JP7327229B2 - 保護ネット、ターボ分子ポンプおよび質量分析装置 - Google Patents

保護ネット、ターボ分子ポンプおよび質量分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7327229B2
JP7327229B2 JP2020047551A JP2020047551A JP7327229B2 JP 7327229 B2 JP7327229 B2 JP 7327229B2 JP 2020047551 A JP2020047551 A JP 2020047551A JP 2020047551 A JP2020047551 A JP 2020047551A JP 7327229 B2 JP7327229 B2 JP 7327229B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mesh
openings
exhaust
protective net
mass spectrometer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020047551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021150107A (ja
Inventor
雅嗣 眞鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2020047551A priority Critical patent/JP7327229B2/ja
Publication of JP2021150107A publication Critical patent/JP2021150107A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7327229B2 publication Critical patent/JP7327229B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Description

本発明は、保護ネット、ターボ分子ポンプおよび質量分析装置に関する。
ターボ分子ポンプの吸気口フランジと装置のチャンバとの間には,ターボ分子ポンプ内部への異物の落下を防ぐ目的で,保護ネットや「protective net」などと呼ばれる網状部材(以下では、保護ネット称する)が配置されている(例えば、特許文献1参照)。保護ネットの網目の粗さは落下のおそれがある異物の大きさに応じて設定され、その異物がポンプ内に落下しない大きさの網目開口が、ネット全体に形成される。
質量分析装置の真空排気にはターボ分子ポンプが用いられるが、イオン送出部(イオン化部とも呼ばれる)が収容される排気室と質量分析部が収容される排気室とを1台のターボ分子ポンプで排気する差動排気構造が採用される場合がある。例えば、複数の排気室の各排気口を互いに隣接するように配置し、複数の排気口にターボ分子ポンプの吸気口を接続して同時に排気を行うようにしている。この場合、イオン送出部に要求される排気室圧力は10~10-2Pa程度であるが、質量分析部には10-3~10-4Pa程度の排気室圧力が要求される。
特許第6261507号公報
ところで、イオン送出部が収容される排気室には、メンテナンスや修理が必要な部品が組み込まれており、ターボ分子ポンプが接続された状態でメンテナンスや修理を行う可能性がある。従って、作業の際に部品等がターボ分子ポンプ内部へ落下するのを防ぐために、細かい目の保護ネットが必要とされる。目の細かさは落下物の大きさによって決定されるので、予測される落下物が小さい場合には、目が細かくなりすぎて質量分析部の真空排気に支障をきたすおそれがあった。
本発明の態様による保護ネットは、複数の排気室と前記複数の排気室に接続されるターボ分子ポンプとの接続部に設けられる、保護ネットであって、前記保護ネットは、複数の開口が網目状に形成された網目状領域を複数有し、前記複数の網目状領域は、一の網目状領域の網目の粗さが他の網目状領域の網目の粗さと異なる。
本発明の態様によるターボ分子ポンプは、質量分析装置の複数の排気室を真空排気するターボ分子ポンプであって、前記保護ネットがポンプ吸気口に設けられている。
本発明の態様による質量分析装置は、質量分析部へイオンを送出するイオン送出部が収容される第1排気室と、前記質量分析部が収容される第2排気室と、前記第1排気室の排気口および前記第2排気室の排気口に対向するように設けられる請求項1に記載の保護ネットと、を備え、前記保護ネットは、前記第1排気室に対応して設けられた第1網目状領域と、前記第2排気室に対応して設けられた第2網目状領域とを有し、前記第1網目状領域の網目の粗さは前記第2網目状領域の網目の粗さよりも細かい。
本発明によれば、落下物防止と真空性能の両立を図ることができる。
図1は、質量分析装置の一例を示す図である。 図2は、図1のA-A断面図である。 図3は、ターボ分子ポンプの概略構成の一例を示す断面図である。 図4は、保護ネットの平面図である。 図5は、網目状領域に形成された開口を説明する図である。 図6は、開口の他の形状を示す図である。 図7は、2つの網目状領域の開口面積をほぼ同一とした場合を説明する図である。 図8は、変形例1を示す図であり、装置筐体の底面側を示す図である。 図9は、図8のC-C断面を示す図である。 図10は、変形例2を示す図である。
図1は、排気系にターボ分子ポンプが使用されている質量分析装置の、一例を示す模式図である。図1に示す質量分析装置70は、ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC質量分析装置)を例として示したものであり、ガスクロマトグラフ部71と、イオン送出部(イオン化部とも呼ばれる)72と、質量分析部73とを備えている。イオン送出部72および質量分析部73は、ターボ分子ポンプ1により真空排気される。ターボ分子ポンプ1の吸気口フランジ121の吸気口121aには、保護ネット5が設けられている。後述する図4に示すように、保護ネット5は、目の粗い網目状領域(メッシュ領域)と目の細かい網目状領域(メッシュ領域)の2種類の網目状領域を有する。なお、本発明は、ガスクロマトグラフ質量分析装置に限らず、液体クロマトグラフ質量分析装置や誘導結合プラズマ質量分析装置などにも適用できる。いずれの場合も、質量分析部と、質量分析部にイオンを送出するイオン送出部とが、1台のターボ分子ポンプにより真空排気される。
装置筐体74には、壁部740によって仕切られた2つの差動排気室741、742が隣接して形成されている。各差動排気室741、742には、排気口741a,742aが個別に設けられている。イオン送出部72は差動排気室741に設けられ、質量分析部73は差動排気室742に設けられている。
ガスクロマトグラフ部71には、カラムオーブン711、カラム(キャピラリカラム)712およびインジェクタ713が設けられている。図示していないが、インジェクタ713は液体試料を加熱して気化するための試料気化室を有し、試料気化室には所定流量のキャリアガス(HeガスやHガス)が供給される。マイクロシリンジ等により試料気化室に注入された液体試料は試料気化室で気化し、キャリアガス流に乗ってカラム712内に送られる。カラム712はカラムオーブン711により適度の温度に加熱されている。
気化した試料(すなわち試料ガス)はキャリアガスとともにカラム712内を移動する。試料ガスには複数の成分が含まれるが、カラム712内を進む速度は成分ごとに異なるので、カラム712の出口にそれぞれの成分が到着する時間に差が生じる。その結果、各成分が時間的に分離されてカラム712の出口に到着し、試料導入管714からイオン送出部72に導かれる。
イオン送出部72は試料ガスをイオン化してそれを質量分析部73へ送出するものであり、イオン化室721およびイオン輸送光学系722を備えている。試料導入管714からイオン送出部72に導かれたガス成分の分子は、イオン化室721に導入される。イオン化室721に導入されたガス成分の分子は、イオン化室721に設けられたフィラメント725から放出される熱電子によってイオン化される。生成されたイオンは、正の電圧が印加された押し出し電極726によりイオン化室721から出射される。
イオン化室721から出射されたイオンは、直線状光軸を有するイオン輸送光学系722により収束されて質量分析部73へ導かれる。質量分析部73は、四重極型質量分析計731、イオンレンズ732および検出器733を備えている。イオン輸送光学系722により収束されたイオンは四重極型質量分析計731に導かれる。四重極型質量分析計731には直流電圧と高周波電圧(RF電圧)とを重畳した電圧が印加され、その印加電圧に応じた質量を有するイオンのみが四重極型質量分析計731を通過する。四重極型質量分析計731を通過したイオンはイオンレンズ732で収束され、検出器733により検出される。
四重極型質量分析計731、イオン化室721およびイオン輸送光学系722が設けられている差動排気室741とイオンレンズ732および検出器733が設けられている差動排気室742とは、イオン通過用の孔740aが形成された壁部740によって仕切られている。差動排気室741、742は、1台のターボ分子ポンプ1によって排気される。
図2は図1のA-A断面を示す図であり、ターボ分子ポンプ1は、吸気口フランジ121が各排気口741a,742aと対向するように装置筐体74に接続される。排気口741aと排気口742aとは、差動排気室741、742間に設けられた壁部740を挟んで隣接するように設けられており、吸気口フランジ121の吸気口に対向している。排気口741aには、吸気口フランジ121の吸気口121aに設けられた保護ネット5の第1の網目状領域50aが対向し、排気口742aには保護ネット5の第2の網目状領域50bが対向している。
四重極型質量分析計731や検出器733の検出精度を上げるためには、差動排気室742は高真空とするのが好ましい。そのため、差動排気室741と差動排気室742との間に孔740aが形成された壁部740を設け、1台のターボ分子ポンプ1により差動排気室741,742の各排気口741a,742aをそれぞれ排気する差動排気系としている。
図3は、ターボ分子ポンプ1の概略構成の一例を示す断面図である。ターボ分子ポンプ1は、排気機能部として、タービン翼を備えたターボポンプ部P1と、螺旋型の溝を備えたHolweckポンプ部P2とを備えている。ターボポンプ部P1は、ポンプロータ3に形成された複数段の回転翼30とベース2およびポンプケーシング12側に配置された複数段の固定翼20とで構成される。一方、ターボポンプ部P1の排気下流側に設けられたHolweckポンプ部P2は、ポンプロータ3に形成された円筒部31とベース2側に配置されたステータ21とで構成されている。円筒状のステータ21の内周面には螺旋溝が形成されている。
ポンプロータ3は、モータ4により回転駆動されるシャフト10に締結されている。シャフト10とポンプロータ3とから成る回転体ユニットは、永久磁石6a,6bを用いた永久磁石磁気軸受6と転がり軸受であるボールベアリング8とにより回転自在に支持される。モータ4により回転ユニットが回転駆動することにより、吸気口フランジ121に接続されたイオン化室721と差動排気室742が真空排気される。図示していないが、ターボ分子ポンプ1の排気側に設けられた排気ポート2aには補助ポンプが接続され、ターボ分子ポンプ1で排気されたガスは、補助ポンプによりターボ分子ポンプ1の外部へ排気される。
図1、3に示すように、ターボ分子ポンプ1は、装置筐体74の底壁74bに設けられた接続部に図示しない締結ボルト等で固定される。保護ネット5は、差動排気室741,742とターボ分子ポンプ1との接続領域に設けられる。図1、3に示す例では、接続領域の内のターボ分子ポンプ1側に保護ネット5が設けられている。吸気口フランジ121に設けられた保護ネット5の上面と底壁74bの表面との隙間寸法dは、1~2mm程度と小さい。
図4は、保護ネット5を質量分析装置70の装置筐体74側から見た平面図である。ターボ分子ポンプ1の吸気口フランジ121に設けられた保護ネット5は、差動排気室741に設けられたイオン送出部72のメンテナンス時に、部品等がターボ分子ポンプ1の内部へ落下するのを防ぐために設けられている。保護ネット5には、小さな開口501が複数形成された目の細かい第1の網目状領域50aと、大きな開口502が複数形成された目の粗い第2の網目状領域50bとが設けられている。差動排気室741と差動排気室742との仕切りである壁部740と対向する位置に、網目状領域50aと網目状領域50bとの境界が設けられている。
なお、本実施の形態では、薄い金属プレートにエッチングで開口を形成することで、保護ネット5を形成している。しかし、本発明は、このような構成の保護ネット5に限らず、金属線を編み込んで形成される保護ネットなどにも適用することができる。
保護ネット5は、図2に示したように、差動排気室741の排気口741aと対向する位置に目の細かい網目状領域50aが配置され、差動排気室742の排気口742aと対向する位置に目の粗い網目状領域50bが配置される。上述したように、保護ネット5の上面と装置筐体74の底壁74bの表面との隙間寸法d(図3参照)は1~2mm程度と小さいので、メンテナンス時に差動排気室741の排気口741aからネジや部品等が網目状領域50aに落下した場合に、その落下物が網目状領域50b側に移動するおそれはない。
網目状領域50a,50bの網目の粗さは、網目状領域50a,50bで阻止可能な落下物の大きさを表す指標である。目の細かい網目状領域50aは、目の粗い網目状領域50bに比べてより小さな落下物を阻止することができる。網目の粗さの具体的な定義の仕方としては、例えば、開口面積の大小で網目の粗さを表したり、相似形の多角形や円形の開口であれば対応する辺の長さや半径の大小で網目の粗さを表したりすることができる。本明細書では、「網目の粗さ」の指標として、以下のように定義した量を用いることにする。
(網目の粗さの定義について)
図5(a),図5(b)は、本明細書における「網目の粗さ」の定義を説明する図である。図5(a)は、網目状領域50aに形成された開口501を説明する図である。図5(b)は落下物を説明する図である。開口501の形状および大きさは、イオン送出部72のメンテナンス時に落下の可能性のある部品や異物等の大きさに基づいて設定される。例えば、差動排気室741における落下物の内の最小のものが通過しないように、開口501の大きさが設定されている。最小の落下物が図5(b)に示すようなボルト300であった場合、ボルト300のヘッド部301が開口501を通過しないように開口501の大きさが設定される。
例えば、ヘッド部301の半径をRbとしたとき、正六角形の開口501の中心Oから開口縁部510までの最短距離R1が、R1<Rbのように設定されていれば、ヘッド部301が開口501を通過しないので、ボルト300のポンプ内への落下を防止できる。すなわち、ボルト300が開口501を通過するか否かだけを考えた場合、ボルト300は、半径Rbの球体落下物Bと同等であるとみなすことができる。なお、差動排気室741に対する実効排気速度の観点から、球体落下物Bの通過を防止できる範囲内において、網目状領域50aのコンダクタンスを可能な限り大きくするのが好ましい。そのため、R1<Rbを満たす範囲において、R1はRbよりも若干小さい程度に設定するのが良い。
ところで、開口501のように開口形状が正多角形や円形の開口の場合、開口501の中心Oから開口縁部510までの最短距離と半径Rbとを比較することで、ボルト300が通過可能か否かを判定することができる。しかし、図4の網目状領域50aの周辺部分にある開口501aのように不規則形状の開口の場合、開口の中心は明確に決まらないので、開口中心から開口縁部までの最短距離R1という量が明確に定まらない。
そこで、本明細書では、不規則形状の開口も考慮して、網目状領域50a,50bの「網目の粗さ」を、「開口を通過可能な最大球体の半径」という量を使用して表現することにする。図5(a),図5(b)に示す例では、半径R1の球体が「開口を通過可能な最大球体」の対応し、半径R1がR1<Rbのように設定されていれば、半径Rbの球体落下物Bに相当するボルト300が開口501から落下するのを防止することができる。このような「開口を通過可能な最大球体の半径」を用いることで、開口が開口501aのように不規則形状であって開口の中心が不明であっても、網目状領域50a,50bの「網目の粗さ」を評価することができる。
ところで、図4に示すように、網目状領域50a,50bに含まれる開口501,502は基本的に正六角形であるが、網目状領域50a,50bの周辺部にある開口501a,502aは正六角形の一部が欠けた形状の開口になっている。そのため、網目状領域50aに含まれる開口の「通過可能な最大球体の半径」は開口501と開口501aとで異なることになる。網目状領域50bの開口502,502aについても同様である。そのため、網目状領域50aの開口と網目状領域50bの開口とを比較した場合に、開口501と開口502とを比較すれば網目状領域50aの開口の方が大きく目が粗いと判断できるが、開口501と開口502aとを比較した場合には網目状領域50bの方が大きく目が粗いと判断してしまうことになる。
このように、大きさの異なる複数種類の開口が各網目状領域50a,50bに含まれる場合には、一部の開口同士を比較したのでは「通過可能な最大球体の半径」は一義的に定まらないことになる。そこで、大きさの異なる複数種類の開口が含まれる場合も考慮して、「開口を通過可能な最大球体の半径の複数の開口に関する平均値」を「網目の粗さ」の定義とし、以下では、その定義を用いて説明することにする。すなわち、網目状領域50aの開口501aも含む全ての開口501の最大球体半径に関してそれらの平均値(第1の平均値と呼ぶ)を求めるとともに、網目状領域50bの開口502aも含む全ての開口502の最大球体半径に関してそれらの平均値(第2の平均値と呼ぶ)を求め、第1の平均値と第2の平均値とを比較することで網目状領域50a,50bの網目の粗さの大小(すなわち、粗いか細かいか)を判断する。
なお、各網目状領域50a,50bに含まれる開口が開口501、502だけで構成されている場合には、「開口を通過可能な最大球体の半径の複数の開口に関する平均値」に代えて「開口を通過可能な最大球体の半径」を「網目の粗さ」の定義としても良い。ただし、網目状領域50a,50bのいずれにおいても、正六角形の一部が欠けた形状の開口の割合は小さいので、結果的には、「開口を通過可能な最大球体の半径の複数の開口に関する平均値」は、開口501、502に関する「開口を通過可能な最大球体の半径」とほぼ等しくなる。
また、各網目状領域50a,50bに含まれる開口の形状が1種類で、開口501、502のように相似形である場合は、「開口を通過可能な最大球体の半径の複数の開口に関する平均値」は「開口を通過可能な最大球体の半径」と同じになる。また、「開口を通過可能な最大球体の半径」に代えて、「開口の面積」、「開口の対応する辺の長さ」などを「網目の粗さ」の定義としても用いても良い。いずれの定義を用いても、「網目の粗さ」の大小関係は、「開口を通過可能な最大球体の半径」の場合と同様となる。
上述のように、網目状領域50aの網目の粗さに関しては、「開口を通過可能な最大球体の半径の複数の開口に関する平均値」を球体落下物Bの半径Rbよりも小さく設定することで、ボルト300が開口501から落下するのを防止することができる。一方、網目状領域50bの網目の粗さに関しては、例えば以下のように設定する。
差動排気室742に収容される部品(四重極型質量分析計731、イオンレンズ732、検出器733等)は一般にユーザでのメンテナンスを行わないので、網目状領域50bの開口502の大きさは、主に、真空排気性能の観点から決定される。四重極型質量分析計731や検出器733が収容される差動排気室742は、10-3~10-4Pa程度の真空が必要とされる。そこで、排気口742aにおける実効排気速度が圧力10-3~10-4Paを可能とする実効排気速度となるように、網目状領域50bのコンダクタンス、すなわち開口502の大きさが設定される。
例えば、開口502の面積を開口501の2倍以上に設定するのが好ましい。この場合、正六角形の開口502と開口501の一辺の長さの比は√2:1となる。上述した最短距離を用いて表現すると、開口502の最短距離を開口501の最短距離R1の1.4(≒√2)倍以上に設定することに対応する。すなわち、開口502を通過可能な最大球体の半径を、開口501を通過可能な最大球体の半径の1.4倍以上に設定するのが好ましい。
図4に示す例では開口501、502の形状を正六角形としたが、開口形状を他の正多角形や円形とした場合にも、各開口501,501aを通過可能な最大球体の半径の平均値R1、または、開口501を通過可能な最大球体の半径R1は、正六角形の開口の場合と同様に、上述の半径Rbに対してR1<Rbのように設定される。
また、図6(a),図6(b)に示すように、横長の多角形(六角形および長方形)の場合にも、開口501を通過可能な最大球体の半径R1がR1<Rbとなるように、開口501の大きさを設定する。図6(c)は、図6(b)の開口501と同一面積の正方形の開口501cを示す図である。開口501cを通過可能な最大球体の半径R1cは、R1c/R1=√2となる。このように、開口面積が同一であるならば、正多角形よりも横長の多角形の方が、より小さな落下物に対してもポンプ内落下を防止することができる。
図7は、網目状領域50aに形成された長方形の開口501の面積と、網目状領域50bに形成された正方形の開口502の面積とを同一とし、さらに、開口を通過可能な最大球体の半径R1,R2の比を約1:2.3に設定した場合を示す図である。この場合、開口501,502の面積は同一であるが、開口501を通過可能な最大球体の半径R1は、開口502を通過可能な最大球体の半径R2よりも小さい。すなわち、「網目の粗さ」の定義としては、「開口面積」よりも「開口を通過可能な最大球体の半径」の方が適しており、R1<R2であることから、網目状領域50aの網目の粗さは網目状領域50bの網目の粗さよりも粗いと判定される。
半径R1は、Rb>R1(≒R2/2.3)を満たす半径Rbの球体Bに相当する落下物を阻止することができるように設定されている。開口501と開口502とは面積が同一に設定されているので、コンダクタンスに関しては、網目状領域50aと網目状領域50bとはほぼ同程度となっている。ただし、開口501は落下物B1のような横長の落下物が通過してしまうので、それを防止するためには、コンダクタンスの低下を犠牲にしてでも、開口501を開口502よりも小さな正方形とするのが好ましい。
(変形例1)
図8,9は、上述した実施の形態の変形例1を示す図である。図8は、装置筐体74の底壁74bを、ターボ分子ポンプ側から見た図である。また、図9は、図8のC-C断面を示す図である。上述した実施の形態では、図3に示すように保護ネット5を、接続領域のターボ分子ポンプ1側(すなわち、吸気口フランジ121)に設けたが、変形例1では、接続領域の装置筐体74側に設けるようにした。装置筐体74の底壁74bには円形の凹部744が形成されており、その凹部744の底面744bに排気口741a,742aが形成されている。保護ネット5は、底面744bにビス固定されている。装置筐体74の底壁74bに固定されるターボ分子ポンプ1は、図9に示すように、吸気口121aが底壁74bの凹部744と対向するように配置される。
図8に示すように、保護ネット5は、小さな開口501が形成された網目状領域50aが排気口741aに対向し、大きな開口502が形成された網目状領域50bが排気口742aに対向するように、凹部744の底面744bに固定される。このように、保護ネット5は、目の細かい網目領域50aが差動排気室741の排気口741aと対向し、目の粗い網目領域50bが差動排気室742の排気口742aと対向するように配置する必要がある。変形例1のように、装置筐体74側に保護ネット5を固定する構成の場合、ターボ分子ポンプ1を固定する際の吸気フランジ121の位相を、ターボ分子ポンプ1と周囲装置との関係に合わせて、自由に決定することができる。例えば、排気ポート2aと補助ポンプとの位置関係に合わせて、また、周囲装置と干渉しないように、吸気フランジ121の取り付け回転位相を自由に決定することができる。
一方、ターボ分子ポンプ1側に保護ネット5を設ける構成では、吸気フランジ121を装置筐体74の底壁74bに固定する際の取り付け回転位相が、所定位相に決まってしまう。そのため、排気ポート2aと補助ポンプとの位置関係や、周囲装置の配置を、ターボポンプの取り付け回転位相に合わせて設計する必要がある。
(変形例2)
図10は、上述した実施の形態の変形例2を示す図である。変形例2では、ターボ分子ポンプ1の吸気口フランジ121にISO規格のISO-LFフランジが採用されている。ISO-LFフランジにおいては、Oリングシール201が設けられたセンターリング200がシール部材として使用される。センターリング200は吸気口フランジ121と装置筐体74の底面74bとの間に挟持され、複数のクランプ202により吸気口フランジ121が底面74bに固定される。保護ネット5は、センターリング200の内周側に嵌め込まれている。センターリング200は、保護ネット5の網目状領域50aが排気口741aに対向し、網目状領域50bが排気口742aに対向するようにセットされる。
上述した例示的な実施の形態および変形例は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
[1]一態様に係る保護ネットは、複数の排気室と前記複数の排気室に接続されるターボ分子ポンプとの接続部に設けられる、保護ネットであって、前記保護ネットは、複数の開口が網目状に形成された網目状領域を複数有し、前記複数の網目状領域は、一の網目状領域の網目の粗さが他の網目状領域の網目の粗さと異なる。
例えば、図4に示す保護ネット5では、網目状領域50aの網目の粗さは、網目状領域50bの網目の粗さよりも細かい。そのため、図2に示すように、網目状領域50aの部分が差動排気室741の排気口741aと対向するように、ターボ分子ポンプ1を装置筐体74に接続することで、メンテナンス等における差動排気室741からターボ分子ポンプ1への落下物を保護ネット5により防止することができる。また、網目状領域50bは、網目の粗さが網目状領域50aよりも粗く設定されているので、保護ネット5を設けたことによる差動排気室742に対する実効排気速度の低下を抑えることができる。すなわち、保護ネット5を用いることにより、ターボ分子ポンプ1への落下物防止と差動排気室742の真空性能の両立を図ることができる。
なお、上述した実施の形態では、ターボ分子ポンプ1の吸気口121aを、2つの差動排気室741,742に接続したが、3つ以上の排気室に接続するような構成としても良い。例えば、3つの排気室に接続する場合には、吸気口121aに設けられた保護ネット5に、網目の粗さの異なる3つの網目状領域を設ける。そして、各網目状領域が対応する排気室の排気口と対向するように、保護ネットを配置する。
[2]上記[1]に記載の保護ネットにおいて、前記網目状領域の網目の粗さは、前記開口を通過可能な最大球体の半径の前記複数の開口に関する平均値で定義される。例えば、図4に示す保護ネット5では、網目状領域50aの最大球体の半径の平均値は、網目状領域50bの最大球体の半径の平均値よりも小さく設定されている。その結果、図4に示す網目状領域50a,50bのように形状の異なる開口が複数種類含まれている場合でも、網目状領域50a,50bの網目の粗さを前記平均値で適切に表すことができる。
[3]一態様に係るターボ分子ポンプは、質量分析装置の複数の排気室を真空排気するターボ分子ポンプであって、上記[1],[2]に記載の保護ネットがポンプ吸気口に設けられている。
[4]上記[3]に記載のターボ分子ポンプにおいて、前記ポンプ吸気口は、質量分析部へイオンを送出するイオン送出部が収容される第1排気室と、前記質量分析部が収容される第2排気室とに接続され、前記保護ネットは、前記第1排気室に対応して設けられた第1網目状領域と、前記第2排気室に対応して設けられた第2網目状領域とを有し、前記第1網目状領域の網目の粗さは前記第2網目状領域の網目の粗さよりも細かい。
例えば、図3に示すターボ分子ポンプ1では、保護ネット5が吸気口フランジ121に装着されている。ターボ分子ポンプ1を質量分析装置70の装置筐体74に接続する場合には、網目の粗さが細かい網目状領域50aが質量分析部73の差動排気室741の排気口741aと対向するように接続する。網目状領域50aの網目の粗さを、最大球体の半径の平均値がターボ分子ポンプ1内への落下物が防止できるように細かく設定することで、ターボ分子ポンプ1内へ落下物が落下するのを防止することができる。その結果、ターボ分子ポンプ内への落下物の防止と差動排気室742の真空性能の両立を図ることができる。
[5]上記[4]に記載のターボ分子ポンプにおいて、前記網目状領域の網目の粗さを、前記開口を通過可能な最大球体の半径の前記複数の開口に関する平均値で定義した場合に、 前記第2網目状領域の前記平均値は、前記第1網目状領域の前記平均値の1.4倍以上に設定される。このように設定することで、差動排気室742に対する実効排気速度を確保することができる。
[6]一態様に係る質量分析装置は、質量分析部へイオンを送出するイオン送出部が収容される第1排気室と、前記質量分析部が収容される第2排気室と、前記第1排気室の排気口および前記第2排気室の排気口に対向するように設けられる請求項1に記載の保護ネットと、を備え、前記保護ネットは、前記第1排気室に対応して設けられた第1網目状領域と、前記第2排気室に対応して設けられた第2網目状領域とを有し、前記第1網目状領域の網目の粗さは前記第2網目状領域の網目の粗さよりも細かい。その結果、第1および第2排気室の各排気口に接続される真空ポンプ(例えば、ターボ分子ポンプ)内への落下物の防止と第2排気室の真空性能の両立を図ることができる。
[7]上記[6]に記載の質量分析装置において、前記網目状領域の網目の粗さは、前記開口を通過可能な最大球体の半径の前記複数の開口に関する平均値で定義され、前記第2網目状領域の前記平均値は、前記第1網目状領域の前記平均値の1.4倍以上に設定される。このように設定することで、第2排気室に対する実効排気速度を確保することができる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。例えば、上述した実施の形態では永久磁石磁気軸受を備えるターボ分子ポンプを例に説明したが、5軸制御型磁気軸受を用いたターボ分子ポンプや、メカニカルベアリングを用いたターボ分子ポンプであっても同様に適用できる。
1…ターボ分子ポンプ、5…保護ネット、50a,50b…網目状領域、70…質量分析装置、72…イオン送出部、73…質量分析部、74…装置筐体、121…吸気口フランジ、121a…吸気口、200…センターリング、501,501a,501c,502,502a…開口、741,742…差動排気室、741a,742a…排気口

Claims (6)

  1. 質量分析装置の複数の排気室と前記複数の排気室に接続されるターボ分子ポンプとの接続部に設けられる、保護ネットであって、
    前記保護ネットは、複数の開口が網目状に形成された網目状領域を複数有し、
    前記複数の排気室は、質量分析部へイオンを送出するイオン送出部が収容される第1排気室と、前記質量分析部が収容される第2排気室と、を含み、
    前記複数の網目状領域は、前記第1排気室に対応して設けられた第1網目状領域と、前記第2排気室に対応して設けられた第2網目状領域と、を含み、
    前記第1網目状領域の網目の粗さは、前記第2網目状領域の網目の粗さよりも細かい、保護ネット。
  2. 請求項1に記載の保護ネットにおいて、
    前記網目状領域の網目の粗さは、前記開口を通過可能な最大球体の半径の前記複数の開口に関する平均値で定義される、保護ネット。
  3. 質量分析装置の複数の排気室を真空排気するターボ分子ポンプであって、
    請求項1または2に記載の保護ネットがポンプ吸気口に設けられている、ターボ分子ポンプ。
  4. 請求項に記載のターボ分子ポンプにおいて、
    前記網目状領域の網目の粗さを、前記開口を通過可能な最大球体の半径の前記複数の開口に関する平均値で定義した場合に、
    前記第2網目状領域の前記平均値は、前記第1網目状領域の前記平均値の1.4倍以上に設定される、ターボ分子ポンプ。
  5. 質量分析部へイオンを送出するイオン送出部が収容される第1排気室と、
    前記質量分析部が収容される第2排気室と、
    前記第1排気室の排気口および前記第2排気室の排気口に対向するように設けられる請求項1に記載の保護ネットと、を備え、
    前記保護ネットは、前記第1排気室に前記第1網目状領域が対応し、前記第2排気室に前記第2網目状領域が対応するように配置されている
    質量分析装置。
  6. 請求項に記載の質量分析装置において、
    前記網目状領域の網目の粗さは、前記開口を通過可能な最大球体の半径の前記複数の開口に関する平均値で定義され、
    前記第2網目状領域の前記平均値は、前記第1網目状領域の前記平均値の1.4倍以上に設定される、質量分析装置。
JP2020047551A 2020-03-18 2020-03-18 保護ネット、ターボ分子ポンプおよび質量分析装置 Active JP7327229B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020047551A JP7327229B2 (ja) 2020-03-18 2020-03-18 保護ネット、ターボ分子ポンプおよび質量分析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020047551A JP7327229B2 (ja) 2020-03-18 2020-03-18 保護ネット、ターボ分子ポンプおよび質量分析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021150107A JP2021150107A (ja) 2021-09-27
JP7327229B2 true JP7327229B2 (ja) 2023-08-16

Family

ID=77851374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020047551A Active JP7327229B2 (ja) 2020-03-18 2020-03-18 保護ネット、ターボ分子ポンプおよび質量分析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7327229B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070148020A1 (en) 2005-12-22 2007-06-28 Mccauley Edward B Apparatus and method for pumping in an ion optical device
US20080283125A1 (en) 2007-05-15 2008-11-20 Agilent Technologies, Inc. Vacuum Divider for Differential Pumping of a Vacuum System
JP2010223213A (ja) 2009-02-24 2010-10-07 Shimadzu Corp ターボ分子ポンプおよびターボ分子ポンプ用パーティクルトラップ
US20110036980A1 (en) 2007-09-07 2011-02-17 Cousins Lisa Multi-pressure stage mass spectrometer and methods
JP2012102652A (ja) 2010-11-09 2012-05-31 Edwards Kk 真空ポンプ
JP2013506242A (ja) 2009-09-24 2013-02-21 エドワーズ リミテッド 質量分析システム
WO2019229462A1 (en) 2018-05-31 2019-12-05 Micromass Uk Limited Bench-top time of flight mass spectrometer

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070148020A1 (en) 2005-12-22 2007-06-28 Mccauley Edward B Apparatus and method for pumping in an ion optical device
US20080283125A1 (en) 2007-05-15 2008-11-20 Agilent Technologies, Inc. Vacuum Divider for Differential Pumping of a Vacuum System
US20110036980A1 (en) 2007-09-07 2011-02-17 Cousins Lisa Multi-pressure stage mass spectrometer and methods
JP2010223213A (ja) 2009-02-24 2010-10-07 Shimadzu Corp ターボ分子ポンプおよびターボ分子ポンプ用パーティクルトラップ
JP2013506242A (ja) 2009-09-24 2013-02-21 エドワーズ リミテッド 質量分析システム
JP2012102652A (ja) 2010-11-09 2012-05-31 Edwards Kk 真空ポンプ
WO2019229462A1 (en) 2018-05-31 2019-12-05 Micromass Uk Limited Bench-top time of flight mass spectrometer

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021150107A (ja) 2021-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6193461B1 (en) Dual inlet vacuum pumps
CN106523394B (zh) 真空泵及质量分析装置
JP4732750B2 (ja) 真空排気装置
US11434913B2 (en) Multiple port vacuum pump system
US8858188B2 (en) Vacuum pump or vacuum apparatus with vacuum pump
JP6664269B2 (ja) 加熱装置およびターボ分子ポンプ
US20150184666A1 (en) Vacuum pump
JP5809890B2 (ja) イオンビーム装置
JP7327229B2 (ja) 保護ネット、ターボ分子ポンプおよび質量分析装置
US7404698B2 (en) Turbomolecular pump with static charge control
JP6488898B2 (ja) 真空ポンプおよび質量分析装置
US7850432B2 (en) Ion pump having emission containment
JP2005520090A (ja) 高真空側に円環状の吸着面を備えたターボ分子ポンプ
US20080048108A1 (en) Baffle apparatus and systems and methods using them
US20170347443A1 (en) Ion Throughput Pump and Method
CN110821852B (zh) 用于质谱仪的涡轮分子泵
JP7252990B2 (ja) 分子真空ポンプ及び分子真空ポンプの排気速度に影響を及ぼす方法
US11815079B2 (en) Vacuum pumping system having multiple pumps
JP6588175B1 (ja) イオン注入装置、イオン源
EP3867528A1 (en) Non-mechanical vacuum pumping system and analytical instrument
JP7342574B2 (ja) 真空ポンプ
WO2023188410A1 (ja) 分析装置
JP7396237B2 (ja) 質量分析装置
WO2019016854A1 (ja) 質量分析装置
CN116469742A (zh) 用于半导体真空设备的防护窗及半导体真空设备

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20210331

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210715

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210812

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230704

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230717

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7327229

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151