆動源を制御し、
前記第二転写部材が前記第一中間位置に到着した後から前記印刷モードが前記モノクロモードまたは前記カラーモードと判明するまでの保持期間において、前記モータへの励磁を維持するように前記駆動回路を制御することで前記第二転写部材を前記第一中間位置に保持することを特徴とする画像形成装置を提供する。
本発明によれば、モノクロモード用の位置とフルカラーモード用の位置との間に転写部材が安定的に保持される。
画像形成装置を示す断面図。 コントローラを示すブロック図。 画像像形成装置の状態遷移図。 中間転写ユニットを説明する図。 当接離間機構を説明する図。 カムを説明する図。 カムの駆動機構を説明する図。 カムの安定度を説明する図。 画像形成方法を示すフローチャート。 復帰制御を示すフローチャート。 CPUの機能を説明する図。 レールの詳細を説明する図。
以下、添付図面を参照して実施形態が詳しく説明される。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでするものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一または同様の構成に同一の参照番号が付され、重複した説明は省略される。
<はじめに>
以下で説明される画像形成装置は三つの動作状態(画像形成状態、準備状態、待機状態)を有している。画像形成状態は、画像形成装置がシートに画像を形成する動作状態である。準備状態は、画像形成装置が画像形成に先行して準備動作などを実行する動作状態である。待機状態は、画像形成装置が画像を形成しない動作状態である。
画像形成装置の印刷モードとしてはモノクロモードとフルカラーモードとが存在する。モノクロモードは、ブラック(略称はK)のみでトナー画像をシートに形成する印刷モードである。フルカラーモードとは、Y、M、C、Kの四色のトナーを用いてトナー画像をシートに形成する印刷モードである。Yはイエローの略称である。Mはマゼンタの略称である。Cはシアンの略称である。以下の実施形態においては、各色ごとの部材を識別するために、参照符号の末尾にY、M、C、Kまたはy、m、c、kの文字が付与されることがある。四色に共通する事項が説明される際には、Y、M、C、Kの文字が省略されることがある。
感光ドラムが中間転写体を挟んで一次転写ローラと間接的に当接することで、感光ドラムに担持されているトナー画像が中間転写体に転写される。このように、感光ドラムと一次転写ローラとは直接的に接触しないが、本実施形態では、感光ドラムと一次転写ローラとが当接すると表記される。本実施形態では、感光ドラムに対する複数の一次転写ローラの当接離間状態には四つの状態(モード)が存在する。全離間状態とは、四つの一次転写ローラのすべてが対応する感光ドラムから離間した状態である。この場合、中間転写体が4つの感光ドラムから離間した状態である。画像形成装置が待機状態に遷移すると、四つの一次転写ローラが全離間状態に遷移する。全当接状態とは、四つの一次転写ローラのすべてが対応する感光ドラムに対して(間接的に)当接した状態である。この場合、中間転写体が4つの感光ドラムに当接した状態である。画像形成装置がフルカラーモードを選択すると、四つの一次転写ローラが全当接状態に遷移する。モノクロ当接状態とは、ブラック用の一次転写ローラのみがブラック用の感光ドラムに当接した状態である。この場合、中間転写体がブラック用の感光ドラムに当接し、ブラック用以外の感光ドラムから離間した状態である。画像形成装置がモノクロモードを選択すると、四つの一次転写ローラはモノクロ当接状態となる。先行当接状態とは、画像形成装置が準備状態にあるときに、四つの一次転写ローラがとるべき状態である。この場合も、中間転写体がブラック用の感光ドラムに当接し、ブラック用以外の感光ドラムから離間した状態である。先行当接状態では、ブラック用の一次転写ローラのみがブラック用の感光ドラムに当接する点で、モノクロ当接状態と似ている。しかし、先行当接状態とモノクロ当接状態とでは、Y、M、Cのそれぞれについて一次転写ローラと感光ドラムとの離間距離が異なっており、Y、M、Cのそれぞれについて感光ドラムと中間転写体との離間距離も異なっている。先行当接状態の離間距離は、モノクロ当接状態の離間距離よりも短い。
なお、当接離間機構を形成するカムの位相も少なくとも四つの位相を取る。つまり、四つの当接離間状態に対応した四つの位相が存在する。そのうち三つの位相は、安定して当接状態または離間状態を維持できる位相である。一つの位相は、不安定位置でY、M、Cに関する離間状態を維持する位相であるが、モノクロ当接状態と全当接状態(フルカラー当接状態)とのどちらにも短時間で遷移可能な位相である。このような、第四の当接離間状態(位相)を導入することにより、モノクロモードとフルカラーモードとの切り替え時間が短縮される。
<画像形成装置の概略構成>
図1が示すように画像形成装置100は、プリンタ150、イメージリーダ160、およびUI180を備える。プリンタ150は画像形成処理を行う。イメージリーダ160は、原稿から原稿画像を読み取る。UI180はユーザの操作を受け付けたり、ユーザに情報を出力したりする。UIはUser Interfaceの略称である。
●イメージリーダ
イメージリーダ160は、原稿台152、原稿センサ151、搬送ローラ112、ガラス台55、およびイメージセンサ154などを備える。原稿台152には原稿が載置される。原稿センサ151は原稿台152上の原稿の有無を検出する。搬送ローラ112は、原稿台152に載置された原稿を1枚ずつ読取位置まで搬送する。イメージセンサ154は、読取位置に搬送された原稿の原稿画像を光学的に読み取って、画像信号を生成する。ユーザは原稿圧板155を持ち上げて、原稿をガラス台55に直接載置してもよい。開閉センサ153は原稿圧板155が閉じているのか開いているのかを検知するセンサである。イメージセンサ154は、ガラス台55に載置された原稿からも原稿画像を光学的に読み取って、画像信号を生成することができる。
●プリンタ
プリンタ150は、画像形成ユニット120、レーザスキャナユニット103、中間転写ユニット140、二次転写部118、定着器170、および各種ローラなどを備える。画像形成ユニット120は、Y、M、C、Kのいずれかトナーを用いてトナー画像を形成する四つのステーションを有している。各ステーションは、像担持体としての感光ドラム101、帯電ローラ102、現像器104、およびドラムクリーナ107を有する。
帯電ローラ102は、感光ドラム101の表面を帯電させる帯電器である。レーザスキャナユニット103は画像信号に応じた光を感光ドラム101の表面に照射することで静電潜像を形成する露光装置である。現像器104はトナーを用いて静電潜像を現像し、トナー画像を形成する。一次転写ローラ105は、トナー画像を感光ドラム101から中間転写ベルト130へトナー画像を転写する一次転写部材である。ドラムクリーナ107は、感光ドラム101に残留したトナーを清掃する清掃部材である。
中間転写ユニット140は、中間転写体としての中間転写ベルト130および一次転写ローラ105を備える。一次転写ローラ105と、対応する感光ドラム101との間に中間転写ベルト130が存在する。つまり、中間転写ベルト130の内周側に一次転写ローラ105が存在する。中間転写ベルト130の外周側に感光ドラム101が存在する。一次転写ローラ105と、対応する感光ドラム101とは、中間転写ベルト130を挟んで対向するように配置されている。中間転写ベルト130には、Y、M、C、Kのトナー画像がそれぞれ重なるように転写され、フルカラーのトナー画像が形成される。
二次転写部118は、中間転写ベルト130に転写されたトナー画像をシートPに転写する。シートPは、給紙カセット111からピックアップローラ113、114およびレジストローラ116により二次転写部118に搬送される。定着器170は、二次転写部118でトナー画像が転写されたシートPに対して熱と圧力を加えることで、シートPにトナー画像を定着させる。これにより、シートPへの画像形成が終了する。排紙ローラ139は、画像が形成されたシートPを排紙トレイ132に排出する。
[コントローラ]
図2は画像形成装置100を制御するコントローラ200を示している。ここで、本実施形態に関与する部分だけが示されている。CPU201は制御プログラムを実行することで画像形成装置100の各部を制御する。画像処理部202は、ホストコンピュータから受信されたプリントジョブの画像データまたはイメージリーダ160から受信された画像データに対して画像処理を実行することで画像信号を生成する。画像信号はレーザスキャナユニット103に供給される。CPU201は、画像処理部202による画像データの解析結果に基づき、シートPごとに印刷モードを決定する。CPU201はホストコンピュータからプリントジョブを受信すると、ユーザが印刷の実行を希望していると判定する。CPU201は開閉センサ153により原稿圧板155が開かれたことが検知されると、ユーザが原稿のコピーを希望していると予測する。フラグセンサ203は、一次転写ローラ105の当接離間機構におけるカムの状態(位相)を検知するセンサである。モータ204は当接離間機構におけるカムを駆動する駆動源である。モータ204は、たとえば、ステッピングモータである。CPU201は、駆動回路207を制御することでモータ204に励磁電流を供給し、モータ204の回転軸の位相を維持する。第一タイマー205や第二タイマー206は時間などを計時する回路である。ROM210は不揮発性のメモリである。ROM210は制御プログラムなどを記憶している。RAM211は揮発性のメモリである。
<四つの当接離間状態>
●画像形成装置の動作状態
図3(A)は画像形成装置100の動作状態を示している。図3(B)は印刷モードを示している。図3(C)は一次転写ローラ105の当接離間状態を示している。図3(A)が示すように、画像形成装置100の動作状態は待機状態から始まる。待機状態は、画像形成装置100において画像形成が所定時間以上にわたり実行されない場合に、画像形成装置100が遷移する動作状態である。待機状態において、CPU201は、UI180から印刷モードやプリント枚数等の設定指示が入力されたり、開閉センサが原稿台の開閉を検知したりすると、画像形成装置100を待機状態から準備状態に遷移させる。準備状態で、CPU201は、感光ドラム101を起動したり、定着器170の温度を目標温度へ制御したりする。プリント指示が入力されると、CPU201は画像形成装置100を準備状態から画像形成状態に遷移させる。図3(B)が示すように、画像形成状態における印刷モードとしては、モノクロモードとフルカラーモードとがある。
●一次転写ローラの当接離間状態
・全当接状態
図3(C)が示すように、一次転写ローラ105の当接離間状態として、全離間状態、先行動作状態、モノクロ当接状態および全当接状態が存在する。図4(A)は全当接状態を示している。中間転写ベルト130の内周面には駆動ローラ401と従動ローラ402、403、404が配置されている。一次転写ローラ105は軸受410により回転可能に保持されている。軸受410はz方向にのみ上下可能に支持されている。全当接状態において、四つの一次転写ローラ105の位置は当接位置Paに制御される。全当接状態は、画像形成状態におけるフルカラーモードに対応している。ここでは位置が一次転写ローラ105の中心にある軸受410を基準として表記されているが、一次転写ローラ105の表面のうちz方向における最も下を基準に表記されてもよい。
・先行動作状態
図4(B)は先行動作状態を示している。一次転写ローラ105の先行動作状態は、画像形成装置100の準備状態に対応している。一次転写ローラ105y、m、cはそれぞれ中間位置Pbに位置する。一次転写ローラ105kは当接位置Paに位置する。当接位置Paと中間位置Pbとの間の距離はDAcsである。
・モノクロ当接状態
図4(C)はモノクロ当接状態を示している。モノクロ当接状態は、画像形成状態におけるモノクロモードに対応している。一次転写ローラ105y、m、cはそれぞれ待機位置Pcに位置する。一次転写ローラ105kは当接位置Paに位置する。ここで、当接位置Paと待機位置Pcとの間の距離はDclである。DclはDAcsよりも大きい。
・全離間状態
図4(D)は全離間状態を示している。全離間状態は、画像形成装置100の待機状態に対応している。一次転写ローラ105y、m、cはそれぞれ待機位置Pcに位置する。一次転写ローラ105kは待機位置Pc'に位置する。なお、当接位置Paと待機位置Pc'との間の距離はDbkである。
待機状態においてプリントが予測されると、CPU201は、画像形成装置100を待機状態から準備状態に遷移させる。準備状態において、CPU201は、定着器170の温度を目標温度へ制御するとともに、一次転写ローラ105を全離間状態から先行動作状態に遷移させる。先行動作状態では一次転写ローラ105y、105m、105cは中間位置Pbに移動して静止する。CPU201は、プリント指示が入力されると、イメージリーダ160を制御して原稿画像の画像データを取得する。画像処理部202は画像データを解析し、原稿画像がモノクロ画像であるか、カラー画像であるかを判定する。CPU201は画像処理部の解析結果に応じて印刷モードを決定する。印刷モードがモノクロモードであれば、CPU201は、一次転写ローラ105を先行動作状態からモノクロ当接状態に遷移させる。モノクロ当接状態では一次転写ローラ105y、105m、105cは第二の中間位置に移動して静止する。この例では、第二の中間位置は待機位置Pcと同じであるが、待機状態のカムの位相とモノクロ当接状態のカムの位相は異なっていてもよい。一次転写ローラ105y、105m、105cは当接離間機構により安定的に待機位置Pcに維持される。一方で、印刷モードがフルカラーモードであれば、CPU201は、一次転写ローラ105を先行動作状態から全当接状態に遷移させる。二枚目以降の原稿が読み取られると、各原稿ごとの印刷モードに応じて、当接離間状態は全当接状態またはモノクロ当接状態になる。印刷モードに応じた当接離間状態の遷移が完了すると、CPU201は、プリンタ150に画像形成を実行させる。
図4(B)が示すように中間位置Pbは、当接位置Paと待機位置Pcとの間にある任意の位置であってもよい。基本的に中間位置Pbは当接位置Paと待機位置PCとの中間である。たとえば、距離DAcsは距離Dclの半分であってもよい。つまり、一次転写ローラ105が中間位置Pbから待機位置Pcへ移動に要する移動時間と、一次転写ローラ105が中間位置Pbから当接位置Paへ移動に要する移動時間とは等しくてもよい。
一次転写ローラ105が中間位置Pbから待機位置Pcへ移動に要する移動時間よりも、モノクロモードの実行に関与する画像形成機構の準備が整うのに要する時間が長くなるように、中間位置Pbは設定されてもよい。これにより、モノクロモードの準備が完了する前に、一次転写ローラ105は待機位置Pcに到着可能となる。
<当接離間機構>
図5(A)ないし図5(D)および図6(A)ないし図6(H)は一次転写ローラ105の当接離間機構500を示している。当接離間機構500は、+x方向および-x方向にスライド可能なスライダ502a、bを有している。スライダ502aは一次転写ローラ105y、m、cを当接離間させる部材である。スライダ502bは一次転写ローラ105kを当接離間させる部材である。
●スライダとアーム
図5(A)は全当接状態におけるスライダ502a、bの位置を示している。スライダ502aおよびスライダ502bにはカム機構550のカムが当接している。アーム504の一方の端部は一次転写ローラ105の軸受410を保持している。アーム504の他方の端部は加圧バネ508を介してフレーム507と連結されている。フレーム507は当接離間状態に依存することなく一定の位置に支持されている。アーム504は、フレーム507に設けられたアーム支持部503により回転可能に支持されている。つまり、アーム504はアーム支持部503を回転軸として回転可能である。さらに、アーム504は係合ピン505と呼ばれる突起形状を有している。係合ピン505はスライダ502に設けられたレール509に当接している。係合ピン505はレール509の形状に沿って移動を規制される。レール509はスライダ502に設けられた溝または切欠きであってもよい。レール509はスライダ502からy方向に突出した板部材であってもよい。係合ピン505はレール509に設けられた水平面に当接している。スライダ502は、一次転写ローラ105の自重と加圧バネ508の付勢力とにより、係合ピン505から下方向(-z方向)の力を受ける。しかし、力の方向とスライダ502の移動可能な方向とが約90°異なることから、スライダ502は移動するほどの影響を受けない。つまり、スライダ502および一次転写ローラ105は安定した状態に維持される。
図5(A)に示されたスライダ502が水平方向(x方向)に移動すると、係合ピン505は、レール509に設けられた坂形状に沿って運動し、アーム支持部503を中心にアーム504が回転運動する。これにより、アーム504は軸受410を移動させ、一次転写ローラ105を上下運動させる。
たとえば、スライダ502aが右方向(+x方向)に移動すると、係合ピン505y、m、cがそれぞれレール509y、m、cの上り坂に沿って移動する。これにより、アーム504y、m、cがアーム支持部503y、m、cを中心に時計回りに回転する。その結果、一次転写ローラ105y、m、cが上方向(+z方向)に運動しはじめる。しかし、スライダ502aが水平方向に平行移動しても、スライダ502bは平行移動しない。そのため、軸受410kは移動せず、一次転写ローラ105kも移動しない。
図5(B)は先行動作状態を示している。図5(B)に示されたスライダ502aは、図5(A)に示されたスライダ502aよりも+x方向に位置している。そのため、係合ピン505y、m、cはそれぞれレール509y、m、cの上を滑り、上り坂を上る。その結果、アーム504y、m、cはそれぞれアーム支持部503y、m、cを軸として時計回りに回転する。アーム504y、m、cはそれぞれ軸受410y、m、cを上方に移動させるため、一次転写ローラ105y、m、cも同様に上方に移動する。しかし、図5(B)に示されたスライダ502bは、図5(A)に示されたスライダ502bと比較して移動していない。そのため、一次転写ローラ105kも移動しないで、当接位置Paに留まる。図5(B)に示された状態は図4(B)に示された先行動作状態に対応する。つまり、一次転写ローラ105y、m、cは中間位置Pbに保持されている。
先行動作状態において、係合ピン505y、m、cはレール509y、m、cに設けられた上り坂の途中に位置している。そのため、一次転写ローラ105y、m、cの自重と加圧バネ508による下方向の力が、レール509y、m、cの斜面に働く。このため、スライダ502aは左方向にスライドしようとするため、スライダ502aおよび一次転写ローラ105y、m、cは安定的な停止が困難になっている。
図5(C)は、図5(B)に示された位置からさらにスライダ502aが右方向に移動した状態(モノクロ当接状態)を示す。ここでもスライダ502bは水平方向に移動しないため、係合ピン505kの位置も変化しない。つまり、軸受410kの位置も変化せず、一次転写ローラ105kも移動しない。
スライダ502aは右方向に移動するため、係合ピン505y、m、cは、レール509y、m、cに設けられた上り坂を登りきる。それと連動して、アーム504y、m、cはアーム支持部503y、m、cを軸としてさらに回転する。軸受410y、m、cはさらに上方に移動し、一次転写ローラ105y、m、cも上方に移動する。このとき、係合ピン505はレール509に設けられた第二の水平面に当接している。そのため、スライダ502aおよび一次転写ローラ105y、m、cは安定する。
図5(D)は全離間状態を示している。図5(D)のスライダ502bは、図5(C)に示された位置から左方向に移動している。ここでは、スライダ502aが移動しないため、一次転写ローラ105y、m、cも移動しない。スライダ502bは左方向に移動するため、係合ピン505kは、レール509kに設けられた坂を登る。その結果、アーム504kはアーム支持部503kを軸として時計回りに回転する。アーム504kによって軸受410kは上方に移動するため、一次転写ローラ105kも上方に移動する。このとき、係合ピン505はレール509に設けられた水平面に当接しているため、安定した状態となる。
●カム
図6(A)ないし図6(H)はスライダ502a、bを水平方向に移動させるためのカム機構550を示している。図6(A)、図6(C)、図6(E)、および図6(G)はカム機構550を水平方向から見た側面図である。図6(B)、図6(D)、図6(F)、および図6(H)はカム機構550を上方から見た平面図である。
図6(A)が示すように、偏心カム530aはスライダ502aを水平方向に移動させるカムである。つまり、スライダ502aは偏心カム530aに対する従節として機能する。偏心カム530bはスライダ502bを水平方向に移動させるカムである。つまり、スライダ502bは偏心カム530bに対する従節として機能する。偏心カム530aおよび偏心カム530bは駆動軸601に固定されている。
図7が示すように、モータ204のドライブシャフトには駆動ギア705が固定されている。駆動軸601にはカムギア702が固定されている。駆動ギア705とカムギア702とは噛合している。モータ204の回転は駆動ギア705、カムギア702および駆動軸601を介して偏心カム530a、bに伝達される。つまり、モータ204が正転または逆転することで、駆動軸601が回転する。なお、偏心カム530a、bの位相が所定位相にあることを検知するために、フラグセンサ203が設けられている。フラグセンサ203は、発光素子726と受光素子727とを有している。発光素子726と受光素子727との間には、光を遮蔽するフラグ701が設けられている。フラグ701は駆動軸601に固定されており、駆動軸601とともに回転する。
図6(A)および図6(B)は全当接状態における偏心カム530a、bの位相を示している。このときの偏心カム530a、bおよび駆動軸601の位相はC1である。偏心カム530aのスライダ502aとの当接部分のうち一方の端部と駆動軸601とを結ぶ線L1の距離と、他方の端部と駆動軸601とを結ぶ線L2の距離との差の変化率は相対的に小さい。そのため、この偏心カム530aの位相は安定であるといえる。同様の理由から、偏心カム530bの位相も安定である。
図6(C)および図6(D)は先行動作状態における偏心カム530a、bの位相を示している。このときの偏心カム530a、bおよび駆動軸601の位相はC2である。偏心カム530a、bが時計回りに回転することで、全当接状態が先行動作状態に切り替わる。ここでは、モータ204が正転すると、偏心カム530a、bが時計回りに回転する。これにより、偏心カム530aは+x方向にスライダ502aを移動させる。スライダ502aは一次転写ローラ105y、m、cは上方に移動させる。一方、偏心カム530bはスライダ502bを移動させないため、一次転写ローラ105kも移動しない。これは、全当接状態と先行動作状態との間では、スライダ502bに当接している偏心カム530bのカム面の曲率がほぼ一定であることを意味する。
偏心カム530aとスライダ502aとの当接部分のうち一方の端部と駆動軸601とを結ぶ線L1の距離と、他方の端部と駆動軸601とを結ぶ線L2の距離との差の変化率は相対的に大きい。偏心カム530aの状態は、より半径が小さくなる位相となるように偏心カム530aが回転しようとする状態である。したがって、偏心カム530aの位相は安定的な停止が困難であるといえる。
図6(E)はモノクロ当接状態における偏心カム530a、bの位相を示している。このときの偏心カム530a、bおよび駆動軸601の位相はC3である(C3=C1+120度)。先行動作状態においてさらにモータ204が正転することで、モノクロ当接状態が実現される。先行動作状態と比較してモノクロ当接状態では、偏心カム530aがスライダ502aを+x方向に移動させる。また、スライダ502aは一次転写ローラ105y、m、cは上方に移動させる。一方、偏心カム530bはスライダ502bを移動させないため、一次転写ローラ105kも移動しない。このとき、偏心カム530aとスライダ502aとの当接部分のうち一方の端部と駆動軸601とを結ぶ線L1の距離と、他方の端部と駆動軸601とを結ぶ線L2の距離との差の変化率は相対的に小さい。そのため、この偏心カム530a、bの位相は安定であるといえる。
図6(G)は全離間状態における偏心カム530a、bの位相を示している。このときの偏心カム530a、bおよび駆動軸601の位相はC4である(C4=C1+240度)。モノクロ当接状態においてさらにモータ204が正転することで、全離間状態が実現される。モノクロ当接状態と比較して全離間状態では、偏心カム530bがスライダ502bを-x方向に移動させる。これにより、スライダ502bが一次転写ローラ105kを上方に移動させる。しかし、偏心カム530aはスライダ502aを移動させないため、一次転写ローラ105y、m、cも移動しない。このとき、偏心カム530aとスライダ502aとの当接部分のうち一方の端部と駆動軸601とを結ぶ線L1の距離と、他方の端部と駆動軸601とを結ぶ線L2の距離との差の変化率は相対的に小さい。そのため、この偏心カム530aの位相は安定であるといえる。
一方、モータ204が逆転すると、カムギア702が反時計回りに回転する。すなわち、全離間状態=>モノクロ当接状態=>先行動作状態=>全当接状態が順次実現される。ただし、CPU201は、現在の位相(当接離間状態)と、変更後の位相(当接離間状態)との関係に基づき、状態間の移行が短時間で終了するように、モータ204の回転方向と駆動量とを決定する。
図7が示すフラグ701は、一次転写ローラ105が先行動作状態にあるときに、発光素子726から受光素子727に向かう光を遮光する。一次転写ローラ105が先行動作状態にないときは、フラグ701は発光素子726から受光素子727に向かう光を遮光しない。つまり、全離間状態、モノクロ当接状態、および全当接状態において、受光素子727は、発光素子726から出力された光を受光する。CPU201は、受光素子727が出力する受光信号(検知結果)に基づき、一次転写ローラ105の当接離間状態を判別する。
カムギア702の位相が先行動作状態に対応する位相C2であるときに、偏心カム530a、bは安定的な停止が困難となる。さらに、一次転写ローラ105y、m、cの自重および加圧バネ508の付勢力が加わることで、スライダ502a、502bがスライドしてしまうことがある。つまり、偏心カム530a、bが先行動作状態を維持するのは簡単ではない。そこで、CPU201は、偏心カム530a、bの位相がC2に維持されるように、モータ204を励磁してもよい。ステッピングモータのように、励磁電流を流すことで、位相を保持するモータがある。このようなモータはモータ204として採用可能である。なお、全離間状態、モノクロ当接状態、および全当接状態では、偏心カム530a、bの位相は安定的に保持される。したがって、CPU201は、モータ204の励磁を停止する。これにより、モータ204の昇温及び消費電力が低減される。
図8(A)はカムギア702の時計回りの変位量と一次転写ローラ105の安定/不安定との関係(カム曲線)を示している。横軸はカムギア702の位相[度]を示す。縦軸は+x方向におけるスライダ502aの変位量[mm]と、-x方向におけるスライダ502bの変位量[mm]を示している。カムギア702が時計回りに回転すると、一次転写ローラ105の位置が変化する。図8(A)において、C1は、全当接状態におけるカムギア702の位相である。便宜上この位相C1を0°と仮定する。偏心カム530aはスライダ502aに干渉しないため、位相C1におけるスライダ502aの+x方向への変位は0である。偏心カム530bはスライダ502bに干渉しないため、位相C1におけるスライダ502bの-x方向への変位は0である。
位相C2は先行動作状態におけるカムギア702の位相C2に対応する。位相C3はモノクロ当接状態におけるカムギア702の位相C3に対応する。位相C4は全離間状態でのカムギア702の位相C4に対応し、位相C4は240°である。従って、C1=0、かつC1<C2<C3<240°という関係が成立する。
安定領域E1は全当接状態に対応する。不安定領域E2は先行動作状態に対応する。安定領域E3はモノクロ当接状態に対応する。安定領域E4は全離間状態に対応する。安定領域E1、安定領域E3、および安定領域E4において、スライダ502a、bと接する偏心カム530a、bのカム面はほぼ同一の円周上にある。したがって、全当接状態、モノクロ当接状態、および全離間状態が安定に維持される。位相C1は安定領域E1に含まれている。位相C2は安定領域E3に含まれている。位相C4は全離間状態に対応する安定領域E4に含まれる。偏心カム530a、bの公差に余裕を持たせると、その余裕に応じて安定領域が確保される。
不安定領域E2は、スライダ502aに接する偏心カム530a、bのカム面(カムの輪郭)が同一半径の円弧状ではないため、安定的な停止が困難な領域である。位相C2は不安定領域E2に含まれている。そのため、励磁電流等の他の保持力によって、位相C2が維持される。
図8(A)においてT1はカムギア702がC1からC2に回転するために要する時間である。T2はカムギア702がC2からC3に回転するまでに要する時間である。T3はカムギア702がC1からC3に回転するために要する時間である。従って、T1は一次転写ローラ105y、m、cが全当接状態から先行動作状態に遷移するために要する時間である。T2は一次転写ローラ105y、m、cが先行動作状態からモノクロ当接状態に遷移するために要する時間である。T3は一次転写ローラ105y、m、cが全当接状態からモノクロ当接状態に遷移するために要する時間である。
図6(A)~図6(D)を参照して説明されたように、カムギア702が時計回りに回転すると、スライダ502aの-x方向への変位が徐々に大きくなる。ここで、モータ204の駆動による時計回りの回転の角速度は一定である。カムギア702がC1からC2へと回転する際に、安定領域E1ではスライダ502aは移動せず、不安定領域E2ではスライダ502Aの-x方向への移動速度は徐々に大きくなる。C2の近傍において、スライダ502aの-x方向への変位速度は最大となる。その後、カムギア702がC3に向かうにつれて、スライダ502aの-x方向への変位は徐々に小さくなる。安定領域E3では、-x方向への変位は停止する。また、T3=T1+T2の関係が成立する。よって、T1、T2はいずれもT3よりも小さい。
図8(A)が示す例ではC2がC1とC3との中間付近に設定されているが、C2はC1とC3との間の任意の位置に設定可能である。C2がC1に近づくことでT1が小さくなり、かつ、T2が大きくなる。一方、C2がC3に近づくことで、T1が大きくなり、T2が小さくなる。従って、T1の値とT2の値は、T3=T1+T2という関係を満たしながら任意に決定可能である。
図8(B)は画像形成装置100にプリント指示が入力されてから準備動作が完了するまでに要する時間を表すタイムチャートである。準備動作時間Tstartupとともに、時間T1および時間T2が示されている。画像形成装置100にプリント指示が入力されると、CPU201は、一次転写ローラ105の位置を印刷モードに応じて切り替える。さらに、CPU201は画像形成ユニット120の準備動作を実行する。
CPU201は、一次転写ローラ105の位置の切り替えおよび準備動作がともに完了してから画像形成動作を開始する。本実施形態において、カムギア702がC2からC3に回転するまでに要する時間T2は、画像形成ユニット120の準備動作時間Tstartupと等しいものと仮定される。つまり、T2=Tstartupとなるように先行動作状態(位相C2)が調整される。一次転写ローラ105が先行動作状態にある場合、モノクロ画像のプリントジョブについてはダウンタイムTdownが発生しない。なぜなら、先行動作状態からモノクロ当接状態に切り替えるための時間T2が準備動作時間Tstartupに等しいからである。一次転写ローラ105が先行動作状態にある場合、フルカラーのプリントジョブについてはダウンタイムTdownが発生する。なぜなら、先行動作状態から全当接状態に切り替えるために要する時間T1は、準備動作時間Tstartupよりも長いからである。なお、ダウンタイムTdown=T1-Tstartupである。しかし、全当接状態からモノクロ当接状態に移行するために要する時間T3に比較して、先行動作状態から全当接状態に移行するために要する時間T1は短い。従って、画像形成装置100がモノクロ当接状態の位相C3で待機する場合に比較してダウンタイムが削減される。
本実施形態では、T1>T2となるように先行動作状態の位相C2が設定されているが、T1とT2の大小関係を逆にしてT1<T2としてもよく、あるいは、T1=T2としてもよい。上述された時間T1、T2は一例にすぎない。
CPU201がUI180を通じて印刷モードやプリント枚数等の設定指示を受け付けたり、開閉センサ153により原稿圧板155の開閉を検知したりすると、画像形成装置100は待機状態から準備状態に移行する。あるいは、原稿センサ151が原稿を検知すると、CPU201は画像形成装置100を待機状態から準備状態に移行してもよい。準備状態で、CPU201は、モータ204を駆動して一次転写ローラ105を先行動作状態へ移行させる。先行動作状態ではカム機構550が不安定領域に停止する。そのため、CPU201は、モータ204を停止した状態で励磁して、一次転写ローラ105が先行動作状態から離脱してしまうことを抑制する。画像形成装置100は、床から振動を受けたり、ユーザが原稿台152へ原稿を載置する際に発生する衝撃を受けたりすることがある。このような振動が原因で、モータ204の励磁によるトルク力よりもカム機構550を回転させるトルク力が大きくなることもあり得る。その結果、一次転写ローラ105が先行動作状態から離脱してしまうことがあるかもしれない。そこで、準備状態においてフラグセンサ203がフラグ701を検知しなくなると、CPU201は、フラグセンサ203がフラグ701を検知するようモータ204を駆動してもよい(復帰制御)。
先行動作状態で、CPU201がプリントジョブを受信して印刷モードを決定する。印刷モードがフルカラーモードであれば、CPU201は、モータ204を時間T1にわたり逆転させる。これにより、一次転写ローラ105は先行動作状態から全当接状態へと移行する。一方、印刷モードがモノクロモードであれば、CPU201は、モータ204を時間T2にわたり正転させる。これにより、一次転写ローラ105は先行動作状態からモノクロ当接状態へと移行し、画像形成が開始さる。
先行動作状態で、フラグセンサ203がフラグ701を検知しなくなった場合、回転軸が先行動作状態に対応する位相から全当接状態に対応する位相に向かって回転してしまっている可能性が高い。このため、復帰制御では、フラグセンサ203がフラグ701を検知するまで、CPU201はモータ204を正転させる。仮に復帰制御が行われない場合、先行動作状態から全当接状態またはモノクロ当接状態へ移行する際に、一次転写ローラ105が所定の位置で停止できない。その結果、一次転写ローラ105と感光ドラム101との間の位置関係が所定の位置関係にならないため、転写不良が発生しうる。一方、カム機構550が不安定な状態である準備状態において、フラグセンサ203の検知結果に基づいて復帰制御が実行されると、一次転写ローラ105と感光ドラム101との間の位置関係が所定の位置関係に維持される。したがって、転写不良が発生しにくい。
<フローチャート>
図9はCPU201が実行する画像形成方法を示すフローチャートである。CPU201は、設定指示の入力、原稿圧板155の開閉または原稿台152への原稿の載置など、印刷開始の指示が予測される行為(操作)を検知すると、以下の処理を実行する。
S901でCPU201はモータ204を駆動して一次転写ローラ105を全離間状態から先行動作状態へ移行させる。フラグ701がフラグセンサ203を遮光するまで、CPU201はモータ204を駆動する。
S902でCPU201は第一タイマー205を0にクリアし、第一タイマー205に0から時間をカウントさせる。たとえば、第一タイマー205は1ms毎にタイマー値を加算する。CPU201は第一タイマー205のタイマー値を取得することで、第一タイマー205をクリアした時点からの経過時間を取得する。この経過時間は、モータ204が停止した状態で励磁が継続されることに起因したモータ204の温度上昇を低減するために使用される。
S903でCPU201は一次転写ローラ105が先行動作状態に対応した位置にあるかどうかを判定するために、フラグセンサ203がフラグ701を検知しているかどうかを判定する。フラグセンサ203がフラグ701を検知していなければ、CPU201は処理をS904に進める。S904でCPU201は復帰制御を実行し、処理をS903に進める。一方で、フラグセンサ203がフラグ701を検知していれば、CPU201は処理をS905に進める。
S905でCPU201はプリントジョブを受信したかどうかを判定する。プリントジョブが受信されていない場合、CPU201は処理をS906に進める。プリントジョブが受信された場合、CPU201は処理をS907に進める。
S906でCPU201は第一タイマー205がタイムアウトしたかどうかを判定する。たとえば、CPU201は第一タイマー205から取得したタイマー値がタイムアウト値tout以上であるかどうかを判定する。タイマー値がタイムアウト値tout以上であれば、CPU201は処理をS916に進める。S916でCPU201はモータ204を駆動して一次転写ローラ105を全離間状態に移行させる。一方で、タイマー値がタイムアウト値tout以上でなければ、CPU201は処理をS903に進める。タイムアウト値toutは、たとえば、モータ204の昇温実験やシミュレーションに基づき、モータ204の昇温が十分に抑制されるように決定される。
S907でCPU201は印刷モードが決定されたかどうかを判定する。CPU201は、プリントジョブおよび画像データを解析し、印刷モードをフルカラーモードまたはモノクロモードに決定する。印刷モードの決定か完了すると、CPU201は処理をS908に進める。なお、プリントジョブおよび画像データの解析は画像処理部202により実行されてもよい。
S908でCPU201は印刷モードがフルカラーモードであるかどうかを判定する。印刷モードがフルカラーモードであれば、CPU201は処理をS909に進める。S909でCPU201は、画像形成ユニット120の準備動作を開始する。たとえば、CPU201は、感光ドラム101y、m、c、kのそれぞれの回転速度が目標速度となるように、感光ドラム101y、m、c、kの各駆動モータ(不図示)を制御する。S910でCPU201は一次転写ローラ105をフルカラーモードに対応した全当接状態へ移行させる。S909とS910とは並行して実行されてもよい。その後、CPU201は、処理をS913に進める。印刷モードがモノクロモードであれば、CPU201は処理をS911に進める。S911でCPU201は、画像形成ユニット120の準備動作を開始する。たとえば、CPU201は、感光ドラム101kの回転速度が目標速度となるように、感光ドラム101kの駆動モータを制御する。S912でCPU201は一次転写ローラ105をモノクロモードに対応したモノクロ当接状態へ移行させる。S911とS912とは並行して実行されてもよい。その後、CPU201は、処理をS913に進める。
S913でCPU201はプリントジョブを実行する。S914でCPU201はプリントジョブが完了したかどうかを判定する。たとえば、CPU201は、プリントジョブにより指定されたすべてのシートPに画像が形成されたかどうかを判定する。プリントジョブが完了していなければ、CPU201は処理をS913に進める。プリントジョブが完了していれば、CPU201は処理をS915に進める。
S915でCPU201は画像形成ユニット120を停止する。これにより感光ドラム101などが停止する。S916でCPU201はモータ204を駆動することで一次転写ローラ105を全離間状態に移行させる。
図10はS904で実行される復帰制御の詳細を示すフローチャートである。
・S1001でCPU201はカム機構550が時計方向CWに回転するようモータ204を駆動する。これは、カム機構550が反時計方向に回転してしまっている可能性が高いからである。なお、カム機構550が反時計方向に回転させることでも、カム機構550の位相を所定位相(先行動作状態)に復帰させることができる。ただし、反時計方向にカム機構550を回転させる復帰時間は時計方向CWにカム機構550を回転させる復帰時間よりも長い。よって、時計方向CWにカム機構550を回転させることで、復帰時間が短くなる。
・S1002でCPU201は第二タイマー206を0にクリアする。第二タイマー206は復帰制御のエラー(失敗)を検知するためのタイマーである。第二タイマー206は、たとえば、1msごとにカウントアップしてもよい。
・S1003でCPU201はフラグセンサ203によりフラグ701が検知されているかどうかを判定する。フラグ701が検知されていれば、CPU201は処理をS1004に進める。S1004でCPU201はモータ204を励磁した状態で停止させる。これにより、カム機構550の位相が所定位相に維持される。フラグ701が検知されていなければ、CPU201は処理をS1005に進める。
・S1005でCPU201は第二タイマー206がタイムアウトしたかどうかを判定する。たとえば、CPU201は第二タイマー206のタイマー値がタイムアウト値terror以上であるかを判定する。タイマー値がタイムアウト値terror以上でなければ、CPU201は処理をS1003に進める。タイマー値がタイムアウト値terror以上であれば、CPU201は処理をS1006に進める。
・S1006でCPU201はエラー処理を実行する。たとえば、CPU201は、カム機構550の復帰制御に関するエラーが発生したことを示すメッセージをUI180に表示する。
本実施形態によれば、フルカラーモードの位置Pa(位相C1)とモノクロモードの位置Pc(位相C3)との間に設定された中間位置Pb(位相C2)において一次転写ローラ105が待機する(先行動作状態)。先行動作状態においてカム機構550の位相が位相C2に維持されるように、復帰制御が実行される。これにより、より正確に一次転写ローラ105をフルカラーモードのための当接位置またはモノクロモードのための当接位置に位置づけることが可能となる。また、当接動作や離間動作によるダウンタイムが削減可能となり、転写不良も起きにくくなろう。
上記の実施形態では、感光ドラム101の位置は不変であるが、一次転写ローラ105の位置が可変であった。しかし、感光ドラム101の位置が可変であり、一次転写ローラ105の位置が不変であってもよい。つまり、当接離間機構500は感光ドラム101を移動させてもよい。あるいは、感光ドラム101の位置が可変であり、一次転写ローラ105の位置も可変であってもよい。つまり、当接離間機構500は感光ドラム101および一次転写ローラ105の両方を移動させてもよい。ただし、モータ204に要求されるトルク性能を低減するには、一次転写ローラ105のみを可変とすることが有利である。
なお、上述されたモータおよびカムを用いた当接離間機構500は一例に過ぎない。一次転写ローラ105と感光ドラム101との間の距離を調整可能な当接離間機構であれば、本発明を採用可能である。また、一次転写ローラ105が先行動作状態にあることを検知するフラグセンサ203が採用されているが、他のセンサが採用されてもよい。たとえば、エンコーダタイプのセンサによってカム機構550の位相が検知されてもよい。あるいは、軸受410または一次転写ローラ105の回転軸の位置を検知する距離センサが採用されてもよい。また、先行動作状態の維持手法として復帰制御が採用されているが、メカ的な機構(例:逆転防止機構など)によって先行動作状態が維持されてもよい。
<CPUが実現する機能>
図11はCPU201が制御プログラムを実行することで実現する機能を示している。これらの機能の一部またはすべてはASICやFPGAなどのハードウエア回路により実現されてもよい。予測部1101は、開閉センサ153や原稿センサ151の検知結果などに基づきプリント指示の発生を予測する。この予測結果は全離間状態から先行当接状態へ移行するためのトリガーとして利用される。当接制御部1102は、全離間状態、先行当接状態、全当接状態およびモノクロ当接状態に応じて駆動回路207を通じてモータ204を駆動することで一次転写ローラ105の位置を制御する。
復帰制御部1103は図10に示された復帰制御を実行する。復帰制御部1103の位置判定部1131はフラグセンサ203の検知結果に基づき一次転写ローラ105の位置が所定位置であるかどうか(カム機構550の位相が所定位相であるか)を判定する。励磁制御部1132は位置判定部1131の判定結果に応じてモータ204を励磁するように駆動回路207を制御したり、励磁を解除するように駆動回路207を制御したりする。エラー判定部1134は第二タイマー206のタイマー値とタイムアウト値terrorとに基づき復帰制御のエラーを判定する。エラー処理部1135は、復帰制御のエラーを示すメッセージを、UI180の表示装置1108に表示させる。
ジョブ監視部1104はプリントジョブの受信、実行、および完了などを監視する。時間判定部1141は第一タイマー205のタイマー値とタイムアウト値toutとに基づきプリントジョブの開始に関する予測がはずれたかどうかを判定する。つまり、時間判定部1141は第一タイマー205のタイマー値とタイムアウト値toutとに基づきモータ204の励磁を解消すべきかどうかを判定する。受信判定部1142は、ホストコンピュータからプリントジョブが受信されたかどうかや、UI180を通じてプリントジョブ(例:コピージョブ)が受信されたかどうかを判定する。
解析部1105は、プリントジョブやその画像データを解析することで色情報を判定する。解析部1105は画像処理部202に実装されてもよい。モード決定部1106は色情報に基づき印刷モードをモノクロモードまたはフルカラーモードに決定する。印刷制御部1107は、画像形成ユニット120を制御して準備動作を実行させたり、プリントジョブを実行させたりする。
<実施形態から導き出される技術思想>
図1が示すように、中間転写ベルト130は中間転写体の一例である。感光ドラム101kは第一色のトナー画像を担持する第一像担持体の一例である。一次転写ローラ105kは第一色のトナー画像を第一像担持体から中間転写体に転写する第一転写部材の一例である。感光ドラム101y、m、cは第二色のトナー画像を担持する第二像担持体の一例である。一次転写ローラ105y、m、cは第二色のトナー画像を第二像担持体から中間転写体に転写する第二転写部材の一例である。当接離間機構500は第一転写部材を中間転写体に対して当接および離間させるとともに、第二転写部材を中間転写体に対して当接および離間させる当接離間機構として機能する。フルカラーモードは第一色のトナー画像と第二色のトナー画像とを中間転写体に転写するカラーモードの一例である。モノクロモードは第一色のトナー画像を中間転写体に転写するが、第二色のトナー画像を中間転写体に転写しないモードである。
当接離間機構500は、第一像担持体と第二像担持体との両方が画像を形成しない場合、第一転写部材を中間転写体に対して離間させることで第一転写部材を待機位置に位置させ、かつ、第二転写部材を中間転写体に対して離間させる。これにより、当接離間機構500は第二転写部材を待機位置に位置させる。当接離間機構500は、画像形成の開始の指示の入力が予測されると、画像形成に先行して、第一転写部材と中間転写体とが当接する当接位置に第一転写部材を位置させ、かつ、第二転写部材と中間転写体とが当接しない第一中間位置に第二転写部材を位置させる。当接離間機構500は、画像形成の開始の指示に関する印刷モードがカラーモードであると判明すると、第二転写部材と中間転写体とが当接する当接位置へ第一中間位置から第二転写部材を移動させる。当接離間機構500は、印刷モードがモノクロモードであると判明すると、第二転写部材を第一中間位置から第二中間位置に移動させる。図4(A)ないし図4(D)が示すように、第一中間位置から当接位置までの距離DAcsは、前記第二中間位置および前記待機位置から前記当接位置までの距離Dclよりも短い。このように、先行当接状態において、第二転写部材が第一中間位置で待機しているため、モノクロモードとフルカラーモードとの切り替え時間が短縮される。
図6などが示すように、偏心カム530bは第一転写部材の位置を可変させる第一カムとして機能する。スライダ502bに設けられた接触子は第一カムのカム面と接触する第一接触子として機能する。偏心カム530aは第二転写部材の位置を可変させる第二カムとして機能する。スライダ502aに設けられた接触子は第二カムのカム面と接触する第二接触子として機能する。このようにカムによって当接離間機構500が形成されると、比較的に少ない部品により当接離間機構500が実現可能となる。
図4や図6が示すように、第一中間位置は、第二接触子からの力によって第二カムが不安定となりやすい位置である。しかし、第一中間位置は、モノクロモードとフルカラーモードとの切り替え時間を短縮するためには、有利な位置である。第二中間位置は、第二接触子からの力によって第二カムが安定となりやすい位置である。モノクロモードにおいては、第二転写部材が第二中間位置に位置するため、第二転写部材が安定的に保持される。
図6が示すように、第二カムは偏心カムであってもよい。第一中間位置に対応する第二カムの第一位相において第二接触子と接触しているカム面の接触領域に対する第二カムの中心からの距離の変化率は相対的に大きい。したがって、第一中間位置は、偏心カムにとって位相を維持しにくい。第二転写部材の当接位置に対応する第二カムの第二位相において第二接触子と接触しているカム面の接触領域に対する第二カムの中心からの距離の変化率は相対的に小さい。よって、偏心カムにとって位相を維持しやすくなり、一次転写ローラ105y、m、cが安定的に当接位置に維持される。
図6が示すように、第二カムは偏心カムであってもよい。第二中間位置に対応する第二カムの第一位相において第二接触子と接触しているカム面の接触領域に対する第二カムの中心からの距離の変化率は、第一中間位置についての変化率よりも小さい。よって、偏心カムにとって位相を維持しやすくなり、一次転写ローラ105y、m、cが安定的に第二中間位置に維持される。
図5が示すように、第一カムと第二カムとはそれぞれ、重力方向と直交した水平方向において、第一転写部材と第二転写部材との間に配置されている。これにより、当接離間機構500の水平方向におけるサイズが小さくなる。
図2などが示すように、モータ204は第二カムを回転させるモータの一例である。駆動回路207はモータを駆動する駆動回路の一例である。駆動回路207は、第二転写部材が第一中間位置に位置している期間においてモータ204を励磁することで、第二カムの回転を抑制する。これにより、第一中間位置においても一次転写ローラ105y、m、cが安定的に保持されるようになる。一次転写ローラ105y、m、cが安定的に保持されることで、フルカラーモードやモノクロモードへの切り替えに伴う一次転写ローラ105y、m、cの位置が正確に制御可能となる。
モータ204は、さらに第一カムも回転させてもよい。このようにモータ204が第一カムおよび第二カムの両方を駆動すれば、駆動源の数を削減することが可能となる。図7が示すように、第一カムと第二カムとが固定された駆動軸601が設けられてもよい。モータ204は駆動軸601を回転させることで、第一カムと第二カムとを同時に回転させてもよい。これにより、単一のモータによって複数のカムを駆動することが可能となる。
駆動回路207は、第二転写部材が第一中間位置に位置している期間においてモータ204に励磁電流を供給する。駆動回路207は、第二転写部材が待機位置、第二中間位置および当接位置に位置している期間においてモータ204に励磁電流を供給しない。これにより、節電が達成されるとともに、モータ204の温度上昇が抑制される。
フラグセンサ203は、第二転写部材が第一中間位置に位置していることを感知する感知手段の一例である。第一タイマー205はモータ204が継続して励磁されている時間を計時する計時手段として機能する。CPU201(励磁制御部1132)は、計時手段により計時された時間が所定時間を経過しても画像形成の開始の指示が入力されないときはモータ204の励磁を解除する。これによりモータ204の温度上昇が抑制される。
開閉センサ153や予測部1101は、画像形成の開始の指示が入力される前にユーザにより実行される予備動作を検知する検知手段として機能してもよい。CPU201は、当接離間機構500を制御する制御手段として機能する。予測部1101は、検知手段により予備動作が検知されると、画像形成の開始の指示が入力されると予測する。さらに、当接制御部1102は当接離間機構500を制御して第二転写部材を第一中間位置に移動させる。このように、画像形成が予測されると、第二転写部材が第一中間位置に移動するため、画像形成を迅速に開始することが可能となる。
図5が示すように、アーム504は、第一端部において、第二転写部材であるローラの回転軸を保持するアーム部材として機能する。スライダ502は第二接触子と連動して移動し、アーム部材の回転軸を支持する支持部材として機能する。レール509は支持部材に設けられたレール部材として機能する。係合ピン505はレール部材と係合し、アーム部材に設けられたピン部材として機能する。加圧バネ508はアーム部材の第二端部を付勢する付勢部材として機能する。
図12はレール509の一例を示している。レール509の第一区間1201は係合ピン505を安定に保持する区間である。第二区間1202はモータ204の保持力(励磁)等の外力なしでは係合ピン505を安定に保持することが困難な区間(不安定区間)である。第二区間1202はスロープ区間であり、水平から傾いている。第三区間1203は係合ピン505を安定に保持する区間である。レール509の第一区間1201および第三区間1203では、レール509が係合ピン505に接触する面が重力方向に対して直交している。そのため、第一区間1201および第三区間1203は安定して係合ピン505を保持できる。レール509の第二区間1202では、レール509が係合ピン505に接触する面が重力方向に対して斜めになっている。そのため、第二区間1202は係合ピン505を安定して保持することが困難である。図12は主にレール509y、m、cを示しているが、レール509kもほぼ同様の構成である。
図5(A)や図12が示すように、第二転写部材が当接位置に位置しているときはピン部材が第一区間1201に位置している。図5(B)が示すように、第二転写部材が第一中間位置に位置しているときはピン部材が第二区間1202に位置している。図5(C)が示すように、第二転写部材が第二中間位置に位置しているときはピン部材が第三区間1203に位置するように、第二カムが第二接触子を介して支持部材の位置を制御してもよい。
図5(A)が示すように、付勢部材(加圧バネ508)の長さは、ピン部材が第一区間に当接しているときに第一の長さである。図5(B)が示すように、付勢部材(加圧バネ508)の長さは、ピン部材が第二区間に当接しているときに第一の長さよりも長い第二の長さとなる。図5(C)が示すように、付勢部材(加圧バネ508)の長さは、ピン部材が第三区間に当接しているときに第二の長さよりも長い第三の長さとなる。このようにアーム部材が回動することで加圧バネ508の長さが変化する。なお、全離間状態または全当接状態における加圧バネ508の長さが自然長であってもよい。
アーム504kは第一端部において、第一転写部材であるローラの回転軸を保持する第二アーム部材として機能する。スライダ502kは第一接触子と連動して移動し、第二アーム部材の回転軸を支持する第二支持部材として機能する。レール509kは第二支持部材に設けられた第二レール部材として機能する。係合ピン505kは第二レール部材と係合し、第二アーム部材に設けられた第二ピン部材として機能する。加圧バネ508kは第二アーム部材の第二端部を付勢する第二付勢部材として機能する。図12が示すように、レール509kは、第二ピン部材を安定に保持する第一区間と、第二ピン部材を安定して保持することが困難である第二区間と、第二ピン部材を安定に保持する第三区間とを有してもよい。第二レール部材の第一区間および第三区間は重力方向に対して直交していてもよい。第二レール部材の第二区間は重力方向に対して斜めになっていてもよい。
[観点1]
モータ204は当接離間機構を駆動する駆動源の一例である。フラグセンサ203は第二転写部材(例:一次転写ローラ105y、m、c)の位置を検知する検知手段の一例である。CPU201は検知手段の検知結果に基づき駆動源を制御する制御手段の一例である。CPU201は、印刷モードがモノクロモードまたはカラーモードと判明するまで、検知手段の検知結果に基づき駆動源を駆動することで、第二転写部材を第一中間位置に保持する。つまり、第二転写部材が第一中間位置に到着した後から印刷モードがモノクロモードまたはカラーモードと判明するまでの保持期間において、第二転写部材の位置を維持(保持)するための駆動を継続的に実行する。このように、CPU201は、カラーモードとモノクロモードとの何れを実行するか及び検知手段の検知結果に基づき駆動源を制御する制御手段として機能してもよい。これにより、モノクロモード用の位置とフルカラーモード用の位置との間に転写部材が安定的に保持されるようになる。その結果、フルカラーモードのための位置またはモノクロモードのための位置へ転写部材を正確に移動させることが容易となる。また、転写不良も発生しにくくなろう。
[観点2]
CPU201は、保持期間において、復帰制御を実行してもよい。たとえば、CPU201は、第二転写部材が第一中間位置から外れたことが検知手段により検知されると、第二転写部材が第一中間位置に復帰するよう駆動源を制御してもよい。これにより、第二転写部材が第一中間位置から不意に外れたとしても、第二転写部材を第一中間位置へ復帰させることが可能となる。
[観点3]
当接離間機構500は、駆動源によって駆動され、第二転写部材を移動するカム機構550を有してもよい。図8(A)などが示すように、カム機構550の位相が第一位相C1のときに、第二転写部材は当接位置に位置する。カム機構550の位相が第二位相C2のときに、第二転写部材は第一中間位置に位置する。カム機構550の位相が第三位相C3のときに、第二転写部材は第二中間位置に位置する。カム機構550の位相が第四位相C4のときに、第二転写部材は待機位置に位置する。第一位相、第二位相、第三位相および第四位相はそれぞれ異なる。第二位相C2は第三位相C3や第一位相C1へ短時間で変化できる利点があるが、カム機構550の状態の保持を不安定にすることがある。したがって、駆動源を駆動(例:励磁)することで、第二転写部材が第一中間位置に保持されやすくなる。
[観点4]
検知手段(例:フラグセンサ203)は、カム機構550の位相が第二位相C2にあることを検知することで、第二転写部材が第一中間位置Pbに保持されていることを検知してもよい。第二転写部材の位置とカム機構550の位相とは連動しているため、カム機構550の位相から第二転写部材の位置が特定されてもよい。
[観点5]
図6や図7などが示すように、カム機構550は、駆動源によって駆動されて回転するカム(例:偏心カム530a)を有してもよい。スライダ502aは、偏心カム530aのカム面と接触して往復運動を実行する従節の一例である。図5(A)などが示すように、レール509やアーム504などは従節の往復運動を第二転写部材の当接離間運動に変換する変換機構として機能してもよい。これにより、比較的に少ない部品数により当接離間機構を形成できるようになる。
[観点6]
図6(A)などが示すように、カム機構550の位相が第一位相を含む所定の位相範囲内で変化するときに、カムの回転軸からカム面までの距離の変化率(変化量)は第一変化率である。図6(C)などが示すように、カム機構550の位相が第二位相を含む所定の位相範囲内で変化するときに、カムの回転軸からカム面までの距離の変化率(変化量)は第二変化率である。第二変化率は第一変化率よりも大きいため、第二位相付近においてカム機構550の位相が不安定となりやすい。したがって、第二位相において、駆動源を駆動(例:励磁)することで、第二転写部材が第一中間位置に保持されやすくなる。
[観点7~9]
変換機構は、図5(A)などに示された部品により構成されてもよい。アーム504は、第一端部において、第二転写部材であるローラの回転軸を保持するアーム部材と手機能する。アーム支持部503は従節(例:スライダ502)に設けられた、アーム部材の回転軸として機能する。レール509は従節に設けられたレール部材の一例である。係合ピン505は、レール部材と係合し、アーム部材に設けられたピン部材の一例である。加圧バネ508はアーム部材の第二端部を付勢する付勢部材の一例である。
図5(A)ないし図8(A)を用いて説明されたように、カム機構550の位相が第一位相C1にあるときにピン部材は第一区間に位置してもよい。カム機構550の位相が第二位相C2にあるときにピン部材は第二区間に位置してもよい。第二区間はピン部材を安定した保持が困難な区間である。カム機構550の位相が第三位相C3および第四位相C4にあるときにピン部材は第三区間に位置してもよい。
[観点10]
第二位相は第一位相と第三位相との間に存在する。したがって、駆動源は、短時間でカム機構550の位相を第二位相から第一位相に変化させることができる。さらに、駆動源は、短時間でカム機構550の位相を第二位相から第三位相に変化させることができる。
[観点11]
駆動回路207は駆動源であるモータ204を駆動する駆動回路として機能する。駆動回路207は、第二転写部材が第一中間位置に維持されるようにモータ204を励磁する。
[観点12]
第二転写部材を第一中間位置に保持するためにモータに供給される第一励磁電流は、第二転写部材を待機位置、第二中間位置または当接位置に保持するためにモータに供給される第二励磁電流よりも多い。これは、第二転写部材を第一中間位置に保持するために必要となるトルク(保持力)が、第二転写部材を待機位置、第二中間位置または当接位置に保持するために必要となるトルク(保持力)よりも大きいからである。なお、第二転写部材を待機位置、第二中間位置または当接位置に保持するためにCPU201はモータ204を励磁してもよい。
[観点13、14]
駆動回路207は、第一タイマー205による計時時間が第一所定時間を経過しても画像形成の開始の指示が入力されないときはモータ204の励磁を解除してもよい。これにより、モータ204の温度上昇が低減される。第二タイマー206は、第二転写部材が第一中間位置に復帰するよう駆動源の復帰制御を開始してからの経過時間を計時する第二計時手段として機能する。CPU201および駆動回路207は、第二計時手段により計時された時間が第二所定時間を経過しても復帰制御が成功しないときに、復帰制御を停止(強制終了)してもよい。れにより、モータ204の温度上昇が低減される。
[観点15]
CPU201は、予備動作が検出されると、画像形成の開始の指示が入力されると予測し、当接離間機構を制御して第二転写部材を待機位置から第一中間位置に移動させてもよい。これにより、画像形成が完了するまでのユーザの待ち時間が削減される。
[観点16]
第一中間位置から当接位置までの距離は、第二中間位置および待機位置から当接位置までの距離よりも短い。したがって、第二中間位置や待機位置から当接位置まで転写部材を移動させる時間よりも、第一中間位置から当接位置まで転写部材を移動させる時間は短くなる。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項が添付される。
100:画像形成装置、101:感光ドラム、105:一次転写ローラ、130:中間転写ベルト、500:当接離間機構

Claims (14)

  1. 中間転写体と、
    第一色のトナー画像を担持する第一像担持体と、
    前記第一像担持体に前記第一色のトナー画像を形成する第一画像形成手段と、
    前記第一色のトナー画像を前記第一像担持体から前記中間転写体に転写する第一転写部材と、
    第二色のトナー画像を担持する第二像担持体と、
    前記第二像担持体に前記第二色のトナー画像を形成する第二画像形成手段と、
    前記第二色のトナー画像を前記第二像担持体から前記中間転写体に転写する第二転写部材と、
    前記第一転写部材を前記中間転写体に対して当接および離間させるとともに、前記第二転写部材を前記中間転写体に対して当接および離間させる当接離間機構と、
    前記当接離間機構を駆動する駆動源と、
    前記駆動源であるモータを駆動する駆動回路と、
    画像形成の開始の指示の入力が予測される操作を検知する操作検知手段と、
    前記第二転写部材の位置を検知する位置検知手段と、
    前記第一色のトナー画像と前記第二色のトナー画像とを前記中間転写体に転写するカラーモードと、前記第一色のトナー画像を前記中間転写体に転写するが、前記第二色のトナー画像を前記中間転写体に転写しないモノクロモードとの何れを実行するか及び前記位置検知手段の検知結果に基づき前記駆動源を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、
    前記第一画像形成手段と前記第二画像形成手段との両方が画像を形成しない場合、前記第一転写部材を前記中間転写体に対して離間させることで前記第一転写部材を待機位置に位置させ、かつ、前記第二転写部材を前記中間転写体に対して離間させることで前記第二転写部材を待機位置に位置させるよう前記駆動源を制御し、
    前記操作検知手段により前記操作が検知されると、前記画像形成の開始の指示がなくても、前記第一転写部材と前記中間転写体とが当接する当接位置に前記第一転写部材を位置させ、かつ、前記第二転写部材と前記中間転写体とが当接しない第一中間位置に前記第二転写部材を位置させるよう前記駆動源を制御し、
    前記画像形成の開始の指示に関する印刷モードが前記カラーモードであると判明すると、前記第二転写部材と前記中間転写体とが当接する当接位置へ前記第二転写部材を位置させるよう前記駆動源を制御し、
    前記印刷モードが前記モノクロモードであると判明すると、前記第二転写部材を前記第一中間位置とは異なる第二中間位置に位置させるよう前記駆動源を制御し、
    前記第二転写部材が前記第一中間位置に到着した後から前記印刷モードが前記モノクロモードまたは前記カラーモードと判明するまでの保持期間において、前記モータへの励磁を維持するように前記駆動回路を制御することで前記第二転写部材を前記第一中間位置に保持することを特徴とする画像形成装置。
  2. 中間転写体と、
    第一色のトナー画像を担持する第一像担持体と、
    前記第一像担持体に前記第一色のトナー画像を形成する第一画像形成手段と、
    前記第一色のトナー画像を前記第一像担持体から前記中間転写体に転写する第一転写部材と、
    第二色のトナー画像を担持する第二像担持体と、
    前記第二像担持体に前記第二色のトナー画像を形成する第二画像形成手段と、
    前記第二色のトナー画像を前記第二像担持体から前記中間転写体に転写する第二転写部材と、
    前記第一転写部材を前記中間転写体に対して当接および離間させるとともに、前記第二転写部材を前記中間転写体に対して当接および離間させる当接離間機構と、
    前記当接離間機構を駆動する駆動源と、
    画像形成の開始の指示の入力が予測される操作を検知する操作検知手段と、
    前記第二転写部材の位置を検知する位置検知手段と、
    前記第一色のトナー画像と前記第二色のトナー画像とを前記中間転写体に転写するカラーモードと、前記第一色のトナー画像を前記中間転写体に転写するが、前記第二色のトナー画像を前記中間転写体に転写しないモノクロモードとの何れを実行するか及び前記位置検知手段の検知結果に基づき前記駆動源を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記当接離間機構は、前記駆動源によって駆動され、前記第二転写部材を移動するカム機構を有し、
    前記カム機構の位相が第一位相のときに、前記第二転写部材は前記第二転写部材と前記中間転写体とが当接する当接位置に位置し、
    前記カム機構の位相が第二位相のときに、前記第二転写部材は前記第二転写部材と前記中間転写体とが当接しない第一中間位置に位置し、
    前記カム機構の位相が第三位相のときに、前記第二転写部材は前記第二転写部材を前記第一中間位置とは異なる第二中間位置に位置し、
    前記カム機構の位相が第四位相のときに、前記第二転写部材は前記中間転写体から離間する待機位置に位置し、
    前記第一位相、前記第二位相、前記第三位相および前記第四位相はそれぞれ異なるよう構成され、
    前記制御手段は、
    前記第一画像形成手段と前記第二画像形成手段との両方が画像を形成しない場合、前記第一転写部材を前記中間転写体に対して離間させることで前記第一転写部材を待機位置に位置させ、かつ、前記第二転写部材を前記中間転写体に対して離間させることで前記第二転写部材を前記待機位置に位置させるよう前記駆動源を制御し、
    前記操作検知手段により前記操作が検知されると、前記画像形成の開始の指示がなくても、前記第一転写部材と前記中間転写体とが当接する当接位置に前記第一転写部材を位置させ、かつ、前記第一中間位置に前記第二転写部材を位置させるよう前記駆動源を制御し、
    前記画像形成の開始の指示に関する印刷モードが前記カラーモードであると判明すると、前記第二転写部材と前記中間転写体とが当接する当接位置へ前記第二転写部材を位置させるよう前記駆動源を制御し、
    前記印刷モードが前記モノクロモードであると判明すると、前記第二中間位置に位置させるよう前記駆動源を制御し、
    前記第二転写部材が前記第一中間位置に到着した後から前記印刷モードが前記モノクロモードまたは前記カラーモードと判明するまでの保持期間において、前記カム機構の位相が前記第二位相を維持するように前記駆動源を制御することで前記第二転写部材を前記第一中間位置に保持することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記保持期間において前記第二転写部材が前記第一中間位置から外れたことが前記位置検知手段により検知されると、前記第二転写部材が前記第一中間位置に復帰するよう前記駆動源を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記位置検知手段は、前記カム機構の位相が前記第二位相にあることを検知することで、前記第二転写部材が前記第一中間位置に保持されていることを検知することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記カム機構は、
    前記駆動源によって駆動されて回転するカムと、
    前記カムのカム面と接触して往復運動を実行する従節と、
    前記従節の往復運動を前記第二転写部材の当接離間運動に変換する変換機構とを有することを特徴とする請求項または4に記載の画像形成装置。
  6. 前記カム機構の位相が前記第一位相を含む所定の位相範囲内で変化するときに、前記カムの回転軸から前記カム面までの距離の変化率は第一変化率であり、
    前記カム機構の位相が前記第二位相を含む前記所定の位相範囲内で変化するときに、前記カムの回転軸から前記カム面までの距離の変化率は第二変化率であり、
    前記第二変化率は前記第一変化率よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記変換機構は、
    第一端部において、前記第二転写部材であるローラの回転軸を保持するアーム部材と、
    前記従節に設けられた、前記アーム部材の回転軸と、
    前記従節に設けられたレール部材と、
    前記レール部材と係合し、前記アーム部材に設けられたピン部材と、
    前記アーム部材の第二端部を付勢する付勢部材と、を有し、
    前記レール部材は、
    前記ピン部材を安定に保持する第一区間と、
    前記ピン部材を安定した保持が困難な第二区間と、
    前記ピン部材を安定に保持する第三区間と、
    を有し、
    前記レール部材の前記第一区間および前記第三区間は重力方向に対して直交しており、
    前記レール部材の前記第二区間は重力方向に対して斜めになっていることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
  8. 前記カム機構の位相が前記第一位相にあるときに前記ピン部材は前記第一区間に位置し、
    前記カム機構の位相が前記第二位相にあるときに前記ピン部材は前記第二区間に位置し、
    前記カム機構の位相が前記第三位相および前記第四位相にあるときに前記ピン部材は前記第三区間に位置することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記付勢部材の長さは、
    前記ピン部材が前記第一区間に当接しているときに第一の長さであり、
    前記ピン部材が前記第二区間に当接しているときに前記第一の長さよりも長い第二の長さとなり、
    前記ピン部材が前記第三区間に当接しているときに前記第二の長さよりも長い第三の長さとなるように、前記アーム部材が回動することを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
  10. 前記第二位相は前記第一位相と前記第三位相との間に存在することを特徴とする請求項ないし9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記保持期間において、前記第二転写部材を前記第一中間位置に保持するために前記モータに供給される第一励磁電流は、前記第二転写部材を前記待機位置、前記第二中間位置または前記当接位置に保持するために前記モータに供給される第二励磁電流よりも多いことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  12. 前記モータが継続して励磁されている時間を計時する第一計時手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記第一計時手段により計時された時間が第一所定時間を経過しても前記画像形成の開始の指示が入力されないときは前記駆動回路により前記モータの励磁を解除させることを特徴とする請求項または11に記載の画像形成装置。
  13. 前記第二転写部材が前記第一中間位置に復帰するよう前記駆動源の復帰制御を開始してからの経過時間を計時する第二計時手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記第二計時手段により計時された時間が第二所定時間を経過しても前記復帰制御が成功しないときに、前記復帰制御を停止することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  14. 前記第一中間位置から前記当接位置までの距離は、前記第二中間位置および前記待機位置から前記当接位置までの距離よりも短いことを特徴とする請求項1ないし13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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