JP7311804B2 - 波長分散補償装置、光受信装置、波長分散補償方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

波長分散補償装置、光受信装置、波長分散補償方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、波長分散補償装置、光受信装置、波長分散補償方法、及びコンピュータプログラムに関する。
デジタルコヒーレント伝送では、光ファイバ中で生じる波形歪を補償するためデジタル信号処理(DSP(Digital Signal Processing))を用いて等化の処理が行われる。近年、更なる長距離伝送を実現するために、等化処理の適用範囲が拡大しており、この等化処理において、回路規模・消費電力の増加が課題になっている。
特許第637621号公報
等化処理において、例えば、波長分散を補償する際には周波数領域の等化器が用いられる(例えば、特許文献1参照)。周波数領域等化器で補償可能な波長分散量は、波長分散によるインパルスの広がり、すなわちフーリエ変換及び逆フーリエ変換のサイズに左右される。そのため、更なる長距離伝送を実現するためには大きな高速フーリエ変換及び逆変換回路が必要であるという問題がある。
上記事情に鑑み、本発明は、高速フーリエ変換及び逆変換のサイズを増加させることなく、簡易な構成で波長分散補償量を拡張することができる技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、受信した光信号から得られる電気的なデジタルの受信信号を隣接ブロックと予め定められる長さのオーバーラップが生じるように一定長のブロックに区切って出力するブロック分割部と、前記ブロック分割部が出力する前記ブロックごとにフーリエ変換を行うフーリエ変換部と、前記フーリエ変換部が変換した前記ブロックを時系列上で連続して保持し、保持した複数の前記ブロックに含まれる周波数成分値の各々に対して、周波数位置に応じた波長分散補償量と、周波数位置及び時間位置に応じた遅延量とに基づいて定められる係数を適用し、係数適用済みの周波数成分値を周波数位置ごとに合計した係数適用済みブロックを生成する係数乗算部と、前記係数乗算部が生成する前記係数適用済みブロックを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換部と、前記逆フーリエ変換部が変換した前記係数適用済みブロックから前記オーバーラップの部分を除去するオーバーラップカット部と、を備える波長分散補償装置である。
本発明の一態様は、上記の波長分散補償装置であって、前記係数乗算部は、加算器と、前記波長分散補償量が保持した複数の前記ブロックの数に一致する個数の乗算器アレイとを備え、前記乗算器アレイは前記ブロックの長さに一致する数の乗算器から構成され、複数の前記乗算器アレイの各々は、対応するいずれか1つの前記ブロックを取り込み、取り込んだ前記ブロックに含まれる周波数成分値に対して前記係数を乗算して出力し、前記加算器は、複数の前記乗算器アレイが出力する前記ブロックに含まれる周波数成分値を周波数位置ごとに合計して前記係数適用済みブロックを生成する。
本発明の一態様は、上記の波長分散補償装置であって、前記係数乗算部は、加算器と、複数の前記ブロックの数に一致するビット長を有するビット系列の全てのビットパターンに関連付けられている係数乗算結果を内部の記憶領域に予め記憶するルックアップテーブル処理部と、1つ前の前記加算器の出力値に対して1/2を乗じて出力するシフト処理部とを備え、前記ルックアップテーブル処理部は、前記波長分散補償量が保持した複数の前記ブロックにおける同一ビット位置に対応する複数のビット値を取り込み、取り込んだ複数の前記ビット値の前記ビットパターンに関連付けられている前記係数乗算結果を前記内部の記憶領域から読み出して出力し、前記加算器は、前記ルックアップテーブル処理部が出力する前記係数乗算結果と、前記シフト処理部の出力値とを正負の符号にしたがって加算することを前記ブロックの全てのビットに対して繰り返すことにより前記係数適用済みブロックを生成して出力する。
本発明の一態様は、上記の波長分散補償装置であって、前記係数は、周波数位置に応じた前記波長分散補償量と、周波数位置及び時間位置に応じた前記遅延量と、周波数位置に応じた帯域幅を有するバンドパスフィルタの減衰量とに基づいて定められる。
本発明の一態様は、上記の波長分散補償装置であって、前記バンドパスフィルタの形状は、矩形形状、または、ロールオフが与えられた形状である。
本発明の一態様は、上記の波長分散補償装置を波長分散補償部として備える光受信装置である。
本発明の一態様は、受信した光信号から得られる電気的なデジタルの受信信号を隣接ブロックと予め定められる長さのオーバーラップが生じるように一定長のブロックに区切り、前記ブロックごとにフーリエ変換し、フーリエ変換した前記ブロックを時系列上で連続して複数保持し、保持した複数の前記ブロックに含まれる周波数成分値の各々に対して、周波数位置に応じた波長分散補償量と、周波数位置及び時間位置に応じた遅延量とに基づいて定められる係数を適用し、係数適用済みの周波数成分値を周波数位置ごとに合計した係数適用済みブロックを生成し、生成した前記係数適用済みブロックを逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換した前記オーバーラップの部分を除去する波長分散補償方法である。
本発明の一態様は、コンピュータに、受信した光信号から得られる電気的なデジタルの受信信号を隣接ブロックと予め定められる長さのオーバーラップが生じるように一定長のブロックに区切って出力するオーバーラップシフトステップと、前記ブロックごとにフーリエ変換するフーリエ変換ステップと、フーリエ変換した前記ブロックを時系列上で連続して複数保持し、保持した複数の前記ブロックに含まれる周波数成分値の各々に対して、周波数位置に応じた波長分散補償量と、周波数位置及び時間位置に応じた遅延量とに基づいて定められる係数を適用し、係数適用済みの周波数成分値を周波数位置ごとに合計した係数適用済みブロックを生成する係数乗算ステップと、生成した前記係数適用済みブロックを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換ステップと、逆フーリエ変換した前記オーバーラップの部分を除去するオーバーラップカットステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
本発明により、高速フーリエ変換及び逆変換のサイズを増加させることなく、簡易な構成で波長分散補償量を拡張することができる。
本発明の実施形態における光伝送システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態における波長分散補償部の構成を示すブロック図である。 1段構成の係数乗算部の構成を示すブロック図である。 1段構成の係数乗算部の演算を示す図である。 本実施形態における係数乗算部の構成を示すブロック図(その1)である。 本実施形態における係数乗算部の演算を示す図である。 本実施形態におけるバンドパスフィルタの構成を示す図である。 本実施形態の波長分散補償部の処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態のブロック分割部の処理を示す図である。 本実施形態における係数乗算部の構成を示すブロック図(その2)である。 本実施形態のオーバーラップカット部の処理を示す図である。 本実施形態における波長分散補償部を適用したシミュレーション結果(その1)である。 本実施形態における波長分散補償部を適用したシミュレーション結果(その2)である。 本実施形態における波長分散補償部を適用したシミュレーション結果(その3)である。 本実施形態の係数乗算部の他の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態における光伝送システム100の構成を示すブロック図である。光伝送システム100は、光送信装置1、光受信装置2、及び光伝送路4を備える。
光送信装置1は、符号化部11、シンボルマッピング部12、波形整形部13、デジタルアナログ変換部14、及び光変調部15を備える。
符号化部11は、外部から与えられるビット系列を、予め定められるいずれかの誤り訂正符号を用いて符号化する。
シンボルマッピング部12は、符号化されたビット列をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)等の変調方式のうち予め定められるいずれかの変調方式を用いてシンボルにマッピングする。 波形整形部13は、シンボルマッピング部12が出力するシンボル系列にナイキストフィルタリング等により波形整形を行う。
デジタルアナログ変換部14は、波形整形部13が出力する波形整形したシンボル系列であるデジタル信号をアナログ信号に変換する。
光変調部15は、デジタルアナログ変換部14が出力する電気的なアナログ信号を光信号に変換して光伝送路4を通じて光受信装置2に送信する。
光受信装置2は、コヒーレント検波部21、アナログデジタル変換部22、波長分散補償部23、適応等化部24、デマッピング部25、及び復号部26を備える。
コヒーレント検波部21は、受信した光信号と局発光を干渉させ、光信号をベースバンドのアナログ電気信号に変換する。
アナログデジタル変換部22は、コヒーレント検波部21が出力するアナログ電気信号をデジタル電気信号に変換する。
波長分散補償部23は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタや周波数領域等化等のデジタル信号処理により、伝送路で生じた波長分散を補償する。
適応等化部24は、FIRフィルタや周波数領域等化等のデジタル信号処理により、光伝送路4において生じる動的に変動する偏波やレーザー位相雑音などを動的に推定して等化する。
デマッピング部25は、適応等化部24が等化した信号のシンボル情報をビット系列に変換する。
復号部26は、デマッピング部25が出力するビット系列に対して、符号化部11が行った誤り訂正符号化に対応する誤り訂正復号方式で誤り訂正を行う。
光伝送路4は、光ファイバ41、及び光増幅器42を備え、光送信装置1が送信する光信号を光受信装置2に伝送する。
波長分散補償部23は、図2に示すように、ブロック分割部31、フーリエ変換部32、係数乗算部33、逆フーリエ変換部34、及びオーバーラップカット部35を備える。図2において、各機能部間の接続線上に示す「N」は、N個の値を含むブロックが入出力されていることを示している。図2以降の他の図においても同様のことを示しているものとする。
ブロック分割部31は、フーリエ変換部32が行うフーリエ変換のブロックサイズNの1/Mのサンプル数が、隣接するブロックと重複するようにアナログデジタル変換部22が出力するデジタル信号をブロックに分割する。ここで、Nは、正の整数であり、Mは、2のべき乗かつN>Mの整数である。また、ブロック分割部31は、分割したブロックをシリアルパラレル変換し、ブロックごとに出力する。
フーリエ変換部32は、ブロック分割部31が順次出力するブロックに対してフーリエ変換を行う。すなわち、フーリエ変換部32は、Nサンプルの時間領域信号をNビンの周波数領域信号に変換する。フーリエ変換部32は、フーリエ変換を行う際、離散フーリエ変換、または、高速フーリエ変換を行う。
係数乗算部33は、フーリエ変換部32が出力する周波数領域信号の各ビンの値の各々に対して異なる係数を乗算する。
波長分散補償を行う一般的な構成では、係数を乗算する機能部は、例えば、図3に示すような、1つの乗算器300を備えた構成が用いられる。係数を乗算する機能部は、図4に示すように、フーリエ変換部32が出力する周波数領域信号である周波数領域の信号S(k)に対して、周波数領域の係数であるH(k)を乗算器300により乗算して、出力信号R(k)を算出する。ここで、kは周波数領域上の位置を表す整数であり、1が周波数ゼロに対応する。
係数H(k)は、次式(1)で示す値である。
Figure 0007311804000001
式(1)において、βは、波長分散パラメータである。また、ωは、次式(2)によって表され、周波数ごとに値が変わる。そのため、周波数のビンの各々の信号には、それぞれ異なる係数が乗算される。
Figure 0007311804000002
これに対して、本実施形態では、係数乗算部33は、図5に示すように、記憶部80-1~80-(L-1)、乗算器アレイ70-1~70-L、及び加算器80を備える。説明の便宜上、乗算器アレイ70-1~70-Lを含む符号60-1~60-Lで示す構成を段数という。なお、Lは、2以上の整数であり、図3に示す構成を1段構成とすると、係数乗算部33は、複数段構成ということができる。
記憶部80-1~80-(L-1)の各々は、フーリエ変換部32が単位時間ごとに出力するブロックを記憶する。例えば、フーリエ変換部32が出力する時刻tのブロックがS(k)である場合、記憶部80-1は、時刻t-1のブロックS(k)を記憶する。記憶部80-2は、時刻t-2のブロックS(k)を記憶する。最後の記憶部80-(L-1)は、時刻t-L+1のブロックS(k)を記憶する。
乗算器アレイ70-1は、フーリエ変換部32が出力するブロックS(k)に対して、予め定められる係数H(k)を乗算する。乗算器アレイ70-2~70-Lの各々は、記憶部80-1~80-(L-1)が記憶するブロックS(k)~S(k)を取り込む。乗算器アレイ70-2~70-Lの各々は、取り込んだブロックS(k)~S(k)に対して、各々において予め定められる係数H(k)~H(k)を乗算する。乗算器アレイ70-1~70-Lの各々は、乗算結果を加算器80に出力する。乗算器アレイ70-1~70-Lの各々は、フーリエ変換部32が出力するブロックの長さに一致する数の乗算器から構成される。これは、乗算器そのものは、ブロック数×ブロック長だけ必要なためである。
加算器80は、図6に示すように、乗算器アレイ70-1~70-Lが出力する乗算結果をビンごとに加算する。これにより、加算器80は、N個の値を含む出力信号R(k)を算出する。なお、図6において「i」は、1~Lの整数である。
ここで、係数H(k)~H(k)は、次式(3)で示される値である。
Figure 0007311804000003
式(3)において、l=1~Lであり、ωは、次式(4)で表される。
Figure 0007311804000004
また、式(3)において、βは、次式(5)で表される。
Figure 0007311804000005
すなわち、乗算器アレイ70-1~70-Lによって乗算される係数H(k)~H(k)は、段数60-1~60-Lごとに異なる値であって、かつ周波数のビンごとに異なる係数である。また、式(3)において、expの引数はωの2次の成分である第1項と、ωの1次の成分である第2項で構成され、それぞれ波長分散補償と遅延補償に対応する。第2項は、段数により異なる遅延時間を補償するために必要となる。
式(3)においてB(ω)は、バンドパスフィルタ、すなわち窓関数である。B(ω)~B(ω)は、例えば、図7に示すような中心周波数の位置が異なるバンドパスフィルタ50-1~50-Lである。すなわち、最も若番の段数60-1に対して、最も高周波のバンドパスフィルタ50-1が適用される。そして、順番に、段数60-2,60-3,…に対して、バンドパスフィルタ50-2,50-3,…が適用され、最も老番の段数60-Lに対して、最も低周波数のバンドパスフィルタ50-Lが適用される。波長分散を受けた光信号は周波数ごとに遅延時間が異なっている。そのため、これらのバンドパスフィルタ50-1~50-Lにより、波長分散に応じた適切な周波数のみを抜き出す処理を行う。
逆フーリエ変換部34は、係数乗算部33が出力するブロックごとに逆フーリエ変換を行う。すなわち、逆フーリエ変換部34は、Nビンの周波数領域信号をNサンプルの時間領域信号に変換する。逆フーリエ変換部34は、逆フーリエ変換を行う際、逆離散フーリエ変換、または、逆高速フーリエ変換を行う。
オーバーラップカット部35は、逆フーリエ変換部34が出力するブロックからオーバーラップ部分である1/Mの部分をカットし、カットしたブロックをパラレルシリアル変換してN(M-1)/Mの長さのサンプルを出力する。
(波長分散補償部による処理)
図8は、波長分散補償部による処理の流れを示すフローチャートである。ブロック分割部31は、アナログデジタル変換部22が出力するデジタル信号、例えば、図9に示すデジタルの時間領域信号s(t)200を取り込む。なお、時間領域信号s(t)200の各ボックス内の数値は時間を示す「t」の値である。
ブロック分割部31は、隣接ブロックとN/Mのオーバーラップが生じるようにブロックの区間をシフトさせて時間領域信号s(t)200を複数のブロックに分割する。ブロック分割部31は、分割して生成した複数のブロックを内部の記憶領域にバッファしてシリアルパラレル変換することによって、図9に示すブロック201,202,203,…を生成する。ブロック分割部31は、生成したブロック201,202,203,…をブロックごとにフーリエ変換部32に出力する(ステップS1)。
フーリエ変換部32は、ブロック分割部31が順次出力するブロックに対してフーリエ変換を行う(ステップS2)。
係数乗算部33は、フーリエ変換部32が出力するNビンごとのブロックに区切られた周波数領域信号の各々のブロックに対して以下の処理を行う。具体的には、係数乗算部33は、時間位置ごと(段数60-1~60-Lごと)に異なる値であって、かつ周波数位置ごとに異なる係数H(k)を乗算する。
図10を参照しつつ、係数乗算部33による係数H(k)の乗算処理について説明する。なお、図5では、段数60-1~60-Lの数を「L」として表していたが、図10では、「J」に置き換えて表している。
図10に示すように、ブロック分割部31が出力するブロック201,202,203,…の各々を時間領域信号x(t)とする。また、逆フーリエ変換部34の出力を時間領域信号y(t)とする。ここで、乗算する係数を時間領域の値で表したh(n)とすると、係数乗算部33が行う乗算処理は、次式(6)で表されることになる。
Figure 0007311804000006
式(6)に示すように、y[t]は、係数h(n)と時間領域信号x(t)の畳み込み演算となる。式(6)をN個ずつに分解すると、次式(7)になる。
Figure 0007311804000007
式(7)において、N,N,・・・,Nの各々は、同一値である。n=0~Nの数、n=N~N-1の数、…、n=NJ-1~N-1の数は、いずれもN個である。
フーリエ変換部32は、時間領域信号x(t)をフーリエ変換して周波数領域信号X(f)を生成する(ステップS2)。逆フーリエ変換部34の出力である時間領域信号y(t)の逆フーリエ変換前の周波数領域信号をY(f)とする。このとき、X(f)と、Y(f)の関係は、次式(8)となり、周波数領域係数H(f)と、周波数領域信号X(f)の乗算演算となる。
Figure 0007311804000008
式(8)の最後の数式は、H(f)×X(f)を周波数のNビンずつに分解した数式であり、式(7)の右辺の数式をフーリエ変換した数式になる。図10の係数乗算部33は、式(8)の最後の式を乗算器アレイ70-1~70-Jと、加算器80を用いて演算する機能部ということができる。
なお、図10において、「f」は周波数であり、図5に示す「k」に対応する。また、図10では、フーリエ変換部32が順次出力する周波数領域信号X(f)を添え字「m」を付して、時系列順にX(f),Xm-1(f),…,Xm-J+1(f)として表しており、それぞれ図5のS(k),S(k),…,S(k)に対応する。また、図10に示す係数H(f),H(f),…,HJ-1(f)は、それぞれ図5のH(k),H(k),…,H(k)に対応する。また、Y(f)は、図5のR(k)に対応する。
記憶部80-1~80-(J-1)の各々は、フーリエ変換部32が単位時間ごとに出力するブロックを記憶する。例えば、フーリエ変換部32が出力する時刻tのブロックがX(f)である場合、記憶部80-1は、時刻t-1のブロックXm-1(f)を記憶する。記憶部80-2は、時刻t-2のブロックXm-2(f)を記憶する。最後の記憶部80-(J-1)は、時刻t-J+1のブロックXm-J+1(f)を記憶する。
乗算器アレイ70-1~70-Jの各々は、記憶部80-1~80-(J-1)の各々から周波数領域信号Xm-1(f)~Xm-J+1(f)を取り込む。乗算器アレイ70-1~70-Jの各々は、取り込んだXm-1(f),Xm-2(f),…,Xm-J+1(f)の各々と、周波数領域係数H(f),H(f),…,HJ-1(f)の各々とを乗算する。そして、乗算器アレイ70-1~70-Jの各々は、乗算結果を加算器80に出力する(ステップS3)。
加算器80は、乗算器アレイ70-1~70-Jが出力する乗算結果を加算して周波数領域信号Y(f)を算出する(ステップS4)。逆フーリエ変換部34は、周波数領域信号Y(f)を逆フーリエ変換して時間領域信号y(t)を生成して出力する(ステップS5)。
オーバーラップカット部35は、図11に示すように、逆フーリエ変換部34が出力する時間領域信号y(t)に含まれるブロック301,302,303,…の各々からオーバーラップ部分である1/Mの部分をカットする。具体的には、図11に示すように、ブロック301,302,303,…の各々のN(M-1)/M)+1番目からN番目までの要素を除去する。オーバーラップカット部35は、オーバーラップ部分を除去したN(M-1)/M個のサンプルを含むブロックごとに、パラレルシリアル変換してシリアル信号310を生成して出力する(ステップS6)。
(バンドパスフィルタB(ω)による演算量の削減)
式(3)に示したように、係数H(k)は、バンドパスフィルタB(ω)の減衰量と、expで示される波長分散及び遅延を補償する量によって定められている。バンドパスフィルタB(ω)は、図7に示すように、適用する段数60-1~60-Lごとに異なる周波数位置を中心周波数とする一定の幅のバンドパスフィルタとなっている。
仮に、式(3)の係数H(k)からB(ω)を除き、係数H(k)をexpの項のみとする。このとき、式(6)及び(7)に示した時間領域で表した係数h(n)は、チャープパルス的な関数になる。係数h(n)を周波数領域に変換した場合、段数60-1~60-Lの若番の段数、例えば、段数60-1,60-2などには高周波成分が現れ、老番の段数、例えば、段数60-(L-1),60-Lなどには低周波成分が現れることになる。
したがって、段数60-1,60-2などの若番の段数においては、低周波成分については演算をする必要がない。逆に、段数60-(L-1),60-Lなどにおいては、高周波成分については演算する必要がなくなる。そのため、図7に示すようなバンドパスフィルタ50-1~50-Lの減衰量を考慮して係数H(k)を定めておくことで、演算を行わなくてもよい周波数領域をマスクすることができ、演算量を削減することができる。
バンドパスフィルタ50-1~50-Lの形状は、演算量削減の観点からは矩形形状が望ましい。しかし、矩形形状を適用することは、時間領域においてはSinc関数を畳み込むことになる。そのため、ブロックの長さ「N」が小さい値である場合、Sinc関数がブロックからはみ出してしまう。そのため、適切な演算結果が得られない。この場合、バンドパスフィルタの形状にロールオフを与えることで、適切な演算結果が得られるように調整することができる。
上記の実施形態の光受信装置2の波長分散補償部23において、ブロック分割部31は、受信した光信号から得られる電気的なデジタルの受信信号を隣接ブロックと予め定められる長さのオーバーラップが生じるように一定長のブロックに区切って出力する。フーリエ変換部32は、ブロック分割部31が出力するブロックごとにフーリエ変換を行う。係数乗算部33は、フーリエ変換部32が変換したブロックから時系列上で連続する複数のブロックを保持し、保持した複数のブロックに含まれる周波数成分値の各々に対して、周波数位置に応じた波長分散補償量と、周波数位置及び時間位置に応じた遅延量とに基づいて定められる係数を適用し、係数適用済みの周波数成分値を周波数位置ごとに合計した係数適用済みブロックを生成する。逆フーリエ変換部34は、係数乗算部33が生成する係数適用済みブロックを逆フーリエ変換する。オーバーラップカット部35は、逆フーリエ変換部34が変換したブロックからオーバーラップの部分を除去する。このように構成することで、保持した複数のブロックにより、フーリエ変換、及び逆フーリエ変換のサイズを維持したまま、広い周波数範囲を対象とした波長分散補償を行うことができる。すなわち、高速フーリエ変換及び逆変換のサイズを増加させることなく、簡易な構成で波長分散補償量を拡張することが可能になる。
(シミュレーション結果)
図12、図13、図14は、シミュレーション結果を示すグラフである。図12~図14において、横軸は、波長分散量を示しており、単位は[ps(picosecond)/nm(nanometer)]である。縦軸は、信号品質をQ値で示しており、単位は、[dB]である。値は表示されていないが、ひと目盛が1dBに対応する。
また、図12~図14において、実線は、図3に示した一般的な段数が1段の構成の場合の変化を示している。点線は、図5及び図10に示す係数乗算部33が2段、すなわち2つの乗算器アレイ70-1,70-2を備えた構成の場合の変化を示している。破線は、図5及び図10に示す係数乗算部33が3段の構成の場合の変化を示している。一点破線は、図5及び図10に示す係数乗算部33が4段の構成の場合の変化を示している。二点破線は、図5及び図10に示す係数乗算部33が5段の構成の場合の変化を示している。
図12は、ブロックに含まれる値の数Nが、N=2048であり、バンドパスフィルタの形状が矩形形状の場合を示している。図12に示すグラフの変化より、段数60-1,60-2,…の数を増やすことで、フーリエ変換、及び逆フーリエ変換のサイズや回数を増やすことなく、波長分散の補償量を拡大することができていることが分かる。
図13は、ブロックに含まれる値の数Nが、N=64であり、バンドパスフィルタの形状が矩形形状の場合を示している。これに対して、図14は、N=64であり、バンドパスフィルタに0.1のロールオフを与えた形状の場合を示している。図13に示すグラフの変化より、ブロックに含まれる値の数Nが小さい場合、バンドパスフィルタが矩形形状では、適切な信号品質が得られないことが分かる。これに対して、図14に示すグラフの変化より、ブロックに含まれる値の数Nが小さい場合であっても、バンドパスフィルタにロールオフを与えることでNの値を小さくしたことによる特性劣化を軽減することができていることが分かる。
なお、図12から図14の例は、いずれも式(3)においてバンドパスフィルタB(ω)を適用した例になっている。仮に、バンドパスフィルタB(ω)を適用しなかった場合、図12や図14に示すステップ形状の特性は得られず、Nの値に関わらず図13に示すような特性劣化が現れることになる。
波長分散補償量とN×段数の関係は、波長分散補償量∝N×段数、すなわち波長分散補償量が、N×段数に比例する関係である。そのため、波長分散補償量を大きくするには、Nか、段数のいずれか、あるいは両方を増加させればよい。しかし、Nと段数を増やすことは、係数乗算部33の回路規模を大きくしてしまうことになるため、Nと段数のいずれを増加させるのが良いのかということを考える必要がある。
係数乗算部33自体の波長分散補償量を大きくするためには、Nを大きくすればよい。例えば、伝送距離が数千kmの光伝送路4をターゲットにする場合、N=2048とし、伝送距離が100km程度の光伝送路4をターゲットにする場合、N=64とするように伝送距離に応じてNの値を調整することで、適切な回路規模の係数乗算部33にすることができる。
しかし、Nの値は、構成する回路によって固定的である。これに対して、段数は、柔軟に変更することができる。例えば、5段構成の係数乗算部33を用意しておき、状況によっては2段のみ用いるということが可能である。この場合、使用していない3段分については、クロックを止めることで3段分の消費電力を抑えることもできる。
したがって、Nを小さくしておき、段数を適宜変更することで消費電力を柔軟に抑える構成が望ましい構成ということができる。例えば、N=2048にしてしまうと、波長分散補償量を伝送距離換算で1000km単位でしか変更することができないが、N=64にしておけば40km単位で変更することができる。
このように、光受信装置2において、適切なNを選択しておくことで、短距離通信用で低消費電力が求められる装置と、長距離通信用で消費電力の制約が大きくない装置を兼ねることができる。
また、演算量の観点では、高速フーリエ変換や逆高速フーリエ変換は、それぞれN×log(N)回の乗算を必要としている。また、段数をL個にすると、係数乗算部33では、N×L回の乗算が必要にある。したがって、トータルの乗算回数は、2×N×log(N)+N×Lとなる。上述したように、波長分散補償量は、N×Lで定められるため、必要な波長分散補償量を満たす中で最も少ない演算量になるように、NとLとを選択するようにする必要がある。
(係数乗算部の他の構成例)
図5及び図10に示した係数乗算部33の構成に替えて、図15に示す係数乗算部33aを適用するようにしてもよい。係数乗算部33が行う演算は、式(8)に示したように、各周波数成分X(f),Xm-1(f),…と、係数H(f),H(f),…との積和演算となる。
式(8)の最後の式は、次式(9)に示すように、2つのベクトルの内積として表すことができる。このような2つのベクトルの内積を求める場合、DA(Distributed Arithmetic)法を適用することができる。ここで、式(9)のXm-j(f)が、Bビットの長さの2の補数として表されている場合、式(10)として表すことができる。
Figure 0007311804000009
Figure 0007311804000010
式(10)において、Am-j,pは、Xm-j(f)のpビット目の値であり、0または1の値である。右辺の第1項のAm-j,0は、符号ビットである。ここで、次式(11)のようなベクトルを定義する。
Figure 0007311804000011
式(10)と式(11)を用いて、式(9)の最後の式を変形すると、式(12)として表すことができる。
Figure 0007311804000012
式(12)において、最初の2つのベクトルの演算は、Xm-j(f)(ただし、jは、0~J-1)のpビット目を入力値とするメモリ参照、すなわちLUT(Look Up Table)処理で実現することができる。最後のベクトルによる演算は、1単位時間シフトするシフト処理で実現することができる。
ここで、図15に示した係数乗算部33aの構成について説明する。なお、図10と同一の構成については同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。係数乗算部33aは、記憶部80-1~80-(J-1)、ビット抽出部90-1~90-J、ルックアップテーブル処理部91、加算器92、及びシフト処理部93を備える。
ビット抽出部90-1~90-Jの各々は、各々に対応する入力情報であるX(f),Xm-1(f),…,Xm-J+1(f)のビット系列を先頭から1ビットずつ抽出してルックアップテーブル処理部91に出力する。
ルックアップテーブル処理部91は、内部の記憶領域に予め算出した2通りのビットパターンに関連付けられている係数乗算結果を記憶する。ここで、ビットパターンごとの係数乗算結果とは、以下のような値である。ビット抽出部90-1~90-Jが出力するビットのパターンは、ビット長Jの2通りのビットパターンのいずれかとなる。ビットパターンに含まれる各ビット値に対して、先頭のビットから順に係数H(f),H(f),…,HJ-1(f)を乗算して乗算結果の合計値を算出する。2通りのビットパターンの各々に対応する合計値が、2通りのビットパターンの各々に対応する係数乗算結果となる。
ルックアップテーブル処理部91は、式(12)に示したLUT処理を行う。すなわち、ルックアップテーブル処理部91は、ビット抽出部90-1~90-Jからビットパターンが与えられると、乗算演算を行うことなく、内部の記憶領域を参照し、与えられたビットパターン関連付けられている係数乗算結果を読み出す。
加算器92は、シフト処理部93の出力値と、ルックアップテーブル処理部91の出力値とを正負の符号にしたがって加算する。シフト処理部93は、式(12)に示すシフト処理を行う。具体的には、シフト処理部93は、内部に記憶領域を備えており、1つ前の加算器92の出力値を内部の記憶領域に記憶させておく。そして、シフト処理部93は、ルックアップテーブル処理部91が係数乗算結果を出力するタイミングで、内部の記憶領域が記憶する値に1/2(=2-1)を乗じる。これにより、係数乗算部33aは、乗算演算を行うことなく、Y(f)を算出することができる。
なお、上記の実施形態の構成において、波形整形部13は、ナイキストフィルタリング等を行う際、光送信装置1で用いられるアナログデバイスや光伝送路4の伝達関数の逆特性を予等化するようにしてもよい。
また、波長分散補償部23は、デジタル信号処理において、光受信装置2のアナログデバイスの伝達関数を合わせて補償するようにしてもよい。
また、デマッピング部25は、ビット情報に変換する際、受信点に応じて受信ビットの尤度を出力する軟判定をするようにしてもよい。
また、上記の実施形態における係数乗算部33、または、係数乗算部33aを備える波長分散補償部23を単体の波長分散補償装置とし、光受信装置2に組み込むようにしてもよい。また、この波長分散補償装置をコンピュータで実現するようにしてもよく、その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる
1…光送信装置,2…光受信装置,4…光伝送路,23…波長分散補償部,31…ブロック分割部,32…フーリエ変換部,33…係数乗算部,34…逆フーリエ変換部,35…オーバーラップカット部

Claims (7)

  1. 受信した光信号から得られる電気的なデジタルの受信信号を隣接ブロックと予め定められる長さのオーバーラップが生じるように一定長のブロックに区切って出力するブロック分割部と、
    前記ブロック分割部が出力する前記ブロックごとにフーリエ変換を行うフーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換部が変換した前記ブロックを時系列上で連続して複数保持し、保持した複数の前記ブロックに含まれる周波数成分値の各々に対して、周波数位置に応じた波長分散補償量と、周波数位置及び時間位置に応じた遅延量と、周波数位置に応じた帯域幅を有するバンドパスフィルタの減衰量とに基づいて定められる係数を適用し、係数適用済みの周波数成分値を周波数位置ごとに合計した係数適用済みブロックを生成する係数乗算部と、
    前記係数乗算部が生成する前記係数適用済みブロックを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換部と、
    前記逆フーリエ変換部が変換した前記係数適用済みブロックから前記オーバーラップの部分を除去するオーバーラップカット部と、
    を備える波長分散補償装置。
  2. 前記係数乗算部は、
    加算器と、前記波長分散補償量が保持した複数の前記ブロックの数に一致する個数の乗算器アレイとを備え、前記乗算器アレイは前記ブロックの長さに一致する数の乗算器から構成され、
    複数の前記乗算器アレイの各々は、対応するいずれか1つの前記ブロックを取り込み、取り込んだ前記ブロックに含まれる周波数値に対して前記係数を乗算して出力し、
    前記加算器は、複数の前記乗算器アレイが出力する前記ブロックに含まれる周波数値を周波数位置ごとに合計して前記係数適用済みブロックを生成する、請求項1に記載の波長分散補償装置。
  3. 前記係数乗算部は、
    加算器と、
    複数の前記ブロックの数に一致するビット長を有するビット系列の全てのビットパターンに関連付けられている係数乗算結果を内部の記憶領域に予め記憶するルックアップテーブル処理部と、
    1つ前の前記加算器の出力値に対して1/2を乗じて出力するシフト処理部とを備え、
    前記ルックアップテーブル処理部は、
    前記波長分散補償量が保持した複数の前記ブロックにおける同一ビット位置に対応する複数のビット値を取り込み、取り込んだ複数の前記ビット値の前記ビットパターンに関連付けられている前記係数乗算結果を前記内部の記憶領域から読み出して出力し、
    前記加算器は、
    前記ルックアップテーブル処理部が出力する前記係数乗算結果と、前記シフト処理部の出力値とを正負の符号にしたがって加算することを前記ブロックの全てのビットに対して繰り返すことにより前記係数適用済みブロックを生成して出力する、請求項1に記載の波長分散補償装置。
  4. 前記バンドパスフィルタの形状は、矩形形状、または、ロールオフが与えられた形状である、請求項1から3のいずれか一項に記載の波長分散補償装置。
  5. 請求項1からのいずれか一項に記載の波長分散補償装置を波長分散補償部として備える光受信装置。
  6. 受信した光信号から得られる電気的なデジタルの受信信号を隣接ブロックと予め定められる長さのオーバーラップが生じるように一定長のブロックに区切り、
    前記ブロックごとにフーリエ変換し、
    フーリエ変換した前記ブロックを時系列上で連続して複数保持し、保持した複数の前記ブロックに含まれる周波数成分値の各々に対して、周波数位置に応じた波長分散補償量と、周波数位置及び時間位置に応じた遅延量と、周波数位置に応じた帯域幅を有するバンドパスフィルタの減衰量とに基づいて定められる係数を適用し、係数適用済みの周波数成分値を周波数位置ごとに合計した係数適用済みブロックを生成し、
    生成した前記係数適用済みブロックを逆フーリエ変換し、
    逆フーリエ変換した前記オーバーラップの部分を除去する
    波長分散補償方法。
  7. コンピュータに、
    受信した光信号から得られる電気的なデジタルの受信信号を隣接ブロックと予め定められる長さのオーバーラップが生じるように一定長のブロックに区切って出力するオーバーラップシフトステップと、
    前記ブロックごとにフーリエ変換するフーリエ変換ステップと、
    フーリエ変換した前記ブロックを時系列上で連続して複数保持し、保持した複数の前記ブロックに含まれる周波数成分値の各々に対して、周波数位置に応じた波長分散補償量と、周波数位置及び時間位置に応じた遅延量と、周波数位置に応じた帯域幅を有するバンドパスフィルタの減衰量とに基づいて定められる係数を適用し、係数適用済みの周波数成分値を周波数位置ごとに合計した係数適用済みブロックを生成する係数乗算ステップと、
    生成した前記係数適用済みブロックを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換ステップと、
    逆フーリエ変換した前記オーバーラップの部分を除去するオーバーラップカットステップと、
    を実行させるコンピュータプログラム。
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