JP7329954B2 - 弾性波共振器、フィルタおよびマルチプレクサ - Google Patents

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本発明は、弾性波共振器、フィルタおよびマルチプレクサに関し、例えば一対の櫛型電極を有する弾性波共振器、フィルタおよびマルチプレクサに関する。
スマートフォン等の通信機器に用いられる弾性波共振器として、弾性表面波共振器が知られている。弾性表面波共振器を形成する圧電基板を支持基板に接合することが知られている。圧電基板の厚さを弾性表面波の波長以下とすることが知られている(例えば特許文献1)。
特開2017-034363号公報
圧電基板を支持基板に接合することにより、弾性表面波共振器の温度特性が向上する。さらに、圧電基板の厚さを弾性表面波の波長以下とすることにより、損失およびスプリアスを抑制できる。しかしながら、スプリアスの抑制は十分でない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、スプリアスを抑制することを目的とする。
本発明は、10°以上かつ50°以下回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板である圧電基板と、前記圧電基板上に設けられ、複数の電極指を有し弾性波を励振する一対の櫛型電極と、前記圧電基板の前記一対の櫛型電極が設けられた面と反対側に設けられ、平均粒径が前記複数の電極指の平均ピッチの1倍以上かつ66倍以下であり、多結晶スピネル基板である多結晶基板と、を備え、前記圧電基板の厚さは、前記複数の電極指の平均ピッチの2倍以下である弾性波共振器である。
本発明は、圧電基板と、前記圧電基板上に設けられ、複数の電極指を有し主にSH波を励振する一対の櫛型電極と、前記圧電基板の前記一対の櫛型電極が設けられた面と反対側に設けられ、平均粒径が前記複数の電極指の平均ピッチの1倍以上かつ66倍以下であり、多結晶スピネル基板である多結晶基板と、を備え、前記圧電基板の厚さは、前記複数の電極指の平均ピッチの2倍以下である弾性波共振器である
上記構成において、前記平均粒径は前記平均ピッチの40倍以下である構成とすることができる。
上記構成において、前記多結晶基板の前記圧電基板側の面と前記圧電基板の前記一対の櫛型電極が設けられた面との距離は前記平均ピッチの2倍以下である構成とすることができる。
上記構成において、前記圧電基板は、36°以上かつ42°以下回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板である構成とすることができる。
上記構成において、前記多結晶基板の厚さは前記平均ピッチの2倍以上かつ前記平均粒径以上である構成とすることができる。
上記構成において、前記圧電基板と前記多結晶基板とは直接接合されている構成とすることができる。
上記構成において、前記圧電基板と前記多結晶基板との間に設けられた中間層を有する構成とすることができる。
本発明は、上記弾性波共振器を備えるフィルタである。
本発明は、上記フィルタを含むマルチプレクサである。
本発明によれば、スプリアスを抑制することができる。
図1(a)は、実施例1における弾性波共振器の平面図、図1(b)は、図1(a)のA-A断面図である。 図2(a)から図2(d)は、実施例1に係る弾性波共振器の製造方法を示す断面図である。 図3は、多結晶であるスピネル基板の断面のSEM画像を模写した図である。 図4(a)および図4(b)は、サンプルAからCにおける粒径に対するスプリアスピークの平均値および標準偏差を示す図である。 図5(a)から図5(c)は、サンプルAからCにおけるラダー型フィルタの通過特性を示す図である。 図6(a)から図6(c)は、実施例1の変形例1から3に係る弾性波共振器の断面図である 図7(a)は、実施例2に係るフィルタの回路図、図7(b)は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。
以下、図面を参照し本発明の実施例について説明する。
図1(a)は、実施例1における弾性波共振器の平面図、図1(b)は、図1(a)のA-A断面図である。電極指の配列方向をX方向、電極指の延伸方向をY方向、支持基板および圧電基板の積層方向をZ方向とする。X方向、Y方向およびZ方向は、圧電基板の結晶方位のX軸方向およびY軸方向とは必ずしも対応しない。圧電基板が回転YカットX伝搬基板の場合、X方向は結晶方位のX軸方向となる。
図1(a)および図1(b)に示すように、多結晶基板10上に圧電基板12が積層されている。多結晶基板10および圧電基板12の厚さはそれぞれT0およびT2である。圧電基板12上に弾性波共振器20が設けられている。弾性波共振器20はIDT22および反射器24を有する。反射器24はIDT(Inter Digital Transducer)22のX方向の両側に設けられている。IDT22および反射器24は、圧電基板12上の金属膜14により形成される。
IDT22は、対向する一対の櫛型電極18を備える。櫛型電極18は、複数の電極指15と、複数の電極指15が接続されたバスバー16と、を備える。一対の櫛型電極18の電極指15が交差する領域が交差領域25である。交差領域25の長さが開口長である。一対の櫛型電極18は、交差領域25の少なくとも一部において電極指15がほぼ互い違いとなるように、対向して設けられている。交差領域25において複数の電極指15が励振する弾性波は、主にX方向に伝搬する。一対の櫛型電極18のうち一方の櫛型電極18の電極指15のピッチがほぼ弾性波の波長λとなる。弾性波の波長λはほぼ電極指15の2本分のピッチとなる。反射器24は、IDT22の電極指15が励振した弾性波(弾性表面波)を反射する。これにより弾性波はIDT22の交差領域25内に閉じ込められる。
圧電基板12は、単結晶基板であり、例えばタンタル酸リチウム(LiTaO)基板またはニオブ酸リチウム(LiNbO)基板であり、例えば回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板または回転YカットX伝搬ニオブ酸リチウム基板である。多結晶基板10は、例えば、スピネル(MgAl)基板、シリコン(Si)基板またはアルミナ(Al)基板である。多結晶基板10のX方向の線膨張係数は圧電基板12のX方向の線膨張係数より小さい。これにより、弾性波共振器の共振周波数等の温度係数を小さくできる。
金属膜14は、例えばAl(アルミニウム)またはCu(銅)を主成分とする膜であり、例えばAl膜またはCu膜である。電極指15と圧電基板12との間にTi(チタン)膜またはCr(クロム)膜等の密着膜が設けられていてもよい。密着膜は電極指15より薄い。電極指15を覆うように絶縁膜が設けられていてもよい。絶縁膜は保護膜または温度補償層として機能する。
厚さT0は例えば50μmから500μmである。厚さT2は例えば0.5μmから20μmであり、例えば10λ以下であり、1λ以下である。2本の電極指15を1対としたときの対数は例えば20対から300対である。IDT22のデュティ比は、電極指15の太さ/電極指15のピッチであり、例えば30%から70%である。IDT22の開口長は例えば10λから50λである。
[実施例1の製造方法]
図2(a)から図2(d)は、実施例1に係る弾性波共振器の製造方法を示す断面図である。図2(a)に示すように、多結晶基板10の上面および圧電基板12の下面にイオン54等を照射する。イオン54は例えばAr(アルゴン)イオン等の不活性元素(例えば希ガス元素)のイオンである。イオン54等をイオンビーム、中性化したビームまたはプラズマとして、照射する。これにより、多結晶基板10の上面に多結晶基板10に接するアモルファス層10aが形成され、圧電基板12の下面に圧電基板12に接するアモルファス層12aが形成される。アモルファス層10aおよび12aの表面には未結合の結合手が形成される(すなわち活性化される)。
図2(b)に示すように、真空を維持した状態で、アモルファス層10aと12aとを張り合わせると、未結合手同士が結合し、強固な結合となる。これにより、多結晶基板10と圧電基板12が接合される。このような接合は常温(例えば100℃以下かつ-20℃以上、好ましくは80℃以下かつ0℃以上)で行われるため熱応力を抑制できる。常温で接合されたか否かは、残留応力の温度依存性により確かめることができる。すなわち、接合された温度において、残留応力が最も小さくなる。アモルファス層10aと12aからなるアモルファス層30が形成される。
アモルファス層10aは、多結晶基板10の構成元素を主成分とし、表面活性化のための元素(例えばAr)を含む。多結晶基板10がスピネル基板のとき、アモルファス層10aはMg(マグネシウム)、Al(アルミニウム)およびO(酸素)を主成分とし、表面活性化のための元素を含む。アモルファス層12aは、圧電基板12の構成元素を主成分とし、表面活性化のための元素を含む。圧電基板12がタンタル酸リチウム基板のとき、アモルファス層12aは、Ta(タンタル)、Li(リチウム)およびOを主成分とし、表面活性化のための元素を含む。アモルファス層10aは、圧電基板12の構成元素のうち多結晶基板10以外の構成元素をほとんど含まない。例えばアモルファス層10aはTaおよびLiをほとんど含まない。アモルファス層12aは、多結晶基板10の構成元素のうち圧電基板12の構成元素以外の元素をほとんど含まない。例えばアモルファス層12aはMgおよびAlをほとんど含まない。
アモルファス層10aおよび12aの厚さは、0nmより大きいことが好ましく、1nm以上がより好ましい。これにより、多結晶基板10と圧電基板12との接合性を向上させることができる。アモルファス層10aおよび12aの厚さは、10nm以下が好ましく、5nm以下がより好ましい。これにより、弾性波共振器の特性の劣化を抑制できる。アモルファス層30の厚さは多結晶基板10および圧電基板12と比べて非常に薄いため、多結晶基板10と圧電基板12とは実質的には直接接合されている。多結晶基板10、圧電基板12、アモルファス層10aおよび12aは、TEM(Transmission Electron Microscope)法を用い観察することができる。
図2(c)に示すように、圧電基板12の上面を例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用い平坦化する。これにより、圧電基板12の厚さがT2となる。図2(d)に示すように、圧電基板12の上面に金属膜14からなるIDT22および反射器24を形成する。
図3は、多結晶であるスピネル基板の断面のSEM(Scanning Electron Microscope)画像を模写した図である。複数の結晶粒50と結晶粒50の間の粒界52が観察できる。多結晶基板10の平均粒径を以下のように測定する。結晶粒50の断面積と等しい円の直径を粒径とする。90μm×90μmのSEM画像内の結晶粒50の粒径を測定し、粒径の平均を算出する。
[実験]
圧電基板12の厚さT2を弾性波の波長λ以下とすると、バルク波に起因するスプリアスが低減する。しかし、***振周波数より高い周波数に発生するスプリアスの抑圧は十分でない。そこで、平均粒径の異なるスピネル基板を支持基板として、弾性波共振器を有するラダー型フィルタを作製した。作製したラダー型フィルタは、直列共振器が5個であり並列共振器が4個である。その他の作製条件は以下である。
多結晶基板10:焼結法を用いて製造した多結晶スピネル基板
厚さT0:150μm
圧電基板12:42°回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板
厚さT2:1.3μm
ラダー型フィルタ内の複数の弾性波共振器のうち1つの弾性波共振器の条件は以下である。他の弾性波共振器では、フィルタ特性が所望となるように適宜調整している。
弾性波の波長λ:1.6μm
IDT22の対数:100対
開口長:25λ
デュティ比:50%
弾性波の波長λはIDT22の電極指15の平均ピッチのほぼ2倍である。
サンプルAからCの多結晶基板10の平均粒径は以下である。
サンプルA:17μm
サンプルB:30μm
サンプルC:54μm
作製したラダー型フィルタのスプリアスおよび通過特性を測定した。図4(a)および図4(b)は、サンプルAからCにおける粒径に対するスプリアスピークの平均値および標準偏差を示す図である。スプリアスピークの平均値は、各サンプルにおけるウエハ面内のスプリアスのピーク値の平均値を示し、標準偏差は各サンプルにおけるウエハ面内のスプリアスのピーク値の標準偏差を示す。λは2本の電極指15のピッチである。図4(a)および図4(b)に示すように、粒径が小さくなると、スプリアスピークの平均値が小さくなり、標準偏差が小さくなる。
図5(a)から図5(c)は、サンプルAからCにおけるラダー型フィルタの通過特性を示す図である。図5(a)は広帯域の通過特性、図5(b)は、通過帯域周辺の拡大図、図5(c)は阻止帯域付近の拡大図である。図5(a)に示すように、作製したラダー型フィルタの通過帯域は2.4GHz帯(2.4025GHz~2.4815GHz)であり、LTE(Long Term Evolution)バンド41および42の通信帯域付近を阻止帯域とする。
図5(b)に示すように、サンプルAからCにおいて通過帯域の損失はほぼ同じである。通過帯域がサンプルにより異なるが、これは各サンプルで弾性波共振器の共振周波数および***振周波数を最適化していないためである。図5(c)に示すように、サンプルCはバンド41および42の通信帯域周辺に大きなスプリアスが形成されている。サンプルBでは、サンプルCに比べスプリアスが小さくなっている。サンプルAではスプリアスがさらに小さくなっている。
圧電基板12の厚さT2を弾性波の波長λ以下とするとバルク波に起因する通過帯域周辺のスプリアスが抑制される。しかしながら、通過帯域より高周波数の帯域に生成されるスプリアスの抑制は十分ではない。図5(c)のように、多結晶基板10の粒径を小さくすると、このスプリアスを抑制できる。これは、多結晶基板10においてバルク波等の不要波が散乱されるためと考えられる。
[実施例1の変形例1]
図6(a)は、実施例1の変形例1に係る弾性波共振器の断面図である。図6(a)に示すように、多結晶基板10と圧電基板12との間に中間層11が設けられている。中間層11の厚さはT1である。中間層11は、例えば酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化アルミニウム層または窒化アルミニウム層等の絶縁層である。中間層11の弾性率の温度係数の符号が圧電基板12の弾性率の温度係数の符号と逆のとき、中間層11は温度補償膜として機能する。温度補償膜としては、酸化シリコン膜(弗素等の添加物を含んでもよい)が用いられる。また、中間層11は多結晶基板10と圧電基板12とを接合する接合層として機能してもよい。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
[実施例1の変形例2]
図6(b)は、実施例1の変形例2に係る弾性波共振器の断面図である。図6(b)に示すように、多結晶基板10の下面は支持基板13に接合されている。支持基板13は、例えばサファイア基板、アルミナ基板、石英基板または水晶基板である。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
[実施例1の変形例3]
図6(c)は、実施例1の変形例3に係る弾性波共振器の断面図である。図6(c)に示すように、多結晶基板10の下面は支持基板13に接合されている。その他の構成は実施例1の変形例1と同じであり説明を省略する。
実施例1およびその変形例2のように、多結晶基板10と圧電基板12とは直接接合されていてもよいし、実施例1の変形例1および3のように、多結晶基板10と圧電基板12との間に中間層11が設けられていてもよい。実施例1の変形例2および3のように、多結晶基板10は支持基板13に接合されていてもよい。
実施例1およびその変形例によれば、多結晶基板10は、圧電基板12の一対の櫛型電極18が設けられた面と反対側に設けられ、平均粒径が複数の電極指15の平均ピッチの66倍(すなわち33λ)以下である。これにより、図4(a)から図5(c)のように、通過帯域の高周波側のスプリアスを抑制できる。
多結晶基板10の平均粒径は電極指15の平均ピッチの40倍(すなわち20λ)以下が好ましく、20倍以下がより好ましい。これにより、スプリアスをより抑制できる。多結晶基板10で不要波を散乱させるため、平均粒径は電極指15の平均ピッチの1倍以上が好ましく、2倍以上がより好ましい。電極指15の平均ピッチは、弾性波共振器20のX方向の長さを電極指15の本数で除することにより算出できる。多結晶基板10の平均粒径の算出は図3において説明した方法により算出できる。20個以上の結晶粒50の粒径を平均するとより精度が高くなる。50個以上の結晶粒50の粒径を平均するとさらに精度が高くなる。
多結晶基板10は多結晶スピネル基板(すなわち、MgAlを主成分とする多結晶基板)である。これにより、スプリアスをより抑制できる。主成分とするとは、実施例1およびその変形例の効果を奏する程度に含むことを意味し、意図的または意図せずに添加される不純物を含み、例えば構成元素の50原子%または80原子%以上含むことである。
多結晶基板10の上面(圧電基板12側の面)と圧電基板12の上面(一対の櫛型電極が設けられた面)との距離(例えば実施例1およびその変形例2のT2、実施例1の変形例1および3のT2+T1)は電極指15の平均ピッチの4倍以下である。このように、T2またはT2+T1を薄くすることで、バルク波に起因するスプリアスが抑制できる。しかし、図5(c)のように、通過帯域より高い周波数のスプリアスの抑制は十分でない。そこで、多結晶基板10の平均粒径を小さくする。これにより、通過帯域より高い周波数のスプリアスが抑制される。多結晶基板10の上面と圧電基板12の上面との距離は、電極指15の平均ピッチの2倍以下が好ましく、0.2倍以上がより好ましい。
圧電基板12の厚さT2は電極指15の平均ピッチの2倍以下が好ましく、1.6倍以下がより好ましく、0.2倍以上が好ましい。これにより、バルク波に起因するスプリアスが抑制できる。また、損失を抑制できる。
圧電基板12が10°以上かつ50°以下回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板のとき、櫛型電極18は主にSH(Shear Horizontal)波を励振する。圧電基板12は、36°以上かつ42°以下回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板であることがより好ましい。SH波は圧電基板12の表面に平行でかつSH波の伝搬方向に直交方向に変位する波である。このとき、バルク波が励振されやすい。よって、多結晶基板10を用いることが好ましい。
多結晶基板10の厚さT2は電極指15の平均ピッチの2倍以上が好ましく、4倍以上がより好ましい。また、T2は平均粒径以上が好ましく、平均粒径の2倍以上がより好ましい。これにより、不要波を拡散しスプリアスを抑制できる。
図7(a)は、実施例2に係るフィルタの回路図である。図7(a)に示すように、入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の直列共振器S1からS3が直列に接続されている。入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の並列共振器P1およびP2が並列に接続されている。1または複数の直列共振器S1からS3および1または複数の並列共振器P1およびP2の少なくとも1つに実施例1の弾性波共振器を用いることができる。ラダー型フィルタの共振器の個数等は適宜設定できる。フィルタは、多重モード型フィルタでもよい。
[実施例2の変形例1]
図7(b)は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。図7(b)に示すように、共通端子Antと送信端子Txとの間に送信フィルタ40が接続されている。共通端子Antと受信端子Rxとの間に受信フィルタ42が接続されている。送信フィルタ40は、送信端子Txから入力された高周波信号のうち送信帯域の信号を送信信号として共通端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ42は、共通端子Antから入力された高周波信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信フィルタ40および受信フィルタ42の少なくとも一方を実施例2のフィルタとすることができる。
マルチプレクサとしてデュプレクサを例に説明したがトリプレクサまたはクワッドプレクサでもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 多結晶基板
11 中間層
12 圧電基板
13 支持基板
15 電極指
18 櫛型電極
20 弾性波共振器
22 IDT

Claims (10)

  1. 10°以上かつ50°以下回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板である圧電基板と、
    前記圧電基板上に設けられ、複数の電極指を有し弾性波を励振する一対の櫛型電極と、
    前記圧電基板の前記一対の櫛型電極が設けられた面と反対側に設けられ、平均粒径が前記複数の電極指の平均ピッチの1倍以上かつ66倍以下であり、多結晶スピネル基板である多結晶基板と、
    を備え
    前記圧電基板の厚さは、前記複数の電極指の平均ピッチの2倍以下である弾性波共振器。
  2. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に設けられ、複数の電極指を有し主にSH波を励振する一対の櫛型電極と、
    前記圧電基板の前記一対の櫛型電極が設けられた面と反対側に設けられ、平均粒径が前記複数の電極指の平均ピッチの1倍以上かつ66倍以下であり、多結晶スピネル基板である多結晶基板と、
    を備え、
    前記圧電基板の厚さは、前記複数の電極指の平均ピッチの2倍以下である弾性波共振器。
  3. 前記平均粒径は前記平均ピッチ40倍以下である請求項1または2に記載の弾性波共振器。
  4. 前記多結晶基板の前記圧電基板側の面と前記圧電基板の前記一対の櫛型電極が設けられた面との距離は前記平均ピッチの2倍以下である請求項1から3のいずれか一項に記載の弾性波共振器。
  5. 前記圧電基板は、36°以上かつ42°以下回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板である請求項1から4のいずれか一項に記載の弾性波共振器。
  6. 前記多結晶基板の厚さは前記平均ピッチの2倍以上かつ前記平均粒径以上である請求項1から5のいずれか一項に記載の弾性波共振器。
  7. 前記圧電基板と前記多結晶基板とは直接接合されている請求項1から6のいずれか一項に記載の弾性波共振器。
  8. 前記圧電基板と前記多結晶基板との間に設けられた中間層を有する請求項1から6のいずれか一項に記載の弾性波共振器。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の弾性波共振器を備えるフィルタ。
  10. 請求項9に記載のフィルタを含むマルチプレクサ。

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