JP7308035B2 - 静電チャック - Google Patents

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Description

本明細書に開示される技術は、静電チャックに関する。
例えば半導体を製造する際にウェハを保持するために、静電チャックが用いられる。静電チャックは、所定の方向(以下、「第1の方向」という)に略垂直な略平面状の表面(以下、「吸着面」という)を有する板状部材と、ベース部材と、板状部材とベース部材とを接合する接合部と、板状部材の内部に設けられたチャック電極とを備えている。静電チャックは、チャック電極に電圧が印加されることにより発生する静電引力を利用して、板状部材の吸着面にウェハを吸着して保持する。
静電チャックの吸着面に保持されたウェハの温度分布が不均一になると、ウェハに対する各処理(成膜、エッチング等)の精度が低下するおそれがあるため、静電チャックにはウェハの温度分布をできるだけ均一にする性能が求められる。そのため、ベース部材には、側面(板状部材に対向する表面における外縁と、当該面とは反対側の表面における外縁とを繋ぐ表面)に開口する供給口および排出口と、供給口と排出口との間を結ぶ冷媒流路とが形成されており、冷媒流路に冷媒を供給することによって板状部材の吸着面の温度制御が行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2008-251681号公報
冷媒流路内の冷媒の温度は、冷媒が供給される供給口において最も低い。また、ベース部材に形成された供給口から供給される冷媒は、その供給口付近において乱流が発生しやすい。このため、従来の静電チャックでは、上記第1の方向視で板状部材の吸着面における供給口付近に重なる位置が低温の温度特異点となりやすく、吸着面の温度分布の均一性を十分に向上させることができない、という課題がある。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される静電チャックは、第1の方向に略直交する第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する板状部材と、第3の表面を有し、前記第3の表面が前記板状部材の前記第2の表面に対向するように配置されたベース部材と、前記板状部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面との間に配置され、前記板状部材と前記ベース部材とを接合する接合部と、を備え、前記板状部材の前記第1の表面上に対象物を保持する静電チャックにおいて、前記ベース部材には、前記ベース部材の側面に開口する供給口と、前記供給口に連通する冷媒流路と、が形成されており、前記第1の方向視で、前記供給口の全体は、前記板状部材の前記第1の表面の外周縁より外側に配置されている。ここで、ベース部材に形成された冷媒流路内の冷媒の温度は、冷媒が供給される供給口において最も低い。また、ベース部材に形成された供給口から供給される冷媒は、その供給口付近において乱流が発生しやすい。また、供給口がベース部材の下面に形成されている構成では、第1の方向視で、冷媒流路の内の供給口付近において、冷媒の滞留時間が比較的長くなる。このため、板状部材の第1の表面において、第1の方向視で供給口に重なる領域は低温の温度特異点になりやすい。本静電チャックでは、ベース部材の側面に供給口が開口しており、かつ、供給口に連通する冷媒流路がベース部材に形成されている。また、第1の方向視で、供給口の全体が、板状部材の第1の表面の外周縁より外側に配置されている。このため、本静電チャックによれば、供給口の存在に起因して板状部材の第1の表面に低温の温度特異点が発生することを抑制することができ、その結果、板状部材の第1の表面における温度分布の均一性を向上させることができる。
(2)上記静電チャックにおいて、前記供給口から、前記冷媒流路の延伸方向における前記冷媒流路の全長の3分の1までの部分は、前記第1の方向視で、変曲点を含まない形状である構成としてもよい。このような構成の静電チャックでは、冷媒流路の内、冷媒の温度が比較的低い供給口付近の部分においても、乱流の発生を抑止することができる。従って、本静電チャックによれば、供給口付近の冷媒の乱流に起因して板状部材第1の表面に低温の温度特異点が発生することを抑制することができ、その結果、板状部材の第1の表面における温度分布の均一性を更に効果的に向上させることができる。
(3)上記静電チャックにおいて、前記ベース部材には、前記冷媒流路に連通し、かつ、前記ベース部材の側面に開口する排出口、が形成されており、前記第1の方向視で、前記排出口の全体は、前記板状部材の前記第1の表面の外周縁より外側に配置されている、ことを特徴とする構成としてもよい。ここで、ベース部材の冷媒流路に供給された冷媒は、その排出口においても乱流が発生しやすい。このため、板状部材の第1の表面において、第1の方向視で排出口に重なる領域は低温の温度特異点となりやすい。上記構成の静電チャックでは、上述の通り、第1の方向視において、排出口の全体が、板状部材の第1の表面の外周縁より外側に配置されている。このため、本実施形態の静電チャックによれば、排出口の存在に起因して板状部材の第1の表面に低温の温度特異点が発生することを抑制することができ、その結果、板状部材の第1の表面における温度分布の均一性を更に効果的に向上させることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、保持装置、静電チャック、真空チャック、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
第1実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図である。 第1実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 第1実施形態における静電チャック100のXY断面構成を概略的に示す説明図である。 第1実施形態における静電チャック100の一部分の断面構成を概略的に示す説明図である。 第1実施形態における静電チャック100の一部分の断面構成を概略的に示す説明図である。 第2実施形態の静電チャック100aの構成を概略的に示す説明図である。
A.第1実施形態:
A-1.静電チャック100の構成:
図1は、第1実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、第1実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図であり、図3は、第1実施形態における静電チャック100のXY断面構成を概略的に示す説明図である。図2には、図3のII-IIの位置における静電チャック100のXZ断面構成が示されており、図3には、図2のIII-IIIの位置における静電チャック100のXY断面構成が示されている。また、図4および図5は、第1実施形態における静電チャック100の一部分の断面構成を概略的に示す説明図である。図4には、図3のIV-IVの位置における静電チャック100の一部分のZ軸に平行な断面構成が示されており、図5には、図3のV-Vの位置における静電チャック100の一部分のZ軸に平行な断面構成が示されている。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、静電チャック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。上下方向は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。
静電チャック100は、対象物(例えば半導体ウェハW)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば半導体製造装置の真空チャンバ内で半導体ウェハW(以下、「ウェハW」という)を固定するために使用される。静電チャック100は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向(Z軸方向))に並べて配置された板状部材10およびベース部材20を備える。板状部材10とベース部材20とは、板状部材10の下面S2(図2参照)とベース部材20の上面S3とが、後述する接合部30を挟んで上記配列方向に対向するように配置される。すなわち、ベース部材20は、ベース部材20の上面S3が板状部材10の下面S2側に位置するように配置される。
板状部材10は、上述した配列方向(Z軸方向)に略直交する略円形平面状の上面(以下、「吸着面」という)S1を有する部材であり、例えばセラミックスにより形成されている。セラミックスとしては、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスを用いることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。板状部材10の直径は例えば50mm~500mm程度(通常は200mm~350mm程度)であり、板状部材10の厚さは例えば1mm~10mm程度である。なお、板状部材10の吸着面S1は、特許請求の範囲における第1の表面に相当し、板状部材10の下面S2は、特許請求の範囲における第2の表面に相当し、Z軸方向は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。また、本明細書では、Z軸方向に直交する方向を「面方向」という。
図2に示すように、板状部材10の内部には、導電性材料(例えば、タングステン、モリブデン、白金等)により形成されたチャック電極40が配置されている。Z軸方向視でのチャック電極40の形状は、例えば略円形である。チャック電極40に電源(図示せず)から電圧が印加されると、静電引力が発生し、この静電引力によってウェハWが板状部材10の吸着面S1に吸着固定される。
板状部材10の内部には、また、導電性材料(例えば、タングステン、モリブデン、白金等)を含む抵抗発熱体により構成されたヒータ電極50が配置されている。ヒータ電極50に電源(図示せず)から電圧が印加されると、ヒータ電極50が発熱することによって板状部材10が温められ、板状部材10の吸着面S1に保持されたウェハWが温められる。これにより、ウェハWの温度分布の制御が実現される。
ベース部材20は、例えば板状部材10と同径の、または、板状部材10より径が大きい円形平面の板状部材であり、例えば金属(アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されている。ベース部材20の直径は例えば220mm~550mm程度(通常は220mm~350mm)であり、ベース部材20の厚さは例えば20mm~40mm程度である。なお、ベース部材20の上面S3は、特許請求の範囲における第3の表面に相当する。
ベース部材20は、板状部材10の下面S2とベース部材20の上面S3との間に配置された接合部30によって、板状部材10に接合されている。接合部30は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の樹脂材料(接着材料)により構成されている。接合部30の厚さは、例えば0.1mm~1mm程度である。なお、接合部30は、板状部材10の下面S2の全面に配置されていてもよく、または、下面S2の一部のみに配置されていてもよい。
ベース部材20の内部には冷媒流路200が形成されている。冷媒流路200に冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)が流されると、ベース部材20が冷却され、接合部30を介したベース部材20と板状部材10との間の伝熱(熱引き)により板状部材10が冷却され、板状部材10の吸着面S1に保持されたウェハWが冷却される。これにより、ウェハWの温度分布の制御が実現される。
ベース部材20の冷媒流路200に関する構成について、さらに詳細に説明する。図3に示すように、ベース部材20の側面S5には、供給口201と排出口202とが開口している。より詳細には、供給口201と排出口202とは、Z軸方向視で、その全体が、板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されている。なお、ベース部材20の側面S5とは、ベース部材20の上面S3における外縁と下面S4における外縁とを繋ぐ面である。
冷媒流路200は、供給口201と排出口202とを結ぶように形成されている。より詳細には、冷媒流路200は、主流路220と、供給側流路211と、排出側流路212とを有している。主流路220は、ベース部材20の上面S3に略平行な方向に延び、供給側流路211と排出側流路212との間を結ぶように形成されている。本実施形態の静電チャック100では、主流路220は、Z軸方向視において、ベース部材20の中心付近で折り返された螺旋形状に形成されている。また、供給側流路211は、Z軸方向視において、主流路220の内の供給側流路211に接続する周辺部分における延伸方向D(以下、「供給側周辺延伸方向Df」という)に延び、Y軸方向視において、供給口201からベース部材20の上面S3に略平行な方向(本実施形態ではX軸方向)に形成されている。より詳細には、供給側流路211は、Z軸方向視において、供給側流路211の長手方向に沿った直線L1と、ベース部材20の接線L2とのなす角θiが45°以下となるよう形成されている。また、排出側流路212は、Z軸方向視において、主流路220の内の排出側流路212に接続する周辺部分における延伸方向D(以下、「排出側周辺延伸方向De」という)に延び、Y軸方向視において、排出口202からベース部材20の上面S3に略平行な方向(本実施形態ではX軸方向)に形成されている。すなわち、供給側流路211および排出側流路212は、Z軸方向視およびY軸方向視において、変曲点を含まない形状である。
また、図3に示すように、Z軸方向視で、主流路220の一部分は、板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されている。具体的には、供給口201から延びる供給側流路211に隣接する(つながる)主流路220の一部分(図3のX1部)と、排出口202から延びる排出側流路212に隣接する(つながる)主流路220の一部分(図3のX2部)とが、板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されている。なお、本実施形態では、供給側流路211と主流路220との接続箇所、および、排出側流路212と主流路220との接続箇所も、板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されている。
また、図4に示すように、Z軸方向に平行であり、供給口201の中心を通り、かつ、供給口201から延びる供給側流路211に隣接する(つながる)主流路220の一部分を通る断面(例えば、図4に示す断面)において、供給側流路211は、Z軸方向において、主流路220の高さ方向の略中央において主流路220に接続されている。同様に、図5に示すように、Z軸方向に平行であり、排出口202の中心を通り、かつ、排出口202から延びる排出側流路212に隣接する(つながる)主流路220の一部分を通る断面(例えば、図5に示す断面)において、排出側流路212は、Z軸方向において、主流路220の高さ方向の略中央において主流路220に接続されている。このため、供給口201から供給される冷媒は、供給側流路211、主流路220、排出側流路212におけるそれぞれの内部において、吸着面S1に略平行な面方向に流れ、排出口202から排出される。また、図3に示すように、供給側流路211および排出側流路212は、Z軸方向視において、主流路220の幅方向の略中央においてそれぞれ主流路220に接続されている。
上述のように、本実施形態の静電チャック100において、主流路220は、Z軸方向視において、螺旋形状に形成されており、その螺旋形状はベース部材20の中心付近に変曲点IPを含んでいる。本実施形態において、上記螺旋形状の曲率半径は、好ましくは、10mm以上であり、より好ましくは、20mm以上である。また、本実施形態において、冷媒流路200の全長Lt(すなわち、Z軸方向視において、供給口201から排出口202までの延伸方向における長さ)において、供給口201から変曲点IPまでの長さLfは、排出口202から変曲点IPまでの長さLeより長いことが好ましい。換言すれば、長さLfは全長Ltの2分の1以上であることが好ましく、より好ましくは全長Ltの3分の1以上である。すなわち、供給口201から、冷媒流路200の延伸方向における冷媒流路200の全長Ltの好ましくは2分の1(より好ましくは3分の1)までの部分は、Z軸方向視で、変曲点IPを含まない形状である。
本実施形態において、主流路220の寸法は、Z軸方向視における延伸方向に略直交する方向における幅が、10mm以上、30mm以下であることが好ましく、Z軸方向における高さが、10mm以上、30mm以下であることが好ましく、Z軸方向視における、主流路220の延伸方向に沿った長さが、2000mm以上、6000mm以下であることが好ましい。また、供給側流路211および排出側流路212の寸法は、Z軸方向視における延伸方向に略直交する方向における幅が、10mm以上、25mm以下であることが好ましく、Z軸方向における高さが、10mm以上、25mm以下であることが好ましく、Z軸方向視における、供給側流路211および排出側流路212の延伸方向に沿った長さが、15mm以上、50mm以下であることが好ましい。
このような構成のベース部材20は、例えば、一の金属部材(例えば、アルミニウム部材)に、主流路220、供給側流路211、排出側流路212に対応する形状の溝を形成し、当該金属部材と、いずれの孔も形成されていない他の金属部材(例えば、アルミニウム部材)とを例えば溶接により接合することにより、作製することができる。
A-2.第1実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の静電チャック100は、Z軸方向に略直交する吸着面S1と、吸着面S1とは反対側の下面S2と、を有する板状部材10と、上面S3を有し、上面S3が板状部材10の下面S2に対向するように配置されたベース部材20と、板状部材10の下面S2とベース部材20の上面S3との間に配置され、板状部材10とベース部材20とを接合する接合部30とを備え、板状部材10の吸着面S1上に対象物(例えばウェハW)を保持する静電チャック100である。また、本実施形態の静電チャック100では、ベース部材20には、ベース部材20の側面S5に開口する供給口201と、供給口201に連通する冷媒流路200とが形成されており、Z軸方向視で、供給口201の全体は、板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されている。
ここで、ベース部材20に形成された冷媒流路200内の冷媒の温度は、冷媒が供給される供給口201付近において最も低い。また、ベース部材20に形成された供給口201から供給される冷媒は、その供給口201付近において乱流が発生しやすい。また、供給口201がベース部材20の下面S4に形成されている構成では、Z軸方向視で、冷媒流路200の内の供給口201付近において、冷媒の滞留時間が比較的長くなる。このため、板状部材10の吸着面S1において、Z軸方向視で供給口201に重なる領域は低温の温度特異点になりやすい。本実施形態の静電チャック100では、ベース部材20の側面S5に供給口201が開口しており、かつ、供給口201に連通する冷媒流路200がベース部材20に形成されている。また、Z軸方向視で、供給口201の全体が、板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されている。従って、本実施形態の静電チャック100によれば、供給口201の存在に起因して板状部材10の吸着面S1に低温の温度特異点が発生することを抑制することができ、その結果、板状部材10の吸着面S1における温度分布の均一性を向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック100では、供給口201から、冷媒流路200の延伸方向Dにおける冷媒流路200の全長Ltの3分の1までの部分は、Z軸方向視で、変曲点IPを含まない形状である。このため、冷媒流路200の内、冷媒の温度が比較的低い供給口201付近の部分においても、乱流の発生を抑止することができる。従って、本実施形態の静電チャック100によれば、供給口201付近の冷媒の乱流に起因して板状部材10の吸着面S1に低温の温度特異点が発生することを抑制することができ、その結果、板状部材10の吸着面S1における温度分布の均一性を更に効果的に向上させることができる。
また、本実施形態の静電チャック100では、ベース部材20には、冷媒流路200に連通し、かつ、ベース部材20の側面S5に開口する排出口202が形成されており、Z軸方向視で、排出口202の全体は、板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されている。ここで、ベース部材20の冷媒流路200に供給された冷媒は、その排出口202においても乱流が発生しやすい。このため、板状部材10の吸着面S1において、Z軸方向視で排出口202に重なる領域は低温の温度特異点となりやすい。本実施形態の静電チャック100では、上述の通り、Z軸方向視において、排出口202の全体が、板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されている。このため、本実施形態の静電チャック100によれば、排出口202の存在に起因して板状部材10の吸着面S1に低温の温度特異点が発生することを抑制することができ、その結果、板状部材10の吸着面S1における温度分布の均一性を更に効果的に向上させることができる。
B.第2実施形態:
図6は、第2実施形態の静電チャック100aの構成を概略的に示す説明図である。図6には、上述した図3の断面に対応する第2実施形態の静電チャック100aのXY断面構成が示されている。以下では、第2実施形態の静電チャック100aの構成の内、上述した第1実施形態の静電チャック100の構成と同一の構成については、同一の符号を付すことによってその説明を適宜省略する。
図6に示すように、第2実施形態の静電チャック100aの構成は、上述した第1実施形態の静電チャック100の構成と比較して、Z軸方向視におけるベース部材20の形状が異なっている。具体的には、第2実施形態の静電チャック100aでは、Z軸方向視において、ベース部材20には、その外周の一部において部分的に欠損している。なお、Z軸方向視において、当該欠損している部分(以下、「欠損部分」という)は、板状部材10における吸着面S1の外側に位置しており、当該欠損部分は吸着面S1に重ならない。
ベース部材20に形成された供給口201は、ベース部材20の側面S5の内、上記欠損部分に対向する領域に開口している。また、本実施形態の静電チャック100aでは、側面S5の内の供給口201が開口している領域と、冷媒流路200(具体的には、供給側流路211)の延伸方向に略直交する断面とは、略平行である。なお、供給口201および排出口202については、第1実施形態の静電チャック100と同様に、Z軸方向視で、板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されている。
以上説明したように、第2実施形態の静電チャック100aでは、Z軸方向視で、供給口201および排出口202の全体が板状部材10の吸着面S1の外周縁より外側に配置されているため、供給口201および排出口202の存在に起因して板状部材10の吸着面S1に低温の温度特異点が発生することを抑制することができ、その結果、板状部材10の吸着面S1における温度分布の均一性を向上させることができる。また、第2実施形態の静電チャック100aでは、Z軸方向視において、ベース部材20の側面S5の内の供給口201が開口している領域と、冷媒流路200(具体的には、供給側流路211)の延伸方向に略直交する断面とが、略平行であるため、供給口201と冷媒の供給源(図示せず)とを接続する際の取り付けが容易である。
C.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、ベース部材20に形成された排出口202は、ベース部材20の側面S5に開口する構成を採用しているが、これに限定されず、ベース部材20の下面S4に開口する構成を採用していてもよい。このような構成において、排出口202は、Z軸方向視において、ベース部材20の下面S4の内の吸着面S1の外周縁よりも外側の領域に開口していることが好ましい。
上記実施形態では、板状部材10として、吸着面S1を有する略円柱形状を採用しているが、これに限定されず、板状部材の外周に沿って切り欠きが形成された部分である外周部と、外周部の内側に位置する内側部とから構成される形状を採用していてもよい。換言すれば、当該形状は、板状部材における内側部の厚さ(Z軸方向における厚さであり、以下同様)が、外周部に形成された切り欠きの分だけ、外周部の厚さより厚くなっている形状であり、板状部材の外周部と内側部との境界の位置で、板状部材の厚さが変化している形状である。板状部材10が上記形状である構成において、ベース部材20に形成される供給口201は、Z軸方向視において、内側部の外周縁より外側に配置され、より好ましくは、外側部の外周縁より外側に配置される。
上記実施形態では、ベース部材20に形成された冷媒流路200は、Z軸方向視において、1つの変曲点IPを含んでいるが、2つ以上の変曲点を含んでいてもよい。また、上記実施形態において、冷媒流路200は、供給口201から、冷媒流路200の延伸方向Dにおける冷媒流路200の全長Ltの3分の1までの部分に、Z軸方向視で、変曲点を含む形状であってもよい。
上記実施形態では、板状部材10の内部にヒータ電極50が配置されているが、必ずしも板状部材10の内部にヒータ電極50が配置されている必要はない。
上記実施形態では、板状部材10の内部に1つのチャック電極40が設けられた単極方式が採用されているが、板状部材10の内部に一対のチャック電極40が設けられた双極方式が採用されてもよい。
10:板状部材 20:ベース部材 30:接合部 40:チャック電極 50:ヒータ電極 100:静電チャック 100a:静電チャック 200:冷媒流路 201:供給口 202:排出口 211:供給側流路 212:排出側流路 220:主流路 D:延伸方向 De:排出側周辺延伸方向 Df:供給側周辺延伸方向 IP:変曲点 L1:直線 L2:接線 Le:長さ Lf:長さ Lt:全長 S1:吸着面 S2:下面 S3:上面 S4:下面 S5:側面 W:半導体ウェハ

Claims (3)

  1. 第1の方向に略直交する第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する板状部材と、
    第3の表面を有し、前記第3の表面が前記板状部材の前記第2の表面に対向するように配置されたベース部材と、
    前記板状部材の前記第2の表面と前記ベース部材の前記第3の表面との間に配置され、前記板状部材と前記ベース部材とを接合する接合部と、
    を備え、前記板状部材の前記第1の表面上に対象物を保持する静電チャックにおいて、
    前記ベース部材には、前記ベース部材の側面に開口する供給口と、前記供給口に連通する冷媒流路と、が形成されており、
    前記第1の方向視で、前記供給口の全体は、前記板状部材の前記第1の表面の外周縁より外側に配置されており
    前記冷媒流路は、前記供給口から延びる供給側流路と、前記供給側流路につながる主流路と、を有し、
    前記第1の方向視で、前記供給側流路の長手方向に沿った直線と、前記ベース部材の外周縁を構成する曲線の前記直線と交わる点における接線とのなす角が45°以下である、
    ことを特徴とする静電チャック。
  2. 請求項1に記載の静電チャックにおいて、
    前記供給口から、前記冷媒流路の延伸方向における前記冷媒流路の全長の3分の1までの部分は、前記第1の方向視で、変曲点を含まない形状である、
    ことを特徴とする静電チャック。
  3. 請求項1または請求項2に記載の静電チャックにおいて、
    前記ベース部材には、前記冷媒流路に連通し、かつ、前記ベース部材の側面に開口する排出口、が形成されており、
    前記第1の方向視で、前記排出口の全体は、前記板状部材の前記第1の表面の外周縁より外側に配置されている、
    ことを特徴とする静電チャック。
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