JP7322630B2 - 乗物用内装材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、乗物用内装材の製造方法に関する。
従来、乗物用内装材及びその製造方法として、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載の乗物用内装材(内装基材)の製造方法では、上型と下型とからなる成形型に、樹脂からなり、突起が多数個差出されたブラケットをセットし、上型と下型との間に、繊維と樹脂とからなる内装基材原反をセットし、加熱すると共に押圧成形しブラケットの突起を内装基材原反に食い込ませて内装基材を製造することが開示されている。
特開平8-229966号公報
しかしながら、特許文献1に開示の乗物用内装材の製造方法では、内装基材原反を成形型で押圧する際に、突起が内装基材原反の繊維を押し込んでしまい、当該繊維が押し込まれた部分に樹脂がにじみ出てしまう。すると、樹脂部材(ブラケット)と基材(内装基材原反)との接合強度が低下し、樹脂部材が基材から剥がれてしまう可能性が考えられる。一方、乗物用内装材は、例えば表皮を張るためや意匠性を向上させるために、その表面が平滑であることが望ましい。また、乗物用内装材は、軽量かつ高剛性であることが望ましい。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、樹脂部材との接合強度を向上することができる乗物用内装材を提供することを目的の一つとする。また、表面が平滑な乗物用内装材を提供することをさらなる目的の一つとする。さらに、軽量かつ高剛性な乗物用内装材を提供することをさらなる目的の一つとする。
本発明は、乗物用内装材の製造方法であって、少なくとも繊維により構成された第1繊維体の表面に発泡性樹脂を塗布し、前記第1繊維体の表面に、少なくとも繊維により構成された第2繊維体を重ねて、前記発泡性樹脂が内部に配されたマットを作成するマット作成工程と、一対の成形型の間に、前記マットと、凹凸部を備えた樹脂部材とを、前記凹凸部が前記マット側を向く形で配した後に、前記一対の成形型で前記マットを押圧しつつ加熱する押圧工程と、を含むことに特徴を有する。
このような乗物用内装材の製造方法によると、押圧工程において、マットの内部に配された発泡性樹脂が発泡してマットの外部(マットの表裏面側)に含浸することができる。マットにおいて樹脂部材側の面(裏面)側に含浸した発泡性樹脂は、繊維を裏面側へ移動させつつ、樹脂部材の凹凸部に繊維を押し付けて、マットと樹脂部材とを接合させることができる。これにより、繊維と樹脂部材の凹凸部とを密着させやすくなり、樹脂部材の接合強度を向上させることができる。一方、マットにおいて樹脂部材側の面とは反対側の面(表面)側に発泡性樹脂が含浸することで、マットの表面に平滑性を付与することができる。また、マットが繊維と発泡性樹脂とにより構成されるため、軽量かつ剛性の高い乗物用内装材を製造することができる。
また、前記マット作成工程では、表面に発泡性樹脂を塗布した前記第2繊維体を、その裏面が前記第1繊維体の表面と向かい合う形で、前記第1繊維体に積層することで前記マットを作成し、前記押圧工程では、前記樹脂部材を、前記凹凸部が前記マットにおける前記第1繊維体の裏面と向かい合う形で配することとすることができる。
このような乗物用内装材の製造方法によると、マット作成工程にて予め発泡性樹脂が塗布された第2繊維体の表面がマットの表面となるので、当該マットの表面をさらに滑らかにすることができる。また、押圧工程において、第2繊維体の表面に塗布された発泡性樹脂が裏面側に含浸することで、第1繊維体の表面に塗布された発泡性樹脂が繊維を裏面側へ移動させることをサポートすることができる。これにより、発泡性樹脂が繊維を樹脂部材の凹凸部に押し付けやすくなる。さらに、樹脂部材が接合したマットを冷却することで、表面側に設けられた発泡性樹脂高含有部と、裏面側に設けられ、発泡性樹脂高含有部に比して、繊維に対する発泡性樹脂の含有率が低い発泡性樹脂低含有部と、を備える基材を作成することができる。これにより、発泡性樹脂低含有部において繊維と樹脂部材の凹凸部とが密着し、樹脂部材の接合強度が向上した乗物用内装材を製造することができる。
また、上記工程において、前記第1繊維体は、前記第2繊維体に比して目付が小さいこととすることができる。このような乗物用内装材の製造方法によると、マットの裏面側に含浸する発泡性樹脂が、繊維を裏面側へ移動させやすくなり、樹脂部材の凹凸部に繊維を押し付けやすくなる。
また、上記工程において、前記第1繊維体は、前記第2繊維体に比して厚みが小さいこととすることができる。このような乗物用内装材の製造方法によると、マットの裏面側に含浸する発泡性樹脂が、繊維を裏面側へ移動させやすくなり、樹脂部材の凹凸部に繊維を押し付けやすくなる。
本発明によれば、樹脂部材との接合強度を向上することができる乗物用内装材を提供することが可能となる。また、表面が平滑な乗物用内装材を提供することが可能となる。さらに、軽量かつ高剛性な乗物用内装材を提供することが可能となる。
実施形態に係る第1繊維体及び第2繊維体を示す断面図 第1繊維体に第2繊維体を重ねた態様を示す断面図 開いた状態の成形型の間にマットと樹脂部材とを配した態様を示す断面図 上型を下型に対して近接させる態様を示す断面図 閉じた状態の成形型を示す断面図 成形型を再度開いた状態にした態様を示す断面図 ドアトリムを示す断面図
<実施形態>
本発明の実施形態を図1から図7によって説明する。本実施形態では、図7に示す乗物としての自動車(車両)に搭載されるドアトリム(乗物用内装材)100と、ドアトリム100の製造方法について説明する。図7に示すように、ドアトリム100は、繊維と発泡性樹脂とにより構成された板状の基材30と、樹脂により構成され、基材30に接合したブラケット(樹脂部材)40と、を備える。基材30に接合するものとしては、ブラケットに限られず、ボスやその他の樹脂からなる部材であってもよい。尚、基材30の上側の面を表面(意匠面)20Aとし、下側の面を裏面10Bとする。ブラケット40は、基材30の裏面10B側に接合している。
基材30の繊維としては、木材等を解織して得た木質繊維、ケナフ等の靭皮植物繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維、合成樹脂繊維等を採用することができる。基材30の発泡性樹脂は、所定温度以上に加熱されることで発泡して硬化する(常温でも発泡反応及び硬化反応は進行するが、所定温度以上に加熱されることで、その反応速度が著しく加速する)樹脂である。この発泡性樹脂としては、例えば、発泡性ポリウレタン樹脂、エポキシ系発泡性樹脂、オレフィン系発泡性樹脂等のうちの1種又は2種以上を組み合わせたものを採用することができる。これらのうち、発泡性ポリウレタン樹脂であることが好ましい。ブラケット40の素材としては、ポリプロピレンやABS等の樹脂を採用することができる。
基材30は、表面20A側に位置する発泡性樹脂高含有部31と、裏面10B側に位置し、発泡性樹脂高含有部31に比して、繊維に対する発泡性樹脂の含有率が低い発泡性樹脂低含有部32と、を備える。発泡性樹脂低含有部32では、発泡性樹脂高含有部31に比して繊維が密になっているともいえる。ブラケット40は、凹凸状の凹凸部41を備える。凹凸部41は、ブラケット40と基材30との接合面積を大きくして接合力を高めるために設けられている。凹凸部41は、発泡性樹脂低含有部32に接合している。
続いて、ドアトリム100を製造する製造装置としての一対の成形型50について説明する。図3に示すように、一対の成形型50は、後述するマット状のマットMを上下方向から押圧しつつ加熱することができる構成とされている。具体的には、一対の成形型50は、上方に配され、マットMの表面20A(基材30における表面20Aとなる面)側から押圧して成形する成形面51Aを有する上型51と、上型51に対向するように下方に配され、マットMの裏面10B(基材30における裏面10Bとなる面)側から押圧して成形する成形面52Bを有する下型52と、を備える。下型52は、成形面52B側においてブラケット40を挿入することができる程度に窪んだ窪み部53を備える。
上型51は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダ等)によって、下型52に対し上下方向へ移動が可能な可動型とされる。図3では、上型51が下型52から離間する方向へ移動した状態(成形型50が開いた状態)を示している。図5では、上型51が下型52に近づく方向へ移動し、マットMが成形型50によって押圧されている状態(成形型50が閉じた状態)を示している。
次に、ドアトリム100の製造方法について説明する。ドアトリム100の製造方法は、大別すると、図1及び図2に示すように、第1繊維体10及び第2繊維体20からマットMを作成するマット作成工程と、図3から図7に示すように、マットMとブラケット40とを一対の成形型50で押圧しつつ加熱することで、基材30にブラケット40が接合してなるドアトリム100を製造する押圧工程と、を含む。
図1に示すように、マット作成工程では、繊維(複数のウェーブ状の線で示す)により構成された第1繊維体10と、同じく繊維により構成された第2繊維体20とを用意する。第1繊維体10及び第2繊維体20は、マット状をなしており、繊維が交絡してなる不織布とされる。第1繊維体10及び第2繊維体20を構成する繊維としては、上述した基材30に採用される繊維と同一のものとする。第1繊維体10は、第2繊維体20に比して目付が小さく、厚みが小さい。
次に、第1繊維体10の表面10Aに発泡性樹脂R1を塗布し、第2繊維体20の表面20Aに発泡性樹脂R2を塗布する(これら発泡性樹脂R1,R2は、複数のドットで示す)。発泡性樹脂R1,R2としては、上述した基材30に採用される発泡性樹脂と同一のものとする。第1繊維体10の裏面10B及び第2繊維体20の裏面20Bにおいては、発泡性樹脂R1,R2が塗布されておらず、繊維が露出した状態となっている。
図1及び図2に示すように、第1繊維体10に第2繊維体20を重ねることで、マットMを作成する。具体的には、第2繊維体20を、その裏面20Bが第1繊維体10の表面10Aと向かい合う形で、第1繊維体10に積層する。マットMの内部(即ち、第1繊維体10と第2繊維体20との間)には、発泡性樹脂R1が2つの繊維体10,20に挟まれる形で配されている。マットMの表面(即ち、第2繊維体20の表面)20Aには、発泡性樹脂R2が塗布されている。マットMの裏面(即ち、第1繊維体10の裏面)10Bにおいては、発泡性樹脂R1,R2が塗布されておらず、繊維が露出した状態となっている。
次に、押圧工程では、図3に示すように、開いた状態の一対の成形型50の間に、マットMとブラケット40とを配する。マットMは、その表面20Aが上型51の成形面51Aに対向し、その裏面10Bが下型52の成形面52Bに対向する形となるように配される。ブラケット40は、その凹凸部41がマットMの裏面10Bと向かい合う形となるように、下型52の窪み部53に挿入される。
この状態から、図4に示すように、上型51を下型52に対し徐々に近接させることで、一対の成形型50でブラケット40とともにマットMを押圧し、一対の成形型50を所定温度以上に加熱する。すると、マットMの表面20A側が、上型51の成形面51Aに押圧されることで、成形面51Aの形に倣うように成形され、マットMの裏面10B側が、下型52の成形面52Bに押圧されることで、成形面52Bの形に倣うように成形される。
この時、マットMの内部に配された発泡性樹脂R1が加熱されて発泡し、第2繊維体20に含浸してマットMの表面20A側に向かって拡がるとともに、第1繊維体10に含浸してマットMの裏面10B側に向かって拡がる。また、マットMの表面20Aに塗布された発泡性樹脂R2が加熱されて発泡し、マットMの表面20A側において拡がるとともに、第2繊維体20に含浸してマットMの裏面10B側に向かって拡がる。従って、第2繊維体20には、第1繊維体10に比して多量の発泡性樹脂R1,R2が含浸する。マットMの裏面10B側に向かって拡がった発泡性樹脂R1,R2は、繊維をマットMの裏面10B側へ移動させつつ、ブラケット40の凹凸部41に繊維を押し付けて密着させる。
そして、図5に示すように、一対の成形型50を閉じた状態にしつつ加熱して所定時間保持することで、発泡性樹脂R1,R2の発泡が完了して硬化する。すると、マットMが、表面20A側に位置する発泡性樹脂高含有部31と、裏面10B側に位置する発泡性樹脂低含有部32と、を備える基材30として成形され、ブラケット40が、基材30の発泡性樹脂低含有部32に接合する。一対の成形型50を冷却した後に、図6に示すように、上型51を下型52から離間して再度開いた状態にすることで、図7に示すように、基材30と、基材30に接合したブラケット40とを備えるドアトリム100を得る。
続いて、本実施形態の効果について説明する。本実施形態におけるドアトリム100の製造方法は、繊維により構成された第1繊維体10の表面10Aに発泡性樹脂R1を塗布し、第1繊維体10の表面10Aに、繊維により構成された第2繊維体20を重ねて、発泡性樹脂R1が内部に配されたマットMを作成するマット作成工程と、一対の成形型50の間に、マットMと、凹凸部41を備えたブラケット40とを、凹凸部41がマットM側を向く形で配した後に、一対の成形型50でマットMを押圧しつつ加熱する押圧工程と、を含む。
このようなドアトリム100の製造方法によると、押圧工程において、マットMの内部に配された発泡性樹脂R1が発泡してマットMの外部(マットMの表面20A側及び裏面10B側)に含浸することができる。マットMにおいてブラケット40側の面(裏面)10B側に含浸した発泡性樹脂R1は、繊維を裏面10B側へ移動させつつ、ブラケット40の凹凸部41に繊維を押し付けて、マットMとブラケット40とを接合させることができる。これにより、繊維とブラケット40の凹凸部41とを密着させやすくなり、ブラケット40の接合強度を向上させることができる。一方、マットMにおいてブラケット40側の面とは反対側の面(表面)20A側に発泡性樹脂R1が含浸することで、マットMの表面20Aに平滑性を付与することができる。また、マットMが繊維と発泡性樹脂とにより構成されるため、軽量かつ剛性の高いドアトリム100を製造することができる。
また、マット作成工程では、表面20Aに発泡性樹脂R2を塗布した第2繊維体20を、その裏面20Bが第1繊維体10の表面10Aと向かい合う形で、第1繊維体10に積層することでマットMを作成し、押圧工程では、ブラケット40を、凹凸部41がマットMにおける第1繊維体10の裏面10Bと向かい合う形で配することとする。
このようなドアトリム100の製造方法によると、マット作成工程にて予め発泡性樹脂R2が塗布された第2繊維体20の表面20AがマットMの表面20Aとなるので、当該マットMの表面20Aをさらに滑らかにすることができる。また、押圧工程において、第2繊維体20の表面20Aに塗布された発泡性樹脂R2がマットMの裏面10B側に含浸することで、第1繊維体10の表面10Aに塗布された発泡性樹脂R1が繊維を裏面10B側へ移動させることをサポートすることができる。これにより、発泡性樹脂R1,R2が繊維をブラケット40の凹凸部41に押し付けやすくなる。さらに、ブラケット40が接合したマットMを冷却することで、表面20A側に設けられた発泡性樹脂高含有部31と、裏面10B側に設けられ、発泡性樹脂高含有部31に比して、繊維に対する発泡性樹脂の含有率が低い発泡性樹脂低含有部32と、を備える基材30を作成することができる。これにより、発泡性樹脂低含有部32において繊維とブラケット40の凹凸部41とが密着し、ブラケット40の接合強度が向上したドアトリム100を製造することができる。
また、第1繊維体10は、第2繊維体20に比して目付が小さい。このようなドアトリム100の製造方法によると、マットMの裏面10B側に含浸する発泡性樹脂R1,R2が、繊維を裏面10B側へ移動させやすくなり、ブラケット40の凹凸部41に繊維を押し付けやすくなる。
また、第1繊維体10は、第2繊維体20に比して厚みが小さい。このようなドアトリム100の製造方法によると、マットMの裏面10B側に含浸する発泡性樹脂R1,R2が、繊維を裏面10B側へ移動させやすくなり、ブラケット40の凹凸部41に繊維を押し付けやすくなる。
また、本実施形態におけるドアトリム100は、繊維と発泡性樹脂とにより構成された基材30と、樹脂により構成され、基材30に接合したブラケット40と、を備え、ブラケット40は、凹凸状の凹凸部41を備え、基材30は、発泡性樹脂高含有部31と、発泡性樹脂高含有部31に比して、繊維に対する発泡性樹脂の含有率が低い発泡性樹脂低含有部32と、を備え、凹凸部41は、発泡性樹脂低含有部32に接合している。
このようなドアトリム100によると、基材30が繊維と発泡性樹脂とにより構成されるため、軽量かつ剛性の高いドアトリム100とすることができる。また、ブラケット40の凹凸部41が、繊維に対する発泡性樹脂の含有率が低い発泡性樹脂低含有部32に接合しているので、発泡性樹脂低含有部32において繊維とブラケット40の凹凸部41とが密着し、ブラケット40の接合強度を向上することができる。さらに、発泡性樹脂高含有部31は、発泡性樹脂低含有部32に比して繊維に対する発泡性樹脂の含有率が高いので、基材30のうちブラケット40が接合した面(裏面)10Bとは反対側の面(表面)20Aにおいて平滑性を付与することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態以外にも、乗物用内装材の製造工程は適宜変更可能である。例えば、マット作成工程は、第1繊維体及び第2繊維体を積層してなるものを、押圧しつつ加熱して板状にし、厚みを調整したマット(プレボード)を作成する工程を含んでいてもよい。これにより、マットの運搬や保管に適したドアトリムの製造方法を提供することができる。
(2)上記実施形態以外にも、マット作成工程の手順は適宜変更可能である。上記実施形態では、第1繊維体及び第2繊維体を積層してマットを作成したが、これに限られない。例えば、繊維により構成され、それぞれの表面に発泡性樹脂が塗布された第1繊維体、第2繊維体、第3繊維体を重ねて、発泡性樹脂が内部に配されたマットを作成してもよく、繊維により構成され、それぞれの表面に発泡性樹脂が塗布された第1繊維体、第2繊維体、第3繊維体、第4繊維体を重ねて、発泡性樹脂が内部に配されたマットを作成してもよい。即ち、マットは、2枚以上の繊維体を重ねてなるものであればよい。
(3)上記実施形態以外にも、第1繊維体と第2繊維体の構成は適宜変更可能である。
上記実施形態では、第1繊維体は、第2繊維体に比して目付が小さく、厚みが小さいものとしたが、これに限られない。例えば、第1繊維体と第2繊維体は、目付や厚み等の構成が等しく、同一のものであってもよい。また、第1繊維体及び第2繊維体の表面に塗布する発泡性樹脂も、同一のものであってもよい。
(4)上記実施形態以外にも、押圧工程において、発泡性樹脂を繊維に含浸させる態様は適宜変更可能である。例えば、押圧工程において、一対の成形型でマットを押圧しつつ加熱することで、発泡性樹脂がマットの厚み方向に均一に拡がるように含浸させてもよい。そして、その表面側と裏面側とにおいて繊維に対する発泡性樹脂の含有率に比較的差が無い基材を備える乗物用内装材を作成することとしてもよい。
(5)上記実施形態では、乗物用内装材としてドアトリムを例示したが、これに限られない。例えば、乗物用内装材としては、荷室のサイドトリム、ルーフライニング、ピラーガーニッシュ等、その他の乗物用内装材であってもよい。
(6)上記実施形態で例示した乗物用内装材の製造方法は、車両用に提供されるもの限られず、種々の乗物において提供されるものであってもよい。例えば、地上の乗物としての列車や遊戯用車両、飛行用乗物としての飛行機やヘリコプター、海上や海中用乗物としての船舶や潜水艇などの乗物についても上記乗物用内装材の製造方法を適用することができる。
10…第1繊維体、20…第2繊維体、30…基材、40…ブラケット(樹脂部材)、41…凹凸部、50…成形型、100…ドアトリム(乗物用内装材)、M…マット

Claims (3)

  1. 少なくとも繊維により構成された第1繊維体の表面に発泡性樹脂を塗布し、前記第1繊維体の表面に、少なくとも繊維により構成された第2繊維体を重ねて、前記発泡性樹脂が内部に配されたマットを作成するマット作成工程と、
    一対の成形型の間に、前記マットと、凹凸部を備えた樹脂部材とを、前記凹凸部が前記マット側を向く形で配した後に、前記一対の成形型で前記マットを押圧しつつ加熱する押圧工程と、を含み、
    前記マット作成工程では、表面に発泡性樹脂を塗布した前記第2繊維体を、その裏面が前記第1繊維体の表面と向かい合う形で、前記第1繊維体に積層することで前記マットを作成し、
    前記押圧工程では、前記樹脂部材を、前記凹凸部が前記マットにおける前記第1繊維体の裏面と向かい合う形で配した後に、
    前記第1繊維体の表面に塗布された発泡性樹脂を、前記第1繊維体及び前記第2繊維体に含浸させ前記マットの裏面側に向かって拡げ、前記第2繊維体の表面に塗布された発泡性樹脂を、前記第2繊維体に含浸させ前記マットの裏面側に向かって拡げるように、前記一対の成形型で前記マットを押圧しつつ加熱し、
    前記マットにおいて、その裏面側に向かって拡がった発泡性樹脂を含む部分に、前記凹凸部を接合させることを特徴とする乗物用内装材の製造方法。
  2. 前記第1繊維体は、前記第2繊維体に比して目付が小さいことを特徴とする請求項1に記載の乗物用内装材の製造方法。
  3. 前記第1繊維体は、前記第2繊維体に比して厚みが小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗物用内装材の製造方法。
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