JP7317775B2 - フィルム包装ティシュー - Google Patents

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Description

本発明は、ティシュペーパーを折り畳み積み重ねたティシュペーパーの束を柔軟な包装フィルムで包装したフィルム包装ティシューに関する。
ティシュペーパーは、一般に複数のシートが重ねられた積層構造を有している。従来、例えば、日本国においては、ティシュペーパーは、主に洟をかむ用途や食事の際の口周りの清拭などフェイシャル用途に用いられるため、柔らかさやしなやかさに優れる2プライと称される2枚重ねのものが主流となっている(例えば、下記特許文献1及び2)。
その一方で、日本国以外のアジア諸国や欧米等の中においては、ティシュペーパーは、フェイシャル用途だけではなく、顔以外の肌の清拭や、物品の清拭用途にも頻繁に使用されており、「しっかり厚手で破れにくい品質」が求められ、3プライ、4プライといったシートの重ね枚数が多いティシューの需要が高い。そして、このような2プライを超える多プライのティシュペーパーは、1組あたりの質量が大きく、剛性も高い。
他方で、ティシュペーパーは、複数組を積層した束を包装したティシュペーパー包装体の形態で使用される。このティシュペーパー包装体には、ティシュペーパーの束を樹脂製の柔軟な包装フィルムによって包装したフィルム包装ティシューともいわれるティシュペーパー包装体が知られる。このフィルム包装ティシューとしては、ポケットティシューと称される携帯用のものがよく知られるが、カートン箱と言われる紙製の収納箱に、ティシュペーパーの束が内包されているボックスティシューといわれるもの(以下、ボックス品ともいう)と同様に、据え置きで使用されたり、ボックス品の束の詰め替え用として使用されたりするものがある。
このような据え置き等で使用されるフィルム包装ティシューは、内包される束が、最上位のシートを引き出すと次のシートの一部が引き出されるいわゆるポップアップ式となっている。このフィルム包装ティシューは、ボックス品に比して包装資材の削減、コンパクト化による輸送コストや携帯性において利点がある。
他方で、旧来のフィルム包装ティシューは、コストを低くするために、上面に形成される取出口を形成するためのミシン目が、簡易な直線状のスリット型ミシン目であるものが一般的であった。
しかしながら、このようなミシン目を開封して形成されるスリット状の取出口は、特に、スリット長を長くすると、内部に残存するシート枚数が少なくなった際にシートが内部に落ち込んでしまう問題があり、また、スリット長を短くすると、開封後の最初に一枚のシートをフィルム外へ引き出し難く、また、使用初期の引き出し抵抗が高すぎて、シート引き出し時に外装フィルムごと、持ち上がってしまうという問題があった。
そこで、このような問題を改善すべく、ダイカット等の型抜き技術により取出口を形成するためのミシン目を長手方向に延在する細長環状に配し、取出口の開口を奥行方向に幅のある広いものとすることが行われている(下記、特許文献1及び2)。
しかしながら、従来の細長環状の取出口は、柔らかさやしなやかさに優れる2プライのティシュペーパーに適するように設計されており、例えば、特許文献1では、奥行き方向の長さが薄葉紙束の奥行方向に対して15~28%とされている。しかし、このような主に2プライのティシュペーパーに適する取出口は、上記の比較的剛性の高い3プライや4プライのティシュペーパーに必ずしも適してはいなかった。特に3プライや4プライのティシュペーパーは、2プライのティシュペーパーよりも剛性が高いため、取り出し性を良好にするには開口部の幅を広くする必要があるが、落ち込み防止性とのバランスが2プライのティシュペーパーとは異なるため、2プライのティシュペーパーと同様に設計することが難しい。
他方で、国、地域によって衛生観念や生活様式が異なっており、例えば、3プライや4プライ等のしっかりとしたティシュペーパーが主流の中華人民共和国では、特許文献2に開示されるような奥行方向の幅を有するダイカット式の開口面積では、開口部が大きすぎであり、異物が混入しやすいと考える者が多く、好ましいとされていない。このような需要をも考慮すると開口面積を狭くすることが好ましいが、単に開口面積を狭くすれば、取り出し性や開封性が低下する。
特開2018-052559号公報 特開2018-058654号公報
そこで、本発明の主たる課題は、上記の問題に鑑みて、異物が混入し難い印象を与えかつ衛生的に使用でき、さらに開封性に優れ、1組あたりの質量が高く、剛性の高い3プライ以上のティシュペーパーであっても取り出しがしやすい、フィルム包装ティシューを提供することにある。
上記課題を解決するための手段は次のとおりである。
その第一の手段は、
ティシュペーパーの束が柔軟な樹脂製の包装フィルムによって包装されているフィルム包装ティシューであり、
前記ティシュペーパーが、1プライ当たりの坪量が12.5~22.5g/mであり、紙厚が185~285μmである、3プライ又は4プライのティシュペーパーであり、
上面に取出口形成部を有し、
その取出口形成部は、カット部と非カット部とが交互に配されている易裂開線を環状に配して形成され、前記上面の奥行方向中央部において幅方向に延在し、両端部が外方に向かって凸となる細長形状であり、
前記取出口形成部の幅方向の長さが、前記上面の幅に対して60~75%の長さであり、奥行方向の最大長さが、前記上面の奥行方向の長さの6~15%である、
ことを特徴とする、フィルム包装ティシューである。
第二の手段は、
上面部分の包装フィルムのKES‐FB2-S曲げ試験機により測定されるB値が0.093gf×cm/cm以下であり、2HB値が0.033gf×cm/cm以下であり、
前記ティシュペーパーのKES‐FB2-S曲げ試験機により測定されるB値が0.010~0.022gf×cm/cmであり、2HB値が0.012~0.029gf×cm/cmである、
上記第一の手段に係るフィルム包装ティシューである。
第三の手段は、
取出口形成部が、幅方向中央部において長手方向に延在する幅狭部と、この幅狭部の端部に連通し、幅方向外方に向かって幅狭部より離れるにつれて漸次広くなる拡幅部と、この拡幅部に連続して幅方向外方に向かって凸に膨出する凸部を有する形状である、上記第一又は第二の手段に係るフィルム包装ティシューである。
第四の手段は、
幅狭部は、幅方向の長さが前記上面の長さの35~65%の長さであり、かつ、奥行方向の長さが前記上面の奥行方向の長さの3~7%の長さである、上記第三の手段に係るフィルム包装ティシューである。
第五の手段は、
取出口形成部の少なくとも一方の端部は、奥行き方向の一方側の拡幅部の途中から凸部の外方側端を超える位置まで連続するカット部とされている、上記第三の手段に係るフィルム包装ティシューである。
第六の手段は、
前記取出口形成部は、幅方向の各端部におけるカット部と非カット部の配置が相違しており、少なくとも一方の端部の外方側端は、カット部が位置している、上記第一~第五の手段に係るフィルム包装ティシューである。
第七の手段は、
フィルム包装ティシュペーパーは、複数のティシュペーパーが折り畳み積層された略直方体形状のティシュペーパーの束をオーバーラップ包装したものであり、束の短手側面に対面して筒開口封止部で形成される妻面が位置し、一方の長手側面に対面して包装フィルム同士が積層されて接着されている接着部が位置している、上記第一~第六の手段に係るフィルム包装ティシューである。
本発明によれば、異物が混入し難い印象を与えかつ衛生的に使用でき、さらに開封性に優れ、1組あたりの質量が高く、剛性の高い3プライ以上でティシュペーパーであっても取り出しがしやすい、フィルム包装ティシューが提供される。
本発明に係るフィルム包装ティシューを説明するための斜視図である。 オーバーラップ包装の包装構造を説明するための斜視図である。 ティシュペーパー束を説明するための斜視図である。 取出口形成部を説明するための上面図である。 他の取出口形成部を説明するための上面図である。 別の取出口形成部について説明するための図である。 他の取出口形成部の別のカット部と非カット部の配置を説明するための図である。 本発明に係る純曲げ剛性のB値及び2HB値を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態である図1~図7を参照しながら説明する。なお、本発明及び本明細書における上下方向、左右方向等の方向については、フィルム包装ティシューの向きによって適宜に変更されるものであり、絶対的な方向を意味するものではない。
本実施形態のフィルム包装ティシュー1は、複数組のティシュペーパー2を折り畳み重ねた束3が、柔軟性のある包装フィルム4によって包装されているものである。このフィルム包装ティシュー1は、束3をピロー包装やオーバーラップ包装したものであり、上面4Cに取出口形成部5を有している。好ましくは、上面4Cに対面する下面4Dと、上面4C及び下面4Dの間に位置する妻面4A及び長側面4Bとを有する略六面体形状をなすものであり、より好ましくは、束3をオーバーラップ包装したものである。
オーバーラップ包装は、キャラメル包装又は合せ包み包装とも称される包装形態であり、特に図1及び図2に示すように、被包装物である束3を包装フィルム4で長手方向両端に開口4Zが形成されるように筒型に巻き込むようにして包み、その巻き込み方向において重畳する部分4Xを融着処理や接着剤によって接着し、さらに束3を越えて延び出る部分4Yを、束端面の対向する二つの縁の近傍から、前記束3の端面側に折り込み、その際に形成される略三角形又は略台形の片の少なくとも各先端縁部同士を重ねて融着処理や接着剤によって接着して、筒開口4Zを封止して妻面4Aとする包装態様である。
このオーバーラップ包装は、妻面4Aが略平面形状となるため包装フィルム4による外装が、より箱に近い略直六面体形状となる。また、妻面4Aが、包装フィルム4が複数層重ねられたうえで接着されてなるため剛性が高く、上下面方向に潰れがたく略直六面体形状が維持されやすい。さらに、図示の形態のように、融着処理や接着剤によって接着する巻き込み方向において重畳する部分4Xを上面及び底面ではなく、長側面となるように形成されていると、上面と底面との間の三側面の剛性が高いものとなるため、より上下面方向に潰れがたく略直六面体形状が維持されやすいものとなる。
ティシュペーパーの束3は、図3に示されるように、いわゆるポップアップ式の束である。この束は、ティシュペーパー2が二つ折りされ、その折り返した内側2Aに上下に位置する他のティシュペーパー2の折り返した片2Bが位置するようにして、複数のティシュペーパー2が折り畳み積層されており、各ティシュペーパー2の折り返し縁2Cが並ぶ一対の長手側面3Bと、折り返し縁2Cが並ばない一対の短手側面3Aとを有し、さらに短手側面3Aと長手側面3Bとに連接する一対の平面(上下面)3Cを有する略直方体形状をなす。
束3を構成するティシュペーパー2の組数は、本発明では限定されないが、3プライ(3枚重ね)又は4プライ(4枚重ね)を1組として30~240組である。束3の大きさも、限定されないが、ティシュペーパー100組を束としたもので、高さ40~50mm×長手方向(幅)100~200mm×短手方向(奥行)90~120mm程度である。なお、この形状に示されるとおり、本発明に係るフィルム包装ティシュー1は、いわゆるポケットティシュー等と称される内包されるティシュペーパーの組数が十~十二組程度で高さが10mm程度の携帯用のものではない。
このフィルム包装ティシュー1は、前記筒開口4Zを封止してなる妻面4Aが、前記束3の短手側面3Aに対面する位置となっているとともに、一方の長手側面3Bに対面して前記包装フィルム同士が積層されて接着されている接着部4Xが位置し、包装フィルム4の束3の最上位のティシュペーパー2に対面する位置に取出口形成部5が形成されている。束3の充填率は、必ずしも限定されないが、束と包装フィルムの隙間が、0~5mmの範囲にあるのが望ましい。束が包装フィルムによって上下方向、奥行き方向、幅方向において、やや圧縮された状態で包装されていてもよい。全ての方向で圧縮されていてもよいし、何れか1方又は2方向のみ圧縮されていてもよい。但し、圧縮の程度は引き出し性に過度の影響があるような高圧縮とはしない。
前記取出口形成部5は、図4~図6に示すように、カット部50Cと、タイ部とも称される非カット部50Uとが交互に配されている易裂開線50を環状に配して形成されており、前記上面4Cの奥行方向中央部において幅方向に沿って延在し、特にその幅方向の両端部5A,5Bが外方に向かって凸となる細長形状となっている。
この取出口形成部5は、易裂開線50を裂開して、その易裂開線50で囲まれる範囲を分離除去することにより、フィルム包装ティシュー1の上面4Cにティシュペーパー2を引き出すための取出口となる開口部が形成される。そして、取出口の形成により束3の最上位のティシュペーパー2を引き出すと、その直近下方に位置する次のティシュペーパーの一部が取出口より露出されるものとなる。
易裂開線50は、ミシン目、アンカット部(非カット部)を設けたスリットカット等が挙げられるがこれに限定されない。ミシン目と非カット部を設けたスリットカットを部分的に分けて配するようにしてもよい。易裂開線は、例えば、ダイカットにより形成することができる。ミシン目の種類は限定されない。カット部が直線である通常のミシン目、カット部が孔であるマイクロミシン目、カット部の形状がY字方、略L字型、<字型のミシン目が例示できる。好ましくは、通常のミシン目である。スリットカットは、フィルムをスリット状にカットした部分であるが、非カット部を有することで、非カット部とカット部とが交互に並ぶものとなる。なお、非カット部を有するスリットカットを単にスリットカットと称する場合がある。ミシン目と非カット部を有するスリットカットは、ダイカットにより、同時に、さらにそれぞれが非カット部を介して連続するようにして形成することができる。したがって、区別されないこともあるが、本発明においては、スリットカットは、カット部が3ピッチ未満、つまり同じ長さのカット部が三回連続しない場合にスリットカットと称している。一般的には、スリットカットは、ミシン目よりもカット部の長さが長く形成されたものである。
なお、取出口形成部5を形成するミシン目や非カット部を有するスリットカットにおけるカットタイ比は、用いるフィルムの破断のしやすさにより適宜の間隔に定めるが、カット部の長さとしては、0.8mm以上20.0mm以下、非カット部(タイ部又はアンカット部)の長さとしては、0.3mm以上5.0mm以下の範囲から適宜に設計することができる。
束3を構成する各ティシュペーパー2は、シートが3枚又は4枚重ねられた積層構造の3プライ又は4プライと言われるものである。このティシュペーパー2の1プライ当たりの坪量は12.5~22.5g/mである。1組あたりの質量は1.2~2.4gであるのが望ましい。前記坪量のシートを3プライ又は4プライとしたティシュペーパーは、フェイシャル用途に使用できる「しなやかさや柔らかさ」がありながら「しっかり厚手で破れにくい品質」としやすく、フェイシャル用途だけではなく物品の拭き取り用途にも使用しやすい。さらに、このティシュペーパーの1組あたりの紙厚は185~285μmである。上記のプライ数及び坪量であるとともに、紙厚が上記範囲であると厚み方向のクッション性があり、柔らかさを感じやすく、2プライのフェイシャル用途が主のものよりやや厚手であり、肌以外の物品等の清拭の際に破れにくい印象が生じやすい。
なお、前記坪量は、JIS P 8124(1998)の測定方法によるものをいう。1プライあたりの坪量の測定は、坪量=1組当たりのシート重量/(シート面積×プライ数)により算出する。また、紙厚は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(株式会社尾崎製作所製)及びその相当機を用いて複数プライの状態で測定した値をいう。
また、本発明に係るティシュペーパー2は、乾燥されたドライタイプのものであり、薬液が含浸されている所謂ウェットタイプのものではない。したがって、ティシュペーパー2により形成される上記の束3は多くの空気を含むものである。このドライタイプのティシュペーパー2においても、グリセリンに代表されるポリオール等の吸湿によって水分を高める保湿成分等の薬液が付与されている薬液付与タイプのものがあるが、このようなティシュペーパーであってもよい。
ティシュペーパー2を構成する薄葉紙の原料パルプとしては、NBKPとLBKPとを配合したものである。古紙パルプが配合されていてもよいが、風合いなどの点で、NBKPとLBKPのみから構成されているのがよい。配合割合としては、NBKP:LBKP=20:80~80:20がよく、特に、NBKP:LBKP=30:70~60:40がよい。
ここで、本発明に係る取出口形成部5は、特徴的にその幅方向の長さL1が、前記フィルム包装ティシュー1の上面4Cの幅L2に対して60~80%の長さであり、奥行方向の最大長さL3が、前記フィルム包装ティシュー1の上面4Cの奥行方向の長さL4の6~15%である。好ましくは、幅方向の長さが、束の上面の幅に対して63~73%の長さであり、奥行方向の最大長さが、束の上面の奥行方向の長さの6~12%である。奥行き方向の最小長さは、限定されないが、本発明に係る取出口形成部5は、上記のとおり易裂開線を環状に配して成るものであるから、少なくとも一本の単なるミシン目の裂開により形成されるようなスリットではなく、奥行き方向において離間する二つの簡易裂開線間に幅のあるものである。このような取出口形成部5は、一方端部5Aから他方端部5Bに向かって連続的に引張ることで、その取出口形成部5内の範囲のフィルムを分離除去できるため開封性に優れる。さらに、上記の坪量及び紙厚の3~4プライのティシュペーパーは、主にフェイシャル用途を想定した2プライのティシュペーパーよりも剛性が高まるが、上面4Cに対する幅方向の長さL1及び奥行方向の最大長さL3を上記範囲とした取出口形成部5により形成される取出口は、ティシュペーパー2を引き出す際にスムーズに取り出すことができる。また、上面4Cに対する奥行き方向の長さが、従来のものに比して各段に短いため、異物が混入し難い印象を与えるとともに、衛生的に使用できる。
また、取出口形成部5は、特にその両端部5A,5Bが外方に向かって凸となる細長形状となっているため、一端が摘まみやすくなっており、一方端部5Aから他方端部5B又は他方端部5Bから一方端部5Aに向かって連続的に引っ張る操作がしやすい。また、このように両端部5A,5Bが外方に向かって凸となっていると、取出口から一部が露出された状態となるティシュペーパー2の両端根本部分が凸部分に沿って巻き込むように変形するため起立しやすくなり、内部へ落ち込み難くなる。この両端部5A,5Bが外方に向かって凸となる具体的な形状としては、図4及び図5に示すように、長手方向端部5A,5Bに位置する易裂開線50が、長手方向外方に向かって凸に膨出するように湾曲して配されている形状が挙げられる。また、図6に示すように長手方向端部5A,5Bに位置する易裂開線が、長手方向外方に向かって凸のV字型や楔型、W型に配されている形状が挙げられる。
他方で、本実施形態に係る特に上記のオーバーラップ包装のフィルム包装ティシュー1では、剛性の高い妻面4A及び接着部4Xが起立する方向にティシュペーパー2が積層される構造となるため、束3の積層方向(上下方向)からの圧縮力が加わっても、束3が圧縮され難く、ふんわり感が低下しがたい。さらに、フィルム包装ティシュー1における包装フィルムは柔軟であるため、ティシュペーパー2を取り出す際に、その抵抗力によって上面4C位置の包装フィルム4が上方に引っ張られ変形したり歪んだりすることがある。特に、易裂開線50で囲まれる範囲を裂開除去して形成される開口部である取出口の周囲は変形しやすい。しかしながら、束3の短手側面3Aに対面する部分が妻面4Aとされ、さらに一方の長手側面3Bに対面する位置が接着部4Xとなっている三面の剛性が高められている上記オーバーラップ包装形態では、ピロー包装等と比較して上面位置における包装フィルムが変形しがたく平面形状に維持されやすい。その結果、取出口形成部5を裂開して形成した開口部である取出口も変形により歪み難い。この歪み難さが、上記の取出口形成部5の奥行方向の最大長さL1を狭くしたことの効果をより発現させ、ティシュペーパーを一枚ずつ取り出す際に特に安定して取り出しやすくなる。
他方で、本発明に係るフィルム包装ティシュー1では、少なくとも上面4C部分の包装フィルム4のKES‐FB2-S曲げ試験機により測定されるB値が0.085gf×cm/cm以下であり、2HB値が0.030gf×cm/cm以下であるのが望ましい。そして、このような包装フィルム4であるとともに、前記ティシュペーパー2のKES‐FB2-S曲げ試験機により測定されるB値が0.013~0.020gfcm/cmであり、2HB値が0.018~0.028gf×cm/cmであるのが望ましい。上記の取出口形成部5の構成においては、包装フィルム4とティシュペーパー2の剛性が上記の組み合わせの場合に、特に包装フィルム4においては、取出口の形成がしやすく、ティシュペーパー2においては、しっかりとした感じとなり、さらに、取出口形成部5の奥行の最大長さ及び幅方向の長さの構成と相まって、ティシュペーパー2の取り出し性に特に優れるものとなる。なお、包装フィルムのB値、2HB値は、フィルムの縦方向への曲げ剛性を3回測定した平均値とし、ティシュペーパーのB値、2HB値は、紙の横方向への曲げ剛性を3回測定した平均値とする。包装フィルム、ティシュペーパーの測定方向は、ティシュペーパーの取り出し時の包装フィルム、ティシュペーパーの変形方向に従い、上記の測定方向とした。
このKES‐FB2-S曲げ試験機の測定に際しては、23℃50%の恒温恒湿室で3時間以上調湿した試料を用い、試料の大きさは幅100mmとし、測定回数はN=3とし、その平均値を測定値とする。また、測定条件は、次のとおりとする。
SENS:4
環境温度:20±1℃、
環境湿度:60±1%
曲げ速度:SET(0.5cm-1/sec)
曲率 :SET(±2.5cm-1
ここで図7に示すように、KES‐FB2-S曲げ試験機により測定されるB値は、曲げ曲率0.5~1.5/-0.5~-1.5の範囲の傾きであり、2HBは、曲げ曲率1.0/-1.0の範囲のヒステリシス(幅)である。B値は、人間が物体を曲げたときに感じる柔らかさ、剛さと相関し、Bの値が大きくなればなるほど曲げ剛く、小さくなればなるほど柔らかくなる。また、2HBは、人間が物体を曲げた後もとに戻もどろうとする力=回復性(弾力性)の触感と相関し、2HBの値が大きく(2HBの幅が広く)なるほど回復性がなく、2HBの値が小さく(2HBの幅が狭く)なるほど回復性がある。なお、このKES‐FB2-S曲げ試験機は、例えば、KES‐FB2‐Aと測定時における試料の折り曲げ方向が異なる。
他方で、フィルム包装ティシュー1の外装を構成する柔軟性のある樹脂製の包装フィルム4の具体例としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルム、塩化ビニリデンフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体の単層フィルム、または、それらのフィルムを含む適宜積層されたラミネートフィルムや、それらのフィルムにアルミ蒸着などの表面処理を施したガスバリアフィルムが例示できる。また、サトウキビ、芋(デンプン)、トウモロコシといった植物原料に由来するバイオマスフィルムを用いることもできる。このようなバイオマスフィルムの使用は、環境保護の観点から望ましい。
コストの観点からはポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムが好適である。また、包装フィルム4は、意匠性や手触り性に優れる梨地フィルムであってもよい。フィルムの融点は150℃以下であるのがよい。なお、包装フィルムの融点が低いほうが低温で熱融着処理できるが、実質的な下限値は80℃である。ポリプロピレンとしては無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)、ポリエチレンフィルムとしては、直鎖低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、中密度ポリエチレンフィルム(MDPE)が挙げられる。
さらに、香り付きのティシュペーパーなど臭気のあるものを包装するのであれば、保香性に優れるエチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが望ましい。エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの一方面または両面に、ポリエチレン樹脂製フィルムやポリプロピレン樹脂製フィルムを積層して熱融着性が高められた複層の樹脂フィルムであってもよい。
包装フィルム4の厚さは、適宜に選択すればよいが、好ましくはJIS P 8118(1998)に準拠して測定される厚みが25~75μmであるのが望ましい。厚みが25~75μmあれば、特に オーバーラップ包装の場合の妻面4Aの剛性を高めやすい。ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムの場合でもこの厚みとすることができる。また、係る厚み及びソフトネスであれば包装フィルム4が破れ難く、また、ティシュペーパーの取り出し性、特にポップアップ性に優れるものとしやすい。なお、厚みは、測定試料をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、ダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G-1A型」(株式会社尾崎製作所製)及びその相当機を用いて測定する。
ここで、特に、好適な取出口形成部5の形状は、図5に示すように、上面4Cの奥行方向中央部において、幅方向に延在する幅狭部51と、この幅狭部51の端部に連通し、長手方向に幅狭部51より離れるにつれて漸次広くなる拡幅部52と、これに連続して長手方向外方に向かって凸に膨出する湾曲部53を有している形状であるのが望ましい。この場合、幅狭部51は、幅方向の長さL5が前記上面の長さの40~65%の長さであり、かつ、奥行方向の長さL6が前記上面の奥行方向の長さの3~7%の長さであるのがよい。幅狭部51の奥行方向の具体的な長さ)は、短手方向に8mm以下、好ましくは6mm以下であるのが望ましい。
上記の図5に示す取出口形成部5の形状として形成される取出口は、上記幅狭部51の縁近傍51Aが上下方向に動きやすい自由な縁片となるため、束3から一組のティシュペーパー2を引き出す際には、その縁片が引き出される方向に変形し、次の露出する一組のティシュペーパー2に対しては凭れて支持するようになる。この作用は、特に上記の包装フィルム及びティシュペーパーのB値、2HB値において効果的に発揮される。
また、この取出口形成部5による取出口は、束3から引き出されたティシュペーパーに続く、取出口から一部が露出する次のティシュペーパーが、湾曲部53の縁に沿ってその幅方向の縁部が巻かれるため起立性の高い形状に変形しやくなる。特に、この図5に示される取出口形成部5では、外装が直六面体形状となるオーバーラップ包装で生じやすい、ティシュペーパーの内部の空間への落ち込みが生じ難いものとなる。
さらに、取出口形成部5は、長手方向端部5A,5Bを非カット部(アンカット部ともいわれる)を設けたスリットカットにより形成し、その間をミシン目により形成してもよい。また、一方の長手方向端部のみスリットカットにより形成し、それ以外の部分をミシン目で形成するようにしてもよい。幅狭部及び拡幅部をミシン目により形成し、湾曲部53については一部にアンカット部を設けたスリットカットにより形成してもよい。一方の長手方向端部5Aをスリットカットにより形成し、それ以外の他方の長手方向端部5Bに至るまでをミシン目で形成してもよい。本発明に係る取出口形成部5では、部分的にカット部と非カット部の間隔や長さが異なっていてもよい。その場合においては、当然にカットタイ比も部分的に異なるものとなる。カット部と非カット部の間隔や長さが異なるようにする場合でも上述のカット部の長さ及び非カット部の長さの範囲内で調整するのが望ましい。
ここで、本発明に係る取出口形成部5は、上記のとおり長手方向端部5A,5Bが外方に向かって凸となる形状を有しているとともに、幅方向の各端部5A,5Bにおけるカット部と非カット部の配置が相違しており、少なくとも一方の端部5A又は他方の端部5Bの外側方端は、カット部が位置しているようにするのが望ましい。カット部が位置しているその一方端又は他方端を摘まみやすくなり、開封操作性に優れるものとなる。この場合、カット部が位置している一方端はスリットカットにしてやや長めにカット部が存在するようにするのがよい。
但し、例えば、包装フィルム4が、取出口形成部の長手方向と直交する方向に延伸されている一軸延伸フィルムの場合やフィルムの厚みによっては、前記一方端部5Bを摘まんで他方端部5Aに向かって取出口形成部5を引き剥がす操作をすると、端部5A側の端の非カット部50Cが存在していると、その非カット部が切れずに、その非カット部を起点として包装フィルム4が裂けるおそれが生ずる場合もある。このようなおそれがある場合には、長手方向の両端を、ともにカット部とすればよい。
また、特に、取出し形成部5を、図5に示すような幅狭部51と、幅狭部51の端部に連通し、幅方向外方に向かって幅狭部51より離れるにつれて漸次広くなる拡幅部52と、この拡幅部52に連続して幅方向外方に向かって凸に膨出する湾曲する凸部53を有する形状とするのであれば、図7(C)に示すように、取出口形成部5の少なくとも一方の端部(図5及び図7においては、5A)は、奥行き方向の一方側の拡幅部52Aの途中から凸部53の外方側端53tを超える位置までの範囲L7を連続するカット部53Cとするのが望ましい。このようにカット部53Uを配置すると、図7(D)に示すように取出口形成部5の端部に一方の奥行側から外方側端を含む範囲Zが自由片となり、図7(E)で示すように、その範囲Zを摘まんで捲るようにして、開封する操作がしやすくなる。
さらに、上記の本発明に係る好適な取出口形成部により形成される取出口においては、幅狭部の幅(下記表1中[D])/取出口形成部の奥行方向の最大長さ(下記表1中[A])が、3.5~20.0であるのが望ましい。本発明者らは、本発明に係る上記好適な取出口形成部において、幅狭部の幅/取出口形成部の奥行方向の最大長さは、ティシュペーパーの取り出し性に影響し、特に上記の範囲であるとティシュペーパーの引き出し性が良好となることを知見した。なお、幅狭部の幅/取出口形成部の奥行方向の最大長さ、が3.5以上であると、幅狭部の幅に対する取出口形成部の奥行方向の最大長さが適切となり、特に、取出口の幅方向の両端部におけるティシュペーパーの保持性が高まる。また、20.0以下であると、幅狭部の幅に対して、取出口形成部の奥行方向の最大長さが適切となり、取出口の幅方向の両端部におけるティシュペーパーの支持力が高まり、取出口から露出するティシュペーパーの倒れ防止性が高まる。
また、上記の本発明に係る好適な取出口形成部により形成される取出口においては、取出口形成部の幅(下記表1中[B])/膨出する凸部の幅L8(下記表1中[E])の値が4.0超、幅狭部の幅(下記表1中[D]/膨出する凸部の幅L8(下記表1中[E])の値が2.0超であるのが望ましい。本発明者らは、本発明に係る上記好適な取出口形成部において、取出口形成部の奥行方向の最大長さ/膨出する凸部の幅L8と、幅狭部の幅/膨出する凸部の幅L8とが、ともにティシュペーパーの取り出し性に影響し、特に両者が上記の範囲であるとティシュペーパーの引き出し性が良好となることを知見した。取出口形成部の奥行方向の最大長さ/膨出する凸部の幅L6の値が4.0超、幅狭部の幅/膨出する凸部の幅L8の値が2.0超であると、取出口から一部露出するティシュペーパーが取出口の縁により変形される量が適切な量となり、スムーズに引き出されるようになる。
次いで、本発明の実施例1~4、比較例1を作製し、従来例1~3とともに、一枚目の取り出し性、落ち込み回数、開封性について、試験を行った。
「一枚目の取り出し性」は、被験者に各例に係る試料を実際に使用させ、一枚目が取り出しやすいか否かを評価させた。表中の値はN=10の平均である。なお、評価は、取り出しやすい5点、やや取り出しやすい4点、どちらでもない3点、やや取り出しにくい2点、取り出しにくい1点の5点満点評価とした。
「落ち込み回数」は、ティシュペーパーを最後まで引き出した際に、実際に落ち込みが生じた回数をカウントした。
「開封性」は、各例に係る試料を被験者に、一方端部を摘まんで他方端に向かって引っ張るようにして開封する操作をさせ、開封しやすいか否かを評価することとした。表中の値はN=10の平均である。なお、評価は、開封しやすい5点、やや開封しやすい4点、どちらでもない3点、やや開封しにくい2点、開封しにくい1点の5点満点評価とした。
取出口形成部の形状は、実施例1、実施例2、実施例3、従来例1、比較例2は、図5に示す幅狭部と拡幅部と膨出する湾曲の凸部を有する形状であり、各部の寸法が異なっている。また、比較例1は、幅狭部と拡幅部を有さない図4に示す形状と同形状である。従来例3は、単なる取出口形成部が一本のミシン目であり、取出口がスリットのものである。また、各実施例及び比較例については開封開始側の端は、カット部とした。特に、実施例1及び実施例2は、一方の端部のカット部と非カット部を図7に示すように配し、自由片Zの範囲を広くしたものとした。
また、包装フィルム及びティシュペーパーのB値、2HB値は、株式会社カトーテック社製のKES‐FB2-S曲げ試験機を用い、上記の条件で測定した。
各例における取出口形成部の寸法や上面の奥行方向長さや幅方向の長さに対する割合、ティシュペーパーの物性等、及び試験の結果は、下記表1及び表2に示す。なお、表1中
幅狭部の幅/取出口形成部の奥行方向の最大長さは、[D]/[A]で示し、取出口形成部の幅/膨出する凸部の幅は、[B]/[E]で示し、幅狭部の幅/膨出する凸部の幅は、[D]/[E]で示している。
Figure 0007317775000001
Figure 0007317775000002
表1及び表2より、まず、取出口形成部が1本のミシン目で取出口がスリットとなる従来例3は、2プライの柔軟なティシュペーパーでも15回の落ち込み回数が確認された。
また、奥行方向の長さが短く、幅方向の長さが長い従来例2は、奥行き方向の長さが短いため、衛生的な印象に優れるが、一枚目の取り出し性について実施例より劣り、特に開封性については非常に取出口形成部の縁が摘み難く、被験者全員が開封しにくい1点との評価となった。
また、2プライの従来品1では、奥行き方向が実施例より長いため衛生的な印象に劣る。また、幅方向の長さは実施例よりも短いが落ち込み回数が多い。
これらの結果より本実施例は、従来例に比して改善されている。
次に、本発明に係る実施例は、一枚の取り出し性は、やや取り出しやすいの評価であり、開封性について優れるとの評価となった。また、落ち込み回数はともに1回であり、各例のなかで最小の値である。
これに対して、比較例1をみると、取出口形成部の奥行方向の長さが実施例よりも長いにもかかわらず評価が低い。幅方向が狭いため奥行方向の長さを広くすると、引き出し時にティシュペーパーの広い範囲が取出口から出ようと集まるようになるが、3プライのティシュペーパーは2プライよりも剛性が高いため、適切な長さを超えて過度に長いと、幅方向と相まってかえって詰まるようになり、取り出し性が悪化する。
また、実施例1~実施例4は、本発明の実施例では、一枚目の取り出し性、落ち込み回数、開封性において十分な結果となった。特に実施例1及び実施例2においては、開封性にも非常に優れている。
以上のとおり、本発明に係るフィルム包装ティシューでは、異物が混入し難い印象を与えかつ衛生的に使用でき、さらに開封性に優れ、1組あたりの質量が高く、剛性の高い3プライ以上でティシュペーパーであっても取り出しがしやすい。
1…フィルム包装ティシュー、2…ティシュペーパー、2A…折り返した内側、2B…折り返した片、2C…折り返し縁、3…ティシュペーパーの束、3A…短手側面、3B…長手側面、3C…束の上下面、4…包装フィルム、4A…妻面、4B…長側面、4C…上面、4D…下面、4X…包装フィルムの重畳部分、4Y…包装フィルムの延在部分、4Z…包装フィルムの筒開口、5…取出口形成部、5A,5B…長手方向端部、50…易裂開線、50C…カット部、50U…非カット部(タイ部)、L1…取出口形成部5の幅方向(長手方向)長さ、L2…フィルム包装ティシュー上面の幅方向(長手方向)の長さ、L3…取出口形成部5の奥行方向(短手方向)の最大長さ、L4…フィルム包装ティシュー上面の奥行方向(短手方向)の長さ、L5…幅狭部の奥行方向(短手方向)の長さ、L6…幅狭部の奥行方向の長さ、L7…奥行き方向の一方側の拡幅部52Aの途中から凸部53の外方側端53tを超える位置までの範囲、L8…膨出する凸部の幅、51…幅狭部、51A…幅狭部の縁近傍、52…拡幅部、53…湾曲部。

Claims (6)

  1. ティシュペーパーの束が柔軟な樹脂製の包装フィルムによって包装されているフィルム包装ティシューであり、
    前記ティシュペーパーが、JIS P 8124(1998)の測定方法によって測定され、1組当たりのシート重量/(シート面積×プライ数)により算出される1プライあたりの坪量が12.5~22.5g/m であり、JIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(株式会社尾崎製作所製)及びその相当機を用いて複数プライの状態で測定した紙厚が185~285μmである、3プライ又は4プライのティシュペーパーであり、
    上面に取出口形成部を有し、
    その取出口形成部は、カット部と非カット部とが交互に配されている易裂開線を環状に配して形成され、前記上面の奥行方向中央部において幅方向に延在し、両端部が外方に向かって凸となる細長形状であり、
    前記取出口形成部の幅方向の長さが、前記上面の幅に対して60~75%の長さであり、奥行方向の最大長さが、前記上面の奥行方向の長さの6~15%であり、
    上面部分の包装フィルムのKES‐FB2-S曲げ試験機により測定されるB値が0.093gf×cm /cm以下であり、2HB値が0.033gf×cm/cm以下であり、
    前記ティシュペーパーのKES‐FB2-S曲げ試験機により測定されるB値が0.010~0.022gf×cm /cmであり、2HB値が0.012~0.029gf×cm/cmであり、
    前記包装フィルムのB値、2HB値は、フィルムの縦方向への曲げ剛性を3回測定した平均値であり、ティシュペーパーのB値、2HB値は、紙の横方向への曲げ剛性を3回測定した平均値であり、
    前記KES‐FB2-S曲げ試験機による測定に際しては、23℃50%の恒温恒湿室で3時間以上調湿した試料を用い、その試料の大きさは幅100mmとし、測定条件は、SENS:4、環境温度:20±1℃、環境湿度:60±1%、曲げ速度:SET(0.5cm-1/sec)、曲率:SET(±2.5cm-1)とし、
    かつ、前記KES‐FB2-S曲げ試験機により測定されるB値は、曲げ曲率0.5~1.5/-0.5~-1.5の範囲の傾きであり、2HBは、曲げ曲率1.0/-1.0の範囲のヒステリシス(幅)である、
    ことを特徴とするフィルム包装ティシュー。
  2. 取出口形成部が、幅方向中央部において長手方向に延在する幅狭部と、この幅狭部の端部に連通し、幅方向外方に向かって幅狭部より離れるにつれて漸次広くなる拡幅部と、この拡幅部に連続して幅方向外方に向かって凸に膨出する凸部を有する形状である、請求項記載のフィルム包装ティシュー。
  3. 幅狭部は、幅方向の長さが前記上面の長さの35~65%の長さであり、かつ、奥行方向の長さが前記上面の奥行方向の長さの3~7%の長さである、請求項記載のフィルム包装ティシュー。
  4. 取出口形成部の少なくとも一方の端部は、奥行き方向の一方側の拡幅部の途中から凸部の外方側端を超える位置まで連続するカット部とされている、請求項記載のフィルム包装ティシュー。
  5. 前記取出口形成部は、幅方向の各端部におけるカット部と非カット部の配置が相違しており、少なくとも一方の端部の外方側端は、カット部が位置している、請求項1~の何れか1項に記載のフィルム包装ティシュー。
  6. フィルム包装ティシュペーパーは、複数のティシュペーパーが折り畳み積層された略直方体形状のティシュペーパーの束をオーバーラップ包装したものであり、束の短手側面に対面して筒開口封止部で形成される妻面が位置し、一方の長手側面に対面して包装フィルム同士が積層されて接着されている接着部が位置している、請求項1~5の何れか1項に記載のフィルム包装ティシュー。

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